JP2009538854A - 単離された天然に等しいコラーゲン - Google Patents

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Abstract

本発明は、単離されたコラーゲン、コラーゲン含有組織からコラーゲンを製造及び単離する方法並びに単離されたコラーゲンをバイオマトリックス中で、試験管内テスト系、組織代用物又は臓器代用物として使用することに関する。このコラーゲンは尿素で抽出される。

Description

本発明は、単離されたコラーゲン、コラーゲン含有組織からコラーゲンを製造しかつ単離する方法、並びに単離されたコラーゲンを、バイオマトリックス中で、試験管内−テスト系、組織代用物又は臓器代用物として使用することに関する。
背景技術
細胞培養のための細胞外マトリックス(ECM)又は担体構造体、いわゆるバイオマトリックスは、通常、単離されたコラーゲンから、即ちコラーゲン含有組織から単離されたマトリックス蛋白質から製造される。特に再生医学で、このようなバイオマトリックスは重要な役割を演じている。この場合に、いわゆる組織工学は、病気の、脱落又は消失してしまった組織−又は臓器機能を保持する又は置換する目的を有している。そのために通常は、生体外で組織−又は臓器構造体が培養され、この際、既成の担体構造体又はバイオマトリックス上に少なくとも1つの組織特異性細胞タイプが接種され、引き続き培養される。バイオマトリックス及びその上で培養された細胞は、組織−又は臓器等価物又は−代用物を形成する。
組織特異性機能の実現化のためには、バイオマトリックス上に施与された細胞が、マトリックス蛋白質を再生又はこれを新たに形成することが必要である。このような担体構造体上で細胞を好結果で培養するためには、できるだけ本来の(native)又は天然に等しい(natureidentisch)特性を有するマトリックス蛋白質が存在することが重要である。
公知のバイオマトリックスは、大抵、新たに調整されたコラーゲン含有組織から、例えば皮膚又は腱から抽出され、即ち単離されたコラーゲンから製造される。
公知の抽出法は、酢酸水を用いる抽出である。慣用の抽出プロトコルでは、酢酸が0.1%〜500ミリモル/lの濃度で使用される。コラーゲン含有組織、例えばラットの尾腱(RTT)からコラーゲンを抽出するために、この組織を酢酸と共に20時間〜7日間にわたり通常は室温で撹拌する。このコラーゲン溶液の高い粘度に基づき、抽出フラクシヨン中のコラーゲンの最終濃度が限定されることは欠点である。特に、抽出されたマトリックス蛋白質の本来の構造は、インキュベーシヨンの間に酢酸による酸性加水分解及び通常存在する蛋白質分解酵素による酵素消化に基づき攻撃され、この場合にマトリックス蛋白質が部分的又は完全に変性されることが欠点である。従って、当初の本来のコラーゲン構造の引き続く再生及びマトリックス蛋白質の生物学的機能の再構成は限定されている。酢酸抽出により単離され、部分的に変性されたマトリックス蛋白質が引き続き凍結乾燥される場合には、凍結乾燥物の使用下に再形成されたコラーゲン生成物の特性は、本来のコラーゲンから著しく偏り、組織特異性細胞の培養のためのその使用を著しく制限している。更に、酢酸抽出を用いて単離されたマトリックス蛋白質から製造されたバイオマトリックスは、更なる欠点、例えば制御不能な(大抵は一次元的な縦方向の)収縮を示す。
このような公知方法で製造されたバイオマトリックスを試験管内テスト系のため、例えば新規作用物質の試験のために使用することは、著しく制限されている。それというのもこの培養された細胞は、変性されたマトリックス蛋白質の存在に基づき、生体内−又は自然位置−状態に比べて屡々不利に変じられた生理学的及び病態学的特性及び細胞機能を展開するからである。従って試験管内テスト結果の伝達性はより困難になる。
改良された、即ち充分に天然に等しい単離されたコラーゲン及びそれから製造される技術水準の欠点を有しないバイオマトリックスを簡単に得るための選択的及び改良された手段及び方法への要求が存在する。
発明が解決しようとする課題
本発明の根底にある技術的課題は、主に、コラーゲン含有組織からコラーゲン又はマトリックス蛋白質を製造、取得又は単離するための方法及び手段を提供することにあり、この際、単離されたコラーゲンは、高割合の、天然に等しい構造を有するマトリックス蛋白質を有する。これに結びついているもう一つの技術的課題は、臓器−又は組織代用物又は−等価物又は試験管内テスト系の製造のために好適である、改良されたバイオマトリックスを提供することである。これに結びついているもう一つの技術的課題は、感染の分析及び診断のため並びに変性された又は遺伝学的に変じられたヒト又は動物細胞の研究及び試験のための試験管内テスト系、技術水準の前記の欠点を克服する診断剤及び治療剤を提供することにある。
この根底にある技術的課題は、特許請求の範囲1の特徴による、コラーゲン含有組織からのコラーゲン又はコラーゲンマトリックス蛋白質を単離する方法によって本質的に解決される。
本発明によれば、コラーゲン含有組織から、工程(a)でコラーゲン含有繊維を単離し、後続の工程(b)でこの単離されたコラーゲン含有繊維を、尿素を5〜15モル/l、特に7〜12モル/l、特別好ましくは約9モル/lの濃度で含有している尿素水溶液中でインキュベートして、この際に又はこれによって、コラーゲン含有フラクシヨンを繊維から遊離させ、溶出させる。本発明による引き続く工程(c)で、繊維−及び組織残分から溶解コラーゲン含有フラクションを分離すると、コラーゲン含有水溶液が得られる。有利にはもう一つの工程(d)で、コラーゲン含有フラクションから尿素を分離し、かつ有利にはもう一つの工程(e)で、尿素の除かれたコラーゲン含有フラクシヨンを好ましくは緩衝液中で復元させると、復元され、単離されたコラーゲンが水溶液中で得られる。
