JP2009540197A - 連続往復動する構造部品のためのダンパ機構 - Google Patents

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Abstract

本発明は、可動弁体(3)を介して油圧式に作動可能な連続往復動する構造部品、特に内燃機関の噴射弁(2)として形成された弁(1)のためのダンパ機構(7、7a)であって、復元力(F)によって付勢された前記可動弁体(3)は作動媒体を通す圧力管路(6)を通じて圧力供給される圧力チャンバ(5)に隣接し、前記ダンパ機構(7、7a)は前記圧力管路(6)に配置されているダンパ機構に関する。高い開閉動作速度を保持すると同時に耐久寿命を高めるために、前記ダンパ機構(7、7a)は筒部(8、8a)内で2つのエンドポジション間を縦方向に摺動し得るバンパ弁体(9、9a)を有し、前記バンパ弁体(9、9a)には、基本的に前記バンパ弁体(9、9a)の長手方向に延びて前記バンパ弁体(9、9a)の向かい合う2つの端面側(12、13)を互いに流体連通する少なくとも1本のバンパ流路(11、11a)が配置され、前記バンパ流路(11、11a)には絞り作用が流れ方向に依存する一方向絞り弁(14、14a)が配置されるようにすることが提案される。

Description

本発明は、可動弁体を介して油圧作動可能な連続往復動する構造部品、特に好ましくは内燃機関の噴射弁として形成された弁のためのダンパ機構であって、好ましくは復元力によって付勢された前記可動弁体は作動媒体を通す圧力管路を通じて圧力供給される圧力チャンバに隣接し、前記圧力管路に配置されているタイプのダンパ機構に関する。さらに本発明は、ストローク弁の連続往復動する弁棒のニードルストローク、特に内燃機関噴射装置のノズルニードルストロークを測定するための、発光器と受光器とを含む光学式ストロークセンサであって、光線は前記弁棒と共に往復動する反射領域に向けられて、前記弁棒の少なくとも1つのストロークポジションにおける反射光線が前記受光器によって検出されるストロークセンサに関する。
欧州特許第1335125号明細書(特許文献1)から、圧力制御チャンバへの加圧燃料の供給によって下方に押され、圧力制御チャンバからの燃料の吐出しによって持ち上げられるように構成したニードル弁の開閉動作を制動するダンパ機構が知られている。このダンパ機構はニードル弁に摺動可能に保持されている。ダンパ機構とニードル弁との間には圧力チャンバが形成されて、燃料で満たされる。燃料は分路を通じて圧力チャンバの内部から取り出されて、チャンバ外へ案内される。このダンパ機構によって弁ニードルストロークに対して一定の制動を与えることができる。
安定した制動特性を有するダンパ機構では、弁ニードルの開閉動作時間が遅延されるため、ニードルストローク曲線の開動作側上昇曲線および/または閉動作側下降曲線の扁平化が生じる点が短所である。燃焼最適化のためには、急勾配の開動作側上昇曲線および/または閉動作側下降曲線が望ましい。ただし、高い閉動作速度は弁座に弁ニードルが高速で接当するという結果をもたらし、これは弁の耐久寿命に悪影響をもたらす。加えて、騒音効果による支障も生じる。
米国特許第5755355号明細書(特許文献2)は、光線がニードルの反射面に向けられて、反射された光線がセンサによって検出される方式の弁ニードルストロークの測定方法を開示している。この方法では、照射光線および反射光線は実質的にニードルのストローク方向を向いている。照射光線と反射光線との差分測定によってニードルストロークを算定することが可能である。
ドイツ公開特許第10257955号明細書(特許文献3)は、静止要素に光学式測定システムの照明装置と受光装置とが取付けられた形式の制動距離測定が行われる振動ダンパを開示している。照明ユニットからの測定光は振動ダンパの第1要素に対して相対可動する要素に照射している。反射された光は光学式測定システムの受光ユニットによって検出され、評価ユニットにおいて画像データ処理法によって増分変位として評価される。これにより、高い精度と高信頼度の信号発生を要求する振動ダンパに対する光学式距離測定を可能としている。
