JP2010005940A - ワイピングローラ、該ワイピングローラを用いたワイピング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 凹版印刷機に用いるワイピング装置として、ワイピングローラの熱膨張を制御するとともに、得られる凹版印刷製品の品質向上が実現できるワイピング装置を得る。併せて、ワイピングローラの延命使用を実現する。
【解決手段】 軸芯に付設された金属製シリンダの上層にゴム又は樹脂を巻き付けたワイピングローラにおいて、ワイピングローラに内在させた金属製シリンダの内部に温度調節用媒体を滞留させる少なくとも1つ以上の中空体を有しているワイピングローラを用いたワイピング装置とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、凹版印刷機に用いるワイピングローラに関し、特にワイピングローラの熱膨張を制御する装置に関するものである。
一般に、凹版印刷機のワイピング装置は、図7に示すように凹版胴に装着された凹版版面(11)上の余剰なインキを拭き取る樹脂製のワイピングローラ(21)と、このワイピングローラ(21)上に付着したインキを溶解及び分散させるための洗浄液(13)を満たした浸堰型洗浄槽と称されるワイピング槽(16)と、このワイピングローラ(21)に接触して機械的にインキを取り除く機能を有する複数個のブラシ群から構成される洗浄部材(14)及び/又はこのブラシ群の上にインキの抜けを阻害しない開き目を有し且つ柔軟性がある合成繊維製のタワシを載せてワイピングローラ(21)と面接触させる支軸に固定された洗浄部材(14)と、この洗浄部材(14)の下流側に位置してワイピングローラ(21)の表面上に残存する洗浄液(13)を拭き取る鋼製の仕上げブレード(15)から構成され、図示しない印刷部にて用紙に印刷が施される。ここで、凹版印刷機に用いるワイピングローラ(21)は、図8に示すように金属製の軸芯(3)に付設された金属製シリンダ(20)の上層にベークライト層(19)があり、その上にニトリルゴム;NBR(17)が巻かれ、更にその表面に合成樹脂であるポリ塩化ビニル;PVC(18)が塗布されている態様のワイピングローラ(21)である。
従来の凹版印刷機のワイピング装置は、しばらくの間、凹版版面上の余剰インキを表層の凹凸状態が略均一であるワイピングローラによって、一様に拭き取ることが可能である。そして、洗浄液中においてインキを溶解及び分散させた後にワイピングローラ表面に残存する薄い洗浄液の薄膜層も下流に位置する仕上げブレードにより取り除かれ、完全に清浄化されたワイピングローラが再び凹版版面上のインキを拭き取るためのサイクルに入ることで、汚れのない凹版印刷物を印刷することが可能であった。
しかしながら、上述したような従来のワイピング装置にあっては、使用中にワイピングローラが熱を吸収すると、夫々の材質に応じた熱膨張を生じ、ローラ表面が太鼓状に変形する場合がある。このため凹版版面に対するワイピングローラの接触状態は、中央に比べて両端部は軽くなって接触が不均一になる。この状態でローラを使用すると凹版版面に付着した余剰インキは中央部では完全に取られるが、両端部では部分的に残ってしまい、汚れ等の不良製品が発生し、均一な印刷品質を得ることができない。このため、凹版版面に対するワイピングローラ全体の接触を強圧とせざるを得ず、凹版版面及びワイピングローラの寿命が短くなり、生産性に支障をきたすといった欠点がある。
上述の問題点を解消する方策として、金属製シリンダに中央部が厚く両端部に向かって薄くなるようにエボナイトを巻き付け、該エボナイト層の上に中央部が薄く両端部に向って厚くなるようにゴムを巻き付け、該ゴム層の上に合成樹脂を塗布して構成するワイピングローラとした技術がある(例えば、特許文献1参照)。
実公平3−27791号公報
上述した先行技術である特許文献1に記載されているワイピングローラを凹版印刷のワイピング装置に用いた場合、使用中のワイピングローラは、一定時間経過後もある程度、平滑性を保つことが可能である。
しかしながら、使用するワイピングローラ表層の凹凸状態が日々刻々と変化する中、必ず所望する平滑性を確保し続けることは困難である。このことで、時間の経過とともに、凹版版面上に存する余剰インキの拭き取りにムラができ、結果、均一な拭き取りを阻害することになり、印刷製品の品質を悪化させる場合がある。その対策として、凹版版面へのワイピングローラの接触を強圧に設定せざるを得ず、前述の課題をおおよそ解決することは難しい。
