JP2009535549A - 小容積で高精度の膜及びキャビティを集合的に製造する方法 - Google Patents

小容積で高精度の膜及びキャビティを集合的に製造する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、セミコンダクターオンインシュレーターと呼ばれるウエハ内に所定の厚さdを有するキャビティ及び/又は膜(24)を集合的に製造する方法に関連し、絶縁層上で厚さdを有する少なくとも1つの半導体表面層を備え、この絶縁層自体は基板上に支持され、この方法は、前記表面層内に前記キャビティ及び/又は膜を形成するために、厚さdを有する半導体表面層をエッチングする段階であって、この絶縁層が停止層を形成する段階を備える。

Description

本発明は、高精度の寸法制御を有する、キャビティ、膜またはマイクロポンプの集合的な製造の分野に関する。
本発明は、マイクロ流体及びマイクロ空気圧用途に有用な、正確な容積制御を必要とする、例えばシリコンである半導体材料から作られる構成要素の製造に特に適用することができる。
本発明は、例えばナノリットルまたはピコリットルのオーダーのマイクロ容積の液体の入力を制御するためのマイクロポンプ及び膜を形成するために、マイクロ流体において使用することができる。
本発明の他の用途は、特にマイクロリットルまたはナノリットルまたはそれ未満の測定される量の生成物の配分のための、少量の液体または気体の生成物の制御された再現可能な及び高精度の分配のために素子の製造である。
このような流体構成要素は、文献DE19719861及びDE19719862に開示されている。
現在、シリコン素子内のキャビティ及び膜は、乾式または湿式エッチングによってシリコンプレートから作られる。膜及びキャビティの厚さの値は、初期のシリコンウエハ(この厚さにおけるその厚さ及び許容範囲)及び使用されるエッチング方法(エッチング速度及び工程の均一性)に直接依存している。
数十から数百ミクロンのエッチングされる厚さにおける一ミクロンのオーダーの高精度を達成するために、このような方法は、ウエハ(工程の均一性)上における製造期間を通してウエハ毎(ウエハの厚さ及び工程の均一性)に測定を必要とする。
従って、ウエハ厚さ及び工程における許容誤差のために、高精度は、これらのウエハが、頻繁な確認を用いて、この工程が十分に均一ではない場合に製造の成功率の減少の危険性を伴って個々に処理された場合のみ可能である。
従って、生じる問題は、ウエハが個々に処理されなければならないということである。
周知の方法を用いて、非常に厳しい厚さ許容範囲(1μmのオーダーの)を必要とする素子を製造するための集合的なバッチは、不可能である。これは、エッチング方法の不均一性及び半導体ウエハの厚さの不均一性(一のウエハにおける及びウエハ毎の)のためである。
この発明が解決しようとする第1の課題は、集合的にウエハを処理することができる方法を見出すことである。
繰り返される正確な寸法確認を必要とする周知の技術は、エッチング方法中にウエハの各々において行われる。このタイプの確認は、エッチングされる厚さを決定する、従って要求された厚さを達成するために継続するエッチング時間を決定する手段を提供する。このような方法は、使用されるエッチング方法による速度変動作用を避けるために反復的でなければならない。
さらに、この工程におけるあらゆる急変動は、ウエハの損失をもたらすことがある。特に、それがエッチング時間に基づく方法であることを考慮すると、この方法中のあらゆる急変動(ウエハにおけるエッチング速度及び/又はエッチング均一性)が、特定の厚さ以上の余分な厚さをもたらすことがある。それで、このウエハは、仕様外になり、不合格と判定される。
従って、この技術は、集合的なバッチ方法に基づく大量生産における重大な欠陥に苦しむ。許容範囲が非常に厳しい膜及びキャビティの製造(上述の用途におけるバルブ開口圧力及びキャビティ容積における極めて正確な制御)は、使用されるエッチング方法の均一性及び再現性に大いに依存する。さらに、半導体ウエハの厚さにおける許容範囲は、周知の製造工程に伴う不均一性に対して追加的である。
独国特許発明第19719861号明細書 独国特許発明第19719862号明細書
本発明は、これらの問題を解決するためのものである。
それは、特に集合的であるかバッチに、正確に制御された厚さを有する膜及び/又はキャビティを製造する方法を提供する。
それは、第1に所定の厚さを有する少なくとも1つのキャビティ及び/又は膜を製造する方法に関し、
