JP2010003934A - キャパシタの製造方法、構造体、及びキャパシタ - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易且つ安価な製造工程によって形成可能な大容量小型キャパシタ及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】誘電体によって表面全体が覆われた導体粒子を、ガスと共に噴射して加速する加速工程と、加速された前記導体粒子を基板に衝突させ、前記表面全体が誘電体に覆われたままの状態で前記導体粒子を基板に固着させる固着工程と、固着した前記導体粒子で形成される堆積膜を電極で挟む電極形成工程とを有すること。
【選択図】 図3

Description

本発明は、導体と誘電体が複合して形成された誘電体層(キャパシタの対向電極間に設けられた絶縁層)を有するキャパシタの製造方法及びそのキャパシタに関する。
キャパシタは、電子機器が発生する雑音を抑制するためのデカップリング・キャパシタ、電子デバイス間の直流電位の相違を解消するためのカップリング・キャパシタ、更にはフィルタの構成部品等として、電子機器に欠かせない部品である。近年、電子機器の小型化には目覚しいものがあるが、このような電子機器の小型化に合わせてキャパシタの小型化への要求も高まっている。
小型化に適したキャパシタには、セラミックキャパシタとアルミニウム電解キャパシタがある。これらのキャパシタは、単位体積当たりの容量が大きいので、小型化しても大きな容量を維持している。
セラミックキャパシタでは、誘電体層がチタン酸バリウム等の強誘電体で形成され、必要な容量が確保される。更なる大容量化のため、積層セラミックキャパシタでは、電極と誘電体層が交互に積層されている。一方、アルミニウム電解キャパシタでは、粗面化により陽極箔の表面積が拡大されて大容量が実現されている。
特開平5−47589号
しかし、何れのキャパシタでも、大容量化のためには、複雑且つ精密な製造工程が要求される。そのため、これらのキャパシタを大容量しようとすると、製造コストが高くなる。
そこで、本発明の目的は、簡易且つ安価な製造工程によって形成可能な大容量小型キャパシタ及びその製造方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本キャパシタの製造方法は、誘電体によって表面全体が覆われた導体粒子を、ガスと共に噴射して加速する加速工程と、加速された前記導体粒子を基板に衝突させ、前記表面全体が誘電体に覆われたままの状態で前記導体粒子を基板に固着させる固着工程と、固着した前記導体粒子で形成される堆積膜を電極で挟む電極形成工程とを有する。
また、本構造体は、誘電体によって表面全体が覆われた導体粒子が基板に衝突し、前記誘電体によって前記表面全体が覆われた状態のまま前記基板に固着して形成された構造を有する。
そして、本キャパシタは、上記構造体が電極で挟まれている。
本キャパシタ及びその製造方法によれば、簡易且つ安価に大容量小型キャパシタが製造可能になる。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
本発明者は、微粒子が集合した粉末をガスと共に噴射して基板に固着させる成膜方法(以下、ガスデポジッション法と呼ぶ)を種々研究してきた。その過程で、本発明者は、誘電体膜によって表面が覆われた導体粒子(例えば、表面が酸化されたAl粒子)を原料粉末として金属膜を形成して、その構造及び物性を調べた。
ガスデポジッション法では、微粒子がガスによって音速以上に加速されて、基板に激しく衝突する。その時の衝撃で微粒子が基板に固着し、厚膜が形成される。
この時、基板に固着した微粒子は、衝突時の衝撃によって、原形を止めないほど変形する。従って、導体粒子の表面を覆っていた誘電体膜が、衝突後も導体粒子の表面を覆っているか或いは誘電体膜を突き破って金属微粒子同士が固着するかは不明であった。
この点に関し、ガスデポジションにかかわる研究者達は、衝撃時に粒子内部の活性な新生面が表面に露出することにより粒子同士が固着すると考えている。
図1は、酸化アルミニウムによって表面が覆われたAl粉末を、ガスデポジッション法によってアルミニウム箔上に固着させた堆積膜の断面を、透過電子顕微鏡によって観察した画像の特徴を表した図面である。尚、堆積膜の形成に用いたAl粉末は、厚さ10〜100nmの酸化アルミニウムによって表面が覆われた平均粒径3μm±1μm(±の後の数字は標準偏差を表す)のAl粒子が集合したものである。ここで、成膜条件は、後述する実施例1と同じである。また、Al粒子の平均粒径は、遠心分離沈降法によって測定された。
図2は、堆積前の微粒子の状態を説明する模式図である。図2に示すように、原料粉末を形成する微粒子2は、導体粒子4(ここでは、Al粒子)の表面全体が誘電体6(ここでは、酸化アルミニウム)によって覆われている。そして、微粒子2の形状は概ね球形である。
しかし、微粒子2が基板に衝突して形成された堆積膜中では、図1に示すようにAl粒子8は大きく変形している。一方、個々のAl粒子8は分離しており、粒子間には酸化アルミニウム層10が介在している。すなわち、堆積膜中でも、Al粒子8(金属粒子)の全表面は、酸化アルミニウム(誘電体)によって覆われている。
図1及び図2を参照して説明した成膜法は、強い衝撃を与え、粒子同士の密着を強固するような膜形成メカニズムに基づくものではなく、粒子コア部の金属の塑性を利用して、個々の粒子が、その表面に形成されている誘電体皮膜が破壊しない程度に塑性変形することで、個々の粒子が一体化・固着するメカニズムに基づく成膜方法である。すなわち、本成膜方法は、金属塑性変形を利用した微粒子による成膜方法といえる。
次に、本発明者は、このような堆積膜の電気的特性を調べた。個々のAl粒子8が絶縁性の酸化アルミニウム膜10によって分離されている構造から予測されるように、堆積膜は、抵抗値が極めて高く絶縁性であった。
この様な結果を得て、本発明者は、上記堆積膜をキャパシタの誘電体層として使用することを想到した。そこで、本発明者は、上記堆積膜の上面に金属電極を形成し、当該金属電極を上部電極とし、アルミニウム箔製の基板を下部電極とするキャパシタを形成して、単位面積当たりの容量(容量密度)を測定した。尚、上記堆積膜の厚さは、250μmである。
