JP2009543134A - ビード層を含む光学物品 - Google Patents
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Abstract
光学物品は、第1の偏光状態を有する光を優先的に反射し、第2の偏光状態を有する光を優先的に透過する反射偏光素子を含む基材と、基材上に配置されたビード層とを有する。ビード層は、透明結合剤と、該結合剤中に分散された複数の透明ビードとを含む。ビード層を備えた光学物品の法線角度ゲインは、ビード層のない同一の光学物品の法線角度ゲインに比べて増加している。
Description
本開示は、偏光素子とビード層とを含む光学物品を目的とする。
液晶ディスプレイ(LCD)デバイスなどのディスプレイデバイスは、例えば、テレビ、手持ち式デバイス、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラ、及びコンピュータモニタを含めた様々な用途で使用される。従来のブラウン管(CRT)とは異なり、LCDパネルは、自己照明式ではないために、時には背面照明アセンブリすなわち「バックライト」を必要とする。バックライトは、通常、1つ若しくはそれより多くの光源(例えば、冷陰極蛍光管(CCFT)又は発光ダイオード(LED))からの光をほぼ平面状の出力に結合する。ほぼ平面状の出力は、次いでLCDパネルに結合される。
LCDの性能は、多くの場合その輝度により判断される。LCDの輝度は、多数の光源又はより明るい光源を使用することによって高めることができる。大面積ディスプレイの場合、輝度を保持するため直接照明型LCDバックライトを使用する必要があることが多く、というのは光源に利用できる空間は、周辺に対し直線的に大きくなり、一方照光面積は、周辺の自乗だけ大きくなるからである。
したがって、LCDテレビは、通常、導光板エッジ照明型(light-guide edge-lit type)のLCDバックライトの代わりに直下式(direct-lit)バックライトを使用する。追加の光源及び/又はより明るい光源は、より多くのエネルギーを消費する恐れがあり、そのことがディスプレイデバイスへの電力割当てを低減する能力と相容れない。可搬式機器の場合、このことが電池耐用寿命の短縮に相関する恐れがある。一方、ディスプレイデバイスに光源を追加すると、製造コスト及び重量を増大させることがあり、時にはディスプレイデバイスの信頼性の低下を招く恐れもある。
LCDの輝度はまた、LCDデバイス内で利用可能な光を効率的に利用することによって(例えば、ディスプレイデバイス内の利用可能な光のより多くの量を好ましい視認軸に沿って導くために)高めることができる。例えば、スリーエム・カンパニー社(3M Company)から入手できるビキュイティ(Vikuiti)(商標)輝度向上フィルム(「BEF」)は、プリズム状表面構造を有し、可視範囲の外側のバックライトを出る光の一部を実質的に視認軸に沿うように変更する。少なくとも一部の残った光は、BEFとそのバック反射板等のバックライトの反射構成要素との間の一部の光の多重反射により再利用される。このことが、実質的に視認軸に沿った光学利得を生じ、LCD照明の改善された空間均一性をももたらす。したがって、BEFは有利である、というのは、例えば、BEFは、輝度を高め、空間均一性を改善するからである。電池式可搬式機器の場合、このことがより長い運転時間又はより小さい電池寸法及びより良い視認経験を提供するディスプレイにつながることがある。
ディスプレイの輝度を向上させるために使用できる他のタイプの光学素子は、反射偏光子である。反射偏光子は、通常、所与の波長範囲についてある偏光光を反射し、異なる偏光光を実質的に通過させる。反射偏光子が液晶ディスプレイにおいてディスプレイの輝度を高めるためにバックライトと併せて使用されるときには、反射偏光子は、バックライトと液晶ディスプレイパネルとの間に置くことができる。この配置は、ある偏光光をディスプレイパネルへと通過させ、他の偏光光をバックライトを通じて再利用させ、又はバックライトの後ろに位置決めされた反射表面に反射させて、無偏光化して反射偏光子を通過させる機会を光に与える。
偏光子の一例としては、スリーエム・カンパニー社(3M Company)から入手可能なビキュイティ(Vikuiti)(商標)二重輝度向上向上フィルム(Dual Brightness Enhancement Film)(DBEF)など、異なる組成のポリマー層の積み重ね体が挙げられる。1つの構成では、層のこの積み重ね体は、複屈折層の第1のセットと、等方性の屈折率をもつ層の第2のセットとを含む。層の第2のセットは、光を反射するための一連の界面を形成するための複屈折層と交互に配置される。他のタイプの反射偏光子としては、スリーエム・カンパニー社(3M Company)から入手可能なビキュイティ(Vikuiti)(商標)拡散反射偏光子フィルム(Diffuse Reflective Polarizer Film)(DRPF)など、第1の材料が該第1の材料の対応する屈折率とは異なるある偏光についての屈折率を有する連続的な第2の材料中に分散された、連続/分散相反射偏光子が挙げられる。他のタイプの反射偏光子としては、ワイヤグリッド偏光子などの他の直線反射偏光子、及びコレステリック液晶偏光子などの円反射偏光子が挙げられる。
一実施では、本開示は、第1の偏光状態を有する光を優先的に反射し、第2の偏光状態を有する光を優先的に透過する反射偏光素子を含む基材と、基材上に配置されたビード層とを有する、光学物品を目的とする。ビード層は、透明結合剤と、該結合剤中に分散された複数の透明ビードとを含む。この代表的な実施形態では、ビードは、結合剤の約100重量部当たり約100〜約210重量部の量で存在しており、1リニアインチにわたる平均結合剤厚さは、ビードのメジアン半径の約60%以内である。ビード層を備えた光学物品の法線角度ゲインは、ビード層のない同一の光学物品の法線角度ゲインに比べて増加している。
他の実装形態では、本開示は、第1の偏光状態を有する光を優先的に反射し、第2の偏光状態を有する光を優先的に透過する反射偏光素子を含む基材と、基材上に配置されたビード層とを有する、光学物品を目的とする。ビード層は、透明結合剤と、該結合剤中に分散された複数の透明ビードとを含む。この代表的な実施形態では、ビードは、結合剤の約100重量部当たり約100〜約210重量部の量で存在しており、ビード層の乾燥重量は、約5〜約50g/m2である。ビード層を備えた光学物品の法線角度ゲインは、ビード層のない同一の光学物品のゲインに比べて増加している。
さらに他の実施では、本開示は、第1の偏光状態を有する光を優先的に反射し、第2の偏光状態を有する光を優先的に透過する反射偏光素子を含む基材と、基材上に配置されたビード層とを含む、光学物品を目的とする。ビード層は、透明結合剤と、該結合剤中に分散された複数の透明ビードとを含む。この代表的な実施形態では、ビードは、コーティングの約45容積%〜約70容積%の容積量で存在しており、1リニアインチにわたる平均結合剤厚さは、ビードのメジアン半径の約60%以内である。ビード層を備えた光学物品の法線角度ゲインは、ビード層のない同一の光学物品のゲインに比べて増加している。
本発明の光学フィルム及び光学デバイスのこれら及びその他の態様は、図面と併せて以下の詳細な説明から当業者にはより容易に明白になるであろう。
本発明が属する技術分野において通常の技術を有する者が本発明を如何に作製し使用するかをよりたやすく理解するよう、それらの例示的な実施形態を図面を参照しながら以下に詳細に記載する。
本発明は、いくつかの例示的な実施形態では光学フィルムとすることのできる光学物品、光学物品を含むデバイス、並びに光学物品の製造及び使用方法に適用可能と考えられている。本発明は、また、少なくとも1つのビード層と反射偏光素子とを有する光学物品、ディスプレイなど、光学物品を含むデバイス、並びに光学物品の製造及び使用方法も目的とする。本発明はそれだけには限定されないが、下記で提供する実施例の考察を通じて本発明の様々な態様の理解が得られるはずである。
以下の説明は、図面を参照しながら読む必要があり、図面では、異なる図面の同様の要素に同様の仕方で番号を付してある。図面は、必ずしも一定の縮尺とは限らないが、選択された例証的な実施形態を表しており、また本開示の範囲を制限しようとするものではない。さまざまな要素について、構造、寸法、及び材料の例が説明されているが、当業者は、提供されている多くの実施例に、利用可能な好適な代替物があることを理解するだろう。
特に明記しない限り、本明細書と請求項で用いられている特徴的なサイズ、量、及び、物理的特性を表すすべての数は、すべての場合において「約」という用語によって変更されることを理解されたい。したがって、特に記載のない限り、前述の明細書及び添付の請求の範囲に記載されている数のパラメータは、本願明細書で開示する教示を利用する当業者が得ようと試みる所望の特性に応じて変えることのできる近似値である。
端点による数値範囲の列挙には、その範囲内に含まれるすべての数(例えば1〜5は、1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、及び5を含む)、及び、その範囲内のあらゆる範囲が含まれる。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用するとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、その内容によって明確に別段の指示がなされていない場合は、複数の指示対象を有する実施形態をも包含する。例えば、「a film」の引用は、1つ、2つ又はそれ以上のフィルムを有する実施形態にも及ぶ。本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用するとき、用語「又は」は、その内容によって別段の明確な指示がなされていない場合は、一般に「及び/又は」を含む意味で用いられる。
本発明に関して使用されるとき、「ゲイン」は、(a)特定の視角(垂直軸に対する)における所望の波長範囲にわたるバックライト又はディスプレイのルミナンスと、(b)特定の視角(垂直軸に対する)における所望の波長範囲にわたる同一のバックライト又はディスプレイ単独のルミナンス、すなわち光学物品なしのルミナンスとの比(a:b)を指す。
「法線角度ゲイン」は、ディスプレイに対して垂直な視角における、又は光学物品の主要平面又は表面に対して90度における、ルミナンスゲインを指す。
「コントラスト比」は、以下のように定義することができる。所与の視方向について、コントラスト比は、スクリーン上に表示可能な最も明るい白色と最も暗い黒色との光強度比として定義される。通常、コントラスト比は、ディスプレイを別個の状況で最も明るい白色及び最も暗い黒色にした状態で、スクリーン上の特定の場所について測定される。
