JP2009530781A - 熱及び/又は運動及び電気エネルギーの発生装置、方法及びシステム - Google Patents

熱及び/又は運動及び電気エネルギーの発生装置、方法及びシステム Download PDF

Info

Publication number
JP2009530781A
JP2009530781A JP2009500860A JP2009500860A JP2009530781A JP 2009530781 A JP2009530781 A JP 2009530781A JP 2009500860 A JP2009500860 A JP 2009500860A JP 2009500860 A JP2009500860 A JP 2009500860A JP 2009530781 A JP2009530781 A JP 2009530781A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compound
hydrocarbon mixture
dehydrogenable
separation
hydrogen
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009500860A
Other languages
English (en)
Inventor
ラルフ ヘニンク シュトルテ
マルティン ザバルス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Airbus Operations GmbH
Original Assignee
Airbus Operations GmbH
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Airbus Operations GmbH filed Critical Airbus Operations GmbH
Publication of JP2009530781A publication Critical patent/JP2009530781A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/06Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues
    • H01M8/0606Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues with means for production of gaseous reactants
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/10Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding acetylene, non-waterborne hydrogen, non-airborne oxygen, or ozone
    • F02M25/12Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding acetylene, non-waterborne hydrogen, non-airborne oxygen, or ozone the apparatus having means for generating such gases
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/06Combination of fuel cells with means for production of reactants or for treatment of residues
    • H01M8/0662Treatment of gaseous reactants or gaseous residues, e.g. cleaning
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)
  • Liquid Carbonaceous Fuels (AREA)
  • Control Of Electric Motors In General (AREA)
  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

本発明は、脱水素可能な化合物を含む炭化水素混合物、好ましくはケロシンからエネルギーを発生させる装置(105)に関する。装置(105)は、炭化水素混合物を供給するタンク(110)と、タンク(110)に連結され、熱及び/又は運動エネルギー(125,130)を発生させるために炭化水素を燃焼させる内燃エンジン(120)とを有する。熱、運動及び電気エネルギー(125,130,155)を効率的に発生させるため、装置(105)は、脱水素可能な化合物を炭化水素混合物から分離する分離装置(135)と、分離した脱水素可能な化合物から脱水素によって水素を生じさせる脱水素手段(140)と、脱水素された化合物を燃焼機械(120)に直接又は間接的に供給する第1の供給手段(145)と、得られた水素の反応によって電気エネルギー(155)を生じさせる燃料電池(150)とを有する。

