JP2009539989A - 注射用アルテスン酸の処方及び製造方法 - Google Patents

注射用アルテスン酸の処方及び製造方法 Download PDF

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Abstract

アルテスン酸の滅菌静脈内又は筋肉内処方物の製造方法並びに当該処方物が本発明の主題である。まず、アルテスン酸粉末を酸化エチレンで滅菌し、滅菌容器中に入れる。次いで、容器入滅菌粉末を滅菌リン酸ナトリウム緩衝溶液中に溶解して注射用静脈内又は筋肉内処方物を生成する。リン酸ナトリウムは、ケーキング又は泡立ちを伴わずにアルテスン酸粉末を溶解し、希釈されて、改良された薬剤製品を生じる。本発明は、当該処方物、並びに非併発又は重症及び併発マラリアを有する患者の治療方法にも関する。

Description

本発明方法は、非経口注射のための、そして滅菌条件下での処方物の製造のためのアルテスン酸(artesunic acid)の独自の優れた処方物を提供する。本明細書中に記載される方法は、泡立ち又はケーキングを伴わずに迅速に溶解して、透明な便利に調製された溶液を生じる、そして担当医が自信を持って投与し得る実証可能的に滅菌性の非発熱性製品を提供する。本発明の方法により調製される処方物は、重症及び併発マラリアの治療に特に適している。
[政府の権利]
本明細書中に記載される本発明は、米国政府により又は米国政府のために製造され、用いられ、そして認可され得る。
マラリアは約2億5000万人の人々に影響を及ぼし、毎年100〜200万人の小児を死亡させるが、しかし危害のおそれが重大であるというだけでなく、投資に対する利潤も低いために、製薬産業は、新規の抗マラリア薬を開発すること、又は確立された抗マラリア薬を製造することにほとんど関心を示していない。
現在、最も有望な、そして最も迅速に作用する抗マラリア薬は、セイコウ(qinghao:チンハオ)又はクソニンジン(sweet wormwood、Artemesia annua)から得られるアルテミシニン(チンハオス(qinghaosu:キンガオス))の誘導体である;これらの薬剤は、中国で開発され、製造されてきた。セイコウ群の3つの化合物が用いられている:即ち、親アルテミシニンと、そのより活性な誘導体のうちの2つ:水溶性ヘミコハク酸塩であるアルテスン酸塩(AS)及び油溶性エーテルであるアルテメーテル(AM)。両誘導体は、共通の生物学的に活性な代謝産物ジヒドロアルテミシニン(DHA)に代謝される。DHAへのこの容易な転化(加水分解)はAS迅速抗マラリア活性に寄与するが、しかしそれはまた実際的なAS投与処方物の選択を制限する。
アルテスン酸は、重症(神経障害性)マラリアの治療に有効であることも既知である(非特許文献1)(この全体が参照により本明細書中で援用される)。しかしながらアルテスン酸は、本質的に不安定な化合物であり、熱、放射線並びに事実上あらゆる水溶液による分解を受け易い。従来の研究は、水溶液中のアルテスン酸塩の分解を確証している。
ASは注射用に用いられており、良好な結果を有する。しかしながら現在市販されているAS剤形には問題がある。それは、バイアル中の滅菌アルテスン酸の乾燥充填粉末、並びにアンプル中の滅菌5%重炭酸ナトリウム溶液から成る二成分型製品であることである。この製品「注射用アルテスン酸塩」は、Guilin Pharmaceutical Factory(Guangxi, China)により製造される。現在用いられているこの処方物は、供給された重炭酸塩緩衝溶液中に溶解された場合、発泡性の不完全溶液を生じ、したがって送達されるべき濃度(用量)が不明確であることがある。
上記のアルテスン酸の処方物は中国で製造され、そして貧溶解特性を有する製品を生じ、溶解媒質(5%重炭酸塩)の導入時に泡立ち、ケーク形成する非公表方法により調製される。ASが溶解すると、二酸化炭素が生成され、小容積の密閉バイアル中に閉じ込められる。生成された気体泡はバイアル全体にわたって非溶解AS粒子を運び、それによりこれらの粒子と溶解媒質間の接触を低減し、ASを完全に溶解するのに要する時間を延長する。さらに、この現象は、溶液が完全であるか否かを見極める研究者の能力を低減し、そこで、次の調製工程(滅菌5%グルコース溶液5mlでAS/重炭酸塩溶液を希釈することである)が開始し得る。これらの遅延は、全体的な溶液調製時間を過度に引き延ばして、調製溶液が投与され得る時間をより短くする。
