JP2009539788A - たんぱく質キナーゼインヒビターとしてのスルフイミド - Google Patents
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Abstract
Description
たんぱく質キナーゼは、これに関して特別な関心があり、それらの抑制により、ガンの治療が可能となる。
a)細胞周期キナーゼ、すなわち、その活性が、細胞分裂のサイクルの進行を抑制するキナーゼ。細胞周期キナーゼは、実質的に、サイクリン依存性キナーゼ(cdk)、ポロ様キナーゼ(Plk)及びオーロラキナーゼを含む;
b)血管形成を調節する受容体チロシンキナーゼ(血管形成の受容体チロシンキナーゼ)、例えば、血管内皮成長因子(VEGF)/VEGF受容体システム、繊維芽細胞成長因子(FGF)/FGF受容体システム、Eph配位子/EphB4システム、及びTie配位子/Tieシステムに含まれる受容体チロシンキナーゼ;
c)その活性が、細胞の増殖に寄与する受容体チロシンキナーゼ(増殖性受容体チロシンキナーゼ)、例えば、血小板由来成長因子(PDGF)配位子/PDGF受容体システム、c−kit配位子/c−kit受容体システム及びFMS様チロシンキナーゼ3(Flt−3)配位子/Flt−3システムに含まれる受容体チロシンキナーゼ;
d)細胞分裂の指示された進行をモニターするチェックポイントキナーゼ、例えば、ATM及びATR、Chk1及びChk2、Mps1、Bub1及びBubR1;
e)その活性により、アポトーシスから細胞が保護されるキナーゼ(抗アポトーシスキナーゼ、いわゆる、生存経路におけるキナーゼ、抗アポトーシスキナーゼ)、例えば、Akt/PKB、PDK1、IカッパーBキナーゼ(IKK)、PIM1、及びインテグリン結合キナーゼ(ILK);
f)腫瘍細胞の移動のために必要なキナーゼ(移動性キナーゼ)、例えば、焦点接着キナーゼ(FAK)及びRhoキナーゼ(ROCK)。
これに関しては、細胞周期キナーゼを抑制することに加えて、1種又は2種以上のさらなるキナーゼ(複数ターゲット腫瘍成長インヒビター=MTGI,multi−target tumour growth inhibitor)の抑制によって腫瘍成長を抑制する構造に関する必要性が特にある。さらに、血管形成を調節する受容体チロシンキナーゼを抑制することが特に好ましい。
国際公開第2002/096888号パンフレットは、サイクリン依存性キナーゼのインヒビターとして、アニリノピリミジン誘導体を開示する。アニリンに関して、スルフイミド置換基は開示されていない。
国際公開第2005/037800号パンフレットは、サイクリン依存性キナーゼのインヒビターとして、オープン型のアニリノピリミジン誘導体が開示されている。アニリンに関して、スルフイミド置換基の可能性は、開示されていない。
R1は、下記;
(i)水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、−CF3又は−OCF3;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C1〜C6−アルコキシ又はC2〜C6−アルキニル基(ヒドロキシ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、シアノ、ハロゲン、C1〜C6−アルコキシ、−CF3及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている);あるいは
(iii)フェニル又は単環式ヘテロアリール環(ヒドロキシ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ、−OCF3及び/又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている);
であり、
R2は、下記;
(i)水素;あるいは
(ii)C1〜C10−アルキル、C2〜C10−アルケニル又はC2〜C10−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル、フェニル若しくはナフチル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式若しくは二環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、次の(a)及び/又は(b)により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている;
(a)ハロゲン、ヒドロキシ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、シアノ、−C(O)R6、−O(CO)−R12、−SO2NR8R9、−SO2−R12、−S(O)(NR8)R12、−(N)S(O)R13R14、−CF3、−OCF3、−N[(CO)−(C1〜C6−アルキル)]2;
(b)C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C3〜C8−シクロアルキル、フェニル、ナフチル(各ケースにおいて、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、−NR8R9、−C(O)OR16、−SO2NR8R9、−CF3又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている));
であり、
R3は、下記;
(i)ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−CF3、−OCF3、−C(O)NR8R9、−C(S)NR8R9、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、並びに/あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル及び/又はC1〜C6−アルコキシ基(ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ、−CF3、−OCF3又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている);並びに/あるいは
(iii)C3〜C7−シクロアルキル環(ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ、−CF3、−OCF3、−NR8R9及び/又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている);
であり、
mは0〜4であり、
R4は、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ、−OCF3及び/又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であり;あるいは
R3及びR4が一緒になって、5〜7員環(membered ring)(Qに縮合され、そしてヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、ハロゲン又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換され、そして当該環が5員である場合には、Qからの二重結合に加えて、さらなる二重結合を所望により含む)を形成し、
R5は、−SO2−(CH2)n−R12(式中、nは0又は1である)、−C(O)R12、−C(O)OR12、−C(O)NR8R9、−C(S)OR12、−C(S)NR8R9又は−R12であるか、あるいは
R4及びR5が一緒になって、次の式;
W及びYは、お互いに独立して、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている−CH2−基であり、当該C1〜C6−アルキル及び/又はC1〜C6−アルコキシ置換基は、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それ自体、所望により置換されているか、そして/又はイミド二重結合に加えて、1つ又は2つのさらなる二重結合を所望により含み、そして
oは1〜3である)の5〜7員環を形成し、
Xは、−O−、−S−又は−NR15−であり;
ここで、R15は、下記;
(i)水素;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル基、C3〜C8−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環;あるいは
(iii)−C(O)−(C1〜C6)−アルキル、−C(O)−フェニル、又は−C(O)−ベンジル;
であり、そして(ii)及び(iii)は、ヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されているか、あるいは
Xが−NR15−である場合には、代わりに、X、R15及びR2が一緒になって3〜8員環(窒素原子に加えて1つ又は2つ以上のさらなるヘテロ原子を所望により含み、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、−C(O)R12、−SO2R12、ハロゲン又は基−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換され、1〜3個の二重結合を所望により含み、そして/あるいは1つ又は2つ以上の−C(O)−基により所望により中断されている)を形成し、
Qは、フェニル、ナフチル又は単環式若しくは二環式ヘテロアリール環であり、
R6は、下記;
(i)水素又はヒドロキシ;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル、C3〜C6−アルケニル、C3〜C6−アルキニル又はC1〜C6−アルコキシ基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3、により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)
であり、
R7は、水素又はC1〜C6−アルキル基であり、
R8及びR9は、お互いに独立して、下記;
(i)水素;並びに/あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル基、C2〜C6−アルケニル基、C3〜C8−シクロアルキル及び/又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環及び/又は単環式ヘテロアリール環(ヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であるか、あるいは
R8及びR9が窒素原子と一緒になって、5〜7員環(窒素原子に加えて、1つ又は2つのさらなるヘテロ原子を所望により含み、そしてヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、置換されることができる)を形成し、
R10及びR11は、お互いに独立して、水素又はC1〜C6−アルキル基(ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であり、
R12、R13、R14は、お互いに独立して−CF3であるか、あるいはC1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル及び/又はC2〜C6−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、ニトロ、−NR8R9、−NH−C(O)−C1〜C6−アルキル、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であり、
R16は、下記;
(i)水素;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル、C3〜C6−アルケニル、C3〜C6−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている):
である。
<Cn−アルキル>
n個の炭素原子を有する、一価の、直鎖又は分岐鎖の、飽和炭化水素基
メチル−、エチル−、プロピル−、ブチル−、ペンチル−、ヘキシル−、イソプロピル−、イソブチル−、sec−ブチル−、tert−ブチル−、イソペンチル−、2−メチルブチル−、1−メチルブチル−、1−エチルプロピル−、1,2−ジメチルプロピル−、neo−ペンチル−、1,1−ジメチルプロピル−、4−メチルペンチル−、3−メチルペンチル−、2−メチルペンチル−、1−メチルペンチル−、2−エチルブチル−、1−エチルブチル−、3,3−ジメチルブチル−、2,2−ジメチルブチル−、1,1−ジメチルブチル−、2,3−ジメチルブチル−、1,3−ジメチルブチル−1,2−ジメチルブチル−が含まれる。
メチル、エチル、プロピル又はイソプロピル基が好ましい。
n個の炭素原子及び少なくとも1つの二重結合を有する、一価の、直鎖又は分岐鎖の炭化水素基
