JP2005238540A - 流体駆動装置と流体駆動装置の製造方法および静電駆動流体吐出装置と静電駆動流体吐出装置の製造方法 - Google Patents

流体駆動装置と流体駆動装置の製造方法および静電駆動流体吐出装置と静電駆動流体吐出装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】振動板側電極を支柱中に延長形成することで、消費電力を低減するとともに振動板側電極と支柱との間の応力集中を防ぐことを可能とする。
【解決手段】流体に圧力変化を与える振動板17と、振動板17を駆動するもので振動板17に第3絶縁膜16を介して設けた振動板側電極15と、振動板側電極15に対向して設けた基板側電極12と、振動板側電極15と基板側電極12との間に設けた空間31と、基板側電極12に対して空間31を介して振動板側電極15を支持する支柱21とを備えた流体駆動装置10において、振動板側電極15は支柱21中を通り支柱21底部の一部に達するように延長形成されたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、振動板を振動させる電極に電圧を印加した際の振動板の変形により発生する応力が電極と支柱との間に集中するのを防止するとともに振動板の反発力を確保した流体駆動装置とこの流体駆動装置の製造方法およびこの流体駆動装置を用いた静電駆動流体吐出装置とこの静電駆動流体吐出装置の製造方法に関するものである。
写真画質の印刷物を高速にかつ高精細に印刷するというニーズに対応するプリンタとして、pl(ピコリットル)レベルの微細な容積のインクを吐出するインクジェット・プリンタヘッドが広範囲に利用されている。今後、さらに高い画質を高速にかつ高精細に印刷するニーズに対応するため、消費電力を増加させず、吐出性能を落とさずに、さらに高密度にノズルを配置することが求められている。
従来、インクジェット・プリンタヘッドに用いる微小薬液の駆動方法には、インク保持空間(いわゆるキャビティ)内に保持された微小流体(微小容積のインク)に対して、抵抗加熱方式とダイアフラム方式がある。抵抗加熱方式は、抵抗加熱により発生した気体(バブル)によりキャビティ内の流体をノズルから噴出する方法である。ダイアフラム方式は、ピエゾ素子などを用いた圧力印加手段(いわゆるダイアフラム)により流体をノズルから噴出する方法である。
上記抵抗加熱方式は、半導体プロセスにより作製可能なためコストが安く、抵抗発熱体を微小に作製することができるため、高密度にノズルを形成するには好都合であるが、電流によるジュール加熱を用いるため、ノズル数と共に消費電力が増加し、抵抗発熱体の冷却が必要なため吐出周波数を高くすることが難しい。
また、ピエゾ効果を用いたダイアフラム方式は、積層ピエゾタイプと単板ピエゾタイプに分類され、積層ピエゾタイプはピエゾアクチュエータをダイアフラムに貼り合せ、その後切削により素子分離を行うため、半導体プロセスは利用できず、製造工程が複雑であるために高コストである。また駆動距離が小さいためミリ(mm)レベルの長さにまで駆動面積を拡大して駆動容積を確保する必要があるので、高密度化が困難である。さらに、設計変更が容易ではないなどの問題点がある。
また、従来の静電駆動方式のインクジェットヘッドはエッチングにより薄く削ったSi基板により振動板を形成し、下部電極を形成したガラスなどの基板と貼り合せて作製している。この方法では振動板の膜厚およびその均一性を管理するのが難しい。また振動板をSi基板からエッチングにより行うことにより、Si基板のほとんどの厚さを取り除くことになるため、生産性が悪く、振動板を数μm以下に薄く、均一に出来ないため低電圧駆動するには振動板の短辺を長く確保する必要があり、高密度化が難しい。また、基板どうしを貼り合せるために接合面を高精度に平滑化し、貼り合せるための接合面積を確保する必要があり、また貼り合せの時の重ね合わせ精度が±数μm必要で高密度化出来ない。さらに、約0.1〜0.2mm厚基板のハンドリングは容易でないなどの問題があった。
このため半導体製造プロセスで振動板を形成することで、振動板の膜厚管理を容易にし、基板の貼り合せを不要とし、駆動部の高密度化を可能にし、高い流体駆動力を得ると共に、高歩留・設計変更が容易といった生産性の向上を図った静電方式による流体駆動装置が求められている。
そこで、単板ピエゾタイプはほぼ半導体プロセスが利用できる上、コストも積層タイプにくらべ安く、消費電力も低下できている。しかしながら、ピエゾ素子の焼結により反りが発生し、多ノズル化した大型のヘッドの作製に難がある。一方、静電駆動を用いたダイアフラム方式は抵抗加熱、ピエゾ方式に比べても消費電力が非常に少なく、また高速駆動が可能である(例えば、特許文献1、2参照。)。
特開平10−86362号公報 再公表特許WO99/34979号公報
静電駆動を用いたダイアフラム方式としては、流体に圧力変化を与える振動板を備え、この振動板を駆動するもので振動板に絶縁膜を介して振動板側電極が設けられ、上記振動板側電極に対向してかつ空間を介して基板側電極が設けられていて、上記基板側電極に対して上記空間を介して振動板側電極を支持する支柱が設けられている流体駆動装置が、本願発明者らによって提案されている。
このような静電駆動流体吐出装置においては、振動板の強度(反発力)と消費電力が重要な仕様となる。例えば、静電駆動を用いたダイアフラム方式として、流体に圧力変化を与える振動板を備え、この振動板を駆動するもので振動板に絶縁膜を介して振動板側電極が設けられ、上記振動板側電極に対向してかつ空間を介して基板側電極が設けられていて、上記基板側電極に対して上記空間を介して振動板側電極を支持する支柱が設けられている流体駆動装置が、本願発明者らによって提案されている。この流体駆動装置のように、個別に形成されている振動板側電極を支柱にかからない大きさで長方形に形成した構成では、電圧を印加した場合、振動板の変形により応力が電極と支柱との間に集中し、振動板が弱くなり反発力が不足するという問題点が懸念される。
本発明の流体駆動装置は、流体に圧力変化を与える振動板と、前記振動板を駆動するもので前記振動板に設けた振動板側電極と、前記振動板側電極に対向して設けた基板側電極と、前記振動板側電極と前記基板側電極との間に設けた空間と、前記基板側電極に対して前記空間を介して前記振動板側電極を支持する支柱とを備えた流体駆動装置において、前記振動板側電極は前記支柱中を通り前記支柱底部の一部に達するように延長形成されたことを最も主要な特徴とする。
本発明の流体駆動装置は、流体に圧力変化を与える振動板と、前記振動板を駆動するもので前記振動板に設けた振動板側電極と、前記振動板側電極に対向して設けた基板側電極と、前記振動板側電極と前記基板側電極との間に設けた空間と、前記基板側電極に対して前記空間を介して前記振動板側電極を支持する支柱とを備えた流体駆動装置において、前記振動板側電極は前記支柱間に延長形成されたことを最も主要な特徴とする。
本発明の流体駆動装置の製造方法は、基板上に基板側電極を形成する工程と、前記基板側電極上に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜上で支柱形成領域を除いた領域に空間を形成するための犠牲層パターンを形成する工程と、前記犠牲層パターンを被覆する第2絶縁膜を形成する工程と、前記犠牲層パターン上方および前記犠牲層パターンの側壁側および前記支柱形成領域の底部の一部に前記第2絶縁膜を介して振動板側電極を形成する工程と、前記振動板側電極を被覆する第3絶縁膜を形成する工程と、前記第3絶縁膜上に流体に圧力変化を与える振動板を形成する工程と、前記犠牲層パターンを除去して、前記犠牲層パターンを除去した領域に空間を形成するとともに、前記空間側部に形成された前記支柱形成領域に前記第2絶縁膜と前記振動板側電極と前記第3絶縁膜と前記振動板とによって前記支柱形成領域に支柱を形成する工程とを備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明の流体駆動装置の製造方法は、基板上に基板側電極を形成する工程と、前記基板側電極上に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜上で支柱形成領域を除いた領域に空間を形成するための犠牲層パターンを形成する工程と、前記犠牲層パターンを被覆する第2絶縁膜を形成する工程と、前記支柱形成領域間を含む前記犠牲層パターン上に前記第2絶縁膜を介して振動板側電極を形成する工程と、前記振動板側電極を被覆する第3絶縁膜を形成する工程と、前記第3絶縁膜上に流体に圧力変化を与える振動板を形成する工程と、前記犠牲層パターンを除去して、前記犠牲層パターンを除去した領域に空間を形成するとともに、前記空間側部に形成された前記支柱形成領域に前記第2絶縁膜と前記第3絶縁膜と前記振動板とによって前記支柱形成領域に支柱を形成する工程とを備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明の静電駆動流体吐出装置は、流体に圧力変化を与える振動板と、前記振動板を駆動するもので前記振動板に設けた振動板側電極と、前記振動板側電極に対向して設けた基板側電極と、前記振動板側電極と前記基板側電極との間に設けた空間と、前記基板側電極に対して前記空間を介して前記振動板側電極を支持する支柱とを有し、前記振動板側電極は前記支柱中を通り前記支柱底部の一部に達するように延長形成され、前記振動板上に流体の供給部と流体の吐出部とを有する圧力室が形成されていることを最も主要な特徴とする。
本発明の静電駆動流体吐出装置は、流体に圧力変化を与える振動板と、前記振動板を駆動するもので前記振動板に絶縁膜を介して設けた振動板側電極と、前記振動板側電極に対向して設けた基板側電極と、前記振動板側電極と前記基板側電極との間に設けた空間と、前記基板側電極に対して前記空間を介して前記振動板側電極を支持する支柱とを有し、前記振動板側電極は前記支柱間に延長形成され、前記振動板上に流体の供給部と流体の吐出部とを有する圧力室が形成されていることを最も主要な特徴とする。