測定の結果は、従来のキャパシタの容量密度を超える、30μF/cm2という極めて高い値であった。例えば、高誘電率を有するチタン酸バリウムを誘電体層し、誘電体層の厚さを1μmと薄くしたセラミックキャパシタでさえ、その容量密度は2.5μF/cmでしかない。
更に、ガスデポジッション法は、簡易且つ安価な厚膜の製造方法である。以上のような知見に基づき、本発明者は、ガスデポジッション法で形成した堆積膜を誘電層とするキャパシタを想到するに至った。
更に、本発明者は、図1に示した構造をより詳しく観察することにより、金属粉末表面を覆う誘電体膜が連続的に形成された構造体によって、巨大静電容量が達成できることを発見した。上述した例は、この構造体を実現するために、ガスデポジションを用いて、上記構造を形成したものといえる。
しかし、上記構造体は、ガスデポジション以外にも、コールドスプレー法、ショットコーティング法で形成することが可能であり、高圧プレスによる圧縮応力を加えて成形する方法であるCIP、HIP、ホットプレス、コールドプレスなどでも実現可能である。
すなわち、金属粉末表面に形成された誘電体層が破壊れることなく、誘電体膜が連続的に形成された構造体内部に金属粉末を閉じ込めることが可能な方法であれば、どのような方法によって上記構造体を形成してもよい。
言い換えるならば、図1を参照して説明した例は、上記構造体を形成する有効な成膜方法として、ガスデポジションがあることを提示したものである。
(実施の形態1)
本実施の形態は、誘電体で表面全体が覆われた導体粒子を、ガスと共に噴射して基板に衝突させて誘電体層を形成するキャパシタの製造方法(及びそのキャパシタ)に関する。
(1)製造方法
まず、本実施の形態に従うキャパシタの製造方法が説明される。
図3は、本実施の形態に従うキャパシタの製造法の手順を説明するフロー図である。
(i)ステップS2
本ステップでは、誘電体6によって表面全体が覆われた導体粒子4(図2参照)が、ガスと共に噴射されて加速される。ここで、導体としては、熱酸化もしくは電気化学処理で絶縁酸化皮膜を形成することが可能なアルミニウム、チタン、ジルコニウム、マグネシウム、 シリコン、 鉄、 タンタル、 ハフニウム等の弁金属が好ましい。
また、導体粒子の表面全体を誘電体膜で覆うには、導体粒子の表面熱酸化処理、アルコキシドによる誘電体コーティング、金属塩による表面湿式法処理、気相コーティング法、及び電気化学的化成処理等を使用することができる。
(ii)ステップS4
次に、加速された上記導体粒子が基板に衝突させられ、導体粒子(例えば、アルミニウム粒子8)の表面全体が誘電体(例えば、酸化アルミニウム10)に覆われたままの状態で上記導体粒子が基板に固着させる(図1参照)。
この時、基板及び導体粒子に対して、加熱処理は施されない。このため導体粒子の成膜温度は、当然、その融点より低温である。従って、導体粒子が融解して基板に固着するのではなく、衝突時の衝撃によって、コア部の金属導体粒子が塑性変形し、 導体粒子が基板に固着する。但し、誘電体が還元等によって消失することがない限り、基板又は導体粒子が加熱されてもかまわない。
尚、堆積膜中の導体粒子の表面全体が誘電体に覆われているか否かは、透過電子顕微鏡で堆積膜の断面を観察することにより判定することができる。言い換えれば、本ステップは、透過電子顕微鏡で堆積膜の断面を観察した場合に、導体粒子8の表面全体が誘電体に覆われているように、上記導体粒子が基板に固着させられる工程である。
(iii)ステップ6
本ステップでは、固着した上記導体粒子で形成された堆積膜が電極で挟まれてキャパシタが形成される。
(2)構 成
図4は、本実施の形態に従うキャパシタ11の要部断面図である。
本実施の形態に従うキャパシタ11は、図4に示すように、誘電体6によって表面全体が覆われた導体粒子4が基板に衝突し、誘電体6によって表面全体が覆われた状態のまま基板14に固着して形成された構造体12を有している。ここで、構造体12は、上記ステップ4で形成された堆積膜である。
そして、本実施の形態に従うキャパシタ11では、上記構造体12が電極14,16で挟まれている。ここで、導体粒子の堆積に用いる基板を金属製として、当該基板が下部電極16として使用されてもよい。或いは、基板から堆積膜が剥離された後、剥離面に電極16が形成されてもよい。
(3)動 作
本実施の形態に従うキャパシタは電気回路に装着され、当該電気回路中の一対の配線が電極14,16に夫々接続されて使用される。上記配線間の電位差が電極14,16間に現れ、この電位差に応答して、電極14,16に電荷が誘起される。ここで、構造体12が電極間に存在するため、電極14,16に誘起される電荷か格段に大きくなり大容量が実現される。
(4)粒界絶縁型半導体キャパシタとの比較
本実施の形態に従うキャパシタは、上述したように非常に高い容量密度を有している。何故、このような高い容量密度が得られるのかは、現時点では不明である(但し、形成された構造体(膜など)の内部に金属粒子表面に形成された薄い誘電体層が三次元的に形成されたことが一つの理由ではないかと推察される。)。しかし、本実施の形態に従うキャパシタと同様に、複合材料(本実施の形態では、Alと酸化アルミニウムの複合材料)を誘電体層とするキャパシタには、粒界絶縁型半導体キャパシタ(Barrier Layer Capacitor;以下、BLキャパシタと呼ぶ)がある。
図5は、BLキャパシタの要部断面図である。
BLキャパシタ18の誘電体層は、チタン酸バリウム系粒子やチタン酸ストロンチウム系粒子を母材として形成される。ここで、チタン酸バリウム系粒子を母材とするBLキャパシタを例として、BLキャパシタの構成がその製造方法に従って説明される。
まず、チタン酸バリウム粒子によって成形体が作製される。次に、この成形体が還元処理され、チタン酸バリウム粒子が半導体化させる。次に、CuO, PbO, Bi2O3等が上記成形体に塗布される。その後、CuO, PbO, Bi2O3等が塗布された上記成形体が熱処理される。
この熱処理によって、半導体化されたチタン酸バリウム粒子20の粒界にCuO, PbO, Bi2O3が拡散し、CuO, PbO, Bi2O3をベースとした薄い誘電体の層22が粒子20の間に形成される(図5参照)。このようにして形成された誘電体層28の上面及び下面に夫々、上部電極14及び下部電極16が形成される。そして、夫々の電極に端子24,26が接続されて、BLキャパシタが完成する。
