JP2010008257A - シーム溶接検査方法およびシーム溶接検査装置 - Google Patents
シーム溶接検査方法およびシーム溶接検査装置 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】重ね合わせた複数の金属板に対して行われたシーム溶接の良否を判断するためのシーム溶接検査方法において、金属板表面のシーム溶接部位近傍に一時的に乗せられた、シーム溶接の良否を超音波を用いて検査する装置のプローブ2が、複数の金属板の境界面に対して斜め方向から超音波を入射させる。
【選択図】図1
Description
以上の実施の形態の説明は、図25および図26に示したワーク(燃料タンク)51のシーム溶接に基づき説明を行った。この場合には、鋼板55−1の端部11と鋼板55−2の端部11とは、シーム溶接部位59を挟んで互いに反対側にある。その他にも図10〜図13に示すように、鋼板55−1の端部11と鋼板55−2の端部11とがシーム溶接部位59に対して同じ側にあるような溶接形態についても本発明の実施の形態のシーム溶接方法を適用することができる。
本発明の実施の形態のシーム溶接検査方法の第一の応用例を図14および図15を参照して説明する。本発明の実施の形態のシーム溶接検査方法によれば、一つのシーム溶接部位59に対して複数の位置から検査を行うことができる。図14および図15は、一つのシーム溶接部位59に対して複数の位置から検査を行う様子を示す図である。このように、本発明の実施の形態のシーム溶接検査方法では、一つのシーム溶接部位59に対して図14に示す位置および図15に示す位置から検査を行うことができる。
本発明の実施の形態のシーム溶接検査方法の第二の応用例を図16および図17を参照して説明する。本発明の実施の形態のシーム溶接検査方法によれば、シーム溶接部位59の形状が変形した場合にも検査を行うことができる。図16は、シーム溶接部位59の形状が変形する例を説明するための図である。例えば、図16(A)に示すように、鋼板55−1が薄板であり、鋼板55−2が厚板であるような場合に、図16(B)に示すように、上部電極ローラ53および下部電極ローラ54に対し、斜めに鋼板55−1および鋼板55−2をシーム溶接したとする。これにより、図16(C)に示すように、上部電極ローラ53および下部電極ローラ54の加圧による応力によりシーム溶接後の薄板の鋼板55−1に反りが生じることがある。このようにして、ナゲット58が存在するシーム溶接部位59の形状が変形する場合がある。
本発明の実施の形態のシーム溶接検査装置12を用いた第三の応用例を図18および図19を参照して説明する。図18は、電極ローラを横から観たときのプローブ2を搭載した自動シーム溶接機12の概念図である。図19は、電極ローラを前から観たときのプローブ2を搭載した自動シーム溶接機12の概念図である。自動シーム溶接機12では、プローブ2とシーム溶接部位59(またはナゲット58)との位置関係をいったん決めてしまえば、その位置関係を一定としたまま、連続的に検査を行うことができる。また、シーム溶接部位59の温度が下がるのを待たずに検査を行うことができる。
本発明の実施の形態のシーム溶接検査装置を用いた第四の応用例を図20を参照して説明する。図20は、第四の応用例の構成図である。第三の応用例では、自動シーム溶接機12がシーム溶接を行った直後に、ナゲット58の検査を連続的に行う例を示した。一方で、既にシーム溶接が完了している箇所について検査を行う場合には、図20(A)に示すように、本発明の実施の形態のシーム溶接検査装置のプローブ2−1〜2−5を複数並列に配置して並列プローブ2−Pを構成する。これにより、図20(B)に示すように、連続するナゲット58の複数の領域♯1〜♯5について同時に検査を実施することができる。よって、シーム溶接検査の効率化を図ることができる。