図1は、反射偏光素子を含む基材102と、結合剤108中に分散されたビード106を含む少なくとも1つのビード層104とを含む、光学物品100を模式的に示す。基材は、可撓性フィルム又は剛性板とすることができる。(1つ若しくはそれより多くの)ビード層は、例えば、反射偏光素子の主要表面上に直接に、又は基材に含まれる追加の層上に、配置することができる。各ビード層は、例えば、反射偏光素子上にコーティングすることもでき、反射偏光素子とともに形成(例えば共押出)することもでき、又は、例えば好適な接着剤を使用して反射偏光素子に取り付けられた追加の層上に配置することもできる。
ビード層
反射偏光素子によって偏光される光の光学経路内にある、結合剤中へのビードの追加が、いくつかの有利な光学的又は機械的特性を提供することが判明した。それら特性としては例えば、ゲインの向上、コントラストの向上、にじみ(wetting out)及びニュートンリング(Newton’s rings)の低下又は解消、拡散性、及び色の隠匿(hiding)若しくは平均化が挙げられる。ビードと結合剤は複屈折性が低く、ビード含有層は偏光保持型であるのが好ましい。
反射偏光素子によって偏光される光の光学経路内にある、結合剤中へのビードの追加が、いくつかの有利な光学的又は機械的特性を提供することが判明した。それら特性としては例えば、ゲインの向上、コントラストの向上、にじみ(wetting out)及びニュートンリング(Newton’s rings)の低下又は解消、拡散性、及び色の隠匿(hiding)若しくは平均化が挙げられる。ビードと結合剤は複屈折性が低く、ビード含有層は偏光保持型であるのが好ましい。
典型的には、ビード含有層内に含まれているビードは、実質的に透明な、好ましくは透明な固形物である。ビードは、有機(例えばポリマー)又は無機材料といった当業者に既知のいずれかの適切な透明材料で作製してよい。いくつかの代表的な材料としては、シリカ(例えばミネソタ州セントポール(St. Paul)のスリーエム・カンパニー社(3M Company)のジーオスフェアーズ(Zeeospheres)(商標))、アルミノケイ酸ナトリウム、アルミナ、ガラス、タルク、アルミナとシリカとの合金などの無機材料、並びに、液晶ポリマー(例えばテネシー州キングスポート(Kingsport)のイーストマンケミカルプロダクツ社(Eastman Chemical Products, Inc.)のベクトラム(Vectram)(商標)液晶ポリマー)、非晶質ポリスチレン、スチレンアクリロニトリルコポリマー、架橋ポリスチレン粒子若しくはポリスチレンコポリマー、ポリジメチルシロキサン、架橋ポリジメチルシロキサン、ポリメチルシルセスキオキサン、及びポリメチルメタクリレート(PMMA)、好ましくは架橋PMMAなどのポリマー材料、又はこれらの材料の任意の適切な組み合せが挙げられるが、これらに限定されない。別の適切な材料としては、実質的に不混和性であるとともに、粒子含有層の処理中に層の材料内で有害な反応(分解)を起こしたり、処理温度で熱劣化したり、対象波長又は波長範囲の光を実質的に吸収したりしない無機酸化物及びポリマーが挙げられる。
ビードの平均径は一般に、例えば5〜50μmの範囲である。典型的には、粒子の平均径は12〜30μmであり、又は、一部の実施形態では12〜25μmである。少なくとも一部の例では、さらに小さいビードが好ましい。それによって、単位コーティング容積当たりにさらなるビードを追加可能になり、さらに粗い表面、若しくは、より均一な粗面、又は、さらなる光拡散中心を得られる場合が多いためである。いくつかの実施形態では、ビード寸法分布は+/−50%にすることができ、別の実施形態では+/−40%にしてよい。その他の実施形態としては、単分散分布などの40%未満のビード寸法分布を挙げてよい。
いずれの形状をしているビードも用いることができるが、一部の例では、とりわけ色の隠匿(hiding)及びゲインを最大化させるという目的上、一般的には球形ビードが好ましい。表面拡散では、球形粒子は、別の形状と比べて、粒子当たりで大量の表面レリーフをもたらす。非球形粒子はフィルムの平面内で整列する傾向があり、粒子の最短主軸がフィルムの厚み方向にくるようになるためである。
典型的には、ビード含有層の結合剤も実質的に透明、好ましくは透明である。最も代表的な実施形態では、結合剤の材料はポリマーである。目的の用途に応じて、結合剤は、電離放射線硬化性(例えばUV硬化性)のポリマー材料、熱可塑性ポリマー材料、又は、粘着性材料にしてよい。ある1つの代表的なUV硬化性結合剤としては、コグニス社(Cognis Company)から入手可能なウレタンアクリレートオリゴマーのフォトマー(Photomer)(商標)6010を挙げてよい。
電離放射線硬化性結合剤中に含まれる光重合プレポリマーは、それらの構造に、電離放射線によってラジカル重合又はカチオン重合された官能基を組み込まれる。ラジカル重合されたプレポリマーは、それらの硬化速度が速く、樹脂を自由に設計できるようにするので、好ましい。使用可能な光重合プレポリマーとしては、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート、ポリエステルアクリレートなど、アクリオイル基(acryoyl group)を備えたアクリルプレポリマーが挙げられる。
使用可能な光重合モノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ブトキシプロピルアクリレートなどの単官能アクリルモノマー、1,6−ヘキサンジオールアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバレートネオペンチルグリコールアクリレートなどの2官能アクリルモノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートトリメチルプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートなどの多官能アクリルモノマーが挙げられる。これらは、個々に使用することもでき、2つ以上の組み合せで使用することもできる。
光重合開始剤として、開裂を誘発するラジカル重合開始剤、水素を引き抜くラジカル重合開始剤、イオンを発生させるカチオン重合開始剤を使用することができる。開始剤は、プレポリマー及びモノマーに適しているように以上のものの中から選択される。使用可能なラジカル光重合開始剤としては、ベンゾインエーテル系、ケタール系、アセトフェノン系、チオキサントン(tioxanthone)系などが挙げられる。使用可能なカチオン型光重合開始剤としては、ジアゾニウム塩、ジアリールヨードニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、トリアリールピリリウム塩(triaryl pyrilium salts)、ベンジンピリジニウムチオシアネート(benzine pyridinium tiocyanate)、ジアルキルフェナンシルスルホニウム塩(dialkyl phenancyl sulfonium salts)、ジアルキルヒドロキシフェニルホスホニウム塩などが挙げられる。これらのラジカル型光重合開始剤及びカチオン型光重合開始剤は、単独で使用することも、それらの混合物として使用することもできる。光重合開始剤は、紫外(UV)放射線硬化性樹脂には必要であるが、高エネルギー電子ビーム放射線硬化性樹脂では省略することができる。
電離放射線硬化性樹脂には、光重合プレポリマー、光重合モノマー、及び光重合開始剤に加えて、必要に応じて、増感剤(intensifiers)、顔料、充填剤、非反応性樹脂、レベリング剤などを含めることができる。
電離放射線硬化性樹脂は、好ましくは、ビード層の結合剤樹脂の25重量%以上、より好ましくは50重量%以上、最も好ましくは75重量%以上の量で含まれる。
ビード層の結合剤として、アクリルポリオール及びイソシアネートプレポリマーからなる熱硬化性ウレタン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などの熱硬化性樹脂、並びに、ポリカーボネート、熱可塑性アクリル樹脂、エチレンビニルアセテートコポリマー樹脂などの熱可塑性樹脂を、電離放射線硬化性樹脂に加えて含めることができる。ただし、熱硬化性樹脂及び熱可塑性樹脂の含有量は、好ましくは、それらが電離放射線硬化性樹脂における表面うねり(surface undulations)の発生を妨げないように、ビード層の総結合剤容積を基準に75重量%以内である。
いくつかの実施形態では、結合剤は、本開示の光学物品が丸めることのできる可撓性フィルムとなるように、硬化されたときに可撓性である。
ビード層内のビードの量は、通常、例えば、光学フィルムの所望の特性、結合剤層に使用されるポリマーの種類及び組成、ビードの種類及び組成、並びにビードと結合剤との間の屈折率の差などの因子によって決まる。ビードは、例えば、結合剤の100重量部に対して少なくとも100〜210重量部の量でビード層中に与えることができる。本開示のいくつかの例示的な実施形態では、ビードは、例えば、結合剤の100重量部に対して少なくとも120重量部、結合剤の100重量部に対して少なくとも155重量部、結合剤の100重量部に対して少なくとも170重量部、又は結合剤の100重量部に対して少なくとも180重量部の量でビード層中に与えることができる。より少ない量は、フィルム特性に対して有意な影響を及ぼさないことがあり、より多くの量、例えば、210重量部超過は、光学物品のゲインを低下させると予想される。後者の場合、ゲインの低下は、ビードの積み重ねに起因すると考えられている。
ビードは、コーティングの45容積%〜70容積%の容積量で与えることができる。本開示のいくつかの代表的な実施形態では、ビードは、例えば、52容積%〜70容積%、58容積%〜70容積%、60容積%〜70容積%、又は62容積%〜70容積%の容積量でビード層中に与えることができる。用途に応じて、ビード層中のビードの容積量は、コーティングが乾燥且つ硬化される前に測定することもでき、又はコーティングが乾燥且つ硬化された後で測定することもできる。
いくつかの例示的な実施形態では、ビードと結合剤との間の屈折率差は、例えば0〜0.12の範囲である。拡散(例えば、散乱)効果を得るために、ビードは、結合剤の屈折率とは異なる屈折率を有することができる(バルク拡散)。あるいは、粒子の屈折率を結合剤の屈折率にマッチさせることもでき、その場合、粗面が単独で必要とされる拡散(表面拡散)又はゲイン改善をもたらす。場合によっては、ビードが結合剤の屈折率とほぼ同様の屈折率を有することが好ましいことがある。例えば、ビードと結合剤との間の屈折率差は、約0.2以下、約0.1以下、好ましくは約0.05以下、より好ましくは約0.01以下とすることができる。
