JP2010001644A - クラック誘発目地とそれを固定するネジ、それらを用いたコンクリート構造体のクラック誘発防水構造および方法 - Google Patents

クラック誘発目地とそれを固定するネジ、それらを用いたコンクリート構造体のクラック誘発防水構造および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】型枠に容易かつ迅速に固定および取り外しすることができるクラック誘発目地、目地固定ネジ、クラック誘発防水構造および方法を提供する。
【解決手段】クラック誘発目地が、その任意の横断面形状が平坦部と平坦部の反対側にいくにつれて先細りとなる先細り部とからなり、平坦部からなる平坦面に、平坦面側に開口し、その奥幅が開口幅よりも広い任意の横断面形状がT字形のネジ止め溝を設け、先細り部の先端に、クラック誘発目地本体の上端面と下端面とを連通する開口溝を設け、開口溝の開口部が未硬化のコンクリートを透過しないシートで覆われ、被覆層が、クラック誘発目地本体の上端面、下端面、平坦面および開口溝以外の面を覆う。
【選択図】図1

Description

本発明は、クラック誘発目地、目地固定ネジ、コンクリート構造体のクラック誘発防水構造および方法に関する。さらに詳しくは、クラック誘発目地が上下方向に延長するネジ止め溝を有し、目地固定ネジが共回り防止機構を有することにより、クラック誘発目地を型枠に容易かつ迅速に固定することができ、さらに、コンクリート構造体内部のあらかじめ想定した箇所にクラックを発生させ、それを防水することができる、コンクリート構造体内に残置されるクラック誘発目地、目地固定ネジ、それらを用いたコンクリート構造体のクラック誘発防水構造および方法に関する。
鉄筋コンクリート構造体の表面および内部には、打設したコンクリートの硬化に伴う収縮応力によりクラックが発生する。このクラックは、硬化条件などにより無秩序に多数箇所に発生する。クラックがコンクリート外面に現れると、美観を損なうだけでなく、クラック内に水分が浸入し、浸入した水分により内部鉄筋の腐食・劣化を招き、コンクリート構造体の強度を低下させることが知られている。そのため、コンクリート構造体表面の所定箇所にクラック誘発目地を形成して断面欠損箇所を生じさせたり、コンクリート構造体内部にクラック誘発構造を形成して、その箇所に応力を集中させることにより、クラックを特定箇所に積極的に集中発生させ、他の箇所に無秩序に多数発生することを防止する手法が従来から採られてきた。こういった手法を用いることにより、クラックへの防水工事の容易化が図られている。
断面欠損箇所を生じさせる目地の一例として、特許文献1にコンクリート構造体に残置する樹脂製クラック誘発目地が開示されている。このような目地を、お互いが対向するようにコンクリート構造体内に配置することにより、対向する目地間にクラックを誘発させ、目地の周囲が粘着性材料で覆われているため、コンクリート外表面からクラックへの水の浸入を防止することができる。また、特許文献2には、コンクリート構造体内部にクラック誘発部材を埋設して、コンクリート構造体内部のあらかじめ想定した箇所にクラックを発生させ、クラック誘発部材に設けられたスリットから補修剤を注入し、クラックを補修することができるクラック誘発止水構造が開示されている。さらに、特許文献3には、上記のクラック誘発目地およびクラック誘発止水構造の機能を合わせ持つものとして、発生させたクラックに補修剤を注入するためのパイプが設けられたクラック誘発目地が開示されている。
特開2002−161544号公報 登録実用新案第3121658号公報 特開平9−184206号公報
しかし、特許文献1に開示されているような残置型の誘発目地は、それ自体でコンクリート構造体内部に発生したクラックを補修することはできない。そのため、発生したクラックを補修する場合、ドリルなどでコンクリート構造体外部からクラックに通じる穿孔を設け、前記穿孔からクラックに補修剤を注入しなければならず、クラックの補修に際して、作業工程が増えてしまうという課題を有する。
また、目地はコンクリート打設前にネジなどにより型枠内側に固定されるが、型枠に設けられたネジ孔と目地に設けられたネジ孔とを一致させることに時間を要する。また、型枠のネジ孔間隔と目地のネジ孔間隔とがずれていた場合や、ネジ孔周辺に型枠を固定する鋼管などの障害物がある場合、作業現場で再度孔を設けて両者を固定できるようにしなければならず、作業の遅延を招いてしまう。
また、目地と型枠との固定に釘を用いる場合は、コンクリート打設後に目地がコンクリート構造体内に残置されることに配慮して釘を除去しなければならず、除去作業の負担が大きい。また、目地のコンクリート構造体外表面に露出する部分に、釘を除去した後が残り、その見栄えも良くない。