図6は、BLキャパシタの等価回路を説明する図である。各部材(上部電極14、誘電体層28、及び下部電極16)に対応する回路には、夫々の部材に付された符号が付されている。図6に示されるように、誘電体層28に対応する等価回路は、半導体化されたチタン酸バリウム粒子20に対応する抵抗30と、CuO, PbO, Bi2O3などをベースとした薄い誘電体の層22に対応する微小キャパシタ32がネットワーク状に接続された回路になる。
キャパシタの抵抗成分は、キャパシタに入力された電力を消費して、キャパシタの損失の原因となる。すなわち、半導体化されたチタン酸バリウム粒子20(以下、半導体化BaTiO3粒子と呼ぶ)に起因する抵抗30が、BLキャパシタの損失の原因となる。半導体化BaTiO3粒子20の抵抗値が十分に小さければ、この損失は無視できる。しかしながら、半導体化BaTiO3粒子20の抵抗率は、10-1Ω・cmオーダと高く無視することができない。このため、BLキャパシタには、損失が大きいという問題点が存在している。
これに対して、本実施の形態に従うキャパシタでは、誘電体層が導体粒子によって形成されているので、損失は極めて小さい。
また、BLキャパシタには、誘電体層の薄層化が困難であるため小型化が困難であるという問題がある。しかし、本実施の形態に従うキャパシタの小型化は容易である。
BLキャパシタを形成すると、BaTiO3粒子20の粒径はどうしても50μm以上になってしまう。このため、BLキャパシタの厚さは、誘電体層28だけで400μm以上になる。このように厚い誘電体層は、キャパシタ小型化への要請に反するものであり、故にBLキャパシタは電子機器に殆ど使用されなくなってしまった。
また、 BLキャパシタは、 製法上、半導体化したチタン酸バリウム粒子の間隙に、流動化したCuO等を拡散させて誘電体層を形成する必要があるため、誘電体材料には、 融点が低く、拡散・流動化が容易な材料を用いる必要がある。
このような低融点の誘電体材料には、鉛などの有害物質が、場合によっては主成分として入っており、 製造段階でPb蒸気が発生し、有害物規制という観点からも、BLキャパシタの使用が制限され始めた。
BLキャパシタの誘電体層は、半導体と誘電体が複合した誘電体層によって形成されている。本実施の形態に従うキャパシタも、誘電体層が導体と誘電体が複合して形成されている。従って、BLキャパシタの例を参酌すうと、本実施の形態に従うキャパシタの小型化も困難ではないかと危惧さえる。
しかし、本発明者が実際にキャパシタの製造を試みたところ、本実施の形態に従うキャパシタは、誘電体層の厚さが400μmより薄くても形成可能であり且つ十分な容量を有している。例えば、誘電体層を数μmの厚さに形成することも可能である。
すなわち、本実施の形態に従うキャパシタによれば、誘電体層を複合材料で形成しても、小型且つ高容量のキャパシタを容易に実現することができる。
また、BLコンデンサはプリント基板上への集積化が困難であるが、本実施の形態に従うコンデンサはプリント基板上への集積化が容易である。
上述したように、BaTiO3粒子等の半導体化処理及びCuOの拡散処理には加熱処理が必要である。この加熱処理に、プリント基板上は耐えられない。一方、本実施の形態に従うキャパシタは、室温で形成可能であり、プリント基板上に集積化することは容易である。
小型化に適し適したキャパシタとしては、セラミックキャパシタがある。しかし、セラミックキャパシタを高容量化のためには、以下に説明するように、複雑で高コストな工程が必要になる。しかし、本実施の形態に従うキャパシタは、簡易且つ安価な工程によって形成することができる。この点でも、本実施の形態に従うキャパシタは優れている。
セラミックキャパシタは、多数の誘電体層(セラミック層)と電極が交互に積層されて高容量化される。このように高容量化されたセラミックキャパシタは、積層セラミックキャパシタと呼ばれている。このような複雑な構造を有するため、積層セラミックキャパシタの製造コストは、高くならざるを得ない。
一方、本実施の形態に従うキャパシタは、一回のガスデポジッションと電極形成で製造されるので、その製造コストは極めて安価である。
ところで、大容量キャパシタとしては、積層セラミックキャパシタ以外にも、アルミニウム電解キャパシタがある。しかしながら、アルミニウム電解キャパシタは、その製造過程で、例えば、 アルミ箔のエッチング処理などで化学薬品を使用し、 有害な廃液を大量に発生する。すなわち、アルミニウム電解キャパシタは環境負荷の高いキャパシタである。一方、本実施の形態に従うキャパシタは、その製造過程で、有害物質を殆ど発生させない。すなわち、本実施の形態に従うキャパシタは、極めて環境負荷の小さなキャパシタでもある。
(実施の形態2)
本実施の形態は、実施の形態1に於いて、誘電体で表面全体が覆われた導体粒子と共に誘電体粒子を噴射するキャパシタの製造方法(及びそのキャパシタ)に関する。
(1)製造方法
本実施の形態に従うキャパシタは、実施の形態1と同様に、ガス噴射工程(ステップS2)、固着工程(ステップS4)、及び電極形成工程(ステップS6)の3つ工程を順次経て製造される。
ここで、本実施の形態ではガス噴射工程(加速工程)が、誘電体(例えば、酸化アルミニウム)によって表面全体が覆われた導体粒子(例えば、Al粒子)と共に誘電体粒子(例えば、BaTiO3粒子)を加速する工程である。その他の点では、本実施の形態のガス噴射工程は、実施の形態1のステップS2と同じである。
また、固着工程は、上記導体粒子と共に上記誘電体粒子を基板に衝突させる工程である。その他の点では、本実施の形態の固着工程は、実施の形態1のステップS4と同じである。
一方、電極形成工程は、実施の形態1のステップS6と同じである。
(2)構 成
図7は、本実施の形態に従うキャパシタの要部断面図である。
本実施の形態に従うキャパシタ34の(キャパシタの誘電体層を形成する)構造体12には、導体粒子4の間に誘電体粒子36が存在している。その他の点では、本実施の形態に従うキャパシタは、実施の形態1に従うキャパシタ11と同じである(図4及び図7参照)。
