JP2010007624A - エンジンの潤滑構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジン内のオイルを吸い上げるオイルポンプと、該オイルポンプの吐出口に連通する吐出通路と、該吐出通路に連通する供給油路とを備えると共に、冷却系統油路を介してオイルクーラへオイルを供給するエンジンの潤滑構造において、リリーフ弁を使わずに、オイルを被潤滑部に供給すると共に、オイルの冷却を可能にする。
【解決手段】上記供給油路は上記吐出通路より断面積を広くし、上記供給油路に設けられた分岐部から、上記冷却系統油路と、シリンダヘッド及び変速機の被潤滑部へオイルを供給する無冷却潤滑油路とに分岐させる。
【選択図】 図7

Description

本発明は、エンジンの潤滑構造に関するものである。
従来はオイルポンプから吐出したオイルを、オイルフィルタを経由して被潤滑部に供給し、上記オイルフィルタから被潤滑部に至る油路にリリーフ弁を設け、上記油路の油圧が高い場合に上記リリーフ弁を介してオイルを逃がし、逃がしたオイルをオイルクーラを介して冷却し、オイルクーラから出たオイルをオイルポンプの吸入口に流入させる構成が示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2005−48665号公報(図3)
上記従来の構成では、リリーフ弁を使用するので、部品点数が多くなる。また、リリーフ弁を配置するスペースを確保する必要がある。本発明は、リリーフ弁を使わずに、オイルを被潤滑部に供給すると共に、オイルの冷却を可能にしようとするものである。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、
エンジン内のオイルを吸い上げるオイルポンプと、該オイルポンプの吐出口に連通する吐出通路と、該吐出通路に連通する供給油路とを備えると共に、
冷却系統油路を介してオイルクーラへオイルを供給するエンジンの潤滑構造において、
上記供給油路は上記吐出通路より断面積を広くし、
上記供給油路に設けられた分岐部から、上記冷却系統油路と、シリンダヘッド及び変速機の被潤滑部へオイルを供給する無冷却潤滑油路とに分岐することを特徴とするエンジンの潤滑構造に関するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のエンジンの潤滑構造において、
オイルクーラで冷却されたオイルをクランク軸へ供給する冷却系統戻り油路を設けたことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のエンジンの潤滑構造において、
上記冷却系統戻り油路にオリフィスが設けられていることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3に記載のエンジンの潤滑構造において、
上記供給油路はクランクケースとクランクケースカバーとの合せ面に形成され、
上記分岐部はクランクケースカバーに形成されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のエンジンの潤滑構造において、
上記エンジンは鞍乗型車両に搭載され、上記クランクケースカバーはクランクケースの左側または右側に突出して設けられ、
上記冷却系統油路は、上記クランクケースカバーの前側面、後側面、又は上側面において供給油路に接続されることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項4または請求項5に記載のエンジンの潤滑構造において、
上記冷却系統油路と冷却系統戻り油路は、クランクケースカバーの壁体部に、互いに平行に形成されていることを特徴とするものである。
請求項1の発明において、
オイルクーラの上流側で冷却系統油路と無冷却潤滑油路とを分岐するので、オイルクーラに供給されるオイルの油圧を下げることができ、低温時の粘性の高いオイルを考慮してオイルクーラの強度を高くする必要がなくなり、かつ、リリーフバルブを設ける必要がないので、冷却系統油路を簡単な構成とすることができる。