Description

本発明は、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を含む炭化水素混合物、特に炭化水素を主成分とする燃料、好ましくはケロシンからエネルギーを発生させる装置であって、炭化水素混合物を供給するタンクと、タンクに連結され、熱及び/又は運動エネルギーを発生させるために炭化水素を燃焼させる燃焼機械とを有する装置に関する。本発明は、更に、上記装置に対応するシステム及び方法に関する。
「エアバス」タイプの航空機は、作動中、航空機の前方推進を可能にすると共に電気エネルギーを発生させるために用いることができる主組立体としての伝統的な航空機用タービンの他に、別のタービンを補助組立体又は「補助動力ユニット」(APU)として有し、この別のタービンは、例えば、主組立体がオフに切り換えられると、機上で航空機に電気エネルギーを供給することができる。ケロシンを燃焼させると、APU排気ガスが生じるので、空港のオペレータは、多くの場合、APU排気ガスについて追加の料金を課す。かかる追加料金により、航空機の運転費が増大し、かくして、その経済性に悪影響を及ぼす。
この場合、望ましくない排気ガスを発生させないで電気エネルギーを発生させる1つの考えられる手法として、例えば燃料電池で水素と酸素を反応させて水を生じさせることが挙げられる。
しかしながら、水素を生じさせること自体、比較的複雑であり且つ費用がかかる。特に、航空機の場合、1つには安全上の理由で、そして1つには、重量を節約する理由で、水素それ自体を気体の形態又は液化形態で運搬したのでは採算が取れない。したがって、作用の際、使用のための水素を直接且つ最初に生じさせ又は供給することが望ましいように思われる。
水素を提供し又は生じさせる従来方法では、炭化水素混合物、例えば炭化水素を主成分とする燃料、例えばケロシン又はベンゼンを、800℃〜1200℃の作業温度でオートサーマル改質処理(ATR)で反応させ、水素(収率:20〜30%)、一酸化炭素(CO、最高10%まで)、メタン(最高1%まで)及び残りの物質を生じさせる。乾燥リフォーメート(reformate)状態での水素分子収率は、ガス洗浄作業後において40〜55%である。
例を挙げると、独国特許出願公開第19924778(A1)号明細書、独国特許出願公開第10157737(A1)号明細書、独国特許出願公開第10336759(A1)号明細書及び独国特許出願公開第10338227(A1)号明細書は、燃料の一部を例えば蒸留の形態で燃料混合物から取出し、次にこれを改質器に送り、上述したように燃料を公知の仕方で改質器内で分解する方法及び装置を開示している。
しかしながら、この水素生成方式では、副生物(とりわけ、メタン)も生じ、これは、廃ガスから完全に自由にすることができない。さらに、非常に複雑なシステムが必要であり、システム重量及び嵩の面で影響が顕在化する。オートサーマル改質システムは、動的需要に関し、システムの操業寿命の減少を招く場合のある慣性及び/又はより複雑なシステム構造を有している。オートサーマル改質作用(800℃〜1200℃)とPrOx段(120℃〜150℃)の大きな温度差も、不都合である。したがって、水素生成のためのかかる方式は、全体として、特に航空機に用いるには不適切である。
例えば水の電気分解によって得られた水素を適当な仕方で貯蔵し又は結合させ、次に使用のためにだけ再び遊離させる種々の方法が知られている。一例を挙げると、水素を金属水化物の形態で貯蔵することができる。水素運搬の別の方法は、エス・ホドシマ等(S Hodoshima et al.)著,「カタリティック・デカリン・デヒドロゲネーション/ナフタレン・ヒドロゲン・ペア・アズ・ア・ヒドロゲン・ソース・フォー・フューエルセル・ビークル(Catalytic decalin dehydrogenation/naphthalene hydrogen pair as a hydrogen source for fuel-cell vehicle)」,インターナショナル・ジャーナル・オブ・ヒドロゲン・エナジー(International Journal of Hydrogen Energy),2003年,p.1255−1262に記載されている。この場合、デカリンが、燃料電池によって推進される航空機に搭載された水素源として用いられ、デカリンは、脱水素されてナフタレンが生じ、この中に含まれている水素が遊離する。ナフタレンは、航空機内に貯蔵され、後で再び放出されてその水和が行われる。かくして、ナフタレンの水和後、デカリンは、再び利用可能になり、それ故、これにより、閉回路(デカリン、ナフタレン)が生じる。
この種の従来型キャリヤ媒体によって水素を提供することには、キャリヤ媒体それ自体が、追加の荷重となり、これは、特に航空機においてはキャリヤ媒体としては許容できず、水素を取出す元となるキャリヤ媒体は、それ以上の目的を何ら果たさず、かくして、「死重量」と考えられるという欠点がある。
したがって、本発明の目的は、熱エネルギー、運動(機械)エネルギー及び電気エネルギーを効率的に発生させる装置、方法及びシステムを提供することにある。特に、本発明は、望ましくない廃ガス放出を回避し又は減少させるように、水素をエネルギーキャリヤとして簡単且つ効率的な仕方で用いることを目的としている。本発明は、特に装置内において大きな温度差を生じさせず、可能な限り「死重量」を少なくした状態で水素の供給を確保しようとするものである。
本発明の第1の観点によれば、上記目的を達成するため、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を含む炭化水素混合物、特に炭化水素を主成分とする燃料、好ましくはケロシンからエネルギーを発生させる装置であって、炭化水素混合物を提供するタンクと、タンクに連結され、熱及び/又は運動エネルギーを発生させるために炭化水素を燃焼させる燃焼機械と、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を炭化水素混合物から少なくとも部分的に分離する分離装置と、分離した脱水素可能な化合物から脱水素によって水素を生じさせる脱水素手段と、脱水素された化合物を燃焼機械に直接又は間接的に供給する第1の供給手段と、得られた水素の反応によって電気エネルギーを発生させる燃料電池とを有する装置を提供する。
本発明の第2の観点によれば、エネルギー発生システムであって、本発明の装置と、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物、特に炭化水素を主成分とする燃料、好ましくはケロシンを含む炭化水素混合物とを有するシステムを提供する。
本発明との関連において、「炭化水素混合物」という用語は、化石源を利用した又は化石源に由来する炭化水素混合物には限定されず、この用語は、他の任意のやり方で作られた炭化水素混合物、特に合成燃料や特に再生可能なエネルギー源に由来するバイオ燃料も含む。
本発明の別の観点によれば、更に、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を含む炭化水素混合物、特に炭化水素を主成分とする燃料、好ましくはケロシンからエネルギーを発生させる方法であって、炭化水素混合物を用意するステップと、熱及び/又は運動エネルギーを発生させるために炭化水素を燃焼させるステップと、炭化水素混合物から少なくとも1種類の予め決められた脱水素可能な化合物を少なくとも部分的に分離させるステップと、分離させた脱水素可能な化合物から脱水素によって水素を生じさせるステップと、脱水素された化合物を燃焼機械に直接又は間接的に供給するステップと、生じた水素を反応させて電気エネルギーを発生させるステップとを有する方法を提供する。
本発明は、燃焼機械の従来型エネルギーキャリヤ源として用いることができる炭化水素混合物が少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を含む場合、炭化水素混合物を水素キャリヤとしても使用でき、水素を少なくとも1種類の脱水素可能な化合物から取出すことができ、脱水素された化合物それ自体を燃焼機械のエネルギーキャリヤ源として用いるという認識に基づいている。このように、炭化水素混合物は、水素キャリヤ(燃料電池のエネルギーキャリヤ源)としても、燃焼機械のためのエネルギーキャリヤ源としても役立ち、それにより、水素を提供するために、不必要な「死重量」をもたらさないでも済むことができる。脱水素可能な化合物を炭化水素混合物から分離する適当な仕方により、炭化水素混合物中に含まれている別の化合物が水素の生成に悪影響を及ぼすことがなく又は水素生成プロセスによって悪影響を及ぼされることがない状態で水素をとりわけ脱水素可能な化合物から得ることができる。
本発明との関連で「燃焼機械」という用語は、熱エネルギー及び/又は運動エネルギーを発生させるために炭化水素混合物を酸化させ又は燃焼させる熱的エンジンを表す。本発明の燃焼機械の例は、内燃エンジン、ガスタービン及び蒸気タービンである。本発明との関連で特に関心のある燃焼機械は、航空機に用いられるジェットエンジン、特にターボジェットエンジンである。
燃焼機械、例えば個別タービンとして役立つただ1つの個別要素が設けられるのがよい。しかしながら、他方、複数のタービンが一緒になって燃焼機械となることも可能である。この点に関し、タービンは、互いに異なる形式のものであることも可能であり、例えば、タービンに供給される炭化水素に互いに異なる要求をすることも可能である。
少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離により、炭化水素混合物の少なくとも一部分を少なくとも2つの部分に分ける。一方の部分は、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の少なくとも一部を含み、他の部分は、残存する残留物を含む。したがって、他の部分を「炭化水素混合物残留物」と呼ぶことができる。本発明は、単一の脱水素可能な化合物を炭化水素から単に分離することに限定されないが、多くの場合、これが有利である。少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を分離するとき、それと一緒に、他の化合物が分離されることがあり、他の化合物が、他の脱水素不可能な化合物であることもある。多くの場合、複数の脱水素可能な化合物をまとめて分離することが有利である。更に、極端な場合、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の少なくとも一部分を、「炭化水素混合物残留物」となる単一の望まない化合物から水素混合物(脱水素不可能な化合物を含む)の大部分と一緒に分離するのがよい。
炭化水素混合物残留物からの脱水素可能な化合物のできるだけ完全な分離が好ましいが、本発明との関連において分離という用語は、分離された部分又は分量が互いに異なる組成のものであり、或いは、脱水素可能な化合物の濃度をこれら部分のうちの1つに関して増大させ、別の部分については減少させる任意の分離作用を意味するために用いられている。
本発明の別の構成では、本装置は、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離時に残存する炭化水素混合物残留物を燃焼機械に直接又は間接的に供給する第2の供給手段を有する。
供給された炭化水素混合物の一部分が、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を分離するために分離装置に送られ、分離作用後、その一部分について残存している炭化水素混合物の残留物が燃焼エンジンに送られると、供給された炭化水素混合物は、極めて十分に利用される。
