JP2009540906A - イオン泳動的な電気輸送デバイス - Google Patents
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Abstract
経皮的な薬物送達用の電気輸送デバイスは、ある数の電極及びある数の電極へ駆動の信号を供給するための駆動の回路部品を有する。電極は、行及び列において駆動の回路部品へ接続される。駆動の回路部品は、電極の行へ行信号を供給するための行駆動の回路部品、及び、電極の列へ列信号を供給するための列駆動の回路部品を有する。予め決められた電極は、電極の対応する行への行信号及び電極の対応する列への列の信号を供給することによって個々にアドレス可能なものである。
Description
本発明は、経皮的な薬物送達に関係する。特に、本発明は、皮膚を通じて薬物を送達させるためのイオン泳動的な電気輸送デバイスに関係する。
経皮的な薬物送達は、伝統的な経口的な又は注入/注射投与を超えるある数の利点を備えた薬物投与の有効な方法である。経皮的な薬物送達については、物質の浸透に対する皮膚の障壁を克服することは、必要なことである。さらに、障壁は、安全な及び可逆的な方式で克服されるべきである。経口的な又は注入/注射投与を超える経皮的な薬物送達の上に述べられた利点は、数ある中で、胃腸の災難を回避すること;肝臓の初回通過効果を回避すること;短い治療的な半減期を備えた薬物の有効な使用を許容すること;制御された及び持続された薬物送達を可能とすること;不利な反応の場合における急速な中止を許容すること;並びに増加させられた患者の応諾を含む。
現行で利用可能な経皮的な生産物の圧倒的な大多数は、受動的なパッチ及びゲルである。しかしながら、拡張された範囲の薬物を経皮的に送達させることの医療の必要性は、受動的なパッチから制御された薬物送達を能動的に可能とするデバイスへのシフトを要求する。能動的な送達技術は、もしかすると閉じられたループシステムにおける、制御された(例.時限式の)薬物送達用の高性能な電子機器の使用を潜在的に可能とする。
知られた能動的な送達方法は、イオン泳動である。イオン泳動においては、電場は、皮膚障壁を横切って(一次的に帯電させられた)薬物分子の輸送を向上させるために使用される。図1において、先行技術のイオン泳動的なデバイス1は、図解される。イオン泳動的なデバイス1は、皮膚SKに置かれる電流源CS、陽極の電極区画AN、及び陰極の電極区画CAからなる。区画AN、CAは、相互に分離される。薬物D+及びそれの対イオンA−を備えた処方は、電極区画の一方に、図解された事例においては陽極の区画ANに、特に同じ電荷を帯びる区画に、置かれる。
一般的に使用された電極対は、図解されるような、Ag/AgCl対である。Ag陽極で起こる電気化学は、陽極の区画における処方においてCl−イオンの存在を要求する。これらのイオンは、処方へのNaCl分子の追加によって提供されることがある。陽極の区画ANに存在するCl−イオンは、電子e−を解放する一方で、AgClを形成するためにAg分子と反応する。陽極の区画ANにおける電気的中性を維持する為には、陽イオンは、陽極の区画ANの中から及び皮膚SKの中へ移動するものでなければならない、又は、陰イオンは、皮膚SKを離れると共に陽極の区画ANに入るものでなければならない、のいずれかである。
陰極CAでは、AgClは、金属性のAgを形成するために電流源CSからの電子によって還元されると共にCl−イオンは、陰極の区画CAに存在する処方において解放される。再度、陰極の区画における電気的中性を維持するために、陰イオンは、陰極の区画CAの中から及び皮膚SKの中へ移動することを必要とする、又は、陽イオンは、陰極の区画CAに入ることを必要とする、のいずれかである。電気的な回路は、皮膚SKに存在するイオン、主としてNa+及びCl−、によって完了させられる。
電流Iが、電流源CSによって印加されるとき、電場は、陽極の区画ANから皮膚SKを通じて陰極の区画CAに向かって正に帯電させられた分子Na+、D+を駆動する。負に帯電させられた分子Cl−、A−は、反対の方向に駆動される。
合計の電気泳動的なフラックスは、二つの輸送機構:電気移動及び電気浸透によって形成される。電気移動は、電場の存在におけるイオンの移動を指すと共に、印加された電流の密度に比例するものである。電気浸透は、電流の流動によって誘起された体積の流動を指す。分子のレベルでは、電気浸透は、皮膚SKが約4の等電点(pI)を有するという事実から結果として生じるものとして考察されることができる。その結果として、皮膚SKは、生理学的な酸性度(pH値)で負に帯電させられたものになる。このような帯電させられた膜を横切った電場の印加は、皮膚の事例においては、それの陽イオン透過選択性を生じさせる、膜電荷を中和する為に、対イオンの移動に有利である。これは、次には、陽極から陰極への方向における溶媒の流動に帰着する。これは、(i)陽イオンが、電気移動に追加で第二の駆動の力から利益を得ると共に(ii)中性の分子が、陽極のイオン泳動によって送達させられることができることを意味する。
知られたイオン泳動的なデバイスは、固体の間における皮膚のインピーダンスにおける差異にかかわらず電流が望まれたレベルに保たれることを保証するために一定の電流源によって動力が供給される。皮膚刺激が、印加された電流の電流密度に関係することは、このようなイオン泳動的なデバイスにおいて見出されてきたことである。200μA/cm2の電流密度の閾値より下の電流密度は、非刺激性のものであるとして一般に考慮される。その電流密度の閾値より上の電流密度は、しばしば、皮膚刺激に帰着する。500μA/cm2の電流密度より上で、痛みは、典型的には、気づかれる。皮膚のインピーダンスにおける相当な変動のおかげで、通常では皮膚のより導電性のエリアにおける皮膚刺激又は火傷を引き起こすものである、10から1までのものと同程度に高い電流密度における変動が、起こることがあることは、見出されてきたことである。
