JP2010005730A - 原点位置判定装置および脚車輪型ロボット、並びに原点位置判定方法 - Google Patents

原点位置判定装置および脚車輪型ロボット、並びに原点位置判定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 原点位置の判定を自立状態で行うことができ、部品点数および重量の増加を抑制するのに好適な原点位置判定装置を提供する。
【解決手段】 脚車輪型ロボット100は、回転関節18の関節角度が所定角度に達したときにZ相パルス信号を出力するロータリーエンコーダ42と、上部リンク80の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する上部姿勢センサ80aと、下部リンク82の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する下部姿勢センサ82aと、回転関節18を回転駆動する関節モータ40とを備える。そして、上部姿勢センサ80aおよび下部姿勢センサ82aからの姿勢検出信号に基づいて粗関節角度を算出し、誤差2εの範囲で関節モータ40により回転関節18を回転させてロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号を入力したときは、算出した粗関節角度および回転関節18の回転角度量に基づいて原点位置を判定する。
【選択図】図5

Description

本発明は、関節を介して連結された部材の原点位置を判定する装置および方法、並びに脚車輪型ロボットに係り、特に、原点位置の判定を自立状態で行うことができ、部品点数および重量の増加を抑制するのに好適な原点位置判定装置および脚車輪型ロボット、並びに原点位置判定方法に関する。
従来、ロボットアームの原点位置を判定する技術としては、例えば、ロボットアームの関節を回転駆動するモータと、ロボットアームの関節に設けられた原点センサおよびインクリメンタルエンコーダとを備え、電源投入時は、モータによりロボットアームを駆動させ、原点センサから原点信号を入力した後にインクリメンタルエンコーダからZ相パルス信号を入力したときは、Z相パルス信号を入力した回転角度位置をロボットアームの原点位置として判定する技術が知られている。
なお、特許文献1には、アブゾリュートエンコーダおよびインクリメンタルエンコーダを併用する技術が、特許文献2には、インクリメンタルエンコーダおよびポテンショメータを併用する技術が、特許文献3には、インクリメンタルエンコーダおよびアナログセンサを併用する技術がそれぞれ開示されている。
また、特許文献4には、電源投入時に、各関節部について、双方の揺動方向に機械的駆動限界位置まで揺動させて、その限界位置を角度センサ、力センサまたは電流センサにより検出して、関節部の原点出しを行う技術が開示されている。
特開平1−31209号公報 特開平3−260709号公報 特開平7−164362号公報 特開2004−188530号公報
ところで、ロボットの移動機構は、クローラ型、車輪型、脚型またはこれらを組み合わせた機構に分類され、脚型と車輪型を組み合わせたロボットとして脚車輪型ロボットが提案されている。クローラ型ロボットは、複雑な姿勢制御を行わないため、階段への適応性が低いが、不整地での移動に適している。これに対し、脚車輪型ロボットは、脚部を駆動する複雑な姿勢制御を行うことができるので、階段への適応性が高い。
脚車輪型ロボットの脚部の原点位置を判定する場合に、上記従来技術を適用すると、原点センサが反応する位置まで脚部を駆動する必要があるため、転倒の可能性があり、原点位置の判定を自立状態で行うのが困難であるという問題があった。
また、原点センサ等の専用センサを別途設ける必要があるため、部品点数および重量が増加するという問題があった。
なお、特許文献1〜4記載の技術を適用した場合も同様の問題があった。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、原点位置の判定を自立状態で行うことができ、部品点数および重量の増加を抑制するのに好適な原点位置判定装置および脚車輪型ロボット、並びに原点位置判定方法を提供することを目的としている。
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1の原点位置判定装置は、関節を介して連結された第1部材および第2部材の原点位置を判定する原点位置判定装置であって、前記第1部材および前記第2部材の相対回転角度が所定角度に達したときに基準信号を出力する基準点検出手段と、前記第1部材またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第1姿勢検出手段と、前記第2部材またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第2姿勢検出手段と、前記第1姿勢検出手段および前記第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号、並びに前記基準点検出手段からの基準信号に基づいて前記原点位置を判定する原点位置判定手段とを備える。
このような構成であれば、第1姿勢検出手段により、第1部材またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号が、第2姿勢検出手段により、第2部材またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号がそれぞれ出力される。また、関節が回転し、第1部材および第2部材の相対回転角度が所定角度に達すると、基準点検出手段により基準信号が出力される。そして、原点位置判定手段により、第1姿勢検出手段および第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号、並びに基準点検出手段からの基準信号に基づいて原点位置が判定される。
したがって、第1姿勢検出手段および第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号で第1部材および第2部材の粗い相対回転角度を判定できるとともに、基準点検出手段からの基準信号で第1部材および第2部材の細かい相対回転角度を判定できるので、関節の回転角度量が少なくてすみ、脚車輪型ロボットに適用した場合は、脚車輪型ロボットが転倒しにくい。
また、脚車輪型ロボットには、通常、脚部を駆動する複雑な姿勢制御を行うために姿勢検出手段が設けられているので、脚車輪型ロボットに適用した場合は、姿勢検出手段を流用することができ、原点センサ等の専用センサを別途設ける必要がない。
ここで、第1部材と連動する部位とは、第1部材と連なって動作する部位であって、自身の姿勢から第1部材の姿勢を間接的に特定できるものをいう。以下、発明8の原点位置判定方法において同じである。
また、第2部材と連動する部位とは、第2部材と連なって動作する部位であって、自身の姿勢から第2部材の姿勢を間接的に特定できるものをいう。以下、発明8の原点位置判定方法において同じである。
〔発明2〕 さらに、発明2の原点位置判定装置は、発明1の原点位置判定装置において、前記基準点検出手段は、減速機を介して前記関節に連結されたロータリーエンコーダである。
このような構成であれば、関節が回転し、第1部材および第2部材の相対回転角度が所定角度に達すると、ロータリーエンコーダにより、Z相パルス信号等の基準信号が出力される。このとき、ロータリーエンコーダは、減速機を介して連結されているので、基準信号を入力するまでの関節の回転角度量がさらに少なくてすみ、脚車輪型ロボットに適用した場合は、脚車輪型ロボットが転倒しにくい。
〔発明3〕 さらに、発明3の原点位置判定装置は、発明2の原点位置判定装置において、前記関節を回転駆動する回転駆動手段をさらに備え、前記原点位置判定手段は、前記第1姿勢検出手段および前記第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号に基づいて前記第1部材および前記第2部材の回転角度差を算出し、前記第1姿勢検出手段または前記第2姿勢検出手段の誤差の範囲で前記回転駆動手段により前記関節を回転させて前記ロータリーエンコーダから前記基準信号を入力したときは、前記算出した回転角度差および前記回転駆動手段による前記関節の回転角度量に基づいて前記原点位置を判定する。
