JP2009539355A - 核酸分子の同定 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、オリゴヌクレオチドを使って核酸分子を同定する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】 本発明は、核酸分子の同定に関する。特に、本発明は、核酸分子を同定するために核酸分子の可変領域用に設計されたオリゴヌクレオチドを使用する方法に関する。

Description

本発明は、核酸分子の同定に関する。特に、本発明は、核酸分子を同定するために核酸分子の可変領域に対応する用に作成されたオリゴヌクレオチドを使用する方法に関する。
ある核酸分子をその他の核酸分子から区別する必要のある状況は、いくつも例がある。例えば、多くの遺伝子は、二つ以上の対立遺伝子を有しており、個体の対立遺伝子を同定する必要があるような状況が多くある。さらには、多くの生物は、近縁する遺伝子もしくは似た配列を有する遺伝子を有しているが、これらの配列を基に生物を特定することが望ましいこともある。さらに、PCR反応産物などのサンプル中の特定の核酸分子を同定するのが望ましいこともある。
対立遺伝子の同定を例にとると、現在1200のHLA対立遺伝子が知られている。HLA機構内の遺伝子多型の割合は、人類全体としては有利であっても、個体としてはいくつか不利になることもある。例えば、多くの病気にとって、臓器移植や幹細胞移植だけが既知の治療である場合である。しかしながら、HLA対立遺伝子の数は結果として、同じHLA型をもった個体を見つけることが困難になるということである。HLA型の異なるドナーの組織が、レシピエントに移植された場合、レシピエントの免疫反応は、移植された組織中の異なるHLA型を認識し、続く免疫反応は、移植された組織を拒絶する場合がある。
免疫機構を抑制する薬によって拒絶反応を防ぐもしくは緩和出来るため、ドナーとレシピエントとの間にHLAの一致が少ししかない、もしくは全くなかったとしても、固形の臓器を移植することは多くある。しかしながら、ドナーとレシピエントのHLA型の一致が増加するほど、臓器とレシピエントの生存確率が増加することが示されている。
幹細胞移植の場合は、状況が異なっており、特に骨髄移植の場合は異なっている。これは、ドナーとレシピエントのHLA型が完全に一致しなければならないからである。この場合、HLA型が完全に一致していないと、移植された幹細胞がレシピエントを異物とみなし、深刻な病気を引き起こす、または死に至らしめることもある。
近年の研究により、HLA型が他の分野でも重要であることが示されている。例えば、HIVに感染している患者で治療薬アバカビル(Abacavir)を使用する人は、患者のHLA型がHLA−B5701であると、ほぼ確実に潜在的に深刻な反応を引き起こす。同様に、アロプリノール(Allopurinol)を服用している患者が、HLA―B5801であると、深刻な反応を引き起こす。
ワクチン試験においてもHLA型は重要である。ワクチンが上手く効果を出すためには、ワクチンの重要なペプチドがHLAにより免疫機構に提示されなければならない。これには、個人が免疫機構にペプチドを提示できるHLA分子を持っていることが必要である。これは、HLA分子のアミノ酸配列により決定されており、さらにHLA型はアミノ酸の配列により決定される。個体のHLA分子が認識できないタンパク部位の配列をワクチンが持っているために、個人のHLA型がワクチンを提示しない場合、ワクチンはこの個人には効果がない。
さらには、多くの病気が特定のHLA型と関連しており、HLA遺伝子と関連するHLA対立遺伝子および/または遺伝子が、病気の罹患率に寄与することを示している。結果的に、患者のHLAタイピングと、病気の罹患率に関する対立遺伝子を特定するための制御と、特定の対立遺伝子に関連する病気の診断に使用できるマーカーの同定とを含む多くの研究がされている。例えば、強直性脊椎炎(AS)を有している殆ど全ての患者は、HLA―B27の特定のサブタイプを持っている。従って、これらのサブタイプを除くということは、すなわちASであるという診断を除外するということである。
多くの場合、正確なHLAタイピングが必要である。しかしながら、ある個人のHLA対立遺伝子が同時にシークエンスされると、得られた配列は、二つ以上の対立遺伝子の組み合わせと同じである可能性もある。新しい対立遺伝子は、常に報告されており、結果的に可能な対立遺伝子の数が増加している。新しい研究方法では、HLA対立遺伝子などの核酸分子の同定が必要である。
本発明は、オリゴヌクレオチドを使って核酸分子を同定する方法を提供する。核酸分子の同定は、沢山のそして種々の使用法がある。例えば、HLA対立遺伝子の同定、病原性微生物の同定、またはPCR産物中の各構成物の同定である。
従って、本発明の第一の観点は、核酸分子の同定に使われるオリゴヌクレオチドの設計に関する方法を提供し、
a)少なくとも二つの核酸分子のそれぞれにおいて第一および第二可変領域を同定する工程であって、それぞれの核酸分子における前記第一および/または第二可変領域は、その核酸分子に特徴的である工程と、
b)一核酸分子の第一可変領域と結合し、その核酸分子の第二可変領域の情報を作成するオリゴヌクレオチドを設計する工程と、を有する。
いくつかの実施形態において、a)の工程の前に、少なくとも二つの核酸配列を並べる最初の工程を有する方法がある。
本発明の第二の観点では、核酸分子を同定する方法を提供し、
a)核酸分子の第一可変領域に結合し、前記核酸分子の第二可変領域の情報を作成するオリゴヌクレオチドを合わせる工程であって、前記第一および/または第二可変領域は前記核酸分子に特徴的である工程と、
b)前記核酸分子の情報を作成する工程と、
c)前記核酸分子を同定するために、作成された情報を解析する工程と、を有する。
本発明の第三の観点では、個体のHLAタイピングの方法を提供し、
