JP2010000011A - 灰皿装置およびこれを用いた遊戯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 戯機に使用される灰皿装置に関し、灰皿装置の構造を簡単にして、また、これを構成する部品点数を削減しても、喫煙用および禁煙用に切り換えることができる灰皿装置、および、これを用いた遊戯機を提供する。
【解決手段】 灰皿装置は、灰皿本体が、その両側面に灰皿本体を回動支持する軸受と、その後面において軸受の中心に対して略同心円状に突出するフランジと、フランジに設けられて灰皿本体の回動を規制する爪係合切欠と、を有し、灰皿取付部が、灰皿本体の軸受に係合する回転軸と、灰皿本体をその灰受部または平面部のいずれか一方を上向きにして取り付けても灰皿本体の爪係合切欠に係合する係合爪と、を有し、爪係合切欠を構成する第1切欠面および第2切欠面のうちの一方が、フランジに対して面取りされた曲面であり、他方がフランジに対して直角な平面である。
【選択図】 図2
【解決手段】 灰皿装置は、灰皿本体が、その両側面に灰皿本体を回動支持する軸受と、その後面において軸受の中心に対して略同心円状に突出するフランジと、フランジに設けられて灰皿本体の回動を規制する爪係合切欠と、を有し、灰皿取付部が、灰皿本体の軸受に係合する回転軸と、灰皿本体をその灰受部または平面部のいずれか一方を上向きにして取り付けても灰皿本体の爪係合切欠に係合する係合爪と、を有し、爪係合切欠を構成する第1切欠面および第2切欠面のうちの一方が、フランジに対して面取りされた曲面であり、他方がフランジに対して直角な平面である。
【選択図】 図2
Description
本発明は、遊戯機に使用される灰皿装置に関し、特に、一方の面に灰受部を有し、かつ、他方の面に平面部を有する灰皿本体と、灰皿本体を着脱可能にして、灰受部または平面部のいずれか一方を上向きにして取り付ける灰皿取付部を備える灰皿装置に関する。
パチンコ機、スロットマシン、ゲーム機、等の遊戯機に使用される灰皿装置には、遊戯機を喫煙コーナーに設置する場合に、本来の灰皿として機能させるようにし、また、遊戯機を禁煙コーナーに設置する場合に、灰皿として機能させないようにするのを使い分けられるようにするものがある。具体的には、灰皿の一方の面に灰受部を設け、他方の面には平面部を設けるのみで灰受部を設けないようにして、灰皿を遊戯機に取り付ける方向を変更し、部品の共通化を図るようにしているものがある。
例えば、従来の遊戯機に使用される灰皿装置には、遊戯機に設置される灰皿が回転可能なる灰皿機能を兼ね備え、且つ灰皿を支持する部材に対し前後方向に移動する機構を設け、この移動機構上に灰皿の回転軸を設け、容易に喫煙及び禁煙用への切替を可能にした灰皿機構がある(特許文献1)。禁煙用にするために灰皿を裏返しストッパーを嵌め込むだけの容易な作業で灰皿装飾面が現れ、ストッパー機構で安定性を維持させ固定されるので遊戯者の小物やコップなどを置くことも可能となり、灰皿を禁煙用にするために、灰皿開口部を覆うか塞ぐための別部材を不要とすることができ、余分な費用や作業労力がかからず、また、喫煙用に灰皿を使用しているときの吸い殻の回収作業も容易に出来る。
また、従来の灰皿装置では、灰皿は、遊戯機の取付面部に略直交して取り付けられる回動軸部と、煙草の吸殻を受けるための受凹部を形成してなる灰皿本体部と、取付面部に設けた取付面側係合部と係合する灰皿側係合部とを有しており、 また、灰皿は、回動軸部の軸方向に移動させることによって、取付面側係合部と灰皿側係合部とが係合する係合位置と、取付面側係合部と灰皿側係合部との係合が解除される係合解除位置とに変更可能であり、かつ、回動軸部の軸方向回りに回動させて係合位置に移動させたときには、受凹部が上方を向く喫煙状態と、受凹部が下方を向く禁煙状態と、に固定可能であり、取付面部と灰皿とのいずれかは、灰皿が係合位置から係合解除位置に移動することを阻止することができる阻止部材を有しており、阻止部材は、取付面部の内部に収納されているものがある(特許文献2)。阻止部材は、取付面部の内部に収納されており、禁煙席の遊戯機において遊戯者が遊戯を行う際に、灰皿は、遊戯者によって禁煙状態から喫煙状態に勝手に変更されてしまうことがなく、灰皿を確実に禁煙状態に維持しておくことができ、禁煙席の遊戯機を確実に維持することができる。
