以下に添付図面を参照して、この携帯端末装置、履歴情報送信プログラム、通信システムおよび通信方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。この携帯端末装置、履歴情報送信プログラム、通信システムおよび通信方法では、ユーザ設定不能な履歴情報送信条件を満たした場合に通信の履歴情報を特定の通信装置へ送信することで、携帯端末装置のユーザの意志にかかわらず、携帯端末装置の通信を特定の通信装置によって監視することができる。
(通信システムの概要)
図1は、通信システムの概要を示す図である。図1に示すように、通信システム100は、第1携帯端末装置110と、PC端末装置120と、第2携帯端末装置130と、通信センタ140と、第3携帯端末装置150と、を備えている。第1携帯端末装置110、PC端末装置120、第2携帯端末装置130、通信センタ140および第3携帯端末装置150は、互いに無線通信を行う無線通信装置である。
第1携帯端末装置110は、通信履歴の監視対象となる携帯端末装置である。第1携帯端末装置110は、たとえば、親による通信履歴の監視が必要な子供が所有する携帯端末装置(子供向け携帯電話など)である。第1携帯端末装置110は、通信センタ140を介して第3携帯端末装置150と通信可能である。
また、第1携帯端末装置110は、近距離通信の機能を備えており、PC端末装置120や第2携帯端末装置130と近距離通信が可能である。近距離通信とは、サーバを介さずに他の通信装置と直接データを送受信する通信である。近距離通信は、たとえば赤外線通信(IrDAなど)やブルートゥース(Bluetooth)通信である。
PC端末装置120および第2携帯端末装置130は、第1携帯端末装置110との間で近距離通信が可能な不特定の端末装置である。不特定の端末装置とは、第3携帯端末装置150のユーザ(親)が関知しないところで第1携帯端末装置110が通信可能な端末装置である。不特定の端末装置とは、たとえば、第1携帯端末装置110のユーザ(子供)の友人の携帯端末装置や、公共の場所に設置された情報端末装置である。
通信センタ140は、第1携帯端末装置110と第3携帯端末装置150の間で行われる無線通信を中継する。第3携帯端末装置150は、第1携帯端末装置110の通信履歴を監視することができる特定の通信装置である。第3携帯端末装置150は、たとえば、第1携帯端末装置110のユーザ(子供)の親が所有する携帯端末装置である。
第1携帯端末装置110は、PC端末装置120や第2携帯端末装置130との近距離通信の履歴情報を取得し、取得した履歴情報を内部メモリに記憶する。また、第1携帯端末装置110は、ユーザ設定不能な履歴情報送信条件を満たした場合に、内部メモリに記憶した履歴情報を読み出す。そして、第1携帯端末装置110は、読み出した履歴情報を、特定の通信装置である第3携帯端末装置150へ通信センタ140を介して送信する。
ユーザ設定不能な履歴情報送信条件とは、第1携帯端末装置110の内部メモリにあらかじめ設定され、第1携帯端末装置110のユーザ(子供)の操作によっては設定変更することができない条件である。履歴情報送信条件は、たとえば、第1携帯端末装置110を子供に所有させるよりも前に、第1携帯端末装置110の内部メモリに設定される。
または、履歴情報送信条件は、第1携帯端末装置110を子供に所有させるよりも前または後に、第1携帯端末装置110の外部(通信センタ140や第3携帯端末装置150など)からの遠隔操作によって設定可能にしてもよい。具体的には、外部から第1携帯端末装置110へ特定の信号を送信することで、第1携帯端末装置110の内部メモリに履歴情報送信条件が自動的に設定されるように第1携帯端末装置110を構成しておく。
履歴情報送信条件の内容は、たとえば、第1携帯端末装置110の外部(たとえば通信センタ140)からの履歴要求信号を受信したことである。この場合は、第3携帯端末装置150が、履歴要求依頼信号を通信センタ140へ送信する。履歴要求依頼信号には、第1携帯端末装置110を履歴要求先として特定する情報と、この携帯端末装置に対して履歴要求信号を送信することを依頼する旨の情報と、が含まれている。
通信センタ140の内部メモリには、第1携帯端末装置110の通信の履歴情報を取得する取得権限のある通信装置として第3携帯端末装置150があらかじめ登録されている。通信センタ140は、第3携帯端末装置150から履歴要求依頼信号を受信すると、履歴要求依頼信号の送信元の第3携帯端末装置150が、第1携帯端末装置110の通信の履歴情報を取得する取得権限のある通信装置として登録されているかの認証を行う。
ここでは、第1携帯端末装置110の通信の履歴情報を取得する取得権限のある通信装置として第3携帯端末装置150が登録されているため、通信センタ140は履歴要求信号を第1携帯端末装置110へ送信する。第1携帯端末装置110は、履歴要求信号を受信すると、内部メモリに記憶した履歴情報を読み出して通信センタ140へ送信する。
通信センタ140は、履歴要求信号を送信した結果、第1携帯端末装置110から履歴情報を受信し、受信した履歴情報を、履歴要求依頼信号の送信元の第3携帯端末装置150へ転送する。第3携帯端末装置150は、通信センタ140から転送された履歴情報を受信し、受信した履歴情報をユーザインターフェースから出力する。たとえば、第3携帯端末装置150は、受信した履歴情報を第3携帯端末装置150の表示画面に表示する。
ここでは、履歴情報送信条件の内容が、外部からの履歴要求信号を受信したことである場合について説明したが、履歴情報送信条件はこれに限られない。たとえば、第1携帯端末装置110が、時刻を計時する計時手段を備え、履歴情報送信条件は、計時手段によって計時される時刻があらかじめ定められた所定時刻になることでもよい。
または、第1携帯端末装置110が、ユーザによる第1携帯端末装置110に対する操作を検出する検出手段を備え、履歴情報送信条件は、検出手段によってあらかじめ定められた所定の操作が検出されたことでもよい。または、履歴情報送信条件は、第1携帯端末装置110の内部メモリに履歴情報があらたに記憶されたことでもよい。
(携帯端末装置のハードウェア構成)
図2は、図1に示した第1携帯端末装置110のハードウェア構成を示すブロック図である。図2に示すように、第1携帯端末装置110(図1参照)は、CPU211と、メモリ212と、ネットワーク通信インターフェース213(ネットワーク通信I/F)と、ユーザインターフェース214(ユーザI/F)と、近距離通信インターフェース215(近距離通信I/F)と、を備えている。
CPU211、メモリ212、ネットワーク通信インターフェース213、ユーザインターフェース214および近距離通信インターフェース215は、バス230を介して互いに接続されている。CPU211(Central Processing Unit)は、第1携帯端末装置110の全体の制御を司る。
メモリ212は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、HD(Hard Disk)、光ディスク、フラッシュメモリなどである。メモリ212はCPU211のワークエリアとして使用される。また、メモリ212には各種プログラムが格納されている。メモリ212に格納された各種プログラムは、CPU211からの命令に応じてロードされる。
ネットワーク通信インターフェース213は、ネットワーク220を介して通信センタ140(図1参照)との間で通信を行うモジュールである。ネットワーク通信インターフェース213は、たとえば、NIC(Network Interface Card)や、無線通信を行うためのアンテナなどである。
ユーザインターフェース214は、ユーザとの間で情報の入出力を行う。ユーザインターフェース214は、ユーザからの入力を受け付ける各種キー、タッチパネルまたはマイクなどを備えている。また、ユーザインターフェース214は、ユーザへ情報を出力する表示画面、発光部またはスピーカなどを備えている。
