JP2009537173A - 酵母発酵飲料の生産のための連続的方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、a〜kの継続性の連続的処理工程を含む、酵母発酵飲料の生産のための連続的方法を提供する:ここにおいて、マッシュエクストラクトの比重は、22°Pを超えて維持される;麦汁の比重は、該麦汁がさらなる水で希釈されるまで、22°Pを超えて維持される;及び、希釈された麦汁の比重は、10-35°Pの範囲内である;及び、ここにおいて、マッシュエクストラクト及び麦汁中の発酵性糖の30 wt.%未満が、マッシュ中に含まれるデンプンの加水分解後に添加された発酵性糖に由来する。本発明の方法は、エネルギー消費及び抽出収率の面で効率が高いという利点を与える。さらにその上、特に醸造所の操作において極めて高生産性を達成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ビールのような酵母発酵飲料の生産のための連続的方法に関する。より詳細には、本発明は、高比重マッシュ、即ち、22°プラートを超える比重を有するマッシュが生産されるような連続的方法に関する。
ビール醸造産業において、連続的操作での麦汁の生産は、以下を含む多くの利点を提供することが認識されている:
・高い生産性及び低い投資:容器は、長い期間、全負荷で操作されることができ、これは、同じ生産容量のために、バッチ法におけるよりも小さい容器を必要とすることを意味する;
・一定の、良好な品質:プロセスパラメータを局所的で瞬間的な要求に適応することができるため、また、定常状態のコンディションがより安定であることから、プロセスは制御が容易である;
・高度な衛生基準:連続的プロセスは、閉じた系の中で操作される。
・少ないエネルギー:エネルギー消費が均一に広がり、主要な使用ピークがない;
・少ない労働者:連続的プロセスの操作は、注意をほとんど必要としない
・少ない停止及びクリーニング:連続的プロセスは、バッチプロセスよりも、より長いランレングス(runlengths)で操作されることができる。
連続的醸造プロセスの開発をとおして上記の利点の一以上を現実化するために、19世紀の終わりから多くの試みが行われてきた。しかしながら、今日まで、連続的な麦汁生産及び/又は連続的な発酵のような連続的醸造操作をそれらの製造所に実際に導入した醸造所は、世界中でほんのいくつかしかない。
従来技術において、ビール醸造プロセスは、高比重マッシュエクストラクトの調製を含むと記載されている。US 4,140,799には、発酵性炭水化物を含有し、18°〜36°プラートの範囲の固体含有量を有する、水溶性の発酵性基質を調製する工程を含む、アルコール飲料の調製のためのバッチプロセスが開示されている。該米国特許には、一般に、麦汁は、モルトを副原料(adjunct)と共にマッシュすることによって調製され、該モルトは総エクストラクト重量の約35重量%〜65重量%を含むことが述べられている。該米国特許は、発酵の間の炭水化物消費率が、泡の崩壊によって表されるように減少するやいなや、希釈によって固体含有量を減少させることを教示している。
US 4,371,550は、高クラウゼン期間(high krausen period)を経過しているオリジナル比重が14-21°Pである発酵麦汁を含む高比重発酵リカー、及び、オリジナル比重が3-6°Pである発酵麦汁又は麦汁を含む低比重リカーを混合すること、及び、得られた混合物を発酵に供し、オリジナル比重が6-9°Pであるビールを得ることを含む、ビール醸造のためのバッチプロセスを開示している。該米国特許に開示された該プロセスは、ライトビール(即ち、オリジナル比重が低いビール)の生産のために特に適していると述べられている。
US 4,397,872は、醸造ビールのバッチ方法を開示しており、ここで、麦汁は、本質的に水、モルト、及び副原料として相当量のコメから成るマッシュから生産され、その改良点として、前記コメとして70℃以下のゲル化点を有するコメの系統を用いること、及び、高比重ビールを生産するために16°ボーリング(Balling)以上の冷麦汁濃度を有する麦汁を得るために、マッシュ中に正比例で増大する量のモルト及びコメを用いることを含む。該米国特許において、ボーリング度は、麦汁中の固体割合を意味することが観察されている。
DE-A 44 01 694は、麦汁の増大した濃度を達成するために、回収フィルター水を用いる、濾過麦汁の調製のためのバッチプロセスを開示している。述べられた目的は、19 GG-%を超える、蒸発による濃縮前の最終濃度が達成されるよう様な方法で、マッシュフィルターを用いた分離プロセスを配置(arrange)することである。さらにその上、該ドイツ特許出願において、第1次の麦汁濃度が23 GG-%〜25 GG-%であることが好ましいことが観察されている。
上記に従来技術刊行物は、高比重マッシュエクストラクトの、高比重麦汁への調製及びさらなる処理を含む連続的醸造プロセスを開示していない。さらにその上、上述した刊行物は、高比重マッシュエクストラクトを調製するために、デンプン加水分解(マッシュ加熱)後の高レベルの副原料の添加に頼っている。