また、特許文献1の技術であるワイピングローラは、僅かな延命化しか期待できず、作業者は頻繁なるワイピングローラ調整又はワイピングローラ交換することに変わりなく、このことが作業者にとって面倒且つ厄介な作業であるとともに、ワイピングローラにかかるコストの低廉化が図れないでいた。これらを勘案すると、これらの技術は汎用することが少なく、少なからず改善の余地があった。
上記のような課題を解決するため、本発明のワイピングローラは、凹版版面との接触時におけるワイピングローラの熱膨張に着目してなされたものであり、軸芯に付設された金属製シリンダの上層にゴム又は樹脂を巻き付けたワイピングローラにおいて、ワイピングローラは、金属製シリンダの内部に少なくとも1つ以上の中空体を有しているワイピングローラとした。
また、中空体は、中空体内部に温度調節用媒体を滞留させることができるワイピングローラとした。
また、中空体は、アルミニウム合金により構成されるワイピングローラとした。
また、軸芯に付設された金属製シリンダの上層にゴム又は樹脂を巻き付けたワイピングローラを用いて凹版版面の余剰インキを拭き取るワイピング装置において、ワイピング装置は、ワイピングローラ近傍に位置してローラ表面を観察する検出装置と、検出装置の情報を基に基準値と比較判定する比較装置及び比較装置のデータを基に温度調節用媒体の供給条件を指示する指示装置からなる制御装置と、制御装置によりワイピングローラ内部に存する金属製シリンダに温度調節用媒体を供給する温度調節用媒体供給装置とを備えているワイピング装置とした。
さらに、温度調節用媒体は、気化ガス、フッ素系溶剤、油、水のいずれかから構成されるワイピング装置とした。
本発明の凹版印刷機のワイピング装置におけるワイピングローラは、熱膨張による凹版版面とワイピングローラとの接触圧の不均一を解消することができ、品質が良質である凹版印刷製品を連続的に得ることが可能となるという効果を奏する。
また、本発明の凹版印刷機のワイピング装置は、使用中のワイピングローラ表面を略平滑な状態として使用することが可能であることから、ローラの延命使用が図れ、ワイピングローラにかかるコストの低廉化が実現できる。また、従前のように頻繁なるワイピングローラの調整、交換等に費やす時間が減縮できることから、作業工数減縮によるコストの削減も可能となるという効果を奏する。
さらに、本発明のワイピング装置を用いることで、従前実施していた作業者による頻繁なるワイピングローラの調整及び交換、またそれらに付随する作業手間が少なくて済むことから、大幅な作業性の改善が図れる。また、作業者の各種調整作業が減少できるとともに、印刷機械の不稼働時間が低減でき、生産性の向上が図れるという効果を奏する。
図1乃至図5、図7乃至図9に基づき、この発明の実施形態を説明する。図1は本発明のワイピング装置を示す概略図であり、図2は本発明のワイピングローラの断面図である。また、図3は本発明の別形態のワイピングローラを示す断面図、図4は本発明のワイピングローラを別角度から観察した一部拡大断面図、図5は中空体の外観の一例を夫々示す図である。さらに、図7は一般的なワイピング装置の一例を示す概略図、図8及び図9は一般的なワイピングローラの断面図、図10は一般的なワイピングローラを別角度から観察した一部拡大断面図を夫々示す。
発明の形態を詳説するため、まず、一般的なワイピングローラ及びワイピング装置について記載する。図8に示すように、一般的なワイピングローラ(21)は、軸芯(3)に付設されている金属製シリンダ(20)の表層に弾性体であるベークライト(19)を巻き付け、その上層に弾性係数の異なるニトリルゴム;NBR(17)、更にその表面に弾性係数の異なるポリ塩化ビニル;PVC(18)を巻き付けたローラ態様であり、ワイピングローラ表面はローラ長手方向に沿って略平滑である。
また、図9に示すように、一般的なワイピングローラ(21)として、金属製シリンダ(20)の表層に配置したベークライト(19)の形状を逆クラウン形状として、その上層のニトリルゴム;NBR(17)を平滑に被覆し、更にその表面にポリ塩化ビニル;PVC(18)を巻き付けた態様とした場合がある。なお、図10には、一般的なワイピングローラ(21)を軸芯(3)方向から観察した断面の概略図を示している。金属製シリンダ(20)から外周面に向ってベークライト(19)、ニトリルゴム;NBR(17)、ポリ塩化ビニル;PVC(18)といった弾性体であるゴム又は樹脂を巻き付けた態様である。
