JP2009529173A - 信頼性シミュレーション方法及びシステム - Google Patents

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Abstract

本発明は、コンポーネントを含むPCBアッセンブリの設計上の弱点及び潜在的な現場故障を発見する方法において、(a)PCBアッセンブリの固有周波数及びモード形状を決定できるようにするPCBアッセンブリのモデルを生成するステップと、(b)固有周波数シミュレーションを遂行してPCBアッセンブリの固有周波数及びモード形状を決定するステップと、(c)前記決定された固有周波数及びモード形状を分析して、コンポーネントの局部優勢発振を識別するステップであって、前記決定されたモード形状の少なくとも1つにおいて局部優勢発振を有するとして識別されたコンポーネントを、現場故障の比較的高い潜在性を有するコンポーネントとして識別するステップと、を備えた方法に係る。
【選択図】図11

Description

本発明は、プリント回路版(PCB)アッセンブリ及び関連装置に対して信頼性テストを実行するための方法及びシステムに係る。より詳細には、本発明は、初期の装置開発段階中のような早期に又は任意の後期段階に容易に遂行できると共に、供試装置又はそのコンポーネントの物理的な入手性を要求することのない効率的で、簡単で且つ信頼性のある仕方で、シミュレーション型HALTテスト或いは他の信頼性又は検証テストを遂行するための方法及びシステムに係る。1つの好ましいケースにおいて、全てのコンポーネントがアッセンブルされたPCBのHALTテストのためのシミュレーションが行われ、そして真のHALTテストの結果への非常に高い相関を示す結果が与えられる。
故障率及び寿命に関する信頼性及び耐久性の問題は、電子装置の開発に伴う最も重要なファクタの1つである。電子産業においては信頼性及び耐久性に関してハードウェア設計を最適化するための効率的なツールのニーズが成長し続けている。
ほとんどの機械的又は電子的装置が、ランダムな振動、震動、動的な衝撃、温度変化、等の変化する環境条件を受ける。このような変化する条件は、装置機能の故障を招くことがある。設計者、製造者、供給者及び顧客は、自明な理由でこのような故障を回避すべく努力している。
装置の耐久性及び信頼性を決定するために、そして将来の故障を予測して排除するために、装置(ここでは「製品」とも称される)の種々のテストが、従来、設計及び製造サイクル中に遂行されている。これらのテストでは、故障し得る弱いコンポーネントを識別するために、ランダムな振動、動的な衝撃、等の種々様々な動的及び熱的負荷が供試装置に掛けられる。
1つの重要な、最も受け容れられる信頼性テストは、高加速寿命試験(HALT)としてこの技術で知られている。このHALTテストは、ランダムな振動及び変化する温度条件の形態のランダムな応力を掛けることにより疲労の複雑な態様をシミュレートし、刺激する。HALTテスト中に装置に掛けられる応力は、典型的に、最も極端な予想現場条件を越えるもので、製品を顧客へ搬送する前に、短い期間内に設計上の弱点を露呈させることを意図している。慣習的な合格/不合格テストソルーションは、常に、充分な信頼性安全余裕を与えるものではないが、HALTは、異なるソルーションを与えるもので、その理念は、欠陥はテストに合格させないことである。
HALTテストを使用すると、製品の動作余裕を有効に増加させ、規定の限界と、実際の動作限界との間に広いギャップを生み出す。HALTテストは、振動及び熱負荷を掛けるチャンバーにおいて行われる。振動は、ほとんどのHALT手順の基礎である。HALTにより使用される振動ソルーションは、特殊である。所与の時間に単一軸加速又は励起を使用する慣習的な振動テスト技術とは異なり、HALTでは、チャンバーテーブルにマウントされた製品を、6つの自由度のランダム振動に同時に露出させ、即ち3つの並進移動方向及び3つの回転方向の全てに同時に露出させる。振動に加えて、HALTテスト段の幾つかは、高温−低温熱遷移のような他の負荷手順を適用することができる。上述したように、HALTの目的は、製品を実生活に導入する前に潜在的な設計上の弱点を探求することである。製品の老化をシミュレーションし加速することにより、HALTテストは、製品の真の信頼性を露呈させ、そして数カ月間又は数年間眠ったままであるかもしれない時間に関係した欠陥又は設計上の問題を識別する。HALTテストで供試製品の欠陥が露呈されると、設計変更が要求されて、一般的に遂行された後に、今度は、その変更された製品でHALTテストが繰り返される。このように繰り返されるテスト及び設計変更は、満足な結果が得られるまで、数回行われる。
多くの形式のラボラトリーテストがコンピュータソフトウェアを使用してシミュレーションされている。コンピュータシミュレーションの遂行は、前テスト、設定、及びテストそれ自体に高価なテスト装置、職員及び著しい時間を要求する物理的なラボラトリーテストに比して、時間及びコストを著しく節約する。更に、明らかなように、ラボラトリーテストは、物理的な試作品を必要とするが、コンピュータシミュレーションは、設計サイクルの早期に、初期の設計プロセス中に、及び試作品が入手できる前に、実行されるのが好ましい。このようなコンピュータシミュレーションを遂行するために多数の典型的な手順がある。最も一般的な手順の1つは、振動及び熱負荷の種々の動的領域のもとで供試装置の振舞いを分析できる限定エレメント技術である。この限定エレメント分析技術は、次のものを含む多数の動的な領域を取り扱うことができる。(a)力又は加速度が時間と共に変化するような衝撃、(b)モデルが周波数ドメインで分析されるような動的周波数又は高調波応答、及び(c)モデルがPSDに関して定義された単一軸ランダム振動を受けるような動的なランダム応答。PSDという語は、電力スペクトル密度を意味し、より詳細には、ランダム振動強度の電力を、平均2乗加速度/周波数の単位(g2/Hz)で表わしたものを意味する。
上述したように、HALTラボラトリーテストは、将来の欠陥を予測するための最も信頼性のあるテストの1つとしてこの技術で受け容れられている。しかしながら、HALTテストに対するシミュレーションは、まだ提供されていない。上述したように、HALTテストは、6つの自由度で同時振動を与えるが、PSD限定エレメント分析を含む従来の全ての限定エレメントソルーションが各所与の時間に単一軸の動的領域において動作する。この技術は、電子的又は機械的装置における故障を予測する目的で、HALTテスト又は他の同時多軸負荷テストに対するシミュレーションをまだ提供していない。
そこで、本発明の目的は、物理的なテスト施設を必要とせずに、且つ物理的な供試物体(即ち、供試製品それ自体)をもつ必要なく、遂行することのできる信頼性、健全性又は疲労テストのシミュレーションを提供することである。
本発明の別の目的は、物理的なテスト施設の必要なく、且つ物理的な供試物体を有する必要なく、遂行することのできるHALTテストのシミュレーションを提供することである。
本発明の別の目的は、物理的なテスト施設の必要なく、且つ物理的な供試物体を有する必要なく、遂行することのできる同時多軸負荷テストのシミュレーションを提供することである。
本発明の別の目的は、供試製品の動作余裕を調査するか、又は供試製品の最も弱いコンポーネントを露呈するように設計され、物理的なテスト施設の必要なく、且つ物理的な供試物体を有する必要なく、遂行することのできる信頼性テストのシミュレーションを提供することである。
本発明の更に別の目的は、製品の初期開発段階中と同程度に早期に、例えば、レイアウト又は初期設計段階中、或いは供試製品の物理的試作品がまだ入手できないときに、遂行することのできるシミュレーションを提供することである。
本発明の別の目的は、製品開発の早期段階に将来の故障を排除できるようにし、且つHALT又は他のラボラトリーテストを含む物理的なラボラトリーテストの必要性を排除又は緩和することにより、時間及びコストを節約することである。
本発明の特定の目的は、PCB産業における電子基板及び関連装置の設計の信頼性及び健全性を分析するためにシミュレーションを使用できるようにすることである。
本発明の他の目的及び効果は、説明が進むにつれて明らかとなろう。
本発明は、コンポーネントを含むPCBアッセンブリの設計上の弱点及び潜在的な現場故障を発見する方法であって、(a)PCBアッセンブリの固有周波数及びモード形状を決定できるようにするPCBアッセンブリのモデルを生成するステップと、(b)固有周波数シミュレーションを遂行してPCBアッセンブリの固有周波数及びモード形状を決定するステップと、(c)前記決定された固有周波数及びモード形状を分析し、コンポーネントの局部優勢発振を識別するステップであって、前記決定されたモード形状の少なくとも1つにおいて局部優勢発振を有すると識別されたコンポーネントを、現場故障の比較的高い潜在性を有するコンポーネントとして識別するステップと、を備えた方法に係る。
好ましくは、前記方法は、更に、モード形状形式を予め定義しそして各モード形状形式に脅威重みを指定するステップを備え、前記分析ステップは、前記決定されたモード形状と、前記予め定義されたモード形状との間でマッチングをとって、前記決定されたモード形状の少なくとも1つにおいて局部優勢発振を有するとして識別されたコンポーネントごとにその対応脅威重みを決定する段階を含む。
好ましくは、2つ以上の固有周波数において同じコンポーネントに現れる局部優勢発振に関係した2つ以上のモード形状形式は、局部優勢発振に関係した単一のモード形状形式が1つの固有周波数のみにおいて同じコンポーネントに現れるときと比較して、高い脅威重みを指示する。
好ましくは、コンポーネントの優勢な純粋の局部発振に関係したモード形状形式は、純粋でない同じコンポーネントの優勢な局部発振のモード形状形式と比較して、前記コンポーネントに対する高い脅威重みを指示する。
好ましくは、前記方法は、更に、(a)固有周波数の周波数範囲をシミュレーション内に制限し、(b)固有周波数のシミュレーションを、所定数の第1固有周波数の範囲に制限し、及び(c)方法の結果を、比較的高い現場故障潜在性を有する第1の所定数のコンポーネントを発見することに制限する、という制限のうちの1つ以上を含む。
本発明の1つの重要な実施形態において、前記方法は、HALTラボラトリーテストの結果を予測するのに使用される。このようなケースでは、前記方法は、特定製造者の特定のHALTマシンにより遂行されるHALTテストに良好に適合するために、前記マシンに類似するように校正される。好ましくは、前記マシンは、特定のPSD負荷領域曲線を有し、そして前記校正は、当該周波数範囲内の他の周波数に比して前記マシンがg2/Hzの比較的高いPSDレベルを与えるような周波数スペクトル内に入る局部優勢発振を有するコンポーネントに対して高い脅威を考え、そしてそれとは逆に、前記当該周波数範囲内の他の周波数に比して前記マシンがg2/Hzの比較的低いPSDレベルを与えるような周波数スペクトル内に入る局部優勢発振を有するコンポーネントに対して低い脅威を考えることにより、得られる。
本発明のより一般的な実施形態では、前記方法は、ラボラトリーテストの結果を予測して、設計上の弱点を発見すると共に、PCBアッセンブリの潜在的な現場故障を発見するのに使用される。
好ましくは、前記方法は、PCBアッセンブリ設計の早期段階、即ちPCBアッセンブリの試作品が入手できる段階より以前の段階において遂行するように使用される。
本発明の1つの態様において、前記方法は、HALTラボラトリーテストに対する相補的なプロセスとして使用される。
好ましくは、前記生成されたモデルは、限定エレメントモデルである。
