JP2010007884A - 加湿装置および加湿機能付き空気清浄機 - Google Patents

加湿装置および加湿機能付き空気清浄機 Download PDF

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Abstract

【課題】電解水ユニットにおいて水受け容器から溢れた水によって雑音が発生することを防止できる加湿装置および加湿機能付き空気清浄機を提供すること。
【解決手段】内周縁で囲まれた内空間57を有し、一部が受皿22の後側領域22Bの水に漬けられた加湿板32が、回転することによって、後側領域22Bの水で濡れた部分を流路15の空気に曝してこの空気を加湿する。加湿板32から落下する水から電解水を生成する電解水ユニット70において、加湿板32の内空間57内に配置されて加湿板32から落下する水を受ける水受け容器71には、予め定める水位Tを超えて受け入れられた水を溢水させ、下方へ落下させる溢水管112が設けられている。そのため、溢水管112を有さずに自然に任せて水受け容器71の水を溢れさせる構成に比べて、溢れた水によって雑音が発生しないように、この水を落下させることができる。
【選択図】図3

Description

この発明は、加湿装置および加湿機能付き空気清浄機に関する。
空気を取り込み、この空気を清浄化して機外へ放出する空気清浄機が知られている。機内へ取り込まれた空気は、たとえばフィルタを通過することによって、空気中に含まれる塵埃等が除去される。そして、電解水ミスト発生装置(電解水ユニットに相当する。)を備える空気清浄機が提案されている(特許文献1参照)。電解水ミスト発生装置は、内部のトレイ(水受け容器に相当する。)に溜めた水道水等を電気分解することで電解水を生成し、その電解水からミストを発生させ、空気清浄機で清浄化された空気にミストを乗せて外部へ放散する。このように放散された電解水によって室内の空気を殺菌したり脱臭したりすることができる。また、この空気清浄機は、電解水によって空気を加湿する加湿装置としても機能している。
特開2007−37589号公報
特許文献1に記載の電解水ミスト発生装置では、トレイに所定量以上の水が溜まった場合に、所定量を超えた分の水がトレイから溢れる。トレイから溢れた水がこぼれ落ち、空気清浄機内の部品にぶつかって音を発生させると、この音は、雑音となって、ユーザに不快感を与える。
この発明は、かかる背景のもとになされたもので、電解水ユニットにおいて水受け容器から溢れた水によって雑音が発生することを防止できる加湿装置および加湿機能付き空気清浄機を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、筐体と、前記筐体に設けられ、空気を取り込むための入口と、前記筐体に設けられ、前記入口から取り込まれた空気が流れる流路と、前記筐体に設けられ、前記流路を流れた空気を排出するための出口と、前記筐体に設けられ、水が溜められる貯水槽と、内周縁で囲まれた内空間を有する環状であり、前記流路に回転自在に配置され、一部が前記貯水槽の水に漬けられており、回転することによって、前記貯水槽の水で濡れた部分を前記流路の空気に曝してこの空気を加湿する加湿板と、前記加湿板を回転自在に保持し、前記加湿板と一体となって前記筐体に対して着脱可能な保持部材と、前記筐体に支持され、前記加湿板の内空間内に配置されており、前記加湿板から落下する水を受ける水受け容器と、前記水受け容器の水を電気分解して電解水を生成する電解装置と、生成された電解水を、前記流路を流れる空気に乗せる電解水供給部とを含む電解水ユニットとを有し、前記水受け容器には、予め定める水位を超えて受け入れられた水を溢水させ、下方へ落下させる排水流路が設けられていることを特徴とする、加湿装置である。
請求項2記載の発明は、前記排水流路では、その下端が前記加湿板の内側面に臨んでいることを特徴とする、請求項1記載の加湿装置である。
請求項3記載の発明は、前記排水流路には、前記加湿板および前記保持部材が前記筐体に取り付けられたときには開き、前記加湿板および前記保持部材が前記筐体から取り外されたときに閉まるドレン弁が設けられていることを特徴とする、請求項1または2記載の加湿装置である。
請求項4記載の発明は、前記保持部材は、前記保持部材が前記筐体に取り付けられたときに前記ドレン弁に当接して前記ドレン弁を開く当接部を有していることを特徴とする、請求項3記載の加湿装置器である。
請求項5記載の発明は、前記流路を流れる空気を清浄化するための空気清浄化手段と、請求項1〜4のいずれかに記載の加湿装置と、を有することを特徴とする、加湿機能付き空気清浄機である。
請求項1記載の発明によれば、この加湿装置では、内周縁で囲まれた内空間を有し、一部が貯水槽の水に漬けられた環状の加湿板が、回転することによって、貯水槽の水で濡れた部分を流路の空気に曝してこの空気を加湿する。
そして、この加湿装置は、加湿板から落下する水から電解水を生成して流路の空気に乗せる電解水ユニットを有しており、電解水ユニットでは、加湿板の内空間内に配置されて加湿板から落下する水を受ける水受け容器が、加湿装置の筐体に支持されている。
ここで、水受け容器には、予め定める水位を超えて受け入れられた水を溢水させ、下方へ落下させる排水流路が設けられているので、排水流路を有さずに自然に任せて水受け容器の水を溢れさせる構成に比べて、溢れた水によって雑音が発生しないように、この水を落下させることができる。
そのため、電解水ユニットにおいて水受け容器から溢れた水によって雑音が発生することを防止できる。
請求項2記載の発明によれば、排水流路では、その下端が加湿板の内側面に臨んでいるので、排水流路の下端から落下した水は、すぐに加湿板の内側面に受け渡される。これにより、この水によって雑音が発生することを確実に防止できる。
請求項3記載の発明によれば、この加湿装置では、加湿板を回転自在に保持する保持部材が、加湿板と一体となって筐体に対して着脱可能であるが、排水流路には、加湿板および保持部材が筐体に取り付けられたときには開き、加湿板および保持部材が筐体から取り外されたときに閉まるドレン弁が設けられている。
そのため、メンテナンスのために加湿板および保持部材を筐体から取り外したときには、ドレン弁が閉まっているので、排水流路から水が不意にこぼれ周囲をぬらしてしまうことを防止できる。
請求項4記載の発明によれば、保持部材は、保持部材が筐体に取り付けられたときにドレン弁に当接してドレン弁を開く当接部を有している。これにより、保持部材が筐体に取り付けられたときには、当接部がドレン弁に当接してドレン弁を確実に開く一方で、保持部材が筐体から取り外されたときには、ドレン弁に対する当接部の当接が解消されてドレン弁を確実に閉じることができる。そして、筐体に対する保持部材の取り付けおよび取り外しに連動してドレン弁を開閉することができるので、使い勝手の向上を図ることができる。
請求項5記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれかに記載の加湿装置を有することで付加価値の高い加湿機能付き空気清浄機を提供することができる。
以下には、図面を参照して、この発明の一実施形態としての空気清浄機1について具体的に説明する。この空気清浄機1は、後述するように加湿機能を有することから、加湿装置としても機能する。
<空気清浄機の全体構成>
図1(a)は、空気清浄機1の平面図であり、図1(b)は、空気清浄機1の正面図である。
図1に示すように、空気清浄機1の筐体としての本体ケース2は、縦長かつ前後方向に薄い中空の略直方体形状である。本体ケース2は、略前半分をなすフロントケース3と略後半分をなすリアケース4とによって、その外郭が形成されている(図1(a)参照)。
フロントケース3の天面には、操作パネル5が設けられている(図1(a)参照)。操作パネル5に設けられた操作キー6を操作することによって空気清浄機1の運転を制御することができ、空気清浄機1の運転条件および状態は、操作パネル5に設けられた表示部7に表示される。