また、コンクリート構造体内部にクラック誘発止水構造を埋設するものは、コンクリート打設前にあらかじめクラック誘発止水部材をコンクリート構造体内部の鉄筋に固定しなければならない。
本発明はこれらの課題を解消するものであり、目地固定ネジによりクラック誘発目地を型枠に容易かつ迅速に固定することができ、クラック誘発目地をコンクリート構造体内に残置するので断面欠損部分が発生せず、かつコンクリート構造体内部のあらかじめ想定した箇所にクラックを発生させ、発生したクラックに補修剤を充填して防水することにより、コンクリート構造体内部への水の浸入を確実に防止し、コンクリート構造体の強度低下を長期間防止することができるクラック誘発目地、目地固定ネジ、クラック誘発防水構造および方法を提供することを目的とする。
本発明のクラック誘発目地は、長尺のクラック誘発目地本体と、前記クラック誘発目地本体を覆う粘着性材料の被覆層とを備えるクラック誘発目地であって、前記クラック誘発目地本体が、その任意の横断面形状が平坦部と平坦部の反対側にいくにつれて先細りとなる先細り部とからなり、前記平坦部からなる平坦面に、前記平坦面側に開口し、その奥幅が開口幅よりも広い任意の横断面形状がT字形のネジ止め溝を設け、前記先細り部の先端に、前記クラック誘発目地本体の上端面と下端面とを連通する開口溝を設け、前記開口溝の開口部が未硬化のコンクリートを透過しないシートで覆われ、前記被覆層が、前記クラック誘発目地本体の上端面、下端面、前記平坦面および前記開口溝以外の面を覆うことを特徴とする。
また、前記平坦面の左右端に、幅0.1〜5mm、高さ0.1〜1mmの突起部をそれぞれ設けることが好ましい。
また、前記クラック誘発目地のコンクリートに接する面に高さ1〜12mmの突出部を少なくとも1つ設けることが好ましい。
また、前記先細り部の先端に、前記クラック誘発目地本体の長手方向に沿う円柱を一体形成することが好ましい。
また、前記クラック誘発目地本体の上端面を、前記平坦面側に向かうにつれて下降するよう斜設することが好ましい。
本発明の目地固定ネジは、ネジ頭がネジ先方向から見て横長の長方形をその右下角と左上角とを円弧状にした形状であり、前記ネジ頭の長辺の長さがクラック誘発目地のネジ止め溝の奥幅と同じまたは前記奥幅よりわずかに長く、前記ネジ頭の短辺の長さが前記クラック誘発目地のネジ止め溝の開口幅より短いことを特徴とする。
本発明のコンクリート構造体のクラック誘発防水構造は、コンクリート構造体の四方を覆う型枠、前記型枠の内側に固定される前記クラック誘発目地、および前記クラック誘発目地を前記型枠に固定する前記目地固定ネジによって形成され、コンクリート構造体を形成した後、前記型枠と前記目地固定ネジとを撤去し、前記クラック誘発目地をコンクリート構造体内に残置することによって得られることを特徴とする。
本発明のコンクリート構造体のクラック誘発防水方法は、コンクリート打設前に、前記目地固定ネジにより、前記クラック誘発目地を前記型枠に固定する工程と、コンクリート打設後に、前記型枠と前記目地固定ネジとを撤去し、前記クラック誘発目地をコンクリート構造体内に残置する工程と、前記クラック誘発目地により、コンクリート構造体内部に前記クラック誘発目地の先細り部の先端を起点とするクラックを発生させる工程と、前記クラック誘発目地に設けられた開口溝に補修剤を注入し、前記クラックに補修剤を充填する工程とを含むことを特徴とする。
本発明のクラック誘発目地は、そのネジ止め溝がクラック誘発目地の上下端に連通しているので、ネジ止め溝上の任意の箇所で、目地固定ネジをネジ止め溝に挿入することができ、目地と型枠とを容易かつ迅速に固定することができる。特に、ネジ孔周辺に型枠を固定する鋼管などの障害物がある場合であってもネジを上下にずらすことで、クラック誘発目地を型枠に容易に固定することができる。また、本発明のクラック誘発目地は、コンクリート構造体内に残置されるので、断面欠損部分が発生せず、断面欠損部分を埋め戻すシーリング剤やモルタルを必要とせず、作業労力を低減することができ、シーリング剤などのコストを削減できる。また、本発明のクラック誘発目地は、その任意の横断面形状に先細り部を有し、その先細り部の先端に開口溝を有するので、コンクリート構造体内部のあらかじめ想定した箇所にクラックを確実に発生させることができる。さらに、前記開口溝に補修剤を注入することにより、クラックに補修剤を充填して防水することができ、コンクリート構造体内への水の浸入を確実に防止し、コンクリート構造体の強度低下を長期間防止することができる。