近距離通信インターフェース215は、赤外線通信やブルートゥース通信などの近距離通信を行うモジュールである。ここでは第1携帯端末装置110のハードウェア構成の一例について説明したが、図1に示した通信センタ140および第3携帯端末装置150のそれぞれも、たとえば図2に示したハードウェア構成によって実現することができる。
(実施の形態1)
図3は、実施の形態1にかかる通信システム100の機能的構成を示すブロック図である。図3において、図1に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。第1携帯端末装置110は、近距離通信部311と、近距離通信情報管理部312と、記憶部313と、ネットワーク通信部314と、を備えている。
近距離通信部311は、第2携帯端末装置130との間で近距離通信を行う。近距離通信部311は、第2携帯端末装置130との間で行った近距離通信の履歴情報と、その近距離通信によって第2携帯端末装置130との間で送受信した送受信ファイルと、を近距離通信情報管理部312へ出力する。近距離通信部311は、たとえば図2に示した近距離通信インターフェース215によって実現される。
近距離通信情報管理部312は、履歴情報と送受信ファイルとが近距離通信部311から出力されるたびに、出力された履歴情報と送受信ファイルとを取得する。近距離通信情報管理部312は、取得した履歴情報と送受信ファイルとを対応付けて記憶部313に記憶させる。また、近距離通信情報管理部312は、ユーザ設定不能な履歴情報送信条件を満たした場合に、記憶部313に記憶されている各履歴情報を読み出す(読出手段)。
ここでは、履歴情報送信条件は、ネットワーク通信部314から履歴要求信号が出力されることであるとする。近距離通信情報管理部312は、ネットワーク通信部314から履歴要求信号が出力された場合に、記憶部313に記憶されている各履歴情報を読み出す。そして、近距離通信情報管理部312は、読み出した各履歴情報を含む履歴情報リストを作成し、作成した履歴情報リストをネットワーク通信部314へ出力する。
また、近距離通信情報管理部312は、ネットワーク通信部314からファイル要求信号が出力されると、ファイル要求信号が示す送受信ファイルを記憶部313から読み出し、読み出した送受信ファイルをネットワーク通信部314へ出力する。近距離通信情報管理部312は、たとえば図2に示したCPU211によって実現される。
記憶部313は、近距離通信情報管理部312からの書き込み制御によってデータを記憶する(記憶手段)。また、記憶部313は、近距離通信情報管理部312からの読み出し制御によって、記憶しているデータを近距離通信情報管理部312へ出力する。記憶部313は、たとえば図2に示したメモリ212によって実現される。
ネットワーク通信部314は、通信センタ140との間で通信を行う。ネットワーク通信部314は、近距離通信情報管理部312から出力された履歴情報リストを通信センタ140へ送信する(送信手段)。また、ネットワーク通信部314は、近距離通信情報管理部312から出力された送受信ファイルを通信センタ140へ送信する。
ネットワーク通信部314は、履歴情報リストまたは送受信ファイルを、ユーザインターフェースを介さずに送信するようにしてもよい。ユーザインターフェースを介さずに送信とは、ユーザの操作(入力)にかかわらず、かつ、ユーザに対して通知(出力)することなく、内部処理のみによって(バックグラウンドで)送信することをいう。
また、ネットワーク通信部314は、通信センタ140から履歴要求信号を受信すると、受信した履歴要求信号を近距離通信情報管理部312へ出力する。また、ネットワーク通信部314は、通信センタ140からファイル要求信号を受信すると、受信したファイル要求信号を近距離通信情報管理部312へ出力する。ネットワーク通信部314は、たとえば図2に示したネットワーク通信インターフェース213によって実現される。
第2携帯端末装置130は、近距離通信部311と同じ方式の近距離通信部331を備えている。たとえば、近距離通信部311が赤外線通信方式(IrDA)の通信部である場合は、近距離通信部331も赤外線通信方式(IrDA)の通信部である。この場合は、近距離通信部311と近距離通信部331の間で赤外線通信を行う。
通信センタ140は、ネットワーク通信部341と、管理部342と、記憶部343と、を備えている。ネットワーク通信部341は、第1携帯端末装置110および通信センタ140と通信を行う。ネットワーク通信部341は、第3携帯端末装置150から履歴要求依頼信号を受信すると、受信した履歴要求依頼信号を管理部342へ出力する。
また、ネットワーク通信部341は、管理部342から出力された第1携帯端末装置110を宛先とする履歴要求信号を第1携帯端末装置110へ送信する。また、ネットワーク通信部341は、第3携帯端末装置150からファイル要求依頼信号を受信すると、受信したファイル要求依頼信号を管理部342へ出力する。
また、ネットワーク通信部341は、管理部342から出力された第1携帯端末装置110を宛先とするファイル要求信号を第1携帯端末装置110へ送信する。また、ネットワーク通信部341は、第1携帯端末装置110から履歴情報リストを受信すると、受信した履歴情報リストを管理部342へ出力する。
また、ネットワーク通信部341は、管理部342から出力された履歴情報リストを第3携帯端末装置150へ送信する。また、ネットワーク通信部341は、第1携帯端末装置110から送受信ファイルを受信すると、受信した送受信ファイルを管理部342へ出力する。また、ネットワーク通信部341は、管理部342から出力された送受信ファイルを第3携帯端末装置150へ送信する。ネットワーク通信部341は、たとえば図2に示したネットワーク通信インターフェース213によって実現される。
管理部342は、ネットワーク通信部341から履歴要求依頼信号が出力されると、履歴要求依頼信号の送信元が、履歴要求先の端末装置の通信の履歴情報を取得する取得権限のある通信装置として登録されているか否かの認証を行う。具体的には、記憶部343には、履歴要求先となる端末装置と、その端末装置の通信の履歴情報を取得する取得権限を有する通信装置と、が対応付けて記憶されている。
管理部342は、履歴要求依頼信号の履歴要求先(ここでは第1携帯端末装置110)と、履歴要求依頼信号の送信元(ここでは第3携帯端末装置150)と、が記憶部343において対応付けられているか否かを判断する。履歴要求先と送信元が対応付けられている場合は、管理部342は、履歴要求先(ここでは第1携帯端末装置110)を宛先とする履歴要求信号をネットワーク通信部341へ出力する。
一方、履歴要求先と送信元が対応付けられていない場合は、管理部342は、履歴要求信号をネットワーク通信部341へ出力しない。この場合は、ネットワーク通信部341を介して第3携帯端末装置150へエラーメッセージを送信してもよい。第3携帯端末装置150は、受信したエラーメッセージを、ネットワーク通信部353、管理部352を介して出力部354から出力する。
また、管理部342は、ネットワーク通信部341から出力された履歴情報リストをネットワーク通信部353へ出力する。これにより、第1携帯端末装置110から送信された履歴情報リストは第3携帯端末装置150へ転送される。
また、管理部342は、ネットワーク通信部341からファイル要求依頼信号が出力されると、ファイル要求依頼信号が示すファイル要求先(ここでは第1携帯端末装置110)を宛先とし、ファイル要求依頼信号に格納されている、送受信ファイルを特定する情報を格納したファイル要求信号をネットワーク通信部341へ出力する。
また、管理部342は、ネットワーク通信部341から出力された送受信ファイルをネットワーク通信部353へ出力する。これにより、第1携帯端末装置110から送信された送受信ファイルは第3携帯端末装置150へ転送される。