また、従来には、灰皿部材の左右両側に設けた回動軸を軸受部で回動自在に軸承し、灰受凹部が上向きに開放した使用可能状態においては、灰皿部材の側面に形成した位置決め凸部が第1位置決め凹部に嵌まり込んで該状態を保持し、灰受凹部が下向きに開放した使用不能状態においては、灰皿部材の位置決め凸部が第2位置決め凹部に嵌まり込んで該状態を保持し、この使用不能状態において、ネジ孔へ螺着したネジの端部を灰皿部材に設けた第2固定凹部内へ延出させて灰皿部材を固定する灰皿装置がある(特許文献3)。この灰皿装置では、喫煙者が手で灰皿部材を使用可能状態に戻せなくすることができる。
しかしながら、従来の遊戯機に使用される灰皿装置においては、喫煙用および禁煙用に灰皿の取り付けを変更するのに際し、灰皿装置の構造が複雑になり、また、これを構成する部品点数も多いものになる、という問題がある。例えば、禁煙用に灰皿装置を変更した場合に、喫煙者が手で灰皿部材を使用可能状態に戻せないようにするのに、上記の特許文献1では、さらにストッパーが必要になり、上記の特許文献3では、灰皿部材を固定するネジがさらに必要になる。一方で、遊戯機の灰皿装置においては、喫煙用および禁煙用に切り換えるのに、余分な部品、ないし、費用や作業労力がかからず、また、喫煙用に灰皿を使用できるようにする場合には、吸い殻の回収作業も容易に出来るようにするのが好ましい。
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、遊戯機に使用される灰皿装置に関し、灰皿装置の構造を簡単にして、また、これを構成する部品点数を削減しても、喫煙用および禁煙用に切り換えることができる灰皿装置、および、これを用いた遊戯機を提供することにある。
本発明の灰皿装置は、一方の面に灰受部を有し、かつ、他方の面に平面部を有する灰皿本体と、灰皿本体を着脱可能にして、灰受部または平面部のいずれか一方を上向きにして取り付ける灰皿取付部と、を備える灰皿装置であって、灰皿本体が、その両側面に灰皿本体を回動支持する軸受と、その後面において軸受の中心に対して略同心円状に突出するフランジと、フランジに設けられて灰皿本体の回動を規制する爪係合切欠と、を有し、灰皿取付部が、灰皿本体の軸受に係合する回転軸と、灰皿本体をその灰受部または平面部のいずれか一方を上向きにして取り付けても灰皿本体の爪係合切欠に係合する係合爪と、を有し、爪係合切欠を構成する第1切欠面および第2切欠面のうちの一方が、フランジに対して面取りされた曲面であり、他方がフランジに対して直角な平面である。
好ましくは、本発明の灰皿装置は、爪係合切欠を構成する第1切欠面が、フランジに対して面取りされた曲面であって、灰皿本体の灰受部を上向きにして灰皿取付部に取り付ける場合に、灰皿本体の前方側を下向きに回動にさせると、係合爪が、第1切欠面によって係止され、爪係合切欠を構成する第2切欠面が、フランジに対して直角な平面であって、灰皿本体の平面部を上向きにして灰皿取付部に取り付ける場合に、灰皿本体の前方側を下向きに回動にさせると、係合爪が、第2切欠面によって係止される。
好ましくは、本発明の灰皿装置は、灰皿本体の灰受部を上向きにして灰皿取付部に取り付ける場合に、灰皿本体の前方側を下向きに回動にさせると、係合爪と爪係合切欠との係合が解除され、灰皿本体の平面部を上向きにして灰皿取付部に取り付ける場合に、灰皿本体の前方側を下向きに回動させても、係合爪と爪係合切欠との係合状態を保つ。