従って本発明は、単離されたコラーゲン含有繊維を、実質的に高濃度の尿素溶液と共に一定時間インキュベートして、この際に、コラーゲンマトリックス蛋白質を組織から溶出させることも意図している。意外にも本発明による抽出により、尿素の分離の後に水性緩衝液中でほぼ完全に復元させることのできるもっぱら天然に等しいマトリックス蛋白質の単離が可能となる。本発明により単離されたコラーゲンフラクシヨンの円二色性−分光法(DC)は、天然コラーゲンの典型的ないわゆる「三重らせん」構造を証明し、これは、DC−分光写真で特別に217〜227nmの負の吸収帯及び場合による200nm付近の弱い負の吸収帯によって特徴付けられている。本発明により単離されたコラーゲンフラクシヨンのUV−スペクトル検査(UV)も、213nmでのヒスチジンの特徴的アミノ酸−シグネチャを示し、これは同様に無傷の本来の蛋白質構造を示している。従って、UVは、屡々不利な交叉反応を示す公知の抗体試験を使用する必要なしに、コラーゲンマトリックス蛋白質の簡単な定性のためにも極めて好適である。従って、本発明のもう1つの課題は、コラーゲンもしくはコラーゲンマトリックス蛋白質を単離する方法でもあり、ここでは、コラーゲンの濃度測定がUVによって行われる。
有利に、本発明により単離されたコラーゲンを用いてバイオマトリックス及びこれから組織−又は臓器代用物又は−等価物又は、殊に1次元的収縮の公知欠点をもはや示さない試験管内テスト系を得ることができる。組織特異性細胞の増殖及びバイオマトリックスからの細胞によるマトリックスの新合成が、改良されて又は少なくとも公知方法で得られるバイオマトリックスと同程度に行われる。
この方法の好ましい1実施形で使用される、コラーゲン含有組織(これから工程(a)でコラーゲン含有繊維が単離される)は、ラットの尾から単離されたラットの尾腱である。1変法では、コラーゲン含有組織は、無細胞化された(azellularisierter)豚小腸が有利である。
工程(b)で、尿素溶液をコラーゲン含有繊維と一緒に撹拌するのが好ましい。工程(b)で、コラーゲン含有繊維を尿素溶液と一緒に、12〜36時間、特別好ましくは約24時間、有利には撹拌下にインキュベートして、コラーゲン含有フラクシヨンを特別有効に繊維から溶出させることが有利である。
工程(c)で、溶解されたコラーゲン含有フラクシヨンを、繊維−及び組織残分から機械的分離法により自体公知の方法で、好ましくは遠心によって分離するのが有利である。もうひとつの好ましい変法では、選択的に又は付加的に濾過によって分離する。
特定の使用分野のためには、工程(c)で、ゲル濾過を用いる分別によって溶解されたコラーゲン含有フラクシヨンを分離し、かつ場合によっては完全に分離することが適切である。引き続き場合によっては複数の分離されたコラーゲンフラクシヨンを合一させることができる。当業者はこうして、それぞれの使用分野のために好適な及び/又は組織特異的なマトリック蛋白質の組成物を選択することができる。
単離されたコラーゲン含有フラクシヨン又は分別により分離されたコラーゲンフラクシヨンは有利に分析法に供される。マトリックス蛋白質の特徴付けは、好ましくはDCによって行なう。もう一つの好ましい変法では、この特徴付けを選択的に又は付加的にUVによって行う。もう一つの好ましい変法では、この特徴付けを、選択的又は付加的にESI−MS/MSによって行う。もう一つの好ましい変法では、この特徴付けを、選択的又は付加的にMALDI−TOF/TOFによって行う。蛋白質フラクシヨンは、自体公知の方法で1次元又は2次元ゲル電気泳動、等電点電気泳動及び/又はSDS−PAGEによって分離及び単離することができる。
溶液中に含有されている尿素をコラーゲン含有フラクシヨンから分離するために、工程(d)でグラジエント透析(Gradientendialyse)を実施することが有利である。この場合には、冷時に、即ち好ましくは0〜約10℃、好ましくは約4℃の温度で、4〜12日の期間、有利には7日間透析することが有利である。水に対する透析が有利である。このようにして製造された水性コラーゲン溶液は、有利に約3〜約8mg/lのコラーゲン濃度を有する。
本発明の1変法では、透析されたフラクシヨンを特定のコラーゲン含分になるまで、有利には2又は3倍濃縮させる。得られるこの濃縮物は、特に引き続くSDS−PAGEでの分離のため、更なる特徴付けのため並びに沸騰安定なバイオマトリックスの製造のために好適である。
引き続きコラーゲンフラクシヨンを、更なる工程(e)で、燐酸緩衝塩溶液(PBS)又は類似の媒体又は緩衝液系中で復元させるのが好ましい。この復元によって、マトリックス蛋白質は、本質的に全ての自然の特性及び本来の構造パラメータを再展開するので、改良されたバイオマトリックスの製造のために使用することができる。
本発明の目的物は、本発明の方法を用いて製造可能であるか又はその方法により製造される単離されたコラーゲンでもある。本発明により得られる水性コラーゲン溶液は、高割合の変性されていない本来のコラーゲンを水性媒体中に、特に溶液中の合計コラーゲンを、≧50%、殊に≧60%、≧70%、≧80%、≧90%、特に≧99%の割合で含有している。このようなコラーゲンは、特に円二色−分光法で三重らせん−構造の特徴的な三重らせん−シグネチャ(Signatur)を有する(前記参照)。
本発明のもう一つの好ましい実施形で、得られたコラーゲン含有フラクシヨン水溶液を凍結乾燥させると、貯蔵可能な乾燥コラーゲン製品が得られる。こうして得られた凍結乾燥コラーゲンに引き続き水又は適当な媒体を加えると、有利にコラーゲンの殆ど完全に本来の3次元構造を生じる。凍結乾燥による天然由来の三重らせん−構造の破壊は起こらない。本発明のもう一つの目的物は、本発明によって得られる凍結乾燥されたコラーゲンでもある。そのために、水性コラーゲンフラクシヨンを自体公知の方法で凍結乾燥させると、貯蔵可能な乾燥コラーゲン製品が得られる。溶液を、凍結状態で、例えば−10℃〜−80℃、特に約−20℃で中間的に貯蔵することも当然可能である。