フロントケース3の前面の幅方向両端においてやや上寄りの位置には、入口8が形成されている(図1(b)参照)。入口8は、フロントケース3の内部に連通している。リアケース4の天面、左側面および右側面のそれぞれには、空気出口としての出口9が形成されている(図1(b)参照)。これらの出口9は、リアケース4の内部に連通している。各出口9には、格子10が設けられている。空気清浄機1は、入口8から空気を取り込んで清浄化し、清浄化された空気を、出口9から排出する(図1(a)の2点鎖線の矢印を参照)。
また、本体ケース2(フロントケース3)の正面において、入口8より下側には、着脱可能なカバー23が設けられている(図1(b)参照)。カバー23を取り外すことによって、本体ケース2内にアクセスすることができる。
図2は、空気清浄機1の右側面図であり、一部を断面で示している。
図2に示すように、フロントケース3とリアケース4との間には、上下方向に延びる隔壁13が設けられており、隔壁13によって、フロントケース3の内部とリアケース4の内部とが区画されている。この隔壁13の下側には、連通穴14が形成されており、連通穴14を介して、フロントケース3の内部とリアケース4の内部とが互いに連通している。
本体ケース2の内部には、入口8と出口9とを連通させる流路15(図2の太い実線矢印を参照)が形成されている。流路15の途中に、上述した連通穴14が位置している。
フロントケース3内部、詳しくは流路15の途中において、入口8に後側(図2では右側)から臨む位置には、浄化フィルタおよび空気清浄化手段としてのフィルタ11が設けられ、フィルタ11の後側には、送風機としてのファン12が設けられている。
フィルタ11は、上下方向に長く前後方向に薄い矩形状であり、複数種類のフィルタ膜を積層することで構成されており、空気中に含まれる比較的大きな塵挨だけでなく、非常に細かな塵挨、たとえば花粉やたばこの煙の粒子等まで捕獲可能なフィルタである。
ファン12は、たとえば、シロッコファンであって、図示しないモータに回転駆動されることによって吸引力を発生し、前側の空気を内側から吸い込んで外側(ここでは外側下方)へ吐出する。
このような空気清浄機1において、ファン12が駆動されると、空気清浄機1の外部にある空気が、ファン12が発生する吸引力によって、入口8よりフロントケース3内に取り込まれる。そして、この空気は、図2の太い実線矢印で示すように、流路15を流れ、その途中においてフィルタ11を通過することで塵埃や臭い成分が除去されて清浄化される。清浄化された空気(以下では単に「空気」ということがある。)は、ファン12によって下方へ吐出されて、隔壁13の連通穴14を介してリアケース4の内部に流入し、各出口9から空気清浄機1の外部へ排出される。このように清浄化された空気は、空気清浄機1の外部(室内)の隅々まで行き渡り、室内全体を万遍なく浄化する。
そして、この空気清浄機1は、流路15を流れる空気を加湿するために、リアケース4内に加湿ユニット20を備えている。つまり、この空気清浄機1は、加湿機能付きの空気清浄機である。
<加湿ユニット>
加湿ユニット20は、フィルタ11を通過して清浄化された空気を加湿するものである。これにより、水分を含んだ空気が出口9から室内へ放出されることとなり、室内の湿気が補われる。
加湿ユニット20に関連して、本体ケース2内には、給水タンク21と、回収タンク26と、受皿22とが設けられている。
給水タンク21は、内部に水を溜めることができる幅方向に長手の中空体であり、フロントケース3内においてフィルタ11およびファン12の下方に配置され、加湿ユニット20の前側に位置している。給水タンク21で溜めることができる水の量は、たとえば、2.8Lである。給水タンク21の底には、図示しない弁体によって開閉される水抜き穴(図示せず)が形成されている。上述したカバー23をフロントケース3から取り外すことによって、給水タンク21が前方に露出され、給水タンク21をフロントケース3から取り外すことができる。
回収タンク26は、上下方向に扁平な中空のボックス形状である。回収タンク26は、給水タンク21の右側部分(図2では手前側部分)の下方に配置されている。そのため、メンテナンスの際、先に給水タンク21を取り外してから、回収タンク26を取り外すことできる。回収タンク26の底は、前側の第1底部26Aと、後側の第2底部26Bとに区別される。第2底部26Bは、第1底部26Aよりも高い位置にある。回収タンク26の内部において第1底部26Aに相当する部分は、回収室59とされ、回収タンク26内において、相対的に深い空間である。第2底部26Bには、弁体27によって開閉される流入口28が形成されている。回収タンク26には、第1底部26Aの後端から上向きに延び、第2底部26Bより高い位置で下向きにUターンした後に第2底部26Bの前端に接続される逆流阻止部材としての接続壁62が設けられている。接続壁62は、流入口28と回収室59とのしきりとなっている。
受皿22は、本体ケース2の下端に配置され、加湿ユニット20の下部、給水タンク21の下部および回収タンク26の下部を収容し得る大きさ(深さ)を有している。詳しくは、受皿22の底には、上述した隔壁13の下端が接続されており、隔壁13によって、受皿22の内部が前後に二分されている。受皿22の内部において隔壁13より前側の領域(前側領域22A)に、給水タンク21の下部および回収タンク26の下部が収容され、受皿22の内部において隔壁13より後側の領域(後側領域22B)に、加湿ユニット20の下部が収容される。後側領域22Bは、貯水槽として機能する。なお、隔壁13の下部(受皿22の底に接続される部分)は、それより上側の隔壁13から分離している。
隔壁13の下端部には、流入穴68(図2では図示されておらず、図4参照)と流出穴69という2つの貫通穴が形成されており、流入穴68および流出穴69を介して、前側領域22Aと後側領域22Bとが連通している。ここで、前側領域22Aは、流入穴68にのみ連通することで後側領域22Bに連設される水導入流路としての第1前側領域22C(図2では図示されておらず、図4参照)と、流出穴69にのみ連通することで後側領域22Bに連設される溢水流路としての第2前側領域22Dとに区画されている。
給水タンク21を受皿22の前側領域22Aに収容すると、給水タンク21の底の弁体(図示せず)が、第1前側領域22Cにおける受皿22の底から上向きに突設された突起24(図4参照)によって押し上げられて、給水タンク21の水抜き穴(図示せず)を開く。これにより、給水タンク21内の水が排出されて第1前側領域22Cで受けられる。この水は、第1前側領域22Cに導かれて上述した流入穴68から受皿22の後側領域22Bに流入し、後側領域22Bに溜まる(図4参照)。後側領域22Bに流入した水の一部は、上述した流出穴69から溢水されて第2前側領域22Dに流出し、第2前側領域22Dに溜まる(図4も参照)。
回収タンク26を受皿22の前側領域22Aの第2前側領域22Dに収容すると、回収タンク26の第2底部26Bの弁体27が、第2前側領域22Dにおける受皿22の底から上向きに突設された突起29によって押し上げられて、回収タンク26の流入口28を開く。そして、上述したように後側領域22Bの水が第2前側領域22Dに溢水すると、回収タンク26の底が水に漬かるので、この水(後側領域22Bから溢水してくる水)が、回収タンク26に受け入れられ、流入口28から回収タンク26内へ回収される(図2の太い破線矢印参照)。ここで、回収タンク26は、第2前側領域22Dの先端(後側領域22Bから第2前側領域22Dに溢水されてくる水の流れ方向における下流側端部)に設けられているとよい。
そして、後側領域22Bに規定水位まで水が溜まると、その途中で流入穴68(図4参照)および流出穴69を介して水が前側領域22Aと後側領域22Bとの間で行き来することによって、後側領域22B、第1前側領域22C(図4参照)、第2前側領域22Dおよび回収タンク26の水位は、結果的に、等しい水位でつながる(図示した水面Sを参照)。