本発明者らは、そのような生産が連続的な様式において実行される場合、また、醸造所(brewhouse)の連続的な操作が高比重、即ち、22°プラート(°P)を超える比重で実行される場合に、酵母発酵飲料の生産において重大な利益が達成され得ることを認めた。さらにその上、本発明者らは、マッシュ加熱後のかなりの量の副原料の添加を必要とすることなしに、それらの利益を与える、簡潔なプロセスを設計した。最終的に、本発明の方法は、著しい欠点を全く有さない。
本発明の方法は、以下を含む多くの継続性の連続的処理工程を含む:
a. デンプンを含有し、及び任意にモルト化された原材料を水性液体(aqueous liquid)でマッシングする;
b. 前記デンプンを加水分解して発酵性糖にする;
c. 前記加熱されたマッシュから使用済みグレイン(spent grain)を取り除き、マッシュエクストラクトを生成する、
d. 前記マッシュエクストラクトを加熱により麦汁に転換する;
e. 前記熱麦汁から有機揮発物を取り除く;
f. 前記麦汁を、さらなる水で希釈する;
g. 前記希釈された麦汁を増殖容器に送り、酵母を増殖する;
h. 前記麦汁を前記増殖容器から一以上の発酵容器に送り、麦汁を発酵する;
i. 前記発酵麦汁を一以上のセパレーターに送り、酵母含有残渣を取り除く;
j. 前記酵母含有残渣の一部を前記増殖容器へ再循環する;及び
k. 前記発酵麦汁の残部を引き続く処理工程に送る。
本発明のプロセスは、(i) 前記マッシュエクストラクトの比重は、22°Pを超えて維持される;(ii)前記麦汁の比重は、該麦汁がさらなる水で希釈されるまで、22°Pを超えて維持される;(iii) 前記希釈された麦汁の比重は、10-35°Pの範囲内である;ことにおいて特徴付けられ、及びさらに、前記マッシュエクストラクト及び麦汁中の前記発酵性糖の30 wt.%未満が、前記マッシュ中に含まれるデンプンの加水分解後に添加された発酵性糖に由来する;ことにおいて特徴付けられる。
本発明者らは、蒸発又は副原料を用いることなく、高比重マッシュエクストラクトを調製することを可能にするプロセスを設計した。本発明の方法は、エネルギー消費及び抽出収率の面から高効率であるという利点を与える。さらにその上、本発明の方法は、特に醸造所の操作において、極めて高生産性を達成する。
図1は、2つのセパレーター及び一つの混合容器を含む、高比重マッシュエクストラクトの連続的生産のための装置の図である。 図2は、脱臭された発酵性麦汁の連続的生産のための装置の図であり、ここでは3つのセパレーター及び2つの混合容器を用いて高比重マッシュエクストラクトが生産される。
発明の詳細な説明
従って、本発明は、以下の継続性の(consecutive)連続的処理工程を含む、酵母発酵飲料の生産のための連続的方法を提供する:
a. デンプンを含有し、及び任意にモルト化された原材料を水性液体でマッシングする;
b. 前記マッシュを加熱し、及び、前記デンプンを酵素的に加水分解して発酵性糖にする;
c. 前記加熱されたマッシュから使用済みグレインを取り除き、マッシュエクストラクトを生成する、
d. 前記マッシュエクストラクトを少なくとも60℃に、少なくとも15分間加熱して、該マッシュエクストラクトを麦汁に転換する;
e. 減圧によって及び/又はガス又は蒸気でそれをストリッピングすることによって、前記熱麦汁から有機揮発物を取り除く;
f. 前記麦汁を、さらなる水で希釈する;
g. 前記希釈された麦汁を、酵母含有残渣の再循環流と合わせられ、且つ、酵母増殖を開始するために酸素が供給される、増殖容器に送る;
h. 前記麦汁を前記増殖容器から一連の一以上の酵母が懸濁を維持される発酵容器に送る;
i. 前記発酵麦汁を一以上のセパレーターに送り、酵母含有残渣を取り除く;
j. 前記酵母含有残渣の一部を前記増殖容器へ再循環する;及び
k. 前記発酵麦汁の残部を引き続く処理工程に送る;
ここにおいて、前記マッシュエクストラクトの比重は、22°Pを超えて維持される;前記麦汁の比重は、該麦汁がさらなる水で希釈されるまで、22°Pを超えて維持される;及び、前記希釈された麦汁の比重は、10-35°Pの範囲内である;及び、ここにおいて、前記マッシュエクストラクト及び麦汁中の前記発酵性糖の30 wt.%未満が、前記マッシュ中に含まれるデンプンの加水分解後に添加された発酵性糖に由来する。
ここで用いられる「マッシング(mashing)」という用語は、デンプンを含有する原材料、水及びデンプンを加水分解できる酵素を混合することを指す。後の酵素は、例えばモルトによって、又は他の酵素原、例えばモルト中に見出されるもの、特にα-アミラーゼ、β-アミラーゼ及び/又はグルコアミラーゼのような、デンプン分解酵素を含む商業的に入手可能な酵素製剤によって提供されることができる。好ましくは、該酵素は、モルトの形態で本発明の方法に用いられる。
本発明のプロセスは特に、ビール、エール、麦芽酒(malt liquor)、ポーター及びシャンディーのような、酵母発酵モルト飲料を生産するために適している。好ましくは、本発明のプロセスは、アルコール又はノンアルコールビールを生産するために用いられる。
