JP2009542464A - ケイ酸カルシウム水和物ワークピース及び組成物、ケイ酸カルシウム水和物ワークピースの製造方法 - Google Patents

ケイ酸カルシウム水和物ワークピース及び組成物、ケイ酸カルシウム水和物ワークピースの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、消石灰とパラメータD50により定められた粒径が100μm以下のシリカとの反応によって本質的に得られる、水和されたケイ酸カルシウムにおける耐アルカリ性ガラス繊維のベースの押出成型された部品に関する。本発明は、更に、遊離水、パラメータD50により定められた粒径が、100μm以下のシリカ、消石灰、耐アルカリ性ガラス繊維、可塑剤及び凝集剤を包含する押出成型可能な組成物に関する。本発明は、耐アルカリ性ガラス繊維及び水和されたケイ酸カルシウムをベースとした部品の製造にも関し、この方法は、組成物の押出成型、未固化部品の予備乾燥及び予備乾燥させた部品の150℃より高い温度でのオートクレーブ処理を包含する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ケイ酸カルシウム水和物のワークピース、ケイ酸カルシウム水和物の組成物及びケイ酸カルシウム水和物のワークピースの製造方法に関する。
ケイ酸カルシウム水和物(現在では、英語のcalcium silicate hydrateからCSHと呼ばれている)の断熱パネルは、既に知られている。このような製品は、一般には生石灰(化学式CaO)、ポルトランドセメント(Portland cement)から成る水性組成物を成型及びオートクレーブ処理することにより得られる。
本発明の目的は、性能が良く、工業規模であっても製造が容易であり及び/又は製造を迅速に行うことができ尚且つあまり高価でないことを兼ね備えた製品を供給することにより、ケイ酸カルシウム水和物の製品の幅を更に広げることである。
この目標を達成するために、本発明はまず最初に、D50パラメータにより定められた粒度分布(granulometry)が100μm以下のシリカと、水酸化カルシウムとも呼ばれる消石灰(化学式Ca(OH)2)との反応によって本質的に得られるケイ酸カルシウム水和物における耐アルカリ性ガラス繊維のベースの押出成型されたワークピースを提案する。
本発明によるワークピースは、押出成型される。押出成型により、中空又は中実の複雑なワークピース及び複合ワークピースの製造が可能となる。ワークピースは、特に任意の形状の断面(正方形、長方形、楕円、1つ以上の曲線の辺を有するU、T形状等)を有する部材を形成するために、細長い形状を有し得る。
更に、セメントの使用が大幅に制限される及び好ましくはセメントが使用されないこともあるため、珪質源として、ワークピースは、少なくとも90%、好ましくは95%、より優先的には100%のシリカ(シリカ源のみ)を含有する場合があり、その場合、ケイ酸カルシウム水和物は、シリカと水酸化カルシウムとの反応によってのみ得られる。
シリカを使用することにより、得られるケイ酸カルシウム水和物のタイプをより良好に制御すること、特に、耐久性をより高くするために、ケイ酸カルシウム水和物ゲルが損なわれるまで結晶相を増やすことが可能になる。結晶構造のタイプは、オートクレーブ加熱処理に関連している。
加えて、シリカの用量は、その処方がよく知られていないことが多いセメントをベースとした組成物よりも制御し易い。
その上、シリカは安価な原料であり手に入れやすい。特に、シリカは工業用の、例えば粉砕され微粉化された(micronized)砂であってよい。
更に、申し分のない機械特性を得るために、D50パラメータが標準的なD50及びミリメートル単位ではなく100μm以下である微細シリカを選択する。
審美的な観点からすると、本質的に唯一のシリカ源としてシリカを使用することにより、更にはシリカだけをシリカ源として用いることにより、化粧用途又は装飾用途に非常によく適した、白色で着色可能なワークピースを得ることが可能になる。このワークピースは、1つ以上の技術的機能も有し得る。逆に、セメントをベースとした又はヒュームドシリカ、フライアッシュ等の別のポゾランをも含むワークピースは、一般に灰色である。
本発明によるワークピースは、大気による攻撃(特に、雨、太陽、紫外線)に耐えることから、内装だけでなく外装への使用にも適している。加えて、本発明のワークピースは、ケイ酸カルシウム水和物に起因する耐火特性及び断熱特性を維持している。