本発明の装置の別の構成では、分離装置は、脱水素可能な化合物を含む留分を蒸留分離する蒸留装置及び/又は少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を炭化水素混合物から吸着分離する吸着装置を含む。
蒸留作用は、脱水素可能な化合物を炭化水素混合物から分離する上で単純且つ効率的であると考えられる手法である。この場合、蒸留作用の適当な制御により、脱水素可能な化合物とは別に、どの成分が留分中に依然として存在するかを具体的に且つ狙いをつけて設定することが可能である。特に、蒸留作用においては、特に狙いをつけた仕方で、炭化水素混合物の予め決められた成分又は構成要素が留分中に移されず又はほんの僅かしか移されないようにすることが可能である。
それに代わる又はそれに加わる分離モードでは、少なくとも1種類の脱水素可能化合物を吸収し且つ/又は吸着して、上述したように炭化水素混合物から除去する手段を吸着装置に設けてもよく、この場合、吸収及び/又は吸着は、可逆的である(少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を遊離するために少なくとも部分的に可逆的である)。それ自体既知の仕方で、かかる吸着分離作用は、連続法でも実施できる。加えて、本発明によれば、吸着装置をタンク内に導入することができる。その目的は、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を、作用の際、タンク内に入っている炭化水素混合物から分離することにある。
好ましい蒸留法及び吸着法とは別に、他の分離方法を、本発明に従って用いることも可能であることに注目すべきである。
本発明の装置の別の構成では、分離装置は、分離作用の際、脱水素可能な化合物を予め決められた不純物から少なくとも部分的に遊離させるように構成される。
別の処理作用では、特に、脱水素ステップでは、分離された1種類又は複数種類の脱水素可能な化合物に関し、炭化水素混合物中に含まれている1種類又は2種類以上の予め決められた化合物が、妨げとなったり事実上有害であったりする場合があり、かくして、回避すべき不純物となる場合ある。したがって、不純物と見なされる化合物を炭化水素混合物から全く分離させないように、又は、少なくとも十分に減少した濃度レベルでしか脱水素可能化合物と一緒に分離させないようにすることが有利である。
クリーニング作用、すなわち、不純物の少なくとも部分的な除去を、残りの分離処理と異なる仕方で別の処理工程で実施しても良い。かくして、例えば、適当な蒸留作用を用いて、少なくとも1種類の脱水素可能化合物を分離することが可能であり、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物は、その吸収又は吸着によって不純物から少なくとも部分的に遊離される。分離作用における個々の工程を実施する順序は、当業者により自由に選択できる。しかしながら、クリーニング目的で蒸留と吸着を組合せる場合、蒸留作用をクリーニング手順に先立つ最初の工程として実施することが好ましい。
本発明の装置の有利な構成では、第1の供給手段及び/又は第2の供給手段はそれぞれ、脱水素された化合物及び炭化水素混合物残留物をタンクを介して燃焼機械に供給するように構成される。
脱水素された化合物又は炭化水素混合物残留物を燃焼機械に直接送ることは不要である。第1の供給手段及び/又は第2の供給手段は又、脱水素された化合物又は分離作用の際に残存する炭化水素混合物残留物をタンクに導入して、例えばタンク内の炭化水素混合物と混合させたり、炭化水素混合物中に溶解させたりするように構成されてもよい。これは、脱水素された化合物又は炭化水素混合物残留物の特性が、燃料に関する燃焼機械の要求をもっぱら満たさない場合に特に有利であるが、炭化水素混合物の特性が、かかる要求に関して、脱水素された化合物又は炭化水素混合物残留物のそれぞれの添加によっては変わらないか、又は取るに足りないほどしか変わらないことに注目すべきである。
好ましい形態では、本装置は、航空機用ケロシンを炭化水素混合物として処理するように構成され、分離装置は、航空機用ケロシン(炭化水素混合物)から1種類又は2種類以上の脱水素可能な化合物を分離するように構成され、脱水素可能な混合物は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シス−デカリン、トランス−デカリン、n−ドデカン、テトラリン、ジペンテン、ジエチルベンゼン及びこれらの混合物から成る群から選択される。
本発明は、炭化水素混合物としての航空機用ケロシンを用いる航空機において特に有利に利用できることが判明したが、この場合、とりわけ、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シス−デカリン、トランス−デカリン、n−ドデカン、テトラリン、ジペンテン及びジエチルベンゼンを特に有利な脱水素可能な化合物として利用できる。しかしながら、注目されるように、上述の化合物は、部分的にディーゼル燃料及び自動車用ガソリン中にも含まれ、したがって、本発明を、これら燃料用に設計されている内燃エンジンを有する自動車にも優れて良好に利用できる。
本発明の装置の別の構成では、脱水素手段は、脱水素可能な化合物の接触脱水素のための触媒を収容している。
接触脱水素は、熱作用による脱水素に勝る利点を有し、本発明によれば、脱水素可能化合物を、水素を遊離させるほど大幅に加熱する必要がない。
特に適当な触媒、触媒装置及び接触脱水素方法は、例えば、エス・ホドシマ等(S. Hodoshima et al.)著,「カタリティック・デカリン・デヒドロゲネーション/ナフタレン・ヒドロゲネーション・ペア・アズ・ア・ヒドロゲン・ソース・フォー・フューエルセル・ビークル(Catalytic decalin dehydrogenation/naphthalene hydrogenation pair as a hydrogen source for fuel-cell vehicle)」,インターナショナル・ジャーナル・オブ・ヒドロゲン・エナジー(International Journal of Hydrogen Energy)28,2003年,p.1255−1262及び「ヒドロゲン・ストレージ・バイ・デカリン/ナフタレン・ペア・アンドヒドロゲン・サプライ・トュー・フューエルセルズ・バイ・ユーズ・オブ・スーパーヒーティッド・リキッド−フィルム−タイプ・カタリシス(Hydrogen storage by decalin/naphthalene pair and hydrogen supply too fuel cells by use of superheated liquid-film-type catalysis)」,(アプライド・カタリシス・エー:ジェネラル283(Applied Catalysis A: General 283))(2005年),p.235−242)並びにエヌ・カリヤ等(N Kariya et al.)著,「エフィシエント・エボリューション・オブ・ヒドロゲン・フロム・リキッド・シクロアルカンズ・オーバー・ピーティー−コンテイニング・カタリスツ・サポーテッド・オン・アクティブ・カーボンズ・アンダー・ウェット−ドライ・マルチフェーズ・コンディションズ(Efficient evolution of hydrogen from liquid cycloalkanes over Pt-containing catalysts supported on active carbons under wet-dry multiphase conditions)」,(アプライド・カタリシス・エー:ジェネラル233(Applied Catalysis A: General 233))(2002年),p.91−102)及び「エフィシエント・ヒドロゲン・プロダクション・ユージング・シクロヘキサン・アンド・デカリン・バイ・パルス−スプレー・モード・リアクター・ウィズ・ピーティー・カタリスツ(Efficient hydrogen production using cyclohexan and decalin by pulse-spray mode reactor with Pt catalysts)」,(アプライド・カタリシス・エー:ジェネラル247(Applied Catalysis A: General 247))(2003年),p.247−259に見受けられる。脱水素可能な化合物が液相の状態にある接触脱水素は、必要とするエネルギーが少量であるという利点を有するが、この点に関し、全体として低い水素収率しか達成されないことに注目すべきである。接触脱水素を施すために脱水素可能な化合物を気相の状態にする場合、この目的のために、エネルギーの量を増大させることが必要である。しかしながら、気相における触媒反応は、加速された反応速度を有することに注目すべきである。気相が飽和した過熱液体状態で脱水素可能な化合物が存在する条件が有利であることが判明した。
本発明の別の有利な構成は、分離装置を制御する制御ユニットと、制御ユニットに接続されて、作用の際、供給された炭化水素混合物の組成を分析する分析ユニットとを有し、制御ユニットは、その作用の際、分析ユニットによって決定された組成に基づいて、分離装置に供給される炭化水素混合物の量及び炭化水素混合物からの少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離を制御するように構成される。
一般に、例えばケロシンは、単一の脱水素可能な化合物ではなく、代表的な炭化水素混合物中に存在する。一般に、一連の脱水素可能な化合物が存在する。与えられた炭化水素化合物中に存在する脱水素可能な化合物がたった1種類の場合であっても、別の炭化水素混合物中に別の脱水素可能な化合物が存在する場合がある。装置が分析ユニットを備え、この分析ユニットが制御ユニットに接続され、それにより、作用の際に遭遇する炭化水素混合物の組成に関するデータを制御ユニットに送ることができる場合、その利点として、この装置を、1種類の脱水素可能な化合物を現時点で含む又は複数種類の脱水素可能な化合物を現時点で含む炭化水素混合物のそれぞれの処理のために柔軟に設定することができる。このように、この構成では、装置を多種多様な炭化水素混合物について利用することができる。
加えて、本発明の別の構成では、制御ユニットは、更に、その作用の際、単位時間当たり予め決められた量の水素の生成を確保するように構成される。
かくして、例えば、作用の際に遭遇する炭化水素混合物中に複数種類の互いに異なる脱水素可能な化合物が存在している場合、分析ユニットを用いることにより、存在している脱水素可能な化合物を識別し、そして、分離作用のために送られる炭化水素混合物の量を制御すると共に、単位時間当たりに所望量の水素を常時生成することができるような仕方で炭化水素混合物の分離又は分割を制御することが可能である。このように、実質的に連続した電力要件を、水素の反応によって満たすことが可能である。
本発明の別の構成では、制御ユニットは、更に、その作用の際、予め決められた期間にわたって水素の生成を確保するように構成される。
分離される1種類又は複数種類の化合物に関して分離及び分離作用それ自体の制御により提供される炭化水素混合物の量を制御することによって、予め決められた最小量の水素が所望の期間にわたり任意の時点で利用できるようにすることが可能である。注目されるように、最小量の水素を連続的には生じさせず、システムが水素生成を予め決められた期間中の任意所望の時点で開始できるようにすることも可能である。
本発明の装置の好ましい構成では、制御ユニットは、更に、脱水素された化合物及び/又は少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離時に残存している炭化水素混合物残留物を燃焼機械に供給する仕方を制御するように構成される。