また、管理部342は、ネットワーク通信部341からファイル要求依頼信号が出力された場合に、ファイル要求依頼信号の送信元が、ファイル要求先の端末装置の送受信ファイルを取得する取得権限のある通信装置として登録されているかの認証を行ってもよい。この認証は、上述した履歴情報リストの取得権限の認証と同様の認証を再度行ってもよいし、上述した取得権限の認証とは別の認証をさらに行ってもよい。
第3携帯端末装置150は、入力部351と、管理部352と、ネットワーク通信部353と、出力部354と、を備えている。入力部351には、ユーザからの操作によってコマンドが入力される。入力部351は、たとえば図2に示したユーザインターフェース214(各種キーなど)によって実現される。入力部351には、ユーザによって、第1携帯端末装置110を対象とする履歴要求コマンドが入力される。
入力部351は、入力された第1携帯端末装置110を対象とする履歴要求コマンドを管理部352へ出力する。また、入力部351には、ユーザによって、第1携帯端末装置110を対象とするファイル要求コマンドが入力される。
ファイル要求コマンドには、送受信ファイルの送信を要求するファイル要求先の端末装置(ここでは第1携帯端末装置110)を特定する情報と、送信を要求する送受信ファイルを特定する情報と、が含まれている。入力部351は、入力された第1携帯端末装置110を対象とするファイル要求コマンドを管理部352へ出力する。
管理部352は、第1携帯端末装置110を対象とする履歴要求コマンドが入力部351から出力されると、第1携帯端末装置110を履歴要求先とする履歴要求依頼信号をネットワーク通信部353へ出力する。また、管理部352は、ネットワーク通信部353から出力された履歴情報リストを出力部354へ出力する。
また、管理部352は、第1携帯端末装置110を対象とするファイル要求コマンドが入力部351から出力されると、第1携帯端末装置110をファイル要求先とするファイル要求依頼信号をネットワーク通信部353へ出力する。ファイル要求依頼信号には、送信を要求する送受信ファイルを特定する情報が格納されている。また、管理部352は、ネットワーク通信部353から出力された送受信ファイルを出力部354へ出力する。
ネットワーク通信部353は、第1携帯端末装置110との間で通信を行う。ネットワーク通信部353は、管理部352から出力された第1携帯端末装置110を要求対象とする履歴要求依頼信号を通信センタ140へ送信する。また、ネットワーク通信部353は、通信センタ140から送信された履歴情報リストを受信する。ネットワーク通信部353は、受信した履歴情報リストを管理部352へ出力する。
また、ネットワーク通信部353は、管理部352から出力された第1携帯端末装置110をファイル要求先とするファイル要求依頼信号を通信センタ140へ送信する。また、ネットワーク通信部353は、通信センタ140から送信された送受信ファイルを受信し、受信した送受信ファイルを管理部352へ出力する。ネットワーク通信部353は、たとえば図2に示したネットワーク通信インターフェース213によって実現される。
出力部354は、管理部352から出力された履歴情報リストを出力する。また、出力部354は、管理部352から出力された送受信ファイルを出力する。出力部354は、たとえば図2に示したユーザインターフェース214によって実現される。たとえば、出力部354は表示画面である。この場合は、出力部354は、管理部352から出力された履歴情報リストや送受信ファイルを、ユーザが閲覧可能なように表示する。
図4は、図3に示した記憶部313に記憶される情報の一例を示す図である。テーブル400は、図3に示した記憶部313に記憶される情報の一例である。テーブル400は、近距離通信部311が行う一回の近距離通信に関する情報である。テーブル400には、識別子411と、送受信ファイルID412と、履歴情報413と、が含まれている。
識別子411は、近距離通信部311が行った各近距離通信を識別するための識別子である。送受信ファイルID412は、識別子411によって識別される近距離通信によって送受信された送受信ファイルの管理IDである。送受信ファイルID412は、記憶部313に記憶された送受信ファイルのうちの、識別子411によって識別される近距離通信によって送受信された送受信ファイルに対応付けられている。
履歴情報413は、識別子411によって識別される近距離通信の履歴情報である。履歴情報413は、たとえば、通信日時、通信時間、通信サイズ、送受信ファイルの名称などである。このように、テーブル400においては、送受信ファイルID412と履歴情報413が、識別子411によって対応付けられて格納されている。
テーブル400は、近距離通信部311が近距離通信を行うたびに、近距離通信情報管理部312によって記憶部313にあらたに記憶される。近距離通信情報管理部312は、記憶部313に記憶された複数のテーブル400をまとめることによって履歴情報リストを作成する。履歴情報リストは、テーブル400の情報をすべて含むリストでもよいし、履歴情報413におけるいずれかの項目を省いた情報を含むリストでもよい。
通信センタ140からのファイル要求信号には、送信を要求する送受信ファイルを特定する情報として、たとえば識別子411が格納されている。近距離通信情報管理部312は、記憶部313に記憶された各テーブル400のうちの、ファイル要求信号に格納されている識別子411を含むテーブル400の送受信ファイルID412に対応付けられた送受信ファイルを記憶部313から読み出してネットワーク通信部314へ出力する。
図5は、図4に示した履歴情報の具体例を示す図である。図5において、図4に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図5に示すテーブル400は、履歴情報413(図4参照)の具体例として、通信先情報511、通信日時512、通信時間513、通信サイズ514および送受信ファイル名515を含んでいる。
通信先情報511は、識別子411によって識別される近距離通信における近距離通信部311の通信相手の情報である。たとえば、通信相手が携帯電話端末の場合は、通信先情報511は電話番号(たとえば「09012345678」)である。また、通信相手がPC端末の場合は、通信先情報511はPC端末名(たとえばIPアドレス)である。
通信日時512は、識別子411によって識別される近距離通信を近距離通信部311が行った日時である。通信日時512は、たとえば「2007/01/01 00:00:00」のように記憶される。通信時間513は、識別子411によって識別される近距離通信を近距離通信部311が行った時間の長さである。通信時間513は、たとえば「00:10:00」のように記憶される。
通信サイズ514は、識別子411によって識別される近距離通信において近距離通信部311が送受信したデータの容量である。通信サイズ514は、たとえば「XXXByte」のように記憶される。送受信ファイル名515は、識別子411によって識別される近距離通信において近距離通信部311が送受信した送受信ファイルの名称である。送受信ファイル名515は、たとえば「TEST.jpg」のように記憶される。
図6は、実施の形態1にかかる通信システム100の履歴情報取得動作の一例を示すシーケンス図である。まず、第1携帯端末装置110のユーザの操作によって、第1携帯端末装置110の近距離通信部311と第2携帯端末装置130の間で近距離通信を行う(ステップS601)。つぎに、近距離通信部311が、ステップS601によって行った近距離通信の履歴情報と、近距離通信によって送受信した送受信ファイルと、を近距離通信情報管理部312へ出力する(ステップS602)。