醸造産業においては、高比重の発酵性マッシュエクストラクトを生産するために、かなりの量の副原料(例えばシロップ)を、特にマッシュ中に含まれるデンプンの酵素的加水分解後に混和することが知られている。それらの副原料は、発酵性糖の高濃度を提供するために用いることができ、また、結果的に、マッシュエクストラクト及び麦汁の比重をブーストするために用いることができる。本発明の方法において、高比重は、マッシュ中に含まれるデンプンの酵素的加水分解後に発酵性糖を添加することなく、マッシュエクストラクト及び麦汁中で達成することができる。典型的には、マッシュエクストラクト及び麦汁中の発酵性糖の20 wt.%未満、好ましくは10 wt.%未満が、マッシュ中に含まれるデンプンの加水分解後に加えられた発酵性糖に由来する。最も好ましくは、該マッシュエクストラクト及び麦汁は、マッシュ中に含まれるデンプンの酵素的加水分解後に添加された発酵性糖に由来する発酵性糖を含まない。
マッシュエクストラクト又は麦汁の比重を、蒸発によって増大させることも知られている。本発明のプロセスにおいて、好ましくは、蒸発による濃縮は用いられない。本発明の好ましい態様に従って、該マッシュエクストラクト及び該麦汁の水分含量は、蒸発によって減少されず、或いは、前記水分含量は、水による希釈の前に、蒸発によって、20%を超えて、好ましくは10%を超えて、及びさらにより好ましくは5%を超えては減少されない。さらにより好ましい態様に従って、該マッシュエクストラクト及び該麦汁の水分含量は減少されず、又は、それは水による希釈の前に、20%を超えて、好ましくは10%を超えて、及び最も好ましくは5%を超えては減少されない。最も好ましくは、本発明のプロセスにおいて、該マッシュエクストラクト及び麦汁の比重は、水による希釈まで、本質的に一定のレベルのままである。典型的には、前記希釈まで、該マッシュエクストラクト及び該麦汁の比重は、22〜60°Pの範囲内に維持され、好ましくは25-50°Pの範囲内に維持される。
本発明の方法の好ましい態様に従って、該マッシング工程で用いられる該水性液体は、使用済みグレインの洗浄から得られる流出液(effluent)である。該マッシュエクストラクトの除去後に得られる使用済みグレインは、かなりのレベルの発酵性糖を含む。それ故、エクストラクトの損失を最小化するために、該使用済みグレインは、水によって都合よく洗浄される。マッシュを生産するために、そのように得られた水性流出液を用いることによって、エクストラクト損失が最小化される一方、同時に、高比重のマッシュエクストラクトが生産されることを保証する。
さらにより好ましい態様において、使用済みグレインは、以下によってマッシュから取り除かれる:
−発酵性マッシュエクストラクトの流れと使用済みグレインに分離するために、熱処理マッシュを第1セパレーターに移動する;
−前記使用済みグレインを、混合容器に移動し、それをスパージング水と合わせる;
−前記使用済みグレインとスパージング水の混合物を第2セパレーターに移動して使用済みグレインを取り除く;
−水流を前記第2セパレーターから前記マッシング工程に再循環する。
図1は、上記の方法において、マッシュから使用済みグレインを取り除くために適切に用いることができる装置示す。図1に示した装置の配置(arrangement)において、すり砕かれたモルトは、ホッパ1から混合容器2へ連続的に送られ、すり砕かれたモルトは、再循環水流(recirculated aqueous stream)11と完全に混合されて、マッシュが生産される。該マッシュは、混合容器2からマッシング塔3に連続的に移動され、該マッシュは、デンプンの酵素的分解に有利な加熱措置(regime)に供される。該加熱処理されたマッシュは、マッシング塔3からデカンターである第1セパレーター4に送られる。第1セパレーターにおいて、加熱処理されたマッシュはマッシュエクストラクト5と使用済みグレイン6に分離される。使用済みグレイン6は、混合容器7に連続的に移動され、ここで、スパージング水8の連続的供給と完全に混合される。得られたスラリーは、これもデカンターである第2セパレーター9に移動される。第2セパレーター9において、スラリーは、消耗された使用済みグレイン10と混合容器2に再循環される水流(aqueous stream)11に分離される。
上記の方法の最も好ましい態様は、以下のさらなる工程を含む:
−第2セパレーターから得られた使用済みグレインを、第2混合容器に移動し、それをスパージング水と混合する;
−使用済みグレインとスパージング水の混合物を第3セパレーターに移動し、使用済みグレインを取り除く;及び
−水流を第3セパレーターからスパージング水として第1混合容器に再循環する。
図2は、この方法においてマッシュから使用済みグレインを取り除くために適切に用いることができる装置を示す。図2は、すり砕かれたモルトが連続的にホッパ1から混合容器2に送られる本発明の方法を実行するための装置の配置を示し、ここで、すり砕かれたモルトは、再循環水流11と完全に混合されてマッシュを生産する。マッシュは混合容器2からマッシング塔3に連続的に送られ、ここでマッシュはデンプンの酵素的分解に都合よい加熱措置に供される。加熱処理されたマッシュは、マッシング塔3からデカンターである第1セパレーター4に送られる。第1セパレーターにおいて、加熱処理されたマッシュはマッシュエクストラクト5と使用済みグレイン6に分離される。使用済みグレイン6は、混合容器7に連続的に送られ、ここで、水流15と完全に混合される。得られたスラリーは、これもデカンターである第2セパレーター9に連続的に移動される。第2セパレーター9において、スラリーは使用済みグレイン12と混合容器2に再循環される水流11に分離される。使用済みグレイン12は、混合容器13に連続的に移動され、ここで、スパージング水8の連続的供給と完全に混合される。得られたスラリーは、これもデカンターである第3セパレーター14に移動される。第3セパレーター14において、スラリーは、消耗された使用済みグレイン10と混合容器7に再循環される水流15に分離される。