この問題を克服するために、イオン泳動的なデバイスにおいて電極のアレイを使用ことは、例.米国特許第5,310,403号明細書及び米国特許第4,211,222号明細書から、知られたことである。このようなデバイスにおいては、電極の少なくとも一つは、ある数の区分された電極を備える。数ある中で、米国特許第4,211,222号明細書は、従来の電極アレイ、例.複数の正の及び負の電極、の使用を開示する。しかしながら、これらの電極は、過度の電流が、他のエリアと比べて顕著により低い皮膚のインピーダンスを有する皮膚のエリアに接触する電極の部分から皮膚を通じて引き出されることを予防するものではない。
米国特許第5,310,403号明細書は、印加された電流の電流密度が電極の全体のエリアにわたって実質的に一定のままである電極の対を有するイオン泳動的なデバイスを開示する。デバイスは、少なくとも一つの区分された電極及び電流送達回路を備える。しかしながら、このように感電の方法を限定するものである、各々の分割された電極当たりに形成された一定の電流回路は、装置の構築を複雑なものとすると共に費用の問題を提起する。
先行技術の問題は、一つの外部の電気的な接続が、局所的な電流密度を制御するために各々の電極(又は電極の組み)に要求されるというものである。その結果、単一のデバイスにおいて実現されることができる区画の数が、電気的な接続に要求された空間が禁制になる際に限定されるので、区画の数は、限定される。
区分された電極及び対応する電流送達回路部品の使用の他に、電流の印加されたレベルと関連させられた体の刺激を低減するための抗炎症剤の送達によって電気輸送送達の間における皮膚刺激を低減することは、また知られたことである。この目的のために、複数の薬物リザーバ(区画)の使用は、知られる。
さらに、薬物及び抗炎症剤の送達の他に、多数のタイプの薬物及び/又は化学的な皮膚浸透エンハンサーを解放することは、また望まれたことである。よって、皮膚刺激を低減するための区分された電極についての必要性の他に、並行して個々に制御可能なものであるリザーバ/区画のアレイは、また、一つと比べてより多い化学物質を解放することの可能性を提供するために望まれる。
米国特許第5,310,403号明細書
米国特許第4,211,222号明細書
本発明の目的は、電気輸送デバイス、特に、相対的に大きい数の個々に制御可能な区画を有する、イオン泳動的な経皮的な薬物送達デバイス、を提供するということである。
ある態様において、本発明は、経皮的な薬物送達用の電気輸送デバイスを提供するが、電気輸送デバイスは、ある数の電極及びある数の電極へ駆動の信号を供給するための駆動の回路部品を備えるものであると共に、電極は、行及び列において駆動の回路部品へ接続されると共に、駆動の回路部品は、予め決められた電極が、電極の対応する行への行信号及び電極の対応する列への列信号を供給することによって個々にアドレス可能なものであるというように、電極の行へ行信号を供給するための行駆動の回路部品;及び電極の列へ列信号を供給するための列駆動の回路部品:を備えるものである。電気輸送デバイスが、第二の数の電極(即ち、マトリックスの形態で接続されることを必要とするものではない共通の電極又は他の電極)をさらに具備することがあることは、観察されたことである。
ある実施形態において、本発明は、経皮的な薬物送達用の電気輸送デバイスを提供する。電気輸送デバイスは、薬物送達素子のアレイ及び駆動の回路部品を備える。薬物送達素子のアレイは、少なくとも一つの陽極の区画;少なくとも一つの陰極の区画;少なくとも一つの電流源;並びに、少なくとも一つの陽極及び少なくとも一つの陰極を提供するための少なくとも一つの陽極の区画及び少なくとも一つの陰極の区画にわたって分配される並びに陽極及び陰極の間に電流を発生させるための動力源へ接続可能なものであるある数の電極を備える。駆動の回路部品は、ある数の電極へ駆動の信号を供給するために構成される。電極は、行及び列における駆動の回路部品へ接続される。駆動の回路部品は、電極の行へ行信号を供給するための行駆動の回路部品及び電極の列へ列信号を供給するための列駆動の回路部品を備える。陽極及び陰極を備える、電極の予め決められた対は、電極の対応する行への行信号及び電極の対応する列への列信号を供給することによってアドレス可能なものである。
本発明に従った電気輸送デバイスにおいて、薬物送達素子のアレイの各々の薬物送達素子には、制御回路部品へそれを接続するワイヤの別個の組みが提供された、先行技術とは違って、薬物送達素子は、行及び列において動作可能に配置される。単一の行への行信号及び単一の列への列信号を供給することによって、前記の単一の行及び前記の単一の列の両方の部分である単一の薬物送達素子のみが、アドレス指定される。このように、各々の薬物送達素子は、個々に制御可能なものである。
電極の行が、一つの又はより多くの電極を備えることがあると共に電極の列が、一つの又はより多くの電極を備えることがあることは、留意されることである。さらに、機能的には、行及び列は、相互に交換可能なものである。そのように、電気輸送デバイスの機能が、行又は列に関係して記載される又は請求されるとき、機能は、同様に、それぞれ、列又は行によって提供されることがある。