つぎに、近距離通信情報管理部312が、ステップS602によって出力された履歴情報と送受信ファイルを記憶部313に記憶させ(ステップS603)、一連の処理を終了する。以上の各ステップを繰り返すことにより、第1携帯端末装置110が近距離通信を行うたびに、その近距離通信の履歴情報と送受信ファイルが記憶部313に記憶される。
また、ステップS603の後に、近距離通信情報管理部312が、そのときに記憶部313に記憶されている各履歴情報の合計サイズを算出し、算出した合計サイズが閾値を超えるか否かを判断してもよい。算出した合計サイズが閾値を超える場合は、近距離通信情報管理部312は、記憶部313に記憶されている各履歴情報のうちの古い履歴情報から順に、合計サイズが閾値以下になるまで削除する。
これにより、記憶部313の容量が小さくても、常に新しい履歴情報を記憶部313に記憶しておくことができる。また、記憶部313に記憶されている各送受信ファイルに対しても同様に、近距離通信情報管理部312が、各送受信ファイルの合計サイズを算出し、算出した合計サイズが閾値以下になるまで送受信ファイルを古い順に削除してもよい。
図7は、実施の形態1にかかる通信システム100の履歴情報送信動作の一例を示すシーケンス図である。図6に示した履歴情報取得動作の後に、ユーザの操作によって第3携帯端末装置150から通信センタ140へ履歴要求依頼信号を送信する(ステップS701)。つぎに、通信センタ140が、第1携帯端末装置110の履歴情報の取得権限を第3携帯端末装置150が有するか否かの認証を行う(ステップS702)。
ステップS702において、通信センタ140は、第3携帯端末装置150が取得権限を有することを確認できなかった場合には、通信センタ140から第3携帯端末装置150へエラーメッセージを送信して処理を終了する。ここでは、通信センタ140が、第3携帯端末装置150が取得権限を有することを確認したとする。
つぎに、通信センタ140が、第1携帯端末装置110のネットワーク通信部314へ履歴要求信号を送信する(ステップS703)。つぎに、ステップS703によって送信された履歴要求信号を、ネットワーク通信部314が近距離通信情報管理部312へ出力する(ステップS704)。つぎに、近距離通信情報管理部312が、記憶部313に記憶されている各履歴情報を読み出して履歴情報リストを作成する(ステップS705)。
つぎに、ステップS705によって作成された履歴情報リストを、近距離通信情報管理部312がネットワーク通信部314へ出力する(ステップS706)。つぎに、ステップS706によって出力された履歴情報リストを、ネットワーク通信部314が通信センタ140へ送信する(ステップS707)。
つぎに、ステップS707によって送信された履歴情報リストを、通信センタ140が第3携帯端末装置150へ転送する(ステップS708)。つぎに、ステップS708によって転送された履歴情報リストを、第3携帯端末装置150が備える表示画面に表示し(ステップS709)、一連の処理を終了する。これにより、第3携帯端末装置150のユーザ(親)は、第1携帯端末装置110の履歴情報リストを閲覧することができる。
図8は、実施の形態1にかかる通信システム100の送受信ファイル送信動作の一例を示すシーケンス図である。図7に示した履歴情報送信動作の後に、以下の送受信ファイル送信動作を行ってもよい。まず、図7のステップS709によって履歴情報リストを閲覧した第3携帯端末装置150のユーザ(親)は、履歴情報リストに含まれるいずれかの識別子411(図4参照)を指定する操作を行う(ステップS801)。
つぎに、ステップS801によって指定された識別子411を格納したファイル要求依頼信号を、第3携帯端末装置150が通信センタ140へ送信する(ステップS802)。つぎに、ステップS802によって送信されたファイル要求依頼信号に格納されている識別子411を格納したファイル要求信号を、通信センタ140が第1携帯端末装置110のネットワーク通信部314へ送信する(ステップS803)。
つぎに、ステップS803によって送信されたファイル要求信号を、ネットワーク通信部314が近距離通信情報管理部312へ出力する(ステップS804)。つぎに、近距離通信情報管理部312が、ステップS804によって出力されたファイル要求信号に格納されている識別子411を含むテーブル400の送受信ファイルID412に対応付けられた送受信ファイルを記憶部313から読み出す(ステップS805)。
つぎに、ステップS805によって読み出された送受信ファイルを、近距離通信情報管理部312がネットワーク通信部314へ出力する(ステップS806)。つぎに、ステップS806によって出力された送受信ファイルを、ネットワーク通信部314が通信センタ140へ送信する(ステップS807)。
つぎに、ステップS807によって送信された送受信ファイルを、通信センタ140が第3携帯端末装置150へ転送する(ステップS808)。つぎに、ステップS808によって転送された送受信ファイルを、第3携帯端末装置150が備える表示画面に表示し(ステップS809)、一連の処理を終了する。これにより、第3携帯端末装置150のユーザ(親)は、第1携帯端末装置110の送受信ファイルを閲覧することができる。
図9は、図6に示した履歴情報取得動作の他の例を示すシーケンス図である。図9に示す各ステップのうちのステップS901〜S903は、それぞれ図6に示したステップS601〜S603と同様であるため説明を省略する。ステップS903の後に、近距離通信情報管理部312が、ステップS903によって記憶部313に記憶された履歴情報を読み出してネットワーク通信部314へ出力する(ステップS904)。
つぎに、ステップS904によって出力された履歴情報を、ネットワーク通信部314が通信センタ140へ送信する(ステップS905)。つぎに、通信センタ140が、ステップS905によって送信された履歴情報を受信したことを確認し、送信成功信号を第1携帯端末装置110のネットワーク通信部314へ送信する(ステップS906)。送信成功信号には、送信に成功した履歴情報を特定する情報が含まれている。
また、ステップS906とともに、通信センタ140は、ステップS905によって送信された履歴情報を記憶部343に記憶させる(ステップS907)。ステップS905において、履歴情報の送信が失敗した場合は送信成功信号が送信されない。ネットワーク通信部314は、送信成功信号が送信されるまでステップS905の処理を繰り返す。
ネットワーク通信部314は、送信成功信号が送信されると、送信された送信成功信号を近距離通信情報管理部312へ出力する(ステップS908)。つぎに、近距離通信情報管理部312(消去手段)は、記憶部313に記憶されている各履歴情報のうちの、ステップS908によって出力された送信成功信号に含まれる情報によって特定される履歴情報を記憶部313から消去し(ステップS909)、一連の処理を終了する。
このように、履歴情報を取得して記憶部313に記憶するたびに、記憶した履歴情報を通信センタ140へ送信し、通信センタ140の記憶部343に履歴情報を記憶させるとともに、送信した履歴情報を消去することで、第1携帯端末装置110の記憶部313に記憶しておく情報の容量を低減することができる。このため、大容量のメモリを搭載することが困難な第1携帯端末装置110の必要なメモリ容量を低減することができる。
図10は、図7に示した履歴情報送信動作の他の例を示すシーケンス図である。図9に示した履歴情報取得動作の後に、第3携帯端末装置150のユーザの操作によって、第3携帯端末装置150から通信センタ140へ履歴要求信号を送信する(ステップS1001)。つぎに、通信センタ140が、第1携帯端末装置110の履歴情報の取得権限を第3携帯端末装置150が有するか否かの認証を行う(ステップS1002)。
ステップS1002において、通信センタ140は、第3携帯端末装置150が取得権限を有することを確認できなかった場合には、通信センタ140から第3携帯端末装置150へエラーメッセージを送信して処理を終了する。ここでは、通信センタ140が、第3携帯端末装置150が取得権限を有することを確認したとする。