本発明のもう一つの課題は、バイオマトリックスを製造する方法であり、この方法は、先ず本発明方法の工程(a)〜(e)を実施し、これによりコラーゲン水溶液又はコラーゲン含有フラクシヨンを生じさせ、もう一つの工程(f)で、得られたコラーゲン溶液と細胞培養培地又は類似物とを2:1〜1:2、有利に1:1の割合で混合して、コラーゲン含有マトリックス前駆溶液を生じさせる。この溶液のコラーゲン含分は、有利に溶液1ml当たりコラーゲン3〜8mg、好ましくは溶液1ml当たりコラーゲン5〜7mgである。もう一つの工程(g)で、こうして得られたマトリックス前駆溶液を、有利に高められた温度、好ましくは21℃〜37℃でゲル化して、コラーゲン含有バイオマトリックスにする。このコラーゲンゲルは、本発明により得られる凍結乾燥コラーゲン製品の溶解によっても得られる。
従って本発明のもう一つの目的物は、前記の方法で製造可能であるか又はそれを用いて好ましく製造されるバイオマトリックスでもある。本発明のもう一つの目的物は、本発明の方法を用いて単離されたコラーゲンを含有しているか又は好ましくこれから成っているバイオマトリックスでもある。本発明は特に、培養法で使用するための、例えば、特定の1組織タイプの細胞又は複数組織タイプの細胞を培養するためのゲル状のバイオマトリックスに関する。本発明により意図されているバイオマトリックス及びその中で培養された細胞の組み合わせを、試験管内組織−又は臓器テスト系の製造のために使用することができる。
「バイオマトリックス」とは、コラーゲン、細胞培養培地、緩衝液及び場合により血清を含有しているゲル構造体であると理解される。好ましい細胞培養培地は、DMEM(Dulbecco’s Modified Eagle Medium)及びM199である。好ましい緩衝液系は、Hepes−緩衝液である。血清としては、胎児牛血清(FCS)又はヒトの殊に自家血清(autologes Serum)が有利に使用される。好ましい実施形で、細胞培養培地、緩衝液及び血清からの溶液のpH−値は、7.5〜8.5、例えば7.6〜8.2、殊に7.8である。もちろん、このバイオマトリックスは使用分野に応じて、更なる要素、例えば成長因子、プロテオグリカン、グルコサミングリカン、接着剤、抗生物質、選択剤及び他の細胞外マトリックス成分を含有することができる。
細胞含有バイオマトリックスの製造のために、有利に数倍(x−倍)濃縮された細胞培養培地、血清及び緩衝液に、前培養された細胞を加えるのが有利であり、この際、1ml当たり細胞1〜2×10個、好ましくは1ml当たり細胞1.5×10個を使用するのが有利である。引き続き、例えば1:2〜2:1の割合で、本発明により得られるコラーゲン溶液と、0〜10℃、殊に4℃の冷時に混合させる。コラーゲン溶液と細胞懸濁液(緩衝液、血清、細胞、培養培地)との混合割合(容量)は、1:1であるのが有利であり、ここでx−倍濃縮ゲル溶液の場合には、特にコラーゲン溶液対ゲル溶液の量比は(x−1):1が好ましい。引き続き懸濁液を、培養容器中にピペット導入し、高めた温度、特に37℃でのゲル化(これは通常、数分かかる)の後に、培地で上層する(液中培養)。このバイオマトリックスを例えば2日間培養することができる。引き続き、なお他の組織タイプの付加的細胞をその上に接種し、培養することができる。
本発明の好ましい1実施形には、動物又はヒト細胞の増殖のため及び3次元的動物又はヒトの試験管内組織−又は臓器テスト系の製造のための、3次元的ゲル状バイオマトリックス中での動物又はヒトの細胞の培養が包含される。本発明による組織−又は臓器テスト系を用いて得られる結果は、動物検査で得られる結果よりもより強力に表現でき、かつヒトへの良好な伝達性を保証することができる。本発明の更なる目的物は、本発明によるバイオマトリックス並びに生組織細胞、殊に有利にバイオマトリックス中及びその上で又はその中又はその上で培養された組織特異性細胞を含有している、組織等価物又は−代用物でもある。本発明の目的物は、本発明によるバイオマトリックス並びに生組織細胞、殊に、有利にバイオマトリックス中及びその上又はその中又はその上で培養された臓器特異性細胞を含有している、臓器等価物又は−代用物でもある。特別好ましい1実施形で本発明には、真皮等価物及び表皮等価物から成る3次元的ヒト試験管内皮膚等価物の製造のための、このバイオマトリックス中でのヒト真皮繊維芽細胞の培養も包含される。
「細胞の培養」とは、特に好適な環境中での、例えば物質代謝出発物質及び−生成物の供給及び搬出下に試験管内で行われる、細胞の、例えば繊維芽細胞の組織典型的な生活機能の維持であると理解され、殊に細胞の増殖も包含される。本発明との関連で、真皮繊維芽細胞とは、当然、殊に真皮中に存在する又は遺伝学的に変じられた繊維芽細胞又はその前駆体であると理解される。繊維芽細胞は、真皮繊維細胞の前駆物である。繊維芽細胞は、動物又はヒト由来であってよく:組織から新たに単離された細胞又は原発性又は遺伝学的に変じられた又は形質転換された細胞系の細胞、例えばWI−38、NIH/3T3、MRC−5であることができる。このバイオマトリックスは、培養すべき繊維芽細胞及びバイオマトリックス1ml当たりコラーゲン2〜5mg、有利に3.5〜4.5mgの濃度で、本発明により得られるコラーゲン溶液から新たに構成されたコラーゲン骨格を有している。このコラーゲン骨格は、本発明により得られ、有利に細胞不含のコラーゲンの溶液から得られ、この際、コラーゲン溶液の蛋白質濃度は有利に5〜7mg/mlである。例えば繊維芽細胞−含有バイオマトリックスの製造のために、コラーゲン溶液に、冷時に、有利には4℃で、特に5倍濃縮された細胞培養培地、緩衝液、有利にHepes−緩衝液、血清、特に胎児牛血清(FCS)及びコンドロイチン−(4/6)−硫酸塩及び特に約1.5×10/mlの濃度の繊維芽細胞を含有している細胞溶液又は−懸濁液を添加し、かつ良好に混合する。この混合物は、例えば温度を室温まで又は37℃まで高めることにより、約2分間でゲル化される。このゲル化の後に、このゲル上にフィブロネクチンを加えるのが有利である。フィブロネクチンは、巨大分子、例えばコラーゲンへの細胞の結合及び隣接細胞への接着を促進する。コラーゲンゲル中での繊維芽細胞の引き続く培養は、特に液中培養(ここでは、細胞が培養液で覆われる)で行うのが有利である。繊維芽細胞を含有しているバイオマトリックス上に細胞培養培地を上層し、37℃及びCO5%で、標準条件下に自体公知の方法で培養する。
