JP2010001456A - 水分散型粘着剤組成物、その製造方法および粘着シート - Google Patents

水分散型粘着剤組成物、その製造方法および粘着シート Download PDF

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Abstract

【課題】高い耐湿性、耐水性を発揮する粘着剤層を形成しうる水分散型粘着剤組成物およびその製造方法を提供する。また、該粘着剤組成物による粘着剤層を有する粘着シートを提供する。
【解決手段】本発明の水分散型粘着剤組成物は、アルキル基の炭素数が2〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主たる成分とし、原料モノマーの総重量に対する、カルボキシル基含有不飽和モノマーの含有量が5重量%以下である原料モノマーを、乳化剤として水酸基を含有するノニオン系界面活性剤を原料モノマーの総量100重量部に対して0.1〜10重量部、重合開始剤として非塩系重合開始剤を原料モノマーの総量100重量部に対して0.001〜1重量部用いて重合して得られる水分散型重合体100重量部と、イソシアネート化合物0.1〜20重量部とを含むことを特徴としている。
【選択図】なし

Description

本発明は、水分散型のアクリル系粘着剤組成物に関する。詳しくは、耐湿性、耐水性に優れた粘着剤層を形成しうるアクリル系粘着剤組成物に関する。また、該粘着剤組成物の製造方法に関する。さらに、該粘着剤組成物からなる粘着剤層を基材上に設けた粘着シートに関する。
従来より、各種産業用途に用いられる粘着シートとして、基材上に、粘着剤組成物から形成される粘着剤層を積層した粘着シートが知られている。近年、環境負荷低減の観点から、有機溶剤の使用を低減することが望まれており、上記粘着剤組成物についても、溶媒として有機溶剤を使用する溶剤型粘着剤組成物から、水を分散媒として使用する水分散型粘着剤組成物への転換が図られている。
このような水分散型粘着剤組成物には、重合安定性や乾燥時の接着性を維持する観点から、一般的にはアニオン系乳化剤が用いられている。しかし、かかるアニオン系乳化剤を用いた粘着剤は、粘着剤中に残存する乳化剤のため、溶剤型の粘着剤に比べて、耐湿性、耐水性が劣るという欠点がある。また、アニオン系乳化剤は硫酸塩等を含むために銅やアルミニウム等の金属被着体を著しく腐食しやすいという欠点がある。
そこで、上記アニオン系乳化剤の問題を解決すべく、反応性ノニオン乳化剤を用いた水分散型粘着剤が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。しかしながら、これらの粘着剤においても、残存する乳化剤の影響による耐湿性、耐水性低下は十分解決されているとはいえず、耐水接着性や浸水耐白化性を十分に確保することは困難な現状である。
特開平9−143444号公報 特開平6−73347号公報
本発明の目的は、高い耐湿性、耐水性を発揮する粘着剤層を形成しうる水分散型粘着剤組成物およびその製造方法を提供することにある。また、該粘着剤組成物による粘着剤層を有する粘着シートを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定のモノマー成分からなる原料モノマーを、特定のノニオン系界面活性剤を乳化剤として用い、さらに非無機塩系重合開始剤を用いて得られた水分散型重合体に特定量のイソシアネート化合物を添加することにより、耐湿性、耐水性が格段に向上した水分散型粘着剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、アルキル基の炭素数が2〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主たる成分とし、原料モノマーの総重量に対する、カルボキシル基含有不飽和モノマーの含有量が5重量%以下である原料モノマーを、乳化剤として水酸基を含有するノニオン系界面活性剤を原料モノマーの総量100重量部に対して0.1〜10重量部、重合開始剤として非無機塩系重合開始剤を原料モノマーの総量100重量部に対して0.001〜1重量部用いて重合して得られる水分散型重合体100重量部と、イソシアネート化合物0.1〜20重量部とを含むことを特徴とする水分散型粘着剤組成物を提供する。
さらに、本発明は、アルキル基の炭素数が2〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主たる成分とし、原料モノマーの総重量に対する、カルボキシル基含有不飽和モノマーの含有量が1重量%以下である原料モノマーを、乳化剤として水酸基を含有するノニオン系界面活性剤を原料モノマーの総量100重量部に対して0.1〜10重量部、重合開始剤として非無機塩系重合開始剤を原料モノマーの総量100重量部に対して0.001〜1重量部用いて重合して得られる水分散型重合体100重量部と、イソシアネート化合物0.1〜20重量部とを含むことを特徴とする水分散型粘着剤組成物を提供する。
さらに、本発明は、水分散型重合体を重合する際に存在する、アニオン系界面活性剤の存在量が、原料モノマーの総量100重量部に対して1重量部以下、かつ、無機塩系重合開始剤の存在量が、原料モノマーの総量100重量部に対して0.1重量部未満である前記の水分散型粘着剤組成物を提供する。
さらに、本発明は、前記のノニオン系界面活性剤が共重合性官能基を有する反応性ノニオン系界面活性剤である前記の水分散型粘着剤組成物を提供する。
さらに、本発明は、アルキル基の炭素数が2〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主たる成分とし、原料モノマーの総重量に対する、カルボキシル基含有不飽和モノマーの含有量が5重量%以下である原料モノマー100重量部、水酸基を含有するノニオン系界面活性剤0.1〜10重量部を水性媒体に分散させたモノマー乳化液に、不活性ガス雰囲気下、0.001〜1重量部の非無機塩系重合開始剤を添加して、重合温度20〜90℃で乳化重合して、水分散型重合体のエマルジョンを作製し、次いで、水分散型重合体100重量部に対して、イソシアネート化合物を0.1〜20重量部添加することを特徴とする水分散型粘着剤組成物の製造方法を提供する。
さらに、本発明は、アルキル基の炭素数が2〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主たる成分とし、原料モノマーの総重量に対する、カルボキシル基含有不飽和モノマーの含有量が1重量%以下である原料モノマー100重量部、水酸基を含有するノニオン系界面活性剤0.1〜10重量部を水性媒体に分散させたモノマー乳化液に、不活性ガス雰囲気下、0.001〜1重量部の非無機塩系重合開始剤を添加して、重合温度20〜90℃で乳化重合して、水分散型重合体のエマルジョンを作製し、次いで、水分散型重合体100重量部に対して、イソシアネート化合物を0.1〜20重量部添加することを特徴とする水分散型粘着剤組成物の製造方法を提供する。
さらに、本発明は、イソシアネート化合物が、水分散した多官能イソシアネート化合物である前記の水分散型粘着剤組成物の製造方法を提供する。
さらに、本発明は、基材の少なくとも一方の面側に前記の水分散型粘着剤組成物から形成された粘着剤層を有する粘着シートを提供する。
本発明の粘着剤組成物によれば、前記構成を有し、乳化剤としてノニオン系界面活性剤を用い、実質的にアニオン系乳化剤を含まないことにより、また、イソシアネート化合物がノニオン系界面活性剤の水酸基と反応して親水性を減少させることにより、さらに非無機塩系重合開始剤を用いることにより、粘着剤組成物からなる粘着剤層の耐湿性、耐水性が向上する。また、アニオン系乳化剤を含まないため酸基や塩基基を含まないかもしくは極めて少量しか含まないため、金属被着体に対しても腐食が少なく、耐腐食性を要する各種産業用途に特に好ましく用いることができる。
本発明の水分散型粘着剤組成物(以下、単に「粘着剤組成物」と称する場合がある)は、水分散型重合体(アクリルエマルション系重合体)と、イソシアネート化合物とを含有している。
[水分散型重合体(アクリルエマルション系重合体)]