絶縁層上にある厚さdを有する半導体表面層を備えるウエハを選択する段階であって、この絶縁層自体が基板に支持され、それが例えばSOIまたはダブルSOIウエハである段階と、
表面層をエッチングする段階であって、この絶縁層がこの表面層内に前記キャビティ及び/又は膜を形成するための停止層を形成する段階と、を備える。
前記キャビティ及び/又は膜は、流体を密閉容積(closed volume)または半密閉容積(semi-closed volume)に導入するための手段を形成する。
本発明によれば、シリコンオンインシュレーター(SOI)タイプ、または、より一般的には“セミコンダクターオンインシュレーター”タイプの1つ又はいくつかの特定の材料のウエハが使用される。特に、エピタキシャル成長によって得られるSOIウエハ、または、より一般的には結合によって通常得られる標準的なSOIウエハが使用されることができる。
SOIウエハまたはそれ自体が基板に支持される絶縁層の上にある厚さdを有する半導体表面層を備えるウエハにおいて、例えばSOIの場合においてシリコンから作られる半導体層は、全体のウエハに対して制御された正確な厚さを有する。これは、ウエハのバッチの場合及びバッチ毎の場合である。この厚さの精度(現在、1μmまたは1μm未満のオーダーである)は、精度素子の製造において要求される精度以上である。この結果は、エッチング後に、形成されるキャビティまたは膜が如何なる寸法制御も必要としないことである。さらに、この方法は、停止層に達するとエッチングが停止されるので、エッチング速度に対して如何なる制御も必要としない。
マスクは、エッチング前に、この表面層の上または上方に位置されてもよい。
いくつかのキャビティまたは膜は、一組のウエハから出発する本発明を用いて形成されてもよい。
次いで、これらのウエハは、位置合わせされることができ、次いで、高精度の密閉または半密閉容積を形成するために組み立てられる。寸法の1つ(一般的に深さと呼ばれる)は、表面層の厚さによって制御され、この容積の他の2つの寸法(一般的に幅及び長さと呼ばれる)は、例えばエッチング方法のマスクによって制御される。
これらのウエハは、中間材料の追加の有無に関わらず直接または間接的に組み立てられる。この組立体は、分子結合タイプであってもよい。
従って、本発明は、ウエハのバッチにおける各々のウエハにおいて、本発明によって行われる方法を備える、好ましくは集合的にキャビティ及び/又は膜及び/又はマイクロポンプを製造する方法に関する。
本発明は、マイクロバルブを製造する方法にも関し、
本発明による方法を用いて、第1のセミコンダクターオンインシュレーターのウエハの半導体表面層に前記マイクロバルブの少なくとも1つのシートを形成する段階と、
本発明による方法を用いて、第2のセミコンダクターオンインシュレーターのウエハの半導体表面層に前記マイクロバルブの少なくとも1つの膜を形成する段階と、
この膜をこのシート上に位置させるために、この第1及び第2ウエハを組み立てる段階と、を備える。
このような方法は、
少なくともこの第1のウエハ内に少なくとも1つの膜と、このウエハの半導体材料の表面層内に少なくとも1つのシートと、この第2のウエハの半導体材料の表面層内に少なくとも1つのシート及び少なくとも1つの膜とを形成する段階と、
この第1及び第2のウエハをそれらの前面を用いて組み立てる段階であって、少なくとも2つのマイクロバルブを形成する段階と、をさらに備える。
例えばSOIタイプのウエハである第3のウエハにカバーを形成する段階と、このカバーに少なくとも1つのマイクロバルブを組み立てる段階とがありえる。このカバーは、少なくとも1つの膜を含んでもよい。例えば圧電性の、静電的な、空気圧の又は磁気的な駆動手段である、膜の駆動手段が形成されてもよい。この膜は、第3のウエハ内に形成される2つのキャビティによって区切られてもよい。
SOIタイプのウエハの1つ又はバッチの使用によってもたらされる精度によって、本発明による方法は、膜及びキャビティを形成するために特に適切である。
中間材料の追加の有無に関わらず、例えば分子結合による直接または間接結合によるウエハの一方から他方への移動方法を用いた互いのウエハの組立体は、アクセスがバルブ(制御された厚さを有し、本発明によって形成される)によって制御され、その容積が膜(制御された厚さを有し、本発明によって形成される)上で行われる動作によって変化することがある密閉または半密閉容積を形成する手段を提供する。