さらに、ドイツ特許第1930111号明細書(特許文献4)から、非接触でかつ測定装置による影響のない距離−時間−機能測定が可能な、光源と受光ユニットならびに多数の光導体を含む、可動部品の動的距離測定を行うための光学式測定プローブが知られている。ここでは、測定さるべき可動部品は測定箇所に、周囲と比較して異なった反射または吸収率を有する所定の領域を有している。これによって、測定光が測定されるべき部品の運動方向において測定さるべき機能に応じて増加または減少することになる。
欧州特許公報第1335125号明細書 米国特許公報第5755355号明細書 ドイツ公開特許公報第10257955号明細書 ドイツ特許公報第1930111号明細書
本発明の目的は、上述した短所を回避して、連続往復動する構造部品の接当速度、特に弁座への弁の着座速度を減少させ、かつ弁の閉動作時間を大幅に遅延させないようにすることである。本発明のさらなる目的は、ストローク弁の弁棒のストロークをできるだけ簡単かつ正確な方法で測定することである。
前記目的は、本発明により、ダンパ機構が筒部内で2つのエンドポジション間を縦方向に摺動し得るバンパ弁体を有し、前記バンパ弁体には実質的に前記バンパ弁体の長手方向に延びて前記バンパ弁体の向かい合う2つの端面側を互いに流体連通する少なくとも1本のバンパ流路が配置され、前記バンパ流路には絞り作用が流れ方向に依存する一方向絞り弁が配置されることによって達成される。
好ましくは、前記バンパ弁体には前記一方向絞り弁の開放方向において静止位置に対応する第1エンドポジションに前記バンパ弁体を付勢するばね力が作用するように構成されている。
弁として構成される連続往復動する構造部品の場合、前記ダンパ機構が閉ダンパとして形成されて、前記弁の開動作時の作動媒体の流れ方向における前記一方向絞り弁の絞り抵抗が逆方向における絞り抵抗よりも大幅に小さければ、弁座への前記弁の着座速度を大幅に減少させることが可能である。
前記ダンパ機構の初期位置は、前記バンパ弁体に前記一方向絞り弁の開放方向で静止位置に対応する第1エンドポジションに前記バンパ弁体を付勢するばね力が作用することによって設定される。前記弁の開動作ストローク時に圧力管路に再び圧力が供給されて、前記バンパ弁体内部の逆止弁が開放される。したがって、作動媒体は迂回路を通っても、また、開放された前記逆止弁を通っても、非常に急速に可動弁体に供給されることができ、これにより、前記弁は選択された所定特性に応じて開動作させられる。作動媒体の圧力レベルは前記弁の開動作特性にとっての重要な調節パラメータである。
前記弁の閉動作プロセスは前記圧力管路の減圧によって開始される。その際、前記バンパ弁体は反対方向に作用するばねの力に抗して、ストッパに当接するまで、前記静止位置に対応するエンドポジションから第2エンドポジションまで所定のストロークだけ変位させられる。その際、ばね付勢された前記可動弁体により、圧力媒液は押し戻される。これにより、第1閉動作領域において、前記弁の高い閉動作速度が達成される。前記バンパ弁体がストッパに当接すると同時に、作動媒体は前記逆止弁を迂回する迂回路を介してしか流出できないため、前記可動弁体に対する減圧は急激に停止し、前記迂回路の絞り断面積によって前記弁の着座速度が決定されることになる。したがって、第2閉動作領域は、前記バンパ弁体内部において作動媒体の流れが前記迂回路によって大きく絞られたことによって生じる。前記弁が弁座に着座し、前記バンパ弁体の両側に圧力均衡が生じた後、前記バンパ弁体はばねによって再び初期位置にもたらされる。
前記閉ダンパは開動作プロセス後の前記弁のアンダシュートにも有利に作用することが判明した。前記弁の開動作後のアンダシュート特性のさらなる改善は、前記閉ダンパに開ダンパが前置され、しかも、好ましくは前記閉ダンパと構造的に等しく形成された開ダンパが前記閉ダンパに比較して流れの点で反対向きに配置されることで可能となる。この場合、前記開ダンパのバンパ弁体は、ばねにより、作動媒体の開動作流れ方向とは逆方向において初期位置に保持される。前記開ダンパの逆止弁は作動媒体の開動作流れ方向において閉鎖し、作動媒体の閉動作流れ方向において開放する。前記圧力管路の圧力が高まると、前記開ダンパの前記バンパ弁体は前記ばねの力に抗して、ストッパによって定められた第2エンドポジションに変位させられる。前記ピストンの変位によって圧力は前記開ダンパの下流に支障なく伝達され、これによって、前記閉ダンパの前記逆止弁が開放される。この相の間、開動作圧力は実際に絞られることなくノズルニードルの前記可動弁体に伝達されるため、前記弁ニードルは第1開動作プロセスにおいて非常に迅速に開動作させられる。前記開ダンパの前記バンパ弁体がストッパに当接すると同時に、作動媒体は前記開ダンパの迂回路を通ってしか流入できないため、前記圧力管路の急激な圧力上昇は前記開ダンパの下流側では停止されるかないし大幅に減少させられる。前記迂回路の絞り抵抗によって、前記弁ニードルの第2開動作プロセスにおける開動作特性が決定される。こうして、開動作プロセスの終期において前記弁の開動作の緩慢化が生じるため、オーバおよびアンダシュート現象はほぼ防止される。
