JP2010004591A - アクチュエータおよびその製造方法 - Google Patents

アクチュエータおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電解質層内の陽イオンが陰極側に偏移して曲げ変形するイオン導電型アクチュエータにおいて、同じ電圧を印加したときに場所によって湾曲方向が相違するイオン導電型アクチュエータを提供する。
【解決手段】 ポリフッ化ビリニデンなどのベースポリマーにイオン液が含まれた電解質層10に第1の電極層20と第2の電極層30が重ねられる。ただし、第1の電極層20と第2の電極層30のそれぞれが、電解質層10を上下に貫通して交差するように組み合わされ、第1の領域2と第2の領域とで、第1の電極層20が現れる面と第2の電極層30が現れる面とが入れ替わっている。よって、第1の電極層20と第2の電極層30との間に電界を印加すると、第1の領域2と第2の領域3が逆向きに湾曲する。
【選択図】図3

Description

本発明は、電解質層に含まれるイオンが偏移するときの体積膨張を利用して、複雑な曲げを生じさせるイオン導電型アクチュエータおよびその製造方法に関する。
以下の特許文献1には、ポリエチレン、ポリスチレン、フッ素樹脂などのベースポリマーに、スルホン酸基やカルボキシル基などの親水性官能基が導入された陽イオン交換樹脂を使用したアクチュエータ素子が開示されている。
前記アクチュエータ素子は、電解液を含む陽イオン交換樹脂の両側にそれぞれ電極が設けられており、電極間に電界を与えると、電解液に含まれる陽イオンがイオン交換樹脂の内部において陰極の電極側へ偏移する。その結果、陰極側において陽イオン交換樹脂が膨張し、アクチュエータ素子全体に曲げ応力が作用して湾曲変形するというものである。
前記アクチュエータ素子は、電極間に電界を与えると、陰極側が凸側となる単純な曲げ変形を生じるだけであり、複雑な変形を生じさせることはできない。
そこで、以下の特許文献2には、長方形であり、その一方の半分である第1の領域と他方の半分である第2の領域とを、互いに逆向きの曲率となるように変形させる高分子アクチュエータ装置が開示されている。
この高分子アクチュエータ装置は、還元剤水溶液を含んだイオン交換樹脂で形成された電解質層の2つの表面に、金属めっきによって電極層を形成している。そして、第1の領域と第2の領域とで、電極層を互いに分離させ、第1の領域の表面の電極層と第2の領域の裏面の電極層とを導通させ、第1の領域の裏面の電極層と第2の領域の表面の電極層とを導通させている。
電極間に電界を与えると、第1の領域と第2の領域とで陰極側となる電極層が互いに逆向きとなるため、第1の領域と第2の領域とで、曲率が逆向きとなる曲げが発生する。
特開2004−289994号公報 特開2007−28749号公報
前記特許文献2に記載された高分子アクチュエータ装置は、第1の領域の表面の電極層と第2の領域の裏面の電極層とを接続する第1の接続層が、電解質層の側面に引き回されるようにめっきで形成され、第1の領域の裏面の電極層と第2の領域の表面の電極層とを接続する第2の接続層が、前記第1の接続層とは逆側において、電解質層の側面に引き回されるようにめっきで形成されている。
このように、電解質層の表面と裏面および2つの側面に金属めっきを立体的に施す必要があるため、電極の形成工程がきわめて複雑であり、量産に不向きである。
また、特許文献2に記載された高分子アクチュエータ装置は、第1の領域と第2の領域とで曲率が逆であるS字変形を実現できるが、それ以外の複雑な変形をさせることができず、例えば中央部のみを大きく突出させるなどの動作ができない。特許文献2には、高分子アクチュエータを複数個組み合わせることで、中央部分を突出させる態様も記載されているが、高分子アクチュエータを複数個組み合わせるための工程が必要となり、アクチュエータの全体の寸法も大きくなる。また動作の俊敏性など動作特性が劣る不安が生じる。
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、電極層の形成を容易にして、領域によって曲率の向きを変えることができるイオン導電型アクチュエータを提供することを目的としている。
また本発明は、中央部を大きく突出させるなど、複雑な変形を可能としたイオン導電型アクチュエータを提供することを目的としている。
さらに本発明は、複雑に変形するアクチュエータを比較的容易に製造することができるイオン導電型アクチュエータの製造方法を提供することを目的としている。
第1の本発明は、第1の電極層と第2の電極層と前記両電極層の間に位置する電解質層とを有し、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に電圧が印加されると前記電解質層に含まれるイオンが移動して曲げ応力が発生するイオン導電型アクチュエータにおいて、
前記電解質層の両側縁部よりも内側部分で、前記第1の電極層と前記第2の電極層のそれぞれが、前記電解質層をその厚さ方向へ向けて通過しており、