この移動要素(バルブ、フレキシブル膜など)は、最終積層体内のあらゆるウエハに記載された方法を用いて形成されてもよく、従って、形成された密閉容積または半密閉容積内にこれらの可動素子の配置を可能にする。これによって、複雑な素子を製造することが可能になる。この可動素子が機械的な、電気的な、磁気的な、空気圧のまたはハイドロニューマチックなタイプのモーター素子によって制御されてもよい。
この膜及び/又はバルブの厚さは、それらの剛性を制御する手段を提供し、このキャビティの厚さは、形成された容積の寸法パラメータの1つを制御する。この剛性は、所定の機械的動作に対して配置される容積、または、バルブが閉じたり開いたりする圧力の閾値を定義する。
その容積の他の2つの寸法、この膜及びバルブは、マスク段階によって制御されてもよく、この精度は、1μmより良いものである。例えば、使用されるマスク技術は、1/10μmまたはそれ未満のオーダーの精度が既に可能であるマイクロエレクトロニクス技術である。
本発明は、マイクロバルブタイプの素子にも関し、
第1のSOIウエハの半導体層の前記マイクロバルブの少なくとも1つのシートと、
第2のSOIウエハの半導体層の前記マイクロバルブの少なくとも1つの膜と、
前記膜が前記シート上の動作しない位置に支持されるように組み立てられる第1及び第2のウエハと、を備える。
このような装置は、前記第1のSOIウエハの前記半導体層の少なくとも2つのマイクロバルブのシートと、この第2のSOIウエハの半導体層の少なくとも2つのマイクロバルブのシートとを備えてもよい。
他の実施形態によれば、このような素子は、例えば第3ウエハで形成されるカバーを備えてもよく、2つの組み立てられたウエハを備える流体循環チャンバーを形成する。このチャンバーは、カバーに形成された膜によって区切られてもよい。例えば、前記カバーは、この発明による方法によって得られるマイクロバルブと組み合わされることができる。
この膜の駆動手段が備えられてもよく、これらの駆動手段は、膜に近接するキャビティ内に配置されることもありえる。
この発明による素子の全ての機能は、いくつかのウエハの組立体によって得られることができる。
次いで、機械的な動作(切断)は、互いに部分を分離し、それらの寸法を調整するために行われることができ、この素子の可動要素(例えばバルブ)を損傷することなく、形成される密閉容積または半密閉容積に汚染が侵入しないことを保証する。
半導体(上部膜または下部膜)のエッチングは、如何なる中間の寸法の確認を実行することなく、いくつかのウエハのバッチ上で好ましくは行われる。埋め込まれた酸化物層は、エッチング停止層として作用し、形成されたキャビティ及び/又は膜は、エッチングされた半導体膜の厚さによって単に固定される。従って、生成された構造体の寸法は、セミコンダクターオンインシュレーターのウエハの製造者の使用によって、特にこれらのウエハの厚さ均一性によって制限される。
本発明の第1実施形態は、図1Aから1Eを参照して検討される。
SOIなどのウエハ2(図1)またはより一般的には組立体が基板8に支持される、絶縁層6上の半導体材料のウエハ4から開始して、本発明は、非常に良好に制御された寸法、特に厚さdにおける寸法を有するキャビティ及び/又は膜を形成するために使用することができる。
例えば、SOI構造体は、文献FR2681472に開示されている。
このウエハ2は、半導体表面膜4の厚さdが素子の要求(厚さd及び許容範囲)に適合される、SOI(シリコンオンインシュレーター)タイプまたは派生物(ダブルSOIまたはEPISOI)、または、より一般的には、セミコンダクターオンインシュレーターでありえる。
一般的に、例えば、この層6の厚さが数百nmまたはそれ以上のオーダーであり、例えば100nmから2μmの間である一方で、シリコンまたは他の半導体材料から作られる表面層4は、約100nmから100μmに等しい厚さdを有してもよい。この厚さdは、ウエハの製造中に、非常に良く、例えば±1μm内で制御される。
後のエッチング段階におけるマスクを形成するために設計される材料10、10’(例えば、窒化ケイ素、金属、酸化物または樹脂など)は、ウエハ2の各々の側部に堆積される(図1B)。この材料は、第1のパターンに従って構造化され、この半導体膜4は、乾式または湿式エッチング方法(図1C)を用いてエッチングされ、層4に前記パターン12を転写する。この層6は、エッチング停止層を形成する。この技術は、この層4の厚さdによって決定される所望の厚さを有して、この層4に所望のパターンをエッチングするために使用される。製造後のこの厚さの確認は、層4の厚さdの選択によって行われるので、不必要である。同様に、停止層に達した場合にエッチングが停止するので、エッチング速度を制御する必要性はない。