ビニル−、アリル−、(E)−2−メチルビニル−、(Z)−2−メチルビニル−、ホモアリル−、(E)−ブタ−2−エニル−、(Z)−ブタ−2−エニル−、(E)−ブタ−1−エニル−、(Z)−ブタ−1−エニル−、ペンタ−4−エニル−、(E)−ペンタ−3−エニル−、(Z)−ペンタ−3−エニル−、(E)−ペンタ−2−エニル−、(Z)−ペンタ−2−エニル−、(E)−ペンタ−1−エニル−、(Z)−ペンタ−1−エニル−、ヘキサ−5−エニル−、(E)−ヘキサ−4−エニル−、(Z)−ヘキサ−4−エニル−、(E)−ヘキサ−3−エニル−、(Z)−ヘキサ−3−エニル−、(E)−ヘキサ−2−エニル−、(Z)−ヘキサ−2−エニル−、(E)−ヘキサ−1−エニル−、(Z)−ヘキサ−1−エニル−、イソプロペニル−、2−メチルプロパ−2−エニル−、1−メチルプロパ−2−エニル−、2−メチルプロパ−1−エニル−、(E)−1−メチルプロパ−1−エニル−、(Z)−1−メチルプロパ−1−エニル−、3−メチルブタ−3−エニル−、2−メチルブタ−3−エニル−、1−メチルブタ−3−エニル−、3−メチルブタ−2−エニル−、(E)−2−メチルブタ−2−エニル−、(Z)−2−メチルブタ−2−エニル−、(E)−1−メチルブタ−2−エニル−、(Z)−1−メチルブタ−2−エニル−、(E)−3−メチルブタ−1−エニル−、(Z)−3−メチルブタ−1−エニル−、(E)−2−メチルブタ−1−エニル−、(Z)−2−メチルブタ−1−エニル−、(E)−1−メチルブタ−1−エニル−、(Z)−1−メチルブタ−1−エニル−、1,1−ジメチルプロパ−2−エニル−、1−エチルプロパ−1−エニル−、1−プロピルビニル−、1−イソプロピルビニル−、4−メチルペンタ−4−エニル−、3−メチルペンタ−4−エニル−、2−メチルペンタ−4−エニル−、1−メチルペンタ−4−エニル−、4−メチルペンタ−3−エニル−、(E)−3−メチルペンタ−3−エニル−、(Z)−3−メチルペンタ−3−エニル−、(E)−2−メチルペンタ−3−エニル−、(Z)−2−メチルペンタ−3−エニル−、(E)−1−メチルペンタ−3−エニル−、(Z)−1−メチルペンタ−3−エニル−、(E)−4−メチルペンタ−2−エニル−、(Z)−4−メチルペンタ−2−エニル−、(E)−3−メチルペンタ−2−エニル−、(Z)−3−メチルペンタ−2−エニル−、(E)−2−メチルペンタ−2−エニル−、(Z)−2−メチルペンタ−2−エニル−、(E)−1−メチルペンタ−2−エニル−、(Z)−1−メチルペンタ−2−エニル−、(E)−4−メチルペンタ−1−エニル−、(Z)−4−メチルペンタ−1−エニル−、(E)−3−メチルペンタ−1−エニル−、(Z)−3−メチルペンタ−1−エニル−、(E)−2−メチルペンタ−1−エニル−、(Z)−2−メチルペンタ−1−エニル−、(E)−1−メチルペンタ−1−エニル−、(Z)−1−メチルペンタ−1−エニル−、3−エチルブタ−3−エニル−、2−エチルブタ−3−エニル−、1−エチルブタ−3−エニル−、(E)−3−エチルブタ−2−エニル−、(Z)−3−エチルブタ−2−エニル−、(E)−2−エチルブタ−2−エニル−、(Z)−2−エチルブタ−2−エニル−、(E)−1−エチルブタ−2−エニル−、(Z)−1−エチルブタ−2−エニル−、(E)−3−エチルブタ−1−エニル−、(Z)−3−エチルブタ−1−エニル−、2−エチルブタ−1−エニル−、(E)−1−エチルブタ−1−エニル−、(Z)−1−エチルブタ−1−エニル−、2−プロピルプロパ−2−エニル−、1−プロピルプロパ−2−エニル−、2−イソプロピルプロパ−2−エニル−、1−イソプロピルプロパ−2−エニル−、(E)−2−プロピルプロパ−1−エニル−、(Z)−2−プロピルプロパ−1−エニル−、(E)−1−プロピルプロパ−1−エニル−、(Z)−1−プロピルプロパ−1−エニル−、(E)−2−イソプロピルプロパ−1−エニル−、(Z)−2−イソプロピルプロパ−1−エニル−、(E)−1−イソプロピルプロパ−1−エニル−、(Z)−1−イソプロピルプロパ−1−エニル−、(E)−3,3−ジメチルプロパ−1−エニル−、(Z)−3,3−ジメチルプロパ−1−エニル−、1−(1,1−ジメチルエチル)エテニルが含まれる。
ビニル又はアリル基が好ましい。
n個の炭素原子及び少なくとも1個の三重結合を有する、一価の、直鎖又は分岐鎖の炭化水素基
エチニル−、プロパ−1−イニル−、プロパ−2−イニル−、ブタ−1−イニル−、ブタ−2−イニル−、ブタ−3−イニル−、ペンタ−1−イニル−、ペンタ−2−イニル−、ペンタ−3−イニル−、ペンタ−4−イニル−、ヘキサ−1−イニル−、ヘキサ−2−イニル−、ヘキサ−3−イニル−、ヘキサ−4−イニル−、ヘキサ−5−イニル−、1−メチルプロパ−2−イニル−、2−メチルブタ−3−イニル−、1−メチルブタ−3−イニル−、1−メチルブタ−2−イニル−、3−メチルブタ−1−イニル−、1−エチルプロパ−2−イニル−、3−メチルペンタ−4−イニル−、2−メチルペンタ−4−イニル−、1−メチルペンタ−4−イニル−、2−メチルペンタ−3−イニル−、1−メチルペンタ−3−イニル−、4−メチルペンタ−2−イニル−、1−メチルペンタ−2−イニル−、4−メチルペンタ−1−イニル−、3−メチルペンタ−1−イニル−、2−エチルブタ−3−イニル−、1−エチルブタ−3−イニル−、1−エチルブタ−2−イニル−、1−プロピルプロパ−2−イニル−、1−イソプロピルプロパ−2−イニル−、2,2−ジメチルブタ−3−イニル−、1,1−ジメチルブタ−3−イニル−、1,1−ジメチルブタ−2−イニル−又は3,3−ジメチルブタ−1−イニル−が含まれる。
エチニル、プロパ−1−イニル又はプロパ−2−イニル基が好ましい。
n個の炭素原子を有する、一価の、環式炭化水素環
C3〜C7−シクロアルキル環には、下記;
シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチル:
が含まれる。
シクロプロピル、シクロペンチル又はシクロヘキシル環が好ましい。
式:−OR(R=アルキルである)の、直鎖又は分岐鎖のCn−アルキルエーテル残差
Cn−アリールは、n個の炭素原子を有し、ヘテロ原子を有しない一価の芳香環システムである。C6−アリールは、フェニルと同一である。C10−アリールは、ナフチルと同一である。
フェニルが好ましい。
ヘテロ原子は、酸素、窒素又は硫黄原子を含むように理解されるべきである。
ヘテロアリールは、炭素と異なる少なくとも1つのヘテロ原子を有する一価の、芳香環系である。見出されるヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子である。原子価結合は、芳香族炭素原子又は窒素原子上にありうる。
5環原子を有するヘテロアリール環には、例えば、次の環:チエニル、チアゾリル、フラニル、ピロリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、オキサジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル及びチアジアゾリルが含まれる。
本発明に従う二環式ヘテロアリール環には、9又は10環原子が含まれる。
5又は6環原子を有する単環式ヘテロアリール環が好ましい。
本発明の文脈におけるヘテロシクリルは、完全に水素化されたヘテロアリール(完全に水素化されたヘテロアリール−飽和ヘテロシクリル)、すなわち、炭素と異なる少なくとも1つのヘテロ原子を有する非芳香環系である。見出されるヘテロ原子は、窒素原子、酸素原子及び/又は硫黄原子である。原子価結合は、炭素原子又は窒素原子上である。
4環原子を有するヘテロシクリル環には、例えば、アゼチジニル、オキセタニルが含まれる。
5環原子を有するヘテロシクリル環には、例えば、次の環:ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル及びテトラヒドロフラニルが含まれる。
7環原子を有するヘテロシクリル環には、例えば、次の環:アゼパニル、オキセパニル、[1,3]−ジアゼパニル、[1,4]−ジアゼパニルが含まれる。
8環原子を有するヘテロシクリル環には、例えば、オキソカニル、アゾカニルが含まれる。
用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素を含む。臭素が好ましい。
R1が、ハロゲン、−CF3、−OCF3、C1〜C4−アルキル又はニトロであり、
R2が、C1〜C10−アルキル、C2〜C10−アルケニル又はC2〜C10−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル、フェニル又は単環式若しくは二環式ヘテロアリール環あるいは3〜7個の環原子を有するヘテロシクリル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12及び/又はC1〜C4−アルキル基(ヒドロキシにより、1回又は2回以上、それ自体、所望により置換されている)により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であり、
R3が、下記;
(i)ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−CF3、−OCF3、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12;並びに/あるいは
(ii)C1〜C3−アルキル及び/又はC1〜C3−アルコキシ基(ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ、−CF3、−OCF3又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている);
であり、
mが、0又は1であり、
R4が、C1〜C5−アルキル基、C3〜C6−シクロアルキル又はフェニル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ、−OCF3及び/又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であるか、あるいは
R3及びR4が一緒になって、5員環(Qに縮合され、そしてQからの二重結合に加えて、さらなる二重結合を所望により含む)を形成し、
R5が、−SO2−(CH2)n−R12(式中、nは0又は1であり、R12はCF3である)又はC1〜C4−アルキル基、C3〜C6−シクロアルキル若しくはフェニル環又は3〜6個の環原子を有するヘテロシクリル環、あるいは単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、ニトロ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であるか、あるいは
R4及びR5が一緒になって、次の式(1):
の5員環を形成し、
Xは、−O−、−S−又は−NR15−であり、
ここで、R15は、下記;
(i)水素;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル基、C3〜C8−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環、あるいは
(iii)−C(O)−(C1〜C6)−アルキル、−C(O)−フェニル、又は−C(O)−ベンジル;
であり、そして
(ii)及び(iii)は、ヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている、あるいは
Xが−NR15−である場合には、代わりに、X、R15及びR2が一緒になって3〜8員環(窒素原子に加えて、1つ又は2つ以上のさらなるヘテロ原子を所望により含み、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、−C(O)R12、−SO2R12、ハロゲン又は基−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換され、1〜3個の二重結合を所望により含み、そして/あるいは1つ又は2つ以上の−C(O)−基により所望により中断されている)を形成し、
Qが、フェニル、ナフチル又は単環式若しくは二環式ヘテロアリール環であり、
R6が、C2〜C5−アルキル、C4〜C6−アルケニル、C4〜C6−アルキニル又はC2〜C5−アルコキシ基、C4〜C6−シクロアルキル又はフェニル環、3〜5個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であり、
R7が、水素又はC1〜C6−アルキル基であり、
R8及びR9が、お互いに独立して、水素及び/又はC1〜C4−アルキル基、C3〜C6−シクロアルキル及び/又はフェニル環、及び/又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR10R11又はC1〜C6−アルコキシにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であるか、あるいは
R8及びR9が窒素原子と一緒になって、5〜7員環(窒素原子に加えて、1つのさらなるヘテロ原子を所望により含み、そしてヒドロキシにより、1回又は2回以上、置換されることができる)を形成し、
R10及びR11が、お互いに独立して、水素又はC1〜C6−アルキル基(ヒドロキシにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であり、
R12が、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル又はC2〜C6−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、−NR8R9、C1〜C6−アルキル、及び/又はC1〜C6−アルコキシにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であり、
R13及びR14が、お互いに独立して、C1〜C6−アルキル基であり、そして
R16が、C1〜C6−アルキル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環である。
R4が、C1〜C5−アルキル基又はC3〜C6−シクロアルキル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、CF3、C1〜C6−アルコキシ、−OCF3及び/又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であるか、あるいは
R3及びR4が一緒になって、5員環(Qに縮合され、そしてQからの二重結合に加えて、さらなる二重結合を所望により含む)を形成し、
R5が、−SO2R12であり、ここで、R12は、C1〜C4−アルキル基、C3〜C6−シクロアルキル若しくはフェニル環又は3〜6個の環原子を有するヘテロシクリル環あるいは単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、ニトロ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であるか、あるいは
R4及びR5が一緒になって、次の式(1):
の5員環を形成する。
R1が、水素、ハロゲン又は−CF3であり、
R2が、C1〜C10−アルキル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ又は−NH−C(O)−C1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であり、
mが、0であり、
R4が、C1〜C6−アルキル基であり、
R5が、−SO2−(CH2)n−R12(式中、nは、0又は1に等しい)であり、
Xが、−NH−であり、
Qが、フェニル環であり、
R12が、−CF3であるか、あるいはC1〜C6−アルキル基、フェニル又は単環式ヘテロアリール環(ニトロ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルキル、−NH−C(O)−C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)である。