a)前記個体からのサンプルと前記個体のHLA対立遺伝子の第一可変領域に結合するオリゴヌクレオチドとを合わせ、前記対立遺伝子の第二可変領域の情報を作成する工程であって、前記第一および/または第二可変領域は、前記対立遺伝子に特徴的である工程と、
b)前記対立遺伝子の情報を作成する工程と、
c)前記対立遺伝子と同定するために作成された情報を解析する工程であって、前記対立遺伝子の同定は、個体のHLAタイプを提供する工程と、を有する。
本発明の第四の観点では、個体の病気または障害を改善する方法を提供し、
a)前記個体からのサンプルと核酸分子の第一可変領域に結合するオリゴヌクレオチドとを合わせ、前記核酸分子の第二可変領域の情報を作成する工程であって、前記第一および/または第二可変領域は、核酸分子に特徴的である工程と、
b)前記核酸分子の情報を作成する工程と、
c)前記核酸分子を同定するために作成された情報を解析する工程であって、前記核酸分子を同定することは、前記病気または障害をどのように改善するかを示す工程と、を有する。
本発明の第五の観点では、個体の病気または障害を判断する方法を提供し、
a)前記個体からのサンプルと核酸分子の第一可変領域に結合するオリゴヌクレオチドとを合わせ、前記核酸分子の第二可変領域の情報を作成する工程であって、前記第一および/または第二可変領域は、前記核酸分子に特徴的である工程と、
b)前記核酸分子の情報を作成する工程と、
c)前記核酸分子を同定するために作成された情報を解析する工程であって、前記核酸分子を同定することは、前記病気または障害の判断を提供する工程と、を有する。
いくつかの実施形態では、核酸分子は、対立遺伝子である。
いくつかの実施形態では、二つ以上の可変領域に関する情報は、作成されたものである。
第二から第五の観点のいくつかの実施形態において、解析は、コンピュータープログラムにより行われる。前記コンピュータープログラムは、Assign−SBTTMであってもよい。
第二から第五の観点のうちのいくつかの実施形態は、一つのオリゴヌクレオチドが使用される。他の実施形態では、4つのオリゴヌクレオチドが使用される。
第二から第五の観点のうちのいくつかの実施形態では、a)およびb)工程は同じ容器内で行われてもよい。
いくつかの実施形態では、第一および第二可変領域は、1から1500ヌクレオチド離れている。他の実施形態では、第一および第二可変領域は、301000ヌクレオチド離れている。さらに別の実施形態では、第一および第二可変領域は、100から500ヌクレオチド離れている。
いくつかの実施形態において、対立遺伝子は、a)工程の前に増幅されている。
遺伝子は、HLA遺伝子であってもよい。いくつかの実施形態では、遺伝子は、HLA−DRB1である。
図1は、核酸分子の可変領域を示す図であり、各可変領域は、文字A、B、C、DおよびEで表される異なる配列を有する。 図2は、核酸分子の可変領域を示す図であり、各可変領域は、文字A、B、C、およびDで表される異なる配列を有する。 図3は、対立遺伝子A01010101の配列と比較した、位置270から620におけるHLA−A対立遺伝子、A03010101、A0322、A290201、およびA2909の配列を示す図である。A01010101と同じ配列のヌクレオチドは、ダッシュ(−)で表されており、異なっているものは示されている。一般的な表記に従って、文字A、G、C、Tはヌクレオチド、アデニン、グアニン、シトシンおよびチアミンを表す。文字Wは、A+Tを、YはC+Tを、RはA+Gを、KはG+Tを、MはA+Cを示す。 図4は、HLA対立遺伝子、A290201、およびA2909の配列を同定するのに使われるオリゴヌクレオチド(HARP1で記されている)の結合サイトを示す。位置502の小さな箱は、A290201とA2909の配列とで異なるヌクレオチドである。HARPが、A290201とA2909だけをシークエンスするという情報と位置502の配列を使って、正確な対立遺伝子(A290201もしくはA2909)を同定できる。 図5は、混合配列がHLAタイプでA030101+290201もしくはA0322+2902であった実験結果からの配列における重要領域(塩基502)を示す。
本発明を詳しく説明する前に、本発明は例示された特定の方法に限定されることはなく、当然ながら変化できる点は、言うまでもない。この中で使われている用語は、本発明の特定の実施形態を説明する目的だけであって、これに限定するものではなく、本発明は後述の特許請求の範囲にのみ限定されるものである。
ここに、記載する刊行物、特許、特許出願は、全て、後述でも前述でも、引用文献としてのみ取り入れている。しかしながら、ここに記載する刊行物は、該刊行物において記載されたプロトコルと試薬を記載および開示する目的で引用されており、また本発明においても使用されてもよい。ここに記載するものは、先の発明によって、本発明がこのような開示以前のものではないことについて、許可を得るものではない。
さらに、本発明の作業は、特に示さない限りは、従来の分子生物学および薬理学をその技術的範囲内で用いている。そのような技術は、この技術の知識を有した者にはよく知られた技術であり、さらに文献でも詳しく説明されている。例えば、「Molecular Cloning: A Laboratory Manual」の第2版(Sambrook、FritschおよびManiatis編集)(Cold Spring Harbor Laboratory Press:1989);「Nucleic Acid Hybridization」、(Hames & Higgins編集 1984); 「Oligonucleotide Synthesis」(Gait編集、1984)、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第17版、Mack Publishing Company、Easton、Pensylvania、USA.; 「The Merck Index」、第12版(1996)、Therapeutic Category and Biological Activity Index;および「Transcription & Translation」、(Hames & Higgins編集、1984)を参照。