マスキング段階によって、ウエハ2の平面(この平面は、図面の平面に垂直である)のキャビティまたは膜の寸法の2つが制御される。このマスク技術の精度は、1μmの十分の一またはそれ未満のオーダーである。
この層4自体の初期厚さによって、ウエハ2に垂直な方向zz’に沿ってエッチングされるパターンの精度が制御される。
これらの操作は、1つのウエハ上で又はウエハのバッチのいくつかのウエハの上でさえ、繰り返されてよく、又は同時に、従って集合的に行われてよい。
図1Fにおいて、得られたパターン20は、層4内に形成され、従って、zz’方向に沿ったこの層の精度及びマスク技術の精度から恩恵を受ける。それらは、それによって精度の点で同一の利点を有する同一の層にも形成される1つ又はいくつかのキャビティ21を画定する。
同一の操作は、必要であればウエハの他の面(背面)上で実行することができる(図1E)。第1に、材料10の層14は、背面がエッチングされる場合、それを保護するために前面上に堆積された(図1D)。
この背面のエッチング段階によって、基板8(または“バルク”)内のパターンまたはキャビティ12’の形成がもたらされ、この層6は、エッチング停止層として機能する可能性がある。
次いで、前面上の窒化物層14及び背面上の酸化物層10’が除去される(図1F)。
ウエハ22(ウエハ2と同様の構造を有する)上の、半導体材料からなる表面層4内に形成されることができる他の例の構成要素は、膜24である。
このような膜24は、図1Gの上部に示され、この膜は、この層4の厚さに対する非常に良好な制御に起因する精度及びこのエッチングマスクの精度からも恩恵を受ける。ウエハ2の前面上にキャビティ21及びパターン20を形成し、この同一のウエハ2の背面上にキャビティ12’を形成するために、この膜24は、上述された操作と同様の、ウエハ22における操作を実行することによって得られる。この差異は、使用されるマスクの形態であるが、得られる精度は同一である。
本発明による方法を用いて形成されるマイクロ流体素子の一例は、図1Iに示される。
このような構成要素は、少なくとも1つのバルブシート20またはバルブと、このシート上に支持される少なくとも1つの膜24とを備える。
これらの2つの要素の各々は、以上に説明された方法を用いてSOIタイプの基板の半導体表面層に形成される。従って、それらの各々の厚さは、この表面層の厚さによって決定され、その精度は高いかもしれない(例えば、1μmの数十分の一のオーダー、例えば、0.5μm)。
このような装置によって、微量流体が、図1Iに示される推進力Pを印加しながら循環することが可能になり、この推進力Pは、膜24を持ち上げるかもしれず、前記微量流体が領域Iから領域IIまで通過することが可能になる。このようなマイクロ容積(ボリューム)は、例えば、数ピコリットルまたは数ナノリットルのオーダーであってもよい。
上述の手順は、このような素子を形成するために使用され、シート20を含む部分と膜24を含む部分との両方を形成するために使用される。
それによって得られる結果は、バルブのシート20を画定するこの素子の第1部分である(図1F)。この表面層4は、このシートまたはこのバルブの形成において薄膜化されなければならず、この層の厚さは、SOIの厚さに対応して選択された。
図1Fは、単一のシート20を示すが、上述されるように、本発明による方法は、1つのウエハまたはいくつかのウエハの表面上に複数のシートを集合的に形成するために使用することができる。
この組立体の他のウエハは、第1のウエハ上に使用される方法と同一の方法または同様の方法を用いて用意してもよい。
従って、第2のウエハ22は、バルブとして機能することができる膜24(既に上述された方式で形成される)を画定するように、前面上に、次いで背面上にエッチングされていてもよい(図1G)。この膜のシート20は、第1のウエハ2の前面のエッチング中に露出されるパターンによって画定される。
それによって得られるウエハは、中間材料の追加の有無に関わらず、直接または間接移動技術を用いて組み立てられる(図1G及び1H)。生成された容積(ボリューム)は、2から5μmのオーダーの精度でウエハの各々の間の位置合わせ(xx’軸に沿って、SOIウエハの主平面に実質的に平行)を有する半導体ウエハの組立体のために正確でありえる。