ビードと結合剤との屈折率の差は、例えば、光学物品の法線角度ゲイン(背面照明型ディスプレイ構成において光学フィルムを使用して得られる輝度向上の量の指標)、及び散乱によって得られる色平均化の量などの因子に影響を与える可能性がある。一般に、法線角度ゲインは、ビードと結合剤との屈折率の差が増加するにつれて減少する。対照的に、より大きな屈折率の差はより高い散乱をまねくので、ビードと結合剤との屈折率の差が増加するにつれて色平均化の量は増加する。ゆえに、ビードと結合剤の材料とは、少なくとも1つにはそれらの屈折率に基づいて、これらの特性の所望のバランスを達成するように選択することができる。
ビード層は、平均結合剤厚さとビードのメジアン半径とがどのように関連しているかの点から特徴付けることができる。この概念は、ビード332及び結合剤338を含むビード層320と、反射偏光素子326を含む基材340とを含む、光学物品300を示す、図4に即して説明することができる。結合剤厚さは、図4では「t」として示されている。乾燥且つ硬化された結合剤厚さとビードのメジアン半径とがさほど離れていないときには、光学物品が、ビード層のない同一の光学物品を上回る改善されたゲインを有すると考えられている。例えば、光学物品(光学フィルムなど)の主要表面上の1リニアインチにわたる平均結合剤厚さがビードのメジアン半径の60%、40%、又は20%以内である場合に、有利な性能を達成できると考えられている。他の代表的な諸実施形態では、2リニアインチにわたる平均結合剤厚さは、ビードのメジアン半径の60%、40%、又は20%以内である。
乾燥結合剤厚さは、代表的な光学物品の断面を作製し、いずれか好適な顕微鏡技術及び機器を使用してサンプルの1インチ(又は2インチ)にわたって少なくとも10回の測定値を得て、得られた測定値を平均して乾燥平均結合剤厚さ値を生み出すことによって測定することができる。あるいは、乾燥結合剤厚さは、いずれか好適な厚さ計を使用して総フィルム厚さを測定し、コーティングされていないフィルムの厚さを減じて、測定することもできる。
加えて、ビード層は、ビードがビード層の表面を占めるパーセントに基づいて特徴付けることもできる。ビードによって占められるビード層の露出した表面積の量を増加させると、例えば結合剤中に粒子を備えた反射偏光素子を含むバックライト又は光学ディスプレイの、ルミナンスゲインのさらなる利点がもたらされる。ただし、ゲインを増加させるべき場合、ビードを含む表面は、好ましくは光源から離れる方向を向き、ビードは、好ましくは、ビード層の有用な露出表面積の少なくとも半分以上(すなわち、50%以上)、より好ましくは約60%以上、さらに好ましくは約70%以上、さらに好ましくは約90%以上を占める。
ビード層は、また、コーティング重量の点から特徴付けることもできる。乾燥且つ硬化されたコーティング重量が所望の範囲内に入るときには、光学物品がビード層のない同一の光学物品を上回る改善されたゲインを有することになると考えられている。この若しくは他の有利な目的は、ビード層混合物が5〜50g/m2の乾燥重量を有するように、ビード層組成のビード対結合剤比を調節する、且つ/又はビード層混合物を基材上に配置することによって達成することができる。他の例示的な実施形態では、基材上に配置されたビード層混合物は、10〜35g/m2、15〜30g/m2、又は20〜25g/m2の乾燥重量を有することができる。
反射偏光素子上の表面層中の粒子の単層分布は、また、垂直軸におけるゲインを増加させることができる。加えて、単層分布は、また、多層光学フィルム反射偏光子の場合の視認可能な軸外の色不均一性を低減する又はなくすことができる。光がビード層とは反対側の基材の表面に入射するようにビード層が配置された、本開示の光学物品を使用するゲインは、ビード層のない同一の光学物品に比べて改善される。好ましくは、ゲインは、対象波長(例えば632.8nm)又は波長範囲について、5%以上、より好ましくは7%以上、8%以上、さらに好ましくは9%以上改善される。いくつかの例示的な実施形態では、ゲインは10%以上又はさらに11%以上も改善される。ここで、%改善は、ビード層を備えた光学物品のゲインとビード層のない同一の光学物品のゲインとの差を、ビード層のない光学物品のゲインによって除したものとして計算される。
本開示による光学物品は、また、ビード層のない同一の光学物品に比べてコントラスト比の改善を有することができる。ビード層を含む光学物品のコントラスト比は、ビード層のない同一の光学物品に比べて10%以上、20%以上、時には30%以上改善することができる。
好ましくは、ビードは、反射偏光素子によって透過された光を実質的に吸収も無偏光化もしない。好ましくは、光学物品を透過する光の量は、実質的には低減されない。より好ましくは、反射偏光素子によって優先的に透過された偏光を有する光の量は、例えば第2の偏光子を使用して決定されるとき、実質的には低減していない。
反射偏光素子
本開示の光学物品では、いずれのタイプの反射偏光素子を使用することもできる。典型的には、反射偏光素子は、ある偏光状態の光を優先的に透過し、異なる偏光状態の光を優先的に反射する。より典型的には、反射偏光素子は、ある偏光状態の光を実質的に透過し、異なる偏光状態の光を実質的に反射する。これらの機能を果たすために使用される材料及び構造は、多様なものとすることができる。光学フィルムの材料及び構造に応じて、用語「偏光状態」は、例えば、直線、円、及び楕円偏光状態を指す可能性がある。
本開示の光学物品では、いずれのタイプの反射偏光素子を使用することもできる。典型的には、反射偏光素子は、ある偏光状態の光を優先的に透過し、異なる偏光状態の光を優先的に反射する。より典型的には、反射偏光素子は、ある偏光状態の光を実質的に透過し、異なる偏光状態の光を実質的に反射する。これらの機能を果たすために使用される材料及び構造は、多様なものとすることができる。光学フィルムの材料及び構造に応じて、用語「偏光状態」は、例えば、直線、円、及び楕円偏光状態を指す可能性がある。
好適な反射偏光素子の例としては、多層反射偏光子、連続/分散相反射偏光子、コレステリック反射偏光子(任意で、4分の1波長板と組み合わされる)、及びワイヤグリッド偏光子が挙げられるが、これらに限定されない。一般に、多層反射偏光子及びコレステリック反射偏光子は、鏡面反射体であり、連続/分散相反射偏光子は、拡散反射体であるが、これらの特徴付けは、普遍的ではない(例えば、米国特許第5,867,316号に記載の拡散多層反射偏光子を参照)。実例となる反射偏光素子のこのリストは、好適な反射偏光素子の網羅的なリストとなることを意図されたものではない。ある偏光を有する光を優先的に透過し、第2の偏光を有する光を優先的に反射する、いずれの反射偏光子を使用することもできる。
多層反射偏光子と連続/分散相反射偏光子の双方とも、ある1つの偏光方向の光を優先的に反射する一方で、直交する偏光方向を有する光を通す少なくとも2つの異なる材料(好ましくはポリマー)の屈折率の相違に依存している。好適な拡散反射偏光子としては、本明細書に参考として組み込まれる米国特許第5,825,543号に記載の連続/分散相反射偏光子、並びに本明細書に参考として組み込まれる米国特許第5,867,316号に記載の拡散反射多層偏光子が挙げられる。他の反射偏光素子は、本明細書に参考として組み込まれる米国特許第5,751,388号に記載されている。
コレステリック反射偏光子は、例えば、米国特許第5,793,456号、米国特許第5,506,704号、及び米国特許第5,691,789号に記載されており、それらすべてを参考として引用し、本明細書に組み込む。あるコレステリック反射偏光子は、メルク社(E. Merck & Co)によってトランスマックス(TRANSMAX)(商標)の商標で市販されている。ワイヤグリッド偏光子は、例えば、本明細書に参考として組み込まれるPCT国際公開特許WO 94/11766号に記載されている。
実例となる多層反射偏光子は、例えば、米国特許第5,882,774号(ジョンザ(Jonza)ら)、PCT国際公開特許WO95/17303号;WO95/17691号;WO95/17692号;WO95/17699号;WO96/19347号;及びWO99/36262号に記載されており、それらすべてを参考として引用し、本明細書に組み込まれている。多層反射偏光子の形状で市販されているのは、ミネソタ州セントポールのスリーエム・カンパニー社(3M Company)からデュアル輝度向上フィルム(Dual Brightness Enhanced Film)(DBEF)として販売されている。多層反射偏光子は、本明細書では、光学フィルム構造並びに本発明の光学フィルムの製造及び使用方法を説明する一例として使用される。本明細書に記載の構造、方法、及び技術は、他の種類の好適な反射偏光素子に適合させ、且つ適用することができる。
光学フィルム用の好適な多層反射偏光子は、1軸又は2軸配向の複屈折の第1の光学層を第2の光学層と交互に並べる(例えば、交互配置(interleaving))することによって作製することができる。いくつかの実施形態において、第2の光学層は、配向層の面内屈折率のうちの1つとほぼ等しい等方性屈折率を有する。あるいは、両方の光学層が、複屈折ポリマーから形成され、単一の面内方向における屈折率がほぼ等しくなるように配向される。第2の光学層が等方性であろうと複屈折であろうと、第1の光学層と第2の光学層との間の境界面は、光反射平面を形成する。2つの層の屈折率がほぼ等しい方向と平行の平面で偏光した光は、実質的に透過する。2つの層が異なる率を有する方向と平行の平面で偏光した光は、少なくとも一部反射される。反射率は、層数を増やすことによって、又は、第1層と第2層との間の屈折率の差を大きくすることによって増大させることが可能である。
通常、特定の境界面について最高の反射率は、境界面を形成する光学層の対の合成光学的厚さの2倍に相当する波長で生じる。光学的厚さは、光学層の対の下側の表面と上側の表面とから反射される光線間の経路長の差を表している。光学フィルムの平面に対して90度で入射する光(垂直入射光)の場合、2つの層の光学的厚さは、n1 d1+n2 d2であり、式中、n1、n2は、2つの層の屈折率であり、d1、d2は、対応する層の厚さである。この式を使用して、各層について単一の面外(例えばnz)屈折率だけを用いて、垂直入射光について光学層を調整することができる。他の角度では、光学的距離は、層内を移動する距離(層の厚さよりも大きい)と、層の3つの光学軸のうちの少なくとも2つにおける屈折率とによって決まる。通常、フィルムの平面に対して90度未満の角度で光学フィルムに入射する光の透過は、垂直入射光の透過の場合に観察されるバンド端に対してより低い波長にシフトした(例えば、ブルーシフトした)バンド端をもつスペクトルを生み出す。
