JP2009544995A - 鍵盤弦楽器の音響を表す信号の生成装置 - Google Patents

鍵盤弦楽器の音響を表す信号の生成装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、鍵盤および楽器の響板に接続された弦を有する楽器の音質をシミュレートする音質を有し、それぞれが楽器の1つの単音に対応する音響を表す信号をデジタル方式で生成する装置に関する。本発明による装置は、少なくとも1つの起動信号と物理的パラメータと呼ばれるパラメータから、鍵盤弦楽器のある音響を表す少なくとも1つの信号を生成できるようになされている。本発明による物理的パラメータは、シミュレートする鍵盤弦楽器の響板に特有の響板パラメータと呼ばれる少なくとも1つのパラメータを含む。さらに、本発明による物理的パラメータは、シミュレートする鍵盤弦楽器の少なくとも1つの弦に特有の弦パラメータと呼ばれる少なくとも1つのパラメータを含む。本発明による装置は、少なくとも1つの物理的パラメータの入力手段(9、10、11、33)を備える。

Description

本発明は、楽器の響板に連結された鍵盤弦楽器の音質をシミュレートした1つの音質を有し、それぞれが楽器の1つの単音に対応する、音響を表す信号をデジタル方式で生成する装置に関する。
あらかじめ記録されているピアノの音響からリアルタイムでデジタル方式でピアノの音響を生成する方法が知られている。そのような方法においては、生成される音響の音色は、記録されている音響を生成した元のピアノの音質によって異なる。また、あらかじめ記録されている音響が一連の処理中に変更され、得られたピアノの音響の音色が処理の最後に変調される方法も知られている。これらの変更は、信号処理技術を適用することによって得られる。ところが、このようにして生成されたピアノの音響の音色はこれらの変更を行っても依然として元のピアノの音質の特徴に密接に関わっている。さらに、これらの方法を実施する場合、高品質のピアノ音響を生成するために多量のあらかじめ記録されたピアノ音響を記憶するための大きなメモリ空間が必要である。
また、導波合成法と呼ばれる方法(特に刊行物「Modeling piano sound using waveguide digital filtering techniques」Guy E.Garnett、1987 ICMC Proceedingsならびに「physically informed signal processing methods for piano sound synthesis: a research overview」EURASIP Journal on Applied Signal Processing 2003:10、941−952 XP−002419785を参照のこと)が知られており、それによれば、楽器の共鳴器(例えばピアノ弦)が、伝達関数が共鳴器の特性(共鳴および減衰)に応じて決められる信号の線形処理装置(特にフィルタ)を含む遅延ループによって表される。各単音を合成するために、波形が励起として遅延ループ内に取り込まれる。
これらの方法においては、遅延ループの励起波形およびフィルタの設計パラメータは、シミュレートする楽器の各構成ごとに各フィルタを試行錯誤により手動で調整する(これは時間がかかり、複雑で、得られる結果は、あまり正確でなく、構成の迅速かつ容易な変更ができない)か、または従来の作りのアコースティックピアノから取り込んだ記録済信号(その場合、実際のピアノは導波路網で構成されてはいないので、シミュレーションは極めて不完全である)から得られる。したがって導波路によるこれらの方法の適用範囲は、フィルタの手動調整に相当する、あるいは記録された信号の記録がそこから引き出される、ただ1つの楽器の音質の不完全であまり写実的でない模倣のみに厳密に限定される。
また、楽器の完全な物理的モデリング(例えば有限要素型のメッシングおよびデジタル解析またはそれと同等のもの)を利用することを考えることができるとしても、そのような方法は生成する各音響について大量の計算を必要とするため、現在利用可能な情報処理装置上でのリアルタイムのシミュレーションには依然としてまったく適合しない。
このような背景のもとで、本発明は、ピアノなど、鍵盤と響板に接続された弦とを有する楽器の音響のリアルタイムデジタルシミュレーション装置であって、発生する音響の音質をユーザ(すなわち楽器演奏者)が容易かつ迅速に選択および変更できる装置を提供することを目的とする。特に、本発明は、ユーザが直感的な基準に従って、楽器のあらゆる音質を定義できるようにし、このように定義された各音質について、その音色がこの音質を区別できる特徴をもつような音響を本装置が発生することを目的とする。
特に、本発明は、ユーザに対し、伝統的な作りの既知の本当の楽器でも、その物理的特性がユーザによって直接決められる楽器でも、また実際には製造することができないがそのような音質を再生することができる完全にバーチャルな楽器でもよい、任意の楽器に対応するあらゆる音質を迅速かつ容易に定義できるようにする、そのような装置を提供することを目的とする。
特に、本発明は、新しい楽器の音色、特に、この分野における機械的な制約、とりわけ材料の物理的特性に由来する制約、既知の製造技術に由来する制約、費用上の制約が理由で実際上作製が実現不可能な楽器に対応する音色を、ユーザが特に直感的に定義できるようにすることも目的とする。
また本発明は、シミュレートする楽器の物理的パラメータであって実際に音色に影響を与える可能性があるパラメータを、ユーザが直接、簡単かつ迅速に操作できるようにすることにより、より広範な範囲の楽器のシミュレーションを可能にする装置を提供することも目的とする。
本発明はまた、伝統的なアコースティックピアノの演奏の快適性、あるいは少なくともそのような演奏の快適性に近い快適性を楽器演奏者に提供することも目的とする。より詳細には、本発明は、楽器演奏者の各動作と、対応する音響効果との間で応答の遅れがほとんどまたはまったく感じられない解決方法を提供することを目的とする。
このような理由から、本発明は、一般の人の手が届く価格で現在販売されている既知のコンピュータが有する計算能力およびメモリ空間に適合する解決方法を提供することを目的とする。より詳細には、本発明は、テンポの速い楽譜のリズムに従いながら、市場で安価に入手可能なパーソナルコンピュータ上でリアルタイムに音響を発生させることを目的とする。
また本発明は、経済的な原価を有しながら高い品質および音響性能をもたらす解決方法を提供することを目的とする。
また、響板に接続された弦を具備する、ピアノ以外の鍵盤楽器について、前記の問題を解決する必要性も存在する。
そのために、本発明は、鍵盤と楽器の響板に接続された弦とを有する楽器の音質をシミュレートした音質を有し、それぞれが楽器の1つの単音に対応する音響を表す信号をデジタル方式で生成する装置であって、
− シミュレートする楽器の響板に特有で、楽器によって発生する音響の音色に影響を及ぼすこの響板の測定可能な物理的特性を表す、響板パラメータと呼ばれる少なくとも1つの物理的パラメータ、および
・ シミュレートする楽器の少なくとも1つの弦に特有で、楽器によって発生する音響の音色に影響を及ぼす弦の測定可能な物理的特性を表す、弦パラメータと呼ばれる少なくとも1つの物理的パラメータ
・ を含む物理的パラメータから、音響を構成する指数関数的に減衰された各正弦波信号、いわゆる部分音の少なくとも減衰および/または周波数を表す音色係数を生成するようになされている少なくとも1つの予備合成モジュールと、
− 予備合成モジュールによって生成された音色係数に従い、かつ楽器演奏者の演奏に関する少なくとも1つの起動信号を基にして、少なくとも複数の部分音で構成される音響を表す少なくとも1つの信号を生成するようになされている少なくとも1つのデジタル方式リアルタイム音響生成モジュールと
を備えることを特徴とする装置に関する。
本発明による装置は、ユーザによって少なくとも1つの物理的パラメータを入力する手段をさらに備え、前記予備合成モジュールは、入力された物理的パラメータから音色係数を生成するようになされている。この入力を容易にするために、本発明による装置を製造する際に、1組の物理的パラメータを決定し記録してもよく、予備合成モジュールによる音色係数の決定を目的として物理的パラメータを入力するために、ユーザはあらかじめ定められ記録されたこれら1組の物理的パラメータを利用することができる。
(響板および/または弦の)前記測定可能な物理的特性は、式を解かずに供給される音響挙動または音響を評価することができない測定可能な特性に対応する。詳細には、ここで問題になるのは、シミュレートすべき実際の鍵盤弦楽器によってもたらされる音響の特性でもなく、シミュレートすべき実際の鍵盤弦楽器の音響挙動でもない。問題になるのは、実際の鍵盤弦楽器の場合に楽器製造者および/または楽器調律師が物理的に操作できる測定可能な物理的特性である。