図8は、本実施の形態に従う構造体12の断面を透過電子顕微鏡によって観察した画像の特徴を説明する図面である。図8に示された例は、酸化アルミニウムによって表面が覆われたAl粉末とチタン酸バリウム(BaTiO3)の混合粉末を原料粉末とし、ガスデポジッション法によって形成された構造体の断層像である。ここで、酸化アルミニウムの厚さは10〜100nmであり、Al粉末の粒径は3μm±1μmである。また、チタン酸バリウム(BaTiO3)の粒径は100nmである。そして、上記混合粉末に於けるチタン酸バリウムの割合は、体積比率で5%である(以下、5vol%のように表す)。尚、成膜条件の詳細は、後述する実施例2と同じである。
図8に示すように、ガスデポジッションによって形成された構造体中では、Al粒子8は大きく変形している。一方、個々のAl粒子8は分離しており、粒子間には酸化アルミニウム層10が介在している。すなわち、Al粒子8(金属粒子)の全表面は、酸化アルミニウム(誘電体)によって覆われている。
更に、Al粒子8(導体粒子)の間には、BaTiO3粒子(誘電体粒子38)が存在している。
このように、誘電体粒子が導体粒子の間に存在すると、構造体12の絶縁体耐圧が向上する。これは、導体粒子間の間隔が広くなるためと思われる。但し、誘電体粒子の粒径が大きくなり過ぎると、導体粒子間の容量が小さくなりその結果としてキャパシタの容量も小さくなると考えられる。従って、誘電体粒子の平均粒径は、導体粒子8の平均粒径よりも小さいことが好ましい。
図8に示した例では、誘電体粒子38としてBaTiO3粒子が使用されている。BaTiO3粒子のように、高い誘電率を有する誘電体が原料粉末に混合されると、キャパシタの容量が飛躍に向上する。
図1を参照して説明した構造体(酸化アルミニウムで表面が覆われたAl粒子をガスデポジッションして形成された堆積膜)を誘電体層とするキャパシタの容量密度は30μF/cmであるが、図8に示された構造体を誘電体層(厚さ10μm)とするキャパシタの容量密度は100μF/cmになる。
このように、キャパシタの容量を向上させる誘電体としては、他にTiO2、MgO、Ta2O3、 SiO2、AlN、Al23などのセラミックスが挙げらる。
さらに、ペロブスカイト構造を有する酸化物セラミックス、例えば、Pb系ではPbTiO3、PbZrO3、Pb(Zr1-xTix)O3(0≦x≦1)の一般式で示されるPZT、(Pb1-yLay)(Zr1-xTix)O3(0≦x、y≦1)の一般式で示されるPLZT、Pb(Mg1/3Nb2/3)O3、Pb(Ni1/3Nb2/3)O3、Pb(Zn1/3Nb2/3)O3、などの鉛系複合ペロブスカイト酸化物、Ba系のBaTiO3、BaTi49、Ba2Ti920、Ba(Zn1/3Ta2/3)O3、Ba(Zn1/3Nb2/3)O3、Ba(Mg1/3Ta2/3)O3、Ba(Mg1/3Ta2/3)O3、Ba(Co1/3Ta2/3)O3、Ba(Co1/3Nb2/3)O3、Ba(Ni1/3Ta2/3)O3、Ba(Zr1-xTix)O3、(Ba1-xSrx)TiO3、BaTi1-xZrx3その他、ビスマス層状構造、 ZrSnTiO4、CaTiO3、MgTiO3、SrTiO3 CaCu3Ti4O12が挙げられる。
その他、誘電率が10以上を有する酸化物、窒化物、炭化物の粒子はすべて使用可能である。
ちなみに、本発明で、上記のような、鉛系誘電体を使用することも可能であるが、 BLキャパシタと異なり、 製造中に鉛蒸気の発生などを伴わない。
尚、図5を参照して説明した例では、 BaTiO3粒子が酸化アルミニウム層の中に点在しているが、連続的にBaTiO3層が形成されるケースがあることも、本発明者は透過電子顕微鏡による観察で確認している。
本実施例は、酸化アルミニウムで表面全体が覆われたアルミニウム粒子を、ガスと共に噴射してアルミニウム箔に固着させるキャパシタの製造方法(及びそのキャパシタ)に関する。
図9は、本実施例に従う製造法の手順を説明するフロー図である。また、図10は、本実施例で使用する成膜装置の構成図である。図11は、本実施例に従うキャパシタの断面図である。
(1)製造方法及び構成
ここでは、本実施例に従うキャパシタの構成が製造手順に従って説明される。
(i)ステップS2
本ステップでは、まず、原料粉末40が用意される(図9及び図10参照)。
まず、平均粒径が3μmで標準偏差が±1μmのアルミニウム(Al)微粒子の集合体(即ち、Al粉末)が用意される。ここで、平均粒径及びその標準偏差は、シマズ(Shimazu)社製の遠心粒径測定装置SA-CP3(centrifugal particle size analyzer;SA-CP3)を用いて遠心分離沈降法によって測定された値である(以下の例で使用する粒子についても同様。)。
次に、このAl粉末が大気中で、550℃で3時間加熱される。この酸化処理によって、その表面全体が厚さ約100nmの酸化アルミニウムで覆われて、原料粉末(以後、Al2O3被覆Al粉末と呼ぶ)が形成される。ここで、上記酸化アルミニウムは非晶質のみの場合、非晶質・結晶が混在している場合、結晶質のみで構成されている場合もある。
(ii)ステップS4〜ステップS12
次に、アルミニウム箔が、成膜用の基板42として成膜装置44に装着される。成膜室46は、X、Y方向に移動可能なステージ48を有し、これに厚さ50μmのアルミニウム箔が装着される(ステップS4)。
次に、成膜室46内がメカニカルブースターポンプ50と真空ポンプ52によって真空に排気され、予め10Pa以下に減圧される(ステップS6)。この時、ガスボンベ54と浮遊粉塵化容器56を接続するガス管に設けられた第1のバルブ58は閉じられている。また、浮遊粉塵化容器56と成膜室46を接続するガス管に設けられた第2のバルブ60も閉じられている。
次に、ステップS2で用意された原料粉末が、浮遊粉塵化容器56に入れられる。その後、振動器49によって浮遊粉塵化容器56全体に超音波が印加された状態で、原料粉末40が約80度に加熱され、30分間真空脱気される。この時、第2のバルブ60は開けられ、浮遊粉塵化容器56が真空排気される。尚、第2のバルブ60は、真空脱気の終了後閉じられる。以上の前処理によって、原料粉末40の表面に吸着した水分が除去される(ステップS8)。
次に、第1のバルブ58が開けられて、浮遊粉塵化容器56に高純度ヘリウムガス(ガス圧: 2kg/cm、ガス流量:8l/min.)からなる圧縮ガスが導入され、原料粉末40を形成するAl2O3被覆Al微粒子が舞い上がりヘリウムガス中を浮遊し始める(このようにガス中を浮遊する微粒子は、浮遊粉塵と呼ばれる。)。この間も、振動器49によって浮遊粉塵化容器56全体に超音波が印加されていて、浮遊粉塵化が促進される。尚、ガス流量は、ガスボンベ54と浮遊粉塵化容器56の間に設けられたマスフローメータ(図示せず)によって計測される(ステップS10)。
