JPH06245750A - ビールの製造法 - Google Patents

ビールの製造法

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JPH06245750A
JPH06245750A JP5038589A JP3858993A JPH06245750A JP H06245750 A JPH06245750 A JP H06245750A JP 5038589 A JP5038589 A JP 5038589A JP 3858993 A JP3858993 A JP 3858993A JP H06245750 A JPH06245750 A JP H06245750A
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由紀子 児玉
Noriyuki Fukui
宣之 福井
Yuji Shibano
裕次 柴野
Toshihiko Ashikari
俊彦 芦刈
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高濃度麦汁を発酵させてビールを醸造する方
法を提供する。 【構成】 グリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナー
ゼ遺伝子のプロモーターおよび該プロモーターの制御下
にあるマルトースパーミアーゼの構造遺伝子を含有する
酵母を用いて高濃度麦汁を発酵させ、高濃度ビールを得
ることを特徴とするビールの製造方法。 【効果】 従来の原麦汁のエキス濃度の約2倍のエキス
を含有する高濃度麦汁を発酵させてビールを製造するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビールの高濃度醸造法
に関する。さらに具体的には、マルトース高発酵性酵母
を育種し、それを用いて糖度の高い麦汁を発酵させて得
る高濃度ビールの製造法に関する。なお本発明において
「高濃度ビール」とは、高濃度麦汁を発酵させることに
より得られたビールのことである。また「高濃度麦汁」
とは、麦汁のエキス分を各々のビールの製造法において
通常よりも上げた麦汁のことである。
【0002】
【従来の技術】従来ビールの製造においては、エキス濃
度11%前後の原麦汁を発酵させてアルコール濃度4.
5〜5%前後のビールを得ている。ビールの生産性向上
のために、世界中のビール会社で高濃度醸造法が採用さ
れている。高濃度醸造法(highgravity brewing) と
は、製造しようとするビールよりも高い原麦汁濃度のビ
ールを与える麦汁を醗酵させた後、これを水で希釈して
所定原麦汁濃度のビールとする方法である(The BREWER
S DIGEST、第51巻、第34頁(1976年))。な
お、原麦汁のエキス濃度とは比重計で測定した原麦汁の
比重を同じ比重を有する糖の濃度(重量/重量%)とし
て表わしたものである。
【0003】その具体的方策としては、(1)通常発酵
温度よりも高い温度を採用する、(2)麦汁への通気量
を増加させる、(3)酵母の添加量を増加させる、およ
びそれらの組み合わせである。通常のビールを製造する
場合には、これらの方法では原麦汁エキス濃度15%程
度の高濃度醸造が限界であると言われている。
【0004】原麦汁エキス濃度15%以上の高濃度醸造
を行なった場合に生じる問題点として、まず一番に上げ
られるのは、発酵中期から後期にかけての発酵速度の著
しい低下である。麦汁中に含まれる糖質は、主にマルト
ース、マルトトリオース、グルコース、フラクトース、
シュークロースである。酵母は、グルコース、フラクト
ース、シュークロースを先に資化し、その後にマルトー
ス、マルトトリオースを資化する。従って、発酵中期か
ら発酵後期にかけては、もろみ中の資化性糖はマルトー
ス、マルトトリオースしか存在していない。しかもその
存在比は、3:1と圧倒的にマルトースが多い。
【0005】マルトースは、酵母のマルトースパーミア
ーゼによって、細胞内に取り込まれた後、マルターゼに
よって2個のグルコースに加水分解され、エムブデン−
マイヤーホッフ(Embden-Meyerhof)の経路を介して二酸
化炭素とエタノールに転化する。この2つの酵素は、転
写レベルで、マルトースによって誘導され、グルコース
によって抑制される。
【0006】麦汁中にはグルコースが、資化性糖の約1
7%含まれるため、酵母のマルトース代謝系遺伝子は、
発酵初期の段階でグルコースによる抑制を受け、マルト
ースの資化が、大幅に遅れることになる。この現象は、
高濃度醸造の際には、さらに顕著となり、マルトース発
酵が遅れるばかりでなく、発酵終了時に、残糖として多
量のマルトースが、資化されないまま残ってしまう。こ