響板および弦の物理的パラメータはシミュレートする鍵盤弦楽器の物理的特性を条件付け、かつシミュレーション装置とは無関係であり(これら物理的パラメータの値はあらかじめ決められているか、またはユーザによって行われる入力によって決定もしくは変更され、予備合成モジュールの入力値を構成し、その後の数値処理によっては変更されない)、これら各物理的パラメータは他のパラメータとは無関係に変更可能であり、その結果、生成された音響の対応する変更が得られる。
したがって、本発明により、特に直感的に鍵盤弦楽器の種々の音色を定義し、これら種々の音色に対応する実際の音を生成することができる。
発明者は、従来の作りのあらゆる実際の機械的鍵盤弦楽器に特有の音質を高い忠実度で再生することができるようになされた本発明による装置を実施することができた。ところが、従来の公知のどんなリアルタイム音響生成装置でも、響板の物理的パラメータおよび弦パラメータを基にしてそのような結果を得ることはできない。
さらに、本発明によりユーザは、実際の楽器には必ずしも対応しない、前記物理的パラメータの値を入力することができ、このパラメータの値は、実際には存在しない極端な値(例えば過度に大きなまたは過度に小さな響板)、さらには、実際には技術的に実現不可能な変わった値(値が0である二項式、低周波に対する複数の弦、弦の引っ張り強度に通常は適合しない響板の寸法...)にまで拡張することができる。したがって、本発明により仮想楽器の音質を無限に精査することができる。
より詳細には、発明者は、予備合成モジュールの機能に関し、鍵盤弦楽器の各弦、響板、弦と響板のアセンブリの結合を記述する、シミュレートする鍵盤弦楽器の力学的モデリングを用いることが実際に可能であると判断した。
この点に関し、本発明は、リアルタイム処理に適合する力学的モデリングが必ず単純化されたものになるはずであり、したがっておおまかすぎるため、高い現実度を有する、あるいは従来の作りの既知の鍵盤弦楽器の音質を高い忠実度で再現する、鍵盤弦楽器の音響をリアルタイムで生成することはできないという従来の先入観に逆らうものであることに留意されたい。
また、この先入観によれば、もっとおおまかでないモデリングでは鍵盤弦楽器音響生成装置をリアルタイムで実施することはできず、現在のコンピュータの計算能力をはるかに上回る計算能力が必要になることがわかる。さらに、この先入観によれば、そのようなモデルによって生成される音響の質は力学的モデリングの精度に大きく依存すると推定され、したがって、この点に関して精度不足であると、生成される音響の質の大きな低下が生じ得ると推定されていた。
一方、発明者は、実際には、本発明による装置は、特にピアノ等の鍵盤弦楽器のあらかじめ記録された音響を基にして処理を行う既知の装置に比べて、記憶容量が少なくてもよいことを確認した。
本発明による装置の予備合成モジュールに用いられる上記の力学的モデリングは、ピアノ、パンタレオン、ハープシコード、クラビコード、フォルテピアノ...など、あらゆる鍵盤弦楽器に利用することができる。上記の先入観は特にピアノの力学的モデルが対象になっている。事実、ピアノの音質は極めて豊かであり、高い精度で再現することはむずかしい。この力学的モデリングにより、ユーザが変更できる種々の物理的パラメータに対する対応する1組の値と関連させて特に表の形態で記憶された種々の音色係数の1組の値を、本発明による装置内で計算することが可能になる。したがって予備合成モジュールの初期構成が実現され、その結果、ユーザにより物理的パラメータが変更される毎の音色係数の決定は、予備モジュールが、この音色係数についてあらかじめ記録されている値を基にして内挿により直接行うことができる。
本発明によれば、弦パラメータは響板パラメータとは異なるのが有利である。
本発明によれば、本装置は少なくとも1つの響板パラメータの入力手段を備えるのが有利である。
本発明によれば、本装置は少なくとも1つの弦パラメータの入力手段を備えるのが有利である。
本発明によれば、少なくとも1つの弦パラメータが、単音に対応する少なくも2本の結合された弦の間の調律偏差を表すのが有利である。
本発明は、ピアノの音響に対応する1組の結合弦の弦の相互の影響を考慮に入れることにより、リアルなピアノ音響を得ることができた。
本発明によれば、少なくとも1つの響板パラメータが響板の材料の少なくとも1つの特性を表すのが有利である。
詳細には、響板パラメータは、響板のフークのテンソルの値の重み付け係数、または響板の寸法とすることができる。
本発明によれば、複数の周波数に関し、物理的パラメータは、これらの各周波数についての鍵盤弦楽器の響板のインピーダンスを表す少なくとも1つの響板パラメータを含むのが有利である。
本発明によれば、
− 本装置は鍵盤弦楽器の複数の単音に対応する音響を生成するようになされているのが有利であり、
− 物理的パラメータは、鍵盤弦楽器の各単音について、鍵盤弦楽器の前記単音に関連付けられた複数の周波数の各周波数に対する鍵盤弦楽器の響板のインピーダンスを表す少なくとも1つの響板パラメータを含むのが有利である。
詳細には、物理的パラメータは、単音の少なくとも1つの部分音がそれぞれの周波数に対応するような複数の周波数の各周波数について響板のインピーダンスを表す響板パラメータを含むことができる。
本発明によれば、本装置は手動入力手段を含むのが有利である。
本発明によれば、予備合成モジュールは、前記音色係数の他に響板と弦の結合系の固有モードを表すモードシフトパラメータをも含む、複数のモード要素の値を、前記物理的パラメータの入力値から求めるようになされているのが有利である。
また、本発明によれば、予備合成モジュールは、それぞれ、ユーザによって入力可能な物理的パラメータの1組の値をモード要素の1組の値に関連付ける、あらかじめ記憶された点の集合を基にしてモード要素の値を求めるようになされているのが有利である。
さらに、本発明によれば、各点のモード要素の値が、弦と響板の結合を考慮に入れる楽器の力学的モデリングにより事前に求められるのが有利である。本発明によれば、前記力学的モデリングは単音のユニゾン弦間の調律偏差を考慮に入れるのが有利である。
また、本発明によれば、予備合成モジュールは、単音pの各部分音nの初期振幅α(p)および位相θ(p)を表す励起パラメータを求めるようになされているのが有利である。
本発明によれば、予備合成モジュールは少なくとも1つの予備合成プロセスをバックグラウンドタスク、すなわち非リアルタイムで実行するようになされているのが有利である。したがって、音色係数は、リアルタイムプロセスではなく、したがってリアルタイム音響生成モジュールの効果および性能には影響しないプロセスで、予備合成モジュールによって求められる。
本発明によれば、各起動信号は、ある鍵盤の鍵上での楽器演奏者の動作に関するメッセージ、特にMIDIメッセージで構成されるのが有利である。これらの起動メッセージはMIDI標準以外のあらゆる形態で提示することができる。
また、本発明によれば、生成モジュールは、受信起動信号によって決められるような生成すべき単音pおよびこの音の打撃強度に対応する音色係数および励起パラメータの値に応じてピアノの音響を表す信号の合成をリアルタイムに行うのが有利である。
本発明による装置は、鍵盤、弦、および響板を有する楽器の音質をシミュレートする音響合成ソフトウェアを内蔵する情報処理システムを備え、この音響合成ソフトウェアは各予備合成モジュールおよび各リアルタイム音響生成モジュールを形成し、ユーザが起動信号を形成することができ少なくとも1つの物理的パラメータの前記入力手段をもつようになされたマン−マシンインターフェースを有するのが有利である。一実施例では、シミュレートする鍵盤弦楽器がピアノであり、本発明による装置は機械的ピアノ鍵方式の少なくとも1つの電子鍵盤を備える。変形形態では、このデジタルキーボードは、情報処理システムの仮想マンマシンインターフェースによってシミュレートすることができる。
前記入力手段は、ユーザがリアルタイム生成モジュールを使用する前に、少なくとも1つの音色係数f、dおよび/または予備合成モジュールによって決められる少なくとも1つの励起パラメータα、θをユーザが変更できるようになされた手段を備えるのが有利である。したがってユーザは簡単な式によりこれらの係数またはパラメータの一方および/または他方を変更することができる。
本発明は、情報処理装置のドライブ内で読み取ることができるようになされ、記録媒体が前記ドライブ内に装入されたとき、前記情報処理装置のRAM内にロードできるようになされた記録済コンピュータプログラムを備える、特にリムーバブルタイプの記録媒体(CD−ROM、DVD、USBフラッシュメモリ、内部電子ハードディスク...)であって、このコンピュータプログラムが、この情報処理装置のRAMにロードされたとき、情報処理装置が本発明による音響を表す信号のデジタル方式の生成装置を構成するようになされていることを特徴とする媒体にも適用される。
本発明は、上記または下記の特徴のすべてまたは一部を併せもつことを特徴とする記録装置および記録媒体にも関する。
本発明のその他の特徴、目的および長所は、添付の図面を参照して行う以下の説明を読むことにより明らかになろう。