本発明の目地固定ネジは、クラック誘発目地のネジ止め溝の開口部から、ネジ止め溝に容易に挿入することができ、目地固定ネジを右回転するだけで、ネジ頭の側面がネジ止め溝の奥幅に挟み込まれるので、ネジ止め溝上の任意の箇所に容易かつ迅速に固定することができ、それ以上は右回転しないことから共回りを防止することができ、クラック誘発目地を型枠に容易かつ迅速に固定することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明のクラック誘発目地の第1の実施の形態における概略斜視図であり、図2aは、本発明のクラック誘発目地の第1の実施の形態における横断面図であり、図2bは、本発明のクラック誘発目地の第2の実施の形態における横断面図であり、図2cは、本発明のクラック誘発目地の第3の実施の形態における横断面図であり、図3は、本発明のクラック誘発目地の第4の実施の形態における横断面図であり、図4aは、本発明のクラック誘発目地の第5の実施の形態を示し、コンクリート構造体に配設された状態における上端面を示す概略斜視図であり、図4bは、図4aの断面図である。
図5aは、本発明の目地固定ネジの正面図であり、図5bは、本発明の目地固定ネジを、ネジ先から見た状態を示す図であり、図6aは、本発明の目地固定ネジの目地への固定方法を示す第1説明図であり、図6bは、本発明の目地固定ネジの目地への固定方法を示す第2説明図であり、図6cは、本発明の目地固定ネジの目地への固定方法を示す第3説明図である。
図7は、本発明のクラック誘発防水構造の一実施態様を示す概略横断面図であり、図8は、本発明のクラック誘発防水構造の他の実施態様を示す概略横断面図である。
(クラック誘発目地)
図1〜4にしたがって、本発明のクラック誘発目地1を第1の実施の形態に基づいて説明する。本発明のクラック誘発目地1は、長尺のクラック誘発目地本体2とクラック誘発目地本体2を覆う粘着性材料の被覆層3とを備える。
図1に示されるように、クラック誘発目地本体2は長尺部材である。クラック誘発目地本体2の材質は、型枠41への固定時またはコンクリート打設時に折れたり曲がったりしない程度の強度を有するものであれば特に限定されないが、一定の強度を有し、かつ加工が容易な、鉄、銅、アルミニウムなどの金属、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂またはポリアセタール樹脂、ナイロンなどのエンジニアリング樹脂であることが好ましい。クラック誘発目地本体2の長さは、コンクリート構造体20の大きさに合わせて調節される。長さが不足する場合には、クラック誘発目地本体2を長手方向に連結することにより伸長することができるので、その長さは特に限定されない。クラック誘発目地本体2の製造方法は特に限定されないが、製造が容易で安価な押出加工による製造が好ましい。
図2aに示されるように、クラック誘発目地本体2はその任意の横断面形状に平坦部10を有する。図1に示されるように、この平坦部10は長尺部材においては平坦面10である。クラック誘発目地本体2の平坦面10と型枠41内側の平坦面同士は隙間なく密着して固定される。これにより、クラック誘発目地1と型枠41との間に未硬化コンクリートが流入することを防止する。
平坦面10の横幅は特に限定されないが、クラック誘発目地1内にネジ止め溝12を設けることを考慮して、好ましくは15〜30mmであり、より好ましくは20〜27mmであり、最も好ましくは23〜25mmである。
平坦面10には、平坦面10側に開口し、その奥幅L1が開口幅L2よりも広い任意の横断面形状がT字形のネジ止め溝12が設けられる。奥幅L1とは図2aの長さL1であり、開口幅L2とは図2aの長さL2である。この奥幅L1と開口幅L2の差によって生じる棚が、ネジ止め溝12に挿入される目地固定ネジ30のネジ頭31の座面となる。
奥幅L1と開口幅L2の長さは相対的なものであり、奥幅L1と開口幅L2との差は、目地固定ネジ30のネジ頭31の座面を十分に確保するという理由から、4mm以上であることが好ましく、クラック誘発目地1を型枠41に強固に固定するためには、その差は8mm以上であることがより好ましい。また、ネジ止め溝12の深さは、クラック誘発目地1の大きさ、対応する目地固定ネジ30の大きさ、および必要とされる締め付け強度を考慮して、好ましくは8〜20mmであり、より好ましくは10〜15mmであり、最も好ましくは11〜13mmである。
ネジ止め溝12は、クラック誘発目地本体2の上下端面に連通しているので、ネジ止め溝12上の任意の箇所で、目地固定ネジ30をネジ止め溝12に挿入することができ、目地固定ネジ30の固定箇所の自由度が高い。これにより、クラック誘発目地1を型枠41に容易かつ迅速に固定することができる。特に、従来技術では、クラック誘発目地1と型枠41とにネジ孔を設けて両者を固定する場合、型枠41を固定する鋼管などが障害物となり、ネジ孔を塞いでしまうという不都合が生じることがある。かかる場合、再度、上記の不都合のない箇所に、クラック誘発目地1と型枠41の両方にネジ孔を設けなければならず、作業面での不利益が大きい。本発明のネジ止め溝12であれば、そのような不都合が生じた場合であっても、ネジ固定箇所をネジ止め溝12上の上下に自由にずらすことができるので、容易にその不都合を回避することができる。また、同様の理由で、その取り外しも容易かつ迅速におこなうことができる。さらに、ネジ止め溝12はクラック誘発目地本体2の上下端面に連通しているので、クラック誘発目地本体2の押出加工に適し、その製造を容易にする。