本発明の粘着剤組成物に用いられる水分散型重合体は、アルキル基の炭素数が2〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主たる成分(主成分)とする原料モノマー(以下、単に「原料モノマー」と称する場合がある)を、乳化剤として水酸基を含有するノニオン系界面活性剤(以下、単に「本発明のノニオン系界面活性剤」と称する場合がある)を用いて重合して得られる。上記原料モノマーは、不飽和モノマー(ビニル系モノマーなど)であり、単一モノマーであってもよいし、2種以上のモノマーからなるモノマー混合物であってもよい。なお、「(メタ)アクリル」とは「アクリル」及び/又は「メタクリル」のことをいい、以下も同様である。
上記原料モノマーの主成分であるアルキル基の炭素数が2〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
2C=C(R1)COOR2 (1)
(上記式(1)において、R1は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数が2〜18の直鎖、分岐鎖または環状のアルキル基を示す。)
上記R2としては、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、イソペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基、イソデシル基、ボルニル基、イソボルニル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、イソステアリル基などが挙げられる。R2の炭素数が2未満であると、ポリマーのガラス転移温度が高くなり、低温貼り付け性が悪くなる。また、R2の炭素数が18を超えると、凝集性が低下し耐熱接着性が悪くなる。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、具体的には、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸s−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、(メタ)アクリル酸ネオペンチル、(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸イソデシル、(メタ)アクリル酸ボルニル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ウンデシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸テトラデシル、(メタ)アクリル酸ペンタデシル、(メタ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸ヘプタデシルなどが挙げられる。
上記の中でも、粘着性の観点から、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸イソノニルが好ましく、特に、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシルとアクリル酸ブチルの組み合わせが好ましい。
上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独で、または、2以上を併用して用いられる。(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、原料モノマーの中で主成分であり、接着性などの粘着剤としての基本特性を発現する役割を担う観点から、その配合割合は、原料モノマーの総重量(100重量%)に対して、50重量%以上(50〜100重量%)であり、好ましくは70〜100重量%、より好ましくは80〜100重量%である。なお、原料モノマー中に、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルが2種以上含まれる場合には、全ての(メタ)アクリル酸アルキルエステルについての合計量が上記範囲を満たせばよい。
上記原料モノマーには、耐熱性等の調節のために架橋点を導入したり、接着性を調節したりする目的で、官能基を含有する不飽和モノマー(官能基含有不飽和モノマー)が含まれていてもよい。なお、上記官能基含有不飽和モノマーからは、カルボキシル基含有モノマーは除くものとする。
上記官能基含有不飽和モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸メチルグリシジルなどのエポキシ基含有モノマー;例えば、(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N−ブチル(メタ)アクリルアミド、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−メチロールプロパン(メタ)アクリルアミド、N−ビニルカルボン酸アミドなどのアミド基含有モノマー;例えば、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸t−ブチルアミノエチルなどのアミノ基含有モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどのシアノ基含有モノマー;例えば、N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミドなどのマレイミド系モノマー;例えば、N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミドなどのイタコンイミド系モノマー;例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミドなどのスクシンイミド系モノマー;例えば、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコールアルキルエーテル、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールアルキルエーテルなどの(メタ)アクリル酸(ポリ)アルキレングリコールアルキルエーテル;例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチルなどの水酸基含有モノマー;例えば、(メタ)アクリル酸ポリエチレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリプロピレングリコールなどの(メタ)アクリル酸グリコールエステルなどが挙げられる。
本発明における原料モノマーには、上記官能基含有不飽和モノマーの他に、凝集力向上などの特性向上の観点で、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な共重合性不飽和モノマーが含まれていてもよい。
上記の共重合性不飽和モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル系モノマー;例えば、(メタ)アクリル酸フェニルなどの(メタ)アクリル酸アリールエステル;例えば、スチレン、ビニルトルエンなどの芳香族ビニル類;例えば、(メタ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エトキシエチルなどのアルコキシ基含有モノマー;例えば、ビニルエーテルなどのビニルエーテル系モノマー;例えば、塩化ビニルなどのハロゲン原子含有モノマー;例えば、N−ビニルピロリドン、N−(1−メチルビニル)ピロリドン、N−ビニルピリジン、N−ビニルピペリドン、N−ビニルピリミジン、N−ビニルピペラジン、N−ビニルピラジン、N−ビニルピロール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニルオキサゾール、N−ビニルモルホリン、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリロイルモルホリンなどのビニル基含有複素環化合物;フッ素原子やハロゲン原子を含有するアクリル酸エステル系モノマーなどが挙げられる。
上記の共重合性不飽和モノマー(官能基含有不飽和モノマー、その他の共重合性不飽和モノマー)の中でも、接着性向上の観点から、エポキシ基含有モノマー、窒素含有モノマーが特に好ましく例示される。