このように、本発明に従った電気輸送デバイスは、マトリックスの技術、及び、好ましくは例.表示デバイス(LCD)において液晶のアレイを駆動するという技術において、知られるようなアクティブマトリックスのトポロジーを用いる。本発明に従った電気輸送デバイスは、当技術において知られたもののような、a−Si、LTPS、又は有機のトランジスタ技術というような、大きい面積の電子機器技術を使用することで製造されることがある。ガラス又は適切なプラスチックというような、様々な基体は、使用されることがある。特に、EPLARと称された知られた製造の工程は、患者の皮膚における使用に好都合なものである、フレキシブルな基体又は等角の基体における電気輸送デバイスを製造するために使用されることがある。
本発明に従った電気輸送デバイスは、103個−106個のオーダーの数というような、大きい数の個々に制御可能な電極を有する電気輸送デバイスを可能とする。大きい数の個々に制御可能な電極は、薬物送達素子の陽極又は陰極のような電極当たりの電流密度を制御することによって薬物送達率制御を可能とする。個々に制御可能な電極は、実質的に同じ量の電流が、患者の皮膚のインピーダンスと独立に、各々の電極を通じて流れるというように、使用されることがある。
アクティブマトリックスのトポロジーは、有効なデバイスエリア、即ち、合計のデバイスエリアに関して現実の薬物送達に使用されたデバイスのエリアが、増加させられることを許容するが、それは、電流密度における増加が、皮膚刺激を引き起こすことがあるので、薬物送達の率が、電流密度の代わりに接触エリアを増加させることによってこのように改善されることがある際に、好都合なことである。
ある実施形態においては、陽極の区画及び/又は陰極の区画は、解放可能に薬物を保持するためのある数のリザーバを備える。各々のリザーバは、それぞれの区画へと薬物を解放するための各々のリザーバの個々の制御を可能とする少なくとも一つの電極へ接続される。このように、抗炎症剤、浸透エンハンサーというような、ある数の異なる薬物及び/又は他の化学物質は、ある数の個々のリザーバ、即ち、解放区画、から解放されることがある。リザーバを制御するためのある数の技術は、利用可能なものである。例えば、密閉された体積の化学物質をシールする薄い蓋は、電圧ポテンシャル又は電流を使用することで開かれることがある。あるいは、リザーバは、スポンジに類似して、関心のある化学物質を保持する、化学的に架橋された高分子電解質(例.ポリアクリル酸塩)というような、ゲルを備えることがある。電圧又は電流信号の印加の際に、ゲルは、それが、送達のための陽極の又は陰極の区画において利用可能なものになるというように、少なくとも化学物質の部分を解放するために‘圧迫された’ものであることがある。電気分解が、電極の近くで起こることができる際に、ACの電場は、好ましいことである。別の機械は、温度変動における溶媒/重合体の相互作用パラメーターの変動であるが、それは、次には、電圧又は電流信号の印加によって引き起こされることがある。典型的には、ゲルが、温度の増加の際に解膨潤すると共に溶媒を追い出す上部臨界完溶温度(upper critical solution temperature)(UCST)の架橋された重合体システムは、使用される。このように、電気的な信号は、解放される化学物質の量を決定することがある。
アクティブマトリックスのトポロジーは、同様に、薬物送達を制御するためのパルス化された電圧、又は、電流の源又は電場又は電流というような電気的なエネルギーが、患者の体の中への若しくは患者の体の中からの化学物質若しくは流体の経皮的な輸送を促進させるために使用される経皮の電極アレイを使用することで、電気輸送デバイスというような、相対的に大きい数の電極を備える他の種類の電気輸送デバイスにおいて好都合に用いられることがある。
以後に、本発明及びさらなる好都合な特徴が、限定するものではない実施形態を図解する添付された図面を参照して、より詳細に記載されると共に解明されるが、それにおいて、
図1は、先行技術のイオン泳動的なデバイスを概略的に示す;
図2A−2Bは、本発明に従った電気輸送デバイスの、相対的に、第一の及び第二の実施形態の上面図を概略的に示す;
図2C−2Dは、それぞれ、図2A−2Bに従った電気輸送デバイスの第一の及び第二の実施形態の断面図を概略的に示す;
図3A−3Bは、本発明に従った電気輸送デバイスの、それぞれ、第三の及び第四の実施形態の上面図を概略的に示す;
図3C−3Dは、それぞれ、図3A−3Bに従った電気輸送デバイスの第三の及び第四の実施形態の断面図を概略的に示す;
図4は、本発明に従った電気輸送デバイスにおける使用のためのアクティブマトリックスのトポロジーを概略的に図解する;
図5は、図4に従ったアクティブマトリックスのトポロジーにおける使用のための制御回路の第一の実施形態を概略的に図解する;
図6は、図4に従ったアクティブマトリックスのトポロジーにおける使用のための制御回路の第二の実施形態を概略的に図解する;
図7は、図4に従ったアクティブマトリックスのトポロジーにおける使用のための制御回路の第三の実施形態を概略的に図解する;
図8は、図4に従ったアクティブマトリックスのトポロジーにおける使用のための制御回路の第四の実施形態を概略的に図解する;
図9Aは、本発明に従った電気輸送デバイスの第五の実施形態の上面図を概略的に示す;及び
図9Bは、図9Aに従った電気輸送デバイスの第五の実施形態の断面図を概略的に示す。
図1は、先行技術のイオン泳動的なデバイスを概略的に示す;
図2A−2Bは、本発明に従った電気輸送デバイスの、相対的に、第一の及び第二の実施形態の上面図を概略的に示す;
図2C−2Dは、それぞれ、図2A−2Bに従った電気輸送デバイスの第一の及び第二の実施形態の断面図を概略的に示す;
図3A−3Bは、本発明に従った電気輸送デバイスの、それぞれ、第三の及び第四の実施形態の上面図を概略的に示す;
図3C−3Dは、それぞれ、図3A−3Bに従った電気輸送デバイスの第三の及び第四の実施形態の断面図を概略的に示す;