本発明の第1実施例による装置の略図である。 図1の装置のマイクロコンピュータ内で実行されるピアノ音響合成ソフトウェアと呼ばれるソフトウェアのグラフィックインターフェースを示す図である。 重み付け機能を示すグラフである。 本発明の第2実施例による装置の略図である。 予備合成モジュールが図1の装置のマイクロコンピュータ内で実行される際のアルゴリズムの略図である。 リアルタイム音響生成モジュールが図1の装置のマイクロコンピュータ内で実行される際のアルゴリズムの略図である。 本発明による予備合成モジュール内で利用できる有限要素法の実施を示す図である。 本発明による予備合成モジュール内で利用できる近似法の実施を示す図である。
本発明の第1の実施例では、ピアノ音響の合成ソフトウェアは、PCと呼ばれるパーソナルコンピュータタイプのマイクロコンピュータ2などの情報システムの大容量メモリ1内に単数または複数のファイルの形態で記録される。大容量メモリは、これらの保存ファイルに対応する実行可能データをデータバス3を通して、プロセッサ5とこれに組み合わされたRAM6とを少なくとも含む処理ユニット4に送信できるようになされている。処理ユニット4へのそのようなデータ送信は、RAMにロードされ、マイクロコンピュータ2の処理ユニット4によって実行されるオペレーティングシステム7のシステム機能を使用することにより、従来の方法で行うことができる。
本発明の第1実施例によれば、オペレーティングシステム7は、マイクロコンピュータ2が具備する周辺装置の使用を可能にするソフトウェアパイロットを含む。これらの周辺装置は特に、グラフィックカード8およびそれに関連するモニタ9、英数字キーボード10、マウス11、MIDIインターフェース12、大容量メモリ1およびオーディオカード13を備える。さらにこのマイクロコンピュータ2は、前出の周辺装置と処理ユニット4との間の通信を可能にするポートならびにデータ入出力制御装置、バス、およびインターフェースを含む。
本発明の第1実施例によれば、本装置はさらに、オーディオ信号送信ケーブル15を介してマイクロコンピュータ2のカード13が接続されたオーディオ増幅器14を含む。この増幅器自体も少なくとも1つのスピーカ16に接続され、増幅器は、増幅オーディオ信号を可聴音響に変換するためにこの信号をスピーカに送信する。
本発明の第1実施例によれば、本装置はさらに、Music Instrument Digital Interface(MIDI)と言う名称の規格に適合したMIDIメッセージと呼ばれるメッセージの送信用のMIDI OUTインターフェースと呼ばれる接続ポートを含むMIDIキーボード17と呼ばれるキーボードも含む。これらのMIDIメッセージは、ユーザによる鍵盤23の操作またはMIDIキーボード17の制御ボタン33により発生しキーボード17により検出されるイベントを表す。楽器演奏者がキーボードの鍵盤23を操作する際には、特に、楽器演奏者の演奏(楽譜の開始、対応する鍵盤の押下速度、楽譜の解放、ペダルの操作など)に関連する音楽演奏MIDIメッセージと呼ばれるMIDIメッセージが検出される。
MIDI OUTインターフェースは、マイクロコンピュータのMIDIインターフェース12のMIDI INと呼ばれる入力ポートに、MIDIケーブルと呼ばれる適切なケーブルによって接続される。したがって、キーボードにより生成されるMIDIメッセージは処理ユニット4にまで送信することができる。
ピアノ音響合成ソフトウェアは、受信したあらゆる音楽演奏メッセージMIDIを解釈しオーディオ信号をデジタルフォーマットで生成するようになされている。生成された信号は、可聴ピアノ音響をリアルタイムに生成するために、オーディオカード、増幅器、およびそれに結合された少なくとも1つのスピーカ(またはヘッドフォン)に向けて送信される。
本発明のこの実施では、MIDIキーボードにより生成され処理ユニットに送信される音楽演奏MIDIメッセージは、楽器演奏者の演奏に関する起動信号を形成し、本発明による装置により、この演奏に対応する音響を表すオーディオ信号を生成することができる。もちろん、楽器演奏者の演奏を表すこれらの音楽演奏メッセージは、MIDI規格以外のフォーマットで表すこともできる。実際には起動信号は少なくとも単音の主要周波数およびその長さ、ならびに好ましくは強さ(または速度)を表すものでなければならない。
各オーディオ信号は、指数関数的に減衰された正弦波部分音とパーカッション信号の和を求めることにより得られる。(添字nで識別される)各部分音は、2つの係数、すなわち、本発明による音色係数を形成する周波数fおよび減衰係数dで定義される。実際には、シミュレートするピアノの各単音pは、ピアノ音響合成ソフトウェア内で、複数の部分音を定義する1組の音色係数に関連付けられる。
各単音pは、単数の弦、あるいはユニゾン弦と呼ばれる複数の弦に対応することができる。K本のユニゾン弦(Kは1以上の整数)を含む単音pの場合、単音pの各倍音ごとにK個の部分音nが存在することに留意されたい。例えば基音が440Hzであり3本の弦を持つラの単音の場合、周波数が440Hz近辺である3つの部分音に相当する3つのモードと、周波数が880Hz近辺である3つの部分音に相当する3つのモードが存在する。
倍音という用語は、響板と、対応する単音pの弦との結合によって形成される系の振動モードを指すものと理解すべきであることに留意されたい。この点に関しては、非倍音性を考慮すると、この用語は、周波数が基音の周波数の必ずしも整数倍ではない振動モードを表す。
本発明の第1実施例では、演奏されるピアノ単音pに相当するオーディオ信号は、音色係数に応じて、かつ音楽演奏MIDIメッセージにより決められるような単音p(特に打弦強度)の起動パラメータに従って生成される。生成されるオーディオ信号は、単数または複数のオーディオチャンネルに対し有効な以下の式(1)により表すことができる:
Figure 2009544995
式中、
− tは時間を表し、
− pは、単音pを識別し、この単音pの高さを少なくとも含み、場合によっては単音pの速度および/または長さを含む起動信号であり、
− s(p,t)は生成されたオーディオ信号を表し、
− d(p)は単音pに対応する部分音nの減衰係数を表し、
− f(p)は単音pに対応する部分音nの周波数を表し、
− α(p)は単音pの弦に対するハンマの衝撃直後の単音pの部分音nの初期振幅を表し、
− θ(p)は単音pの部分音nの位相を表し、
− b(p,t)は音響のパーカッション部分(弦、構造部に対するハンマの衝撃)、ならびに正弦の和への分解によるモデリングが不可能(または困難)なピアノ音響のその他のあらゆる成分を表す。
量sはベクトル量とすることができ、各成分はオーディオ出力チャンネルに対応する。したがって量α、θおよびbも同様にベクトル量である。sの各成分に、α、θおよびbの各成分を関連付ける。
そのような表現式において、共鳴装置は係数d(p)およびf(p)に相当し、励起子は係数α(p)およびθ(p)に相当する。共鳴装置はモデルに関連付けられた演算子であり、その固有値はd(p)およびf(p)を決定する。励起子は関連する機械系の第2要素であり、固有モードベース内のこの系の解の係数はα(p)およびθ(p)を決定する。
前出の式(1)は以下の等価な形態に変換することができる:
Figure 2009544995
ここで、α(p)=−iα(p)exp(iθ(p)) (3)
ピアノ音響合成ソフトウェアは、対応する実際の楽器から発せられる音色に影響を及ぼすパラメータである、楽器の数量化および測定化が可能な物性を表す物理的パラメータに従いピアノの単音全体についての音色係数の値を決定することができるようになっているが、音響挙動を評価したり、等式を解かずに生成される音響を評価することはできない。
物理的パラメータは、響板パラメータ、特に、各パラメータが、ピアノのある単音pの部分音nについてのピアノの響板が有するインピーダンスZnpを表す、インピーダンスパラメータと呼ばれるパラメータを含むのが有利である。
また物理的パラメータは、弦パラメータ、特に、各パラメータが単音pの複数の結合されたピアノ弦間の調律偏差εを表す、調律パラメータと呼ばれるパラメータを含むのが有利である。
本発明による装置はユーザ(すなわち楽器演奏者)が物理的パラメータを入力できるようになっており、その結果、音色係数の値d(p)およびf(p)(図7および図8においてはdnpおよびfnpと表示)が変更され、結果として、生成された音響の音色が変更される。もちろん、生成された音響の音色の変更はユーザが入力した物理的パラメータの変更に対応するものでなければならない。
実際には、ピアノ音響合成ソフトウェアは、内挿関数と呼ばれる関数により、物理的パラメータに応じて音色係数に割り当てるべき値を決定することができる予備合成モジュール19と呼ばれるモジュールを備える。本発明の第1実施例では、内挿関数により、物理的パラメータの入力値から複数のモード要素の値を求めることができる。この例においては、モード要素は、響板および弦の結合系のUnpモードと呼ばれる固有モードを表す音色係数およびモード移動係数を含む。これらのUnpモードはそれぞれ単音pの部分音nに対応する。この内挿関数は、コンピュータを用いることにより、それぞれが1組の値Znp、ε、モード要素の1組の値fnp、dnp、unpをともなう物理的パラメータを結合させる点の集合から、本発明による装置の作製に先立って構築される。これを行うために、前記コンピュータは、この補間係数を定義する係数を発生する。