得られる生成物は、最終的な構造体を得るために、エッチング方法または機械方法(薄膜化、平削りなど)によって再加工されてもよい。従って、この基板28は、図1Iにおいて薄膜化される。しかし、これらの薄膜化段階は、この精度がSOIの表面層の厚さの選択によって固定されたままであるこの素子の要素に関係がない。
従って、この結果は、流体によって駆動することができるバルブである。この膜の作動推進力Pは、この膜が作られる材料の特性、その厚さ及びその側方寸法によって決定される。この厚さは、初期表面半導体層の厚さによって、例えば0.5μm以内に制御される。
この発明は、標準的なSOI(例えば、薄いシリコン−埋め込み酸化物−厚いシリコン)の使用に限定されず、如何なる同様の生成物(例えば、ダブルSOI:薄いシリコン−埋め込み酸化物−薄いシリコン−埋め込み酸化物−厚いシリコン)にも適用可能でありえる。この埋め込み酸化物層は、あらゆる他の誘電材料(例えば窒化物)によって置き換えてもよい。シリコン以外の材料、例えばSiGeを使用することができる。
SOIウエハは、標準的なウエハであってもよく、言い換えれば結合されたウエハであってもよい。この発明の範囲内の一つの有利なオプションによれば、EPI−SOIウエハ、言い換えると表面層4がエピタキシャル成長によって得られ、標準的なSOIウエハよりも良好な厚さ制御を提供するウエハが使用される。
この発明によるマイクロ流体の素子を製造する方法の他の例は、図2Aから2Iに示される。
これは、SOIの一例を示し、シリコン以外の半導体を使用することができることが分かる。
このような方法で、1つ又は幾つかのシート20、20’を画定するパターン及び1つ又は幾つかの膜24、24’を画定するパターンは、各々のウエハ内に形成される。従って、図2Iは、2つの組立体を含む素子を示し、各々は、シート20、20’及び残りの位置のこのシートの上に支持される膜24、24’が備えられる。
このような素子を製造する方法は、以下に記載されるだろう。
第1段階は、第1のSOIウエハ2を選択することである(図2A)。前と同じように、表面層4の厚さは、要求に従って定義され、その精度は、1μmの数十分の一のオーダーでありえ、例えば0.5μmでありえる。
2つの層10、10’は、例えば窒化物Siであるが、次いで、このウエハの前面及び背面に形成される(図2B)。
この層4は、パターン12、32を画定するためにウエハ2の前面でエッチングされ、
その結果、パターンまたはパッド及びキャビティは、第1に少なくとも一つの後のシートを形成し、1つのキャビティは、第2に少なくとも1つの後の膜を区切り(図2C)、次いで、この組立体は、前と同じように保護層の機能を行う材料10の層14で前と同じように覆われる(図2D)。
背面エッチングは、基板8内に1つ又はいくつかのキャビティ12’、32’を形成するために使用され(図2E)、次いで、窒化物または酸化物の層14、10’は、膜24及びシート20を露出するために除去される(図2F)。
次いで、薄膜化及び/又は研磨段階を行うことができる。
次の段階は、互いに2つのウエハを位置合わせすることであり、この前面(半導体材料の表面層4が位置している)は、互いに対向している。この相対的な位置合わせは、側方に±2μm以内で行われるかもしれない。第2のウエハ2’は、特に、半導体表面層の厚さの精度に関して、ウエハ2において使用される基準と同様の基準に基づいて選択される。第1のウエハ2と同様の処理がそれに適用された。
それによって得られるウエハは、中間材料の追加に関わらず直接または間接移動技術を用いて組み立てられる(図2H)。形成される容積は、2から5μmのオーダーの各々のウエハの間での位置合わせの精度を有して半導体ウエハの組立体のために正確であるかもしれない。
次いで、この場合も薄膜化及び/又は研磨段階を行うことができる。
得られる生成物は、最終構造体を得るためにエッチング方法または機械方法(一方及び/又は両方の“バルク”基板の薄膜化及び平削り)によって再加工されるかもしれない(図2I)。この構造体は、対応するシート20、20’の膜を持ち上げるための圧力下で流体が循環することができる少なくとも2つのバルブ24、24’を備える。
同一の精度を有する同一の半導体材料4の表面層に幾つかの領域が形成されることができるので、図2A及びそれに続く図面におけるこの例によって、単一のウエハ上における集合的な動作を用いた方法の互換性が示される(図2C)。
図3Aから3Fは、カバー80が、例えば図2Iに示されるような素子を用いて組み立てられるものからも作られる、この発明による方法の他の実施形態を示す。