本発明の静電駆動流体吐出装置の製造方法は、基板上に基板側電極を形成する工程と、前記基板側電極上に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜上で支柱形成領域を除いた領域に空間を形成するための犠牲層パターンを形成する工程と、前記犠牲層パターンを被覆する第2絶縁膜を形成する工程と、前記犠牲層パターン上方および前記犠牲層パターンの側壁側および前記支柱形成領域の底部の一部に前記第2絶縁膜を介して振動板側電極を形成する工程と、前記振動板側電極を被覆する第3絶縁膜を形成する工程と、前記第3絶縁膜上に流体に圧力変化を与える振動板を形成する工程と、前記犠牲層パターンを除去して、前記犠牲層パターンを除去した領域に空間を形成するとともに、前記空間側部に形成された前記支柱形成領域に前記第2絶縁膜と前記振動板側電極と前記第3絶縁膜と前記振動板とによって前記支柱形成領域に支柱を形成する工程と、前記振動板上に前記第3絶縁膜を介して、流体の供給部と流体の吐出部とを有する圧力室を形成する工程とを備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明の静電駆動流体吐出装置の製造方法は、基板上に基板側電極を形成する工程と、前記基板側電極上に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜上で支柱形成領域を除いた領域に空間を形成するための犠牲層パターンを形成する工程と、前記犠牲層パターンを被覆する第2絶縁膜を形成する工程と、前記支柱形成領域間を含む前記犠牲層パターン上に前記第2絶縁膜を介して振動板側電極を形成する工程と、前記振動板側電極を被覆する第3絶縁膜を形成する工程と、前記第3絶縁膜上に流体に圧力変化を与える振動板を形成する工程と、前記犠牲層パターンを除去して、前記犠牲層パターンを除去した領域に空間を形成するとともに、前記空間側部に形成された前記支柱形成領域に前記第2絶縁膜と前記第3絶縁膜と前記振動板とによって前記支柱形成領域に支柱を形成する工程と、前記振動板上に前記第3絶縁膜を介して、流体の供給部と流体の吐出部とを有する圧力室を形成する工程とを備えたことを最も主要な特徴とする。
本発明の流体駆動装置は、振動板側電極が、支柱中を通り支柱底部の一部に達するように延長形成されている、または支柱間に延長形成されているため、支柱底部全体に至るように振動板側電極を形成した構成よりも振動板変形に寄与しない支柱底部に溜まる電荷量が少なくなり、電力が無駄に消費される量が低減される。また振動板側電極は支柱中を通り支柱底部の一部に達するように延長形成されている構成のもでは、振動板強度は、支柱に掛からないように振動板側電極を形成した構成よりも振動板側電極の膜厚分だけ肉厚となるため、支柱は強固となるという利点がある。
本発明の流体駆動装置の製造方法は、犠牲層パターン上方および犠牲層パターンの側壁側および支柱形成領域の底部の一部に第2絶縁膜を介して振動板側電極を形成する工程を備えているため、振動板側電極は支柱中を通り支柱底部の一部に達するように延長形成されるので、支柱底部全体にわたるように振動板側電極を形成した構成よりも振動板変形に寄与しない支柱底部に溜まる電荷量が少なくなり、電力が無駄に消費される量が低減される構成に形成することができる。また振動板強度は支柱に掛からないように振動板側電極を形成した構成よりも振動板側電極の膜厚分だけ肉厚となるため、支柱は強固となるように構成することができるという利点がある。
本発明の流体駆動装置の製造方法は、前記支柱形成領域間を含む前記犠牲層パターン上に前記第2絶縁膜を介して振動板側電極を形成する工程を備えているため、支柱底部全体にわたるように振動板側電極を形成した構成よりも振動板変形に寄与しない支柱底部に溜まる電荷量が少なくなり、電力が無駄に消費される量が低減される構成に形成することができる。
本発明の静電駆動流体吐出装置は、本発明の流体駆動装置を備えることから、上述した本発明の流体駆動装置の利点を備えることができるとともに、高い流体駆動力を有し、かつ流体の吐出部、例えば液体ではノズル、気体では出射口を高密度化したこの種の静電駆動流体吐出装置を提供することができるという利点がある。
本発明の静電駆動流体吐出装置の製造方法は、本発明の流体駆動装置の製造方法を備えることから、上述した本発明の流体駆動装置の製造方法に係わる利点を備えることができるとともに、容易に、かつ精度良くかかる静電駆動流体吐出装置を製造することができる。また例えば、貼り合わせを用いないサーフェスマイクロマシニングにより、振動板および圧力室、吐出部(ノズル、吐出口)などを有する例えばインクジェット・プリンタヘッドなどの静電駆動流体吐出装置の製造を可能にするという利点がある。
流体の駆動に十分な反発力を有する振動板を備えたうえで、無駄な電力消費を減らすことで消費電力を少なくし、振動板側電極と支柱との間に応力集中を起こすことを防ぐという目的を、振動板側電極を、支柱中に延長形成する構造、もしくは支柱間に延長形成する構造とすることで、製造方法に負荷を掛けることなく実現した。
本発明の流体駆動装置に係る一第1実施例を、図1によって説明する。図1(1)は平面レイアウト図の一部を示し、(2)は(1)中のA−A線における概略構成断面を示し、図1(3)は図1(1)中のB−B線における概略構成断面を示すものである。なお、図1(1)と図1(2)、(3)図の縮尺は必ずしも一致させていない。また、流体駆動装置は並列に配置されるが、図面では一つの流体駆動装置に着目して、以下の説明を行う。
図1に示すように、表面が少なくとも絶縁層により形成された基板11上には導電体薄膜からなるもので他の流体駆動装置(図示せず)と共通に用いられる基板側電極12が形成されている。上記基板側電極12上には第1絶縁膜13が形成されている。この第1絶縁膜13上に空間31が形成されるように第2絶縁膜14が形成されている。したがって、上記空間31は、平面的に形成した第1絶縁膜と立体的に形成された第2絶縁膜14によって構成されるもので、ほぼ直方体形状の空間であって、その空間31の側部に入りこむようにかつ櫛歯状に第2絶縁膜14を含む支柱21が形成されているものである。なお、上記第1絶縁膜13および第2絶縁膜14は、後に説明する振動板側電極が撓んだ際に上記基板側電極12に接触するのを避けるための絶縁膜である。
上記第2絶縁膜14上には上記空間31に対して第2絶縁膜14を介して各独立に駆動される振動板側電極15が形成されている。この振動板側電極15は平面視(平面レイアウト図上方から見た場合)では矩形(方形もしくは長方形)に形成されていて、支柱形成領域では上記空間の側壁に沿って、かつ櫛歯状に形成される支柱21側壁にそって形成されているもので、支柱21の底部の一部に延長形成されていてもよいが、支柱21の底部全面に形成されることは静電容量の増加を招いて消費電力が大きくなるので好ましくない。このように、振動板側電力15は、長方形の電極を基本とし、空間31の側部にそって櫛歯のごとく形成される支柱中に延長形成されている。また、隣接する振動板側電極15間にリークが生じないようにするため、振動板側電極15は互いに独立して形成されている。
上記第2絶縁膜14上には上記振動板側電極15を被覆する第3絶縁膜16が形成されている。さらに上記第3絶縁膜16上には流体に圧力変化を与えるもので、各独立に駆動される振動板側電極11を一体に有した複数の振動板17が並列配置され、各振動板17を両持ち梁で支持するように支柱21が基板11上、実質第1絶縁膜13上に形成されて構成されている。さらに振動板17を被覆するように第3絶縁膜16上には第4絶縁膜18が形成されている。上記第3絶縁膜16は、振動板側電極15に対して振動板17の応力を緩和する目的に形成されるものであり、応力緩和の必要がない場合には、省略することもできる。以上説明したように、上記支柱21は、上記空間31側部に入りこむように、櫛歯状に形成された支柱形成領域に第2絶縁膜14と振動板側電極15と第3絶縁膜16と振動板17と第4絶縁膜18とによって形成されている。
上記振動板17は、図示の例では短冊状に形成され、振動板17の側部に沿って夫々所定間隔(支柱間ピッチ)を置いて複数の支柱21が形成されている。なお、この所定間隔(支柱間ピッチ)は2μm以上、10μm以下が好ましく、5μmが最適である。隣り合う振動板17は支柱21を介して連続して形成され、かつ支柱21も振動板17を含んで形成されている。したがって、振動板17と基板側電極12間の空間31は、並列する複数の振動板17の間で連通されている。各振動板17間を連通する全体の空間31は、密閉空間になるように形成されている。
上記各振動板17の支柱21の近傍、本実施例では1つの振動板17の側部に沿う各支柱21間には、後述する製造工程で犠牲層をエッチング除去するための気体または液体を導入するための開口部(図示せず)が形成されている。犠牲層をエッチング除去した後は、開口部は所要の部材により閉塞される。
上記基板11は、例えばシリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)などの半導体基板を用いることができ、その上に絶縁膜(図示せず)を形成したものである。したがって、基板11は石英基板を含むガラス基板のような絶縁性基板等を用いることもできる。この場合には、基板表面に絶縁膜を形成する必要はない。本実施例では基板11に、表面にシリコン酸化膜等による絶縁膜を形成したシリコン基板を用いた。
上記基板側電極12は、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜、金属膜(例えば白金(Pt)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、金(Au)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)等)、ITO(Indium Tin Oxide)膜等で形成される。その成膜方法、蒸着法、気相成長法、スパッタリング法等の種々の成膜方法を用いることができる。また、選択酸化により、基板側電極パターンを形成後、B+、P+、B+と打ち込み、p−Well上にチャネルストップ層を形成後、砒素(As)を打ち込みn+拡散層電極を形成することも可能である。同様にn−Well上にp+拡散層電極を形成することも可能である。本実施例では不純物ドープの多結晶シリコン膜で形成した。
上記振動板側電極15は、上記基板側電極12と同様の材料、成膜方法で形成することができる。すなわち、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜、金属膜(例えば白金(Pt)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、金(Au)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)等)、ITO(Indium Tin Oxide)膜等で形成されることができる。その成膜方法、蒸着法、気相成長法、スパッタリング法等の種々の成膜方法を用いることができる。本実施例では、振動板側電極15は不純物ドープの多結晶シリコン膜で形成した。
