JP2010002006A - センサ付き転がり軸受装置 - Google Patents

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康彦 石井
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Abstract

【課題】メンテナンス性の高いセンサ付き転がり軸受装置を提供する。
【解決手段】本発明のセンサ付き転がり軸受装置1は、外輪3と内軸2との相対回転を検出するためのセンサ機構と、外輪3と内軸2との環状開口を密封する密封機構とを備えている。密封機構は、内軸2の端部外周面に一体回転可能に固定されたスリンガ10と、外輪3の内周面3cに内嵌された環状の芯金11とを備えている。センサ機構は、スリンガ10に一体回転可能に固定された着磁パルサリング12と、磁気センサ13を含むセンサ部14と、外輪3の外周面3dに外嵌固定された環状の固定部材15と、この固定部材15にセンサ部14を着脱可能に取り付ける取付具21,22とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば、自動車等の車輪を支持するためのセンサ付き転がり軸受装置に関する。
自動車などの車輪を支持する転がり軸受装置には、アンチロックブレーキシステム等を制御するために、当該車輪の回転速度を検出するためのセンサが組み込まれたものがある。
このようなセンサ付き転がり軸受装置において、内外輪間を密封するための密封機構にセンサ機構を一体に組み込んだ、センサ付きの密封装置が用いられる場合がある。
上記センサ付き密封装置としては、例えば、回転輪である内輪に一体回転可能に固定されたスリンガと、このスリンガに一体回転可能に固定された着磁パルサリングと、固定輪である外輪に固定されるとともに前記スリンガに接触するシール部材を備えた環状の芯金と、この芯金に一体成形された樹脂リングと、この樹脂リング内部に埋包固定され前記着磁パルサリングに近接配置された磁気センサとを有したものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−127142号公報
上記従来例のセンサ付き転がり軸受装置において、磁気センサは、芯金に一体成形された樹脂リングに埋包固定されているため、例えば、磁気センサを交換しようとすると、密封機構を構成している芯金ごと取り外して交換する必要がある。このため、メンテナンスに手間がかかるという問題を有していた。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、メンテナンス性の高いセンサ付き転がり軸受装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明であるセンサ付き転がり軸受装置は、車体側に固定される外輪と、車輪が固定される内輪部材と、前記外輪と前記内輪部材との間に介在している複数の転動体と、前記外輪と前記内輪部材との相対回転を検出するためのセンサ機構と、前記外輪と前記内輪部材との環状開口を密封する密封機構と、を備え、前記密封機構は、前記内輪部材の端部の外周面に一体回転可能に固定された環状のスリンガと、前記外輪の端部の内周面に内嵌されているとともに、前記スリンガに接触するシール部材を備えた環状の芯金と、を備え、前記センサ機構は、前記密封機構が密封している密封空間内で前記スリンガに一体回転可能に固定されているとともに、外周面側が被検出面とされた環状の着磁パルサリングと、前記着磁パルサリングの被検出面の径方向外方に近接配置されて前記着磁パルサリングの磁極の変化を検出する磁気センサを有しているセンサ部と、前記外輪の外周面に外嵌固定された環状の固定部材と、前記固定部材に前記センサ部を着脱可能に取り付けている取付具と、を有していることを特徴とする。
上記のように構成されたセンサ付き転がり軸受装置によれば、磁気センサは、外輪の外周面に外嵌固定された固定部材に着脱可能に固定されているので、外輪の内周面に内嵌されている芯金に対して別個独立に着脱することができ、磁気センサの交換に際して、上記従来例のように芯金ごと交換する必要がない。この結果、当該センサ付き転がり軸受装置のメンテナンス性を高めることができる。
