JP2009534364A - キナゾリン−4−オン誘導体、それらの製造方法およびそれらを含有する医薬組成物 - Google Patents

キナゾリン−4−オン誘導体、それらの製造方法およびそれらを含有する医薬組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、B-Raf阻害活性をもち、したがってそれらの抗癌活性のため有用であり、このためヒトもしくは動物の身体の処置方法に有用である化合物またはその医薬的に許容できる塩類に関する。本発明はまた、それらの化合物の製造方法、それらを含有する医薬組成物、およびヒトなどの温血動物において抗癌作用を発生させる際に用いる医薬の製造におけるそれらの使用に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、B-Raf阻害活性をもち、したがってそれらの抗癌活性のため有用であり、このためヒトもしくは動物の身体の処置方法に有用である化合物またはその医薬的に許容できる塩類に関する。本発明はまた、それらの化合物の製造方法、それらを含有する医薬組成物、およびヒトなどの温血動物において抗癌作用を発生させる際に用いる医薬の製造におけるそれらの使用に関する。
古典的なRas、Raf、MAPプロテインキナーゼ/細胞外シグナル調節キナーゼキナーゼ(MEK)、細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)の経路は、細胞の増殖、分化、生存、不死化および血管形成を含めた細胞状況に依存する多様な細胞機能の調節に中心的な役割を果たす(Peyssonnaux and Eychene, Biology of the Cell, 2001, 93,3-62に概説)。この経路において、Rafファミリーのメンバーはグアノシン三リン酸(GTP)負荷Rasに結合すると細胞膜に供給され、その結果、Rafタンパク質はリン酸および活性化される。活性化されたRafは次いでMEKをリン酸化および活性化し、次いでこれがERKをリン酸化および活性化する。ERKは、活性化されると細胞質から核へ転位し、その結果、Elk-1およびMycなどの転写因子をリン酸し、活性を調節する。
このRas/Raf/MEK/ERK経路は、不死化、増殖因子依存性の増殖、増殖阻害シグナルに対する不感受性、浸潤および転移する能力、血管形成の刺激、ならびにアポトーシスの阻害を誘導することにより、腫瘍化表現型に関与すると報告された(Kolch et al., Exp. Rev. Mol. Med., 2002, 25 April, http://www.expertreviews.org/02004386h.htmに概説)。事実、ERKリン酸化はすべてのヒト腫瘍において約30%増大する(Hoshino et al., Oncogene, 1999, 18, 813-822)。これは、この経路の鍵メンバーの過剰発現および/または変異の結果であろう。
3種類のRafセリン/トレオニンプロテインキナーゼイソ型として、Raf-1/c-Raf、B-RafおよびA-Rafが報告され(Mercer and Pritchard, Biochim. Biophys. Acta, 2003, 1653, 25-40に概説)、それらに対する遺伝子は遺伝子重複により生じたと考えられる。3種類のRaf遺伝子すべてが大部分の組織に発現し、B-Rafは神経組織に、A-Rafは尿生殖器に高レベル発現する。相同性の高いこれらのRafファミリーのメンバーは、重なるけれども異なる生化学的活性および生物学的機能をもつ(Hagemann and Rapp, Expt. Cell Res. 1999, 253, 34-46)。ネズミの正常な発育には3種類のRaf遺伝子すべての発現が要求されるが、妊娠を完結させるにはc-RafおよびB-Rafの両方が要求される。B-Raf -/-マウスは、内皮細胞のアポトーシス亢進により起きる血管出血のためE12.5で死亡する(Wojnowski et al., Nature Genet., 1997, 16, 293-297)。B-Rafは、報告によれば細胞増殖に関与する主要なイソ型であり、発癌性Rasの一次標的である。活性化体細胞ミスセンス変異が専らB-Rafについて同定されており、これは悪性皮膚黒色腫に66%の頻度で起き(Davies et al., Nature, 2002, 417, 949-954)、下記を含めた広範なヒト癌にも存在するが、これらに限定されない:甲状腺乳頭腫瘍(papillary thyroid tumour)(Cohen et al., J. Natl. Cancer Inst., 2003, 95, 625-627)、胆管癌(Tannapfel et al., Gut, 2003, 52, 706-712)、大腸癌および卵巣癌(Davies et al., Nature, 2002, 417, 949-954)。B-Rafにおける最も頻度の高い変異(80%)は、位置600のバリンからグルタミン酸への置換である。これらの変異はB-Rafの基礎キナーゼ活性を高め、Rasおよび増殖因子受容体の活性化を含めた上流の増殖駆動からのRaf/MEK/ERKシグナル伝達を脱共役し、その結果、ERKが構成性活性化されると考えられる。変異B-Rafタンパク質はNIH3T3細胞(Davies et al., Nature, 2002, 417, 949-954)および黒色腫細胞(Wellbrock et al., Cancer Res., 2004, 64, 2338-2342)においてトランスフォーミング性であり、黒色腫細胞の生存およびトランスフォーメーションに必須であることも示された(Hingorani et al., Cancer Res., 2003, 63, 5198-5202)。B-Rafは、Raf/MEK/ERKシグナル伝達カスケードの鍵となる駆動物質として、この経路に依存する腫瘍における有望な介入点となる。
アストラゼネカは、BRaf阻害薬に関する特定の国際特許出願を出願した:WO 2005/123696、WO 2006/003378、WO 2006/024834、WO 2006/024836、WO 2006/040568、WO 2006/067446およびWO 2006/079791。本出願は新規なBRaf阻害薬である化合物クラスを基礎とし、これらの化合物はそれらをヒトなどの温血動物にインビボ投与するのに特に適切なものにする有益かつ有効な代謝および/または毒性プロフィールをもつと期待される。
したがって本発明は、式(I)の化合物:
Figure 2009534364
またはその医薬的に許容できる塩を提供する:
式中:
環Aは、カルボサイクリルまたはヘテロサイクリルであり;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素は場合によりR7から選択される基で置換されていてもよく;
R1は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N-(C1-6アルキル)アミノ、N,N-(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N-(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(aは0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、N-(C1-6アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-6アルキル)2スルファモイル、N-(C1-6アルコキシ)スルファモイル、N-(C1-6アルキル)-N-(C1-6アルコキシ)スルファモイル、C1-6アルキルスルホニルアミノ、カルボサイクリル-R8-またはヘテロサイクリル-R9-から選択され;その際、R1は場合により炭素において1個以上のR10で置換されていてもよく;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素は場合によりR11から選択される基で置換されていてもよく;
nは、0〜4から選択され;その際、R1の意味は同一でも異なってもよく;
R2は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N-(C1-6アルキル)アミノ、N,N-(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N-(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(aは0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、N-(C1-6アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-6アルキル)2スルファモイル、C1-6アルキルスルホニルアミノ、カルボサイクリル-R12-またはヘテロサイクリル-R13-から選択され;その際、R2は場合により炭素において1個以上のR14で置換されていてもよく;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素は場合によりR15から選択される基で置換されていてもよく;
qは、0〜2であり;その際、R2の意味は同一でも異なってもよく;
Xは、NR16またはOであり;
R3およびR6は、独立して水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N-(C1-6アルキル)アミノ、N,N-(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N-(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(aは0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、N-(C1-6アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-6アルキル)2スルファモイル、C1-6アルキルスルホニルアミノ、カルボサイクリル-R17-またはヘテロサイクリル-R18-から選択され;その際、R3およびR6は互いに独立して場合により炭素において1個以上のR19で置換されていてもよく;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素は場合によりR20から選択される基で置換されていてもよく;
R4、R5およびR16は、独立して水素、C1-6アルキル、C1-6アルカノイル、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルコキシカルボニル、カルバモイル、カルボサイクリル、ヘテロサイクリル、N-(C1-6アルキル)カルバモイルおよびN,N-(C1-6アルキル)カルバモイルから選択され;その際、R4、R5およびR16は互いに独立して場合により炭素において1個以上のR21で置換されていてもよく;
mは、3であり;その際、R6の意味は同一でも異なってもよく;
式(I)の-NR5-と-CR3-の間の結合
Figure 2009534364
は下記のいずれかであり:(i)単結合:その場合R5は前記に定めたものである、または(ii)二重結合:その場合R5は存在しない;
R10、R14、R19およびR21は、独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N-(C1-6アルキル)アミノ、N,N-(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N-(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(aは0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルコキシカルボニルアミノ、N-(C1-6アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-6アルキル)2スルファモイル、C1-6アルキルスルホニルアミノ、カルボサイクリル-R22-またはヘテロサイクリル-R23-から選択され;その際、R10、R14、R19およびR21は互いに独立して場合により炭素において1個以上のR24で置換されていてもよく;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素は場合によりR25から選択される基で置換されていてもよく;
R8、R9、R12、R13、R17、R18、R22およびR23は、独立して直接結合、-O-、-N(R26)-、-C(O)-、-N(R27)C(O)-、-C(O)N(R28)-、-S(O)s-、-SO2N(R29)-または-N(R30)SO2-から選択され;その際、R26、R27、R28、R29およびR30は水素、C1-6アルコキシカルボニルまたはC1-6アルキルであり、sは0〜2であり;
R7、R11、R15、R20およびR25は、独立してC1-6アルキル、C1-6アルカノイル、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルから選択され;
R24は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ、アセチルアミノ、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジエチルカルバモイル、N-メチル-N-エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N-メチルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルスルファモイルまたはN-メチル-N-エチルスルファモイルから選択される。