上記の共重合性不飽和モノマーは単独でまたは併用して用いられる。共重合性不飽和モノマーの配合割合は、原料モノマーの総重量(100重量%)に対して、30重量%以下(0〜30重量%)が好ましく、より好ましくは0〜20重量%、さらに好ましくは0〜10重量%である。配合割合が30重量%を超えると、耐水接着性が不良となる場合がある。なお、原料モノマー中に、上記共重合性不飽和モノマーが2種以上含まれる場合には、全ての共重合性不飽和モノマーについての合計量が上記範囲を満たすことが好ましい。また、後述の多官能性モノマーやアルコキシシリル基含有不飽和モノマーは上記の共重合性不飽和モノマーには含まないものとする。
本発明の原料モノマーには、さらに、粘着剤の凝集特性の調整の目的で、共重合性の多官能性モノマーやアルコキシシリル基含有の不飽和モノマーを用いることができる。
上記多官能性モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(モノまたはポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレートや、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(モノまたはポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレートの他、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。中でも好ましくは、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートである。
上記の多官能性モノマーは単独でまたは併用して用いられる。多官能性モノマーの配合割合は、高分子間の架橋の観点から、原料モノマーの総重量(100重量%)に対して、0.001〜1重量%が好ましく、より好ましくは0.01〜0.5重量%である。なお、原料モノマー中に、上記多官能性モノマーが2種以上含まれる場合には、全ての多官能性モノマーについての合計量が上記範囲を満たすことが好ましい。
上記アルコキシシリル基含有不飽和モノマーとしては、例えば、3−(メタ)アクリロキシプロピル−トリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピル−トリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどの(メタ)アクリロイルオキシアルキルシラン誘導体が挙げられる。
上記のアルコキシシリル基含有不飽和モノマーは単独でまたは併用して用いられる。アルコキシシリル基含有不飽和モノマーの配合割合は、原料モノマーの総重量(100重量%)に対して、10重量%以下(例えば、0.01〜10重量%)が好ましく、より好ましくは0.05〜5重量%、さらに好ましくは0.1〜1重量%である。配合割合が10重量%を超えると、接着性が低下する場合がある。なお、原料モノマー中に、上記アルコキシシリル基含有不飽和モノマーが2種以上含まれる場合には、全てのアルコキシシリル基含有不飽和モノマーについての合計量が上記範囲を満たすことが好ましい。
本発明においては、原料モノマーには、カルボキシル基含有不飽和モノマーは実質的に含まれない、又は、少量しか含まれないことが必要である。具体的には、カルボキシル基含有不飽和モノマーの含有量は、原料モノマーの総重量(100重量%)に対して、5重量%以下であり、より好ましくは4重量%以下、さらに好ましくは3.5重量%以下、さらに好ましくは1重量%以下であり、さらに好ましくは0.1重量%以下、さらに好ましくは0.01重量%以下であり、実質的に含まれないことが最も好ましい。カルボキシル基含有不飽和モノマーの含有量が5重量%を超えると重合安定性が低下する。本発明においては、ノニオン系に基づく中性のため、もしくは親水性の違いなどのために、カルボキシル基含有不飽和モノマーは原料モノマーの重合安定性を低下させると考えられる。
また、カルボキシル基含有不飽和モノマーに代表される活性水素を有する酸基含有モノマーは、耐水性を低下させたり、粗面に対する接着性を低下させるため好ましくない。カルボキシル基含有不飽和モノマー以外の酸基含有不飽和モノマー(例えば、2−メタクリロイロキシエチルアシッドホスフェート等のリン酸系モノマーなど)を添加する場合にも添加量は少量に抑えることが好ましく、例えば、原料モノマーの総重量(100重量%)に対して、3重量%以下が好ましく、より好ましくは1重量%以下である。さらに、酸基の中和に用いられるアンモニアの添加もイソシアネート化合物とノニオン系界面活性剤の水酸基との反応を阻害するため、アンモニアも添加しないか、添加量は少量に抑えることが好ましい。例えば、水分散型重合体100重量部に対して、1重量部以下が好ましい。
なお、上記にいうカルボキシル基含有不飽和モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸、フマル酸、マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、ケイ皮酸などの不飽和カルボン酸;例えば、無水フマル酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸無水物;例えば、イタコン酸モノメチル、イタコン酸モノブチル、2−アクリロイルオキシエチルフタル酸などの不飽和ジカルボン酸モノエステル;例えば、2−メタクリロイルオキシエチルトリメリット酸、2−メタクリロイルオキシエチルピロメリット酸などの不飽和トリカルボン酸モノエステル;例えば、カルボキシエチルアクリレート、カルボキシペンチルアクリレートなどのカルボキシアルキルアクリレートなどが挙げられる。
上記原料モノマーを、本発明のノニオン系界面活性剤を乳化剤として用いて重合することにより、本発明の粘着剤組成物に用いられる水分散型重合体が得られる。例えば、上記原料モノマー、乳化剤、重合開始剤、必要に応じて連鎖移動剤などを、水中において適宜配合して重合(共重合)することができる。
上記水分散型重合体の重合には、水酸基を含有するノニオン系界面活性剤(水酸基を有するノニオン系界面活性剤)が必須の乳化剤として用いられる。上記水酸基を有するノニオン系界面活性剤としては、ノニオン系(非イオン系)の界面活性剤であって水酸基を有するものであれば特に限定されないが、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーなどが好ましく例示される。中でも、HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)値が10〜20(好ましくは12〜19)の界面活性剤が好ましく例示される。水酸基を有することにより、粘着剤(粘着剤層)においては、当該界面活性剤の水酸基がイソシアネート化合物と反応することにより、親水性が低下するため、粘着剤(粘着剤層)の耐湿性、耐水性が向上する。
上記ノニオン系界面活性剤としては、分子中に、共重合性官能基、即ちラジカル重合性官能基(ラジカル反応性基)が導入された反応性(ラジカル重合性)のノニオン系界面活性剤(反応性ノニオン系界面活性剤)を用いることが好ましい。
上記反応性ノニオン系界面活性剤としては、特に限定されないが、例えば、ビニル基、プロペニル基、イソプロペニル基、ビニルエーテル基(ビニルオキシ基)、アリルエーテル基(アリルオキシ基)等のラジカル重合性官能基(共重合性官能基)を有するノニオン系界面活性剤が例示される。反応性界面活性剤を用いることにより、当該界面活性剤が水分散型重合体中にとりこまれ、粘着剤中に界面活性剤が残存しないため、粘着剤の耐湿性、耐水性が向上する。また、界面活性剤由来の汚染が低減するため好ましい。
上記反応性ノニオン系界面活性剤としては、商品名「アクアロンRN10、20、30、50」(第一工業製薬(株)製)、商品名「アデカリアソープER10、20、30、40」(株式会社ADEKA製)、商品名「ラテムルPD420、430、450」(花王(株)製)などの市販品を用いることも可能である。
上記ノニオン系界面活性剤(乳化剤)は単独でまたは併用して用いられる。上記ノニオン系界面活性剤の配合割合は、原料モノマーの総量100重量部に対して、0.1〜10重量部であり、好ましくは0.3〜5重量部、より好ましくは1〜3重量部である。配合割合が0.1重量部未満では、原料モノマーの乳化性や重合安定性が低下し、10重量部を超えると、粘着剤の接着性が低下したり、耐湿性、耐水性が低下するため好ましくない。