本発明の有利な1実施形では、バイオマトリックス中で培養された繊維芽細胞を、再びバイオマトリックスから溶出させ、かつ場合によっては改めてバイオマトリックス中に入れることができ、この際、細胞は溶出の後に、その特異的物質代謝能及びその分化状態を失わない。従って本発明の方法は、バイオマトリックス中での繊維芽細胞の中間培養を実施することも可能である。従って本発明の方法は、繊維芽細胞の低い出発量で、真皮等価物及び/又は皮膚等価物の製造のために充分な細胞物質を利用できることのできる利点を提供する。
本発明のもう一つの実施態様は、その機能、その形態学及び/又はその分化状態を検査すべき皮膚繊維芽細胞を、前記の3次元的バイオマトリックス中に導入し、培養し、かつこの場合に及び/又はその後に検査することを意図している。従って本発明は、皮膚繊維芽細胞の使用下に実施されるスクリーニング−及び診断法にも関し、この際、繊維芽細胞を前記の方法によって培養し、かつこの際及び/又はそれに引き続き、例えば薬物学的、腫瘍学的、毒物学的、生理学的、形態学的及び/又は分子生物学的パラメータを検査することができる。このバイオマトリックスは、培養すべき繊維芽細胞と共にヒト又は動物コラーゲンからのコラーゲン溶液から構成されている骨格、即ち組織典型的なマトリックス蛋白質を含有している。このコラーゲン−繊維芽細胞−ゲルを、本発明により好ましくは1〜2日の液中培養に供する。
本発明のもう一つの有利な実施形では、皮膚繊維芽細胞を、3次元的バイオマトリックス中で前記のように培養すると、引き続き真皮等価物を得ることができる。本発明との関連で「真皮等価物」とは、コラーゲン及び繊維芽細胞から形成された充分に本来の真皮に一致している結合組織様の層であると理解される。このために、ゲルの前記のインキュべーシヨンの1〜3日後、有利には2日後に、ケラチノサイト、皮膚の肝細胞又はケラチノサイトの前駆細胞、特に好ましくはヒトバイオプシー組織からの前培養された、未分化のケラチノサイト−幹細胞を、このゲル上に接種し、KBM−培地で上層し、1〜3日間の液中培養に供する。ケラチノサイト層の完全分化は、CaCl約1.8ミリモル/l−含有KBM−培地(hEGF及びBPEなし)中でのエアーリフト−培養によって達成される。本発明との関連で「エアーリフト−培養(Airlift-Kultur)」とは、栄養培地水準の高さが、バイオマトリックスの高さに正確に合わされており、他方、ケラチノサイト又はケラチノサイトにより形成される細胞層は、栄養培地水準の上に存在し、かつ栄養培地によって覆われていない、即ち培養が空気−栄養培地限界層のところで行われる培養を意味し、この際、培養液の供給は下から行われる。このために、24−ウエルマイクロ滴定プレートからのインサート(Insert)を、各々3.5cmの直径を有する6ウエルマイクロ滴定プレートのウエル中に移す。有利に12〜14日のエアーリフト培養の後に、皮膚典型的な、真皮等価物及び表皮等価物から成る試験管内完全皮膚モデルが生じ、これは本発明によるテスト法のために有利に使用することができる。
その後、繊維芽細胞を含有するバイオマトリックス上に、ケラチノサイト又はケラチノサイト−幹細胞を接種する。「ケラチノサイト」とは、角化扁平上皮を形成する表皮の細胞又は動物又はヒト由来であってよい遺伝技術的に変じられた角化細胞(Keratinocyten)又はその前駆物であると理解される。無傷の角化され、良好に分化された表皮の形成は、使用ケラチノサイト中の基底幹細胞の割合に著しく依存するので、コラーゲンゲル上に接種されたケラチノサイトは、ヒトバイオプシー組織からのできるだけ未分化のケラチノサイト−幹細胞、即ちサイトケラチン19−もしくはインテグリンβ1−ポジチブ基底幹細胞であるのが有利である。この場合にこれは有利に、前培養された細胞、特に好ましくは第1又は第2細胞通過のケラチノサイトである。
特別好ましい実施形では、比較的高割合の、例えば0.5%、1%、2%、5%、8%又は10%のケラチノサイト−細胞ポピュレーシヨンを有する又は未分化の幹細胞のみを包含しているケラチノサイトを使用するのが有利である。特別な培養条件(特に数日間の液中培養及び引続くバイオマトリックス−系の数日間のエアーリフト−培養を包含する)及び特別な培養培地の使用下に、これらケラチノサイトは分化して多層の表皮層を生じる。更に本発明による好ましい1実施形では、ケラチノサイトの接種の前、間又は後に、他の細胞タイプ及び/又は他の組織タイプの他の細胞をこのバイオマトリックス上に、例えば免疫系細胞上に接種することができることも意図されている。真皮等価物が、培養期間の過程で未定義の収縮プロセスに供されないことが有利に達成される。
従って本発明は、真皮等価物及び表皮等価物から成っている皮膚典型的な、有利にヒトの3次元的試験管内皮膚等価物及びこの皮膚等価物並びにその成分の製造、培養及び使用のための方法にも関する。試験管内皮膚等価物とも称される皮膚典型的な完全皮膚モデルは、殊に皮膚科学及びアレルギ−学で、物質、例えば潜在的な医薬品又は化粧品又は作用因子、例えば光及び熱の薬物学的作用、殊に刺激−、毒性−及び炎症作用に関して及びその認容性に関して検査するためのテスト皮膚として使用することができる。