本明細書において、用語“アルキル”には、直鎖および分枝鎖両方のアルキル基が含まれる。個々のアルキル基、たとえば“プロピル”という表現は直鎖型のみに特定され、個々の分枝鎖アルキル基、たとえば’イソプロピル’という表現は分枝鎖型のみに特定される。たとえば“C1-6アルキル”にはC1-4アルキル、C1-3アルキル、プロピル、イソプロピルおよびt-ブチルが含まれる。同様な取決めを他の基にも適用する。たとえば“フェニルC1-6アルキル”には、フェニルC1-4アルキル、ベンジル、1-フェニルエチルおよび2-フェニルエチルが含まれる。用語“ハロ”は、フルオロ、クロロ、ブロモおよびヨードを表わす。
任意置換基が“1個以上の”基から選択される場合、この定義には特定した基のうちの1つから選択される置換基または特定した基のうちの2以上から選択される置換基がすべて含まれることを理解すべきである。
“ヘテロサイクリル”は、4〜12個の原子を含み、そのうち少なくとも1個の原子は窒素、硫黄または酸素から選択される、飽和、部分飽和または不飽和の単環式または二環式環である;これらは、別途特定しない限り、炭素結合または窒素結合し、その際、-CH2-基は場合により-C(O)-で交換することができ、環硫黄原子は場合により酸化されてS-オキシドを形成していてもよい。用語“ヘテロサイクリル”の例および適切な意味は、モルホリノ、ピペリジル、ピリジル、ピラニル、ピロリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、インドリル、キノリル、チエニル、1,3-ベンゾジオキソリル、チアジアゾリル、ピペラジニル、チアゾリジニル、ピロリジニル、チオモルホリノ、ピロリニル、ホモピペラジニル、3,5-ジオキサピペリジニル、テトラヒドロピラニル、イミダゾリル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、イソオキサゾリル、N-メチルピロリル、4-ピリドン、1-イソキノロン、2-ピロリドン、4-チアゾリドン、ピリジン-N-オキシドおよびキノリン-N-オキシドである。用語“ヘテロサイクリル”の格別な意味は、ピラゾリルである。本発明の1観点において、“ヘテロサイクリル”は、5または6個の原子を含み、そのうち少なくとも1個の原子は窒素、硫黄または酸素から選択される、飽和、部分飽和または不飽和の単環式環である;これは、別途特定しない限り炭素結合または窒素結合し、-CH2-基は場合により-C(O)-で交換することができ、環硫黄原子は場合により酸化されてS-オキシドを形成していてもよい。
“カルボサイクリル”は、3〜12個の原子を含む、飽和、部分飽和または不飽和の単環式または二環式環である;その際、-CH2-基は場合により-C(O)-で交換することができる。特に、“カルボサイクリル”は、5もしくは6個の原子を含む単環式環、または9もしくは10個の原子を含む二環式環である。“カルボサイクリル”に適切な意味には、シクロプロピル、シクロブチル、1-オキソシクロペンチル、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、フェニル、ナフチル、テトラリニル、インダニルまたは1-オキソインダニルが含まれる。“カルボサイクリル”の格別な意味は、フェニルである。
“C1-6アルカノイルオキシ”の例はアセトキシである。“C1-6アルカコキシカルボニル”の例には、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、n-およびt-ブトキシカルボニルが含まれる。“C1-6アルカコキシ”の例には、メトキシ、エトキシおよびプロポキシが含まれる。“C1-6アルカノイルアミノ”の例には、ホルムアミド、アセトアミドおよびプロピオニルアミノが含まれる。“C1-6アルキルS(O)a(aは0〜2である)”の例には、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシルおよびエチルスルホニルが含まれる。“C1-6アルカノイル”の例には、プロピオニルおよびアセチルが含まれる。“C1-6アルキルアミノ”の例には、メチルアミノおよびエチルアミノが含まれる。“N,N-(C1-6アルキル)2アミノ”の例には、ジ-N-メチルアミノ、ジ-(N-エチル)アミノおよびN-エチル-N-メチルアミノが含まれる。“C2-6アルケニル”の例は、ビニル、アリルおよび1-プロペニルである。“C2-6アルキニル”の例は、エチニル、1-プロピニルおよび2-プロピニルである。“N-(C1-6アルキル)スルファモイル”の例は、N-(メチル)スルファモイルおよびN-(エチル)スルファモイルである。“N-(C1-6アルキル)2スルファモイル”の例は、N,N-(ジメチル)スルファモイルおよびN-(メチル)-N-(エチル)スルファモイルである。“N-(C1-6アルキル)カルバモイル”の例は、N-(C1-4アルキル)カルバモイル、メチルアミノカルボニルおよびエチルアミノカルボニルである。“N,N-(C1-6アルキル)2カルバモイル”の例は、N,N-(C1-4アルキル)2カルバモイル、ジメチルアミノカルボニルおよびメチルエチルアミノカルボニルである。“C1-6アルキルスルホニル”の例は、メシル、エチルスルホニルおよびイソプロピルスルホニルである。“C1-6アルキルスルホニルアミノ”の例は、メシルアミノ、エチルスルホニルアミノおよびイソプロピルスルホニルアミノである。“N-(C1-6アルコキシ)スルファモイル”の例には、N-(メトキシ)スルファモイルおよびN-(エトキシ)スルファモイルが含まれる。“N-(C1-6アルキル)-N-(C1-6アルコキシ)スルファモイル”の例は、N-(メチル)-N-(メトキシ)スルファモイルおよびN-(プロピル)-N-(エトキシ)スルファモイルである。
本発明化合物の医薬的に許容できる適切な塩は、たとえば十分に塩基性である本発明化合物の酸付加塩、たとえば無機酸または有機酸、たとえば塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、トリフルオロ酢酸、クエン酸またはマレイン酸との酸付加塩である。さらに、十分に酸性である本発明化合物の医薬的に許容できる適切な塩は、アルカリ金属塩、たとえばナトリウム塩もしくはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、たとえばカルシウム塩もしくはマグネシウム塩、アンモニウム塩、または生理的に許容できるカチオンを与える有機塩基との塩、たとえばメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、モルホリノもしくはトリス-(2-ヒドロキシエチル)アミンとの塩である。
ある式(I)の化合物はキラル中心および/または幾何異性中心をもつ場合があり(E-およびZ-異性体)、本発明はB-Raf阻害活性をもつそのような光学異性体、ジアステレオ異性体および幾何異性体をすべて含むことを理解すべきである。本発明はさらに、B-Raf阻害活性をもつ式(I)の化合物の互変異性体形のいずれかおよびすべてに関する。
ある式(I)の化合物は溶媒和した形および溶媒和していない形、たとえば水和形で存在する可能性があることも理解すべきである。本発明はB-Raf阻害活性をもつそのような溶媒和形をすべて含むことを理解すべきである。
可変基の具体的な意味は下記のとおりである。そのような意味を、適切な場合には前記または後記に定める定義、特許請求の範囲または態様のいずれかについて使用できる。
環Aは、カルボサイクリルである。
環Aは、ヘテロサイクリルであり;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素は場合によりR7から選択される基で置換されていてもよい。
環Aは、カルボサイクリルまたはヘテロサイクリルである。
環Aは、フェニルである。
環Aは、フェニル、ピリミジニルまたはピリジルである。
環Aは、フェニル、ピリミジン-4-イルまたはピリド-4-イルである。
R1は、炭素上の置換基であり、ハロまたはC1-6アルキルから選択され;その際、R1は場合により炭素において1個以上のR10で置換されていてもよく;その際、
R10は、ハロまたはシアノである。
R1は、炭素上の置換基であり、ハロまたはC1-6アルキルから選択され;その際、R1は場合により炭素において1個以上のR10で置換されていてもよく;その際、
R10は、ハロ、シアノまたはヘテロサイクリル-R23-であり;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素は場合によりR25から選択される基で置換されていてもよく;
R23は、直接結合であり;
R25は、C1-6アルキルである。
R1は、炭素上の置換基であり、フルオロ、クロロ、メチルまたはイソプロピルから選択され;その際、R1は場合により炭素において1個以上のR10で置換されていてもよく;その際、
R10は、フルオロまたはシアノである。
R1は、炭素上の置換基であり、フルオロ、クロロ、メチル、エチルまたはイソプロピルから選択され;その際、R1は場合により炭素において1個以上のR10で置換されていてもよく;その際、
R10は、フルオロ、シアノまたはピペラジニル-R23-であり;その際、ピペラジニルは窒素において場合によりR25から選択される基で置換されていてもよく;
R23は、直接結合であり;
R25は、メチルである。
R1は、炭素上の置換基であり、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチルまたは1-メチル-1-シアノエチルから選択される。
R1は、炭素上の置換基であり、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、1,1-ジフルオロエチル、1-メチルピペラジン-4-イルメチルまたは1-メチル-1-シアノエチルから選択される。
R1は、炭素上の置換基であり、ハロまたはC1-6アルキルから選択され;その際、R1は場合により炭素において1個以上のR10で置換されていてもよく;その際、
R10は、ハロである。
R1は、炭素上の置換基であり、フルオロ、クロロまたはメチルから選択され;その際、R1は場合により炭素において1個以上のR10で置換されていてもよく;その際、
R10は、フルオロである。
R1は、炭素上の置換基であり、フルオロ、クロロまたはトリフルオロメチルから選択される。
nは、0〜2から選択され;その際、R1の意味は同一でも異なってもよい。
nは、0である。
nは、1である。
nは、2であり;その際、R1の意味は同一でも異なってもよい。
nは、1または2であり;その際、R1の意味は同一でも異なってもよい。
環Aと(R1)nは、一緒に2-(トリフルオロメチル)-4-ピリジル、2-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル、3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル、3-(1-シアノ-1-メチル-エチル)フェニル、3-(トリフルオロメチル)フェニル、3-[(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル]-5-(トリフルオロメチル)フェニル、3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル、4-(1-シアノ-1-メチル-エチル)フェニル、4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル、4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニルまたは6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イルを形成している。
R2は、C1-6アルキルである。
R2は、メチルである
qは、0または1である。
qは、0である。
Xは、NR16である。
Xは、Oである。
Xは、NR16またはOであり;その際、R16は水素である。
R3およびR6は、水素である。
R4は、水素およびC1-6アルキルから選択され;その際、R4は場合により炭素において1個以上のR21で置換されていてもよく;
R21は、アミノ、C1-6アルコキシカルボニルアミノまたはヘテロサイクリル-R23-から選択され;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素は場合によりR25から選択される基で置換されていてもよく;
R23は、直接結合であり;
R25は、C1-6アルキルである。
R4は、C1-6アルキルである。
R4は、水素およびC1-6アルキルから選択され;その際、R4は場合により炭素において1個以上のR21で置換されていてもよく;
R21は、アミノ、t-ブトキシカルボニルアミノまたはピペリジニル-R23-から選択され;その際、ピペリジニルは場合により窒素においてR25から選択される基で置換されていてもよく;
R23は、直接結合であり;
R25は、メチルである。
R4は、メチルである。
R4は、メチル、3-アミノプロピル、1-メチルピペリジン-3-イルメチルまたは3-(t-ブトキシカルボニルアミノ)プロピルである。
式(I)の-NR5-と-CR3-の間の結合
Figure 2009534364
は単結合であり、その際R5は前記に定めたものである。
式(I)の-NR5-と-CR3-の間の結合
Figure 2009534364
は二重結合であり、その際R5は存在しない。
したがって、本発明の他の観点においては、式(I)(前記)の下記の化合物またはその医薬的に許容できる塩が提供される:
式中、環Aは、カルボサイクリルであり;
R1は、炭素上の置換基であり、ハロまたはC1-6アルキルから選択され;その際、R1は場合により炭素において1個以上のR10で置換されていてもよく;
nは、2であり;その際、R1の意味は同一でも異なってもよく;