上記水分散型重合体の重合には、重合性、流動性などの調節のために、粘着剤の耐湿性、耐水性に悪影響を及ぼさない範囲内で、上記ノニオン系界面活性剤以外にも、アニオン系の界面活性剤を用いてもよい。ただし、粘着剤の耐湿性、耐水性の観点から、アニオン系界面活性剤の配合割合は、原料モノマーの総量100重量部に対して、1重量部以下が好ましく、より好ましくは0.5重量部以下、さらに好ましくは0.1重量部以下、さらに好ましくは0.01重量部以下、耐湿性、耐水性を向上させる観点からは実質的に配合しないことが好ましい。
上記水分散型重合体の重合には、エマルジョン液の安定化、粘度調節などのための保護剤や分散剤として、ポリビニルアルコール(PVA)系重合体や、メチルセルロース、エチルセルロース、デンプンなどの中性の水溶性ポリマーを添加してもよい。上記水溶性ポリマーとしては、重量平均分子量が10万以下(好ましくは1000〜5万)のものが好ましく用いられる。上記水溶性ポリマーは水分散型重合体の重合時及び/又は粘着剤組成物の塗工前に添加することができる。添加量は、原料モノマーの総量100重量部に対して、通常10重量部以下(0〜10重量部)であり、好ましくは1重量部以下(0〜1重量部)、より好ましくは0.5重量部以下である。添加量が10重量部を超えると、各種被着体に対する接着性や、耐湿性、耐水性(耐水接着性など)が低下する場合がある。
上記ポリビニルアルコール(PVA)系重合体は、酢酸ビニルのケン化により製造される水酸基およびアセトアセチル基を有する重合体であり、ケン化度が60〜100(より好ましくは70〜99)のものを好ましく用いることができる。ポリビニルアルコール系重合体は、商品名「PVA124、PVA224E、PVA235」(クラレ(株)製)、商品名「ゴーセノールNH26、ゴーセノールGH23、ゴーセノールZ320」(日本合成化学(株)製)などの市販品を用いることも可能である。
上記水分散型重合体の重合には、非無機塩系重合開始剤が必須の重合開始剤として用いられる。なお、本発明における「無機塩系重合開始剤」とは「硫酸塩、塩酸塩、硝酸塩等の無機酸の塩である重合開始剤」をいい、「非無機塩系重合開始剤」とは「無機酸の塩でない重合開始剤」をいう。上記非無機塩系重合開始剤としては、例えば、2,2´−アゾビスイソブチロニトリル、2,2´−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチル−プロピオンアミジン]水和物、2,2´−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]などのアゾ系重合開始剤;例えば、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの過酸化物系重合開始剤;例えば、フェニル置換エタンなどの置換エタン系開始剤;例えば、芳香族カルボニル化合物などのカルボニル系開始剤;過酸化物とアスコルビン酸ナトリウムとの組み合わせなどのレドックス系開始剤(過酸化物と還元剤との組み合わせ)などが挙げられる。中でも、重合安定性、粘着剤の耐水性などの観点から、2,2´−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、2,2´−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチル−プロピオンアミジン]水和物、2,2´−アゾビスイソブチロニトリルや、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、過酸化水素などの過酸化物系重合開始剤などが好ましい。
上記非無機塩系重合開始剤の配合割合は、原料モノマーの総量100重量部に対して、0.001〜1重量部であり、好ましくは0.005〜0.2重量部、さらに好ましくは0.01〜0.1重量部である。重合方法としてはモノマー又はモノマーの分散水や重合開始剤を分別して重合系に添加する滴下重合法も可能であるが、本発明においては、特に一括仕込み重合方法により水分散型重合体の重合を行うことが好ましいことから、通常は100g以上の工業的重合スケールでの重合では重合温度の制御が困難であり、重合温度の急激な上昇を抑制する観点から、従来の滴下重合方法に比べて重合開始剤の配合割合を少なくする、もしくは分割して添加する必要がある。
上記水分散型重合体の重合においては、粘着剤の耐湿性、耐水性の観点から、無機塩系重合開始剤の配合割合は、原料モノマーの総量100重量部に対して、0.1重量部未満が好ましく、より好ましくは0.05重量部未満、さらに好ましくは0.01重量部未満、さらに好ましくは0.001重量部未満であり、実質的に配合しないことが最も好ましい。上記無機塩系重合開始剤としては、例えば、2,2´−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩、2,2´−アゾビス(N,N´−ジメチレンイソブチルアミジン)二塩酸塩、2,2´−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]二塩酸塩などの無機塩であるアゾ系重合開始剤;例えば、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩、過硫酸塩と亜硫酸水素ナトリウムとの組み合わせなどのレドックス系開始剤などが挙げられる。
上記水分散型重合体の重合には、重合体の分子量を調節する目的で、必要に応じて、連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、乳化重合に通常使用されるものを用いることができ、特に限定されないが、例えば、1−ドデカンチオール(ラウリルメルカプタン)、メルカプト酢酸、2−メルカプトエタノール、チオグリコール酸2−エチルヘキシル、2,3−ジメチルカプト−1−プロパノールなどのメルカプタン類、酢酸アリル、アリルカルビノールなどのアリル化合物が挙げられる。これらの連鎖移動剤は単独でまたは併用して用いられる。連鎖移動剤の配合割合は、原料モノマーの総量100重量部に対して、例えば、0.5重量部以下が好ましく、より好ましくは0〜0.1重量部である。
本発明の粘着剤組成物に用いられる水分散型重合体の重合方法は、一括仕込み法(一括重合法)による乳化重合法を好ましく用いることができる。本発明の原料モノマーは、前述のとおりカルボキシル基含有不飽和モノマーを含まない、または、少量しか含まないため、従来の原料モノマーの系に比べて、重合時に凝集が起こりやすく、エマルジョンが不安定であり、重合安定性が低い。このため、従来一般的に用いられてきた、モノマー又はモノマーエマルジョンを滴下しながら重合する滴下重合法(モノマー滴下法やモノマーエマルジョン滴下法)では、エマルジョン粒子が膨潤する、重合反応が中断しやすい等のため、低分子量体が生成しやすくなるなどの問題が生じやすくなるため好ましくない。
より具体的な重合方法は、以下の通りである。まず、反応容器内に、前記原料モノマーを、前記ノニオン系界面活性剤、水性媒体により、モノマー乳化液として一括して仕込む。上記モノマー乳化液中のモノマー濃度は30〜90重量%が好ましく、より好ましくは35〜70重量%である。また、上記水性媒体は、水単独のほかに、水に可溶性の溶剤を水に一部含ませたものであっても良い。
次いで、反応容器内をよく攪拌して均一なモノマー乳化液(原料モノマー、ノニオン系界面活性剤を水性媒体に分散させたモノマー乳化液)とし、窒素やアルゴンなどの不活性ガスで十分に置換しながら、上記の非無機塩系重合開始剤を添加して乳化重合する。この際の重合温度は20〜90℃が好ましく、より好ましくは30〜80℃である。また、重合時間は2〜24時間が好ましく、より好ましくは3〜10時間である。
上記により調製された水分散型重合体(水分散液)の固形分濃度は、塗工性の観点から、30〜70重量%が好ましく、より好ましくは40〜60重量%である。また、得られた重合体(共重合体)のガラス転移温度(Tg)は−10℃以下が好ましく、より好ましくは−80〜−20℃である。Tgが−10℃を超える場合には、接着性が低下する場合がある。さらに、得られた重合体(共重合体)の溶剤(酢酸エチルなど)に可溶分の重量平均分子量は、粘着性の観点から、1万以上が好ましく、より好ましくは5万以上である。
上記水分散型重合体のゲル分率(溶剤不溶分の割合)は、低分子量体低減による耐熱接着性向上の観点から、10〜90%が好ましく、より好ましくは30〜90%である。上記ゲル分率は、重合開始剤、反応温度、乳化剤やモノマーの種類等により制御できる。上記ゲル分率は、試料約0.1gをサンプリングして秤量し、これを約50mlの酢酸エチル中に室温で一週間浸漬した後、溶剤不溶分を取り出し、130℃で約1時間乾燥して、秤量することにより、上記ゲル分率(重量%)=[(浸漬・乾燥後の溶剤不溶分の重量)/試料の重量]×100として算出されるものである。