図2aに示されるように、クラック誘発目地本体2は、その任意の横断面形状において平坦部10の反対側にいくにつれて先細りとなる先細り部11が形成される。先細り部11は、その形状が平坦部10の反対側にいくにつれて先細り形状となっていることにより、クラック誘発目地1がコンクリート構造体20内に配設されたときに、先細り部11の先端を起点としてコンクリート構造体20内部にクラック43を発生させることができる。
図2aに示されるように、本発明の第1の実施の形態では、被覆層3との接着面積を広くすることができ、製造が容易であるという理由から、やや曲線を帯びながら先細り形状が形成されている。被覆層3との接着面積を広くすることで、被覆層3の粘着力が十分に発揮され、コンクリートと被覆層3および被覆層3とクラック誘発目地本体2との間に隙間が形成されることを抑止する。
クラック誘発目地1の平坦面10から先細り部11の先端までの長さはコンクリート構造体20の大きさに応じて決定されるので特に限定されない。通常、クラック誘発部材や目地などによって形成される断面欠損幅が、コンクリート構造体20の全幅の30%以上であれば、コンクリート構造体20の該当箇所に優先的にクラック43を発生させることができる。クラック43をあらかじめ想定した箇所に確実に発生させるためには、その長さは長い方が好ましいが、長すぎると型枠41内側を配設される鉄筋46の障害となるので、クラック誘発目地1の平坦面10から先細り部11の先端までの長さは、好ましくは30〜100mmであり、より好ましくは40〜80mmであり、最も好ましくは45〜70mmである。
図1および図2aに示されるように、第1の実施の形態では、誘発目地本体2の先細り部11の先端にクラック誘発目地本体2の長手方向に沿う円柱13を一体形成している。これにより、円柱13の上下端に連結穴18を形成することを容易にし、クラック誘発目地1を長手方向に複数連結することができる。また、連結穴18に中空のパイプなどを差し込むことにより、前記パイプから補修剤を注入し、連結穴18とつながる開口溝14を通じて、クラック43に補修剤を充填することができる。その結果、コンクリート構造体20内部のクラック43を封止し、コンクリート構造体20の防水を長期間維持することができる。
円柱13の直径は、コンクリート構造体20の大きさに応じて決定されるので特に限定されないが、連結穴18の直径が6mm程度であることを考慮すると、好ましくは8〜16mmであり、より好ましくは10〜14mmであり、最も好ましくは11〜13mmである。
先細り部11の先端には、クラック誘発目地本体2の上端面と下端面とを連通する開口溝14が設けられている。開口溝14は前記先端からのクラック43の発生をより確実にする。また、開口溝14はクラック誘発目地本体2の上端面と下端面とを連通するので、押出加工による製造を容易にする。
開口溝14の幅は特に限定されないが、コンクリート構造体20内部にクラック43を確実に発生させ、補修剤が注入されることを考慮して、好ましくは0.5〜5mmであり、より好ましくは1〜4mmであり、最も好ましくは2〜3mmである。また、同様の理由から、開口溝14の深さは特に限定されないが、好ましくは4〜10mmであり、より好ましくは5〜9mmであり、最も好ましくは6〜8mmである。
開口溝14は、開口溝14の開口部が未硬化のコンクリートを透過しないシート15で覆われる。シート15はコンクリート打設時に未硬化のコンクリートが開口溝14に進入することを防止する。しかし、開口溝14に注入される補修剤を透過することができるので、コンクリート打設後に開口溝14から補修剤を注入して、コンクリート構造体20内部に発生したクラック43に補修剤を充填し、クラック43を封止および防水することができる。シート15の材質は、未硬化のコンクリートを透過しないが、液体を透過するものであれば特に限定されないが、所定の透過性を有する紙、不織布、織布およびメッシュシートが好ましく、安価で取り扱いが容易な紙がより好ましい。
図2bに示されるように、本発明の第2の実施の形態では、クラック誘発目地1のコンクリートに接する面に高さ1〜12mmの突出部16が少なくとも1つ設けられる。図2bでは、クラック誘発目地1の先細り部11の両側面に、平坦面10と平行に延びる突出部16が形成されている。これにより、クラック誘発目地1の止水効果を向上させることができる。突出部16は、止水効果を向上することができ、押出加工に優れるという理由から、クラック誘発目地本体2の上下端に一貫して形成されていることが好ましい。
