JP2010004307A - 送信機 - Google Patents

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Abstract

【課題】メモリ効果による影響を低減することができる歪補償回路を有する送信機を提供する。
【解決手段】送信機1は、歪補償回路として機能する逆歪信号発生回路10と、逆歪信号Zをアップコンバートするミキサー14と、信号を増幅する電力増幅器11と、出力信号Yを取り出す方向性結合器12と、方向性結合器12により分配された出力信号Yをダウンコンバートするミキサー15と、周波数変換用のローカル発振器13と、を有し、逆歪信号発生回路10は、信号発生器63と、振幅検出器19と、電力検出器18と、振幅微分値テーブル作成部16と、位相微分値テーブル作成部17と、振幅微分値のメモリレステーブル21と、位相微分値のメモリレステーブル22と、振幅微分値解析器25及び位相微分解析器26と、重み付け補間器27と、を有している。
【選択図】図1

Description

増幅器によって発生した歪成分を補償するプリディストーション方式の歪補償回路を有する送信機に関する。
一般的に送信機の電力増幅器に大きな主信号が入力されると、出力信号に歪成分が加わることがある。特に、携帯電話基地局用の送信機では、高電力効率と低非線形歪特性とが要求されるため、増幅器の入力信号のレベルなどに応じて発生する非線形歪が問題となり歪補償が必要となる。このような要求を満たすためにフィードフォワード方式やプリディストーション方式を用いた歪補償が行われている。
フィードフォワード方式による歪補償では、主増幅器で増幅し、歪を含んだ信号に、逆位相の入力信号を合成し、歪成分のみを抽出する。この抽出した歪成分を歪増幅器で増幅した後に逆位相とし、主増幅器出力に加えることで歪補償を行う。しかし、この方式では、歪増幅器により消費電力が増加し、電力効率を高めることが難しい。
プリディストーション方式による歪補償では、振幅及び位相をそれぞれAM(Amplitude)−AM(Amplitude)特性及びAM(Amplitude)−PM(Phase)特性の逆特性となるように変調することで、予め歪を付加した信号を増幅器に入力して歪増幅器を用いること無しに、デジタル信号処理によりプリディストーション方式の歪補償を実現している。
近年、電力増幅器の小型化・低消費電力化・低価格化のため、電力増幅器の様々な歪補償技術が開発されている。一般的に、信号が広帯域になるに従い、増幅器におけるメモリ効果(過去の信号に影響を受けること。)の影響が大きくなり、歪補償特性が劣化する。そして、歪補償効果を高めるためには歪補償回路規模が大きくなるという問題がある。そこで、非特許文献1では増幅器のメモリ効果による歪補償を行うために増加した回路規模を削減する方法が提案されている。
また、非特許文献2には、PH(Parallel Hammerstein)モデルを代表として、良好な歪補償量を得るいくつかの方法が開示されている。さらに、特許文献1には、増幅器のメモリ効果による影響を低減するために、入力信号を偶数乗した結果の時間的な差を用いて、増幅器のメモリ効果に起因して発生する歪成分を補償する技術が示されている。
特開2005−101908号公報 本江 直樹,宮谷 徹彦,大久保 陽一,赤岩 芳彦,"メモリ効果を有する電力増幅器に対するデジタルプレディストータ",電子情報通信学会論文誌 Vol.J88−B No.10 pp.2062−2071, 2005/10/01 Isaksson,M. Wisell,D. Ronnow,D. "A comparative analysis of behavioral models or RF power amplifiers",Microwave Theory and Techniques,IEEE Transactions on publication Date:Jan.2006 Volume:54, Issue:1 On page(s):348−359