のような問題点によって、高濃度醸造、例えば通常の2
倍の濃度の麦汁を醗酵させることは、従来の技術では不
完全であった。
【0007】特開平1−153082には、パン酵母に
よるドゥ発酵を改善するために、グルコースによる抑制
を受けないアルコールデヒドロゲナーゼ遺伝子のプロモ
ーターとマルターゼ遺伝子及びマルトースパーミアーゼ
遺伝子とを含むプラスミドを導入したパン酵母を使用す
ることが開示されている。しかしながら、これをビール
の高濃度醸造に利用するための具体的な記載はない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、酵母のマル
トース代謝系遺伝子を改良することにより、マルトース
発酵を促進し、高濃度醸造を実現することを目的とする
ものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、グリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲ
ナーゼ(GAPDH)遺伝子のプロモーターおよび該プ
ロモーターの制御下にあるマルトースパーミアーゼの構
造遺伝子を含有する酵母を用いて高濃度麦汁を発酵さ
せ、高濃度ビールを得ることを特徴とするビールの製造
法を提供する。
【0010】
【作用】本発明においては、グルコースによる抑制を受
けないGAPDH遺伝子のプロモーターおよび該プロモ
ーターの制御下にあるマルトースパーミアーゼの構造遺
伝子が導入されたビール酵母を使用するので、グルコー
スの存在下でもマルトースの資化が抑制されず、この結
果グルコースの消失を待たずにマルトースが資化発酵さ
れるため発酵速度が上昇し、高濃度麦汁によるビール醸
造が可能となる。
【0011】
【具体的な説明】サッカロミセス・セレビシエー(Sacch
aromyces cerevisiae) では、マルトース代謝系遺伝子
としてMAL1,MAL2,MAL3,MAL4,MA
L6の5つの重複遺伝子が知られており、そのうちいず
れか一つでも活性なアレル(遺伝子座)であれば、マル
トース発酵性となる。それぞれの遺伝子座には、マルト
ースパーミアーゼ、マルターゼ、そして、これら構造遺
伝子の発現に必要な正の制御因子の3つの遺伝子がコー
ドされている。
【0012】先に述べたように、このマルトースパーミ
アーゼおよびマルターゼは、転写レベルで、マルトース
によって誘導され、グルコースによって抑制される。従
って、発酵初期の段階で、麦汁中のグルコースによっ
て、これらの酵素が抑制されることにより、マルトース
の資化が、大幅に遅れることになる。
【0013】本発明者らは、MAL6座のマルトースパ
ーミアーゼ(MAL6T)、マルターゼ(MAL6
S)、および正の制御因子(MAL6R)をクローニン
グし、それらの遺伝子のプロモーターをGAPDH(グ
リセルアルデヒド 3リン酸 デヒドロゲナーゼ)遺伝
子のプロモーターに置き換えることにより、グルコース
存在下でも、発現抑制を受けないような機構にして、各
々、もしくは組み合わせて、酵母細胞内に多コピーエピ
ゾーム、例えばプラスミドの形で導入するか、もしくは
染色体導入型プラスミドで染色体の組換えを行ない、マ
ルトース高発酵性酵母を育種し、初めて実際にビール酵
母を用いたビールの製造に適用できることを確認した。
本発明者らは、ビール酵母において、上記のマルトース
高発酵性酵母を育種し、実際のビール醸造の条件下で高
濃度醸造を行なった。
【0014】先に挙げた特開平01−153082で
は、マルトースの資化速度はマルターゼ(MAL6S)
とマルトースパーミアーゼ遺伝子(MAL6T)の両方
のプロモーターを置き換えて高発現化した株の方が、マ
ルトースパーミアーゼ遺伝子(MAL6T)のみのプロ
モーターを置き換えた株よりも速かったが、本発明にお
いては、ビール醸造の条件下でのマルトース資化速度
は、マルトースパーミアーゼ遺伝子(MAL6T)のみ
のプロモーターを置き換えた株のほうが、マルターゼ
(MAL6S)とマルトースパーミアーゼ遺伝子(MA
L6T)の両方のプロモーターを置き換えた株よりも速
かった。
【0015】このことから、実際のビール醸造の条件下
では、マルトース発酵はマルターゼ活性よりも、マルト
ースの取り込み活性に依存していることが明らかになっ
た。さらに、本発明におけるマルトースパーミアーゼ遺
伝子(MAL6T)のみを高発現化した株は、通常の2
倍の濃度の麦汁においても、マルトースを速やかに資化
し、外観醗酵度(原麦汁エキスに対する醗酵により消失
したエキスの%)65%に達する時間は、親株に比べ約
30%の短縮が認められた。麦汁の濃度を上げるため
に、グルコースシロップを添加して発酵を行うことも可