加湿ユニット20は、フィルタ11およびファン12を通過して各出口9へ向う空気の流路15(太い実線矢印参照)の途中に配置されている。そのため、フィルタ11で清浄化された空気の流れ(空気流)は、必ず加湿ユニット20を通過する。換言すれば、このような空気流を発生させるファン12が、加湿ユニット20(厳密には、後述する加湿板32)に対して空気流を供給する。
加湿ユニット20は、前後方向に延びる中心軸を有する略円盤形状である。加湿ユニット20は、前後方向に重ねられた複数枚の加湿板32と、これらの加湿板32を前後から挟持する前プレート30および後プレート31とを含んでいる。加湿板32、前プレート30および後プレート31は、ほぼ同じ外径を有する円板形状であり、それぞれの中心軸は、前後方向に沿って延びている。加湿板32および前プレート30は、環状をなしている。
加湿ユニット20は、リアケース4の後壁(後パネル120という。)から前方へ延びて加湿板32、前プレート30および後プレート31の円中心を通る軸51によって、回転自在に保持されている。この状態で、加湿板32の下部は、受皿22の後側領域22Bに所定水位まで溜まった水(水面S参照)に漬かっている。ここで、後パネル120および軸51は、保持部材として機能する。
そして、上述したようにフィルタ11で清浄化された空気が引き続き流路15を流れて加湿ユニット20を通過する際に加湿ユニット20が回転する。加湿ユニット20が回転することによって、加湿板32も複数枚重ねられた状態で回転し、このとき、加湿板32は、後側領域22Bの水に漬かった状態と、この水から上がった状態との間を移動する。そして、加湿板32は、水から上がった状態のときに、清浄化された空気の流れ(図2の太い実線矢印を参照)に曝される。詳しくは、加湿板32において後側領域22Bの水によって濡れた部分が、加湿ユニット20が1回転を終えるまでの間に、清浄化された空気の流れに曝される。その結果、加湿板32に付着していた水分が、清浄化された空気を加湿して、この空気とともに、出口9から所定の方向へ放出され、室内の加湿に寄与する。
図3(a)は、加湿ユニット20周辺の右側面図であって、一部を断面で示しており、図3(b)は、図3(a)のA−A矢視断面図である。
加湿ユニット20についてさらに詳しく説明する。
図3(a)に示すように、前プレート30の前面(図3(a)では左側の面)には、前プレート30と同心の環状の第1リブ37が一体的に設けられている。第1リブ37は、前プレート30から前側へ突出しており、第1リブ37の後端の周縁が、前プレート30の内周縁に対して、その全周に亘って接続されている。第1リブ37の外周面には、ギヤ歯が形成されている。
前プレート30の後面には、複数(ここでは8つ)のボス33が一体的に設けられている(図3(b)も参照)。これらのボス33は、前プレート30の外周縁に沿うように、前プレート30の周方向において等しい間隔を隔てて配置されている。ボス33は、中空体であり、前プレート30の後面から後方へ突出している。図3(b)に示すように、ボス33は、背面から見て、前プレート30の径方向における内側へ向って円弧状に膨出している。ボス33において、このように円弧状に膨出した部分は、貯留部34とされる。そして、ボス33の後端面には、挿通穴35が形成され(図3(a)参照)、ボス33において、背面から見て時計回りの方向における下流側の側面には、切欠き36が形成されている。切欠き36の後端と挿通穴35とは連続している(後述する図5参照)。挿通穴35および切欠き36によって、ボス33の内部が露出されている。このようなボス33は、背面から見て、時計回りの方向における下流側が切欠かれた略C字形状をなしている。また、前プレート30の後面において、各ボス33が接続された位置には、挿通穴43が形成されている(図2参照)。挿通穴43は、対応するボス33の内部に臨んでおり、挿通穴35および切欠き36から露出されている(図5参照)。
図3(a)に示すように、前プレート30の後面には、前プレート30と同心の環状の第2リブ38が一体的に設けられている。詳しくは、第2リブ38は、前プレート30から後側へ突出しており、第2リブ38の前端の周縁が、前プレート30の内周縁に対して、その全周に亘って接続されている。第2リブ38には、その周方向に沿って複数の通過穴56が形成されており(図5も参照)、これらの通過穴56は、第2リブ38の径方向における内側と外側とを連通させている。第2リブ38の後端の内側周縁部には、その円周方向(加湿ユニット20の回転方向でもある)における全周に亘って配列された第1のギヤ歯55が形成されている(図5も参照)。
後プレート31の円中心には、前方へ延びる筒状に区画された貫通穴39が形成されている。図2に示すように、後プレート31の外側周縁部には、前プレート30のボス33に対応した個数(8つ)の挿通穴40が形成されている。これらの挿通穴40は、後プレート31の外周縁に沿うように、後プレート31の周方向において等しい間隔を隔てて形成されており、後プレート31を貫通している。
後プレート31の前面において、各挿通穴40に対して、後プレート31の径方向における内側に隣接した位置には、前側へ突出する突起44が形成されている。突起44は、正面から見て、挿通穴40の周縁に沿うように、後プレート31の径方向における内側へ円弧状に膨出している(図5参照)。
後プレート31の後面において、各挿通穴40の周囲には、挿通穴40を取り囲むように後側へ突出するリブ41が形成されており、このリブ41の内側には、対応する挿通穴40に連続する凹部42が形成されている(図5参照)。
図3(b)に示すように、加湿板32は、上述したように環状板であるので、その内周縁で囲まれた内空間57を有している。加湿板32の内径(内周縁の径)は、前プレート30の環状の第2リブ38の外径より大きい(図3(a)参照)。
加湿板32の外周縁には、前プレート30のボス33に対応した個数(8つ)の切欠き45が形成されている(図5も参照)。これらの切欠き45は、加湿板32の周方向において等しい間隔を隔てて形成されている。各切欠き45は、加湿板32の径方向における内側へ向って膨出する円弧状に形成されている。
加湿板32の内周縁には、複数の切込み46が、加湿板32の周方向において等しい間隔を隔てて形成されている。各切込み46は、加湿板32の径方向における外側へ向かって細くなる略三角形状に形成されている。
加湿板32の前面および後面のそれぞれにおいて各切欠き45の近傍には、前後方向(図3(b)では紙面の厚さ方向)における外側へ突出する第1突条47および第2突条48が設けられている。第1突条47および第2突条48は、リブとして機能する。第1突条47は、対応する切欠き45において加湿板32の径方向における最も内側の部分(切欠き45の最深部)の近傍から加湿板32の内周縁まで直線状に延びている。第2突条48は、背面から見た場合(つまり後面の第2突条48については)、対応する第1突条47に対して時計回りにおける下流側に隣接する位置おいて、加湿板32の外周縁と内周縁とを繋ぐように直線状に延びている。各切欠き45における第1突条47と第2突条48とは、加湿板32の径方向における内側へ向かうに従って互いに接近するように延びている。
加湿板32の前面および後面のそれぞれにおいて、加湿板32の周方向において隣り合う切欠き45の間には、前後方向における外側へ突出する凸部49が形成されている。凸部49は、前後方向から見て、円形状である。
次に、加湿ユニット20の組み立てについて説明する。
まず、図3(a)を参照して、前プレート30、加湿板32および後プレート31を、前側からこの順で、同心状に並べる。ここで、加湿板32は、複数枚(たとえば17枚)が前後方向に重なった状態で並べられる。隣り合う加湿板32の間には、各加湿板32に設けられた第1突条47、第2突条48および凸部49(図3(b)参照)が介在されている。隣り合う加湿板32のうち、一方の加湿板32の第1突条47、第2突条48および凸部49が、他方の加湿板32の前面または後面に当接することによって、隣り合う加湿板32の間隔を、所定の間隔(たとえば1.4mm)に維持しており、隣り合う加湿板32の間には、上記所定の間隔に相当する隙間Xが形成される。
