JP2010004895A - ヒト化ニワトリ抗体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ヒト由来の定常領域と、ニワトリ由来の相補性決定領域とヒト由来の枠組み構造領域とを含む可変領域と、を含むことを特徴とする抗体は、ヒトと系統学的に遠いニワトリ由来の相補性決定領域を含むので、ヒトおよびヒト以外の哺乳類の抗原に対して広く抗原認識活性を有すると共に、ヒトに対する免疫原性が小さい。従って、本発明の抗体は、医薬品として非常に好適に用いることができる。
【選択図】なし
Description
(1)ヒト由来の定常領域と、ニワトリ由来の相補性決定領域とヒト由来の枠組み構造領域とを含む可変領域と、を含む抗体。
(2)上記枠組み構造領域中の補助アミノ酸が最適化された(1)に記載の抗体。
(3)配列番号57に示されるアミノ酸配列を有する軽鎖と、配列番号58に示されるアミノ酸配列を有する重鎖と、を有する抗体。
(4)配列番号59〜64のいずれかに示されるアミノ酸配列を有する軽鎖を有する抗体。
(5)配列番号65〜70のいずれかに示されるアミノ酸配列を有する重鎖を有する抗体。
(6)ヒト由来の抗体中の相補性決定領域をニワトリ由来の相補性決定領域に置換する相補性決定領域置換工程を含む抗体の製造方法。
(7)さらに、上記ヒト由来の抗体中の枠組み構造領域に含まれる補助アミノ酸を最適化するアミノ酸最適化工程をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載のヒト化ニワトリ抗体の製造方法。
(8)上記アミノ酸最適化工程は、上記補助アミノ酸をランダム化するランダム化工程と、上記ランダム化工程によってランダム化されたアミノ酸を含む抗体のうち、抗原認識活性を有する抗体を選択する選択工程とをさらに含むことを特徴とする請求項4に記載のヒト化ニワトリ抗体の製造方法。
(9)(1)〜(5)のいずれかに記載の抗体を含む医薬品。
<1.本発明にかかる抗体>
本発明にかかる抗体は、ヒト由来の定常領域(C領域)と、ニワトリ由来の相補性決定領域(CDR)とヒト由来の枠組み構造領域(FR)とを含む可変領域(V領域)と、を含む抗体であればよい。
<2.本発明にかかる製造方法>
本発明にかかる抗体の製造方法は、上記<1>欄に記載の本発明の抗体の製造方法の一例である。
〔相補性決定領域(CDR)置換工程〕
上記相補性決定領域置換工程としては、ヒト由来の抗体中のCDRをニワトリ由来のCDRに置換できればよく、その方法は限定されない。
〔アミノ酸最適化工程〕
また、上記ヒト由来の抗体中の枠組み構造領域中の補助アミノ酸を最適化するアミノ酸最適化工程をさらに含むことが好ましい。
選択工程は、上記ランダム化工程によってランダム化された抗体から、目的の抗原に結合する抗体を選択する工程である。
<3.本発明にかかる利用>
以上に述べたように、本発明の抗体は、医薬品として非常に適した性質を備えている。「医薬品」とは、治療を目的としてヒトに投与する治療薬、および病気、障害等を診断する診断薬等を含む。
が付いていてもよい。
(1)CDR置換工程
(1−1)ファージミドベクターpHPDSの構築
ファージミドベクターpHPDSの構造を図1に示す。pHPDSは、バックボーンとしてpBluescriptを有するベクターであり、図1に示すように、Plac(lacプロモータ)の下流に、2つのgIII leader(M13 geneIII リーダー配列)と、6xHis(6つのヒスチジン繰り返し配列)と、Amber(アンバーストップコドン(TAG))と、gIII(249-406)(M13 geneIIIタンパク質の249-406残基をコードする遺伝子)とを、この順に含んでいる。また、抗生物質耐性遺伝子として、Amp(アンピシリン耐性遺伝子)を含んでいる。
(1−2)ヒト鋳型遺伝子の調製
実施例で用いたヒトの抗体遺伝子(ヒト鋳型遺伝子)は、以下のようにして調製した。
(H鎖V領域増幅用プライマー)
VH3F:5'-GAGGTGCAGCTGGTGGAGTCTGGGGGA-3'(配列番号1)
VH3R:5'-TCTCGCACAGTAATACACAGCCGTGTCCTCRGCTCT-3'(配列番号2)