さらに最も重要なことに、中国から得られる該製品は、米国食品医薬品局の現行の適正製造規範(cGMP)下では製造されていない。
Artesunate versus quinine for treatment of severe falciparum malaria; a randomized trial, Dondorp, et al; Lancet, vol. 366, pages 717-725, August 27, 2005
したがって、AS製品、並びに迅速に完全に溶解し、溶解時にケーク形成又は泡立ちを生じないAS製品を調製する方法を提供することが本発明の一目的である。
グルコースで希釈する付加的工程を必要としない、そして溶解時に直ちに使用可能であるAS製品を調製することが、本発明の別の目的である。
本発明の別の目的は、滅菌性であり、米国食品医薬品局により必要とされるような現行の適正製造規範(cGMP)下で製造されるマラリアの静脈内又は筋肉内治療のためのアルテスン酸溶液の製造のための方法を提供することである。
本発明の別の目的は、分解することなくアルテスン酸粉末を滅菌することである。
本発明の別の目的は、2年の貯蔵寿命を有するアルテスン酸製品を調製することである。
これらの及びその他の目的は、本明細書をさらに読み進めば明らかになる。
本発明は、アルテスン酸の静脈内又は筋肉内処方物の製造のための方法である。まず、アルテスン酸粉末は酸化エチレンで滅菌されて、滅菌容器中に入れられる。容器から水蒸気をパージするために窒素が用いられ、その後、容器は密閉される。用いられる場合、滅菌粉末は滅菌リン酸ナトリウム緩衝溶液中に溶解されて、静脈内又は筋肉内投与に適した溶液を生じる。リン酸ナトリウム緩衝溶液はケーキング又は泡立ちを伴わずにアルテスン酸粉末を溶解して改良型薬剤製品を生じる。本発明は、重症及び併発マラリア患者を治療する処方物及び方法にも関する。
薬剤製造フローチャートである。 α−アルテスン酸の化学構造である。
AS非経口剤形は滅菌性でなければならず、ASが溶解する場合にCOを生じてはならない。CO発生を回避するために、非炭酸塩含有の生理学的適合性塩基性媒質を用いた。さらにまた、cGMPに基づいて本発明の薬剤製品を製造した。
溶解媒質
溶解媒質は、リン酸ナトリウム緩衝溶液である。
気体の発生を回避するほかに、溶解媒質はASを迅速に溶解し、溶解ASが十分に安定であり、そして生理学的に許容可能なpH及び浸透圧を有する溶液を生じる溶液を生成しなければならない。多数の試行錯誤の後、0.30±0.05M、pH8.0±0.3のリン酸ナトリウム溶液が上記要件のすべてを満たし、好ましいことを見出した。これらの値からのわずかな変動は許容される。
溶解媒質中の溶質は、スペクトル及びクロマトグラフィー的証拠によりリン酸ナトリウムと同定されている。平均リン酸塩濃度は、0.30±0.05Mである。平均溶液容積は、11.0±0.5mLである。平均溶液pHは、8.0±0.3である。
USP手法に従った0.30M、pH8.0リン酸ナトリウム溶液の調製は、簡単であり、且つcGMPに基づく。滅菌リン酸塩溶液(0.30M、pH8.0)は、適当な重量の一塩基性及び二塩基性リン酸ナトリウムを蒸留水中で混合して、モル数を0.30M、そして8.0のpHにすることにより製造される。リン酸塩溶液は次に、0.22μmフィルターを通して20mLバイアル中に濾過する(12.2mL/バイアル)ことにより滅菌される。バイアルを密封し、次に室温で貯蔵する。
リン酸塩溶液の滅菌濾過及び充填密封バイアルのオートクレーブにより達成される製品の滅菌は、Afton Scientific Corporation(Charlottesville, VA 22902)により順調に成し遂げられた。製品の同一性、製品滅菌性、内毒素、溶液濃度、容積、pH、浸透圧及び粒子性に関するUSP要件を満たした後、この媒質の10900本のバイアルはAftonのバッチ57804のラベルを貼られ、WR135946;BR18064を割り当てられて、本発明のAS剤形のうちのコンポーネント2と呼ばれた。USP手法は、2005 USP 28/NF 23, p2855; Composition of Standard Buffer Solutions(参照により本明細書中で援用する)に見出される。
活性成分
活性成分は、アルテスン酸(AS)、110mg/バイアル、SRIバッチ番号14462−16(SRI International(Menlo Park, CA)製)である。