尚、明細書および後述の特許請求の範囲では、特に明確に記されていない限り複数として言及する。したがって、例えば、「オリゴヌクレオチド」に言及しているときは、複数のオリゴヌクレオチドを含んでおり、さらに「対立遺伝子」に言及しているときは、一つ以上の対立遺伝子を含んでいる。特に定義されない限りは、ここで使われる全技術および科学用語は、この発明が属するこの分野の通常の知識を有する者に一般的に理解されるのと同じ意味で使われている。ここに記載する材料と方法に似たもしくは同等のものは、本発明を行うもしくは試すのに使われてもよいが、好ましい材料と方法は以下に記載する。
明細書中の「有する」さらにその変化形の言葉、例えば「有している」は、「含んでいるがそれに限定されない」という意味であり、その他の添加物、成分、整数、または工程を除外するものではない。「から成る」というのは、「から成る」という表現の前の部分を含んでいて、さらにそれに限定されるという意味である。従って、「から成る」というのは、記載された要素が必要もしくは必須であるという意味で、その他の要素は存在しないかもしれないという意味である。「から主に成る」というのは、その表現の前に記載されたいずれも含んでいて、さらに明細書で言及された要素の活動もしくは反応を妨げずまたは寄与するその他の要素に限定されると言う意味である。したがって、「から主に成る」という表現は、記載された要素は必要もしくは必須であるが、それ以外の要素は任意でなく、記載された要素の活動もしくは反応に影響するかしないかによって存在するかしないかが決まる。
一観点では、本発明は、核酸分子の同定に使用するのに適したオリゴヌクレオチドを設計する方法を提供する。発明者らは、核酸分子の可変領域と結合し、さらに核酸分子の他の可変領域の情報を作成できるオリゴヌクレオチドが核酸分子の同定に使用できることを驚いたことに発見した。
特定の理論や仮説に拘束されることなく、本発明者らは、一つのオリゴヌクレオチドを使って核酸分子の2つ以上の可変領域の情報を作成すると、オリゴヌクレオチドを使って一つだけの可変領域の情報を作成したときと比較して、実質的により多くの核酸分子を同定できることを見出した。
核酸分子の「可変領域」は、核酸分子をその他の核酸分子と区別する配列から成る。例えば、追加、削除、もしくは複製の結果として配列が違っていることもある。もしくは、またはそれに加えて、核酸分子内でのモチーフの再編成の結果、一ヌクレオチド以上配列が違っていることもある。再編成は、逆位(順番が反転)もしくは転位(ヌクレオチド配列が新たな位置に移動)である場合がある。好ましくは、可変領域は、一つのHLA群の対立遺伝子と他の一群の対立遺伝子を単に区別するだけではない。対立遺伝子の一群は、一般的にモチーフとしても知られている、歴史的に特定の配列の組み合わせを有した対立遺伝子である。このモチーフに結合するオリゴヌクレオチドは、その一群の全てではなくても、ほとんどの構成部と結合する。
核酸分子の可変領域は、少なくとも二つの既知の核酸分子の配列を並べて、さらに並べられた一以上の他の核酸分子に存在している配列と異なる配列を有した一以上の部位を同定することで判断できる。いくつかの実施形態では、二以上の既知の核酸分子が並べられた。
一実施形態においては、核酸分子は、遺伝子の対立遺伝子である。他の実施形態では、遺伝子中の知られた全ての対立遺伝子が並べられる。
ここで使われている「並べる」という単語は、核酸分子の配列を典型的には上下に並べ、必要であればギャップも挿入して並べることを意味する。このようにすることで、可変領域が強調される。本発明の目的のためのアラインメントは、この技術範囲内における種々の方法で可能であり、例えば、CLUSTALW、BLAST,BLAST−2、ALIGN、ALIGN−2またはMegalgn(DNASTAR)などの一般的に使用可能なコンピューターソフトウェアを使用する。この技術の知識を有した者であれば、比較される配列の全長に対する最大のアラインメントを達成するために必要なアルゴリズムを含むアラインメントを測定するための適切なパラメーターを判断できる。
核酸分子の可変領域の同定に続いて、該核酸分子に特徴的なものを選択する。ここで言う「特徴的」とは、可変領域の配列が一核酸分子を他の核酸分子と区別出来るようなものを言う。すなわち、いずれか一つの可変領域の配列が、特定の核酸分子に特徴的でなければならず、または可変領域の配列の組み合わせが特定の核酸分子に特徴的でなければならない。このようにすることで、核酸分子を特定できるようにする。これらのシナリオの実施例はそれぞれ図1および2に示している。
図1に示すように、核酸分子1は、可変領域1(VR1)に特徴的な配列「A」があるため、核酸分子2と3と区別することが出来る。同様に、核酸分子3は、可変領域2(VR2)に特徴的な配列「E」があるため、核酸分子1および2と区別することが出来る。核酸分子2は、可変領域1もしくは2に「A」もしくは「E」がないので、核酸分子1および3と区別することが出来る。
図2に示すように、核酸分子1は、可変領域3(VR3)に配列「C」があるため核酸分子2と区別することができ、可変領域2(VR2)に配列「B」があるため、核酸分子3と区別することができる。核酸分子2は、可変領域2に配列「B」があり、さらに可変領域3に配列「D」があるため核酸分子1および3と区別することができる。核酸分子3は、可変領域2に配列「A」があり、さらに可変領域3に配列「C」があるため核酸分子1および2と区別することができる。
核酸分子の保存領域が同定されて選択され、必要であれば核酸分子の可変領域と組み合わせられる状況と対照的である。保存領域とは、並べられた核酸分子の全てではなくても、ほとんどに共通な配列から成る。この場合、ある特定の核酸分子は、オリゴヌクレオチドが該核酸分子に特徴的な可変領域の情報を作成したときだけ、同定できる。