[水分散型粘着剤組成物]
本発明の水分散型粘着剤組成物は、上記水分散型重合体(水分散液)にイソシアネート化合物、及び、必要に応じて、その他の添加剤を配合することにより得られる。水分散型重合体にイソシアネート化合物を配合することにより、イソシアネート化合物のイソシアネート基とノニオン系界面活性剤の水酸基がウレタン結合を形成して、粘着剤組成物の親水性が低下するため、粘着剤組成物の耐湿性、耐水性が向上する。
上記イソシアネート化合物としては、例えば、イソシアン酸オクタデシル、イソシアン酸ナフチル、イソシアン酸ベンジルなどの単官能のイソシアネート化合物;例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどのイソシアネート基を2個以上有する多官能イソシアネート化合物及びこれらの多官能イソシアネート化合物のトリメチロールプロパンのアダクト体(トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物、トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応生成物等)、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソシアネートなどの多官能イソシアネート化合物が挙げられる。
上記イソシアネート化合物は、そのまま水分散型重合体(水分散液)に添加してもよいし、水分散させて、又は、トルエンなどの溶剤で希釈溶解して水分散型重合体(水分散液)に添加してもよい。また、イソシアネート基をブロック剤でマスクしたブロック型イソシアネート化合物として、上記と同様に水分散型重合体(水分散液)に添加してもよい。例えば、後述の自己乳化性多官能イソシアネート化合物の水分散液を水分散型重合体(水分散液)に添加することにより、粘着剤組成物が得られる。
上記の中でも、水分散型重合体(水分散液)に添加するイソシアネート化合物としては、水分散したイソシアネート化合物(又はブロック型イソシアネート化合物を含む)が、取扱い性、添加後のイソシアネート化合物の粘着剤組成物としてのポットライフの長期化などの観点から好ましい。水分散に適した自己乳化性多官能イソシアネート化合物としては、例えば、商品名「タケネート WD240」(三井化学ポリウレタン(株)製)、商品名「アクアネート210」(日本ポリウレタン工業(株)製)、商品名「デュラネート」(旭化成ケミカルズ(株)製)などの市販品を用いることもできる。上記自己乳化性多官能イソシアネート化合物を水中に攪拌分散することにより、自己乳化性多官能イソシアネート化合物の水分散液が得られる。
また、取扱い性、粘着剤組成物のポットライフの長期化の観点からは、イソシアネート基をブロック剤でブロックしたブロック型イソシアネート化合物も好ましく用いることができる。上記ブロック剤としては、例えば、フェノール化合物、アセト酢酸エステルやアセチルアセトンなどの活性メチレン化合物、ε−カプロラクタムなどのラクタム、シクロヘキサノンオキシムなどのオキシムなどが挙げられる。上記ブロック型イソシアネート化合物としては、商品名「タケネート WB700、WB720、WB920」(三井化学ポリウレタン(株)製)などの市販品を用いることもできる。
本発明の粘着剤組成物において、上記イソシアネート化合物の添加量は、水分散型重合体100重量部に対して、0.1〜20重量部であり、好ましくは0.2〜15重量部、より好ましくは0.5〜10重量部である。イソシアネート化合物の添加量が0.1部未満では耐湿性、耐水性の改良効果が得られず、20重量部を超えると接着性が低下する。
本発明の粘着剤組成物には、その用途および目的に応じて、粘着付与成分を配合してもよい。上記粘着付与成分としては、例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油樹脂(例えば、脂肪族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、キシレン樹脂などの芳香族系石油樹脂、共重合系石油樹脂など)、エラストマー類などが挙げられる。上記粘着付与成分は、単独でまたは併用して用いられる。また、上記粘着付与成分は、そのまま、もしくは、乳化剤により水分散状態にして用いられる。水分散液への混合性の観点からは、粘着付与成分は水分散状態で配合することが好ましいが、その場合には耐水性を低下させる場合がある。このため、上記粘着付与成分の配合割合は、水分散型重合体100重量部に対して20重量部以下が好ましく、より好ましくは10重量部以下である。特に耐湿性、耐水性を優れたものとする場合には、粘着付与成分は配合しない(例えば、5重量部以下)ことが好ましい。
さらに、本発明の粘着剤組成物には、必要に応じて、分散剤、剥離調整剤、可塑剤、軟化剤、充填剤、着色剤(顔料や染料など)、老化防止剤(酸化防止剤)などの公知の各種添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で添加してもよい。これらの添加剤の使用量は、いずれも粘着剤に適用される通常の量でよい。
本発明の水分散型粘着剤組成物は、接着性に優れ、なおかつ、耐湿性、耐水性に優れた粘着剤層を形成しうる。このため、粘着シートの粘着剤層、水性塗料、水性接着剤などの用途に好適に用いられる。
[粘着シート]
基材の少なくとも一方の面に、上記水分散型粘着剤組成物からなる粘着剤層を形成することにより、本発明の粘着シートを得ることができる。粘着剤層は、基材上に粘着剤組成物を塗布し、塗布層を形成させた後、必要に応じて乾燥する方法(直写法)により形成してもよいし、剥離フィルム(セパレータ)等の適当な支持体上に、粘着剤組成物を上記と同様に塗布、乾燥して粘着剤層を形成した後、粘着剤層を基材上に転写する方法(転写法)により形成してもよい。また、本発明の粘着シートは、基材の一方の面のみに粘着剤層を有する片面粘着シートであってもよいし、基材の両面に粘着剤層を有する両面粘着シートであってもよい。
上記基材としては、特に限定されず、粘着シートに通常使用される基材を用いることができる。例えば、プラスチックフィルム類(プラスチックシートを含む);クラフト紙などの紙類;ポリエステル不織布、ビニロン不織布などの不織布類;金属箔、金属板などの金属類;ゴムシートなどのゴム系基材;発泡シートなどの発泡体や、これらの積層体(特に、プラスチックフィルムと他の基材との積層体や、プラスチックフィルム同士の積層体など)等が用いられる。中でも、プラスチックフィルム類、紙類が好ましい。
上記プラスチックフィルム類を構成する素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);酢酸ビニル系樹脂;ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリスチレン等のスチレン系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK);トリアセチルセルロース(TAC)などが挙げられる。これらの素材は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。中でも、PET、PP、PE、EVA、PVCが好ましい。
上記プラスチックフィルムは、用途や必要特性に応じて、無延伸フィルムおよび延伸フィルム(一軸延伸フィルムまたは二軸延伸フィルム)のいずれを用いてもよい。
上記基材の粘着剤組成物が塗布される側の表面には、粘着剤層等との密着性を高めるため、慣用の表面処理、例えば、コロナ処理、クロム酸処理、オゾン暴露、火炎暴露、高圧電撃暴露、イオン化放射線処理等の化学的又は物理的方法による酸化処理等が施されていてもよく、下塗り剤や剥離剤等によるコーティング処理等が施されていてもよい。
本発明の粘着シートが光学材料の表面保護用途に用いられる場合には、透明性に優れる基材が好ましく用いられ、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムやトリアセチルセルロースフィルムなどが好ましく用いられる。
上記基材の厚さは、目的や用途に応じて適宜選択されるが、例えば、10〜500μmが好ましい。なお、基材は単層の形態を有していてもよく、積層された形態を有していてもよい。