原理的には、脱水素された化合物を燃焼機械に供給する2つの考えられる方法又はプロセスが存在する。一方において、脱水素された化合物を燃焼機械に直接供給することができる。この点に関し、「直接」又は「即座に」という用語は、供給が実質的に中間貯蔵を行わないで行われていることを意味している。この関係で、導管による分離装置から燃焼機械への供給は、直接であると考えられるべきである。例えば、脱水素された化合物をタンク中に中間貯蔵状態にする場合、間接的な供給になる。このタンクは、炭化水素混合物のために設けられるタンクであるのが良く、したがって、作用の際、脱水素された化合物は、タンク内で炭化水素混合物と混合され、その後、燃焼機械に供給される。間接供給の別のモードでは、中間貯蔵のための専用の別個のタンクが設けられ、脱水素された化合物は、このタンクから燃焼機械に供給される。
前の段落に記載した説明は、予め決められた量の炭化水素混合物の分離装置への供給、及び脱水素可能な化合物を分離した後に残された炭化水素混合物の残留物の燃焼機械への供給にも同様に当てはまる。また、炭化水素混合物残留物と脱水素された化合物を互いに混ぜ合わせ、その後、それを残存する炭化水素混合物とは別に、燃焼機械に供給することが想定できる。
本発明の装置の別の有利な構成では、制御ユニットは更に、その作用の際、燃焼機械に供給される炭化水素全体の予め決められた特性が予め決められた許容範囲内にあるように構成される。
分析ユニットによって得られた炭化水素混合物の組成に関するデータに基づいて、脱水素可能な化合物を除去することが炭化水素混合物及びその特性に作用する仕方を求めることが可能である。したがって、脱水素された化合物及び/又は分離作用の際に生じる炭化水素混合物残留物の炭化水素混合物への再生利用の効果を求めることも可能である。かかる特性を求める作用を例えば実験データに基づいて行うことができ又はかかる作用は、適当なシミュレーション計算に基づいていても良い。特に、航空機分野では、燃料としてのケロシンに対しその特性の点で特定の要求がなされる。例えば、ケロシンの溶融温度は、予め決められた値を超えてはならない。自動車分野においては、燃料、例えばガソリン又はプレミアムガソリンは、例えばこれらのオクタン価に関し予め決められた要求を満たさなければならない。本発明のこの実施形態によれば、脱水素可能な化合物の除去又は燃焼機械での燃焼に先立つ炭化水素混合物への脱水素された化合物又は炭化水素混合物残留物の再利用により、炭化水素混合物の1つ又は2つ以上の特性の劣化が生じる場合、燃焼機械に送られる炭化水素全体(例えば、脱水素された化合物及び炭化水素混合物残留物を含む混合物)の特性が予め決められたしきい値を超えず又はこれを下回らないように処理全体を制御する。或る手順によって実施できる例を挙げて説明すると、第1の脱水素可能な化合物の一部分の分離後に、別の脱水素可能な化合物を分離し又は1種類又は複数種類の脱水素可能な化合物を可変量で分離する。また、本発明の方法の実施は、所望のパラメータ範囲がもはや観察されない場合には中断することが想定される。
本発明の別の構成では、制御ユニットは、計算ユニットを有し、計算ユニット(85)は、その作用の際、燃焼機械(20,120)に供給された炭化水素全体の予め決められた特性が、予め決められた期間にわたって予め決められた許容範囲内にあることを確保するように、分析ユニットによって決定された組成に基づいて、分離装置に供給される炭化水素混合物の量、及び/又は、分離装置内の少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離、及び/又は、脱水素された化合物及び/又は少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離時に残存している炭化水素混合物残留物を燃焼機械に供給する仕方の、時間に関する実施を決定するように構成される。
有利には、この構成では、水素の生成の全体的な実施は、炭化水素混合物の組成に関して分析ユニットにより求められた種々の情報項目を用いて所与の期間にわたって決定される。特に、時間に関する実施の計算を行う際、所望の期間にわたり所望の許容誤差範囲を維持できるかどうか及びどのように維持できるかを確認することが可能である。例えば、本発明の装置によって航空機に燃料供給する場合、利用可能な燃料では、本発明の方法を上述した飛行目的の長さ全体にわたって所望の仕方では実施できないことが分かった場合、この問題を解決し又は回避するのに適当な措置を適切な時期に取るのが良い。
本発明の有利な構成では、本装置は、炭化水素混合物、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離時に残存している炭化水素混合物残留物、及び脱水素された化合物の、予め決められた分量の混合物を生じさせる混合ユニットと、混合物の予め決められた特性を測定する測定ユニットとを有する。
混合ユニットにより、脱水素された化合物、炭化水素混合物残留物及び炭化水素混合物を処理のプロセス条件下において混合する方法を調べることが可能であり、この場合、本発明の方法は、これらパラメータにより実際に実施する必要はない。このように、測定ユニットを用いることにより装置それ自体によって、かかる混合作用が混合物の特性にどのような影響を及ぼすかを決定することがリアルタイムで可能になる。かくして、例えば、本発明の方法の実施を時間に関して予測することを可能にする基準としての特定のデータを得ることが可能である。
別の構成では、本発明の装置は、燃料電池内で生じた水を受け入れる水貯蔵手段を有する。
航空機に搭載された燃料電池における水素の反応時に生じた水を、例えば使用水として用いることができ、それにより、始めから航空機で運ばなければならない水が少なくなるので重量の節約が行われる。
本発明のシステムは、好ましくは、上述した好ましい実施形態としての本発明の装置を有する。
本発明の方法は、好ましくは、本発明のシステムを用いて実施される。
本発明の別の好ましい構成は、以下の実施形態及び特許請求の範囲に記載されている。
以下、添付の概略的な図面を参照して、本発明を好ましい実施形態によって詳細に説明する。
図1は、炭化水素混合物を用いる本発明の装置の第1の実施形態を概略的に示す。エネルギーを発生させるための装置5は、ここでは液体炭化水素混合物15を収容しているタンク10と、タンク10に連結された燃焼機械20と、タンク10に連結された分離装置35と、脱水素手段40と、脱水素手段40をタンク10及び燃焼機械20それぞれに連結する第1の供給手段45と、燃料電池50とを有している。装置5は、更に、分離装置35を燃焼機械20及びタンク10それぞれに連結する第2の供給手段60を有している。分離装置35は、分留のための要素65を有している。脱水素手段40は、触媒70を収容している。装置5は、更に、分離装置35及び脱水素手段40に結合され且つ計算ユニット85を有する制御ユニット75と、分析ユニット80と、混合ユニット90と、測定ユニット95と、水貯蔵手段100とを有している。
液体炭化水素混合物15が、タンク10内に収容され、この例では、液体炭化水素混合物15は、航空機用ケロシン(灯油)である。炭化水素混合物15の一部分は、タンク10から取出され、分離装置35に送られる。炭化水素混合物15の別の部分は、タンク10から取出され、燃焼機械20、この場合、航空機タービン内で燃焼され、特に熱エネルギー25及び運動エネルギー30が燃焼機械20から生じ、それにより、装置5が搭載されている航空機を駆動する。
液体炭化水素物が、取扱いの容易さのために好ましいけれども、本発明は、液体炭化水素物に限定されない。また、炭化水素混合物を、気体の形態で用いることも固体の形態で用いることも可能である。同様の考えが、脱水素可能な化合物、脱水素された化合物及び炭化水素混合物残留物にも当てはまることを認識すべきである。
分離装置35では、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物が炭化水素混合物から分離される。代表的な航空機用ケロシンは、とりわけ、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シス−デカリン、トランス−デカリン、n−ドデカン、テトラリン、ジペンテン、及びジエチルベンゼンを脱水素可能な化合物として含んでいる。この実施形態では、分離装置は、シス−デカリン(蒸発温度:194.6℃)及びトランス−デカリン(蒸発温度:185.5℃)を炭化水素混合物から分離するための分留用要素65を有している。分留は、1つの利用可能な分離のための選択肢に過ぎない。代替又は補完の手段は、特に、脱水素可能な化合物を炭化水素混合物残留物から、適当な吸着剤内への吸収及び/又は適当な吸着剤の上への吸着によって分離し、別の処理装置に供給する。しかしながら、本発明によれば、当業者に適当であろう脱水素可能な化合物を分離する他の方法を用いることも可能である。したがって、分離作用では、分離装置に供給された炭化水素混合物は、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を含む部分と炭化水素混合物残留物とに分割され、脱水素可能な化合物は、ここでは、シス−デカリン及びトランス−デカリンである。一般に、1種類又は複数種類の脱水素可能な化合物を炭化水素混合物15から完全に分離することが好ましいことが明らかであるが、必ずしもそうである必要はない。かくして、炭化水素混合物残留物は、脱水素可能な化合物を含んでいてもよい。ここでは、炭化水素混合物残留物も、シス−デカリン又はトランス−デカリンを依然として含有していることを問題としない。
分離された脱水素可能な化合物は、脱水素手段40に供給され、炭化水素混合物残留物は、選択に応じて、炭化水素混合物15の入ったタンク10内に第2の供給手段60によって供給されてもよいし、燃料機械20に直接供給されてもよい。両方の選択が利用可能であることは必要ではない。変形例では、炭化水素混合物残留物は、燃焼のためにもっぱら燃焼機械20に直接供給されてもよいし、タンク10内に収容されている炭化水素混合物15との混合及びその後の燃焼のためにタンク10内に供給されてもよい。その代わりに又はそれに加えて、炭化水素混合物残留物の少なくとも中間的な貯蔵のために、炭化水素混合物残留物専用のタンクが設けられてもよい。
この実施形態の脱水素手段40は、1種類又は複数種類の脱水素可能な化合物の接触脱水素のための触媒70を有している。
本発明によれば、脱水素のために、以下の触媒が個別的に又はその組合せで好ましく、係る触媒は、(a)白金(Pt)、パラジウム(Pd)、ロジウム(Rh)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、レニウム(Re)、タングステン(W)、イリジウム(Ir)、モリブデン(Mo)及びこれらの合金からなる群から選択された金属、(b)上述の金属のうちの少なくとも2つの組合せ(二重層又はオリゴ層)、具体的にはそれぞれ、(i)金属形態、(ii)例えばゼオライト又は炭素の上にあるキャリヤ材料、及び/又は(iii)金属カルボニル錯体等の半無機錯体である。接触脱水素の代わりに又はそれに加えて、例えば、熱による脱水素又は別の適当な方法を用いることが可能である。この場合と同じように、炭化水素混合物15中に複数種類の脱水素可能な化合物が含まれていれば、各即ち個々の脱水素可能な化合物のための特定の触媒を用意するのが有利である。脱水素作用では、それぞれの(各)脱水素可能な化合物を、水素と脱水素された化合物(又は複数種類のかかる化合物)とに分割する。水素を燃料電池50に供給し、ここで水素を既知の仕方で反応させて、電気エネルギー55を発生させる。この場合に生じた水を水貯蔵手段100に集めてこれを航空機内の使用水として用いるのが良い。1種類又は複数種類の脱水素された化合物を第1の供給手段45を介して間接的に(タンク10を介して)又は直接、燃焼機械に供給する。