好ましくは、本発明の灰皿装置は、灰皿取付部が、係合爪と爪係合切欠との係合を解除する係合解除治具を挿入する挿入口をさらに備え、灰皿本体の平面部を上向きにして灰皿取付部に取り付ける場合に、係合解除治具を挿入口から挿入すると、係合爪と爪係合切欠との係合が解除される。
好ましくは、本発明の灰皿装置は、灰皿本体の軸受が、板バネ部材で構成されており、灰皿取付部の回転軸が、下向きに露出する斜面をその端部に有し、灰皿本体を灰皿取付部に取り付ける際に、灰皿本体を下側から挿入して、軸受および回転軸を係合する。
また、本発明の遊戯機は、いずれか上記の灰皿装置を含む。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明の灰皿装置は、一方の面に灰受部を有し、かつ、他方の面に平面部を有する灰皿本体と、灰皿本体を着脱可能にして、灰受部または平面部のいずれか一方を上向きにして取り付ける灰皿取付部と、を備える灰皿装置であって、パチンコ機、スロットマシン、ゲーム機、等の遊戯機に使用される。灰皿本体は、その両側面に灰皿本体を回動支持する軸受と、その後面において軸受の中心に対して略同心円状に突出するフランジと、フランジに設けられて灰皿本体の回動を規制する爪係合切欠と、を有し、また、灰皿取付部は、灰皿本体の軸受に係合する回転軸と、灰皿本体をその灰受部または平面部のいずれか一方を上向きにして取り付けても灰皿本体の爪係合切欠に係合する係合爪と、を有する。
本発明の灰皿装置は、喫煙用および禁煙用に切り換えることができる。つまり、喫煙用の状態(灰皿本体の灰受部を上向きにして灰皿取付部に取り付ける場合)においても、禁煙用の状態(灰皿本体の平面部を上向きにして灰皿取付部に取り付ける場合)においても、灰皿本体の爪係合切欠に係合爪が係合するので、灰皿本体が回動するのに伴って、灰皿本体のフランジと、灰皿取付部の係合爪とが接触し、フランジに設けられる爪係合切欠に係合爪が係合すると、灰皿本体の回動は規制されて、灰皿本体は灰皿取付部に取り付けられる。したがって、係合爪が灰皿本体の爪係合切欠に係合する構造を、喫煙用と禁煙用との状態のそれぞれで共通化しているので、余分な部品が不要で、灰皿装置の構造を簡単にして構成する部品点数を削減することができ、容易に喫煙用および禁煙用に切り換えることができる。
灰皿本体の爪係合切欠は、これを構成する第1切欠面および第2切欠面のうちの一方が、フランジに対して面取りされた曲面であり、他方がフランジに対して直角な平面である。喫煙用の状態(灰皿本体の灰受部を上向き)では、灰皿本体の前方側を下向きに回動にさせると、係合爪が第1切欠面によって係止され、一方、禁煙用の状態(灰皿本体の平面部を上向き)では、灰皿本体の前方側を下向きに回動にさせると、係合爪が第2切欠面によって係止される。したがって、この灰皿装置は、灰皿本体の灰受部を上向きにして灰皿取付部に取り付ける場合に、灰皿本体の前方側を下向きに回動にさせると、係合爪と爪係合切欠との係合を解除することができ、また、灰皿本体の平面部を上向きにして灰皿取付部に取り付ける場合に、灰皿本体の前方側を下向きに回動させても、係合爪と爪係合切欠との係合状態を保つことができる。つまり、灰皿装置を喫煙用にする場合には、吸い殻の回収作業が容易になり、禁煙用にする場合には、遊戯者によって喫煙用に勝手に変更されないようにすることができる。
さらに、灰皿装置の灰皿取付部が、係合爪と爪係合切欠との係合を解除する係合解除治具を挿入する挿入口をさらに備えていれば、灰皿本体の平面部を上向きにして灰皿取付部に取り付ける場合に、係合解除治具を挿入口から挿入すると、係合爪と爪係合切欠との係合が解除される。作業者にとって、マイナスドライバー等の通常の工具を係合解除治具として用いれば、追加部品等を要することなく灰皿装置を喫煙用および禁煙用に切り換えることができるので、遊戯機の設置に際して費用や作業労力を軽減することができる。