前記固定部材は、その一端部が前記外輪の端部の外周面に外嵌固定され当該外輪の端面よりも軸方向外方に突出して前記密封機構の径方向外側を覆っている筒状の嵌合部と、この嵌合部の他端部から径方向内側に延びて前記密封機構の軸方向外側を覆っている環状部とを有し、前記環状部の先端と前記内輪部材の外周面との間にシール隙間が形成されていることが好ましい。
この場合、固定部材は、内輪部材の外周面との間でシール機能を担い、密封機構の外周側及び外方端部側を覆うことで、内輪部材の相対回転を阻害することなく密封機構が外部の塵埃や泥水等に直接曝されるのを防止することができ、その結果、密封機構の密封性や耐久性を高めることができる。
前記固定部材は、前記センサ部を取り付けるための被取付部を有し、前記センサ部は、前記磁気センサを埋設している樹脂部材を有し、前記取付具は、前記被取付部に形成された取付孔に挿入されるボルトと、前記取付孔に挿入された前記ボルトに螺合するナットからなり、このボルト及びナットの一方が前記樹脂部材にインサート成形されていることが好ましい。このようにボルト及びナットの一方をセンサ部の樹脂部材にインサート成形しておくと、固定部材に対するセンサ部の着脱が非常に簡単になり、メンテナンス性をより向上することができる。
本発明のセンサ付き転がり軸受装置によれば、メンテナンス性を高めることができる。
図1は本発明の実施形態に係るセンサ付き転がり軸受装置の構成を示す断面図である。このセンサ付き転がり軸受装置1は、自動車など車両の駆動輪を懸架装置に対して回転自在に支持するものである。
図1において、センサ付き転がり軸受装置1は、複列のアンギュラ玉軸受を構成しており、図示しない駆動輪が取り付けられるフランジ部2aを有する内軸2と、内軸2の外周側に同心に配置された外輪3と、内軸2と外輪3の間に介在した転動体としての複数の玉4と、これら玉4を周方向に等配に保持する保持器5とを備えている。また、このセンサ付き転がり軸受装置1は、さらに、内軸2及び外輪3間の環状空間におけるフランジ部2a側である軸方向一端側の環状開口を密封するシール6と、軸方向他端側の環状開口を密封するとともに内軸2の回転速度を検出するためのセンサ機構を備えたセンサ付き密封装置7とを備えている。
外輪3は、車両側に固定される固定輪であり、外周面には車両の懸架装置に取り付けるための取付フランジ3aが形成されている。また、その内周面には玉4が転動する複列の外輪軌道3bが形成されている。
内軸2は、前記駆動輪が取り付けられる車軸であるとともに、当該センサ付き転がり軸受装置1の内輪部材を構成しており、フランジ部2aが形成された内軸本体8と、この内軸本体8の車両内側(図1中紙面左側)他端に嵌合固定された円環状の内輪環9とを備えている。
内軸2に形成されたフランジ部2aには、前記駆動輪を当該フランジ部2aに固定するための複数のハブボルト2a1が固定されている。また、内軸2の外周面には、複列の外輪軌道3bに対向して複列の内輪軌道2bが形成されており、複数の玉4は、内輪軌道2b及び外輪軌道3bとの間に転動自在に配置されている。
また、内軸2には、軸方向に貫通する貫通孔2cが設けられており、この貫通孔2cには、前記駆動輪を駆動するためのドライブシャフト(図示せず)と連結するための等速ジョイントのシャフト部(図示せず)が挿入される。前記シャフト部と、内軸2とは、互いにスプライン嵌合されることで、一体回転可能に固定される。
上記構成によって、センサ付き転がり軸受装置1は、内軸2を外輪3に対して回転自在に支持しており、内軸2に固定される前記駆動輪を回転自在に支持する。
内軸2と外輪3との間の環状開口を密封しているセンサ付き密封装置7は、内輪環9の外周面に一体回転可能に外嵌固定された円環状のスリンガ10と、外輪3端部の内周面3cに内嵌固定された環状の芯金11と、スリンガ10に一体回転可能に固定された円環状の着磁パルサリング12と、内部に磁気センサ13を備えたセンサ部14と、外輪3の軸方向端部の外周面3dに外嵌固定された環状の固定部材15とを有している。
図2は、図1中の要部を拡大した断面図である。図2において、芯金11は、オーステナイト系ステンレス鋼板といった非磁性の金属板等をプレス加工することによって形成された部材であり、外輪3の内周面3cに内嵌固定された外筒部11aと、外筒部11aの内周側に位置する内筒部11bと、両筒部11a,11bの軸方向一端部(右端部)を繋ぐ円環部11cとを有することで断面略U字形状に形成されている。これら両筒部11a,11b、及び円環部11cは、断面略U字形状に形成されることで、後述するセンサ部14の突出部14cが挿入される環状空間Sを形成している。