能である。
【0016】本発明によれば、一般に、従来法における
エキス濃度より高いエキス濃度の原麦汁を使用してビー
ルを醸造することができる。具体的には、本発明によれ
ばエキス濃度20%以上の原麦汁を使用してビール醸造
を行うことができる。さらに好ましくは、本発明によれ
ばエキス濃度24%以上の原麦汁を使用してビール醸造
を行うことができる。
【0017】
【実施例】以下の実験データは、本発明の例証のために
示される。これらの方法は、他のビール醸造用酵母、例
えばサッカロミセス・セレビシエーIFO 1951,
IFO 1952,IFO 1953,IFO 195
4等に於ても、同様に使用されうる。
【0018】実施例1MAL6遺伝子のクローニング MAL6S,MAL6TおよびMAL6Rの各遺伝子は
既にクローニングされており、その塩基配列が報告され
ている(S H Hong and J Marmur, Gene,Vol.41, p75-8
4, 1986, B Yao, P Sollitti and J Marmur, Gene, Vo
l.79, P189-197,1989, P Sollitti and J Marmur Mol G
en Gent Vol.213, P56-62 1988)。それらの情報をもと
に各遺伝子をクローニングした。
【0019】研究用酵母NCYC74−CB11(MATa,
adel,MAL6)〔National Collectionof Yeast Cultures
(イギリス)において入手可能である。なお、この酵母
NCYC74−CB11は Saccharomyces cerevisiae
SAM 2034 と命名され、工業技術院微生物工業技術研究
所に微工研菌条第4198号(FERM BP-4198)として寄
託されている。〕より、染色体DNAを抽出し、制限酵
素Sau3AIで部分分解後、ショ糖密度勾配法により
約10KbのDNA断片を分離した。
【0020】大腸菌(E. coli) 用のプラスミドpBR
322(宝酒造社製)をBamHIで切断後、アルカリ
フォスファターゼ(宝酒造社製)を用いて酵素的に脱リ
ン酸し、DNA断片と混合し、ライゲーションを行っ
た。E.coli JM109株(宝酒造社製)を形質
転換し、ジーンバンクとした。マルトース代謝系遺伝子
のクローン化は、合成DNAを用いたコロニーハイブリ
ダイゼーションによって行った。プローブは、A291
(MAL6S;5′−CGATGGCTGGGGTGATTTAAAAGGTATC−
3′)(配列番号:1)とA341(MAL6R;5′
−GGTATTGCGAAACAGTCTTGCG−3′)(配列番号:2)を
合成し、用いた。
【0021】A291とA341にハイブリダイズする
コロニーから、プラスミドを抽出し、制限酵素解析とサ
ザンハイブリダイゼーションの結果、MAL6Sを含む
クローンpMAL6S(図1)と、MAL6TとMAL
6Rを含むクローンpMAL6TR(図3)を選択し
た。さらに、MAL6Sは、約4.5KbのHind III
−SalI断片に含まれることから、この断片をpUC
19(宝酒造社製)のHind III−SalI部位にサ
ブクローニングしてpMAL6SHSを作成した。
【0022】さらにMAL6Sの5′非翻訳部分を除く
ためにpMAL6SHSをBglIIとSmaIで切断
後、アガロースゲル電気泳動し、最大の断片を分離し
た。さらにpMAL6SHSをBglIIとSalIで切
断後、最小断片を分離し、さらにRsaIで切断後、前
出のBglII−SmaI断片をライゲーションし、pU
C19MAL6SΔBgl II を得た。
【0023】pUC19MAL6SΔBgl II をBg
l II およびHind IIIで切断して得られる約3.2
Kbの断片とpMAL6SHSをBglIIおよびXbaI
で切断して得られる約1.2Kbの断片、さらにpMAL
6SHSをXba I−Hind III で切断して得られ
る約2.6Kbの断片の3つを同時にライゲーションし、
pUC19MAL6Sを得た(図1参照)。
【0024】実施例2プラスミドの構成 (1)pYMS222G このプラスミドは、酵母2μmプラスミドの複製起点を
持つYEp型のプラスミドであり、酵母中で自己複製が
可能であって、GAPDH遺伝子のプロモーター(J.P.
Holland, M.J.Holland, J.Biol.Chem.vol.254, p9839-9
845,1976) に連結されたマルターゼをコードする遺伝子
(MAL6S)を有し、形質転換マーカーとしてTRP
1遺伝子及び薬剤耐性遺伝子であるG418耐性遺伝子
(A.Oka,H.Sugisaki, and M.Takanami,J.Mol.Biol.vol.