(i)水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、−CF3又は−OCF3;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C1〜C6−アルコキシ又はC2〜C6−アルキニル基(ヒドロキシ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、シアノ、ハロゲン、C1〜C6−アルコキシ、−CF3及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている);あるいは
(iii)フェニル又は単環式ヘテロアリール環(ヒドロキシ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ、−OCF3及び/又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている):
であることができる。
R1は、さらに好ましくは、ハロゲン、−CF3又はC1〜C2−アルキルである。
R1は、さらにいっそう好ましくは、臭素及びCF3である。
(i)水素;あるいは
(ii)C1〜C10−アルキル、C2〜C10−アルケニル又はC2〜C10−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル、フェニル又はナフチル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式若しくは二環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、次のa)並びに/あるいはb)により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている、
a)ハロゲン、ヒドロキシ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、シアノ、−C(O)R6、−O(CO)−R12、−SO2NR8R9、−SO2−R12、−S(O)(NR8)R12、−(N)S(O)R13R14、−CF3、−OCF3、−N[(CO)−(C1〜C6−アルキル)]2;並びに/あるいは
b)C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C3〜C8−シクロアルキル、フェニル、ナフチル、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル及び/又は単環式若しくは二環式ヘテロアリール(各ケースにおいて、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、−NR8R9、−C(O)OR16、−SO2NR8R9、−CF3又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている))
であることができる。
R15が、下記;
(i)水素;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル基、C3〜C8−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環;あるいは
(iii)−C(O)−(C1〜C6)−アルキル、−C(O)−フェニル、又は−C(O)−ベンジルであることができ、
ここで、(ii)及び(iii)は、ヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている、あるいは
Xが−NR15−である場合には、代わりに、
X、R15及びR2が一緒になって、3〜8員環(窒素原子に加えて1つ又は2つ以上のさらなるヘテロ原子を所望により含み、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、−C(O)R12、−SO2R12、ハロゲン又は基−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換され、1〜3個の二重結合を所望により含み、そして/あるいは1つ又は2つ以上の−C(O)−基により所望により中断されている)を形成する。
R15は、水素、あるいはC1〜C6−アルキル基、C3〜C8−シクロアルキル又は3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であるか、あるいは
Xが−NR15−である場合には、代わりに、好ましくは、X、R15及びR2が一緒になって、3〜6員環(窒素原子に加えて1つのさらなるヘテロ原子を含み、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、−C(O)R12、−SO2R12、ハロゲン又は基−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換され、1個又は2個の二重結合を所望により含み、そして/あるいは−C(O)−基により中断されている)を形成する。
R15が、水素、あるいはC3〜C6−アルキル基、C3〜C7−シクロアルキル又は3〜6個の環原子を有するヘテロシクリル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であるか、あるいは
Xが−NR15−である場合には、好ましくは、X、R15及びR2が一緒になって、5又は6員環(窒素原子に加えて、さらなるヘテロ原子を含み、そしてヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、−C(O)R12、−SO2R12、ハロゲン又は又は基−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)を形成する。
Xは、特に好ましくは−NR15−(式中、R15は水素である)である。
(i)ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−CF3、−OCF3、−C(O)NR8R9、−C(S)NR8R9、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12;並びに/あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル及び/又はC1〜C6−アルコキシ基(ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ、−CF3、−OCF3又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている);並びに/あるいは
(iii)C3〜C7−シクロアルキル環(ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ,−CF3、−OCF3、−NR8R9及び/又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている):
であることができる。
(i)ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−CF3、−OCF3、−C(O)NR8R9、−C(S)NR8R9、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12;並びに/あるいは
(ii)C1〜C5−アルキル及び/又はC1〜C5−アルコキシ基(ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ、−CF3、−OCF3又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている):
である。
(i)ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−CF3、−OCF3、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12;並びに/あるいは
(ii)C1〜C3−アルキル及び/又はC1〜C3−アルコキシ基(ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ、−CF3、−OCF3又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている):
である。
(i)ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−CF3、−OCF3、−NR8R9;並びに/あるいは
(ii)C1〜C3−アルキル及び/又はC1〜C3−アルコキシ基:
である。
R3は、特に好ましくは、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、−CF3、メチル又はメトキシである。
一般式(I)では、mは、0〜4、好ましくは0又は1、さらに好ましくは0であることができる。
R3及びR4が一緒になって、5〜7員環(Qに縮合され、そしてヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、ハロゲン又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換され、そして当該環が5員である場合には、Qからの二重結合に加えて、さらなる二重結合を所望により含む)を形成する。
R4は、特に好ましくは、C1〜C3−アルキル基である。
R12が、−CF3であるか、あるいはC1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル及び/又はC2〜C6−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、ニトロ、−NR8R9、−NH−C(O)−C1〜C6−アルキル、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)である。
R12が、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル及び/又はC2〜C6−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、ニトロ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であり、又は
R4及びR5が一緒になって、次の式(1):
W及びYは、各ケースにおいて、お互いに独立して、−CH2−基(ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換され、ここで、上記C1〜C6−アルキル及び/又はC1〜C6−アルコキシ置換基は、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それ自体、所望により置換され、そして/あるいはイミド二重結合に加えて、1つ又は2つのさらなる二重結合を所望により含み、そして
oは1〜3である)
の5〜7員環を形成する。
R12が、C1〜C5−アルキル、C2〜C5−アルケニル及び/又はC2〜C5−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜6個の環原子を有するヘテロシクリル環及び/又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、ニトロ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であり、あるいは
好ましくは、R4及びR5が一緒になって、次の式(1):
W及びYは、各ケースにおいて、お互いに独立して、−CH2−基(ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換され、oは1〜3である)
の5〜7員環を形成する。
R12が、−CF3であるか、あるいはC1〜C6−アルキル基、フェニル又は単環式ヘテロアリール環(ニトロ、−NH−C(O)−C1〜C6−アルキル、ハロゲン、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)である。
R12が、−CF3であるか、あるいはC1〜C4−アルキル基、C3〜C6−シクロアルキル又はフェニル環又は3〜6個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、ニトロ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であり、あるいは
好ましくは、R4及びR5が一緒になって、次の式(1):
の5員環を形成する。
R12が、−CF3であるか、あるいはC1〜C6−アルキル基又はフェニル、ピリジル、チエニル又はチアジアゾリル環(ニトロ、−NH−C(O)−C1〜C6−アルキル、ハロゲン、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)である。
(i)水素又はヒドロキシ;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル、C3〜C6−アルケニル、C3〜C6−アルキニル又はC1〜C6−アルコキシ基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている):
であることができる。
(i)水素;あるいは
(ii)C1〜C4−アルキル、C3〜C5−アルケニル、C3〜C5−アルキニル又はC1〜C5−アルコキシ基、C3〜C6−シクロアルキル又はフェニル環、3〜6個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている):
である。
一般式(I)では、R7は、水素又はC1〜C6−アルキル基であることができる。
(i)水素;並びに/あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル基、C2〜C6−アルケニル、C3〜C8−シクロアルキル及び/又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環及び/又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている):
であるか、あるいは
R8及びR9が窒素原子と一緒になって、5〜7員環(窒素原子に加えて、1つ又は2つのさらなるヘテロ原子を所望により含み、そしてヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、置換されることができる)を形成する。
(i)水素;並びに/あるいは
