JP2010002110A - 冷凍冷蔵庫 - Google Patents

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【課題】冷蔵庫において、超音波霧化装置を用いることなく、野菜室の低温・高湿環境を実現すること。
【解決手段】冷凍冷蔵庫は、野菜室6を含む複数の貯蔵室を形成した冷蔵庫本体1と、貯蔵室の温度を検出する温度検出手段54と、貯蔵室へ供給する冷気の量を制御する制御装置とを備える。野菜室6は青果物を収納するプラスチック製の野菜室容器52を備えている。温度検出手段は、野菜室容器内に収納された貯蔵物の表面温度と、野菜室容器52の表面温度とを検出する。制御装置は、温度検出手段54で検出された貯蔵物の表面温度と野菜室容器52の表面温度とに基づいて、野菜室6への冷気の供給量を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷凍冷蔵庫に係り、特に野菜室の貯蔵状態に合った制御を行う冷凍冷蔵庫に好適なものである。
青果物の鮮度保持は、低温・高湿状態で保存することで、貯蔵中に青果物の組織内で行われる酵素反応の抑制、栄養素の劣化抑制、青果物からの水分蒸散の抑制が可能となる。植物性の野菜や果実等の収穫後も生きている青果物は、鮮度保持の難しい食材であり、保存の際は特に低温・高湿状態を保つことが重要となる。
野菜や果実等の青果物は、収穫前は光合成により自ら栄養分を作りだすが、収穫後も青果物自身の成分を源に呼吸・蒸散作用を行うことで品質が低下する。これらの作用を抑制して鮮度を保持するには、低温保存が効果的である。なお、野菜の中でも、葉菜は根茎菜に比べて呼吸作用が盛んであり、呼吸作用の大きいものほど消耗も大きく鮮度保持が困難である。青果物の呼吸作用は、温度と深い関係があり、低温ほど抑制される。そして、呼吸作用で発生したエネルギーは熱となって放出されるので、貯蔵量が大量になると青果物の温度上昇に注意する必要性がある。
また、野菜や果実等の青果物の多くは、大部分が水で構成されているので、蒸散作用により水が失われると、著しく品質が低下する。一般に5%の重量減少があれば、外観上で鮮度低下が明らかになり、細胞の膨圧低下により肉質、食感が悪くなる。重量に対し露出表面積の大きいものは蒸散が急速であり、葉菜や果菜は非常に大きい。また、呼吸量の大きいものは、蒸散速度も速い。なお、葉菜では、気孔が沢山存在することも大きく影響している。この蒸散作用は湿度や温度に影響されるので、低温・高湿状態にして蒸散速度を遅くする必要性がある。
以上のことから、低温・高湿状態で青果物を保存することにより、呼吸・蒸散作用の影響を抑え、青果物の鮮度を保つことが可能となる。
そこで、野菜室内を低温・高湿状態にする開発が従来から行われてきた。例えば、特開2007−468888号公報(特許文献1)に示す冷蔵庫がある。
この特許文献1の冷蔵庫は、野菜室の密閉容器内を低温に制御し、超音波霧化装置により高湿状態を作るものである。具体的には、この冷蔵庫は、野菜等の食品を保存している貯蔵室に高湿手段である超音波霧化装置を設けると共に、この電流検知回路の電流値を検出して霧化状態を把握する霧化判定手段を設けることにより、圧電素子の温度、周囲環境および霧化量を調節するものである。
また、特開2002−71252号公報(特許文献2)の冷蔵庫が案出されている。この特許文献2の冷蔵庫は、冷凍サイクルによって生成された冷気を冷蔵室や冷凍室等の室内へ強制的に循環させ、非接触で温度を検出する複数個の検出素子からなる温度検出手段によって室内に収納された貯蔵物の表面温度を検出し、その結果に基づいて室内に導入される冷気の速度もしくは風量を制御するものである。
特開2007−468888号公報 特開2002−71252号公報
しかし、前記特許文献1の冷蔵庫では、超音波霧化装置によって発生させるミストの粒径が大きくなるため、青果物内に十分浸透できず、浸透できないミストが食品の表面を濡らし、これによって、腐敗菌の発育や組織の傷みが促進され、青果物の品質の低下を招くおそれがあった。