請求項2の発明において、
エンジン内で最も高温となるクランク軸へ冷却されたオイルを供給するので、エンジンの冷却が効果的に行われる。
請求項3の発明において、
無冷却潤滑油路より冷却系統油路の方へより高圧のオイルを導くとともに、冷却系統戻り油路を狭くすることによって、オイルクーラにオイルを停滞させて、オイルクーラを大型化することなく冷却効果を向上させることができる。
請求項4の発明において、
冷却系統油路の分岐部を、クランクケースより小型のクランクケースカバーに形成するので、加工が容易である。
請求項5の発明において、
冷却系統油路の車体側方への突出を避けて、エンジンの幅方向を小型化しつつ、クランクケースカバーの幅方向内側に冷却系統油路を配置しているので、油路を保護することができる。
請求項6の発明において、
油路の配置スペースを小型化し、かつ、油路の加工性を向上することができる。
図1は本発明の第1実施形態に係るエンジン1を搭載した自動二輪車2の側面図である。自動二輪車2の車体フレームはヘッドパイプ3と、同ヘッドパイプ3から斜め後方に延出するメインフレーム4と、メインフレーム4の後端から下方に延出するセンターフレーム5と、ヘッドパイプ3から下方に伸びるダウンフレーム6と、メインフレーム4から後方に延出するシートステー7と、センターフレーム5の下端とシートステー7の中央を結ぶミッドフレーム8とを備えている。前輪9を支持するフロントフォーク10がヘッドパイプ3によって操向可能に支持され、フロントフォーク10にはステアリングハンドル11が連結されている。また、後輪12を支持するリアフォーク13がセンターフレーム5の後部に上下揺動可能に支持され、シートステー7とリアフォーク13との間にはクッションユニット14が設けられている。エンジン1は、ダウンフレーム6とセンターフレーム5に支持され、エンジン1の動力は、後輪駆動用チェーン15を介して後輪12に伝達される。メインフレーム4には、エンジン1の上方に位置するようにして燃料タンク16が設けられ、シートステー7上には運転者用と同乗者用のタンデム型シート17が取付けられている。エンジン1の左側前方にはオイルクーラ18が設けてある。
図2は上記エンジン1が搭載されている車両の正面図であり、オイルクーラ18が車両の左側に設けてあることを示している。オイルクーラ18は空冷式オイルクーラである。
図3は上記エンジン1の側面図である。このエンジン1は、内燃機関19と変速機20とが一体となったエンジンである。このエンジン1は左右半割り型のクランクケース23L、23Rを備え、さらにそれぞれの外側、即ち車幅方向右側及び左側、にクランクケースカバー24L、24Rを備えている(図5)。図3は、右クランクケースカバー24Rを取り外した状態を示しているので、合わせ面23xが見えている。図には、クランク軸25、変速機のメイン軸26、及び変速機のカウンタ軸27の位置が示してある。なお、図3において、後述の冷却系統戻り油路連通経路46、分岐部A、及びオリフィスWは、実際はクランクケースカバー24Rに形成されているものであるが、ここに参考のために対応する位置に記載してある。メイン軸26の右端部には多板クラッチ28が設けてある。更に、図には、ギヤチェンジ機構29、及びオイルポンプ30が示してある。オイルポンプ30は、クランク軸25に設けられた駆動歯車31とオイルポンプ軸32に設けられた従動歯車33との噛合いによって回転駆動される。
クランクケース23の上部に、シリンダブロック34、シリンダヘッド35、シリンダヘッドカバー36が接続されている。シリンダヘッド35の前部に排気管37が接続され、右下方へ曲がって更に後方へ伸び、マフラー38(図1、図2)につながっている。シリンダヘッド35の左側前方にオイルクーラ18が設けてある。