弁棒のストロークの容易かつ正確な測定のため、照射および/または反射光線は前記弁棒の運動方向に対してほぼ横断する向きに、好ましくは90°±20°の角度に形成され、反射領域は前記弁棒の周面に設けられた、反射特性の異なる少なくとも2つの面区域によって形成されている。この場合、少なくとも第1面区域は弱反射性の、好ましくはブラックコーティングを有し、少なくとも第2面区域は強反射性の、好ましくは研削および/または研磨された面として形成されている。
光学式ストロークセンサの特にコンパクトな構造と省スペース収容とは、特に内燃機関用の噴射装置の場合、ストローク弁のハウジングが好ましくは孔によって形成された窓を有し、前記窓は前記両方の反射面区域間の分離線の領域において連続往復動する要素の側方に配置されることによって達成される。正確な測定を実施し得るように、前記窓の高さは少なくとも前記弁棒のストロークに一致しているのが好適である。
簡単な追加構成と正確な位置への取り付けは、好ましくは2個のハーフシェルからなるセンサハウジングが、拘束式に、好ましくは摩擦係止式に取り付け可能であって、好ましくは、前記センサハウジングは光路を有し、前記光路の長手軸は前記弁棒の運動方向に対して横断する向きに配置され、前記光路は好ましくは少なくとも1本の光導体を経て光源および/または受光器に連結されていることによって実現される。前記光路は前記ストローク弁の前記ハウジングに設けられた窓と整合して配置されている
測定領域の媒体分離および封止のために、前記光路には少なくとも1本の光導体に連続してサファイアレンズが配置され、前記サファイアレンズは好ましくははんだ付け固定されるとよい。
前記ストロークセンサは前記弁棒のストロークを光学的に測定するが、この場合、測定箇所に向けて照射された光の反射強度が前記ストロークの尺度として取り入れられる。これを可能にするため、前記測定箇所は強反射面と弱反射面とに区分されて形成されている。前記両方の面の想定分離線は測定さるべき部分の運動方向に対して理想的には垂直方向に延びている。
前記光源から照射された光はグラスファイバによってガイドされ、受光器に達する反射光も同じくグラスファイバによって案内される。
本発明によるダンパ機構の一実施態様の縦断面を示す図である。 さまざまな異なったポジションにおける、連続往復動する構造部品のための本発明によるダンパ機構を示す図である。 さまざまな異なったポジションにおける、連続往復動する構造部品のための本発明によるダンパ機構を示す図である。 さまざまな異なったポジションにおける、連続往復動する構造部品のための本発明によるダンパ機構を示す図である。 さまざまな異なったポジションにおける、連続往復動する構造部品のための本発明によるダンパ機構を示す図である。 さまざまな異なったポジションにおける、連続往復動する構造部品のための本発明によるダンパ機構を示す図である。 さまざまな異なったポジションにおける、連続往復動する構造部品のための本発明によるダンパ機構を示す図である。 さらに別の構造の実施態様のダンパ機構の縦断面を示す図である。 弁ストローク曲線を示す図である。 本発明による光学式距離測定装置を備えた噴射装置の縦断面を示す図である。 図10のXI−XI線による噴射装置の横断面を示す図である。 本発明によるストロークセンサによる光学式ニードルスクローク測定の評価結果を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明を詳細に説明する。