半導体材料の表面層54、誘電層56及び基板58(または“バルク”)を備えるSOIウエハ52では、パターンは、それらの間に膜64を区切る前面及び/又は背面上に1つ又は幾つかのキャビティ62、62’を画定する。
図3Aから3Dに示される層70、70’は、図1Cの層10、10’と同様の、例えば窒化物からなる層である。これらの図は、カバーを形成するために使用される段階の連鎖を示す。
圧電材料65は、カバー内に形成されるキャビティ62内に堆積されてもよい(図3D)。
それによって得られるこの組立体は、図2Iで示されるような素子に対向して配置され(図3E)、次いで、例えば結合によってこの素子と組み合わされてもよい(図3F)。従って、流体が、第1のバルブ24’の部位から第2のバルブ24の部位まで循環することができるように、チャンバー71は、それによって組み立てられる2つの素子の間に形成されることができる。
この結果は、例えば圧電性の、静電的な、磁気的な、または空気圧の手段によって膜64が駆動することができるポンプまたはマイクロポンプタイプの素子である。このような手段は、キャビティ62内に格納されていてもよい。例えば、この駆動は、順に膜24’の駆動を引き起こし、例えば数ピコリットルまたは数ナノリットルのオーダーのマイクロ容積の流体が通過することを可能にするそのシート20をリフトオフするチャンバー71内の負の圧力を生成するために使用することができる。
反対方向における膜64の作動は、その圧力が十分に高い場合に、それが開放する第2のバルブ24の第2の部位に、チャンバー70の流体を循環させる手段を提供する。
本発明の他の実施形態は、図4Aから4Jを参照して記載されるだろう。
この場合、この目的は、“ダブルSOI”タイプのウエハ400、または、より一般的には各々が適合された厚さを有する半導体材料の2つの膜404、440を含むダブルセミコンダクターオンインシュレータータイプのウエハを使用することである。図4Aに示されるように、ダブルSOI構造体は、例えば二酸化シリコンである絶縁体の第1の埋め込み層406がその下にある、例えば単結晶シリコンである半導体材料からなる第1の層404を備える。層404の厚さの精度は、図1Aの層4の精度と同じであり、上に説明されるものと同一の利点、すなわち、エッチング方法によってこの層内に形成されるあらゆる構成要素に対する保証された精度を有し、この層406は、停止層として作用する。
この埋め込まれた層406は、それ自体、例えば単結晶シリコンである半導体材料の第2の層440上に支持され、第2の層440は、それ自体、例えば二酸化シリコンである絶縁体の第2の埋め込み層446上に支持される。
この組立体は、基板408上に支持され、基板自体は、例えばシリコンである半導体から作られる。
例えば、層406、446の厚さが1μmのオーダーであり、例えば0.1μmから2μmである一方で、層404、440の厚さは、一般的には約1から100μmである。
後続のエッチング段階のためのマスクを形成するために設計される材料10、10’(例えば、シリコン窒化物、金属、酸化物または樹脂など)は、ウエハ400の各々の側部に堆積される(図4B)。層404に前記パターン(又はパッド及びキャビティ)412、432を転写するために、この材料は、第1パターンに従って構造化され、半導体薄膜404は、乾式または湿式エッチング方法によってエッチングされる(図4C)。この層406は、エッチング停止層を形成する。
次いで、この層10、10’は除去される(図4D)。
図2Fに示されるようなウエハは、図2Aから2Fを参照して上記に与えられる説明に従って形成される。
この次の段階は、互いにこれらの2つのウエハを位置合わせすることであり(図4E)、この前面(半導体材料の表面層404、24が位置する面)は、互いに対向する。相対的な位置合わせは、側方において±2μm以内で行われてもよい。
それによって得られるウエハは、中間材料の追加に関わらず、直接または間接移動技術によって組み立てられる(図4F)。形成される容積は、各々のウエハ間の位置合わせの制度が2から5μmのオーダーであるように、半導体ウエハの組立体によって正確であってもよい。
得られる生成物は、例えば窒化物から作られる層100によって第2の基板の背面を保護した後に、半導体基板408を除去することによって薄膜化されてもよい(図4G)。
次いで、それによって第1の基板の上に露出される背面は、キャビティ412、412’(図4H)を露出するために、例えば停止層を用いた湿式エッチングまたは乾式エッチングによって、層440の厚さにわたってエッチングされることができる。