図3において、右クランクケース23Rの、右クランクケースカバー24Rとの合わせ面23xに供給油路40が形成してある。オイルポンプ30は、オイルパン41内のオイルを、吸入通路42を経由して吸引し、吐出通路43を経由して上記供給油路40へ吐出する。
右クランクケース23Rの右側には、図3には示していないが、右クランクケースカバー24Rが設けてある。この右クランクケースカバー24Rに、上記供給油路40から分岐してオイルクーラ18へ向かう冷却系統油路44の分岐部Aが設けてある。冷却系統油路44はオイルクーラ18と結ばれている。
オイルクーラ18から戻る冷却系統戻り油路45は、上記分岐部Aの近くを経由し、右クランクケースカバー24Rの壁体内に形成される冷却系統戻り油路連通経路46を経由し、クランク軸25の右端部に通じている。(図5)。冷却系統戻り油路連通経路46の末端部にオリフィスWが形成されている。冷却系統油路44の右クランクケースカバー24R内の部分44aと、冷却系統戻り油路45の右クランクケースカバー24R内の部分45aと、は平行に形成してある(図5も参照)。
図3において、上記供給油路40の、冷却系統油路44への分岐部Aより下流側は、シリンダヘッド35と変速機20へ向かう無冷却潤滑油路50につながっている。無冷却潤滑油路50は、シリンダヘッド潤滑油路47、変速機系統供給油路49、メイン軸潤滑油路70、及びカウンタ軸潤滑油路71からなっている(図7参照)。
上記供給油路40の、上記冷却系統油路44の分岐部Aより下流側に、シリンダヘッド潤滑油路47へ向かう分岐部Bが設けてある。シリンダヘッド潤滑油路47は、シリンダブロック34、及びシリンダヘッド35をクランクケース23に連結する4本のスタッドボルトのうちの1本のスタッドボルト51とそのスタッドボルト挿通孔52との間の隙間(図6)に形成されている。オイルは上記シリンダヘッド潤滑油路47を経由してシリンダヘッドの上面の近くへ昇り、カム軸等に供給される。シリンダヘッド潤滑油路47の末端部にはオリフィスXが形成されている(図6)。
図3において、上記分岐部Bの下流側に変速機系統供給油路49へ向かう分岐部Cが設けてある。供給油路40は、供給油路40の終端付近からクランク軸25に平行に左方へ向かって右クランクケース23Rの壁体を貫通する貫通油路48と、同油路48に内臓されたオリフィスVを介して変速機系統供給油路49につながっている。
図4は、上記エンジン1の左右方向中央の断面を示した側面図である。図には、右クランクケース23Rを取り除き、左クランクケース23Lの合わせ面23yを示し、かつ、シリンダブロック34、シリンダヘッド35、及びシリンダヘッドカバー36の内部が示してある。図には、クランク軸25、変速機のメイン軸26、変速機のカウンタ軸27、及びシフトドラム53の断面と、シフトフォーク54が示してある。
クランク軸25に連なるクランクピン55に、コンロッド56を介してピストン57が接続されている。シリンダヘッド35の内部には、吸気ポート58、排気ポート59、吸気弁60、および排気弁61が設けてある。シリンダヘッド35とシリンダヘッドカバー36の境界部には、動弁機構62が設けてある。動弁機構62は、カム軸63、吸気ロッカー軸64、排気ロッカー軸65、吸気ロッカーアーム66、および排気ロッカーアーム67等から構成されている。
図4において、左クランクケース23Lと右クランクケース23Rの合わせ面23yに、図3に示した分岐部Cの貫通油路48につながる変速機系統供給油路49が設けてある。ここからメイン軸潤滑油路70とカウンタ軸潤滑油路71とがそれぞれ分岐して伸びる。
メイン軸潤滑油路70は、図4において、変速機系統供給油路49の中央部の分岐部Dから、クランク軸25に平行に左クランクケース23Lの壁体内を左クランクケース23Lの左方へ伸びる水平油路72と、この水平油路72の左端につながり左クランクケース23Lの左側部において、変速機メイン軸26の左側軸端部に繋がる鉛直油路73とからなっている。