外筒部11aの他端部側(左端部側)の端面は、外輪3の端面3eと面一とされている。
また、内筒部11bの他端部には、径内方向に延びる縁部11dが形成されており、縁部11dの内周端部には、環状のシール部材16が加硫接着等によって固定されている。
シール部材16は、ゴム等の弾性体によって円環状に形成された部材であり、内輪環9に固定されたスリンガ10の外周面に摺接する複数のシールリップ16aを有している。
スリンガ10は、SPCC,SPCD,SPCE等の冷延鋼板やステンレス鋼板をプレス加工することによって形成された部材であり、内輪環9に外嵌された円筒部10a、及びこの円筒部10aの軸方向他端部から径外方向に延びる環状部10bを有することで断面L型に形成されている。環状部10bは、芯金11の縁部11dに対して対向配置するように形成されている。縁部11dに固定されたシール部材16の複数のシールリップ16aは、その先端が環状部10bの側面、及び円筒部10aの外周面に摺接するように形成されており、このシール部材16によって、スリンガ10と芯金11との間をシールしている。
このように、外輪3の内周面3cに内嵌された芯金11、及び芯金11が有するシール部材16が摺接するとともに内輪環9に外嵌されたスリンガ10は、外輪3と内輪環9(内軸2)との環状開口を密封する密封機構を構成している。
また、スリンガ10は、円筒部10aの外周面に外嵌固定されるとともにその外周側で着磁パルサリング12を支持している支持部材17をさらに有している。この支持部材17は、断面U字型で円環状に形成されており、芯金11の内筒部11bの内周側に配置されるように円筒部10aの外周面に外嵌固定されている。
上記支持部材17を介してスリンガ10の外周面に一体回転可能に支持されている着磁パルサリング12は、プラスチック磁石等を用いて円筒状に形成されており、芯金11の内筒部11bに対して僅かな隙間をおいて対向するように配置されている。
また、着磁パルサリング12の外周面12aは、周方向に沿ってN極とS極が所定位置に配列されるように着磁されている。このため、着磁パルサリング12は、内軸2と一体回転することで、内軸2の回転速度に応じてセンサ部14に対向する磁極を変化させることができる。
センサ部14は、着磁パルサリング12の磁極の変化を検出するための磁気センサ13を内部に埋設した樹脂部材からなる本体部14aと、本体部14aから径方向外側に突出して形成されたコネクタ14b(図1参照)とを有している。
図3(a)は、センサ部14及び固定部材15の外観図である。図2及び図3(a)に示すように、センサ部14は、固定部材15を介して外輪3に固定されている。本体部14aは、後述する固定部材15の装着口15cに挿入されており、固定部材15の嵌合部15aの径方向両側に突出するように形成されている。
本体部14aの嵌合部15aよりも内周側に位置する端部には、外輪3側(右側)に向かって軸方向に突出した突出部14cが形成され、この突出部14c内に磁気センサ13が埋設されている。突出部14cは、センサ部14が固定部材15に固定された状態で、芯金11の外筒部11a、内筒部11b、及び円環部11cとによって構成されている環状空間Sに挿入されており、芯金11の外筒部11aの内周面、内筒部11bの外周面、及び円環部11cの端面、それぞれに沿う円弧状に形成されている。
センサ部14は、本体部14aの側面が外輪3の端面3eに当接した状態で固定されており、この状態で、突出部14cは、その先端14c1、及び内径面14c2がそれぞれ円環部11cの内側面、及び内筒部11bの外周面に接している。
突出部14cの内部に埋設された磁気センサ13は、芯金11の内筒部11bの外周側に位置することとなり、内筒部11bを介在して着磁パルサリング12の外周面12aの径方向外方に近接配置されている。
磁気センサ13は、着磁パルサリング12の磁極の変化を検出し、その検出結果を信号として出力するものである。磁気センサ13は、着磁パルサリング12の外周面12aに近接配置されることで、着磁パルサリング12が内軸2とともに一体回転することにより生じる、内軸2の回転に応じた着磁パルサリング12の磁極の変化を検出する。磁気センサ13は、コネクタ14bに接続されており、検出信号をコネクタ14bを介して外部に出力する。