ワークピースの製造中に使用される鉱物マトリックスは非常にアルカリ性が強く、典型的にはpH13以上であるため、耐アルカリ性ガラス繊維(AR繊維として知られている)が選択される。ARガラス繊維の例は、Saint−Gobain Vetrotex社が販売するCemFIL(登録商標)及びARcoteX(登録商標)繊維である。
ARガラスは、一般に、酸化ジルコニウム(ZrO2)を含有している。これらのガラス糸は、現行の全ての「耐アルカリ性」ガラス糸(英国特許第1290528号、米国特許第4345037号、米国特許第4036654号、米国特許第4014705号、米国特許第3859106号等に記載のものなど)から選択することができ、好ましくは少なくとも5モル%のZrO2を含有している。本発明のある実施形態において、ガラス糸のガラス成分は、主成分として、SiO2、ZrO2及び少なくともアルカリ性酸化物、好ましくはNa2Oを含有している。
本発明によるガラス糸を形成するために特に使用される耐アルカリ性ガラスの組成物は、英国特許第1290528号に記載の組成物であり、主に、モル%で表された割合の以下の成分から構成されている:62〜75%SiO2;7〜11%ZrO2;13〜23%R2O;1〜10%R´O;0〜4%Al23;0〜6%B23;0〜5%Fe23;0〜2%CaF2;0〜4%TiO2。R2Oは、1種以上のアルカリ性酸化物、好ましくはNa2O、場合によってはLi2O及び/又はK2Oを表し、R´Oは、アルカリ土類酸化物、ZnO及びMnOから選択された1種以上の成分である。
これらの繊維により、圧縮だけでなく屈曲への耐性の向上も可能になる。好ましくは、最良の表面状態を確約するために、分散性の繊維を選択することができる。
加えて、本発明による押出成型されたワークピースは、セメントベースのワークピースよりも軽量である。建物のファサードの壁面等の表面(又は支持体)上に取り付けても、負荷がかかりすぎることはない。
本発明による押出成型されたワークピースは、好ましくは、2g/cm3より低い密度を呈し、液中秤量(hydrostatic weighing)により測定可能である。ワークピースは、好ましくは60%以下、優先的には50%より低い空隙率を呈し、中心部における欠陥が少ないことを表している。
好ましい実施形態において、D50パラメータは50μm以下、更に優先的には10μm〜20μmである。これらの数値は、機械特性にとって最適な範囲である。
好ましくは、より良好な機械特性のために、本発明による押出成型されたワークピースは、25%未満、より優先的には15%未満の炭酸石灰(carbonated lime)、つまり化学式CaCO3のいわゆるカルサイトを包含する及び/又は5%未満、より優先的には1%未満の化学式Ca(OH)2のポートランダイト(Portlandite)を包含する。
本発明による押出成型されたワークピースは、好ましくは4MPa以上、より優先的には6MPa以上のヤング率(Young´s modulus)を有する。伸びは、約0.1%であろう。
本発明による押出成型されたワークピースは、寸法的に安定し、美しい表面外観を呈しており、裸眼ではブリスター及び/又は膨れ及び/又は亀裂は見当たらない。本発明による押出成型されたワークピースは、少なくとも1質量%のガラス繊維の乾燥物を含み得る。
本発明によるワークピースは、特定の外形、特には建築的な様式を表面に付与することができる。例えば、本発明によるワークピースは、モールディング要素、コーニス、持ち送り(braketing)(門、窓)、水平ストリングコース、幅木(baseboard)を形成する。
本発明の目標は、使用しやすく、新しい用途を可能にするケイ酸カルシウム水和物の組成物でもある。
この目標を達成するために、本発明は、
遊離水と、
D50パラメータにより定められた100μm以下の粒度分布を有するシリカと、
消石灰と、
耐アルカリ性ガラス繊維と、
可塑剤と、
凝集剤(cohesion agent)と、
を有し、消石灰とシリカとの質量比が0.7〜1である押出成型可能な組成物も提案する。
シリカ及び消石灰は、オートクレーブ内で反応して、ケイ酸カルシウム水和物を生成することが可能である。石灰の用量、特には炭酸石灰の量を減らすことにより、良好な機械特性を得ることが可能になる。
消石灰とシリカの質量比は、好ましくは約0.8である。