その通過部を挟む一方の領域と他方の領域とで、表面に現れる前記第1の電極層と前記第2の電極層とが入れ替わっていることを特徴とするものである。
本発明のイオン導電型アクチュエータは、第1の電極層と第2の電極層とが、電解質層の中間部分をその厚さ方向へ貫通して、一方の領域と他方の領域とで第1の電極層と第2の電極層とが入れ替わっている。第1の電極層と第2の電極層を、電解質層に貫通させているため、従来のように、電解質層の側面などに立体的にめっき処理を施すなどの複雑な製造工程が不要になる。
なお、前記イオンは、陽イオンであってもよいし陰イオンであってもよい。
本発明は、前記電解質層にその一部が欠損した欠損部が設けられており、前記通過部では、前記第1の電極層と前記第2の電極層のそれぞれが、前記欠損部を通過しているものである。
例えば、本発明は、前記電解質層の2箇所に第1の欠損部と第2の欠損部が離れて形成されており、前記第1の電極層が前記第1の欠損部を通過し、前記第2の電極層が前記第2の欠損部を通過しているものである。
本発明での「欠損部」とは、図1に示す実施の形態のように、電解質層の辺から中央にスリット状に切り欠かれた切欠き部や凹部または溝であってもよいし、または、電解質の両辺から内側に離れた中央部に形成されたスリット状の長穴であってもよい。
また、本発明は、前記第1の電極層と前記第2の電極層のうちの一方の電極層が前記電解質層の前記欠損部を通過している部分において、他方の電極層の縁部が、前記電解質層の前記欠損部の縁部から遠ざかる位置に形成されていることが好ましい。
上記のように構成することで、第1の電極層または第2の電極層が、電解質層に形成された欠損部を通過している部分において、第1の電極層と第2の電極層の電気的短絡の発生を防止しやすくなる。
例えば、本発明は、第1の領域と第2の領域の2つの領域に区分され、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部で、前記第1の電極層と前記第2の電極層とが前記電解質層をその厚さ方向へ向けて通過し、前記第1の領域と前記第2の領域とで、表面に現れる前記第1の電極層と前記第2の電極層とが入れ替わっているものである。
上記構成のイオン導電型アクチュエータは、電極間に電界を与えたときに、側方から見てS字状に変形する。
あるいは、本発明は、中央領域と、その両側に位置する第1の側部領域と第2の側部領域とに区分され、前記中央領域とそれぞれの側部領域との境界部で、前記第1の電極層が前記電解質層をその厚さ方向へ向けて通過すると共に、前記第2の電極層が前記電解質層をその厚さ方向へ向けて通過しており、
前記中央領域とそれぞれの側部領域とで、前記第1の電極層が現れる面と前記第2の電極層が現れる面が入れ替わっているものである。
上記構成のイオン導電型アクチュエータは、第1の側部領域と第2の側部領域とが同じ向きに湾曲し、中央領域が、それぞれの側部領域と逆向きに湾曲する。そのため、第1の側部領域の端部と第2の側部領域の端部とを拘束することなどにより、中央領域を大きく突出させるなどの動作が可能になる。
あるいは、本発明は、中央領域と、第1の方向で前記中央領域の両側に隣接する第1の側部領域および第2の側部領域と、前記第1の方向と交差する第2の方向で前記中央領域の両側に隣接する第3の側部領域および第4の側部領域とに区分され、
前記中央領域と全ての前記側部領域との境界部で、前記第1の電極層が前記電解質層をその厚さ方向へ向けて通過すると共に、前記第2の電極層が前記電解質層をその厚さ方向へ向けて通過しており、
前記中央領域とそれぞれの側部領域とで、前記第1の電極層が現れる面と前記第2の電極層が現れる面とが入れ替わっているものである。
このイオン導電型アクチュエータは、前後左右の4箇所の側部領域と、中央領域とで湾曲方向が逆向きであるため、立体的で複雑な変形を実現できる。特に、4つの側部領域で支えられて、中央領域を大きく突出させるなどの変形も可能となる。
本発明は、前記電解質層と前記第1の電極層および前記第2の電極層が、内部に陽イオンを含むポリマーであり、前記第1の電極層と前記第2の電極層に導電体が含まれているものである。
次に、第2の本発明は、第1の電極層と第2の電極層と前記両電極層の間に位置する電解質層とを有し、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に電圧が印加されると前記電解質層に含まれるイオンが移動して曲げ応力が発生するイオン導電型アクチュエータの製造方法において、
(a)両側縁から内部に延びる一対の欠損部を有するシート状の電解質層と、シート状の第1の電極層およびシート状の第2の電極層を形成する工程と、
(b)前記第1の電極層を一方の前記欠損部に通過させて、前記欠損部を挟む一方の領域と他方の領域とで、前記第1の電極層を前記電解質層の互いに逆に向く表面に重ねると共に、前記第2の電極層を他方の前記欠損部に通過させて、前記欠損部を挟む一方の領域と他方の領域とで、前記第2の電極層を前記電解質層の互いに逆に向く表面で且つ前記第1の電極層と反対側の表面に重ねる工程と、