図4は、本発明に従った電気輸送デバイスにおける使用のためのアクティブマトリックスのトポロジーを概略的に図解する;
図5は、図4に従ったアクティブマトリックスのトポロジーにおける使用のための制御回路の第一の実施形態を概略的に図解する;
図6は、図4に従ったアクティブマトリックスのトポロジーにおける使用のための制御回路の第二の実施形態を概略的に図解する;
図7は、図4に従ったアクティブマトリックスのトポロジーにおける使用のための制御回路の第三の実施形態を概略的に図解する;
図8は、図4に従ったアクティブマトリックスのトポロジーにおける使用のための制御回路の第四の実施形態を概略的に図解する;
図9Aは、本発明に従った電気輸送デバイスの第五の実施形態の上面図を概略的に示す;及び
図9Bは、図9Aに従った電気輸送デバイスの第五の実施形態の断面図を概略的に示す。
図面において、同様の符号は、同様の構成要素を指す。図1は、上に詳細に記載されたような先行技術のイオン泳動的なデバイス1を図解する。以下において、本発明は、イオン泳動的なデバイス1を参照して解明される。しかしながら、本発明、特にアクティブマトリックスのトポロジーの使用は、上に述べられたように、他の電気輸送デバイスへもまた適用可能なことである。
図2Aは、陽極の区画AN及び陰極の区画CAの上面図を示す。陽極の及び陰極の区画AN、CAは、図1に図解されたようなイオン泳動的なデバイスの第一の実施形態の部分である。各々の区画AN、CAは、ある数の電極ELを備える。図2Cは、断面側面図における及び患者の皮膚SKに位置決めされた第一の実施形態を示す。
図2Bは、陽極の区画AN及び陰極の区画CAの上面図を示す。陽極の及び陰極の区画AN、CAは、図1に図解されたようなイオン泳動的なデバイスの第二の実施形態の部分である。陽極の区画ANは、ある数の電極ELを備える。陰極の区画は、陽極の区画ANにおいて位置決めされた各々の陽極の電極ELのための陰極として機能する一つの電極ELを備える。図2Dは、断面側面図における及び患者の皮膚SKに位置決めされた第二の実施形態を示す。同様にして、陰極の区画CAが、ある数の電極ELを備えることがあると共に陽極の区画ANが、単一の電極ELを備えることは、留意されることである。
図2A−2Dの実施形態において、送達される化学物質は、区画AN、CAの少なくとも一つに存在するものである。電極ELの数は、例えば、上に述べられたように、薬物送達率及び/又は電流密度の制御を可能とするために、提供されることがある。この目標のために、各々の電極ELは、電流を発生させる又は電流を発生させないために個々に制御可能なものである。
図3Aは、陽極の区画ANのアレイ及び(図面に示されたものではない(?))陰極の区画CAのアレイの上面図を示す。陽極の及び陰極の区画AN、CAは、図1に図解されたようなイオン泳動的なデバイスの第三の実施形態の部分である。各々の区画AN、CAは、少なくとも一つの電極ELを備える。図3Cは、断面側面図における及び患者の皮膚SKに位置決めされた第三の実施形態を示す。
図3Bは、陽極の区画ANのアレイ及び陰極の区画CAの上面図を示す。陽極の及び陰極の区画AN、CAは、図1に図解されたようなイオン泳動的なデバイスの第四の実施形態の部分である。陽極の区画ANは、各々、少なくとも一つの電極ELを備える。陰極の区画CAは、陽極の区画ANにおいて位置決めされた各々の陽極の電極ELのための陰極として機能する一つの(図解されたようなもの)又はより多くの(図2Aを比較参照のこと)電極ELを備える。図2Dは、断面側面図における及び患者の皮膚SKに位置決めされた第四の実施形態を示す。同様にして、陰極の区画CAが、各々が少なくとも一つの電極ELを備える区画CAのアレイを備えることがあると共に、陽極が、少なくとも一つの電極ELを備える単一の陽極の区画ANにおいて形成されることがあることは、留意されることである。
図3A−3Dの実施形態において、送達される化学物質は、区画AN、CAの少なくとも一つに存在するものである。ある数の陽極の区画AN及び/又はある数の陰極の区画CAがあるので、ある数の異なる化学物質、例.薬物は、各々の区画において各々の電極の個々の制御によって経皮的に送達されることがある。このように、ある数の区画AN、CA及び対応する電極ELは、例えば、上に述べられたように、薬物送達率及び/又は電流密度の制御を可能とするために、及び/又は、異なる薬物の、順次に又は同時に、のいずれかでの、送達の別個の制御を可能とするために、提供されることがある。例えば、第一の薬物は、第二の薬物の送達の後の予め決められた時間の期間で送達されることがある。
図4−8は、より詳細に、アクティブマトリックスのトポロジー及び本発明の実施形態、例.図2A−3Dにおいて図解された第四の実施形態、を備えた使用のための制御を図解する。
図4は、選択ドライバー回路SD、データドライバー回路DD、並びに、各々が制御回路CC並びに第一の電極EL1及び第二の電極EL2を備える薬物送達素子DDEを備える、ある数のセルCEを備えるアクティブマトリックスのトポロジーの実施形態を示す。各々のセルCEは、特に各々の制御回路CCは、ある数の選択ラインSL1−SL3の一つ及びある数のデータラインDL1−DL3の一つへ接続される。ある数の選択ラインSL1−SL3は、互いにセルCE及び選択ドライバー回路SDを接続する。ある数のデータラインDL1−DL3は、互いにセルCE及びデータドライバー回路DDを接続する。