本発明のもう一つの実施態様には、好ましくCaco2−細胞又は腸上皮細胞又は他のヒト細胞系から成る3次元的ヒト試験管内−腸テスト系を製造するための、腸繊維芽細胞と本発明により得られるバイオマトリックスとを一緒に培養することが包含される。腸繊維芽細胞は、殊に動物又はヒト由来の腸組織中に当然存在する又は遺伝学的に変じられた繊維芽細胞又はその前駆細胞である。本発明による腸繊維芽細胞−含有バイオマトリックスの製造のために、コラーゲン溶液に、有利に4℃で、量比1:1で、有利に2倍濃縮された細胞培養培地、緩衝液、特にHepes−緩衝液及び血清、有利に血清10%及び有利に腸繊維芽細胞、殊に前培養された腸繊維芽細胞1.5×10/mlを含有しているゲル溶液とも称される溶液を添加し、かつ良好に混合する。この混合物は、温度を室温まで又は37℃まで高めることによってゲル化される。コラーゲンゲル中の腸繊維芽細胞の引き続く培養は、液中培養で行うのが有利である。この繊維芽細胞含有バイオマトリックスを37℃でインキュベートする。
本発明のもう一つの課題は、本発明によるバイオマトリックス及びこのバイオマトリックス中及び/又は上で培養された生体細胞を含有している試験管内テスト系である。本発明は特に、ヒト又は動物の体の病因性及び/又は寄生微生物に帰因する伝染病及び/又は病気の分析及び診断のために使用することのできる試験管内テスト系、変性されたヒト及び動物細胞の分析及び診断のための試験管内テスト系、遺伝学的に変じられたヒト及び動物細胞の分析又は診断のための試験管内テスト系及び感染防止剤及び腫瘍に対する医薬品、殊に静細胞剤の検査及び試験のための試験管内テスト系並びに感染した組織、例えば、腸、肝臓、皮膚、角膜、気管及び粘膜の3次元的な動物の試験管内−臓器−及び組織モデルに関する。
検査すべき細胞を、好ましくは本発明により製造された3次元ゲル状の結合組織類似のバイオマトリックス中で培養し、そこで増殖させることができる。このバイオマトリックスは、コラーゲン溶液から構成されるコラーゲンからの骨格、即ち組織典型的なマトリックス蛋白質中に又はその上に、培養すべき細胞を含有している。所望の組織タイプに応じて、付加的に更なる他の細胞タイプ、特に他の原初細胞をこのバイオマトリックス上に施与することができる。特異的な培養条件及び特異的な培養培地の使用下に、好ましくこのバイオマトリックス中に含有されている細胞及び好ましくこのバイオマトリックス上に施与された他の細胞タイプを分化させて、多層の3次元的動物組織−又は臓器テストモデルにすることができる。本発明による動物試験管内組織−又は臓器テスト系と寄生又は病原性微生物とのこのような共培養は、感染プロセス自体をも、相応する類臓器細胞系の防御反応をも研究する可能性を提供する。例えば多量の感染された細胞物質及び病原体自体を得ることができる。次いで、得られたこの物質は、慣用の組織学的、生化学的、分子生物学的又は免疫学的方法を用いて、例えば感染した細胞の形態学的変化、病原体、例えば毒素による特異物質又は抵抗の発現のために重要である蛋白質の放出又は羅病細胞による特異物質、例えば防御反応としてのインターロイキンの放出を正確に研究するため又は転写−及び/又は発現プロフィル(それに基づき、例えば抗感染剤の開発のための標的としての病毒性要因を同定することができる)を得るために、更に分析することができる。
本発明の好ましい1実施態様には、本発明により製造された3次元的試験管内−組織−又は臓器−テスト系と病原性又は寄生微生物との共培養も包含される。本発明との関連で、「病原性又は寄生微生物」(ここでは感染性作用因子とも称される)とは、真核及び原核微生物の双方、例えば、マクロ生体、殊にヒト又は動物生体を攻撃し、これら生体の組織中又は上で生き、これら生体の感染をもたらすことがありうるが、必然的にそれをもたらすべきではない、細菌、真菌、原虫、ビロイド、プリオン又はウイルスであると理解される。本発明との関連で、概念「共培養(Cokultivierung)」とは、有利に試験管内で行われる、動物細胞及び微生物の双方にとって好適な同じ環境下での、例えば物質代謝出発物質及び−生成物質の供給及び排出下での、動物細胞及び微生物の生活機能の同時的維持と、殊に細胞及び微生物の同時的増殖をも意味する。
本発明のもう一つの実施態様で、特に共培養法と結びついた、本発明により製造された試験管内−組織−又は臓器テスト系の使用下に、化学物質、殊に抗感染剤又は作用因子の感染プロセスもしくは病原性微生物の成長に対する作用を研究することができる。本発明との関連で、概念「作用因子(Agens)」には、殊に化学的、生物学的又は物理学的手段、例えば生体細胞上に潜在的作用を及ぼすことのできる光又は熱も包含される。
本発明の好ましい1実施形には、変性された細胞の分析が包含される。本発明との関連で、概念「変性された」には、正常細胞の全ての変化、例えば細胞多形成、赤血球不同症、核多形成、多色素血症、破壊された核−形質−関係及び破壊された分化又は脱分化をもたらし、かつ細胞の脱調整成長をもたらすことのできる異数性(Aneuploidie)が包含され、殊に悪性腫瘍の細胞に関係する。殊に前記の組織又は臓器の変性された細胞から、多量の変性された細胞物質を得るための試験管内−組織−又は臓器テスト系が構成される。得られたこの物質は、特異物質の放出を検査し、かつ転写−及び発現プロフィルを得るために、慣用法で、例えば組織学的、生化学的、分子生物学的又は免疫学的方法で更に分析される。変性された細胞から構成された試験管内組織−又は臓器テスト系を用いて、医薬品の及び医薬品として潜在的に好適である物質の、殊に細胞分割を抑制する能力に関する作用効果が検査される。
本発明の好ましい1実施形では、患者特異的に変性された細胞が、患者の特別な腫瘍疾病に対する治療可能性を研究するための試験管内−組織−又は臓器テスト系の確立のために使用される。