アルテスン酸に関するケミカル・アブストラクツ(CA)索引名は、ブタンジオン酸、[3R−(3α,5a,6,8a,9α,10α,12,12aR)]−モノ(デカヒドロ−3,6,9−トリメチル−3,12−エポキシ−12H−ピラノ[4,3−j]−1,2−ベンゾジオキセピン−10−イル)エステルである。CA登録番号は、88495−63−0であり、そして分子式はC1928である。α−アルテスン酸の式量は、384.43g/molである。この名称は、CIP法によれば、C−10に結合される基の優先順位に基づいているC−10での立体化学も定義する。10αという呼称は、ペルオキシド架橋と逆に又はそれに向かって配向されるO−スクシナル基を指す。10という呼称は、ペルオキシド架橋から離れて配向されるO−スクシナル基を指す。分子式C1928は、C、59.36%;H、7.34%及びO、33.29%の分子組成;並びに分子量384.43に対応する。α−アルテスン酸は、図2に示されている。
活性成分ASの処方物開発は、原薬の滅菌を要する。許容される滅菌プロセスに関しては、原薬化学物質の滅菌が示されなければならないだけでなく、当該プロセスは材料の物理的又は化学的性質或いは安定性を変えてはならない。Knoll AG(Listal, Switzerland)により製造された高純度AS原薬微粉砕白色結晶粉末が用いられた。
許容されるEtO治療サイクルが開発され、以下のように用いられた:
原薬アルテスン酸の滅菌
原薬ASは、乾燥充填前に滅菌された。ガス滅菌法が用いられた。当該方法の顕著なポイント、並びに滅菌性及び発熱原性に関する確定を以下に示す。
・アルテスン酸は、華氏102度、湿度100%で1時間、処理される。小室が排気され、酸化エチレンが導入されて、定圧及び華氏102度で4時間保持される。滅菌剤サイクルが停止される;小室は排気され、窒素で2回、空気で1回、すべて華氏102度で洗浄される。この滅菌法のわずかな変形は可能である。
・処理ASの試料は、クロマトグラフィー処理される。処理及び非処理ASの両方に関するクロマトグラムは同一である。ASは、処理条件下で安定である。
・試料は、残留酸化エチレン、エチレンクロロヒドリン及びエチレングリコールに関して試験される。エチレンクロロヒドリンもエチレングリコールも検出されなかった。酸化エチレンは検出されたが、しかしFDA提示限界より十分に低いレベルであった。
・微生物限界試験が実施され、ASの阻害特性を確定するために確証された。試験は陰性であった。ASは、この試験において阻害特性を有さない(USP 27<61>&<71>)。
・滅菌性試験を実施して、細菌、真菌及び胞子の潜在的存在を発見した。試料は、胞子ストリップ、細菌及び真菌での処理前にドープ処理された。コロニー形成単位は、如何なる試験においても見出されなかった。処理材料は滅菌性である(USP 27<71>)。
・アメリカカブトガニの血球抽出液(Limulus Amebocyte Lysate)試験を実施して、処理AS中の内毒素レベルを確定した。内毒素レベルは、処理AS中では検出可能レベルより低かった(USP 27<85>)。
酸化エチレンは、原薬アルテスン酸のための有効な滅菌剤である。滅菌アルテスン酸に関する有効な滅菌性検定からの結果は、滅菌性試験に関するUSP要件を満たす。滅菌アルテスン酸は、内毒素に関するUSP要件も満たす。
EtO処理ASは、滅菌バイアル中に乾燥充填された。この目的のための最良の方式は、携帯用手動粉末計量分配機(M&O Perry Industries(Corona, CA 92880)から購入)を用いることであった。この機械の金属表面に凝集し、密着するAS原薬の傾向(機械積載量の完全充填及び完全放出をともに防止する特質)のために、密着を低減し、定量的放出を可能にするプラスチックライナーを機械に装備させた。据付時適格性確認(IQ)/運転時適格性確認(OQ)/及び性能適格性確認(PQ)を実施して、cGMP製造に関する充填機を定性した。モデルLM−14は、取っ手を完備したコンパクトな携帯用卓上型ユニットである。それは、小充填重量、低容積用途のための理想的機械である。大規模運転に適した他の充填機が存在する。
予め清浄化され、滅菌された20mLバイアル、滅菌灰色ブチルゴム栓及び裏返しアルミニウム・シールを購入した。クラス100ルーム中で、層流下で、バイアルはグローブボックス中でEtO処理ASを充填された。予定重量検査を実施して、充填重量適合明細事項を確証した。充填バイアルは栓を施され、密封されて、放出に関して試験された。滅菌性、同一性、純度、内容物均一性に関する要件を満たした後、そしてリン酸ナトリウム緩衝液中での構成後、溶液pH、浸透圧及び微粒子数に関して、5500の充填バイアルは、SRIバッチ14462−16のラベルを貼られ、WR256283:BR29487を割り当てられて、本発明のAS剤形のうちのコンポーネント1と呼ばれる。