マッシュエクストラクト5は、ホップエクストラクト16の添加の後に、麦汁ボイラー17に、プラグ流れリアクター(plug flow reactor)の形態で連続的に導入される。熱麦汁は麦汁ボイラー17から、蒸気を用いた向流ストリッピングによって有機揮発物が除去される麦汁ストリッパ18に送られる。麦汁ストリッパ18を離れた脱臭された熱麦汁は、遠心分離機19に導入され、トゥループ(trub)20が除去される。トゥループを含まない麦汁21は、遠心分離機19から、麦汁が冷却される2つの冷却ユニット22a及び22bに送られ、続いて、それは酵母により発酵されてビールを生成することができる。
ここで用いられる「セパレーター」という用語は、固体を液体から分離するために適切に用いることができる任意のデバイスを含む。本発明の方法で適切に用いることができるセパレーターの例は、遠心分離機、デカンター、セディメンター、液体サイクロン、篩、フィルター及びメンブランを含む。好ましくは、セパレーターは、遠心分離機、デカンター、液体サイクロン及び篩からなる群から選択される。
上記のような、洗浄及び抽出の流出液の再利用は、6%を超えないエクストラクト損失を伴う、高比重マッシングエクストラクトの連続的生産を可能にする。好ましくは、該方法は、エクストラクト損失が5%を超えない、及びより好ましくはエクストラクト損失が3%を超えない様式で操作される。最も好ましくは、エクストラクト損失は3%を超えない。
本発明のプロセスにおいて、マッシュエクストラクトは、好ましくは、前記マッシュエクストラクトを75-150℃に、30分から4時間まで、好ましくは30分から2時間までの間加熱することによって、麦汁に転換される。マッシュエクストラクトは、プラグ流れリアクター中で麦汁に適切に転換されることができる。
有機揮発物は、圧力を減じることによって及び/又はガス又は蒸気を用いてそれをストリッピングすることによって、熱麦汁から除去される。これは、好ましくは、向流様式で行われる。最も好ましくは、有機揮発物は、熱麦汁を網目プレート配置(sieve plate geometry)を備えたカラム中で不活性ガス又は蒸気でストリッピングすることによって除去される。典型的には、麦汁は、有機揮発物が除去されるとき、95〜110℃の温度で維持される。揮発物の除去は、10分以内に適切に達成することができ、好ましくは、それは2分以内に達成される。
揮発物の除去の後、及び増殖の前に、セパレーター中でいわゆるホットブレイクが除去される。適切なセパレーターの例は、遠心分離機、デカンター、液体サイクロン、セディメンター(sedimenters)、篩及びメンブランフィルターを含む。好ましくは、セパレーターは、デカンター、セディメンター及びディスク型遠心分離機からなる群から選択される。最も好ましくは、用いられるセパレーターは、ディスク型遠心分離機である。セパレーターは典型的には、1 m3/hrの流量において、少なくとも1,000 m2の、好ましくは少なくとも2,500 m2の、より好ましくは少なくとも5,000 m2の、及びさらにより好ましくは少なくとも10,000 m2 の、少なくとも理論容量因子(Σ)の遠心力で操作される。より高い容量は、セパレーターを通る流量と理論容量因子とに比例して調整されることができる。
遠心分離機の理論的容量因子(シグマ値)は、「Solid-Liquid Separation(2nd edition, 1981, by Ladislav Svarovsky, Butterworth-Heineman)」に記載された方法に基づいて算出される。因子は、ディスクの数(n)、重力加速度(g)、角速度(ω)、上下送りパイプ(the vertical feed pipe)を備えたディスクの角度(α)、ディスクパッケージの内半径(the inner radius of the discs package)(r1)及びディスクパッケージの外半径(r2)の間の、次の関係に従って算出される:
Figure 2009537173
デカンターのシグマ値は、円柱状ボウルの長さ(L)、重力加速度(g)、角速度(ω)、ダムリング(dam ring)又はオーバーフローリングの半径(r1)及び円柱状ボウルの半径(r2)の間の、次の関係に従って算出される:
Figure 2009537173
有機揮発物の除去の後に得られた麦汁は水で希釈され、これは、前記麦汁が前記麦汁より低い比重の水流と合わせられることを意味する。水流、例えば、タップ水又はスプリング水は一定であることは理解されよう。醸造プロセス内の洗浄操作から得られる水性流出液を用いることも、本発明の範囲内である。特に、麦汁を酵母洗浄から得られる水流と合わせることは有利である。