垂直入射光に関して、光学的厚さの合計が波長の半分(又はそれらの倍数)である限り、光学層は、それぞれ、4分の1波長の厚さであることもでき、又は異なる光学的厚さを有することもできる。複数の層を有するフィルムは、波長の範囲を超えるフィルムの反射率を高めるために、異なる光学的厚さを有する層を含むことができる。例えば、フィルムは、特定の波長を有する光の最適な反射を達成するために、(例えば、通常、入射光のために)個々に調整される層の対を含むことができる。
第1の光学層は、好ましくは、1軸又は2軸配向の複屈折ポリマー層である。第2の光学層は、複屈折性を有し、及び1軸又は2軸配向であるポリマー層でありえる、又は第2の光学層は、配向の後で第1の光学層の屈折率のうちの少なくとも1つと異なる等方性の屈折率を有することができる。
第1の光学層は、通常、例えば第1の光学層を所望の(1つ若しくはそれより多くの)方向に延伸させることによって複屈折にすることのできる、ポリエステルフィルムなどの配向可能なポリマーフィルムである。用語「複屈折」は、直交x、y、z方向における屈折率のすべてが同じではないことを意味する。フィルム又はフィルム中の層の場合、x、y、及びz軸の便利な選択には、フィルム又は層の長さ及び幅に対応するx軸及びy軸と、層又はフィルムの厚さに対応するz軸とが含まれる。
第1の光学層は、例えば単一方向に延伸させることによって、1軸配向させることができる。第2の直交方向は、その元の長さよりも小さい何らかの値へと縮小(例えば寸法を減少)させることができる。複屈折の1軸配向層は、通常、配向方向(すなわち、延伸方向)に平行な偏光平面を有する入射光線と、横断方向(すなわち、延伸方向に直交する方向)に平行な偏光平面を有する光線との透過又は反射の相違を示す。例えば、配向可能なポリエステルフィルムがx軸に沿って延伸されるときには、典型的な結果は、nx≠nyであり、式中、nx及びnyは、それぞれ、「x」及び「y」軸に平行な平面内で偏光した光についての屈折率である。≠延伸方向に沿った屈折率の変化の程度は、例えば、延伸量、延伸速度、延伸時のフィルムの温度、フィルムの厚さ、個々の層の厚さ、及びフィルムの組成物などの因子によって決まる。通常、第1の光学層は、配向後、632.8nmにおいて0.04以上、好ましくは約0.1以上、より好ましくは約0.2以上の面内複屈折(nx−nyの絶対値)を有する。すべての複屈折及び屈折率値は、指示がない限り632.8nmにおいて報告される。
いくつかの実施形態では、第2の光学層は、1軸又は2軸配向可能である。他の実施形態では、第2の光学層は、第1の光学層を配向させるために使用される加工条件下では配向されない。これら第2の光学層は、延伸されるとき又は他の何らかの方法で配向されるときでさえ、比較的等方性の屈折率を実質的に維持する。例えば、第2の光学層は、632.8nmにおいて約0.06以下、又は約0.04以下の複屈折を有することができる。
第1及び第2の光学層は、一般に厚さ1μm以下、通常は厚さ400nm以下であるが、望むなら、より厚い層を使用することができる。これらの光学層は、同一又は異なる厚さを有することができる。
第1及び第2の光学層と、いくつかの実施形態では多層反射偏光子の任意の非光学層とは、通常、例えば、ポリエステル、コポリエステル、及び変性コポリエステルなどのポリマーから構成される。他の種類の反射偏光素子(例えば、連続/分散相反射偏光子、コレステリック偏光子、及びワイヤグリッド偏光子)を、以上で引用した参照文献に記載の材料を使用して形成することができる。この文脈では、「ポリマー」という用語には、ホモポリマー及びコポリマー、並びに、例えば共押出、又は、例えばエステル交換などの反応によって、混和性ブレンドの形で形成されるポリマー又はコポリマーが含まれていると考えられる。「ポリマー」及び「コポリマー」という用語には、ランダム及びブロックコポリマーの双方が含まれている。
本開示によって構成される光学体におけるいくつかの代表的な光学フィルムに使用するのに好適なポリエステル類には、一般的にはカルボキシレート及びグリコールサブユニットが挙げられ、カルボキシレートモノマー分子とグリコールモノマー分子との反応によって生成され得る。各々のカルボキシレートモノマー分子は、2つ以上のカルボン酸又はエステル官能基を有し、各グリコールモノマー分子は、2つ以上のヒドロキシ官能基を有する。カルボキシレートモノマー分子はすべて同じでもよいし、2種類以上の異なる分子でもよい。グリコールモノマー分子にも同じことが言える。炭酸のエステルによるグリコールモノマー分子の反作用に由来するポリカーボネートは、「ポリエステル」という用語の範囲内に含まれる。
ポリエステル層のカルボキシレートサブユニットを形成するのに使用する好適なカルボキシレートモノマー分子には、例えば、2,6−ナフタレンジカルボキシル酸及びその異性体;テレフタル酸;イソフタル酸;フタル酸;アゼライン酸;アジピン酸;セバシン酸;ノルボルネンジカルボン酸;ビシクロオクタンジカルボン酸;1,6−シクロヘキサンジカルボン酸及びその異性体;t−ブチルイソフタル酸、トリメリット酸;イソフタル酸スルホン酸ナトリウム;2,2’−ビフェニルジカルボン酸及びその異性体;及びメチル又はエチルエステル類のようなそれらの酸の低級アルキルエステル類が挙げられる。用語「低級アルキル」は、本文中ではC1〜C10の直鎖又は分枝状アルキル基を表す。
ポリエステル層のグリコールサブユニットを形成するのに用いられる適切なグリコールモノマー分子は、エチレングリコール;プロピレングリコール;1,4−ブタンジオール及びその異性体;1,6−ヘキサンジオール;ネオペンチルグリコール;ポリエチレングリコール;ジエチレングリコール;トリシクロデカンジオール;1,4−シクロヘキサンジメタノール及びその異性体;ノルボルナンジオール;ビシクロ−オクタンジオール;トリメチロールプロパン;ペンタエリスリトール;1,4−ベンゼンジメタノール及びその異性体;ビスフェノールA;1,8−ジヒドロキシビフェニル及びその異性体;及び1,3−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼンを含む。
本開示の光学フィルムに有用な代表的なポリマーは、例えば、ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールとの反応によって製造することができるポリエチレンナフタレン酸(PEN)である。ポリエチレン2,6−ナフタレン酸(PEN)は、しばしば第1ポリマーとして選択される。PENは大きな正の応力光学係数(stress optical coefficient)を有し、延伸後に効果的に複屈折を保持し、可視領域の範囲内でほとんど又は全く吸光度を有さない。PENはまた等方性状態の大きな屈折率を有する。偏光平面が延伸方向と平行になるとき、550nm波長の偏光入射光線におけるその屈折率は約1.64から約1.9もの高さまで増加する。分子配向の増加によって、PENの複屈折が増加する。分子配向は、他の延伸状態を固定したまま材料をより大きな延伸比(stretch ratio)まで引き伸ばすことにより増加し得る。第1ポリマー類として好適な他の半結晶性ポリエステル類には、例えば、ポリブチレン2,6−ナフタレン酸(PBN)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、及びそれらのコポリマー類が挙げられる。
第2の光学層の第2のポリマーは、完成したフィルムにおいて少なくとも1つの方向の屈折率が同一方向の第1のポリマーの屈折率と大きく異なるように選択されるべきである。つまり、ポリマー材料は典型的には分散性であって、屈折率は波長に応じて変化するので、これらの条件は問題となる特定のスペクトル帯域幅によって判断されるべきである。これまでの議論によって、第2ポリマーの選択は、問題の多層光学フィルムの用途の指定だけでなく、第1ポリマーの選択並びに処理条件に依存することが理解できよう。
光学フィルム、特に第1光学層の第1ポリマーに使用されて好適な他の材料が、例えば、米国特許番号第6,352,762号、米国特許番号第6,498,683号、米国特許出願整理番号第09/229724号、米国特許出願整理番号第09/232332号、米国特許出願整理番号第09/399531号及び米国特許出願整理番号第09/444756号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれている。第1ポリマーとして有用な他のポリエステルは、90mol%のジメチルナフタレン酸ジカルボキシレート及び10mol%のジメチルテレフタラート由来のカルボキシレートサブユニット、及び100mol%のエチレングリコールサブユニット由来のグリコールサブユニットを有し固有粘度が0.48dL/gのcoPENである。このポリマーの屈折率は約1.63である。本明細書中でこのポリマーは、低融点PEN(90/10)と称される。他の有用な第1ポリマーは、イーストマンケミカル社(Eastman Chemical Company)(テネシー州キングスポート(Kingsport))から入手可能な0.74dL/gの固有粘度を有するPETである。非ポリエステルポリマーも偏光フィルムを作製するのに有用である。例えば、ポリエーテルイミドをPEN及びcoPENなどのポリエステルとともに用いて、多層反射鏡を生成させることができる。ポリエチレンテレフタレートとポリエチレン(例えば、エンゲージ(Engage)8200の製品名でミシガン州ミッドランドのダウケミカル社(Dow Chemical Corp.)から市販されているもの)など、その他のポリエステル/ポリエステル以外の材料の組み合わせを用いることができる。
第2光学層は、第1ポリマーのそれに適合するガラス転移温度を有し、第1ポリマーの等方性屈折率と類似の屈折率を有する様々なポリマーから作製することができる。光学フィルム、特に第2光学層で使用するのに好適な他のポリマー類の例としては、上述のCoPEN以外に、ビニルナフタレン類、スチレン、無水マレイン酸、アクリレート類及びメタクリレート類のようなモノマー類から作製されるビニルポリマー類及びコポリマー類が挙げられる。そのようなポリマーの例には、ポリ(メチルメタクリレート)(PMMA)などのポリアクリレート、ポリメタクリレート、及びアイソタクチックポリスチレン又はシンジオタクチックポリスチレンが挙げられる。他のポリマーには、ポリスルホン、ポリアミド、ポリウレタン、ポリアミン酸、及びポリイミドなどの縮合ポリマーが挙げられる。さらには、第2の光学層は、ポリエステル及びポリカーボネートのようなポリマー及びコポリマーから形成させることができる。