いくつかの実施形態では、核酸分子の第一および第二可変領域は、1から1500ヌクレオチド離れている。これは、一つのシークエンスプライマーから典型的に作成できる配列情報の量だからである。他の実施形態では、第一および第二可変領域は、30から1000ヌクレオチド離れている。他の実施形態では、第一および第二可変領域は、100から500ヌクレオチド離れている。
可変領域の配列は、該可変領域を有している核酸分子を同定できるオリゴヌクレオチドを設計するのに使われる。ここで使われているように、「オリゴヌクレオチド」、「オリゴヌクレオチドプライマー」または「オリゴヌクレオチドプローブ」は、短い(典型的には、2から100ヌクレオチド)、公知の方法で化学的に生成された(トリエステル、ホスホルアミダイト、ホスホネート化学を含む)単鎖もしくは二重鎖のポリデオキシヌクレオチドで、Eagles, et al.,Agnew. Chem. Int. Ed. Engl. 28:716−734(1989)などに記載されている。典型的には、その後、例えば、ポリアクリルアミドゲル電気泳動によりこれらは精製される。
本発明の方法により同定されたオリゴヌクレオチドは、核酸分子を同定するのに使えるように設計してある。いくつかの実施形態においては、オリゴヌクレオチドは、シークエンス用プライマーおよび/または増幅用プライマーとして使用される。いくつかの実施形態においては、オリゴヌクレオチドは、増幅用プライマーおよびシークセンス用プライマーの両方である。
増幅用プライマーとは、あるDNA配列に対して相補的な配列を持ち、さらにDNAポリメラーゼによる複製を開始するのに使われるオリゴヌクレオチドである。シークエンス用プライマーとは、オリゴヌクレオチドが結合したDNAフラグメントに相補的なDNAフラグメントを生成する酵素反応おいて伸長できるオリゴヌクレオチドである。
いくつかの実施形態では、増幅および/またはシークエンス反応は、同じ容器内で起きる。ここで使われる「設計される」とは、好適な配列が決定されるという意味である。従って、本発明で使うオリゴヌクレオチドを設計するというのは、オリゴヌクレオチドの配列を決定することを意味する。該配列は、核酸分子の第一可変領域に結合し、そしてその核酸分子の第二可変領域の情報を作成するように決定される。オリゴヌクレオチドは、縮重(degenerate)配列を有していても良い。
オリゴヌクレオチドの設計方法は、この技術の知識を有する者には、周知であり、オリゴヌクレオチドの用途に一部よる。例えば、シークエンス用プライマーとして使用するオリゴヌクレオチドの長さは、典型的には16から150ヌクレオチドで、16から25ヌクレオチドが最適であり、40から60%のG−C含有量を有し、融点は55から75℃であり、セルフハイブリッド形成を起こさないものである。いくつかの実施形態においては、オリゴヌクレオチドは12ヌクレオチドである。
または、もしくはさらに、オリゴヌクレオチドは、増幅用プライマーとして設計される。この分野の技術を有するものは、DNA増幅用のオリゴヌクレオチドの設計に同様な条件が適用されるべきであることを理解するであろう。例えば、重要な条件として、プライマーの長さ、融点の温度、特異性、鋳型プライマーの配列、G−C含有量、ポリピリミジン(T、C)もしくはポリプリン(A、G)ストレッチおよび3’配列である。
特定の用途のためのオリゴヌクレオチドを設計する好適な数多くのコンピュータープログラムが利用できる。例えば、「Oligo」(National Biosciences、Inc、プリマス、ミネソタ州、アメリカ合衆国)、「MacVector」(Kodak/IBI)、および配列分析プログラムのGCG suiteを使用してもよい。
設計されたオリゴヌクレオチドは、核酸分子を同定するのに使われる。いくつかの実施形態では、1以上の核酸分子が実質的に同時に、核酸分子および必要なプライマーを一つの容器にいれることで同定できる。
「核酸分子」という言葉は、DNAとRNAの両方、およびDNA/RNAのハイブリッド分子も含む。ここで使われているように「DNA」分子は、例えば、ゲノムDNAもしくはcDNAなどの全タイプのDNAを含む。同様に、「RNA」はどのクラスのRNAでもよく、メッセンジャーRNA(mRNA)、トランスファーRNA(tRNA)、もしくはリボソームRNA(rRNA)を含む。
「二重鎖DNAもしくはRNA分子」とは、二重鎖螺旋のポリマー状のデオキシリボ核酸(アデニン、グアニン、チアミン、シトシンもしくはウリジン)を言う。この言葉は、分子の一次元および二次元構造についてのみ言い、いかなる特定の三次元構造にも限定されない。したがって、この言葉は、特に、直線上DNAもしくはRNA分子(例えば、制限部分)、ウイルス、プラスミド、および染色体に存在する二重鎖DNAおよびRNAを含む。特定の二重鎖DNAもしくはRNA分子の構造に関し、ここでは通常の方法に従って、例えばmRNAと同じ配列を有する、DNAもしくはRNAの非転写鎖に沿って5’から3’方向のみの配列を示すことも出来る。
DNAもしくはRNAは、個体からのサンプル中に存在してもよい。ここで使われる「サンプル」という言葉は、DNAおよび/またはRNA分子を有するいかなるサンプルも含む。例えば、生物学的なサンプルは全て、遺伝子および核酸分子を有するため、サンプルは、生物学的サンプルでもよい。好ましくは、生物学的サンプルは、細胞、組織、骨髄から分離した液体、血漿、血清、髄液、リンパ液、皮膚の外側部分、呼吸器、腸管、および泌尿生殖器、涙、唾液、乳、全血、血液細胞、腫瘍、臓器などである。また、in vivoの細胞培養構成物、細胞培養液中の細胞の成長からの調製された培養液もこれに限定されないが含まれ、ウイルスに感染したと推測される細胞、組み換えられた細胞、および細胞の構成物もサンプルは含む。いくつかの実施形態では、生物学的サンプルは、血液である。DNAもしくはRNAは、微生物を含有するサンプルに存在してもよい。
該言葉は、サンプルの少なくとも1以上の他の構成物から分離もしくは精製された遺伝子および核酸分子も含み、さらに増幅されたDNAを含んでもよい。