好ましくは、前記生成されたモデルは、PCBコンポーネントリードのモデリングを含む。好ましくは、前記生成されたモデルは、半田接合のモデリングも含む。好ましくは、前記モデルは、コーティングのモデリングも含む。
本発明の実施形態では、前記モデルは、「pエレメント」メッシュである。好ましくは、全メッシュが体積「pエレメントメッシュ」である。別の実施形態では、前記モデルは、限定エレメント「h」モデルである。
任意であるが、熱的態様が考慮される。
一実施形態において、前記限定エレメントモデルのスチフネスマトリクスは、予めの熱応力分析に基づいて更新される。
任意であるが、前記モデルに適用される材料特性は、固有周波数シミュレーションを遂行するステップの前に温度に関係した仮定に基づいて更新される。
任意であるが、温度の仮定は、定常状態又は過渡的熱シミュレーションから得られる熱マッピングに基づく。
本発明の更に別の実施形態では、前記モデルは、限定差モデルである。
本発明の更に別の実施形態では、前記モデルは、限定体積モデルである。
本発明の更に別の実施形態では、前記モデルは、境界エレメントモデルである。
好ましくは、幾つかのコンポーネントのモデリングが詳細化され、他のコンポーネントのモデリングが近似される。
好ましくは、分析されるモード形状は、各々、変位ベクトルを表す。一実施形態において、前記変位ベクトルは、空間的変位ベクトルである。別の実施形態において、分析されるべきモード形状は、各々、利用可能な6つまでの考えられる自由度のうちの1つの自由度のみで変位ベクトルを表す。
本発明の別の特定の実施形態では、分析されるべきモード形状は、各々、1つの平面のみにおいて変位ベクトルを定義する。
本発明の更に別の実施形態では、分析されるべきモード形状は、各々、応力ベクトルを表す。
本発明の更に別の実施形態では、分析されるべきモード形状は、各々、歪ベクトルを表す。
本発明の更に別の実施形態では、分析されるべきモード形状は、各々、歪エネルギーベクトルを表す。
本発明の更に別の実施形態では、分析されるべきモード形状は、各々、固有周波数シミュレーションから得られる固有ベクトルを表す。
本発明の更に別の実施形態では、分析されるべきモード形状は、各々、固有周波数シミュレーションから得られる2つ以上の固有ベクトルの数学的組合せとして計算されるベクトルを表す。
好ましくは、コンポーネントの現場故障の比較的高い潜在性が、前記ベクトルの2つ以上を検査することにより定義される。
好ましくは、前記ベクトルの2つ以上を検査することにより脅威重みが定義される。
本発明の一実施形態では、モデルの生成は、幾つかのコンポーネントを無視する。好ましくは、無視されるコンポーネントは、(a)非常に高い信頼性、(b)非常に小さなサイズ、(c)非常に軽い重み、(d)基板面に非常に接近した重心、のうちの1つ以上を有するとして知られたものである。
本発明の一実施形態では、モデルの生成は、幾つかのコンポーネントを近似する。好ましくは、無視されるコンポーネントは、(a)非常に高い信頼性、(b)非常に小さなサイズ、(c)非常に軽い重み、(d)基板面に非常に接近した重心、のうちの1つ以上を有するとして知られたものである。
好ましくは、前記コンポーネントは、モデルの質量に対するそれらの貢献のみを考慮することにより表わされる。
本発明の一実施形態において、前記コンポーネントは、モデルの質量及びモデルのスチフネスの両方へのそれらの貢献を考慮することにより表わされる。任意であるが、前記近似されるコンポーネントは、基板自体のモデリングの特性を変更することにより表わされる。
任意であるが、PCBアッセンブリの基板は、多層ラミネート複合プレートエレメントを使用してモデリングされる。
任意であるが、PCBアッセンブリの基板は、体積エレメントの層を使用してモデリングされる。
任意であるが、PCBアッセンブリの基板は、単一の等方性の層としてモデリングされる。
本発明の一実施形態において、前記モデルは、PCBアッセンブリをそのエンクロージャーと一緒に含む。
本発明の一実施形態において、前記モデルは、2つ以上のPCBアッセンブリを、PCBアッセンブリケーシングと一緒に含む。
任意であるが、前記モデルは、電子基板の全アッセンブリを、1つ以上の付加的な部品と一緒に含む。
任意であるが、幾つかのコンポーネントは、それらのリードと共にモデリングされ、そして他の幾つかのコンポーネントは、近似される。任意であるが、前記近似は、前記コンポーネントを、それらのリードをモデリングせずに、モデリングすることにより達成される。
好ましくは、前記近似されたコンポーネントは、過去の経験に基づき、現場故障の低い潜在性を有するとして知られたコンポーネントである。
上述したように、HALTのための限定エレメントソルバー又は同等のソルバーはまだないが、この技術では、ランダム振動(PSD)を1つの軸においてシミュレーションすることができ且つ周波数応答及び動的な過渡負荷を全て1つの軸においてシミュレーションすることのできるソルバーは存在する。しかしながら、HALT、又は振動負荷を含む他の同様の動的形態に対して、2つ以上の方向に、6つまでの自由度で同時に適用されるシミュレーションソルーションは存在しない。
HALTシミュレーションを取り扱う困難さは、明らかである。HALTテストは、6つの自由度でランダムな振動を同時に含む非常に複雑な形態の負荷を製品に与えることを伴う。全ての必要な物理的特性及び材料特性、並びに境界条件を伴うノード及びエレメントのメッシュを含む正確な限定エレメントモデルが準備されたと仮定する。図1に示したように、HALTテストの仮説的シミュレーションは、その遂行が試みられる場合には、限定エレメントモデルにおいて次のステップの遂行を含むものでなければならない。
a.モード分析:このステップは、動的なシミュレーションの基礎を形成するもので、製品の固有周波数(Hz)を見出さねばならない。
b.周波数応答:このステップは、単位サイン負荷に対するモデルの周波数応答分析を含む。この分析は、6つの自由度の各々に対して1つづつ、6回、遂行されねばならない。以後、慣習的にそうであるように、6つの自由度は、次のように指示される。Tx−x方向の並進移動;Ty−y方向の並進移動;Tz−z方向の並進移動;Rx−x軸の周りでの回転;Ry−y軸の周りでの回転;及びRz−z軸の周りでの回転。
c.限定エレメントモデルへのPSD分析の「適用」:このステップでは、周波数の関数としてのPSD負荷曲線[g2/Hz]がモデルに適用されねばならない。PSD(ランダムな振動)分析は、周波数応答分析の一種の後処理手順である。この場合も、PSD段は、6つの自由度の各々に対して1つづつ、6回、遂行されねばならない。
d.PSD結果(1):PSD分析は、6つの分離されたPSD分析の各々に対して直角及び剪断RMS応力値を定義するRMS応力テンソルを生じる。以後、慣習的にそうであるように、応力ベクトルは、次のように指示される。σxx−x方向の直角応力;σyy−y方向の直角応力;σzz−z方向の直角応力;τxy−x−y平面における剪断(接線方向)応力;τxz−x−z平面における剪断(接線方向)応力;τyz−y−z平面における剪断(接線方向)応力。
e.PSD結果(2):PSD分析を使用して、前記PSD([サイクル/秒]の)から生じる振動の符号変化率を見出すことが要求される。
f.等価応力テンソルの発見:このステップでは、ステップ(d)で個別に得られた前記別々のテンソルから生じる等価応力テンソルを見出すことが必要である。この仮説的ステップは、問題であり、一般的には遂行することができない。というのは、RMS応力テンソルの各々は、周波数の関数としてσ2/Hzに関して異なるPSD値から得られるからである。それ故、例えば、Tx方向のPSD及びTy方向のPSDの合成RMSσxxは、
であると言うことができない(これらは、RMS値であるので)。これは、このステップが仮説に過ぎない主たる理由である。
g.等価応力スカラーの発見
この応力値は、ステップ(f)の種々のテンソルコンポーネントの等価スカラーである。この等価応力値は、これを見出すことができれば、次の疲労計算の基礎を形成できる。この場合も、この仮説的ステップは、問題であり、一般的には遂行することができない。というのは、RMS応力値の各々は、周波数の関数としてσ2/Hzに関して異なるPSD値から発生されるからである。例えば、Von Mises又はTreska仮説を使用する従来の計算は、誤った結果を招くことがある。しかしながら、仮に、このような等価応力値(N/mm2又はそれと同等の単位)がどうにかして見つかる場合には、手順をステップ(h)へと続けねばならない。
h.寿命/疲労の計算:ステップ(g)の等価応力値をどうにか計算できたと仮定すると(上述したように、現在は、このような計算をどのように遂行するか分からないが)、ステップ(e)の符号変化率及びステップ(g)の等価応力を考慮しつつ、寿命/疲労の計算を行わねばならない。このステップ(h)は、破砕メカニック計算、又は疲労S−Nダイアグラム計算を使用することができる。
i.寿命/疲労計算に対する熱的作用:ステップ(h)の寿命/疲労結果を見出すように試みる間には、以前の応力計算及び当該材料の特性の両方に対する熱負荷の作用も考慮に入れねばならない。
上述した全ての複雑な手順は、HALTテストをシミュレーションするために又はより詳細にはHALTテストの結果を与えるために行わねばならないステップを示す。しかしながら、前記手順又はそれと同等のものを遂行することは、おそらくほぼ不可能である。というのは、長い非常に複雑なステップ(その幾つかはまだ解決されていない)を伴い、分析、数値及び他のエラーの累積、並びに不正確さを招くからである。たとえ手順がどうにかして完了したとしても、その結果は、おそらく、非常に不正確で、従って、受け容れられないものとなろう。前記手順は、それをどのように首尾良く完了するか分からず、又、(ラボラトリーの物理的なテスト自体を実行せずに)HALTテストの結果を得るための別の手順も存在しないような複雑なものである。
本発明は、前記物理的テストに対するシミュレーションを与えることにより、物理的なHALTテストを遂行する必要性から生じる欠点を克服する。本発明のシミュレーションの結果は、真の物理的HALTテストに対する非常に高い相関を示した。本発明のシミュレーションは、真の物理的HALTテストに比して非常に低廉で且つ迅速に遂行することができ、そして重要なことに、本発明の方法は、物理的な装置も供試製品それ自体も必要とせず、それ故、製品開発の初期段階のような早期に、又は製品開発プロセスの他の段階中に、遂行することができる。換言すれば、本発明は、物理的なHALTテストで可能となる信頼性調査を実行するために物理的な試作品の入手を待機する必要がなく、それ故、製品設計及び開発の非常に初期の段階に疲労を予測してそれを修正することができる。
前記非常に複雑で且つ少なくとも部分的に仮説的な、図1の手順は、著しく簡単化された手順と置き換えられることが本発明者によって分かった。本発明は、図1の非常に複雑な仮説的方法のほとんどのステップを排除する。本発明によれば、モード分析(a)の第1ステップが最初に遂行される(図2を参照)。次いで、後処理オペレーションを含む比較的簡単なステップ(X)がモード分析結果に対して遂行されて、最終的なHALT不合格予想結果、即ち不合格コンポーネントの予想を直接招く。このように、非常に複雑なステップ(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、(g)、(h)及び(i)(その幾つかは仮説的で、実際には遂行できない)が全て排除される。