qは、0であり;
Xは、Oであり;
R3およびR6は、水素であり;
mは、3であり;その際、R6の意味は同一でも異なってもよく;
R4は、C1-6アルキルであり;
式(I)の-NR5-と-CR3-の間の結合
Figure 2009534364
は二重結合であり、その際R5は存在せず;
R10は、ハロである。
したがって、本発明の他の観点においては、式(I)(前記)の下記の化合物またはその医薬的に許容できる塩が提供される:
式中、環Aは、フェニル、ピリミジニルまたはピリジルであり;
R1は、炭素上の置換基であり、ハロまたはC1-6アルキルから選択され;その際、R1は場合により炭素において1個以上のR10で置換されていてもよく;
nは、1または2であり;その際、R1の意味は同一でも異なってもよく;
R2は、C1-6アルキルであり;
qは、0または1であり;
Xは、NR16またはOであり;その際、R16は水素であり;
R3およびR6は、水素であり;
mは、3であり;その際、R6の意味は同一でも異なってもよく;
R4は、水素およびC1-6アルキルから選択され;その際、R4は場合により炭素において1個以上のR21で置換されていてもよく;
式(I)の-NR5-と-CR3-の間の結合
Figure 2009534364
は二重結合であり、その際R5は存在せず;
R10は、ハロ、シアノまたはヘテロサイクリル-R23-であり;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素は場合によりR25から選択される基で置換されていてもよく;
R21は、アミノ、C1-6アルコキシカルボニルアミノまたはヘテロサイクリル-R23-から選択され;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素は場合によりR25から選択される基で置換されていてもよく;
R23は、直接結合であり;
R25は、C1-6アルキルである。
したがって、本発明の他の観点においては、式(I)(前記)の下記の化合物またはその医薬的に許容できる塩が提供される:
式中、環Aは、フェニルであり;
R1は、炭素上の置換基であり、フルオロ、クロロまたはトリフルオロメチルから選択され;
nは、2であり;その際、R1の意味は同一でも異なってもよく;
qは、0であり;
Xは、Oであり;
R3およびR6は、水素であり;
mは、3であり;その際、R6の意味は同一でも異なってもよく;
R4は、メチルであり;
式(I)の-NR5-と-CR3-の間の結合
Figure 2009534364
は二重結合であり、その際R5は存在しない。
したがって、本発明の他の観点においては、式(I)(前記)の下記の化合物またはその医薬的に許容できる塩が提供される:
式中、環Aは、フェニル、ピリミジン-4-イルまたはピリド-4-イルであり;
R1は、炭素上の置換基であり、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、1,1-ジフルオロエチル、1-メチルピペラジン-4-イルメチルまたは1-メチル-1-シアノエチルから選択され;
nは、1または2であり;その際、R1の意味は同一でも異なってもよく;
R2は、メチルであり;
qは、0または1であり;
Xは、NHまたはOであり;
R3およびR6は、水素であり;
mは、3であり;その際、R6の意味は同一でも異なってもよく;
R4は、メチル、3-アミノプロピル、1-メチルピペリジン-3-イルメチルまたは3-(t-ブトキシカルボニルアミノ)プロピルであり;
式(I)の-NR5-と-CR3-の間の結合
Figure 2009534364
は二重結合であり、その際R5は存在しない。
本発明の他の観点において、本発明の好ましい化合物は実施例のいずれかまたはその医薬的に許容できる塩である。
本発明の他の観点は、式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を製造するための、下記を含む方法を提供する(可変基は、別途特定しない限り式(I)に定めたものである):
方法a) 式(II)のアミン:
Figure 2009534364
を式(III)のイソシアナト:
Figure 2009534364
と反応させる;
方法b) 式(IV)の化合物:
Figure 2009534364
を式(V)の化合物:
Figure 2009534364
(式中、Lは置換可能な基である)と反応させる;
方法c) 式(VI)の化合物:
Figure 2009534364
(式中、Lは置換可能な基である)を式(VII)の化合物:
Figure 2009534364
と反応させる;
方法d) 式(I)においてR4が水素ではない化合物について;式(I)においてR4が水素である化合物を、式(VIII)の化合物:
R4-L
(VIII)
(式中、Lは置換可能な基であり、R4は水素ではない)と反応させる;
方法e) 式(I)においてXがNR16であり、R16が場合により炭素において1個以上のR21で置換されていてもよい-CH2-C2-6アルキルである化合物について;式(I)においてXがNR16であり、R16が水素である化合物を、式(IX)の化合物:
Figure 2009534364
(式中、R16は場合により炭素において1個以上のR21で置換されていてもよいC1-5アルキルである)と反応させる;
方法f) 式(I)においてXがNR16であり、R16が水素ではない化合物について;式(I)においてXがNR16であり、R16が水素である化合物を、式(X)の化合物:
R16-L
(X)
(式中、Lは置換可能な基であり、R16は水素ではない)と反応させる;
方法g) 式(XI)のイソシアナト:
Figure 2009534364
を式(XII)のアミン:
Figure 2009534364
と反応させる;
次いで必要であれば
i)ある式(I)の化合物を他の式(I)の化合物に変換する;
ii)いずれかの保護基を除去する;
iii)医薬的に許容できる塩を形成する。
Lは置換可能な基であり、Lに適切な基は、たとえばハロ、たとえばクロロまたはブロモである。
前記の反応についての具体的な反応条件は下記のとおりである:
方法a)および方法g) イソシアナトおよびアミンは、適切な溶媒、たとえばTHFまたはDCM中において、25℃以上の温度で互いに反応させることができる。
適切な活性化された酸誘導体には、酸ハロゲン化物、たとえば酸塩化物、および活性エステル、たとえばペンタフルオロフェニルエステルが含まれる。これらのタイプの化合物とアミンの反応は当技術分野で周知であり、たとえばそれらを前記の塩基の存在下に、前記の適切な溶媒中で反応させることができる。この反応は-40〜40℃の温度で好都合に実施できる。
式(II)のアミンはスキーム1に従って製造できる:
Figure 2009534364
式(XI)のイソシアナトは、式(II)の化合物とトリホスゲンを標準条件下で反応させることにより製造できる。
式(IIa)、(III)および(XII)の化合物は市販化合物であり、あるいはそれらは文献中に既知であり、あるいはそれらは当技術分野で既知の標準法により製造できる。
方法b)および方法c) 式(IV)の化合物と(V)の化合物、および式(VI)の化合物と(VII)の化合物は、適切な触媒および配位子、たとえばそれぞれPd2(dba)3およびBINAP、ならびに適切な塩基、たとえばナトリウムt-ブトキシドを用いる結合化学により互いに反応させることができる。この反応には、通常はしばしば80〜100℃の熱条件が必要である。
式(IV)の化合物はスキーム2に従って製造できる:
Figure 2009534364
式中のPgは適切な保護基である。
式(VI)の化合物はスキーム3に従って製造できる:
Figure 2009534364
式中のPgは適切な保護基である。
式(IVa)、(V)、(VIa)および(VII)の化合物は市販化合物であり、あるいはそれらは文献中に既知であり、あるいはそれらは当技術分野で既知の標準法により製造できる。
方法d) 式(I)の化合物と(VIII)の化合物を溶媒、たとえばDMFまたはCH3CN中で、塩基、たとえばK2CO3またはCs2CO3の存在下に互いに反応させることができる。この反応には、通常は50〜100℃の熱条件が必要である。
式(VIII)の化合物は市販化合物であり、あるいはそれらは文献中に既知であり、あるいはそれらは当技術分野で既知の標準法により製造できる。
方法e) 式(I)の化合物と(IX)の化合物を、標準的な還元アミノ化化学により、適切な溶媒、たとえばTHF、ジクロロメタンまたはCH3CNを用い、pH範囲6〜8で、還元剤、たとえばナトリウムトリアセトキシボロハイドライドまたはナトリウムシアノボロハイドライドを用いて反応させることができる。この反応は一般に25℃で達成される。この反応は、ギ酸を用いて達成することもできる。この反応には、通常は熱条件、たとえば70℃が必要である。
式(IX)の化合物は市販化合物であり、あるいはそれらは文献中に既知であり、あるいはそれらは当技術分野で既知の標準法により製造できる。
方法f) 式(I)の化合物と(X)の化合物を、多様な溶媒、たとえばDMFまたはCH3CN中で、塩基、たとえばK2CO3またはCs2CO3の存在下に互いに反応させることができる。この反応には、通常は50〜100℃の熱条件が必要である。
式(X)の化合物は市販化合物であり、あるいはそれらは文献中に既知であり、あるいはそれらは当技術分野で既知の標準法により製造できる。
本発明化合物中の種々の環置換基のうちあるものを、前記操作の前または直後に、標準的な芳香族置換反応により導入でき、あるいは一般的な官能基修飾により形成でき、したがって本発明の方法観点に含まれることは、自明であろう。そのような反応および修飾には、たとえば芳香族置換反応による置換基導入、置換基の還元、置換基のアルキル化、および置換基の酸化が含まれる。そのような操作のための試薬および反応条件は化学技術分野で周知である。芳香族置換反応の具体例には、濃硝酸を用いるニトロ基導入、たとえばハロゲン化アシルおよびルイス酸(たとえば三塩化アルミニウム)をフリーデル・クラフツ条件下で用いるアシル基導入;ハロゲン化アルキルおよびルイス酸をフリーデル・クラフツ条件下で用いるアルキル基導入;ならびにハロゲノ基導入が含まれる。修飾の具体例には、たとえばニッケル触媒で接触水素化することによる、または塩酸の存在下に加熱しながら鉄で処理することによる、ニトロ基からアミノ基への還元;アルキルチオからアルキル化スルフィニルまたはアルキルスルホニルへの酸化が含まれる。
本明細書に述べたある反応において化合物中のいずれかの感受性基を保護することが必要/望ましい場合があることも自明であろう。保護が必要または望ましい例、および保護するのに適切な方法は、当業者に既知である。一般的な保護基を標準法に従って使用できる(説明についてはT.W. Green, Protective Groups in Organic Synthesis, John Wiley and Sons, 1991を参照)。たとえば反応体がアミノ、カルボキシまたはヒドロキシなどの基を含む場合、本明細書に述べたある反応においてはその基を保護することが望ましい場合がある。
アミノまたはアルキル基に適切な保護基は、たとえばアシル基、たとえばアルカノイル基、たとえばアセチル、アルコキシカルボニル基、たとえばメトキシカルボニル、エトキシカルボニルもしくはt-ブトキシカルボニル基、アリールメトキシカルボニル基、たとえばベンジルオキシカルボニル、またはアロイル基、たとえばベンゾイルである。前記保護基に対する脱保護条件は、選択する保護基に応じて必然的に異なる。たとえばアシル基、たとえばアルカノイルもしくはアルコキシカルボニル基またはアロイル基は、たとえば適切な塩基、たとえばアルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムで加水分解することにより除去できる。あるいは、t-ブトキシカルボニル基などのアシル基は、適切な酸、たとえば塩酸、硫酸もしくはリン酸またはトリフルオロ酢酸で処理することにより除去でき、アリールメトキシカルボニル基、たとえばベンジルオキシカルボニル基は、たとえばカーボン上パラジウムなどの触媒による水素化、またはルイス酸、たとえばホウ素トリス(トリフルオロアセテート)による処理により除去できる。第一級アミノ基に適切な他の保護基は、たとえばフタロイル基であり、これはアルキルアミン、たとえばジメチルアミノプロピルアミンで、またはヒドラジンで処理することにより除去できる。
ヒドロキシ基に適切な保護基は、たとえばアシル基、たとえばアルカノイル基、たとえばアセチル、アロイル基、たとえばベンゾイル、またはアリールメチル基、たとえばベンジルである。前記保護基に対する脱保護条件は、選択する保護基に応じて必然的に異なるであろう。たとえばアシル基、たとえばアルカノイルもしくはアロイル基は、たとえば適切な塩基、たとえばアルカリ金属水酸化物、たとえば水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウムで加水分解することにより除去できる。あるいは、アリールメチル基、たとえばベンジル基は、たとえばカーボン上パラジウムなどの触媒による水素化により除去できる。
カルボキシ基に適切な保護基は、たとえばエステル化基、たとえばメチルまたはエチル基であり、これは塩基、たとえば水酸化ナトリウムで加水分解することにより除去でき;あるいはたとえばt-ブチル基であり、これはたとえば酸、たとえば有機酸、たとえばトリフルオロ酢酸で処理することにより除去でき;あるいはたとえばベンジル基であり、これはたとえばカーボン上パラジウムなどの触媒による水素化により除去できる。
保護基は合成のいずれか好都合な段階で、化学技術分野において周知の一般法を用いて除去できる。
前記のように、本発明において定める化合物は抗癌活性をもち、これは本発明化合物のB-Raf阻害活性から生じると考えられる。これらの特性は、たとえば以下に示す方法で評価することができる:-
B-RafインビトロELISAアッセイ