本発明の粘着シートにおいて、粘着剤組成物を塗布する方法は特に制限されず、公知慣用の塗布方法を用いることができる。例えば、慣用のコーター(塗工機)を用いることができる。コーターとしては、例えば、ファウンテンダイコーター、リップコーター、クローズドエッジダイコーター、グラビヤロールコーター、リバースロールコーター、キスロールコーター、ディップロールコーター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコーターなどが用いられる。
また、上記塗布後の粘着剤組成物層の乾燥は、公知の方法を用いて、加熱することによって行う。加熱温度としては、例えば、50〜200℃が好ましく、より好ましくは80〜160℃である。各種温度に多段階に分けて乾燥することも好ましい。
本発明の粘着シートにおける粘着剤層(乾燥後)の厚みは、1〜100μmが好ましく、より好ましくは5〜50μmである。
本発明の粘着シートには、使用時まで粘着剤層の表面(粘着面)を保護するために、粘着面上に剥離フィルム(セパレータ)が用いられていてもよい。上記セパレータは、該セパレータにより保護されている粘着面を利用する際に剥離される。
上記セパレータとしては、慣用の剥離紙やプラスチックフィルムなどを利用できる。具体的には、セパレータとしては、例えば、剥離処理剤による剥離処理層をセパレータ基材の片面あるいは両面に有するものの他、フッ素系ポリマー(例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン−フッ化ビニリデン共重合体等)、シリコーンポリマーからなる低接着性基材や、無極性ポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂など)からなる低接着性基材などを用いることができる。上記セパレータの厚みは、例えば5μm以上が好ましく、より好ましくは10〜100μmである。
上記の剥離処理剤による剥離処理層をセパレータ基材の片面あるいは両面に有するセパレータのセパレータ基材(セパレータ用基材)としては、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレートフィルム等)、オレフィン系樹脂フィルム(ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等)、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム(ナイロンフィルム)、レーヨンフィルムなどのプラスチック系基材フィルム(合成樹脂フィルム)や紙類(上質紙、和紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、トップコート紙など)の他、これらを、ラミネートや共押し出しなどにより、複層化したもの(2〜3層の複合体)等が挙げられる。剥離処理層を構成する剥離処理剤としては、特に制限されず、例えば、シリコーン系剥離処理剤、フッ素系剥離処理剤、長鎖アルキル系剥離処理剤などを用いることができる。剥離処理剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明の粘着シートは、ロール状に巻回された形態であっても、シートが積層された形態であってもよい。すなわち、本発明の粘着シートは、シート状、テープ状などの形態を有することができる。なお、ロール状に巻回された状態又は形態の粘着シートとしては、粘着面を剥離フィルム(セパレータ)により保護した状態でロール状に巻回された形態を有していてもよい。
このようにして得られる粘着シートは、各種被着体との接着性が良好あり、さらに、耐湿性や耐水性(例えば、水浸漬時の耐白化性、耐水接着性など)が良好である。このため、各種用途に用いることが可能で、特に用途は限定されず、例えば、液晶ディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)、フィールドエミッションディスプレイなどのパネルを構成する偏光板、位相差板、反射防止板、波長板、光学補償フィルム、輝度向上フィルムなど光学部材(光学フィルム)の積層接着用;自動車部材の接着用やワイヤーハーネス;半導体、回路、各種プリント基板、各種マスク、リードフレームなどの微細加工部品の製造の際の表面保護用や破損防止、あるいは異物等の除去、マスキング等に好ましく使用することができる。中でも、耐湿性や耐水性の観点から、光学部材の積層接着用、表面保護用、屋外用マスキングテープ等に特に好ましく使用することができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以下の説明中、「部」や「%」は特に明記がない限り、重量基準である。
実施例1
(水分散型重合体の調製)
容器に、反応性ノニオン系界面活性剤((株)ADEKA製、商品名「アデカリアソープER10」、純分100重量%)1.5重量部、反応性ノニオン系界面活性剤(組成物)((株)ADEKA製、商品名「アデカリアソープER40」、純分60重量%)2.5重量部(反応性ノニオン系界面活性剤として1.5重量部)、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、商品名「PVA235」)0.1重量部、蒸留水100重量部からなる分散用水と、ラウリルメルカプタン0.01重量部、及び、原料モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート50重量部、ブチルアクリレート50重量部、エチレングリコールジアクリレート0.02重量部、シランカップリング剤(信越化学工業(株)製、商品名「KBM503」、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)0.1重量部の混合液を仕込み、高速攪拌してモノマー乳化液(モノマープレエマルジョン)を調製した。
次いで、冷却管、窒素導入管、温度計および撹拌機を備えた4つ口のフラスコ(反応容器)に、上記モノマープレエマルジョンを投入して1時間窒素置換し、その後、重合開始剤(2,2´−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチル−プロピオンアミジン]水和物、和光純薬工業(株)製、商品名「VA057」)0.05重量部と蒸留水2重量部の溶液を添加して、反応容器を60〜65℃に5時間加熱保持し重合した。その後、さらに70〜75℃で3時間重合(熟成)させた。その後、室温まで冷却し、水分散型重合体のエマルジョンを得た。
(水分散型粘着剤組成物の調製)
上記で得られた水分散型重合体のエマルジョンに、水分散型重合体100重量部に対して、自己乳化性多官能イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「アクアネート210」)の25%分散液(イソシアネート化合物の含有量が25重量%の水分散液)を4重量部(イソシアネート化合物が1重量部)を添加、混合、200メッシュのナイロン紗で濾過して、本発明の水分散型粘着剤組成物を得た。
(粘着シートの作製)
上記で得られた水分散型粘着剤組成物を、厚み38μmのコロナ処理したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムのコロナ処理した表面上に、ワイヤーバーで塗布し、80℃で3分、更に110℃で2分間乾燥処理して、厚さ約15μmの粘着剤層を有する粘着シートを作製した。これを50℃で72時間キュアーして本発明の粘着シートを得た。
実施例2〜4
表1に示すように、自己乳化性多官能イソシアネート化合物の25%分散液の添加量を、実施例2、3、4に対して、それぞれ12、24、40重量部(イソシアネート化合物が3、6、10重量部)に変更した以外は、実施例1と全く同様にして、水分散型粘着剤組成物および粘着シートを得た。
実施例5
表1に示すように、ポリビニルアルコールを加えなかった以外は、実施例1と同様にして、水分散型重合体のエマルジョンを得た。
上記水分散型重合体のエマルジョンに、自己乳化性多官能イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「アクアネート210」)の25%分散液に代えて、トリメチロールプロパン1モルとヘキサメチレンジイソシアネート3モルの付加物からなる3官能イソシアネート化合物の25%トルエン溶液4重量部(3官能イソシアネート化合物が1重量部)を添加、混合して、本発明の水分散型粘着剤組成物を得た。