図解されたもののように、薬物送達素子DDEは、行及び列において配置される。選択ドライバー回路SDによって発生させられた及び第一の選択ラインSL1に供給された選択信号は、このように、セルCEの第一の行の各々の制御回路CCへ供給される。同様にして、データドライバー回路DDによって発生させられた及び第一のデータラインDL1に供給されたデータ信号は、このように、セルCEの第一の列の各々の制御回路CCへ供給される。しかしながら、制御回路CCは、選択信号及びデータ信号の両方が、供給されるときのみ、制御回路CCが、現実にデータ信号を受信するというように、設計される。一つのセルCEのみが、前記の第一の選択ラインSL1及び前記の第一のデータラインDL1の両方へ接続されるので、前記の一つのセルCEのみは、データラインDL1においてデータ信号を受信することになる。このように、各々の薬物送達素子DDEは、個々にアドレス可能なものである。
ある実施形態において、各々の制御回路CCは、スイッチ素子を備える。スイッチ素子は、対応する選択ラインSLにおける選択信号によって動作させられる。このように、選択信号が、対応する選択ラインSLへ供給されるとすれば、スイッチ素子は、導電性のものへ切り替えられるが、それによって薬物送達素子DDE及び対応するデータラインDLの間における電気的な接続を提供するものである。このように、対応するデータラインDLに供給されたデータ信号は、薬物送達素子DDEへ供給される。データ信号は、例えば、薬物送達素子DDEの第二の電極EL2へ供給されるための電流であることがある、又は、それは、適切な電圧信号であることがある。同じ選択ラインSLへ付けられた他の薬物送達素DDEが、活動させられることを必要とするものではないとすれば、それらは、ゼロのデータ信号を受信するはずである。スイッチ素子は、例えば、トランジスタ、ダイオード、又はMIMダイオードデバイスであることがある。
さらなる実施形態において、各々の制御回路CCは、例.DRAMタイプの回路に配置された、二つのスイッチ素子を備える。一つのスイッチ素子は、対応する第一の選択ラインSLにおける選択信号によって動作させられる。別のスイッチ素子は、対応する第二の選択ラインSLにおける選択信号によって動作させられる。このように、選択信号が、対応する二つの選択ラインSLへ供給されるとすれば、スイッチ素子は、導電性のものに切り替えられるが、それによって薬物送達素子DDE及び対応するデータラインDLの間における電気的な接続を提供するものである。このように、対応するデータラインDLに供給されたデータ信号は、単一の薬物送達素子DDEへ供給される。データ信号は、例えば、薬物送達素子DDEの第二の電極EL2へ供給されるための電流であることがある、又は、それは、適切な電圧信号であることがある。スイッチ素子は、例えば、トランジスタ、ダイオード、若しくはMIMダイオードデバイスである、又はそれらのいずれの組み合わせでもあることがある。
薬物送達素子DDEは、上に述べられたようなイオン泳動的なシステムというような、(経皮的な)薬物送達のための電気輸送システムを備えると共に、追加のアクチュエートする又は検知するシステムを備えることがある。薬物送達素子DDEは、また、(図9A−9Bに関係して以下に説明されるように)可逆的に又は不可逆的に解放されることができる化学物質(例.薬物)リザーバを備えることがある。イオン泳動の場合において、皮膚が、薬物送達素子DDEの部分と考慮されることがあることは、留意されることである。薬物送達素子DDEが、能動的な、例.トランジスタ、ダイオード、又は、受動的な、例.抵抗体、容量、電極の両方であることがある、ある数の構成部品を備えることがあることは、さらに留意されることである。追加で、制御回路が、能動的なもの及び/又は受動的なものであることがある、ある数の構成部品を備えることがあることは、留意されることである。
選択ドライバー回路SD及び/又はデータドライバー回路DDは、望まれるとすれば、それぞれ、一つの又はより多くの選択ラインSL又はデータラインDLへ同時に信号を提供することが可能なものであることがある。ある実施形態において、デマルチプレクサの機能を有するより単純なドライバー回路は、用いられることがある。そして、ドライバー回路、例えば、データドライバー回路DDは、データ信号発生回路及びデマルチプレクサ回路を備えることがある。単一のデータ信号は、デマルチプレクサ回路へ供給されることがある。デマルチプレクサ回路は、データラインDL1−DL3の一つへ信号の経路を定めるが、それによって選択信号を供給する選択ラインSLへ接続された及びデータラインDL1−DL3の前記の一つへ接続された薬物送達素子DDEを活動させるのみである。
以上で、データ信号として、各々の薬物送達素子DDE用の電気的な信号、即ち、イオン泳動的なシステムの電極EL2用の電流、を提供することは、考慮されたことである。このように、データドライバー回路DDは、ある時間に単一の薬物送達素子DDEを活動させることができるのみである。その結果として、同じデータドライバー回路へ付けられた薬物送達素子DDEは、順次に活動させられることができるのみである。これは、定常的な送達率を維持することを困難なこととする。さらには、駆動の回路が、要求されるとすれば、漏出効果のせいによる電流の喪失無しにデータドライバー回路から薬物送達素子DDEへ電流をもたらすことは、可能なものではないことがある。
この理由のために、図5に図解されたもののように、制御回路CCの第一の実施形態は、アクティブマトリックスの技術に基づいた集積された電流源を備える。制御回路CCは、第一の選択トランジスタT1及び第二のトランジスタT2として具現化された局所的な電流源を備える。第一のトランジスタT1のゲートは、選択ラインSLを通じて選択ドライバー回路SDへ接続される。第一のトランジスタT1のソースは、データラインDLを通じてデータドライバー回路DDへ接続される。第一のトランジスタT1のドレインは、第二のトランジスタT2のゲートへ接続される。第二のトランジスタT2のソースは、動力供給電圧Vsへ接続される。第二のトランジスタT2のドレインは、薬物送達素子DDEの電極へ接続される。