(c)前記電界質量と前記第1の電極層および前記第2の電極層を互いに固着させる工程と、
を有することを特徴とするものである。
例えば本発明は、前記(a)の工程で、前記電解質層を、中央領域とその両側に位置する第1の側部領域と第2の側部領域とに区分するとともに、前記中央領域とそれぞれの側部領域との境界部に一対の前記欠損部を形成し、
前記(b)の工程で、前記中央領域とそれぞれの側部領域との境界部で、前記第1の電極層を一方の前記欠損部に通過させると共に、前記第2の電極層を他方の前記欠損部に通過させて、前記中央領域とそれぞれの側部領域とで、前記第1の電極層が重ねられる面と前記第2の電極層が重ねられる面を入れ替えるものである。
あるいは、前記(a)の工程で、前記電解質層を、中央領域と、第1の方向で前記中央領域の両側に隣接する第1の側部領域および第2の側部領域と、前記第1の方向と交差する第2の方向で前記中央領域の両側に隣接する第3の側部領域および第4の側部領域とに区分するとともに、前記中央領域とそれぞれの側部領域との境界部に一対の前記欠損部を形成し、
前記(b)の工程で、前記中央領域とそれぞれの側部領域との境界部で、前記第1の電極層を一方の前記欠損部に通過させると共に、前記第2の電極層を他方の前記欠損部に通過させて、前記中央領域とそれぞれの側部領域とで、前記第1の電極層が重ねられる面と前記第2の電極層が重ねられる面を入れ替えるものである。
このイオン導電型アクチュエータの製造方法に使用される前記電解質層と前記第1の電極層および前記第2の電極層は、内部に陽イオンを含むポリマーで、前記第1の電極層と前記第2の電極層に導電体が含まれており、前記(c)の工程で、前記電解質層と前記第1の電極層および前記第2の電極層を、熱圧着させるものである。
本発明のイオン導電型アクチュエータは、立体的で複雑な曲げ変形を生じさせることができる。また、単一のアクチュエータで中央部のみを突出させる変形を生じさせることができる。
また、本発明のイオン導電型アクチュエータの製造方法は、シート状の電解質層と、シート状の第1の電極層およびシート状の第2の電極層を組み合わせるだけであるため、製造工程を簡単にすることができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態のイオン導電型アクチュエータを構成する電解質層と第1の電極層および第2の電極層を個別に示す平面図、図2は、電解質層と第1の電極層および第2の電極層の組み合わせ工程を示す平面図、図3は、電解質層と第1の電極層および第2の電極層とが重ねられたイオン導電型アクチュエータを示す斜視図、図4はイオン導電型アクチュエータの側面図、図5は前記イオン導電型アクチュエータの動作説明図である。
図3は本発明の第1の実施の形態のイオン導電型アクチュエータ1を示している。このイオン導電型アクチュエータ1は、図1に示すシート状の電解質層10と、シート状の第1の電極層20およびシート状の第2の電極層30を組み合わせて構成されている。
電解質層10は、内部に電解質を含み且つ電界によって陽イオンが移動可能なポリマーシートである。このポリマーシートは、例えばベースポリマーとイオン液体とで形成されたゲル状組成物である。ベースポリマーは、ポリフッ化ビニリデンや、ポリフッ化ビニリデンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体などである。イオン液体は、有機のカチオンとアニオンを用いて生成された、常温において溶融塩として存在するものである。なお、電解質層を選択することによって陰イオンが移動可能なポリマーシートを構成することもできる。
第1の電極層20と第2の電極層30は、電解質層10と同じポリマーシートに、カーボン粒子やカーボンナノチューブなどのナノカーボン、あるいは金属フィラーなどの導電体が混入されたものであり、シート全体が導電性である。この第1の電極層20と第2の電極層30は、電解質層10と同様に内部で陽イオンが移動可能なゲル状組成物であり、しかも内部に混入された導電体によって、シート全体が比較的低抵抗の導電性である。
または、第1の電極層20と第2の電極層30が、電解質層10と全く違う材料である導電性エラストマーで形成されていてもよい。
あるいは、電解質層10が、陽イオン交換樹脂に電解液が含浸されたものであってもよい。陽イオン交換樹脂は、ポリエチレン、ポリスチレン、フッ素樹脂などにスルホン酸基やカルボキシル基などの親水性官能基が導入されたものである。電解液は、塩を含有する分極性有機溶媒やイオン液体などである。この場合、第1の電極層20と第2の電極層30は、電解質層10と同様に電解液が含浸された陽イオン交換樹脂にカーボンナノチューブや金属フィラーなどの導電体が混入されたものであってもよいし、あるいは第1の電極層20と第2の電極層30が、導電性エラストマーで形成されてもよい。