使用される石灰は、乾燥粉末の形態、石灰乳又は石灰ペーストの形態でさえ用いることができる。
超可塑化剤(superplasticizing agent)は、混合物の流体化に寄与し、押出成型を促進する。好ましくは、超可塑化剤は、ポリナフタレンスルホネート又はポリカルボキシレートタイプである。好ましくは、その量は約2質量%である。
凝集剤により、マトリックスの均一性を保証することが可能になる。好ましくは、凝集剤は、メチルヒドロキシエチルセルロース又はヒドロキシプロピルエチルセルロース等の水溶性の非イオン性セルロースエーテルから選択される。好ましくは、その量は、1質量%未満である。
出願人は、ミリメートル単位の粒状分布の砂は確かに押出成型可能ではあるものの、オートクレーブ処理をすると、機械抵抗が低すぎる製品となることを発見した。このため、D50パラメータが100μm以下のより微細なシリカが選択された。
好ましい実施形態において、D50パラメータは50μm以下であり、より優先的には10μm〜20μmである。
本発明による押出成型可能な組成物は、すでに述べた理由により、基本的に、ワークピース用の珪質材料として微細シリカを包含することが有利である。
加えて、処方物が堅すぎたり早く乾燥しすぎないようにするために、水及び/又は可塑剤の用量を調節することができる。例えば、水の量と乾燥物の量との比は、好ましくは約0.4以上であり及び/又は可塑剤のレベルは、約2質量%以上である。
消石灰は、少なくとも90%のCaOから成り得る。石灰は、純粋であることからとりわけ白い。優先的には、ライムフラワー(Lime flower)(恐らくは微粉石灰(lime flour)のこと)が選択される。
加えて、本発明は、目標として、ワークピースを耐アルカリ性ガラス繊維とケイ酸カルシウム水和物をベースにして製造するための方法を有しており、以下の工程、
上記にて定義された組成物を押出成型してフレッシュ(未固化物)と称されるワークピースを形成する工程と、
この未固化のワークピースを予備乾燥させる工程と、
予備乾燥させたワークピースを、150℃より高い温度、好ましくは180℃以上、より優先的には約200℃でオートクレーブ処理する工程と、
を含む。
予備乾燥により、水和反応を妨げることなく、鋳込みに使用された遊離水を取り除き、押出成型された組成物を寸法的に安定させることが可能になる。
直接的にオートクレーブ処理をすると、外観に膨れ、亀裂といった欠陥が生じて、ワークピースが脆くなり、機械抵抗が劣化する傾向がある。
好ましくは、十分な予備乾燥を行うことにより遊離水を最大限取り除いて、好ましくは質量を約15%又は13〜16%損失させる。質量の損失がより大きい、例えば約22%であると、遊離水だけでなく、間違いなく、水和に必要な水の全て又は一部までもが失われる可能性があることから、機械性能が低くなる。例えば、22%の質量損失は、室温での96時間に亘る乾燥又は60℃での24時間に亘る乾燥で得られる。
所定の温度での予備乾燥の時間についても最適なものがある。予備乾燥時間が短縮されると、得られる機械性能は低くなるが、これは欠陥のあるワークピースが得られるからである(水の除去が急速すぎる)。逆に、予備乾燥時間が長すぎると、ワークピースの耐久性が損なわれるほどの石灰の炭酸化につながる。
好ましい実施形態において、予備乾燥は、室温で約48時間〜72時間に亘って行われ、14%の質量損失につながる。
研磨の類の表面処理を、水中にて、炭化ケイ素系の研磨紙の助けを借りて行ってもよい。
本発明の他の有利な詳細及び特徴は、以下の実施例1〜4を読むことにより明らかとなる。
実施例1
ミキサー内で、以下のように処方された組成物を混合する。
・Lhoist社のBoranと称される石灰等の、純度が90%より高い消石灰を34.3質量%
・D50パラメータが17μmに等しいSifraco社のシリカC10等の、微細シリカの乾燥粉末を34.3質量%
・28.5質量%の水
・Cognis社のLomarD等の、ポリナフタレンスルホネート系の可塑剤を1.4質量%
・メチルヒドロキシエチルセルロース等の水溶性の非イオン性セルロースエーテルから選択された凝集剤、例えばAqualon社のCulminal MHEC15000を0.5質量%
・耐アルカリ性ガラス繊維、例えばSaint−Gobain Vetrotex社が販売するCemfil70/30(長さ6、9、12mm)と称される分散性繊維、又は別例として、Saint−Gobain Vetrotex社が販売するCemfil62/2タイプの繊維を0.9質量%(又は、乾燥材料の量に対して1.35%)