カバー40は、図3Aから3Fを参照して上記に記述されるように形成されることができ、図4Hにおけるような素子に対向して位置されることができ(図4I)、次いで、例えばシーリングによってこの素子と組み合わせられることができる(図4J)。チャンバー471は、流体が、第1のバルブ424の部位から第2のバルブ24の部位まで循環することができるように、それによって組み立てられる2つの素子の間に形成される。圧電材料65は、カバー内に形成されるキャビティ内に位置されることができる。
この実施形態の利点は、この素子が、ダブルSOI基板の半導体材料層408を取り除くことによって単純に薄膜化されるということである。
従って、この発明は、高い精度(数マイクロメートルかそれより緊密、例えば、3つの次元に沿って2μm以下の緊密さ)を有して半導体ウエハ内におけるキャビティ、膜、バルブ、マイクロダクト及び/又はマイクロポンプの集合的な製造における方法に関する。この方法は、製造中に制御することなく、バッチで使用されることもできる。バッチにおける製造によって、ウエハ毎に使用される周知の個々の方法の代わりに、いくつかのウエハが同時に機械にかけられることが可能になる。
それによって形成された容積は、SOIウエハ及びセミコンダクターオンインシュレーター構造体を有する他のウエハとの使用によって形成されることがあるエッチングされる薄膜の厚さの正確な予備確認によって制御される。他の寸法は、正確な寸法を有するマスクを形成することによって制御される。従って、この発明は、製造条件と関係なく、生成されるキャビティ及び膜の寸法を正確に制御するために使用されることができる。この埋め込まれた酸化物または誘電層は、停止層を形成するが、エッチング方法での変動(エッチング速度及び均一性)の影響を取り除き、このエッチングされた厚さは、例えばシリコンから作られる半導体薄膜の厚さによってのみ定義される。
埋め込まれた酸化物層の存在によって、エッチング方法中にあらゆる寸法的な確認に対する必要性が避けられる。
この発明は、集約的な製造又はバッチ製造を可能にする。
キャビティ及び膜の寸法に対する極めて正確な制御が実現され、選択されたウエハの表面における半導体材料の表面薄膜の厚さにおける許容範囲によってのみ制限され、この許容範囲は、1マイクロメートル未満でありえる。
得られる寸法は、選択されるエッチング方法及びそのばらつきから独立している。
この発明による方法によって、非常に良好な再現性及び非常に良好な製造均一性が可能になる。
本発明による方法の第一実施形態を示す。 本発明による方法の第一実施形態を示す。 本発明による方法の第一実施形態を示す。 本発明による方法の第一実施形態を示す。 本発明による方法の第一実施形態を示す。 本発明による方法の第一実施形態を示す。 本発明による方法の第一実施形態を示す。 本発明による方法の第一実施形態を示す。 本発明による方法の第一実施形態を示す。 本発明による方法の第二実施形態を示す。 本発明による方法の第二実施形態を示す。 本発明による方法の第二実施形態を示す。 本発明による方法の第二実施形態を示す。 本発明による方法の第二実施形態を示す。 本発明による方法の第二実施形態を示す。 本発明による方法の第二実施形態を示す。 本発明による方法の第二実施形態を示す。 本発明による方法の第二実施形態を示す。 本発明による方法の第三実施形態を示す。 本発明による方法の第三実施形態を示す。 本発明による方法の第三実施形態を示す。 本発明による方法の第三実施形態を示す。 本発明による方法の第三実施形態を示す。 本発明による方法の第三実施形態を示す。 ダブルSOI技術における本発明による方法の第四実施形態を示す。 ダブルSOI技術における本発明による方法の第四実施形態を示す。 ダブルSOI技術における本発明による方法の第四実施形態を示す。 ダブルSOI技術における本発明による方法の第四実施形態を示す。 ダブルSOI技術における本発明による方法の第四実施形態を示す。 ダブルSOI技術における本発明による方法の第四実施形態を示す。 ダブルSOI技術における本発明による方法の第四実施形態を示す。 ダブルSOI技術における本発明による方法の第四実施形態を示す。 ダブルSOI技術における本発明による方法の第四実施形態を示す。 ダブルSOI技術における本発明による方法の第四実施形態を示す。
符号の説明
2 ウエハ
4 半導体表面層
6 電気絶縁層
8 基板
10 酸化物層
10’ 酸化物層
12 キャビティ
12’ キャビティ
14 窒化物層
20 半導体表面層
20’ 半導体表面層
21 キャビティ
22 ウエハ