図1と図2に示すように、電解質層10は長方形のシートである。電解質層10は、長辺である右側縁部10aと左側縁部10bの長さを二分するように、第1の部分11と第2の部分12に区分されている。第1の部分11と第2の部分12との境界部には、右側縁部10aから中央部に向かってスリット状の第1の欠損部13が形成され、左側縁部10bから中央部に向ってスリット状の第2の欠損部14が形成されている。第1の欠損部13は右側縁部10aと直交する向きに延びており、第2の欠損部14は左側縁部10bと直交する向きに延びている。また、電解質層10は左右対称形状である。
第1の電極層20は、平面の形状および平面の寸法が電解質層10とほぼ同じ長方形のシートである。第1の電極層20は、右側縁部20aと左側縁部20bの長さを二分するように第1の部分21と第2の部分22とに区分されている。第1の部分21と第2の部分22との境界部には、左側縁部20bから垂直に延びるスリット状の欠損部23が形成されている。この欠損部23と右側縁部20aとの間に連結部24が残されている。
第2の電極層30は、平面の形状および平面の寸法が第1の電極層20と同じ長方形のシートである。第2の電極層30は、右側縁部30aと左側縁部30bの長さ寸法を二分するように、第1の部分31と第2の部分32とに区分されている。第1の部分31と第2の部分32との境界部には、右側縁部30aから垂直に延びる欠損部33が形成されている。欠損部33と左側縁部30bとの間には連結部34が残されている。
図3と図4では、第1の電極層20と第2の電極層30の厚さ寸法は電解質層10の厚さ寸法よりもやや小さく図示されている。各層の厚さ寸法の関係は、イオン導電型アクチュエータ1の用途などに応じて決めることができる。ただし、第1の電極層20と第2の電極層30が、電解質層10と同じベースポリマーとイオン液体および導電体を含むものである場合は、電解質層10の厚み寸法を第1の電極層20および第2の電極層30の厚み寸法よりも小さくすることが好ましい。電解質層10の厚み寸法を小さくすることで、第1の電極層20と第2の電極層30との距離を狭めて、通電時の応答感度を向上させることができる。
図1に示すように、第1の電極層20と第2の電極層30は、その平面形状が互いに左右対称である。よって、第1の電極層20と第2の電極層30とが互いに同じ厚さで且つ平面形状が同じ電極層を2枚使用し、それぞれを表裏逆向きとして、第1の電極層20および第2の電極層30として使用することができる。
電解質層10と第1の電極層20および第2の電極層30は、図2ないし図4に示すように組み合わせられる。第1の電極層20の連結部24が、電解質層10の第1の欠損部13内を貫通するように組み合わされ、欠損部23で区分される第1の部分21が、電解質層10の第1の部分11の一方の面(図3の上面)に重ねられ、欠損部23で区分される第2の部分22が、電解質層10の第2の部分12の他方の面(図3の下面)に重ねられる。図3に示すように、第1の電極層20の第1の部分21と電解質層10の第1の部分11とがほぼ揃うように重ねられ、第1の電極層20の第2の部分22と電解質層10の第2の部分11がほぼ揃うように重ねられる。
第2の電極層30の連結部34は、電解質層10の第2の欠損部14を貫通するように組み合わせられ、欠損部33で区分される第1の部分31が、電解質層10の第1の部分11の他方の面(図3の下面)に重ねられ、欠損部33で区分される第2の部分32が、電解質層10の第2の部分12の一方の面(図3の上面)に重ねられる。図3に示すように、第2の電極層30の第1の部分31と電解質層10の第1の部分11とがほぼ揃うように重ねられ、第2の電極層30の第2の部分32と電解質層10の第2の部分11とがほぼ揃うように重ねられる。
電解質層10と第1の電極層20および第2の電極層30が、図3のように組み合わされて重ねられた後に、熱を与えながら上下から加圧されて、各層が接合されて一体化される。この際、第1の電極層20および第2の電極層30の平面形状の寸法が、電解質層10の平面形状の寸法よりもわずかに小さくなっていると、第1の電極層20と第2の電極層30との間の電気的なショートを防止でき望ましい。
また、図1に示すように、第1の電極層20の欠損部23の幅寸法および第2の電極層30の欠損部33の幅寸法が、共に、電解質層10の第1の欠損部13の幅寸法および第2の欠損部14の幅寸法よりも大きく形成されている。
その結果、図4に示すように、電解質層10の第1の欠損部13内を第1の電極層20の連結部24が通過している部分において、第2の電極層30の欠損部33の側縁部33a,33bが、共に電解質層10の第1の欠損部13の側縁部13a,13bから離れた位置に配置される。よって、第2の電極層30の欠損部33の側縁部33a,33bと第1の電極層20の連結部24とを離すことができ、第1の電極層20の連結部24が電解質層10の第1の欠損部13を通過する部分において、第1の電極層20と第2の電極層30との電気的に短絡するのを防止しやすくなる。これは、第2の電極層30の連結部34が、電解質層10の第2の欠損部14を通過している部分においても同じである。
