JP2010003449A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】カソードガスとアノードガスとが供給され、発電を行う燃料電池スタック40と、カソードガスを燃料電池スタック40に供給するエア供給システム7とを有する燃料電池システム100において、地絡センサ32により地絡が検出された際に、エア供給システム7から供給されるカソードガスの増量を行うことを特徴とする。
【選択図】図3
Description
この燃料電池では、アノード電極とアノード側セパレータとの間に形成された燃料ガス流路に燃料ガスとして水素ガス(アノードガス)を供給するとともに、カソード電極とカソード側セパレータとの間に形成された酸化ガス流路に酸化ガスとして空気(カソードガス)を供給する。これにより、アノード電極で触媒反応により発生した水素イオンが固体高分子電解質膜を透過してカソード電極まで移動し、カソード電極で空気中の酸素と電気化学反応を起こして発電が行われる。
そして、燃料電池内に滞留した生成水が、燃料電池と燃料電池の外部に設けられた補機(加湿器やキャッチタンク等)との間を繋げてしまと、そこから燃料電池が地絡する虞がある。万が一、燃料電池が地絡すると、燃料電池に過剰電流が流れる等、電気トラブルが生じる可能性がある。
これにより、燃料電池スタックの発電量の低下等に伴う燃料電池スタック内での生成水の滞留を防ぎ、生成水による燃料電池スタックの地絡を防ぐことができる。また、燃料電池スタック内での生成水の滞留による各セル間の電食及び漏電を防ぐことができる。
ここで、請求項2に記載した発明によれば、反応ガスの増量を停止した直後に地絡検出手段により地絡が検出されている場合に、燃料電池スタックがフェール状態であると判定することで、地絡の原因が生成水の滞留によるものではなく、他の原因であることを知ることができる。さらに、反応ガスを所定条件で増量した後に反応ガスの増量を停止することで、反応ガスの増量による燃料電池スタックの過乾燥及び燃費の悪化を防止することができる。
(燃料電池)
図1は燃料電池の概略構成図であり、図2はセルの断面図である。
図1に示すように、燃料電池1は、燃料電池スタック40と、燃料電池スタック40から排出される生成水を収容するキャッチタンク(スタック外部デバイス)41とを備えている。
燃料電池スタック40は、板状に形成された単位燃料電池(以下、セルという)55を多数積層して電気的に直列接続されたものであり、その両側にはインシュレータ42を介して一対のエンドプレート43(図1では1枚のみ示す)が配置されている。つまり、多数のセル55は、その積層方向の両端部においてインシュレータ42を間に挟んでエンドプレート43により挟持されている。
次に、本実施形態の燃料電池システムについて説明する。図3は、燃料電池システムの概略構成図である。
図3に示すように、この燃料電池システム100における燃料電池1は、燃料電池車両(不図示)に搭載されたものであって、上述した燃料電池スタック40で構成されている。なお、図3においては、上述したセルキャッチタンク41の記載を省略する。
燃料電池システム100は、アノードガスである水素ガスが貯留され、燃料電池1に向けてアノードガスを供給する水素供給システム15を備えている。この水素供給システム15は、アノードガス供給路17を介して、燃料電池1の入口に接続されている。アノードガス供給路17における水素供給システム15と燃料電池1との間には、アノードガスを所定圧力に減圧する減圧弁(不図示)と、アノードオフガスをアノードガス供給路17に合流させるエゼクタ19とが設けられている。
また、アノードオフガス循環路18からは、水素排出弁21を備えたアノードオフガス排出路22が分岐している。水素排出弁21は、燃料電池1を循環するアノードガス中の不純物(水分や窒素等)の濃度が高くなったとき等、必要に応じて開いてアノードオフガスを排出する。
また、制御部39は、エア供給システム7によるカソードガスの増量を停止した後に、地絡が検出されている場合には、生成水の滞留以外を原因として地絡が発生しているフェール状態であると判定するフェール判定部を備えている。
次に、本実施形態の地絡検出方法について説明する。まず始めに、燃料電池の地絡の発生原因について説明する。図4は、地絡発生時における燃料電池の概略構成図である。
図4に示すように、燃料電池1では、発電を行うとアノードガスとカソードガスとの反応により、燃料電池1内に生成水Wが多量に生成される。生成された生成水Wは、カソードオフガスとともに各セル55の空気通路57を流通してカソードオフガス排出用連通口47に排出される。カソードオフガス排出用連通口47に排出された生成水Wは、中間ジョイント48内を流通してキャッチタンク41内に排出される。そして、生成水Wがキャッチタンク41内に所定量溜まると、生成水Wが燃料電池1の外部へ排出されるようになっている。