通常、歪補償量と回路規模・演算量とはトレードオフの関係にあり、両方を同時に満たすことは困難であった。また、上述した特許文献及び非特許文献の方法は収束すべきパラメータ数が多く、不安定になりやすい。また、安定性を高めるためには、歪補償のための信号を数多く収集する必要があり、収集時間及び処理時間を短縮することが難しく送信中に逐次歪補償を実行することができない。
上述した理由により、簡単な回路であっても良好な歪補償効果を得ることができ、短時間で安定した収束特性を得ることのできる歪補償回路のさらなる開発が望まれていた。そこで、本発明はメモリ効果による影響を短時間で低減することが可能な歪補償回路を有する送信機を、提供することを目的とする。
以上のような目的を達成するために、本発明に係る送信機は、入力信号を増幅する増幅器によって発生した歪成分を補償するために、トレーニング信号を発生する信号発生器と、トレーニング信号により歪成分を補償するプリディストーション方式の歪補償回路を有する送信機において、信号発生器は、振幅信号レベルの増減と、正負の振幅の時間微分値と、正負の位相の時間微分値と、をコンスタレーション上で8の字を描く8の字トレーニング信号を発生し、歪補償回路は、増幅器が発生する歪を検出するために、所定の変調方式で変調された入力信号又は信号発生器の8の字トレーニング信号を増幅器に入力し、増幅器のAM−AM特性及びAM−PM特性の非線形性に起因して発生する歪成分を、少なくとも振幅の時間微分値毎に検出する歪検出手段と、歪検出手段によって検出された歪成分を予め設定された複数の区分に分けて各区分の補償値を演算する演算手段と、演算された複数の区分の補償値に基づいて、補償信号を入力信号に重畳する補償手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る送信機において、歪検出手段は、入力された8の字トレーニング信号の振幅、振幅の時間微分値、位相の時間微分値の少なくとも1つを用いて歪成分を検出することを特徴とする。
また、本発明に係る送信機において、演算手段は、入力された8の字トレーニング信号を用いて、少なくとも上限値と下限値の2区分に分けて補償値を演算することを特徴とする。
また、本発明に係る送信機において、補償手段は、複数の歪検出手段によって検出された離散的な歪成分を補間する補間手段を有することを特徴とする。
また、本発明に係る送信機において、区分に使用したしきい値は、所定の変調方式で変調された入力信号のピークを含む直線区分によるしきい値、又は、入力信号のピークと入力信号の平均値とを少なくとも含む多直線近似区分によるしきい値であることを特徴とする。
さらに、本発明に係る送信機において、補償手段は、プリディストーション方式による歪補償で残留した残留歪みをさらに除去するための残留歪み除去手段を有することを特徴とする。
本発明に係る歪補償回路を有する送信機を用いることにより、簡単な回路であっても短時間で良好な歪補償効果を得ることができ、安定した収束特性を得ることができるという効果がある。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
図1は、送信機1の構成を示している。送信機1は、フィードバックされた出力信号Yと増幅すべき信号である参照信号Xとが入力され、第1の実施形態に係る歪補償回路として機能する逆歪信号発生回路10と、逆歪信号Zをアップコンバートするミキサー14と、信号を増幅する電力増幅器11と、出力信号Yを取り出す方向性結合器12と、アンテナ62と、方向性結合器12により分配された出力信号Yをダウンコンバートするミキサー15と、周波数変換用のローカル発振器13と、を有している。
歪補償回路である逆歪信号発生回路10は、デジタル回路で構成され、歪特性を測定するための信号発生器63と、信号を切り替えるスイッチ61と、振幅検出器19と、電力検出器18と、各メモリテーブルを切り替えて重み付け補間を指示する振幅微分値解析器25及び位相微分値解析器26と、これら解析器からの指示に基づいて振幅微分値と位相微分値とを重み付けて補間する重み付け補間器27と、参照信号Xに補償値を掛け合わせる乗算器28と、を有している。さらに、逆歪信号発生回路10は、振幅の時間微分値による補償用のテーブルを作成する振幅微分値テーブル作成部16と、位相の時間微分値による補償用のテーブルを作成する位相微分値テーブル作成部17と、振幅微分値のメモリレステーブル21と、位相微分値のメモリレステーブル22と、を有している。