内挿関数を構築するために、複数の変数を有する多変数多項式、基本動径関数を用いることができる。点の集合の構築は、ラテン超方格法、空間充填(英語の「space filling」より)、スパースグリッド(英語の「sparse grid」より)技法など周知の手法に基いている。また線形回帰関数も想定可能である。好ましい変形形態においては、テイラー多項式またはパデ多変数近似を構築するために前記物理的パラメータに対するモード要素の連続導関数が計算される。その場合、点の集合は微分方向の集合に置き換えられる。
本発明の第1実施例では、ピアノの物理的パラメータ、特にユーザが入力した値から、ピアノの力学的モデリングにより、近似法を実行する前に各点のモード要素の値が求められる。この力学的モデリングは数値解析法により行われる。数値解析法はコンピュータ(図示せず)により実行することができる。
例えば、響板および弦で構成される系の動的挙動を求める目的でピアノの響板および弦をモデル化するために有限要素法を用いることができ、その結果、その複合共鳴周波数(fnp+idnp/2π)ならびに響板および弦の結合系の前記固有モードunpを求めることができる。この点に関し、刊行物PH.GUILLAUME、Nonliear Eigenproblems、SIAM J.Matrix Anal.Appl.Vol 20、No 3(1999)、575−595は、非線形固有値系の複合固有値の計算方法であって、本発明において用いることができる方法について記載している。
シミュレートするピアノのモデルに従い、有限要素法を実施するのに必要な質量、剛性および減衰のマトリックスが作成される。
特に、これらのマトリックスは、シミュレートするピアノのこのモデルのピアノモデル化パラメータと呼ばれるパラメータの値に応じて決められる。
本発明の第1実施例のピアノのモデルによれば、各単音pは、この単音に対応するハンマが打つ単数または複数のユニゾン弦に相当する。現代のピアノの製造に関する正規の方法に従い、シミュレートするピアノのいくつかの低い単音は1本または2本のユニゾン弦を含むことができるが、他の単音は3本のユニゾン弦を含むことができる。
第1例では、ピアノのモデリングパラメータは、単音pのユニゾン弦間の調律偏差パラメータεを含む。実際にはこのパラメータは、単音の複数の弦の間の調律偏差を表す調律係数と呼ばれる重み付け係数に相当することができる。例として、ある単音に3本の弦が関連付けられている場合には、これらの弦の張力は以下の式(3)および(4)により求めることができる。
=ε (4)
=(2−ε)T (5)
ここで、
− εは調律係数の値を表し、この値は1未満の正の実数であり、
− Tは、第1弦の基本振動モードが、シミュレートするピアノのあらかじめ決められた平均律により決められるような、対応する単音pの基本周波数に相当するような調律の第1弦の張力を表し、
− Tは、第2弦の基本振動モードが、対応する単音pの基本周波数より高い周波数であるような調律の第2弦の張力を表し、
− Tは、第3弦の基本振動モードが、対応する単音pの基本周波数より低い周波数であるような調律の第3弦の張力を表す。
さらに、本発明の第1実施例のピアノのモデリングパラメータは、少なくとも1つの響板モデリングパラメータを含む。特に響板のフークのテンソルの値の重み付け係数は響板のモデリングパラメータとなることができる。
本発明の第1実施例では、質量、剛性および減衰のマトリックスは、弦および響板の寸法および構造によって求められるが、シミュレートするピアノのモデルに従って求められるようなピアノのこれらの要素のフークのテンソルおよびピアノのモデリングパラメータも同様である。
単音pの各部分音nについての響板のインピーダンス値Znpを、シミュレートするピアノの各単音pについて求めるために、有限要素法が用いられる。響板のこれらのインピーダンス値Znpは響板の物理的特性を表す。
本発明の第1実施例のピアノのモデルは実際に近いモデルである。
特に、ピアノの各弦は弾性ビームとしてモデル化することができる。発明者は、そのようなモデルを用いることにより、屈曲している弦の剛性が無視できないことにより発生する非調律効果、ならびにブリッジとの相互作用による二次効果を解釈することが可能であることを確認することができた。後者の音響効果は、弦の振動振幅が大きいほど、すなわち演奏音が強いほど、より強く知覚される。
さらに、本発明の第1実施例において用いられるモデリングでは、各弦はヒッチピンとサドルのレベルに埋め込まれているものとみなされる。このヒッチピンとサドルはまったく不動であり、その結果、第1例のモデルでは、サドルのレベルにおける弦の位置ならびにヒッチピンのレベルにおける弦の位置は、弦の限界条件を形成する。また各弦は、ピアノの製造に関する正規の方法に適合したブリッジピンを介して響板のブリッジに堅く接続されているとみなされる。
このようにこのモデリングはピアノ弦と響板の結合を考慮する。この結合は、各弦の位置をこの場所に押し込むことにより、ブリッジのレベルにおける従来の製造方法によるピアノにもたらされる。モデルにより、ピアノの弦の相互の影響、特に、単音と、同じ単音のユニゾン弦の相互の影響との間の共鳴現象を考慮に入れることができる。発明者は、弦と響板のこの結合、ならびに単音のユニゾン弦間の調律偏差を考慮に入れることにより、実際のピアノの音響を発生する装置を得ることができることを確認することができた。
サドルおよびブリッジも含めた響板を有限要素で表すにはシェルモデルを用いることができる。また、直交方向に補強を有する響板の繊維の配向を考慮に入れるために、ランク1の層モデルを用いることができる。
響板は繊維の方向および直交方向に補強を加えた等方性材料によりモデル化することもできる。最後に、等方性または非等方性の3Dモデルと呼ばれる三次元モデルを用いることができる。
有限要素法は、ピアノの物理的特性を変えるよう、各解析ステップ(反復)の後、少なくとも1つのピアノモデリングパラメータの値を変更することにより何回も実行される。結果として、有限要素法のマトリックスは各解析ステップの後に再定義される。したがって、ピアノの種々の力学的構成(物理的パラメータの値Znp、εにより定義されるような構成)ならびに対応する音響挙動(物理的パラメータの値Znp、εから得られる音色係数の値fnp、dnpにより得られるような挙動)を表す複数の点が決められる。
有限要素法は多数回繰り返される。これは、ユーザによって入力可能な値、すなわち物理的パラメータの値に対応する力学的構成を表すモード要素の値fnp、dnp、unpに対応する物理的パラメータを1組の値Znp、εから得ることができるような十分な精度をもつ内挿関数を定義することが可能な異なる多数の点が提供されることを意味する。関連付けられるこれらの値はすべて事前の計算により求められ、その値およびその対応関係は予備合成モジュールの補間プロセスによって用いられる。
図7は本発明による予備合成モジュールを作製するために用いることができる有限要素法の実行を示す図である。この図において、本法を用いる方法は、ピアノのモデリングパラメータの値ρ、...、ρα、...、ρ、ε、...、ε、...、εを入力部で受信し、各単音pの各部分音nについて、モード要素の対応する値unp、fnp、dnp、ならびにインピーダンスパラメータの対応する値Znpを発生するブロック300で示してある。図7において、
− ραは、例えば響板のフークのテンソルの値の重み付け係数など添字αにより識別される響板のモデリングパラメータを表し、
− Aは響板のモデリングパラメータの個数を表し、
− εは響板のある単音pの調律偏差を表し、
− Pはシミュレートするピアノの単音の数を表し、
− Nは一単音あたりの部分音の数を表し、
− Znpは単音pの部分音nに対応するインピーダンスパラメータを表し、
− Unpは単音pの部分音nの固有モードを表す。
図7によって定義されたプロセスは、図示しない高性能コンピュータ上で実行される。これらの計算は非リアルタイムで前もって行われ、計算結果は、音響生成モジュールにおいてアクセス可能な大容量メモリ内に記録され、その結果、この音響生成モジュールは弦および鍵盤楽器の音響をリアルタイムで発生することができる。
図8は、本発明による予備合成モジュールを作製するために用いることができる近似法の実施を示す図である。この図において、近似法を実施する方法は、物理的パラメータの値Z111、...、Znpj、...、ZNPJ、ε11、...、εpj、...、εPJを入力部で受信し、各単音pの各部分音nについて、モード要素の対応する値unp、fnp、dnpを決定することができる関数を発生するブロック400で示してある。図8において、
− jは、有限要素法の対応する解析ステップにおいて得られる点を識別する添字であり、
− Jは、有限要素法を用いることにより得られる点の数を示し、
− Pはシミュレートするピアノの単音の数を表す。
実際には、内挿関数は、kriegage、神経回路網の手法、SVMと呼ばれるサポートベクトルマシン、RBFと呼ばれる放射基底関数、あるいは任意の適当な内挿により求めることができる。