その他の代表的な好適な、とりわけ第2の光学層での使用に好適なポリマーとしては、デラウェア州ウィルミントンのイネオスアクリリクス社(Ineos Acrylics, Inc.)からCP71及びCP80の製品名で市販されているようなポリメチルメタクリレート(PMMA)、又は、PMMAよりもガラス転移温度の低いポリエチルメタクリレート(PEMA)のホモポリマーが挙げられる。追加の第2のポリマーとしては、75質量%のメチルメタクリレート(MMA)モノマー及び25質量%のエチルアクリレート(EA)モノマーから作られているcoPMMA(イネオスアクリリクス社(Ineos Acrylics, Inc.)からパースペックス(Perspex)CP63の製品名で市販されている)、MMAコモノマーユニット及びn−ブチルメタクリレート(nBMA)コモノマーユニットによって形成されているcoPMMA、又は、PMMAと、テキサス州ヒューストンのソルベーポリマーズ社(Solvay Polymers, Inc.)からソレフ(Solef)1008の製品名で市販されているようなポリ(フッ化ビニリデン)(PVDF)のブレンドといったPMMA(coPMMA)のコポリマーが挙げられる。
さらに、特に第2層に使用する他の好適なポリマー類には、例えばダウ・デュポンエラストマーズ(Dow-Dupont Elastomers)から商標表記エンゲージ(Engage)8200として入手可能なポリ(エチレン−co−オクテン)(PE−PO)のようなポリオレフィンコポリマー類、テキサス州ダラス(Dallas)のフィナオイルアンドケミカル社(Fina Oil and Chemical Co)から商標表記Z9470として入手可能なポリ(プロピレン共エチレン)(PPPE)、及びユタ州ソルトレイクシティ(Salt Lake City)のハンツマンケミカル社(Huntsman Chemical Corp)から商標表記レックスフレックス(Rexflex)W111として入手可能なアタクチックポリプロピレン(aPP)及びイソタクチックポリプロピレン(iPP)のコポリマーが挙げられる。光学フィルムにはさらに、例えば、第2の光学層に、デラウェア州ウィルミントンのE.I.デュポンデュヌムール社(E.I. duPont de Nemours & Co., Inc.)からバイネル(Bynel)4105の製品名で市販されているような線状低密度ポリエチレン−g−無水マレイン酸(LLEPE−g−MA)などの官能化ポリオレフィンを搭載することもできる。
偏光子の場合の材料の代表的な組み合わせとしては、PEN/co−PEN、ポリエチレンテレフタレート(PET)/co−PEN、PEN/sPS、PEN/イースター(Eastar)、及び、PET/イースター(Eastar)が挙げられるが、「co−PEN」はナフタレンジカルボン酸(既述済み)系のコポリマー又はブレンドを意味しており、イースター(Eastar)は、イーストマンケミカル社(Eastman Chemical Co.)から市販されているポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレートである。反射鏡の場合の材料の代表的な組み合わせとしては、PET/coPMMA、PEN/PMMA又はPEN/coPMMA、PET/ECDEL、PEN/ECDEL、PEN/sPS、PEN/THV、PEN/co−PET、及びPET/sPSが挙げられるが、「co−PET」はテレフタル酸(既述済み)系のコポリマー又はブレンドを意味しており、ECDELは、イーストマンケミカル社(Eastman Chemical Co.)から市販されている熱可塑性ポリエステルであり、THVは3Mから市販されているフルオロポリマーである。PMMAは、ポリメチルメタクリレートを指し、PETGは、第2グリコール(通常はシクロヘキサンジメタノール)を用いるPETのコポリマーを指す。sPSは、シンジオタクチックポリスチレンを指す。
図2は、反射偏光素子126を含む基材140と、結合剤138中に分散されたビード132を含む少なくとも1つのビード層128とを含む、他の代表的な光学物品120を概略的に示す。代表的な反射偏光素子126は、交互に並ぶ第1の光学層122と第2の光学層124とを含む多層反射偏光子である。第1及び第2の光学層122、124に加えて、光学物品120は、任意で、例えば1つ若しくはそれより多くの外層128(若しくは図4の328)、又は図3に示されるように1つ若しくはそれより多くの内部層130を含む。また、第1及び第2の光学層122、124に類似した光学層の追加のセットを、多層反射偏光子において使用することができる。第1及び第2の光学層のセットについて本明細書で開示される設計原理は、光学層の任意の追加のセットに適用することができる。さらに、図2及び図3では単一の多層積み重ね体126しか示されていないが、多層反射偏光子を、フィルムを形成するように組み合わせられた多数の積み重ね体から作製できることが理解されよう。
さらに、図2〜3は、4つの光学層122、124しか示していないが、多層反射偏光子126は、多数の光学層を有することができる。一般に、多層反射偏光子は、約2〜5000の光学層、通常は約25〜2000の光学層、しばしば約50〜1500の光学層、又は約75〜1000の光学層を有する。
図2及び図3に示されるように、ビード132と結合剤138とを含むビード層128は、反射偏光素子126上に直接配置することができる。図4に示される、他の例示的な実施形態では、ビード層320は、追加の層328上に配置することができる。いくつかの例示的な実施形態では、1つ若しくはそれより多くの追加の層は、ビード層と反射偏光層との間に配置することができる。他の代表的な実施形態では、1つ若しくはそれより多くの追加の層は、ビード層とは反対側に配置された基材の側部上に配置することができる。このような例示的な実施形態では、反射偏光素子は、ビード層と(1つ若しくはそれより多くの)追加の層との間に配置される。さらに他の例示的な実施形態では、追加の層は、(i)ビード層と反射偏光層との間、及び(ii)ビード層とは反対側に配置された基材の側部上の両方に配置することができる。図2〜4に示される例は、例えば、連続/分散相反射偏光子、コレステリック反射偏光子、及びワイヤグリッド反射偏光子など、他の反射偏光素子とともに使用するために修正することができる。
追加の層
例えば、偏光子構造を与えるために、又は加工時若しくは加工後の損害若しくは損傷から偏光子を保護するために、追加の層を多層反射偏光子で使用することができる。いくつかの例示的な実施形態では、追加の層は、多層反射偏光子の主要表面を形成するように配置された表面薄層、及び光学層のパケット間に配置された内部層であり、又はそれらを含む。また、コーティングも追加の層と見なすことができる。いくつかの例示的な実施形態では、追加の層は、通常、対象波長領域(例えば、可視光)にわたって光学フィルムの偏光特性に実質的には影響を与えない。多層反射偏光子(及び他の反射偏光素子)の追加の層に好適なポリマー材料は、第1又は第2の光学層に使用されるものと同一とすることができる。
例えば、偏光子構造を与えるために、又は加工時若しくは加工後の損害若しくは損傷から偏光子を保護するために、追加の層を多層反射偏光子で使用することができる。いくつかの例示的な実施形態では、追加の層は、多層反射偏光子の主要表面を形成するように配置された表面薄層、及び光学層のパケット間に配置された内部層であり、又はそれらを含む。また、コーティングも追加の層と見なすことができる。いくつかの例示的な実施形態では、追加の層は、通常、対象波長領域(例えば、可視光)にわたって光学フィルムの偏光特性に実質的には影響を与えない。多層反射偏光子(及び他の反射偏光素子)の追加の層に好適なポリマー材料は、第1又は第2の光学層に使用されるものと同一とすることができる。
任意の追加の層は、第1及び第2の光学層よりも厚いもの、第1及び第2の光学層よりも薄いもの、又は第1及び第2の光学層と同一の厚さとすることができる。追加の層の厚さは、個々の第1及び第2の光学層のうちの少なくとも1つの厚さの少なくとも4倍、通常は少なくとも10倍であってよく、少なくとも100倍とすることができる。いくつかの例示的な実施形態では、厚い追加の層は、剛性板とすることができる。追加の層の厚さは、特定の厚さの基材を作製するように変更することができる。
通常、追加の層のうちの1つ若しくはそれより多くは、反射偏光素子によって透過、偏光、又は反射されるべき光の少なくとも一部分がやはりこれらの層内を進むように置かれる(すなわち、これらの層は、第1及び第2の光学層内を進む、又は第1及び第2の光学層によって反射される、光の経路内に置かれる)。本開示の例示的な実施形態は、低い複屈折若しくは高い複屈折を有する1つ若しくはそれより多くの追加の層、及び/又は等方性である1つ若しくはそれより多くの追加の層を有することができる。いくつかの例示的な実施形態では、基材は、1つ若しくはそれより多くの接着層、ポリカーボネート層、ポリメチルメタクリレート層、ポリエチレンテレフタレート層、又は当業者に公知の他のいずれか好適なフィルム若しくは材料を含むことができる。
本開示のいくつかの代表的な物品中に含まれる1つ若しくはそれより多くの追加の層は、光学フィルムとすることができる。追加の光学フィルムは、当業者に公知のいずれか好適なフィルムとすることができ、特定のタイプは、用途によって決まる。例えば、本開示による光学物品は、ビード層とは反対側の基材の表面に配置された、構造化表面フィルムを含むことができる。代替的に、又は追加的に、本開示による光学物品は、ビード層に隣接して配置された構造化表面フィルムを含むこともできる。構造化表面は、基材に向けて配置することもでき、又は基材から離れる方向に向けて配置することもできる。本開示の実施形態とともに使用するのに好適な代表的な構造化表面フィルムとしては、BEFなど、複数の直線プリズム状構造を有する構造化表面フィルム、複数の溝を有する構造化表面フィルム、表面構造のマトリックスアレイを含む構造化表面フィルム、及び他のいずれかの構造化表面フィルムが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明のフィルム若しくは物品の物理的若しくは化学的特性を特に該フィルム若しくは物品の表面に沿って変化させるため、又は改善するために、他の様々な機能層又はコーティングを該フィルム若しくは物品に追加することができる。粒子含有層を使用して、ビード層を有する表面とは反対側の基材の表面を粗面化することができる。他の実施形態では、ビード層を有する表面とは反対側に配置された基材の表面を、他の手段によって粗面化することができる。本開示の実施形態で使用するのに好適な代表的な層又はコーティングとしては、例えば、低接着裏側材料、導電層、帯電防止コーティング若しくはフィルム、バリア層、難燃剤、UV安定剤、耐磨耗材料、マット若しくは拡散コーティング若しくは層、他の光学コーティング、及びフィルム若しくはデバイスの機械的一体性若しくは強度を改善するように設計された基材が挙げられる。