次に、第2のバルブ60が開かれて、浮遊粉塵化された原料粉末が、ノズル62を通して成膜室46に送り込まれ、ノズル62から基板42に向けて、浮遊粉塵化したAl2O3被覆Al微粒子が噴射される(ステップS12)。噴射時間(成膜時間)は38分間である。この時、成膜中の基板は室温に保たれる。以上の手順によって、厚さ250μmの堆積膜が形成される。
先に説明した図1は、以上の手順によって形成された堆積膜の断面を透過電子顕微鏡で観察した画像の特徴を説明する図である。図1から、この堆積膜が、酸化アルミニウム10(誘電体)によって表面全体が覆われたAl粒子8(導体粒子)が基板に衝突し、酸化アルミニウム10によって表面全体が覆われた状態のまま基板に固着して形成された構造体であることが分かる。
尚、上記堆積膜(構造体)と基板の密着強度は、3kg/mmである。
(iii)ステップS14
次に、上記構造体(堆積膜)の形成された基板が成膜室46から取り出され、キャパシタの上部電極が上記構造体の上面に形成される。上面に金属電極が形成された後の構造は、図4を参照して先に実施の形態1で説明したキャパシタ11の要部と同じである。
上部電極14は、以下の手順に従って形成される(図4参照)。
まず、構造体12の上面にシード電極となるAu膜が、蒸着法によって堆積される。その後、このシード電極の上に、上部電極の形成予定位置に開口部を有するフォトレジスト膜が形成される。
次に、この開口部に電解メッキによって、Auメッキ層が形成される。その後、上記フォトレジストが除去され、露出したAu膜(蒸着膜)がミリングもしくは化学エッチングによって除去される。
以上の工程によって、上部電極14が形成される。
(iv)ステップ16
図11は、本ステップによって完成するキャパシタ64の断面図である。
本ステップでは、まず、下部電極となるアルミニウム箔66及び上部電極14に電極リード68が接続される。その後、電極リード68が設けられたキャパシタ本体が、絶縁性のケース70(例えば、セラミックパッケージ)に、電極リード68の先が外部に露出するように収納される。以上の手順によって、キャパシタ64が完成する。
(2)特 性
次に、本実施例に従うキャパシタの特性が説明される。
表1には、本実施例と後述する実施例2〜実施例4に係るデータ(誘電体層の構成及びキャパシタ化した場合の特性)が纏められている。また、表1には、各実施例に従うキャパシタに誘電体層を除く構成が類似した、従来のキャパシタのデータが併記されている。
Figure 2010003934
例えば、本実施例に従うキャパシタ64の構成は、誘電体層を除き、誘電体層が一層の従来のセラミックキャパシタに類似している。そこで、表1の第2行目には、厚さ1μmのチタン酸バリウム一層で誘電体層が形成されたセラミックキャパシタのデータが記載されている。そして、表1の第3行目には、本実施例に従うキャパシタのデータが記載されている。
表1の第2行目及び第3行目に記載されているように、セラミックキャパシタの容量密度が2.5μF/cmであるのに対して、本実施例に従うキャパシタの容量密度は30μF/cmと格段に高い。
すなわち、導体粒子の表面を誘電体で被覆した粉末を原料粉末として誘電体層をガスデポジッション法によって形成すると、セラミックキャパシタの容量を超えるキャパシタの形成が可能になる。
本実施例は、酸化アルミニウムで表面全体が覆われたアルミニウム粒子と共にチタン酸バリウム粒子を噴射してアルミニウム箔に固着させるキャパシタの製造方法(及びそのキャパシタ)に関する。
(1)製造方法
本実施例に従うキャパシタの製造方法は、原料粉末が、酸化アルミニウムで表面全体が覆われたアルミニウム粒子とチタン酸バリウム粒子の混合粉末である点で、実施例1のキャパシタの製造方法と相違する。ここで、チタン酸バリウム粒子の粒径は100nmである。また、チタン酸バリウム粒子の混合割合は5vol%である。
また、本実施例に従う製造方法は、浮遊粉塵化した粉末を噴射する時間が1.5分である点でも、実施例1の製造方法と相違する。その結果、本実施例で形成される堆積層の厚さは10μmである。尚、上記堆積膜と基板の密着強度は、3kg/mmである。
更に、本実施例の製造方法は、電極形成工程(ステップS14)に於いて、ガスデポジッション法で形成した堆積膜を基板から剥離して、堆積膜の上面及び下面を500nm研磨してから電極を形成する点でも、実施例1の製造方法と相違する。ここで、上面及び下面電極の双方とも、実施例1の上面電極と同様に形成される。
図20は、ガスデポジッション法で形成した堆積膜を基板から剥離して、堆積膜の上面及び下面を研磨した堆積膜(構造体)の断面を説明する模式図である。
図20に示すように、堆積膜(構造体12)の上面126及び下面128を研磨すると、堆積膜の最表面を覆っている酸化膜が除去されるので、キャパシタの容量が大きくなる。
尚、堆積膜(構造体)の研磨は、機械研磨、電解研磨、CMP(chemical mechanical polishing)、イオンミリングの何れを用いてもよい。
(2)構 成
図12は、本実施例に従うキャパシタの要部断面図である。
本実施例に従うキャパシタ72は、構造体13を形成する導体粒子の間にチタン酸バリウム粒子が存在する点で、実施例1のキャパシタと相違する。
また、構造体13の上面及び下面が研磨されて酸化膜が除去されている点でも、実施例1のキャパシタと相違する。
更に、基板として使用されたアルミニウムが剥離され、金メッキによって下部電極16が形成されている点でも、本実施例に従うキャパシタ72は実施例1のキャパシタ11と相違する。
その他の点では、本実施例に従うキャパシタは、実施例1のキャパシタと略同じである。
(3)特 性
表1の第4行目には、本実施例に従うキャパシタのデータが記載されている。
表1に示されているように、本実施例に従うキャパシタの容量密度は100μF/cmと、実施例1のキャパシタより更に大きくなっている。
チタン酸バリウム粒子を原料粉末に混合することによって容量密度が大きくなる理由は明らかではないが、チタン酸バリウムの3000という大きな比誘電率が関係しているものと考えられる。