このような構成であれば、原点位置判定手段により、第1姿勢検出手段および第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号に基づいて第1部材および第2部材の回転角度差が算出される。そして、第1姿勢検出手段または第2姿勢検出手段の誤差の範囲で回転駆動手段により関節を回転させてロータリーエンコーダから基準信号を入力すると、原点位置判定手段により、算出された回転角度差および回転駆動手段による関節の回転角度量に基づいて原点位置が判定される。
したがって、第1姿勢検出手段または第2姿勢検出手段の誤差の範囲で関節を回転させるだけでよいので、基準信号を入力するまでの関節の回転角度量が少なくてすみ、脚車輪型ロボットに適用した場合は、脚車輪型ロボットが転倒しにくい。
ここで、第1姿勢検出手段または第2姿勢検出手段の誤差とは、第1姿勢検出手段および第2姿勢検出手段の一方または両方の誤差をいう。第1姿勢検出手段の誤差と第2姿勢検出手段の誤差が異なるときは、判定精度を向上する観点からは、大きい方または両方の誤差の範囲で関節を回転させることが好ましく、転倒を防止する観点からは、一方の誤差(特に小さい方の誤差)の範囲で関節を回転させることが好ましい。
〔発明4〕 さらに、発明4の原点位置判定装置は、発明3の原点位置判定装置において、前記回転角度差および前記回転角度量と前記原点位置とを対応付けた原点位置対応テーブルをさらに備え、前記原点位置判定手段は、前記算出した回転角度差および前記回転駆動手段による前記関節の回転角度量に対応する前記原点位置を前記原点位置対応テーブルから取得することにより前記原点位置を判定する。
このような構成であれば、基準信号を入力すると、原点位置判定手段により、算出された回転角度差および回転駆動手段による関節の回転角度量に対応する原点位置が原点位置対応テーブルから取得される。
したがって、原点位置対応テーブルに位置関係を規定しておけばよく、ロータリーエンコーダが基準信号を出力する回転角度位置(例えば、Z相パルス信号の検出位置)と、関節の設置位置との関係を考慮してロータリーエンコーダを設けなくてもすむので、ロータリーエンコーダの取付が容易となる。
〔発明5〕 さらに、発明5の原点位置判定装置は、発明3および4のいずれか1の原点位置判定装置において、前記第1姿勢検出手段または前記第2姿勢検出手段の誤差の範囲で前記関節を回転させて前記ロータリーエンコーダから前記基準信号が出力されるように前記減速機の減速比を設定した。
このような構成であれば、減速機は、第1姿勢検出手段または第2姿勢検出手段の誤差の範囲で関節を回転させてロータリーエンコーダから基準信号が出力されるように減速比が設定されているので、ロータリーエンコーダの取付回転角度位置にかかわらず、第1姿勢検出手段または第2姿勢検出手段の誤差の範囲で関節を回転させれば原点位置を判定することができる。
〔発明6〕 一方、上記目的を達成するために、発明6の脚車輪型ロボットは、基体と、前記基体に対して自由度を有して連結された脚部と、前記脚部に回転可能に設けられた車輪とを備え、前記脚部の駆動および前記車輪の回転により移動する脚車輪型ロボットであって、前記脚部は、関節を介して連結された第1リンクおよび第2リンクからなり、前記第1リンクおよび前記第2リンクの相対回転角度が所定角度に達したときに基準信号を出力する基準点検出手段と、前記第1リンクまたはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第1姿勢検出手段と、前記第2リンクまたはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第2姿勢検出手段と、前記第1姿勢検出手段および前記第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号、並びに前記基準点検出手段からの基準信号に基づいて前記第1リンクおよび前記第2リンクの原点位置を判定する原点位置判定手段とを備える。
このような構成であれば、第1姿勢検出手段により、第1リンクまたはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号が、第2姿勢検出手段により、第2リンクまたはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号がそれぞれ出力される。また、関節が回転し、第1リンクおよび第2リンクの相対回転角度が所定角度に達すると、基準点検出手段により基準信号が出力される。そして、原点位置判定手段により、第1姿勢検出手段および第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号、並びに基準点検出手段からの基準信号に基づいて原点位置が判定される。
したがって、第1姿勢検出手段および第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号で第1リンクおよび第2リンクの粗い相対回転角度を判定できるとともに、基準点検出手段からの基準信号で第1リンクおよび第2リンクの細かい相対回転角度を判定できるので、関節の回転角度量が少なくてすみ、脚車輪型ロボットが転倒しにくい。
また、脚車輪型ロボットには、通常、脚部を駆動する複雑な姿勢制御を行うために姿勢検出手段が設けられているので、姿勢検出手段を流用することができ、原点センサ等の専用センサを別途設ける必要がない。
ここで、第1リンクと連動する部位とは、第1リンクと連なって動作する部位であって、自身の姿勢から第1リンクの姿勢を間接的に特定できるものをいい、これには、例えば、基体や車輪が含まれる。
また、第2リンクと連動する部位とは、第2リンクと連なって動作する部位であって、自身の姿勢から第2リンクの姿勢を間接的に特定できるものをいい、これには、例えば、基体や車輪が含まれる。
〔発明7〕 さらに、発明7の脚車輪型ロボットは、基体と、前記基体に対して自由度を有して連結された脚部と、前記脚部に回転可能に設けられた車輪とを備え、前記脚部の駆動および前記車輪の回転により移動する脚車輪型ロボットであって、前記基体は、関節を介して連結された第1基体および第2基体とからなり、前記第1基体および前記第2基体の相対回転角度が所定角度に達したときに基準信号を出力する基準点検出手段と、前記第1基体またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第1姿勢検出手段と、前記第2基体またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第2姿勢検出手段と、前記第1姿勢検出手段および前記第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号、並びに前記基準点検出手段からの基準信号に基づいて前記第1基体および前記第2基体の原点位置を判定する原点位置判定手段とを備える。
このような構成であれば、発明6の脚車輪型ロボットと同等の作用が得られる。
ここで、第1基体と連動する部位とは、第1基体と連なって動作する部位であって、自身の姿勢から第1基体の姿勢を間接的に特定できるものをいい、これには、例えば、脚部や車輪が含まれる。
また、第2基体と連動する部位とは、第2基体と連なって動作する部位であって、自身の姿勢から第2基体の姿勢を間接的に特定できるものをいい、これには、例えば、脚部や車輪が含まれる。
〔発明8〕 一方、上記目的を達成するために、発明8の原点位置判定方法は、関節を介して連結された第1部材および第2部材の原点位置を判定する原点位置判定方法であって、前記第1部材および前記第2部材の相対回転角度が所定角度に達したときに基準信号を出力する基準点検出ステップと、前記第1部材またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第1姿勢検出ステップと、前記第2部材またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第2姿勢検出ステップと、前記第1姿勢検出ステップおよび前記第2姿勢検出ステップで出力した姿勢検出信号、並びに前記基準点検出ステップで出力した基準信号に基づいて前記原点位置を判定する原点位置判定ステップとを含む。
以上説明したように、発明1の原点位置判定装置によれば、原点位置の判定を行うのに関節の回転角度量が少なくてすみ、脚車輪型ロボットに適用した場合は、従来に比して、脚車輪型ロボットが転倒する可能性を低減することができるという効果が得られる。また、脚車輪型ロボットに適用した場合は、姿勢検出手段を流用することができ、原点センサ等の専用センサを別途設ける必要がないので、従来に比して、部品点数および重量の増加を抑制することができるという効果も得られる。