動力供給電圧Vsから第二のトランジスタT2を通じて薬物送達素子DDEへ流動する電流は、第二のトランジスタT2のゲートにおける電圧によって定義される、即ち、トランジスタの相互コンダクタンスは、
I=α(Vs−Vgate−Vt)2 (式1)
によって定義されるが、それにおいて、Iは、相互コンダクタンスである、αは、定数である、Vgateは、第二のトランジスタT2のゲートにおける電圧であると共に、Vtは、第二のトランジスタT2の閾値電圧である。
I=α(Vs−Vgate−Vt)2 (式1)
によって定義されるが、それにおいて、Iは、相互コンダクタンスである、αは、定数である、Vgateは、第二のトランジスタT2のゲートにおける電圧であると共に、Vtは、第二のトランジスタT2の閾値電圧である。
動作中に、選択信号が、選択ラインSLに供給されるとき、第一のトランジスタT1は、導電性のものであるが、それによって、データラインDL及び第二のトランジスタT2のゲートを電気的に接続するものである。このように、データラインにおける電圧が、第二のトランジスタT2のゲートにおける電圧を決定する際に、第二のトランジスタT2を通じた薬物送達素子DDEへの電流は、データラインDLに供給された電圧によって制御されることがある。このように、本実施形態においては、データ信号は、第二のトランジスタT2によって薬物送達素子DDEへ供給されるための電流の量を指し示す電圧信号である。
上に記載された実施形態においては、薬物送達素子DDEは、選択信号及びデータ信号が供給されるとき、活動させられるのみである。しかしながら、制御回路CCの中へと記憶デバイス、例.容量素子又はトランジスタに基づいた記憶素子、を組み込むことは、好都合なことであるが、それによってアドレス期間が完了させられた後にデータ信号を蓄積することを可能とするものである。このように、アレイを横切ったいずれの点でも、ある数の同時に活動させられた薬物送達素子DDEを有することは、可能なことである。このような記憶デバイスが、利用可能なものであるとすれば、別個の制御信号は、薬物送達素子DDEを不活発にすることが要求されることがあることは、留意されることである。さらに、記憶素子を加えることは、薬物送達素子DDEへ供給された駆動の信号が、より長い時間の間に印加されることを許容するが、それによって、薬物送達率は、より良好に制御されることができる。図6は、このような記憶素子を備える制御回路CCを図解する。
図6において図解されたもののような、第二の実施形態は、容量C1として具現化された記憶素子を除いては、図5に図解されたもののような、第一の実施形態に実質的に類似のものである。容量C1の第一の端子は、動力供給電圧Vsへ接続されると共に、容量C1の第二の端子は、第一のトランジスタT1のドレイン及び第二のトランジスタT2のゲートへ接続される。
動作中に、アドレス期間の間に、第二のトランジスタT2のゲートにおける電圧は、容量C1に蓄積される。アドレス期間が、終了してしまった、即ち、データ信号及び/又は選択信号が、もはや供給されないとき、第二のトランジスタT2のゲートにおける電圧は、容量C1によって供給された電圧によって実質的に一定のレベルに保持される。
上に述べられたもののように、本発明に従った電気輸送デバイスは、大きい面積の電子機器を使用することで好都合に製造されることがある。しかしながら、このような大きい面積の電子機器に基づいた一定の電流の源のアレイは、基体を横切った、能動的な素子、例.トランジスタ、の性能における不均一性を呈示することがある。例えば、LTPS技術の事例においては、移動度因子Mf及びトランジスタの閾値電圧Vtの両方が、(相互に付近に位置を定められたトランジスタについてもまた)ランダムに変動することは、知られたことである。例として、図6を参照すると、仮にLTPSトランジスタが、二つのトランジスタを備える相互コンダクタンス回路に基づいた局在化させられた電流源として使用されたとすれば、各々の電流源の出力は、
Iout=β・Mf・(Vs−Vgate−Vt)2 (式2)
によって定義されるであろうが、それにおいて、Ioutは、出力電流である、βは、定数である、Mfは、移動度因子である、Vgateは、電流源のトランジスタのゲートにおける電圧であると共に、Vtは、電流源のトランジスタの閾値電圧である。
Iout=β・Mf・(Vs−Vgate−Vt)2 (式2)
によって定義されるであろうが、それにおいて、Ioutは、出力電流である、βは、定数である、Mfは、移動度因子である、Vgateは、電流源のトランジスタのゲートにおける電圧であると共に、Vtは、電流源のトランジスタの閾値電圧である。
図7は、閾値電圧Vtのランダムな変動が、閾値電圧補償回路によって少なくとも部分的に補償される制御回路CCの第三の実施形態を図解する。図解された閾値電圧補償回路が、単に例示的な実施形態であることは、留意されることである。他の適切な回路が、当技術において知られると共に同様に用いられることがある。
図7に図解された第三の実施形態は、第一のトランジスタT1、それのゲートは、第一の選択ラインSL1へ接続されると共に、それのソースは、データラインDLへ接続される;第二のトランジスタT2、それのソースは、動力供給電圧Vsへ接続される;第三のトランジスタT3、それのゲートは、第二の選択ラインSL2へ接続される、それのソースは、第二のトランジスタT2のゲートへ接続されると共に、それのドレインは、第二のトランジスタT2のドレインへ接続される;及び、第四のトランジスタT4、それのゲートは、第三の選択ラインSL3へ接続される、それのソースは、第二のトランジスタT2のドレインへ接続されると共に、それのドレインは、薬物送達素子DDEの電極へ接続される;を備える。さらに、第三の実施形態は、動力供給電圧Vs及び第一のトランジスタT1のドレインの間に接続された第一の容量C1並びに第一のトランジスタT1のドレイン及び第二のトランジスタT2のゲートの間に接続された第二の容量C2を備える。