有機揮発物の除去後、麦汁はさらなる水で希釈される。これは、未だ熱い麦汁を実質的に低い温度の水と合わせることによって有利に行われる。典型的には、有機揮発物が除去された麦汁は、希釈されるとき、50℃を超える温度を有し、好ましくは60℃を超える温度、最も好ましくは70〜100℃の範囲の温度を有する。本発明の方法において、麦汁は、増殖容器に導入される前に、10-35°Pの範囲の比重、好ましくは10-30°Pの範囲の比重に希釈される。高比重、例えば35°Pを超える比重での発酵は、酵母の成長には実用的ではなく、また、酵母の代謝はそのような高比重では障害される。典型的には、増殖容器及び一以上の発酵容器中の、希釈麦汁及び酵母含有残渣の合わせられた流れのオリジナル比重は、15°Pを上回る。好ましくは、前記オリジナル比重は、17-35°Pの範囲内である。
典型的には、希釈の間、麦汁の比重は、少なくとも2度プラート減少され、好ましくは少なくとも4度プラート及び最も好ましくは少なくとも6度プラート減少される。高比重、例えば35°Pを超える比重での発酵は酵母の成長には実用的ではなく、また酵母の代謝はそのような高比重では障害される。麦汁の希釈は、トゥループ除去の前及び/又は後に生じうる。好ましくは、麦汁は、トゥループ除去後に希釈される。
熱麦汁は、好ましくはトゥループ除去後に、8℃程度の低い温度に適切に冷却され、その場合、発酵槽中の麦汁の導入の前に麦汁のさらなる冷却は必要ない。有機揮発物の除去後に得られる熱麦汁は、前記熱麦汁に冷却デバイス、例えばプレート熱交換器、セルフクリーニング熱交換器(例えば、スクレープドサーフェイス交換器及び流動床クリーニング熱交換器)を通過させることによって適切に冷却される。
酵母の成長が増殖容器中で、望ましい高率で生じることを保証するために、酸素を供給しなければならない。これは、増殖容器が周囲大気と開放連結(open connection)している空気のヘッドスペースを含むことを保証し、且つ、発酵ブロスの力強い撹拌によって、行われうる。或いは、酸素又は空気は、増殖容器に導入されてよく(例えば、酵母含有麦汁中にそれを注入することによって)又はそれを麦汁流又は増殖容器中に流入する前の酵母含有残渣の再循環流に注入することによってもよい。何れの場合も、空気又は酸素は酵母含有麦汁中に有利に分配される。これは、撹拌、再循環によって、及び/又は酸素又は空気を複数のガスインジェクターを通して導入することによって達成され得る。特に好ましい態様に従って、酸素は、増殖容器に流入される前の麦汁流にそれを導入することによって供給される。この態様は、酸素濃度が極めて正確に制御できるという利点を与える。酸素は、典型的には、主麦汁流に基づいて計算して、少なくとも8 ppmの量で、好ましくは10-40 ppmの量で、酵母含有麦汁に導入される。
典型的には、増殖容器中での滞留時間は、0.5-5時間の範囲内である。増殖容器中での滞留時間は、増殖容器の操作上の容量を、そのシステムへの麦汁流量で割ることによって算出できる。増殖容器の操作上の容量は、該容器中に含まれる液体の総容量に等しい。
酸素供給と組合せた酵母含有残渣の再循環は、増殖容器中で高酵母濃度を維持することを可能にする。典型的には、増殖容器中の麦汁の酵母含量は、20 g/リットル(湿潤酵母に基づいて)を超えて維持される。特に好ましい態様に従って、増殖容器中の麦汁の酵母含量は、30-300 g/l(再度、湿潤酵母に基づいて)の範囲内である。さらにより好ましくは、増殖容器中の麦汁の酵母含量は、50-200 g/lの範囲内である。懸濁液中に含まれる湿った酵母の量は、遠心分離機によって懸濁液から単離され得る、73%の水分含量を有する酵母ケークの量に等しい。上記の水分含量は、酵母細胞中に含まれる水を含む。有利には、それらの酵母濃度は、増殖容器の下流の一以上の発酵容器中で維持される。高酵母濃度の使用は、特に、生産性及びコスト効率の面で、幾つかの重要な利点を与える。
本発明のプロセスは、発酵物(fermentate)から除去される酵母含有残渣の大きな画分を再循環させることによって、高効率で操作されることができる。好ましい態様に従って、発酵物から除去される酵母含有残渣の10〜100%、最も好ましくは50〜100%が、増殖及び/又は発酵容器に再循環される。
典型的には、発酵液中に存在する酵母の少なくとも20%、特に少なくとも40%が、発酵に再循環される。発酵物中に存在する酵母の好ましくは少なくとも60%及び最も好ましくは少なくとも75%が再循環される。通常、発酵物中に存在する酵母の多くとも98%が再循環される。
典型的には、発酵麦汁中に存在する酵母の少なくとも20%、特に少なくとも40%が、それが清澄化に供される前に、或いは、それが清澄化されない場合、それが充填される前に、発酵麦汁から除去される。発酵麦汁中に存在する酵母の、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも80%、さらにより好ましくは少なくとも90%及び最も好ましくは少なくとも95%が除去される。好ましくは、酵母は、沈降によって除去される。
増殖容器内の液体の温度は、5-40℃の範囲で、好ましくは6-25℃の範囲で、より好ましくは8-18℃の範囲で、適切に維持される。増殖容器は、特に、空気又は酸素が容器内に導入される場合に、過圧下で操作されてよい。好ましくは、増殖容器は、およそ大気圧で操作される。