また、この特許文献1の冷蔵庫では、霧化部の水分状態を検知することで、噴霧量の制御を行っているが、この場合、貯蔵量を考慮した霧化ではないので、貯蔵量が少ない状態等での無駄な発振を抑制することができず、消費電力の増大を招いていた。
一方、前記特許文献2の冷蔵庫では、貯蔵した缶入り飲料等の食品の表面温度によって冷却制御を行うものであり、青果物の呼吸・蒸散作用による野菜室の室温、湿度の変化を考慮したものではなく、青果物の貯蔵状態に適した冷却制御を行っているとは言えなかった。
本発明の目的は、超音波霧化装置を用いることなく、野菜室の貯蔵状態に合った冷却制御を行うことで、野菜室の低温・高湿環境を実現できる冷蔵庫を提供することにある。
前述の目的を達成するための本発明の第1の態様では、野菜室を含む複数の貯蔵室を形成した冷蔵庫本体と、前記貯蔵室の温度を検出する温度検出手段と、前記貯蔵室へ供給する冷気の量を制御する制御装置と、を備えた冷凍冷蔵庫において、前記冷蔵庫本体は前記野菜室への冷気量を調節する風量調整ダンパを備えており、前記野菜室は青果物を収納するプラスチック製の野菜室容器を備えており、前記温度検出手段は、前記野菜室容器内に収納された貯蔵物の表面温度と、前記野菜室容器の表面温度とを検出するものであり、前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室容器の表面温度とに基づいて、前記野菜室への冷気の供給量を制御することにある。
係る本発明の第1の態様におけるより好ましい具体的構成例は次の通りである。
(1)前記冷蔵庫本体内に前記野菜室への冷気量を調節する風量調整ダンパを備え、前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室の表面温度とに基づいて、前記風量調整ダンパを制御して前記野菜室への冷気の供給量を調節すること。
(2)前記野菜室容器内に冷気を通風する通風口およびこの通風口を開閉する開閉手段を備え、前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室の表面温度とに基づいて、前記開閉手段を制御して前記野菜室容器内への冷気の供給を調節すること。
(3)前記野菜室容器内に冷気を通風する通風口およびこの通風口を開閉する開閉手段を備え、前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室の表面温度とに基づいて、前記風量調節ダンパの制御と共に、前記開閉手段を制御して前記野菜室容器内への冷気の供給を調節すること。
(4)前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室の表面温度とを適宜の時間長さの平均温度として算出し、この平均温度が前記野菜室の設定温度より所定温度以上高い場合に、前記風量調節ダンパおよび前記開閉手段を全開に制御すること。
(5)前記制御装置は前記適宜の時間長さの平均温度の算出を経時的に繰り返して行うこと。
(6)前記複数の貯蔵室は前記野菜室の他に冷凍室を有し、前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室の表面温度とを適宜の時間長さの平均温度として算出し、この平均温度が前記野菜室の設定温度より低い場合、除霜運転時に、前記冷凍室の冷気戻り口に設けた冷凍室ダンパを閉め且つ前記風量調整ダンパを一部開くように制御すること。
また、本発明の第2の態様では、野菜室および冷凍室を含む複数の貯蔵室を形成した冷蔵庫本体と、前記貯蔵室の温度を検出する温度検出手段と、前記貯蔵室へ供給する冷気の量を制御する制御装置と、を備えた冷凍冷蔵庫において、前記野菜室は青果物を収納するプラスチック製の野菜室容器を備えており、前記温度検出手段は、前記野菜室容器内に収納された貯蔵物の表面温度と、前記野菜室容器の表面温度とを検出するものであり、前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室の表面温度とを適宜の時間長さの平均温度として算出し、この平均温度が前記野菜室の設定温度より低い場合、除霜運転時に、前記冷凍室の冷気戻り口に設けた冷凍室ダンパを閉め且つ前記風量調整ダンパを一部開くように制御することにある。