Figure 2009539989
プラセボ
ASプラセボのための材料の選択は、生物学的に不活性であることのほかに、AS剤形のものとの外観及び物理的特質における類似点を基礎にした。AS剤形に関するプラセボは、マンニトール、200mg/バイアルであった。
多数の考え得るプラセボが研究された。2つの最終候補はマンニトール及びグルコースであり、前者がわずかに優位であった。市販のUSPマンニトールの粒子サイズはAS原薬のものより大きかったため、滅菌前に、マンニトールは粉砕され、篩にかけられて、AS粉末のサイズ及び外観を調和させた。照射による滅菌は、最初は有望であるように見えた。しかし棚晒しになって2週間後、照射マンニトールは褪色するようになった。最終的に、EtOによる処理が成功し、滅菌マンニトールは活性材料と同一型のガラスバイアル中に乾燥充填され、同様に加工処理された。本発明のマンニトールの密度はAS原薬の密度のほぼ2倍であったため、充填プラセボ質量は活性物質のほぼ2倍で、匹敵する充填容積を保持した。内容物均一性、同一性及び純度に関する要件を満たした後、そしてリン酸塩での構成後、溶液pH、浸透圧及び微粒子数に関して、プラセボの2500のバイアルは、SRIのバッチ14462−28のラベルを貼られ、WR016506:BR29487を割り当てられた。匿名性を保持するために、AS及びプラセボの両方を同定する共通ラベルが、活性物質のバイアル並びにそのプラセボのバイアルのために用いられた。
第I相臨床試験において、プラセボは酸化エチレン処理マンニトールであり、活性薬学的成分(API)と同一の外観及び溶解特質を示した。プラセボは、SRI Internationalにより製造された。全臨床材料は保存され、保持され、そして保管請負業者により出荷される(化学情報部門により監視され、管理される)。保管請負業者は、さらにまた、化学情報部門からの指針下での臨床的使用のために、アルテスン酸又はプラセボの二重盲検試料を調製する。プラセボは、最近完了した第I相臨床試験のための許容可能な対照を提供した。
Figure 2009539989
投与量
非経口投与のためのα−アルテスン酸の典型的投与量は、10mL注射に関しては10mg/mLである。110mgは、製造のための単位用量である。典型的には、滅菌注射器を用いて、注射用の滅菌リン酸塩緩衝液11mLが110mgのアルテスン酸塩バイアルに付加され、バイアルは完全溶解のために約4〜6分間回転させた。用量投与は静脈内投与に関しては1〜4mg/体重1Kgであって、いくつかの場合には8mg/Kgまで可能である。好ましい用量投与は、静脈内投与に関しては、3日間、2〜3mg/体重1Kgである。点滴バッグも、用量の投与に適している。50mg/mLの投与量が、IM注射に適している。IM処置は、1〜5mg/体重1Kgの範囲である。IMに関しては、3日間1日1〜2回、投与量を投与する。本発明はリン酸塩緩衝溶液を用いるため、それらはグイリン(Guilin)処方物により必要とされる5%グルコース希釈媒質を用いて得られるものより高濃度の注射用ASを得ることができる。
考察
本発明のcGMP製造αアルテスン酸非経口剤形は、アルテスネート薬の現在市販されているバージョン(単数可)を上回るいくつかの利点を提供する。
1.cGMP製造滅菌溶解媒質(リン酸ナトリウムの0.30M、pH8.0溶液)は、静かに撹拌するだけで、2〜3分でα−アルテスン酸を完全に溶解する。この溶解速度は、その添付文書に示された調製に関するその使用説明書に従って、グイリン製品に関して見出されるものより数倍速い。
2.リン酸塩中のASの溶解は気体発生を伴わないため、重炭酸塩が用いられる場合と同様に、溶液完全性の確定が容易に達成される。
3.リン酸塩中に調製される溶液は、さらなる調製が必要でないので、投与が容易である。他方でグイリン製品は、5mLの5%グルコースによるAS/重炭酸塩溶液の希釈の付加的工程を要し、これも滅菌性でなければならない。
4.本発明の10mgAS/mLのリン酸溶液のpHは7.2であるが、一方、10mgAS/mLの重炭酸塩/グルコース溶液に関しては7.9であり、これは非経口投与に関して理想的であるものより高い溶液pHである。
5.本発明の10mgAS/mLのリン酸溶液の浸透圧は320であり、そして10mgAS/mLの重炭酸塩/グルコース溶液に関する浸透圧は410であって、これも非経口投与に理想的なものより高い値である。