HALTテスト結果を得る手順に対するこのような簡単化は、一見したところ、不可能に見える。しかしながら、HALTテスト手順の原理を入念に検討すると、本発明の躍進を説明する理論的物理的な基礎を導く。説明は、保守的な(HALTでない)負荷形態とHALTの振動形態との間の主たる相違について行う。各通常の(HALTでない)PSDテストは、特定の方向、振幅及び周波数範囲を各々有する特定の環境条件をシミュレーションするように試みる。例えば、並進移動のz軸方向に付与される特定のPSD負荷は、でこぼこの道路上を運転することにより生じるz軸における典型的なランダムな加速度を表す。他方、HALTテストは、供試製品を考えられる仕方でシミュレーションするように試みる。HALTは、広い振幅及びスペクトル範囲の高加速度振動を6つの自由度で同時に付与し、そしてある段階において幾つかの熱負荷を追加することにより、製品をシミュレーションする。HALTと保守的なテスト形態との間のソルーションの相違は、以下に示すように、質及び量の両方の観点から顕著なものである。
従来の(HALTではない)動的シミュレーションを取り扱う間には、式[k]{μ}+[m]{μ”}=0に基づきモデルの固有周波数及び固有ベクトルを見出すモード分析ソルーションと、式[k]{μ}+[c]{μ’}+[m]{μ”}={f}tに基づき任意の種類の動的励起を受ける所与のモデルの完全動的ソルーションとの間に、単射(1対1)関係が存在しない。ここで、[k]は、スチフネスマトリクスであり、[c]は、ダンピングマトリクスであり、[m]は、質量マトリクスであり、{f}tは、負荷ベクトルであり、{μ}は、変位ベクトルであり、{μ’}は、速度ベクトルであり、{μ”}は、加速度ベクトルである。
従来のPSDシミュレーションを含む従来の動的シミュレーションの場合に直接的な関係が欠落する理由は、従来の動的シミュレーションでは、スペクトル及び振幅の所定の限定された範囲で、単一軸におけるモデルに負荷が付与されるからである。これは、PSD、周波数応答及び過渡的応答を含む従来の動的分析の全ての形式について言えることである。これら全ての場合に、モード形状が外部励起の方向に一致し、且つ振動周波数が外部励起の周波数に一致する固有周波数及び関連固有ベクトルのみが、シミュレーションされる製品の動的励起に関与し、この関与が最終的に疲労応力を招くことになる。しかしながら、HALTテストにおける動的なシミュレーションは、広範囲の周波数スペクトルにおいて、高レベルまで徐々に増加する負荷振幅を使用して、全ての方向(自由度)に同時に動的な励起を開始する。これは、製品の全ての優勢な固有周波数が関与する動的励起を生じる。それ故、HALT又は同様の手順の場合には、固有周波数の問題(固有値の問題とも時々称されるモード分析)のソルーションと、完全に動的な問題のソルーションとの間に単射(1対1)関係相関が存在する。それ故、HALTテストに不合格となるPCBコンポーネントは、以下に詳細に述べるように固有値ソルーションで「アクティブ」なコンポーネントであり、即ちPCB基板に比して且つ他のコンポーネントに比して検査モデルの固有周波数の種々のモード形状(3D振幅又は特定方向振幅)を検査したときに観察できる比較的顕著な変位振幅を有するコンポーネントである、という本発明の基本的な原理が本発明者によって発見された。換言すれば、前記コンポーネントは、PCBアッセンブリモデルの固有周波数に対応する種々のモード形状を検査するときに観察できる優勢な発振を有する。それ故、短い計算の後処理手順(図2に(X)とマークされた)を使用することにより、固有周波数問題(これは比較的簡単な問題)のソルーションは、非常に複雑なHALT問題の結果をほぼ直接的に招く。
本発明は、本質的に、種々の製品、例えば、PCBアッセンブリ、並びにそれらのエンクロージャー又はケーシング及び他の部品、例えば、PCBアッセンブリがマウントされるプラスチックハウジング又はメタルシャーシ又はバスケットに、何らかの必要な適応手段を伴って適用できることに注意されたい。しかしながら、現在、HALTテストは、ほとんど、PCBアッセンブリに適用されるので、以下の説明では、当該製品がPCBアッセンブリであると仮定する。本発明においてPCBアッセンブリ(プリント回路板アッセンブリ又はPCBA)という語は、コンポーネントがアッセンブルされたプリント回路板、又はコンポーネントを伴う他の形式の電子基板、又は他の形式の電子回路を指す。この技術では、時々、PCBという語は、プリント回路裸基板を指すが、本明細書では、PCBという語は、上述したより広い定義においてPCBアッセンブリも指す(即ち、アッセンブルされたコンポーネントを含むプリント回路板、又はコンポーネントを伴う他の形式の電子基板、又は他の形式の電子回路)。コンポーネントは、典型的に、基板の頂部及び/又は底部に位置されてもよい。基板にアッセンブルされる前記コンポーネントは、おそらく、受動的及び能動的コンポーネント、電気機械的コンポーネント、機械的コンポーネント(例えば、スチフネス)、及び他の形式のコンポーネントを含む。これらコンポーネントは、通常、基板に取り付けられる。特定のケースにおいて、あるコンポーネントが別のコンポーネントに取り付けられ、これが、次いで、基板に取り付けられてもよい。更に別の特定のケースでは、コンポーネントがアッセンブルされた二次基板がスペーサを介してメイン基板に取り付けられる。それ故、本発明は、従来のプリント回路板と同様に多数の形式の電子回路及び電子基板に適用することができる。又、本発明は、2つ以上のPCBのアッセンブリに適用できると共に、それらPCBがアッセンブルされて全てが一緒に分析される対応構造又はシャーシー又はバスケットにも適用できることに注意されたい。
本発明の方法は、一般的に、次のステップを備えている。
a.モード形状形式の予めの定義:説明上、「モード形状形式(Mode Shape Type)」という語を定義する。モード形状形式を予め定義するステップは、考えられるモード形状形式、即ち以下に述べる特性の特徴を各々有するモード形状の形式を予め定義することを含む。又、このステップは、各モード形状形式に対する脅威重み(Threat Weight)の指定も含む。重みは、コンポーネント故障の見込みについての指示であり、即ちコンポーネントに関係するときの脅威重みが高いほど、故障の見込みが高いことを指示し、即ち信頼性の問題の潜在性が高いという指示である。より詳細には、このステップは、考えられる各々のモード形状形式について、その形式と、1つ以上のPCBコンポーネントに対して考えられる信頼性脅威(即ち設計上の弱点)の存在との間の関係を指定する。このステップは、一般的であり、一度定義される。この定義がなされると、任意の設計の全てのPCBに使用することができる。
b.モデルの生成:このステップでは、分析されるPCB製品の詳細な限定エレメントメッシュモデルが生成される。このモデルは、基板それ自体及びPCBコンポーネントを含まねばならない。典型的に、メッシュモデルは、コンポーネントリードを含みそしてそれを考慮しなければならない。
c.固有周波数シミュレーションの遂行:このステップでは、PCBのモード分析が行われ、モデルの固有周波数及びそれに対応するモード形状が見出される。「モード形状」という語は、通常、この技術では、特定の固有周波数(固有値)に相関される物体の変形形状を指す。本出願のほとんどの部分にわたり、「モード形状」という語は、方向性並進移動固有ベクトルから得られた変位大きさベクトル(即ち、変形形状)の前記従来の定義に関係し、この用語は、時々、本出願において、以下に述べるように他の固有ベクトルも含むように拡張される。このステップは、一般的に、予め定義された典型的な当該周波数範囲に対して遂行される。この範囲は、典型的に、特定のHALTテストに使用される範囲をカバーしてもよいし、さもなければ、以下に述べるように定義されてもよい。
d.分析及び導出の結論:このステップでは、見出された各固有周波数及びそれに対応するモード形状に対して、前記シミュレーションで見出されたモード形状を前記予め定義されたモード形状形式と比較して弱いコンポーネントを決定することにより分析が行われる。
前記ステップ(a)及び(d)は、本発明にとって独特であるが、ステップ(b)及び(c)は、好ましくは既知の限定エレメント技術を使用して遂行される固有周波数のモデル生成及びシミュレーションを表す。固有周波数及びそれに対応するモード形状ソルーションが得られる限り、限定差方法、限定体積方法、及び境界エレメント方法を含む(これに限定されないが)他の技術を、ステップ(b)及び(c)に使用するように考慮することもできる。
本発明の方法を以下に詳細に説明する。
a.モード形状形式の予めの定義
上述したように、説明上、「モード形状形式」という語が定義される。以下に述べるような特定の特性を各々有する種々のモード形状形式が定義される。「モード形状」という語それ自体については、以下の説明において、明確に指示のない限り、「モード形状」は、特定の固有周波数に関連した空間的変位(即ち、変形形状)を指す。上述したように、本発明の方法は、典型的な所与の範囲内の各固有周波数のモード形状を分析することに基づくもので、この方法は、おそらく、分析された各モード形状に基づいて、1つ以上のコンポーネントの弱さの程度を指示する脅威重みをそれら1つ以上のコンポーネントに与える。より詳細には、この方法は、モード形状を定義する固有ベクトルソルーションと、現場の故障又はHALTのような信頼性テスト中の故障を招き得る特定のPCBコンポーネントの設計上の弱点との間を相関させる。この目標を達成するために、固有周波数発振のモード形状の相対的な振幅が検査される。あるモード形状形式は、他のものより、PCBコンポーネントの故障に、より責任があることが本発明者に分かった。更に、見出されたモード形状を分析してそれらをモード形状形式と比較することにより、PCBコンポーネントのどれが現場で又はHALTテスト中に実際に故障となるか明らかにすることができる。それ故、このステップでは、モード形状の形式及びそれに対応する脅威重みが予め定義される。
多数の特定のモード形状形式及びそれに対応する脅威重みについて以下に述べる。図3a及び3bは、各々、PCB“G”の上面図及び斜視図である。図3cは、同じPCBを示す斜視図である。このPCB“G”は、以下のモード形状形式1、2及び3を説明するための一実施例として使用される。PCB“G”は、種々のコンポーネントを含むPCBの一実施例である。以下に述べるモード形状形式の名前及びその順序は任意であることに注意されたい。
1.モード形状形式1:モード形状形式1は、通常、ある種の曲げ又はねじれ運動で振動する一方、その曲げ又はねじれ領域に位置するコンポーネントが基板と一緒に動くような発振基板の変位によって特徴付けられる。モード形状形式1は、最大振幅の1つの中心点を有する。基板と一緒に動くコンポーネントは、発振エリアのサイズに基づき、基板コンポーネントの幾つか又は全部である。形式1の発振は、低い脅威重みを有することが本発明者に分かった。より詳細には、形式1の脅威は、一般に、特定コンポーネントの故障を指示しない。例えば、図4a及び4bは、各々、形式1のモード形状を示す等表面(iso-surfaces)輪郭図及び変形形状図である。図4aは、等表面輪郭を使用することにより変位の大きさを示す。等表面輪郭は、同じパラメータ値、即ちこの場合は同じ振幅レベル(変位の大きさ)を有する基板の全ての点の集合を表す。この技術で知られたように、モード分析では、全てのベクトルが正規化されることに注意されたい。唯一の絶対的な出力値は、固有周波数値それ自体である。固有ベクトルは、相対的な値を表す。それ故、振幅範囲は、ゼロ(変形なし)から1(最大変形)の範囲に対して正規化される。この実施例では、基板は、384.6Hzで発振し、これは、この実施例では、第1の固有周波数である。図4aにおいて明らかなように、発振の最高振幅は、中心点Pに位置し、一方、振幅レベルの66.6%境界及び33.3%境界が、各々、等表面輪郭を表す輪郭A及びBにより指示されている。図4a(及び変位大きさ等表面輪郭を示すそれ以降の全ての図面)は、最初カラーで作成され、そしてここに添付する図面は、カラー版から変換したものであることに注意されたい。カラー版では、輪郭Aは、赤色を使用してマークされ、そして輪郭Bは、青色を使用してマークされる。輪郭A内の全ての領域は、0.66ないし1.0の範囲の変位大きさを有する。輪郭AとBとの間の全ての領域は、0.33ないし0.66の範囲の変位大きさを有し、そして輪郭Bの外側の全ての領域は、0.0ないし0.33の範囲の変位大きさを有する。図4bは、変形形状を示すことで、基板の第1の固有周波数の同じ変位大きさを示している。PCBの変形は、変形を見えるようにするために拡大スケールで示されていることに注意されたい。又、このモデルに使用される限定エレメントメッシュは、図4bでは見えず、そして図4aでは見えることにも注意されたい。