(H鎖C領域増幅用プライマー)
JH4F:5'-TTGGATCCTGGGGCCAGGGAACCCTGGTCACCGT-3'(配列番号3)
CH1R:5'-ATATATAAGCTTCTTGTCCACCTTGGTGTTGC-3'(配列番号4)
(L鎖V領域増幅用プライマー)
VL3F:5'-TCCTATGAGCTGACTCAGCCACCCTCGGTGTCA-3'(配列番号5)
VL3mR:5'-ACAGTAATAGTCAGCCTCATCTTCTGCCTGGAC-3'(配列番号6)
(L鎖C領域増幅用プライマー)
JLF:5'-TTCGGCGGAGGGACCAAGCTGACCGT-3'(配列番号7)
CLR:5'-AAGGATCCTTATGAACATTCTGTAGGGGCCAC-3'(配列番号8)
なお、V領域とはFRおよびCDRであり、C領域とは、ここでは結合領域(J領域、junction region)を含む定常領域を意味する。
(1−3)ヒト抗体CDRのニワトリ抗体(B4)CDRへの置換
上記(1−2)欄で得られたヒト抗体遺伝子のCDRをニワトリ抗体B4のCDRに置換した抗体(huB4)を重複伸長PCRによって作製した。B4は、抗DNP(ハプテン)抗体であり、本実施例ではscFv(一本鎖抗体)を用いた。
(ヒトH鎖FR1増幅用プライマー)
1-1. HuB4VH-FR1F:5'-AGGTGCAGCTGTTGGAGTCTGGG-3'(配列番号9)
1-2. HuB4VH-FR1R:5'-GTAACTGCTGAAGTCGAATCCAGAGGCTGCAC-3'(配列番号10)
(ヒトH鎖FR3増幅用プライマー)
1-5. HuVH-FR3F:5'-CGTTTCACCATCTCCAGAGACAAT-3'(配列番号11)
1-6. HuVH-FR3R:5'-TTTGGCGCAGTAATACACAGCCGT-3'(配列番号12)
(ヒトH鎖FR4およびCH1増幅用プライマー)
1-9. HuVH-FR4F:5'-TGGGGCCAGGGGACCCTGGTCACC-3'(配列番号13)
1-10. CH1R:5'-CTTGTCCACCTTGGTGTTGC-3'(配列番号14)
(ヒトL鎖FR1増幅用プライマー)
2-1. HuVL-FR1F:5'-TATGAGCTGACTCAGCCACCCTCA-3'(配列番号15)
2-2. HuB4VL-FR1R:5'-ATAGTAGCTTCCACCACCTCCAGAGCAGGTGATCCTGGCCGT-3'(配列番号16)
(ヒトL鎖FR2増幅用プライマー)
2-3. HuB4VL-FR2F:5'-GGTGGTGGAAGCTACTATGGTTGGTACCAGCAGAAGCCAGGC-3'(配列番号17)
2-4. HuB4VL-FR2R:5'-CCTCTTGTCGTTGTAATATATCACCAGCACAGGGGCCTG-3'(配列番号18)
(ヒトL鎖FR3増幅用プライマー)
2-5. HuB4VL-FR3F:5'-ATATATTACAACGACAAGAGGCCTTCAGGAATCCCTGAG-3'(配列番号19)
2-6. HuB4VL-FR3R:5'-GATGTTGTTGTTGTCTCTACTACCACAGTAATAGTCAGCCTCATC-3'(配列番号20)
(ヒトL鎖FR4およびCL増幅用プライマー)
2-7. HuB4VL-FR4F:5'-AGAGACAACAACAACATCGGTATATTCGGCGGAGGGACCAAGCTG-3'(配列番号21)
2-8. CLR:5'-TTATGAACATTCTGTAGGGGCCAC-3'(配列番号22)
(B4のVHFR2およびVHCDR2増幅用プライマー)
1-3. HuB4VH-FR2F:5'-GGATTCGACTTCAGCAGTTACACC-3'(配列番号23)
1-4. HuB4VH-FR2R:5'-GTCTCTGGAGATGGTGAAACGGCCATCCACCGC-3'(配列番号24)
(B4のHCDR3増幅用プライマー)
1-7. HuB4VH-CDR3F:5'-GCTGTGTATTACTGCGCCAAAAGTGCTGAT-3'(配列番号25)