また、灰皿本体の軸受が、板バネ部材で構成されており、灰皿取付部の回転軸が、下向きに露出する斜面をその端部に有しているようにすれば、灰皿本体を灰皿取付部に取り付ける際に、灰皿本体を下側から挿入して、軸受および回転軸を係合するようにできる。すなわち、灰皿本体を灰皿取付部に取り付けるときは、作業者は、灰皿本体を下側から挿入し、板バネ部材の軸受けを回転軸の端部の下向きの斜面に押し当てながら拡げていき、軸受および回転軸を係合することができる。灰皿本体を灰皿取付部に取り付ける作業が短時間で済むので、費用や作業労力を軽減することができる。
本発明の灰皿装置は、灰皿装置の構造を簡単にして、これを構成する部品点数を削減することができ、容易に喫煙用および禁煙用に切り換えることができる。また、灰皿装置を喫煙用にする場合には、吸い殻の回収作業が容易になり、禁煙用にする場合には、遊戯者によって喫煙用に勝手に変更されないようにすることができる。
本発明の灰皿装置は、灰皿装置の構造を簡単にして、また、これを構成する部品点数を削減しても、喫煙用および禁煙用に切り換えることができる灰皿装置、および、これを用いた遊戯機を提供するという目的を、灰皿本体が、その両側面に灰皿本体を回動支持する軸受と、その後面において軸受の中心に対して略同心円状に突出するフランジと、フランジに設けられて灰皿本体の回動を規制する爪係合切欠と、を有し、灰皿取付部が、灰皿本体の軸受に係合する回転軸と、灰皿本体をその灰受部または平面部のいずれか一方を上向きにして取り付けても灰皿本体の爪係合切欠に係合する係合爪と、を有し、爪係合切欠を構成する第1切欠面および第2切欠面のうちの一方が、フランジに対して面取りされた曲面であり、他方がフランジに対して直角な平面であるようにすることにより、実現した。
以下、本発明の好ましい実施形態による灰皿装置およびこれを用いた遊戯機について説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1は、本発明の好ましい実施形態による灰皿装置1を用いた遊戯機10について説明する図であり、遊戯機10の前面側下部を拡大した斜視図である。図1(a)は、灰皿装置1を喫煙用にして設置した場合の遊戯機10を説明する図であり、図1(b)は、灰皿装置1を禁煙用にして設置した場合の遊戯機10を説明する図である。例えば、その筐体を点線で図示する遊戯機10は、玉受皿4を備えるパチンコ機であって、この玉受皿4に隣接して灰皿装置1が備えられている。なお、遊戯機10を構成する他の構成部品については、詳細の図示および説明を省略する。
灰皿装置1は、灰皿本体2と、この灰皿本体2を着脱可能にして取り付ける灰皿取付部3と、から構成されている。灰皿本体2は、基体20の一方の面に吸い殻等が収容される凹部である灰受部21を有し、かつ、基体20の他方の面に平面部22を有しており、灰受部21または平面部22のいずれか一方を上向きにして取り付けて、喫煙用および禁煙用に切り換えることができる。すなわち、図1(a)に示すように、灰皿装置1を喫煙用とする場合には、灰受部21を上向きにして灰皿本体2を灰皿取付部3に取り付け、また、灰皿装置1を禁煙用とする場合には、平面部22を上向きにして灰皿本体2を灰皿取付部3に取り付ける。なお、本実施例では、灰皿取付部3は、上記の玉受皿4と一体に形成されている。