尚、本実施例に従うキャパシタの耐圧は10Vと、実用化可能な値である。
本実施例は、アルミニウム箔上に実施例2に準じて誘電体層を形成し、アルミニウム電解キャパシタに倣って、このアルミニウム箔を巻回して形成した電解キャパシタ仕様のキャパシタに関する。
(1)製造方法
本実施例に従うキャパシタは、実施例2の製造方法に準じて製造される。
但し、基板として用いるアルミニウム箔は、巻回するのに十分な長さを有しているものを使用する。そして、誘電体層(堆積層)はアルミニウム箔から剥離されず、アルミニウム箔がキャパシタの一方の電極となる。
更に、本実施例では、誘電体層が、アルミニウム箔の両面に形成される。また、本実施例では、誘電体層の堆積時間は各面夫々3分間であり、各誘電体層の厚さは20μm(実施例2の2倍)である。一方、アルミニウム箔の厚さは、実施例2と同じ50μmである。尚、誘電体層と基板の密着強度は、3kg/mmである。
また、下記「(2)構 成」に於いて説明される通り、電極形成工程(ステップS14)及びケース収納工程(S16)が、実施例2の製造方法と異なっている。
また、キャパシタの耐圧を高めるため、堆積膜の一部に化成処理によって酸化膜が層状に形成されてもよい。例えば、厚さ50μmの誘電体層を形成する場合に、ガスデポジッションで5μmの堆積膜を形成する工程と、アジピン酸アンモニウム水溶液中で15Vの直流電圧を印加して堆積膜の表面を酸化(化成処理)する工程が繰り返されてもよい。このように堆積膜中に酸化膜が層状に形成されることによって、キャパシタの耐圧が高くなる。
(2)構 成
図13は、本実施例に従うキャパシタ74の外観を説明する斜視図である。図14は、本実施例に従うキャパシタ74の外装(金属ケース76)を透視して内部を観察した図である。図13及び図14から明らかなように、本実施例に従うキャパシタ74は、巻回型電解キャパシタに類似している。
但し、本実施例に従うキャパシタでは、電解キャパシタの陽極箔に代えて、ガスデポジッション法によって両面に誘電体層(構造体)が形成されたアルミニウム箔が使用される。本実施例では、上記誘電体層(構造体)の上に更に電極が形成された構造物が、キャパシタの主要部(誘電体層及び電極)となる。
以下、電極形成工程(S14)及びケース収納工程(S16)に従って、本実施例の構成が説明される。
図15は、本実施例に従うキャパシタの主要部(誘電体層及び電極)の横断面を説明する図である。
まず、上記「(1)製造方法」に従ってアルミニウム箔66に両面に形成された、構造体13(誘電体層)の表面に、ペースト状の導電性高分子78が塗布される。更に、その上にペースト状のカーボン80が塗布され、その後銀ペース82が再度塗布される。
以上の手順(電極形成工程(S14))によって、導電性高分子78とカーボン80と銀ペース82によって形成される第2の電極86が形成される。
次に、アルミニウム箔製の第1の電極84及び第2の電極86に、電極リード68が夫々接続される(図14参照)。その後、アルミニウム箔86が巻回され、終端部が巻き止めテープ88で固定されて巻回状態が維持される。
その後、封口体(絶縁樹脂)90に電極リード68が固定される。
最後に、金属ケース76の内部に、巻回されたアルミニウム箔92が収納されて、本実施例に従うキャパシタが完成する(ケース収納工程(S16))。
(3)特 性
表1の第6行目には、本実施例に従うキャパシタのデータが記載されている。
表1に示されているように、本実施例に従うキャパシタの容量密度は800μF/cmと、第5行目に記載されたアルミニウム電解キャパシタの容量密度200μF/cmより格段に大きい。また、耐圧は、アルミニウム電解キャパシタと同等の10Vである。
このように、本実施例に従うキャパシタは、アルミニウム電解キャパシタを超える容量密度を有している。更に、アルミニウム電解キャパシタとは異なり、本実施例に従うキャパシタは、製造過程で有害な廃液を発生しない。すなわち、本実施例に従うキャパシタは環境負荷の小さな、大容量キャパシタである。また、本実施例に従うキャパシタには極性がない。このため、本実施例に従うキャパシタは、プリント基板への取り付けに際し、電極の極性に注意する必要がない。
本実施例は、プリント基板上に形成されたキャパシタに関する。
(1)製造方法及び構成
図16は、本実施例に従うキャパシタの断面図である。
まず、プリント基板94(FR4)を基板として、ガスデポジッション法によりキャパシタの誘電層となる構造体13(堆積膜)が形成される。
構造体を形成する手順は、基板がアルミニウム箔ではなくプリント基板である点を除き、実施例2の製造方法と同じである。
その後、実施例2に準じて、構造体13の上面を研磨して酸化膜を除去し、その後メッキにより金製の上部電極14が形成される。
以上の手順により、プリント基板上にキャパシタ96が形成される(図16参照)。ここで、キャパシタ96の下部電極は、プリント基板94の銅箔98によって形成される。
本実施例に従うキャパシタは、基板内蔵キャパシタの基本構造である。
キャパシタを内蔵したプリント基板は、例えば、本実施例に従うキャパシタ上へのエポキシ系樹脂フィルム(以下、フィルムと呼ぶ)のラミネート、このフィルムの熱硬化、熱硬化したフィルム上への配線の形成、及び電子部品の配置等が繰り返されることによって形成される。
(2)特 性
表1の第8行目には、本実施例に従うキャパシタのデータが記載されている。
表1に示されているように、本実施例に従うキャパシタの容量密度は100μF/cmである。
従来の基板内蔵キャパシタとしては、ゾルゲル法で形成されたチタン酸バリウム層を誘電体層とするキャパシタがある。表1の第7行目には、このような基板内蔵キャパシタのデータが併記されている。
表1の第7行目に示されるように、従来の基板内蔵キャパシタの容量密度は1μF/cmに過ぎない。この値に比べ、本実施例のキャパシタの容量密度(100μF/cm)は格段に大きい。尚、本実施例のキャパシタの耐圧は、従来の基板内蔵キャパシタと同じ10Vである。
すなわち、本実施例に従えば、基板内蔵型キャパシタの容量を飛躍的に増大させることができる。
尚、樹脂基板中に多層化の過程で膜を形成することで内蔵化する手法も可能であり、本発明のキャパシタを個別部品として製造し、これを樹脂基板中に埋め込むことも可能である。
本実施例は、上記各実施例に従うキャパシタが搭載された電子機器に関する。