分析ユニット80は、例えば質量分析法によってタンク10内の炭化水素混合物の組成を決定し、決定した組成、特に、関心がある脱水素可能な化合物の割合を制御ユニット75に伝達する。
混合ユニット90は、タンク10から供給される炭化水素混合物15と、脱水素手段40によって供給される脱水素された化合物と、分離装置35によって供給される炭化水素混合物残留物の所望の割合の混合物を作る。この混合物の所望の特性、例えば、炭化水素混合物15としての航空機用ケロシンの場合の融点又は自動車用ガソリンの場合のオクタン価が、測定ユニット95によって決定される。確認された値も又、制御ユニット75、具体的に言えば、制御ユニット75の計算ユニット85に伝達される。
計算ユニット85は、時間に関して、この方法の最適な実施を計算するためのアルゴリズムを有している。計算のパラメータは、分離装置35に送られる炭化水素混合物の量、分離装置35内での脱水素可能な化合物の分離の仕方及び程度、燃焼機械への脱水素された化合物及び炭化水素混合物残留物の供給の仕方及び時間を含み、制御ユニット75は、かかる計算に基づいて、装置で実施される方法を制御する。これに関して、制御ユニット75は、分離装置35及び脱水素手段40に影響を及ぼす。加えて、制御ユニット75は、第1の供給手段45及び第2の供給手段60を制御する。
図2は、本発明による装置の第2の実施形態を概略的に示している。装置105は、フィルタ112、ポンプ113及び熱交換器114を介して分離装置135に連結されたタンク110を有している。タンク105は又、弁123を介して燃焼機械120に連結されている。燃焼機械120は、代表的には航空機に用いられるジェットエンジンの部品であるとき、ケロシンバーナである。バーナ120は、供給空気を別の熱交換器122を介して圧縮機段121から受け取る。装置105は、更に、冷却回路138を有している。加えて、装置105は、分離装置135に連結されると共に分離ユニット142に通じる脱水素手段140を有し、分離ユニット142は、第1の供給手段145を介してタンク110に連結されると共に弁143を介して燃料電池150に連結されている。分離装置135は、更に、第2の供給手段160a,160bを介してタンク110に連結され、この分離装置135は、第1の蒸留要素165a,弁136、熱交換器137、第2の蒸留要素165b、別の熱交換器139及び脱硫ユニット141を有している。
タンク110は、炭化水素混合物(図示せず)、例えばケロシンを収容するよう設計されている。炭化水素供給量を調節する弁123を備えた導管が、タンク110からバーナ120まで延びている。バーナ120は、炭化水素の燃焼に必要であり、圧縮機段121によって圧縮された空気を熱交換器122経由で受け取る。この熱交換器122の目的については、後で説明する。バーナ120に送られた炭化水素の燃焼時、熱エネルギー125及び運動エネルギー130が生じる。熱エネルギー125の少なくとも一部分は、熱交換器114,139に送られる。
タンク110内の炭化水素混合物の一部分は、フィルタ112内で清浄にされてポンプ113に送られる。ポンプ113は、炭化水素混合物の一部分を熱交換器114を通して運搬し、この熱交換器114内では、熱エネルギー125がバーナ120の排気ガスから炭化水素混合物に伝達される。第1の蒸留要素165a内では、処理温度においてガス状態である軽量成分が、炭化水素混合物の重い液体成分から分離される。液体炭化水素混合物は、第2の供給手段160aによりタンク110に送られ、ここで残存している炭化水素混合物と混合される。ガス成分は、圧力調整のために弁136に通され、そして冷却のために熱交換器137に通される。熱交換器137では、熱は、冷却回路138に捨てられる。先に完全に気体の形態であり、今や依然として部分的に気体の形態である冷却成分は、熱交換器137から第2の蒸留要素165b内に送られ、この中において、脱水素可能な化合物は、沸点の低い成分から分離され、沸点の低い成分は、第2の供給手段160bによって熱交換器122を通りタンク110に送られる。熱交換器122は、気体成分を液体の形態でタンク110内の炭化水素混合物に添加できる程度まで気体成分を冷却するのに役立つ。少なくとも1種類の脱水素可能な化合物、この場合メチルシクロヘキサンを含有した液体成分は、今や、第2の蒸留要素165bから熱交換器139に送られ、ここでバーナ120からの廃ガスによって再び加熱され、それにより所望の温度及び圧力条件に設定される。脱水素可能な化合物を脱水素手段140に送る前に、脱硫ユニット141で脱硫を行う。硫黄は、触媒毒であり、従来のケロシン中では、3000ppmまでの濃度レベルで存在する。しかしながら、現時点で知られている最も高い耐性を有する触媒は、数ppmまでの硫黄濃度レベルにしか適していないことに注目すべきである。脱水素可能な化合物の蒸留、一般的に言えば分離は、一般的には、硫黄成分をすでに低下させている。しかしながら、一層の減少を達成するため、又、脱水素手段40に用いられる触媒の追加の安全手段として、脱硫ユニット141は、図2に示すように依然として設けられている。さらに脱硫された脱水素可能な化合物は、脱水素手段140に送られ、脱水素手段140の中で、水素が脱水素可能な化合物から部分的に分離される。分離ユニット142では、分離している水素は、脱水素された化合物から分離され、したがって、メチルシクロヘキサンの場合、トルエンから分離される。脱水素された化合物は、第1の供給手段145によってタンク110に送り込まれる。弁143は、燃料電池150に送られる水素の圧力を調節するのに役立つ。水素の反応により、電気エネルギー155が燃料電池150で発生する。
図3は、本発明の方法の第1の実施形態を示すフローチャートである。第1のステップ305において、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を含む炭化水素混合物を用意する。これを、例えばタンク内で行うのが良い。次に、ステップ315において、脱水素可能な化合物の少なくとも一部分を炭化水素混合物から分離する。考えられる分離方法は、例えば、適当に制御される蒸留である。特に、上述の装置は、分離作用に役立ち得る装置を含んでいる。しかしながら、分離作用のために当業者が精通している他の方法を用いることも可能である。ステップ315の次に、ステップ325を実施し、分離された脱水素可能な化合物から脱水素により水素を生じさせる。上述の脱水素手段は、好ましくは、この目的に適している。接触脱水素が、特に好ましい。ステップ355において、脱水素作用で生じた水素を反応させて電気エネルギーを生じさせる。ステップ345において、脱水素作用で残った脱水素された化合物を直接又は間接的に的に燃焼機械に送り、燃焼機械でまとめて又は別々に反応させると、熱エネルギー及び/又は運動エネルギーを発生させることができる。上述のステップと並行して、ステップ335において、炭化水素混合物の一部分も、直接燃焼機械に送って燃焼機械で燃焼させるのが良く、それにより熱エネルギー及び/又は運動エネルギーが発生する。したがって、高次の方法部分365において、組成が互いに異なっていると考えられる炭化水素を燃焼させてエネルギーを発生させる。
図4は、本発明の方法の第2の実施形態を示すフローチャートである。第1のステップ405において、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を含む炭化水素混合物としてケロシンを用意する。ステップ415において、脱水素可能な化合物を、用意されたケロシン又はその一部分から少なくとも部分的に分離する。したがって、その後、一方において、脱水素可能な化合物(場合によっては、他の化合物と一緒に)が生じ、他方において炭化水素混合物残留物が生じる。供給ステップ470において、炭化水素混合物残留物を燃焼ステップ465に送る。加えて、ステップ410において、用意されたケロシンのうちの予め決められた量も又、燃焼ステップ465に送るのが良い。ステップ425において、好ましくは1種類又は2種類以上の触媒の助けにより脱水素可能な化合物を脱水素する。したがって、それにより、水素が生じ、ステップ455において、この水素を燃料電池内で反応させて電気エネルギーを発生させる。ステップ445において、脱水素作用425で生じた脱水素された化合物を燃焼機械に送って、ステップ465において燃焼させる。上述のステップと並行して、ケロシンを用意するステップ405の実施後、ステップ485において、ケロシンの組成を分析する。加えて、ステップ475において、用意されたケロシンの一部分、分離作用415で残存している炭化水素混合物残留物の一部分及びステップ425で脱水素された化合物の一部分を予め決められた割合で混合する。ステップ480において、このようにして生じた混合物を予め決められた特性、例えば、凝固点又は融点について調べると共に測定する。ステップ490において、ステップ480における測定作用の結果及びステップ485からの分析結果を計算に組み入れ、ステップ495において、計算結果を、分離作用(ステップ415)、脱水素作用(ステップ425)、燃焼作用への炭化水素混合物残留物の供給(ステップ470)及び燃焼作用への脱水素された化合物の供給(ステップ445)の制御のための基礎として用いる。このように、燃焼機械に送られる炭化水素全体が、予め決められた許容範囲内の特性を有し、かくして、燃焼機械のための燃料に関する技術の要求又は基準を満たす。
本明細書において説明した実施形態は、本発明を説明するのに役立つ。説明した実施形態の個々の特徴又は複数の特徴を、説明した仕方以外の仕方で本発明に従って互いに組合せてもよい。
本発明によれば、炭化水素を主成分とする燃料を液体水素キャリヤ源として用いることができ、かかる液体水素キャリヤ源から、例えば、分留によって、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を含む予め決められた留分又は複数の留分を取出すことが可能である。脱水素可能な化合物を脱水素し、その残留物を例えば再び燃料に送る。
本発明により、システムの複雑さのレベルが低い状態で、コンパクト且つ軽装備の装置によって、しかも比較的低い作業温度(<350℃)で、良好な純度状態の水素を生じさせることが可能である。十分に良好な分離であれば、追加の脱硫作用をなしで済ますことができる。本発明により、保守の手間及び出費が低いレベルの状態で、長い有効寿命を達成することができる。
本発明に従って用いられるのに適した炭化水素混合物は、例えば、民間航空で典型的に用いられているジェットA1ケロシンである。このジェットA1ケロシンは、それに関わる技術的仕様によれば、通常、次の特性を有する。
Figure 2009530781
ジェットA1ケロシンは、n−パラフィン、イソパラフィン、ナフテン及び芳香族化合物を含む。典型的な組成は、次の通りである。
Figure 2009530781
運行サイクルが8.7±2.6時間、タンク容量が112±5.3t、航続距離が12225±275km、エネルギー需要が500kW、λファクタが1.2のエアバスA330−200を、基準航空機として取り上げ、用いられるケロシンのうちの10%を水素源として用いることができると仮定し、以下の抽出物と生成物のペアリングが生じるとすると、結果は次の通りである。
Figure 2009530781
本発明によれば、運行サイクルのための適当なエネルギーを提供することが可能であることが分かる。
炭化水素混合物が用いられる本発明による装置の第1の実施形態を示す図である。 本発明の装置による第2の実施形態を示す図である。 本発明による方法の第1の実施形態を説明するフローチャートである。 本発明の方法の第2の実施形態を説明するフローチャートである。