さらに、発明2の原点位置判定装置によれば、原点位置の判定を行うのに関節の回転角度量がさらに少なくてすみ、脚車輪型ロボットに適用した場合は、脚車輪型ロボットが転倒する可能性をさらに低減することができるという効果が得られる。
さらに、発明4の原点位置判定装置によれば、原点位置対応テーブルに位置関係を規定しておけばよく、ロータリーエンコーダが基準信号を出力する回転角度位置と、関節の設置位置との関係を考慮してロータリーエンコーダを設けなくてもすむので、ロータリーエンコーダの取付が容易となるという効果が得られる。
さらに、発明5の原点位置判定装置によれば、ロータリーエンコーダの取付回転角度位置にかかわらず、第1姿勢検出手段または第2姿勢検出手段の誤差の範囲で関節を回転させれば原点位置を判定することができるという効果が得られる。
一方、発明6の脚車輪型ロボットによれば、原点位置の判定を行うのに関節の回転角度量が少なくてすみ、従来に比して、脚車輪型ロボットが転倒する可能性を低減することができるという効果が得られる。また、姿勢検出手段を流用することができ、原点センサ等の専用センサを別途設ける必要がないので、従来に比して、部品点数および重量の増加を抑制することができるという効果も得られる。
さらに、発明7の脚車輪型ロボットによれば、発明6の脚車輪型ロボットと同等の効果が得られる。
一方、発明8の原点位置判定方法によれば、発明1の原点位置判定装置と同等の効果が得られる。
〔第1の実施の形態〕
以下、本発明の第1の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図1ないし図8は、本発明に係る原点位置判定装置および脚車輪型ロボット、並びに原点位置判定方法の第1の実施の形態を示す図である。
まず、本発明を適用する脚車輪型ロボット100の構成を説明する。
図1は、脚車輪型ロボット100の正面図である。
図2は、脚車輪型ロボット100の側面図である。
脚車輪型ロボット100は、図1および図2に示すように、基体10と、基体10に連結された4つの脚部12とを有して構成されている。
基体10の前部には、2本の脚部12が回転関節14を介して左右対称の位置に連結されている。また、基体10の後部には、2本の脚部12が回転関節14を介して左右対称の位置に連結されている。回転関節14は、脚車輪型ロボット100の底面と直交する方向を軸方向として回転する。すなわち、ヨー軸回りに回転する。
各脚部12には、2つの回転関節16、18が設けられている。回転関節14は、下方を軸方向として回転し、回転関節16、18は、回転関節14が図1の状態であるときは、脚車輪型ロボット100の側面と直交する方向を軸方向として回転する。すなわち、回転関節14が図1の状態であるときは、ピッチ軸回りに回転し、回転関節14が図1の状態から90度回転した状態であるときは、ロール軸回りに回転する。したがって、脚部12は、それぞれ3自由度を有する。
各脚部12の先端には、回転関節16、18と軸方向を同一にして駆動輪20が回転可能に設けられている。
各脚部12の先端には、脚車輪型ロボット100の移動経路上に存在する物体までの距離を測定する前方脚先センサ22と、接地面までの距離を測定する下方脚先センサ24とが設けられている。
一方、基体10の正面には、3次元距離測定装置200が取り付けられている。3次元距離測定装置200は、測距センサの測定方向に対して直交する2つの軸回りに測距センサを回転させ、これにより得られた測定結果に基づいて、測定範囲内に存在する物体上の連続面を認識する。
3次元距離測定装置200の座標系(以下、センサ座標系という。)は、基体10の奥行き(前後の長さ)方向をxrs軸、基体10の幅(左右の長さ)方向をyrs軸、基体10の高さ方向をzrs軸とする。なお、測距センサの原点位置においては、測距センサの測定方向がxrs軸と一致し、測距センサの第1回転軸がyrs軸と一致する。測距センサの第1回転軸は、z軸回りの走査角度によって向きが変化するが、原点位置においてyrs軸と一致するため、説明の便宜上、測距センサの第1回転軸をyrs’軸と表記する。
次に、脚部12の構成を説明する。
図3は、脚部12の側面図である。
脚部12は、図3に示すように、回転関節16、18がそれぞれ両端に連結する上部リンク80と、回転関節18および駆動輪20がそれぞれ両端に連結する下部リンク82とを有して構成されている。上部リンク80および下部リンク82は、回転関節18を介して回転可能に連結される。
上部リンク80には、上部リンク80の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する上部姿勢センサ80aが設けられている。下部リンク82には、下部リンク82の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する下部姿勢センサ82aが設けられている。
上部姿勢センサ80aおよび下部姿勢センサ82aとしては、例えば、傾きに応じた圧電素子への負荷により圧電素子から出力される電圧から加速度を検出する圧電型の加速度センサ、コンデンサの電極間で傾きに応じて可動する可動電極をスプリングに接続し可動電極の動きによるコンデンサの静電容量の変化から加速度を検出するスプリング容量型の加速度センサ、コンデンサの電極間に液体を封入し傾きに応じた液体の電極との接触面積の違いによるコンデンサの静電容量の変化から加速度を検出する液体封入型の加速度センサ、半導体の結晶に加わる外力による結晶歪に応じたキャリア数やキャリアの移動度の変化により抵抗値が変化するピエゾ抵抗効果を利用した加速度センサ、水準器によって示される傾きを可変抵抗器等に対応させて電気信号として検出する姿勢センサ、その他の公知の姿勢センサを採用することができる。なお、上部姿勢センサ80aおよび下部姿勢センサ82aは、同種の姿勢センサで構成してもよいし、異種の姿勢センサで構成してもよい。
次に、脚車輪型ロボット100の移動制御システムの構成を説明する。
図4は、脚車輪型ロボット100の移動制御システムの構成を示すブロック図である。
各脚部12の回転関節14〜18には、図4に示すように、回転関節14〜18を回転駆動する関節モータ40がそれぞれ設けられている。各関節モータ40には、関節モータ40の回転角度位置を検出するINC(Increment)型のロータリーエンコーダ42と、モータ指令信号およびロータリーエンコーダ42の出力信号に基づいて関節モータ40の駆動を制御するドライバ44が設けられている。
各脚部12の駆動輪20には、駆動輪20を回転駆動する車輪モータ50がそれぞれ設けられている。各車輪モータ50には、車輪モータ50の回転角度位置を検出するロータリーエンコーダ52と、モータ指令信号およびロータリーエンコーダ52の出力信号に基づいて車輪モータ50の駆動を制御するドライバ54が設けられている。
脚車輪型ロボット100は、さらに、CPU60と、ROM、RAM等からなるメモリ66と、脚車輪型ロボット100の姿勢を検出する3軸姿勢センサ70と、外部のPC等と無線通信を行う無線通信部74と、無線通信部74とCPU60の入出力を中継するハブ76と、警告音等を出力するスピーカ78とを有して構成されている。
3軸姿勢センサ70は、ジャイロ若しくは加速度センサ、またはその両方を有し、地軸に対して脚車輪型ロボット100の姿勢の傾きを検出する。
CPU60は、モータ指令出力I/F61を介してドライバ44、54にモータ指令信号を出力し、角度取込I/F62を介してロータリーエンコーダ42、52の出力信号を入力する。また、センサ入力I/F63を介して、3次元距離測定装置200、上部姿勢センサ80a、下部姿勢センサ82a、前方脚先センサ22、下方脚先センサ24および3軸姿勢センサ70からそれぞれセンサ信号を入力する。また、通信I/F64を介してハブ76と信号の入出力を行い、サウンド出力I/F65を介してスピーカ78に音声信号を出力する。
メモリ66には、原点位置対応テーブルが記憶されている。原点位置対応テーブルには、姿勢検出信号に基づいて算出される上部リンク80および下部リンク82の回転角度差(本実施の形態において、以下、粗関節角度という。)と、回転関節18の回転角度量との複数の組み合わせについて、その粗関節角度および回転角度量により特定される上部リンク80および下部リンク82の回転角度差(本実施の形態において、以下、関節角度という。)が原点位置として対応付けられて登録されている。
次に、3次元距離測定装置200の構成を説明する。
3次元距離測定装置200は、測距センサと、測距センサをyrs’軸回りに回転させるyrs’軸回転機構と、測距センサをzrs軸回りに回転させるzrs軸回転機構と、測距センサの測定結果に基づいて連続面を認識するセンシングプロセッサとを有して構成されている。