なお、メモリレステーブル21,22の「メモリレス」とは、過去の信号に影響を受けることなく、入力に対して所定の値を1対1で出力する効果をいう。本発明で特徴的な事項は、後述する電力増幅器の歪特性が同一瞬時電力であっても、振幅微分値及び位相微分値によって異なることに基づいて、図1に示すような2種類のテーブル作成部と、過去の信号に影響を受けないメモリレステーブルを所定区分に分けて複数設け、それぞれのメモリレステーブルを切り替えて使用することで、メモリ効果の補償を行うことである。
図2を用いて、例えば、W−CDMA信号などの入力変調信号に対する出力変調信号の振幅微分値と位相微分値を説明する。一般に出力が大きい増幅器は複数の増幅器を接続して実現される。図2(B)には、電力増幅器11a,11bに変調信号発生器31からの入力変調信号Piを入力して増幅し、出力信号Poを出力する電力増幅器が示されている。例えば、図2(B)の後段の増幅器11bは、メモリレスの増幅器として動作するが、電源ラインを伝わって伝達されるノイズ等が前段の増幅器11aに回り込むことにより、増幅器11aは過去の信号に影響を受け「メモリ」効果を有することがある。また、図2(A)には、入力変調信号Piのコンスタレーション図を示し、半径方向の長さは振幅を表している。また、振幅方向の変化であるdAの時間微分値であるdA/dtは振幅微分値を表し、円周方向の変化により位相を示すΔθの時間微分値であるdθ/dtは位相微分値を表す。
図12は、本実施形態における増幅器の歪特性を測定するために、図1の信号発生器63で発生させる変調パターンを示している。図12の実線で示した信号は増幅器の入力信号を表し、破線で示した信号は増幅器の出力信号を示している。
この変調パターンは、振幅信号レベルの増減と、正負の振幅の時間微分値と、正負の位相の時間微分値と、をコンスタレーション上で8の字を描く8の字変調信号(Honneybee’s Dance Modulation)である。8の字変調信号の特徴は正負の振幅微分値及び位相微分値を少ないサンプル数で所望の条件を実現するものであり、歪補償回路のトレーニングパターンとして用いることで、短時間に安定した歪補償値を得ることが可能となった。
また、表1は、8の字変調信号の“Up+”〜“Down−”までの特徴的な6つのモードを示している。表の記号“Up+”は、コンスタレーションの原点から動き出した信号であり、振幅が増加すると共に位相も増加するので、振幅微分値の符号が“正”であり、位相微分値の符号が“正”となる。このような増加現象が続くと、振幅一定で位相だけ増加する“Peak+”となり、振幅微分値は変化せず“ゼロ”となり、振幅微分値は“正”を維持する。次に、振幅は減少するが位相は引き続き増加する“Down+”となり、振幅微分値は“負”となり、位相微分値は“正”を維持する。なお、図12中のUp,Peak,Downの後に示した“+”は、位相微分値の符号を意味している。以下、同様にして“Up−”〜“Down−”を経て、最初に戻ることになる。
図3は、入力変調信号Piの瞬時電力に対する入力変調信号Piの振幅微分値(A)と、瞬時電力に対する位相微分値(B)と、の分散を示す統計的に処理した一例である。図3(A)の振幅微分値において、瞬時電力が0dBの時に振幅微分値は−0.5〜+0.5まで分散し、また、図3(B)の位相微分値では、瞬時電力が0dBの時に−10〜+10まで分散している。
そこで、瞬時電力に対する振幅微分の依存性を調べるために、図3(A)の振幅微分値において、この分散を下から−0.5以上−0.3未満と、−0.3以上−0.1未満と、−0.1以上+0.1未満と、+0.1以上+0.3未満と、+0.3以上+0.5未満と、の5つの区分に分けてしきい値をそれぞれ設定した。