振動板側電極15は、第3絶縁膜16を介して振動板17に接合され、且つ振動板17の折曲された下面凹部内に挿入されるように形成され、かつ、空間31の側壁側に延長形成されている。振動板17は、例えば絶縁膜で形成され、特に引っ張りの応力が発生し振動板としての反発力が高いシリコン窒化膜(SiN膜)で形成するのが好ましい。また振動板17の上面には第4絶縁膜18が形成され、この第4絶縁膜18は例えばシリコン酸化膜で形成される。また、第2絶縁膜14、第3絶縁膜16は、例えばシリコン酸化膜で形成することができる。したがって、振動板は、本実施例では実質的に、第2絶縁膜14、振動板側電極15、第3絶縁膜16、振動板17、第4絶縁膜18で構成される。
上記構成の流体駆動装置1は、基板側電極12と振動板側電極15との間に電圧を印加することにより振動板18を振動させ、振動板17上の流体に圧力変化を与えてその流体を移動させるものである。
本発明の流体駆動装置1は、振動板側電極15は支柱21中を通り支柱21底部の一部に達するように延長形成されているため、支柱21底部全体に至るように振動板側電極15を形成した構成よりも振動板17の変形に寄与しない支柱21底部に溜まる電荷量が少なくなり、電力が無駄に消費される量が低減される。また振動板17の強度は、支柱21に掛からないように振動板側電極15を形成した構成よりも、振動板側電極15の膜厚分だけ肉厚となるために支柱21は強固になるという利点がある。また、上記構成の流体駆動装置1の電極に30Vを印加したときのチャージ密度および分布荷重61kPaを印加したときの変形量を調べた。その結果、チャージ密度は4.4fFであり、変形量は13nmであった。一方、従来構造のように、振動板側電極を支柱の外側に設けた構成では、チャージ密度は1.7fFと少ないが、変形量は186nmと非常に大きくなり、振動板がやわらかくなりすぎ、反発力が不十分となった。また振動板側電極を支柱の底部全面まで延長形成した構成では、チャージ密度は5.1fFと非常に大きくなり、消費電力の無駄が多くなったが、変形量は13nmと少なかった。このように、本発明の流体駆動装置1は、チャージ密度をあまり増加させずに、少ない変形量とすることができた。
本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第1実施例を、図2〜図12の製造工程図によって説明する。なお、図2〜図12の製造工程図は、主として前記図1(1)に示した平面レイアウト図に示したA−A線断面およびB−B線断面と同様な位置における断面構造を示す。なお、図4では、犠牲層パターンの平面レイアウト図も併せて示した。
図2に示すように、表面が少なくとも絶縁性の基板11を用意する。この基板11は、例えば本実施例ではシリコン基板上に絶縁膜、例えばシリコン酸化膜を形成した基板を用いた。上記基板11上に共通の基板側電極12を形成する。基板側電極12は、本実施例では、例えば化学的気相成長(CVD)法によりアモルファスシリコン膜を成膜した後、不純物として例えば燐(P)をドーピングする。その後、熱処理によってドーピングした不純物を活性化し、導電性を有する電極として形成した。これにより多結晶シリコンの基板側電極12が形成される。
上記基板側電極12は、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜で形成したが、例えば金属膜(例えば白金(Pt)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、金(Au)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)等)、ITO(Indium Tin Oxide)膜等で形成することもできる。その成膜方法、蒸着法、気相成長法、スパッタリング法等の種々の成膜方法を用いることができる。また、選択酸化により、基板側電極パターンを形成後、B+、P+、B+と打ち込み、p−Well上にチャネルストップ層を形成後、砒素(As)を打ち込みn+拡散層電極を形成することも可能である。同様にn−Well上にp+拡散層電極を形成することも可能である。
次に、図3に示すように、基板側電極12の表面上に第1絶縁膜13を形成する。第1絶縁膜13は、例えば1000℃程度の高温の減圧CVD法または熱酸化法により形成することができる。この第1絶縁膜13は、基板側電極11の保護膜、後述する犠牲層をエッチングするエッチング液またはエッチングガスに対して耐性のある膜、さらに振動板と基板側電極が接近した際の放電防止、振動板が基板側電極11に当接した場合のショート防止等の機能を有することが求められる。第1絶縁膜13としては、例えば、六フッ化イオウ(SF6)もしくは四フッ化炭素(CF4)、二フッ化キセノン(XeF2)によるエッチングガスを用いるときは酸化シリコン(SiO2)膜とし、例えばフッ酸によるエッチング液を用いるときは窒化シリコン(SiN)膜とすることができる。次に、第1絶縁膜13の全面上に犠牲層41を形成する。犠牲層41として、本実施例では多結晶シリコン膜をCVD法より堆積する。
次に、図4に示すように、通常のリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて、後に形成する振動板を支える支柱(いわゆるアンカー)を形成すべき部分(図示はしないが補助支柱を形成する場合にはその補助支柱に対応する部分も含む)の犠牲層41を選択的にエッチング除去し開口部42を形成して、犠牲層パターン43を形成する。すなわち、一つの犠牲層パターン43は、基本的には直方体形状に形成され、支柱が形成される領域は櫛歯形状に除去されて、その除去部分が上記開口部42となり、隣接する流体駆動装置の空間を形成するための犠牲層パターン43と連通する領域は犠牲層41によって櫛歯形状に形成されている。なお、この犠牲層41のエッチングは、櫛歯形状に形成する部分があるため、高精度な加工ができるドライエッチングが好ましい。
次に、図5に示すように、上記第1絶縁膜13上に、上記犠牲層パターン43の表面を被覆する第2絶縁膜14を形成する。この第2絶縁膜14は、第1絶縁膜13と同様に犠牲層41をエッチングするエッチング液またはエッチングガスに対して耐性を有する膜で形成する。本実施例では多結晶シリコン膜による犠牲層41を例えば、六フッ化イオウ(SF6)もしくは四フッ化炭素(CF4)、二フッ化キセノン(XeF2)を用いてエッチング除去するので、第2絶縁膜14としてシリコン酸化膜(SiO2膜)を熱酸化またはCVDにより形成する。また、上記第1、第2絶縁膜13、14は、振動板側電極の保護、振動板と基板側電極12が接近した際の放電防止、振動板が基板側電極12に当接した場合のショート防止等の機能を有することが求められる。また、フッ酸により、酸化シリコン(SiO2膜)犠牲層をエッチングするように犠牲層のエッチャントで基板側電極がエッチングされない場合で、かつ第2絶縁膜14のみでも十分な耐圧が確保できる場合は第1絶縁膜を省略することが可能である。
次に、図6に示すように、上記第2絶縁膜14上に各独立した振動板側電極15を形成する。振動板側電極15は、本実施例では、例えば化学的気相成長(CVD)法によりアモルファスシリコン膜を成膜した後、不純物として例えば燐(P)をドーピングする。その後、熱処理によってドーピングした不純物を活性化し、導電性を有する電極として形成した。これにより多結晶シリコンの振動板側電極15が形成される。振動板側電極15は支柱の中にも形成するため、犠牲層パターン43上方および犠牲層パターン43の側壁側および支柱形成領域の底部の一部に第2絶縁膜14を介して形成される。本実施例では、支柱底部の一部にも振動板側電極15が延長形成されているが、側壁部分のみに延長形成する構成でもよい。
上記振動板側電極15は、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜で形成したが、例えば金属膜(例えば白金(Pt)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、金(Au)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)等)、ITO(Indium Tin Oxide)膜等で形成することもできる。その成膜方法、蒸着法、気相成長法、スパッタリング法等の種々の成膜方法を用いることができる。
次に、図7に示すように、上記振動板側電極15を被覆する第3絶縁膜16を形成する。この第3絶縁膜16は、例えば振動板側電極15の表面を熱酸化してシリコン酸化(SiO2)膜で形成してもよく、または化学的気相成長(CVD)法等によって酸化シリコンを堆積して形成してもよい。上記第3絶縁膜16は、振動板側電極15に対して後に形成する振動板17の応力を緩和する目的に形成されるものであり、応力緩和の必要がない場合には、省略することもできる。
次に、図8に示すように、第3絶縁膜16上の全面に流体に圧力変化を与える振動板17を形成する。上記振動板17は、例えば絶縁膜で形成され、特に引っ張りの応力が発生し振動板としての反発力が高いシリコン窒化膜(SiN膜)で形成するのが好ましい。その成膜方法としては、例えば減圧CVD法が挙げられる。上記のように振動板17をシリコン窒化膜(SiN膜)で形成することにより、振動板17は引っ張りの応力を有するものとなり、かつ反発力の高いものとなるので、振動板として好都合なものとなる。
次に、図9に示すように、振動板17を被覆する第4絶縁膜18を形成する。この第4絶縁膜18は例えばシリコン酸化膜で形成される。この絶縁膜18としては、例えば流体として、インク、薬液、その他の液体を用いるときにはその液体接触面に、親水性の絶縁膜18を形成する。流体として気体を用いるときは気体に対して耐性のある絶縁膜18を形成する。犠牲層パターン43のエッチングに際して六フッ化イオウ(SF6)もしくは四フッ化炭素(CF4)、二フッ化キセノン(XeF2)ガスを用いるときは、このエッチングガスに対して耐性もある酸化膜(例えばシリコン酸化膜)で絶縁膜18を形成することが好ましい。
シリコン窒化膜による振動板17は第3絶縁膜16と第4絶縁膜18により挟まれる構成となっているが、この構成は引張り応力を有するシリコン窒化膜と圧縮応力を有するシリコン酸化膜との積層構造を形成する場合には振動板の反りを防ぐ上で有効である。シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層構造では引張りと圧縮応力の相乗効果により、振動板が大きく凹状になってしまい振動板の変位量が不足する。シリコン窒化膜の両側をシリコン酸化膜で覆うことでこの反りを緩和することができる。したがって、振動板は、本実施例では実質的に、第2絶縁膜14、振動板側電極15、第3絶縁膜16、振動板17、第4絶縁膜18で構成される。
また、支柱21は、上記犠牲層パターン43の側部側に入りこむように、櫛歯状に形成された支柱形成領域に第2絶縁膜14と振動板側電極15と第3絶縁膜16と振動板17と第4絶縁膜18とによって形成される。