「対立遺伝子」とは、染色体の同じ遺伝子座にある、2以上の別の形状の遺伝子の全てを言う。各個体は、一つの遺伝子に付き、二つの対立遺伝子を有する。これらは互いに、同じもしくは異なっていてもよい。
ここで使われているように、「遺伝子」とは、特定のタンパク質もしくはRNA分子をコードするDNAの長さである。「核酸分子」という言葉は、DNAもしくはRNA分子を意味する。RNA配列は、DNA配列に対応するため、DNAもしくはRNAのどちらかを対立遺伝子を同定するのに使用できる。ここで開示する核酸分子および遺伝子の配列は、遺伝子の5’および3’の非転写領域を含んでも含まなくてもよい。
いくつかの実施形態において、サンプル中のDNAの量が少ない場合は、核酸分子は、該分子と本発明の方法で同定されるオリゴヌクレオチドを混ぜる前に、例えばPCRで、増幅されてもよい。ここで使われている「ポリメラーゼ連鎖反応」もしくは「PCR」とは、一般的にin vitroで、所望のヌクレオチド配列を増幅させる方法を言う。一般的に、PCR法は、PCR試薬存在下で、鋳型DNAに好適にハイブリダイズできる二つのPCRプライマーを使って、プライマー伸長合成の繰り返しサイクルを含む。典型的には、PCR法で使われるPCRプライマーは、鋳型鎖の両端部のヌクレオチド配列に相補的で、もしくは増幅されるヌクレオチドの側面に置かれるが、増幅されるDNA配列に対して相補的なPCRプライマーを使用してもよい。Wang, et al.,in PCR Protocols、pp.70−75(Academic Press、1990);Ochman,et al.,in PCR Protocols、pp.219−227;Triglia, et al.,Nucl.Acids Res.16:8186(1988)参照。
本発明で使用するのに好適な一つの核酸分子は、HLA機構の遺伝子である。HLA(ヒト白血球型抗原)遺伝子は、HLA機構の一部で、異物、もしくは自己免疫疾患の場合は宿主のタンパク質の一部が免疫機構に提示されることにより個体の免疫反応を誘導するタンパク質をコードする。例えば、細胞がウイルスに感染した後、ウイルスのタンパク質の一部分は、細胞中のHLA分子の結合溝に積まれ、HLA分子は細胞表面まで移動し、そこで、HLA分子は異物のタンパク質を提示していることを免疫細胞が認識するまで待つ。その後免疫機構は、それ以上の細胞の感染とそれに続く個人の死を防ぐために、ウイルスに感染した細胞を破壊する。HLA:タンパク質の一部分の相互作用は、特異的なため、特定のアミノ酸配列のタンパク質もしくはペプチドだけが特定のHLA分子に積まれるようになっている。異物としてのタンパク質もしくはペプチドの配列はほぼ無限にあるため、HLA分子は、いかなる免疫的な攻撃にも対応できるようにかなりのレベルまで多様化するように進化している。この多様性は、個体レベルでも、種レベルでも存在している。個体レベルでは、異なるいくつかのHLA遺伝子がある。種レベルでは、これらの遺伝子は、異なる個人によって異なるタイプを有している。典型的なHLA遺伝子としては、HLA−A、HLA−B、およびHLA−Cである。これらは、クラスI遺伝子として知られている。HLA−DRB1、HLA−DQB1およびHLA−DPB1は、典型的なHLAクラスII遺伝子である。他のクラスII遺伝子としては、HLA−DRB3、HLA−DRB4、HLA−DRB5、HLA−DQA1、HLA−DRA1およびHLA−DPA1が含まれる。HLA−Bは、もっとも多様性のあるHLA対立遺伝子であり、現在809のHLA−B対立遺伝子がある。本発明は、全てのHLA遺伝子が可変領域を有する対立遺伝子を持つので、どのHLA遺伝子の対立遺伝子を同定するのにも使用できる。
いくつかの実施形態では、個体のHLA−DRB1の対立遺伝子を同定する。HLA−DRタンパク質(主要組織適合性複合体、クラスII)は、HLAクラスIIベーター鎖パラロガスに属する。アルファー鎖(DRA)とベーター鎖からなるヘテロダイマーであり、両方とも細胞膜に固着している。これは、細胞外タンパク質からきたペプチドを提示することで免疫機構の中心的な役割を担っている。これは、抗原提示細胞(APC:Bリンパ球、ダンドリ細胞、マクロファージ)において発現する。ベーター鎖は、約26から28kDaである。これは、6個のエクソンからコードされ、エクソン1は、リーダーペプチドをコードし、エクソン2および3は、二つの細胞外ドメインを、エクソン4は、膜貫通型ドメインを、そしてエクソン5は細胞質尾部をコードする。DR分子内で、ベーター鎖は、ペプチド結合の特異性を特定する全ポリモーフィズムを持っている。数百のDRB1対立遺伝子が記載され、これらのポリモーフィズムのタイピングは骨髄および腎臓移植のために日常的に行われている。DRB1は、そのパラロゴスであるDRB3、DRB4、およびDRB5の5倍も高く発現している。DRB1は、全ての人に存在している。DRB1の対立遺伝子のバリアントは、DRB3、DRB4、およびDRB5の一つと関連しているかいないかである。これらには、DRB2、DRB6、DRB8およびDRB9の5つの偽遺伝子がある。
多くのその他の核酸分子も本発明を使って同定するのに好適である。例えば、ヒト免疫不全ウイルスもしくはC型肝炎の核酸分子も同定できる。その他のヒトの遺伝子としては、ABO赤血球群、嚢胞性繊維症およびガンなどの病気を引き起こす遺伝子、さらに抗体やT細胞受容体遺伝子などの非常に遺伝子多型の多い一群などがある。
核酸分子の可変領域に従ってオリゴヌクレオチドが設計されると、その設計された核酸分子の可変領域に結合する。いくつかの実施形態において、この結合は、ストリンジェントハイブリット形成条件を使用した特異的な結合である。しかしながら、いくつかの実施形態においては、他のハブリッド形成条件を使ってもよく、例えば同定される核酸分子がサンプル中のその他の核酸分子と近縁でない時である。