つぎに、通信センタ140が、図9のステップS907によって記憶部343に記憶されている各履歴情報を読み出して履歴情報リストを作成する(ステップS1003)。つぎに、ステップS705によって作成された履歴情報リストを、通信センタ140が第3携帯端末装置150へ送信する(ステップS1004)。つぎに、ステップS1004によって送信された履歴情報リストを、第3携帯端末装置150が備える表示画面に表示し(ステップS1005)、一連の処理を終了する。
これにより、通信センタ140は、第1携帯端末装置110と通信を行うことなく、自装置で履歴情報リストを作成することができる。このため、第3携帯端末装置150からの要求に対して、履歴情報リストを第3携帯端末装置150へ送信するまでの時間を短縮することができる。この後に、図8に示した送受信ファイル送信動作を行ってもよい。
このように、実施の形態1にかかる第1携帯端末装置110によれば、第2携帯端末装置130(不特定の端末装置)との通信の履歴情報を、ユーザ設定不能な履歴情報送信条件を満たした場合に、第3携帯端末装置150(特定の通信装置)へ自動的に送信することができる。これにより、第1携帯端末装置110のユーザの意志にかかわらず、第3携帯端末装置のユーザが第1携帯端末装置110の通信履歴を監視することができる。このため、子供が非行に走ることやトラブルに巻き込まれることを未然に防ぐことができる。
また、第2携帯端末装置130との間で送受信された送受信ファイルを履歴情報とともに取得して記憶しておき、ファイル要求信号を受信した場合に送受信ファイルを送信することで、履歴情報は自動的に送信しつつ、送受信ファイルは第3携帯端末装置150のユーザが希望したときにのみ送信することができる。このため、たとえば履歴情報とともに送受信ファイルを常に送信する場合に比べて通信量を軽減することができる。
また、第1携帯端末装置110と第2携帯端末装置130との間の通信が近距離通信である場合は、従来は記憶していなかった近距離通信の履歴情報を記憶するとともに、履歴情報送信条件を満たした場合に、第3携帯端末装置150(特定の通信装置)へ自動的に履歴情報を送信することができる。これにより、従来は監視が困難であった近距離通信においても、第1携帯端末装置110のユーザの意志にかかわらず、第3携帯端末装置150のユーザが第1携帯端末装置110の通信履歴を監視することができる。
また、履歴要求信号の受信を履歴情報送信条件とすることで、第3携帯端末装置150のユーザが通信履歴の閲覧を希望し、履歴要求依頼信号を送信したときにのみ履歴情報リストを送信することができる。このため、第3携帯端末装置150のユーザが希望したときに履歴情報リストを閲覧できるとともに、履歴情報リストの送信回数を必要最小限にして、第1携帯端末装置110の処理負担および通信量を低減することができる。
また、第1携帯端末装置110が、ユーザインターフェースを介さずに履歴情報リストを送信することで、第1携帯端末装置110のユーザに知られることなく、第3携帯端末装置150のユーザが第1携帯端末装置110の通信履歴を監視することができる。このため、第1携帯端末装置110のユーザに対して精神的負荷を与えることなく、第3携帯端末装置150のユーザが第1携帯端末装置110の通信履歴を監視することができる。
また、第1携帯端末装置110が、履歴情報を取得するたびに取得した履歴情報を通信センタ140へ送信し、通信センタ140に履歴情報を記憶させるとともに、送信した履歴情報を消去する(図9,図10参照)ことで、第1携帯端末装置110の記憶部313に記憶しておく情報の容量を低減することができる。このため、大容量のメモリを搭載することが困難な第1携帯端末装置110の必要なメモリ容量を低減することができる。
(実施の形態2)
図11は、実施の形態2にかかる通信システム100の機能的構成を示すブロック図である。図11において、図3に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図11に示すように、第1携帯端末装置110は、図3に示した構成に加えて履歴送信トリガ部1111を備えている。履歴送信トリガ部1111は、履歴情報送信条件を満たした場合に、近距離通信情報管理部312へトリガ信号を出力する。
たとえば、履歴送信トリガ部1111は、現在時刻を計時する計時手段である。履歴送信トリガ部1111は、現在時刻があらかじめ設定された所定時刻になると、近距離通信情報管理部312へトリガ信号を出力する。所定時刻は、たとえば毎日の決まった時刻(たとえば毎日11時)や特定の曜日の決まった時刻(たとえば土曜の15時)である。または、所定時刻は一定時間ごとの時刻(たとえば1時間ごとの時刻)であってもよい。
近距離通信情報管理部312は、履歴送信トリガ部1111からトリガ信号が出力された場合に、記憶部313に記憶されている各履歴情報を読み出す。そして、近距離通信情報管理部312は、読み出した各履歴情報を含む履歴情報リストを作成し、作成した履歴情報リストをネットワーク通信部314へ出力する。これにより、履歴情報リストが通信センタ140を介して第3携帯端末装置150へ送信される。
または、履歴送信トリガ部1111は、第1携帯端末装置110に対するユーザ操作を検出する検出手段であってもよい。履歴送信トリガ部1111は、あらかじめ設定された所定のユーザ操作を検出すると、近距離通信情報管理部312へトリガ信号を出力する。所定のユーザ操作とは、たとえば特定のキー操作である。
または、第1携帯端末装置110が折りたたみ式の携帯電話である場合には、所定のユーザ操作は、第1携帯端末装置110を折りたたむ操作であってもよい。ユーザは、第1携帯端末装置110の使用後に第1携帯端末装置110を折りたたむと考えられる。このため、第1携帯端末装置110を折りたたむ操作をトリガとして履歴情報を送信することで、ユーザ操作による処理とは時間的に重複せずに履歴情報の送信を行うことができる。
したがって、第1携帯端末装置110の情報処理能力が低くても、ユーザ操作による処理に影響を与えることなく履歴情報の送信の処理を行うことができる。さらに、第1携帯端末装置110の使用後に履歴情報を送信するため、第1携帯端末装置110のユーザに気付かれることなく履歴情報の送信を行うことが容易になる。
または、所定のユーザ操作は、近距離通信によって送受信された送受信ファイルの隠蔽操作や、近距離通信の履歴情報の隠蔽操作でもよい。隠蔽操作とは、第三者が送受信ファイルまたは履歴情報を閲覧できないようにする操作である。隠蔽操作は、たとえば送受信ファイルまたは履歴情報を消去したり、送受信ファイルまたは履歴情報を閲覧するためのパスワードを設定するなどしてアクセス制限を行う操作である。
第1携帯端末装置110のユーザが送受信ファイルまたは履歴情報を隠蔽する場合には、送受信ファイルまたは履歴情報を第三者に閲覧されたくない場合が多いと考えられる。このため、送受信ファイルまたは履歴情報の隠蔽操作をトリガとして履歴情報を送信することで、第1携帯端末装置110のユーザのトラブルに関連する情報を、第3携帯端末装置150のユーザが効率よく監視することができる。
または、履歴送信トリガ部1111は、近距離通信情報管理部312によって記憶部313に履歴情報があらたに記憶されたことを検出する検出手段であってもよい。履歴送信トリガ部1111は、記憶部313にあらたな履歴情報が記憶されたことを検出すると、近距離通信情報管理部312へトリガ信号を出力する。これにより、第1携帯端末装置110が近距離通信を行った直後に履歴情報を送信することができる。このため、第3携帯端末装置150のユーザがリアルタイムに近距離通信を監視することができる。