さらに、図7に示すように、一般的なワイピング装置は、凹版版面(11)に存する余剰インキを拭き取るため、対設して接触回転するワイピングローラ(21)を配置している。ここで、余剰インキが付着したワイピングローラ(21)の洗浄は、ワイピング槽(16)に洗浄液(13)を滞留させ、その洗浄液中に洗浄部材(14)を複数備えており、その洗浄部材(14)を一定圧力にてワイピングローラ(21)に押圧することでなされる。更に洗浄部材の下流にはワイピンググローラ(21)の表面に残存する洗浄液成分を確実に除去する仕上げブレード(15)を備えている。
次に、本発明のワイピングローラの態様を詳説する。図2に示すように、本発明のワイピングローラ(12)は、軸芯(3)に付設された金属製シリンダ(20)の内部に分割された複数の温度調節用媒体注入容器である中空体(1)を配置している。この中空体(1)の大きさは様々あり、使用する凹版版面の模様に応じて、任意選択することになる。また、中空体(1)は、防錆対策として、その材質をアルミニウム合金としている。例えば、アルミニウムにマグネシウムを添加した合金とすることや、アルミニウムに胴又はケイ素を添加した合金とする場合がある。また、中空体(1)には、温度調節用媒体移送用配管(2)を通って、温度調節用媒体供給口(9)から温度調節用媒体が供給され、温度調節用媒体排出口(10)から排出される仕組みである。ここでも、温度調節用媒体移送用配管(2)の材質は防錆特性に優れるアルミニウム合金が望ましい。なお、中空体(1)を内在させた金属製シリンダ(20)の上層には弾性体であるニトリルゴム;NBR(17)、更にその表面にはポリ塩化ビニル;PVC(18)を夫々巻き付けている態様である。
また、図3に示すように、金属製シリンダ(20)の内部に配置した中空体(1)の形状を鼓型とする場合も含め任意に変更する場合や、中空体(1)の容量あるいは大きさを自在に変更した態様とした場合もある。なお、図4には本発明におけるワイピングローラ(12)を軸芯(3)方向から観察した断面の概略図を示している。ここでは、中空体(1)へ温度調節用媒体を供給する温度調節用媒体移送用配管が通る温度調節用媒体供給口(9)及び温度調節用媒体排出口(10)が夫々の中空体に応じて複数箇所設けられている態様である。また、温度調節用媒体供給口(9)及び温度調節用媒体排出口(10)の外周にはワイピングローラ(12)の回転にともなう温度調節用媒体移送用配管(2)の連れ回りを阻止するために、ボールベアリング(22)を配置している。
また、図5には中空体の外観の一例を示している。中空体(1)は温度調節用媒体移送用配管(2)の配管経路を阻害しないような態様である。例えば、図5(a)には、配管一組を通すことができる場合を、図5(b)には、配管二組を通すことができる場合の中空体(1)の外観を示している。
さらに、図1に示すように、本発明のワイピング装置は、中空体をローラ内部に有しているワイピングローラ(12)を用いており、その中空体には、温度調節用媒体供給装置(8)からの温度調節用媒体が温度調節用媒体移送用配管(2)を通って、温度調節用媒体供給口(9)から供給され、温度調節用媒体排出口(10)から排出される。ここで、温度調節用媒体は、比較装置(5)及び指示装置(6)を有する制御装置(7)にて適切な媒体温度、媒体供給圧力及び媒体供給量に調整している。また、制御装置(7)にある比較装置(5)へ入力されるデータは、ワイピングローラ(12)近傍に複数箇所取設した、例えば非接触式レーザ変位計とした検出装置(4)から得られる。その他のワイピング装置については、従前の装置と変わるところがないので、その説明を省略する。
図1乃至図3、図6を用いながら、本発明における実施の例示について詳説する。図1に示す本発明のワイピング装置を用いて凹版印刷を行う場合、凹版版面(11)の余剰インキを対設して逆回転するワイピングローラ(12)にて拭き取り、そのワイピングローラ(12)をワイピング槽(16)に滞留させた洗浄液(13)に浸し、ワイピング槽(16)に内在させた複数の洗浄部材(14)と接触させることで、ワイピングローラ(12)の洗浄を行い、洗浄部材(14)の下流に位置する仕上げブレード(15)にて残留する洗浄液成分を完全に除去し、次の凹版版面(11)の洗浄を行う。