また、上記水分散型粘着剤組成物を用い、実施例1と同様にして、粘着シートを得た。
実施例6
表1に示すように、反応性ノニオン系界面活性剤(アデカリアソープER10及びER40)を、非反応性のノニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名「ノイゲンEA177」、純分100重量%)3重量部に変更した以外は、実施例2と同様にして、水分散型粘着剤組成物および粘着シートを得た。
実施例7
容器に、反応性ノニオン系界面活性剤((株)ADEKA製、商品名「アデカリアソープER10」)2重量部、反応性ノニオン系界面活性剤(組成物)((株)ADEKA製、商品名「アデカリアソープER40」)1.7重量部(反応性ノニオン系界面活性剤として1重量部)、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、商品名「PVA235」)0.1重量部、蒸留水100重量部、ラウリルメルカプタン0.01重量部、及び、原料モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート100重量部、メタクリル酸0.5重量部、エチレングリコールジアクリレート0.02重量部、シランカップリング剤(信越化学工業(株)製、商品名「KBM503」)0.1重量部を仕込み、混合攪拌してモノマー乳化液(モノマープレエマルジョン)を調製した。
上記モノマープレエマルジョンを用いた以外は、実施例2と同様にして、水分散型粘着剤組成物および粘着シートを得た。
実施例8
容器に、反応性ノニオン系界面活性剤((株)ADEKA製、商品名「アデカリアソープER10」)2重量部、反応性ノニオン系界面活性剤(組成物)((株)ADEKA製、商品名「アデカリアソープER40」)1.7重量部(反応性ノニオン系界面活性剤として1重量部)、ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、商品名「PVA235」)0.1重量部、蒸留水100重量部、ラウリルメルカプタン0.01重量部、及び、原料モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート95重量部、グリシジルメタクリレート5重量部、エチレングリコールジアクリレート0.02重量部、シランカップリング剤(信越化学工業(株)製、商品名「KBM503」)0.1重量部を仕込み、混合攪拌してモノマー乳化液(モノマープレエマルジョン)を調製した。
次いで、反応容器に、上記モノマープレエマルジョン及びL−アスコルビン酸0.02重量部を投入して1時間窒素置換し、反応容器を40〜45℃に5時間加熱保持し、重合開始剤(t−ブチルハイドロパーオキサイド)0.01重量部(0.5%水溶液)を3時間かけて滴下して重合した。その後60〜65℃で3時間重合(熟成)させた。その後、室温まで冷却し、水分散型重合体のエマルジョンを得た。
得られた水分散型重合体のエマルジョンを用いた以外は、実施例2と同様にして、水分散型粘着剤組成物および粘着シートを得た。
実施例9
反応容器に、実施例2と同じモノマープレエマルジョンを投入して1時間窒素置換し、その後、重合開始剤(2,2´−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]、和光純薬工業(株)製、商品名「VA061」)0.02重量部とメタノール2重量部と蒸留水2重量部の溶液を添加して、反応容器を50〜55℃に5時間加熱保持し重合した。その後、さらにアゾビスイソブチロニトリル0.03重量部のトルエン3重量部の溶液を添加し、65〜70℃で3時間重合(熟成)させた。その後、室温まで冷却し、水分散型重合体のエマルジョンを得た。
得られた水分散型重合体のエマルジョンを用いた以外は、実施例2と同様にして、水分散型粘着剤組成物および粘着シートを得た。
比較例1
表2に示すように、自己乳化性多官能イソシアネート化合物を添加しない(イソシアネート化合物が0重量部)以外は、実施例1と全く同様にして、水分散型粘着剤組成物および粘着シートを得た。
比較例2
表2に示すように、自己乳化性多官能イソシアネート化合物の25%分散液の添加量を160重量部(イソシアネート化合物が40重量部)に変更した以外は、実施例1と全く同様にして、水分散型粘着剤組成物および粘着シートを得た。
比較例3
表2に示すように、反応性ノニオン系界面活性剤(アデカリアソープER10及びER40)を、反応性のアニオン系界面活性剤((株)ADEKA製、商品名「アデカリアソープSR10」、純分100重量%)3重量部、蒸留水量を150重量部に変更した以外は、実施例2と同様にして、水分散型粘着剤組成物および粘着シートを得た。
比較例4
表2に示すように、重合開始剤として、2,2´−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチル−プロピオンアミジン]水和物のかわりに、過硫酸アンモニウム0.1重量部(5%水溶液)を用いた以外は、実施例1と同様にして、水分散型重合体のエマルジョンの調製を試みたが、凝集物が多発し重合安定性が悪く、水分散型重合体は得られなかった。
実施例10
(水分散型重合体の調製)
容器に、反応性ノニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名「アクアロンRN20」)3重量部、蒸留水100重量部からなる分散用水、及び、原料モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート99重量部、アクリル酸1重量部、エチレングリコールジアクリレート0.02重量部、シランカップリング剤(信越化学工業(株)製、商品名「KBM503」)0.1重量部の混合液を仕込み、高速攪拌してモノマー乳化液(モノマープレエマルジョン)を調製した。
次いで、上記モノマープレエマルジョンを用い、実施例1と同様にして、水分散型重合体のエマルジョンを得た。
(水分散型粘着剤組成物の調製)
上記水分散型重合体のエマルジョンに、水分散型重合体100重量部に対して、自己乳化性多官能イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「アクアネート210」)の25%分散液に代えて、ブロック型イソシアネート化合物の水分散液(三井化学ポリウレタン(株)製、商品名「タケネートWB700」、固形分44重量%の水分散液)を6.8重量部(ブロック型イソシアネート化合物が3重量部)を添加、混合して、実施例1と同様にして、本発明の水分散型粘着剤組成物を得た。
(粘着シートの作製)
また、上記水分散型粘着剤組成物を用い、乾燥処理条件を80℃で1分、更に140℃で3分に変更した以外は、実施例1と同様にして、粘着シートを得た。
実施例11
容器に、反応性ノニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名「アクアロンRN30」)3重量部、蒸留水100重量部からなる分散用水、及び、原料モノマーとして、2−エチルヘキシルアクリレート98重量部、アクリル酸2重量部、シランカップリング剤(信越化学工業(株)製、商品名「KBM503」)0.1重量部の混合液を仕込み、高速攪拌してモノマー乳化液(モノマープレエマルジョン)を調製した。
上記モノマープレエマルジョンを用いた以外は、実施例10と同様にして、水分散型重合体のエマルジョン、水分散型粘着剤組成物および粘着シートを得た。
実施例12
容器に、反応性ノニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名「アクアロンRN30」)3重量部、蒸留水100重量部からなる分散用水、及び、原料モノマーとして、ブチルアクリレート97重量部、アクリル酸3重量部の混合液を仕込み、高速攪拌してモノマー乳化液(モノマープレエマルジョン)を調製した。
上記モノマープレエマルジョンを用いた以外は、実施例10と同様にして、水分散型重合体のエマルジョン、水分散型粘着剤組成物および粘着シートを得た。
[評価]
実施例、比較例における重合安定性、及び、実施例1〜12および比較例1〜3で得られた水分散型粘着剤組成物および粘着シートについて、下記の測定方法又は評価方法により評価を行った。なお、評価結果は、表1、表2、表3に示した。
(1)重合安定性
実施例、比較例の水分散型重合体のエマルジョンの調製において、以下の基準で重合安定性を判断した。