また、瞬時電力に対する位相微分値の依存性を調べるために、図3(B)の位相微分値において、この分散を下から−5以上−3未満と、−3以上−1未満と、−1以上+1未満と、+1以上+3未満と、+3以上+5未満と、の5つの区分に分けてしきい値をそれぞれ設定した。
図4は、瞬時電力に対する振幅微分値の依存性を示しており、図3(A)に示したしきい値の区分毎にデータを抽出し、AM−AM特性:図4(A)及びAM−PM特性:図4(B)をプロットしたものである。図4(A)のAM−AM特性には5つの区分のデータが濃淡で示されており、瞬時電力が低い領域と高い領域にてAM特性(dB)がそれぞれの区分毎に低下し、低下具合はそれぞれ異なっていることが分かる。
また、図4(B)のAM−PM特性には、同様に5つの区分のデータが濃淡で示されており、瞬時電力が高くなるに従いPM特性(deg)がそれぞれの区分毎に増加し、増加具合は区分や瞬時電力毎に異なっていることが分かる。
図5は、瞬時電力に対する位相微分値の依存性を示しており、図3(B)に示したしきい値の区分毎にデータを抽出し、AM−AM特性:図5(A)及びAM−PM特性:図5(B)をプロットしたものである。図5(A)のAM−AM特性には5つの区分のデータが濃淡で示されており、瞬時電力が低い領域と高い領域にてAM特性(dB)がそれぞれの区分毎に低下し、低下具合はそれぞれ異なり、図4(A)の特性と同様に区分や瞬時電力毎に異なっていることが分かる。
また、図5(B)のAM−PM特性には、同様に5つの区分のデータが濃淡で示されており、瞬時電力が高くなるに従いPM特性(deg)がそれぞれの区分毎に増加し、増加具合はそれぞれ異なり、図4(B)の特性と同様に区分や瞬時電力毎に異なっていることが分かる。
図6には、横方向に位相微分値で分けたAM−AM特性及びAM−PM特性のテーブル(Look Up Table)を配置し、縦方向には振幅微分値で分けたAM−AM特性及びAM−PM特性のLUTを配置した補償テーブルが示されている。これらの横方向のテーブルはコンスタレーションの回転方向に対応し、縦方向のテーブルはコンスタレーションの半径方向の上昇と下降に対応している。図6を用いて変調信号の振幅微分値及び位相微分値の依存性による歪を補償するための仕組みを説明する。
電力増幅器のAM−AM特性及びAM−PM特性は変調信号の振幅微分値及び位相微分値に依存するので、すべてを補償するためにはAM,PMそれぞれについて4次元テーブルが必要となる。しかし、4次元テーブルを実現するためには回路規模が大きくなりすぎることから現実的ではない。そこで、上述したように、振幅微分値と位相微分値の特性を所定区分に分けて複数のメモリレステーブルとし、図6に示すような補償テーブルとすることで簡略化することができる。さらに、所定区分に分けたメモリレステーブルを少なくとも2枚以上用意して振幅微分値と位相微分値による依存性を補償することが可能となる。
図7は、本発明に係る歪補償回路による歪補償効果実測結果の一例であり、W−CDMA(約2GHz帯)の4キャリア信号を電力増幅器に入力した場合の入力変調信号と、歪補償なし出力信号と、歪補償あり出力信号と、を示している。また、図7の縦軸は電力を示し横軸はオフセット周波数を示している。図7に示すように、歪補償なしの場合には中心周波数から10MHz離れた電力は−55dBであったものが、補償ありの場合には、安定した収束特性を有すると共に、−80dBに改善できた。
図8には、第2の実施形態に係る逆歪信号発生回路20の構成が示されている。本実施形態は、歪補償の収束性及び安定性を重視した構成となっている。図8の逆歪信号発生回路20では、乗算器33で参照信号Xにメモリレスの逆歪信号を重畳し、乗算器28でさらにメモリ効果を含む逆歪信号を重畳している。このような構成にすることにより、歪補償回路を起動した後、高速にメモリレス歪を補償し、その後、ゆっくりとメモリ歪を補償して歪補償特性を向上させるといった動作が可能となる。