係る本発明の冷蔵庫によれば、超音波霧化装置を用いることなく、野菜室の貯蔵状態に合った冷却制御を行うことで、野菜室の低温・高湿環境を実現できる。
以下、本発明の一実施形態の冷凍冷蔵庫について図面を参照しながら説明する。
まず、図1および図2を参照しながら、本実施形態の冷凍冷蔵庫70の全体概要について説明する。図1は本実施形態の冷凍冷蔵庫の扉を外した状態の正面図、図2は図1のA−A断面図である。
冷凍冷蔵庫70は、複数の貯蔵室を形成する冷凍冷蔵庫本体1と、これらの貯蔵室の前面開口部を開閉する冷凍冷蔵庫扉とを備える。この冷凍冷蔵庫本体1は、内部最上段に冷蔵室2を有し、内部最下段に野菜室6を有している。これら冷蔵室2、野菜室6は、冷蔵温度帯の貯蔵室である。
冷蔵室2と野菜室6との間には、これらの両室2、6と断熱壁で仕切られた貯蔵室3〜5が配設されている。これらの貯蔵室3〜5は、0℃以下の冷凍温度帯の貯蔵室であり、上部の左側に配置された製氷室3、上部の右側に配置された急速冷凍室4、および下部に鉢された冷凍室5で構成されている。製氷室3内には、自動製氷装置23および貯氷容器25が備えられている。貯氷容器25は引き出し式の扉を引き出すことによって扉と供に引き出される構成となっている。また、急速冷凍4および冷凍室5もそれぞれ、引き出し式の急速冷凍室扉9および下段冷凍室扉10によって前面開口部が閉塞される。これらの扉9、10を引き出すことによって、急速冷凍4および冷凍室5の前面開口部が開放され、内部の急速冷凍室容器26、下段冷凍室容器14が引き出される。
冷凍室5には、下段からそれぞれ下段冷凍室容器14、中段冷凍室容器15、上段冷凍室容器16からなる上下3個の容器が収納されている。下段冷凍容器14および中段冷凍容器15は、冷凍室扉10の引き出し枠に支持され、この冷凍室扉7の開閉に連動して冷凍室5内を出入する。上段冷凍室16は冷凍室5の側壁を構成する内箱側面に設けられたレールを利用し冷凍室5に対して引き出し可能な構成となっている。さらに、各容器14、15、16は互いに深さ寸法が異なる容器であり、大きさの異なる各種の食品の収納に適したものとしている。
冷蔵室2の最下段空間には、左から順に、製氷室3の製氷皿23に製氷水を供給するための製氷水タンク24、卵を収納するための卵ケース8が収納されている。最上段の冷蔵室2は、回転式の冷蔵室扉7によって閉塞される。回転扉7は観音開き式の両開きの扉としてもよく、一枚の扉体によって閉塞する片開きの扉としてもよい。
野菜室6には、青果物を収納するための野菜室容器52と、この野菜室容器52の上面開口を塞ぐための野菜室容器蓋50とが備えられている。野菜室扉11を引き出すと、野菜室容器52が引き出される構成となっている。野菜室容器蓋50は、野菜室扉11を閉じた時に、野菜室容器52の上面開口を塞ぐものであり、冷蔵庫本体1に取り付けられている。冷気は、野菜室容器52の周囲を流れることで、野菜室容器52内に収納された青果物を間接的に冷却する。
また、野菜室6の後方の冷凍冷蔵庫本体1の外側には、冷凍サイクルの一部を構成する圧縮機21が配設されている。冷凍サイクルは、圧縮機21、凝縮器、減圧装置、蒸発器18、圧縮機21の循環路となるように、これらの機器を接続して構成されている。
冷凍温度帯の貯蔵室3〜5の背面部には、冷却器室17が配設されている。冷却器室17には、冷凍サイクルの一部を構成する蒸発器18が設置されている。蒸発器18の上方には、送風ファン20が備えられている。蒸発器18によって冷却された冷気は、送風ファン20よって冷蔵室2、製氷室3、急速冷凍室4、冷凍室5、野菜室6の各貯蔵室へ送られる。詳述すると、送風ファン20によって送られる冷気は、その一部が風量調整ダンパ19を介して冷蔵室2および野菜室6の冷蔵温度帯の貯蔵室に送られ、他の一部が製氷室3、急速冷凍室4および冷凍室5の冷凍温度帯の貯蔵室に送られる。冷凍温度帯の貯蔵室を冷却した冷気の戻り口には、その戻り口を開閉するための冷凍室ダンパ55が配設されている。