24 バルブ
24’ バルブ
28 基板

Claims (17)

  1. 第1及び第2のセミコンダクターオンインシュレータータイプのウエハを含み、これらのウエハの各々が、電気絶縁層(6、404、406)上に少なくとも1つの半導体表面層(4、404、440)を備え、この絶縁層がそれ自体基板(8、408)に支持される、密閉容積または半密閉容積を形成する方法であって、
    前記第1及び第2のセミコンタクターオンインシュレータータイプのウエハの各々において、少なくとも1つのキャビティ及び/又は膜を形成するために、前記半導体表面層をエッチングする段階であって、前記絶縁層が停止層を形成する段階と、
    前記2つのウエハを位置合わせする段階と、
    前記2つのウエハを組み立てる段階と、
    前記2つのウエハの組み立て後において、前記2つのウエハの少なくとも一方において薄膜化を行う段階と、を備える方法。
  2. 前記ウエハ(2、400)は、SOIウエハである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ウエハ(2、400)は、エピタキシャル成長によって得られるEPI−SOIタイプのウエハである、請求項2に記載の方法。
  4. 前記ウエハ(2、400)の一方は、ダブルSOIウエハである、請求項1に記載の方法。
  5. エッチング前に、前記第1及び/又は第2のウエハの表面層の上に又は上方にマスクを位置合わせすることをさらに含む、請求項1から4の何れか一項に記載の方法。
  6. 半導体表面層のエッチングによって、第1のセミコンダクターオンインシュレーターのウエハ(2)の半導体表面層(20、20’)に前記マイクロバルブの少なくとも1つのシート(20、20’)を形成する段階であって、この絶縁層がそれ自体基板(8、408)に支持され、前記絶縁層が前記エッチングの停止層を形成する段階と、
    半導体表面層のエッチングによって、第2のセミコンダクターオンインシュレーターのウエハ(22)の半導体表面層に前記マイクロバルブの少なくとも1つの膜(24)を形成する段階であって、この絶縁層がそれ自体基板(8、408)に支持され、前記絶縁層が前記エッチングの停止層を形成する段階と、
    前記膜(24)を前記シート(20)上に位置させるために、前記第1及び第2ウエハを組み立てる段階と、を備えるマイクロバルブを製造する方法。
  7. 少なくとも前記第1のウエハ内に少なくとも1つの膜(24)と、前記第1のウエハの半導体材料の表面層(4)内に少なくとも1つのシート(20)と、前記第2のウエハの半導体材料の表面層内に少なくとも1つのシート(20’)及び少なくとも1つの膜(24’)とを形成する段階と、
    前記第1及び第2のウエハを組み立てる段階であって、少なくとも2つのマイクロバルブを形成する段階と、をさらに備える、請求項6に記載の方法。
  8. 第3のウエハ(52)にカバー(80)を形成する段階と、このカバーに前記第1及び第2のウエハを組み立てる段階と、をさらに備える、請求項1から7の何れか一項に記載の方法。
  9. 前記第3のウエハ(52)は、SOIウエハである、請求項8に記載の方法。
  10. 前記カバー(80)は、少なくとも1つの膜(64)を備える、請求項8または9に記載の方法。
  11. 例えば圧電性の、静電的な、磁気的な又は空気圧の駆動手段である、前記少なくとも1つの膜の駆動手段を形成する段階をさらに備える、請求項10に記載の方法。
  12. 前記少なくとも1つの膜は、前記第3のウエハに形成される2つのキャビティ(62、62’)によって区切られる、請求項10または11に記載の方法。
  13. 前記2つのウエハは、中間材料の追加に関わらず直接または間接結合によって組み立てられる、請求項1から12の何れか一項に記載の方法。
  14. 前記2つのウエハは、分子結合によって組み立てられる、請求項1から13の何れか一項に記載の方法。
  15. 前記第1及び/又は第2のウエハの基板のエッチング段階をさらに備える、請求項1から14の何れか一項に記載の方法。
  16. 前記第1及び/又は第2のウエハの半導体表面層は、シリコン(Si)またはシリコンゲルマニウムから作られる、請求項1から15の何れか一項に記載の方法。
  17. 前記第1及び/又は第2のウエハの絶縁層は、酸化物層または窒化物層である、請求項1から16の何れか一項に記載の方法。
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