一体化されたイオン導電性アクチュエータでは、電解質層10と第1の電極層20および第2の電極層30の3層の接合面がほぼ目視できない状態に一体化される。そして、第1の電極層20の一部が、電界質層10を厚み方向へ貫通し通過し、第2の電極層30の一部が、電解質層10を厚み方向へ貫通して通過する構造となる。
図3に示すように、イオン導電型アクチュエータ1は、第1の電極層20と第2の電極層30が電界質層10を貫通している通過部を挟んで第1の領域2と第2の領域3とに区分できる。
第1の電極層20は、第1の領域2と第2の領域3とで逆向きの表面に現れ、第2の電極層30も、第1の領域2と第2の領域3とで逆向きの表面に現れている。また、第1の領域2と第2の領域3の双方において、第1の電極層20と第2の電極層30は、互いに逆の表面に現れる。すなわち、第1の領域2と第2の領域3とで、第1の電極層20が現れる面と第2の電極層30が現れる面とが互いに入れ替わっている。
図4と図5には、イオン導電型アクチュエータ1を厚さ方向に二分して長手方向に延びる中心線をO−Oで示している。図4に示すように第1の電極層20と第2の電極層30との間に電界が与えられていない非駆動時は、イオン導電型アクチュエータ1が平面状であり、その中立軸は前記中心線O−Oに一致している。
図5は、第1の電極層20と第2の電極層30との間に電界が与えられたときのイオン導電型アクチュエータ1の変形動作を中立軸のみの変形で示している。図5では、第1の電極層20が低電位側で第2の電極層30が高電位側となるように電界が与えられている。このとき、電解質層10内の陽イオンおよび極性分子が低電位側の第1の電極層20へむけて偏移する。その結果、陽イオンが偏移した第1の電極層20側に膨張歪みが発生し、第1の領域2では、第1の電極層20の第1の部分21が凸側となるように湾曲し、第2の領域3では、第1の電極層20の第2の部分22が凸側となるように湾曲する。その結果、図5に示すように、中立軸はほぼS字状の変形となる。
図6に示すように、本発明の第2の実施の形態のイオン交換型アクチュエータ101は、それぞれが長方形のシート状である、電解質層110と、第1の電極層120および第2の電極層130とが組み合わされて構成されている。
電解質層110は、中央部111とその両側に位置する第1の側部112および第2の側部113に区分される。中央部111と第1の側部112との境界部に、右側縁部110aから内方に向けて垂直に形成された第1の欠損部114と、左側縁部110bから内方に向けて垂直に形成された第3の欠損部116が互いに対向して形成されている。また、中央部111と第2の側部113との境界部に、右側縁部110aから内方に向けて垂直に形成された第3の欠損部116と左側縁部110bから内方へ向けて垂直に形成された第4の欠損部117が互いに対向して形成されている。
第1の電極層120は、中央部121と、その両側に位置する第1の側部122と第2の側部123とに区分される。中央部121と第1の側部122との境界部に、右側縁部120aから垂直に形成された第1の欠損部124が形成され、第1の欠損部124と左側縁部120bとの間に第1の連結部126が残されている。中央部121と第2の側部123との境界部に、左側縁部120bから垂直に形成された第2の欠損部125が形成され、第2の欠損部125と右側縁部120aとの間に第2の連結部127が残されている。
第2の電極層130も、中央部131と、その両側に位置する第1の側部132と第2の側部133に区分されている。中央部131と第1の側部132との境界部に、左側縁部130bから垂直に形成された第1の欠損部134が形成され、第1の欠損部134と右側縁部130aとの間に第1の連結部136が残されている。中央部131と第2の側部133との境界部に、右側縁部130aから垂直に形成された第2の欠損部135が形成され、第2の欠損部135と左側縁部130bとの間に第2の連結部137が残されている。
図7に示すように、第1の電極層120の中央部121が、電解質層110の中央部111の下面に重ねられて、右側縁部110a,120aと左側縁部110b,120bがほぼ一致するように揃えられる。第1の電極層120の第1の連結部126が、電解質層110の第2の欠損部115内を下から上へ向けて貫通して通過し、第1の電極層120の第1の側部122が電解質層110の第1の側部112の上に重ねられる。第1の電極層120の第2の連結部127は、電解質層110の第3の欠損部116を下から上に向けて貫通し、第2の側部123が、電解質層110の第2の側部113の上に重ねられる。
第2の電極層130の中央部131は、電解質層110の中央部111の上面に設置され、右側縁部110a,130aと左側縁部110b,130bがほぼ一致するように揃えられる。第2の電極層130の第1の連結部136は、電解質層110の第1の欠損部114を上から下に貫通し、第1の側部132が電解質層110の第1の側部112の下に重ねられる。第2の電極層130の第2の連結部137は、電解質層110の第4の欠損部117を上から下に貫通し、第2の側部133が、電解質層110の第2の側部113の下に重ねられる。