風量調整ダンパ19を通して冷蔵室2および野菜室6に送られる冷気は、冷蔵室送風ダクトと野菜室送風ダクトとに分岐されて冷蔵室2および野菜室6に供給される。風量調整ダンパ19は、冷蔵室ダクトと野菜室ダクトを開閉する平板状のダンパであり、回転軸回りに回転可能に設けられているので、冷蔵室送風ダクトと野菜室送風ダクトの双方を「閉」又は「開」状態にすることが可能である。また風量調整ダンパ19の回転角度を調整することにより、冷蔵室送風ダクトを「開」、野菜室送風ダクトを「閉」のように冷気の送風量を独立して制御することが可能である。風量調整ダンパ19による開閉は、図示しない制御装置によって制御される。また、冷気戻り口に設置した冷凍室ダンパ55の開閉もこの制御装置によって制御される。この冷凍室ダンパ55は、霜取り運転時に閉状態とされる。
冷蔵室2または野菜室6の湿度が低い場合は、霜取り運転終了後、蒸発器18の温度が冷蔵温度帯の温度以下に低下した時に、冷凍室ダンパ55を閉めた状態のままとし、風量調整ダンパ19を開状態にすることにより、霜取り時に発生した水分を冷蔵室2または野菜室6に供給する。これによって、冷蔵室2または野菜室6の湿度を上昇させることができる。
冷凍室5の背面に位置する仕切り部材22には、複数の冷気吐出口が設けられている。送風ファン20からの冷気が各冷気吐き出し口に分岐されて製氷室3、急速冷凍室4および冷凍室5へと吐き出される。製氷室3へと送られた冷気は、自動製氷装置23の製氷皿内に貯められた水を冷却して製氷を行った後、下方の冷凍室5へと送られる。急速冷凍室4へと送られた冷気は、急速冷凍室4を冷却した後、下方の冷凍室5へと送られる。冷凍室5へ送られ、冷凍室5内を冷却した冷気は、冷気戻り口27から冷却器室17へと戻される。なお、仕切り部材22は、冷凍室5と冷却器室17との間を仕切り、冷凍室5の背面を構成している。
送風ファン20によって蒸発器18から冷蔵室2や野菜室6へと送られる冷気は、冷蔵室2および野菜室6を冷却した後、図示しない冷気戻り通路から冷却器室17へと戻される。このように、本実施形態の冷蔵庫は、冷気の循環構造を有しており、各貯蔵室を所定の温度に維持するようになっている。
次に、図3および図4を参照しながら、野菜室6の具体的構成および冷却制御について説明する。図3は野菜室6の拡大断面図、図4は野菜室扉および野菜室容器の断面斜視図である。
野菜室容器52は、その側面外側に設けられたローラ(図示せず)を野菜室側壁に設けられた野菜室レール(図示せず)に乗せ、前後に移動可能に備えられている。野菜室容器蓋50の下面には、貯蔵物である青果物の表面温度および野菜室容器52の表面温度を検出する温度検出手段54が設けられている。温度検出手段54は、吐き出し冷気の低温から保護するために、保護部材57を備えている。
また、野菜室容器52の背面には、野菜室容器52内に冷気を通風する通風口を構成するスリット58が設けられている。そして、スリット58の背面側には、スリットを開閉する開閉手段59が設けられている。開閉手段59は、冷蔵庫本体1側に取り付けられ、制御装置によって開閉駆動を制御される。この開閉手段59は、スリット58と同じ幅のリブを有する部材を野菜室容器52のスリット58の裏側に設置し、それをアクチュエータで左右に動作させることにより、スリット58の通風量を制御できるようにしたものである。係る構成によって、野菜室容器52の細かな温度制御を可能としている。
野菜室容器52の貯蔵状態の計測には、まず温度検出手段54によって野菜室6内の温度を数箇所計測する。この計測で得られた温度データと予め設定した設定温度との差によって、野菜室容器52の貯蔵状態を予測し、冷却制御を行う。ここで、野菜室容器52と青果物の温度特性について説明する。青果物の大部分を占める水の比熱は4.2(J/gK)であるのに対し、野菜室容器52に用いられるプラスチック製樹脂の比熱は1.05〜2.1(J/gK)であり、水に対して極めて低い。従って、青果物は冷えにくい性質であり、野菜室容器52は冷えや易い性質であるため、冷却された状態にある野菜室容器52の温度は、後から入れた青果物よりも冷たい温度状態にあるが、野菜室容器内の温度が上昇すると、それに伴って温度上昇しやすい。そこで、青果物の温度特性と野菜室容器52の温度特性に違いがあることを用いて、温度検知手段54により、貯蔵物の表面温度と野菜室容器52の表面温度とを計測し、これに基づいて野菜室6の貯蔵状態を予測し、冷却制御を行うこととした。