カウンタ軸潤滑油路71は、図3において、変速機系統供給油路49の末端部の分岐部Eから、クランク軸25に平行に右クランクケース23Rの壁体内を右クランクケース23Rの右方へ伸びる水平油路74と、この水平油路74の右端につながり右クランクケース23Rの右側部において、変速機カウンタ軸27の右側軸端部に繋がる傾斜油路75とからなっている。
上記鉛直油路73の下端部(図4)と傾斜油路75の下端部(図3)には、それぞれオリフィスY、オリフィスZが形成されている。変速機メイン軸26の左端とカウンタ軸27の右端にそれぞれ供給されたオイルは、それぞれの軸受に供給されるとともに、それぞれの軸の中心孔に供給され、各軸に設けられた半径方向の小径孔から周囲に散布され、常時噛合い式歯車変速機構91(図5)の摺動部や噛合い部を潤滑する。周囲に散布されたオイルは、飛沫オイルとしてオイルパン41に回収される。
図5は、図4のV−V断面図である。クランクケース23は、左クランクケース23L、右クランクケース23R、左クランクケースカバー24L、及び右クランクケースカバー24Rから構成されている。クランク軸25は左クランクケース23Lと右クランクケース23Rにそれぞれクランク軸ベアリング79A、79Bを介して回転可能に支持されている。クランク軸25の中央部のクランクピン55に、コンロッド56を介してピストン57が接続され、ピストン57の上面に向き合うシリンダヘッド35の下面には燃焼室80が設けられ、点火プラグ81の先端が、この燃焼室80に臨んでいる。クランク軸25の左端には交流発電機82が設けてある。クランク軸25の右端には遠心フィルタ83が設けてある。
カム軸63はシリンダヘッド35とシリンダヘッドカバー36にカム軸ベアリング84A、84Bを介して支持されている。カム軸63の左端、ボールベアリング84Aの外側にはカム軸従動スプロケット85が設けてあり、クランク軸25に設けられたカム軸駆動スプロケット86との間に、カムチェーン室87の中を通ってカムチェーン88が架渡され、クランク軸25の回転によってカム軸63が回転駆動される。
クランク軸25の後方に、変速機メイン軸26が左クランクケース23Lと右クランクケース23Rにメイン軸ベアリング89A、89Bを介して回転可能に設けてある。上記メイン軸26の後方に、変速機カウンタ軸27が左クランクケース23Lと右クランクケース23Rにカウンタ軸ベアリング90A、90Bを介して回転可能に設けてある。メイン軸26の右端には多板クラッチ28が設けてある。メイン軸26とカウンタ軸27の間には、常時噛合い式歯車変速機構91が構成されている。カウンタ軸27は出力軸であり、その左端に後輪駆動スプロケット92が設けられ、後輪駆動用チェーン15が架渡されている。
図5において、図3にて示したシリンダヘッド潤滑油路47を経てシリンダヘッド35に達したオイルは、シリンダヘッド35の側壁に設けられたシリンダヘッド潤滑油路連通経路93を経由して、カム軸63の中心孔63aへ供給される。
オイルクーラ18はエンジン1のシリンダヘッド35の左側前方に設けてある。右クランクケースカバー24Rに、供給油路40から分岐してオイルクーラ18へ向かう冷却系統油路44の分岐部Aが設けてある。冷却系統油路44はオイルクーラ18と結ばれている。
オイルクーラ18から戻るオイルの経路である冷却系統戻り油路45は、上記冷却系統油路44の分岐部Aの近くを経由し、クランクケースカバー24の壁体内に形成される冷却系統戻り油路連通経路46を経由して戻る。戻りオイルの戻り先はクランク軸25の右端に設けてある遠心フィルタ83である。遠心フィルタ83に供給された冷却系統戻りオイルは、クランク軸25の中心孔25aに供給され、さらに同中心孔25aに連なるクランクピン55の中心孔55aに供給され、高温となるコンロッド56の大端部56aを冷却する。冷却系統戻り油路連通経路46の末端部にはオリフィスWが設けてある。コンロッド大端部56aから洩れたオイルはシリンダ孔34a内の摺動部を潤滑した後、飛沫オイルとしてオイルパン41に回収される。なお、オリフィスWは、クランクケースカバー24Rの、クランクケース23Rに対する合わせ面を備える壁体部の前側面に垂直に細径の穿孔加工がなされ、その後、オリフィスWの部分を残して大径の穿孔加工を施して形成される。