精製したヒト組換え野生型His-B-Rafプロテインキナーゼの活性を、インビトロで酵素結合イムノソルベントアッセイ(ELISA)のアッセイフォーマットにより測定した;これは、B-Rafの基質である精製したヒト組換えHis由来(脱タグ)MEK1のリン酸化を測定する。この反応には下記を用いた:2.5nMのB-Raf、0.15μMのMEK1および10μMのアデノシン三リン酸(ATP);40mMのN-(2-ヒドロキシエチル)ピペラジン-N'-(2-エタンスルホン酸)半ナトリウム塩(HEPES)、5mMの1,4-ジチオ-DL-トレイトール(DTT)、10mMのMgCl2、1mMのエチレンジアミン四酢酸(EDTA)および0.2MのNaCl (1×HEPES緩衝液)中、種々の濃度の化合物を含むものまたは含まないもの、全反応容量25μl、384ウェルプレート内。B-Rafおよび化合物を1×HEPES緩衝液中、25℃で1時間、プレインキュベートした。1×HEPES緩衝液中のMEK1およびATPを添加することにより反応を開始し、25℃で50分間インキュベートし、1×HEPES緩衝液中の175mM EDTAを10μl添加することにより反応を停止した(最終濃度50mM)。次いでこのアッセイミックス5μlを1×HEPES緩衝液中の50mM EDTA中に1:20希釈し、384ウェルの黒色の高タンパク質結合プレートに移し、4℃で12時間インキュベートした。0.1%のTween 20を含有するトリス緩衝食塩水(TBST)中でプレートを洗浄し、50μlのSuperblock (Pierce)により25℃で1時間遮断し、TBST中で洗浄し、TBS中に1:1000希釈した50μlのウサギポリクローナル抗ホスホ-MEK抗体(Cell Signaling)と共に25℃で2時間インキュベートし、TBSTで洗浄し、TBS中に1:2000希釈した50μlのヤギ抗ウサギ西洋わさびペルオキシダーゼ結合抗体(Cell Signaling)と共に25℃で1時間インキュベートし、TBSTで洗浄した。50μlの蛍光原ペルオキシダーゼ基質(Quantablu−Pierce)を添加し、45〜60分間インキュベートした後、50μlのQuantabluSTOP (Pierce)を添加した。青色蛍光生成物を励起325 nmおよび発光420 nmで、TECAN Ultraプレートリーダーにより検出した。データをグラフで表わし、IC50をExcel Fit (Microsoft)により計算した。
B-RafインビトロAlphaScreenアッセイ
精製した全長His-タグ付き変異B-Raf (V600E)酵素(MT B-Raf)の活性を、インビトロで、Amplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay(増幅発光近接均一アッセイ) (ALPHA) (Perkin Elmer, マサチュセッツ州)により測定した;これは、MT B-Rafの基質であるビオチニル化HIS-MEK-AVI (PLAZA内部データベース、構築体#pAZB0141)のリン酸化を下記に従って測定する。MT B-Rafを昆虫細胞において発現させ、Ni+2アガロースによりアフィニティー精製し、続いてQ-セファロース(Q-Sepharose)クロマトグラフィー処理する。一般的な収量は1.08 mg/ml、純度>90%であった。当該化合物の存在下および不存在下でMT B-Raf基質のリン酸化を測定した。要約すると、1.2×緩衝液中における0.12nMのMT B-Raf、84nMのビオチニル化HIS-MEK-AVIおよび24μMのATPからなる酵素/基質/アデノシン三リン酸(ATP)ミックス5μlを、2ulの化合物と共に25℃で20分間、プレインキュベートした。1.2×緩衝液中の24mM MgCl2からなる金属ミックス5μlで反応を開始し、25℃で60分間インキュベートし、20mMのHEPES、102mMのエチレンジアミン四酢酸、1.65mg/mlのBSA、136mMのNaCl、3.4nMのホスホ-MEK1/2 (Ser217/221)抗体(カタログ#9121, Cell Signaling Technology, マサチュセッツ州)、40μg/mlのストレプトアビジンドナービーズ(Perkin Elmer, マサチュセッツ州, カタログ#6760002)、および40μg/mlのプロテインAアクセプタービーズ(Perkin Elmer, マサチュセッツ州, カタログ#6760137)からなる検出ミックス5μlの添加により、反応を停止した。プレートを25℃で18時間、暗所でインキュベートした。リン酸化された基質を、EnVisionプレートリーダー(Perkin Elmer, マサチュセッツ州)により680nmの励起、520〜620nmの発光で検出した。データをグラフで表わし、IC50をExcel Fit (Microsoft)により計算した。
前記のインビトロAlphaScreenアッセイで試験した場合、本発明化合物は30μM未満の活性を示した。たとえば下記の結果が得られた。
Figure 2009534364
本発明の他の観点によれば、前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を医薬的に許容できる希釈剤またはキャリヤーと共に含む、医薬組成物が提供される。
本発明組成物は、経口投与に適切な剤形、たとえば錠剤もしくはカプセル剤、または非経口注射(静脈内、皮下、筋肉内、脈管内、または注入を含む)に適切な剤形、たとえば無菌の液剤、懸濁液剤もしくは乳剤、局所投与に適切な剤形、たとえば軟膏剤もしくはクリーム剤、または直腸投与に適切な剤形、たとえば坐剤であってもよい。
一般に、前記の組成物は常法により、一般的な賦形剤を用いて調製できる。
式(I)の化合物は、温血動物に普通は1〜1000 mg/kgの範囲の単位量で投与され、これが普通は療法有効量を提供する。好ましくは、10〜100 mg/kgの1日量を用いる。しかし、1日量は、処置されるホスト、特定の投与経路、および処置される疾患の重症度に応じて必然的に異なるであろう。したがって、最適量は、いずれか特定の患者を処置する専門家が決定することができる。
本発明の他の観点によれば、ヒトまたは動物の身体を療法により処置する方法に使用するための、前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩が提供される。
本発明者らは、本発明において定める式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩が抗癌剤として有効であることを見いだし、この特性はそれらのB-Raf阻害特性から生じると考えられる。したがって本発明化合物は、専らまたは部分的にB-Rafにより仲介される疾患または病的状態の処置に有用であると期待される;すなわち本発明化合物は、その処置を必要とする温血動物においてB-Raf阻害作用を発生させるために使用できる。
したがって本発明化合物は、B-Rafの阻害を特徴とする、癌の処置方法を提供する;すなわち本発明化合物は、専らまたは部分的にB-Rafの阻害により仲介される抗癌作用を発生させるために使用できる。
黒色腫、甲状腺乳頭腫瘍、胆管癌、大腸癌、卵巣癌および肺癌を含めた(これらに限定されない)多くのヒト癌にB-Rafの活性化変異がみられるので、そのような本発明化合物は、広範な抗癌特性をもつと期待される。したがって、本発明化合物はこれらの癌に対して抗癌活性をもつと期待される。さらに、本発明化合物は広範な白血病、悪性リンパ腫、ならびに充実性腫瘍、たとえば肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房および膵臓などの組織における癌および肉腫に対して活性をもつと期待される。特に、そのような本発明化合物は、皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍の増殖を有利に遅延させると期待される。より格別には、本発明化合物またはその医薬的に許容できる塩は、B-Raf関連の原発性および再発性の充実性腫瘍、特にそれらの増殖および拡散をB-Rafに有意に依存している腫瘍、たとえば皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の特定の腫瘍の増殖を阻害すると期待される。特に、本発明化合物は黒色腫の処置に有用である。
したがって本発明のこの観点によれば、医薬として使用するための、前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩が提供される。
本発明の他の観点によれば、ヒトなどの温血動物においてB-Raf阻害作用を発生させるのに用いる医薬の製造のための、前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩の使用が提供される。
本発明のこの観点によれば、ヒトなどの温血動物において抗癌作用を発生させるのに用いる医薬の製造のための、前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩の使用が提供される。
本発明の他の観点によれば、黒色腫、甲状腺乳頭腫瘍、胆管癌、大腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、悪性リンパ腫;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房および膵臓の癌および肉腫;ならびに皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍を処置する医薬の製造のための、前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩の使用が提供される。
本発明の他の観点によれば、ヒトなどの温血動物においてB-Raf阻害作用を発生させる際の、前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩の使用が提供される。
本発明のこの観点によれば、ヒトなどの温血動物において抗癌作用を発生させる際の、前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩の使用が提供される。
本発明の他の観点によれば、黒色腫、甲状腺乳頭腫瘍、胆管癌、大腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、悪性リンパ腫;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房および膵臓の癌および肉腫;ならびに皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍を処置する際の、前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩の使用が提供される。
本発明のこの観点の他の形態によれば、その処置を必要とするヒトなどの温血動物においてB-Raf阻害作用を発生させる方法であって、有効量の前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を動物に投与することを含む方法が提供される。
本発明のこの観点の他の形態によれば、その処置を必要とするヒトなどの温血動物において抗癌作用を発生させる方法であって、有効量の前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を動物に投与することを含む方法が提供される。
本発明のこの観点の他の形態によれば、その処置を必要とするヒトなどの温血動物において、黒色腫、甲状腺乳頭腫瘍、胆管癌、大腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、悪性リンパ腫;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房および膵臓の癌および肉腫;ならびに皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍を処置する方法であって、有効量の前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を動物に投与することを含む方法が提供される。
本発明の他の観点によれば、前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を医薬的に許容できる希釈剤またはキャリヤーと共に含む、ヒトなどの温血動物においてB-Raf阻害作用を発生させる際に使用するための医薬組成物が提供される。
本発明の他の観点によれば、前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を医薬的に許容できる希釈剤またはキャリヤーと共に含む、ヒトなどの温血動物において抗癌作用を発生させる際に使用するための医薬組成物が提供される。
本発明の他の観点によれば、前記に定めた式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を医薬的に許容できる希釈剤またはキャリヤーと共に含む、ヒトなどの温血動物において黒色腫、甲状腺乳頭腫瘍、胆管癌、大腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、悪性リンパ腫;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房および膵臓の癌および肉腫;ならびに皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍を処置する際に使用するための医薬組成物が提供される。
前記に定めたB-Raf阻害処置を唯一の療法として適用してもよく、あるいは本発明化合物のほかに一般的な外科処置または放射線療法または化学療法を伴ってもよい。そのような化学療法には、下記のうち1以上のカテゴリーの抗腫瘍薬を含めることができる:-