動作中に、第一のトランジスタT1及び第三のトランジスタT3が、それぞれ、第一の及び第二の選択ラインSL1及びSL2における適切な選択信号によって導電性のものに切り替えられる一方で、電力供給電圧Vsというような、基準電圧は、データラインDLに供給される。そして、第四のトランジスタT4は、第三の選択ラインSL3における適切な選択信号によってパルス化されるが、それによって第二のトランジスタT2を導電性のものに切り替えるものである。第三の選択ラインSL3におけるパルス化された選択信号の後に、第二のトランジスタT2は、第二のトランジスタT2の閾値電圧Vtまで第二の容量C2を帯電させる。第二の選択ラインSL2における選択信号を変化させることによって第三のトランジスタT3を非導電性のものに切り替えることは、第二のトランジスタT2の閾値電圧が第二の容量C2に蓄積されることを引き起こす。
第二のトランジスタT2の閾値電圧Vtが、第二の容量C2に蓄積されるとき、データラインDLの基準電圧は、データ信号、即ち、データ電圧、へ変化させられる。データ電圧が、供給されるとき、データ電圧は、第一の容量C1に蓄積される。その結果として、第二のトランジスタT2のゲート−ソース電圧は、第一の容量C1に蓄積されたもののような、データ電圧、プラス、第二の容量C2に蓄積されたもののような、第二のトランジスタT2の閾値電圧Vt、に実質的に等しいものである。第二のトランジスタT2によって供給された電流は、ゲート−ソース電圧、マイナス、閾値電圧Vtの平方に比例するものである(式2を見ること)。このように、閾値電圧Vtが、第二の容量C2に閾値電圧Vtを最初に蓄積することによって式から除去される際には、出力電流は、閾値電圧Vtに独立なものである。
図8は、閾値電圧Vt及び電流源トランジスタの移動度因子Mfにおける不均一性を少なくとも部分的に補償するための、閾値電圧補償回路及び移動度因子補償回路の両方を備える制御回路CCの第四の実施形態を図解する。図解された閾値電圧補償回路及び移動度因子補償回路が、単に例示的な実施形態であることは、留意されることである。他の適切な回路は、当技術において知られると共に、同様に用いられることがある。
図8に図解された第四の実施形態は、第一のトランジスタT1、それのゲートは、選択ラインSL1へ接続される;第二のトランジスタT2、それのソースは、動力供給電圧Vsへ接続される、それのゲートは、第一のトランジスタT1のドレインへ接続されると共に、それのドレインは、第一のトランジスタT1のソースへ接続される;第三のトランジスタT3、それのゲートは、選択ラインSL1へ接続される、それのドレインは、第一のトランジスタT1のソースへ接続されると共に、それのソースは、データラインDLへ接続される;及び、第四のトランジスタT4、それのゲートは、選択ラインSL1へ接続される、それのソースは、第二のトランジスタT2のドレインへ接続されると共に、それのドレインは、薬物送達素子DDEの電極へ接続される;を備える。さらに、制御回路CCは、動力供給電圧Vs及び第一のトランジスタT1のドレインの間に接続された容量C1を備える。
動作中に、アドレス期間の間に、第一の及び第三のトランジスタT1、T3は、選択ラインSLにおける適切な選択信号によって導電性のものに切り替えられる。選択信号は、同時に第四のトランジスタT4を非導電性のものに切り替える。データラインDLは、本実施形態においてはデータ電流である、データ信号を供給する。データ電流は、第二のトランジスタT2を通じてデータ電流を通過させるために十分な電圧まで容量C1を帯電させる。そして、選択ラインSLにおける選択信号は、取り除かれるが、それの結果として第一の及び第三のトランジスタT1、T3は、非導電性のものに切り替えられるが、それによって第四のトランジスタT4を導電性のものに切り替えるものである。このように、電流は、第四のトランジスタT4を通じて薬物送達素子DDEに向かって通過することがある。このように、移動度因子Mf及び電流源トランジスタT2の閾値電圧Vtは、少なくとも部分的に補償されるが、それによって、均一な電流が薬物送達素子DDEへ送達されることを引き起こすものである。
図9A−9Bは、本発明に従った電気輸送デバイスの第五の実施形態を図解する。図解された実施形態においては、陽極の区画ANは、陽極としての少なくとも一つの電極ELを備える;陰極の区画CAは、陰極としての少なくとも一つの電極ELを備える。図9Bを参照すると、陽極の区画ANは、さらにある数のリザーバR1−R3を備える。各々のリザーバR1−R3は、皮膚SKを通じた経皮的な送達による患者の体への送達のために、薬物、皮膚浸透エンハンサー、抗炎症剤、及び同様のものというような、化学物質を保持することがある。第一のリザーバR1において保持された化学物質を送達する為には、例えば、第一のリザーバR1は、陽極の区画ANの中へ化学物質を解放することを必要とする。そして、化学物質は、陽極の区画AN及び陰極の区画CAを使用することでイオン泳動を通じて送達されることがある。化学物質を解放する為には、電気的な信号は、リザーバR1へ供給される。この目標のために、リザーバR1は、本発明に従ったアクティブマトリックスのトポロジーを通じて駆動の回路へ接続されることがある電極を備える。ある数のリザーバR1−R3が、同様に、患者へ送達される化学物質に依存することで、陰極の区画CA、又は区画AN、CAの両方、に提供されることがあることは、留意されることである。