○ : 乳化重合液が均一で、ナイロン紗濾過した際に付着物が少ない。
△ : 重合液中とフラスコ壁に凝集物が存在する。
× : 重合液全体がゲル化する。
(2)耐白化性
実施例、比較例で得られた粘着シートを、幅10mmに切断し、430BAのステンレス板に、5kgローラー1往復で貼り合わせ、室温(23℃)で水中に浸漬し、24時間後に外観を目視にて観察し、以下の基準で評価した。
◎ : 全く白化がない
○ : 白化はないが「くもり」がみられる
△ : かすかに白化がみられる
× : 明らかな白化がみられる
(3)耐水接着性
実施例、比較例で得られた粘着シートを、幅10mmに切断し、430BAのステンレス板に、5kgローラー1往復で貼り合わせ、室温(23℃)で水中に24時間後浸漬した。浸漬後、表面の付着水を拭き取った後、粘着シートを手で引っ張り、以下の基準で評価した。
◎ : 強力に接着している。
○ : 抵抗がある。
△ : 少し抵抗がある。
× : 抵抗が全くない又はほとんどない。
Figure 2010001456
Figure 2010001456
Figure 2010001456
なお、表1、表2、表3中の略語は下記のとおりである。
2EHA : 2−エチルヘキシルアクリレート
BA : ブチルアクリレート
GMA : グリシジルメタクリレート
AA : アクリル酸
MAA : メタクリル酸
LSH : ラウリルメルカプタン
EGDA : エチレングリコールジアクリレート
KBM : シランカップリング剤(信越化学工業(株)製、商品名「KBM503」、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
PVA : ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、商品名「PVA235」)
ER10 : 反応性ノニオン系界面活性剤((株)ADEKA製、商品名「アデカリアソープER10」)(反応性ノニオン系界面活性剤の純分100重量%)
ER40 : 反応性ノニオン系界面活性剤(組成物)((株)ADEKA製、商品名「アデカリアソープER40」)(反応性ノニオン系界面活性剤の純分60重量%)
RN20 : 反応性ノニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名「アクアロンRN20」)(反応性ノニオン系界面活性剤の純分100重量%)
RN30 : 反応性ノニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名「アクアロンRN30」)(反応性ノニオン系界面活性剤の純分100重量%)
ノイゲン : 非反応性ノニオン系界面活性剤(第一工業製薬(株)製、商品名「ノイゲンEA177」、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル)(非反応性ノニオン系界面活性剤の純分100重量%)
SR10 : 反応性アニオン系界面活性剤((株)ADEKA製、商品名「アデカリアソープSR10」)(反応性アニオン系界面活性剤の純分100重量%)
VA061: 重合開始剤(2,2´−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン])(和光純薬工業(株)製)
VA057: 重合開始剤(2,2´−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチル−プロピオンアミジン]水和物)(和光純薬工業(株)製)
アクアネート : 水分散性イソシアネート化合物(日本ポリウレタン工業(株)製、商品名「アクアネート210」)
WB700: ブロック型イソシアネート化合物(三井化学ポリウレタン(株)製、商品名「タケネートWB700」)
PBH : t−ブチルハイドロパーオキサイド
LAs : L−アスコルビン酸
AIBN : アゾビスイソブチロニトリル
APS : 過硫酸アンモニウム
表1、表2、表3の結果から明らかなように、本発明の規定を満たす粘着剤組成物は重合安定性が良好で、生産性良く製造することができる。また、該粘着剤組成物から粘着剤層を形成した粘着シートは、耐湿性、耐水性(耐白化性、耐水接着性)に優れていることがわかった(実施例1〜12)。
一方、イソシアネート化合物を用いない場合(比較例1)および過剰に用いる場合(比較例2)や、アニオン系界面活性剤を用いる場合(比較例3)には、耐湿性、耐水性が低下することがわかった。また、非無機塩系重合開始剤を用いない場合(比較例4)には、水分散型重合体エマルジョンの重合安定性が低下することがわかった。

Claims (8)

  1. アルキル基の炭素数が2〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主たる成分とし、原料モノマーの総重量に対する、カルボキシル基含有不飽和モノマーの含有量が5重量%以下である原料モノマーを、乳化剤として水酸基を含有するノニオン系界面活性剤を原料モノマーの総量100重量部に対して0.1〜10重量部、重合開始剤として非無機塩系重合開始剤を原料モノマーの総量100重量部に対して0.001〜1重量部用いて重合して得られる水分散型重合体100重量部と、イソシアネート化合物0.1〜20重量部とを含むことを特徴とする水分散型粘着剤組成物。
  2. アルキル基の炭素数が2〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主たる成分とし、原料モノマーの総重量に対する、カルボキシル基含有不飽和モノマーの含有量が1重量%以下である原料モノマーを、乳化剤として水酸基を含有するノニオン系界面活性剤を原料モノマーの総量100重量部に対して0.1〜10重量部、重合開始剤として非無機塩系重合開始剤を原料モノマーの総量100重量部に対して0.001〜1重量部用いて重合して得られる水分散型重合体100重量部と、イソシアネート化合物0.1〜20重量部とを含むことを特徴とする水分散型粘着剤組成物。
  3. 水分散型重合体を重合する際に存在する、アニオン系界面活性剤の存在量が、原料モノマーの総量100重量部に対して1重量部以下、かつ、無機塩系重合開始剤の存在量が、原料モノマーの総量100重量部に対して0.1重量部未満である請求項1または2に記載の水分散型粘着剤組成物。
  4. 前記のノニオン系界面活性剤が共重合性官能基を有する反応性ノニオン系界面活性剤である請求項1〜3のいずれかの項に記載の水分散型粘着剤組成物。
  5. アルキル基の炭素数が2〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主たる成分とし、原料モノマーの総重量に対する、カルボキシル基含有不飽和モノマーの含有量が5重量%以下である原料モノマー100重量部、水酸基を含有するノニオン系界面活性剤0.1〜10重量部を水性媒体に分散させたモノマー乳化液に、不活性ガス雰囲気下、0.001〜1重量部の非無機塩系重合開始剤を添加して、重合温度20〜90℃で乳化重合して、水分散型重合体のエマルジョンを作製し、次いで、水分散型重合体100重量部に対して、イソシアネート化合物を0.1〜20重量部添加することを特徴とする水分散型粘着剤組成物の製造方法。
  6. アルキル基の炭素数が2〜18である(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主たる成分とし、原料モノマーの総重量に対する、カルボキシル基含有不飽和モノマーの含有量が1重量%以下である原料モノマー100重量部、水酸基を含有するノニオン系界面活性剤0.1〜10重量部を水性媒体に分散させたモノマー乳化液に、不活性ガス雰囲気下、0.001〜1重量部の非無機塩系重合開始剤を添加して、重合温度20〜90℃で乳化重合して、水分散型重合体のエマルジョンを作製し、次いで、水分散型重合体100重量部に対して、イソシアネート化合物を0.1〜20重量部添加することを特徴とする水分散型粘着剤組成物の製造方法。
  7. イソシアネート化合物が、水分散した多官能イソシアネート化合物である請求項5または6に記載の水分散型粘着剤組成物の製造方法。
  8. 基材の少なくとも一方の面側に請求項1〜4のいずれかの項に記載の水分散型粘着剤組成物から形成された粘着剤層を有する粘着シート。
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