(ii)C1〜C5−アルキル、C2〜C5−アルケニル基、C3〜C7−シクロアルキル及び/又はフェニル環及び/又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR10R11及び/又はC1〜C6−アルコキシにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている):
であるか、あるいは
R8及びR9が窒素原子と一緒になって、5〜7員環(窒素原子に加えて、1つのさらなるヘテロ原子を所望により含み、そしてヒドロキシ、−NR10R11及び/又はC1〜C6−アルコキシにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、置換されることができる)を形成する。
(i)水素;並びに/あるいは
(ii)C1〜C4−アルキル基、C3〜C6−シクロアルキル及び/又はフェニル環、及び/又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR10R11又はC1〜C6−アルコキシにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であるか、あるいは
R8及びR9が窒素原子と一緒になって、5〜7員環(窒素原子に加えて、1つのさらなるヘテロ原子を所望により含み、そしてヒドロキシにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、置換されることができる)を形成する。
(i)水素;並びに/あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル基、C3〜C6−シクロアルキル及び/又はフェニル環及び/又は単環式ヘテロアリール環であるか、あるいは
R8及びR9が窒素原子と一緒になって、5又は6員環(窒素原子に加えて、1つのさらなるヘテロ原子を所望により含む)を形成する。
R10及びR11は、特に好ましくは、お互いに独立して、水素又はメチル基であることができる。
R13及びR14は、特に好ましくは、お互いに独立して、C1〜C6−アルキル基である。
(i)水素;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル、C3〜C6−アルケニル、C3〜C6−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている):
である。
R16は、特に好ましくは、C1〜C6−アルキル基であることができる。
本発明の特別な実施形態は、さらに、上記置換基に関する例内に直接開示されている意味の組み合わせから生ずる化合物から成る。
a)次の式(IV)の2−クロロピリミジンを、次の式(III)の求核試薬と反応させ、次の式(II)の化合物を得るステップ:
を含む方法により調製することができる。
a)次の式(IX)のチオエーテルのイミネーションにより、次の式(VIII)のスルフイミドを得るステップ:
を含む方法により調製されうる。
a)次の式(X)のチオエーテルのイミネーションにより、次の式(XI)のスルフイミドを得るステップ;
を含む方法により調製されうる。
A.細胞周期キナーゼ:a)CDK、b)Plk、c)オーロラ
B.血管形成受容体チロシンキナーゼ:a)VEGF−R、b)Tie、c)FGF−R、d)EphB4
C.増殖性受容体チロシンキナーゼ:a)PDGF−R、Flt−3、c−Kit
D.チェックポイントキナーゼ:a)ATM/ATR、b)Chk1/2、c)TTK/hMps1、BubR1、Bub1
E.抗アポトーシスキナーゼ:a)AKT/PKB、b)IKK、c)PIM1、d)ILK
F.移動性キナーゼ:a)FAK、b)ROCK
細胞分裂の真核性サイクルは、事象の統合且つ調節された順番を経験させることにより、娘細胞にゲノムの重複及びその分布を確保する。細胞周期は、4つの連続相に分けられる;G1相は、細胞が増殖するDNA複製前の時間を表し、そして外部刺激に敏感である。S相では、細胞が、そのDNAを複製し、そしてG2相では、それが、有糸分裂に入るための準備をする。有糸分裂(M相)では、複製されたDNAが分離され、そして細胞分裂が完了する。
オーロラ−Aは、上記中心体及び紡錘糸微小管上に局在化し、そこでは、それにより、種々の基質たんぱく質、とりわけ、キネシンEg5、TACC、PP1が加リン酸反応される。しかし、紡錘糸器官の発生の正確な機構及びそれら内のオーロラ−Aの役割は、実質的に明確ではない。
受容体チロシンキナーゼ及びそれらの配位子は、細胞の成長及び分化の調節に含まれる複数の細胞系過程に非常に重要な関与者である。本明細書において、特別な関心は、血管内皮成長因子(VEGF)/VEGF受容体システム、繊維芽細胞成長因子(FGF)/FGF受容体システム、Eph配位子/Eph受容体システム、及びTie配位子/Tie受容体システムにある。新しい血管(新血管新生)の高い形成に関連する病理学的状況、例えば、腫瘍性疾患では、血管形成の増殖因子及びそれらの受容体の高い発現が見られる。
受容体チロシンキナーゼ及びそれらの配位子は、細胞の増殖に非常に重要な関与者である。本明細書において、特別な関心は、血小板由来成長因子(PDGF)配位子/PDGF受容体システム、c−kit配位子/c−kit受容体システム及びFMS様チロシンキナーゼ3(Flt−3)配位子/Flt−3システムである。細胞の高い成長に関連する病理学的状況、例えば、腫瘍性疾患では、増殖性の成長因子及びそれらの受容体又はキナーゼ活性化突然変異の高い発現が見られる。これらの受容体チロシンキナーゼの酵素活性の抑制により、腫瘍成長の減少がもたらされる。
本出願の文脈において、「チェックポイントキナーゼ」は、細胞分裂の指示された進行をモニターする細胞周期キナーゼ、例えば、ATM及びATR、Chk1及びChk2、Mps1、Bub1及びBubR1を意味する。特定の重要性は、G2相及び有糸分裂の際の紡錘糸チェックポイントにおけるDNA損傷である。
種々の機構により、細胞が、非最適生存条件の際に細胞死から保護される。腫瘍細胞では、これらの機構により、腫瘍の成長塊内で、細胞の生存優位性がもたらされる(酸素、グルコース及びさらなる栄養素の不足により特徴付けられ、腫瘍細胞が細胞外マトリックスに接着することなく生き抜くこと可能とし、場合によっては、転移をもたらすか、又は治療薬に対する抵抗性をもたらす)。本質的な抗アポトーシスのシグナル経路には、PDK1−AKT/PKBシグナル経路(Altomare & Testa.Perturbations of the AKT signaling pathway in human cancer.Oncogene.24,7455,2005)、NFκBシグナル経路(Viatourら,Phosphorylation of NFkB and IkB proteins:implications in cancer and inflammation)、PIM1シグナル経路(Hammermanら,Pim and Akt oncogenes are independent regulators of hematopoietic cell growth and survival.Blood.2005 105,4477,2005)及びインテグリン結合キナーゼ(ILK)シグナル経路(Persad & Dedhar.The role of integrin−linked kinase(ILK)in cancer progression.Cancer Met.Rev.22,375,2003)が含まれる。抗アポトーシスキナーゼ、例えば、AKT/PBK、PDK1、IκBキナーゼ(IKK)、PIM1、又はILKの抑制により、腫瘍細胞が、治療薬の作用に、又は腫瘍環境内で好ましくない生存条件に敏感になる。上記抗アポトーシスのキナーゼの抑制の後、腫瘍細胞が、オーロラ抑制により生じた有糸分裂の妨害により敏感に反応し、そして多数の細胞死を受ける。
侵襲的な、組織侵入腫瘍の成長及び転移に関する前提条件は、上記腫瘍細胞が、移動により組織構造を離れることができることである。種々の細胞の機構は、調節する細胞移動:焦点接着キナーゼ(FAK)の活性を経由した細胞外マトリックス調節のたんぱく質へのインテグリン−媒介化接着;RhoA/Rhoキナーゼ(ROCK)シグナル経路を経由した収縮性のアクチンフィラメントの集合の制御(M.C.Frame,Newest findings on the oldest oncogene;how activated src does it.J.Cell Sci.117,989,2004に概観が要約されている)に含まれる。
ガン、例えば、固形腫瘍、腫瘍成長又は転移成長、特に;
毛細血管拡張性運動失調症、基礎的な細胞ガン、膀胱ガン、脳腫瘍、乳ガン、頚部ガン、中枢神経系の腫瘍、結腸直腸ガン、子宮内膜ガン、胃ガン、胃腸ガン、頭及び首の腫瘍、急性リンパ性白血病、急性顆粒球性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性顆粒球性白血病、ヘアリー・セル白血病、肝臓ガン、肺腫瘍、非小細胞肺ガン、小細胞肺ガン、B−細胞リンパ腫、ホジキンのリンパ腫、非ホジキンのリンパ腫、T−細胞リンパ腫、メラノーマ、中皮腫、骨髄腫、筋腫、食道の腫瘍、口の腫瘍、卵巣ガン、膵臓腫瘍、前立腺腫瘍、腎臓部ガン、肉腫、カポージ肉腫、平滑筋肉腫、皮膚ガン、扁平上皮癌、睾丸ガン、甲状腺ガン、胃腸組織の結合組織腫瘍、皮膚の結合組織肉腫、過好酸球増加シンドローム、肥満細胞ガン;
心臓血管疾患、例えば、ステノーズ(stenose)、動脈硬化症、ステント−誘発再狭窄:
血管線維腫、クローン病、子宮内膜症、血管腫。
「固形」形態、例えば、錠剤、コーティングされた錠剤、ピル、坐薬、カプセル剤、経皮システム;又は
「半固形」形態、例えば、軟膏、クリーム、ゲル、坐薬、乳剤;又は
「液状」形態、例えば、液剤、チンキ剤、懸濁剤又は乳剤:
であることができる。
<工程別形1>
式(VI)の2,4−ジクロロピリミジンを、式(V)の求核試薬と反応させ、式(IV)の化合物を得ることができる(例えば、下記を参照せよ:a)U.Lueckingらの国際公開第2005037800号パンフレット;b)J.Bryantらの国際公開第2004048343号パンフレット;c)U.Lueckingらの国際公開第2003076437号パンフレット;d)T.Brumbyらの国際公開第2002096888号パンフレット)。
式(IV)の2−クロロピリミジンを、式(VII)の求核試薬と反応させ、式(I)の生成物を得ることができる。溶媒として、例えば、イソプロパノール、アセトニトリル又は1−ブタノールを用いることが、そして所望により、酸、例えば、塩酸を添加することが好適である。
式(IX)のチオエーテルを、式(VIII)のスルフイミドに転化させることができる(イミネーション方法に関して、例えば、下記を参照せよ:a)Johnsonら,J.Org:Chem.1979,44,2065;b)Oaeら,Org.Chem.Sulfur 1977,383;c)Kucsmanら,Phosphorous Sulfur 1977,3,9;d)Sharplessら,J.Org.Chem.2001,66,594;e)Katsukiら,Tetrahedron Lett.2001,42,7071;f)Bolmら,Org.Lett.2004,6,1305;g)Carreiraら,Helv.Chim.Acta2002,85,3773;h)Bolmら,Org.Lett.2006,8,2349;i)Bolmら,Org.Lett.2005,7,4983;Bolmら,Org.Lett.2006,8,2349)。次のニトロ基の還元に関して、複数の方法を用いることができる(例えば、下記を参照せよ:R.C.Larock,Comprehensive Organic Transformations,VCH,New York,1989,411−415)。例えば、記載される、ラネーニッケルを用いた水素化、又はTHF中の塩化チタン(III)の使用が好適である。
<例1>
<(RS)−S−(4−{[5−ブロモ−4−(イソプロピルアミノ)ピリミジン−2−イル]アミノ}フェニル)−S−メチル−N−(トリルスルホニル)スルフイミド>
<化合物1.1>
<(5−ブロモ−2−クロロピリミジン−4−イル)イソプロピルアミン>
1H−NMR(DMSO):8.21(s,1H),7.30(d,1H),4.25(m,1H),1.15(d,6H)。
<5−ブロモ−N4−イソプロピル−N2−(4−メチルスルファニルフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン>
1H−NMR(DMSO):10.39(s,1H),8.18(s,1H),7.88(br,1H),7.49(m,2H),7.29(m,2H),4.30(m,1H),2.5(s,3H),1.21(d,6H).
MS:353(ES).
1.36g(4.8ミリモル)のクロラミン−T三水和物(Aldrich)を、室温において、20mLのアセトニトリル中の1.56g(4.0ミリモル)の5−ブロモ−N4−イソプロピル−N2−(4−メチルスルファニルフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンの塩酸塩に添加した。当該混合物を、室温で16時間攪拌し、次いで、エチルアセテートで希釈した。上記混合物を、吸引しながらろ過し、そしてろ過ケーキを、エチルアセテートで洗浄した。混合された有機相を乾燥し(Na2SO4)、ろ過し、そして濃縮した。得られた残差を、HPLCにより精製した。
長さ×ID:125×25mm
溶離剤 :A:H2O+0.2%NH3、B:MeCN
流速 :25mL/分
勾配 :50%A+50%B(1’)_50⇒64%B(10’)⇒95%B(0.5’)
検出器 :UV254nm
温度 :室温
RT(分):7.8〜8
289mg(0.55ミリモル;収率:14%)の生成物を得た。
13C−NMR(DMSO):158.4(s),157.8(s),156.3(d),145.2(s),142.3(s),141.5(s),129.6(d),127.8(d),126.4(s),126.2(d),119.0(d),94.4(s),43.0(d),37.6(q),22.4(q),21.3(q).
MS:522(ES+).
<(RS)−S−(3−{[5−ブロモ−4−(イソプロピルアミノ)ピリミジン−2−イル]アミノ}フェニル)−S−メチル−N−(トリルスルホニル)スルフイミド>
<化合物2.1)>
<5−ブロモ−N4−イソプロピル−N2−(3−メチルスルファニルフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン>
1H−NMR(300MHz,DMSO):9.20(s,1H),7.99(s,1H),7.77(s,1H),7.37(d,1H),7.14(t,1H),6.75(d,1H),6.47(d,1H),4.34−4.27(m,1H),2.40(s,3H),1.21(d,6H).