センシングプロセッサは、まず、CPU60からの指令信号に基づいて、yrs’軸回転機構およびzrs軸回転機構の走査角度範囲および走査単位角度を設定し、yrs’軸回転機構に指令信号を出力することにより、走査角度範囲内において、測距センサを走査単位角度ずつyrs’軸回りに回転させるとともに、各走査角度に応じた距離情報を測定する第1走査処理を実行する。
次いで、測定した距離情報に対してフィルタリング処理を実行してノイズ成分を除去し、ノイズ除去後の回転座標系の距離情報を直交座標系の座標情報に変換し、変換された座標情報に基づいてハフ変換等により直交座標系における線分を検出する。
そして、検出した線分の端点を連続面の境界として判定し、連続面の境界として判定した端点の座標情報をセンサ座標系に変換し、変換された座標情報をメモリ66に記憶する。
yrs’軸回りの走査範囲で測定可能な領域(以下、走査平面という。)の1つについてこれら一連の処理が終了すると、zrs軸回転機構に指令信号を出力することにより、走査角度範囲内において、測距センサを走査単位角度ずつzrs軸回りに回転させる第2走査処理を実行する。
すべての走査平面についてこれら一連の処理が終了すると、メモリ66の座標情報に基づいて面データを生成する。連続面の境界として判定した端点を結ぶ線分は、物体上の連続面と走査平面が交わる交線であるので、面データの生成は、例えば、ある走査平面において、連続面の境界として判定した端点を結ぶ線分と、zrs軸回りに隣接する走査平面において、連続面の境界として判定した端点を結ぶ線分との傾きおよび座標が所定範囲にあるものを連続面と判定し、それら線分に対応する座標情報を対応付けたり、公知の補間法を用いてつなぎ合わせたりすることにより行う。例えば、傾きが0に近い連続面は、水平面とみなすことができるので、そこが歩行可能な面であると判定することができる。
そして、センサ入力I/F63を介して面データをCPU60に出力する。
次に、CPU60で実行される処理を説明する。
CPU60は、メモリ66の所定領域に格納されている制御プログラムを起動させ、その制御プログラムに従って、図5および図6のフローチャートに示す原点位置判定処理および昇降制御処理を実行する。
初めに、原点位置判定処理を説明する。
図5は、原点位置判定処理を示すフローチャートである。
原点位置判定処理は、電源投入時に実行される処理であって、CPU60において実行されると、まず、図5に示すように、ステップS100に移行する。
ステップS100では、上部姿勢センサ80aから姿勢検出信号を入力し、ステップS102に移行して、下部姿勢センサ82aから姿勢検出信号を入力し、ステップS104に移行する。
ステップS104では、入力した2つの姿勢検出信号に基づいて粗関節角度を算出する。粗関節角度は、例えば、2つの姿勢検出信号の差分をとることにより算出することができる。ここで、上部姿勢センサ80aおよび下部姿勢センサ82aの精度がεである場合、粗関節角度には2εの誤差が生じる。本実施の形態では、この誤差2εをロータリーエンコーダ42で補正し、関節角度を求める。
ロータリーエンコーダ42は、減速機(不図示)を介して回転関節18に連結されている。ここで、減速機は、回転関節18の回転角度量が−ε〜εの範囲でロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号が少なくとも1回出力されるように減速比が設定されている。例えば、ε=1°であれば、減速比は、1:180以上に設定する。
次いで、ステップS106に移行して、回転関節18の関節モータ40を正転駆動させ、ステップS108に移行して、回転関節18のロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号を入力したか否かを判定し、Z相パルス信号を入力したと判定したとき(Yes)は、ステップS110に移行する。
ステップS110では、回転関節18のロータリーエンコーダ42からカウントパルス信号を入力したか否かを判定し、カウントパルス信号を入力したと判定したとき(Yes)は、ステップS112に移行して、回転関節18の関節モータ40を停止させ、ステップS114に移行する。
ステップS114では、算出した粗関節角度および回転関節18の回転角度量に対応する原点位置を原点位置対応テーブルから取得する。ここで、回転関節18の回転角度量とは、関節モータ40の回転開始時における回転関節18の回転角度位置と、関節モータ40の停止時における回転関節18の回転角度位置との差分であり、例えば、回転関節18のロータリーエンコーダ42から入力したカウントパルス信号に基づいて算出することができる。
次いで、ステップS116に移行して、取得した原点位置を回転関節18の現在の関節角度として設定し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS110で、カウントパルス信号を入力しないと判定したとき(No)は、カウントパルス信号を入力するまでステップS110で待機する。
一方、ステップS108で、Z相パルス信号を入力しないと判定したとき(No)は、ステップS118に移行して、回転関節18の回転角度量がεよりも大きいか否かを判定し、εよりも大きいと判定したとき(Yes)は、ステップS120に移行する。
ステップS120では、回転関節18の関節モータ40を逆転駆動させ、ステップS122に移行して、回転関節18のロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号を入力したか否かを判定し、Z相パルス信号を入力したと判定したとき(Yes)は、ステップS110に移行する。
一方、ステップS122で、Z相パルス信号を入力しないと判定したとき(No)は、ステップS124に移行して、回転関節18の回転角度量が−εよりも小さいか否かを判定し、−εよりも小さいと判定したとき(Yes)は、ステップS126に移行する。
ステップS126では、原点位置を判定できない場合のエラー処理を実行し、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS124で、回転関節18の回転角度量が−ε以上であると判定したとき(No)は、ステップS122に移行する。
一方、ステップS118で、回転関節18の回転角度量がε以下であると判定したとき(No)は、ステップS108に移行する。
次に、昇降制御処理を説明する。
図6は、昇降制御処理を示すフローチャートである。
昇降制御処理は、脚部12の昇降制御を行う処理であって、CPU60において実行されると、まず、図6に示すように、ステップS200に移行する。
ステップS200では、3次元距離測定装置200から面データを入力し、ステップS202に移行して、入力した面データに基づいて、センサ座標系の座標をグローバル座標系の座標に変換し、連続面の境界線上の点を階段の特徴点として検出する。
次いで、ステップS204に移行して、検出した階段の特徴点に基づいて階段の幅を算出し、ステップS206に移行して、検出した階段の特徴点に基づいて階段の段鼻部の実座標を算出し、ステップS208に移行する。
ステップS208では、算出した階段の幅および段鼻部の実座標、並びに3軸姿勢センサ70のセンサ信号に基づいて逆運動学計算および重心計算を行い、ステップS210に移行して、ステップS208の計算結果に基づいて脚先(駆動輪20)の着地位置を決定し、ステップS212に移行する。
ステップS212では、前方脚先センサ22および下方脚先センサ24からそれぞれセンサ信号を入力し、ステップS214に移行して、入力した前方脚先センサ22のセンサ信号に基づいて蹴込板までの距離を算出し、ステップS216に移行して、入力した下方脚先センサ24のセンサ信号に基づいて脚先と踏板の位置関係を算出し、ステップS218に移行する。
ステップS218では、決定した着地位置および算出した両距離に基づいてドライバ44、54へのモータ指令信号を生成し、ステップS220に移行して、生成したモータ指令信号をドライバ44、54に出力し、ステップS222に移行する。
ステップS222では、脚先が踏板に着地したか否かを判定し、脚先が着地したと判定したとき(Yes)は、一連の処理を終了して元の処理に復帰させる。
一方、ステップS222で、脚先が着地しないと判定したとき(No)は、ステップS212に移行する。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
初めに、脚車輪型ロボット100の起動時の動作を説明する。