147, p217-226, 1981) を有する。
【0025】具体的には、GAPDH遺伝子のプロモー
ターを含む酵母の発現プラスミドpYE22mのマルチ
クローニングサイトのEcoRI部位にpUC19MA
L6SをEcoRIで部分分解して得られるマルターゼ
の構造遺伝子(MAL6S、約2.0Kb)を連結してp
YMS222を作成した。酵母の発現プラスミドpYE
22mの作成方法は、特開平04−228078に詳し
く記載されている。
【0026】一方、G418耐性の構造遺伝子を含むプ
ラスミドpGR1は、Agric.Biol.Chem.vol.54, NO.10,
p2689-2696.1990に記載されている方法で取得でき、こ
れをEcoRIおよびPvulIで切断して得られるG
418耐性の構造遺伝子にSalIリンカーをつけてE
coRI−SalI断片とし、これを上述のpYE22
mのGAPDH遺伝子のプロモーターとターミネーター
の間に挿入し、pYG1を作成した。これをHind I
IIで部分的に切断して得られる約2.5Kbの断片の両端
にBamHIリンカーをつけ、pYMS222のBam
HI切断部位に挿入してpYMS222Gを作成した
(図2参照)。
【0027】(2)pYMT221G このプラスミドは、(1)のプラスミドのMAL6Sの
代わりにマルトースパーミアーゼをコードする遺伝子
(MAL6T)がGAPDH遺伝子のプロモーターに連
結されて挿入されたものであり、他の構成は(1)と全
く同じである。具体的には、pMAL6TRをScaI
で切断してpUC19のSmaI部位に挿入してpUC
MALTを作成し、これをEcoRIおよびBamHI
で切断して得られるマルトースパーミアーゼ構造遺伝子
(MAL6T、約2.0Kb)を酵母の発現プラスミドp
YE22mのEcoRI−BamHI部位に連結してp
YMT221を作製し、これにpYMS222Gと同様
にGAPDH遺伝子のプロモーターに連結されたG41
8耐性遺伝子を連結してpYMT221Gを作製した
(図3参照)。
【0028】(3)pYMST222G このプラスミドは、(1)のプラスミドのMAL6Sの
代わりに各々GAPDH遺伝子のプロモーターに連結さ
れた、マルターゼをコードする遺伝子(MAL6S)
と、マルトースパーミアーゼをコードする遺伝子(MA
L6T)を有する。他の構成は(1)と全く同じであ
る。
【0029】具体的には、pYMT221をHind I
IIで部分分解して得られる約9.8Kbの断片に、pYM
S222をHind III で切断して得られる約3.1
Kbの断片を連結してpYMST222を作製し、これに
pYMS222Gと同様にGAPDH遺伝子のプロモー
ターに連結されたG418耐性遺伝子を連結してpYM
ST222Gを作製した(図4参照)。
【0030】(4)pYMR222G このプラスミドは、(1)のプラスミドのMAL6Sの
代わりにマルターゼとマルトースパーミアーゼの正の制
御因子をコードする遺伝子(MAL6R)がGAPDH
遺伝子のプロモーターに連結されて挿入されたものであ
り、他の構成は(1)と全く同じである。
【0031】具体的には、酵母の発現プラスミドpYE
22mのマルチクローニングサイトをSmaIで切断
し、さらにSalIで切断した後、pMAL6TRをS
maIおよびSalIで切断して得られる正の制御因子
をコードする遺伝子(MAL6R、約2.4Kb)を連結
してpYMR222を作製し、これにpYMS222G
と同様にGAPDH遺伝子のプロモーターに連結された
G418耐性遺伝子を連結してpYMR222Gを作製
した(図5参照)。
【0032】実施例3酵母の形質転換 ビール酵母BH84株を酢酸リチウム処理し、プラスミ
ド溶液とポリエチレングリコール4000を加えて、3
0℃で30分保持した後、42℃で5分処理し、YPD
液体培地(酵母エキス1%、ポリペプトン2%、グルコ
ース2%)を2ml加えて30℃で6時間振盪培養した
後、遠心して菌体を10倍濃縮し、G418を300pp
m 含むYPD平板培地(YPD液体培地+2%寒天)に
塗布し、30℃で3〜5日間培養して、増殖してきたコ
ロニーを拾い、形質転換体とする。
【0033】形質転換された酵母菌株の命名は以下のと
おりである。pYMS222Gで形質転換されたBH8
4株をBH−S,pYMT221Gで形質転換されたB