2.モード形状形式2:モード形状形式2は、モード形状形式1と同様に発振するが、この場合は、2つ以上の中心点、即ち2つ以上の局部最大振幅点が、当然、必ずしも等しい振幅レベルをもたない状態にある基板の変位によって特徴付けられる。図5aは、2つの最大中心点P1及びP2を有するモード形状形式2を示す変位大きさ等表面図である。この場合に、基板は、その第3の固有周波数である555.8Hzで発振する。図5bは、基板の同じ第3の固有周波数の変形形状を示す。形式2の発振も、脅威重みが低いことが本発明者に分かった。より詳細には、形式2の脅威重みも、一般的に、特定コンポーネントの故障を指示しない。実際のところ、モード形状形式2は、典型的に、モード形状形式1に比して、あまり厳しいものでないことが本発明者に分かった。というのは、この比較的複雑なモード形状において基板を励起する実際の外部負荷を見出すことが困難だからである。
3.モード形状形式3:モード形状形式3は、特定のコンポーネントの純粋な優勢局部発振(「局部」という語は、本出願では、単一コンポーネントの発振を指し、そして「純粋」は、本出願では、そのコンポーネントしか発振しないことを指示する)によって特徴付けられる。基板の残部及び他の全てのコンポーネントは、全く発振せず、静止である。前記コンポーネントの局部発振は、基板の残部又は他のコンポーネントの比較的小さな振動があるときにも純粋とみなすべきであることに注意されたい。基板の他の部分及び他のコンポーネントの前記小さな振動が生じるのは、(a)それらがアナログの物理的現象であって、0/1のバイナリーの振舞いでなく、(b)シミュレーションに数値的な不正確さがあるためである。それ故、本発明の観点では、PCBの他の部分(他の全てのコンポーネントを含む)の振幅変位が、前記コンポーネントの振幅変位の小さなパーセンテージ(予め定義されてもよい)である場合に、コンポーネントの発振が純粋である。換言すれば、モード形状形式3は、単一コンポーネントの発振に係る。モード形状形式3の発振は、発振コンポーネントに関して非常に高い脅威重みを有することが本発明者に分かった。これは、次のものを含む(それに限定されない)多数の理由に関係している。(a)このような局部モードは、コンポーネントの直角及び/又は剪断応力に関係しているので著しい疲労を生じ、(b)基板に対するコンポーネントの変形が大きく、(c)コンポーネントの質量関与ファクタが顕著であり、即ち全てのコンポーネント質量がこのモード形状振動に関与し、そして(d)モード形状が若干簡単であり、それ故、実際上励起が困難な複雑なモード形状とは異なり、非常に容易に動的に励起される。換言すれば、例えば、HALTで遂行されるような6DOF励起を若干広い周波数範囲において使用するときには、このモード形状形式3の発振は、必ず励起され、対応するコンポーネントに対して著しい疲労を招き、前記コンポーネントの予想された故障を生じさせる。それ故、形式3モード形状の見掛けは、ラボラトリーHALTテストにおいて明らかになることが強く予想される設計上の弱点に対する強力な指示であることが本発明者により分かった(特定の従来の1軸制限範囲の負荷形態に関しては必ずしも設計上の弱点ではないが)。図6aは、モード形状形式3の変位大きさ等表面輪郭図で、基板の第2固有周波数である488.7Hzで発振する単一コンポーネント、このケースでは、セラミックディスクキャパシタ44を示している。等表面輪郭Aは、コンポーネント44を境界定めし、その高い変位大きさを指示していることに注意されたい。両輪郭A及びB(Bは図では見えない)は、コンポーネント44に制限される。図6bは、同じ固有周波数の変形形状を示す。コンポーネント44は、そのオリジナル位置に対して変形されていることが明らかである(即ち、最初は、基板に対して垂直であったが、この図では傾斜されたことが明らかである)。図6b(及び変位大きさ変形形状を示すそれ以降の全ての図)は、最初カラーで作成され、そしてここに添付する図面は、カラー版から変換したものであることに注意されたい。カラー版では、カラーの相違は、カラーの凡例に基づき振動の振幅を示す(例えば、0.66から1.0の範囲は、赤、等々)が、これは、本出願ではグレースケールであるために図面に含まれない。図6cは、同じコンポーネント44の領域の拡大図である。限定エレメントメッシュは、図6a及び6cでは見えるが、図6bでは見えないことに注意されたい。
4.モード形状形式4:モード形状形式4は、モード形状形式3と同様である。しかしながら、形式4では、同じコンポーネントが、2つ以上の異なる固有周波数で発振する。前記発振の各々は、別々に、同じ発振方向、例えば、屈曲x並進移動を有する同じコンポーネントの形式3発振である。形式3の場合と同様に、基板の残部及び他の全てのコンポーネントは、全く発振せず、静止である。換言すれば、モード形状形式4も、形式3と同様の単一コンポーネント発振に係る。形式4発振も、非常に高い脅威重みを有することが本発明者により分かった。モード形状形式4の脅威重みは、モード形状形式3よりも大きい。前記大きな脅威重みに対する理論的な説明は、6DOFの広周波数範囲の振動を受けたときに(HALTのように)、前記コンポーネントが2つの異なる励起周波数で励起される機会をもつというものである。図7a及び7bは、各々、PCB“H”の上面図及び斜視図である。図7cは、同じPCBの斜視図である。図8a及び8bは、各々、PCB“H”の第10固有周波数(1081.2Hz)及び第11固有周波数(1113.8Hz)を参照した2つのモード形状の変位大きさ等表面輪郭図である。これらの図は、前記2つのモード形状の各々において、純粋な局部発振で、同じ方向に発振する同じコンポーネント、このケースでは、フィルムキャパシタ70を示している。
5.モード形状形式5:モード形状形式5は、モード形状形式4と同様である。モード形状形式4と同様に、同じコンポーネントが2つ以上の異なる固有周波数で発振する。前記発振の各々は、別々に、同じコンポーネントの形式3発振である。しかしながら、発振の方向は、各モード形状において異なり、従って、その各々は、コンポーネント内の異なる位置に応力を生じさせ、そして時々、応力の形式が異なる。例えば、前記コンポーネントのリードは、発振の結果として曲がると仮定する。あるモード形状は、x軸方向に曲げを生じさせ、一方、別のモード形状は、y軸方向(又は任意の方向)に曲げを生じさせる。典型的に、コンポーネントの曲げリードの断面の外側ファイバにおける最大直角応力が、リードの断面の周囲の異なる位置に発生する。更に別の実施例では、あるモード形状が、ある方向に曲げを生じさせ、一方、別のモード形状が、ある軸の周りにねじれを生じさせる。明らかに、前記モード形状の一方における主たる応力は、曲げ物体の断面の外側ファイバに生じる直角応力(張力及び圧縮力)であり(剪断能力もあるが)、前記モード形状の他方における主たる応力は、剪断(接線方向)応力である。それ故、モード形状形式5は、同じコンポーネント内であるが、異なる方向に振動する純粋な局部発振の2つ以上のモード形状(各々は形式3モード形状)により特徴付けられる。形式3と同様に、基板の残部及び他の全てのコンポーネントは、全く発振せず、静止である。換言すれば、モード形状形式5も、形式3及び4と同様の単一コンポーネント発振に係る。形式5の発振も、非常に高い脅威重みを有し、おそらく、モード形状形式3より高いことが分かった。図9a及び9bは、各々、PCB“C”の上面図及び斜視図である。図9cは、同じPCBを示す斜視図である。図10a及び10bは、各々、PCBの第1固有周波数(258.7Hz)及び第5固有周波数(722.4Hz)を参照した2つのモード形状の変位大きさ変形形状図である。これらの図は、同じコンポーネント、このケースでは、結晶75を示し、これは、前記2つのモード形状の各々において純粋な局部発振で発振するが、2つのモード形状の第1モード形状では結晶が屈曲し、一方、第2のモード形状では、結晶がねじれる。図10cは、前記第5の固有周波数で発振する同じコンポーネント75の領域の拡大図である。限定エレメントメッシュは、図10cでは見えるが、図10a、10bでは見えないことに注意されたい。
6.モード形状形式6:モード形状形式6は、モード形状形式3と同様に、特定のコンポーネントの優勢局部発振によって特徴付けられる特定の固有周波数の単一モード形状であるが、純粋ではない。換言すれば、前記コンポーネントは、明確な局部特性で発振するが、基板の残部のある部分が、形式1のような発振で振動する。基板の前記形式1の発振が、形式3で発振する前記コンポーネントの同じ領域に生じる場合には、前記2つの発振(コンポーネントの及び基板の残部の)が、それらの振幅レベルについて又はそれらの発振方向について互いに異なることに注意されたい。又、前記形式1及び形式3の発振が、両方とも、PCBの同じ領域にあり、そしてそれらが、両方とも、同様の発振振幅レベル及び方向を有する場合には、それらが形式1のモード形状に合併されることにも注意されたい。状況が前記合併状況に接近しているほど、形式1の脅威がより優勢になり、全脅威重みが低い重みに減少される。それ故、モード形状形式6は、純粋ではないが、単一コンポーネント発振、即ち局部発振に係る。又、形式6の発振は、非常に高い脅威重みを有する(前記合併状況が生じる場合を除いて)ことが分かった。図11は、単一コンポーネント、このケースでは、基板の第11固有周波数である1399.9Hzで発振するアルミニウム電解キャパシタ80、を示すPCB“C”の変位大きさ変形形状図である。同時に、PCBの別の領域81がモード形状形式1で発振する。コンポーネント80は、そのオリジナル位置に対して変形されることが明らかである。領域80は、コンポーネント80から遠く離れた全く異なる位置にあるので、コンポーネント80の脅威重みは、非常に高く、それが形式1モード形状を有する場合と同じであるか又はそれに近い。
7.モード形状形式7:モード形状形式7は、モード形状形式3と同様である。これは、同じモード形状における(即ち、同じ固有周波数における)2つ以上の特定のコンポーネントの純粋な局部発振によって特徴付けられる。基板の残部及び他の全てのコンポーネントは、形式3と同様に、全く発振せず、静止である。形式7の発振も、モード形状形式3と同様に、前記発振コンポーネントの各々に対し非常に高い脅威重みを有することが分かった。より多くのコンポーネントが前記モード形状形式7に含まれるほど、前記コンポーネントの異なる発振方向が含まれる場合に脅威重みが減少することに注意されたい。このような観察の理由は、より多くのコンポーネント及び振動方向が含まれるほど、実際の外部負荷を見出すことが困難になり、このような複雑な励起を生じさせるためである。図12は、2つの振動コンポーネント85及び90、このケースでは、基板の第8固有周波数である775.7Hzで発振するセラミックディスクキャパシタを示すPCB“G”のモード形状の変位大きさ等表面図である。前記コンポーネント85及び90の脅威重みは非常に高い。しかしながら、前記コンポーネント85及び90は、2つの垂直方向に発振することに注意されたい(図12では見ることができないが)。従って、脅威重みは、形式3の脅威重みより若干低い。より多くのコンポーネント及びより多くの発振方向が含まれるほど、脅威重みは、ある程度まで高くないと考えられる。