6.GMP製造処方物のリン酸塩緩衝溶液はAS濃度を有効IM処置のために十分に高い濃度にさせる。
リン酸塩又は重炭酸塩/グルコース中のASの加水分解は溶解時にほぼ直ちに開始するが、しかし2つの媒質中の分解の速度は比較可能である。約24℃で2時間後、溶液は依然として視覚的に透明であり、したがって依然として投与され得る。
米国FDA要件を維持するに際して、リン酸塩ビヒクル、AS及びプラセボのバイアルは、加速及び貯蔵寿命安定性試験を受けている。
試験の有効性:
この薬剤製品に関する治験実施申請(Investigational New Drug Application)(IND−64769)はFDAに提出されており、臨床試験における使用に関して認可されている。第Ia相安全性及び寛容性単一用量臨床試験は完結されており、上首尾であった。
GMP処方物の第Ia相安全性及び寛容性
第Ia相は、静脈内アルテスン酸塩のGMP処方物の安全性及び寛容性を評価するための単一用量二重盲検プラセボ対照無作為化試験である。当該試験は、第IB相及び第II相試験に進むために必要であるように、首尾よく完了した。第Ib相及び第II相試験は進行中である。
GMP処方物の第Ib相安全性、寛容性及び薬物動態/薬力学
第Ib相は、プラセボ対照を用いた用量増大フォーマットを用いる3用量での健常ヒト被験者における静脈内アルテスン酸塩のGMP処方物の安全性、寛容性及び薬物動態/薬力学を評価するための二重盲検プラセボ対照無作為化多用量増大試験である。一目的は、副作用(AE)並びに心臓血管応答(心拍数(HR)、血圧(BP)及び心電図(ECG))を測定することにより2.4mg/kgの予測人道的使用を一まとめにする増大用量のアルテスン酸塩の多用量投与の安全性を確定することである。別の目的は、プラセボ対照を伴う0.5、1.0、2.0、4.0及び8.0mg/kgという増大用量での3用量のアルテスン酸塩の人道的使用の安全性及び耐容性を確定することである。一次及び二次結果は、AE並びに血行力学及び心臓応答(BP、HR、ECG)を査定すること、そしてアルテスン酸塩及びその主要代謝産物DHAの薬物動態パラメーターを確定すること、並びに予備用量−毒性応答を査定することである。
試験計画を以下に示す:健常な男性及び女性被験者におけるその安全性、耐容性及び薬物動態を確定するための多数回増大用量の静脈内アルテスン酸塩を用いた第I相無作為化二重盲検プラセボ対照試験。被験者は、用量投与の21日以内にスクリーニングされる。スクリーニング来院時に、被験者は、基線VS、PE、スメアによるCBC(鑑別及び指数)、フローサイトメトリーにより測定される網状赤血球数、ハプトグロビン、COAG、Chem、UA、尿薬剤スクリーン、尿HCG、並びに医療及び薬剤歴を検査される。適格被験者は、1日目に用量投与スケジュールをほぼ合わせるために実行される用量投与前ECG及びVSのために6時間外来患者来院を予定される。0日目に、被験者は、試験の入院患者期を開始するためにCPUに入れられる。被験者は、入院のための簡単な身体的及び精査的全手順を受ける。1日目(用量投与前)に、VS及びECGが実施される。次に被験者はIV試験薬又はプラセボを摂取する。被験者は、血行力学的測定、定期的ECG、並びに自発的に報告されるAEの査定を評価することにより、綿密にモニタリングされる。最初と最後の用量投与の12時間以内に、血球数及び化学分析のために採血する。各用量投与後の指定時間に、PKが採取される。2日目及び3日目に、被験者は、試験薬又はプラセボのそれぞれ第2回及び第3回用量投与を受け、その後、第1回用量投与に関して記載したように綿密な臨床的モニタリング及び実験室検査を受ける。3回目の薬剤又はプラセボ投与の24時間後に被験者は退院させられて、7日目、10日目及び15日目に外来患者として追跡調査される。試験集団は、静脈内注射用に製造されたアルテスン酸塩GMPを投与された40名の健常男性及び非妊娠女性で構成される。
試験継続期間は、1患者につき、21日までのスクリーニング;5日(4泊)入院及び3日の外来通院(15日目に最終来院)である。
第II相試験:
第II相試験において、本発明のアルテスン酸非経口剤形は、マラリアを治療するためにアフリカのヒト患者に静脈内投与された。アフリカにおける試験では、Walter Reed Army Institute of Researchの薬理学部門の主任であるCOL Peter Weinaは、本出願に略記されたような治療レジメンを用いて非併発マラリアを有する成人男性及び女性の有志患者30名が首尾よく治療されたことを報告している。治療の成功とは、血液から熱帯熱マラリア原虫を安全に掃去することと定義される。患者は、3日間連続で1日1回、IVカテーテル(針付管)を通した注射の形態で、体重1kg当たり1〜4ミリグラムの1回用量を投与された。本発明のアルテスン酸塩のGMP IV治療からは、副作用は認められなかった。唯一の副作用は、標準治療陽性対照薬マラロンを用いた場合であった。
安定性試験
臨床使用のための処方アルテスン酸塩の6000本の乾燥充填バイアルが包装された。バイアルのうちの1000本は、包装システムの完全状態性及び永続性を試験するために、種々の条件(例えば高温及び高湿度)下での長期安定性試験のために保存された。臨床使用のために包装された場合、20mlバイアルは、酸化エチレン滅菌アルテスン酸塩110mgを乾燥充填され、栓を施されて、密封された。Knollでの安定性試験は、25℃の窒素下で保存された原薬アルテスン酸に関して少なくとも2年の安定性を示した。
本発明の滅菌原薬は試験され、そして依然として安定性試験を受けているところである。滅菌原薬は、25℃で20ヶ月間、分解の証拠を示さなかった。安定性試験は、続行中である。
本発明を概略的に記載してきたが、本明細書中に提示される或る特定の実施例を参照することによりさらなる理解が得られるが、これらの実施例は、例証を目的とするだけであって、別記しない限り本発明を限定するものではない。
GMP処方物及び包装:
Knollからのアルテスン酸に関する欧州ドラッグ・マスター・ファイル(DMF)の入手可能部分の受領時に、本発明者は、アルテスン酸に関する分析プロトコールをDMFで用いられたものと比較した。Knollが用いたDMF法を以下に示す:
ASに関するHPLCベースの検定の確証
以下の条件を用いてHPLCを実施した:
LC系
溶媒送達 Waters 600ポンプ系制御装置
注入器 Waters 717+自動試料採取機
検出器 Waters 996光ダイオード・アレイ(PDA)
定量ソフトウエアEmpower, Build Number 1154
方法条件
カラム YMC ODS−AQ250mm長×内径4.6mm、3μm
移動相 35:65 A:B(この場合、A=0.01Mリン酸二水素カリウム、pH3.8、B=アセトニトリル)
流速 1.20mL/分;圧力約2400psig
注入サイズ 30μL
運転時間 20分
検出 205nmのUV
3.472〜15.977mgの参照溶液を正確に計量し、1.00mLのアセトニトリル中に各々溶解することにより、参照溶液(各々、n=5)を調製した。一連の30μL注入を行なって、検定用のカラム上に104.2〜479.3μgの参照溶液を送達した。
算定(参照及び試料の両方に適用)
式1(EQ1)を用いて、カラム上の試料の質量(m、μg)を算定した:
=W×(V/V) 式1
(式中、Wは計量された参照又は試料(S)のサンプル質量(mg)であり、Vは用いた溶媒(1.00mLアセトニトリル)の容積であり、そしてVは注入した溶液(30μL)の容積である)。カラム応答因子に関する面積対質量(RF)を、式2(Eq.2)を用いて参照標準に関して算定した:
RF=(A/m)×(100%/P) 式2
(式中、Aは参照ピーク面積であり、そしてPは参照純度(>99%)である)。
試料ピーク面積データを式3(Eq.3)で用いて、試料の質量(m)を算定した:
=A×(100%/RF) 式3
(式中、Aは試料ピーク面積である)。
Knollが用いた実験条件すべてを再現して、その前に確証されたHPLC検定の結果を、本発明者らは確認した。輸入Knoll検定の確証時に、それを、本発明者らが用いるべき検定の1つとして採用して、アルテスン酸試料の同一性を確認し、そしてこのような試料の純度を調べた。Knoll法の主な利点は、LODをカラム上で2ugから0.075ugに低下させること、そして検定時間を16分から8分に減少することであった。主な欠点は、それがリン酸塩中のASを確定できないことである。精度、直線性、定量化及び正確さは、両方法に関して類似点を有した。