例1と同様に、0.15g(0.42ミリモル)の5−ブロモ−N4−イソプロピル−N2−(3−メチルスルファニルフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンを、3.0mLのアセトニトリル内で、0.132g(0.47ミリモル)のクロラミン−T三水和物と反応させた(24時間)。クロマトグラフィー(シリカゲル、エチルアセテート0〜100%を有するエチルアセテート/ヘキサン、次いで、メタノール5〜10%を有するエチルアセテート/メタノール)による精製により、0.14gの生成物(理論の63%)を得た。
<(RS)−S−(4−{[5−ブロモ−4−(シクロプロピルアミノ)ピリミジン−2−イル]アミノ}フェニル)−S−メチル−N−(トリルスルホニル)スルフイミド>
<化合物3.1>
<(5−ブロモ−2−クロロピリミジン−4−イル)シクロプロピルアミン>
1H−NMR(300MHz,DMSO):8.21(s,1H),7.70(br,1H),2.81−2.74(m,1H),0.74−0.59(m,4H).
<5−ブロモ−N4−シクロプロピル−N2−(4−メチルスルファニルフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン>
1H−NMR(400MHz,DMSO):9.28(s,1H),7.97(s,1H),7.80(d,2H),7.16(d,2H),7.01(br,1H),2.78−2.75(m,1H),2.38(s,3H),0.78−0.76(m,2H),0.62−0.59(m,2H).
例1と同様に、0.21g(0.6ミリモル)の5−ブロモ−N4−シクロプロピル−N2−(4−メチルスルファニルフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンを、5.0mLのアセトニトリル中の0.185g(0.66ミリモル)のクロラミン−T三水和物と反応させた(24時間)。混合物を、エチルアセテートで希釈した。生じた沈殿物を、吸引しながらろ過し、そしてエチルアセテートで洗浄した。ろ過物を濃縮し、そして残差をクロマトグラフにかけた(メタノール0〜15%を有するジクロロメタン/メタノール)。0.23g(74%)の生成物を得た。
<(RS)−S−(3−{[5−ブロモ−4−(シクロプロピルアミノ)ピリミジン−2−イル]アミノ}フェニル)−S−メチル−N−(トリルスルホニル)スルフイミド>
<化合物4.1>
<5−ブロモ−N4−シクロプロピル−N2−(3−メチルスルファニルフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン>
1H−NMR(300MHz,DMSO):9.28(s,1H),7.99(s,1H),7.94(s,1H),7.51(dd,1H),7.15(t,1H),7.05(d,1H),6.75(d,1H),2.79−2.75(m,1H),2.39(s,3H),0.83−0.79(m,2H),0.64−0.60(m,2H).
例1と同様に、0.19g(0.54ミリモル)の5−ブロモ−N4−シクロプロピル−N2−(3−メチルスルファニルフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンを、5.0mLのアセトニトリル中の0.168g(0.59ミリモル)のクロラミン−T三水和物と反応させた(24時間)。クロマトグラフィー(シリカゲル、エチルアセテート0〜100%を有するエチルアセテート/ヘキサン、次いで、メタノール5〜10%を有するエチルアセテート/メタノール)による精製により、0.13gの生成物(理論の47%)を得た。
<(RS)−S−(4−{[4−(イソプロピルアミノ)ピリミジン−2−イル]アミノ}フェニル)−S−メチル−N−(トリルスルホニル)スルフイミド>
<化合物5.1>
<(2−クロロピリミジン−4−イル)イソプロピルアミン>
1H−NMR(300MHz,DMSO):7.81(br,2H),6.35(br,1H),4.00(br,1H),1.09(d,6H).
<N4−イソプロピル−N2−(4−メチルスルファニルフェニル)ピリミジン−2,4−ジアミン>
1H−NMR(400MHz,DMSO):8.89(s,1H),7.72−7.70(m,3H),7.13(d,2H),6.98(br,1H),5.85(d,1H),4.07(br,1H),2.38(s,3H),1.13(d,6H).
例1と同様に、0.28g(1.02ミリモル)のN4−イソプロピル−N2−(4−メチルスルファニル−フェニル)ピリミジン−2,4−ジアミンを、9.0mLのアセトニトリル中の0.316g(1.12ミリモル)のクロラミン−T三水和物と反応させた。クロマトグラフィー(シリカゲル、エチルアセテート0〜100%を有するエチルアセテート/ヘキサン、次いで、メタノール5〜10%を有するエチルアセテート/メタノール)による精製により、0.26gの生成物(理論の58%)を得た。
<(RS)−S−{4−[(4−アニリノ−5−ブロモピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−S−メチル−N−(トリルスルホニル)スルフイミド>
<化合物6.1>
<(5−ブロモ−2−クロロピリミジン−4−イル)フェニルアミン>
1H−NMR(400MHz,DMSO):9.26(s,1H),8.42(s,1H),7.50(d,2H),7.36(t,2H),7.16(t,1H).
1H−NMR(400MHz,DMSO):9.33(s,1H),8.59(s,1H),8.18(s,1H),7.59−7.51(m,4H),7.34(t,2H),7.14(t,1H),7.05(d,2H),2.37(s,3H).
例1と同様に、0.232g(0.6ミリモル)の5−ブロモ−N2−(4−メチルスルファニル−フェニル)−N4−フェニルピリミジン−2,4−ジアミンを、5.0mLのアセトニトリル中の0.186g(0.66ミリモル)のクロラミン−T三水和物と反応させた(24時間)。クロマトグラフィー(シリカゲル、エチルアセテート0〜100%を有するエチルアセテート/ヘキサン、次いで、メタノール5〜10%を有するエチルアセテート/メタノール)による精製により、0.179gの生成物(理論の54%)を得た。
<(RS)−S−[4−({5−ブロモ−4−[(2−ヒドロキシエチル)アミノ]ピリミジン−2−イル}アミノ)フェニル]−S−メチル−N−(トリルスルホニル)スルフイミド>
<化合物7.1>
<2−(5−ブロモ−2−クロロピリミジン−4−イルアミノ)エタノール>
1H−NMR(300MHz,DMSO):8.20(s,1H),7.52(t,1H),4.77(t,1H),3.52−3.33(m,4H).
<2−[5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ]エタノール>
1H−NMR(400MHz,DMSO):9.21(s,1H),7.97(s,1H),7.65(d,2H),7.15(d,2H),6.74(t,1H),4.75(t,1H),3.57−3.53(m,2H),3.47−3.42(m,2H),2.38(s,3H).
例1と同様に、0.28g(0.79ミリモル)の2−[5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ]エタノールを、7.0mLのアセトニトリル中で、0.244g(0.87ミリモル)のクロラミン−T三水和物と反応させた(24時間)。クロマトグラフィー(シリカゲル、エチルアセテート0〜100%を有するエチルアセテート/ヘキサン、次いで、メタノール5〜20%を有するエチルアセテート/メタノール)による精製により、0.25gの生成物(理論の61%)を得た。
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1−メチルエチル]アミノ}ピリミジン−2−イル)−アミノ]フェニル}−S−メチル−N−(トリルスルホニル)スルフイミド>
<化合物8.1>
<(R)−2−[5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ]プロパン−1−オール>
1H−NMR(300MHz,DMSO):9.21(s,1H),7.98(s,1H),7.65(d,2H),7.15(d,2H),6.23(d,1H),4.84(t,1H),4.22−4.15(m,1H),3.52−3.44(m,2H),2.38(s,3H),1.15(d,3H).
例1と同様に、0.24g(0.65ミリモル)の(R)−2−[5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)ピリミジン−4−イルアミノ]プロパン−1−オールを、6.0mLのアセトニトリル中の0.202g(0.71ミリモル)のクロラミン−T三水和物と反応させた(24時間)。クロマトグラフィー(メタノール10〜25%を有するエチルアセテート/メタノール)による精製により、0.247gの生成物(理論の71%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO):9.67(s,1H),8.06(s,1H),7.86(d,2H),7.59(d,2H),7.52(d,2H),7.20(d,2H),6.39(d,1H),4.87(t,1H),4.23−4.17(m,1H),3.52−3.43(m,2H),2.87(s,3H),2.27(s,3H),1.17(d,3H).
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−S−メチル−N−(トリルスルホニル)スルフイミド>
<化合物9.1>
<(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール>
1H−NMR(300MHz,DMSO):9.22(s,1H),8.00(s,1H),7.64(d,2H),7.15(d,2H),5.95(d,1H),4.78(s,1H),4.07−3.98(m,1H),2.39(s,3H),1.16−1.08(m,9H).
例1と同様に、0.28g(0.7ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニル−フェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オールを、6.0mLのアセトニトリル中の0.218g(0.78ミリモル)のクロラミン−T三水和物と反応させた(24時間)。クロマトグラフィー(シリカゲル、エチルアセテート0〜100%を有するエチルアセテート/ヘキサン、次いで、メタノール5〜10%を有するエチルアセテート/メタノール)による精製により、0.21gの生成物(理論の53%)を得た。
1H−NMR(400MHz,DMSO):9.68(s,1H),8.08(s,1H),7.86(d,2H),7.60(d,2H),7.52(d,2H),7.19(d,2H),6.07(d,1H),4.83(s,1H),4.07−4.01(m,1H),2.87(s,3H),2.27(s,3H),1.16−1.14(m,6H),1.10(s,3H).
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−S−メチル−N−[(5−メチル−2−ピリジル)スルホニル]スルフイミド>
中間体は、化合物9.1である。
300mg(0.76ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、192mg(1.12ミリモル)の5−メチルピリジン−2−スルホンアミド、265mg(1.21ミリモル)のヨードソベンゼン及び266mg(0.76ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートを、フラスコ内に計量し、そして8mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を、室温で62時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差を、クロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。100mg(0.18ミリモル;収率:23%)の生成物を得た。
300mg(0.76ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、260mg(1.51ミリモル)の5−メチルピリジン−2−スルホンアミド、121mg(3.00ミリモル)の酸化マグネシウム、374mg(1.16ミリモル)のヨードベンゼンジアセテート及び33mg(0.08ミリモル)のロジウム(II)アセテートダイマーをフラスコに計量し、そして10mLのジクロロメタンを添加した。当該混合物を室温で19時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した残差を、クロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール9:1)により精製した。42mg(0.08ミリモル;収率:10%)の生成物を得た。
MS:567(ES+)
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−N−[(4−クロロ−3−ピリジル)スルホニル]−S−メチルスルフイミド>
285mg(0.76ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、207mg(1.08ミリモル)の4−クロロピリジン−3−スルホンアミド、252mg(1.15ミリモル)のヨードソベンゼン及び253mg(0.76ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートをフラスコに計量し、そして8mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を室温で144時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差をクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。38mg(0.07ミリモル;収率9%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):9.70(s,1H),8.86(m,1H),8.53(m,1H),8.09(s,1H),7.84(m,2H),7.63(m,2H),7.54(m,1H),6.07(d,1H),4.83(s,1H),4.04(m,1H),3.00(s,3H),1.12(m,9H).