8.モード形状形式8:モード形状形式8は、モード形状形式7に類似している。これは、同じモード形状における(即ち、同じ固有周波数における)2つ以上の特定のコンポーネントの純粋な局部発振により特徴付けられる。基板の残部及び他の全てのコンポーネントは、全く発振せず、静止である。しかしながら、1つのコンポーネントの発振振幅は、他のものより高い。又、形式8の発振も、モード形状形式7と同様に、前記発振されるコンポーネントの各々に対して非常に高い脅威重みを有することが分かった。しかしながら、脅威重みは、振幅レベルが、より高い変形レベルを表すようなコンポーネントについては、多少高いだけであることに注意されたい。図13は、PCB“H”のモード形状の変位大きさ等表面図で、基板の第13固有周波数である1239.9Hzの周波数においてどちらも発振する2つの振動コンポーネント95及び100、このケースでは、アルミニウム電解キャパシタを示す。しかしながら、コンポーネント95の発振振幅は、コンポーネント100の振幅より著しく高い。図13において明らかなように、コンポーネント95は、変形形状が0から1の変形範囲の上位1/3(即ち、0.66−1.0の範囲)内であることを指示するマークAで境界定めされ、一方、コンポーネント100は、コンポーネントの境界内で発振が0.33から0.66の範囲であることを意味するマークBで境界定めされる。振幅レベルの比較は、入念に検査されねばならないことに注意されたい。即ち、前記実施例では、両コンポーネント95及び100が同じ幾何学形状及び機械的特性を有する(即ち、同じパッケージを有する)。前記特性が同じであるときには、おそらく、発振振幅が大きな変形を伴う(この実施例ではコンポーネントのリードの大きな曲げ角度を意味する)コンポーネントが故障し易く、且つ最初に故障する確率が最も高くなる。
9.モード形状形式9:モード形状形式9は、モード形状形式4と同様である。モード形状形式4と同様に、同じコンポーネントが2つ以上の異なる固有周波数で発振する。前記発振の少なくとも1つは、コンポーネントの形式3発振であり、少なくとも1つの別のモード形状は、同じコンポーネントの形式6発振である。換言すれば、モード形状形式4も単一コンポーネント発振に係る。又、形式9発振も、非常に高い脅威重みを有し、モード形状形式3より高いが、モード形状形式4よりは若干低い。図14aは、PCB“C”の第11(1399.9Hz)固有周波数を参照する変位大きさ変形形状図である。図14bは、PCB“C”の第12(1430.0Hz)固有周波数の変位大きさ等表面輪郭図である。第12固有周波数における純粋な局部発振形式3、及び第11固有周波数における純粋でない局部発振形式6で発振する同じコンポーネント、このケースでは、アルミニウム電解キャパシタ105が図示されている(前記形式6発振に含まれる領域は、領域106として図14aに示されている)。
10.モード形状形式10:モード形状形式10も、モード形状形式と同様である。モード形状形式4と同様に、同じコンポーネントが2つ以上の異なる固有周波数で発振する。前記発振の少なくとも1つは、コンポーネントの形式3発振であり、少なくとも1つの別のモード形状は、同じコンポーネント及び付加的なコンポーネントを伴う形式7又は形式8発振である。2つ以上の前記固有周波数で発振するコンポーネントに関して、形式10は、非常に高い脅威重みを有し、モード形状形式3より高いことが分かった。図15a及び15bは、各々、PCB“D”の上面図及び斜視図である。図15cは、同じPCBを示す斜視図である。図16a及び16bは、各々、PCB“D”の第6(741.3Hz)及び第7(774.4Hz)の固有周波数を参照する2つのモード形状の変位大きさ等表面図である。前記第7固有周波数における純粋な局部発振形式3、及び第6固有周波数におけるモード形状形式8(この場合はアルミニウム電解キャパシタ115と一緒に)で発振する同じコンポーネント、このケースでは、結晶110が図示されている。
11.モード形状形式11:モード形状形式11は、形式4と形式7の組合せである。モード形状形式7と同様に、2つ以上のコンポーネントが、ある固有周波数において純粋な局部振動で発振する。しかしながら、モード形状形式4と同様に、同じ前記コンポーネントが、付加的な固有周波数において、純粋な局部振動で発振する。又、形式11発振も当該コンポーネントに対して非常に高い脅威重みを有することが分かった。図17a及び17bは、各々、PCB“E”の上面図及び斜視図である。図17cは、同じPCBの斜視図である。図18a及び18bは、各々、PCB“E”の第7(1032.9Hz)及び第8(1096.5Hz)の固有周波数を参照する2つのモード形状の変位大きさ等表面図である。前記2つの固有周波数の各々において純粋な局部発振形式7で発振する2つのコンポーネント、このケースでは、セラミックディスクキャパシタ120及び125が図示されている。
もちろん、前記リストに対して他の又は付加的なモード形状形式を見出し又は定義することができる。このような付加的なモード形状形式は、例えば、上述したモード形状形式の1つ以上の組み合わせでもよい。もちろん、このようなモード形状形式を定義するときには、各々の付加的な形式に対して脅威重みも与えるのが賢明である。
全ての前記モード形状形式及びそれに関連した図は、本発明によりシミュレーションされそしてラボラトリーHALTマシンによりテストされた真のPCBから得られたものであることに注意されたい。前記シミュレーションと前記HALTラボラトリーテストとの間の相関が非常に高いことに注意されたい。更に別の実施例を以下に説明する。
b.モデルの生成
上述したように、モード形状形式が定義されると、次のステップは、供試製品、即ちPCBアッセンブリの限定エレメントモデルを生成することである。より詳細には、PCBの正しく、詳細で且つ正確な限定エレメントモデルが生成され、このモデルは、基板及びそのコンポーネントの両方を含む。一般的に、コンポーネントのリードも正しく表わされねばならない。リードをモデリングする重要性は、多くのケースにおいて、リードがコンポーネントの最弱点部分であり、リードの弾力性がしばばコンポーネント発振の理由であり、且つリードがしばしば疲労のために切れることにある。又、コンポーネント及び基板の正しい表示を得るために、限定エレメントモデルに正しい形式のエレメントを使用するのが重要である。これらエレメントは、例えば、線エレメント(例えば、非常に一般的な商業的限定エレメントソフトウェアであるMSC.NASTRANにおけるバー又はビーム)でもよいし、表面エレメント(三角形又は四分円)でもよいし、体積エレメントでもよいし、又は同じPCBモデルにおける種々の形式のエレメントの組み合わせでもよい。ノード当たりのDOF(自由度)の数が一致しない異なる形式のエレメントを組み合わせる(例えば、ノード当たり3DOFの体積エレメントを、ノード当たり6DOFの線エレメント又はノード当たり5DOFの表面エレメントと組み合わせる)場合には、この技術(例えば、MSC.NASTRAN)で知られたように、異なるエレメントのノードの異なるDOF間に要求される数学的関係を定義するか、又は他の従来技術を使用して、前記DOF不一致問題を補償することが必要となる。メッシング戦略を選択するときは、「h」エレメント(直線又は放物線)或いは「p」エレメントのいずれを使用するか判断する必要がある。(「p」方法のソルーションは、エレメント形状関数及び限定エレメントソルーションを定義する多項式次数を増加することによりメッシュ洗練化が達成されるというものである。「p」方法では、メッシュはコースに留まるが、各エレメントは、より多くの内部モードをもつことができ、エレメントを、より小さなサイズのエレメントに分割するのではない。「h」方法のソルーションは、微細なメッシュ、即ち多項式次数の低い多数の小サイズエレメントを使用することによりメッシュ洗練化が達成されるというものである。記号「h」は、この技術では、エレメントの典型的なサイズを指し、一方、記号「p」は、この技術では、エレメントの多項式次数を指す。)メッシングの前の幾何学的モデルの準備戦略、及びメッシング戦略それ自体は、固有周波数及びモード形状/固有ベクトル分析の正確なソルーションを導くものでなければならない。コンポーネントリードの誤った表示は、これらコンポーネントの局部モード形状の発見及び抽出を妨げる。PCBの誤った表示は、一般的に、モード分析の正確な詳細化要求ソルーションを導くことがない。適当なエレメントの一例は、「p」型四面体(ピラミッドエレメント、4つのコーナー、3つのDOF/ノード)である。このエレメントは、体積限定エレメントメッシュの生成を許し、これは、高精度ソルーションへと導く。他方、要求される制度を考慮すれば、「h」形式の直線四面体は推奨されない。「h」型直線4ノード四面体エレメントは、市場における多数の限定エレメント/プロセッサについて非常に一般的であるが、「h」型直線8コーナー(ボックス)及び6コーナーエレメント(これは使用できるが、メッシングは非常に複雑である)とは異なり、このエレメントは、「一定歪」エレメントであると考えられる。その理由は、ソルーションをノードから全エレメントスペースへと拡張するこのエレメントの形状関数が平坦関数であり、即ち変位ソルーションがエレメントドメイン内で直線的に変化するからである(変位ソルーションとは、形状関数の直線的な組み合わせとして定義される)。これは、エレメントドメインにおける一定歪ソルーションを導く。というのは、歪は、軸方向における変位の勾配だからである。歪ソルーションに比例する応力ソルーション(歪テンソルに弾性係数のマトリクスを乗算することにより得られる)も、エレメントスペース内で一定である。前記「h」形式直線4ノード四面体エレメントは、典型的に、良好な静的分析変位ソルーションを与えることができるが、正確な応力ソルーションではない。又、前記エレメントは、熱的問題に対しても良好な温度ソルーションを与えることができ、ここで、このエレメントは、一定熱束エレメントとして働くが、固有周波数の動的解決の場合には、このエレメントは、「過剰スチフネス」の問題を有し、これは、シミュレーションにより得られる固有周波数が、メッシュが非常に細かいものであっても、実際のものより高い値を有することを意味する。これは、一般に使用される直線4ノード四面体エレメントがなぜ回避されねばならないかを示す例である。しかしながら、高い多項式次数(放物線及びそれ以上)で定義された四面体エレメントには、「過剰スチフネス」及び直線形状関数のこのような問題がない。従って、放物線「h」形式四面体を医用することは、正確且つ詳細なモード分析ソルーションを得るための合理的なアプローチである。前記希望のソルーションを得るためには「p」型四面体エレメントが優れている。というのは、幾つかの付加的な効果を有するからである。第1に、「p」エレメントを使用するときには、「h」エレメントを使用するときに通常推奨される5:1の最大比と比較して、ソルーションのクオリティに影響せずに、30:1の最大アスペクト比を通常許すことができる。これは、「p」方法の使用が、少数のDOFでのより便利なメッシングを導くことを意味する。これが重要であるのは、このような詳細なPCB限定エレメントモデルを発生するように試みる間には、とにかく、多数のノードを伴う大きなモデルが予想されるからである。