適切なハイブリッド形成条件の定義は、この技術分野における範囲内である。例えば、Maniatis et al., DNA Cloning, vol I and II Nucleic Acid Hybridisationを参照されたい。しかしながら、簡単に、核酸分子のハイブリッド形成またはアニールのための「ストリンジェント条件」とは、(1)弱いイオン強度および高い洗浄温度、例えば、0.015MのNaCl/0.0015Mのクエン酸ナトリウム/0.1%ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を50℃で用いる、もしくは(2)ハイブリッド形成において、ホルムアミドを用いる、例えば、0.1%ウシ血清アルブミンを含む50%(vol/vol)ホルムアミド/0.1%フィコール(Ficoll)/0.1%ポリビニルピロリドン/750mMのNaClを含むpH6.5の50mMリン酸ナトリウム緩衝液、75mMクエン酸ナトリウムを42℃で用いる。他の例としては、50%ホルムアミド、5xSSC(0.75MNaCl、0.075Mクエン酸ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH6.8)、0.1%ピロリン酸ナトリウム、5xデンハルト液(Denhardt’s solution)、超音波破砕したサケ精子DNA(50μg/mL)、0.1%SDSおよび10%デキストラン硫酸を42℃で使い、0.2xSSCおよび0.1%SDSで42℃において洗浄する。
オリゴヌクレオチドが、核酸分子の第一および第二可変領域の情報を作成するしないに関わらず、オリゴヌクレオチドは核酸分子に結合するため、核酸分子の情報は作成される。すなわち、オリゴヌクレオチドが設計された配列が核酸分子に存在するかしないかが判断できる。この配列は核酸分子を識別する情報を作成する配列である。
いくつかの実施形態では、ハイブリッド形成と、それに続く情報の作成は、同じ容器内で起きる。すなわち、サンプルと核酸分子を同定するのに必要な全てのオリゴヌクレオチドがハイブリッド形成が起きる容器内にある。
ここで言う「情報を作成する」という言葉は、第一可変領域に結合するオリゴヌクレオチドが第二可変領域を同定できることを言う。したがって、第一可変領域に結合するオリゴヌクレオチドは、第二可変領域の情報を作成するのに使用できる。いくつかの実施形態では、作成された情報は配列情報であり、第一可変領域に結合するオリゴヌクレオチドは、第二可変領域の配列情報を作成するためのプライマーとして使用できる。
オリゴヌクレオチドにより作成された情報をシークエンスするのに、どのシークエンシング反応を使ってもよい。シークエンシング反応の例として、Sanger et al.,1997などの古典的な方法によるものも含む。マススペクトル分析(Cohen et al.,1996;Griffin and Griffin,1993;Koster,WO94/16101,1994)によるシークエンシングを含む、すべての種類の自動化されたシークエンシング手段(Naeve et al.,1995)も使用できる。
作成された情報は、核酸分子を同定するために解析されてもよい。ここで言う、「解析する」とは、作成された情報が、対応する可変領域と相関しているという意味である。
解析は、手動による解析でもよく、もしくは特に区別する核酸分子の数が多い場合は、コンピュータープログラムで行ってもよい。いくつかの実施形態では、コンピュータープログラムは、Assign−SBTTM(Conexio Genomics)である。
作成された情報は、核酸分子を同定するのに使われる。これは、例えば、組織適合および予後、病気の判断、予防、および/または病気の改善、または疫学、進化および人口移動の研究もしくは法医学などのその他の理由による遺伝物質の同定などの結果的に他の使用方法があってもよい。
ここで使われる「個体」とは、どの個体であってもよく、核酸分子は多くの個体において病気と関連することが知られている。さらには、HLAおよびその他のほとんどのヒトの遺伝子は、多くの個体と相同体であることが知られており、例えば、ゼブラフィッシュ、猿、チンパンジー、ゴリラ、および犬である。
個体は、人もしくは人にとって経済的にも社会的にも重要な哺乳類、例えば、人以外の肉食動物(猫および犬など)、豚(豚、去勢豚、およびイノシシ)、反すう動物(蓄牛、雄牛、羊、キリン、鹿、山羊、バイソン、およびラクダなど)、馬、および鳥である。鳥は、動物園にいる鳥や、鶏、さらに詳しくは家畜化された鶏、例えば七面鳥、ニワトリ、アヒル、カモ、ホロホロ鳥、およびそれらの仲間も含む。これは、これらが人にとって経済的にも重要であるからである。これらは、年齢については記さない。従って、大人、新生児および胎内の個体も含むものである。
個体の対立遺伝子の同定は、HLAタイピングに使用してもよい。「HLAタイピング」とは、2個体の、典型的にはドナーとレシピエント、組織の適合性を判断する試験である。例えば、ドナーおよびレシピエントのHLAタイプは典型的には組織移植の前に判断される。
多くの病気や障害が特定の核酸分子と関連しているため、核酸分子の同定は、病気の判断、改善、予後、および/または予防に使われてもよい。例えば、ベータグロブリンのHbS対立遺伝子は、鎌状赤血球症を引き起こすことが分かっており、HD対立遺伝子は、ハンチントン病を引き起こし、多重CFTR対立遺伝子は、嚢胞性繊維症を引き起こすことが知られている。さらには、病原性微生物から核酸分子を同定するのは、微生物により引き起こされた病気の判断、改善、予後、および/または予防に使用できる。
ここで使われている「病気」とは、個体が苦しむいかなる健康からの離脱を言う一般的な言葉である。「障害」とは、個体の体の機能もしくは一部が異常に機能していることを言う。
病気は、エイズ、肝炎、強直性脊椎炎(AS)、鎌状赤血球症、ハンチントン病、および嚢胞性繊維症を含む病気に関連するいかなる病気も含む。医療もしくは獣医療従事者は、核酸分子が同定されると、彼もしくは彼女の技術に従って、適切な改善を指示する。
「判断」という言葉は、検査室での試験(遺伝子型試験も含む)もしくは物理的所見を通して、その症状によって病気や障害を特定するプロセスを言う。核酸分子の同定は、核酸分子に関わる病気の判断に使用することができる。