次に、図10に示すように、支柱21の近傍に第4絶縁膜18、振動板17、第3絶縁膜16、第2絶縁膜14等を貫通して犠牲層パターン43が露出するように開口部44を形成する。この開口部44は、犠牲層パターン43をエッチング除去する際の抜き孔となるものであり、例えば反応性イオンエッチング(RIE)などの異方性ドライエッチングで形成することができる。なお、この開口部は2μm角の方形以下で十分であり、小さいほど閉塞しやすい。ドライエッチングの場合、0.5μm角の方形でも十分犠牲層エッチングが可能であることが確認した。さらに本例では、薄い振動板17を用いた場合、振動板17自体の反発力を高めるために、振動板17の中央部直下に補助支柱(いわゆるポスト)(図示せず)を支柱21と同時に形成することも可能である。
次に、図11に示すように、開口部44を通じてエッチング液またはエッチングガスを導入し、本実施例では六フッ化イオウ(SF6)もしくは四フッ化炭素(CF4)、二フッ化キセノン(XeF2)ガスを導入して犠牲層パターン43〔前記図10参照〕をエッチング除去し、振動板側電極15を一体に有する振動板17と基板側電極12との間に空間31を形成する。この場合、開口部44が振動板17の長辺に沿って複数形成され、開口部44を通して振動板17の短辺に沿う方向にエッチングが進められるので、短時間でのエッチングが可能になる。犠牲層パターン43として多結晶シリコンのようなシリコンを使用した場合には六フッ化イオウ(SF6)もしくは四フッ化炭素(CF4)、二フッ化キセノン(XeF2)ガスによりエッチング除去することができる。犠牲層パターン43としてシリコン酸化膜(SiO2膜)を使用した場合には、フッ酸のエッチング液によりエッチング除去することができる。犠牲層パターン43をエッチング液で除去したときには乾燥処理を行う。この結果、犠牲層パターン43を除去した領域に空間31を形成するとともに、この空間31側部に形成された支柱形成領域に第2絶縁膜14、振動板側電極15、第3絶縁膜16、振動板17および第4絶縁膜18とによって支柱形成領域に支柱21が形成される。
次に、図12に示すように、上記開口部44を封止部材45によって封止する。封止にはアルミニウム(Al)などの金属スパッタリング法による封止も可能であるが、振動室となる空間31が減圧になるため振動板17が凹状になり、振動板17の支柱21(もしくは補助支柱)の近傍に応力が常にかかる。また凹状となることにより振動板17の可動範囲は狭くなる。この点を考慮して、例えばボロン・リン・シリケートガラス(BPSG)膜を成膜した後、リフロー処理により開口部44を埋める方法を採ることもできる。リフロー処理の際、窒素(N2)加圧雰囲気で行うことにより振動室となる空間31の圧力を所望の値にすることが可能になる。また、後述の圧力室を形成する部材の粘性を利用して開口部44を塞ぐこともできる。このようにして、流体駆動装置1が製造される。
本発明の流体駆動装置1の製造方法は、犠牲層パターン43上方および犠牲層パターン43の側壁側および支柱形成領域の底部の一部に第2絶縁膜14を介して振動板側電極15を形成する工程を備えているため、振動板側電極15は支柱21中を通り支柱21底部の一部に達するように延長形成されるので、支柱21底部全体にわたるように振動板側電極を形成した構成よりも振動板17の変形に寄与しない支柱21底部に溜まる電荷量が少なくなり、電力が無駄に消費される量が低減される構成に形成することができる。また振動板17の強度は支柱21に掛からないように振動板側電極を形成した構成よりも振動板側電極15の膜厚分だけ肉厚となるため、支柱21は強固となるように構成することができるという利点がある。
次に、本発明の静電駆動流体吐出装置に係る第1実施例を、図13の概略構成斜視図および図14の概略構成断面図によって説明する。この実施例では、一例として、本発明の流体駆動装置を用いた静電駆動流体吐出装置の一例として静電ヘッドを説明する。
まず、図13に示すように、本実施の形態に係る静電駆動流体吐出装置(静電ヘッド)1は、静電気力により駆動(振動)する複数の振動板17を高密度に並列配置してなる流体駆動装置2と、その各振動板17上に対応する位置にそれぞれ流体61(矢印で示す)が溜められる圧力室(いわゆるキャビティ)22および流体61を外部に吐出する吐出部53、本例ではノズル(流体として液体を用いるので)が形成された隔壁構体54を備えた、いわゆる流体供給部55とから成る。また、図面に示した構成では、支柱(アンカー)21間に補助支柱(ポスト)23が形成された構成を示した。
また、図14に示すように、本発明の流体駆動装置1に対し、振動板17を支持する支柱21に対応する位置に流体供給部55の隔壁52が形成されるように、圧力室51およびノズル53を有した隔壁構体が形成されている。つまり流体供給部55が配置される。圧力室51は流体の供給路(図示せず)に連通している。
次に、上記静電駆動流体吐出装置2の動作を、前記図15を用いて説明する。なお、下記の説明において前記図1、図13、図14等によって説明した構成部品と同様な下記構成部品には同一符号を付与して説明する。
図15(1)に示すように、流体駆動装置1において、基板側電極12と振動板側電極15間に所要の電圧を印加すると、静電引力が発生して振動板側電極15を有する振動板17が基板側電極12の側にたわむ。逆に、基板側電極12および振動板側電極15間への電圧印加を開放すると、図15(2)に示すように、振動板17は静電力から開放され、自身の復元力により減衰振動する。この振動板17の上下駆動による圧力室51の容積変動で、圧力室51内の流体61がノズル53から外部に吐出され、また圧力室51内へ流体61が供給される。振動板17が基板側電極12の側にたわむと、空間31が閉空間の場合にその振動板17と基板側電極12との間の空気は圧縮されるために振動板17のたわみを阻害しようとするが、支柱21(補助支柱23)での支持構造であるので、隣接する振動板17下の空間31に圧縮された空気を逃がすことができ、十分に振動板17をたわませることができる。
次に、本発明の静電駆動流体吐出装置の製造方法に係る第1実施例を、図16、図17の製造工程図によって説明する。なお、図16、図17の工程図は、前記図1(1)に示した平面レイアウト図に示したA−A線断面およびB−B線断面と同様な位置における断面構造を示す。
前記図2〜図12によって説明した製造方法により流体駆動装置1を製造した後、図16に示すように、流体駆動装置1上に、隔壁形成膜を成膜する。この隔壁形成膜は、例えば光硬化性樹脂材料、例えば感光性を有するエポキシ樹脂材料で形成することができる。その後、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、上記隔壁形成膜をパターニングし、流体を溜める圧力室(いわゆるチャンバー)51およびこの圧力室51に連通する流体の供給流路(図示せず)を構成する隔壁52(52A)を形成する。すなわち、振動板17上に圧力室51を形成し、例えば隣接する流体駆動装置1の支柱21間上に圧力室51を構成するための隔壁52を形成する。
次に、図17に示すように、各圧力室51の上部を閉塞するように、吐出部(例えばノズル)53を有する隔壁52(52B)を上記隔壁52Aの上端面に接合もしくは接着する。この隔壁52Bは、例えばシート状体(いわゆるノズルシート)からなり、例えば、ニッケル、ステンレスなどの金属、またはSiウェーハなどの所要の材料で形成することができる。上記説明した工程を経て、本発明の静電駆動流体吐出装置2を得る。
なお、上記光硬化性樹脂の粘性を調節することで、前記図12によって説明した振動板17の開口部44を金属スパッタリングによって封止部材45を形成せずに、この光硬化性樹脂を用いて封止部材45を形成して封止することができる。
本実施例に係る流体駆動装置1によれば、振動板17を静電気力によりたわませ、その復元力を駆動力とすることにより、微小流体を精度良く制御して供給することが可能になる。振動板17の中間部の直下に補助支柱23を設けるときは、振動板17を薄くしても、または振動板17の短辺幅を長くしても、振動板17の支柱21間の長さが見かけ上短くなり、振動板17の反発力を大きくできるので必要な駆動力が得られる。
振動板17をこれと一体の複数の支柱21により支持し、支柱21の近傍に犠牲層パターン43をエッチングする際のエッチャント導入用の開口部44を設けた構成とすることにより、長辺約0.5mm〜3mm、短辺約15μm〜100μmの振動板17と基板側電極12間の空間31の形成において、振動板17下の犠牲層パターン43を除去することにより形成される空間31を短辺側に向かってエッチング形成することができるため、短時間でのエッチングが可能となるとともに、各隣り合う振動板17下の空間31を同時に、かつ精度良く形成することを可能にする。したがって、流体に対する駆動力を確保して高密度化を可能にした流体駆動装置1を提供することができる。
下部の基板側電極12を共通電極とし、上部の振動板側電極15を複数の独立電極として形成することにより、振動板17下面を平らに形成することができる。下部の基板側電極12を個別にした場合は、電極の厚さに起因する段差が振動板17の段差となって現れるため、振動板17の引張り応力がその段差で緩和されてしまい、引張り応力が有効に働かない。一方、窒化シリコン(SiN)膜による振動板17と多結晶シリコン(Si)からなる振動板側電極15は、振動板17の段差部によって形成された下面側に第3絶縁膜16を介して振動板側電極15が密着して配置されているので、振動板17に段差部があても振動板17の張力が段差部で吸収されることがない。
なお、窒化シリコン(SiN)膜による振動板17と多結晶シリコン(Si)からなる振動板側電極15の上下関係を入れ替えた場合、すなわち窒化シリコン膜による振動板17を先に形成し、その上に多結晶シリコンの振動板側電極15を形成した場合、振動板17が平坦にできるが、基板側電極12と振動板側電極15との間に印加された電圧は比誘電率の高いSiN膜にも分配されるため、振動板17下面と基板側電極12上面の空間31に働く実効電圧が低下し、それにつれて静電引力が低下し、振動板17の変位量も低下するため、低消費電力駆動を目指す場合に不利となる。
圧力室51に供給される流体61が液体の場合、液体が接する部分が導体であると液体61に導体表面より気泡ができたり、導体表面が腐食することがあるが、本実施例では振動板側電極15上に振動板17があり、振動板17の表面が第4絶縁膜18で被覆されているので、その様な問題は発生しない。