効率を最大にするために、増殖容器に再循環されない酵母含有残渣の部分は、実質的に全ての(グリーン)ビールがそれから除去されてほとんど消耗されていることが保証されなければならない。これは、発酵液を洗浄することによって及び/又は非再循環酵母含有残渣を洗浄することによって、有利に達成される。
本発明の方法は、酵母が懸濁を保持される一以上の発酵容器を用いる。好ましくは、前記酵母は、キャリアに固定化されない。該酵母は、撹拌、再循環及び/又は二酸化炭素放出(evolution)によって、発酵容器中で適切に懸濁を維持される。
典型的には、一以上の発酵容器における、合わせた滞留時間は、5-80時間の範囲内である。一以上の発酵容器における合わせた滞留時間は、それぞれの発酵容器内の滞留時間を加算することによって算出できる。発酵容器内の滞留時間は、発酵容器の合計操作容量を該発酵容器への麦汁の流量で割ることによって算出される。
一以上の発酵容器内で麦汁を発酵する温度は、5-40℃の範囲内、好ましくは6-25℃の範囲内、より好ましくは8-18℃の範囲内で適切に維持される。特に好ましい態様に従って、本発明の方法は、少なくとも二つの発酵容器を使用する。二以上の発酵容器の使用は、高い基質転換率が、最後の発酵容器に先行する容器において達成できる利点を与える。典型的には、多くとも4つの一連の発酵容器が使用される。最も好ましくは、本発明の方法は、2つ又は3つの発酵容器の配置を使用する。
本発明の方法において、増殖容器及び一以上の発酵容器中での合わせた滞留時間は、典型的には80時間を越えない。好ましい態様に従って、前記合わせた滞留時間は、40時間を越えない。最も好ましくは、合わせた滞留時間は、5-30時間の範囲である。それらの比較的短い滞留時間は、先に記載したように、比較的高い酵母濃度を使用することによって適切に達成され得る。
発酵麦汁からの酵母含有残渣の除去に続いて、そのように得られたグリーンビールがさらなる処理に供されることができる。ビールの生産の場合、さらなる処理は、好ましくは、熟成、冷貯蔵(cold storage)、濾過、炭酸化及び充填を含む。好ましくは、熟成、炭酸化及び充填もまた、連続的様式において行われる。
典型的には、本発明の方法は、酵母細胞の発酵物からの除去に続く熟成工程を使用する。発酵後、多くの望ましくないフレーバー及びアロマが、「グリーン」又は未成熟ビール中に存在する。熟成(maturation)(時に、熟成(ripening)とも称する)は、それらの望ましくない化合物のレベルを減少して、より味の良い製品を生成する。好ましくは、熟成工程は、本発明のプロセスにおいて濾過の前に生じ、より好ましくは冷貯蔵の前に生じる。有利には、熟成は、本発明の方法において、容器の上部に未成熟ビールを送ることによって、連続的な様式で達成される。ビールは、下向きに移動し、酵母はビール容量中を沈降する(settles)。酵母は、容器の底で酵母レベル以上に集められ、成熟したビールが取り出されて冷貯蔵容器に送られる。ビールはある期間、冷温のままにされて、コロイド粒子の凝固及び安定化を可能にされる。
熟成は、未成熟ビールを熟成容器又は発酵槽中で熟成することによって、バッチプロセスにおいても達成できる。熟成に続いて、酵母は好ましくは取り除かれる。次に、ビールは安定化のために冷貯蔵タンクに移動され、或いは、発酵槽又は熟成容器中で冷却される。
冷貯蔵は、典型的には、発酵物を10℃未満の温度で、好ましくは5℃未満の温度で、より好ましくは2℃未満の温度で、少なくとも12時間、好ましくは少なくとも24時間、維持することを含む。好ましい態様に従って、冷貯蔵は、熟成の前及び濾過の後に適用される。
上記に記載したような方法の特に有利な態様に従って、前記方法は、完全に連続的な様式において操作される。
本発明は以下によってさらに説明される。
実施例1
生産ランにおいて、24.5°P のエクストラクト濃度を有する1.0 m3/hrの麦汁の流れが、マッシュ分離の後に生成される。この流れは、引き続いて、沸騰プロセスの後に希釈され、18 °Pのエクストラクト濃度を有する1.4 m3/hrの麦汁の最終麦汁流が得られる。この麦汁は、連続的発酵槽中で発酵及び熟成され、最終的に、バッチ容器中で安定化される。ビールは引き続いて連続的に遠心分離及び濾過される。生産ランの詳細な説明は上記によって提供される。
該プロセスの先頭部において、55℃の温度を有する約920 l/hrの再循環水流が、332 kg/hrのハンマーミルで挽いたモルトグリスト(スクリーンサイズ1.5 mm)の流れと連続的に混合される。両方の流れは、70リットルの作業容量の連続的撹拌槽リアクターに55℃の温度で送られる。この処置の滞留時間は4分間であり、モルト中のタンパク質の通常の分解に役立ち、グルカン及び関連する成分の溶解及び分解を可能にする。
この後、該混合物は「マッシュ」と称され、垂直シリンドリカルプラグ流れリアクターに送られる。このリアクタータイプは、Heinekenによる先行する特許(WO 92/12231)に開示されている。
第1カラム中である高さにおいて、該マッシュは直接型蒸気注入によって加熱され、全リアクターは熱損失を最小化するために遮蔽される。温度プロフィールは、モルトデンプンの発酵性糖への転換が所望の製品に適するように選択される。この実施例で適用される温度プロフィールは、55℃でのタンパク質静止(rest)、続いて、67℃での糖化静止、及び78℃のマッシング-オフ温度である。該マッシュは、55分間のリアクター内での合計滞留時間を有し、得られたマッシュはマッシュ分離セクションに送られる。