図5において、先に述べた変速機系統供給油路49に連なる油路のうち、左クランクケース23Lの左側に、変速機メイン軸26の左側軸端部に繋がる鉛直油路73の下端73aとオリフィスYが位置している。また、右クランクケース23Rの右側に、変速機カウンタ軸27の右側軸端部に繋がる傾斜油路75の下端75aとオリフィスZが位置している。なお、分岐部Aは冷却系統油路44の右クランクケースカバー24R内の部分44aと交わる部分より右クランクケースカバー24Rの外側方向へ延出して穿孔されており、この延出部に砂などを溜める構造となっている。
図6は、シリンダヘッド35内の動弁機構62の上面図である。矢印Fは前方を指している。スタッドボルト51とスタッドボルト挿通孔52との隙間のシリンダヘッド潤滑油路47を経てシリンダヘッド35に達したオイルは、シリンダヘッド潤滑油路連通経路93を経てカム軸63の中心孔63aに供給される。さらにカム軸63に設けられた半径方向の小径孔から周囲に散布され、ロッカー軸64、65とロッカーアーム66、67の摺動部、ロッカーアーム66、67の先端とカムとの摺動部、吸気弁60、排気弁61の弁軸の摺動部等へ供給される。空間に散布されたオイルは飛沫オイルとして、最終的にはカムチェーン室87を経てオイルパン41に回収される。
図7は、以上に説明した油路の接続状態をまとめた油路系統図である。特に、無冷却潤滑油路50は、シリンダヘッド潤滑油路47、変速機系統供給油路49、メイン軸潤滑油路70、及びカウンタ軸潤滑油路71からなっていることを示している。
図8は本発明の第2実施形態に係る右クランクケースカバー24Rの左面(内面)図である。右クランクケース23Rに対する合わせ面には、図3に示した供給油路40と対を成す部分、即ち供給油路対向部40bが設けてある。右クランクケースカバー24Rの内面の前寄りに遠心フィルタ83へ冷却系統戻りオイルを供給する冷却系統戻り油路連通経路46の端部46aが設けてある。また、右クランクケースカバー24Rの内面の後寄りに多板クラッチ28の操作ロッド28aの支持部95(図5も参照)が設けてある。
右クランクケースカバー24Rの内面の上寄りにはリリーフ弁装着部96が設けられ、右クランクケースカバー24Rの壁体に上記供給油路対向部40bと上記リリーフ弁装着部96とを連通するリリーフ弁連通油路97が設けてある。前述の第1実施形態では、リリーフ弁を用いなかったが、本第2実施形態では、高圧発生時に対処するため、リリーフ弁装着部96を設けて、リリーフ弁を装着可能にしたものである。高圧発生時には、供給油路40の高圧油が、リリーフ弁連通油路97を経由して、リリーフ弁に至り、リリーフ弁で開放され、オイルパン41に回収される。
以上詳述したように、本実施形態によって、つぎの効果がもたらされる。
(1)オイルクーラ18の上流側で冷却系統油路44とシリンダヘッドと変速機へ向かう無冷却潤滑油路50とを分岐するので、オイルクーラ18に供給されるオイルの油圧を下げることができ、低温時の粘性の高いオイルを考慮してオイルクーラ18の強度を高くする必要がなくなり、また、リリーフバルブを設ける必要がないので、冷却系統油路44を簡単な構成とすることができる。
(2)エンジン1内で最も高温となるクランク軸25及びその周辺へオイルクーラ18で冷却されたオイルクーラ戻りオイルを供給するので、エンジン1の冷却が効果的に行われる。
(3)無冷却潤滑油路50に設けられたオリフィスX、Y、Zによって冷却系統油路44の方へより高圧のオイルを導くとともに、冷却系統戻り油路45にもオリフィスWを設けてあるので、オイルクーラ18にオイルを停滞させて、オイルクーラ18を大型化することなく冷却効果を向上させることができる。