リザーバR1−R3を制御するためのある数の技術は、利用可能なものである。例えば、密閉された体積の化学物質をシールする薄い蓋は、電圧ポテンシャル又は電流を使用することで空けられることがあるが、それによってもしかすると一度にリザーバに保持された全ての化学物質の材料を解放するものである。あるいは、リザーバは、スポンジに類似して、関心のある化学物質を保持する化学的に架橋された高分子電解質(例.ポリアクリル酸塩)というような、ゲルを備えることがある。電圧又は電流信号の印加の際に、ゲルは、それが、送達のための陽極の又は陰極の区画において利用可能なものになるというように、少なくとも化学物質の部分を解放するために‘圧迫された’ものであることがある。電解質が、電極の近くに生じることができると、ACの電場は、好ましいものである。別の機構は、次には電圧又は電流信号の印加によって引き起こされることがある、温度の変動の際における溶媒/重合体の相互作用パラメーターの変動である。典型的には、ゲルが、温度の増加の際に解膨潤すると共に溶媒を追い出す上部臨界完溶温度(upper critical solution temperature)(UCST)の架橋された重合体システムは、使用される。このように、電気的な信号は、解放される化学物質の量を決定することがある。
Claims (11)
- 経皮的な薬物送達用の電気輸送デバイスであって、
前記電気輸送デバイスは、ある数の電極及び前記ある数の電極へ駆動の信号を供給するための駆動の回路部品を備えること、
前記電極は、行及び列において前記駆動の回路部品へ接続されること、
前記駆動の回路部品は、
− 電極の行へ行信号を供給するための行駆動の回路部品;及び
− 電極の列へ列信号を供給するための列駆動の回路部品
:を備えること、
予め決められた電極は、電極の対応する行への行信号及び電極の対応する列への列信号を供給することによって個々にアドレス可能なものであること
を含む、電気輸送デバイス。 - 請求項1に記載の経皮的な薬物送達用の電気輸送デバイスであって、
前記電気輸送デバイスは、薬物送達素子のアレイを備えると共に、
前記薬物送達素子のアレイは、
− 少なくとも一つの陽極の区画;
− 少なくとも一つの陰極の区画;
− 少なくとも一つの動力源;
:を備えること、
前記ある数の電極は、少なくとも一つの陽極及び少なくとも一つの陰極を提供するために前記少なくとも一つの陽極の区画及び前記少なくとも一つの陰極の区画にわたって分配されること並びに前記陽極及び前記陰極の間における電流を発生させるための前記動力源へ接続可能なものであること;並びに
電極の少なくとも一つの予め決められた対は、陽極及び陰極を備えること、薬物送達素子の対応する行への行信号及び薬物送達素子の対応する列への列信号を供給することによってアドレス可能なものであること
を含む、電気輸送デバイス。 - 請求項2に記載の電気輸送デバイスであって、
前記電気輸送デバイスは、単一の陽極及びある数の陰極、又は、単一の陰極及びある数の陽極を備える、電気輸送デバイス。 - 請求項2に記載の電気輸送デバイスであって、
各々の薬物送達素子は、制御スイッチを備える制御回路部品を備えると共に、
前記制御スイッチは、それぞれ、前記薬物送達素子の前記制御回路部品へ制御信号としての列信号を提供することを可能とする又は可能としないための、導電性のもの又は非導電性のものに前記制御スイッチを切り替えるためのアドレス信号としての行信号によってアドレス可能なものであること
を含む、電気輸送デバイス。 - 請求項4に記載の電気輸送デバイスであって、
前記列信号は、動力信号である、電気輸送デバイス。 - 請求項4に記載の電気輸送デバイスであって、
前記薬物送達素子の前記制御回路部品は、前記薬物送達素子が、アドレス指定されないとき、制御信号を蓄積する及び前記薬物送達素子が能動的なものであることを可能とするための記憶素子を備える、電気輸送デバイス。 - 請求項4に記載の電気輸送デバイスであって、
前記薬物送達素子の前記制御回路部品は、前記動力源へ接続可能な及び制御信号に対する応答において前記電流源素子が前記薬物送達素子の動作可能に接続された電極へ電流信号を供給するというように前記制御スイッチへ動作可能に接続された電流源素子を備える、電気輸送デバイス。 - 請求項7に記載の電気輸送デバイスであって、
前記電気輸送デバイスは、大きい面積の電子機器デバイスとして形成される、電気輸送デバイス。 - 請求項8に記載の電気輸送デバイスであって、
前記電流源素子は、トランジスタとして形成されると共に、
前記制御回路部品は、各々の薬物送達素子の前記制御回路部品の前記トランジスタの間における閾値電圧のランダムな変動を補償するための閾値電圧補償回路を備える、電気輸送デバイス。 - 請求項8に記載の電気輸送デバイスであって、
前記電流源素子は、トランジスタとして形成されると共に、
前記制御回路部品は、各々の薬物送達素子の前記制御回路部品の前記トランジスタの間における移動度因子のランダムな変動を補償するための移動度因子補償回路を備える、電気輸送デバイス。 - 請求項2に記載の電気輸送デバイスであって、
前記少なくとも一つの陽極の区画及び/又は前記少なくとも一つの陰極の区画は、解放可能に薬物を保持するためのある数のリザーバを備えると共に、各々のリザーバは、前記陽極の区画又は前記陰極の区画へ前記薬物を解放するための各々のリザーバの個々の制御を可能とする少なくとも一つの電極へ接続されること
を含む、電気輸送デバイス。
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