上記各実施例に従うキャパシタは、誘電体層となる構造体が400μmより薄いので、小型化に適している。このため、上記各実施例に従うキャパシタは、小型化された電子機器に搭載されるキャパシタとして好適である。
例えば、当該キャパシタは、パソコン、サーバ、ゲーム機、情報家電などの各種電子機器や小型化された無線機器(例えば、携帯電話)やIC(integrated circuit)カード等において、デカップリング・キャパシタ、カップリング・キャパシタ、フィルタ用キャパシタ、及び平滑用キャパシタ等に使用することができる。
なお、小型電子機器に搭載するキャパシタを形成する構造体の厚さとしては、400μmより薄いことが好ましく、更に好ましくは200μm以下であり、最も好ましくは100μm以下である。
一方、ガスデポジッション法の原料粉末としては、通常、平均粒径が数50nm以上の微粒子が集合した粉末が使用される。従って、誘電体層となる構造体の厚さは、1μm以上が好ましく、更に好ましくは5μm以上であり、最も好ましくは10μm以上である。
次に、本実施例に従う小型電子機器の一例として、本実施例では、実施例4に従うキャパシタが搭載された電子機器について説明する。
図17は、本実施例に従う電子機器のブロック図である。図18は、本実施例に従う電子機器の要部断面図である。
図17及び図18に示すように、本実施例に従う電子機器は、少なくてもIC100と、IC100を駆動するための直流電源102と、電子機器98が発生する雑音を抑制するためのデカップリング・キャパシタ104を有している。ここで、直流電源102はIC100の電源端子106に接続されている。ここで、デカップリング・キャパシタ104は、実施例4に従うキャパシタであり、その上部電極14はIC100の電源端子106に接続されている。一方、デカップリング・キャパシタ104の下部電極16は、接地面に接続されている。
ここで、デカップリング・キャパシタ104の上には、エポキシ系樹脂フィルム108がラミネートされ、熱硬化されている。更に、その上には、銅配線110が形成されている。銅配線110は、IC100の電源端子106に、直流電源102及びデカップリング・キャパシタ104の上部電極14を接続する。なお、デカップリング・キャパシタ104の上部電極14とIC100の電源端子106は、エポキシ系樹脂フィルム108に形成されたビア・ホール112内の銅配線を介して接続される。
このように、本実施例に従う電子機器では、プリント基板(FR4)94とエポキシ系樹脂フィルム108によって形成されるビルドアップ配線板に、実施例4に従うキャパシタ104がデカップリング・キャパシタとして内蔵されている。
上述したように、実施例4に従うキャパシタの容量は、従来の基板内蔵キャパシタの容量より格段に大きい。従って、本実施例に従うデカップリング・キャパシタ104の容量は、従来の基板内蔵型のデカップリング・キャパシタより格段に大きい。
このため、IC100の電源端子106に供給される電流が大きく変動しても、デカップリング・キャパシタ104によってその電流変動が吸収されて、本実施例に従う電子機器は雑音を殆ど発生しない。
(変形例1)
本変形例は、誘電体層を除く構成が積層セラミックキャパシタに類似し、誘電体層が実施例1又は2に従う構造体で形成されたキャパシタに関する。
実施例1及び2に従うキャパシタは、誘電体層を除き、誘電体層が単一層で形成されたセラミックキャパシタに類似している。
しかし、実施例1及び2に従う堆積膜は、必ずしも単一層型のセラミックキャパシタの誘電体層に使用される必要はなく、積層セラミックキャパシタの誘電体層に使用されてもよい。
図19は、誘電体層を除く構成が積層セラミックキャパシタに類似し、誘電体層が実施例1又は2に従って形成された、本変形例に従うキャパシタ114の構成を説明する斜視図である。図19には、本変形例に従うキャパシタ114の内部構造を説明するため、一部が切り取られた状態のキャパシタ114が示されている。
図19に示されているように、本変形例に従うキャパシタ114では、実施例1又は2に従う構造体116と内部電極118,120が交互に積層されている。ここで、内部電極118,120は、下から奇数番目に配置された第1の内部電極118と、下から偶数番目に配置された第2の内部電極120に分類される。そして、第1の内部電極118と第2の内部電極120は夫々櫛の歯状に配置され、第1の外部電極122及び第2の外部電極124に接続されている。
従って、第1及び第2の外部電極122,124の間には、多数のキャパシタが並列に接続され、キャパシタ114の容量を大きくしている。
尚、構造体116と内部電極118,120の積層構造は、例えば、アルミニウム箔の上へのガスデポジッションによる構造体116の堆積と金属膜の蒸着・リフトオフを繰り返すことによって形成される。ここで、構造体116のガスデポジッションによる形成は、実施例1又は2に準じて行われ、アルミニウム箔は、構造体116及び内部電極118,120の形成後剥離される。
ちなみに、金属層の形成は、蒸着、スパッタ、厚膜銀ペイント、カーボンなどの使用も可能である。
(変形例2)
以上の例では、導電性粒子としてアルミニウム粒子が用いられている。しかしながら、導電性粒子としては、他の金属、導電性セラミック(酸化ルテニウム、酸化イリジウムなどの導電性酸化物)、及び導電性樹脂等が用いられてもよい。他の金属としては、金、銀、銅、白金等の貴金属や、チタン、タンタル、ジルコニア、マグネシウム、シリコン、鉄等の弁金属等、広く金属一般が用いられてもよい。望ましくは、容易に塑性変形する金属材料であり、原料の金属粒子自身も成膜・加工時に充分に塑性変形可能である状態であるものが用いられる(アルミのように塑性変形が容易な材料であっても、圧延処理などを施したアルミを粉状に加工した粉末は成膜・加工時に塑性変形せず、成形体が形成できない。たとえば、金属粒子は変形能が高い歪みが少ないもの、アトマイズ粉などが望ましい。)。
また、導電体粒子を覆う誘電体としては、酸化アルミニウム以外にも、酸化タンタル、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、二酸化珪素、窒化シリコン、窒化アルミニウム、窒化タンタル、酸化マグネシウム等の種々の誘電体が用いられてもよい。また、誘電体で覆われた導電体粒子と混合されて原料粉末となる誘電体粒子についても同じである。