(i)癌医療に用いられる抗増殖/抗新生物薬およびその組合わせ、たとえばアルキル化薬(たとえばシスプラチン(cis-platin)、カルボプラチン(carboplatin)、シクロホスファミド(cyclophosphamide)、ナイトロジェンマスタード(nitrogen mustard)、メルファラン(melphalan)、クロラムブシル(chlorambucil)、ブスルファン(busulphan)およびニトロソウレア(ニトロsoureas)); 代謝拮抗薬(たとえば葉酸代謝拮抗薬、たとえばフルオロピリミジン類、たとえば5-フルオロウラシル、ならびにテガフル(tegafur)、ラルチトレキセド(raltitrexed)、メトトレキセート(methotrexate)、シトシンアラビノシド(cytosine arabinoside)およびヒドロキシウレア(hydroxyurea)); 抗腫瘍性抗生物質(たとえばアントラサイクリン類、たとえばアドリアマイシン(adriamycin)、ブレオマイシン(bleomycin)、ドキソルビシン(doxorubicin)、ダウノマイシン(daunomycin)、エピルビシン(epirubicin)、イダルビシン(idarubicin)、マイトマイシン-C(mitomycin-C)、ダクチノマイシン(dactinomycin)およびミトラマイシン(mithramycin)); 有糸分裂阻害薬(たとえばツルニチニチソウアルカロイド、たとえばビククリスチン(vincristine)、ビンブラスチン(vinblastine)、ビンデシン(vindesine)およびビノレルビン(vinorelbine)、ならびにタキソイド類、たとえばタキソール(taxol)およびタキソテール(taxotere)); およびトポイソメラーゼ阻害薬(たとえばエピポドフィロトキシン、たとえばエトポシド(etoposide)およびテニポシド(teniposide)、アムサクリン(amsacrine)、トポテカン(topotecan)およびカンプトテシン(camptothecin));
(ii)細胞増殖抑制薬、たとえば抗エストロゲン薬(たとえばタモキシフェン(tamoxifen)、トレミフェン(toremifene)、ラロキシフェン(raloxifene)、ドロロキシフェン(droloxifene)およびヨードキシフェン(iodoxyfene))、エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(たとえばフルベストラント(fulvestrant))、抗アンドロゲン薬(たとえばビカルタミド(bicalutamide)、フルタミド(flutamide)、ニルタミド(nilutamide)および酢酸シプロステロン(cyproterone acetate))、LHRHアンタゴニストまたはLHRHアゴニスト(たとえばゴセレリン(goserelin)、ロイプロリン(leuprorelin)およびブセレリン(buserelin))、プロゲストーゲン類(たとえば酢酸メゲストロール(megestrol acetate))、アロマターゼ阻害薬(たとえばアナストロゾール(anastrozole)、レトロゾール(letrozole)、ボラゾール(vorazole)およびエキセメスタン(exemestane))、および5α-レダクターゼ阻害薬、たとえばフィナステリド(finasteride);
(iii)癌細胞浸潤を阻害する薬剤(たとえばメタロプロテイナーゼ阻害薬、たとえばマリマスタット(marimastat)およびウロキナーゼプラスミノーゲンアクチベーター受容体機能の阻害薬);
(iv)増殖因子機能の阻害薬:それらの阻害薬にはたとえば下記のものが含まれる:増殖因子抗体、増殖因子受容体抗体(たとえば抗-erbb2抗体(トラスツヅマブ(trastuzumab) [ハーセプチン(Herceptin)(商標)])および抗-erbb1抗体(セツキシマブ(cetuximab) [C225]))、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害薬、MEK阻害薬、チロシンキナーゼ阻害薬、およびセリン/トレオニンキナーゼ阻害薬、たとえば上皮増殖因子ファミリーの阻害薬(たとえばEGFRファミリーチロシンキナーゼ阻害薬、たとえばN-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-メトキシ-6-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(ゲフィチニブ(gefitinib)、AZD1839)、N-(3-エチニルフェニル)-6,7-ビス(2-メトキシエトキシ)キナゾリン-4-アミン(エルロチニブ(erlotinib)、OSI-774)、および6-アクリルアミド-N-(3-クロロ-4-フルオロフェニル)-7-(3-モルホリノプロポキシ)キナゾリン-4-アミン(CI 1033))、たとえば血小板由来増殖因子ファミリーの阻害薬、およびたとえば肝細胞増殖因子ファミリーの阻害薬;
(v)抗血管形成薬、たとえば血管内皮増殖因子の作用を阻害するもの(たとえば抗-血管内皮細胞増殖因子抗体ベバシズマブ(bevacizumab) [アバスチン(Avastin)(商標)])、たとえば国際特許出願WO 97/22596、WO 97/30035、WO 97/32856およびWO 98/13354に開示される化合物)、ならびに他の機序により作用する化合物(たとえばリノミド(linomide)、インテグリンαvβ機能の阻害薬およびアンギオスタチン(angiostatin));
(vi)血管傷害薬、たとえばコンブレタスタチンA4(Combretastatin A4)、ならびに国際特許出願WO 99/02166、WO 00/40529、WO 00/41669、WO 01/92224、WO 02/04434およびWO02/08213に開示される化合物;
(vii)アンチセンス療法、たとえば前記に挙げた標的を指向するもの、たとえばISIS 2503、抗rasアンチセンス;
(viii)下記を含む遺伝子療法:たとえば異常な遺伝子、たとえば異常なp53または異常なBRCA1もしくはBRCA2を置換する方法、GDEPT (gene-directed enzyme pro-drug therapy(遺伝子指向性酵素プロドラッグ療法))、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼまたは細菌ニトロレダクターゼ酵素を用いる方法、および化学療法または放射線療法に対する患者の耐容性を高める方法、たとえば多剤耐性遺伝子療法;
(ix)下記を含む免疫療法:たとえば患者の腫瘍細胞の免疫原性を高めるためのエクスビボおよびインビ方法、たとえばサイトカイン、たとえばインターロイキン2もしくはインターロイキン4または顆粒球マクロファージコロニー刺激因子によるランスフェクション、T細胞アネルギーを低下させる方法、トランスフェクションした免疫細胞、たとえばサイトカイントランスフェクションした樹状細胞を用いる方法、サイトカイントランスフェクションした腫瘍細胞系を用いる方法、および抗イディオタイプ抗体を用いる方法;
(x)下記を含む細胞周期阻害薬:たとえばCDK阻害薬(たとえばフラボピリドール(flavopiridol))、および細胞周期チェックポイント(たとえばチェックポイントキナーゼ)の他の阻害薬; 有糸分裂および細胞運動性の調節に関与するオーロラキナーゼおよび他のキナーゼ(たとえば有糸分裂キネシン類)の阻害薬; ならびにヒストンデアセチラーゼ阻害薬;
(xi)下記を含むエンドセリンアンタゴニスト:エンドセリンAアンタゴニスト、エンドセリンBアンタゴニスト、およびエンドセリンAとBのアンタゴニスト; たとえばZD4054およびZD1611 (WO 96 40681)、アトラセンタン(atrasentan)、ならびにYM598。
そのような併用処置は、処置の個々の成分の同時投与または個別投与により達成できる。そのような組合わせ製剤には、前記用量範囲の本発明化合物および承認された用量範囲の他の有効医薬を使用する。
式(I)の化合物およびそれらの医薬的に許容できる塩類は、療法医薬としてのそれらの用途のほかに、新規療法薬の探索の一部としてネコ、イヌ、ウサギ、サル、ラットおよびマウスなどの実験動物においてB-Raf阻害薬の効果を評価するためのインビトロおよびインビボ試験系の開発および標準化における薬理学的ツールとしても有用である。
前記に述べた他の医薬組成物、プロセス、方法、使用および医薬製造の形態にも、本明細書に記載する本発明化合物の別態様および好ましい態様を適用する。
実施例
本発明を限定ではない下記の実施例により説明する。実施例において別途記載しない限り、以下のとおりである:
(i)温度を摂氏(℃)で示す;操作を室温または周囲温度、すなわち18〜25℃の温度で実施した;
(ii)有機溶液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた;溶媒の蒸発をロータリーエバポレーターにより減圧下に(600〜4000パスカル;4.5〜30mmHg)、最高60℃の浴温で実施した;
(iii)一般に、反応経過をTLCにより追跡し、反応時間は説明のために示したにすぎない;
(iv)最終生成物は満足すべきプロトン核磁気共鳴(NMR)スペクトルおよび/または質量スペクトルデータを示した;
(v)収率は説明のために示したにすぎず、必ずしも綿密なプロセス開発により得ることができるものではない;より多量の物質が必要な場合は製造を繰り返した;
(vii) NMRデータを示した場合、別途指示しない限り、それは主診断プロトンに関するデルタ値の形であり、内標準としてのテトラメチルシラン(TMS)に対する百万分率(ppm)で示され、400 MHzでジュウテリオジメチルスルホキシド(DMSO-d6)を溶媒として用いて測定された;
(vii)化学記号はそれらの通常の意味をもつ;SI単位および記号を用いる;
(viii)溶媒比を容量:容量(v/v)で示す;
(ix)質量分析は70電子ボルトの電子エネルギーにより化学イオン化(CI)モードで直接照射プローブを用いて行われた;指示した場合にはイオン化を電子衝撃(EI)、高速原子衝突(FAB)またはエレクトロスプレー(ESP)により行なった; m/z値を示す;一般に親質量を示すイオンのみを報告する;別途記載しない限り、示した質量イオンは(MH)+である;
(x)合成が前記実施例に記載したものと同様と記載した場合、使用量はその前記実施例で用いたものと同等のモル比である;
(xi)下記の略号を用いた:
THF テトラヒドロフラン;
DMF N,N-ジメチルホルムアミド;
DCM ジクロロメタン;
DIC N,N'-ジイソプロピルカルボジイミド;
DCE ジクロロエタン;
DIEA ジイソプロピルエチルアミン;
TEA トリエチルアミン;
DPPA ジフェニルホスホリルアジド;
BINAP (+/-)-2,2'-ビス(ジフェニルホスフィノジフェニルホスフィノ)-1,1'-ビナフチル;
Pd2dba3 トリス(ジベンジリデンアセトン)二パラジウム(0);
DMF N,N-ジメチルホルムアミド;および
EtOAc 酢酸エチル;ならびに
(xii)“ISCO”は、12gおよび40gプレパックシリカゲルカートリッジを用いる順相フラッシュカラムクロマトグラフィーを表わし、これらをISCO, Inc (4700 superior street Lincoln, NE, USA)から得た製造指示に従って用いた;
(xiii)“逆相Gilson”は、移動相としての水/アセトニトリル(0.1%のTFAを含有)における寸法20mm/100および50mm/250のYMC-AQC18逆相HPLCカラムを表わす: Waters Corporation (34, Maple street, Milford MA, USA)から入手した。
実施例1
N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア
1-クロロ-4-イソシアナト-2-(トリフルオロメチル)ベンゼン(84 mg, 0.378 mmol)の、THF (2 ml)中における溶液を、6-(4-アミノフェノキシ)-3-メチルキナゾリン-4(3H)-オン(方法9; 101 mg, 0.378 mmol)で処理した。反応混合物を25℃で12時間撹拌した。生成した白色沈殿を真空濾過により採集し、次いでISCOシステムを用いるカラムクロマトグラフィー(EtOAc-MeOH)により精製して、目的生成物(144 mg, 78%)の目的生成物を得た。NMR: 9.18 (s, 1 H), 8.92 (s, 1 H), 8.30 (s, 1 H), 8.11 (d, 1 H), 7.71 (d, 1 H), 7.62 (m, 2 H), 7.54 (m, 3 H), 7.41 (d, 1 H), 7.09 (d, 2 H), 3.46 (s, 3 H); m/z 489。
実施例2〜11
下記の化合物を実施例1の方法により、指示した出発物質を用いて製造した。
Figure 2009534364
Figure 2009534364
Figure 2009534364
実施例12
3-[6-{4-[({[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]フェノキシ}-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル]プロパン-1-アミニウムクロリド