H84株をBH−T,pYMST222Gで形質転換さ
れたBH84株をBH−ST,pYMR222Gで形質
転換されたBH84株をBH−Rと示す。
【0034】実施例4形質転換された酵母のマルターゼ活性 マルターゼ活性の測定は、Halvorson (Methods Enzymo
l., vol.7, p559,1966)に従って行なった。即ち、YP
D液体培地10mlに菌体を一白金耳接種し、30℃で1
7時間培養して、遠心、集菌後、0.01Mのリン酸バ
ッファーで洗浄し、0.7mlの同バッファーに懸濁し、
0.4gのグラスビーズを加えて、ビーズビーターで1
分間処理して菌体を破砕する。この菌体破砕液を100
00×g、10分遠心して上清を粗酵素液とする。
【0035】0.01Mのリン酸バッファー2.8ml
(20℃)、同バッファーに溶かした0.01MのPN
PG(ρ−ニトロフェニル−α−D−グルコピラノシ
ド)100μl(20℃)、上記の粗酵素液20μlを
キュベット内で混合し、1分間の400nmの吸光度の上
昇で酵素活性を測定した。グルコースで17時間培養し
たときの、親株BH84株、並びに形質転換体BH−
S,BH−STおよびBH−Rのマルターゼ活性を図6
に示す。BH−Sは親株の約19倍、BH−STは約5
倍、マルターゼ活性が上昇していた。BH−Rは、この
条件下では、マルターゼ活性は親株と変わらなかった。
【0036】実施例5形質転換された酵母のマルトー
スパーミアーゼ活性 マルトースパーミアーゼ活性の測定は、R.Serrano (Eu
r.J.Biochem., vol.80,p97-102,1977)に従って行なっ
た。即ち、2%グルコースを含むYeast Nitrogen Base
(Difco) 10mlで、30℃で一晩前培養し、その菌液
2.5mlを50mlの新鮮な培地に移して、30℃で8時
間培養した。培養後、集菌、洗浄した菌体、OD660
=1.0、5ml分を1mlの0.1mMマルトース(0.2
μCi/mlの14Cマルトースを含む)/ 0.1M Tartarate-
Tris(pH4.3)に懸濁し、20秒毎に100μlずつ
サンプリングして菌体内にとり込まれた放射活性を測定
した。グルコースで8時間培養したときの、親株BH8
4株、並びに形質転換体BHT,BH−STおよびBH
−Rのマルトースパーミアーゼ活性を図7に示す。BH
−Tは親株の約90倍、BH−STは約20倍、マルト
ースパーミアーゼ活性が上昇していた。BH−Rは、こ
の条件下では、マルトースパーミアーゼ活性は、親株と
変わらなかった。
【0037】実施例6グルコース存在下でのマルター
ゼ(MAL6S)と、マルトースパーミアーゼ(MAL
6T)、のmRNAの発現量の解析 2%グルコースを含むYeast Nitrogen Base (Difco) 1
0mlで、30℃、17時間培養した酵母菌体を、集菌、
洗浄し、0.2mlのLETSバッファー(0.1M L
iCl、1%(W/V)SDS、0.2M Tris−
HCl(pH7.4)、0.01M EDTA)に懸濁
し、0.4gのグラスビーズを加えて、ビーズビーター
で2.5分間処理して菌体を破砕する。この菌体破砕液
を10000×g、10分遠心して上清を得、3回フェ
ノール処理を行なった後に、エタノールを加え、−20
℃でRNAを沈殿させる。
【0038】遠心後、沈殿を70%エタノールでリンス
し、乾固させて55μlの蒸留水に溶解し、全RNA液
とする。これを oligotex dT30(第一化学薬品社製)で
処理し、mRNA液を得た。得られたmRNAを、常法
どおりホルムアルデヒドゲル電気泳動し、メンブレンに
トランスファーして、MAL6S,MAL6Tのフラグ
メントをビオチンラベルしたプローブとハイブリダイズ
させて、発現量を比較した。プローブのビオチンラベル
とノザンブロッティングの検出は、BRL社のキット
(BioNick Labelling System #8247SA, PhotoGene Nucl
eic Acid Detection System #8192SA)を用いて行なっ
た。結果を表1に示す。
【0039】 注 (+):わずかに発現 ++:強く発現 NT:試験せず。
【0040】親株が、グルコース存在下ではマルターゼ
(MAL6S)とマルトースパーミアーゼ(MAL6