または、履歴送信トリガ部1111は、近距離通信情報管理部312によって記憶部313に履歴情報があらたに記憶された回数を計数する計数手段であってもよい。履歴送信トリガ部1111は、記憶部313にあらたな履歴情報が所定回数記憶されるごとに、近距離通信情報管理部312へトリガ信号を出力する。
図12は、図11に示した記憶部313に記憶される情報の一例を示す図である。図12において、図5に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図12に示すテーブル400は、図5に示した各項目に加えて履歴取得端末1211を含んでいる。履歴取得端末1211は、テーブル400の各履歴情報が、いずれの携帯端末装置から取得されたか(ここでは第1携帯端末装置110)を示す情報である。
図11に示した第1携帯端末装置110を備える通信システム100においては、第3携帯端末装置150から履歴要求信号を送信せずに、第1携帯端末装置110から第3携帯端末装置150へ自動的に履歴情報リストが送信される。このため、履歴情報リストを受信した第3携帯端末装置150側で、受信した履歴情報リストがいずれの携帯端末装置の履歴情報リストであるかを判別することができるように、第3携帯端末装置150へ送信する履歴情報リストの各履歴情報には履歴取得端末1211を付加しておく。
図13は、実施の形態2にかかる通信システム100の履歴情報取得送信動作の一例を示すシーケンス図である。図13に示す各ステップのうちのステップS1301〜S1303は、それぞれ図9に示したステップS901〜S903と同様であるため説明を省略する。ステップS1303の後に、近距離通信情報管理部312は、履歴送信トリガ部1111からトリガ信号が出力されるのを待つ。
履歴送信トリガ部1111から近距離通信情報管理部312へトリガ信号が出力されると(ステップS1304)、ステップS1305へ進む。ステップS1305〜S1307は、それぞれ図9に示したステップS904〜S906と同様であるため説明を省略する。また、ステップS1308,S1309は、それぞれ図9に示したステップS908,S909と同様であるため説明を省略する。
ステップS1307の後に、通信センタ140は、ステップS1306によって送信された履歴情報リストを第3携帯端末装置150へ転送する(ステップS1310)。つぎに、ステップS1310によって転送された履歴情報リストを、第3携帯端末装置150が備える表示画面に表示し(ステップS1311)、一連の処理を終了する。
これにより、第3携帯端末装置150のユーザ(親)は、履歴送信トリガ部1111からトリガ信号が出力されるたびに、第1携帯端末装置110の履歴情報リストを閲覧することができる。このため、第3携帯端末装置150のユーザは、大きな労力を必要とすることなく第1携帯端末装置110の通信履歴を監視することができる。
図14は、実施の形態2にかかる通信システム100の送受信ファイル送信動作の一例を示すシーケンス図である。図14に示すステップS1401,S1402は、それぞれ図8に示したステップS801,S802と同様であるため説明を省略する。ステップS1402の後に、通信センタ140が、第1携帯端末装置110の送受信ファイルの取得権限を第3携帯端末装置150が有するか否かの認証を行う(ステップS1403)。
ステップS1403の認証は、図7のステップS702の認証と同様であるため詳細な説明を省略する。つぎに、ステップS1404へ進む。ステップS1404〜S1410は、それぞれ図8のステップS803〜S809と同様であるため説明を省略する。ここでは、履歴情報リストの送信時に第3携帯端末装置150の取得権限の認証を行わないため、送受信ファイルの送信時に第3携帯端末装置150の取得権限の認証を行う。
このように、実施の形態2にかかる第1携帯端末装置110によれば、実施の形態1にかかる第1携帯端末装置110と同様の効果を奏するとともに、第1携帯端末装置110のユーザが操作を行うことなく、第2携帯端末装置130(不特定の端末装置)との通信の履歴情報を第3携帯端末装置150(特定の通信装置)へ自動的に送信することができる。このため、第3携帯端末装置150のユーザは、大きな労力を必要とすることなく第1携帯端末装置110の通信履歴を監視することができる。
(実施の形態3)
図15は、実施の形態3にかかる通信システム100の機能的構成を示すブロック図である。図15において、図3に示した構成と同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。図15に示すように、第1携帯端末装置110は、図3に示した構成に加えて近距離通信制限部1511(制限手段)を備えている。
実施の形態3にかかる通信システム100は、実施の形態1にかかる通信システム100と同様に、履歴情報取得動作(図6または図9参照)、履歴情報送信動作(図7または図10参照)および送受信ファイル送信動作(図8参照)を行う。第3携帯端末装置150の入力部351には、通信制限要求信号が入力される。
たとえば、第3携帯端末装置150のユーザは、履歴情報送信動作によって履歴情報リストを閲覧し、または、送受信ファイル送信動作によって送受信ファイルを閲覧することによって、第1携帯端末装置110による好ましくない近距離通信を発見した場合に、第3携帯端末装置150の入力部351に対して通信制限要求信号を入力する。
通信制限要求信号には、制限要求先の携帯端末装置(ここでは第1携帯端末装置110)を特定する情報と、通信制限の条件を示す情報が格納されている。通信制限の条件とは、たとえば、通信が制限される第1携帯端末装置110の通信相手の端末装置や、送受信が可能なファイルのサイズの上限や、これらの組み合わせなどである。
たとえば、ユーザに対して、制限要求先の携帯端末装置および通信制限の条件の選択肢を出力部354によって複数表示し、いずれの携帯端末装置に対していずれの通信制限の条件を与えるかを通信制限コマンドとして入力部351から入力させる。入力部351は、ユーザの操作によって入力された通信制限コマンドを管理部352へ出力する。
管理部352は、入力部351から出力された通信制限コマンドに基づいて、制限要求先の携帯端末装置を特定する情報と、通信制限の条件を示す情報と、を格納した通信制限要求信号をネットワーク通信部353へ出力する。ネットワーク通信部353は、管理部352から出力された通信制限要求信号を通信センタ140へ送信する。
通信センタ140のネットワーク通信部341は、第3携帯端末装置150から通信制限要求信号を受信する。ネットワーク通信部341は、受信した通信制限要求信号を管理部342へ出力する。また、ネットワーク通信部341は、管理部342から出力された通信制限要求信号を第1携帯端末装置110へ送信する。
管理部342は、ネットワーク通信部341から通信制限要求信号が出力されると、通信制限要求信号の送信元が、通信制限要求信号の制限要求先の携帯端末装置の通信を制限する通信制限権限のある通信装置として登録されているかの認証を行う。具体的には、記憶部343に、制限要求先となる端末装置と、その端末装置の通信を制限する通信制限権限を有する通信装置と、が対応付けて記憶されている。
管理部342は、記憶部343において、通信制限要求信号の制限要求先と、通信制限要求信号の送信元と、が対応付けられているか否かを判断する。制限要求先と送信元が対応付けられている場合は、管理部342は、制限要求先(ここでは第1携帯端末装置110)を宛先とする通信制限要求信号をネットワーク通信部341へ出力する。
一方、制限要求先と送信元が対応付けられていない場合は、管理部342は、通信制限要求信号をネットワーク通信部341へ出力しない。この場合は、ネットワーク通信部341を介して第3携帯端末装置150へエラーメッセージを送信してもよい。第3携帯端末装置150は、受信したエラーメッセージを、ネットワーク通信部353、管理部352を介して出力部354から出力する。