{3-[6-{4-[({[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]フェノキシ}-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル]プロピル}カルバミン酸t-ブチル(実施例4; 0.053 g, 0.084 mmol)の、1,4-ジオキサン中4 N HCl(2 ml)中における溶液を、25℃で45分間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮して、目的生成物を得た。NMR: 9.62 (s, 1 H), 9.28 (s, 1 H), 8.36 (s, 1 H), 8.11 (d, 1 H), 7.73 (d, 3 H), 7.51 - 7.62 (m, 5 H), 7.40 (d, 1 H), 7.09 (d, 2 H), 4.02 (t, 2 H), 2.78 (m, 2 H), 1.92 - 2.02 (m, 2 H); m/z 569。
実施例13
N-[3-(1-シアノ-1-メチルエチル)フェニル]-N'-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア
2-(3-アミノフェニル)-2-メチルプロパンニトリル(方法22, 40 mg, 0.250 mmol)およびTEA (174μl, 1.250 mmol)の、DCM (5 ml)中における溶液を、DIC (50 mg, 0.308 mmol)で処理した。15分間の撹拌後、溶媒を減圧下で除去すると目的中間体が得られた。得られた固体をTHF (5 ml)に溶解し、次いで6-(4-アミノフェノキシ)-3-メチルキナゾリン-4(3H)-オン(方法9, 0.066 g, 0.250 mmol)を添加した。反応終了後、溶媒を減圧下で除去し、粗製物質を逆相Gilsonにより精製して、目的生成物(43 mg, 38 %)を得た。NMR: 8.92 (s, 1 H), 8.83 (s, 1 H), 8.32 (s, 1 H), 7.71 (d, 1 H), 7.67 (s, 1 H), 7.57 - 7.51 (m, 3 H), 7.44 - 7.40 (m, 2 H), 7.33 (t, 1 H), 7.12 - 7.07 (m, 3 H), 3.47 (s, 3 H), 1.68 (s, 6 H); m/z 453。
実施例14
下記の化合物を実施例13の方法により、指示した出発物質を用いて製造した。
Figure 2009534364
実施例15
N-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]-N'-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア
[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]アミン(方法25, 70 mg, 0.45 mmol)およびTEA (322μL, 2.22 mmol)の、DCE (4 ml)中における溶液を、トリホスゲン(132 mg, 0.445 mmol)で処理した。反応混合物を約25℃で30分間、次いで70℃で90分間、撹拌した。溶媒を減圧下で除去すると、目的中間体が得られた。得られた固体をTHF (5 ml)に溶解し、6-(4-アミノフェノキシ)-3-メチルキナゾリン-4(3H)-オン(方法9, 100 mg, 0.401 mmol)を添加した。反応混合物を2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、残留物をEtOAcに溶解した。有機層をNaCl(飽和)、次いでNa2SO4(固体)で乾燥させ、溶媒を再び減圧下で除去した。粗製物質を逆相Gilsonにより精製して、84 mg (42 %)の白色固体を得た。NMR: 9.16 (s, 1 H), 9.07 (s, 1 H), 8.40 (s, 1 H), 7.77 - 7.69 (m, 2 H), 7.58 - 7.45 (m, 4 H), 7.43 - 7.34 (m, 2 H), 7.17 - 7.05 (m, 3 H), 3.47 (s, 3 H), 1.94 (t, 3 H); m/z 450。
実施例16
下記の化合物を実施例15の方法により、指示した出発物質を用いて製造した。
Figure 2009534364
実施例17
N-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}-N'-[6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル]ウレア
2,2,2-トリクロロ-N-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}アセトアミド(方法29, 206 mg, 0.50 mmol)およびNaOH (52 mg, 1.3 mmol)の、DMSO (3 ml)中における溶液を、6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-アミン(方法30, 98 mg, 0.60 mmol)で処理した。反応混合物を、出発物質が消費されるまで80℃で撹拌した。反応混合物を約25℃に冷却し、次いで水に添加した。水層をDCMで抽出し、抽出液を合わせてNH4Cl(水溶液)で洗浄した。有機溶液をNa2SO4(固体)で乾燥させ、溶媒を減圧下で除去した。粗製物質を結晶化により精製して、80 mgの目的化合物(35 %)を得た。NMR: 10.23 (s, 1 H), 9.67 (s, 1 H), 9.00 (s, 1 H), 8.31 (s, 1 H), 8.19 (s, 1 H), 7.71 (d, 1 H), 7.63 - 7.51 (m, 3 H), 7.46 - 7.39 (m, 1 H), 7.19 - 7.10 (m, 2 H), 3.46 (s, 3 H); m/z456。
実施例18
下記の化合物を実施例17の方法により、指示した出発物質を用いて製造した。
Figure 2009534364
出発物質の製造
方法1
6-ヒドロキシ-3-メチルキナゾリン-4(3H)-オン
2-アミノ-5-ヒドロキシ安息香酸(2.00 g, 0.0131 mol)を、N-メチルホルムアミド(5 ml)と180℃で4時間反応させた。反応をH2Oで停止し、生成した沈殿を真空濾過により採集して、褐色固体を得た;m/z 177。
方法2〜3
下記の化合物を方法1の方法により、指示した出発物質を用いて製造した。
Figure 2009534364
方法4
3-メチル-6-(4-ニトロフェノキシ)キナゾリン-4(3H)-オン
6-ヒドロキシ-3-メチルキナゾリン-4(3H)-オン(方法1, 1.00 g, 5.68 mol)およびK2CO3(2.35 g, 17.04 mmol, 3.0当量)を、DMF (20 ml)中で1-フルオロ-4-ニトロベンゼン(602μL, 5.68 mmol)と、100℃でAr下に反応させた。反応混合物を12時間撹拌し、次いでH2Oで反応停止した。生成した黄色沈殿を真空濾過により採集して、1.69 gの目的生成物(99%)を得た;m/z 298。
方法5〜8
下記の化合物を方法4の方法により、指示した出発物質を用いて製造した。
Figure 2009534364
方法9
6-(4-アミノフェノキシ)-3-メチルキナゾリン-4(3H)-オン
3-メチル-6-(4-ニトロフェノキシ)キナゾリン-4(3H)-オン(方法4, 1.00 g, 3.74 mmol)をMeOH (25 ml)に溶解した。次いでカーボン上Pd(30%) (100 mg)を添加した。次いで反応混合物を水素雰囲気で12時間処理した。次いで反応混合物をケイソウ土により濾過し、溶媒を減圧下で除去して、褐色固体(898 mg, 99%)を得た;m/z 268。
方法10〜16
下記の化合物を方法9の方法により、指示した出発物質を用いて製造した。
Figure 2009534364
方法17
{3-[6-(4-ニトロフェノキシ)-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル]プロピル}カルバミン酸t-ブチル
6-(4-ニトロフェノキシ)キナゾリン-4(3H)-オン(方法6, 500 mg, 1.77 mmol)およびK2CO3(734 mg, 5.31 mmol, 3.0当量)の、DMF (3 ml)中における溶液を、(3-ヨードプロピル)カルバミン酸t-ブチル(方法19, 503 mg, 1.77 mmol)と70℃で12時間反応させた。反応をH2Oで停止し、EtOAcで抽出した。有機層をNaCl(飽和)、次いでNa2SO4(固体)で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。次いで残留物を、ISCOシステムを用いるカラムクロマトグラフィー(EtOAc-ヘキサン)により精製して、250 mg (32%)の目的生成物を得た;m/z 441。
方法18
下記の化合物を方法17の方法により、指示した出発物質を用いて製造した。
Figure 2009534364
方法19
(3-ヨードプロピル)カルバミン酸t-ブチル
トリフェニルホスフィン(11.21 g, 42.8 mmol)およびイミダゾール(2.91 g, 42.8 mmol, 1.5当量)を、DCM中で0℃においてAr下にI2 (5.43 g, 30 mmol, 0.8当量)で処理した。5分後、DCM中の(3-ヒドロキシプロピル)カルバミン酸t-ブチル(4.88 ml, 28.5 mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌し、次いで10% HClで反応停止した。反応混合物をEtOAcで抽出し、有機層をNaHCO3(飽和)で洗浄した。有機層をNaCl(飽和)およびNa2SO4(固体)で乾燥させ、次いで減圧下で蒸発させた。次いで残留物を、ISCOシステムを用いるカラムクロマトグラフィー(EtOAc-ヘキサン0.1% TEA)により精製して、4.54 g (76%)の白色固体を得た;m/z286。
方法20
2-(トリフルオロメチル)ピリジン 1-オキシド
2-(トリフルオロメチル)ピリジン(5.02 g, 34.0 mmol)の、DCM (100 ml)中における溶液を、メタ-クロロペルオキシ安息香酸(15.2 g, 68.0 mmol)で処理した。反応物を約25℃で約12時間撹拌した。反応混合物をNaHCO3(水溶液)で停止した。有機層をNaCl(飽和)およびNa2SO4(固体)で乾燥させ、次いで減圧下で除去した。残留物をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、420 mg (38 %)の目的生成物を得た。NMR: 7.92 - 7.85 (m, 2 H), 7.69 (d, 1 H), 7.52 (t, 1 H)。
方法21
2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-アミン
2-(トリフルオロメチル)ピリジン 1-オキシド(方法20, 3.3 g, 20.0 mmol)の、H2SO4(15 ml)中における溶液を、発煙硝酸溶液(20 ml)およびH2SO4 (10 ml)で0℃において処理した。反応混合物を125℃で4時間撹拌した。次いで反応混合物を氷に添加した。この水溶液のpHを、NaOH (4.0 M)の添加により7に調整し、次いでDCMで抽出した。抽出液を合わせて減圧下で除去すると、目的生成物が得られた。4-ニトロ-2-(トリフルオロメチル)ピリジン 1-オキシド(50 mg, 0.24 mmol)および10% Pd/C (5 mg)の、MeOH (10 ml)中における溶液を、H2雰囲気で約12時間処理した。反応混合物を濾過し、溶媒を減圧下で除去して、20 mg (2工程で9 %)を得た。NMR: 8.32 (d, 1 H), 6.90 (s, 1 H), 6.65 (d, 1 H), 4.42 (s, 2 H)。
方法22
2-(3-アミノフェニル)-2-メチルプロパンニトリル
3-(1-シアノ-1-メチルエチル)安息香酸(250 mg, 1.3 mmol)およびDIEA (476 μl, 2.6 mmol)の溶液を、t-BuOH中のDPPA (572μl, 2.6 mmol)に添加した。反応混合物を100℃で約12時間撹拌した。次いで溶媒を減圧下で除去した。次いで残留物を、ISCOシステムを用いるカラムクロマトグラフィー(EtOAc-ヘキサン)により精製して、透明な油を得た。これをそのまま次の工程に用いた。この物質を、1,4-ジオキサン中の1.0 M HCl生溶液(10 ml)に溶解した。反応混合物を3日間撹拌した。その後、溶媒を減圧下で除去し、DCMに再溶解した。生成した沈殿を真空濾過により採集した(100 mg, 2工程で47 %)。NMR (300 MHz): 7.69 - 7.55 (m, 3 H), 7.37 (d, 1 H), 1.74 (s, 6 H)。
方法23
2-(4-アミノフェニル)-2-メチルプロパンニトリル
BINAP (4.1 mg, 0.0067 mmol)、Pd2dba3(2.0 mg, 0.0022 mmol)、ナトリウムt-ブトキシド(120 mg, 1.25 mmol)、ベンゾフェノンイミン(180μl, 1.01 mmol)、および2-(4-ブロモフェニル)-2-メチルプロパンニトリルの溶液を、80℃で約12時間撹拌した。反応混合物をEt2Oで希釈し、濾過した。溶媒を減圧下で除去し、得られた固体をTHF (10 ml)に溶解した。10% HClを添加し、反応混合物を1時間撹拌した。有機層を水層から分離し、水層のpHを10% NaOHの添加により約8に調整した。この溶液をDCMで抽出し、抽出液を合わせてNa2SO4(固体)で乾燥させた。溶媒を減圧下で除去した。次いで残留物を、ISCOシステムを用いるカラムクロマトグラフィー(EtOAc-ヘキサン)により精製して、123 mg (86%)の橙色油を得た;m/z 160。
方法24
1-(1,1-ジフルオロエチル)-3-ニトロベンゼン