1-8. HuB4VH-CDR3R:5'-GACCAGGGTCCCCTGGCCCCATGCGTCGAT-3'(配列番号26)
以上のプライマーセットで各々の領域を増幅し、得られたPCR産物を鋳型として重複伸長PCRを行った。
(1−4)ヒト抗体CDRのニワトリ抗体(phAb4-31)CDRへの置換
上記(1−2)欄で得られたヒト抗体遺伝子のCDRを、ニワトリ抗体pHAb4-31のCDRに置換した抗体(hu4.00)を作製した。ニワトリ抗体phAb4-31は、組換えマウスプリオンタンパク質に特異的に結合する抗体である。
(hu4.00のH鎖FR1増幅用プライマー)
3-1. Hu-FR1-overlap:5'-GAATGTTCATAACAAGGGAACAAAAGCGGCTC-3'(配列番号27)
3-2. Hu412VH-FR1R:5'-ATAATCGCTGAAGGTGAATCCAGAGGCTGCACA-3'(配列番号28)
(phAb4-12のFR2およびCDR2増幅用プライマー)
3-3. Hu412VH-FR2F:5'-GGATTCACCTTCAGCGATTATGGC-3'(配列番号29)
3-4. Hu412VH-FR2R:5'-TGAGGGCCTGTTGGTGTTGTCATATATCACCAGCACAGGGGC-3'(配列番号30)
(hu4.00のH鎖FR3増幅用プライマー)
1-5. HuVH-FR3F:5'-CGTTTCACCATCTCCAGAGACAAT-3'(配列番号31)
1-6. HuVH-FR3R:5'-TTTGGCGCAGTAATACACAGCCGT-3'(配列番号32)
(phAb4-12のH鎖CDR3増幅用プライマー)
3-7. Hu412VH-CDR3F:5'-GCTGTGTATTACTGCGCCAAAACTGCTGGC-3'(配列番号33)
3-8. Hu412VH-CDR3R:5'-GACCAGGGTTCCCTGGCCCCATGTGTCGAT-3'(配列番号34)
(hu4.00のH鎖FR4およびC領域増幅用プライマー)
3-9. HuVH-FR4F:5'-TGGGGCCAGGGGACCCTGGTCACC-3'(配列番号35)
1-10.CH1R: 5'-CTTGTCCACCTTGGTGTTGC-3'(配列番号36)
(hu4.00のL鎖FR1増幅用プライマー)
4.1. Full-F:5'-TCCTTTCTATTCTCACTCCGCTAGCTATGAGCT-3'(配列番号37)
4.2.Hu412VL-FR1R:5'-GTAACTTCCAGCATAGGTGCCACCCCCGGAGCAGGTGATCCTGGCCGT-3'(配列番号38)
(hu4.00のL鎖FR2増幅用プライマー)
4.3. Hu412Vl-FR2F:5'-ACCTATGCTGGAAGTTACTATTATGGCTGGTACCAGCAGAAGCCAGGC-3'(配列番号39)
4.4. Hu412Vl-FR2R:5'-TGAGGGCCTGTTGGTGTTGTCATATATCACCAGCACAGGGGC-3'(配列番号40)
(hu4.00のL鎖FR3増幅用プライマー)
4.5. Hu412VL-FR3F:5'-GACAACACCAACAGGCCCTCAGGAATCCCTGAGCGA-3'(配列番号41)
4.6. Hu412VL-FR3R:5'-AACATCGATGCTGTCTGCACTCCCACAGTAATAGTCAGCCTCATC-3'(配列番号42)
(hu4.00のL鎖FR4およびC領域増幅用プライマー)
4.7. Hu412VL-FR4F:5'-GCAGACAGCATCGATGTTGGTATATTCGGCGGAGGGACCAAGCTG-3'(配列番号43)
4.8. HuCL-overlap:5'-TGAGCCGCTTTTGTTCCCTTGTTATGAACATTCTGTAGGGGCCAC-3'(配列番号44)
このようにして得たhu4.00のアミノ酸配列をL鎖は配列番号71に、H鎖は配列番号72に示す。
(2)コントロール抗体遺伝子の作製
ヒト化抗体の評価の対照であるコントロール抗体として、phAb4-31の可変部とヒトの定常部とを連結したニワトリ−ヒトキメラ(chimera)抗体(ch4.12)を作製した。