「p」方法を使用する別の効果は、もちろん、予め定義された収斂基準に基づき、収斂まで、反復性自動プロセスを使用してエレメント多項式次数を高める既知の能力にある。これは、必要な制度レベルを確実に得るのを容易にする。「p」を使用する更に別の効果は、「p」エレメントが、一般的に、異なる幾何学的アスペクト比問題を取り扱うための良好なツールを与えることである。これは、典型的なPCB幾何学形状を取り扱うときに重要である。例えば、「p」を使用する場合には、コンポーネントの小直径リードは、その断面に沿って単一エレメントを使用して、エレメントの片側が断面の1つの外側ファイバに正接される一方、同じエレメントの反対側が断面の反対の外側ファイバに正接されるように表わされる。明らかに、典型的なエレメントは若干大きいので、このようにメッシングするのは非常に容易である。これは、「p」エレメントを使用するときに許される。というのは、エレメントの多項式次数を高めるための反復プロセス中に、9個までのノードが断面を横切って追加され(ソルバーが8までの多項式次数を伴うエレメントを使用すると仮定すれば)、又は8個のノードが断面を横切って追加され(ソルバーが7までの多項式次数を伴うエレメントを使用すると仮定すれば)、等々と、付加的な中間ノードが追加され得るからである。これは、非常に微細な「h」エレメントメッシングと同等である。このような「p」エレメントを使用して得られるソルーションは、例えば、片側における直角歪の最大の正の値から反対側における直角歪の最大の負の値まで、断面を横切って高い応力歪をたどり得ることが明らかである。これは、「p」のメッシングプロセスが容易であり、ソルーションのクオリティが維持されることを意味する。これらは、全て、本発明の特定の目的に対して、最適なエレメント形式及びメッシング技術を選択するための幾つかの事柄である。
上述したように、コンポーネントリードを含むコンポーネントの詳細なメッシュを設けることが一般的に重要である。しかしながら、典型的なPCBは、非常に信頼できるものであると知られたコンポーネントを含むことができる。このように非常に信頼性のあるコンポーネントは、典型的に、例えば、小サイズで、軽量で、且つ基板表面の非常に近くに重心があるコンポーネント、例えば、小型SMT(表面取り付け)抵抗器である。このようなコンポーネントが故障しない確率が非常に高い場合には、前記詳細なメッシュを設けてはならない。このような場合には、例えば、近似表示を使用して、前記コンポーネントのスチフネスの貢献、又は質量の貢献、或いはスチフネス及び質量の両方の貢献を、シミュレーションされるPCBに与えることができる。例えば、近似ボックス形状(コンポーネントリードをもたない)を定義する構造エレメントを使用してコンポーネントを表してもよい。別の例では、基板のメッシュに属するノードに取り付けられたスカラー質量エレメントを使用してコンポーネントを表してもよい。更に別の例では、コンポーネントの重心に位置されたノードに取り付けられたスカラー質量エレメントを使用してコンポーネントを表してもよく、ノードは、堅牢な本体エレメントを使用して基板に接続される。更に別の例では、基板それ自体のメッシュ特性(例えば、弾性係数及び質量密度)を、1つ以上のこのようなコンポーネントを考慮するように、局部的に(又は局部的でなく全基板に対して)変更されてもよい。更に別の例では、リードをモデリングせずにコンポーネントをモデリングすることによりコンポーネントを近似することができ、それ故、モデルにおけるコンポーネントと基板との間の接触面は、著しく近似され、そして実際の接触面とは完全に異なるようにされ(例えば、コンポーネントリードと基板との間の接触面の正確な表示ではなく、1つの単一の長方形の接触面がモデリングされ)、前記近似は、過去の経験に基づき現場故障の潜在性が非常に低いと知られているコンポーネントに適用することができる。
基板の多層構造は、例えば、体積エレメントのラミネート表面(プレート)エレメント又は層を使用して表わされてもよい。一般的に、異なる材料特性、等方性、等が、同じコンポーネントにおいても、メッシュの異なる部分に使用されてもよい。
更に、半田接合部及び対応する材料特性の適当な限定エレメントメッシングを使用するか、又は基板及び/又はコンポーネントの特性を局部的に変更することにより、半田接合部を表すことができ、又、ある場合には、それを表すように希望してもよいことに注意されたい。この同じ説明が、コンポーネント、コンポーネントリード及び基板のうちの1つ以上、のコーティングにも適用される。
モデルに適用される境界条件(制約)は、必要に応じて、HALTテスト制約又は他の制約を表さねばならない。この技術で知られているように、「境界条件」又は「制約」という語は、ここでは、基板をその支持構造体にどのように取り付けるかを表す。明らかなように、制約は、基板の特定の位置に適用される。制約位置の境界内にノードの存在を確保するためにメッシュそれ自体を生成する間に制約の事柄を考慮しなければならないことに注意されたい。シミュレーションされるPCBの実際の取り付けを正しく表わすためにノードの自由度の幾つか又は全部においてノードに制約を適用することができる。幾つかの目的で、制約のないモデルの自由本体モード分析も遂行できることに注意されたい。
c.固有周波数シミュレーションの遂行
PCBモデリングが完了した後、手順は、固有周波数シミュレーションを遂行するステップで続けられる。上述したように、このステップでは、限定エレメントソルバーを使用してPCBのモード分析が遂行され、モードの固有周波数及びそれに対応するモード形状が見出される。手順のうちのこのようなステップは、この技術で良く知られていることに注意されたい。このステップは、一般的に、典型的な当該所定周波数範囲に対して遂行される。この範囲は、典型的に、特定のHALTテストで使用される範囲をカバーするが、必ずしもそうではない。例えば、幾つかのHALTラボラトリーにおけるほとんどのテストについては、0Hzないし2000Hzの範囲が典型的である。従って、シミュレーションは、0Hzないし2000Hzの範囲内で全ての固有周波数及びモード形状を抽出するようにセットされてもよい。別のアプローチは、所定数の第1の固有周波数を抽出し、例えば、第1の8つの固有周波数及びそれに対応するモード形状を抽出するように、限定エレメントソルバーをセットすることである。更に別のアプローチは、例えば、第1の20個の固有周波数以上、及び0Hzないし2000Hzの範囲内の全周波数以上を抽出するように、前記アプローチを合成してもよい。又、「p」ソルバーが使用される場合は、この段階において、収斂基準を設定することにより希望のソルーション精度を定義できることにも注意されたい。
固有周波数シミュレーションの前記手順の結果は、設定において予め定義された範囲内の全ての固有周波数を含む。又、各固有周波数に対して、前記手順の結果は、各ノードのDOFにおける変位に対する固有ベクトルソルーションを定義する固有ベクトルの対応セットと、歪エネルギー、歪、応力、等を含む他の固有値ベクトルも含む。ベクトルのアルファニューメリック出力の大きなセットをグラフ的に表わすことも、普通の習慣である。本発明の観点におけるこのような表現は、以下に示す。
d.分析及び結論導出
固有周波数及びモード形状が所定のスペクトル内で見つかったときには、分析及び結論導出の最終的ステップについて手順が準備される。上述したように、このステップでは、シミュレーションで見出された各固有周波数及びそれに対応するモード形状に対して、所定のモード形状形式のセットとの比較がなされ、前記見出されたモード形状の各々と、モード形状形式との間の一致が見出される。このような一致を見出すことにより、それに対応する脅威重みも見出される。シミュレーションで見出された全てのモード形状に対応する全てのモード形状形式の集合は、全ての弱いコンポーネントを指す。「弱いコンポーネント」という語は、現場での故障やHALTテスト中の故障のように、PCBの設計上の弱点のために故障することのあるコンポーネントを指す。
要約すれば、分析及び結論導出のステップは、次のような2つのサブステップを備えている。即ち、(a)モード形状形式を比較し、一致したモード形状形式、及び著しい脅威重みを有する対応コンポーネント(1つ又は複数)を見出し、そして(b)著しい脅威重みが見出されれば、それを有する全てのコンポーネントを要約する全リスト又はグラフィック表示を生成する。これらのサブステップ(a)及び(b)の両方は、当該固有ベクトルを検査するソフトウェアにより、又はモード形状のグラフィック表示の視覚検査により自動的に遂行することができる。
分析及び結論導出を、比較的高い現場故障潜在性を有する第1の所定数のコンポーネントの発見に制限することができ、例えば、モード形状がモード形状形式3(上述したように非常に高い脅威重みを有する)に一致するか又は高い脅威重みを有する他のモード形状形式(例えば、モード形状形式4)に一致するような第1の4つのコンポーネントの発見に制限することができる点に注意されたい。この例では、形式3のような脅威重み又はそれより高い脅威重みを有する第1の4つのコンポーネントが、第1の7つの固有周波数のモード形状を検査した後に見出されると仮定する。このケースでは、第8固有周波数及びそれ以上のモード形状は、検査されない。更に別の例では、形式4の脅威重み又はそれより高い脅威重みを有する第1の2つのコンポーネントが見出される。
要約すれば、本発明を使用して識別されるべきコンポーネントの数は、次のような1つの制限又は2つ以上の制限の組合せを使用することにより、制限することができる。
a.固有周波数シミュレーションの周波数範囲を制限し、
b.固有周波数シミュレーションを、所定数の第1の固有周波数に制限し、そして
c.方法の結果を、比較的高い現場故障潜在性を有する第1の所定数のコンポーネントの発見に制限する。
以上、本発明の詳細な説明の中で、モード形状及びモード形状形式は、変位に関係するものとして言及された。より特定の仕方で、これらの語は、空間的変位、即ち変位大きさ変形形状に関係するものとして言及された。しかしながら、次のことに注意しなければならない。
a.1つの特定の自由度での変位ベクトル、例えば、x軸のみに沿った並進移動Txを参照して、モード形状及び対応するモード形状形式を検査することができ、又、ある場合には、検査することが有用である。更に別の例では、y軸に沿った回転Ry
b.変位又は回転ベクトルの組合せ、例えば、選択された平面、例えば、xy平面内での変位を参照して、モード形状及び対応するモード形状形式を検査することができ、又、ある場合には、検査することが有用である。この例では、各ノードに対して検査されるべき変位は、次のように計算され、
但し、dxは、x方向におけるノードの変位を指示し、そしてdyは、y方向におけるノードの変位を指示する。この例では、z軸に沿った変位は無視される。このような技術の使用は、あるケースでは、観察の感度を高めると共に、観察できない幾つかの弱いコンポーネントを露呈することができる。