モルトの殻及び他の固体の該マッシュからの分離は、二つのデカンターによって行われる。それらのデカンターは、清澄化された液及び濃くなった(thickened)使用済みグレインの連続的排出を有するスクロールタイプのボウル遠心分離機である。第1デカンターは、4000 rpmの回転速度で、及び、4 rpmの差動ねじ(differential screw)速度で操作される。このデカンターは、2275 m2の理論的容量因子を有する。産物(マッシュエクストラクト)は、第1デカンターから次のユニット操作(沸騰)に、1000 kg/hrの質量流速で排出され、24.5°Pのエクストラクト濃度を含む。約24-25%の乾燥物質含量を有する使用済みグレインは、第1デカンターから小さい連続的撹拌槽リアクターに放出される。後者において、80℃で940 l/hrの洗浄水が導入され、8分間の滞留時間を有し、使用済みグレイン粒子及び水が均一に混合される。
得られた混合物の液相は、2 rpmの差動ねじ速度、4000 rpmで理論容量因子が1800 m2の第2デカンターで分離される。清澄化された液体上清が容器中の上述したマッシングに再循環され、使用済みグレインは28-30%の乾燥物質含量を有して排出される。両方のデカンターは、遠心ファンを備え、結果的に、上清排出口上でポンプとして作用する。
マッシュ分離からの産物は、ここで、麦汁と称され、1 m3/hrの流量を有する。ホップエクストラクトが140 g/hrの速度で、連続的にインラインで投与され、該混合物は直接蒸気注入により102℃の温度に加熱される。第1デカンターのホジティブヘッド(positive head)によって、該麦汁はプラグ流れリアクターにポンプで注入される。このカラムリアクターは、先に記載されたマッシング転換カラムと同じ特徴を有する。このリアクターの容量は1 m3であり、典型的な滞留時間は60分である。典型的には、このリアクターで生じる反応は、タンパク質の変性及び凝固、滅菌、ホップ異性化、色形成、そのモルトベースのプレカーサ(S-メチルメチオニン)からの硫化ジメチル(DMS)産生である。
麦汁はその後、先行するHeinekenの特許(WO 95/26395)に記載されている網目プレート配置ストリッピングカラム中で処理される。1.5 barの蒸気が、望ましくないフレーバー化合物(主にDMS)を取り除くために、流量15 kg/hrで、及び大気条件で、ストリッパの頂上において、向流操作で用いられる。
ストリッパの底を離れた麦汁は、無視できる次元を有する少量のバッファーに送られ、80℃の熱水の流れと混合されて17.9±0.1°Pの最終比重を達成する。この希釈産物は、中断排出型の遠心分離機に送られる。この機械は、7400 rpmの回転速度及び13000 m2の理論容量因子を有する。
この麦汁生産プロセスの間に観察されるエクストラクト損失は、デカンターにおいて2.0-3.5%及びセパレーターにおいて1.0-2.0%に限られ、3.0-5.5%の全エクストラクト損失である。
次に、麦汁の冷却が、二つの段階の水-グリコールの機構によって、麦汁温度を95-100℃から8℃に低下させる、二つの平行するプレート及びフレーム麦汁クーラーにおいて生じる。
冷却された麦汁は、第1撹拌連続的発酵容器に、3.1 m3の純作業容量で送られる。この容器は、水以外の主要成分として濃化酵母を含む、該プロセスの下流の終端からの曝気した再循環流の連続的添加によって、好気性条件下で操作される。この容器内の見かけ上の比重は約12°Pである。発酵に必要な酵母は、上記した再循環流の形態で加えられる。
第1発酵容器からの発酵ブロスは、第2容器に移動される。この容器は、39 m3の作業容量を有し、壁面冷却によって12℃の温度で保持される。この容器の見かけ上の比重は7°Pであり、酵母濃度は80 g 湿潤酵母/lである。この容器の排出口は二つの流れに分かれる:一部(0.7 m3/hr)は該プロセスの終端からの他の流れに合わせられて第1発酵容器に再循環され、一方、他の部分(1.7 m3/hr)は第3発酵容器に送られる。
この第3容器は、38 m3の作業容量を有し、3°Pの見かけ上の比重を有する。この容器の産物は、2 m3の作業容量の酵母沈降容器に移動される。酵母沈降容器は、酵母の大部分(90-95%)をグリーンビールから分離する。酵母沈降容器の底で圧縮された酵母は、200 g 湿潤酵母/lの酵母濃度を有する。この流れは、発酵プロセスの先頭部に部分的に再循環され、また、消耗された余剰酵母貯蔵(waste surplus 酵母storage)に部分的に送られる。余剰(surplus)に送られた酵母の部分は、酵母沈降容器の頂上を離れる量及び発酵容器中の酵母成長の量に基づいて制御される。グリーンビールは、酵母沈降容器の頂上から連続的熟成容器に連続的に送られる。