本発明者らは、WR256283;BQ38641(Knollロット番号2.03)の3回のサンプリングの同一性を立証し、純度を確定した。これは、臨床試験のために注射用アルテスン酸の処方物に用いたKnoll原薬物質の粉砕試料であった。3つの試料を採取して、摂取物質の同一性及び均一性を確認した(容器上部からの試料A、同一容器の中央部からの試料B、並びに容器の底部からの試料C)。それらを、多数の分析検定、例えばフーリエ変換赤外分光、陽子核磁気共鳴分光、元素分析、高性能液体クロマトグラフィー、熱重量分析、ガスクロマトグラフィーによる残留溶媒、並びに誘導結合高周波プラズマ発光分析(これらに限定されない)を用いて、2001年6月29日に受け取った参照試料(WR256283;BP18288)と比較した。試料は、アルテスン酸の同一試料であると確認された。既知の参照純度>99%とともに外部標準法を用いてHPLCベースの検定により、純度を確定した。HPLC結果確認試料純度は、99.3±0.3%であった。Knoll材料中の残留溶媒は、ヘプタン(0.09%)及び酢酸エチル(0.04%)を含み、極微量(<0.01%)のメタノール及びエタノールも有した。鉛は見出されなかった。
SRIは、酸化エチレン滅菌処理(102°Fで4時間)がアルテスン酸塩を分解せず;処理材料は滅菌性に関するUSP要件を満たす、ということを立証した。EtO処理試料を窒素でパージして、残留酸化エチレンを除去した。その後、バイオバーデン、静菌作用、静真菌作用及び内毒素試験を実施して、滅菌処理法を確証した。酸化エチレン誘導体に関する試験は陰性であり、残留EtOはFDA推奨レベルより十分に低いことが判明した。アルテスン酸塩分解産物、例えばジヒドロアルテミシニンに関する試験は、同様に陰性であった。滅菌アルテスン酸塩に関する確証バイオバーデン及びLAL試験からの結果は、滅菌性及び内毒素に関するUSP要件を満たした。酸化エチレン処理後の平均クロマトグラフィー純度は、参照標準に比して99.9±0.4%であることが判明した。定性及び定量検定結果は、酸化エチレン処理アルテスン酸塩の化学的完全性を立証した。これらの結果は、将来的な酸化エチレン処理アルテスン酸塩安定性試験のためのタイムゼロデータ点を確立する。
臨床使用のための処方アルテスン酸の6000本の乾燥充填バイアルが包装された。バイアルのうちの1000本は、包装システムの完全状態性及び永続性を試験するために、種々の条件(例えば高温及び高湿度)下での長期安定性試験のために保存された。臨床使用のために包装された場合、20mlバイアルは、酸化エチレン滅菌アルテスン酸110mgを乾燥充填され、栓を施されて、密封された。Knollでの安定性試験は、25℃の窒素下で保存された原薬アルテスン酸に関して少なくとも2年の安定性を示した。
前臨床毒性知見
乾燥充填アルテスン酸塩処方物の試験を、GLP 14日イヌ毒性試験に用いた。イヌにおける14日cGLP毒性試験のために、50mgAS/mlの濃縮処方物を開発し、製造した。GLP14日イヌ毒性試験に用いた乾燥充填アルテスン酸処方物は、個々の分析により高純度であることが確認された。アルテスン酸含入重量(再構成試料1mL中のアルテスン酸のmg数を確定することにより算定)は、USP規約<905>に記載された要件を満たし、501mg/バイアル〜519mg/バイアルの範囲であった。
本発明のGMPアルテスン酸塩の潜在毒性を、ビーグル犬で試験した。14日間、迅速静脈内注入(4分〜6分間にわたる)により、アルテスン酸塩を毎日投与した。性別/群当たり4匹から成る4つの群を、1mL/kgの用量容積で、10、20、35又は50mg/kg/日のアルテスン酸塩用量で毎日処置した。4匹/性別の1つの群は、滅菌0.3Mリン酸塩緩衝液(対照物質)を摂取し、対照群として役立てられた。試験を二部に分けた。14回用量投与後、2匹/性別/群を15試験日(SD)に剖検した。残りの2匹/性別/群は2週間無処置回復期間に付して、29試験日に剖検した。測定は、生存率、臨床的観察、体重、心電図、血液学的知見、臨床化学知見、凝固パラメーター、全体的病理学知見、器官重量、並びに組織病理学的知見を包含した(Wu and Senate, 2004)。50mg/kg/日まで(この値を含む)のアルテスン酸塩の静脈内用量投与は、死亡率、臨床的観察、体重、体重増加、食物摂取、心電図結果、臨床化学知見及び凝固、全体的病理学知見、器官重量並びに組織病理学知見に及ぼす試験物質関連作用を生じなかった。試験経過中、紅斑、下痢、悪阻、粘液便及び軟便が、対照及び試験物質処置群の両方で散発的に観察されたが、試験物質関連性であるとは考えられなかった。ビーグル犬における14日間の20mg/kg/日、35mg/kg/日又は50mg/kg/日の用量でのアルテスン酸塩の静脈内投与は、15試験日に測定された赤血球パラメーター(RBC、HGB、HCT及びRETIC)の低下を生じた。低網状赤血球数は、低RBCに対する再生的応答が認められない、ということを示唆した。15試験日に判明した赤血球パラメーター低下は、29試験日には存在しなかった。