突出部16の高さは特に限定されないが、止水効果と製造の容易さを考慮して、好ましくは1〜12mm、より好ましくは5〜10mm、最も好ましくは7〜8mmである。また、同様の理由により、突出部16の幅は特に限定されないが、好ましくは1〜5mmであり、より好ましくは2〜4mmであり、最も好ましくは3mmである。
図2cに示されるように、本発明の第3の実施の形態では、製造が容易であるという理由から、クラック誘発目地1は、その先細り部11の先端に円柱13を一体形成せず、先細り部11が直線で形成されている。
図3に示されるように、本発明の第4の実施の形態では、クラック誘発目地1の平坦面10の左右端に突起部17がそれぞれ形成されている。これにより、クラック誘発目地1を型枠41に目地固定ネジ30により締め付ける際に、締め付けの圧力が突起部17に集中し、未硬化コンクリートが平坦面10に進入することを確実に防止し、コンクリート硬化後、型枠41を撤去したときにコンクリート構造体20の外表面に現れるクラック誘発目地1の平坦面10の見栄えを優れたものにする。また、仮に被覆層3と突起部17を超えて、未硬化コンクリートが平坦面10に流入したとしても、硬化コンクリートと平坦面10とは、突起部17で分離されているためその境界が明瞭であるので、平坦面10上で硬化したコンクリートをヘラなどで容易に除去することができる。また、コンクリート硬化時の収縮により、クラック誘発目地1とコンクリート構造体20との間に生じる隙間が外表面に現れることを防止するため、突起部17は、クラック誘発部材1の横幅方向にわずかに広がって形成されることが好ましい。
突起部17の幅および高さは特に限定されないが、加工の容易さおよび型枠41撤去後の外観を考慮して、幅については好ましくは0.1〜5mm、より好ましくは0.3〜3mm、最も好ましくは0.5〜2mmであり、高さについては、好ましくは0.1〜1mm、より好ましくは0.2〜0.8mm、最も好ましくは0.4〜0.6mmである。
コンクリート構造体20の上部外表面は、平坦面、斜面などその用途に応じた面が形成される。クラック誘発目地1は、コンクリートの上部外表面に現れていても、前記外表面に現れず埋設されていてもよいが、補修剤を注入するため、開口溝14または開口溝とつながっている連結穴18がコンクリート上部外表面に現れていることが好ましい。
図4aに示されるように、本発明の第5の実施の形態では、クラック誘発目地1はその上端面が平坦面10側に向かうにつれて下降するように斜めに形成されている。これにより、コンクリート構造体20の上部の角に形成される面取りに対しても、不都合なくクラック誘発目地1を配設することができる。また、かかる場合、円柱13部分の上端は斜設されず、コンクリート構造体20の上面と同様に平坦である。これにより、円柱13上端に設けられる連結穴18にパイプを設置して、そこから補修剤を注入し、開口溝14を通じて、コンクリート内部に発生したクラック43に補修剤を充填することができる。また、クラック誘発目地1の上端面の形成は切削加工により形成される。また、図4bに示されるように、上端面を斜設した後、コンクリート層21でその上に覆うことにより、その外観を優れたものにすることができる。
クラック誘発目地1は、クラック誘発目地本体2の上端面、下端面、平坦面10および開口溝14以外の面が粘着性材料の被覆層3に覆われている。粘着性材料は、コンクリートと被覆層3および被覆層3とクラック誘発目地本体2との間に隙間を発生させないためのものであり、これにより、コンクリート構造体20外部からクラック43への水の浸入を防止することができる。また、補修剤を開口溝14からクラック43に充填する場合には、被覆層3は補修剤がコンクリート構造体20外部に漏出することを防止する。粘着性材料は、粘着性を有するものであれば特に限定されないが、コンクリートとの密着性に優れるブチルゴムが特に好ましい。
(目地固定ネジ)
図5および図6にしたがって、本発明の目地固定ネジ30について説明する。図5aおよび図5bに示されるように、本発明の目地固定ネジ30は、ネジ頭31の長辺の長さL3がクラック誘発目地1のネジ止め溝12の奥幅L1と同じまたは奥幅L1よりわずかに長い。これにより、目地固定ネジ30をクラック誘発目地1のネジ止め溝12に挿入して締め付け回転したとき、ネジ頭31の側面がネジ止め溝12の奥幅L1に接触し固定されるので、目地固定ネジ30の共回りが防止され、クラック誘発目地1は型枠41に容易かつ迅速に固定される。
ネジ頭31の短辺の長さL4は、クラック誘発目地1のネジ止め溝12の開口幅L2より短い。これにより、目地固定ネジ30をクラック誘発目地1のネジ止め溝12の任意の箇所に容易に挿入することができる。また、同様の理由からその取り外しを容易かつ迅速におこなうことができる。