本発明の実施の形態のシーム溶接検査装置を用いた第五の応用例を図21〜図24を参照して説明する。図21〜図24は、検査補助器具14の実施例を説明するための図である。図21および図23は側面図であり、図22および図24は斜視図である。図21および図22と図23および図24との差異は、鋼板55−1および鋼板55−2の張り合わせ方の違いである。図21および図22は、鋼板55−1および鋼板55−2の端部11がナゲット58(シーム溶接部位59)を挟んで異なる側に位置する例である。また、図23および図24は、鋼板55−1および鋼板55−2の端部11がナゲット58(シーム溶接部位59)から見て同じ側に位置する例である。
本発明の実施の形態は、本発明の要旨を逸脱しない限り、様々に変更可能である。例えば、斜め方向から超音波を入射させる手段である探触子3は、プローブ2に内包される構成として説明した。ここでのプローブ2の役割は、探触子3の鋼板55−1の表面に対する角度を一定に保つことが重要な役割である。その他には、探触子3の保護の役割も担っている。したがって、プローブ2を用いずともその役割が果たせるのであれば、必ずしも探触子3をプローブ2に内包される構成とする必要はない。例えば、探触子3の鋼板55−1の表面に対する角度を保持する支柱のような部材を探触子3が備えれば、プローブ2は不要となる。その他にも探触子3の鋼板55−1の表面に対する角度が保持できればどのような部材を用いてもよい。また、探触子3自体を頑丈な部材で構成すれば、探触子3を保護する役割としてのプローブ2も不要になる。
Claims (11)
- 重ね合わせた複数の金属板に対して行われたシーム溶接の良否を判断するためのシーム溶接検査方法において、
上記金属板表面のシーム溶接部位近傍に一時的に乗せられた、シーム溶接の良否を超音波を用いて検査する装置の超音波プローブが、上記複数の金属板の境界面に対して斜め方向から超音波を入射させる、
ことを特徴とするシーム溶接検査方法。 - 前記複数の金属板の境界面に生じたシーム溶接によるナゲットを、前記境界面に対して斜め方向から入射した超音波が通り抜ける位置に前記プローブを一時的に乗せておくことを特徴とする請求項1記載のシーム溶接検査方法。
- 超音波の反射波の画像を表示することを特徴とする請求項1または2記載のシーム溶接検査方法。
- 超音波の反射波の強度に基づき推定される検査結果の内容を表示することを特徴とする請求項1または2記載のシーム溶接検査方法。
- 超音波の反射波の強度に基づき推定される検査結果を示す情報を外部装置に対して出力することを特徴とする請求項1または2記載のシーム溶接検査方法。
- 重ね合わせた複数の金属板のシーム溶接予定部位に対し、自動的にシーム溶接を施す自動シーム溶接機に取り付けられた、シーム溶接の良否を超音波を用いて検査する装置の超音波プローブが、この自動シーム溶接機の溶接実施と共に、上記複数の金属板の境界面に対して斜め方向から超音波を入射させる、
ことを特徴とするシーム溶接検査方法。 - 重ね合わせた複数の金属板に対して行われたシーム溶接の良否を判断するためのシーム溶接検査装置において、
上記金属板表面のシーム溶接部位近傍に一時的に乗せておく超音波プローブと、
この超音波プローブを介して上記複数の金属板の境界面に対して斜め方向から超音波を入射させる手段と、
を備えることを特徴とするシーム溶接検査装置。 - 超音波の反射波の画像を表示する表示処理手段を備えることを特徴とする請求項7記載のシーム溶接検査装置。
- 超音波の反射波の強度に基づき推定される検査結果の内容を表示する表示処理手段を備えることを特徴とする請求項7記載のシーム溶接検査装置。
- 超音波の反射波の強度に基づき推定される検査結果を示す情報を外部装置に対して出力する表示処理手段を備えることを特徴とする請求項7記載のシーム溶接検査装置。
- シーム溶接予定部位に対し、自動的にシーム溶接を施す自動シーム溶接機において、
請求項7から10のいずれか1項記載のシーム溶接検査装置の少なくとも前記超音波プローブを搭載する手段を備える、
ことを特徴とする自動シーム溶接機。
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