T)のmRNAの発現が低く抑えられているのに対し、
BHS,BH−TおよびBH−STでは、それぞれ導入
した遺伝子が高発現していた。
【0041】実施例7ビール醸造試験 親株BH84株、並びに形質転換体BH−S,BH−
T,BH−STおよびBH−Rを用いて、高濃度麦汁で
の発酵試験を表2の条件下で行なった。 表2.発酵条件 ─────────────────────────── 原麦汁エキス濃度 24% 麦汁容量 2L 麦汁溶存酸素濃度 9ppm 発酵温度 15℃一定 酵母投入量 15g湿酵母菌体/2L麦汁 ───────────────────────────
【0042】発酵中の酵母増殖量(OD660)(図
8)、グルコース、マルトースおよびマルトトリオース
の資化経過(図9、図10、図11)、マルトース消費
速度(図12)、並びにエキスの消費経過(図13)を
調べた。
【0043】BH−TおよびBH−STは、親株に比べ
てマルトースの資化速度が速く、結果的にエキスの消費
速度も速くなっており、発酵度65%に達する時間は、
親株の265時間に比べ、BH−STでは215時間、
BH−Tでは180時間と、著しい発酵時間の短縮が認
められた。特にBH−T は、高濃度醸造に非常に有効
な酵母であった。この結果から、ビール醸造に於けるマ
ルトース発酵は、マルターゼ活性よりも、マルトースの
取り込み活性に依存しており、マルトースパーミアーゼ
遺伝子(MAL6T)を高発現化することにより、著し
い発酵時間の短縮を可能にすることが出来ることが明か
になった。
【0044】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:28 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 CGATGGCTGG GGTGATTTAA AAGGTATC 28
【0045】配列番号:2 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:合成DNA 配列 GGTATTGCGA AACAGTCTTG CG 22
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はpUC19MAL6Sの構成を示す。
【図2】図2はプラスミドpYMS222Gの構成を示
す。矢印は図中の遺伝子の転写方向を示す。記号:G4
18r 、GAPDH遺伝子プロモーターの制御下にG4
18に耐性を与える。PGAP,GAPDH遺伝子プロ
モーター。TGAP,GAPDHターミネーター。Ap
r 、アンピシリン耐性遺伝子。TRP1、トリプトファ
ン要求性(trp1)回復遺伝子。IR、酵母3μmD
NA中の逆位の繰り返し配列。
【図3】図3はプラスミドpYMT221Gの構成を示
す。
【図4】図4はプラスミドpYMST222Gの構成を
示す。
【図5】図5はプラスミドpYMR222Gの構成を示
す。
【図6】図6はグルコースで培養したときの、親株と形
質転換体のマルターゼ活性を示す。
【図7】図7はグルコースで培養したときの、親株と形
質転換体のマルトースパーミアーゼ活性を示す。
【図8】図8は発酵中の酵母増殖量(OD660)を示
す。
【図9】図9はグルコースの資化経過を示す。
【図10】図10はマルトースの資化経過を示す。
【図11】図11はマルトトリオースの資化経過を示
す。
【図12】図12はマルトースの消費速度を示す。
【図13】図13はエキスの消費経過を示す。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ビールの高濃度醸造法
に関する。さらに具体的には、マルトース高発酵性酵母
を育種し、それを用いて糖度の高い麦汁を発酵させて得
る高濃度ビールの製造法に関する。なお本発明において
「高濃度ビール」とは、高濃度麦汁を発酵させることに
より得られたビールのことである。また「高濃度麦汁」
とは、麦汁のエキス濃度を各々のビールの製造法におい
て通常よりも上げた麦汁のことである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0002
【補正方法】変更
【補正内容】
【0002】
【従来の技術】従来ビールの製造においては、エキス濃
度11%前後の原麦汁を発酵させてアルコール濃度4.