本発明の好ましい1実施形では、殊に前記の組織又は臓器の遺伝学的に変じられた細胞の検査が意図されている。本発明との関連で、概念「遺伝学的に変じられた細胞」には、遺伝技術的方法を用いて操作された(この際、異種−DNA及び/又は−RNAが細胞中に取り入れられたか又は特有のDNA及び/又は−RNAが、例えば欠失、逆位及び付加によって修飾された)全ての細胞が包含される。特別好ましい1実施形では、患者特異的な疾病の遺伝学的治療を考慮して、遺伝的に変じられた細胞を、試験管内で殊にそれらの機能についてテストすることを意図しており、この際、試験管内−組織−又は臓器テスト系は、このような遺伝学的に変じられた細胞の使用下に確立される。
最後に、本発明のもう一つの課題は、本発明によるコラーゲンを、組織等価物又は−代用物の製造のため、臓器等価物又は−代用物の製造のため又は試験管内テスト系の製造のために使用することである。
本発明により製造されたバイオマトリックス中/上で45日後の繊維芽細胞培養物の組織を示す図。
実施例
次の図及び実施例につき本発明を詳述するが、本発明はこれによって限定されると理解すべきではない。
図1は、本発明により製造されたバイオマトリックス中/上で45日後の繊維芽細胞培養物の組織を示している。
例1:コラーゲン含有組織からのコラーゲンの単離
コラーゲン含有繊維の単離
コラーゲン溶液の製造のために、コラーゲン含有組織として、ラットの尾からの腱を使用する。全ての作業を、無菌条件下で無菌の材料を用いて実施する。−20℃で貯蔵の後にラットの尾を70%アルコールを用いて表面消毒をする。ラットの尾の皮膚を取り除き、個々のコラーゲン繊維を引き抜く。他の出発組織を使用する場合には、場合により存在する細胞を注意深く、機械的、酵素的又は化学的処理によって除去することができる。
コラーゲン繊維を、燐酸緩衝塩溶液(PBS)(pH7.2)中に集め、70%アルコール中で約10分間表面消毒を行い、引き続きPBSで徹底的に洗浄する。繊維の重量を測定する。
マトリックス蛋白質の抽出
マトリックス蛋白質の抽出のために、繊維を高濃度尿素溶液中に移す;最終濃度は9モル/lである。このバッチを約4℃で約24時間撹拌する。引き続き、溶けなかったコラーゲン分を、遠心(1000Upm、1時間、8℃)により除去する。いまやコラーゲンは、繊維−、骨格−又はマトリックス形中ではなく、溶液中に存在する。
ゲル−濾過
遠心を用いる分離のために選択的に、コラーゲン溶液を他のバッチ中でゲル濾過に供する。このために、抽出の後に尿素含有コラーゲン溶液約50mlを、SuperoseTM12(GEHealthcare)に一致するパッキングを有する1.6リットルカラム(直径:6cm、高さ:60cm)上に加え、約25ml/hの流過速度で溶離させる。各々10mlの100フラクシヨンを集める。所望の蛋白質組成に応じて、複数のフラクシヨンを再び合一させ、他を捨てる。
グラジエント透析
コラーゲン溶液中の尿素の除去のために、水に対するグラジエント透析を実施する。尿素9モル/lから開始して、4℃で7日間かかって、PBS中の尿素0モル/lになるまで透析を実施する。この場合に、相応する分析が示しているように、コラーゲンは充分に復元される。
凍結乾燥
もう一つのバッチ中で、この透析から得られた尿素不含のコラーゲンフラクシヨンを自体公知の方法で凍結乾燥させて、それを保存可能にする。
例2:単離されたマトリックス蛋白質の特徴付け
本発明により得られ、ゲル濾過により分別され、かつ水に対するグラジエント透析によって尿素の除かれたコラーゲン蛋白質の構造を、生物物理学的に特徴付けた。
CD−分光法
蛋白質構造の検査のために、円二色性−分光法(CD)を用いる。いわゆる「三重らせん」の特徴的スペクトルが明らかになる。これは、217〜227nmの小さい負の吸収帯及び場合によっては200nm付近の可視の僅かな強度の負の吸収帯によって特徴付けられる典型的な「シグネチャ(Signatur)」を示す。これらのスペクトルは明らかに、無秩序構造("ランダムコイル")、α−へリックス又はβ−プリーツシート−構造のコラーゲン蛋白質のCD−スペクトルとは異なっている。三重らせん構造は、水溶液中で支配的であるコラーゲンIに典型的であり;単離されたコラーゲンの大部分は、水中でフォールディングして当初の本来の構造になる。
もう一つのバッチ中で、本発明により得られるコラーゲンを凍結乾燥させ、引き続き再び水中に溶解させ、CD−分光法に供した。凍結乾燥されたコラーゲンから製造されたコラーゲン溶液も、特徴的な三重らせん構造を有することが明らかである。本発明により製造され、凍結乾燥されたコラーゲンは、高い水溶性を示し、この場合にコラーゲンの天然構造が回復不能に破壊されることはない。この特性は、従来、天然源のコラーゲンでは達成できなかった。
UV−分光法
CD−結果の証明のために、単離されたコラーゲンフラクシヨンのUV−スペクトルを190〜320nmの範囲で測定した。このUV−スペクトルは、CD−スペクトルの分析を確証する。種々異なる蛋白質構造の間に平衡が存在する。即ち、蛋白質濃度が2倍になると、スペクトルの特徴的ピークは半分になったことが明らかであり;この平衡は択一的立体配座の方にシフトする。
比較実験で、慣用の酢酸抽出を用いて得られるコラーゲン水溶液を調査した。慣用の酢酸抽出物とは反対に、本発明により得られるコラーゲンは、UV−スペクトルで特徴的なアミノ酸残基を示す。これには、特に213nmの波長でのヒスチジンが挙げられる。これにより、有利に客観的な分光法及び光度測定法を用いる、本発明により得られるコラーゲンの直接的濃度測定が可能となる。
生化学的特徴付け
もう一つのバッチ中で、本発明により得られるコラーゲンがグリコシル化されているか否かを検査した。O−グルカナーゼを用いる酵素分解によって、場合によって存在するO−グリコシル化を分断した。引き続き、こうして得られた蛋白質を2次元ゲル電気泳動により分離し、クマシーで染色した。等電点電気泳動は、本発明により得られるコラーゲンが脱グルコシル化の前に、4.5〜6のpI−領域内(等電位点)に局在することを示している。理論的に期待される値は、5.5である。脱グルコシル化の後に、分割された糖を示す特徴的な「斑点(Schmier)」が明らかである。脱グルコシル化にも関わらず、蛋白質の等電点は保持され、分子量は相応して減少する。