(phAb4-31のVL増幅用プライマー)
6-1. ChickenVLF:5'-CTGACTCAGCCGGCCTCGGTGTC-3'(配列番号45)
6-2. ChickenVLR:5'-TAGGACGGTCAGGGTTGTCCCGGC-3'(配列番号46)
(phAb4-31のVH増幅用プライマー)
6-3. ChickenVH:5'-CCGTGACGTTGGACGAGTC-3'(配列番号47)
6-4. ChickenVHR:5'-TGTCGACACGATGACTTCGGTCCCG-3'(配列番号48)
(ヒトのCL増幅用プライマー)
6-5. ChickenVL-CL overlapF:5'-GGACAACCCTGACCGTCCTAGGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCT-3'(配列番号49)
6-6. CLR:5'-TTATGAACATTCTGTAGGGGCCAC-3'(配列番号50)
(ヒトのCH増幅用プライマー)
6-7. ChickenVH-CH1-overlapF:5'-CGAAGTCATCGTGTCGACAGCCTCCACCAAGGGCCCATCG-3'(配
列番号51)
6-8. CH1R:5'-CTTGTCCACCTTGGTGTTGC-3'(配列番号52)
(1−3)〜(1−5)で得られた抗体の抗原結合活性をELISAにて調べたところ、図5に示すように、huB4はB4(chB4)と同等の抗原結合能を有していた。しかし、hu4.00は抗原結合能を失っていた。また、ch4.12は、phAb4-31と同等の抗原結合活性を有していた(データ不図示)。なお、huB4のL鎖・H鎖のアミノ酸配列を配列番号57・58にそれぞれ示す。
(3)アミノ酸最適化工程
(3−1)ヒト化Fabライブラリの構築
(1−4)で述べたように、hu4.00は抗原結合能を失っていた。そこで、ch4.12およびhu4.00のアミノ酸配列を比較したのが図6である。図6中、配列番号はKabat et al.(1991)によるもので、ch4.12のアミノ酸番号を示す。コロンは同一の残基、アスタリスクはバーニヤ残基、またはパッケージ残基である。
(L鎖ランダム化用プライマー)
VL90:5'-TGGTACCAGCAGAAGCCAGGCCAGGCCCCTGTGWYGGTGATATATGACAACACCAACAGGCCCTCAGGAATCCCTGAGCGATTCTCTGGC-3'(配列番号45)
VL91:5'-ATCTTCTGCCTGGACTCCACTGATGGTCAACGTGRYTGTABTCCCTGAGKHGGAGCCAGAGAATCGCTCAGGGATTCCTGAGGGCCTGTT-3'(配列番号46)
VL90及びVL91を3’末端でハイブリダイズさせ、KOD Plus DNA polymerase(TOYOBO社製)によって互いを鋳型として伸張させた。こうして得られた144bpの産物は、VL領域の中央部分L34-82をコードしていた。軽鎖の他の領域(L1-44及びL73からCλの3’末端まで)は、hu4.00を鋳型として用いたPCRによって増幅した。
(重鎖ランダム化用プライマー)
VH99:5'-TGGGTGCGCCAGGCGCCCGGCAAGGGGCTGGAGTkkGTCrsTCAAATTAGCAGCACTGGTAGTAGCacatggtacgcgccggcagtgaagggccgt-3'(配列番号47)
VH96:5'-GTCCTCAGCTCTCAGGCTGTTCATTTGCAGATACASCGTGYTCTKGGAATTGTCTCTGGAGATGGTGRMACGGCCCTTCACTGCCGGCGCGTACCATGT-3'(配列番号48)
ランダム化した位置のヒト型残基、ニワトリ型残基、ランダム化によって置換された後のアミノ酸残基、およびランダム化後に選択したアミノ酸残基を、表1に示す。表1中、選択後のアミノ酸で太字表記したものは、多くのクローンで選択されていたアミノ酸である。
(VH1-26増幅用プライマー)
7-1. Hu-VHFR1-overlap:5'-GAATGTTCATAACAAGGGAACAAAAGCGGCTC-3'(配列番号49)