図2は、灰皿装置1を説明する分解図であり、灰皿本体2並びに灰皿取付部3の構成と、灰皿本体2を灰皿取付部3に取り付ける作業工程と、を説明する図である。後述するように、灰皿本体2を灰皿取付部3に取り付ける際には、灰皿本体2を灰皿取付部3の下側から図示する矢印Zの方向に挿入して、灰皿本体2の軸受23および灰皿取付部3の回転軸31を係合する。図2で図示する灰皿本体2の灰受部21が取り付けの際に露出する場合は、灰皿本体2の灰受部21が上向きになって取り付けられるので、灰皿装置1を喫煙用とする場合である。一方、灰皿装置1を禁煙用とする場合には、図2で図示する灰皿本体2を反対向きにして他方の平面部22が取り付けの際に露出するようにする。そうすれば、灰皿本体2の平面部22を上向きにして、灰皿取付部3に取り付けることができる。
灰皿本体2は、樹脂を材料として射出成形機で成形された略長方体形状の基体20を備え、基体20の一方の面には、凹部である灰受部21を有し、灰受部21の反対側に平面部22を有している。また、基体20の両側面には、板バネ部材で構成されている軸受23が取り付けられている。軸受23は、灰皿取付部3の回転軸31と係合して、灰皿本体2を回動可能なように支持する。また、軸受23は、折り曲げられた板バネ部材の一端側が基体20に取り付けられ、他端側に軸受孔が形成されているので、灰皿取付部3との間のガタツキを抑制することができる。また、基体20の後面側には、軸受23の中心に対して略同心円状に突出するフランジ24が形成されている。さらに、フランジ24には、灰皿本体2の回動を規制する爪係合切欠25が設けられている。爪係合切欠25は、灰皿本体2の灰受部21または平面部22のいずれか一方を上向きにして灰皿取付部3に取り付けても、後述する係合爪32と係合するように、円弧状のフランジ24のほぼ中央にあるように形成されている。なお、本実施例の灰皿本体2の場合には、円弧状のフランジ24の半径は約70.0mmであり、爪係合切欠25の深さは約1.8mm、爪係合切欠25の長さは約2.4mm、である。
灰皿取付部3は、樹脂を材料として射出成形で玉受皿4と一体に成形された基体30を備え、基体30には、灰皿本体2の軸受23と係合する回転軸31を有している。回転軸31は、灰皿本体2を収容する凹部の両端側から延設されて形成されており、その端部に下向きに露出する斜面を有している。つまり、回転軸31の先端部にはテーパーが設けられており、回転軸31の下端部の長さが回転軸31の上端部の長さよりも短くなっている。また、基体30には、板バネ部材で構成されている係合爪32が、灰皿本体2の下側の位置でネジ33を用いて固定されており、灰皿本体2が回動すると、上側に延びるように延設されている係合爪32の先端の部分が、円弧状のフランジ24に接触し、そして、爪係合切欠25と係合して、その回動を規制する。係合爪32の先端の部分は、ネジ33を用いて爪係合切欠25と係合する所定の位置に位置するようにすればよく、特に材料、または、形状を問わない。係合爪32が固定されている付近には、後述する係合解除治具を挿入する挿入口34が設けられている。また、挿入口34は、灰皿本体2の前面側が上側に回転する際に、その回転角度を規制するストッパー部35に形成されている。
したがって、図2に示すように、灰皿本体2を灰皿取付部3に取り付ける際に、作業者は、灰皿本体2を下側から挿入して、板バネ部材の軸受23を回転軸31の端部の下向きの斜面に押し当てながら拡げていき、軸受23および回転軸31を係合するようにできる。このような簡単な構造にすることで、灰皿本体2を灰皿取付部3に取り付ける作業が短時間で済み、遊戯機10を設置する費用や作業労力を軽減することができる。なお、灰皿本体2を灰皿取付部3から取り外す場合には、板バネ部材の軸受23をドライバー等の工具もしくは治具で押し広げて、回転軸31との係合を解除すればよい。