次に、野菜室6の具体的な冷却制御方法について説明する。
まず、野菜室6の設定温度を3〜5℃の範囲内に設定する。温度検出手段54により、所定時間間隔で予め設定された複数の野菜室内温度計測点の温度を検出し、その平均値を検出温度とする。なお、この測定点には、貯蔵物と野菜室容器52の両方が含まれるものとする。この検出温度の算出は、適宜の時間長さで検出された温度を用いて行われると共に、経時的に繰り返して行われる。
温度検出手段54で得られた検出温度が設定温度より所定温度以上高い場合は、青果物が多く貯蔵された状態と予測する。この予測によれば、貯蔵された青果物の呼吸作用によって発生される熱エネルギーによる野菜室容器52内の温度上昇が野菜室容器52の温度上昇に反映されているので、青果物の表面温度を単に温度検出する場合に比較して、精度よく野菜室容器52内の貯蔵状態を検出することができる。
青果物が多く貯蔵された場合には、青果物の呼吸作用による熱放出で貯蔵室内温度が上がり、さらに呼吸・蒸散作用を促進して青果物の品質を劣化させてしまうことになる。そこで、本実施形態では、風量調整ダンパ19およびスリット58を全開にし、素早く冷気を送り、温度を下げて呼吸・蒸散作用の抑制を行うように制御している。
また、検出温度が設定温度より低い場合は、貯蔵された青果物が少なく且つ野菜室容器52及び青果物が十分冷えている状態であると予測される。貯蔵された青果物が少ない場合、野菜室容器52内の湿度低下により、貯蔵された青果物から蒸散し易い状態となる。また、貯蔵された青果物が十分冷えている状態である場合、冷却し過ぎによる低温障害を起こす可能性がある。そこで、検出温度が設定温度より低い場合は、除霜運転時に冷凍室ダンパ55を閉めて風量調整ダンパ19を一部開いて(半開にして)、霜取りを利用した間接冷却により、ゆっくりと冷却しながら湿度を上げて蒸散抑制を行うように制御している。
また、青果物の保存には鮮度を保つために、安定した冷却が必要となる。そこで、冷蔵庫内温度変動幅を小さくすることが重要となる。従来の冷蔵庫では、空気温度を測定して野菜室の温度制御を行っているが、この場合、扉開閉等により空気温度が上昇し、温度制御にハンチングを起こし、圧縮機がオンオフを繰り返すことで温度変動が生じて安定した冷却が出来なかった。本実施形態のような貯蔵物温度管理によれば、貯蔵物の大きな熱容量によってドア開閉時の空気温度上昇に影響されずに、安定した冷却を行うことが可能となる。熱容量の低い空気と比較して、熱容量の高い水分を含む青果物は、扉開閉によりすぐに温度が上昇することはない。従来のように空気温度上昇によって予め冷えた青果物をさらに冷却してしまうことによる凍結や低温障害といった弊害を抑制することができ、余計な冷却を行わないことで省エネにもつながる。
以上から、野菜室6に収納された貯蔵物と野菜室容器50の表面温度を計測することにより、貯蔵状態に合った冷却が可能となり、ミスト等を用いなくても高湿・低温の環境を作ることが可能となる。また、温度変動による貯蔵物への影響を抑制することで、青果物の鮮度保持が可能となる。
本発明を備えた冷凍冷蔵庫の扉を外した正面図。 図1の要部拡大断面図である。 野菜室6の拡大断面図である。 野菜室6の斜視面図である。
符号の説明
1…冷凍冷蔵庫本体、2…冷蔵室、3…製氷室、4…急速冷凍室、5…冷凍室、6…野菜室、7…冷蔵室扉、8…卵ケース、9…急速冷凍室扉、10…冷凍室扉、11…野菜室扉、14…下段冷凍室容器、15…中段冷凍室容器、16…上段冷凍室容器、17…冷却器室、18…蒸発器、19…風量調整ダンパ、20…送風ファン、21…圧縮機、23…自動製氷装置、24…製氷水タンク、25…貯氷容器、26…急速冷凍室容器、52…野菜室容器、55…冷凍室ダンパ、58…スリット(通風口)、59…開閉手段、70…冷凍冷蔵庫。