Claims (17)

  1. 少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を含む炭化水素混合物(15)、特に炭化水素を主成分とする燃料、好ましくはケロシンからエネルギーを発生させる装置であって、
    炭化水素混合物(15)を提供するタンク(10,110)と、
    前記タンク(10,110)に連結され、熱エネルギー及び/又は運動エネルギー(25,125,30,130)を発生させるために炭化水素を燃焼させる燃焼機械(20,120)と、
    少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を前記炭化水素混合物(15)から少なくとも部分的に分離する分離装置(35,135)と、
    分離した脱水素可能な化合物から脱水素によって水素を生じさせる脱水素手段(40,140)と、
    脱水素された化合物を前記燃焼機械(20,120)に直接又は間接的に供給する第1の供給手段(45,145)と、
    得られた水素の反応によって電気エネルギー(55,155)を発生させる燃料電池(50,150)と、を有する装置。
  2. 更に、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離時に残存する炭化水素混合物残留物を前記燃焼機械(20,120)に直接又は間接的に供給する第2の供給手段(60,160a,160b)を有する、請求項1に記載の装置。
  3. 前記分離装置(35,135)は、脱水素可能な化合物を含む留分を蒸留分離する蒸留装置(65,165a,165b)及び/又は少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を炭化水素混合物(15)から吸着分離する吸着装置を含む、請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記分離装置(35,135)は、分離作用の際、脱水素可能な化合物を予め決められた不純物から少なくとも部分的に遊離させるように構成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記第1の供給手段及び/又は前記第2の供給手段(45,145,60,160a,160b)はそれぞれ、脱水素された化合物及び炭化水素混合物残留物を前記タンク(10,110)を介して前記燃焼機械(20,120)に供給するように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記装置は、航空機用ケロシンを炭化水素混合物(15)として処理するように構成され、前記分離装置(35,135)は、炭化水素混合物から1種類又は2種類以上の脱水素可能な化合物を分離するように構成され、脱水素可能な混合物は、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、シス−デカリン、トランス−デカリン、n−ドデカン、テトラリン、ジペンテン、ジエチルベンゼン、及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記脱水素手段(40,140)は、脱水素可能な化合物の接触脱水素のための触媒(70)を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
  8. 更に、前記分離装置(35)を制御する制御ユニット(75)と、
    前記制御ユニット(75)に接続され、作用の際、供給された炭化水素混合物(15)の組成を分析する分析ユニット(80)と、を有し、
    前記制御ユニット(75)は、その作用の際、前記分析ユニット(80)によって決定された組成に基づいて、前記分離装置(35)に供給される炭化水素混合物(15)の量及び炭化水素混合物からの少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離を制御するように構成される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
  9. 前記制御ユニット(75)は更に、その作用の際、単位時間当たり予め決められた量の水素の生成を確保するように構成される、請求項8に記載の装置。
  10. 前記制御ユニット(75)は更に、その作用の際、予め決められた期間にわたって水素の生成を確保するように構成される、請求項8又は9に記載の装置。
  11. 前記制御ユニット(75)は更に、脱水素された化合物及び/又は少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離時に残存している炭化水素混合物残留物を前記燃焼機械(20,120)に供給する仕方を制御するように構成される、請求項8〜10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 前記制御ユニット(75)は更に、その作用の際、前記燃焼機械(20,120)に供給される炭化水素全体の予め決められた特性が予め決められた許容範囲内にあるように構成される、請求項8〜11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 前記制御ユニット(75)は、計算ユニット(85)を有し、前記計算ユニット(85)は、その作用の際、前記燃焼機械(20,120)に供給された炭化水素全体の予め決められた特性が、予め決められた期間にわたって予め決められた許容範囲内にあることを確保するように、前記分析ユニット(80)によって決定された組成に基づいて、前記分離装置(35,135)に供給される炭化水素混合物の量、及び/又は、前記分離装置(35,135)内の少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離、及び/又は、脱水素された化合物及び/又は前記少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離時に残存している炭化水素混合物残留物を前記燃焼機械(20,120)に供給する仕方の、時間に関する実施を決定するように構成される、請求項8〜12のいずれか1項に記載の装置。
  14. 更に、炭化水素混合物(15)、少なくとも1種類の脱水素可能な化合物の分離時に残存している炭化水素混合物残留物、及び前記脱水素された化合物の、予め決められた分量の混合物を生じさせる混合ユニット(90)と、
    前記混合物の予め決められた特性を測定する測定ユニット(95)と、を有する請求項1〜13のいずれか1項に記載の装置。
  15. 更に、前記燃料電池(50)内で生じた水を受け入れる水貯蔵手段(100)を有する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の装置。
  16. エネルギー発生システムであって、
    請求項1〜15のいずれか1項に記載の装置と、
    少なくとも1種類の脱水素可能な化合物、特に炭化水素を主成分とする燃料、好ましくはケロシンを含む炭化水素混合物(15)とを有する、システム。
  17. 少なくとも1種類の脱水素可能な化合物を含む炭化水素混合物(15)、特に炭化水素を主成分とする燃料、好ましくはケロシンからエネルギーを発生させる方法であって、
    炭化水素混合物(15)を用意するステップ(305,405)と、
    熱及び/又は運動エネルギーを発生させるために炭化水素を燃焼させるステップ(365,465)と、
    炭化水素混合物(15)から少なくとも1種類の予め決められた脱水素可能な化合物を少なくとも部分的に分離させるステップ(315,415)と、
    分離させた脱水素可能な化合物から脱水素によって水素を生じさせるステップ(325)と、
    脱水素された化合物を前記燃焼機械に直接又は間接的に供給するステップ(345,455)と、
    生じた水素を反応させて電気エネルギーを発生させるステップ(355,455)と、を有する方法。
JP2009500860A 2006-03-20 2007-03-20 熱及び/又は運動及び電気エネルギーの発生装置、方法及びシステム Pending JP2009530781A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE102006013037A DE102006013037B4 (de) 2006-03-20 2006-03-20 Vorrichtung, Verfahren und System zur Gewinnung von thermischer und/oder kinetischer sowie elektrischer Energie
PCT/EP2007/052662 WO2007107577A1 (de) 2006-03-20 2007-03-20 Vorrichtung, verfahren und system zur gewinnung von thermischer und/oder kinetischer sowie elektrischer energie