1つ若しくはそれより多くの追加の層は、光学物品とともに積層化することもでき、光学物品の構成要素上にコーティングすることもでき、又はビード層を有する光学物品に他の何らかの方法で取り付けることもできる。代替的に、又は追加的に、1つ若しくはそれより多くの追加の層を、単に、本開示による光学物品とともに積み重ねることもできる。1つ若しくはそれより多くの追加の層が基材又は反射偏光素子に取り付けられる場合、そのような1つ若しくはそれより多くの層は、基材に含まれるものと見なされる。追加の層がビード層に隣接し、且つビード層に接触して配置される場合、その追加の層は、光学物品に含まれるものと見なされる。
ディスプレイの例
光学フィルムは、透過型(例えば、背面照明型)、反射型、及び半透過型(transflective)ディスプレイを含め、様々なディスプレイシステム及び他の用途で使用することができる。例えば、図5は、ディスプレイ媒体202と、バックライト204と、偏光子208と、任意の反射体206とを含む、本発明による、実例となる1つの背面照明型ディスプレイシステム200の断面図を示す。見る人は、バックライト204とは反対側にあるディスプレイデバイス202の側に位置する。ディスプレイ媒体202は、バックライト204から放たれる光を透過することによって見る人に情報又は画像を表示する。ディスプレイ媒体202の一例は、1つの偏光状態の光だけを透過する液晶ディスプレイ(LCD)である。LCDディスプレイ媒体が偏光感受型であるので、バックライト204がディスプレイデバイス202によって透過される偏光状態をもつ光を供給することが好ましい場合がある。
光学フィルムは、透過型(例えば、背面照明型)、反射型、及び半透過型(transflective)ディスプレイを含め、様々なディスプレイシステム及び他の用途で使用することができる。例えば、図5は、ディスプレイ媒体202と、バックライト204と、偏光子208と、任意の反射体206とを含む、本発明による、実例となる1つの背面照明型ディスプレイシステム200の断面図を示す。見る人は、バックライト204とは反対側にあるディスプレイデバイス202の側に位置する。ディスプレイ媒体202は、バックライト204から放たれる光を透過することによって見る人に情報又は画像を表示する。ディスプレイ媒体202の一例は、1つの偏光状態の光だけを透過する液晶ディスプレイ(LCD)である。LCDディスプレイ媒体が偏光感受型であるので、バックライト204がディスプレイデバイス202によって透過される偏光状態をもつ光を供給することが好ましい場合がある。
ディスプレイシステム200を見るために使用される光を供給するバックライト204は、光源216と導光板218とを含む。図8に描かれる導光板218は、概ね方形の断面を有するが、バックライトは、いずれか好適な形状をもつ導光板を使用することができる。例えば、導光板218は、楔形、チャネル付き、擬似楔型誘導体などとすることができる。いくつかの例示的な実施形態では、バックライトは、導光板と、CCFTや、LEDのアレイなど、導光板の1つ、2つ、若しくはそれ以上の側部上に配置された光源とを含む。他の例示的な実施形態では、バックライトは、直接照明型とすることができ、また、表面発光型光源とすることのできる、見る人とは反対側にあるディスプレイの側部上に配置された拡張型光源をそれに含めることができる。さらに他の例示的な実施形態では、直接照明型バックライトは、見る人とは反対側にあるディスプレイの側部上に配置された、CCFTや、LEDのアレイなど、1つ、2つ、3つ、若しくはそれ以上の光源を含むことができる。
光学物品208は、反射偏光素子210と、ビード214と結合剤とを含む少なくとも1つのビード層212とを含む、光学フィルムである。光学物品208は、導光板218を出てくる1つの偏光状態の光を実質的に透過し、導光板218を出てくる異なる偏光状態の光を実質的に反射するように、バックライトの一部として設けられる。反射偏光素子208は、例えば、多層反射偏光子、連続/分散相反射偏光子、コレステリック反射偏光子、又はワイヤグリッド反射偏光子とすることができる。ビード層212は、反射偏光素子上にあるものとして示されているが、ビード層は、例えば、前述のように反射偏光素子上に配置することができる。
一実施形態では、ビード層212は、そのゲイン改善特性のために使用される。この実施形態では、ビード層は、好ましくは、反射偏光素子210を含む基材上にある、又はバックライト204からの光を受け取る表面とは反対側の反射偏光素子210の表面上に直接ある、外層又はコーティングである。
光学物品は、また、例えば、米国特許第6,096,375号(オウダーカーク(Ouderkirk)ら)、WO 95/17691、WO 99/36813、及びWO 99/36814に記載のように、吸収偏光子又は吸収偏光子層とともに使用することができ、それらの文献すべてを参考として引用し、本明細書に組み込んでいる。この実施形態では、ビード層は、前述のように色を隠すことがある。粒子含有層の追加は、通常、そのような構成での色漏れを低減する。
一般に、バックライトディスプレイシステムは、他のいずれか好適なフィルムを含むことができる。例えば、BEFなど、1つ若しくはそれより多くの構造化表面フィルムをディスプレイ中に含めることができる。バックライトディスプレイシステムの例示的な一実施形態は、バックライトと、本開示による光学物品と、ディスプレイ媒体と、光学物品とディスプレイ媒体との間に配置された1つ若しくはそれより多くの構造化表面フィルムとを含むことができる。他の好適な追加のフィルムには、透明基材とその上に配置されたディフューザー層とを含む、ビードを備えたディフューザーフィルムを含めることができ、ディフューザー層は、結合剤中に配置されたビード又は粒子を含む。ビードを備えた好適なディフューザーは、米国特許第5,903,391号、同第6,602,596号、同第6,771,335号、同第5,607,764号、及び同第5,706,134号に記載されており、本開示と矛盾しない範囲でそれらの開示を参考として引用し、本明細書に組み込んでいる。バックライトディスプレイシステムの例示的な一実施形態は、バックライトと、本発明による光学物品と、ディスプレイ媒体と、光学物品とディスプレイ媒体との間に配置された、1つ、2つ、3つ、若しくはそれ以上の、ビードを備えたディフューザーフィルムとを含むことができる。
光学物品の製造方法
ビードは、様々な方法を使用して(1つ若しくはそれより多くの)ビード層に追加することができる。例えば、ビードは、押出成形機内で結合剤のポリマーと組み合わせることができる。次いで、(1つ若しくはそれより多くの)ビード層を光学層とともに共押出して、光学物品、この場合は光学フィルムを形成することができる。あるいは、ビードは、例えば、押出前に混合機又は他のデバイス内で粒子とポリマーとを混合することを含め、他の方法で結合剤のポリマーと組み合わせることもできる。
ビードは、様々な方法を使用して(1つ若しくはそれより多くの)ビード層に追加することができる。例えば、ビードは、押出成形機内で結合剤のポリマーと組み合わせることができる。次いで、(1つ若しくはそれより多くの)ビード層を光学層とともに共押出して、光学物品、この場合は光学フィルムを形成することができる。あるいは、ビードは、例えば、押出前に混合機又は他のデバイス内で粒子とポリマーとを混合することを含め、他の方法で結合剤のポリマーと組み合わせることもできる。
一方法では、ビードは、ビード層のための電離放射線硬化性混合物を形成するように、結合剤のポリマー、光開始剤、及び溶媒と混合することができる。これらに限定されないが、安定剤、UV吸収剤、酸化防止剤、沈降防止剤、分散剤、湿潤剤、蛍光増白剤、及び帯電防止剤を含め、任意の添加剤を混合物に添加することができる。
あるいは、ビードは、結合剤のポリマーを形成するために使用されるモノマーに添加することもできる。例えば、ポリエステル結合剤では、ビードは、ポリエステルを形成するために使用されるカルボキシレートとグリコールモノマーとを含有する反応混合物に添加されることがある。好ましくは、ビードは、例えば、分解反応を触媒することによって、連鎖停止によって、又はモノマーと反応することによって、重合プロセス又は速度に影響を及ぼさない。ジーオスフィア(Zeeospheres)(商標)は、ポリエステル粒子含有層を形成するために使用されるモノマーへの添加に好適なビードの一例である。好ましくは、ビードは、ポリエステルを製造するために使用されるモノマーと組み合わされる場合、酸性基もリンも含まない。
場合によっては、当業者に公知の方法のいずれかを使用して、ビード及びポリマーからマスターバッチが調製される。次いで、このマスターバッチを選択された比率で押出成形機又は混合機内の追加のポリマーに加えて、所望の量のビードを備えたフィルムを調製することができる。
ビードを備えた表面層を提供する代表的な一方法では、表面層前駆体を、予め形成された反射偏光素子上に堆積させることができる。表面層前駆体は、モノマー、オリゴマー、及びポリマー材料を含め、反射偏光素子上にコーティングを形成するのに好適ないずれかの材料とすることができる。例えば、表面層前駆体は、第1及び第2の光学層並びに非光学層で使用するための前述のポリマー、又はそれらのポリマーの前駆体、並びに、スルホポリウレタン、スルホポリエステル、フルオロアクリレート、及びアクリレートなどの材料のうちのいずれかとすることができる。
そのような例示的な実施形態では、ビードは、表面層前駆体との、予め混合されたスラリー、溶液、又は分散体中で与えることができる。代替方法として、ビードは、表面層前駆体とは別個に与えることもできる。例えば、前駆体が初めに反射偏光素子上にコーティングされる場合、ビードは、表面層内及び/若しくは表面層上にビードの所望の単層又は他の分布を達成するために、例えば、滴下(dropping)、散滴(sprinkling)、カスケーディング(cascading)によって前駆体上に付着させることもでき、あるいは他の何らかの方法で配置することもできる。次いで、前駆体を硬化、乾燥、又は他の何らかの方法で加工して、望ましい方式でビードを保持する所望の表面層を形成することができる。表面層前駆体とビードとの相対的比率は、例えば、得られる粗面化された表面層の所望のモルホロジー、及び前駆体の性質を含め、様々な因子に基づいて多様なものとすることができる。
ビード層を提供する他の代表的な方法では、基材又は反射偏光素子自体を、接着性を改善するようにプライミング処理(primed)することができる。代表的なプライミング(priming)技術としては、化学的プライミング、コロナ表面処理、火炎表面処理、フラッシュランプ処理、及びその他の処理が挙げられる。次いで、混合物を、典型的な溶媒コーティング機械を使用して処理済み表面上にコーティングし、例えば風乾によって乾燥させ、固化させることができる。ビード層の固化は、時には、UV硬化によって実施されることがある。ビード層が固化した後で、光学物品を追加の層に積層化することができる。ただし、他の実施形態では、追加の層は、異なる時点で、例えばビード層が基材上に配置される前又は共押出中に、加えることができる。