1-(3-ニトロフェニル)エタノン(2.0 g, 12.1 mmol)の、DeoxoFluor(商標) (15 ml)中における溶液を、80℃で約12時間撹拌した。反応混合物をEtOAcで希釈し、NaHCO3(飽和)に添加した。水層をさらにEtOAcで抽出した。有機層をNaCl(飽和)およびNa2SO4(固体)で乾燥させ、次いで減圧下で除去した。次いで残留物を、ISCOシステムを用いるカラムクロマトグラフィー(EtOAc-ヘキサン)により精製して、1.2 g (55 %)の無色油を得た。NMR: 8.42 (s, 1 H), 8.33 (d, 1 H), 7.89 (d, 1 H), 7.72 - 7.63 (m, 1 H), 2.00 (t, 3 H)。
方法25
[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]アミン
1-(1,1-ジフルオロエチル)-3-ニトロベンゼン(方法24, 1.2 g, 6.42 mmol)およびPd/C (10 %) (120 mg)の、MeOH中における溶液を、H2雰囲気で処理した。反応混合物を3時間撹拌し、次いでケイソウ土により濾過した。溶媒を減圧下で除去して、橙色油(958 mg, 95%)を得た;m/z 158。
方法26
[3-ニトロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール
3-ニトロ-5-(トリフルオロメチル)安息香酸(5.0 g, 21.2 mmol)の、THF (100 ml)中における溶液を、2.0 M BH3 .Me2S (15.9 ml, 31.9 mmol)で0℃において処理した。反応物を約12時間還流した。混合物を氷酢酸-H2O (2:1)で反応停止した。EtOAcおよび30% K2CO3を反応混合物に添加した。分離した有機層をNaCl(飽和)およびNa2SO4(固体)で乾燥させ、次いで減圧下で除去して、4.9 g (99%)の黄色油を得た。NMR: 8.41 (s, 1 H), 8.37 (s, 1 H), 7.98 (s, 1 H), 4.91 (s, 2 H)。
方法27
1-メチル-4-[3-ニトロ-5-(トリフルオロメチル)ベンジル]ピペラジン
[3-ニトロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]メタノール(方法26, 843 mg, 3.81 mmol)およびTEA (1.6 ml, 11.4 mmol)の、DCM (10 ml)中における溶液を、メタンスルホニルクロリド(295μL, 3.81 mmol)で処理した。反応物を25℃で10分間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、中間体をDCM (10 ml)に再溶解した。次いでTEA (1.6 ml, 11.4 mmol)およびN-メチルピペラジン(466μl, 4.19 mmol)を添加した。反応混合物を約25℃で約12時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗製物質をそのまま使用した;m/z 303。
方法28
[3-[(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル]-5-(トリフルオロメチル)フェニル]アミン
1-メチル-4-[3-ニトロ-5-(トリフルオロメチル)ベンジル]ピペラジン(方法27, 1.2 g, 6.42 mmol)およびPd/C (10 %) (120 mg)の、MeOH中における溶液を、H2雰囲気で処理した。3時間後、混合物をケイソウ土により濾過し、溶媒を減圧下で除去して、目的物質を得た;m/z 274。
方法29
2,2,2-トリクロロ-N-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}アセトアミド
三塩化リン、6-(4-アミノフェノキシ)-3-メチルキナゾリン-4(3H)-オンおよびトリクロロ酢酸を、還流条件下で混合した。その後、反応混合物を氷水で停止し、固体を採集して次の工程に用いた。
方法30
6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-アミン
フェニルホスホン酸ジクロリド(28.75 ml, 0.18 mol)および6-(トリフルオロメチル)-4-ピリミジノール(25.0 g, 0.15 mol)を、N2下で約30分間、130℃に加熱した。反応混合物を約25℃に冷却した。反応混合物を蒸留すると、22.0 gの無色油が得られた。次いでこの4-クロロ-6-(トリフルオロメチル)ピリミジン(22.0 g, 0.12 mol)をNH3/CH3OH (100 ml)溶液で処理した。反応混合物を約25℃で12時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗製物質をシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、9.18 g (2工程で29 %)の目的生成物を得た;m/z163。

Claims (24)

  1. 式(I)の化合物:
    Figure 2009534364
    またはその医薬的に許容できる塩
    [式中:
    環Aは、カルボサイクリルまたはヘテロサイクリルであり;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素はR7から選択される基で置換されていてもよく;
    R1は、炭素上の置換基であり、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N-(C1-6アルキル)アミノ、N,N-(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N-(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(aは0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、N-(C1-6アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-6アルキル)2スルファモイル、N-(C1-6アルコキシ)スルファモイル、N-(C1-6アルキル)-N-(C1-6アルコキシ)スルファモイル、C1-6アルキルスルホニルアミノ、カルボサイクリル-R8-またはヘテロサイクリル-R9-から選択され;その際、R1は炭素において1個以上のR10で置換されていてもよく;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素はR11から選択される基で置換されていてもよく;
    nは、0〜4から選択され;その際、R1の意味は同一でも異なってもよく;
    R2は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N-(C1-6アルキル)アミノ、N,N-(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N-(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(aは0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、N-(C1-6アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-6アルキル)2スルファモイル、C1-6アルキルスルホニルアミノ、カルボサイクリル-R12-またはヘテロサイクリル-R13-から選択され;その際、R2は炭素において1個以上のR14で置換されていてもよく;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素はR15から選択される基で置換されていてもよく;
    qは、0〜2であり;その際、R2の意味は同一でも異なってもよく;
    Xは、NR16またはOであり;
    R3およびR6は、独立して水素、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N-(C1-6アルキル)アミノ、N,N-(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N-(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(aは0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、N-(C1-6アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-6アルキル)2スルファモイル、C1-6アルキルスルホニルアミノ、カルボサイクリル-R17-またはヘテロサイクリル-R18-から選択され;その際、R3およびR6は互いに独立して炭素において1個以上のR19で置換されていてもよく;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素はR20から選択される基で置換されていてもよく;
    R4、R5およびR16は、独立して水素、C1-6アルキル、C1-6アルカノイル、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルコキシカルボニル、カルバモイル、カルボサイクリル、ヘテロサイクリル、N-(C1-6アルキル)カルバモイルおよびN,N-(C1-6アルキル)カルバモイルから選択され;その際、R4、R5およびR16は互いに独立して炭素において1個以上のR21で置換されていてもよく;
    mは、3であり;その際、R6の意味は同一でも異なってもよく;
    式(I)の-NR5-と-CR3-の間の結合
    Figure 2009534364
    は下記のいずれかであり:(i)単結合:その場合R5は前記に定めたものである、または(ii)二重結合:その場合R5は存在しない;
    R10、R14、R19およびR21は、独立してハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、C1-6アルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、C1-6アルコキシ、C1-6アルカノイル、C1-6アルカノイルオキシ、N-(C1-6アルキル)アミノ、N,N-(C1-6アルキル)2アミノ、C1-6アルカノイルアミノ、N-(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-6アルキル)2カルバモイル、C1-6アルキルS(O)a(aは0〜2である)、C1-6アルコキシカルボニル、C1-6アルコキシカルボニルアミノ、N-(C1-6アルキル)スルファモイル、N,N-(C1-6アルキル)2スルファモイル、C1-6アルキルスルホニルアミノ、カルボサイクリル-R22-またはヘテロサイクリル-R23-から選択され;その際、R10、R14、R19およびR21は互いに独立して炭素において1個以上のR24で置換されていてもよく;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素はR25から選択される基で置換されていてもよく;
    R8、R9、R12、R13、R17、R18、R22およびR23は、独立して直接結合、-O-、-N(R26)-、-C(O)-、-N(R27)C(O)-、-C(O)N(R28)-、-S(O)s-、-SO2N(R29)-または-N(R30)SO2-から選択され;その際、R26、R27、R28、R29およびR30は水素、C1-6アルコキシカルボニルまたはC1-6アルキルであり、sは0〜2であり;
    R7、R11、R15、R20およびR25は、独立してC1-6アルキル、C1-6アルカノイル、C1-6アルキルスルホニル、C1-6アルコキシカルボニル、カルバモイル、N-(C1-6アルキル)カルバモイル、N,N-(C1-6アルキル)カルバモイル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル、ベンゾイルおよびフェニルスルホニルから選択され;
    R24は、ハロ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロメチル、アミノ、カルボキシ、カルバモイル、メルカプト、スルファモイル、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、アセチル、アセトキシ、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、N-メチル-N-エチルアミノ、アセチルアミノ、N-メチルカルバモイル、N-エチルカルバモイル、N,N-ジメチルカルバモイル、N,N-ジエチルカルバモイル、N-メチル-N-エチルカルバモイル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、メシル、エチルスルホニル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、N-メチルスルファモイル、N-エチルスルファモイル、N,N-ジメチルスルファモイル、N,N-ジエチルスルファモイルまたはN-メチル-N-エチルスルファモイルから選択される]。
  2. 環Aがフェニル、ピリミジニルまたはピリジルである、請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩。
  3. R1は、炭素上の置換基であり、ハロまたはC1-6アルキルから選択され;その際、R1は炭素において1個以上のR10で置換されていてもよく;その際、
    R10は、ハロ、シアノまたはヘテロサイクリル-R23-であり;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素はR25から選択される基で置換されていてもよく;
    R23は、直接結合であり;