図3〜図6は、灰皿装置1の動作を説明する一部拡大断面図であり、灰皿本体2が、灰皿取付部3に取り付けられる状態、あるいは、その軸受23と係合する回転軸31を中心にして回動する状態、を説明する断面図である。断面図は、灰皿本体2の円弧状のフランジ24を垂直に横断する仮想平面におけるものであり、軸受23およびこれに係合する回転軸31を点線で記載し、説明に不用な一部の記載を省略している。また、各図面で共通する部分についての説明は、省略する。
具体的には、図3は、灰皿装置1を喫煙用にするように、灰皿本体2の灰受部21を上向きにして灰皿取付部3に取り付ける状態を説明する断面図である。また、図4は、喫煙用にした灰皿装置1において、灰皿本体2の前方側を下向き(図示する回転矢印R方向)に回動にさせる場合を説明する断面図である。さらに、図5は、灰皿装置1を禁煙用にするように、灰皿本体2の平面部22を上向きにして灰皿取付部3に取り付ける状態を説明する断面図である。そして、図6は、灰皿装置1を喫煙用および禁煙用に切り換える場合に、係合解除治具5を挿入口から挿入するところを説明する断面図である。
図3に図示するように、灰皿装置1を喫煙用に変更する場合には、灰皿本体2の灰受部21を上向きにして灰皿取付部3に取り付ける。ここで、灰皿取付部3にネジ止めされている係合爪32は、その先端部が、灰皿本体2の円弧状のフランジ24のほぼ中央にある爪係合切欠25に係合し、灰皿本体2の回動を規制する。係合爪32は、板バネ部材で構成されているので、弾性力によってその先端が、灰皿本体2の爪係合切欠25に係合する。したがって、この状態では、灰皿本体2の前方側を下向き(図示する回転矢印R方向)に回動にさせるようとすると、係合爪32が、爪係合切欠25の下側の面(後述する曲面251。)によって係止される。
また、図4に図示するように、灰皿装置1が喫煙用に変更されている場合には、灰皿本体2の前方側を下向き(図示する回転矢印R方向)に回動にさせると、係合爪32と爪係合切欠25との係合を解除することができる。灰皿本体2が回動すると、板バネ部材で構成されている係合爪32は、弾性力によってその先端が、円弧状のフランジ24に接触する。ここで、灰皿本体2の爪係合切欠25は、係合爪32の先端部の形状に対応する略半円形の凹部であって、フランジ24に対して面取りされた曲面251と、フランジ24に対してほぼ直角な平面252と、を含んで形成されている。具体的に本実施例の灰皿本体2の場合には、曲面251を規定する半径r1は約1.0mmである。つまり、爪係合切欠25は、図4のように上下に非対称な形状(下側が曲面251、上側が平面252。)の切欠であって、回転矢印R方向に灰皿本体2を回動させる場合は、係合爪32の先端部および曲面251との係合が解除されやすく、一方、回転矢印Rの反対方向に灰皿本体2を回動させる場合は、係合爪32の先端部および平面252との係合が解除されにくい。その結果、灰皿本体2は一方方向にのみ回動するので、灰皿装置を喫煙用にする場合に吸い殻の回収作業が容易になるという利点がある。
また、図5に図示するように、灰皿装置1を禁煙用に変更する場合には、灰皿本体2の平面部22を上向きにして灰皿取付部3に取り付ける。ここで、爪係合切欠25は、灰皿本体2の灰受部21または平面部22のいずれか一方を上向きにして灰皿取付部3に取り付けても、後述する係合爪32と係合するように、円弧状のフランジ24のほぼ中央に形成されているので、灰皿取付部3にネジ止めされている係合爪32は、その先端部が爪係合切欠25に係合し、灰皿本体2の回動を規制する。このように、本実施例の灰皿装置1は、構成する部品点数を少なくするようにして、しかも、追加部品を特に要することなく喫煙用および禁煙用を切り換えることができる。