まず、図5,6に示すように、ステップS11において、地絡センサ32によりグランド50と燃料電池1(高電圧部)との間の絶縁抵抗値を常時モニタリングする。そして、地絡センサ32は、モニタリングにより得られた結果を抵抗値検出信号として、制御部39に向けて出力する。
一方、ステップS12の判定結果が「YES」の場合、すなわちグランド50と燃料電池1との間の絶縁抵抗値が地絡判定値Rよりも低い場合(図6中時間t1以降)、制御部39は燃料電池1が地絡したと判定し、エア供給システム7に向けてエア制御信号を出力する。そして、ステップS13に進む。
エア供給システム7から供給されるカソードガスが増量されると、まず図3に示すように、増量されたカソードガスが、カソードガス供給路8内を流通し、加湿器31を経て燃料電池スタック40内に供給される。そして、燃料電池スタック40内を流通したカソードガスは、カソードオフガスとなって空気通路57からカソードオフガス排出用連通口47に排出される。
ここで、図7(a)に示すように、カソードオフガス排出用連通口47に排出されたカソードオフガス(図7(a)中矢印)は、カソードオフガス排出用連通口47を流通してキャッチタンク41に向けて流通する。この時、カソードオフガスは、カソードオフガス排出用連通口47から中間ジョイント48内に滞留する生成水Wを下流側(キャッチタンク41側)へ向けて吹き飛ばすように作用する。そして、カソードオフガスにより下流側へ吹き飛ばされた生成水Wは、キャッチタンク41内へ流入してキャッチタンク41から燃料電池1の外部へ排出される。そして、図7(b)に示すように、カソードオフガス排出用連通口47から中間ジョイント48内に滞留した生成水Wは除去される。これにより、図6に示すように、時間t3から時間t4にかけて絶縁抵抗値が回復していく。
ステップS14の判定結果が「NO」の場合、すなわち絶縁抵抗値が地絡判定値R以下の場合、生成水Wを除去しても地絡が回復していないため、フェール判定部により燃料電池1がフェール状態にあると判定してステップS15に進む。
この構成によれば、地絡センサ32により燃料電池1からの地絡が検出された際に、エア供給システム7により燃料電池スタック40に供給するカソードガスを増量することで、増量されたカソードガスにより燃料電池1内に滞留した生成水Wが吹き飛ばされるように燃料電池1の外部へ排出される。つまり、燃料電池1が低負荷状態になり発電量が低下し、カソードガスの供給量が低下した場合であっても、増量したカソードガスによって燃料電池1内に滞留した生成水を除去することができる。
これにより、燃料電池1の発電量の低下等に伴う燃料電池1内での生成水Wの滞留を防ぎ、生成水Wによる燃料電池1の地絡を防ぐことができる。また、カソードオフガス排出用連通口47内での生成水Wの滞留による各セル55間の電食及び漏電も防ぐことができる。
(地絡検出方法)
次に、第2実施形態における地絡検出方法について説明する。図8は、第2実施形態における地絡検出方法を示すフローチャートである。第2実施形態では、地絡が検出された場合にアイドリングストップを禁止する。なお、以下の説明においては、第1実施形態における図6を適宜援用するとともに、上述した第1実施形態と同様のフローについては、説明を省略する。
図8に示すように、ステップS21において、第1実施形態と同様に地絡センサ32によりグランド50と燃料電池1との間の絶縁抵抗値を常時モニタリングし、ステップS22において、グランド50と燃料電池1との間の絶縁抵抗値が、地絡判定値Rより低いか否かを判定する(絶縁抵抗<判定値)。
一方、ステップS22の判定結果が「YES」の場合、すなわち絶縁抵抗値が地絡判定値Rよりも低い場合(図6中時間t1以降)、燃料電池1が地絡していると判定し、エア供給システム7に向けてエア制御信号を出力する。そして、ステップS23に進む。
ステップS25の判定結果が「NO」の場合、すなわち絶縁抵抗値が地絡判定値R以下の場合、生成水Wを除去しても地絡が回復していないため、フェール判定部により燃料電池1がフェール状態にあると判定してステップS26に進む。
そして、ステップS27において、制御部39によりアイドリングストップの許可を行い、フローを終了する。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態は、制御部39がカソードガスを増量してからの時間を検出する時間検出手段を有している点で、上述した実施形態と相違している。また、上述したフェール判定部が、時間検出手段により検出された時間が所定時間以上経過しても、地絡センサ32により地絡が検出されている場合には、フェール状態と判定するようになっている。
(地絡検出方法)
図9は、第3実施形態における地絡検出方法を示すフローチャートである。なお、以下の説明においては、上述した第1実施形態と同様のフローについては、説明を省略する。