この一連のワイピング工程において、ワイピングローラ(12)は、凹版版面(11)の図柄模様が多く設計されている箇所において、少なく設計されている箇所との摩擦が異なることから膨張度合いが異なり、時間の経過とともに偏磨耗することになり、ワイピングローラ表面の凹凸状態が顕著に発生する。このワイピングローラ表面の凹凸状態の発生を抑制するために、ワイピングローラは軸芯方向にストロークさせている場合もあるが、ワイピングローラ表面の凹凸状態が完全に抑制されているものではない。
図6を加えて、本発明の凹版印刷機のワイピング装置を用いたワイピング方法について詳説する。まず、ワイピングローラ(12)の凹凸状態をワイピングローラ(12)との距離およそ10mmの位置に軸芯方向に向って複数配置(本実施例では4箇所)した検出装置である非接触式レーザ変位計(例えば、キーエンス社製LK−G405)(4)にて観察する(STEP1)。ここで、非接触式レーザ変位計(4)は固定して用いる場合もあるが、ワイピングローラ近傍に設けた取付け軸(図示せず)を伝い、任意に移動させることも可能であり、ローラ表面上のどの位置においても凹凸状態を検出することができる。また、検出装置(4)は表面の凹凸状態を非接触で検出できるのであれば任意の構成とすることができる。
非接触式レーザ変位計(4)にて取得した観察データは、制御装置(7)内にある比較装置(5)へ取り込まれる。この比較装置(5)では、取得したデータを複数記憶させる図示しない記憶機能を有しており、記憶されたデータと基準データとして予め任意に設定した基準データと比較することになる。ここで、取得したデータが基準データ領域を逸脱した場合、温度調節用媒体供給装置(8)に準備したドライアイス−アセトンの気化ガスを設定温度10℃乃至30℃、噴射圧力1MPa乃至2MPa、供給量50kg乃至300kg/時間の範疇において、ワイピングローラ(12)に内在させ、夫々の箇所に配置したアルミニウム合金の中空体(1)へ夫々の状態に見合った気化ガスを供給することになる。ここで、ドライアイス−アセトンの気化ガスの供給指示は制御装置(7)内にある指示装置(6)により行われる(STEP2)。なお、比較装置(5)では、センサの誤作動による悪影響を回避するため、非接触式レーザ変位計(4)から検出したデータ同士を比較する機能(図示せず)も有しており、常時検算がなされている。
次に、凹版印刷を行っている時のワイピングローラ(12)の状態について、図2に示すワイピングローラ断面図を加えて詳説する。本発明のワイピング装置は、制御装置(7)からの指示に従い、ワイピング装置に連設された温度調節用媒体供給装置(8)から温度調節用媒体移送用配管(2)を通じて、各条件に設定したドライアイス−アセトンの気化ガスをワイピングローラ(12)に内在させた夫々の中空体(1)へワイピングローラ(12)の側面に存する温度調節用媒体供給口(9)から供給し、温度調節用媒体排出口(10)へ移送する(STEP3)。なお、夫々の中空体(1)には夫々の温度調節用媒体移送用配管(2)が設けられているので、中空体(1)同士が干渉しにくい構成となっている。
ここで、ドライアイス−アセトンの気化ガスは、任意設定した基準データを満足するまで金属製シリンダ(20)に内在する複数の中空体(1)へ夫々の条件に設定したドライアイス−アセトンの気化ガスを供給し続けることになる。この時、ワイピングローラ(12)は中空体(1)に注入されたドライアイス−アセトンの気化ガスにより、内部からゴム層であるニトリルゴム;NBR(17)、樹脂層であるポリ塩化ビニル;PVC(18)へと順々に冷却が伝播することになる。
本実施例において、取設した非接触式レーザ変位計により、ワイピングローラ(12)の凹凸状態を観察した結果、ワイピングローラ(12)は偏膨張が抑制制御できており、満足する表面状態を保っていることが確認できた。また、この時のワイピングローラの表面温度を非接触式レーザ温度計にて計測した結果、36℃乃至41℃の範疇において安定的に推移していた。また、枚葉紙10万枚印刷後のワイピングローラ表面を観察したところ、0.01mm以上の顕著な凹凸状態は発生しておらず、その間において印刷が実施されていた凹版印刷製品は至って良質であった。
また、凹版版面の模様に対応して、温度調節用媒体によるワイピングローラ内部からの加熱又は冷却伝播を効果的にするため、図3に示すように形状、大きさ、配置個数を異ならせた中空体(1)とした場合について確認した結果、効果的にワイピングローラ(12)の偏膨張が抑制制御できていた。なお、当然ではあるが、急激なワイピングローラの冷却による凹版版面の拭き残りを回避するため、本実施例においてもある程度の過接触措置は施している。