Claims (8)

  1. 野菜室を含む複数の貯蔵室を形成した冷蔵庫本体と、
    前記貯蔵室の温度を検出する温度検出手段と、
    前記貯蔵室へ供給する冷気の量を制御する制御装置と、を備えた冷凍冷蔵庫において、
    前記野菜室は青果物を収納するプラスチック製の野菜室容器を備えており、
    前記温度検出手段は、前記野菜室容器内に収納された貯蔵物の表面温度と、前記野菜室容器の表面温度とを検出するものであり、
    前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室容器の表面温度とに基づいて、前記野菜室への冷気の供給量を制御する
    ことを特徴とする冷凍冷蔵庫。
  2. 請求項1において、前記冷蔵庫本体内に前記野菜室への冷気量を調節する風量調整ダンパを備え、前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室の表面温度とに基づいて、前記風量調整ダンパを制御して前記野菜室への冷気の供給量を調節することを特徴とする冷凍冷蔵庫。
  3. 請求項1において、前記野菜室容器内に冷気を通風する通風口およびこの通風口を開閉する開閉手段を備え、前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室の表面温度とに基づいて、前記開閉手段を制御して前記野菜室容器内への冷気の供給を調節することを特徴とする冷凍冷蔵庫。
  4. 請求項2において、前記野菜室容器内に冷気を通風する通風口およびこの通風口を開閉する開閉手段を備え、前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室の表面温度とに基づいて、前記風量調節ダンパの制御と共に、前記開閉手段を制御して前記野菜室容器内への冷気の供給を調節することを特徴とする冷凍冷蔵庫。
  5. 請求項4において、前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室の表面温度とを適宜の時間長さの平均温度として算出し、この平均温度が前記野菜室の設定温度より所定温度以上高い場合に、前記風量調節ダンパおよび前記開閉手段を全開に制御することを特徴とする冷凍冷蔵庫。
  6. 請求項5において、前記制御装置は前記適宜の時間長さの平均温度の算出を経時的に繰り返して行うことを特徴とする冷凍冷蔵庫。
  7. 請求項4において、前記複数の貯蔵室は前記野菜室の他に冷凍室を有し、前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室の表面温度とを適宜の時間長さの平均温度として算出し、この平均温度が前記野菜室の設定温度より低い場合、除霜運転時に、前記冷凍室の冷気戻り口に設けた冷凍室ダンパを閉め且つ前記風量調整ダンパを一部開くように制御することを特徴とする冷凍冷蔵庫。
  8. 野菜室および冷凍室を含む複数の貯蔵室を形成した冷蔵庫本体と、
    前記貯蔵室の温度を検出する温度検出手段と、
    前記貯蔵室へ供給する冷気の量を制御する制御装置と、を備えた冷凍冷蔵庫において、
    前記冷蔵庫本体は前記野菜室への冷気量を調節する風量調整ダンパを備えており、
    前記野菜室は青果物を収納するプラスチック製の野菜室容器を備えており、
    前記温度検出手段は、前記野菜室容器内に収納された貯蔵物の表面温度と、前記野菜室容器の表面温度とを検出するものであり、
    前記制御装置は、前記温度検出手段で検出された前記貯蔵物の表面温度と前記野菜室の表面温度とを適宜の時間長さの平均温度として算出し、この平均温度が前記野菜室の設定温度より低い場合、除霜運転時に、前記冷凍室の冷気戻り口に設けた冷凍室ダンパを閉め且つ前記風量調整ダンパを一部開くように制御する
    ことを特徴とする冷凍冷蔵庫。
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