そして、複数枚の加湿板32が、前プレート30に対して後側から組み付けられる。このとき、各加湿板32が、前プレート30の第2リブ38に外嵌され、各加湿板32の切欠き45に、前プレート30において対応するボス33が嵌まり込む(図3(b)参照)。これにより、加湿板32は、前プレート30によって、複数枚重なった状態で保持される。この状態において、各ボス33の切欠き36(図3(b)参照)は、隣り合う加湿板32における各隙間Xに連通している。
次いで、後プレート31が、加湿板32が組み付けられた状態にある前プレート30に対して、後側から組み付けられる。このとき、後プレート31の突起44が、前プレート30において対応するボス33の挿通穴35を介して、このボス33の内側に挿通され、ボス33の貯留部34において前プレート30の径方向における外側面(ボス33の貯留部34における内側面)に沿うように貯留部34の後側に配置される。これにより、ボス33の貯留部34における内側面の前側部分は、突起44が配置された後側部分よりも前プレート30の径方向における内側へ凹んでおり、流下エリア54とされる。また、この状態において、後プレート31の各挿通穴40が、前プレート30において対応する挿通穴43に対して後側から対向している(図2参照)。
その後、図2に示すように、ねじ形状のピン50を、後プレート31の後面側から各挿通穴40に挿通し、ボス33の内部に通してから、ピン50の先端50A(前端)を、対応する挿通穴43に挿入する。挿入後にピン50をねじるとピン50の先端50Aが前プレート30に引っ掛かることから、前プレート30と後プレート31との間に複数枚の加湿板32が挟まれた状態で、前プレート30と後プレート31とが一体化される。なお、このとき、ピン50の頭部50Bは、後プレート31において対応する凹部42(図5参照)に収まっており、後プレート31からはみ出ていない。
最後に、上述した軸51を、後プレート31の貫通穴39に後側から挿通する。貫通穴39に挿通された軸51の前端部は、貫通穴39から前側に露出される。そして、この露出した軸51の前端部に対して円筒状のカラー53が前から外嵌されて軸51と一体化されることによって、軸51が貫通穴39から抜けないように、後プレート31に取り付けられる。カラー53には、径方向外側へ突き出る環状の鍔部分53A(当接部)が一体的に形成されている。
以上により、加湿ユニット20の組み立てが完了する。
ここで、図3(a)に示すように、隔壁13には、モータ60が取り付けられ、モータ60の出力軸に取り付けられたギヤ61が、加湿ユニット20の前プレート30における第1リブ37の外周面のギヤ歯と噛み合っている。そのため、モータ60が駆動されると、ギヤ61が所定の方向へ回転し、これに伴って、加湿ユニット20全体が、所定の一方向、詳しくは背面から見て時計回りの方向(図3(b)の点線矢印参照)へ回転する。
このように加湿ユニット20が回転すると、8つのボス33も加湿ユニット20とともに回転する。以下では、図3(b)を参照して、加湿ユニット20が1回転するまでにおける1つのボス33の様子を説明する。
まず、ボス33が受皿22(詳しくは、上述した後側領域22B)の水に漬かると、そのボス33の内部には、切欠き36を介して水が一杯まで溜められる(ボス33Aを参照)。このとき、加湿板32においてボス33A周辺の部分も、受皿22の水に漬かって濡れる。このときを加湿ユニット20の回転開始時とする。
そして、加湿ユニット20が回転するにつれ、受皿22に漬かっていたボス33が受皿22の水面Sから離れて上昇し、これにより、受皿22の水がボス33によって汲み上げられる(ボス33B、ボス33Cおよびボス33Dを参照)。このとき、このボス33の周囲の第1突条47および第2突条48も、水を汲み上げる。そして、加湿板32において受皿22の水に漬かって濡れた部分(第1突条47および第2突条48も含む。)が、加湿ユニット20が1/2回転するまでの間に、加湿ユニット20において上側へ移動し、流路15を流れる空気(図2の太い実線矢印を参照)に曝される。これにより、加湿板32に付着していた水分が、微細な粒子となって、清浄化された空気に乗り(換言すればこの空気を加湿し)、各出口9から外部へ放出される。その結果、上述したように、室内が加湿される。
これに伴い、加湿ユニット20が1/2回転するまでの間に、加湿板32から水分がほとんどなくなってしまうが、加湿ユニット20が1/2回転した時点で最上位にあるボス33の貯留部34における内部には、受皿22から汲みだした水分が残っている(ボス33Eを参照)。特に、ボス33Eにおける貯留部34は、下向きに膨出しているので、ボス33の貯留部34には、水分が確実に残っている。そのため、加湿ユニット20がさらに回転すると、ボス33の切欠き36が下向きになり、貯留部34に残っていた水分Wが、切欠き36から、毛細管現象によって、隣り合う加湿板32における各隙間X(図3(a)参照)に浸透して加湿板32に供給され、加湿板32が再び濡らされる(ボス33Fを参照)。
そして、加湿板32において貯留部34の水分Wによって濡れた部分が、加湿ユニット20が1回転を終えるまでの間に(ボス33Gおよびボス33Hを参照)、清浄化された空気の流れ(図2の太い実線矢印を参照)に曝される。これにより、加湿板32に付着していた水分が、加湿ユニット20が1/2回転するまでと同様に、清浄化された空気とともに室内に放出され、室内の加湿に寄与する。
図4は、回収タンク26が見える位置における空気清浄機1の平断面図である。
図4を参照して、受皿22の底についてさらに詳しく説明すると、上述したように受皿22の内部において給水タンク21の下部および回収タンク26の下部が収容される前側領域22Aに関し、隔壁13の流入穴68にのみ連通する第1前側領域22Cにおける底は、受皿22の底における他の部分よりも高くなっており、上げ底部分19とされる。
上げ底部分19には、下側(図4における紙面奥側)へ窪む平面視で円形状の凹部16が形成されており、凹部16の円中心位置に、上述した突起24が設けられている。そして、上げ底部分19には、凹部16から連続して流入穴68側へ延びるガイド溝17が形成されている。ここで、上げ底部分19、凹部16およびガイド溝17は、水導入流路に含まれる。
受皿22の第1前側領域22Cにおいて、給水タンク21(図2参照)の上述した弁体(図示せず)が突起24によって押し上げられて水抜き穴(図示せず)が開かれると、給水タンク21内の水が排出されて凹部16に溜まる。その後、この水は、ガイド溝17を流れて流入穴68へ至り、受皿22において加湿ユニット20が収容される後側領域22Bに流入する(太線矢印参照)。
ここで、受皿22には、隔壁13において流入穴68と流出穴69とに挟まれる部分から延びて受皿22の前壁に接続され、受皿22の前側領域22Aを上述した第1前側領域22Cと第2前側領域22Dとに区画する区画壁18が設けられている。区画壁18は、給水タンク21から排出されてガイド溝17を流れる水が流入穴68へ至ることなく第2前側領域22D(流出穴69)側へ流れてしまうことを阻止する。そのため、給水タンク21から排出された水は、必ず流入穴68を通って後側領域22Bに流入した後に、流出穴69から第2前側領域22Dへ至る(太線矢印参照)。また、区画壁18は、凹部16から溢れた水を第2前側領域22D側から堰き止め、この水が第2前側領域22Dへ流れ込むことを阻止する。
ここで、受皿22の後側領域22Bに溜まった水のうち、加湿ユニット20による加湿に供されることなく後側領域22Bに溜まり続けた水は、古くなり、この水からカルキ等の不純物が析出し得る。換言すれば、このような古い水は、不純物の濃度が高いので、比重が重い。そこで、給水タンク21から新しい水が後側領域22Bに補給されると、後側領域22Bの古い水は、給水タンク21から補給された新しい水に押されて、流出穴69から第2前側領域22Dへ流出(溢水)する。