これらの方法が単に例示的なものにすぎず、また、本開示の例示的な実施形態を作り出すために、前述の諸工程のいずれか好適な数及び組合せをいずれか好適な順序で実施できることが、当業者には容易に理解されよう。必要な場合、追加の諸工程を使用することができる。
本開示について、本開示にしたがって構築されたいくつかの代表的な光学フィルムの特性を示す以下の実施例に則してさらに説明する。
(実施例1)
ビード層混合物のための原材料:
ビード層混合物のための原材料:
実施例1で基材として使用される反射偏光子(RP)は、coPEN外層を備え、表面薄層をもたない、PEN/coPEN多層反射偏光子であった。
ビード層混合物の配合が表2に示されている:
表2のビード層混合物を、スロット型ダイシリンジポンプを使用して基材上にコーティングした。コーティング幅を10cm(4インチ)として、基材ウェブを毎分4.6m(15fpm)の速度で進めた。コーティング重量は、流量として特徴付けられる、シリンジポンプから吐出される材料の量を制御することによって制御した。こうして、異なるコーティング重量をもつ5つの異なるサンプル(1〜5)を調製して、結合剤の異なる平均厚さ値を得た。
コーティング重量は、直接測定によって決定した。ビード層を備えたサンプルの重量を、同一サイズで同一ロットからの基材の重量と比較した。コーティング重量測定は、乾燥且つ硬化されたコーティングについて実施した。
ゲイン測定
ここで、本発明の光学物品の光学性能を定量化するために使用される一般的な相対ゲイン試験法について説明する。完全性を期して具体的詳細が与えられるが、他の市販の機器を用いて以下の手法の修正形態を使用して同様の結果が得られることが容易に認識されるはずである。カリフォルニア州チャッツワース(Chatsworth)のフォトリサーチ社(Photo Research,Inc.)から入手可能なMS−75レンズ付きスペクトラスキャン(SpectraScan)(商標)PR−650スペクトラカラリメータ(SpectraColorimeter)を用いて、フィルムの光学的性能を測定した。光学物品を、拡散透過型の中空のライトボックス(light box)の上に置いた。ライトボックスの拡散透過及び拡散反射は、ランベルト型(Lambertian)として説明することができる。ライトボックスは、約6mmの厚さの拡散PTFE板から作製された約12.5cm×12.5cm×11.5cm(L×W×H)の大きさの六面中空キューブであった。ボックスの1つの面が、サンプル表面として選択される。中空ライトボックスの拡散反射率は、サンプル表面で測定したときに最大0.83であった(例えば、以下にさらに記載のボックス反射率測定法により400〜700nmの波長範囲にわたり平均した場合、最大83%)。ゲイン試験中、ボックスの底面内の最大1cmの円孔を介して内部からボックスを照光した(底面はサンプル表面に対向し、光は内部からサンプル表面に向けた)。この照明を、光を方向付けるために用いられる光繊維束に取り付けられる安定化広帯域白熱光源(マサチューセッツ州マールボロ(Marlborough MA)及びニューヨーク州オーバーン(Auburn, NY)のスコットフォステックLLC(Schott-Fostec LLC)からの最大1cm直径の繊維束延長を伴うフォステック(Fostec)DCR−II)を使用して提供する。標準的な直線吸収偏光子(例えばメレスグリオ(Melles Griot)03FPG007)をサンプルボックスとカメラとの間に配置する。約34cm離間したライトボックスのサンプル表面にカメラの焦点を合わせ、カメラレンズから約2.5cmの位置に吸収偏光子を配置する。
ここで、本発明の光学物品の光学性能を定量化するために使用される一般的な相対ゲイン試験法について説明する。完全性を期して具体的詳細が与えられるが、他の市販の機器を用いて以下の手法の修正形態を使用して同様の結果が得られることが容易に認識されるはずである。カリフォルニア州チャッツワース(Chatsworth)のフォトリサーチ社(Photo Research,Inc.)から入手可能なMS−75レンズ付きスペクトラスキャン(SpectraScan)(商標)PR−650スペクトラカラリメータ(SpectraColorimeter)を用いて、フィルムの光学的性能を測定した。光学物品を、拡散透過型の中空のライトボックス(light box)の上に置いた。ライトボックスの拡散透過及び拡散反射は、ランベルト型(Lambertian)として説明することができる。ライトボックスは、約6mmの厚さの拡散PTFE板から作製された約12.5cm×12.5cm×11.5cm(L×W×H)の大きさの六面中空キューブであった。ボックスの1つの面が、サンプル表面として選択される。中空ライトボックスの拡散反射率は、サンプル表面で測定したときに最大0.83であった(例えば、以下にさらに記載のボックス反射率測定法により400〜700nmの波長範囲にわたり平均した場合、最大83%)。ゲイン試験中、ボックスの底面内の最大1cmの円孔を介して内部からボックスを照光した(底面はサンプル表面に対向し、光は内部からサンプル表面に向けた)。この照明を、光を方向付けるために用いられる光繊維束に取り付けられる安定化広帯域白熱光源(マサチューセッツ州マールボロ(Marlborough MA)及びニューヨーク州オーバーン(Auburn, NY)のスコットフォステックLLC(Schott-Fostec LLC)からの最大1cm直径の繊維束延長を伴うフォステック(Fostec)DCR−II)を使用して提供する。標準的な直線吸収偏光子(例えばメレスグリオ(Melles Griot)03FPG007)をサンプルボックスとカメラとの間に配置する。約34cm離間したライトボックスのサンプル表面にカメラの焦点を合わせ、カメラレンズから約2.5cmの位置に吸収偏光子を配置する。
偏光子を適所に置き、サンプル光学物品なしで測定された、照明されたライトボックスのルミナンスは、>150cd/m2であった。サンプルルミナンスは、サンプル光学物品が概ねボックスと接触した状態で該サンプル光学物品がボックスサンプル表面に平行に置かれたときに、ボックスサンプル表面の平面への法線入射においてPR−650によって測定される。ライトボックス単独から同じように測定したルミナンスと、当該サンプルルミナンスとを比較することによって、相対ゲインを計算する。迷光源を排除するために、全測定を黒色包囲体中で行なった。反射偏光素子を含むオプティカルの相対ゲインが試験されたときには、反射偏光素子の通過軸は、試験システムの吸収偏光子の通過軸と位置合わせされた。
ライトボックスの拡散反射率を、直径15.25cm(6インチ)のスペクトラロン(Spectralon)被覆積分球、安定化広帯域ハロゲン光源、及びすべてニューハンプシャー州サットン(Sutton, NH)のラボスフェア(Labsphere)から供給される光源用の電源を用いて測定した。積分球は、3つの開口ポートを有しており、1つのポート(直径2.5cm)は、入力光用であり、90度をなして第2の軸に沿った1つのポート(直径2.5cm)は、ディテクターポートとして用いられ、90度をなして第3の軸に沿った(すなわち最初の2つの軸に直交する)第3のポート(直径5cm)は、サンプルポートとして用いられる。約38cm離間したディテクターポートにPR−650スペクトラカロリメーター(Spectracolorimeter)(上記のものと同一)の焦点を合わせた。拡散反射率が最大99%であるラボスフェア製の較正反射標準(SRT−99−050)を用いて、積分球の反射効率を計算した。標準は、ラボスフェアにより較正されたものであり、NIST標準(SRS−99−020−REFL−51)が基になっている。積分球の反射効率を以下のように計算した。
球輝度比=1/(1−R球×R標準)
この場合の球輝度比は、参照サンプルでサンプルポートを覆って検出器ポートで測定したルミナンスを、サンプルでサンプルポートを覆わずに検出器ポートで測定したルミナンスで除すことによって得られる比である。この輝度比及び較正標準の反射率(R標準)がわかれば、積分球の反射効率(R球)を計算することができる。次に、この値を以下の類似の式中で再び用いて、サンプルの反射率(この場合、PTFEライトボックス)を求める。
この場合の球輝度比は、参照サンプルでサンプルポートを覆って検出器ポートで測定したルミナンスを、サンプルでサンプルポートを覆わずに検出器ポートで測定したルミナンスで除すことによって得られる比である。この輝度比及び較正標準の反射率(R標準)がわかれば、積分球の反射効率(R球)を計算することができる。次に、この値を以下の類似の式中で再び用いて、サンプルの反射率(この場合、PTFEライトボックス)を求める。
球輝度比=1/(1−R球×Rサンプル)
この場合には、球輝度比は、サンプルをサンプルポートに置いたときの検出器におけるルミナンスを、サンプルを用いずに測定したルミナンスで除すことによって得られる比として求められる。以上からR球がわかるので、Rサンプルを計算するのは簡単である。これらの反射率を4nmの波長間隔で計算し、400〜700nmの波長範囲にわたる平均として報告した。
この場合には、球輝度比は、サンプルをサンプルポートに置いたときの検出器におけるルミナンスを、サンプルを用いずに測定したルミナンスで除すことによって得られる比として求められる。以上からR球がわかるので、Rサンプルを計算するのは簡単である。これらの反射率を4nmの波長間隔で計算し、400〜700nmの波長範囲にわたる平均として報告した。
ライトボックス単独から同じように測定したルミナンスと、当該サンプルルミナンスとを比較することによって、相対ゲインgを計算する。
g=Lf/Lo
式中、Lfは、フィルムを適所に置いて測定されたルミナンスであり、Loは、フィルムなしで測定されたルミナンスである。迷光源を排除するために、測定を黒色包囲体中で行った。「空白」のルミナンスは、光ボックス単独から、試験システムの吸収偏光子が所定の位置にあり光ボックス上方にサンプルがない状態で測定したものであり、約275カンデラm−2であった。サンプルを7.6cm×12.7cm(3インチ×5インチ)のサイズに切断した。長さ方向は、反射偏光子の透過軸と同一直線上にある。
式中、Lfは、フィルムを適所に置いて測定されたルミナンスであり、Loは、フィルムなしで測定されたルミナンスである。迷光源を排除するために、測定を黒色包囲体中で行った。「空白」のルミナンスは、光ボックス単独から、試験システムの吸収偏光子が所定の位置にあり光ボックス上方にサンプルがない状態で測定したものであり、約275カンデラm−2であった。サンプルを7.6cm×12.7cm(3インチ×5インチ)のサイズに切断した。長さ方向は、反射偏光子の透過軸と同一直線上にある。