図5bに示されるように、ネジ頭31の形状は、ネジ先32側から見たとき、横長の長方形の右下角と左上角とが円弧状Rに形成され、ネジ頭31の外周はその右上角と左下角との距離L5が最も長くなるように形成されている。これにより、目地固定ネジ30をクラック誘発目地1のネジ止め溝12に挿入して締め付け回転したとき、ネジ頭31の側面は、円弧状Rの右下角と左上角とにおいては、ネジ止め溝12の奥幅L1と接触せず、ネジ頭31の右上角と左下角近傍でネジ止め溝12の奥幅L1と接触し固定される。その結果、目地固定ネジ30をナット42で締め付けるときに共回りが防止され、クラック誘発目地1は型枠41に容易かつ迅速に固定される。目地固定ネジ30は、ネジの締め付けに耐えうる一定の強度を有するものであれば特に限定されないが、鉄、銅、アルミニウムなどの金属製、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂製またはポリアセタール樹脂、ナイロンなどのエンジニアリング樹脂製であることが好ましい。
次に、本発明の目地固定ネジ30とネジ止め溝12との関係について説明する。図6aに示されるように、目地固定ネジ30は、ネジ頭31の短辺の長さL4がクラック誘発目地1のネジ止め溝12の開口幅L2より短いので、ネジ頭31をクラック誘発目地1の平坦面10側からネジ止め溝12に挿入することができる。
ネジの締め付けはネジ先32から見て右回転であるので、挿入した目地固定ネジ30を右に回転させる。ネジ頭31の長辺の長さL3は、クラック誘発目地1のネジ止め溝12の奥幅L1と同じかそれよりわずかに長いが、ネジ頭31の前記右下角と前記左上角とは円弧状Rに形成されているので、前記右下角と前記左上角との距離は、ネジ止め溝12の奥幅L1より短い。これにより、ネジ頭31の側面は、前記右下角と前記左上角近傍においては、ネジ止め溝12の奥幅L1と接触しない。
さらに回転を続けると、ネジ頭31の右上角と左下角とがネジ止め溝12の奥幅L1に近づく。図6bに示されるように、ネジ頭31の外周の幅が、ネジ止め溝12の奥幅L1の長さと等しくなる箇所において、ネジ頭31の側面は奥幅L1に接触する。これにより、ネジ頭31はネジ止め溝12に固定される。ネジ頭31の長辺の長さL3がクラック誘発目地1のネジ止め溝12の奥幅L1と同じかそれよりわずかに長い程度に抑えられることにより、ネジ頭31の座面の面積が十分確保されるので好ましい。
ネジ頭31の長辺の長さL3は、好ましくは奥幅L1の長さより0〜20%長く、より好ましくは奥幅L1の長さより0〜10%長く、最も好ましくはネジ頭31の長辺の長さL3とクラック誘発目地1のネジ止め溝12の奥幅L1とが同じ長さである。
図6cに示されるように、ネジ頭31の長辺の長さL3とクラック誘発目地1のネジ止め溝12の奥幅L1の長さが同じである場合、ネジ頭31は、目地固定ネジ30をネジ止め溝12に挿入して右に略90度回転した時点で、前記右上角と左下角とが奥幅L1に接触し固定される。これにより、座面を最大面積とすることができ、目地固定ネジ30を十分に締め付けることができる。
次に、本発明の目地固定ネジ30の共回り防止機構について説明する。前述のとおり、クラック誘発目地1に固定された目地固定ネジ30は、そのネジ先32がクラック誘発目地1から突き出た状態となる。このネジ先32を型枠41に設けたネジ孔に通し、型枠41外側からナット42により目地固定ネジ30を締め付け、クラック誘発目地1を型枠41に固定する。
目地固定ネジ30は、そのネジ頭31の側面とクラック誘発目地1のネジ止め溝12の奥幅L1との接触により固定されているため、それ以上右回転せず共回りしない。また、ネジ頭31の前記右下角と前記左上角は円弧状Rに形成されているので、ネジ頭31の側面とネジ止め溝12との接触部分は接触面となる。これにより、ネジ頭31の前記右下角と前記左上角が角である場合と比較して、ネジ頭31の側面とネジ止め溝12との接触面積が大きくなり、両者はより強固に固定される。これにより、コンクリート打設後、目地固定ネジ30を取り外す際にも共回りを防止することができ、クラック誘発目地1の型枠41への設置および取り外しを容易かつ迅速にすることができる。
(コンクリート構造体のクラック誘発防水構造および方法)
図7および8にしたがって、本発明のクラック誘発目地1と目地固定ネジ30とを用いたクラック誘発防水構造40および方法について説明する。