例3:バイオマトリックスの製造
コラーゲン溶液16mlを、50ml−遠心分離管中に入れ、氷上に置いた。それぞれ600μlを、24ウェルを有するマイクロ滴定プレートのウェル(各ウェルの直径は10mm)中に注意深く注入した。37℃で2分間のインキュベーシヨンにより、混合物のゲル化が行われる。
その上で培養すべき細胞の接種の前に、先ず注意深く、マイクロ滴定プレートのウェル中の及びゲルから培地を吸引除去する。
例4:繊維芽細胞培養物の製造
例3により製造されたバイオマトリックスの機能的特徴付けのために、繊維芽細胞をマトリックス上で培養した。比較バッチとして、公知方法(酢酸−抽出)で製造されたマトリックスを使用した。
繊維芽細胞の取得のために、自体公知の方法を使用した。個々には、ヒト提供者皮膚(包皮)をジスパーゼ(Dispase)−溶液と共にインキュベートし、引き続きトリプシン溶液で処理した。酵素で前処理された組織片から、表皮層を剥ぎ取り、引き続き解剖刀を用いて真皮を細断し、コラーゲナーゼタイプ4(500U/ml)中、37℃で、30〜45分間インキュベートした。引き続き、上澄みの吸引除去下に、1000rpmで5分間遠心した。ペレットをDMEM+FCS10%中に再懸濁させ、改めて遠心した。上澄みの吸引除去後にペレットをDMEM2ml+FCS10%中に入れ、非コートの細胞培養瓶中に移した。1〜2日の培養の後に、付加的にDMEM10〜15ml+FCS10%を供給し、更に培養した。3日毎に培地交換を実施した。通常の細胞培養条件(37℃及び5%CO−雰囲気)下に、水蒸気飽和されたインキュベーター中で培養を行った。
比較バッチ中で、繊維芽細胞を継代培養させ、細胞1×10/mlの濃度で、ゲル注入溶液(細胞培養培地、血清及び緩衝液から成る)中に入れ、酢酸抽出により得られたコラーゲン溶液中にピペット導入する。ピペット/スポイトを用いて、混合物を取り出し、同時に混合し、かつ各500μlを24−ウエル−プレート中にピペット導入した。その後、ゲルの完全ゲル化を可能とするために、インキュベーター中、37℃で5分間、ゲルのインキュベーシヨンを行った。このゲルの完全ゲル化の後に、これに1ウエル当たりDMEM約1.5ml+FCS10%+ゲンタマイシン1%を加え、標準培養条件下で培養した。1週間後に、比較バッチ中で培養物の著しい収縮が観察された。約18日の培養時間の後に、比較バッチ中での実験は、強すぎる収縮の故に中断しなければならなかった。
これに反して本発明によるバッチでは、本発明により得られるバイオマトリックスを差し当たりゲル化し、引き続きその上に、継代培養後の細胞を、ゲル注入溶液中の細胞1×10/mlの濃度で繊維芽細胞−懸濁液として加えた。次いで、自体公知の方法で(比較実験参照)培養した。40日に渡る培養時間の後に、生体染色法により、繊維芽細胞が良好に成長したことが確認できた。顕微鏡観察及び組織染色法(ヘマトキシリン−イオシン)によって、この成長は60日後にも明らかに観察でき、可視化することができた。組織染色法から、このバイオマトリックスからの繊維芽細胞が新規マトリックスを合成したことも明らかである(図1)。
例5:多層の試験管内皮膚モデルの製造
ヒト繊維芽細胞及び原初ケラチノサイトから成る皮膚モデルを製造した。
例4におけると同様にしてヒト繊維芽細胞を得た。ケラチノサイトの取得は次のように行われる:酵素処理された組織片から分離された表皮を、更なるトリプシン−処理に供し、引き続き機械的に細断した。機械的に細断された表皮粒子を、特別なケラチノサイト培地中に入れ、かつ/又はトリプシンインヒビターで停止させた。引き続き、細胞を1000rpmで5分間遠心し、上澄みを捨て、ペレットを注意深くケラチノサイト培地2mlで再懸濁させ、培養容器中に移す。約4時間後、無菌条件下に培地交換を行なう。引き続き2日毎に培地交換を行なう。標準培養条件下に、自体公知の方法で培養を行なう(例4参照)。
試験管内−皮膚モデルの製造のために、本発明により得られるコラーゲン溶液(例1参照)及び細胞培養培地、血清及び緩衝液から成るいわゆるゲル注入溶液を予め準備し、氷上に置いた。先ず繊維芽細胞を継代培養させ、細胞約1×10/mlの濃度でゲル注入溶液中に入れ、直ちに気泡不含でコラーゲン溶液中にピペット導入する。ピペット/スポイトを用いて混合物を取り出し、この際、同時に混合させる。各500μlを特殊なインサートを有する24−ウエル−プレート(Fa.Nunc)中にピペット導入する。その後、37℃で5分間、インキュベーター中でゲルのインキュベーシヨンを行う。ゲルの完全ゲル化の後に、これに1ウエル当たりDMEM約1.5ml+FCS10%+ゲンタマイシン1%を加え、37℃で一晩インキュベートする。次の日に、培地の吸引除去を行う。次いでこのゲルの上にフィブロネクチン25mlを、50μg/mgの濃度でピペット導入し、このゲルを改めて約30分間インキュベーター中に置いた。
その後、ケラチノサイトの接種を行う。このために前記培養液からケラチノサイトを継代培養させ、各々細胞1×10/mlを50μl/KMBr+FCS5%中で、ゲル上にピペット導入する。引き続き37℃で20分間インキュベートする。その後、このゲルをKMBr+FCS5%と共に液中培養で更に培養する。引き続く5培養日で、FCS濃度を5%から0%まで減少させる。その後このプレパラートの更なる培養を、曝気環境中で12〜14日間行う。

Claims (31)

  1. コラーゲン含有組織からコラーゲン又はコラーゲンマトリックス蛋白質を単離する方法において、
    a)組織からコラーゲン含有繊維を単離する工程;
    b)単離されたコラーゲン含有繊維を、尿素を5〜15モル/lの最終濃度で含有している水溶液中でインキュベートし、この際、コラーゲン含有フラクシヨンを繊維から溶出させる工程;及び