さらに、温度調節用媒体として、液体窒素ガスを用いる場合、圧縮エアーを用いる場合、冷却油を用いる場合、フッ素系溶剤を用いる場合、単に冷却水とする場合についても確認したが、ドライアイス−アセトンの気化ガスを用いた場合が最も有用であったことから、その他の実施例は省略することにする。
上述した実施例において印刷を実施した結果、印刷不具合が発生しないばかりでなく、良質の製品を連続的に印刷することが可能であった。また、枚葉紙およそ10万枚後のワイピングローラの表面を観察すると、ローラ表面の凹凸は極微であった。その後、印刷枚数として、枚葉紙およそ20万枚の印刷後においてもワイピングローラは目立って劣化しているものではなく、更なる印刷を実施することが可能であった。
その他、様々な態様の中空体とした場合、複数に分割した中空体とした場合も実施したが、同様の手順において実施できているので、ここではその実施例を省略することにする。
なお、例示では中空体へ温度調節用媒体を滞留させた場合を示してきたが、ワイピングローラ内部に多種多様な中空体を設けている本発明では、特に温度調節媒体を用いなくてもワイピングローラへの蓄熱が抑制されることになり一定の効果を有する。
上述した実施例は、あくまで例示の一例に過ぎず、特許請求の範囲に記載されている範囲において、あらゆる実施の形態が存在することは言うまでもない。なお、実施例では中空体を有する金属シリンダの上層をニトリルゴム(NBR)、更にその表面をポリ塩化ビニル(PVC)としたが、ワイピングローラの内部に中空体が存在していればよく、その上層に異なる種類のゴム及び/又は樹脂が存在していても、当然、本特許の請求範囲に含まれるものである。
本発明のワイピング装置の概略図である。 本発明のワイピングローラの断面図である。 本発明の別形態のワイピングローラの断面図である。 本発明のワイピングローラの別角度の一部拡大断面図である。 中空体の外観の一例を示す図である。 本発明のワイピング装置の動作フロー図である。 一般的なワイピング装置の一例を示す概略図である。 一般的なワイピングローラの断面図である。 一般的なワイピングローラの断面図である。 一般的なワイピングローラの別角度の一部拡大断面図である。
符号の説明
1 中空体
2 温度調節用媒体移送用配管
3 軸芯
4 検出装置
5 比較装置
6 指示装置
7 制御装置
8 温度調節用媒体供給装置
9 温度調節用媒体供給口
10 温度調節用媒体排出口
11 凹版版面
12 本発明のワイピングローラ
13 洗浄液
14 洗浄部材
15 仕上げブレード
16 ワイピング槽
17 ニトリルゴム(NBR)
18 ポリ塩化ビニル(PVC)
19 ベークライト
20 金属製シリンダ
21 従前のワイピングローラ
22 ボールベアリング

Claims (5)

  1. 軸芯に付設された金属製シリンダの上層にゴム又は樹脂を巻き付けたワイピングローラにおいて、前記ワイピングローラは、前記金属製シリンダの内部に少なくとも1つ以上の中空体を有していることを特徴とするワイピングローラ。
  2. 前記中空体は、中空体内部に温度調節用媒体を滞留させることができることを特徴とする請求項1記載のワイピングローラ。
  3. 前記中空体は、アルミニウム合金により構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のワイピングローラ。
  4. 軸芯に付設された金属製シリンダの上層にゴム又は樹脂を巻き付けたワイピングローラを用いて凹版版面の余剰インキを拭き取るワイピング装置において、前記ワイピング装置は、前記ワイピングローラ近傍に位置してローラ表面を観察する検出装置と、前記検出装置の情報を基に基準値と比較判定する比較装置及び前記比較装置のデータを基に温度調節用媒体の供給条件を指示する指示装置からなる制御装置と、前記制御装置により前記ワイピングローラ内部に存する金属製シリンダに温度調節用媒体を供給する温度調節用媒体供給装置とを備えることを特徴とするワイピング装置。
  5. 前記温度調節用媒体は、気化ガス、フッ素系溶剤、油、水のいずれかから構成されることを特徴とする請求項4記載のワイピング装置。
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