代替方法として、連続導関数の手法を用いることができる。(PH.GUILLAUME、M.MASMOUDI、Solution to the time−harmonic Maxwell’s equations in a waveguide,use of higher order derivatives for solving the discrete problem、SIAM Journal on Numerical Analysis、34−4(1997)、1306−1330 − PH.GUILLAUME、Nonlinear eigenproblems、SIAM J.Matrix Anal.Appl.Vol 20 No 3(1999)、575−595 − J.D.BELEY、C.BROUDISCOU、PH.GUILLAUME、M.MASMOUDI、F.THEVENON、Application de la Methode des Derivees d’Ordre Eleve a l’Optimisation des Structures、REVUE EUROPEENNE DES ELEMENTS FINIS、5(1996)、537−567 − M.MASMOUDI and PH.GUILLAUME、Sensitivity Computation and Automatic Differentiation,Control and Cybernetics、25(1996)No 5、831−866 − M.MASMOUDI、PH.GUILLAUME and C.BROUDISCOU、Automatic Differentiation and shape optimization、J.Herskovitz(ed.)、Advances in Structural Optimization、413−446、Kluwer Academic Publishers、Printed in the Netherlands、1995 − PH.GUILLAUME、M.MASMOUDI、Computation of high order derivatives in optimal shape design、Numerishe Mathematik、Vol.67 No 2(1994)、231−250、1994 − PH.GUILLAUME、M.MASMOUDI、Calcul numerique des derivees d’ordre superieur en conception optimale de formes、C.R.Acad.Sci.Paris、t.316 Serie 1(1993)、1091−1096 PH,Guillaume、M,MASMOUDI、Derivees D’ordre superieur en optimisation de domaines、C.R.Acad.Sci.Paris、t.315、Serie I(1992)、859−862 − C.BROUDISCOU、M.MASMOUDIおよびPH.GUILLAUME、Application of automatic differentiation to Optimal Shape Design、J.Herskovitz(ed.)、Advances in Structural Optimization、413−446、Kluwer Academic Publishers、Printed in the Netherlands、1995を参照のこと)この方法によれば、テイラー多項式またはパデ近似の構築を目的とする有限要素によるピアノのモデリングを行うために、物理的パラメータに対する音色係数の連続導関数の計算を行うことができる。そのような多項式またはそのような近似は本発明による内挿関数を形成する。
代替方法としては、多変数一般化パデ法を近似方法として用いることができる。(PH.GUILLAUME、Nested Multivariate Pade Approximants、Journal of Computational and Applied Mathematics、82(1997)、149−158 − PH.GUILLAUME、A.HUARD、V.ROBIN、Generalized Multivariate Pade Approximants、J.Approx.Theory、Vol.95、No.2(1998)、203−214 − PH.GUILLAUME、Convergence of the Nested Multivariate Pade Approximants、J.Approx.Theory、Vol.94、No.3(1998)、455−466 − PH.GUILLAUME、A.HUARD、Multivariate Pade Approximation、Journal of Computational and Applied Mathematics 121(2000)197−219を参照のこと。)
また、近似法の実施の開始点は有限要素法以外の任意の方法で求めることができる。具体的には、動的挙動、モードunpおよび複合共鳴周波数を求めることができる任意の方法を用いることができる。例えば、スペクトル法を実行するか有限要素の原理を用いることにより点を求めることができる。また、等価回路、等価なビーム格子またはバー、解析計算またはスペクトル計算を用いることもできる。
本発明による装置においては、ユーザは任意の手段で物理的パラメータの入力を行うことができる。
本発明の第1実施例では、マイクロコンピュータが具備するマンマシンインターフェース装置、特に画面9およびマウス11からユーザが直接そのような入力を行うことができる。実際には、本発明の第1実施例のピアノ音響合成ソフトウェアは、ピアノ音響合成ソフトウェアの実行時にモニタ9上に表示されるグラフィックインターフェースを定義することができる。このインターフェースは、スライド上に取り付けられ文要素25によりユーザにとって識別可能なボタン30、31、32、34を表す複数のグラフィック要素を含む。
本発明の第1実施例では、ピアノ音響合成ソフトウェアは、ピアノの各単音pについて、調律パラメータ用のデフォルト値を定義するバックアップファイルを含む。本発明の第1実施例のグラフィックインターフェースのボタン34の位置により、重み付け係数の値を決めることができる。ピアノ音響合成ソフトウェアはこの重み付け係数を調律パラメータの各デフォルト値だけ倍加することができるようになっている。この倍加によって生じる値は、内挿関数を使用してモード要素の値unp、dnp、fnpを求めるために入力した調律パラメータの値εに相当する。
本発明の第1実施例では、力学的パラメータのインピーダンスZnpの値の入力は、重み付け関数と呼ばれる関数に従い各単音pについて行われる。この重み付け関数は、この単音pの部分音nにそれぞれ対応する複数のデフォルトのインピーダンス値の各インピーダンス値についての重み係数を決める。ユーザは、本発明の第1実施形態のグラフィックインターフェースのボタン30、31、32の位置により、これらの関数に従いデフォルトのインピーダンス値の重み付けにより得られたインピーダンス値がインピーダンスパラメータの入力値Znpに対応するよう、重み付け関数を変更することができる。これらの入力値Znpは、内挿関数によりモード要素の値unp、dnp、fnpを求める際に用いられる。
実際には、デフォルトのインピーダンス値は、バックアップファイル内でピアノ音響合成ソフトウェアが読むことができる。これらのデフォルトのインピーダンス値は、有限要素法による番号解析jの際に求められる値Znpjとすることができる。また、第1例のピアノ音響合成ソフトウェアは、ピアノの各単音pについて、対応する重み付け関数のデフォルトのパラメータ値を定義するバックアップファイルを含むことができる。各重み付け関数は、倍音のランクhに応じて単音pの各倍音についての重み付け係数σ(h)の値を定義する。各倍音についてこのように定義された重み付け係数σ(h)は、この倍音に対応する単音pのK個の部分音のデフォルトのインピーダンス値のモジュールに重み付けを行うのに用いられる。
各重み付け関数は2つの部分で構成される連続アフィン関数とすることができる。図3は、縦軸に重み付け係数σ(h)、横軸に倍音のランクhを有するそのような関数を示す図である。一定な第1部分42は低ランク倍音についての一定な重み付け係数を定義する。第2部分43は高ランク倍音のランクhにより減少する重み付け係数を定義する。
各重み付け関数は3つの重み付け関数パラメータを使用して定義することができる。一定な第1重み付けパラメータ40は低ランクの倍音についての重み付け係数の値を決定する。第2のカットオフ指数パラメータ41は重み付け関数が減少に転じるランクを決定する。この指数は低ランクの倍音の最高ランクに相当する。第3の品質係数パラメータはアフィン関数の第2部分43の勾配を決定する。