また、流体61が液体の場合、振動板17の表面に親水性膜の第4絶縁膜18を形成することにより、圧力室51内への液体61の流入を円滑に行わせることができる。また、流体61が気体の場合には、振動板17の表面に気体に対して耐性のある第4絶縁膜18を形成することにより、振動板17が気体で侵されることがない。
本実施例に係る流体駆動装置1の製造方法によれば、犠牲層41、振動板17を気相形成することにより、次のような効果を奏する。電極間間隔の均一性、振動板17の膜厚の均一性が高くなり、各振動板17間の動作電圧のバラツキが小さくなる。振動板17の表面の平坦度が高くなる。電極間隔、振動板17の膜厚の制御が容易になり、成膜時間、温度により所望の膜厚の振動板17を容易に作ることができる。一般の半導体プロセスで容易に作成することができるので、量産性にも優れる。
支柱21の近傍に開口部44を形成し、この開口部44を通して犠牲層パターン43をエッチング除去するので、精度良く振動板17と基板側電極12間の空間31を形成することができる。開口部44は振動板17の長手方向に沿って複数形成されるので、犠牲層パターン43のエッチングは振動板17の短辺方向になされ、エッチング時間の短縮が図れる。
本実施例に係る静電駆動流体吐出装置2によれば、上述の流体駆動装置1を備えることにより、流体61の吐出部53、本実施例ではノズルを高密度に配置できると共に、高い駆動力で微小量の流体61を精度良く制御して供給することができる。
静電駆動流体吐出装置2は、圧力室51として、高圧力室、中圧力室および低圧力室が複数設けられ、各圧力室51を連結し、各圧力室51間に逆流防止弁を配置して圧力差で流体を流すようにした構成のものも含む。その一例を図18によって説明する。図18では、図18(1)に平面図を示し、図18(2)に断面図を示し、図18(3)、(4)に動作を説明する断面図を示す。
図18(1)、(2)に示すように、静電駆動流体吐出装置2は、本発明の流体駆動装置1を備え、流体駆動装置1のそれぞれ上部に圧力室51が設けられていて、これらが複数設けられているものである。上記圧力室51は、例えば高圧力室、中圧力室および低圧力室が設けられ、各圧力室51は流路71、72によって連結され、各圧力室51間には逆流防止弁75、76が配置されている。この逆流防止弁75、76は、下流側を支点として開閉するものである。図面中の矢印は流体の流れる方向を示す。
上記静電駆動流体吐出装置2は、図18(3)に示すように、流体駆動装置1において、基板側電極12と振動板側電極15間に所要の電圧を印加すると、静電引力が発生して振動板側電極15を有する振動板17が基板側電極12の側にたわむ。逆に、基板側電極12および振動板側電極15間への電圧印加を開放すると、図18(4)に示すように、振動板17は静電力から開放され、自身の復元力により減衰振動する。この振動板17の上下駆動により圧力室51が容積変動を起こす。図18(3)に示すように、圧力室51の容積が拡大されると、圧力室51は減圧されるので、下流側に対して負圧状態となり逆流防止弁75は開放状態となる。一方、上流側に対しても負圧状態となるので逆流防止弁76は閉塞される。そして、図18(4)に示すように、圧力室51の容積が縮小されると、圧力室51は加圧されるので、下流側に対して高圧状態となり逆流防止弁75は閉塞状態となり、一方、上流側に対しても高圧状態となるので逆流防止弁76は開放される。このようにして、圧力室51の前後に圧力差を生じさせることで流体61を矢印方向に送給することができる。
静電駆動流体吐出装置12は、図示はしないが、流体として気体を用いるときは、基本的に圧力室51の外部への吐出口に弁を設けるようにして構成することができる。
本発明では、貼り合わせを用いないサーフェスマイクロマシニングにより、振動板17を含む流体駆動装置1、流体の圧力室51および吐出部(例えばノズル)53を有する隔壁構体54から成る静電駆動流体吐出装置12を製造方法することが可能になる。支柱21の近傍に設けた開口部44より犠牲層パターン43をエッチング除去する工程を含めて、標準的な半導体プロセスを利用できるので、流体駆動装置1、静電駆動流体吐出装置2のコスト低減が図れる。
なお、流体駆動装置1上に、別途形成した吐出部(例えばノズル)53、圧力室51および流体供給流路(図示せず)を有する隔壁構体54を貼り合わせて、静電駆動流体吐出装置2を製造することもできる。また開口部44としては、例えば図19に示すように、1つの支柱21の近傍に複数形成することもできる。図面では、支柱21の長手方向両側に2個ずつ、短手方向に1個ずつ形成されているが、その個数は適宜選択できる。また、形成位置についても適宜選択できる。また、支柱21、補助支柱23は、振動板17、振動板側電極15および第2絶縁膜14、第3絶縁膜16、第4絶縁膜18を構成する材料の一部で形成することができる。
次に、本発明の流体駆動装置に係る第2実施例を、図20によって説明する。この第2実施例の流体駆動装置は、前記第1実施例で説明した流体駆動装置において、振動板側電極の構成が異なるだけである。よって、以下の説明においては、第1実施例と同様なる構成部品には同一符号を付与した。また、図20(1)は平面レイアウト図の一部を示し、図20(2)は図20(1)中のA−A線における概略構成断面を示し、図20(3)は図20(1)中のB−B線における概略構成断面を示すものである。なお、図20(1)と図20(2)、(3)の縮尺は必ずしも一致させていない。また、流体駆動装置は並列に配置されるが、図面では一つの流体駆動装置に着目して、以下の説明を行う。
図20に示すように、表面が少なくとも絶縁層により形成された基板11上には導電体薄膜からなるもので他の流体駆動装置(図示せず)と共通に用いられる基板側電極12が形成されている。上記基板側電極12上には第1絶縁膜13が形成されている。この第1絶縁膜13上に空間31が形成されるように第2絶縁膜14が形成されている。したがって、上記空間31は、平面的に形成した第1絶縁膜と立体的に形成された第2絶縁膜14によって構成されるもので、ほぼ直方体形状の空間であって、その空間31の側部に入りこむようにかつ櫛歯状に第2絶縁膜14を含む支柱21が形成されているものである。なお、上記第1絶縁膜13および第2絶縁膜14は、後に説明する振動板側電極が撓んだ際に上記基板側電極12に接触するのを避けるための絶縁膜である。
上記第2絶縁膜14上には上記空間31に対して第2絶縁膜14を介して各独立に駆動される振動板側電極15が形成されている。この振動板側電極15は平面視(平面レイアウト図上方から見た場合)では矩形(方形もしくは長方形)に形成されていて、支柱形成領域間に延長形成されている。したがって、振動板側電極15は、支柱形成領域間に櫛歯状に形成されている。このように、振動板側電力15は、長方形の電極を基本とし、櫛歯のごとく支柱形成領域間に延長形成されている。また、隣接する振動板側電極15間にリークが生じないようにするため、振動板側電極15は互いに独立して形成されている。
上記第2絶縁膜14上には上記振動板側電極15を被覆する第3絶縁膜16が形成されている。さらに上記第3絶縁膜16上には流体に圧力変化を与えるもので、各独立に駆動される振動板側電極11を一体に有した複数の振動板17が並列配置され、各振動板17を両持ち梁で支持するように支柱21が基板11上、実質第1絶縁膜13上に形成されて構成されている。さらに振動板17を被覆するように第3絶縁膜16上には第4絶縁膜18が形成されている。上記第3絶縁膜16は、振動板側電極15に対して振動板17の応力を緩和する目的で形成されるものであり、応力緩和の必要がない場合には、省略することもできる。以上説明したように、上記支柱21は、上記空間31側部に入りこむように、櫛歯状に形成された支柱形成領域に第2絶縁膜14と振動板側電極15と第3絶縁膜16と振動板17と第4絶縁膜18とによって形成されている。
上記振動板17は、図示の例では短冊状に形成され、振動板17の側部に沿って夫々所定間隔(支柱間ピッチ)を置いて複数の支柱21が形成されている。なお、この所定間隔(支柱間ピッチ)は2μm以上、10μm以下が好ましく、5μmが最適である。隣り合う振動板17は支柱21を介して連続して形成され、かつ支柱21も振動板17を含んで形成されている。したがって、振動板17と基板側電極12間の空間31は、並列する複数の振動板17の間で連通されている。各振動板17間を連通する全体の空間31は、密閉空間になるように形成されている。
上記各振動板17の支柱21の近傍、本実施例では1つの振動板17の側部に沿う各支柱21間には、後述する製造工程で犠牲層をエッチング除去するための気体または液体を導入するための開口部(図示せず)が形成されている。犠牲層をエッチング除去した後は、開口部は所要の部材により閉塞される。
上記基板11は、例えばシリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)などの半導体基板を用いることができ、その上に絶縁膜(図示せず)を形成したものである。したがって、基板11は石英基板を含むガラス基板のような絶縁性基板等を用いることもできる。この場合には、基板表面に絶縁膜を形成する必要はない。本実施例では基板11に、表面にシリコン酸化膜等による絶縁膜を形成したシリコン基板を用いた。
上記基板側電極12は、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜、金属膜(例えば白金(Pt)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、金(Au)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)等)、ITO(Indium Tin Oxide)膜等で形成される。その成膜方法、蒸着法、気相成長法、スパッタリング法等の種々の成膜方法を用いることができる。また、選択酸化により、基板側電極パターンを形成後、B+、P+、B+と打ち込み、p−Well上にチャネルストップ層を形成後、砒素(As)を打ち込みn+拡散層電極を形成することも可能である。同様にn−Well上にp+拡散層電極を形成することも可能である。本実施例では不純物ドープの多結晶シリコン膜で形成した。
上記振動板側電極15は、上記基板側電極12と同様の材料、成膜方法で形成することができる。すなわち、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜、金属膜(例えば白金(Pt)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、金(Au)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)等)、ITO(Indium Tin Oxide)膜等で形成されることができる。その成膜方法、蒸着法、気相成長法、スパッタリング法等の種々の成膜方法を用いることができる。本実施例では、振動板側電極15は不純物ドープの多結晶シリコン膜で形成した。