また、スイッチ41は電力増幅器の歪特性によって予め歪補償特性のよい方に接続する。例えば、図2(B)に示す歪モデルの電力増幅器11aでは逆歪信号が重畳された入力信号にメモリ効果が重畳されていると考えられるため、スイッチ41を乗算器33の出力側に接続することにより、逆歪信号が重畳された入力信号によるメモリ歪を発生させることができる。
図9には、第3の実施形態に係る逆歪信号発生回路30の構成が示されている。逆歪信号発生回路30は、振幅テーブル作成部36と、電力検出器34と、メモリレステーブル35と、乗算器33と、歪補償を選択するスイッチ41と、位相微分値解析器26と、レベル調整器42と、レベル調整器42の虚数成分を参照信号Xに乗じる乗算器28と、を有している。電力増幅器の特性により、AM−PM特性がもっぱら位相微分値に依存する特性を示す場合には、メモリレステーブルを使うことなく、簡略化した回路構成により歪補償効果を得ることが可能となる。
図10は、本実施形態に係る逆歪信号発生回路のテーブル作成部50の構成を示している。テーブル作成部50は、電力増幅器の出力信号Yの信号を参照信号Xで除した信号を発生するY/X除算器51と、振幅微分値解析器52と、位相微分値解析器53と、振幅微分値と位相微分値とに応じてY/X除算器51からの信号の取捨選択を行うスイッチ55と、選択されたデータに基づいてヒストグラム化及び平均化を行うヒストグラム演算器56と、得られた離散値から多項式を算出する多項式係数算出回路57と、逆特性化するLUT値計算回路58と、を有している。
図10の振幅微分値解析器52は、参照信号Xの振幅微分値を求め、しきい値判定回路54に与え、同様にして、位相微分値解析器53は、参照信号Xの位相微分値を求め、しきい値判定回路54に与える。しきい値判定回路54は、参照信号Xが予め設定されたしきい値の範囲にあるかどうかを判定し、所定の範囲であるときのみ、スイッチ55を操作する。なお、しきい値設定は振幅微分値のみ、位相微分値のみ、あるいは、両方の組み合わせが可能である。スイッチ55は、しきい値判定回路54から許可があった場合のみ、Y/X除算器51からのデータを有効にする。
図10のヒストグラム演算器56は、有効データを入力電力値で区分し、区間要素毎に累積し、度数を計測する。この度数を一定時間累積後、区間要素ごとに度数で除することにより平均化してヒストグラムを作成する。作成されたヒストグラムは、多項式係数算出回路57によりヒストグラムを多項式で近似し、多項式係数を出力する。近似には例えば、最小二乗法を利用する。LUT値計算回路は、近似された多項式係数を利用してLUT値を計算し、Y/X除算器を使用する場合には、逆特性化する。以上の構成により、しきい値で区分された複数のLUT(AM−AM特性、AM−PM特性)を作成可能である。なお、位相微分値の解析手法として、アークタンジェントテーブルを利用する方法、ヒルベルト変換を利用する方法等を用いても好適に解析可能である。
図11は、本実施形態に係るしきい値設定のための一例である。図3に示したような直線的なしきい値設定では、処理が簡単になる反面、瞬時電力のピークが存在しない領域(例えば、−0.5以上−0.3未満など)が存在し、多項式近似精度が劣化するという欠点がある。そこで、図11に示すような変調信号の分布に従った多直線によるしきい値によりテーブル1の領域とテーブル2の領域とを設定することにより、瞬時電力のピーク値と平均値(0dB付近)とを含ませることができるため、図6の中央のテーブルを削除できるだけでなく、多項式近似精度を向上させ、歪補償性能を改善することが可能となる。
以上、上述したように、本実施形態の信号発生器及び歪補償回路を有する送信機を用いることにより、簡単な回路であっても良好な歪補償効果を短時間で得ることができ、安定した収束特性を得ることが可能となる。なお、本実施形態では、包絡線変動を伴うW−CDMA方式の歪補償回路について説明したが、これに限定するものではなく、OFDM方式、多値QAM方式及びQPSK方式に用いても好適である。