ダンパ機構7は、連続往復動する構造部品、特に弁1、例えば外側に向かって開く内燃機関噴射弁2に適している。図1は内燃機関用の、ダンパ機構7を備えた噴射弁2を示している。噴射弁2の弁1は油圧作動媒体によって縦方向に摺動し得る可動弁体3によって開動作させられ、また、可動弁体3に閉動作力Fを及ぼす閉動作ばね4によって閉動作させられる。縦軸方向に摺動し得る可動弁体3は圧力チャンバ5に接しており、前記圧力チャンバには作動媒体のための圧力管路6が合流している。
図2から図7には、連続往復動する構造部品と連係する可動弁体3の各ポジションでの形態が示されており、圧力管路6には、閉ダンパ25として形成されたダンパ機構7が配置されている。ダンパ機構7は筒部8内を縦方向に摺動し得るバンパ弁体9を有し、前記バンパ弁体は、図1からわかるように、ばね10により、静止位置に対応する第1エンドポジションに保持される。バンパ弁体9の内部には、バンパ弁体9の両方の端面側12、13を互いに流体連通するバンパ流路11が配置されており、端面側12、13は圧力管路6が合流するチャンバに接している。バンパ流路11には、この実施形態において、迂回路15を経て迂回可能な逆止弁16として形成された一方向絞り弁14が配置されている。逆止弁16は弁ばね17により、ばね10の作用方向とは反対向きに、弁座18に向かって押し付けられ、逆止弁16の閉鎖状態において迂回路15を介した迂回流れが可能である。迂回路15は図2から8に符号19で示した所定の絞り抵抗を有している。バンパ流路11の絞り抵抗は符号20で表されている。
ダンパ機構7の上流において、圧力管路6には制御弁21が配置されている。バンパ弁体9は直径dを有し、筒部8内をストロークhだけ摺動可能である。可動弁体3の直径ないしストロークはそれぞれ符号dおよびhで表されている。
閉ダンパ25として形成されたダンパ機構7において、逆止弁16は弁ニードル1の開動作時に作動媒体が流れる方向に開放となる。
図9には弁1のストローク曲線が表されており、同図において、ストロークhは時間tに相関させて表されている。矢印II、III、IV、V、VIおよびVIIは図2から7に対応した弁1のさまざまな開閉動作プロセスを表している。
図2は図9の矢印IIに対応した弁1の静止状態を示している。可動弁体3は力Fによって弁1の閉動作方向に、例えば閉動作ばね4によって荷重される。バンパ弁体9はばね10によって所定の、静止位置に対応する第1エンドポジションにあり、逆止弁16は閉じられている。
図3は図9の矢印IIIに対応した弁1の開動作プロセスを示している。圧力管路6の圧力Pが圧力PMediumまで上昇することにより、逆止弁16は開放され、これによって、バンパ弁体9内のバンパ流路11に連続する可能最大限の作動媒体流れ断面積が解除される(P>P)。結果として得られる圧力チャンバ5内の圧力上昇によって可動弁体3は図3の矢印Pに対応して下方に運動し、こうして、弁1は開動作させられる。弁1が完全に開放されると(図9の矢印IV)、バンパ弁体9の両方の端面側12、13に圧力均衡P=Pが生じ、そのため、逆止弁16は弁ばね17によって閉じられる(図4)。この相において、圧力管路6内には圧力PMediumが保持される。図9の矢印Vに対応した弁1の閉動作プロセスは、図5に表されているように、制御弁21を介した圧力管路6の減圧によって開始され、こうして、P<Pとなる。第1閉動作プロセス22において、バンパ弁体9は、バンパ弁体9の両方の端面側の圧力差P−Pに応じ、ばね10の力に抗して、バンパ弁体9がストッパ24に当接するまで矢印Pに対応して上方に摺動させられる。その際、圧力媒液はプレストレスされた可動弁体3によって圧力管路6内に押し戻され、可動弁体3も圧力媒液と共に運動する。圧力媒液の運動はPで表されている。バンパ弁体9のストロークhは、弁1が弁座に着座する前にバンパ弁体9がストッパ24に当接するように寸法設計されていなければならない。バンパ弁体9がストッパ24に当接した後、作動チャンバ5内の圧力Pは急速に上昇する。圧力Pは迂回路11の絞り抵抗19に応じて徐々に緩和されるため、弁1の閉動作の著しい緩慢化が生じる。この第2閉動作領域は図9において符号23で表されている。ダンパ機構7の当該相は図6に表されている。絞り抵抗19、20を適切に調整することにより、弁1が弁座に過度に激しく当たることを防止することができ、しかもそれにもかかわらず、総じて短時間の急速な閉動作を可能にすることができる。
バンパ弁体9の両側の圧力差P−Pの解消後、バンパ弁体9はばね10により、図7に表されているように、再び静止位置に復帰させられる。