電解質層110と第1の電極層120および第2の電極層130が図7のように重ねられた後に、各層が加熱され加圧され固着されて一体化される。その結果、イオン導電型アクチュエータ101は、中央領域102と第1の側部領域103および第2の側部領域104に区分される。
中央領域102では、電解質層110の下に第1の電極層120が位置して、上に第2の電極層130が位置する。第1の側部領域103と第2の側部領域104では、電解質層110の上に第1の電極層120が位置し、下に第2の電極層130が位置する。
図8(A)は、イオン導電型アクチュエータ101を駆動したときの変形状態を、中立軸のみで図示している。なお、図7と図8(A)には中心線をO−Oで示している。図8(A)は、第1の電極層120が高電位側となり、第2の電極層130が低電位側となるように、第1の電極層120と第2の電極層130との間に電界を与えたときの、イオン交換型アクチュエータ101の変形状態を示している。中央領域102では、電解質層110内の陽イオンが、上側に位置する第2の電極層130の中央部131に偏移するため、中央領域102は上に凸側が向くように湾曲変形する。第1の側部領域103と第2の側部領域104は、下に凸側が向けられるように湾曲変形する。
図8(A)に示すように、イオン導電型アクチュエータ101が自由状態であると、中央領域102と第1の側部領域103および第2の側部領域104は、中心線O−Oが波の高さの平均線となるように波状に変形する。ただし、図8(B)に示すように、第1の側部領域103の端部と第2の側部領域104の端部を、規制部105および規制部106,106で上下から規制し、ただし左右方向には動けるように保持すると、中央領域102を上側へ大きく突出させることができる。この動作では、携帯機器の操作部などにおいて、中央領域102によって表示部や操作部を局部的に突出させることなどが可能となる。
図9は本発明の第3の実施の形態のイオン導電型アクチュエータ201を構成する電解質層210と、第1の電極層220および第2の電極層230を示す平面図である。
電解質層210は、中央部211と、その上下両側に位置する第1の側部212および第2の側部213とが一体に形成されている。第1の側部212と第2の側部213とが連続している方向と直交する向きである左右方向において、中央部211の両側に第3の側部214と第4の側部215とが連続して形成されている。そして、中央部211と第1の側部212との間に一対の欠損部216,216が形成され、中央部211と第2の側部213との間に一対の欠損部217が形成されている。同様に、中央部211と第3の側部214との間に一対の欠損部218,218が、中央部211と第4の側部215との間に一対の欠損部219,219が形成されている。
第1の電極層220は、中央部221と、第1の側部222および第2の側部223と、第3の側部224および第4の側部225とが一体に形成されている。中央部221と第1の側部222との間に欠損部226が形成されている。同様に、中央部221とその他の側部223,224,225との間に、それぞれ欠損部227,228,229が形成されている。
同様に、第2の電極層230は、中央部231と、第1の側部232および第2の側部233と、第3の側部234および第4の側部235が一体に形成されている。中央部231と第1の側部232との間に欠損部236が形成されている。同様に、中央部231とその他の側部233,234,235との間に、それぞれ欠損部237,238,239が形成されている。
第1の電極層220と第2の電極層230とを比較すると、第1の電極層220の欠損部226と、第2の電極層230の欠損部236が、互いに左右逆向きに形成されている。同様に、欠損部227と欠損部237が左右逆向きに形成されており、欠損部228と欠損部238とが上下逆向きで、欠損部229と欠損部239が上下逆向きに形成されている。
第1の電極層220は、その中央部221が電解質層210の中央部211の下に重ねられ、それぞれの側部222,223,224,225が、電解質層210のそれぞれの側部212,213,214,215の上に重ねられる。第2の電極層230は、その中央部231が電解質層210の中央部211の上に重ねられ、それぞれの側部232,233,234,235が、電解質層210のそれぞれの側部212,213,214,215の下に重ねられる。そして、各層が加熱され加圧されて一体化される。
図10は、図9に示す電解質層210と第1の電極層220および第2の電極層230が組み合わされたイオン導電型アクチュエータ201を示している。このイオン導電型アクチュエータ201は、中央領域202と、第1の側部領域203と、第2の側部領域204と、第3の側部領域205および第4の側部領域206を有している。そして、中央領域202と、それぞれの側部領域203,204,205,206とでは、第1の電極層220と第2の電極層230とが現れる面が逆であり、全ての側部領域203,204,205,206では、第1の電極層220と第2の電極層230が、同じ側に現れている。