図7に示されるように、本発明のクラック誘発防水構造40の一実施態様では、コンクリート構造体20の四方を覆う型枠41と、その平坦面10が型枠41に密接して固定されるクラック誘発目地1と、型枠41とクラック誘発目地1とを固定する目地固定ネジ30とを備える。この構成により、クラック誘発目地1は型枠41にその平坦面同士が対面し、目地固定ネジ30の締め付け力によって容易かつ迅速に固定することができる。また、クラック誘発目地1の平坦面10の反対側には先細り部11が設けられ、この先細り部11の先端はコンクリート構造体20内部中央を向いている。これにより、コンクリート構造体20内部に、先細り部11の先端を起点としてクラック43が発生する。型枠41の形状は、平板形状のものが用いられ、その材質は特に限定されないが、安価で軽量な木材板または樹脂板が用いられる。
次に、本発明のクラック誘発防水構造40の設置方法について説明する。コンクリート構造体20は、その周囲を取り囲む型枠41内に未硬化コンクリートを打設することにより形成される。
クラック誘発目地1は、コンクリート打設前に、目地固定ネジ30により、型枠41内側、すなわちコンクリートを打設する側に固定される。型枠41には、クラック誘発目地1を固定するネジ孔が複数設けられている。目地固定ネジ30は、そのネジ頭31の短辺L4がクラック誘発目地1のネジ止め溝12の開口幅L2に沿うように、ネジ止め溝12に挿入される。ネジ止め溝12は、クラック誘発目地1の上下端に連通するよう形成されているので、ネジ止め溝12を上下方向任意の箇所に自由に挿入固定することができる。これにより、ネジ先32をネジ孔に通す作業が不要となり、作業を容易かつ迅速にすることができる。
目地固定ネジ30のネジ頭31の長辺L3は、ネジ止め溝12の奥幅L1と同じかそれよりわずかに長く、ネジ頭31の前記右下角と前記左上角とは円弧状Rに形成されているので、目地固定ネジ30を締め付けるため右回転すると、ネジ頭31の側面は、前記右下角と前記左上角近傍においては、ネジ止め溝12の奥幅L1と接触しないが、ネジ頭31の外周の幅が、ネジ止め溝12の奥幅L1の長さと等しくなる箇所において、ネジ頭31の側面は奥幅L1に接触し固定される。これにより、目地固定ネジ30はそれ以上右回転しないので、ネジの共回りを防止することができ、クラック誘発目地1の型枠41への設置および取り外しを容易かつ迅速にすることができる。
型枠41内に未硬化のコンクリートが打設され、コンクリートが硬化すると、コンクリート構造体20のクラック誘発防水構造40が形成され、型枠41と目地固定ネジ30は撤去される。しかし、クラック誘発目地1は、型枠41に面していたその平坦部10がコンクリート構造体20外表面に露出するかたちで、コンクリート構造体20内に残置される。これにより、目地を撤去するタイプのものと比較して、コンクリート外表面に発生する断面欠損部分を埋め戻しするシーリング剤やモルタルが不要となり、撤去作業およびシーリング剤やモルタルの埋め戻し作業を省略することができる。また、シーリング剤やモルタルなどのコストを削減することができる。
本発明のクラック誘発防水構造40では、クラック誘発目地1が先細り部11を有するので、その箇所ではコンクリート構造体20の断面欠損幅が大きくなり、コンクリート硬化に伴う収縮応力により、先細り部11の先端を起点としてコンクリート構造体20内部にクラック43を発生させることができる。先細り部11には開口溝14が設けられているので、クラック43をより確実に発生させることができる。図7に示されるように、クラック誘発目地1は、コンクリート構造体20内にその先細り部11の先端が対向するよう配設されている。これにより、コンクリート構造体20内部の断面欠損幅が大きい両先端部間にクラック43を確実に発生させることができる。
発生したクラック43には、クラック誘発目地1に設けられた開口溝14に補修剤を注入することにより、補修剤が充填される。これにより、クラック43は封止および防水され、コンクリート構造体20の防水機能が強化され、その強度低下を長期間防止することができる。
補修剤は、流動性がよく補修効果に優れたものであれば、無機系の補修剤でも有機系の補修剤でもよく、特に限定されないが、浸透性の高いコロイダルシリカ水性分散液を用いることが好ましい。コロイダルシリカ水性分散液は、シリカが超微粒子であるため、コンクリート構造体20内に発生したクラック43に浸透していき、クラック43周囲のコンクリート中のアルカリ物質や水和物と反応してゲル化し、このシリカゲルでクラック43内部を充填し、補修することができる。そのほか、ウレタン系補修剤やセメントミルクなども使用可能である。ただ、鉄筋を腐食しやすい酸や塩素などを含まない、または発生しないものであることが必要である。
図8に示されるように、本発明のクラック誘発防止構造40の他の実施態様は、コンクリート構造体20の厚さが厚い場合のクラック誘発防水構造40を示している。内部クラック誘発部材44をクランプ45によりコンクリート構造体20内部の鉄筋46の内側に配設しているので、当該箇所における断面欠損幅が大きくなり、あらかじめ想定した箇所にクラック43を確実に発生させることができる。