閉ダンパ25により、弁1の開動作後の弁振動運動も減少させられる。弁1のアンダシュートのさらなる減少は、図8に表されているように、圧力管路6において閉ダンパ25に開ダンパ26が前置される場合に達成可能である。開ダンパ26は閉ダンパ25と構造的に等しく形成されているが、ただし、圧力管路6に反対向きに配置されており、こうして、一方向絞り弁14aの逆止弁16aは弁1の開動作時に作動媒体が流れる方向とは反対方向に開放する。開ダンパ26のばね10aは、ばね10とは逆方向に向かって開ダンパ26のバンパ弁体9aに作用するため、前記バンパ弁体は作動媒体の開動作流れ方向とは逆方向において、静止位置に対応する第1エンドポジションに押し付けられる。静止位置の方向は図8に矢印27、28で示す。
開ダンパ26の作用は図2から図7と同様に、ただし逆方向で行なわれる。圧力管路6に圧力が加えられると、開ダンパ26のバンパ弁体9aは、ばね10aの力に抗して、静止位置から、バンパ弁体9aがストッパ24aに当接するまで運動させられる。この相の間、開ダンパ26の下流には圧力管路6の開動作圧力が支障なく供されて、閉ダンパ25の逆止弁16が開放され、続いて、圧力チャンバ5内の圧力上昇によって弁1が非常に迅速に開動作させられる。開ダンパ26のバンパ弁体9aがストッパ24aに当接すると直ちに、弁1の開動作は、その後の圧力造成が開ダンパ26の迂回路15aの絞り抵抗19aによって決定されるため、非常に緩慢化される。これによって、弁1のオーバシュートは防止される。弁1の弁ストロークが完全に達成されるとバンパ弁体9aの両側に圧力均衡が生じるため、バンパ弁体9aはばね10aによって再び矢印28に対応して静止位置に復帰させられる。続いて、すでに図2から図7に基づいて説明したように、閉動作プロセスが生じる。
図10および11に表された、噴射装置101を形成するストローク弁は、往復動し得る弁棒103が内部に配置されたハウジング102を有している。ニードルストロークhを測定するため、光学式ストロークセンサ110が設けられている。前記光学式測定装置110は、詳細には不図示の光源と、感光素子によって形成される詳細には不図示の受光器とを有している。前記光源と受光器とは光導体111ないし光ファイバを経て噴射装置101に連結されており、その際、光導体111および/または光ファイバはハーフシェル112a、112bからなる、噴射装置101のハウジング102を包囲するセンサハウジング112に合流している。センサハウジング112は光路113を有し、前記光路は噴射装置101のハウジング102に孔によって形成された半径方向窓104と同軸配置されている。センサハウジング112の光路113にはサファイアレンズ114が、例えばはんだ付け固定されている。
弁棒103は、反射特性の異なる少なくとも2つの面区域105、106を備えた周面103aを有している。弱反射性の第1面区域105はブラックコーティングによって形成され、強反射性の第2面区域106は研削または研磨された面によって形成されている。第1および第2面区域105、106の間には、弁棒103のストローク軸103’に対して基本的に垂直に配置された鮮明な分離線107が配されている。
噴射装置101は本実施例において、短い弁棒103とコンパクトな構造とを有した最新のディーゼル・コモンレール噴射装置として形成されている。ニードルストロークhの測定箇所は噴射ノズル先端108から離間した弁棒103上に位置している。噴射装置101は運転中安定してほぼ一定の(1600バールまで、およびそれ以上の)燃料圧力下にあり、したがって、外部から測定箇所に測定光を案内して再び戻すことは相対的に困難である。これは、孔によって形成された、センサハウジング112が配置されて前記センサハウジングによって包囲された半径方向窓104によって行なわれる。センサハウジング112は好ましくは2分割され、その両方のハーフシェル112a、112bはねじ116によって互いに結合されており、したがって、センサハウジング112は噴射装置101のハウジング102に被装されて締め付け固定されている。センサハウジング112は光信号転送機能を引き受ける。はんだ付け固定されて、端面が研磨されたサファイアレンズ114はスペース109内の加圧燃料を周囲から分離すると同時に、光信号伝送を可能にする。重要なことは、センサハウジング112のハーフシェル112a、112bの当該圧接力がハーフシェル112bの封止面117に作用して、確実な封止を保証することである。