第1の電極層220と第2の電極層230とに電界を与えると、図10に示すように、中央領域202と、それぞれの側部領域203,204,205,206とで、上下逆向きに湾曲する。イオン導電型アクチュエータ201に外力を与えていないとき、図10に示すOx軸で切断した断面における中立軸の湾曲状態は図8(A)と同じであり、Oy軸で切断した断面における中立軸の湾曲状態も図8(A)と同じである。
また、それぞれの側部領域203,204,205,206の端部を上下で拘束し、ただし、それぞれの端部をOx軸とOy軸に沿う上方へ移動できるように支持すると、Ox軸で切断した断面における中立軸の湾曲状態が図8(B)と同じになり、Oy軸で切断した断面における中立軸の湾曲状態も図8(B)と同じになる。その結果、中央領域202を上方へ向けて大きく突出させることができる。しかも、中央領域は前後左右の側部領域203,204,205,206で支えられるため、安定した突出形状となる。
本発明の第1の実施の形態のイオン導電型アクチュエータを構成する電界質層と、第1の電極層および第2の電極層を個別に示す平面図、 第1の実施の形態のイオン導電型アクチュエータを構成する電界質層と、第1の電極層および第2の電極層との組み合わせ状態を説明する平面図、 第1の実施の形態のイオン導電型アクチュエータの斜視図、 第1の実施の形態のイオン導電型アクチュエータの側面図、 第1の実施の形態のイオン導電型アクチュエータが動作したときの中立軸の変形状態を示す説明図、 本発明の第2の実施の形態のイオン導電型アクチュエータを構成する電界質層と、第1の電極層および第2の電極層を個別に示す平面図、 第2の実施の形態のイオン導電型アクチュエータの側面図、 (A)(B)は、第2の実施の形態のイオン導電型アクチュエータが動作したときの中立軸の変形状態を示す説明図、 本発明の第3の実施の形態のイオン導電型アクチュエータを構成する電界質層と、第1の電極層および第2の電極層を個別に示す平面図、 第3の実施の形態のイオン導電型アクチュエータの動作状態を示す斜視図、
符号の説明
1 イオン導電型アクチュエータ
2 第1の領域
3 第2の領域
10 電解質層
11 第1の部分
12 第2の部分
13,14 欠損部
20 第1の電極層
21 第1の部分
22 第2の部分
23 欠損部
30 第2の電極層
31 第1の部分
32 第2の部分
33 欠損部
101 イオン導電型アクチュエータ
102 中央領域
103 第1の側部領域
104 第2の側部領域
110 電解質層
111 中央部
112 第1の側部
113 第2の側部
114,115,116,117 欠損部
120 第1の電極層
121 中央部
122 第1の側部
123 第2の側部
124,125 欠損部
130 第2の電極層
131 中央部
132 第1の側部
133 第2の側部
134,135 欠損部
201 イオン導電型アクチュエータ
202 中央領域
203 第1の側部領域
204 第2の側部領域
205 第3の側部領域
206 第4の側部領域
210 電解質層
211 中央部
212 第1の側部
213 第2の側部
214 第3の側部
215 第4の側部
216,217,218,219 欠損部
220 第1の電極層
221 中央部
222 第1の側部
223 第2の側部
224 第3の側部
225 第4の側部
226,227,228,229 欠損部
230 第2の電極層
231 中央部
232 第1の側部
233 第2の側部
234 第3の側部
235 第4の側部
236,237,238,239 欠損部

Claims (12)

  1. 第1の電極層と第2の電極層と前記両電極層の間に位置する電解質層とを有し、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に電圧が印加されると前記電解質層に含まれるイオンが移動して曲げ応力が発生するアクチュエータにおいて、
    前記電解質層の両側縁部よりも内側部分で、前記第1の電極層と前記第2の電極層のそれぞれが、前記電解質層をその厚さ方向へ向けて通過しており、
    その通過部を挟む一方の領域と他方の領域とで、表面に現れる前記第1の電極層と前記第2の電極層とが入れ替わっていることを特徴とするイオン導電型アクチュエータ。
  2. 前記電解質層にその一部が欠損した欠損部が設けられており、前記通過部では、前記第1の電極層と前記第2の電極層のそれぞれが、前記欠損部を通過している請求項1記載のイオン導電型アクチュエータ。
  3. 前記電解質層の2箇所に第1の欠損部と第2の欠損部が離れて形成されており、前記第1の電極層が前記第1の欠損部を通過し、前記第2の電極層が前記第2の欠損部を通過している請求項2記載のイオン導電型アクチュエータ。