c.上述したように、「モード形状」及び「モード形状形式」という語は、変位に関係するものとして言及された。しかしながら、同様に、これらの語は、本発明の観点では、固有周波数シミュレーションから生じる他の固有ベクトルにも関係していることに注意されたい。このようなベクトルは、例えば、歪又は応力固有ベクトルでよいが、これらに限定されない。このようなケースでは、種々の応力ベクトル、歪、歪エネルギー、等を参照するモード形状形式の対応セットが定義される。その後、分析は、観察されたモード形状(例えば、応力「モード形状」)をそれに対応するモード形状形式にマッチングさせる。このような応力「モード形状」は、変形モード形状と同様に、例えば、この技術で知られたソフトウェアツールで、異なるカラーが異なる応力値範囲を指す変化カラー図又は等表面を使用して、グラフ的に表わすことができる。応力レベル値(0と1との間で正規化され、次いで、倍率ファクタで乗算されて、変形形状を目に見えるようにする)を特定方向(例えば、基板のオリジナル平面に対して直角)における同等の変形値と共に表わすことにより、「変形形状」もグラフ的に与えることができる。これらの同等の「変形形状」を、サイクル変化を表す仮想発振又は振動として考えることができ、サイクル変化は、この例では、変位サイクルではなく、応力のような他の物理的パラメータのサイクルである。それ故、本発明の観点において「発振」という語は、変位発振を指すだけでなく、応力発振、歪発振、等を指す。幾つかのケースでは、ある形式のコンポーネントに対して、前記応力「モード形状」、歪「モード形状」、等で、本発明の方法を実施するのが有用であることが本発明者に分かった。手順は、本質的に同じままであり、即ちHALTテストシミュレーション、又はより一般的なコンポーネント故障予想シミュレーションは、固有周波数及び固有ベクトルシミュレーションの比較的簡単な後処理分析により行われる。応力の場合と同様に、歪「モード形状」、歪エネルギー「モード形状」、等については、同じ概念が有効である。例えば、歪発振(又は歪「モード形状」)に関するモード形状形式3は、単一コンポーネントのリード(1つ又は複数)における、或いは前記リードと基板との接続における非常に高い歪値を指し、一方、モデル内の他の全ての位置における歪値は、ゼロ又は相対的に非常に小さなものである。それ故、本出願を通じて「モード形状」及び「モード形状形式」という語は、この広い観点において解釈することができる(即ち、これらの用語は、いずれか又は全ての固有ベクトル及び固有ベクトルの組合せ、例えば、歪、応力、等についての本発明による分析に係り、変位に限定されない)。
d.本発明の方法は、前記形態のいずれか、即ち上述した基本的な形態、上述した任意の形態(a)、(b)又は(c)のいずれか、或いはそれら4つの形態の任意の組合せで遂行されてもよい。
振動は、ラボラトリーHALT手順の基礎であり、そして振動は、コンポーネント故障の主たる原因であることに注意されたい。しかしながら、HALTは、熱負荷、即ち定常低温及び高温の両ステップ、並びに熱的遷移も含む。ここに述べる本発明の方法は、熱的な態様を考慮しなくても、HALTシミュレーションの観点と、HALTとして知られたラボラトリー手順に関係しない信頼性シミュレーションのより一般的な観点との両方において、優れた結果を与える。しかしながら、熱的態様を本発明の方法に容易に追加することができる。本発明に使用される限定エレメントモデルは、上述したように、モデル材料の各々に対して熱膨張係数が定義されると仮定すれば、熱応力シミュレーションに適している。実際に、前記モデルは、固有周波数シミュレーションに対するメッシュ要求が非常に高いので、熱応力シミュレーションに対して「過剰適任(overqualified)」である。それ故、本発明の方法に熱的態様を追加することができる。これは、多数の態様で行うことができる。例えば、熱的問題を考慮する1つの態様において、予めの応力分析を遂行して熱的応力を計算することができる。次いで、予め応力のかかったモデルを、その更新されたスチフネスマトリクスと共に使用して、固有周波数シミュレーションを遂行することができる。別の熱的態様は、固有周波数シミュレーションを実行する前に、材料特性の直接的な更新を含んでもよい。例えば、温度と共に変化する幾つかの材料の弾性係数を、固有周波数を見出すためにモデルがシミュレーションされる温度を表すように更新してもよい。又、熱的応力態様を考慮することに対する特別な洗練化を、モデルの各ノードの実際の温度をマッピングする目的で正確な熱的分析を最初に遂行することにより、達成できることにも注意されたい。これは、熱的特性、熱的境界条件及び熱負荷をモデルに適用して行うことができる。要約すると、HALTの熱的態様を本発明の方法に適用できるが、これはしばしば不必要である。ラボラトリーHALTテストに対する熱負荷の主たる貢献の1つは、それが故障までの時間を短縮することであり、例えば、コンポーネントは、熱負荷がない状態で25分の振動の後ではなく、熱負荷が適用される場合には、20分の振動の後に故障することになる点に注意されたい。これは、本発明による分析において前記熱的態様がしばしば不必要と考えられる1つの主たる理由を説明している。本発明による分析は、当該モード形状及びそれに対応するモード形状形式を、特定のコンポーネントの高い脅威重みで直接的に認識する(時間に関係した励起を経ることなく)。本発明による分析では時間はパラメータではない。それ故、熱負荷を含ませることによりHALTのラボラトリーテスト中に得られる時間節約は、本発明には関係ないものである。HALTラボラトリーテストは、コンポーネントの故障を直ちに識別することに関してテスト感度を高める目的でしばしば熱負荷を使用する。それ故、本発明の効果は、比較的長く続くHALTテスト、又は熱負荷と結合される高いGRMS(g単位の二乗平均加速度値)振動を伴う過酷条件のHALTテストを表すことであり、それ故、本発明の効果は、必ずしも熱的影響を伴わずにコンポーネントの故障を識別することに関して敏感なことである。
固有値ソルーションにおいてダンピングが表現されず、それ故、本発明の方法によるコンポーネント故障予想中に考慮されないことは、本発明の観点において問題とならないことに注意されたい。というのは、(a)ダンピングは、ランダム振動において顕著でなく、それ故、HALTにおいても顕著でなく(それが著しく顕著である周波数応答問題とは異なり)、そして(b)ダンピング考慮の欠如は、設計上の弱点を識別するためのソルーションの敏感さを高めるからである。
又、本発明は、モード形状形式3ファミリーの存在を指す高い脅威重みの単一レベルのみが定義される簡単な態様でも適用できることに注意されたい。モード形状形式3ファミリーは、ここでは、PCBの特定コンポーネント(1つ又は複数)の振動又は発振の局部優勢モードを有するものとして識別できるモード形状と称される。それ故、モード形状形式3ファミリーは、前記で定義されたモード形状形式3−11のグループ(又は本発明により定義される他の同等のモード形状形式)を含む。形式3ファミリーモード形状を有するとして識別された全てのコンポーネントは、現場故障問題を有すると予想されるコンポーネントと考えられる。
実施例1
“F”とマークされたプリント回路板アッセンブリ(PCBA)のHALTテストがラボラトリーで行われ、本発明によりシミュレーションされた。図19は、PCB“F”がシミュレーションされるようにスクリーニングシステム社により製造されたHALTテストマシンのHALTテーブルにマウントされたPCB“F”を示す写真である。
本発明によるHALTに対してPCB“F”をシミュレーションするために、基板の3D固体モデル及びそれに関連したコンポーネントが生成された。次いで、全アッセンブリの固体モデルが作成された。図20a及び20bは、各々、PCB“F”の固体モデルの上面図及び斜視図である。図21は、PCB“F”の同じ固体モデルを示す写真である。
次いで、全アッセンブリ(PCB“F”の)に対する限定エレメントメッシュが生成された。この実施例では、全てのコンポーネント及び基板それ自体が、3並進移動自由度/ノードを伴う体積四面体「p」エレメントを使用してメッシングされた。メッシュ多項式次数は、3から始まり、そして収斂基準に基づき、必要に応じて、9まで増加するようにセットされた。基板及び各コンポーネントの正しいヤング係数、ポアソン比、質量密度、等を表すモデルの材料特性(コンポーネントリードの正しい特性を含む)も追加された。
次のステップでは、境界条件がモデルに適用された。前記境界条件は、HALTラボラトリーテスト中にマシンテーブルジグによりPCBAに適用された制約を表すものであった。ジグは、図19に示すもので、C1ないしC6とマークされている。
モデルにおいて制約が適用された基板の6つのエリアは、図20a及び20bのPCBA図面において斜線陰影で示され、又、C1ないしC6とマークされている。前記エリアは、各々、長方形である。メッシュは、前記長方形エリアの各コーナーにノードを含む。3自由度の制約(全て並進移動のDOF)がこれらのノード(24ノード、即ち6つのエリア、各エリアに4つのコーナー)に適用された。
前記モデルの全メッシュは、18259個のエレメント、及び334875個の自由度を参照する334875個の方程式という初期量より成る(最初、全エレメントの多項式次数は、3であった)。
Pro/Mechanicaソルバー(パラメトリックテクノロジー社による)は、要求された所定の周波数スペクトルである0[Hz]−1500[Hz]の範囲において全ての固有周波数を抽出するようにセットされる。収斂基準は、前記範囲内の全ての固有周波数に対して1%となるようにセットされた。最大多項式次数5及び全部で385867個の方程式において収斂が得られた。図22aは、モデルの限定エレメント「p」メッシュを示す。図22bは、このモデルの一部分の拡大図である。
次いで、固有周波数ごとにモデルの全3D並進移動に対するモード形状振幅の写真が得られた。第1の固有周波数561.9[Hz]は、スピーカであるコンポーネント125(図23a)としてマークされたコンポーネントの形式3の純粋な局部モードであることが分かった。図23aは、前記PCB“F”の前記第1固有周波数の変位大きさ等表面モード形状図である。境界Aは、最大変位大きさの66.6%を有する等表面輪郭を指示する。図23bは、同じ第1固有周波数モード形状の変位大きさ変形形状図であり、そして図23cは、コンポーネント125の領域に焦点を合わせた拡大図である。
図24に示すように、第2の固有周波数796.4[Hz]において、セラミックディスクキャパシタであるコンポーネント130の純粋な局部変位と、アルミニウム電解キャパシタであるコンポーネント131のあまり優勢ではないが純粋な局部変位とを伴うモード形状形式8が見出された。コンポーネント130の輪郭に位置する境界Aは、このコンポーネントの変位大きさが、前記固有周波数モード形状の最大変位大きさの66.6%ないし100%の範囲にあることを指示する。同様に、コンポーネント131の輪郭に位置する境界Bは、このコンポーネントの変位大きさが、前記固有周波数モード形状の最大変位大きさの33.3%ないし66.6%の範囲にあることを指示する。
図25a及び25bに示すように、第3固有周波数814.1[Hz]において、コンポーネント130のモード形状形式3の純粋な局部振動が見出された。コンポーネント130に関して、上述した第2固有周波数モード形状と共に、これは、定義によれば、モード形状形式10である。
図26に示すように、第4の固有周波数845.7[Hz]において、コンポーネント131のモード形状形式3の純粋な局部振動が見出された。コンポーネント131に関して、上述した第2固有周波数モード形状と共に、これも、定義によれば、モード形状形式10である。
図27a及び27bに示すように、第5の固有周波数1291.7[Hz]において、モード形状形式6の振動が見出された。図示されたように、トランジスタであるコンポーネント135は、優勢な局部振動(これは、それ自体、即ち分離された場合、形式3モード形状として考えることができる)で振動し、そしてPCB“F”の領域136は、一般的な(非局部)振動(これは、それ自体、即ち分離時に、形式1モード形状である)で振動する。
図28a及び28bに示すように、第6の固有周波数1347.9[Hz]において、コンポーネント135のモード形状形式3の純粋な局部振動が見出された。コンポーネント131に関して、上述した第5固有周波数モード形状と共に、これは、定義によれば、モード形状形式9である。