7-2. RaVH-FR1R:5'-CAGCCCCTTGCCGGGCGCCTGGCGCACCCA-3'(配列番号50)
(VH76〜CH1増幅用プライマー)
7-3. RaVHFR4F:5'-CTGCAAATGAACAGCCTGAGAGCTGAGGAC-3'(配列番号51)
7-4. CH1R:5'-CTTGTCCACCTTGGTGTTGC-3'(配列番号52)
(VL1-44増幅用プライマー)
7-5. Full-F:5'-TCCTTTCTATTCTCACTCCGCTAGCTATGAGCT-3'(配列番号53)
7-6. RaVL1R:5'-AGGGGCCTGGCCTGGCTTCT GCTGGTACCA-3'(配列番号54)
(L73〜CL増幅用プライマー)
7-7. RaF4:5'-TTGACCATCAGTGGAGTCCA GGCAGAAGAT-3'(配列番号55)
7-8. HuCL-overlap:5'-TGAGCCGCTTTTGTTCCCTTGTTATGAACATTCTGTAGGGGCCAC-3'(配列番号56)
30bpの重複を有するこれら6つの産物は、重複伸長PCRによって連結され(図4)、pHPDSの NheI/HindIII に挿入され、ヒト化ライブラリを構築するのに用いられた。このライブラリは、E.coli XL1-Blue cells(Strategene社)にエレクトロポレーションによって導入された。形質転換体の数は、約2.8×108個であった。
(3−2)ライブラリからの抗原結合ファージの選択
ELISAプレートを、50 μl の rPrP(組換えプリオンタンパク質) (Prionics社) (1〜4サイクルまでは10 μg/ml、5〜7サイクルまでは1 μg/ml) 4oC オーバーナイトでコーティングした。
(3−3)抗体の発現
選択した抗体(Fab)、およびキメラ抗体(ch4.12)を、発現ベクターに挿入し、大腸菌内で発現させた。ペリプラズム画分をamicon Ultra-15 (Millipore, USA)によって回収、濃縮した。各種可溶化抗体の濃度は、受容体として抗ヒトIgg鎖抗体(BD Biosciences社)を用い、パーオキシダーゼラベルされた抗ヒトIgλ鎖抗体(Southern Biotech社)を用いたspecific quantitative ELISAで測定した。なお、精製ヒトFab(λ)(BETHYL社)をスタンダードとした。
(3−4)抗原への親和性の測定
それぞれの抗原への親和性は、Biacore 2000 (Biacore AB社)を用いた表面プラズモン共鳴によって測定した。測定に用いたセンサーチップCM5と、N-hydroxysuccinimide、N-ethyl-N’-(3-dimethylaminopropyl) carbodiimide hydrochloride 、およびethanolamine hydrochlorideを含有したAmine coupling kitと、はBiacore AB社から入手した。
いることで固定した。
Claims (3)
- ヒト由来の抗体中の相補性決定領域をニワトリ由来の相補性決定領域に置換する相補性決定領域置換工程と、
ヒト由来の抗体の可変部のアミノ酸配列と、ニワトリ抗体の枠組み構造領域のアミノ酸配列とを比較する工程とを含み、
ヒト由来の抗体中の枠組み構造領域のアミノ酸配列として、ニワトリ抗体の枠組み構造領域のアミノ酸配列と最も相同性の高いアミノ酸配列を用いることを特徴とするヒト化ニワトリ抗体の製造方法。 - 上記ヒト由来の抗体中の枠組み構造領域に含まれる補助アミノ酸を最適化するアミノ酸最適化工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のヒト化ニワトリ抗体の製造方法。
- 上記アミノ酸最適化工程は、
上記補助アミノ酸をランダム化するランダム化工程と、
上記ランダム化工程によってランダム化されたアミノ酸を含む抗体のうち、抗原認識活性を有する抗体を選択する選択工程とをさらに含むことを特徴とする請求項2に記載のヒト化ニワトリ抗体の製造方法。
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