(4)冷却系統油路44へ向かう分岐部Aを、クランクケースより小型のクランクケースカバー24に形成するので、加工が容易である。
(5)冷却系統油路44は、クランクケースカバー24の前側面において供給油路40に接続し、クランクケースカバー24の幅方向内側に冷却系統油路44を配置しているので、油路を保護することができる。
(6)冷却系統油路44と冷却系統戻り油路45は、クランクケースカバー24の壁体部に、互いに平行に形成してあるので、油路の配置スペースを小型化し、かつ、油路の加工性を向上することができる。
(7)油路に高圧が発生した場合には、リリーフ弁によって高圧油を開放することが出来る(第2実施形態)。
本発明の第1実施形態に係るエンジンを備えた自動二輪車の側面図である。 上記エンジンが搭載されている車両の正面図である。 上記エンジンの右クランクケースカバーを取り外した側面図である。 上記エンジンの幅方向中央の断面を示した側面図である。 図4のV−V断面図である。 動弁機構の上面図である。 上記実施形態の油路系統図である。 本発明の第2実施形態に係る右クランクケースカバーの左面図である。
符号の説明
A,B,C,D,E…分岐部、Y,Z,V,W…オリフィス、23L…左クランクケース、23R…右クランクケース、23x…右クランクケース23Rと右クランクケースカバー24Rとの合わせ面、23y…左クランクケース23Lと右クランクケース23Rとの合わせ面、24L…左クランクケースカバー、24R…右クランクケースカバー、25…クランク軸、25a…クランク軸中心孔、26…メイン軸、26a…メイン軸中心孔、27…カウンタ軸、27a…カウンタ軸中心孔、30…オイルポンプ、40…供給油路、42…吸入通路、43…吐出通路、44…冷却系統油路、45…冷却系統戻り油路、46…冷却系統戻り油路連通経路、47…シリンダヘッド潤滑油路、48…貫通油路、49…変速機系統供給油路、50…無冷却潤滑油路、70…メイン軸潤滑油路、71…カウンタ軸潤滑油路、72…水平油路、73…鉛直油路、74…水平油路、75…傾斜油路、83…遠心フィルタ。

Claims (6)

  1. エンジン内のオイルを吸い上げるオイルポンプと、該オイルポンプの吐出口に連通する吐出通路と、該吐出通路に連通する供給油路とを備えると共に、
    冷却系統油路を介してオイルクーラへオイルを供給するエンジンの潤滑構造において、
    上記供給油路は上記吐出通路より断面積を広くし、
    上記供給油路に設けられた分岐部から、上記冷却系統油路と、シリンダヘッド及び変速機の被潤滑部へオイルを供給する無冷却潤滑油路とに分岐することを特徴とするエンジンの潤滑構造。
  2. オイルクーラで冷却されたオイルをクランク軸へ供給する冷却系統戻り油路を設けたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの潤滑構造。
  3. 上記冷却系統戻り油路にオリフィスが設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの潤滑構造。
  4. 上記供給油路はクランクケースとクランクケースカバーとの合せ面に形成され、
    上記分岐部はクランクケースカバーに形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のエンジンの潤滑構造。
  5. 上記エンジンは鞍乗型車両に搭載され、上記クランクケースカバーはクランクケースの左側または右側に突出して設けられ、
    上記冷却系統油路は、上記クランクケースカバーの前側面、後側面、又は上側面において供給油路に接続されることを特徴とする請求項4に記載のエンジンの潤滑構造。
  6. 上記冷却系統油路と冷却系統戻り油路は、クランクケースカバーの壁体部に、互いに平行に形成されていることを特徴とする請求項4または請求項5に記載のエンジンの潤滑構造。
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