本発明のクラック誘発目地の第1の実施の形態における概略斜視図である。 (a)は、本発明のクラック誘発目地の第1の実施の形態における横断面図、(b)は、本発明のクラック誘発目地の第2の実施の形態における横断面図、(c)は、本発明のクラック誘発目地の第3の実施の形態における横断面図である。 本発明のクラック誘発目地の第4の実施の形態における横断面図である。 (a)は、本発明のクラック誘発目地の第5の実施の形態を示し、コンクリート構造体に配設された状態における上端面を示す概略斜視図、(b)は、図4aの断面図である。 (a)は、本発明の目地固定ネジの正面図、(b)は、本発明の目地固定ネジを、ネジ先から見た状態を示す図である。 (a)は、本発明の目地固定ネジの目地への固定方法を示す第1説明図、(b)は、本発明の目地固定ネジの目地への固定方法を示す第2説明図、(c)は、本発明の目地固定ネジの目地への固定方法を示す第3説明図である。 本発明のクラック誘発防水構造の一実施態様を示す概略横断面図である。 本発明のクラック誘発防水構造の他の実施態様を示す概略横断面図である。
符号の説明
1 クラック誘発目地
2 クラック誘発目地本体
3 被覆層
10 平坦部(平坦面)
11 先細り部
12 ネジ止め溝
13 円柱
14 開口溝
15 シート
16 突出部
17 突起部
18 連結穴
20 コンクリート構造体
21 コンクリート層
30 目地固定ネジ
31 ネジ頭
32 ネジ先
40 クラック誘発防水構造
41 型枠
42 ナット
43 クラック
44 内部クラック誘発部材
45 クランプ
46 鉄筋
L1 ネジ止め溝12の奥幅
L2 ネジ止め溝12の開口幅
L3 ネジ頭31の長辺の長さ
L4 ネジ頭31の短辺の長さ
L5 ネジ頭31の右上角と左下角との距離

Claims (8)

  1. 長尺のクラック誘発目地本体と、前記クラック誘発目地本体を覆う粘着性材料の被覆層とを備えるクラック誘発目地であって、
    前記クラック誘発目地本体が、その任意の横断面形状が平坦部と平坦部の反対側にいくにつれて先細りとなる先細り部とからなり、
    前記平坦部からなる平坦面に、前記平坦面側に開口し、その奥幅が開口幅よりも広い任意の横断面形状がT字形のネジ止め溝を設け、
    前記先細り部の先端に、前記クラック誘発目地本体の上端面と下端面とを連通する開口溝を設け、
    前記開口溝の開口部が未硬化のコンクリートを透過しないシートで覆われ、
    前記被覆層が、前記クラック誘発目地本体の上端面、下端面、前記平坦面および前記開口溝以外の面を覆うクラック誘発目地。
  2. 前記平坦面の左右端に、幅0.1〜5mm、高さ0.1〜1mmの突起部をそれぞれ設ける請求項1記載のクラック誘発目地。
  3. 前記クラック誘発目地のコンクリートに接する面に高さ1〜12mmの突出部を少なくとも1つ設ける請求項1または2記載のクラック誘発目地。
  4. 前記先細り部の先端に、前記クラック誘発目地本体の長手方向に沿う円柱を一体形成する請求項1、2または3記載のクラック誘発目地。
  5. 前記クラック誘発目地本体の上端面を、前記平坦面側に向かうにつれて下降するよう斜設する請求項1、2、3または4記載のクラック誘発目地。
  6. ネジ頭が、ネジ先方向から見て横長の長方形をその右下角と左上角とを円弧状にした形状であり、
    前記ネジ頭の長辺の長さがクラック誘発目地のネジ止め溝の奥幅と同じまたは前記奥幅よりわずかに長く、
    前記ネジ頭の短辺の長さが前記クラック誘発目地のネジ止め溝の開口幅より短い目地固定ネジ。
  7. コンクリート構造体の四方を覆う型枠、前記型枠の内側に固定される請求項1、2、3、4または5記載のクラック誘発目地、および前記クラック誘発目地を前記型枠に固定する請求項6記載の目地固定ネジによって形成され、
    コンクリート構造体を形成した後、前記型枠と前記目地固定ネジとを撤去し、前記クラック誘発目地をコンクリート構造体内に残置することによって得られるコンクリート構造体のクラック誘発防水構造。
  8. コンクリート打設前に、請求項6記載の目地固定ネジにより、請求項1、2、3、4または5記載のクラック誘発目地を前記型枠に固定する工程と、
    コンクリート打設後に、前記型枠と前記目地固定ネジとを撤去し、前記クラック誘発目地をコンクリート構造体内に残置する工程と、
    前記クラック誘発目地により、コンクリート構造体内部に前記クラック誘発目地の先細り部の先端を起点とするクラックを発生させる工程と、
    前記クラック誘発目地に設けられた開口溝に補修剤を注入し、前記クラックに補修剤を充填する工程と
    を含むコンクリート構造体のクラック誘発防水方法。
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