    c)溶解されたコラーゲン含有フラクシヨンを繊維−及び組織残分から分離して、コラーゲン含有水溶液を取得する工程;
    を包含している、コラーゲン又はコラーゲンマトリックス蛋白質を単離する方法。
  2. 更なる工程:
    d)グラジエント透析を用いてコラーゲン含有フラクシヨンから尿素を分離する工程;
    を包含している、請求項1に記載の方法。
  3. 更なる工程:
    e)コラーゲンを復元させる;
    を包含している、請求項2に記載の方法。
  4. 工程e)で、培養培地中で復元させる、請求項3に記載の方法。
  5. 工程e)で、PBS中で復元させる、請求項3に記載の方法。
  6. コラーゲン含有組織は、単離されたラットの尾腱である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. コラーゲン含有組織は、無細胞化された豚小腸である、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 工程b)における尿素最終濃度は7〜12モル/lである、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 工程b)における尿素最終濃度は9モル/lである、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 工程b)で、コラーゲン含有繊維を尿素溶液と一緒に撹拌する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 工程b)で、コラーゲン含有繊維を尿素溶液と一緒に12〜36時間インキュベートする、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. 工程c)で、溶解されたコラーゲン含有フラクシヨンの分離を、遠心及び/又は濾過によって行う、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 工程c)で、溶解されたコラーゲン含有フラクシヨンの分離を、ゲル濾過を用いる分別によって行い、かつ引き続き場合により複数のフラクシヨンを再び合一させる、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 工程d)で、冷時に4〜12日間、水に対して透析させる、請求項2から13までのいずれか1項に記載の方法。
  15. 得られたコラーゲン水溶液は3〜8mg/mlのコラーゲン含分を有している、請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法。
  16. もう一つの工程で、得られたコラーゲン溶液を凍結乾燥させる、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。
  17. 得られたコラーゲン水溶液のコラーゲン含分を、UV−分光法(UV)によって得る、請求項1から16までのいずれか1項に記載の方法。
  18. UV−スペクトル写真での濃度測定のために、213nmでのヒスチジンの特徴的アミノ酸−シグネチャを評価する、請求項17に記載の方法。
  19. 請求項1から18までのいずれか1項に記載の方法で製造可能な又は製造された、単離されたコラーゲン。
  20. 円二色性−分光法(DC)で三重らせん−シグネチャを示している、請求項19に記載のコラーゲン。
  21. DC−分光写真での三重らせん−シグネチャは、217〜227nmの負の吸収帯及び場合により200nm付近の弱い負の吸収帯によって特徴付けられている、請求項20に記載のコラーゲン。
  22. UV−分光法(UV)で、213nmでのヒスチジンの特徴的アミノ酸−シグネチャを示している、請求項19から22までのいずれか1項に記載のコラーゲン。
  23. バイオマトリックスを製造する方法において、
    請求項3から18までのいずれか1項に記載の方法の工程a)〜e)を実施する工程;
    f)得られたコラーゲン溶液と細胞培養培地とを2:1〜1:2の割合で混合して、コラーゲン含有マトリックス前駆物溶液にする工程;及び
    g)高められた温度でマトリックス前駆物溶液をゲル化して、コラーゲン含有バイオマトリックスにする工程;
    を包含している、バイオマトリックスを製造する方法。
  24. 請求項23に記載の方法で製造可能な又は製造された、バイオマトリックス。
  25. 請求項19から22までのいずれか1項に記載の単離されたコラーゲンを含有している、バイオマトリックス。
  26. 請求項23又は24に記載のバイオマトリックス及びこのバイオマトリックス中及び/又は上で培養された生体組織細胞を含有している、組織代用物。
  27. 請求項23又は24に記載のバイオマトリックス及びこのバイオマトリックス中及び/又は上で培養された生体組織細胞を含有している、臓器代用物。
  28. 請求項23又は24に記載のバイオマトリックス及びこのバイオマトリックス中及び/又は上で培養された生体細胞を含有している、試験管内テスト系。
  29. 請求項19から22までのいずれか1項に記載のコラーゲン又は請求項23又は24に記載のバイオマトリックスを、組織代用物の製造のために使用する、コラーゲン又はバイオマトリックスの使用。
  30. 請求項19から22までのいずれか1項に記載のコラーゲン又は請求項23又は24に記載のバイオマトリックスを、臓器代用物の製造のために使用する、コラーゲン又はバイオマトリックスの使用。
  31. 請求項19から22までのいずれか1項に記載のコラーゲン又は請求項23又は24に記載のバイオマトリックスを、試験管内テスト系の製造のために使用する、コラーゲン又はバイオマトリックスの使用。
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