グラスファイバ束として薄肉管内を案内される光導体111は、最適な光伝送を保証するため、サファイアレンズ114に直接に接して位置決めされている。
窓117の高さdは、ある程度の線形領域における測定を可能にするため、相対的に大きく、有利には弁ニードル103の最大ストロークhの2倍である必要がある。さらに、最大ストロークhの領域はできる限り、窓117と同軸に整列されている必要がある。理想的なケースにおいて、キャリブレーション曲線が測定され、ストローク曲線が線形化される。
図12は、噴射装置101の弁棒103のニードルストロークhの評価結果例を示す。

Claims (24)

  1. 可動弁体(3)を介して油圧作動可能な連続往復動する構造部品の一例である内燃機関用噴射弁(2)として形成された弁(1)のためのダンパ機構(7、7a)であって、復元力(F)によって付勢された前記可動弁体(3)は作動媒体を通す圧力管路(6)を通じて圧力供給される圧力チャンバ(5)に隣接し、前記ダンパ機構(7、7a)が前記圧力管路(6)に配置されているダンパ機構において、
    前記ダンパ機構(7、7a)が筒部(8、8a)内で2つのエンドポジション間を縦方向に摺動し得るバンパ弁体(9、9a)を有し、前記バンパ弁体(9、9a)には前記バンパ弁体(9、9a)の長手方向に延びて前記バンパ弁体(9、9a)の向かい合う2つの端面側(12、13)を互いに流体連通する少なくとも1本のバンパ流路(11、11a)が配置され、前記バンパ流路(11、11a)には絞り作用が流れ方向に依存する一方向絞り弁(14、14a)が配置されていることを特徴とするダンパ機構(7、7a)。
  2. 前記一方向絞り弁(14、14a)が迂回路(15、15a)を経て迂回可能な逆止弁(16、16a)を有することを特徴とする請求項1に記載のダンパ機構(7、7a)。
  3. 前記バンパ弁体(9、9a)に対して前記一方向絞り弁(14、14a)の開放方向に作用するばね(10、10a)が備えられ、前記ばね(10、10a)が前記バンパ弁体(9、9a)を静止位置に対応する第1エンドポジションに付勢することを特徴とする請求項1または2に記載のダンパ機構(7、7a)。
  4. 容積変化を通じて前記バンパ弁体(9、9a)の実効ストロークをもたらす前記構造部品のリフト量が前記構造部品の最大ストロークよりも小さいことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のダンパ機構(7、7a)。
  5. 前記ダンパ機構(7、7a)が閉ダンパ(25)として形成され、前記構造部品の開動作時の作動媒体の流れ方向における前記一方向絞り弁(14)の絞り抵抗は、逆方向における絞り抵抗よりも小さいことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のダンパ機構(7、7a)。
  6. 前記閉ダンパ(25)に開ダンパ(26)が前置され、前記閉ダンパ(25)と構造的に等しく形成された前記開ダンパ(26)が前記閉ダンパ(25)に比較して流れの点で反対向きに配置されていることを特徴とする請求項5に記載のダンパ機構(7、7a)。
  7. 内燃機関噴射装置(101)におけるストローク弁の連続往復動する弁棒(103)のニードルストローク(h)を測定するための、発光器と受光器とを含む光学式ストロークセンサ(110)であって、光線は前記弁棒(103)と共に往復動する反射領域に向けられて、前記弁棒(103)の少なくとも1つのストロークポジションにおける反射光線が前記受光器によって検出されるストロークセンサにおいて、
    照射光線または反射光線あるいはその両方の光線は前記弁棒(103)の運動方向に対してほぼ横断する向きに、90°±20°の角度に形成され、前記反射領域は前記弁棒(103)の周面(103a)に設けられた反射特性の異なる少なくとも2つの面区域(105、106)によって形成されていることを特徴とするストロークセンサ(110)。
  8. 少なくとも第1面区域(105)がブラックコーティング等の弱反射性のコーティングを有することを特徴とする請求項7に記載のストロークセンサ(110)。