特に、チタン、タンタル、ジルコニア、マグネシウム、シリコン、鉄等の弁金属の場合は、熱酸化処理を行なうことで、酸化物皮膜を容易に形成することが可能となる。
(変形例3)
以上の例では、誘電体で覆われた導体粒子を原料粉末としてガスデポジッションによって形成される構造体をキャパシタの誘電体層として応用した例が説明された。
しかしながら、上記構造体の適用範囲は、キャパシタに限られるものではない。例えば、ナノコンポジット磁石、磁気冷凍素子、耐摩耗性表面コート、感圧センサ、超音波センサ、赤外線センサ、温度センサ、バリスタ、各種圧電素子、光変調器、熱電素子等、導体と誘電体の複合材料で形成される装置に広く適用することができる。
酸化アルミニウムによって表面が覆われたAl粉末を原料粉末とし、ガスデポジッション法によって形成された堆積膜の断面を透過電子顕微鏡によって観察した画像の特徴を説明する図面である。 誘電体膜で表面が覆われた、堆積前の導体粒子の状態を説明する模式図である。 実施の形態1に従うキャパシタの製造法の手順を説明するフロー図である。 実施の形態1に従うキャパシタの要部断面図である。 BLキャパシタの要部断面図である。 BLキャパシタの等価回路を説明する図である。 実施の形態2に従うキャパシタの要部断面図である。 実施の形態2に従う構造体の断面を透過電子顕微鏡によって観察した画像の特徴を説明する図面である。 実施例1に従う製造方法の手順を説明するフロー図である。 実施例1で使用する成膜装置の構成図である。 実施例1に従うキャパシタの断面図である。 実施例2に従うキャパシタの断面図である。 実施例3に従うキャパシタの外観を説明する斜視図である。 実施例3に従うキャパシタの外装を透視して内部を観察した図である。 実施例3に従うキャパシタの主要部(誘電体層及び電極)の横断面を説明する図である。 実施例4に従うキャパシタの断面図である。 実施例5に従う電子機器のブロック図である。 実施例5に従う電子機器の要部断面図である。 変形例1に従うキャパシタの内部構造を説明する図である。 ガスデポジッション法で形成した堆積膜を基板から剥離して、堆積膜の上面及び下面を研磨した堆積膜(構造体)の断面を説明する模式図である。
符号の説明
2・・・微粒子 4・・・導体粒子 6・・・誘電体
8・・・Al粒子 10・・・酸化アルミニウム
11・・・実施の形態1(又は実施例1)に従うキャパシタ
12,13・・・構造体 14・・・上部電極 16・・・下部電極
18・・・BLキャパシタ
20・・・半導体化されたチタン酸バリウム粒子
22・・・薄い誘電体の層 24,26・・・端子
28・・・誘電体層 30・・・抵抗
32・・・微小キャパシタ 34・・・実施の形態2に従うキャパシタ
36,38・・・誘電体粒子 40・・・原料粉末
42・・・基板 44・・・成膜装置 46・・・成長室
48・・・ステージ 49・・・振動器
50・・・メカニカルブースターポンプ
52・・・真空ポンプ 54・・・ガスボンベ
56・・・浮遊粉塵化容器 58・・・第1のバルブ
60・・・第2のバルブ 62・・・ノズル
64・・・実施例1に従うキャパシタ 66・・・アルミニウム箔
68・・・電極リード 70・・・絶縁性ケース
72・・・実施例2に従うキャパシタ
74・・・実施例3に従うキャパシタ 76・・・金属ケース
78・・・導電性高分子 80・・・カーボン
82・・・銀ペースト 84・・・第1の電極
86・・・第2の電極 88・・・巻き止めテープ
90・・・封口体(絶縁樹脂) 92・・・巻回されたアルミニウム箔
94・・・プリント基板 96・・・実施例4に従うキャパシタ
98・・・小型電子機器 100・・・IC
102・・・直流電源 104・・・デカップリング・キャパシタ
106・・・電源端子 108・・・エポキシ系樹脂フィルム
110・・・銅配線 112・・・ビア・ホール
114・・・変形例1に従うキャパシタ 116・・・構造体
118・・・第1の内部電極 120・・・第2の内部電極
122・・・第1の外部電極 124・・・第2の外部電極
126・・・上面 128・・・下面

Claims (11)

  1. 誘電体によって表面全体が覆われた導体粒子を、ガスと共に噴射して加速する加速工程と、
    加速された前記導体粒子を基板に衝突させ、前記表面全体が誘電体に覆われたままの状態で前記導体粒子を基板に固着させる固着工程と、
    固着した前記導体粒子で形成される堆積膜を電極で挟む電極形成工程と、
    を有するキャパシタの製造方法。
  2. 請求項1に記載のキャパシタの製造方法において、
    前記加速工程が、前記導体粒子と共に誘電体粒子を加速する工程であり、
    前記固着工程が、前記導体粒子と共に前記誘電体粒子を基板に衝突させる工程であることを、
    特徴とするキャパシタの製造方法。
  3. 誘電体によって表面全体が覆われた導体粒子が基板に衝突し、前記誘電体によって前記表面全体が覆われた状態のまま前記基板に固着して形成された構造体。
  4. 請求項3に記載の構造体において、
    前記導体粒子の間に、誘電体粒子が存在することを、
    特徴とする構造体。
  5. 請求項4に記載の構造体において、
    前記誘電体粒子の平均粒径が、前記導体粒子の平均粒径よりも小さいことを、
    特徴とする構造体。
  6. 請求項3乃至5に記載の構造体が電極で挟まれたキャパシタ。
  7. 請求項6に記載のキャパシタにおいて、
    前記構造体の厚さが、400μmより薄いことを特徴とするキャパシタ。
  8. 請求項7に記載のキャパシタが搭載された電子機器。
  9. 誘電体によって表面全体が覆われた導体粒子に圧縮応力を加えて、前記表面全体が誘電体に覆われたままの状態で前記導体粒子を相互に固着させる固着工程と、
    固着した前記導体粒子で形成される構造体を電極で挟む電極形成工程と、
    を有するキャパシタの製造方法。
  10. 誘電体によって表面全体が覆われた導体粒子に圧縮応力が加えられ、前記誘電体によって前記表面全体が覆われた状態のままで前記導体粒子が相互に固着して形成された構造体。
  11. 請求項10に記載の構造体が電極で挟まれたキャパシタ。
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