MS:587(ES+).
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−N−[(4−メトキシフェニル)スルホニル]−S−メチルスルフイミド>
287mg(0.76ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、202mg(1.08ミリモル)の4−メトキシベンゼンスルホンアミド、254mg(1.16ミリモル)のヨードソベンゼン及び255mg(0.72ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートをフラスコに計量し、そして8mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を、室温で90時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差を、クロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。23mg(0.04ミリモル;収率:6%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):9.69(s,1H),8.08(s,1H),7.87(m,2H),7.59(m,4H),6.92(m,2H),6.07(d,1H),4.84(s,1H),4.03(m,1H),3.72(s,3H),2.87(s,3H),1.12(m,9H).
MS:582(ES+).
<(RS)−N−(ベンジルスルホニル)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−S−メチルスルフイミド>
287mg(0.72ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、185mg(1.08ミリモル)のフェニルメタンスルホンアミド、254mg(1.16ミリモル)のヨードソベンゼン及び255mg(0.72ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートをフラスコに計量し、そして8mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を、室温で142時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差を、クロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。54mg(0.10ミリモル;収率:13%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):9.69(s,1H),8.08(s,1H),7.90(m,2H),7.62(m,2H),7.26(m,5H),6.07(d,1H),4.82(s,1H),4.13(s,2H),4.03(m,1H),2.77(s,3H),1.12(m,9H).
MS:566(ES+).
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−S−メチル−N−[(トリフルオロメチル)スルホニル]スルフイミド>
294mg(0.74ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、165mg(1.11ミリモル)のトリフルオロメチルスルホンアミド、260mg(1.18ミリモル)のヨードソベンゼン及び261mg(0.74ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートをフラスコに計量し、そして8mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を、室温で142時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差をクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。12mg(0.02ミリモル;収率:3%)の生成物を得た。
200mg(0.50ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)及び150mg(1.01ミリモル)のトリフルオロメチルスルホンアミドを、7.2mLのジクロロメタンと混合した。101mg(2.52ミリモル)の酸化マグネシウム、22mg(0.05ミリモル)のロジウム(II)アセテートダイマー及び324mg(1.01ミリモル)のヨードベンゼンジアセテートを、混合物に添加した。当該混合物を、室温で2時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差を、初めに、クロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール9:1)により精製した。28mg(0.05ミリモル;収率:10%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):9.81(s,1H),8.11(s,1H),7.97(m,2H),7.82(m,2H),6.09(d,1H),4.62(br,1H),4.05(m,1H),3.17(s,3H),1.12(m,9H).
MS:544(ES+).
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−S−メチル−N−(フェニルスルホニル)スルフイミド>
294mg(0.74ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、174mg(1.08ミリモル)のフェニルスルホンアミド、260mg(1.18ミリモル)のヨードソベンゼン及び261mg(0.74ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートをフラスコに計量し、そして8mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を、室温で91時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差を、クロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。64mg(0.12ミリモル;収率:16%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):9.68(s,1H),8.08(s,1H),7.88(m,2H),7.61(m,4H),7.41(m,3H),6.06(d,1H),4.82(s,1H),4.03(m,1H),2.89(s,3H),1.11(m,9H).
MS:552(ES+).
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−S−メチル−N−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]スルホニル}スルフイミド>
246mg(0.62ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、224mg(0.93ミリモル)の4−トリフルオロメトキシベンゼンスルホンアミド、217mg(1.00ミリモル)のヨードソベンゼン及び218mg(0.62ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートをフラスコに計量し、そして7mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を、室温で91時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差をクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。27mg(0.12ミリモル;収率:7%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):9.73(s,1H),8.13(s,1H),7.89(m,2H),7.78(m,2H),7.63(m,2H),7.39(m,2H),6.11(d,1H),4.87(s,1H),4.07(m,1H),2.99(s,3H),1.11(m,9H).
MS:636(ES+).
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−N−[(5−クロロ−2−チエニル)スルホニル]−S−メチルスルフイミド>
246mg(0.62ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、184mg(0.93ミリモル)の5−クロロチオフェン−2−スルホンアミド、218mg(1.00ミリモル)のヨードソベンゼン及び218mg(0.62ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートをフラスコに計量し、そして7mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を、室温で91時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差をクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。1mg(0.02ミリモル;収率:3%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):9.73(s,1H),8.09(s,1H),7.91(m,2H),7.67(m,2H),7.18(m,1H),7.01(m,1H),6.07(d,1H),4.83(s,1H),4.04(m,1H),2.99(s,3H),1.11(m,9H).
MS:592(ES+).
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−N−メシル−S−メチルスルフイミド>
287mg(0.72ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、103mg(1.08ミリモル)のメチルスルホンアミド、254mg(1.16ミリモル)のヨードソベンゼン及び255mg(0.72ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートをフラスコに計量し、そして8mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を、室温で88時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差をクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。12mg(0.03ミリモル;収率:3%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):9.70(s,1H),8.08(s,1H),7.94(m,2H),7.73(m,2H),6.07(d,1H),4.82(s,1H),4.05(m,1H),2.95(s,3H),2.71(s,3H),1.11(m,9H).
MS:490(ES+).
<(RS)−N−{[5−(アセチルアミノ)−1,3,4−チアジアゾール−2−イル]スルホニル}−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−S−メチルスルフイミド>
250mg(0.63ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、210mg(0.94ミリモル)のN−(5−スルファモイル[1,3,4]チアジアゾール−2−イル)アセトアミド、221mg(1.01ミリモル)のヨードソベンゼン及び222mg(0.63ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートをフラスコに計量し、そして6mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を、室温で96時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差をクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。9mg(0.02ミリモル;収率:2%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):12.84(s,1H),9.81(s,1H),8.15(s,1H),7.97(m,2H),7.77(m,2H),6.17(d,1H),4.05(m,1H),3.12(s,3H),2.20(s,3H),1.11(m,9H).
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−N−(エチルスルホニル)−S−メチルスルフイミド>
250mg(0.63ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、103mg(0.94ミリモル)のエチルスルホンアミド、221mg(1.01ミリモル)のヨードソベンゼン及び222mg(0.63ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートをフラスコに計量し、そして6mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を、室温で130時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差をクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。24mg(0.05ミリモル;収率:8%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):9.74(s,1H),8.13(s,1H),7.97(m,2H),7.77(m,2H),6.13(d,1H),4.85(br,1H),4.09(m,1H),3.00(s,3H),2.82(q,2H),1.11(m,12H).
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−S−メチル−N−(プロピルスルホニル)スルフイミド>
250mg(0.63ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、116mg(0.94ミリモル)の1−プロピルスルホンアミド、221mg(1.01ミリモル)のヨードソベンゼン及び222mg(0.63ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートをフラスコに計量し、そして6mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を、室温で250時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差を、クロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。55mg(0.11ミリモル;収率:17%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):9.85(s,1H),8.12(s,1H),7.91(m,2H),7.75(m,2H),6.27(d,1H),4.04(m,1H),2.95(s,3H),2.75(m,2H),1.56(m,2H),1.11(m,9H),0.85(tr,3H).
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−N−(tert−ブチルスルホニル)−S−メチルスルフイミド>
250mg(0.63ミリモル)の(R)−3−[{5−ブロモ−2−(4−メチルスルファニルフェニルアミノ)ピリミジン−4−イル)}アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(化合物9.1)、129mg(0.94ミリモル)のtert−ブチルスルホンアミド、221mg(1.01ミリモル)のヨードソベンゼン及び222mg(0.63ミリモル)の鉄(III)アセチルアセトネートをフラスコに計量し、そして6mLのアセトニトリルを添加した。当該混合物を、室温で250時間攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差をクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。15mg(0.03ミリモル;収率:4%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):9.74(s,1H),8.09(s,1H),7.92(m,2H),7.74(m,2H),6.11(d,1H),4.04(m,1H),2.94(s,3H),1.11(m,18H).
<例23>
<(RS)−S−{4−[(4−{[2−(アセチルアミノ)エチル]アミノ}−5−ブロモピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−S−メチル−N−(トリルスルホニル)スルフイミド>
<化合物23.1>
<N−[2−(5−ブロモ−2−クロロピリミジン−4−イルアミノ)エチル]アセトアミド>
1H−NMR(DMSO):8.21(s,1H),7.98(tr,1H),7.74(tr,1H),3.37(m,2H),3.20(m,2H),1.76(s,3H).
<(RS)−S−メチル−S−(4−ニトロフェニル)−N−トシルスルフイミド>
1H−NMR(DMSO):.8.39(m,2H),8.03(m,2H),7.57(m,2H),7.21(m,2H),3.01(s,3H),2.27(s,3H).
MS:338(EI).
<(RS)−S−(4−アミノフェニル)−S−メチル−N−トシルスルフイミド>
1H−NMR(DMSO):7.49(m,2H),7.33(m,2H),7.19(m,2H),6.57(m,2H),5.94(s,2H),2.78(s,3H),2.29(s,3H).
MS:309(ES).
3mLのイソプロパノール中の65mg(0.22ミリモル)のN−[2−(5−ブロモ−2−クロロピリミジン−4−イルアミノ)−エチル]アセトアミド及び62mg(0.20ミリモル)の(RS)−S−(4−アミノフェニル)−S−メチル−N−トシルスルフイミドの混合物を、ジオキサン中の塩酸の4モル溶液0.005mLと混合し、そして70℃で18時間攪拌した。上記混合物を、さらにジオキサン中の塩酸の4モル溶液0.005mLと混合し、そして70℃でさらに72時間攪拌した。上記混合物を、ロータリーエバポレータ内で濃縮し、そして得られた残差を、クロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。28mg(0.05ミリモル;収率:25%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):9.64(s,1H),8.08(s,1H),7.88(m,2H),7.59(m,2H),7.51(m,2H),7.19(m,2H),6.58(d,1H),4.30(m,1H),2.87(s,3H),2.28(s,3H),1.22(d,6H).
MS:522(ES+).
<a)中間体の調製>
<化合物24.1>
<(RS)−S−メチル−S−(4−ニトロフェニル)−N−[(5−メチル−2−ピリジル)スルホニル]スルフイミド>
1H−NMR(DMSO):8.41(m,2H),8.31(m,1H),8.12(m,2H),7.76(m,1H),7.70(m,1H),3.11(s,3H),2.29(s,3H).
MS:340(ES+).
<(RS)−S−メチル−S−(4−ニトロフェニル)−N−[(4−クロロ−3−ピリジル)スルホニル]スルフイミド>
1H−NMR(DMSO):8.94(s,1H),8.61(m,1H),8.39(m,2H),8.11(m,2H),7.64(m,1H),3.12(s,3H).