振動板側電極15は、第3絶縁膜16を介して振動板17に接合され、且つ振動板17の折曲された下面凹部内に挿入されるように形成され、かつ、空間31の側壁側に延長形成されている。振動板17は、例えば絶縁膜で形成され、特に引っ張りの応力が発生し振動板としての反発力が高いシリコン窒化膜(SiN膜)で形成するのが好ましい。また振動板17の上面には第4絶縁膜18が形成され、この第4絶縁膜18は例えばシリコン酸化膜で形成される。また、第2絶縁膜14、第3絶縁膜16は、例えばシリコン酸化膜で形成することができる。したがって、振動板は、本実施例では実質的に、第2絶縁膜14、振動板側電極15、第3絶縁膜16、振動板17、第4絶縁膜18で構成される。
上記構成の流体駆動装置3は、基板側電極12と振動板側電極15との間に電圧を印加することにより振動板18を振動させ、振動板17上の流体に圧力変化を与えてその流体を移動させるものである。
本発明の流体駆動装置3は、振動板側電極15は支柱21中を通り支柱21底部の一部に達するように延長形成されているため、支柱21底部全体に至るように振動板側電極15を形成した構成よりも振動板17の変形に寄与しない支柱21底部に溜まる電荷量が少なくなり、電力が無駄に消費される量が低減される。またまた振動板17の強度は支柱21に掛からないように振動板側電極を形成した構成よりも強固になるという利点がある。さらに、上記構成の流体駆動装置3の電極に30Vを印加したときのチャージ密度および分布荷重61kPaを印加したときの変形量を調べた。その結果、チャージ密度は2.7fFであり、変形量は88nmであった。一方、従来構造のように支柱内に振動板側電極を延長形成せず、チャージ密度は1.7fFと少ないが、変形量は186nmと非常に大きくなり、振動板を振動させた時に振動板が下面に接触し、振動が円滑に起こらない状態となった。このように、本発明の流体駆動装置3は、チャージ密度をあまり増加させずに、少ない変形量とすることができた。
本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第2実施例を、図21〜図31の製造工程図によって説明する。なお、図21〜図31の製造工程図は、主として前記図20(1)に示した平面レイアウト図に示したA−A線断面およびB−B線断面と同様な位置における断面構造を示す。なお、図23では、犠牲層パターンの平面レイアウト図も併せて示した。
図21に示すように、表面が少なくとも絶縁性の基板11を用意する。この基板11は、例えば本実施例ではシリコン基板上に絶縁膜、例えばシリコン酸化膜を形成した基板を用いた。上記基板11上に共通の基板側電極12を形成する。基板側電極12は、本実施例では、例えば化学的気相成長(CVD)法によりアモルファスシリコン膜を成膜した後、不純物として例えば燐(P)をドーピングする。その後、熱処理によってドーピングした不純物を活性化し、導電性を有する電極として形成した。これにより多結晶シリコンの基板側電極12が形成される。
上記基板側電極12は、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜で形成したが、例えば金属膜(例えば白金(Pt)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、金(Au)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)等)、ITO(Indium Tin Oxide)膜等で形成することもできる。その成膜方法、蒸着法、気相成長法、スパッタリング法等の種々の成膜方法を用いることができる。また、選択酸化により、基板側電極パターンを形成後、B+、P+、B+と打ち込み、p−Well上にチャネルストップ層を形成後、砒素(As)を打ち込みn+拡散層電極を形成することも可能である。同様にn−Well上にp+拡散層電極を形成することも可能である。
次に、図22に示すように、基板側電極12の表面上に第1絶縁膜13を形成する。第1絶縁膜13は、例えば1000℃程度の高温の減圧CVD法または熱酸化法により形成することができる。この第1絶縁膜13は、基板側電極11の保護膜、後述する犠牲層をエッチングするエッチング液またはエッチングガスに対して耐性のある膜、さらに振動板と基板側電極が接近した際の放電防止、振動板が基板側電極11に当接した場合のショート防止等の機能を有することが求められる。第1絶縁膜13としては、例えば、六フッ化イオウ(SF6)もしくは四フッ化炭素(CF4)、二フッ化キセノン(XeF2)によるエッチングガスを用いるときは酸化シリコン(SiO2)膜とし、例えばフッ酸によるエッチング液を用いるときは窒化シリコン(SiN)膜とすることができる。次に、第1絶縁膜13の全面上に犠牲層41を形成する。犠牲層41として、本実施例では多結晶シリコン膜をCVD法より堆積する。
次に、図23に示すように、通常のリソグラフィー技術とエッチング技術を用いて、後に形成する振動板を支える支柱(いわゆるアンカー)を形成すべき部分(図示はしないが補助支柱を形成する場合にはその補助支柱に対応する部分も含む)の犠牲層41を選択的にエッチング除去し開口部42を形成して、犠牲層パターン43を形成する。すなわち、一つの犠牲層パターン43は、基本的には直方体形状に形成され、支柱が形成される領域は櫛歯形状に除去されて、その除去部分が上記開口部42となり、隣接する流体駆動装置の空間を形成するための犠牲層パターン43と連通する領域は犠牲層41によって櫛歯形状に形成されている。なお、この犠牲層41のエッチングは、櫛歯形状に形成する部分があるため、高精度な加工ができるドライエッチングが好ましい。
次に、図24に示すように、上記第3絶縁膜13上に、上記犠牲層パターン43の表面を被覆する第2絶縁膜14を形成する。この第2絶縁膜14は、第1絶縁膜13と同様に犠牲層41をエッチングするエッチング液またはエッチングガスに対して耐性を有する膜で形成する。本実施例では多結晶シリコン膜による犠牲層41を例えば、六フッ化イオウ(SF6)もしくは四フッ化炭素(CF4)、二フッ化キセノン(XeF2)を用いてエッチング除去するので、第2絶縁膜14がエッチングストッパとなるように、例えば熱酸化またはCVDによりシリコン酸化膜(SiO2膜)で形成する。またこの第2絶縁膜14には、振動板側電極の保護、振動板と基板側電極12が接近した際の放電防止、振動板が基板側電極12に当接した場合のショート防止等の機能を有することが求められる。また、フッ酸により、酸化シリコン(SiO2膜)犠牲層をエッチングするように犠牲層のエッチャントで基板側電極がエッチングされない場合で、かつ第2絶縁膜14のみでも十分な耐圧が確保できる場合は第1絶縁膜を省略することが可能である。
次に、図25に示すように、上記第2絶縁膜14上に各独立した振動板側電極15を形成する。振動板側電極15は、本実施例では、例えば化学的気相成長(CVD)法によりアモルファスシリコン膜を成膜した後、不純物として例えば燐(P)をドーピングする。その後、熱処理によってドーピングした不純物を活性化し、導電性を有する電極として形成した。これにより多結晶シリコンの振動板側電極15が形成される。振動板側電極15は、支柱形成領域間を含む犠牲層パターン43上に第2絶縁膜14を介して形成される。
上記振動板側電極15は、不純物をドーピングした多結晶シリコン膜で形成したが、例えば金属膜(例えば白金(Pt)、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、金(Au)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)等)、ITO(Indium Tin Oxide)膜等で形成することもできる。その成膜方法、蒸着法、気相成長法、スパッタリング法等の種々の成膜方法を用いることができる。
次に、図26に示すように、上記振動板側電極15を被覆する第3絶縁膜16を形成する。この第3絶縁膜16は、例えば振動板側電極15の表面を熱酸化してシリコン酸化(SiO2)膜で形成してもよく、または化学的気相成長(CVD)法等によって酸化シリコンを堆積して形成してもよい。なお、上記第3絶縁膜16は、振動板側電極15に対して振動板17の応力を緩和する目的で形成されるものであり、応力緩和の必要がない場合には、省略することもできる。
次に、図27に示すように、第3絶縁膜16上の全面に流体に圧力変化を与える振動板17を形成する。上記振動板17は、例えば絶縁膜で形成され、特に引っ張りの応力が発生し振動板としての反発力が高いシリコン窒化膜(SiN膜)で形成するのが好ましい。その成膜方法としては、例えば減圧CVD法が挙げられる。上記のように振動板17をシリコン窒化膜(SiN膜)で形成することにより、振動板17は引っ張りの応力を有するものとなり、かつ反発力の高いものとなるので、振動板として好都合なものとなる。
次に、図28に示すように、振動板17を被覆する第4絶縁膜18を形成する。この第4絶縁膜18は例えばシリコン酸化膜で形成される。この絶縁膜18としては、例えば流体として、インク、薬液、その他の液体を用いるときにはその液体接触面に、親水性の絶縁膜18を形成する。流体として気体を用いるときは気体に対して耐性のある絶縁膜18を形成する。犠牲層パターン43のエッチングに際して六フッ化イオウ(SF6)もしくは四フッ化炭素(CF4)、二フッ化キセノン(XeF2)ガスを用いるときは、このエッチングガスに対して耐性もある酸化膜(例えばシリコン酸化膜)で絶縁膜18を形成することが好ましい。
シリコン窒化膜による振動板17は第3絶縁膜16と第4絶縁膜18により挟まれる構成となっているが、この構成は引張り応力を有するシリコン窒化膜と圧縮応力を有するシリコン酸化膜との積層構造を形成する場合には振動板の反りを防ぐ上で有効である。シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層構造では引張りと圧縮応力の相乗効果により、振動板が大きく凹状になってしまい振動板の変位量が不足する。シリコン窒化膜の両側をシリコン酸化膜で覆うことでこの反りを緩和することができる。したがって、振動板は、本実施例では実質的に、第2絶縁膜14、振動板側電極15、第3絶縁膜16、振動板17、第4絶縁膜18で構成される。
また、支柱21は、上記犠牲層パターン43の側部側に入りこむように、櫛歯状に形成された支柱形成領域に第2絶縁膜14と第3絶縁膜16と振動板17と第4絶縁膜18とによって形成される。