  4. 前記第1の電極層と前記第2の電極層のうちの一方の電極層が前記電解質層の前記欠損部を通過している部分において、他方の電極層の縁部が、前記電解質層の前記欠損部の縁部から遠ざかる位置に形成されている請求項2または3記載のイオン導電型アクチュエータ。
  5. 第1の領域と第2の領域の2つの領域に区分され、前記第1の領域と前記第2の領域との境界部で、前記第1の電極層と前記第2の電極層とが前記電解質層をその厚さ方向へ向けて通過し、前記第1の領域と前記第2の領域とで、表面に現れる前記第1の電極層と前記第2の電極層とが入れ替わっている請求項1ないし4のいずれかに記載のイオン導電型アクチュエータ。
  6. 中央領域と、その両側に位置する第1の側部領域と第2の側部領域とに区分され、前記中央領域とそれぞれの側部領域との境界部で、前記第1の電極層が前記電解質層をその厚さ方向へ向けて通過すると共に、前記第2の電極層が前記電解質層をその厚さ方向へ向けて通過しており、
    前記中央領域とそれぞれの側部領域とで、前記第1の電極層が現れる面と前記第2の電極層が現れる面が入れ替わっている請求項1ないし4のいずれかに記載のイオン導電型アクチュエータ。
  7. 中央領域と、第1の方向で前記中央領域の両側に隣接する第1の側部領域および第2の側部領域と、前記第1の方向と交差する第2の方向で前記中央領域の両側に隣接する第3の側部領域および第4の側部領域とに区分され、
    前記中央領域と全ての前記側部領域との境界部で、前記第1の電極層が前記電解質層をその厚さ方向へ向けて通過すると共に、前記第2の電極層が前記電解質層をその厚さ方向へ向けて通過しており、
    前記中央領域とそれぞれの側部領域とで、前記第1の電極層が現れる面と前記第2の電極層が現れる面とが入れ替わっている請求項1ないし4のいずれかに記載のイオン導電型アクチュエータ。
  8. 前記電解質層と前記第1の電極層および前記第2の電極層が、内部に陽イオンを含むポリマーであり、前記第1の電極層と前記第2の電極層に導電体が含まれている請求項1ないし7のいずれかに記載のイオン導電型アクチュエータ。
  9. 第1の電極層と第2の電極層と前記両電極層の間に位置する電解質層とを有し、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間に電圧が印加されると前記電解質層に含まれるイオンが移動して曲げ応力が発生するイオン導電型アクチュエータの製造方法において、
    (a)両側縁から内部に延びる一対の欠損部を有するシート状の電解質層と、シート状の第1の電極層およびシート状の第2の電極層を形成する工程と、
    (b)前記第1の電極層を一方の前記欠損部に通過させて、前記欠損部を挟む一方の領域と他方の領域とで、前記第1の電極層を前記電解質層の互いに逆に向く表面に重ねると共に、前記第2の電極層を他方の前記欠損部に通過させて、前記欠損部を挟む一方の領域と他方の領域とで、前記第2の電極層を前記電解質層の互いに逆に向く表面で且つ前記第1の電極層と反対側の表面に重ねる工程と、
    (c)前記電界質量と前記第1の電極層および前記第2の電極層を互いに固着させる工程と、
    を有することを特徴とするイオン導電型アクチュエータの製造方法。
  10. 前記(a)の工程で、前記電解質層を、中央領域とその両側に位置する第1の側部領域と第2の側部領域とに区分するとともに、前記中央領域とそれぞれの側部領域との境界部に一対の前記欠損部を形成し、
    前記(b)の工程で、前記中央領域とそれぞれの側部領域との境界部で、前記第1の電極層を一方の前記欠損部に通過させると共に、前記第2の電極層を他方の前記欠損部に通過させて、前記中央領域とそれぞれの側部領域とで、前記第1の電極層が重ねられる面と前記第2の電極層が重ねられる面を入れ替える請求項9記載のイオン導電型アクチュエータの製造方法。
  11. 前記(a)の工程で、前記電解質層を、中央領域と、第1の方向で前記中央領域の両側に隣接する第1の側部領域および第2の側部領域と、前記第1の方向と交差する第2の方向で前記中央領域の両側に隣接する第3の側部領域および第4の側部領域とに区分するとともに、前記中央領域とそれぞれの側部領域との境界部に一対の前記欠損部を形成し、
    前記(b)の工程で、前記中央領域とそれぞれの側部領域との境界部で、前記第1の電極層を一方の前記欠損部に通過させると共に、前記第2の電極層を他方の前記欠損部に通過させて、前記中央領域とそれぞれの側部領域とで、前記第1の電極層が重ねられる面と前記第2の電極層が重ねられる面を入れ替える請求項9記載のイオン導電型アクチュエータの製造方法。
  12. 前記電解質層と前記第1の電極層および前記第2の電極層が、内部に陽イオンを含むポリマーで、前記第1の電極層と前記第2の電極層に導電体が含まれており、
    前記(c)の工程で、前記電解質層と前記第1の電極層および前記第2の電極層を、熱圧着させる請求項9ないし11のいずれかに記載のイオン導電型アクチュエータの製造方法。
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