本発明の第1の実施形態に係る歪補償回路として機能する逆歪信号発生回路を含む送信機の構成を示す構成図である。 入力変調信号に対する出力変調信号の振幅微分値と位相微分値を説明する説明図である。 入力変調信号の瞬時電力に対する出力変調信号の振幅微分値と位相微分値との分散を示す実測データ図の一例である。 振幅微分値の依存性を説明する説明図である。 位相微分値の依存性を説明する説明図である。 変調信号の振幅微分値及び位相微分値の依存性による歪を補償するための仕組みを説明する説明図である。 本発明に係る歪補償回路による歪補償効果実測結果の一例である。 本発明の第2の実施形態に係る歪補償回路となる逆歪信号発生回路の構成を示す構成図である。 本発明の第3の実施形態に係る歪補償回路となる逆歪信号発生回路の構成を示す構成図である。 本発明の実施形態に係るテーブル作成部の構成を示す構成図である。 本発明の実施形態に係るしきい値設定のための一例を示す実施例である。 本実施形態における電力増幅器の歪特性を測定するための変調パターンの一例である。
符号の説明
1 送信機 、10,20,30 逆歪信号発生回路、11 電力増幅器、12 方向性結合器、13 ローカル発振器、14,15 ミキサー、16 振幅微分値テーブル作成部、17 位相微分値テーブル作成部、18,34 電力検出器、19 振幅検出器、21,22,35 メモリレステーブル、25,52 振幅微分値解析器、26,53 位相微分値解析器、27 重み付け補間器、28,33 乗算器、31 変調信号発生器、36 振幅テーブル作成部、37,38 除算器、41,55,61 スイッチ、42 レベル調整器、50 テーブル作成部、51 Y/X除算器、56 ヒストグラム演算器、57 多項式係数算出回路、58 LUT値計算回路、62 アンテナ、63 信号発生器。

Claims (6)

  1. 入力信号を増幅する増幅器によって発生した歪成分を補償するために、トレーニング信号を発生する信号発生器と、トレーニング信号により歪成分を補償するプリディストーション方式の歪補償回路を有する送信機において、
    信号発生器は、振幅信号レベルの増減と、正負の振幅の時間微分値と、正負の位相の時間微分値と、をコンスタレーション上で8の字を描く8の字トレーニング信号を発生し、
    歪補償回路は、
    増幅器が発生する歪を検出するために、所定の変調方式で変調された入力信号又は信号発生器の8の字トレーニング信号を増幅器に入力し、増幅器のAM−AM特性及びAM−PM特性の非線形性に起因して発生する歪成分を、少なくとも振幅の時間微分値毎に検出する歪検出手段と、
    歪検出手段によって検出された歪成分を予め設定された複数の区分に分けて各区分の補償値を演算する演算手段と、
    演算された複数の区分の補償値に基づいて、補償信号を入力信号に重畳する補償手段と、
    を有することを特徴とする送信機。
  2. 請求項1に記載の送信機において、
    歪検出手段は、入力された8の字トレーニング信号の振幅、振幅の時間微分値、位相の時間微分値の少なくとも1つを用いて歪成分を検出することを特徴とする送信機。
  3. 請求項1又は2に記載の送信機において、
    演算手段は、入力された8の字トレーニング信号を用いて、少なくとも上限値と下限値の2区分に分けて補償値を演算することを特徴とする送信機。
  4. 請求項1又は2に記載の送信機において、
    補償手段は、
    複数の歪検出手段によって検出された離散的な歪成分を補間する補間手段を有することを特徴とする送信機。
  5. 請求項3に記載の送信機において、
    区分に使用したしきい値は、所定の変調方式で変調された入力信号のピークを含む直線区分によるしきい値、又は、入力信号のピークと入力信号の平均値とを少なくとも含む多直線近似区分によるしきい値であることを特徴とする送信機。
  6. 請求項4に記載の送信機において、
    補償手段は、プリディストーション方式による歪補償で残留した残留歪みをさらに除去するための残留歪み除去手段を有することを特徴とする送信機。
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