第1携帯端末装置110のネットワーク通信部314は、通信センタ140から送信された通信制限要求信号を受信する。ネットワーク通信部314は、受信した通信制限要求信号を近距離通信制限部1511へ出力する。近距離通信制限部1511は、ネットワーク通信部314から出力された通信制限要求信号に格納された通信制限の条件を示す情報を第1携帯端末装置110の内部メモリ(たとえば記憶部313)に記憶させる。
近距離通信部311は、近距離通信を実行する前に、通信相手(ここでは近距離通信部331)との間で近距離通信準備を行う。近距離通信準備とは、互いの通信状態を確認し、実行する予定の通信内容を互いに通知し合う処理である。近距離通信部311は、近距離通信準備において通知し合った通信内容を近距離通信制限部1511へ通知する。
近距離通信部311は、近距離通信制限部1511へ通信内容を通知した結果、近距離通信制限部1511から通信許可通知が出力された場合に実行予定の近距離通信を行う。一方、近距離通信部311は、近距離通信制限部1511から通信不許可通知が出力された場合は、実行予定の近距離通信を中止する。
近距離通信制限部1511は、実行予定の通信内容が近距離通信部311から通知されると、近距離通信部311から通知された通信内容が、内部メモリに記憶させてある通信制限の条件と一致するか否かを判断する。近距離通信制限部1511は、通信内容が通信制限の条件と一致した場合は通信不許可通知を近距離通信部311へ出力し、一致しない場合は通信許可通知を近距離通信部311へ出力する。
たとえば、内部メモリに記憶させてある通信制限の条件が、「通信相手が端末装置A」かつ「送受信が可能なファイルサイズは1kBite以下」であるとする。そして、近距離通信部311から通知された通信内容が、「通信相手が端末装置A」であり、かつ「送受信するファイルサイズは100kBite」である場合は、近距離通信制限部1511は、通信不許可通知を近距離通信部311へ出力する。
また、たとえば、近距離通信部311から通知された通信内容が、「通信相手が端末装置B」であり、かつ「送受信するファイルサイズは100kBite」である場合は、近距離通信制限部1511は、通信許可通知を近距離通信部311へ出力する。また、たとえば、近距離通信部311から通知された通信内容が、「通信相手が端末装置A」であり、かつ「送受信するファイルサイズは100Bite」である場合は、近距離通信制限部1511は、通信許可通知を近距離通信部311へ出力する。
ここでは、通信制限の条件が「通信相手が端末装置A」かつ「送受信が可能なファイルサイズは1kBite以下」である場合について説明したが、通信制限の条件は通信相手やファイルサイズに限られない。たとえば、通信制限の条件を、「特定の時間帯」や、「特定の地域」などにしてもよい。また、通信制限の条件を「すべての近距離通信」にすれば、第1携帯端末装置110によるすべての近距離通信を禁止することができる。
また、通信制限の条件を「ファイルのサイズの上限」にしてもよい。通信制限の条件を「特定の時間帯」「特定の地域」「ファイルのサイズの上限」などにすれば、第1携帯端末装置110のユーザに知られることなく、近距離通信の制限を行うことも可能である。これにより、第1携帯端末装置110のユーザ(子供)と第3携帯端末装置150のユーザ(親)の関係を悪化させることなく近距離通信の制限を行うことができる。
図16は、図15に示した近距離通信制限部1511が設定する情報の一例を示す図である。テーブル1600は、図15に示した近距離通信制限部1511が設定する制限モードの一例である。テーブル1600には、通信制限ON/OFF情報1611と、通信制限端末1612と、ファイルサイズ上限1613と、が含まれている。
通信制限ON/OFF情報1611は、近距離通信部311による近距離通信に対する制限を設定するか、解除するかを示す情報である。通信制限端末1612は、近距離通信部311との通信が制限される端末装置(第2携帯端末装置130など)を示す情報である。ファイルサイズ上限1613は、通信制限端末1612に設定された端末装置との間でネットワーク通信部314が送受信することができるファイルのサイズの上限である。
近距離通信制限部1511は、ネットワーク通信部314から通信制限要求信号が出力されると、通信制限ON/OFF情報1611をONに設定し、通信制限要求信号に格納されている情報が示す制限対象の端末装置を通信制限端末1612に設定する。
また、ここでは、通信制限要求信号には、通信制限の条件として、ネットワーク通信部314が送受信することができるファイルのサイズの上限が格納されているとする。近距離通信制限部1511は、通信制限要求信号に格納されている情報が示す通信制限の条件をファイルサイズ上限1613に設定する。
なお、通信制限要求信号には、通信制限を解除する旨の情報が格納されていてもよい。通信制限を解除する旨の情報が格納された通信制限要求信号がネットワーク通信部314から出力された場合は、近距離通信制限部1511は、通信制限ON/OFF情報1611をOFFに設定し、近距離通信部311の近距離通信の制限を解除する。
図17は、実施の形態3にかかる通信システム100の通信動作の一例を示すシーケンス図である。まず、履歴情報送信動作によって履歴情報リストを閲覧し、または、送受信ファイル送信動作によって送受信ファイルを閲覧することによって第1携帯端末装置110による好ましくない近距離通信を発見した第3携帯端末装置150のユーザは、制限要求先の携帯端末装置とともに通信制限の条件を指定する(ステップS1701)。
つぎに、ステップS1701によって指定された制限要求先の携帯端末装置を示す情報と、通信制限の条件を示す情報と、を格納した通信制限要求依頼信号を、第3携帯端末装置150が通信センタ140へ送信する(ステップS1702)。つぎに、通信センタ140が、第1携帯端末装置110に対する通信制限権限を第3携帯端末装置150が有するか否かの認証を行う(ステップS1703)。
ここでは、第1携帯端末装置110に対する通信制限権限を第3携帯端末装置150が有するとする。つぎに、通信センタ140が、ステップS1702によって送信された通信制限要求依頼信号に格納されている通信制限の条件を示す情報を格納した通信制限要求信号を、通信制限要求依頼信号に格納されている情報が示す通信制限対象の携帯端末装置(ここでは第1携帯端末装置110)へ送信する(ステップS1704)。
つぎに、ステップS1704によって送信された通信制限要求信号を、ネットワーク通信部314が近距離通信制限部1511へ出力する(ステップS1705)。つぎに、近距離通信制限部1511が、ステップS1705によって出力された通信制限要求信号に格納されている情報が示す通信制限の条件を設定する(ステップS1706)。
この後に、近距離通信部311と第2携帯端末装置130との間で近距離通信準備を行う(ステップS1707)とする。つぎに、近距離通信部311は、ステップS1707によって行われた近距離通信準備で通知し合った、実行予定の通信内容を近距離通信制限部1511へ通知する(ステップS1708)。
つぎに、近距離通信制限部1511は、ステップS1706によって設定された通信制限の条件と、ステップS1708によって通知された通信内容と、を比較する(ステップS1709)。通信内容が制限モードの条件に合致した場合は、近距離通信制限部1511は、通信不許可通知を近距離通信部311へ出力して一連の処理を終了する。ここでは、通信内容が制限モードの条件に合致しない場合について説明する。
近距離通信制限部1511は、近距離通信部311へ通信許可通知を出力する(ステップS1710)。つぎに、近距離通信部311は、第2携帯端末装置130との間で近距離通信を行い(ステップS1711)、一連の処理を終了する。これにより、第3携帯端末装置150のユーザは、第1携帯端末装置110による好ましくない近距離通信を発見した場合に、第1携帯端末装置110の近距離通信を強制的に制限することができる。