そして、この古い水は、図2に示すように、第2前側領域22Dの回収タンク26の流入口28から回収タンク26内に流入した後、接続壁62を乗り越えて前側へ移動して回収室59に溜まる(図2の太い破線矢印参照)。回収室59は、上述したように相対的に深いので、比較的多量の水を溜めることができる。このように回収室59に溜まった水は、接続壁62を乗り越えなければ流入口28へ到達できない。
つまり、接続壁62は、回収タンク26に入って回収室59に溜まった古い水が流入口28から第2前側領域22D側へ逆流することを阻止する。これにより、この古い水に含まれる不純物が後側領域22Bまで逆流して後側領域22Bにおける受皿22の内面に付着することを防止できる。また、回収された古い水から不純物が析出しても、この不純物は、回収タンク26の回収室59内で沈殿して、第1底部26Aに溜まるので、第1底部26Aより高い位置にある第2底部26Bに形成された流入口28から回収タンク26の外へ流出することはない。そして、回収タンク26に古い水がある程度溜まると、回収タンク26を本体ケース2から取り外して、回収タンク26内の古い水を捨てる。
このように、この空気清浄機1は、後側領域22Bから溢水してくる水を受け入れるための回収タンク26を有している。そのため、後側領域22Bに溜まり続けた古い水が、給水タンク21から与えられて後側領域22Bに導かれた新しい水に押されて後側領域22Bから溢水した後、第2前側領域22Dに導かれてから回収タンク26に回収されるので、この古い水に含まれる不純物が後側領域22Bに付着することを防止できる。
そして、回収タンク26は、回収タンク26に入った水が第2前側領域22D側(回収タンク26の外側)へ逆流することを阻止するための接続壁62を有しているので、後側領域22Bから溢水して第2前側領域22Dに導かれた古い水を確実に回収することができ、この古い水に含まれる不純物が後側領域22Bに付着することを確実に防止できる。
上述したように、後側領域22Bに規定水位まで水が溜められたとき、後側領域22B、第1前側領域22C(図4参照)、第2前側領域22Dおよび回収タンク26の水位は、等しい水位でつながるが(水面S参照)、回収室59に入った水で比重の重いもの(つまり不純物を含む古い水)は、接続壁62で逆流が阻止される。これにより、回収室59の古い水が第2前側領域22D側へ逆流することを阻止することができ、この古い水に含まれる不純物が後側領域22Bに付着することを確実に防止できる。
以上により、水に含まれる不純物が後側領域22Bに付着することを防止できる付加価値の高い空気清浄機1を提供することができる。
図5は、加湿ユニット20の分解斜視図である。図6(a)は、加湿ユニット20における前プレート30と後プレート31との組み付けを説明するための前プレート30および後プレート31の要部斜視図である。図6(b)は、図2において1点鎖線で囲まれた部分に変形例を適用した図である。
次に、加湿ユニット20の組み立てについてさらに詳しく説明する。
図5を参照して、上述したように前プレート30に加湿板32が組み付けられた後、この前プレート30に対して後プレート31が後側から組み付けられる。このとき、後プレート31の突起44が、前プレート30において対応するボス33の挿通穴35を介して、このボス33の内側に挿通される。この際、図6(a)に示すように、この突起44と、後プレート31においてこの突起44に対応する挿通穴40とを取り囲むように、略D字形状のリング状のパッキン58が後プレート31の前面(図6(a)では紙面手前側の面)に取り付けられるとよい。詳しくは、後プレート31の前面には、突起44および挿通穴40を取り囲むように、パッキン58と同じ形状の溝63が形成されており、この溝63にパッキン58が嵌ることによって、パッキン58が適正位置で位置決めされる。そして、前プレート30に対する後プレート31の組み付けが完了すると、図6(b)に示すように、前プレート30のボス33の後端縁64(図6(b)における右側の端縁)がパッキン58に当接し、パッキン58は、ボス33の後端縁64と後プレート31の前面との間で圧縮される。これにより、ボス33の後端縁64と後プレート31の前面との隙間がパッキン58によって塞がれる。
そして、上述したように、前プレート30と後プレート31とを一体化するために、ピン50を、後プレート31の後面側から各挿通穴40に挿通し、ボス33の内部に通してから、ピン50の先端50Aを、前プレート30で対応する挿通穴43に挿入する。ここで、ピン50の頭部50B近傍には、頭部50Bから先端50A側(前側)ヘ向かって細くなる円錐面50Cが形成されており、先端50Aには、挿通穴43に隙間なく嵌る嵌合部50Dが形成されているとよい。この場合、後プレート31で挿通穴40の内周を区画する部分において、ピン50の円錐面50Cに一致する部分には、前側へ向かって細くなる円錐面31Aが形成されている。
そのため、ピン50の取り付けが完了すると、ピン50の円錐面50Cが、後プレート31の円錐面31Aに面接触し、ピン50と後プレート31の挿通穴40の縁との隙間が塞がれる。また、ピン50の嵌合部50Dの外周面が、前プレート30において挿通穴43を区画する内周面30Aに面接触し、ピン50と前プレート30の挿通穴43の縁との隙間が塞がれる。
以上により、ボス33の内部では、前側で生じ得る隙間が、ピン50の嵌合部50Dの外周面と前プレート30の挿通穴43の内周面30Aとの面接触によって塞がれるとともに、後側で生じ得る隙間が、ピン50の円錐面50Cと後プレート31の円錐面31Aとの面接触、および、パッキン58によって塞がれる。そのため、上述したようにボス33が受皿22の水を汲み出す際(図3(b)参照)、ボス33の内部に溜められた水が、ボス33の内部の前側および後側から不必要に漏れ出すことを防止できる。これにより、上述したように加湿ユニット20の回転中において最上位にあるボス33(詳しくは貯留部34)における内部には、受皿22から汲みだした水分が確実に残っている(図3(b)のボス33Eを参照)。
なお、ピン50の嵌合部50Dの外周面と前プレート30の挿通穴43の内周面30Aとの面接触領域を前側(ボス33の内部から離れる側)へ広くしておくと、ボス33の内部の水が前側へ漏れることを確実に防止することができる。同様の効果を奏するため、ピン50の円錐面50Cと後プレート31の円錐面31Aとの面接触領域も、ボス33の内部から離れる側(後側)へ広くしておくとよい。
<電解水ユニット>
この空気清浄機1には、図3に示すように、加湿ユニット20において、加湿板32の内空間57(厳密には前プレート30の第2リブ38に囲まれる空間)内に、電解水ユニット70が設けられている。電解水ユニット70は、後述するように、フィルタ11を通過して清浄化された後に流路15を流れる空気に電解水を乗せるものである。そのため、この空気清浄機1は、上述したように取り込んだ外気をフィルタ11で清浄化するだけでなく、電解水ユニット70に電解水を放散させて、この電解水によって外部の空気を殺菌・脱臭することができる。
図7は、背面側から見た電解水ユニット70の斜視図である。
図7に示すように、電解水ユニット70は、水受け容器71と、電解水供給部としての放散板72と、ギヤ73と、電解装置としての電極ユニット98とを備えている。ここで、図7では、紙面左奥側が前側であり、紙面右手前側が後側である。
水受け容器71は、幅方向に長手であり、前壁74と後壁75と右壁76と左壁77と底壁78とを一体的に備え、上面が開放されたボックス形状である。
前壁74の幅方向中央における下部には、幅方向に長手であり、前側へ窪む凹部79が形成されている。前壁74の前面において凹部79に相当する部分は、他の部分に比べて、前側へ突き出ている(図3(a)参照)。
後壁75の上端縁における幅方向中央部分は、下方へ切り欠かかれており、切欠き83とされる。後壁75において切欠き83の下側を区画する部分は、後方へ膨出しており、膨出部分84とされる。膨出部分84の上端縁は、斜め前側下方へ傾斜している(図3(a)参照)。