優先的には、まず最初に、石灰、シリカ及び繊維を乾燥状態で低速にて混合し、次に水と添加物を加えて高速で混合する。
この組成物を、好ましくは高速で押出成型することにより、欠陥が生じるのを回避する。様々な形状、例えば板状、L字型、少なくとも1つの曲線を描く辺を有する外形のワークピースの作製に対応して、異なる形態のダイを選択する。
押出成型された未固化のワークピースの予備乾燥を35℃で72時間に亘って行うことにより、最大限の遊離水を除去する。
次に、乾燥させたワークピースを、15バール、204℃でオートクレーブ処理する。
このワークピースは、亀裂、膨れが無く、寸法的に安定している。
最後に、水中にて、炭化ケイ素系の研磨紙の助けを借りて研磨表面処理を行い、滑らかな表面を得る。
ワークピースのX線回折分析により、表1に示されるように、異なる相の同定とこれらの相の定量化が可能になる。
Figure 2009542464
この表から、石灰とシリカとが反応して、結晶化された(トバモライト)又は非晶質(CSHゲル)のケイ酸カルシウム水和物が生成されることがわかる。オートクレーブ処理の温度は150℃より高いため、CSHゲルは結晶化してトバモライト結晶を形成する傾向がある。脆弱性の一因となり得るカルサイトの量は限られており、ポートランダイトは検出されない。
押出成型されたワークピースは、白色で軽量である。液中秤量によって測定されたその密度は、約1.7g/cm3に等しい。加えて、ASTM C642−90規格によるその空隙率は、約47%であり、マトリックス中に欠陥がないことを表している。
機械性能は、押出成型された試験片についてEN1170−5規格に準拠して行われる4点曲げ試験によって評価される。この試験は、寸法85mmx350mm、厚さ20mmの試験片についてZWICK1474試験機を用いて行う。クロスヘッド速度は2mm/分であり、中心から中心の間隔は83mmより大きく、250mmより小さい。ヤング率は、約6.5MPa、伸びは0.08%である。
実施例2
押出成型をかさねて促進するために、実施例1の処方に変更を加える。水の用量を29%に増やし、可塑剤の用量を2%に上げる。
押出成型されたワークピースのX線回折分析により、表2に示されるように、異なる相の同定とこれらの相の定量化が可能になる。
Figure 2009542464
カルサイトの割合がより高く、トバモライトは非常に少ない。ヤング率は約4.3MPa、伸びは0.08%である。得られた機械性能は許容範囲内にあるが、実施例1よりはずっと低い。
押出成型されたワークピースは白色、軽量であり、亀裂及び膨れはなく、寸法的に安定したままである。
密度及び空隙率は、実施例1と変わらない。
実施例3
実施例2においてワークピースが呈した機械性能を再度改善するために、予備乾燥時間を最適化した。最良の機械性能は、35℃での48時間に亘る予備乾燥で得られ、約14%の質量損失となる。その際のヤング率は5.2MPaに達し、伸びは0.06%である。
押出成型されたワークピースは白色、軽量であり、亀裂及び膨れはなく、寸法的に安定したままである。その密度及び空隙率に変化はない。
実施例4
実施例1の処方に変更を加える。つまり、可塑剤の用量を2%にまで増やすことにより押出成型を再度促進させ、消石灰のシリカに対する質量比を調節した。より正確には、消石灰の用量を減らして比0.8(37.9%のシリカに対して30.3%の消石灰)を得る。
押出成型されたワークピースのX線回折分析により、表3に示されるように、異なる相の同定とこれらの相の定量化が可能になる。
Figure 2009542464
消石灰の用量を減らすことにより、機械性能を大幅に改善することが可能になる。脆弱性の一因となり得るカルサイトの割合は、限られる。このため、消石灰の殆どがシリカと化合してケイ酸カルシウム水和物(非晶質又は結晶化ゲルの形態)となる。ヤング率は高く約6.9MPa、伸びは0.1%である。
押出成型されたワークピースは白色、軽量であり、亀裂及び膨れがなく、寸法的に安定したままである。その密度及び空隙率に変化はない。
実施例1〜4で説明した押出成型されたワークピースは、化粧用、装飾用又は建築用ワークピース、特にモールディング要素、コーニス、持ち送り、幅木として非常によく適している。