この連続的熟成プロセスにおいて、グリーンビールはタンクの表面領域にビールを分配するスプレーボールを介して、140 m3 の容器の頂上に連続的に送られる。温度は、熟成の方向へ向かうパイプ中の熱交換によって15℃に上昇される。この温度は、アルファ-アセトラクテート(代謝性発酵産物)のジアセチルへの転換に都合よい。この相における酵母の存在のために、酵母はジアセチルを摂取(take up)でき、それをアセトイン又は引き続く代謝産物に転換できる。ジアセチルのビールにおけるネガティブな影響は、それによって取り除かれ、残留ジアセチルレベルは典型的には<30 ppbである。酵母は、熟成タンクの円錐形底部に沈降し、取り除かれ、残余ビール(rest beer)として処置される。熟成したビールは、沈降した酵母コーンの直ぐ上から取り除かれ、連続的熱交換器を介して、-1.5℃の温度のバッチ冷却貯蔵タンクに向かって移動される。冷却貯蔵タンクにおいて、ビールは典型的には、バッチ容器中で数日間貯蔵される。この期間の後、ビールはキースラガー(kieselguhr)で濾過される。この濾過の後、ビールは通常のPVPP投与及び必要なPVPP濾過によって安定化される。最後に、ビールは任意の適切な容器(ビン、たる、カン)に詰められる。

Claims (11)

  1. 酵母発酵飲料の生産のための連続的方法であって、以下の継続性の連続的処理工程を含む方法:
    a. デンプンを含有し、及び任意にモルト化された原材料を水性液体でマッシングする;
    b. 前記マッシュを加熱し、及び、前記デンプンを酵素的に加水分解して発酵性糖にする;
    c. 前記加熱されたマッシュから使用済みグレインを取り除き、マッシュエクストラクトを生成する、
    d. 前記マッシュエクストラクトを少なくとも75℃に、少なくとも15分間加熱して、該マッシュエクストラクトを麦汁に転換する;
    e. 減圧によって及び/又はガス又は蒸気でそれをストリッピングすることによって、前記熱麦汁から有機揮発物を取り除く;
    f. 前記麦汁を、さらなる水で希釈する;
    g. 前記希釈された麦汁を、酵母含有残渣の再循環流と合わせられ、且つ、酵母増殖を開始するために酸素が供給される、増殖容器に送る;
    h. 前記麦汁を前記増殖容器から一連の一以上の酵母が懸濁を維持される発酵容器に送る;
    i. 前記発酵麦汁を一以上のセパレーターに送り、酵母含有残渣を取り除く;
    j. 前記酵母含有残渣の一部を前記増殖容器へ再循環する;及び
    k. 前記発酵麦汁の残部を引き続く処理工程に送る;
    ここにおいて、前記マッシュエクストラクトの比重は、22°Pを超えて維持される;前記麦汁の比重は、該麦汁がさらなる水で希釈されるまで、22°Pを超えて維持される;及び、前記希釈された麦汁の比重は、10-35°Pの範囲内である;及び、ここにおいて、前記マッシュエクストラクト及び麦汁中の前記発酵性糖の30 wt.%未満が、前記マッシュ中に含まれるデンプンの加水分解後に添加された発酵性糖に由来する。
  2. 請求項1に記載の方法であって、前記マッシュエクストラクト及び麦汁中の発酵性糖の10 wt.%未満が、前記マッシュ中に含まれるデンプンの加水分解後に添加された発酵性糖に由来する方法。
  3. 請求項1又は2に記載の方法であって、前記マッシュエクストラクト及び麦汁の水分含量が蒸発によって減少しないか、又は前記水分含量が蒸発によって、20%を越えて減少しない、好ましくは10%を越えて減少しない方法。
  4. 先行する請求項の何れかに記載の方法であって、前記使用済みグレインが、以下によってマッシュから取り除かれる方法:
    −発酵性マッシュエクストラクトの流れと使用済みグレインに分離するために、熱処理マッシュを第1セパレーターに移動する;
    −前記使用済みグレインを、混合容器に移動し、それをスパージング水と合わせる;
    −前記使用済みグレインとスパージング水の混合物を第2セパレーターに移動して使用済みグレインを取り除く;
    −前記第2セパレーターからの水流を前記マッシング工程に再循環する。
  5. 以下を含む、請求項4に記載の方法:
    −前記第2セパレーターから得られた前記使用済みグレインを、第2混合容器に移動し、それをスパージング水と混合する;
    −前記使用済みグレインとスパージング水の混合物を第3セパレーターに移動して使用済みグレインを取り除く;及び
    −前記第3セパレーターからの水流をスパージング水として前記第1混合容器に再循環する。
  6. 先行する請求項の何れかに記載の方法であって、エクストラクト損失が6%を超えない、好ましくは5%を超えない、より好ましくは4%を超えない、及び最も好ましくは3%を超えない方法。
  7. 先行する請求項の何れかに記載の方法であって、前記希釈水が、酵母洗浄から生じる方法。
  8. 請求項1に記載の方法であって、前記増殖容器及び一以上の発酵容器中における、前記希釈された麦汁と酵母含有残渣の合わせられた流れのオリジナル比重が10°Pを超える方法。
  9. 先行する請求項の何れかに記載の方法であって、前記増殖容器中の前記麦汁の前記酵母含量が、20 g/リットルを超えて維持される方法。
  10. 先行する請求項の何れかに記載の方法であって、前記酵母が、撹拌、再循環及び/又は二酸化炭素放出によって、前記発酵容器中で懸濁を維持される方法。
  11. 先行する請求項の何れかに記載の方法であって、前記増殖容器及び前記一以上の発酵容器中における、該合わせられた滞留時間が、80時間を越えない方法。
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