底壁78において、右端部(図7の左手前側の端部)には、下方へ窪む収容部85が形成されている。図3(a)に示すように、底壁78において、膨出部分84の前側には、上向きに突出するリブ87が一体的に設けられている。リブ87の上端縁は、膨出部分84の上端縁から連続して、斜め前側下方へ傾斜している。ここで、リブ87において斜め前側下方へ傾斜した上端縁の延長線上に、前壁74の凹部79が位置している。そして、底壁78においてリブ87と膨出部分84とに囲まれた部分には、開口88が形成されている。また、底壁78において、リブ87の前側には、上側へ僅かに突出する環状のリブ104が形成されている。
また、図7に示すように、底壁78の左側には、仕切り壁110が立設されており、水受け容器71の内部において、仕切り壁110と左壁77と前壁74と後壁75と底壁78とに挟まれる部分は、溢水室111とされる。そして、水受け容器71の内部において、仕切り壁110と右壁76と前壁74と後壁75(膨出部分84付近では図3(a)に示すリブ87)と底壁78とに挟まれる部分は、貯留室121とされる。そして、溢水室111における底壁78には、排水流路としての溢水管112の上端が接続されている。溢水管112は、上端において溢水室111に連通しており、上端側から下方へ延びた後、後側へ折れ曲がっている。溢水管112において後側へ折れ曲がった下端は、開口されており、溢水口113とされる。
ここで、溢水管112には、開閉自在なドレン弁114が設けられている。ドレン弁114は、底壁78から下方へ延びる支軸115の下端に接続され、支軸115によって揺動自在に支持されている。ドレン弁114は、溢水口113に後から対向可能な蓋116と、支軸115に対する蓋116の反対側にあり、後側へ突出する突出部117とを一体的に備えている。ドレン弁114は、蓋116が溢水口113を後から塞ぐ閉位置(図7、および、後述する図8参照)と、蓋116が溢水口113から後側へ退避して溢水口113を開放する開位置(後述する図9参照)との間で揺動自在であり、ばね118(図8および図9参照)によって、常には、閉位置にあるように付勢されている。
放散板72は、円板形状である。放散板72の円中心には、十字形状の貫通穴が形成され、十字穴90とされる。放散板72には、十字穴90とは別に、放散板72を貫通する矩形状の穴が多数形成され、矩形穴91とされる。これらの矩形穴91は、十字穴90を取り囲み、十字穴90を中心とする放射状に配置されている。
放散板72において、前端部は、前壁74の凹部79に嵌め込まれ、後側部分が、後壁75の膨出部分84の上端縁と底壁78のリブ87の上端縁に載置されている(図3(a)も参照)。ここで、図3(a)に示すように、リブ87の上端縁および膨出部分84の上端縁がともに斜め前側下方へ傾斜し、さらに、リブ87(膨出部分84)の上端縁の延長線上に、前壁74の凹部79が位置している。そのため、放散板72は、斜め前側下方へ傾斜した状態で水受け容器71に保持されている。このとき、放散板72では、後側部分(略後半分)が、底壁78の開口88に上から対向し、前側部分(略前半分)が、底壁78において開口88(リブ87)より前側の部分(貯留室121における底壁78)に上から対向している。
図7に示すように、ギヤ73は、上下方向に延びる中心軸を有する円盤形状であり、その外周部分に、第2のギヤ歯92が形成されている。また、ギヤ73の底面の円中心位置には、上下に延びるギヤ軸93の上端部が接続されている。ギヤ軸93の下端部には、環状のリブ94が、ギヤ軸93に外嵌されるように一体的に設けられている。そして、ギヤ軸93の外周面において、リブ94より下側の部分には、上下方向に延びつつギヤ軸93の径方向における外側へ突出する4つの突起95が、一体的に設けられている。これらの突起95は、ギヤ軸93の周方向において等しい間隔を隔てており、下から見ると十字をなしているので、まとめて十字突起96とされる。十字突起96の上端は、リブ94の底面に接続されている。
そして、放散板72の十字穴90に、ギヤ軸93の十字突起96が上から挿通されており、これによりギヤ軸93と放散板72とが連結され、放散板72とギヤ73とが一体化されている。
ここで、ギヤ軸93の下端部が底壁78のリブ104の内側に上から嵌めこまれることにより、底壁78によって回転自在に支持されている(図3(a)参照)。また、アーム97が水受け容器71の前壁74に取り付けられており、アーム97の後端に形成されたU字状の切欠にギヤ軸93の上端部が嵌め込まれることにより、アーム97によって、ギヤ軸93の上端部が回転自在に支持されている。以上により、放散板72およびギヤ73が、ギヤ軸93とともに、回転自在である。
電極ユニット98は、電極ホルダ99と、一対の電極100(図3(a)参照)とを含んでいる。電極ホルダ99は、略直方体形状に形成されており、水受け容器71の収容部85に収容されている。一対の電極100は、電極ホルダ99に支持されており、電極ホルダ99から下方に延びている(図3(a)参照)。一対の電極100のリード線(図示せず)は、電解水ユニット70の外部の本体電源(図示せず)に接続されている。
この電解水ユニット70は、図3(a)に示すように、本体ケース2の隔壁13に支持されている。水受け容器71の前壁74の前面において凹部79に対応して前側へ突き出た部分が隔壁13に対して前側から係合することによって、電解水ユニット70が隔壁13の後面に位置決めされ固定されている。この状態において、電解水ユニット70は、加湿ユニット20において前プレート30の第2リブ38に囲まれ、かつ軸51より上側の空間に、配置される。ここで、電解水ユニット70では、ギヤ73の第2のギヤ歯92が、第2リブ38の上端部における第1のギヤ歯55に噛合しているものの、それ以外の部分は、加湿ユニット20に接触していない。そして、電解水ユニット70(少なくとも水受け容器71)は、前後方向において、加湿ユニット20の流下エリア54と同じ位置にある。
ここで、上述したように加湿ユニット20が回転すると、図3(b)に示すように、最上位にあるボス33(ボス33E)の貯留部34に残っている水分Wが、流下エリア54(図3(a)参照)における切欠き36から、隣り合う加湿板32における各隙間X(図3(a)参照)に浸透し、加湿板32を濡らす。この水分Wは、加湿板32の前面と後面と第1突条47と第2突条48とに挟まれる部分を伝って加湿板32の内周縁へ下降する。そして、加湿板32の内周縁まで到達した水分Wは、加湿板32の内周縁から、第2リブ38の通過穴56(図5参照)を経由して落下し、ボス33Eの下方に位置する電解水ユニット70の水受け容器71によって受けとめられ、水受け容器71の貯留室121に溜まる。ここでは、第1突条47および第2突条48が、加湿板32の表面を伝う水分Wを電解水ユニット70へ案内している。なお、加湿板32の表面を伝って加湿板32の内周縁に至った水分Wが、すぐに落下せずに加湿板32の内周縁に沿って流れても、この水分Wを、引き続き内周縁に沿って流すことなく、切込み46において電解水ユニット70へ落下させることができる。このように落下させられた水分において、電解水ユニット70に到達しなかった水分は、受皿22に受け止められる。
このように水受け容器71の貯留室121に溜められた水の水位が、予め定める水位(所定水位T)まで上昇すると、電極ユニット98の一対の電極100が、貯留室121に溜められた水に漬る。貯留室121の水位が所定水位Tを超えるまで貯留室121に水が受け入れられると、所定水位Tを超えた分の水が、仕切り壁110を乗り越えて溢水室111へ流れ込む。
そして、電極ユニット98では、一対の電極100にリード線(図示せず)を介して電圧が印加されることにより、貯留室121内の水は電気分解されて、電解水となる。水には、通常、水道水が用いられ、水道水には塩素が含まれているから、電極ユニット98は、電気分解により、殺菌作用や脱臭作用を有する次亜塩素酸(HClO)や活性酸素を含む電解水を生成することができる。
ここで、上述した所定水位Tまで貯留室121に水が溜まっている場合には、図3(a)に示すように、放散板72が貯留室121の水面に対して斜め前側下方へ傾斜しており、放散板72の前側部分(略前半分)が貯留室121に溜められた水(電解水)に漬かっている。そして、上述したように、電解水ユニット70では、ギヤ73の第2のギヤ歯92が、加湿ユニット20の第2リブ38の第1のギヤ歯55に噛合しているので、加湿ユニット20が回転すると、ギヤ73が、加湿ユニット20の回転力を受けて回転する。