ただし、図5に図示するように、灰皿装置1が禁煙用に変更されている場合には、灰皿本体2の前方側を下向きに回動させようとしても、係合爪32と爪係合切欠25との係合状態を保ち、係合を解除することができない。この状態では、灰皿本体2の前方側を下向き(図示する回転矢印R方向)に回動にさせるようとすると、係合爪32は、爪係合切欠25の下側の面(つまり、平面252。)によって係止される。これは、灰皿本体2が、禁煙用にすべく平面部22を上向きにして、すなわち、灰受部21を下向きにして灰皿取付部3に取り付けられており、その結果、上下に非対称な形状である爪係合切欠25も、反対の向き(図5のように上側が曲面251、下側が平面252。)になるからである。つまり、爪係合切欠25は、灰皿本体2の前方側を下向きに回動にさせようとしても、係合爪32の先端部および平面252が噛み合って、係合を解除されにくくすることができる。したがって、遊戯機10の灰皿装置1を禁煙用にして設置する場合には、遊戯者によって喫煙用に勝手に変更されないようにすることができる。なお、灰皿本体2の前面側が上側に回転すると、ストッパー部35に干渉するので、回動の角度を規制することができる。
なお、図6に図示するように、灰皿装置1が禁煙用に変更されている場合には、係合解除治具としてのドライバー5を挿入口34から挿入して、係合している係合爪25の先端部と、爪係合切欠25との間に挿入して押し広げると、係合が解除されて灰皿本体2が回動可能になる。灰皿本体2の平面部22を上向きにして禁煙用に変更した場合でも、作業者は、追加部品等を要することなく灰皿装置1を喫煙用および禁煙用に切り換えることができるので、遊戯機10の設置に際して費用や作業労力を軽減することができる。
なお、本発明は上記実施例に限定されない。上記の灰皿装置1では、灰皿本体2の爪係合切欠25を、係合爪32の先端部の形状に対応する略半円形の凹部であって、フランジ24に対して上下に非対称な形状(下側が曲面251、上側が平面252。)の切欠としているが、係合爪32が灰皿本体2の上側に一端が固定され、その先端が下側に降りてきて爪係合切欠25と係合するような場合、つまり、係合爪32の先端部分が固定されている向きが、上記実施例とは上下で反対方向にされている場合には、爪係合切欠25の形状も上下に反対にすればよい。また、曲面251は、フランジ24に対して、C1.0mm以下で面取りされた面であってもよい。また、平面252は、フランジ24に対してほぼ直角であるが、係合爪32の先端の形状に合わせた形状であってもよい。
また、上記の灰皿装置1では、灰皿本体2の前方側を下向きに回動させる場合を説明したが、灰皿本体2の前方側を上向きに回動させる場合については、灰皿取付部3に灰皿本体2の回動を規制するストッパー部材をさらに設けていてもよい。
本発明の灰皿装置は、パチンコ機、スロットマシン、ゲーム機、等の遊戯機に使用されるのみならず、禁煙用の区域と喫煙用の区域とを分ける必要のある飲食店舗等において、使用されるテーブルもしくは椅子に備える灰皿装置にも適用が可能である。
1 灰皿装置
2 灰皿本体
3 灰皿取付部
4 玉受皿
5 ドライバー
10 遊戯機
20 基体
21 灰受部
22 平面部
23 軸受
24 フランジ
25 爪係合切欠
30 基体
31 回転軸
32 係合爪
33 ネジ
34 挿入口
35 ストッパー部
2 灰皿本体
3 灰皿取付部
4 玉受皿
5 ドライバー
10 遊戯機
20 基体
21 灰受部
22 平面部
23 軸受
24 フランジ
25 爪係合切欠
30 基体
31 回転軸
32 係合爪
33 ネジ
34 挿入口
35 ストッパー部
Claims (6)
- 一方の面に灰受部を有し、かつ、他方の面に平面部を有する灰皿本体と、
該灰皿本体を着脱可能にして、該灰受部または該平面部のいずれか一方を上向きにして取り付ける灰皿取付部と、を備える灰皿装置であって、
該灰皿本体が、その両側面に該灰皿本体を回動支持する軸受と、その後面において該軸受の中心に対して略同心円状に突出するフランジと、該フランジに設けられて該灰皿本体の回動を規制する爪係合切欠と、を有し、