脚車輪型ロボット100に電源が投入されると、ステップS100〜S104を経て、CPU60により、上部姿勢センサ80aおよび下部姿勢センサ82aからそれぞれ姿勢検出信号が入力され、入力された2つの姿勢検出信号に基づいて粗関節角度が算出される。
図7は、関節モータ40を正転駆動のみさせてZ相パルス信号を検出する場合を示すグラフである。
次いで、ステップS106、S108、S118を経て、関節モータ40が正転駆動することにより0〜εの範囲で回転関節18が回転する。そして、図7に示すように、その回転中に、ロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号を入力した後、最初のカウントパルス信号を入力すると、ステップS114、S116を経て、算出された粗関節角度および回転関節18の回転角度量に対応する原点位置が原点位置対応テーブルから取得され、取得された原点位置が回転関節18の現在の関節角度として設定される。
図8は、関節モータ40を正転駆動および逆転駆動させてZ相パルス信号を検出する場合を示すグラフである。
これに対し、0〜εの範囲でZ相パルス信号を検出できない場合は、ステップS120〜S124を経て、関節モータ40が逆転駆動することによりε〜−εの範囲で回転関節18が回転する。そして、図8に示すように、その回転中に、ロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号を入力した後、最初のカウントパルス信号を入力すると、ステップS114、S116を経て、算出された粗関節角度および回転関節18の回転角度量に対応する原点位置が原点位置対応テーブルから取得され、取得された原点位置が回転関節18の現在の関節角度として設定される。
したがって、誤差2εの範囲で回転関節18を回転させるだけでよいので、Z相パルス信号を入力するまでの回転関節18の回転角度量が少なくてすみ、脚車輪型ロボット100が転倒しにくい。
また、脚車輪型ロボット100には、脚部12を駆動する複雑な姿勢制御を行うために上部姿勢センサ80aおよび下部姿勢センサ82aが設けられているので、これらを流用することができ、原点センサ等の専用センサを別途設ける必要がない。
次に、脚車輪型ロボット100の移動経路上に階段が存在し、これを乗り越える場合を説明する。
まず、3次元距離測定装置200により、連続面の境界が判定され、面データが生成される。次いで、ステップS200、S202を経て、CPU60により、面データが入力され、入力された面データに基づいて階段の特徴点が検出される。そして、ステップS204〜S210を経て、検出された階段の特徴点に基づいて階段の幅および段鼻部の実座標が算出され、算出された階段の幅および段鼻部の実座標に基づいて脚先の着地位置が決定される。
さらに、ステップS212〜S216を経て、脚先センサ22、24からそれぞれセンサ信号が入力され、蹴込板までの距離および脚先と踏板の位置関係が算出される。そして、ステップS218、S220を経て、決定された着地位置および算出された両距離に基づいてモータ指令信号が生成され、生成されたモータ指令信号がドライバ44、54に出力される。これにより、駆動輪20が回転するとともに回転関節14〜18が駆動し、脚車輪型ロボット100が姿勢を適切に保ちつつ階段を乗り越える。また、状況によっては階段を回避、停止する。したがって、脚型ロボットと同様に階段への適応性が高い。
一方、平地では、脚車輪型ロボット100は、車輪走行で移動することができる。したがって、車輪型ロボットと同様に平地での移動性が高い。
このようにして、本実施の形態では、回転関節18の関節角度が所定角度に達したときにZ相パルス信号を出力するロータリーエンコーダ42と、上部リンク80の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する上部姿勢センサ80aと、下部リンク82の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する下部姿勢センサ82aと、回転関節18を回転駆動する関節モータ40とを備え、上部姿勢センサ80aおよび下部姿勢センサ82aからの姿勢検出信号に基づいて粗関節角度を算出し、誤差2εの範囲で関節モータ40により回転関節18を回転させてロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号を入力したときは、算出した粗関節角度および回転関節18の回転角度量に基づいて原点位置を判定する。
これにより、原点位置の判定を行うのに回転関節18の回転角度量が少なくてすみ、従来に比して、脚車輪型ロボット100が転倒する可能性を低減することができる。また、上部姿勢センサ80aおよび下部姿勢センサ82aを流用することができ、原点センサ等の専用センサを別途設ける必要がないので、従来に比して、部品点数および重量の増加を抑制することができる。
さらに、本実施の形態では、ロータリーエンコーダ42は、減速機を介して回転関節18に連結されている。
これにより、原点位置の判定を行うのに回転関節18の回転角度量がさらに少なくてすみ、脚車輪型ロボット100が転倒する可能性をさらに低減することができる。
さらに、本実施の形態では、粗関節角度および回転関節18の回転角度量と原点位置とを対応付けた原点位置対応テーブルをさらに備え、算出した粗関節角度および関節モータ40による回転関節18の回転角度量に対応する原点位置を原点位置対応テーブルから取得することにより原点位置を判定する。
これにより、原点位置対応テーブルに位置関係を規定しておけばよく、ロータリーエンコーダ42がZ相パルス信号を出力する回転角度位置と、回転関節18の設置位置との関係を考慮してロータリーエンコーダ42を設けなくてもすむので、ロータリーエンコーダ42の取付が容易となる。
さらに、本実施の形態では、誤差2εの範囲で回転関節18を回転させてロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号が出力されるように減速機の減速比を設定した。
これにより、ロータリーエンコーダ42の取付回転角度位置にかかわらず、誤差2εの範囲で回転関節18を回転させれば原点位置を判定することができる。
さらに、本実施の形態では、測距センサをyrs’軸回りに回転させるyrs’軸回転機構と、測距センサをzrs軸回りに回転させるzrs軸回転機構とを備え、yrs’軸回転機構により測距センサを回転させながらyrs’軸回転機構の走査単位角度ごとに測距センサの測定結果を取得する第1走査を、zrs軸回転機構により測距センサを回転させながらzrs軸回転機構の走査単位角度ごとに行う第2走査を行うことにより、yrs’軸回転機構の走査単位角度ごとおよびzrs軸回転機構の走査単位角度ごとの測定結果を取得する。
これにより、連続面として物体の立体的な形状を把握することができるので、脚型ロボットや脚車輪型ロボット100のように複雑な姿勢制御を必要とするロボットの姿勢制御にさらに好適な認識結果を得ることができる。また、測距センサを回転させる回転機構を採用したので、移動機構に比して、走査に必要なスペースが小さくてすみ、走査のための機構が簡素となり、しかも高速な走査を実現することができる。
さらに、本実施の形態では、脚先センサ22、24を備え、脚先センサ22、24で測定した距離に基づいて階段を認識し、その認識結果に基づいてモータ40、50を制御する。
これにより、脚先センサ22、24を用いて未知の階段を認識しながら脚部12の昇降制御を行うので、従来に比して、未知の階段に対して高い適応性を実現することができる。また、人が活動する環境での動作を行えるので、人と一緒に行動する用途に用いられるホームロボット、パーソナルロボット等に好適である。
さらに、本実施の形態では、3次元距離測定装置200を基体10の正面に設け、脚先センサ22、24を脚部12の先端に設けた。
これにより、脚車輪型ロボット100の移動経路上に存在する物体を広い視野で検出することができるとともに、階段昇降時に駆動輪20と階段の距離を精度よく測定することができる。
さらに、本実施の形態では、前方脚先センサ22の測定結果に基づいて階段の蹴込板までの距離を算出し、下方脚先センサ24の測定結果に基づいて駆動輪20と階段の踏板の位置関係を算出する。
これにより、階段の特徴のうち脚部12の昇降制御にさらに有効な特徴を検出することができるので、未知の階段に対してさらに高い適応性を実現することができる。