このように、実施の形態3にかかる第1携帯端末装置110によれば、実施の形態1にかかる第1携帯端末装置110と同様の効果を奏するとともに、第1携帯端末装置110の近距離通信部311による近距離通信を、第1携帯端末装置110のユーザの意志にかかわらず、第3携帯端末装置150のユーザによって強制的に制限することができる。
これにより、第3携帯端末装置150のユーザが第1携帯端末装置110による好ましくない近距離通信を発見した場合に、第1携帯端末装置110による近距離通信を迅速に停止させることが可能になる。また、第1携帯端末装置110のユーザに対するペナルティとして、第1携帯端末装置110による通信内容を制限することも可能になる。
なお、実施の形態3においては、実施の形態1にかかる通信システム100を基本構成とし、図3に示した第1携帯端末装置110に近距離通信制限部1511を設ける構成について説明したが、実施の形態2にかかる通信システム100を基本構成とし、図11に示した第1携帯端末装置110に近距離通信制限部1511を設ける構成にしてもよい。
また、上述した各実施の形態においては、第1携帯端末装置110が通信センタ140を介して第3携帯端末装置150と通信を行う構成について説明したが、第3携帯端末装置150に近距離通信を行う近距離通信部を設け、第1携帯端末装置110と第3携帯端末装置150の間で直接通信を行う構成にしてもよい。
この場合は、上述した履歴要求信号、履歴情報リスト、ファイル要求信号、送受信ファイルおよび通信制限要求信号は、第1携帯端末装置110と第3携帯端末装置150の間で直接送受信される。また、上述した第3携帯端末装置150の取得権限の認証は第1携帯端末装置110によって行われる。第1携帯端末装置110は、第3携帯端末装置150が取得権限を有することを確認した場合にのみ履歴情報リストや送受信ファイルを第3携帯端末装置150へ送信する。
また、本実施の形態で説明した履歴送信方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な媒体であってもよい。
また、本実施の形態で説明した第1携帯端末装置110は、スタンダードセルやストラクチャードASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定用途向けIC(以下、単に「ASIC」と称す。)やFPGAなどのPLD(Programmable Logic Device)によっても実現することができる。
具体的には、たとえば、上述した第1携帯端末装置110の近距離通信部311、近距離通信情報管理部312、記憶部313およびネットワーク通信部314をHDL記述によって機能定義し、そのHDL記述を論理合成してASICやPLDに与えることにより、第1携帯端末装置110を製造することができる。上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)特定の通信装置と通信可能な携帯端末装置において、
不特定の端末装置との通信の履歴情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された履歴情報を記憶する記憶手段と、
ユーザ設定不能な履歴情報送信条件を満たした場合に、前記記憶手段によって記憶された履歴情報を読み出す読出手段と、
前記読出手段によって読み出された履歴情報を前記特定の通信装置へ送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする携帯端末装置。
(付記2)前記取得手段は、前記不特定の端末装置と直接データを送受信する近距離通信の履歴情報を取得することを特徴とする付記1に記載の携帯端末装置。
(付記3)前記履歴情報送信条件は、履歴要求信号が受信されることであることを特徴とする付記1または2に記載の携帯端末装置。
(付記4)前記履歴情報送信条件は、現在時刻があらかじめ設定された所定時刻になることであることを特徴とする付記1または2に記載の携帯端末装置。
(付記5)前記履歴情報送信条件は、あらかじめ設定された所定のユーザ操作が検出されることであることを特徴とする付記1または2に記載の携帯端末装置。
(付記6)前記所定のユーザ操作は、前記不特定の端末装置との間で送受信された送受信ファイルまたは前記履歴情報の隠蔽操作であることを特徴とする付記5に記載の携帯端末装置。
(付記7)前記履歴情報送信条件は、前記履歴情報のあらたな記憶が検出されることであることを特徴とする付記1または2に記載の携帯端末装置。
(付記8)前記記憶手段によって前記履歴情報が所定回数記憶されることであることを特徴とする付記1または2に記載の携帯端末装置。
(付記9)前記特定の通信装置からのファイル要求信号を受信する受信手段を備え、
前記取得手段は、前記不特定の端末装置との間で送受信された送受信ファイルを前記履歴情報とともに取得し、
前記記憶手段は、前記取得手段によって取得された送受信ファイルを前記履歴情報と対応付けて記憶し、
前記読出手段は、前記受信手段によって前記ファイル要求信号が受信された場合に、前記記憶手段によって記憶された送受信ファイルを読み出し、
前記送信手段は、前記読出手段によって読み出された送受信ファイルを前記特定の通信装置へ送信することを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載の携帯端末装置。
(付記10)前記記憶手段によって記憶された履歴情報のうちの、前記送信手段によって送信された履歴情報を消去する消去手段を備えることを特徴とする付記1または2に記載の携帯端末装置。
(付記11)前記特定の通信装置からの通信制限要求信号を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された通信制限要求信号に基づいて前記不特定の端末装置との通信を制限する制限手段を備えることを特徴とする付記1〜10のいずれか一つに記載の携帯端末装置。
(付記12)前記送信手段は、ユーザインターフェースを介さずに前記履歴情報を送信することを特徴とする付記1〜11のいずれか一つに記載の携帯端末装置。
(付記13)特定の通信装置と通信可能な携帯端末装置を、
不特定の端末装置との通信の履歴情報を取得する取得手段、
前記取得手段によって取得された履歴情報を記憶する記憶手段、
ユーザ設定不能な履歴情報送信条件を満たした場合に、前記記憶手段によって記憶された履歴情報を読み出す読出手段、
前記読出手段によって読み出された履歴情報を前記特定の通信装置へ送信する送信手段、
として機能させることを特徴とする履歴情報送信プログラム。
(付記14)特定の通信装置と通信可能な携帯端末装置の履歴情報送信方法において、
不特定の端末装置との通信の履歴情報を取得する取得工程と、
前記取得工程によって取得された履歴情報を記憶する記憶工程と、
ユーザ設定不能な履歴情報送信条件を満たした場合に、前記記憶工程によって記憶された履歴情報を読み出す読出工程と、
前記読出工程によって読み出された履歴情報を前記特定の通信装置へ送信する送信工程と、
を含むことを特徴とする履歴情報送信方法。
(付記15)不特定の端末装置との通信の履歴情報を取得し、ユーザ設定不能な履歴情報送信条件を満たした場合に、取得した履歴情報を特定の通信装置へ送信する携帯端末装置と、
前記携帯端末装置によって送信された履歴情報を受信し、受信した履歴情報を出力する特定の通信装置と、
を備えることを特徴とする通信システム。
(付記16)不特定の端末装置と携帯端末装置との通信の履歴情報を前記携帯端末装置によって取得する取得工程と、
ユーザ設定不能な履歴情報送信条件を満たした場合に、前記取得工程によって取得された履歴情報を前記携帯端末装置から特定の通信装置へ送信する送信工程と、
前記送信工程によって送信された履歴情報を前記特定の通信装置によって受信する受信工程と、
前記受信工程によって受信された履歴情報を前記特定の通信装置によって出力する出力工程と、
を含むことを特徴とする通信方法。