MS:360(ES+).
<(RS)−S−メチル−S−(4−ニトロフェニル)−N−[(4−ニトロフェニル)スルホニル]スルフイミド>
1H−NMR(DMSO):8.37(m,2H),8.25(m,2H),8.06(m,2H),7.93(m,2H),3.09(s,3H).
MS: 370(ES+).
<(RS)−S−(4−ニトロフェニル)−S−メチル−N−メシルスルフイミド>
1H−NMR(DMSO):8.43(m,2H),8.14(m,2H),3.06(s,3H),2.86(s,3H).
MS:263(ES+).
<(RS)−S−メチル−S−(4−ニトロフェニル)−N−[(4−メトキシフェニル)スルホニル]スルフイミド>
1H−NMR(DMSO):8.36(m,2H),8.04(m,2H),7.61(m,2H),6.94(m,2H),3.74(s,3H),3.01(s,3H).
MS:355(ES+).
例23と同様に、中間体24.1〜24.5から、例えば、次の最終生成物を調製することができる。
<(RS)−S−{4−[(5−ブロモ−4−{[(R)−2−ヒドロキシ−1,2−ジメチルプロピル]アミノ}ピリミジン−2−イル)アミノ]フェニル}−S−メチル−N−[(トリフルオロメチル)スルホニル]スルフイミド>
<化合物33.1>
<(RS)−S−メチル−S−{4−[(トリフルオロアセチル)アミノ]フェニル}−N−[(トリフルオロメチル)スルホニル]スルフイミド>
1H−NMR(DMSO):11.65(br,1H),7.93(m,4H),3.21(s,3H).
<(RS)−S−(4−アミノフェニル)−S−メチル−N−[(トリフルオロメチル)スルホニル]スルフイミド>
1H−NMR(DMSO):7.52(m,2H),6.66(m,2H),6.18(s,2H),3.08(s,3H)。
50mg(0.17ミリモル)の(RS)−S−(4−アミノフェニル)−S−メチル−N−[(トリフルオロメチル)スルホニル]スルフイミド及び51mg(0.17ミリモル)の(R)−3−[(5−ブロモ−2−クロロピリミジン−4−イル)アミノ]−2−メチルブタン−2−オール(国際公開第2005037800号パンフレットを参照)を、90℃で74時間、2mLの1−ブタノール中で攪拌し、次いで、ロータリーエバポレータ内で濃縮した。残差をクロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール8:2)により精製した。6mg(0.01ミリモル;収率:6%)の生成物を得た。
<(RS)−S−(4−{[4−{[(1R,2R)−2−ヒドロキシ−1−メチルプロピル]アミノ}−5−(トリフルオロメチル)ピリミジン−2−イル]アミノ}フェニル)−S−メチル−N−[(トリフルオロメチル)スルホニル]スルフイミド>
<化合物34.1>
<(2R,3R)−3−(2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリミジン−4−イルアミノ)ブタン−2−オール>
長さ×ID :100×30mm
溶離剤 :A:H2O B:アセトニトリル
バッファー :A/0.1%TFA
勾配 :60%A+40%B(2’)_40⇒70%B(10’)⇒99%B(0.5’)
流速 :40.0mL/分
検出 :DAD(210〜500nm)TAC;MS−ESI+(125〜800m/z)TIC
温度 :室温
RT(分) :5.0〜6.0
50mg(0.19ミリモル)の(2R,3R)−3−(2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリミジン−4−イルアミノ)−ブタン−2−オール及び53mg(0.94ミリモル)の(RS)−S−(4−アミノフェニル)−S−メチル−N−[(トリフルオロメチル)スルホニル]スルフイミドを、室温において、4時間、2mLの1−ブタノール内で攪拌した。当該混合物を、ロータリーエバポレータ内で濃縮し、そして残差を、クロマトグラフィー(ジクロロメタン/エタノール95:5)により精製した。40mg(0.19ミリモル;収率:42%)の生成物を得た。
1H−NMR(DMSO):10.20(s,1H),8.32(s,1H),8.06(m,2H),7.90(m,2H),6.14(d,1H),5.11(br,1H),4.16(m,1H),3.80(m,1H),3.23(s,3H),1.25(d,3H),1.09(d,3H).
MS:520(ES+).
<オーロラ−Cキナーゼアッセイ>
組換型オーロラ−Cたんぱく質を、一過性にトランスフェクトされたHEK293細胞内で発現させ、次いで、精製した。用いられたキナーゼ基質は、ベルリンのJerini AGから購入したアミノ酸配列ビオチン−FMRLRRLSTKYRTを有するビオチン化ペプチドであった。オーロラ−C[試験混合物中の5nM、試験体積5μL]を、22℃で90分間、分析用バッファー[25mM HEPES pH7.4、0.5mM MnCl2、0.1mM Naオルト−バナデート、2.0mM ジチオトレイトール、0.05% ウシ血清アルブミン(BSA)、0.01% Triton X−100、3μM アデノシン三リン酸(ATP)、0.67nCi/μL ガンマ−33P−ATP、2.0μM 基質ペプチドビオチン−FMRLRRLSTKYRT、1.0% ジメチルスルホキシド]内で、種々の濃度の試験物質(0μM及び範囲0.001〜20μM内に10箇所の測定点、二重反復試験)の存在下でインキュベートした。
<CDK1/CycBキナーゼアッセイ>
バキュロウイルスに感染した昆虫細胞(Sf9)から精製された組換型CDK1−及びCycB−GST融合たんぱく質を、ProQinase GmbH、Freiburgから購入した。キナーゼ基質として用いたヒストンIIISは、Sigmaから購入することができる。CDK1/CycB(200ng/測定点)を、22℃で10分間、分析用バッファー[50mM Tris/HCl pH8.0、10mM MgCl2、0.1mM Naオルト−バナデート、1.0mM ジチオトレイトール、0.5μM ATP、10μg/測定点 ヒストンIIIS、0.2μCi/測定点 33P−ガンマ−ATP、0.05% NP40、1.25% ジメチルスルホキシド]内で、種々の濃度の試験物質(0μM、及び0.01〜100μMの範囲内)の存在下でインキュベートした。EDTA溶液(250mM、pH8.0、15μL/測定点)を添加することにより反応を停止させた。
<CDK2/CycEキナーゼアッセイ>
バキュロウイルスに感染した昆虫細胞(Sf9)から精製された組換型CDK2−及びCycE−GST融合たんぱく質を、ProQinase GmbH,Freiburgから購入した。キナーゼ基質として用いられるヒストンIIISを、Sigmaから購入した。CDK2/CycE(50ng/測定点)を、22℃で10分間、分析用バッファー[50mM Tris/HCl pH8.0、10mM MgCl2、0.1mM Naオルト−バナデート、1.0mM ジチオトレイトール、0.5μM ATP、10μg/測定点 ヒストン IIIS、0.2μCi/測定点 33P−ガンマ−ATP、0.05% NP40、1.25% ジメチルスルホキシド]内で、種々の濃度の試験物質(0μM、及び0.01〜100μMの範囲内)の存在下でインキュベートした。EDTA溶液(250mM、pH8.0、15μL/測定点)を添加することにより反応を停止させた。
<KDRキナーゼアッセイ>
組換型KDRたんぱく質を、大腸菌内で発現させ、次いで精製した。用いられたキナーゼ基質は、Biosynthanから購入したアミノ酸配列ビオチン−DFGLARDMYDKEYYSVGを有するビオチン化ペプチドであった。KDR[試験体積5μL]を、22℃で45分間、分析用バッファー[50mM HEPES pH7.0、25.0mM MgCl2、1.0mM MgCl2、0.1mM Naオルト−バナデート、1.0mM ジチオトレイトール、0.001% NP40、10μM ATP、0.03μM 基質ペプチドビオチン−ポリGluTyr、1.0% ジメチルスルホキシド]内で、種々の濃度の試験物質(0μM、及び0.001〜20μM範囲内に10箇所の測定点、二重反復試験)の存在下でインキュベートした。
測定されたデータ(発光665/発光620の比に10,000を乗ずる)を、0%抑制(インヒビターなしの酵素反応)及び100%抑制(酵素に加え、全てのアッセイ成分)に正規化した。IC50値を、当企業のソフトウェアを用い、4パラメータフィットを用いて決定した。
<MCF7増殖アッセイ>
培養された人間のMCF7胸部腫瘍細胞(ATCC HTB−22)を、96ウェルの複数滴定培養皿内の200μLの成長培地(RPMI1640、10% ウシ胎仔血清、2mU/mL インスリン、0.1nM エストラジオール)内において、5000細胞/測定点の密度で培養した。24時間後、培養皿(ゼロ培養皿)からの細胞を、クリスタルバイオレット(下記参照)を用いて染色する一方で、他の培養皿の培地を、種々の濃度(0μM、及び0.1〜30μMの範囲;溶媒 ジメチルスルホキシドの最終濃度は、0.5%であった)における試験物質が添加された新鮮な培養培地で置換した。
例1〜例9及び例11〜例23の化合物を、種々のキナーゼアッセイにおいて、それらのインヒビター作用に関して試験した(表1)。
上記例のいくつかの化合物を、MCF7増殖アッセイにおいてそれらの抗増殖作用に関して試験した(表2)。試験された化合物は、マイクロモル及びマイクロモル以下の濃度において、MCF7人間胸部腫瘍細胞の増殖を効果的に抑制した。特に、例9、10、13、14、15、16及び17は、優れた抗増殖活性を示した。
Claims (29)
- 次の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー;
R1は、下記;
(i)水素、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、−CF3又は−OCF3;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C1〜C6−アルコキシ又はC2〜C6−アルキニル基(ヒドロキシ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、シアノ、ハロゲン、C1〜C6−アルコキシ、−CF3及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている);あるいは
(iii)フェニル又は単環式ヘテロアリール環(ヒドロキシ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ、−OCF3及び/又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている);
であり、
R2は、下記;
(i)水素;あるいは
(ii)C1〜C10−アルキル、C2〜C10−アルケニル又はC2〜C10−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル、フェニル又はナフチル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式若しくは二環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、次のa)及び/又はb)により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている;
a)ハロゲン、ヒドロキシ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12、シアノ、−C(O)R6、−O(CO)−R12、−SO2NR8R9、−SO2−R12、−S(O)(NR8)R12、−(N)S(O)R13R14、−CF3、−OCF3、−N[(CO)−(C1〜C6−アルキル)]2;並びに/あるいは
b)C1〜C6−アルコキシ、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル、C3〜C8−シクロアルキル、フェニル、ナフチル、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル及び/又は単環式若しくは二環式ヘテロアリール(各ケースにおいて、ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、−NR8R9、−C(O)OR16、−SO2NR8R9、−CF3又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている));
であり、
R3は、下記;
(i)ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−CF3、−OCF3、−C(O)NR8R9、−C(S)NR8R9、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12;並びに/あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル及び/又はC1〜C6−アルコキシ基(ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ、−CF3、−OCF3又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている);並びに/あるいは
(iii)C3〜C7−シクロアルキル環(ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ、−CF3、−OCF3、−NR8R9及び/又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている);
であり、
mは0〜4であり、
R4は、C1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル、C2〜C6−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ、−OCF3及び/又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であり;あるいは
R3及びR4が一緒になって、5〜7員環(Qに縮合されて、そしてヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、ハロゲン又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換され、そして当該環が5員である場合には、Qからの二重結合に加えて、さらなる二重結合を所望により含む)を形成し、
R5は、−SO2−(CH2)n−R12(式中、nは0又は1である)、−C(O)R12、−C(O)OR12、−C(O)NR8R9、−C(S)OR12、−C(S)NR8R9又は−R12であるか、あるいは
R4及びR5が一緒になって、次の式;
W及びYは、お互いに独立して、−CH2−基(ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換され、当該C1〜C6−アルキル及び/又はC1〜C6−アルコキシ置換基は、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それ自体、所望により置換され、そして/又はイミド二重結合に加えて、1つ又は2つのさらなる二重結合を所望により含む)であり、そして
oは1〜3である)の5〜7員環を形成し、
Xは、−O−、−S−又は−NR15−であり;
ここで、R15は、下記;
(i)水素;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル基、C3〜C8−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環;あるいは
(iii)−C(O)−(C1〜C6)−アルキル、−C(O)−フェニル、又は−C(O)−ベンジル;
であり、そして(ii)及び(iii)は、ヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されているか、あるいは