    R25は、C1-6アルキルである、
    請求項1または請求項2に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩。
  4. nは1または2であり;その際、R1の意味は同一でも異なってもよい、請求項1〜3のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩。
  5. R2はC1-6アルキルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩。
  6. qは0または1である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩。
  7. XはNR16またはOであり;その際、R16は水素である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩。
  8. R3およびR6は水素である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩。
  9. R4は、水素およびC1-6アルキルから選択され;その際、R4は炭素において1個以上のR21で置換されていてもよく;
    R21は、アミノ、C1-6アルコキシカルボニルアミノまたはヘテロサイクリル-R23-から選択され;その際、ヘテロサイクリルが-NH-部分を含む場合、その窒素はR25から選択される基で置換されていてもよく;
    R23は、直接結合であり;
    R25は、C1-6アルキルである、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩。
  10. 式(I)の-NR5-と-CR3-の間の結合
    Figure 2009534364
    は二重結合であり、その際R5は存在しない、請求項1〜9のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩。
  11. 式(I)の化合物:
    Figure 2009534364
    またはその医薬的に許容できる塩
    [式中:
    環Aは、フェニル、ピリミジン-4-イルまたはピリド-4-イルであり;
    R1は、炭素上の置換基であり、フルオロ、クロロ、トリフルオロメチル、1,1-ジフルオロエチル、1-メチルピペラジン-4-イルメチルまたは1-メチル-1-シアノエチルから選択され;
    nは、1または2であり;その際、R1の意味は同一でも異なってもよく;
    R2は、メチルであり;
    qは、0または1であり;
    Xは、NHまたはOであり;
    R3およびR6は、水素であり;
    mは、3であり;その際、R6の意味は同一でも異なってもよく;
    R4は、メチル、3-アミノプロピル、1-メチルピペリジン-3-イルメチルまたは3-(t-ブトキシカルボニルアミノ)プロピルであり;
    式(I)の-NR5-と-CR3-の間の結合
    Figure 2009534364
    は二重結合であり、その際R5は存在しない]。
  12. 下記のものから選択される式(I)の化合物:
    Figure 2009534364
    N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア;
    N-[4-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア;
    N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{3-メチル-4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア;
    {3-[6-{4-[({[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニル)アミノ]フェノキシ}-4-オキソキナゾリン-3(4H)-イル]プロピル}カルバミン酸t-ブチル;
    N-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}-N'-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
    N-[3-フルオロ-5-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア;
    N-[2-フルオロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア;
    N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{2-メチル-4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア;
    N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[(4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア;
    N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)アミノ]フェニル}ウレア;
    N-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]-N'-[4-({3-[(1-メチルピペリジン-3-イル)メチル]-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル}オキシ)フェニル]ウレア;
    N-(4-{[3-(3-アミノプロピル)-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル]オキシ}フェニル)-N'-[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
    N-[3-(1-シアノ-1-メチルエチル)フェニル]-N'-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア;
    N-[4-(1-シアノ-1-メチルエチル)フェニル]-N'-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア;
    N-[3-(1,1-ジフルオロエチル)フェニル]-N'-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}ウレア;
    N-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}-N'-[3-[(4-メチルピペラジン-1-イル)メチル]-5-(トリフルオロメチル)フェニル]ウレア;
    N-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}-N'-[6-(トリフルオロメチル)ピリミジン-4-イル]ウレア;
    N-{4-[(3-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロキナゾリン-6-イル)オキシ]フェニル}-N'-[2-(トリフルオロメチル)ピリジン-4-イル]ウレア;
    またはその医薬的に許容できる塩。
  13. 請求項1に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を製造するための、下記を含む方法(可変基は、別途特定しない限り請求項1に定めたものである):
    方法a) 式(II)のアミン:
    Figure 2009534364
    を式(III)のイソシアナト:
    Figure 2009534364
    と反応させる;
    方法b) 式(IV)の化合物:
    Figure 2009534364
    を式(V)の化合物:
    Figure 2009534364
    (式中、Lは置換可能な基である)と反応させる;
    方法c) 式(VI)の化合物:
    Figure 2009534364
    (式中、Lは置換可能な基である)を式(VII)の化合物:
    Figure 2009534364
    と反応させる;
    方法d) 式(I)においてR4が水素ではない化合物について;式(I)においてR4が水素である化合物を、式(VIII)の化合物:
    R4-L
    (VIII)
    (式中、Lは置換可能な基であり、R4は水素ではない)と反応させる;
    方法e) 式(I)においてXがNR16であり、R16が炭素において1個以上のR21で置換されていてもよい-CH2-C2-6アルキルである化合物について;式(I)においてXがNR16であり、R16が水素である化合物を、式(IX)の化合物:
    Figure 2009534364
    (式中、R16は炭素において1個以上のR21で置換されていてもよいC1-5アルキルである)と反応させる;
    方法f) 式(I)においてXがNR16であり、R16が水素ではない化合物について;式(I)においてXがNR16であり、R16が水素である化合物を、式(X)の化合物:
    R16-L
    (X)
    (式中、Lは置換可能な基であり、R16は水素ではない)と反応させる;
    方法g) 式(XI)のイソシアナト:
    Figure 2009534364
    を式(XII)のアミン:
    Figure 2009534364
    と反応させる;
    次いで必要であれば
    i)ある式(I)の化合物を他の式(I)の化合物に変換する;
    ii)いずれかの保護基を除去する;
    iii)医薬的に許容できる塩を形成する。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を医薬的に許容できる希釈剤またはキャリヤーと共に含む、医薬組成物。
  15. 医薬として使用するための、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩。
  16. ヒトなどの温血動物においてB-Raf阻害作用を発生させるのに用いる医薬の製造のための、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩の使用。
  17. ヒトなどの温血動物において抗癌作用を発生させるのに用いる医薬の製造のための、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩の使用。
  18. 黒色腫、甲状腺乳頭腫瘍、胆管癌、大腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、悪性リンパ腫;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房および膵臓の癌および肉腫;ならびに皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍を処置する医薬の製造のための、請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩の使用。
  19. その処置を必要とするヒトなどの温血動物においてB-Raf阻害作用を発生させる方法であって、有効量の請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を動物に投与することを含む方法。
  20. その処置を必要とするヒトなどの温血動物において抗癌作用を発生させる方法であって、有効量の請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を動物に投与することを含む方法。
  21. その処置を必要とするヒトなどの温血動物において、黒色腫、甲状腺乳頭腫瘍、胆管癌、大腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、悪性リンパ腫;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房および膵臓の癌および肉腫;ならびに皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍を処置する方法であって、有効量の請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を動物に投与することを含む方法。
  22. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を医薬的に許容できる希釈剤またはキャリヤーと共に含む、ヒトなどの温血動物においてB-Raf阻害作用を発生させる際に使用するための医薬組成物。
  23. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を医薬的に許容できる希釈剤またはキャリヤーと共に含む、ヒトなどの温血動物において抗癌作用を発生させる際に使用するための医薬組成物。
  24. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の式(I)の化合物またはその医薬的に許容できる塩を医薬的に許容できる希釈剤またはキャリヤーと共に含む、ヒトなどの温血動物において黒色腫、甲状腺乳頭腫瘍、胆管癌、大腸癌、卵巣癌、肺癌、白血病、悪性リンパ腫;肝臓、腎臓、膀胱、前立腺、乳房および膵臓の癌および肉腫;ならびに皮膚、結腸、甲状腺、肺および卵巣の原発性および再発性の充実性腫瘍を処置する際に使用するための医薬組成物。
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