  9. 少なくとも第2面区域(106)が強反射性の研削面または研磨面あるいは研削研磨面として形成されていることを特徴とする請求項7または8に記載のストロークセンサ(110)。
  10. 前記両方の面区域(105、106)の間に鮮明な分離線(107)が形成され、前記分離線(107)はニードルストロークに対して垂直に配置されていることを特徴とする請求項7から9のいずれか一項に記載のストロークセンサ(110)。
  11. 分割されたハーフシェル(112a、112b)からなるセンサハウジング(112)が前記ストローク弁のハウジング(102)に摩擦係止等により拘束されるように取り付けられることを特徴とする請求項7から10のいずれか一項に記載のストロークセンサ(110)。
  12. 前記センサハウジングが光路(113)を有し、前記光路の長手軸は前記弁棒(103)の運動方向に対して横断する向きに配置され、前記光路(113)は少なくとも1本の光導体(111)を経て光源または受光器あるいはその両方に連結されていることを特徴とする請求項11に記載のストロークセンサ(110)。
  13. 前記光路(113)が前記ストローク弁の前記ハウジング(102)に設けられた窓(117)と整合して配置されていることを特徴とする請求項12に記載のストロークセンサ(110)。
  14. 前記光路(113)には少なくとも1本の光導体(111)に連続してサファイアレンズ(114)が、はんだ付け等で固定されていることを特徴とする請求項7から13のいずれか一項に記載のストロークセンサ(110)。
  15. 連続往復動する弁棒(103)が少なくとも1つの反射領域を有するとともに請求項7から14のいずれか一項に記載の発光器と受光器とを含む光学式ストロークセンサ(110)を備えた特に内燃機関噴射装置(101)のストローク弁であって、
    照射光線および反射光線は前記弁棒(103)の運動方向に対してほぼ横断する向きに形成され、前記反射領域は前記弁棒(103)の周面(103a)に設けられた反射特性の異なる少なくとも2つの面区域(105、106)によって形成されていることを特徴とするストローク弁。
  16. 少なくとも1つの第1面区域(105)がブラックコーティングを有することを特徴とする請求項15に記載のストローク弁。
  17. 少なくとも1つの第2面区域(106)が研削または研磨された箇所を有することを特徴とする請求項15または16に記載のストローク弁。
  18. 前記両方の反射面区域(105、106)が鮮明な分離線(107)を有することを特徴とする請求項15から17のいずれか一項に記載のストローク弁。
  19. 前記噴射装置(101)のハウジング(102)が好ましくは孔によって形成された窓(104)を有し、前記窓は前記両方の反射面区域(105、106)間の前記分離線(107)の領域に配置されていることを特徴とする請求項15から18のいずれか一項に記載のストローク弁。
  20. 前記窓(104)の高さ(d)が少なくとも前記弁棒(103)のストローク(h)に一致していることを特徴とする請求項19に記載のストローク弁。
  21. ハーフシェル(112a、112b)からなる前記センサハウジング(112)が前記ストローク弁のハウジング(102)に、摩擦係止等で拘束されるように取り付けられることを特徴とする請求項15から20のいずれか一項に記載のストローク弁。
  22. 前記センサハウジング(112)が光路(113)を有し、前記光路の長手軸は前記弁棒(103)の運動方向に対して横断する向きで垂直に配置され、前記光路は少なくとも1本の光導体(111)によって光源または受光器あるいはその両方に連結されていることを特徴とする請求項21に記載のストローク弁。
  23. 前記光路(113)が前記ストローク弁の前記ハウジング(102)に設けられた窓(117)と整合して配置されていることを特徴とする請求項19から22のいずれか一項に記載のストローク弁。
  24. 前記光路(113)には少なくとも1本の光導体(111)に連続してサファイアレンズ(114)が配置され、前記サファイアレンズ(114)ははんだ付け等で固定されていることを特徴とする請求項22または23に記載のストローク弁。
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