そして、ギヤ73の回転に伴い、ギヤ軸93を介してギヤ73と一体化されている放散板72が、ギヤ軸93によって、上述したように斜め前側下方へ傾斜して前側部分が貯留室121の水に漬った状態に維持されつつ、加湿ユニット20の回転に同期するように、十字穴90(図7参照)を中心に回転する。
貯留室121に溜められた水(電解水)に漬かっている放散板72の前側部分では、表面張力によって矩形穴91(図7参照)に電解水の膜が形成され、この状態で放散板72が回転することによって、電解水の膜が張った矩形穴91が、放散板72における後側へ移動して、水受け容器71の底壁78の開口88に上から対向する。つまり、放散板72は、回転することによって、水受け容器71の電解水を連続的に取り出す。そうすると、電解水の膜が張った矩形穴91は、放散板72の後側部分において、流路15を流れる空気(図2の太い実線矢印を参照)のうち開口88を下側から流れる空気に順に曝されることとなり、電解水の膜がミスト状に壊されて矩形穴91から剥がされ、電解水が連続的に放散される。その後、このミスト状の電解水(電解水ミスト)が開口88を下側から流れる空気に乗って上昇し、重ねられた加湿板32の隙間Xを通過してから、清浄化された空気ともに室内に放出される(図2の太い実線矢印を参照)。このように、放散板72は、生成された電解水を、流路15を流れる空気に乗せる。
ここで、図3(b)に示すように、電解水ユニット70の水受け容器71の貯留室121において、電解水が必要以上に生成された場合や所定水位Tを超える量の水が受け入られた場合には、不必要な量の水(所定水位Tを超えた分の水)は、上述したように、溢水室111に流れ込む。そして、溢水室111に流れ込んだ水は、溢水管112によって溢水させられる。溢水管112によって溢水させられた水は、溢水管112を流れ落ちて溢水口113に至り、開かれた溢水口113から受皿22(後側領域22B)へ向かって下方へ落下する。
このように、水受け容器71には、予め定める水位Tを超えて受け入れられた水を溢水させ、下方へ落下させる溢水管112が設けられているので、溢水管112を有さずに自然に任せて水受け容器71の水を溢れさせる構成に比べて、溢れた水によって雑音が発生しないように、この水を落下させることができる。そのため、電解水ユニット70において水受け容器71から溢れた水によって雑音が発生することを防止できる。
特に、溢水管112の下端である溢水口113は、加湿板32の内周縁(内側面)において、受皿22の後側領域22Bに溜まった水の水面Sから離れた箇所に上から臨むように配置されている。そのため、溢水口113から落下した水は、受皿22の水面Sに直接落下することなく、加湿板32の内周縁に落ち、加湿板32の内周縁を伝って水面Sに流れ落ちる。つまり、溢水管112の下端から落下した水は、すぐに加湿板32の内側面に受け渡されるので、溢水口113から落下した水が水面Sではねることはなく、この水によって雑音が発生することを確実に防止できる。また、溢水口113と加湿板32の内周縁との間隔が小さいので、溢水口113から落下した水が加湿板32の内周縁ではねることで音が発生することも防止できる。
なお、溢水口113から落下した電解水が加湿板32に接触したときに、電解水の塩素成分によって加湿板32が殺菌される。
図8は、本体ケース2から加湿ユニット20を引き出した状態における空気清浄機1の平断面図である。図9は、本体ケース2に加湿ユニット20を装着した状態における空気清浄機1の平断面図である。
図8に示すように、加湿ユニット20は、メンテナンスのため、加湿ユニット20を回転自在に保持する軸51およびリアケース4の後壁(後パネル120)と一体となって、本体ケース2に対して後側から着脱可能である。なお、受皿22(図2参照)も加湿ユニット20と一緒に着脱される。加湿ユニット20(後パネル120および軸51も含む、以下同じ。)が本体ケース2から後方へ取り外された状態において、軸51の前端に取り付けられて軸51の一部をなすカラー53の鍔部分53Aが、電解水ユニット70のドレン弁114の突出部117に対して、間隔を隔てて後から対向している。このとき、ドレン弁114は閉位置にあって、蓋116が溢水口113を後から塞いでいる。
そして、取り外された加湿ユニット20を、図9に示すように前側へ押し込んで本体ケース2に取り付けると、カラー53の当接部としての鍔部分53Aが、ドレン弁114の突出部117に後から当接する。これにより、ドレン弁114が、ばね118の付勢力に抗して支軸115を中心に揺動し、閉位置から開位置へ移動する。この結果、溢水口113が開かれるので、溢水室111の水は、上述したように、溢水管112の溢水口113から受皿22(後側領域22B)側へ戻され得る。つまり、加湿ユニット20が本体ケース2にセットされた状態では、溢水管112の溢水口113は開いており(図9参照)、加湿ユニット20が本体ケース2から引き出されると、溢水口113は閉じる(図8参照)。
そのため、メンテナンスのために加湿ユニット20を本体ケース2から取り外したときには、図8に示すように、ドレン弁114が閉まっているので、溢水管112から水(電解水)が不意にこぼれ周囲をぬらしてしまうことを防止できる。
また、加湿ユニット20が本体ケース2に取り付けられたときには(図9参照)、鍔部分53Aがドレン弁114に当接してドレン弁114を確実に開く一方で、加湿ユニット20が本体ケース2から取り外されたときには(図8参照)、ドレン弁114に対する鍔部分53Aの当接が解消されてドレン弁114を確実に閉じることができる。そして、本体ケース2に対する加湿ユニット20の取り付けおよび取り外しに連動してドレン弁114を開閉することができるので、使い勝手の向上を図ることができる。
このように使い勝手がよく、電解水ユニット70から溢水される水による雑音が発生しにくいので、付加価値の高い空気清浄機1を提供することができる。
<加湿板>
図10は、加湿板32の正面図である。図11は、図10の状態から表裏を逆にしたときの加湿板32の正面図である。
ここで、図10および図11を参照して加湿板32についてさらに詳しく説明する。加湿板32において、前面32Aを表面とし、後面32Bを裏面とする。図10では、前面32Aが示されており、前面32Aにある第1突条47、第2突条48および凸部49は、白く塗り潰されている。これに対し、図10では、後面32Bにあって本来見えない第1突条47、第2突条48および凸部49が、説明の便宜上、黒く塗り潰されて示されている。そして、図11では、図10において白く塗り潰されていた第1突条47、第2突条48および凸部49は、引き続き白く塗り潰されており(図11では本来見えない)、図10において黒く塗り潰されていた第1突条47、第2突条48および凸部49は、引き続き黒く塗り潰されて示されている。
図10を参照して、上述したように、加湿板32の外周縁には、加湿板32の周方向において等しい間隔を隔てて8つの切欠き45が形成されている。そして、加湿板32の前面32Aおよび後面32Bのそれぞれにおいて各切欠き45の近傍には、第1突条47、第2突条48および凸部49が形成されている(図10および図11参照)。
前面32Aの第1突条47、第2突条48および凸部49は、対応する切欠き45に対して、図10での姿勢を基準として、必ず時計回りの方向(図11では反時計回りの方向)における下流側に1つずつ配置されている。一方、後面32Bの第1突条47、第2突条48および凸部49は、対応する切欠き45に対して、図11での姿勢を基準として、必ず時計回りの方向(図10では反時計回りの方向)における下流側に1つずつ配置されている。