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009530781A true JP2009530781A (ja) 2009-08-27

Family

ID=38265551

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009500860A Pending JP2009530781A (ja) 2006-03-20 2007-03-20 熱及び/又は運動及び電気エネルギーの発生装置、方法及びシステム

Country Status (10)

Country Link
US (1) US20110003218A1 (ja)
EP (1) EP1999815B1 (ja)
JP (1) JP2009530781A (ja)
CN (1) CN101438445B (ja)
AT (1) ATE486386T1 (ja)
BR (1) BRPI0709046A2 (ja)
CA (1) CA2654560A1 (ja)
DE (2) DE102006013037B4 (ja)
RU (1) RU2414774C2 (ja)
WO (1) WO2007107577A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016209786A (ja) * 2015-04-30 2016-12-15 Jxエネルギー株式会社 脱水素触媒、水素の製造システム、及び水素の製造方法

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008063507A1 (de) * 2008-12-11 2010-06-17 Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. Vorrichtung und Verfahren zur Erzeugung von mechanischer und elektrischer Energie
DE102010042678B4 (de) * 2010-10-20 2015-05-13 Deutsches Zentrum für Luft- und Raumfahrt e.V. Vorrichtung und Verfahren zur Erzeugung von mechanischer und elektrischer Energie aus einem Brennstoff
US9382489B2 (en) 2010-10-29 2016-07-05 Inaeris Technologies, Llc Renewable heating fuel oil
US9447350B2 (en) 2010-10-29 2016-09-20 Inaeris Technologies, Llc Production of renewable bio-distillate
US9315739B2 (en) 2011-08-18 2016-04-19 Kior, Llc Process for upgrading biomass derived products
RU2475899C1 (ru) * 2011-08-18 2013-02-20 Александр Анатольевич Строганов Способ использования углеродсодержащего топлива в системе, содержащей высокотемпературный топливный элемент
US10427069B2 (en) 2011-08-18 2019-10-01 Inaeris Technologies, Llc Process for upgrading biomass derived products using liquid-liquid extraction
US9051525B2 (en) 2013-01-25 2015-06-09 Kior, Inc. Composition for reducing polynuclear aromatic hydrocarbon emissions
WO2014120035A1 (ru) * 2013-01-31 2014-08-07 Stroganov Alexander Anatolyevich Способ использования углеродсодержащего топлива в системе, содержащей высокотемпературный топливный элемент
DE102014006430A1 (de) * 2014-05-02 2015-11-05 Hydrogenious Technologies Gmbh Verfahren zur Energieversorgung insbesondere netzferner oder mobiler Verbraucher, Vorrichtung zum Durchführen eines solchen Verfahrens und darin verwendbares Stoffgemisch
CN110277571A (zh) * 2019-06-20 2019-09-24 云南电网有限责任公司电力科学研究院 一种有机液体储氢发电系统
US11817610B2 (en) 2020-10-06 2023-11-14 The Claire Technologies Corporation Carbon-neutral process for generating electricity
US11848467B2 (en) 2020-10-14 2023-12-19 Claire Technologies Corp. Carbon-neutral process for generating electricity
WO2022203824A2 (en) 2021-03-02 2022-09-29 The Claire Technologies Corporation Liquid carbon-neutral energy facility system
DE102021203885A1 (de) 2021-04-19 2022-10-20 Hydrogenious Lohc Technologies Gmbh Verfahren und Anlage zum Bereitstellen von Wasserstoffgas