5〜5%前後のビールを得ている。ビールの生産性向上
のために、多くのビール会社で高濃度醸造法が採用され
ている。高濃度醸造法(high gravity brewing) とは、
製造しようとするビールよりも高い原麦汁濃度のビール
を与える麦汁を醗酵させた後、これを水で希釈して所定
原麦汁濃度のビールとする方法である(The BREWERS DI
GEST、第51巻、第34頁(1976年))。なお、原
麦汁のエキス濃度とは比重計で測定した原麦汁の比重を
同じ比重を有する糖の濃度(重量/重量%)として表わ
したものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0004
【補正方法】変更
【補正内容】
【0004】原麦汁エキス濃度15%以上の高濃度醸造
を行なった場合に生じる問題点として、まず第一に上げ
られるのは、発酵中期から後期にかけての発酵速度の著
しい低下である。麦汁中に含まれる糖質は、主にマルト
ース、マルトトリオース、グルコース、フラクトース、
シュークロースである。酵母は、グルコース、フラクト
ース、シュークロースを先に資化し、その後にマルトー
ス、マルトトリオースを資化する。従って、発酵中期か
ら発酵後期にかけては、もろみ中の資化性糖はマルトー
ス、マルトトリオースしか存在していない。しかもその
存在比は、3:1と圧倒的にマルトースが多い。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】マルトースは、酵母のマルトースパーミア
ーゼによって、細胞内に取り込まれた後、マルターゼに
よって2分子のグルコースに加水分解され、エムブデン
−マイヤーホッフ(Embden-Meyerhof)の経路を介して二
酸化炭素とエタノールに転化する。この2つの酵素は、
転写レベルで、マルトースによって誘導され、グルコー
スによって抑制されることが知られている
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】麦汁中にはグルコースが、酵母の資化性糖
の約10%含まれるため、酵母のマルトース代謝系遺伝
子は、発酵初期の段階でグルコースによる抑制を受け、
マルトースの資化が、大幅に遅れることになる。この現
象は、高濃度醸造の際には、さらに顕著となり、マルト
ース発酵が遅れるばかりでなく、発酵終了時に、残糖と
して多量のマルトースが、資化されないまま残ってしま
う。このような問題点によって、高濃度醸造、例えば通
常の2倍の濃度の麦汁を醗酵させることは、従来の技術
では不完全であった。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】
【具体的な説明】酵母サッカロマイセス・セレビシエー
(Saccharomyces cerevisiae) では、マルトース代謝系
遺伝子としてMAL1,MAL2,MAL3,MAL
4,MAL6の5つの重複遺伝子が知られており、その
うちいずれか一つでも活性なアレル(遺伝子座)であれ
ば、マルトース発酵性となる。それぞれの遺伝子座に
は、マルトースパーミアーゼ、マルターゼ、そして、こ
れら構造遺伝子の発現に必要な正の制御因子の3つの遺
伝子がコードされている。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】先に述べたように、このマルトースパーミ
アーゼおよびマルターゼは、転写レベルで、マルトース
によって誘導され、グルコースによって抑制される。従
って、発酵初期の段階で、麦汁中のグルコースの存在
よって、これらの酵素が抑制されることにより、マルト
ースの資化が、大幅に遅れることになる。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】本発明者らは、MAL6座のマルトースパ
ーミアーゼ(MAL6T)、マルターゼ(MAL6
S)、および正の制御因子(MAL6R)をクローニン
グし、それらの遺伝子のプロモーターをGAPDH(グ
リセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲナーゼ)遺伝子の
プロモーターに置き換えることにより、グルコース存在
下でも、発現抑制を受けないような機構にして、各々、
もしくは組み合わせて、酵母細胞内に多コピーエピゾー
ム、例えばプラスミドの形で導入するか、もしくは染色
体導入型プラスミドで染色体の組換えを行ない、マルト
ース高発酵性酵母を育種し、初めて実際にビール酵母を
用いたビールの製造に適用できることを確認した。本発
明者らは、ビール酵母において、上記のマルトース高発
酵性酵母を育種し、実際のビール醸造の条件下で高濃度
醸造を行なった。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】
【実施例】以下の実験データは、本発明の例証のために
示される。これらの方法は、他のビール醸造用酵母、例
えばサッカロミセス・セレビシエーIFO1951,I
O1952,IFO1953,IFO1954等に於
ても、同様に使用されうる。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】研究用酵母NCYC74−CB11(MATa,
adel,MAL6)〔National Collectionof Yeast Cultures
(イギリス)において入手可能である。なお、この酵母
NCYC74−CB11は Saccharomyces cerevisiae
SAM 2034 と命名され、工業技術院微生物工業技術研究
所に微工研条寄第4198号(FERM BP-4198)として寄
託されている。〕より、染色体DNAを抽出し、制限酵
素Sau3AIで部分分解後、ショ糖密度勾配法により
約10KbのDNA断片を分離した。
【手続補正11】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】0.01Mのリン酸バッファー(pH7.
0)2.8ml(20℃)、同バッファーに溶かした0.