これらの試験結果に基づいて、アルテスン酸塩は、50mg/kg/日まで(この値を含む)の用量で14日間静脈内投与された場合、測定血液学的知見に関する以外は、いかなる他の試験物質関連副作用も生じなかった。20mg/kg/日及びそれ以上の用量では、14日間のアルテスン酸塩の静脈内投与は、赤血球パラメーター、例えばRBC、HGB、HCT及びRETICに及ぼす一過性試験物質関連作用を生じた。
ここに本発明を十分に説明してきたが、本明細書中に記述されたような本発明の精神又は範囲を逸脱することなく、多数の変更及び修正がなされ得るということは、当業者には明らかである。

Claims (18)

  1. アルテスン酸の注射用静脈内又は筋肉内処方物の製造方法であって、
    a. 原薬アルテスン酸粉末を滅菌する工程;及び
    b. 滅菌リン酸ナトリウム緩衝溶液中に該滅菌原薬アルテスン酸を溶解して該注射用処方物を生成する工程
    を有することを特徴とする製造方法。
  2. 前記アルテスン酸粉末を酸化エチレンで処理することにより滅菌する請求項1に記載の方法。
  3. 前記リン酸ナトリウム溶液が0.30±0.05Mであり、8.0±0.3のpHを有する請求項1に記載の方法。
  4. 前記滅菌アルテスン酸粉末を滅菌バイアル中に入れ、窒素でパージして水蒸気を除去し、次いで密封する請求項1に記載の方法。
  5. cGMPに従って実行する請求項1に記載の方法。
  6. アルテスン酸の静脈内又は筋肉内処方物の製造方法であって、
    a. 原薬アルテスン酸粉末を酸化エチレンで滅菌する工程;
    b. 該滅菌原薬アルテスン酸粉末を滅菌容器中に入れ、窒素でパージして水蒸気を除去する工程;
    c. 該容器を密封する工程;及び
    d. 該滅菌アルテスン酸を、8.0±0.3のpHにおいて滅菌0.30±0.05Mリン酸ナトリウム緩衝溶液中に溶解して該注射用処方物を生成する工程
    を有することを特徴とする製造方法。
  7. cGMPに従って実行する請求項6に記載の方法。
  8. 滅菌リン酸ナトリウム溶液中に溶解された滅菌アルテスン酸粉末を含むアルテスン酸の処方物。
  9. 前記リン酸ナトリウム溶液が8.0±0.3のpHを有しており、リン酸ナトリウム中で0.30±0.05Mである請求項8に記載の処方物。
  10. アルテスン酸処方物を生成するためのキットであって、酸化エチレンで滅菌され、窒素でパージされて水蒸気を除去されたアルテスン酸粉末を含有する第1のバイアルと、8.0±0.3のpHにおいて0.30±0.05Mのリン酸ナトリウム溶液を含有する第2のバイアルとを包含しており、該リン酸ナトリウム溶液が該第一バイアル中で該アルテスン酸と混合され、滅菌アルテスン酸溶液が凝集又は泡立ちを伴わずに生成されることを特徴とするキット。
  11. マラリア患者の治療方法であって、
    a)請求項1に記載の方法により滅菌アルテスン酸溶液の処方物を調製する段階;及び
    b)注射により、又は静脈内点滴用バッグにより、該滅菌アルテスン酸処方物を該患者に投与する段階
    を有することを特徴とする方法。
  12. 前記滅菌アルテスン酸溶液が10ml用量中に静脈内注射用で10mg/mlの濃度である請求項11に記載の方法。
  13. 前記滅菌アルテスン酸溶液を、3日間、1日当たり1〜2回、静脈内注射のために1mg/体重1Kg〜4mg/体重1Kgの用量で投与する請求項11に記載の方法。
  14. 前記滅菌アルテスン酸溶液が2ml用量中に静脈内注射用で50mg/mlの濃度である請求項11に記載の方法。
  15. 前記処方物が約7.2のpHを有する請求項11に記載の方法。
  16. アルテスン酸粉末を滅菌する方法であって、アルテスン酸粉末を酸化エチレンで処理して滅菌アルテスン酸粉末を生成することを包含する方法。
  17. 前記処理が、
    前記アルテスン酸粉末を、小室中で、華氏102度及び100%湿度において約1時間加熱すること;
    該小室から湿分を排出し、酸化エチレンを導入して、一定の圧力及び華氏102度を約4時間維持すること;及び
    該小室から酸化エチレンを排出し、該小室を華氏102度において窒素、次いで空気で洗浄すること、
    を包含する請求項16に記載の方法。
  18. 請求項1に記載の方法により調製されるアルテスン酸処方物。
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