グラフィックインターフェースの3つのボタン30、31、32はすべての単音の重み付け関数パラメータの入力手段を形成する。実際、スライドに対する各ボタンの位置は、重み付け関数パラメータのデフォルト値に適用すべき重み付け係数を表すことができる。したがって3つのボタン30、31、32により、ピアノの全単音の重み付け関数のパラメータを一様に変更することも一様でないように変更することも可能である:第1ボタン30によりこれらの関数の重み付け定数40を変更することができ、第2ボタン31によりこれらの関数のカットオフ指数41を変更することができ、第3ボタン32によりこれらの関数の品質係数を変更することができる。
グラフィックインターフェースのボタン30、31、32および34、ならびにこれらのボタンの操作を可能にする周辺装置(特にマウス11、キーボード10および画面9)は、本発明による物理的パラメータの入力手段を形成する。
このように、ピアノ音響合成ソフトウェアにより、ユーザはグラフィックインターフェースのボタン30、31、32および34など少数の入力手段を操作して複数のピアノ単音に一様にまたは非一様に影響を与えることにより、ピアノの物理的特性の変更を行うことができる。
ユーザがより高い精度でピアノの物理的特性を定義することができるようにするために、ピアノ音響合成ソフトウェアに、ピアノの各単音pについての響板パラメータおよび弦パラメータの入力手段(前出のボタン30、31、32および34など)を備えることができる。
また、ユーザが各単音の倍音のランクに応じて響板の物理的特性をより高い精度で定義することができるようにするために、より多くの重み付け関数パラメータにより各重み付け関数を定義することもできる。
また、ボタン30、31、32以外の任意の制御手段によりピアノの単音の重み付け関数を決めることができる。例えば、グラフィックインターフェースは、倍音のランクhに対応する横軸と、重み付け係数σ(h)に対応する縦軸とを有する平面内に展開する連続曲線の形態の各重み付け関数のグラフ表示を含むことができる。実際にはこの曲線をキュービックスプラインタイプとすることができ、グラフィックインターフェースは、それぞれがキュービックスプラインの制御点に相当するハンドルと呼ばれるグラフィック要素を含むことができる。
物理的パラメータに与える変更に相当するMIDIメッセージを生成するために、MIDIキーボードの手動操作手段33を代替的にあるいは組み合わせて用いることができるが、その場合ピアノ音響合成ソフトウェアは、そのようなMIDIメッセージを解釈し対応する物理的パラメータの入力を行うことができるようになっている。この場合、キーボード17の操作ボタン33、MIDIインターフェース12、物理的パラメータの入力操作に対応するMIDIメッセージの翻訳ソフトウェア(図示せず)は、本発明による装置の入力手段を形成する。
さらに、変形形態では、例えばマイクロコンピュータ2の内部で実行され、バックアップファイル内にあらかじめ記録されている対応するMIDIメッセージをピアノ音響合成ソフトウェアに送信するようになっているMIDIシーケンサソフトウェア(図示せず)を用いることにより、一連の物理的特性の変更を自動的に行うことができる。また、そのようなMIDIシーケンサソフトウェアにより、あらかじめバックアップファイル内に記録された一連の音楽演奏MIDIメッセージを送信することが可能であることに留意されたい。このようにして送信された音楽演奏MIDIメッセージは本発明による起動信号を形成する。
ピアノ音響合成ソフトウェアは、メモリへのそのロード後、オペレーティングシステム7により管理が行われる命令に従い、特にシステムプロセスなど他のプロセスとともに処理ユニット4内で実行されるプロセスを生成するようプログラムされることが可能である。
予備合成モジュール19は、入力された物理的パラメータの値ε、Znpに対応する音色係数の値fnp、dnpを供給するようになっている予備合成プロセスと呼ばれる第1プロセスを実行する。この予備合成プロセスはリアルタイムでは実行されず、バックグラウンドタスクとして実行される。
図5は予備合成プロセスが実行される際のアルゴリズムの略図である。予備合成プロセスは、ピアノ音響合成ソフトウェアの予備合成モジュール19により生成された後、初期化ステップ101を実行するようプログラムされ、このステップではこのプロセスが、バックアップファイル、調律パラメータのデフォルト値、デフォルトのインピーダンス値、および重み付け関数のパラメータのデフォルト値を読む。
ステップ101に続くステップ103では、上で説明したように、予備合成プロセスが、物理的パラメータの入力値ε、Znpからモード要素の値fnp、dnp、unpを決定し、次にこれらの値fnp、dnp、unpをリアルタイム音響生成プロセス用として記録する。実際には、これらのデータは、リアルタイム音響生成プロセスによるデータの回収が可能になるよう、このプロセスにおいてアクセス可能なデータ転送ファイル内に記録することができる。
内挿関数により、低い計算負荷で、物理的パラメータセットに対応するモード要素の値fnp、dnp、unpを求めることができることに留意されたい。
また、ステップ103では、予備合成プロセスは、各ピアノ単音pについて、励起信号EpI(t)と呼ばれそれぞれが単音pの打弦強度Iに応じてこの単音pの弦の励起を表す複数の信号を処理する。実際には、これらの励起信号は、ピアノの単音の機械的自動的可変押込装置を使用することにより、従来の製造法によるピアノ上で直接測定することができ、これらの励起信号はバックアップファイル内に記録される。この点に関し、これらの励起信号は本発明による装置内ではオーディオ信号としては決して使用されないことに留意されたい。
予備合成プロセスは、これらの各励起信号EpI(t)から、単音pの各部分音nの初期振幅α(p)および位相θ(p)を表す励起パラメータと呼ばれるパラメータの値を求める。実際には、予備合成プロセスは、モード法に従い、対応する単音pの固有モードunpに応じて各励起信号EpI(t)を処理する。響板の所与の点xにおいて、移動量u(x、t)は以下の式に分解される:
Figure 2009544995
ここでαは上記のモード解析の式(1)、(2)および(3)により与えられる。
このようにして各単音pについて得られた励起パラメータの値α(p)およびθ(p)の各セットは、生成プロセス用として、励起信号EpI(t)の打弦強度Iに応じて値のセットがランク付けされる表に記録される。
変形形態では、別の任意の方法、例えば弦−ハンマ間の相互作用を表す物理的モデルから励起パラメータを求めることができる。
ステップ103に続くステップ104では、予備合成プロセスは、少なくとも1つの物理的パラメータが入力された信号の受信待機モードになる。そのような信号はグラフィックインターフェースのボタン30、31、32、34のうちの1つが少しでも移動されると予備合成モジュールに送信することができる。予備合成プロセスは、そのような指令信号を受信した後、再びステップ103およびその後のステップを実行する。
本例では予備合成モジュールはこのようにして、入力手段(マウス、キーボード、グラフィックインターフェース...)によるユーザの入力により、あるいは、対応する信号(例えばMIDIシーケンサ)をピアノ音響生成ソフトウェアモジュール(図示せず)に送信し、信号を解釈し対応する物理的パラメータの入力を行うようになされているソフトウェアにより決められた物理的パラメータの変更がある毎に、音色係数および励起パラメータの新しい値を決定する。
予備合成モジュールは、ステップ103で行われる音色係数の値の毎回の記録に引き続き、ステップ104により待機位置に着く前に、音色係数および励起パラメータの新しい値が使用できることを音響生成モジュールに通知するため、割り込みをこのモジュールに送信できるようになっているのが好ましい。
予備合成プロセスは、ピアノ音響合成ソフトウェアが同プロセスに対し終了するよう命令するまで連続的に実行されるのが好ましい。
ピアノ音響合成ソフトウェアはさらに、音響を表すオーディオ信号のデジタル方式リアルタイム生成モジュール20も含む。このリアルタイム音響生成モジュール20は、音色係数および予備合成プロセスにより生成された励起パラメータの値を読み込み、受信した起動信号(楽器演奏者の演奏内容を表す)に応じてデジタルオーディオ信号を生成することができるようになっている上記のような少なくとも1つのリアルタイム音響生成プロセスをRAMにおいて新規作成する。このリアルタイム音響生成モジュール20は、上記の式(1)、(2)および(3)の加算合成、すなわち音色係数および起動信号を基にして部分音を合算することにより、オーディオ信号を生成する。このリアルタイム計算は、とても簡単で、わずかな計算しか必要としない。
図6は、リアルタイム音響生成プロセスが実行される際のアルゴリズムの略図である。ピアノ音響合成ソフトウェアによる生成プロセスの作成の後に行われる初期化ステップ201では、リアルタイム音響生成プロセスは、予備合成プロセスにより同生成プロセス用として記録された音色係数および励起パラメータを回収する。この点に関し、リアルタイム音響生成プロセスは、予備合成プロセスによって送信されそのようなデータが実際に使用可能であることを示す信号の受信を待機するように構成することができることに留意されたい。
ステップ201に続くステップ202では、リアルタイム音響生成プロセスが起動信号受信待機状態になる。