コネクタ14bには、当該センサ付き転がり軸受装置1が搭載される車両の制御装置からのハーネス(図示略)が接続され、磁気センサ13の検出信号を前記制御装置に出力することができるように構成されている。前記制御装置は、磁気センサ13の検出信号に基づいて、内輪2の回転速度を認識し、車両のアンチロックブレーキシステム等の制御に反映する。
このように、着磁パルサリング12、センサ部14、及び固定部材15は、外輪3と内軸2との相対回転による内軸2の回転速度を検出するセンサ機構を構成している。
固定部材15は、SPCC,SPCD,SPCE等の冷延鋼板やステンレス鋼板をプレス加工することによって形成された部材であり、その上部には、上述のようにセンサ部14が固定される。固定部材15は、図2に示すように、本体部14aの側面を外輪3の端面3eに当接させ、突出部14cを芯金11の内筒部11bと外筒部11aとの間の環状空間Sに挿入させた状態でセンサ部14を固定する。
固定部材15は、一端部(右端部)が外輪3の外周面3dに着脱可能に外嵌固定された筒状の嵌合部15aと、嵌合部15aの他端部(左端部)から径方向内側に延びる環状部15bとを有している。
嵌合部15aは、外輪3の端面3eから軸方向外方(図2の左方向)に突出して固定されており、芯金11及びスリンガ10の径方向外側を覆っている。嵌合部15aの他端部は、密封機構としての外方端部であるスリンガ10の環状部10bよりも外側にまで突出している。環状部15bは、嵌合部15aの他端部から径方向内側に延びることで、芯金11及びスリンガ10からなる密封機構の軸方向外方側を覆っている。
このように、固定部材15は、外輪3の端部において、芯金11及びスリンガ10からなる密封機構全体を覆っており、この密封機構が外部の塵埃や泥水等に直接曝されるのを防止することができ、その結果、密封機構の密封性や耐久性を高めることができる。
また、環状部15bは、その先端15b1と内輪環9の外周面9aとの間に僅かな隙間が形成され、この隙間がシールとして機能している。したがって、内輪環9の相対回転を阻害することなく、固定部材15の内部側に外部の塵埃等が侵入するのを抑制している。この先端15b1と外周面9aとの隙間(シール隙間)の寸法T1は、0.1mm〜1mmであることが好ましく、これによって、効果的に塵埃等の侵入を抑制することができる。
さらに、固定部材15の内部側に泥水が浸入したとしても容易に排水できるように、センサ部14とは径方向に反対側の位置、すなわち固定部材15の下端部に、固定部材15の内外を連通するドレイン孔15dを設けても良い(図1及び図3(a)参照)。
また、図1に示すように、スリンガ10の環状部10bの先端10b1と、固定部材15の嵌合部15aの内周面15a1との隙間もシールとして機能し、前述の環状部15bと内輪間9との間に形成されたシール隙間とともにラビリンスシールを形成している。これによって、外部の塵埃等の侵入をさらに抑制し、密封機構にまで塵埃等が到達するのを防止している。なお、図2に示すように、スリンガ10の環状部10bには、嵌合部15aの内周面15a1から径方向内側に突出するセンサ部14の本体部14aを逃がすための切り欠き部10b2が形成されており、この切り欠き部10b2の端縁と本体部14aとの間においても、上記同様にシール隙間が設けられている。このスリンガ10の環状部10bと、嵌合部15a(本体部14a)との間の隙間(シール隙間)の寸法T2は、0.1mm〜1mmであることが好ましく、この場合、より効果的に塵埃等の侵入を抑制することができる。
図2及び図3に示すように、固定部材15の上部には、嵌合部15aと環状部15bとを跨ぐ範囲で固定部材15の内外を貫通する装着口15cが形成されている。また、この装着口15cの上端縁には上方へ向けて垂直に延びる帯板状の取付片(被取付部)15eが設けられている。この取付片15eにはボルト孔15fが貫通して形成され、このボルト孔15fにはボルト21が挿入されている。また、センサ部14の本体部14aにはナット22がインサート成形により埋設され、このナット22にボルト孔15fに挿入されたボルト21が螺合している。