該灰皿取付部が、該灰皿本体の該軸受に係合する回転軸と、該灰皿本体をその該灰受部または該平面部のいずれか一方を上向きにして取り付けても該灰皿本体の該爪係合切欠に係合する係合爪と、を有し、
該爪係合切欠を構成する第1切欠面および第2切欠面のうちの一方が、該フランジに対して面取りされた曲面であり、他方が該フランジに対して直角な平面である、灰皿装置。 - 前記爪係合切欠を構成する前記第1切欠面が、前記フランジに対して面取りされた前記曲面であって、前記灰皿本体の前記灰受部を上向きにして前記灰皿取付部に取り付ける場合に、該灰皿本体の前方側を下向きに回動にさせると、前記係合爪が、該第1切欠面によって係止され、
該爪係合切欠を構成する前記第2切欠面が、該フランジに対して直角な前記平面であって、該灰皿本体の前記平面部を上向きにして該灰皿取付部に取り付ける場合に、該灰皿本体の前方側を下向きに回動にさせると、該係合爪が、該第2切欠面によって係止される、請求項1に記載の灰皿装置。 - 前記灰皿本体の前記灰受部を上向きにして前記灰皿取付部に取り付ける場合に、該灰皿本体の前方側を下向きに回動にさせると、前記係合爪と前記爪係合切欠との係合が解除され、
該灰皿本体の前記平面部を上向きにして該灰皿取付部に取り付ける場合に、該灰皿本体の前方側を下向きに回動させても、該係合爪と該爪係合切欠との係合状態を保つ、請求項2に記載の灰皿装置。 - 前記灰皿取付部が、前記係合爪と前記爪係合切欠との係合を解除する係合解除治具を挿入する挿入口をさらに備え、
前記灰皿本体の前記平面部を上向きにして該灰皿取付部に取り付ける場合に、該係合解除治具を該挿入口から挿入すると、該係合爪と該爪係合切欠との係合が解除される、請求項3に記載の灰皿装置。 - 前記灰皿本体の前記軸受が、板バネ部材で構成されており、前記灰皿取付部の前記回転軸が、下向きに露出する斜面をその端部に有し、
該灰皿本体を該灰皿取付部に取り付ける際に、該灰皿本体を下側から挿入して、該軸受および該回転軸を係合する、請求項1から4のいずれかに記載の灰皿装置。 - 請求項1から5に記載の灰皿装置を含む、遊戯機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008159815A JP2010000011A (ja) | 2008-06-19 | 2008-06-19 | 灰皿装置およびこれを用いた遊戯機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008159815A JP2010000011A (ja) | 2008-06-19 | 2008-06-19 | 灰皿装置およびこれを用いた遊戯機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010000011A true JP2010000011A (ja) | 2010-01-07 |
Family
ID=41582258
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008159815A Pending JP2010000011A (ja) | 2008-06-19 | 2008-06-19 | 灰皿装置およびこれを用いた遊戯機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010000011A (ja) |
-
2008
- 2008-06-19 JP JP2008159815A patent/JP2010000011A/ja active Pending
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