ステップ202に続くステップ203では、リアルタイム音響生成プロセスは、上で説明した式に従い、受信した起動信号により決められる生成すべき単音pおよびこの単音pの打弦強度に相当する音色係数および励起パラメータの値に応じたピアノの音響を表す信号s(p,t)の合成を行う。リアルタイム音響生成プロセスは、受信した起動信号により決められた打弦強度に最も近い打弦強度Iに対応する励起パラメータの値を選択する構成になっているのが好ましい。
部分音の和にパーカッション音響b(p,t)が加えられる。あらかじめ記録されたある同じ音響は、生成された単音に対応する加算された信号のそれぞれに組み合わせることができる。種々の単音pについて複数のパーカッション音b(p,t)が記録されるのが好ましい。また、楽器演奏者の演奏のニュアンスをより忠実に翻訳することにより、同演奏者が演奏する各単音pについてのパーカッション音響を生成するために、弦に対するハンマの衝撃力にそれぞれ対応する様々なパーカッション雑音を記録することが可能である。
ステップ203の実行後、リアルタイム音響生成プロセスは再度ステップ202を実行する。
リアルタイム音響生成プロセスは、ピアノ音響合成ソフトウェアが同プロセスに対し終了するよう命令するまで連続的に実行されるのが好ましい。
同一のプロセッサ上で複数のプロセスを同時に実行するため、あるいは複数のプロセッサ上で複数のプロセスを並行して実行するために、複数のリアルタイム音響生成プロセスを作成することが好ましい。より詳細には、それぞれがピアノのある単音pに対応する複数のオーディオ信号を同時に生成できるよう、ピアノの各単音pについてリアルタイム音響生成プロセスを作成することができる。これらのオーディオ信号は、例えばサウンドカードのハードウェアミキシングモジュールにより加算合計することができ、その結果、増幅器に送信されるオーディオ信号が生成される。
通常、パーソナルコンピュータは多くのプロセスを実行するが、これが本発明の第1例などのピアノ音響合成ソフトウェアの進行を妨げることがある。この欠点を解消するために、本発明の第1実施例のピアノ音響合成ソフトウェアなどのソフトウェアを実行するように特になされた専用のシステムの形態の情報処理システムを作製することができる。より詳細には、ピアノ音響合成ソフトウェアのみを実行できるよう限定されたオペレーティングシステムを具備するマイクロコンピュータによりそのようなシステムを作製することができる。そのようなシステムは、万一の更新およびバックアップファイルの転送ができるようになされるのが好ましい。
本発明の第2実施例によれば、本発明による装置は、第1実施例の中央演算装置に類似した数値処理モジュール(図示せず)を含むピアノの機械鍵の電子キーボード(図4)の形態で作製することができる。このモジュールは本発明の第1実施例のソフトウェアと同様の組み込みソフトウェアを実行するのに適した構成にすることができる。さらにこのキーボードは、第1実施例のソフトウェアの重み付け関数と同様の重み付け関数のパラメータ操作ボタン130、131、132を含むことができる。さらにこのキーボードはピアノの単音のユニゾン弦間の調律偏差の操作ボタン134を含む。
本発明による装置は、周囲に迷惑をかけずにアコースティックピアノの鍵盤で演奏することが可能なサイレントシステム内で実施することができる。そのようなシステムは、弦への衝撃の前にアコースティックピアノの弦を停止させる機構、および鍵盤のレベルに配置されたセンサを含むことができる。この例では、本発明による装置を形成するハウジングは、センサによって生成された起動信号に従ってピアノ音響を生成するようになされている。これらのピアノ音は、増幅、ならびにハウジングに接続されたヘッドフォンへの送信が可能である。そのような装置の入力手段は、本発明の第2実施例の入力手段と同様の形態で提供することができる。
例として示した装置により、キーボード、マウス...による物理的パラメータの手動入力を行うことが可能である。例えば音声認識システムを用いるなど任意の適切な手段によりユーザがそのような入力を行うことができるようになされている本発明による装置を実施することができる。
また、代替方法としては、物理的パラメータから音色係数を直接計算するために、内挿関数以外の任意の手段を用いることも可能である。例えば、弦および鍵盤楽器の弦および響板を結合する力学系の縮小モデルを用いることができる。
また、測定した励起信号のモード解析による処理を必要とすることなく励起パラメータの値α(p)およびθ(p)を求めることが可能な他の任意の方法を用いることができる。例えば、ハンマの種々の打撃力の場合のそれぞれの部分音に関する振幅および位相を直接計算することを可能にする、ハンマと弦との間の相互作用の非線形縮小モデルを用いることができる。そのような実施においては、イコライザフィルタが励起周波数の変化に伴う響板の効果をシミュレートすることができるので、励起のモード分解は無用になる。
また、本発明の第1例の物理的パラメータ以外の物理的パラメータを用いることも可能である。本発明による物理的パラメータは、ピアノが発生する音響の音色に影響を及ぼす響板またはピアノ弦の測定可能な任意の物理的特性に対応することができる。
特に、響板パラメータは楽器製造の選択に対応する響板の物理的特性を表すことができる。これらの物理的パラメータには特に、響板およびそれを構成する部品の構造、応力下での挙動、振動挙動、寸法、材質、配置を表すパラメータが含まれる。例えば、響板の厚さ、長さ、または幅方向の響板の寸法は、本発明による響板の1つのパラメータとなることができる。実際には、響板のある寸法の増倍係数がそのような物理的パラメータを構成することができる。また、響板のいくつかの部分の形状を表すパラメータも本発明による響板パラメータを構成することができる。実際には、正面から見た響板の輪郭の曲率半径の増倍係数がそのような物理的パラメータを構成することができる。またフークテンソルの行列の値の重み付け係数も本発明による響板パラメータを構成することがきる。
さらに、響板パラメータは、楽器製造の選択には関連しない響板の物理的特性を表すことができる。例えば、ある1つの響板パラメータが響板の含水率を表すことができる。
本発明の第1実施例の調律パラメータ以外の弦パラメータを用いることも可能である。特に、各ピアノ弦について、ピアノ弦の張力を表すパラメータを用いることができる。ピアノの複数の弦が関連付けられている単音の場合、そのようなパラメータは、ユニゾン弦とピアノの単音との間の調律偏差を表す弦パラメータとなることに留意されたい。
さらに、ピアノの平均律を表す弦パラメータは本発明による弦パラメータとなることができる。
楽器の弦の設定(張力、調律、平均律...)を表す物理的パラメータの他にも、弦パラメータも楽器製造の選択を表すことができる。例えば、各単音についての弦の本数を表すパラメータ、響板に対する各弦の位置を表すパラメータ等は、本発明による弦パラメータを構成することができる。
本発明による装置は、ピアノ製造者が、発生させることができる音質の表現を楽器を組み立てる前に得るために、アコースティックピアノの設計用シミュレーションツールとして用いることができることに留意されたい。そのような本発明による装置の入力手段は、特別にそのような利用に適合されたものとすることができる。この点に関し、本装置は、ピアノ製造者の設計の選択に入るピアノについての多数の物理的特性を高い精度で求めることができる多数の入力手段をもつことができる。例えば、本装置は弦および響板の各種部品の寸法を高い精度で求めるための複数の入力手段をもつことができる。さらに本装置は、響板の各部品および弦を構成する材料の特性を高い精度で求めるための複数の入力手段をもつことができる。本装置はまた、各弦の張力等、その他のパラメータに対応する入力手段をもつことができる。
また、本発明の一変形形態では、入力手段は、ユーザがリアルタイム生成モジュールを使用する前に、少なくとも1つの音色係数f、dおよび/または予備合成モジュールによって決められる少なくとも1つの励起パラメータα、θをユーザが変更できるようになされた手段を備える。例えば図2に示すインターフェース内には、各音色係数および各励起パラメータ用の変更カーソルを設けることができる。一実施例としては、(すべての単音について)各倍音を変更することができるカーソルを設けることができ、あるいはユーザが、各単音の倍音の曲線のグラフ表示を調節することができる。
本発明による装置の入力手段は、ピアノ調律師を養成するための授業の一環として、ならびに音楽学校において教育用ツールとして本装置を使用するのに特に適したものとすることができることに留意されたい。
本発明の前出の実施例は、例えばパンタレオン、ハープシコード、クラビコード、フォルテピアノ等、ピアノ以外の鍵盤楽器に移植することができる。非限定的例としては、上記第1実施例の有限要素によるモデリングを変更することができる。また、この例の励起信号は対応する鍵盤楽器上で測定することができる。