本実施形態のセンサ付き転がり軸受装置1にセンサ付き密封装置7を組み込むには、まず、図3(b)に示すように、外輪3及び内輪環9に、それぞれ、芯金11と、支持部材17を介して着磁パルサリング12が固定されたスリンガ10とを嵌合固定した後、外輪3に固定部材15を外嵌固定する。そして、固定部材15の挿入口15cにセンサ部14を挿入し、突出部14cを環状空間Sに挿入しつつ本体部14aの側面を取付片15eに当接させる。その後、図2に示すように、取付片15eのボルト孔15fに挿入したボルト21をナット22に螺合することで、固定部材15にセンサ部14を固定する。
センサ部14の突出部14cの外径面と芯金11の外筒部11aとの間には隙間が形成されているので、環状空間Sに突出部14cを挿入し易くなり、固定部材15にセンサ部14を容易に取り付けることが可能となっている。なお、固定部材15の嵌合部15a内周面と外輪3の外周面とセンサ部14とによって囲まれる空間や、これらの相互の当接部分等には、防水対策としてOリング等のシール部材を設けてもよい。
一方、当該センサ付き転がり軸受装置1のメンテナンス等を行うに当たって、センサ部14を外輪3から取り外す場合には、ボルト21をナット22から取り外し、センサ部14を軸方向外側へ移動させて固定部材15から取り外せばよい。したがって、芯金11、スリンガ10、及び固定部材15は外輪3及び内輪環9に嵌合したまま、センサ部14を外輪3から取り外すことができる。
上記のように構成されたセンサ付き転がり軸受装置1によれば、磁気センサ13を含むセンサ部14が、外輪3の外周面3dに外嵌固定された固定部材15に着脱可能に固定されているので、外輪3の内周面3cに内嵌されている芯金11に対して別個独立に着脱することができる。その結果、磁気センサ13の交換に際して、従来技術のように、芯金11ごと交換する必要がない。このため、当該センサ付き転がり軸受装置1のメンテナンス性を高めることができる。
また、センサ部材14には取付具を構成するナット22が予め埋設されているので、センサ部材14を固定部材15に取り付ける際に、センサ部14を固定部材15に対する所定の位置に位置づけた後ボルト21を締める作業を行うだけでよく、取付作業がより簡単になる。
図4及び図5は、他の実施形態に係る要部の断面図であり、特にスリンガ10の形状を変形させたものである。図4(a)に示すスリンガ10は、環状部10bの先端部10b3を芯金11側(軸方向内側;右側)へ約90°の角度で屈曲させたものである。この場合、環状部10bの先端部10b3とセンサ部14の本体部14aとのシール隙間を軸方向に長く形成することができ、シール性を高めることができる。
図4(b)に示すスリンガ10は、環状部10bの先端部10b3を固定部材15の環状部15b側(軸方向外側;左側)へ約90°の角度で屈曲させたものである。この場合も、環状部10bの先端部10b3とセンサ部14の本体部14aとの間のシール隙間を軸方向に長く形成することができ、シール性を高めることができる。
なお、図4(a)(b)においては、環状部10bの切り欠き部10b2の位置における先端部10b3を屈曲させているが、固定部材15の嵌合部15aの内周面との間にシール隙間を形成する環状部10bの先端部10b1(図1参照)を屈曲させてもよい。
図5(a)に示すスリンガ10は、環状部10bの先端部10b3を固定部材15の環状部15b側でかつ径方向外側へ斜めに屈曲させたものである。また、本体部14aの軸方向外側の内周部には凹部14a1が形成され、環状部10bの傾斜部分が対向する凹部14a1内の側面を同様に傾斜させている。本実施形態では、環状部10bの先端部10b3と本体部14aとの間のシール隙間を長く形成することができるとともに、環状部10bの先端部10b3及び凹部14a1の傾斜によって、当該隙間から浸入しようとする泥水等を内輪の回転で排出する方向へ導くことができる。
図5(b)に示すスリンガ10は、環状部10bの先端部10b3を固定部材15の環状部15b側及び径方向外側へ2段階に屈曲させたものであり、センサ部14の本体部14aには、この環状部10bの先端部が挿入される凹部14a1が形成されている。この構成によって環状部10bと本体部14aとの間には屈曲したシール隙間(ラビリンスシール)が形成され、より効果的に塵埃等の侵入を抑制することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されることなく適宜設計変更可能である。