次に、図29に示すように、支柱21の近傍に第4絶縁膜18、振動板17、第3絶縁膜16、第2絶縁膜14等を貫通して犠牲層パターン43が露出するように開口部44を形成する。この開口部44は、犠牲層パターン43をエッチング除去する際の抜き孔となるものであり、例えば反応性イオンエッチング(RIE)などの異方性ドライエッチングで形成することができる。なお、この開口部は2μm角の方形以下で十分であり、小さいほど閉塞しやすい。ドライエッチングの場合、0.5μm角の方形でも十分犠牲層エッチングが可能であることが確認した。さらに本例では、薄い振動板17を用いた場合、振動板17自体の反発力を高めるために、振動板17の中央部直下に補助支柱(いわゆるポスト)(図示せず)を支柱21と同時に形成することも可能である。
次に、図30に示すように、開口部44を通じてエッチング液またはエッチングガスを導入し、本実施例では六フッ化イオウ(SF6)もしくは四フッ化炭素(CF4)、二フッ化キセノン(XeF2)ガスを導入して犠牲層パターン43〔前記図29参照〕をエッチング除去し、振動板側電極15を一体に有する振動板17と基板側電極12との間に空間31を形成する。この場合、開口部44が振動板17の長辺に沿って複数形成され、開口部44を通して振動板17の短辺に沿う方向にエッチングが進められるので、短時間でのエッチングが可能になる。犠牲層パターン43として多結晶シリコンのようなシリコンを使用した場合には六フッ化イオウ(SF6)もしくは四フッ化炭素(CF4)、二フッ化キセノン(XeF2)ガスによりエッチング除去することができる。犠牲層パターン43としてシリコン酸化膜(SiO2膜)を使用した場合には、フッ酸のエッチング液によりエッチング除去することができる。犠牲層パターン43をエッチング液で除去したときには乾燥処理を行う。この結果、犠牲層パターン43を除去した領域に空間31を形成するとともに、この空間31側部に形成された支柱形成領域に第2絶縁膜14、第3絶縁膜16、振動板17および第4絶縁膜18とによって支柱形成領域に支柱21が形成される。
次に、図31に示すように、上記開口部44を封止部材45によって封止する。封止にはアルミニウム(Al)などの金属スパッタリング法による封止も可能であるが、振動室となる空間31が減圧になるため振動板17が凹状になり、振動板17の支柱21(もしくは補助支柱)の近傍に応力が常にかかる。また凹状となることにより振動板17の可動範囲は狭くなる。この点を考慮して、例えばボロン・リン・シリケートガラス(BPSG)膜を成膜した後、リフロー処理により開口部44を埋める方法を採ることもできる。リフロー処理の際、窒素(N2)加圧雰囲気で行うことにより振動室となる空間31の圧力を所望の値にすることが可能になる。また、後述の圧力室を形成する部材の粘性を利用して開口部44を塞ぐこともできる。このようにして、流体駆動装置3が製造される。
本発明の流体駆動装置3の製造方法は、支柱形成領域間を含む犠牲層パターン43上に第2絶縁膜14を介して振動板側電極15を形成する工程を備えているため、支柱21底部全体にわたるように振動板側電極を形成した構成よりも振動板17の変形に寄与しない支柱21底部に溜まる電荷量が少なくなり、電力が無駄に消費される量が低減される構成に形成することができる。また振動板17の強度は支柱21に掛からないように振動板側電極を形成した構成よりも強固になるという利点がある。
次に、本発明の静電駆動流体吐出装置に係る第2実施例を、図32の概略構成斜視図および図33の概略構成断面図によって説明する。この実施例では、一例として、本発明の流体駆動装置を用いた静電駆動流体吐出装置の一例として静電ヘッドを説明する。
まず、図32に示すように、本実施の形態に係る静電駆動流体吐出装置(静電ヘッド)4は、静電気力により駆動(振動)する複数の振動板17を高密度に並列配置してなる流体駆動装置3と、その各振動板17上に対応する位置にそれぞれ流体61(矢印で示す)が溜められる圧力室(いわゆるキャビティ)22および流体61を外部に吐出する吐出部53、本例ではノズル(流体として液体を用いるので)が形成された隔壁構体54を備えた、いわゆる流体供給部55とから成る。また、図面に示した構成では、支柱(アンカー)21間に補助支柱(ポスト)23が形成された構成を示した。
また、図33に示すように、本発明の流体駆動装置3に対し、振動板17を支持する支柱21に対応する位置に流体供給部55の隔壁52が形成されるように、圧力室51およびノズル53を有した隔壁構体が形成されている。つまり流体供給部55が配置される。圧力室51は流体の供給路(図示せず)に連通している。
上記静電駆動流体吐出装置4の動作は、前記静電駆動流体吐出装置2の動作と同様になる。
次に、本発明の静電駆動流体吐出装置の製造方法に係る第2実施例を、図34、図35の製造工程図によって説明する。なお、図34、図35の工程図は、前記図20(1)に示した平面レイアウト図に示したA−A線断面およびB−B線断面と同様な位置における断面構造を示す。
前記図21〜図31によって説明した製造方法により流体駆動装置3を製造した後、図35に示すように、流体駆動装置3上に、隔壁形成膜を成膜する。この隔壁形成膜は、例えば光硬化性樹脂材料、例えば感光性を有するエポキシ樹脂材料で形成することができる。その後、リソグラフィ技術およびエッチング技術を用いて、上記隔壁形成膜をパターニングし、流体を溜める圧力室(いわゆるチャンバー)51およびこの圧力室51に連通する流体の供給流路(図示せず)を構成する隔壁52(52A)を形成する。すなわち、振動板17上に圧力室51を形成し、例えば隣接する流体駆動装置1の支柱21間上に圧力室51を構成するための隔壁52を形成する。
次に、図35に示すように、各圧力室51の上部を閉塞するように、吐出部(例えばノズル)53を有する隔壁52(52B)を上記隔壁52Aの上端面に接合もしくは接着する。この隔壁52Bは、例えばシート状体(いわゆるノズルシート)からなり、例えば、ニッケル、ステンレスなどの金属、またはSiウェーハなどの所要の材料で形成することができる。上記説明した工程を経て、本発明の静電駆動流体吐出装置4を得る。
なお、上記光硬化性樹脂の粘性を調節することで、前記図31によって説明した振動板17の開口部44を金属スパッタリングによって封止部材45を形成せずに、この光硬化性樹脂を用いて封止部材45を形成して封止することができる。
本実施例に係る流体駆動装置3によれば、振動板17を静電気力によりたわませ、その復元力を駆動力とすることにより、微小流体を精度良く制御して供給することが可能になる。振動板17の中間部の直下に補助支柱23を設けるときは、振動板17を薄くしても、または振動板17の短辺幅を長くしても、振動板17の支柱21間の長さが見かけ上短くなり、振動板17の反発力を大きくできるので必要な駆動力が得られる。
振動板17をこれと一体の複数の支柱21により支持し、支柱21の近傍に犠牲層パターン43をエッチングする際のエッチャント導入用の開口部44を設けた構成とすることにより、長辺約0.5mm〜3mm、短辺約15μm〜100μmの振動板17と基板側電極12間の空間31の形成において、振動板17下の犠牲層パターン43を除去することにより形成される空間31を短辺側に向かってエッチング形成することができるため、短時間でのエッチングが可能となるとともに、各隣り合う振動板17下の空間31を同時に、かつ精度良く形成することを可能にする。したがって、流体に対する駆動力を確保して高密度化を可能にした流体駆動装置3を提供することができる。
下部の基板側電極12を共通電極とし、上部の振動板側電極15を複数の独立電極として形成することにより、振動板17下面を平らに形成することができる。下部の基板側電極12を個別にした場合は、電極の厚さに起因する段差が振動板17の段差となって現れるため、振動板17の引張り応力がその段差で緩和されてしまい、引張り応力が有効に働かない。一方、窒化シリコン(SiN)膜による振動板17と多結晶シリコン(Si)からなる振動板側電極15は、振動板17の段差部によって形成された下面側に第3絶縁膜16を介して振動板側電極15が密着して配置されているので、振動板17に段差部があても振動板17の張力が段差部で吸収されることがない。
なお、窒化シリコン(SiN)膜による振動板17と多結晶シリコン(Si)からなる振動板側電極15の上下関係を入れ替えた場合、すなわち窒化シリコン膜による振動板17を先に形成し、その上に多結晶シリコンの振動板側電極15を形成した場合、振動板17が平坦にできるが、基板側電極12と振動板側電極15との間に印加された電圧は比誘電率の高いSiN膜にも分配されるため、振動板17下面と基板側電極12上面の空間31に働く実効電圧が低下し、それにつれて静電引力が低下し、振動板17の変位量も低下するため、低消費電力駆動を目指す場合に不利となる。
圧力室51に供給される流体61が液体の場合、液体が接する部分が導体であると液体61に導体表面より気泡ができたり、導体表面が腐食することがあるが、本実施例では振動板側電極15上に振動板17があり、振動板17の表面が第4絶縁膜18で被覆されているので、その様な問題は発生しない。
また、流体61が液体の場合、振動板17の表面に親水性膜の第4絶縁膜18を形成することにより、圧力室51内への液体61の流入を円滑に行わせることができる。また、流体61が気体の場合には、振動板17の表面に気体に対して耐性のある第4絶縁膜18を形成することにより、振動板17が気体で侵されることがない。
本実施例に係る流体駆動装置3の製造方法によれば、犠牲層41、振動板17を気相形成することにより、次のような効果を奏する。電極間間隔の均一性、振動板17の膜厚の均一性が高くなり、各振動板17間の動作電圧のバラツキが小さくなる。振動板17の表面の平坦度が高くなる。電極間隔、振動板17の膜厚の制御が容易になり、成膜時間、温度により所望の膜厚の振動板17を容易に作ることができる。一般の半導体プロセスで容易に作成することができるので、量産性にも優れる。
支柱21の近傍に開口部44を形成し、この開口部44を通して犠牲層パターン43をエッチング除去するので、精度良く振動板17と基板側電極12間の空間31を形成することができる。開口部44は振動板17の長手方向に沿って複数形成されるので、犠牲層パターン43のエッチングは振動板17の短辺方向になされ、エッチング時間の短縮が図れる。
本実施例に係る静電駆動流体吐出装置4によれば、上述の流体駆動装置3を備えることにより、流体61の吐出部53、本実施例ではノズルを高密度に配置できると共に、高い駆動力で微小量の流体を精度良く制御して供給することができる。
上記静電駆動流体吐出装置4は、圧力室51として、高圧力室、中圧力室および低圧力室が複数設けられ、各圧力室51を連結し、各圧力室51間に逆流防止弁を配置して圧力差で流体を流すようにした構成のものも含む。その一例は、前記図18によって説明した静電駆動流体吐出装置1と同様な構成とすることができる。