ここで使われる「改善」もしくは「改善する」とは、核酸分子の同定に続いて個体に薬剤を投与して障害もしくは病気のいかなる改善も意味し、これには薬理ゲノミクスの使用も含まれる。「改善」もしくは「改善する」とは、(a)障害もしくは病気を阻害する、すなわちその進行を止める、または(b)障害もしくは病気の症状を緩和もしくは軽減する、すなわち、障害もしくは病気の症状を回復させる、ということを含む。この効果は、障害もしくは病気の部分的もしくは完全な治癒という点に関して、治療的であってもよい。
「予後」という言葉は、個体で診断された障害もしくは病気の進行の可能性、または個体が障害もしくは病気を発症する可能性を意味する。例えば、本発明により同定された核酸分子によっては、個体には、特定の障害もしくは病気を発症する可能性があると同定されることもある。
本発明は、以下の非限定的実施例により、参照としてのみさらに説明される。
しかしながら、以下の実施例は、例示なだけであって、上述の本発明の普遍性を制限するものではないということを理解されたい。
HLA対立遺伝子の可変領域は、図3に示すように対立遺伝子を並べて同定された。各対立遺伝子は、特徴的な配列を持つ。しかしながら、A03010101+290201の混合配列は、A0322+2909の混合配列と同じである。従って、個人からHLAタイプをシークエンスした時に、この混合配列が得られた場合、A03010101+290201もしくはA0322+2909どちらかが存在している。この結果は、HLAタイピングのいくつかの用途によっては、不十分な感度もしくは非常に曖昧な場合もある。
正確なHLAタイプを得るために、位置502において配列に違いのある二つの対立遺伝子に結合するプライマー(HARP1)を使用した。図4に示すように、HARP1が結合する対立遺伝子の情報と、配列および位置502における配列の情報と、を使って正確なHLAタイプが決定できる。
個体の染色体の双方からの高分子量DNAが、製造者の説明書(キアゲン(QIAgen))に従って血液サンプルから抽出された。希釈無しのDNA2マイクロリットルが、染色体の双方からのDNAを同時に増幅できるプライマー、AampFおよびAampR(図1参照)、と共にポリメラーゼ連鎖反応に使われた。上流のオリゴヌクレオチドプライマーは、翻訳されていない5’に位置しており、下流のプライマーは、エクソン4に位置している。
Figure 2009539355
1マイクロリットルのAampFおよびAampRのそれぞれを、1ピコモル/マイクロリットルの濃度でPCRに使用し、PCRには0.4マイクロリットルのポリメラーゼ酵素(Taq Platinum Taq polymerase; Geneworks)と、17.6マイクロリットルのPCR緩衝液も含んだ。PCR緩衝液の構成物の最終濃度は、2.5mMのMgCl、0.2%のDMSO、67mMのトリス塩基、16.6mMのリン酸アンモニウム、および25mMの各dNTPだった。
PCRは、以下の条件においてサーマルサイクラー(GeneAmp PCR9700、Applied Biosystems)により行った。DNA変性を96度において6分間、続いて、変性を96℃で30秒、オリゴヌクレオチドプライマーのアニーリングを70℃で30秒、およびDNAの伸長を72℃で2分、を35サイクル行った。これに続いて、72度で10分間の伸長工程が行われた。
PCRが終わると、2マイクロリットルのサンプルがPCRチューブからとられ、予想される大きさの増幅されたDNAの存在が確認できるようにエチジウムブロマイドの存在下でアガロースゲル内で電気泳動される。
残りのPCR産物は、シークエンシングを阻害するかもしれない使用されなかったPCR増幅オリゴヌクレオチドプライマーと、小さな非特異的産物と、を取り除くために製造者の説明に従ってExoSapITを使って精製された。
その後、PCR産物は、標準的なサイクルシークエンス染色標識ジデオキシヌクレオチドシークエンシング反応と、Big Dye Terminators(BDT) v.3.1試薬(Applied Biosystems)を使ってシークエンスした。シークエンス反応において、2マイクロリットルの各シークエンス用プライマー、X2F、X2R、X3F、および/またはX3R(図1を参照)を1ピコモル/マイクロリットルを使って、2マイクロリットルのPCR産物がシークエンスされ、このシークエンス反応は、8マイクロリットルの水、1マイクロリットルのBDT反応ミックス、および7マイクロリットルのシークエンス緩衝液(Applied Biosystems)も含んだ。
PCR産物は、HLA−A対立遺伝子のエクソン2および3の双方が同時に同じ容器内でシークエンスされるようにシークエンスされた。もしくは、一方の染色体だけからのHLA−A対立遺伝子をシークエンスできるように単独のプライマーHARP1が使われてもよい。
シークエンス反応は、上述のと同じサーマルサイクラーにおいて、以下の条件下で行われた。変性を96℃で10秒、オリゴヌクレオチドシークエンス用プライマーのアニールを50℃で5秒、フラグメントの伸長/停止を60℃で4分、を25サイクル行った。
シークエンスに続いて、DNAのフラグメントは、使用されなかったプライマーおよび余った染色標識されたジデオキシヌクレオチドを取り除くためにCleanSeqを使って、精製された。その後、DNAフラグメントは、自動化されたキャピラリーシークエンサーApplied Biosystems 3730 XLで細かくされた。
細かくされたフラグメントは、Assign−SBTTMv3.5(Conexio Genomics)を使って解析された。このソフトウェアは、各染色体の対立遺伝子から得られた配列を同時に解析することができる。