ここで、8つの切欠き45のうち、図10で最上位にある切欠き45を切欠き45Aとし、切欠き45Aに対して時計回りの方向における下流側に位置する切欠き45を、切欠き45Aに近い順に、切欠き45B、切欠き45C、切欠き45D、切欠き45E、切欠き45F、切欠き45G、切欠き45Hとする。これらの8つの切欠き45は、上述したように加湿板32の周方向において等しい間隔を隔てて形成されているから、周方向において隣り合う切欠き45は、互いに、時計回り(反時計回り)の方向へ45°ずれている。
そして、各切欠き45と、この切欠き45に対して前面32Aおよび後面32Bのどちらかで対応する第1突条47、第2突条48および凸部49とは、1つの単位形状123を形成している。上述したように、切欠き45は、周方向において等しい間隔を隔てて8つ形成されており、それぞれの切欠き45に対応して、前面32Aおよび後面32Bのそれぞれに、第1突条47、第2突条48および凸部49が1つずつ形成されている。そのため、前面32Aおよび後面32Bのそれぞれには、周方向に等しい間隔(45°の角度に相当する)を隔てて並んで全体として環状をなす8つの単位形状123が形成されている(図10および図11参照)
ここで図10を参照して、たとえば切欠き45Bに着目すると、この切欠き45Bに対応する前面32Aの第1突条47(白色の第1突条47)と後面32Bの第1突条47(黒色の第1突条47)とは、正面視において、切欠き45Bの最深部(径方向内側端部)を基準として対称となるように配置されている。同様に、切欠き45Bに対応する前面32Aの第2突条48(白色の第2突条48)と後面32Bの第2突条48(黒色の第2突条48)とは、正面視において、切欠き45Bの最深部を基準として対称となるように配置されている。さらに、切欠き45Bに対応する前面32Aの凸部49(白色の凸部49)と後面32Bの凸部49(黒色の凸部49)とは、正面視において、切欠き45Bの最深部を基準として対称となるように配置されている。このことは、他の切欠き45に対応する前面32Aおよび後面32Bの第1突条47、第2突条48および凸部49についても当てはまる。
そして、再び切欠き45Bに着目すると、図10の姿勢の加湿板32を時計回りの方向へ45°ずらすと、切欠き45Bは、加湿板32をずらす前の切欠き45Cに一致する。逆に、加湿板32を反時計回りの方向へ45°ずらすと、切欠き45Bは、加湿板32をずらす前の切欠き45Aに一致する。このことは、切欠き45Bに対応する前面32Aの単位形状123にも当てはまり、さらに前面32Aにおける他の単位形状123および後面32Bの全ての単位形状123にも当てはまる。
そして、図10において切欠き45Aと切欠き45Eとを結ぶ基準線(図10の1点鎖線参照)を中心に加湿板32を180°回転させ、加湿板32の表裏を逆にすると、図11に示すように、切欠き45Bは、加湿板32の表裏を逆にする前の切欠き45Hと一致する(図10も参照)。このことは、切欠き45Bに対応する前面32Aおよび後面32Bの各単位形状123にも当てはまる。つまり、図10および図11を参照して、このように加湿板32の表裏を逆にすると、切欠き45Bに対応する前面32Aの単位形状123は、加湿板32の表裏を逆にする前の切欠き45Hに対応する後面32Bの単位形状123と一致する。そして、切欠き45Bに対応する後面32Bの単位形状123は、加湿板32の表裏を逆にする前の切欠き45Hに対応する前面32Aの単位形状123と一致する。このことは、前面32Aおよび後面32Bにおける他の単位形状123にも当てはまる。
つまり、前面32Aおよび後面32Bにおける全ての単位形状123は、加湿板32を周方向へ45°毎にずらしたとき、および、前面32Aと後面32Bとを逆にしたときにおいて、全体として、対称性を有しており、位置および大きさが変わらない。
これにより、この加湿板32の前面32Aおよび後面32Bのそれぞれの全体形状は、加湿板32を周方向へ45°毎にずらしても、前面32Aと後面32Bとを逆にしても、変わらないので、この加湿板32を、表裏(前後)の向きおよび周方向の向きを気にせず、加湿ユニット20(厳密には図5に示す前プレート30)に取り付けることができる。つまり、加湿ユニット20を容易に組み立てることができる。これにより、加湿板32の取り付けに関する使い勝手を向上させることができる。
そして、このような加湿板32を用いることにより、使い勝手のよい、付加価値の高い空気清浄機1を提供することができる。
この発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
図1(a)は、空気清浄機1の平面図であり、図1(b)は、空気清浄機1の正面図である。 空気清浄機1の右側面図であり、一部を断面で示している。 図3(a)は、加湿ユニット20周辺の右側面図であって、一部を断面で示しており、図3(b)は、図3(a)のA−A矢視断面図である。 回収タンク26が見える位置における空気清浄機1の平断面図である。 加湿ユニット20の分解斜視図である。 図6(a)は、加湿ユニット20における前プレート30と後プレート31との組み付けを説明するための前プレート30および後プレート31の要部斜視図である。図6(b)は、図2において1点鎖線で囲まれた部分に変形例を適用した図である。 背面側から見た電解水ユニット70の斜視図である。 本体ケース2から加湿ユニット20を引き出した状態における空気清浄機1の平断面図である。 本体ケース2に加湿ユニット20を装着した状態における空気清浄機1の平断面図である。 加湿板32の正面図である。 図10の状態から表裏を逆にしたときの加湿板32の正面図である。
符号の説明
1 空気清浄機(加湿装置)
2 本体ケース(筐体)
8 入口
9 出口
11 フィルタ(空気清浄化手段)
15 流路
22B 後側領域(貯水槽)
32 加湿板
51 軸(保持部材)
53A 鍔部分(当接部)
57 内空間
70 電解水ユニット
71 水受け容器
72 放散板(電解水供給部)
98 電極ユニット(電解装置)
112 溢水管(排水流路)
113 溢水口(排水流路の下端)
114 ドレン弁
120 後パネル(保持部材)
T 水位

Claims (5)

  1. 筐体と、
    前記筐体に設けられ、空気を取り込むための入口と、
    前記筐体に設けられ、前記入口から取り込まれた空気が流れる流路と、
    前記筐体に設けられ、前記流路を流れた空気を排出するための出口と、
    前記筐体に設けられ、水が溜められる貯水槽と、
    内周縁で囲まれた内空間を有する環状であり、前記流路に回転自在に配置され、一部が前記貯水槽の水に漬けられており、回転することによって、前記貯水槽の水で濡れた部分を前記流路の空気に曝してこの空気を加湿する加湿板と、
    前記加湿板を回転自在に保持し、前記加湿板と一体となって前記筐体に対して着脱可能な保持部材と、
    前記筐体に支持され、前記加湿板の内空間内に配置されており、前記加湿板から落下する水を受ける水受け容器と、前記水受け容器の水を電気分解して電解水を生成する電解装置と、生成された電解水を、前記流路を流れる空気に乗せる電解水供給部とを含む電解水ユニットとを有し、
    前記水受け容器には、予め定める水位を超えて受け入れられた水を溢水させ、下方へ落下させる排水流路が設けられていることを特徴とする、加湿装置。
  2. 前記排水流路では、その下端が前記加湿板の内側面に臨んでいることを特徴とする、請求項1記載の加湿装置。
  3. 前記排水流路には、前記加湿板および前記保持部材が前記筐体に取り付けられたときには開き、前記加湿板および前記保持部材が前記筐体から取り外されたときに閉まるドレン弁が設けられていることを特徴とする、請求項1または2記載の加湿装置。
  4. 前記保持部材は、前記保持部材が前記筐体に取り付けられたときに前記ドレン弁に当接して前記ドレン弁を開く当接部を有していることを特徴とする、請求項3記載の加湿装置器。
  5. 前記流路を流れる空気を清浄化するための空気清浄化手段と、
    請求項1〜4のいずれかに記載の加湿装置と、
    を有することを特徴とする、加湿機能付き空気清浄機。
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