上記第1の実施の形態において、関節モータ40は、発明3または4の回転駆動手段に対応し、ロータリーエンコーダ42は、発明1、2または6の基準点検出手段に対応し、上部リンク80は、発明1、3若しくは8の第1部材、または発明6の第1リンクに対応している。また、下部リンク82は、発明1、3若しくは8の第2部材、または発明6の第2リンクに対応し、上部姿勢センサ80aは、発明1、3、5または6の第1姿勢検出手段に対応し、下部姿勢センサ82aは、発明1、3、5または6の第2姿勢検出手段に対応している。
また、上記第1の実施の形態において、ステップS104〜S114、S118〜S124は、発明1、3、4または6の原点位置判定手段に対応し、ステップS104〜S114、S118〜S124は、発明8の原点位置判定ステップに対応し、Z相パルス信号は、発明1、3、5、6または8の基準信号に対応している。
〔第2の実施の形態〕
以下、本発明の第2の実施の形態を図面を参照しながら説明する。図9ないし図12は、本発明に係る原点位置判定装置および脚車輪型ロボット、並びに原点位置判定方法の第2の実施の形態を示す図である。
本実施の形態は、上記第1の実施の形態に対して、基体10を屈曲可能な腰関節を有する脚車輪型ロボット100の腰関節について適用した点が異なる。
まず、基体10の構成を説明する。
図9は、脚車輪型ロボット100の側面図である。
基体10は、図9に示すように、基体前後方向の前側基体10aと、基体前後方向の後側基体10bと、前側基体10aおよび後側基体10bをロール軸回りに相対変位可能な状態で連結する腰関節10cとを有して構成されている。前側基体10aおよび後側基体10bには、それぞれ2本の脚部12が連結されている。
前側基体10aには、前側基体10aの姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する前側姿勢センサ10aaが設けられている。後側基体10bには、後側基体10bの姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する後側姿勢センサ10baが設けられている。前側姿勢センサ10aaおよび後側姿勢センサ10baは、上記第1の実施の形態における上部姿勢センサ80aおよび下部姿勢センサ82aと同様に構成することができる。
次に、腰関節10cの構成を説明する。
図10は、腰関節10cの側面図である。
腰関節10cは、図10に示すように、一般にハーモニックドライブ(登録商標)として知られる波動歯車装置90を備え、波動歯車装置90を介して、前側基体10aおよび後側基体10bをロール軸回りに相対変位可能な状態で連結している。
次に、波動歯車装置90の構成を説明する。
図11は、波動歯車装置90の断面図である。
波動歯車装置90は、図11に示すように、回転中心となる楕円状のカムおよびこれに外嵌されたボールベアリングによって構成されるウェーブジェネレータ91と、内周面がボールベアリングの外輪に摺接し外周面に歯が形成された薄肉カップ状のフレクスプライン92と、内周面に形成されたフレクスプライン92よりも多い歯を介してフレクスプライン92に噛合するリング状のサーキュラスプライン93とを有して構成されている。ここで、フレクスプライン92が前側基体10aに連結され、サーキュラスプライン93が後側基体10bに連結されている。
一方、ウェーブジェネレータ91のカムには、前側基体10aによって軸支された回転軸94が連結され、回転軸94には、従動プーリ95が固定されている。前側基体10aには、回転軸94と略平行なモータ軸を有する関節モータM1が固定されており、そのモータ軸には、従動プーリ95と周方向に対向する駆動プーリ96が固定されている。これら従動プーリ95と駆動プーリ96とに、図示しないタイミングベルトやVベルトを掛けることで、関節モータM1の動力をウェーブジェネレータ91に伝達する。なお、動力伝達は、歯車やチェーンであってもよい。
上記の構成により、関節モータM1の回転は、プーリを介した所定の減速比でウェーブジェネレータ91に伝達される。ウェーブジェネレータ91の回転は、フレクスプライン92とサーキュラスプライン93との噛合位置を変化させ、これによって所定の減速比でサーキュラスプライン93を回転させる。すなわち、関節モータM1により、前側基体10aおよび後側基体10bをロール軸回りに相対変位させる。
次に、脚車輪型ロボット100の移動制御システムの構成を説明する。
関節モータM1には、関節モータM1の回転角度位置を検出するINC型のロータリーエンコーダ42と、モータ指令信号およびロータリーエンコーダ42の出力信号に基づいて関節モータM1の駆動を制御するドライバ44が設けられている。
CPU60は、センサ入力I/F63を介して、3次元距離測定装置200、前側姿勢センサ10aa、後側姿勢センサ10ba、前方脚先センサ22、下方脚先センサ24および3軸姿勢センサ70からそれぞれセンサ信号を入力する。
メモリ66には、原点位置対応テーブルが記憶されている。原点位置対応テーブルには、姿勢検出信号に基づいて算出される前側基体10aおよび後側基体10bの回転角度差(本実施の形態において、以下、粗関節角度という。)と、腰関節10cの回転角度量との複数の組み合わせについて、その粗関節角度および回転角度量により特定される前側基体10aおよび後側基体10bの回転角度差(本実施の形態において、以下、関節角度という。)が原点位置として対応付けられて登録されている。
次に、原点位置判定処理を説明する。
本実施の形態に係る原点位置判定処理は、上記第1の実施の形態に対して、上部姿勢センサ80aおよび下部姿勢センサ82aに代えて前側姿勢センサ10aaおよび後側姿勢センサ10baを用いる点が異なる。なお、2εは、前側姿勢センサ10aaおよび後側姿勢センサ10baの誤差とする。
次に、本実施の形態の動作を説明する。
初めに、脚車輪型ロボット100の起動時の動作を説明する。
脚車輪型ロボット100に電源が投入されると、ステップS100〜S104を経て、CPU60により、前側姿勢センサ10aaおよび後側姿勢センサ10baからそれぞれ姿勢検出信号が入力され、入力された2つの姿勢検出信号に基づいて粗関節角度が算出される。
次いで、ステップS106、S108、S118を経て、関節モータM1が正転駆動することにより0〜εの範囲で腰関節10cが回転する。そして、その回転中に、ロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号を入力した後、最初のカウントパルス信号を入力すると、ステップS114、S116を経て、算出された粗関節角度および腰関節10cの回転角度量に対応する原点位置が原点位置対応テーブルから取得され、取得された原点位置が腰関節10cの現在の関節角度として設定される。
これに対し、0〜εの範囲でZ相パルス信号を検出できない場合は、ステップS120〜S124を経て、関節モータM1が逆転駆動することによりε〜−εの範囲で腰関節10cが回転する。そして、その回転中に、ロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号を入力した後、最初のカウントパルス信号を入力すると、ステップS114、S116を経て、算出された粗関節角度および腰関節10cの回転角度量に対応する原点位置が原点位置対応テーブルから取得され、取得された原点位置が腰関節10cの現在の関節角度として設定される。
したがって、誤差2εの範囲で腰関節10cを回転させるだけでよいので、Z相パルス信号を入力するまでの腰関節10cの回転角度量が少なくてすみ、脚車輪型ロボット100が転倒しにくい。
また、脚車輪型ロボット100には、脚部12を駆動する複雑な姿勢制御を行うために前側姿勢センサ10aaおよび後側姿勢センサ10baが設けられているので、これらを流用することができ、原点センサ等の専用センサを別途設ける必要がない。
次に、腰関節10cの動作を説明する。
図12は、腰関節10cの動作を説明するための図である。
腰関節10cにより、前側基体10aと後側基体10bとの間には、ロール軸回りの自由度が与えられるので、図12に示すように、前側基体10aおよび後側基体10bの一方に対して他方を捻ることが可能となる。例えば、前側基体10aの右側の脚部12を蹴り上げて上段地点へと踏み込む場合は、後側基体10bに対する前側基体10aを、前方に向かって左回りに相対変位させることで、右側の脚部12の股関節位置を上昇させる。これにより、脚部12の長さが同一であっても、腰関節10cのない脚車輪型ロボットに比して、脚部12の可動範囲が広くなるので、昇降性能を向上させることができる。