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001068138A (ja) * 1999-08-30 2001-03-16 Toyota Autom Loom Works Ltd 燃料電池用水素供給システム、燃料リサイクル方法、液体運搬用移動体、給油設備及び燃料リサイクルシステム
JP2003120386A (ja) * 2001-10-10 2003-04-23 Tokyo Gas Co Ltd 内燃機関の運転制御方法及び装置
JP2003187845A (ja) * 2001-11-24 2003-07-04 Robert Bosch Gmbh 燃料電池装置
JP2003317732A (ja) * 2002-04-16 2003-11-07 Airbus Deutschland Gmbh 航空機の機内で水を生成させるための装置
JP2005216774A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Chiyoda Corp 燃料電池の稼動躯体搭載用水素供給装置
JP2005247764A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Toyota Motor Corp 水素化反応装置
JP2005538022A (ja) * 2002-09-05 2005-12-15 シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ 高純度水素の製造装置及び方法
JP2006049056A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Tokyo Gas Co Ltd 燃料電池システム及び制御方法

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5277994A (en) * 1992-07-15 1994-01-11 Rockwell International Corporation Variable pressure passive regenerative fuel cell system
US5899175A (en) * 1997-03-14 1999-05-04 Procyon Power Systems, Inc. Hybrid electric-combustion power plant
US6209494B1 (en) * 1997-03-14 2001-04-03 Procyon Power Systems, Inc. Hybrid fuel-cell electric-combustion power system using complete pyrolysis
BR0010543A (pt) * 1999-05-13 2002-02-19 Shell Int Research Método para produzir hidrogênio, eletricidade e pelo menos um produto hidroprocessado a partir de uma carga de alimentação hidrocarbonada
DE19924778A1 (de) * 1999-05-29 2000-11-30 Bayerische Motoren Werke Ag Brennkraftmaschine mit einer Brennstoffzelle als Strom-/Spannungsquelle
JP4830197B2 (ja) * 2000-09-13 2011-12-07 トヨタ自動車株式会社 燃料改質装置
US6703149B2 (en) * 2000-12-20 2004-03-09 Masaya Kuno Method and apparatus for producing reformed hydrocarbon and hydrogen, engine installed with fuel cell, and energy station
JP4831875B2 (ja) * 2001-03-01 2011-12-07 トヨタ自動車株式会社 水素ガス生成装置
RU2331574C2 (ru) * 2002-10-18 2008-08-20 Монсанто Текнолоджи Ллс Использование медных катализаторов на металлических носителях для риформинга спиртов
CN101157444B (zh) * 2002-10-18 2012-09-05 孟山都技术公司 金属负载的铜催化剂用于重整醇的用途
DE10337755A1 (de) * 2002-11-29 2004-06-09 Robert Bosch Gmbh Verbrennungsmotor mit Kraftstoffaufbereitungssystem
JP2005327483A (ja) * 2004-05-12 2005-11-24 Honda Motor Co Ltd エネルギーの利用装置およびエネルギーの利用方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001068138A (ja) * 1999-08-30 2001-03-16 Toyota Autom Loom Works Ltd 燃料電池用水素供給システム、燃料リサイクル方法、液体運搬用移動体、給油設備及び燃料リサイクルシステム
JP2003120386A (ja) * 2001-10-10 2003-04-23 Tokyo Gas Co Ltd 内燃機関の運転制御方法及び装置
JP2003187845A (ja) * 2001-11-24 2003-07-04 Robert Bosch Gmbh 燃料電池装置
JP2003317732A (ja) * 2002-04-16 2003-11-07 Airbus Deutschland Gmbh 航空機の機内で水を生成させるための装置
JP2005538022A (ja) * 2002-09-05 2005-12-15 シエル・インターナシヨネイル・リサーチ・マーチヤツピイ・ベー・ウイ 高純度水素の製造装置及び方法
JP2005216774A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Chiyoda Corp 燃料電池の稼動躯体搭載用水素供給装置
JP2005247764A (ja) * 2004-03-04 2005-09-15 Toyota Motor Corp 水素化反応装置
JP2006049056A (ja) * 2004-08-04 2006-02-16 Tokyo Gas Co Ltd 燃料電池システム及び制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016209786A (ja) * 2015-04-30 2016-12-15 Jxエネルギー株式会社 脱水素触媒、水素の製造システム、及び水素の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE102006013037B4 (de) 2009-10-15
EP1999815A1 (de) 2008-12-10
RU2008141308A (ru) 2010-04-27
CA2654560A1 (en) 2007-09-27
RU2414774C2 (ru) 2011-03-20
WO2007107577A1 (de) 2007-09-27
DE102006013037A1 (de) 2007-09-27
US20110003218A1 (en) 2011-01-06
CN101438445A (zh) 2009-05-20
EP1999815B1 (de) 2010-10-27
ATE486386T1 (de) 2010-11-15
BRPI0709046A2 (pt) 2011-06-21
DE502007005468D1 (de) 2010-12-09
CN101438445B (zh) 2011-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009530781A (ja) 熱及び/又は運動及び電気エネルギーの発生装置、方法及びシステム
Aicher et al. Fuel processors for fuel cell APU applications
RU2407586C2 (ru) Устройство и способ выработки газообразного водорода за счет дегидрогенизации углеводородного топлива
JP3439770B2 (ja) 燃料電池発電システム
US20140325991A1 (en) Aircraft having an Engine, a Fuel Tank, and a Fuel Cell
JP5047792B2 (ja) 燃料変成のための方法および装置
US20130312384A1 (en) Flex-Fuel Hydrogen Generator for IC Engines and Gas Turbines
US20230402636A1 (en) Carbon-neutral process for generating electricity
US10865709B2 (en) Flex-fuel hydrogen reformer for IC engines and gas turbines
CA2846392C (en) Sweep membrane separator and fuel processing systems
AU2007353954A1 (en) Fuel cell system operated with liquid gas
JP2013513209A (ja) 車両用のハイブリッド型発電システム
JP2004256336A (ja) 水素製造装置及び水素製造方法
US10890120B2 (en) Method for producing a fuel composition and for operating an internal combustion engine
CN117677686A (zh) 在不排放二氧化碳的情况下生产合成燃料的设备和方法
JP4457475B2 (ja) 航空機用燃料供給システム
CN103563149A (zh) 航空器燃料电池系统、航空器和合成燃料的用途
JP2008261331A (ja) パワーソースの燃料改質装置及び燃料改質装置付きパワーソース
JP5156296B2 (ja) 水素製造装置の起動方法
JP2005337032A (ja) 改質ガス製造方法
Block et al. Evaluation of hydrated ethanol in an advanced fuel processor for fuel cell vehicles
WO2008053006A1 (en) Process for the production of hydrogen and the use thereof and a process for the operation of a internal combustion engine

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100319

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120903

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20121128

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20121205

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20130104

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130430