01MのPNPG(ρ−ニトロフェニル−α−D−グル
コピラノシド)100μl(20℃)、上記の粗酵素液
20μlをキュベット内で混合し、1分間の400nmの
吸光度の上昇で酵素活性を測定した。グルコースで17
時間培養したときの、親株BH84株、並びに形質転換
体BH−S,BH−STおよびBH−Rのマルターゼ活
性を図6に示す。BH−Sは親株の約19倍、BH−S
Tは約5倍、マルターゼ活性が上昇していた。BH−R
は、この条件下では、マルターゼ活性は親株と変わらな
かった。
【手続補正12】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0037
【補正方法】変更
【補正内容】
【0037】実施例6グルコース存在下でのマルター
ゼ(MAL6S)と、マルトースパーミアーゼ(MAL
6T)、正の制御因子(MAL6R)、のmRNAの発
現量の解析 2%グルコースを含むYeast Nitrogen Base (Difco) 1
0mlで、30℃、17時間培養した酵母菌体を、集菌、
洗浄し、0.2mlのLETSバッファー(0.1M L
iCl、1%(W/V)SDS、0.2M Tris−
HCl(pH7.4)、0.01M EDTA)に懸濁
し、0.4gのグラスビーズを加えて、ビーズビーター
で2.5分間処理して菌体を破砕する。この菌体破砕液
を10000×g、10分遠心して上清を得、3回フェ
ノール処理を行なった後に、エタノールを加え、−20
℃でRNAを沈殿させる。
【手続補正13】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】遠心後、沈殿を70%エタノールでリンス
し、乾固させて55μlの蒸留水に溶解し、全RNA液
とする。これを oligotex dT30(第一化学薬品社製)で
処理し、mRNA液を得た。得られたmRNAを、常法
どおりホルムアルデヒドゲル電気泳動し、メンブレンに
トランスファーして、MAL6S,MAL6T,MAL
6Rのフラグメントをビオチンラベルしたプローブとハ
イブリダイズさせて、発現量を比較した。プローブのビ
オチンラベルとノザンブロッティングの検出は、BRL
社のキット(BioNick Labelling System #8247SA, Phot
oGene NucleicAcid Detection System #8192SA)を用い
て行なった。結果を表1に示す。
【手続補正14】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0039
【補正方法】変更
【補正内容】
【0039】表1 ────────────────────────────── MALS MALT MALR ────────────────────────────── BH−84 + + + BH−S ++ + + BH−T + ++ + BH−ST ++ ++ + BH−R + + ++ ────────────────────────────── 注 弱く発現 ++:強く発現 NT:試験せず。
【手続補正15】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】親株が、グルコース存在下ではマルターゼ
(MAL6S)とマルトースパーミアーゼ(MAL6
T)、正の制御因子(MAL6R)のmRNAの発現が
低く抑えられているのに対し、BH−S,BH−T,B
H−STおよびBH−Rでは、それぞれ導入した遺伝子
が高発現していた。
【手続補正16】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はpUC19MAL6Sの構成を示す。
【図2】図2はプラスミドpYMS222Gの構成を示
す。矢印は図中の遺伝子の転写方向を示す。記号:G4
18r 、GAPDH遺伝子プロモーターの制御下にG4
18に耐性を与える遺伝子。PGAP,GAPDH遺伝
子プロモーター。TGAP,GAPDH遺伝子ターミネ
ーター。Apr 、アンピシリン耐性遺伝子。TRP1、
トリプトファン要求性(trp1)回復遺伝子。IR、
酵母μmDNA中の逆位の繰り返し配列。
【図3】図3はプラスミドpYMT221Gの構成を示
す。
【図4】図4はプラスミドpYMST222Gの構成を
示す。
【図5】図5はプラスミドpYMR222Gの構成を示
す。
【図6】図6はグルコースで培養したときの、親株と形
質転換体のマルターゼ活性を示す。
【図7】図7はグルコースで培養したときの、親株と形
質転換体のマルトースパーミアーゼ活性を示す。
【図8】図8は発酵中の酵母増殖量(OD660)を示
す。
【図9】図9はグルコースの資化経過を示す。
【図10】図10はマルトースの資化経過を示す。
【図11】図11はマルトトリオースの資化経過を示
す。
【図12】図12はマルトースの消費速度を示す。
【図13】図13はエキスの消費経過を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/53 (C12N 1/19 C12R 1:645) (C12N 9/02 C12R 1:865) (C12N 9/02 C12R 1:645) (C12N 15/53 C12R 1:865) (72)発明者 柴野 裕次 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 サントリー株式会社基礎研究所内 (72)発明者 芦刈 俊彦 大阪府三島郡島本町若山台1丁目1番1号 サントリー株式会社基礎研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリセルアルデヒド3リン酸デヒドロゲ
    ナーゼ遺伝子のプロモーターおよび該プロモーターの制
    御下にあるマルトースパーミアーゼの構造遺伝子を含有
    する酵母を用いて高濃度麦汁を発酵させ、高濃度ビール
    を得ることを特徴とするビールの製造法。
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