図9に示すように、ステップS31からステップS33までは、上述した第1実施形態のステップS11からステップS13と同様のフローを行う。
ステップS34における判定結果が「NO」の場合、すなわちカソードガスの供給時間が所定時間を経過していない場合は、ステップS33に戻り、カソードガスの増量を継続する。
一方、ステップS34における判定結果が「YES」の場合、すなわちカソードガスの供給時間が所定時間を経過した場合は、ステップS35に進む。
ステップS35の判定結果が「NO」の場合、すなわち絶縁抵抗値が地絡判定値R以下の場合、生成水Wを除去しても地絡が回復していないため、フェール判定部により燃料電池1がフェール状態にあると判定してステップS36に進む。
そして、ステップS37において、制御部39からエア供給システム7に向けてエア量制御信号を出力する。エア量制御信号を受信したエア供給システム7は、カソードガスの増量を停止してカソードガスの供給量を定常量Q(図6参照)に戻す。
以上により、本実施形態のフローを終了する。
また、カソードガスを所定量増量しても地絡が回復していない場合に、地絡の原因が生成水W(図7参照)の滞留によるものではなく他の原因に基づくものであるとして、フェール判定部により燃料電池スタック40がフェール状態であると判定する。この場合には、カソードガスの増量を継続しても地絡を解消することができないので、カソードガスの増量を停止させることで、カソードガスの増量による燃料電池スタック40の過乾燥及び燃費の悪化を防止することができる。
例えば、上述した第3実施形態では、カソードガスの供給量を増量してからの時間を計測するための時間検出手段を備える構成について説明したが、カソードガスを増量してからの供給量を計測するガス量計測手段を備えるような構成にしても構わない。この場合、カソードガスを増量してから所定量を増量した後に、絶縁抵抗値が地絡判定値よりも高いか否かを判定する。その後、カソードガスの増量を停止してカソードガスの供給量を定常量に戻すことで、上述した第3実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
Claims (6)
- 反応ガスを供給し、発電を行う燃料電池スタックと、
前記反応ガスを前記燃料電池スタックに供給する反応ガス供給手段とを有する燃料電池システムにおいて、
前記燃料電池スタックからの地絡を検出する地絡検出手段と、
前記地絡検出手段により地絡が検出された際に、前記反応ガス供給手段から供給される反応ガスの増量を行う反応ガス増量手段とを有することを特徴とする燃料電池システム。 - 前記地絡検出手段による検出結果に基づいて、前記燃料電池スタックが生成水の滞留以外を原因として地絡が発生しているフェール状態であるか否かを判定するフェール判定部を有し、
前記フェール判定部は、前記反応ガス増量手段による反応ガスを所定条件で増量した後に、前記地絡検出手段により地絡が検出されている場合には、フェール状態であると判定することを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 前記反応ガス増量手段により反応ガスの供給量を増量してからの供給時間を検出する時間検出手段と、
前記地絡検出手段による検出結果に基づいて、前記燃料電池スタックがフェール状態であるか否かを判定するフェール判定部と、を有し、
前記フェール判定部は、前記時間検出手段により検出された時間が所定時間以上経過しても、前記地絡検出手段により地絡が検出されている場合には、フェール状態であると判定し、前記反応ガス増量手段による反応ガスの増量を停止させることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 前記反応ガス増量手段により反応ガスの供給量を増量してからのガス供給量を検出するガス量検出手段と、
前記地絡検出手段による検出結果に基づいて、前記燃料電池スタックがフェール状態であるか否かを判定するフェール判定部と、を有し、
前記フェール判定部は、前記ガス量検出手段により検出されたガス供給量が所定量以上経過しても、前記地絡検出手段により地絡が検出されている場合には、フェール状態であると判定し、前記反応ガス増量手段による反応ガスの増量を停止させることを特徴とする請求項1記載の燃料電池システム。 - 前記反応ガス増量手段による反応ガス増量後に地絡が解消された場合には、前記反応ガスの増量を停止させることを特徴とする請求項3または請求項4記載の燃料電池システム。
- 前記地絡検出手段により地絡が検出されている場合には、アイドリングストップを禁止することを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載の燃料電池システム。
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