コーティング重量の関数としてプロットされたサンプル1〜5の測定された相対ゲインデータが、図6に示されている。図7は、同じデータプロット(四角)を次式の非線形関数近似(実線)とともに示す:y=−0.0003x^2+0.014x+1.7629、式中、y=ゲイン、x=コーティング重量。
ヘイズ/透過率測定
ヘイズ及び透過を、「透明プラスチックのヘイズ値及び視感透過率についての標準試験方法(Standard Test Method for Haze and Luminous Transmittance of Transparent Plastics)」と題された標準方法ASTM D1003を使用して測定した。サンプルを7.6cm×12.7cm(3インチ×5インチ)のサイズに切断した。コーティング重量の関数としてプロットされたサンプル1〜5の測定されたヘイズ値(四角)及び透過率(黒丸)データが、図8に示されている。
ヘイズ及び透過を、「透明プラスチックのヘイズ値及び視感透過率についての標準試験方法(Standard Test Method for Haze and Luminous Transmittance of Transparent Plastics)」と題された標準方法ASTM D1003を使用して測定した。サンプルを7.6cm×12.7cm(3インチ×5インチ)のサイズに切断した。コーティング重量の関数としてプロットされたサンプル1〜5の測定されたヘイズ値(四角)及び透過率(黒丸)データが、図8に示されている。
ボイド面積比測定
コーティング配合及び条件によっては、ビードを含まないボイド領域(ボイド)が基材の表面上に形成されることがある。これらのボイドの存在は、フィルムのゲイン及び他の光学特性に影響を与えることがある。ボイド面積比は、すべてのボイド領域の表面積の合計をサンプルの全表面積によって除したものとして定義される。
コーティング配合及び条件によっては、ビードを含まないボイド領域(ボイド)が基材の表面上に形成されることがある。これらのボイドの存在は、フィルムのゲイン及び他の光学特性に影響を与えることがある。ボイド面積比は、すべてのボイド領域の表面積の合計をサンプルの全表面積によって除したものとして定義される。
ボイド面積比測定は、光学顕微鏡(ツァイス社(Zeiss Co.))を透過モードで使用して本開示の光学物品のサンプルを分析することによって完了した。サンプルを、7.6cm×12.7cm(3インチ×5インチ)のサイズに切断し、透過ステージ上に置き、10倍の対物レンズを使用してサンプルを明瞭に照明するのに十分な強度で背面照明した。サンプルの像を、画像解析ソフトウェア(イメージ・プロ・プラス(Image Pro Plus)(商標)、バージョン6、Windows(登録商標)用、メディア・サイバーネティクス社(Media Cybernetics, Inc.)(メリーランド州20910、シルバースプリング(Silver Spring)、8484ジョージア・アベニュー(Georgia Ave.))製)を使用してキャプチャした。イメージ・プロ(Image Pro)(商標)ソフトウェアは、ビードコーティングされた領域とボイドとの間のコントラストを比較した。5つの反復実験サンプルを試験し、個々の値を最終値のために平均した。この値は、ボイド領域の平均断面積である。コーティング重量の関数としてプロットされたサンプル1〜5の得られたボイド面積比が、図9に示されている。図10A及び図10Bは、それぞれ、ボイド面積比4.25%及び0.78%の、本開示によるビード層の2つのサンプルの顕微鏡写真を示しており、ボイド領域は、白色である。2つのサンプルは、それぞれ、1.90及び1.85のゲインを有していた。
比較例1
表面薄層のないPEN/coPEN多層反射偏光子:
光学性能
ゲイン:1.697
ヘイズ:1.11%
透過率:50.7%
データの概要
ビード層を含む本開示による光学物品のサンプル(サンプル1〜5)の以上で言及した特性評価の結果の概要を、表3に示す:
表面薄層のないPEN/coPEN多層反射偏光子:
光学性能
ゲイン:1.697
ヘイズ:1.11%
透過率:50.7%
データの概要
ビード層を含む本開示による光学物品のサンプル(サンプル1〜5)の以上で言及した特性評価の結果の概要を、表3に示す:
本開示の光学物品及びデバイスについて特定の例示的な実施形態に即して説明したが、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく諸実施形態に変更及び修正を加えることができることが当業者には容易に理解されよう。
Claims (38)
- 光学物品であって:
第1の偏光状態を有する光を優先的に反射し、第2の偏光状態を有する光を優先的に透過する反射偏光素子を含む基材と、
前記基材上に配置され、透明結合剤と、該結合剤中に分散された複数の透明ビードとを含むビード層と、
を含み、前記ビードが、前記結合剤の約100重量部当たり約100〜約210重量部の量で存在しており、
1リニアインチにわたる平均結合剤厚さは、前記ビードのメジアン半径の約60%以内であり、
前記ビード層を備えた光学物品の法線角度ゲインが、前記ビード層のない同一の光学物品の法線角度ゲインに比べて増加している、光学物品。 - 1リニアインチにわたる前記平均結合剤厚さが、前記ビードのメジアン半径の約40%以内である、請求項1に記載の光学物品。
- 2リニアインチにわたる前記平均結合剤厚さが、前記ビードのメジアン半径の約60%以内である、請求項1に記載の光学物品。
- 前記ビードの平均粒子直径が、約12〜約30ミクロンである、請求項1に記載の光学物品。
- 前記ビードが、概ね球形の形状を有する、請求項1に記載の光学物品。
- 前記ビードが、前記結合剤の約100重量部当たり約120〜約210重量部の量で存在する、請求項1に記載の光学物品。
- 前記ビード及び結合剤が、ポリマー材料を含む、請求項1に記載の光学物品。
- 前記結合剤が、UV硬化性材料、熱可塑性材料、接着性材料、又はそれらの組合せを含む、請求項1に記載の光学物品。
- 前記結合剤の屈折率が、前記ビードの屈折率の約0.1以内でマッチされている、請求項1に記載の光学物品。
- 前記反射偏光素子が、多層反射偏光子、拡散反射偏光子、ワイヤグリッド反射偏光子、及びコレステリック反射偏光子からなる群から選択される、請求項1に記載の光学物品。
- 前記光学物品が、付加的な層をさらに含む、請求項1に記載の光学物品。
- 前記付加的な層は、透明ポリマー層、接着層、ディフューザー層、剛性板、及びマット層からなる群から選択される、請求項11に記載の光学物品。
- 前記ビードが、前記光学物品の主要表面の単位面積当たり少なくとも約50%を覆う、請求項1に記載の光学物品。
- 前記ビード層を備えた前記光学物品の法線角度ゲインが、前記ビード層のない同一の光学物品のゲインに比べて少なくとも約5%増加している、請求項1に記載の光学物品。
- 光学物品であって:
第1の偏光状態を有する光を優先的に反射し、第2の偏光状態を有する光を優先的に透過する反射偏光素子を含む基材、
基材上に配置され、透明結合剤と、該結合剤中に分散された複数の透明ビードとを含むビード層と、を含み、
前記ビードが、前記結合剤の約100重量部当たり約100〜約210重量部の量で存在しており、
前記ビード層の乾燥重量が、約5〜約50g/m2であり、
前記ビード層を備えた前記光学物品の法線角度ゲインが、前記ビード層のない同一の光学物品のゲインに比べて増加している、光学物品。 - 前記ビードの平均粒子直径が、約12〜約30ミクロンである、請求項14に記載の光学物品。
- 前記ビードが、概ね球形の形状を有する、請求項14に記載の光学物品。
- 前記ビードが、前記結合剤の約100重量部当たり約120〜約210重量部の量で存在する、請求項14に記載の光学物品。
- 前記ビード及び結合剤が、ポリマー材料を含む、請求項14に記載の光学物品。
- 前記結合剤が、UV硬化性材料、熱可塑性材料、接着性材料、又はそれらの組合せを含む、請求項14に記載の光学物品。
- 前記結合剤の屈折率が、前記ビードの屈折率の約0.1以内でマッチされている、請求項14に記載の光学物品。
- 前記反射偏光素子が、多層反射偏光子、拡散反射偏光子、ワイヤグリッド反射偏光子、及びコレステリック反射偏光子からなる群から選択される、請求項14に記載の光学物品。
- 前記光学物品が、付加的な層をさらに含む、請求項14に記載の光学物品。
- 前記付加的な層が、透明ポリマー層、接着層、ディフューザー層、剛性板、及びマット層からなる群から選択される、請求項22に記載の光学物品。
- 前記ビードが、前記光学物品の主要表面の単位面積当たり少なくとも約50%を覆う、請求項14に記載の光学物品。
- 前記ビード層を備えた前記光学物品の法線角度ゲインが、前記ビード層のない同一の光学物品のゲインに比べて少なくとも5%増加している、請求項14に記載の光学物品。
- 光学物品であって:
第1の偏光状態を有する光を優先的に反射し、第2の偏光状態を有する光を優先的に透過する反射偏光素子を含む基材と、
基材上に配置され、透明結合剤と、該結合剤中に分散された複数の透明ビードとを含むビード層と、を含み、
前記ビードが、コーティングの約45容積%〜約70容積%の容積量で存在しており;
1リニアインチにわたる平均結合剤厚さは、前記ビードのメジアン半径の約60%以内であり;
前記ビード層を備えた前記光学物品の法線角度ゲインが、前記ビード層のない同一の光学物品のゲインに比べて増加している、光学物品。 - 前記ビードの平均粒子直径が、約12〜約30ミクロンである、請求項27に記載の光学物品。
- 前記ビードが、概ね球形の形状を有する、請求項27に記載の光学物品。
- 前記ビードが、前記結合剤の約100重量部当たり約120〜約210重量部の量で存在する、請求項27に記載の光学物品。
- 前記ビード及び結合剤が、ポリマー材料を含む、請求項27に記載の光学物品。
- 前記結合剤が、UV硬化性材料、熱可塑性材料、接着性材料、又はそれらの組み合せを含む、請求項27に記載の光学物品。
- 前記結合剤の屈折率が、前記ビードの屈折率の約0.1以内でマッチされている、請求項27に記載の光学物品。
- 前記反射偏光素子が、多層反射偏光子、拡散反射偏光子、ワイヤグリッド反射偏光子、及びコレステリック反射偏光子からなる群から選択される、請求項27に記載の光学物品。
- 前記光学物品が、付加的な層をさらに含む、請求項27に記載の光学物品。
- 前記付加的な層が、透明ポリマー層、接着層、ディフューザー層、剛性板、及びマット層からなる群から選択される、請求項35に記載の光学物品。
- 前記ビードが、前記光学物品の主要表面の単位面積当たり少なくとも約50%を覆う、請求項27に記載の光学物品。
- 前記ビード層を備えた前記光学物品の法線角度ゲインが、前記ビード層のない同一の光学物品のゲインに比べて少なくとも約5%増加している、請求項27に記載の光学物品。
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