本発明は、情報処理装置のドライブ内で読まれることができるようになされ、記録媒体が前記ドライブ内にロードされたとき、前記情報処理装置のRAM内に読込みできるようになされた記録済コンピュータプログラムを備える特にリムーバブルタイプ(CD−ROM、DVD、USBフラッシュメモリ、内部電子ハードディスク...)の記録媒体であって、このコンピュータプログラムが、この情報処理装置のRAMにロードされたとき、情報処理装置が本発明による音響を表す信号のデジタル生成装置を構成するようになされている媒体にも適用される。言い換えれば、記録媒体は、上述のようなピアノ音響の合成ソフトウェアを格納している。前記情報装置は、上述のようなキーボードに接続されたコンピュータでも、接続されていないコンピュータでもよい。

Claims (24)

  1. 鍵盤と楽器の響板に接続された弦とを有する楽器の音質をシミュレートした音質を有し、それぞれが楽器の1つの単音に対応する音響を表す信号をデジタル方式で生成する装置であって、
    シミュレートする楽器の響板に特有で、楽器によって発生する音響の音色に影響を及ぼすこの響板の測定可能な物理的特性を表す、響板パラメータと呼ばれる少なくとも1つの物理的パラメータ、および
    シミュレートする楽器の弦に特有で、楽器によって発生する音響の音色に影響を及ぼす弦の測定可能な物理的特性を表す、弦パラメータと呼ばれる少なくとも1つの物理的パラメータ
    を含む物理的パラメータから、音響を構成する指数関数的に減衰された各正弦波部分音の少なくとも減衰および/または周波数を表す音色係数を生成するようになされている少なくとも1つの予備合成モジュールと、
    予備合成モジュールによって生成された音色係数に従い、かつ楽器演奏者の演奏に関する少なくとも1つの起動信号を基にして、少なくとも複数の部分音で構成される音響を表す少なくとも1つの信号を生成するようになされている少なくとも1つのデジタル方式リアルタイム音響生成モジュールと
    を備えることを特徴とする装置。
  2. ユーザによって少なくとも1つの物理的パラメータを入力する手段(30、31、32、34、9、10、11、33、134、131、130、132)を備え、前記予備合成モジュールが、入力された物理的パラメータから音色係数を生成するようになされていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 弦パラメータが響板パラメータとは異なることを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
  4. 少なくとも1つの響板パラメータを入力する手段(30、31、32、9、10、11、33、130、131、132)を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 少なくとも1つの弦パラメータを入力する手段(34、9、10、11、33、134)を備えることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 少なくとも1つの弦パラメータが、単音に対応する少なくも2本の結合された弦の間の調律偏差を表すことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。
  7. 少なくとも1つの響板パラメータが、響板の材料の少なくとも1つの特性を表すことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 複数の周波数について、物理的パラメータが、これらの各周波数における鍵盤弦楽器の響板のインピーダンスを表す少なくとも1つの響板パラメータを含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 物理的パラメータが、各単音ごとに、前記音に関連付けられた複数の周波数の各周波数における響板のインピーダンスを表す少なくとも1つの響板パラメータを含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 音色係数が各部分音の減衰および周波数を少なくとも表すことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 手動入力手段(10、11、30から32、130、131、132、134)を備えることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の装置。
  12. 予備合成モジュールが、前記物理的パラメータの入力値から、前記音色係数の他に、響板と弦の結合系の固有モードを表すモードシフトパラメータをも含む、複数のモード要素の値を求めるようになされていることを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の装置。
  13. 予備合成モジュールが、それぞれ、ユーザによって入力できる物理的パラメータの1組の値をモード要素の1組の値に関連付ける、あらかじめ記憶された点の集合からモード要素の値を求めるようになされていることを特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 弦と響板の結合を考慮に入れた楽器の力学的モデリングにより各点のモード要素の値があらかじめ定められることを特徴とする請求項13に記載の装置。
  15. 前記力学的モデリングが音響のユニゾン弦間の調律偏差を考慮に入れることを特徴とする請求項14に記載の装置。
  16. 予備合成モジュールが、単音の各部分音nの初期振幅α(p)および位相θ(p)を表す励起パラメータを求めるようになされていることを特徴とする請求項1から15のいずれか一項に記載の装置。
  17. 予備合成モジュールが、少なくとも1つの予備合成プロセスをバックグラウンドタスクとして実行するようになされていることを特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の装置。
  18. 各起動信号が、ある鍵盤の鍵に対する楽器演奏者の動作に関するメッセージ、特にMIDIメッセージで構成されることを特徴とする請求項1から17のいずれか一項に記載の装置。
  19. 生成モジュールが、受信起動信号によって決められるような生成すべき単音pおよびこの単音pの打撃強度に対応する音色係数および励起パラメータの値に応じて、ピアノの音響を表す信号の合成をリアルタイムで行うことを特徴とする請求項1から18のいずれか一項に記載の装置。
  20. 前記生成モジュールが、式(1)に従ってオーディオ信号を生成するようになされていることを特徴とする請求項1から19のいずれか一項に記載の装置。
    Figure 2009544995
    [式中、tは、時間を表し、
    pは、単音pを識別し、少なくともこの単音pの高さを含み、場合によっては単音pの速さおよび/または長さをも含む起動信号であり、
    s(p,t)は、生成されたオーディオ信号を表し、
    (p)は、単音pに対応する部分音nの減衰係数を表し、
    (p)は、単音pに対応する部分音nの周波数を表し、
    α(p)は、単音pの弦に対するハンマの衝撃直後の単音pの部分音nの初期振幅を表し、
    θ(p)は、単音pの部分音nの位相を表し、
    − b(p,t)は、音響のパーカッション部分、ならびに正弦の和への分解によるモデリングが不可能(または困難)な音響の他のすべての成分を表す]
  21. 鍵盤、弦、および響板を有する楽器の音色をシミュレートする音響合成ソフトウェアを内蔵する情報処理システムを備え、この音響合成ソフトウェアが、各予備合成モジュールおよび各リアルタイム音響生成モジュールを形成し、ユーザが起動信号を形成できるようにするとともに少なくとも1つの物理的パラメータの前記入力手段をもつようになされているマン−マシンインターフェースを有することを特徴する請求項1から20のいずれか一項に記載の装置。
  22. シミュレートする鍵盤弦楽器がピアノであること、および機械的ピアノ鍵方式の少なくとも1つの電子鍵盤を備えることを特徴とする請求項21に記載の装置。
  23. 前記入力手段が、ユーザがリアルタイム生成モジュールを使用する前に、少なくとも1つの音色係数f、dおよび/または予備合成モジュールによって決められる少なくとも1つの励起パラメータα、θをユーザが変更できるようになされている手段を備えることを特徴とする請求項1から22のいずれか一項に記載の装置。
  24. 情報処理装置の読み取り装置で読み取ることができるようになされており、記録媒体が前記読み取り装置内に装入されたとき、前記情報処理装置のRAM内にロードすることができるようになされた記録済コンピュータプログラムを備える、特にリムーバブルタイプ(CD−ROM、DVD、USBフラッシュメモリ、外付け電子ハードディスク...)の記録媒体であって、このコンピュータプログラムは、この情報処理装置のRAMにロードされたとき、情報処理装置が、請求項1から23のいずれか一項に記載の音響を表す信号をデジタル方式で生成する装置を構成するようになされていることを特徴とする媒体。
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