例えば、上記実施形態では、センサ部14の本体部14aにナット22を埋設しているがボルト21を埋設してもよい。この場合、ボルト21の軸部を突出させた状態でボルト21の頭部を本体部14aに埋設し、このボルト21の軸部を取付片15eの取付孔15fに挿入して当該軸部にナット22を螺合すればよい。また、ボルト21及びナット22は、本体部14aに埋設されていなくてもよい。この場合、本体部14aにボルト挿通孔を貫通形成するとともに取付片15e及び本体部14aにボルト21を挿入し、このボルト21の先端にナット22を螺合することによって、固定部材15にセンサ部14を取り付けることができる。
固定部材15の取付片15eの形状についても上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、本体部14aの3面を囲むようにコの字型に形成してもよい。
本発明の一実施形態に係るセンサ付き転がり軸受装置の構成を示す断面図である。 図1中の要部を拡大した断面図である。 (a)は、センサ部及び固定部材の外観図であり、(b)は、センサ付き転がり軸受装置にセンサ付き密封装置を組み込む際の態様を示す図である。 他の態様のセンサ付き転がり軸受装置の要部の断面図である。 他の態様のセンサ付き転がり軸受装置の要部の断面図である。
符号の説明
1 センサ付き転がり軸受装置
2 内軸(内輪部材)
3 外輪
3c 内周面
3d 外周面
4 玉(転動体)
9a 外周面
10 スリンガ
11 芯金
12 着磁パルサリング
12a 外周面
13 磁気センサ
14 センサ部
14a 本体部(樹脂部材)
15 固定部材
15a 嵌合部
15b 環状部
21 ボルト(取付具)
22 ナット(取付具)

Claims (3)

  1. 車体側に固定される外輪と、
    車輪が固定される内輪部材と、
    前記外輪と前記内輪部材との間に介在している複数の転動体と、
    前記外輪と前記内輪部材との相対回転を検出するためのセンサ機構と、
    前記外輪と前記内輪部材との環状開口を密封する密封機構と、を備え、
    前記密封機構は、前記内輪部材の端部の外周面に一体回転可能に固定された環状のスリンガと、
    前記外輪の端部の内周面に内嵌されているとともに、前記スリンガに接触するシール部材を備えた環状の芯金と、を備え、
    前記センサ機構は、前記密封機構が密封している密封空間内で前記スリンガに一体回転可能に固定されているとともに、外周面側が被検出面とされた環状の着磁パルサリングと、
    前記着磁パルサリングの被検出面の径方向外方に近接配置されて前記着磁パルサリングの磁極の変化を検出する磁気センサを有しているセンサ部と、
    前記外輪の外周面に外嵌固定された環状の固定部材と、
    前記固定部材に前記センサ部を着脱可能に取り付けている取付具と、を有していることを特徴とするセンサ付き転がり軸受装置。
  2. 前記固定部材は、その一端部が前記外輪の端部の外周面に外嵌固定され当該外輪の端面よりも軸方向外方に突出して前記密封機構の径方向外側を覆っている筒状の嵌合部と、この嵌合部の他端部から径方向内側に延びて前記密封機構の軸方向外側を覆っている環状部とを有し、前記環状部の先端と前記内輪部材の外周面との間のシール隙間が形成されている請求項1に記載のセンサ付き転がり軸受装置。
  3. 前記固定部材は、前記センサ部を取り付けるための被取付部を有し、
    前記センサ部は、前記磁気センサを埋設している樹脂部材を有し、
    前記取付具は、前記被取付部に形成された取付孔に挿入されるボルトと、このボルトに螺合するナットからなり、このボルト及びナットの一方が前記樹脂部材にインサート成形されている請求項1又は2に記載のセンサ付き転がり軸受装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016130100A (ja) * 2015-01-14 2016-07-21 日本精工株式会社 軸受キャップ及び転がり軸受ユニット

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