静電駆動流体吐出装置4は、図示はしないが、流体として気体を用いるときは、基本的に圧力室51の外部への吐出口に弁を設けるようにして構成することができる。
本発明では、貼り合わせを用いないサーフェスマイクロマシニングにより、振動板17を含む流体駆動装置3、流体の圧力室51および吐出部(例えばノズル)53を有する隔壁構体54から成る静電駆動流体吐出装置4を製造方法することが可能になる。支柱21の近傍に設けた開口部44より犠牲層パターン43をエッチング除去する工程を含めて、標準的な半導体プロセスを利用できるので、流体駆動装置3、静電駆動流体吐出装置4のコスト低減が図れる。
なお、流体駆動装置3上に、別途形成した吐出部(例えばノズル)53、圧力室51および流体供給流路(図示せず)を有する隔壁構体54を貼り合わせて、静電駆動流体吐出装置4を製造することもできる。また開口部44としては、例えば前記図19によって説明したように、1つの支柱21の近傍に複数形成することもできる。
本発明の流体駆動装置と流体駆動装置の製造方法および静電駆動流体吐出装置と静電駆動流体吐出装置の製造方法は、微小な容量(ピコリットル程度もしくはそれ以下の容量)の液体を送給するもしくは吐出するという用途全般に適用できる。例えば民生用ではインクジェット・プリンタヘッド、産業用では有機ELなどの高分子、低分子有機材料塗布装置、プリント基板配線印刷装置、ハンダバンプ印刷装置、3次元モデリング装置、μTAS(Micro Total Analysis Systems)として薬液その他の液体をpl(ピコリットル)以下の微小単位にて精度良くコントロールして供給する供給ヘッド、さらには気体を微小量精度良くコントロールして供給する供給ヘッド等に適用することができる。また流体駆動装置10は、例えばコンピュータの中央演算処理装置(CPU)の冷却用の流体ポンプの駆動源にも適用することができる。
本発明の流体駆動装置に係る第1実施例を示す図面であり、(1)は平面レイアウト図であり、(2)は(1)中のA−A線における概略構成断面を示すものであり、(3)は(1)中のB−B線における概略構成断面を示すものである。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の静電駆動流体吐出装置に係る第1実施例を示す概略構成斜視図である。 本発明の静電駆動流体吐出装置に係る第1実施例を示す概略構成断面図である。 静電駆動流体吐出装置の動作を説明する図面である。 本発明の静電駆動流体吐出装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の静電駆動流体吐出装置の製造方法に係る第1実施例を示す製造工程図である。 本発明の静電駆動流体吐出装置に係る第1実施例を示す図面である。 犠牲層パターンを除去する際に形成される開口部の一例を示す平面図である。 本発明の流体駆動装置に係る第2実施例を示す図面であり、図20(1)は平面レイアウト図であり、図20(2)は図20(1)中のA−A線における概略構成断面を示すものであり、図20(3)は図20(1)中のB−B線における概略構成断面を示すものである。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。 本発明の流体駆動装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。 本発明の静電駆動流体吐出装置に係る第2実施例を示す概略構成斜視図である。 本発明の静電駆動流体吐出装置に係る第2実施例を示す概略構成断面図である。 本発明の静電駆動流体吐出装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。 本発明の静電駆動流体吐出装置の製造方法に係る第2実施例を示す製造工程図である。
符号の説明
1…流体駆動装置、12…基板側電極、15…振動板側電極、17…振動板、21…支柱

Claims (8)

  1. 流体に圧力変化を与える振動板と、
    前記振動板を駆動するもので前記振動板に設けた振動板側電極と、
    前記振動板側電極に対向して設けた基板側電極と、
    前記振動板側電極と前記基板側電極との間に設けた空間と、
    前記基板側電極に対して前記空間を介して前記振動板側電極を支持する支柱とを備えた流体駆動装置において、
    前記振動板側電極は前記支柱中を通り前記支柱底部の一部に達するように延長形成された
    ことを特徴とする流体駆動装置。
  2. 基板上に基板側電極を形成する工程と、
    前記基板側電極上に第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜上で支柱形成領域を除いた領域に空間を形成するための犠牲層パターンを形成する工程と、
    前記犠牲層パターンを被覆する第2絶縁膜を形成する工程と、
    前記犠牲層パターン上および前記犠牲層パターンの側壁側および前記支柱形成領域の底部の一部に前記第2絶縁膜を介して振動板側電極を形成する工程と、
    前記振動板側電極を被覆する第3絶縁膜を形成する工程と、
    前記第3絶縁膜上に流体に圧力変化を与える振動板を形成する工程と、
    前記犠牲層パターンを除去して、前記犠牲層パターンを除去した領域に空間を形成するとともに、前記空間側部に形成された前記支柱形成領域に前記第2絶縁膜と前記振動板側電極と前記第3絶縁膜と前記振動板とによって前記支柱形成領域に支柱を形成する工程と
    を備えたことを特徴とする流体駆動装置の製造方法。
  3. 流体に圧力変化を与える振動板と、
    前記振動板を駆動するもので前記振動板に設けた振動板側電極と、
    前記振動板側電極に対向して設けた基板側電極と、
    前記振動板側電極と前記基板側電極との間に設けた空間と、
    前記基板側電極に対して前記空間を介して前記振動板側電極を支持する支柱とを有し、
    前記振動板側電極は前記支柱中を通り前記支柱底部の一部に達するように延長形成され、
    前記振動板上に流体の供給部と流体の吐出部とを有する圧力室が形成されている
    ことを特徴とする静電駆動流体吐出装置。
  4. 基板上に基板側電極を形成する工程と、
    前記基板側電極上に第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜上で支柱形成領域を除いた領域に空間を形成するための犠牲層パターンを形成する工程と、
    前記犠牲層パターンを被覆する第2絶縁膜を形成する工程と、
    前記犠牲層パターン上および前記犠牲層パターンの側壁側および前記支柱形成領域の底部の一部に前記第2絶縁膜を介して振動板側電極を形成する工程と、
    前記振動板側電極を被覆する第3絶縁膜を形成する工程と、
    前記第3絶縁膜上に、流体に圧力変化を与える振動板を形成する工程と、
    前記犠牲層パターンを除去して、前記犠牲層パターンを除去した領域に空間を形成するとともに、前記空間側部に形成された前記支柱形成領域に前記第2絶縁膜と前記振動板側電極と前記第3絶縁膜と前記振動板とによって前記支柱形成領域に支柱を形成する工程と、
    前記振動板上に前記第3絶縁膜を介して、流体の供給部と流体の吐出部とを有する圧力室を形成する工程と
    を備えたことを特徴とする静電駆動流体吐出装置の製造方法。
  5. 流体に圧力変化を与える振動板と、
    前記振動板を駆動するもので前記振動板に設けた振動板側電極と、
    前記振動板側電極に対向して設けた基板側電極と、
    前記振動板側電極と前記基板側電極との間に設けた空間と、
    前記基板側電極に対して前記空間を介して前記振動板側電極を支持する支柱とを備えた流体駆動装置において、
    前記振動板側電極は前記支柱間に延長形成された
    ことを特徴とする流体駆動装置。
  6. 基板上に基板側電極を形成する工程と、
    前記基板側電極上に第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜上で支柱形成領域を除いた領域に空間を形成するための犠牲層パターンを形成する工程と、
    前記犠牲層パターンを被覆する第2絶縁膜を形成する工程と、
    前記支柱形成領域間を含む前記犠牲層パターン上に前記第2絶縁膜を介して振動板側電極を形成する工程と、
    前記振動板側電極を被覆する第3絶縁膜を形成する工程と、
    前記第3絶縁膜上に流体に圧力変化を与える振動板を形成する工程と、
    前記犠牲層パターンを除去して、前記犠牲層パターンを除去した領域に空間を形成するとともに、前記空間側部に形成された前記支柱形成領域に前記第2絶縁膜と前記第3絶縁膜と前記振動板とによって前記支柱形成領域に支柱を形成する工程と
    を備えたことを特徴とする流体駆動装置の製造方法。
  7. 流体に圧力変化を与える振動板と、
    前記振動板を駆動するもので前記振動板に設けた振動板側電極と、
    前記振動板側電極に対向して設けた基板側電極と、
    前記振動板側電極と前記基板側電極との間に設けた空間と、
    前記基板側電極に対して前記空間を介して前記振動板側電極を支持する支柱とを有し、
    前記振動板側電極は前記支柱間に延長形成され、
    前記振動板上に流体の供給部と流体の吐出部とを有する圧力室が形成されている
    ことを特徴とする静電駆動流体吐出装置。
  8. 基板上に基板側電極を形成する工程と、
    前記基板側電極上に第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜上で支柱形成領域を除いた領域に空間を形成するための犠牲層パターンを形成する工程と、
    前記犠牲層パターンを被覆する第2絶縁膜を形成する工程と、
    前記支柱形成領域間を含む前記犠牲層パターン上に前記第2絶縁膜を介して振動板側電極を形成する工程と、
    前記振動板側電極を被覆する第3絶縁膜を形成する工程と、
    前記第3絶縁膜上に、流体に圧力変化を与える振動板を形成する工程と、
    前記犠牲層パターンを除去して、前記犠牲層パターンを除去した領域に空間を形成するとともに、前記空間側部に形成された前記支柱形成領域に前記第2絶縁膜と前記第3絶縁膜と前記振動板とによって前記支柱形成領域に支柱を形成する工程と、
    前記振動板上に前記第3絶縁膜を介して、流体の供給部と流体の吐出部とを有する圧力室を形成する工程と
    を備えたことを特徴とする静電駆動流体吐出装置の製造方法。
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