図5に示すように、対立遺伝子HLA−A03010101+290201およびA0322+2909と同じ配列がサンプル中には含まれていた。HARP1プライマーは、A290201およびA2909に相補的であって、A290201もしくはA2909のいずれかを含む染色体からのDNAもしくはRNAしかシークエンスしない。位置502で「A」ヌクレオチドを同定することは、一染色体がA290201を有することを意味する。従って、正しいHLAタイプはA03010101+290201である。もしシークエンシングで、位置502において「C」を同定していれば、シークエンスされた対立遺伝子は、A2909になるため、正しいタイプはA0322+2909である。

Claims (22)

  1. 核酸分子を同定するのに使用されるオリゴヌクレオチドを設計する方法であって、
    a)少なくとも二つの核酸分子のそれぞれにおいて第一および第二可変領域を同定する工程であって、それぞれの核酸分子における前記第一および/または第二可変領域は、その核酸分子に特徴的である工程と、
    b)一つの核酸分子の前記第一可変領域と結合し、その核酸分子の前記第二可変領域の情報を作成するオリゴヌクレオチドを設計する工程と、を有する方法。
  2. 前記a)工程の前に、少なくとも二つの核酸分子の配列を並べる工程を有する請求項1に記載の方法。
  3. 核酸分子を同定し、さらに2以上の配列可変領域の配列間のシス/トランス関係を判断する方法であって、
    a)対立遺伝子の第一可変領域に結合し、前記核酸分子の第二可変領域の情報を作成するオリゴヌクレオチドを合わせる工程であって、前記第一および/または第二可変領域は前記核酸分子に特徴的である工程と、
    b)前記核酸分子の情報を作成する工程と、
    c)前記核酸分子を同定するために、作成された情報を解析する工程と、を有する方法。
  4. 核酸分子を同定し、さらに2以上の配列可変領域の配列間のシス/トランス関係を判断する方法であって、
    a)オリゴヌクレオチドの情報は含まずに2以上のシークエンスされた配列からの情報を合わせる工程と、
    b)前記核酸分子の情報を作成する工程と、
    c)前記核酸分子を同定するために情報を解析する工程と、を有する方法。
  5. 個体のHLAタイピングの方法であって、
    a)前記個体からのサンプルと前記個体のHLA対立遺伝子の第一可変領域に結合するオリゴヌクレオチドとを合わせ、前記対立遺伝子の第二可変領域の情報を作成する工程であって、前記第一および/または第二可変領域は、前記対立遺伝子に特徴的である工程と、
    b)前記対立遺伝子の情報を作成する工程と、
    c)前記対立遺伝子を同定するために作成された情報を解析する工程であって、前記対立遺伝子の同定は、個体のHLAタイプを提供する工程と、を有する方法。
  6. 個体の障害もしくは病気を改善する方法であって、
    a)前記個体からのサンプルと核酸分子の第一可変領域に結合するオリゴヌクレオチドとを混ぜ、前記核酸分子の第二可変領域の情報を作成する工程であって、前記第一および/または第二可変領域は、前記核酸分子に特徴的である工程と、
    b)前記核酸分子の情報を作成する工程と、
    c)前記核酸分子を同定するために作成された情報を解析する工程であって、前記核酸分子の同定は、前記病気または障害をどのように改善するかを示す工程と、を有する方法。
  7. 個体の病気または障害を判断する方法であって、
    a)前記個体からのサンプルと核酸分子の第一可変領域に結合するオリゴヌクレオチドとを合わせ、前記核酸分子の第二可変領域の情報を作成する工程であって、前記第一および/または第二可変領域は、前記核酸分子に特徴的である工程と、
    b)前記核酸分子の情報を作成する工程と、
    c)前記核酸分子を同定するために作成された情報を解析する工程であって、前記核酸分子の同定は、前記病気または障害の判断を提供する工程と、を有する方法。
  8. 前記第一および第二可変領域のどちらともが前記核酸分子に特徴的ではないが、前記第一および第二核酸分子の組み合わせが前記核酸分子に特徴的である請求項1から7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記核酸分子が遺伝子の対立遺伝子である請求項1、3または5から8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記解析がコンピュータープログラムにより行われる請求項2から9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記コンピュータープログラムがAssign−SBTTMである請求項10に記載の方法。
  12. 前記第一および第二可変領域が1から1500ヌクレオチド離れている請求項1から11のいずれかに記載の方法。
  13. 前記第一および第二可変領域が30から1000ヌクレオチド離れている請求項1から12のいずれかに記載の方法。
  14. 前記第一および第二可変領域が100から500ヌクレオチド離れている請求項1から13のいずれかに記載の方法。
  15. 前記核酸分子もしくは対立遺伝子が前記a)工程の前に増幅されている請求項1から14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記核酸分子がHLA遺伝子である請求項4または8に記載の方法。
  17. 前記核酸分子がHLA−DRB1である請求項4、8または16のいずれかに記載の方法。
  18. 一つのオリゴヌクレオチドが使用される請求項3から17のいずれかに記載の方法。
  19. 少なくとも四つのオリゴヌクレオチドが使用される請求項3から18のいずれかに記載の方法。
  20. 前記核酸分子が実質的にCTCACACCATCCAGATA配列から成る請求項1から19のいずれかに記載の方法。
  21. 前記a)およびb)工程が同じ容器内で起こる請求項3から20のいずれかに記載の方法。
  22. 請求項3から21のいずれかの方法に使用されるCTCACACCATCCAGATA配列を有するオリゴヌクレオチド。
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