このようにして、本実施の形態では、腰関節10cの関節角度が所定角度に達したときにZ相パルス信号を出力するロータリーエンコーダ42と、前側基体10aの姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する前側姿勢センサ10aaと、後側基体10bの姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する後側姿勢センサ10baと、腰関節10cを回転駆動する関節モータM1とを備え、前側姿勢センサ10aaおよび後側姿勢センサ10baからの姿勢検出信号に基づいて粗関節角度を算出し、誤差2εの範囲で関節モータM1により腰関節10cを回転させてロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号を入力したときは、算出した粗関節角度および腰関節10cの回転角度量に基づいて原点位置を判定する。
これにより、原点位置の判定を行うのに腰関節10cの回転角度量が少なくてすみ、従来に比して、脚車輪型ロボット100が転倒する可能性を低減することができる。また、前側姿勢センサ10aaおよび後側姿勢センサ10baを流用することができ、原点センサ等の専用センサを別途設ける必要がないので、従来に比して、部品点数および重量の増加を抑制することができる。
上記第2の実施の形態において、関節モータM1は、発明3または4の回転駆動手段に対応し、ロータリーエンコーダ42は、発明1、2または7の基準点検出手段に対応し、前側基体10aは、発明1、3若しくは8の第1部材、または発明7の第1基体に対応している。また、後側基体10bは、発明1、3若しくは8の第2部材、または発明7の第2基体に対応し、前側姿勢センサ10aaは、発明1、3、5または7の第1姿勢検出手段に対応し、後側姿勢センサ10baは、発明1、3、5または7の第2姿勢検出手段に対応している。
また、上記第2の実施の形態において、ステップS104〜S114、S118〜S124は、発明1、3、4または7の原点位置判定手段に対応し、ステップS104〜S114、S118〜S124は、発明8の原点位置判定ステップに対応し、Z相パルス信号は、発明1、3、5、7または8の基準信号に対応している。
〔他の実施の形態〕
なお、上記第1および第2の実施の形態においては、ロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号を入力した後、最初のカウントパルス信号を入力したときは、カウントパルス信号を入力した回転角度位置を原点位置として判定するように構成したが、これに限らず、ロータリーエンコーダ42からZ相パルス信号を入力したときは、Z相パルス信号を入力した回転角度位置を原点位置として判定するように構成することもできる。
また、上記第1および第2の実施の形態においては、粗関節角度の算出をZ相パルス信号の検出前に行うように構成したが、これに限らず、Z相パルス信号の検出後に行うように構成することもできる。
また、上記第1および第2の実施の形態においては、0〜εの範囲およびε〜−εの範囲で回転関節18または腰関節10cを回転させるように構成したが、これに限らず、(1)0〜2εの範囲、(2)0〜x(0<x<2ε)の範囲およびx〜x−2εの範囲、(3)0〜−2εの範囲、または(4)0〜y(−2ε<y<0)の範囲およびy〜y+2εの範囲で回転関節18または腰関節10cを回転させるように構成することもできる。
また、上記第2の実施の形態においては、腰関節10cにより、前側基体10aおよび後側基体10bをロール軸回りに相対変位可能な状態で連結したが、これに限らず、前側基体10aおよび後側基体10bをピッチ軸回りまたはヨー軸回りに相対変位可能な状態で連結することもできる。
図13は、前側基体10aおよび後側基体10bをピッチ軸回りに相対変位可能な状態で連結した場合を示す図である。
図13の例では、前側基体10aおよび後側基体10bは、腰関節によりピッチ軸回りに相対変位可能な状態で連結されている。これにより、前側基体10aおよび後側基体10bの一方に対して他方を、上下方向に傾けて、側面視「く」の字型に屈曲させることができる。したがって、腰関節のない脚車輪型ロボットよりも、昇降性能を向上させることができる。
図14は、前側基体10aおよび後側基体10bをヨー軸回りに相対変位可能な状態で連結した場合を示す図である。
図14の例では、前側基体10aおよび後側基体10bは、腰関節によりヨー軸回りに相対変位可能な状態で連結されている。これにより、前側基体10aおよび後側基体10bの一方に対して他方を、左右方向に傾けて、平面視「く」の字型に屈曲させることができる。したがって、腰関節のない脚車輪型ロボットよりも、昇降性能を向上させることができる。
なお、ロール軸回り用の腰関節、ピッチ軸回り用の腰関節、ヨー軸回り用の腰関節のうち少なくとも2つを複合した腰関節を備えてもよい。
また、上記第2の実施の形態においては、波動歯車装置90を介して前側基体10aおよび後側基体10bを連結したが、これに限らず、図15に示すように、ディファレンシャルギヤ97を介して前側基体10aおよび後側基体10bを連結することもできる。これにより、より安価に実施することができる。
図15は、ディファレンシャルギヤ97で構成した腰関節10cの側面図である。
また、上記第1の実施の形態においては、上部姿勢センサ80aを上部リンク80に設けたが、これに限らず、回転関節14、16がそれぞれ両端に連結するリンク、基体10、その他上部リンク80に連動する部位に設けることもできる。この場合、上部姿勢センサ80aの取付部位と上部リンク80との変位関係、並びに上部姿勢センサ80aおよび下部姿勢センサ82aからの姿勢検出信号に基づいて粗関節角度を算出する。
また、上記第1の実施の形態においては、下部姿勢センサ82aを下部リンク82に設けたが、これに限らず、駆動輪20の近傍、その他下部リンク82に連動する部位に設けることもできる。この場合、下部姿勢センサ82aの取付部位と下部リンク82との変位関係、並びに上部姿勢センサ80aおよび下部姿勢センサ82aからの姿勢検出信号に基づいて粗関節角度を算出する。
また、上記第2の実施の形態においては、前側姿勢センサ10aaを前側基体10aに設けたが、これに限らず、回転関節14〜18がそれぞれ両端に連結するリンク、駆動輪20の近傍、その他前側基体10aに連動する部位に設けることもできる。この場合、前側姿勢センサ10aaの取付部位と前側基体10aとの変位関係、並びに前側姿勢センサ10aaおよび後側姿勢センサ10baからの姿勢検出信号に基づいて粗関節角度を算出する。
また、上記第2の実施の形態においては、後側姿勢センサ10baを後側基体10bに設けたが、これに限らず、回転関節14〜18がそれぞれ両端に連結するリンク、駆動輪20の近傍、その他後側基体10bに連動する部位に設けることもできる。この場合、後側姿勢センサ10baの取付部位と後側基体10bとの変位関係、並びに前側姿勢センサ10aaおよび後側姿勢センサ10baからの姿勢検出信号に基づいて粗関節角度を算出する。
また、上記第1の実施の形態において、原点位置対応テーブルでは、関節角度を原点位置として対応付けたが、これに限らず、上部リンク80または下部リンク82の回転角度位置を原点位置として対応付けてもよいし、上部リンク80または下部リンク82の所定の基準回転角度位置からの回転角度差を原点位置として対応付けてもよい。これらは、粗関節角度および回転関節18の回転角度量により特定することができる。
また、上記第2の実施の形態において、原点位置対応テーブルでは、関節角度を原点位置として対応付けたが、これに限らず、前側基体10aまたは後側基体10bの回転角度位置を原点位置として対応付けてもよいし、前側基体10aまたは後側基体10bの所定の基準回転角度位置からの回転角度差を原点位置として対応付けてもよい。これらは、粗関節角度および腰関節10cの回転角度量により特定することができる。
また、上記第1の実施の形態においては、本発明に係る原点位置判定装置および脚車輪型ロボット、並びに原点位置判定方法を回転関節18について適用したが、これに限らず、回転関節14、16についても同様に適用することができる。また、一部の脚部12の回転関節14〜18について適用することもできるし、すべての脚部12の回転関節14〜18について適用することもできる。
また、上記第1および第2の実施の形態においては、減速機を介してロータリーエンコーダ42を回転関節18または腰関節10cに連結したが、これに限らず、減速機を介さずに連結することもできる。
また、上記第1および第2の実施の形態において、図5および図6のフローチャートに示す処理を実行するにあたってはいずれも、メモリ66にあらかじめ格納されている制御プログラムを実行する場合について説明したが、これに限らず、これらの手順を示したプログラムが記憶された記憶媒体から、そのプログラムをメモリ66に読み込んで実行するようにしてもよい。