Claims (19)

  1. 消石灰と、D50パラメータにより定められた粒度分布が100μm以下のシリカとの反応によって本質的に得られる、ケイ酸カルシウム水和物における耐アルカリ性ガラス繊維のベースの押出成型されたワークピース。
  2. 前記ケイ酸カルシウム水和物が、前記シリカと前記消石灰との反応によってのみ得られることを特徴とする、請求項1に記載の押出成型されたワークピース。
  3. 前記D50パラメータが、50μ以下、好ましくは10μm〜20μmであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の押出成型されたワークピース。
  4. 密度2g/cm3未満を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の押出成型されたワークピース。
  5. 空隙率60%未満、好ましくは50%以下を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の押出成型されたワークピース。
  6. 4MPa以上のヤング率、好ましくは6MPa以上のヤング率を有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の押出成型されたワークピース。
  7. 25%未満の炭酸石灰から成る及び/又は5%未満のポートランダイトから成ることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の押出成型されたワークピース。
  8. 部材を形成することを特徴とする、請求項1から7の1つに記載の押出成型されたワークピース。
  9. 化粧用、装飾用又は建築用ワークピース、特に以下のワークピース:モールディング要素、コーニス、持ち送り、幅木の少なくとも1つであることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の押出成型されたワークピース。
  10. 遊離水と、
    D50パラメータにより定められた粒度分布が100μm以下のシリカと、
    消石灰と、
    耐アルカリ性ガラス繊維と、
    可塑剤と、
    凝集剤と、
    から成り、前記消石灰と前記シリカとの質量比が、0.7〜1である押出成型可能な組成物。
  11. 前記消石灰と前記シリカとの質量比が、約0.8であることを特徴とする、請求項10に記載の押出成型可能な組成物。
  12. 前記D50パラメータは50μm以下、好ましくは10μm〜20μmであることを特徴とする、請求項10又は11に記載の押出成型可能な組成物。
  13. 前記組成物は、珪質材料として前記シリカを本質的に含有することを特徴とする、請求項10〜12のいずれかに記載の押出成型可能な組成物。
  14. 前記消石灰が、少なくとも90%のCaOを含有していることを特徴とする、請求項10〜13のいずれかに記載の押出成型可能な組成物。
  15. 前記可塑剤が、ポリナフタレンスルホネート系又はポリカルボキシレート系であり、好ましくは前記可塑剤のレベルは約2質量%であることを特徴とする、請求項10〜14のいずれかに記載の押出成型可能な組成物。
  16. 前記凝集剤は、メチルヒドロキシエチルセルロース又はヒドロキシプロピルエチルセルロース等の水溶性の非イオン性セルロースエーテルから選択され、好ましくはそのレベルが1質量%未満であることを特徴とする、請求項10から15の1つに記載の押出成型可能な組成物。
  17. ワークピースを耐アルカリ性ガラス繊維及びケイ酸カルシウム水和物をベースにして製造するための方法であり、以下の工程、
    請求項10〜16のいずれかに記載の組成物を押出成型して未固化のワークピースを形成する工程と、
    前記未固化のワークピースを予備乾燥させる工程と、
    前記予備乾燥させたワークピースを、150℃より高い温度でオートクレーブ処理する工程と、
    を含むことを特徴とする方法。
  18. 前記予備乾燥は、質量損失が約15%となるものであることを特徴とする、請求項17に記載の製造方法。
  19. 前記予備乾燥が、環境大気下において、約48時間〜72時間に亘って行われることを特徴とする、請求項17又は18に記載の製造方法。
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