Xが−NR15−である場合には、代わりに、X、R15及びR2が一緒になって、3〜8員環(窒素原子に加えて1つ又は2つ以上のさらなるヘテロ原子を所望により含み、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、−C(O)R12、−SO2R12、ハロゲン又は基−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換され、1〜3個の二重結合を所望により含み、そして/あるいは1つ又は2つ以上の−C(O)−基により所望により中断されている)を形成し、
Qは、フェニル、ナフチル又は単環式若しくは二環式ヘテロアリール環であり、
R6は、下記;
(i)水素又はヒドロキシ;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル、C3〜C6−アルケニル、C3〜C6−アルキニル又はC1〜C6−アルコキシ基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている);
であり、
R7は、水素又はC1〜C6−アルキル基であり、
R8及びR9は、お互いに独立して、下記;
(i)水素;並びに/あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル基、C2〜C6−アルケニル基、C3〜C8−シクロアルキル及び/又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環及び/又は単環式ヘテロアリール環(ヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であるか、あるいは
R8及びR9が窒素原子と一緒になって、5〜7員環(窒素原子に加えて、1つ又は2つのさらなるヘテロ原子を所望により含み、そしてヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、置換されることができる)を形成し、
R10及びR11は、お互いに独立して、水素又はC1〜C6−アルキル基(ヒドロキシ、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であり、
R12、R13、R14は、お互いに独立して−CF3であるか、あるいはC1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル及び/又はC2〜C6−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、ニトロ、−NR8R9、−NH−C(O)−C1〜C6−アルキル、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であり、
R16は、下記;
(i)水素;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル、C3〜C6−アルケニル、C3〜C6−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている):
である。 - R1が、ハロゲン、−CF3、−OCF3、C1〜C4−アルキル又はニトロであり、
R2が、C1〜C10−アルキル、C2〜C10−アルケニル又はC2〜C10−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル、フェニル又は単環式若しくは二環式ヘテロアリール環又は3〜7個の環原子を有するヘテロシクリル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12及び/又はC1〜C4−アルキル基(ヒドロキシにより、1回又は2回以上、それ自体、所望により置換されている)により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であり、
R3が、下記;
(i)ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、−CF3、−OCF3、−NR8R9、−NR7−C(O)−R12、−NR7−C(O)−OR12、−NR7−C(O)−NR8R9、−NR7−SO2−R12;並びに/あるいは
(ii)C1〜C3−アルキル及び/又はC1〜C3−アルコキシ基(ハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C6−アルコキシ、−CF3、−OCF3又は−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている);
であり、
mが、0又は1であり、
R4が、C1〜C5−アルキル基、C3〜C6−シクロアルキル又はフェニル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ、−OCF3及び/又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であるか、あるいは
R3及びR4が一緒になって、5員環(Qに縮合され、そしてQからの二重結合に加えて、さらなる二重結合を所望により含む)を形成し、
R5が、−SO2−(CH2)n−R12(式中、nは0又は1であり、R12はCF3である)であるか、あるいはC1〜C4−アルキル基、C3〜C6−シクロアルキル若しくはフェニル環又は3〜6個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、ニトロ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であるか、あるいは
R4及びR5が一緒になって、次の式(1):
の5員環を形成し、
Xは、−O−、−S−又は−NR15−であり、
ここで、R15は、下記;
(i)水素;あるいは
(ii)C1〜C6−アルキル基、C3〜C8−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環;あるいは
(iii)−C(O)−(C1〜C6)−アルキル、−C(O)−フェニル、又は−C(O)−ベンジル;
であり、そして
(ii)及び(iii)は、ヒドロキシ、−NR10R11、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている、あるいは
Xが−NR15−である場合には、代わりに、X、R15及びR2が一緒になって3〜8員環(窒素原子に加えて、1つ又は2つ以上のさらなるヘテロ原子を所望により含み、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ、−C(O)R12、−SO2R12、ハロゲン又は基−NR8R9により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換され、1〜3個の二重結合を所望により含み、そして/あるいは1つ又は2つ以上の−C(O)−基により所望により中断されている)を形成し、
Qが、フェニル、ナフチル又は単環式若しくは二環式ヘテロアリール環であり、
R6が、C2〜C5−アルキル、C4〜C6−アルケニル、C4〜C6−アルキニル又はC2〜C5−アルコキシ基、C4〜C6−シクロアルキル又はフェニル環、3〜5個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9、シアノ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)であり、
R7が、水素又はC1〜C6−アルキル基であり、
R8及びR9が、お互いに独立して、水素及び/又はC1〜C4−アルキル基、C3〜C6−シクロアルキル及び/又はフェニル環、及び/又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR10R11又はC1〜C6−アルコキシにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であるか、あるいは
R8及びR9が窒素原子と一緒になって、5〜7員環(窒素原子に加えて、1つのさらなるヘテロ原子を所望により含み、そしてヒドロキシにより、1回又は2回以上、置換されることができる)を形成し、
R10及びR11が、お互いに独立して、水素又はC1〜C6−アルキル基(ヒドロキシにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であり、
R12が、CF3であるか、あるいはC1〜C6−アルキル、C2〜C6−アルケニル又はC2〜C6−アルキニル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ、−NR8R9、C1〜C6−アルキル、及び/又はC1〜C6−アルコキシにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であり、
R13及びR14が、お互いに独立して、C1〜C6−アルキル基であり、そして
R16が、C1〜C6−アルキル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環、3〜8個の環原子を有するヘテロシクリル環又は単環式ヘテロアリール環である、
請求項1に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。 - Qが、フェニル環である、請求項1又は2に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R1が、臭素又はCF3である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R2が、C1〜C6−アルキル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ及び/又は−NH−C(O)−C1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- Xが、−NR15−であり、ここで、R15が、水素である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R3が、ヒドロキシ、フッ素、塩素、臭素、シアノ、ニトロ、−CF3、メチル又はメトキシである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- mが0である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R4が、C1〜C4−アルキル基又はC3〜C5−シクロアルキル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9又はハロゲンにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R5が−SO2R12であり、ここで、R12が、C1〜C6−アルキル基、フェニル又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ニトロ、ハロゲン及び/又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R5が、−SO2−(CH2)n−R12であり、ここで、nが0又は1であり、R12が、−CF3であるか、あるいはC1〜C6−アルキル基、フェニル又は単環式ヘテロアリール環(ニトロ、−NH−C(O)−C1〜C6−アルキル、ハロゲン、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R6が、C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ基又はC3〜C7−シクロアルキル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、−NR8R9及び/又はC1〜C6−アルコキシにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R7が、水素又はC1〜C6−アルキル基である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R8及びR9が、水素及び/又はC1〜C6−アルキル基、C3〜C6−シクロアルキル及び/又はフェニル環、及び/又は単環式ヘテロアリール環であるか、あるいは
R8及びR9が、窒素原子と一緒になって、5又は6員環(窒素原子に加えて、さらなる1つのヘテロ原子を所望により含む)を形成する、請求項1〜13のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。 - R10及びR11が、お互いに独立して、水素又はメチル基である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R12が、C1〜C6−アルキル基、フェニル又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、ハロゲン、ニトロ又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R13及びR14が、お互いに独立して、C1〜C6−アルキル基である、請求項1〜16のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R16が、C1〜C6−アルキル基である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。
- R1が、水素、ハロゲン又は−CF3であり、
R2が、C1〜C10−アルキル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ又は−NH−C(O)−C1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であり、
mが、0であり、
R4が、C1〜C6−アルキル基であり、
R5が、−SO2−(CH2)n−R12(式中、nは、0又は1である)であり、
Xが、−NH−であり、
Qが、フェニル環であり、
R12が、−CF3であるか、あるいはC1〜C6−アルキル基、フェニル又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ニトロ、ハロゲン、−CF3、C1〜C6−アルキル、−NH−C(O)−C1〜C6−アルキル、C1〜C6−アルコキシ及び/又は−OCF3により、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)である、請求項1に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。 - R1が、水素又はハロゲンであり、
R2が、C1〜C10−アルキル基、C3〜C7−シクロアルキル又はフェニル環(各ケースにおいて、ヒドロキシ、C1〜C6−アルキル基又は−NR7−C(O)−R12により、1回又は2回以上、同一又は異なって、所望により置換されている)であり、
mが0であり、
R4が、C1〜C6−アルキル基であり、
R5が、−SO2R12であり、
Xが、−NR15−(式中、R15は、水素である)であり、
Qが、フェニル環であり、
R12が、C1〜C6−アルキル基、フェニル又は単環式ヘテロアリール環(各ケースにおいて、ニトロ、ハロゲン又はC1〜C6−アルキルにより、1回又は2回以上、同一又は異なって、それら自体、所望により置換されている)である、請求項1に記載の一般式(I)の化合物、並びにその塩、ジアステレオマー及びエナンチオマー。 - 薬剤として用いるための、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物。
- ガンを治療するための薬剤を製造するための、請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物の使用。
- 請求項1〜20のいずれか一項に記載の化合物を含む医薬製剤。
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