ここで、記憶媒体とは、RAM、ROM等の半導体記憶媒体、FD、HD等の磁気記憶型記憶媒体、CD、CDV、LD、DVD等の光学的読取方式記憶媒体、MO等の磁気記憶型/光学的読取方式記憶媒体であって、電子的、磁気的、光学的等の読み取り方法のいかんにかかわらず、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体であれば、あらゆる記憶媒体を含むものである。
また、上記第1および第2の実施の形態においては、本発明に係る原点位置判定装置および脚車輪型ロボット、並びに原点位置判定方法を脚車輪型ロボット100に適用したが、これに限らず、本発明の主旨を逸脱しない範囲で他の場合にも適用可能である。例えば、直動関節で脚構造を実現する脚車輪型ロボットや他の構成のロボット、車両その他の装置に適用することができる。
脚車輪型ロボット100の正面図である。 脚車輪型ロボット100の側面図である。 脚部12の側面図である。 脚車輪型ロボット100の移動制御システムの構成を示すブロック図である。 原点位置判定処理を示すフローチャートである。 昇降制御処理を示すフローチャートである。 関節モータ40を正転駆動のみさせてZ相パルス信号を検出する場合を示すグラフである。 関節モータ40を正転駆動および逆転駆動させてZ相パルス信号を検出する場合を示すグラフである。 脚車輪型ロボット100の側面図である。 腰関節10cの側面図である。 波動歯車装置90の断面図である。 腰関節10cの動作を説明するための図である。 前側基体10aおよび後側基体10bをピッチ軸回りに相対変位可能な状態で連結した場合を示す図である。 前側基体10aおよび後側基体10bをヨー軸回りに相対変位可能な状態で連結した場合を示す図である。 ディファレンシャルギヤ97で構成した腰関節10cの側面図である。
符号の説明
100 脚車輪型ロボット
10 基体
10a 前側基体
10aa 前側姿勢センサ
10b 後側基体
10ba 後側姿勢センサ
10c 腰関節
12 脚部
14〜18 回転関節
20 駆動輪
22 前方脚先センサ
24 下方脚先センサ
40、M1 関節モータ
42、52 ロータリーエンコーダ
44、54 ドライバ
50 車輪モータ
60 CPU
61 モータ指令出力I/F
62 角度取込I/F
63 センサ入力I/F
64 通信I/F
65 サウンド出力I/F
66 メモリ
70 3軸姿勢センサ
74 無線通信部
76 ハブ
78 スピーカ
80 上部リンク
80a 上部姿勢センサ
82 下部リンク
82a 下部姿勢センサ
90 波動歯車装置
91 ウェーブジェネレータ
92 フレクスプライン
93 サーキュラスプライン
94 回転軸
95 従動プーリ
96 駆動プーリ
97 ディファレンシャルギヤ
200 3次元距離測定装置

Claims (8)

  1. 関節を介して連結された第1部材および第2部材の原点位置を判定する原点位置判定装置であって、
    前記第1部材および前記第2部材の相対回転角度が所定角度に達したときに基準信号を出力する基準点検出手段と、
    前記第1部材またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第1姿勢検出手段と、
    前記第2部材またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第2姿勢検出手段と、
    前記第1姿勢検出手段および前記第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号、並びに前記基準点検出手段からの基準信号に基づいて前記原点位置を判定する原点位置判定手段とを備えることを特徴とする原点位置判定装置。
  2. 請求項1において、
    前記基準点検出手段は、減速機を介して前記関節に連結されたロータリーエンコーダであることを特徴とする原点位置判定装置。
  3. 請求項2において、
    前記関節を回転駆動する回転駆動手段をさらに備え、
    前記原点位置判定手段は、前記第1姿勢検出手段および前記第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号に基づいて前記第1部材および前記第2部材の回転角度差を算出し、前記第1姿勢検出手段または前記第2姿勢検出手段の誤差の範囲で前記回転駆動手段により前記関節を回転させて前記ロータリーエンコーダから前記基準信号を入力したときは、前記算出した回転角度差および前記回転駆動手段による前記関節の回転角度量に基づいて前記原点位置を判定することを特徴とする原点位置判定装置。
  4. 請求項3において、
    前記回転角度差および前記回転角度量と前記原点位置とを対応付けた原点位置対応テーブルをさらに備え、
    前記原点位置判定手段は、前記算出した回転角度差および前記回転駆動手段による前記関節の回転角度量に対応する前記原点位置を前記原点位置対応テーブルから取得することにより前記原点位置を判定することを特徴とする原点位置判定装置。
  5. 請求項3および4のいずれか1項において、
    前記第1姿勢検出手段または前記第2姿勢検出手段の誤差の範囲で前記関節を回転させて前記ロータリーエンコーダから前記基準信号が出力されるように前記減速機の減速比を設定したことを特徴とする原点位置判定装置。
  6. 基体と、前記基体に対して自由度を有して連結された脚部と、前記脚部に回転可能に設けられた車輪とを備え、前記脚部の駆動および前記車輪の回転により移動する脚車輪型ロボットであって、
    前記脚部は、関節を介して連結された第1リンクおよび第2リンクからなり、
    前記第1リンクおよび前記第2リンクの相対回転角度が所定角度に達したときに基準信号を出力する基準点検出手段と、
    前記第1リンクまたはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第1姿勢検出手段と、
    前記第2リンクまたはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第2姿勢検出手段と、
    前記第1姿勢検出手段および前記第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号、並びに前記基準点検出手段からの基準信号に基づいて前記第1リンクおよび前記第2リンクの原点位置を判定する原点位置判定手段とを備えることを特徴とする脚車輪型ロボット。
  7. 基体と、前記基体に対して自由度を有して連結された脚部と、前記脚部に回転可能に設けられた車輪とを備え、前記脚部の駆動および前記車輪の回転により移動する脚車輪型ロボットであって、
    前記基体は、関節を介して連結された第1基体および第2基体とからなり、
    前記第1基体および前記第2基体の相対回転角度が所定角度に達したときに基準信号を出力する基準点検出手段と、
    前記第1基体またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第1姿勢検出手段と、
    前記第2基体またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第2姿勢検出手段と、
    前記第1姿勢検出手段および前記第2姿勢検出手段からの姿勢検出信号、並びに前記基準点検出手段からの基準信号に基づいて前記第1基体および前記第2基体の原点位置を判定する原点位置判定手段とを備えることを特徴とする脚車輪型ロボット。
  8. 関節を介して連結された第1部材および第2部材の原点位置を判定する原点位置判定方法であって、
    前記第1部材および前記第2部材の相対回転角度が所定角度に達したときに基準信号を出力する基準点検出ステップと、
    前記第1部材またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第1姿勢検出ステップと、
    前記第2部材またはこれと連動する部位の姿勢に応じて変化する姿勢検出信号を出力する第2姿勢検出ステップと、
    前記第1姿勢検出ステップおよび前記第2姿勢検出ステップで出力した姿勢検出信号、並びに前記基準点検出ステップで出力した基準信号に基づいて前記原点位置を判定する原点位置判定ステップとを含むことを特徴とする原点位置判定方法。
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