これは、スキャンされる周波数範囲における最後のモード形状(即ち、最後の固有周波数及びそれに対応するモード形状)である。本発明によるシミュレーションの結果を、テーブル1に要約する。
テーブル1
要約:
コンポーネント125:脅威重み形式3
コンポーネント130:脅威重み形式10(モード形状形式8及びモード形状形式3の組合せとして定義される)
コンポーネント131:脅威重み形式10(モード形状形式8及びモード形状形式3の組合せとして定義される)
コンポーネント135:脅威重み形式9(モード形状形式6及びモード形状形式3の組合せとして定義される)
図29は、本発明によるシミュレーションによって検出された全ての故障コンポーネントを要約し、示している。この図は、高い脅威重みを有するものとして検出されたコンポーネントに関する前記結果の重畳を示す。
上述したように、同じPCBにおいてHALTラボラトリーテストも遂行された。このラボラトリーHALTテストは、全く同じ4つのコンポーネント125、130、131及び135の不合格を検出した。この実施例は、シミュレーション結果と、HALTラボラトリーテスト結果との間の100%相関を示す。
実施例2
この実施例は、10個の異なるPCBアッセンブリにおいて遂行された真のHALTテストの結果を、同じPCBにおいて遂行された本発明による対応するシミュレーションの結果と比較する。前記PCBは、イスラエルのECI社のHALTラボラトリーでテストされ、これは、イスラエル最大のHALTラボラトリーで、A2LA(アメリカンアソシエーション・フォー・ラボラトリーズアクレディテーション)によって認定された唯一のイスラエルHALTラボラトリーである。テストされたPCBは、種々のコンポーネントを有する種々の基板形式で構成される。全部で10個のPCBにおけるコンポーネントの合計数は、1488個のコンポーネントであった。HALTチャンバーの6DOF振動に対する周波数範囲は、0Hzから2000Hzにセットされた。HALTラボラトリーテストのレポートは、基板当たり1つのコンポーネントから基板当たり9個のコンポーネントまで変化する不合格を指示した。全部で10個の基板のHALTテストにおける不合格コンポーネントの合計数は、54個のコンポーネント(1488個のコンポーネントの中の)であった。
同じ10個のPCBにおいて本発明の方法によりシミュレーションが行われた。シミュレーションの範囲は、0Hzから2000Hzにセットされた。本発明による分析結果は、HALTラボラトリーテストで不合格となった前記54個のコンポーネントの中の50個の不合格を指示し、即ちテストで不合格となったコンポーネントの合計数の92.6%が本発明のシミュレーションによって検出された。前記50個のコンポーネントに加えて、シミュレーションは、19個の付加的なコンポーネント(全部で10個のPCBにおいて)を検出した。換言すれば、HALTテストは、54個の不合格コンポーネント(合計1588個のコンポーネントの3.6%)を検出したが、シミュレーションは、69個のコンポーネント(即ち、全部で1588個のコンポーネントの4.6%)を検出した。シミュレーションにより検出された前記50個のコンポーネントのうち、11個は、0−500Hzの周波数範囲内で検出され(即ち、高い脅威重みを有するモード形状形式に一致するモード形状の固有周波数は、この範囲内にある)、23個のコンポーネントは、500Hzから1000Hzの周波数範囲内で検出され、12個のコンポーネントは、1000Hzから1500Hzの周波数範囲内で検出され、そして更に4個のコンポーネントは、1500Hzから2000Hzの周波数範囲内で検出された。図30のテーブルは、シミュレーションの結果と、HALTテストに対する比較とを要約するものである。
明らかなように、シミュレーション結果に基づき、シミュレーションを0Hzから1500Hzの周波数範囲に制限することを考慮することができる。50個のコンポーネントの中で、1500Hzから2000Hzの周波数範囲内で4個しか検出されなかった。0Hz−2000Hzの範囲の使用は、このケースでは、検出されたコンポーネントの数に関して分析の感度の比較的僅かな上昇を与える。範囲を0Hzから1200Hzに下げると、ソルーションの感度が更に下げられるが、これは、依然、有効な範囲と考えられる。というのは、この範囲では、50個のコンポーネントのうちの42個がシミュレーションによって識別されるからである。又、10個のPCBのうちの9個において前記不合格コンポーネントを明らかにする目的で、第1の15個の固有周波数より少ない固有周波数が要求されることにも注意されたい。1つのPCBは、第1の17個の固有周波数を要求するものであった。それ故、これは、周波数範囲を定義するのではなく、第1のX個の固有周波数を定義することにより、シミュレーションを設定するのに適していることが分かる。しかしながら、シミュレーションの合理的なデフォールト周波数範囲は、0Hzないし2000Hzで、これは、HALTラボラトリーで使用される周波数範囲に一致する。
上述したように、本発明による分析は、前記10個のPCBにおいて遂行されたHALTラボラトリーテストで不合格となった54個のコンポーネント(全部が前記10個のPCB内にある)のうちの50を明らかにした。ラボラトリーテストにおける前記付加的な4個のコンポーネントの不合格は、前記4個のコンポーネントがそれに対応するPCBの製造中にダメージを受けるか、又は製造後の事象(即ち、運送又は使用、等)中にダメージを受けることにより生じる可能性があることに注意されたい。定義によれば、HALTの目的は、設計上の欠陥のみを検出することである。HALTラボラトリーテストの欠点は、製造欠陥又は製造後のダメージがラボラトリーテスト中にコンポーネントの不合格を生じさせ得ることである。本発明の効果は、このような偽警報を生じることがなく、それが排除されることである。
上述したように、本発明による分析は、付加的な19個(全部で10個のPCBにおいて)の不合格コンポーネント(即ち、高い脅威重みを有するとして検出されたコンポーネント)を明らかにした。これら19個のコンポーネントは、前記10個のPCBのHALTラボラトリーテスト中には検出されなかった。実際に、本発明の方法は、あるケースでは、HALTラボラトリーテストに比してより多くのコンポーネントの設計上の弱点を明らかにすることに関してより敏感であることが予想される。この観察の理由は、(a)HALTテストは、しばしば、疲労の蓄積によるコンポーネントの故障を招くからである。この点について、HALTテスト期間が長いほど、より多くのコンポーネントが故障となる。しかしながら、HALT手順は、一般に、緩く定義されている。これは、ラボラトリーにおいてHALTを遂行するための1つの「正しい」方法が存在するのではないことを意味する。(結局、テストの目的は、コンポーネントを刺激して、故障に至らせることで、予め定義された仕様に到達させるものではない。)ラボラトリーHALTは、その性質上、定義された仕様をもつことができない。テストの期間、及びHALTマシンにより与えられるPSD励起のGRMSレベルは、あるラボラトリーから別のラボラトリーで相違し、又、同じラボラトリー内でも、あるテストから別のテストで相違し得る。時々、物理的なテストをいつ終了するか(例えば、どれほど長く続けるべきか、どんなレベルのGRMSを適用すべきか)の判断は、時間及びコストの事柄によって導出される。より長くテストを続けるほど、より多くの不合格コンポーネントが露呈されることが予想され、改良された、より健全な設計へと導く。それ故、例えば、前記10個のPCBの実施例2で述べたラボラトリーテストが、より長く続いた場合には、おそらく、より多くのコンポーネントが不合格となろう。物理的なテストで明らかになると予想される前記より多くのコンポーネントと、本発明による分析を使用して識別される付加的な19個のコンポーネントとの間に、おそらく、一致が生じる。それ故、本発明は、HALTラボラトリーテスト中に故障に近いスレッシュホールドコンポーネントを露呈できることにより、効果的である。ラボラトリーテストは、本発明のシミュレーションで露呈されるコンポーネントを逃してしまう。実際に、HALTラボラトリーテストは、多数の予想される現場故障を予想することはできるが、全部ではない。本発明は、典型的に、より敏感であり、HALTテスト結果に比して、より多くの設計上の弱点を露呈することができる。
又、2つの異なる製造者の2つの異なるHALTマシンが、異なるラボラトリーテスト結果を招き得ることにも注意されたい。換言すれば、同じ設計のPCB(即ち、同じ双子のPCB)を、同じテスト期間及び同じレベルのGRMS PSD加速度に対して(例えば、15GRMSで30分、その後、20GRMSで30分、その後、25GRMSで30分)各々テストする2つの異なるHALTマシンにおいてHALTラボラトリーテストを実行する場合には、2つのマシンのテスト結果が異なることがある。一方の製造者のHALTマシンは、他方よりも、より多くの不合格コンポーネントを招くことがある。この相違の1つの理由は、2つのマシンのPSD加速度のGRMSレベルは同一であるが、PSD値(g2/Hz)は、2つの異なる製造者のHALTマシンにおいて異なる周波数レベルに対して異なる値を有することがある。これは、別の製造者のHALTマシンを使用する実施例2の前記10個のPCBをテストするときに、より多くの不合格コンポーネントを招き得ることを意味する。この場合も、おそらく、前記より多くのコンポーネントと、本発明による分析を使用して識別される付加的な19個のコンポーネントとの間に一致が生じる。
本発明の更に別の重要な効果は、ラボラトリーテストが、結果に影響する「ノイズ」(即ち、不正確なもの及び未知のもの)を含む間に、不合格を明らかにする客観的な手段を使用することである。HALTラボラトリーテストの目的は、設計上の弱点を識別することである。HALTラボラトリーテストは、特定の環境条件における設計上の振舞いを観察するように意図されていない。HALTテストは、一般に、設計の健全さ、即ちテストされるPCBそれ自体の特性を見出すように意図されている。しかしながら、HALTラボラトリーテストは、間接的なアプローチを使用し、即ち外部負荷を加える。これは、テストの結論に「ノイズ」を付与し、例えば、テスト結果に変化を招く2つの異なるHALTマシン間の相違のような負荷励起の変動を付与する。他方、本発明によるシミュレーションは、客観的である。というのは、供試製品のみの自己特性を観察することに基づくもので、非客観的な他のファクタ、例えば、テストマシン特性から展開するものを回避するからである。
本発明は、次のような関連質問を処理し、回答する。
(a)コンポーネントは、所与のスペクトル内に局部優勢振動モード(例えば、本発明において定義されたモード形状形式3)を有するか?
(b)コンポーネントが所与のスペクトル内に有している局部優勢振動モード(即ち、高い脅威重みを示すモード形状)がどれほど多くあるか?
(c)コンポーネントが、基板の固有周波数の低インデックスグループ(即ち、第1の所定数の固有周波数、例えば、多く場合、容易に励起できて、より優勢となる第1の10個の固有周波数のグループ)に属する局部優勢振動モードを有するか?
ラボラトリーテストは、これらの質問を処理せず、回答もしない。ラボラトリーテストは、結果を与えるが、当該結果を「ノイズ」関係結果から分離することができない。その1つの例として、上述したように、HALTラボラトリーテストは、弱点が設計上の欠陥ではなく製造欠陥に関係したコンポーネントの不合格を指示する。本発明の幾つかの効果を強調する更に別の例は、次の通りである。
実施例3
図31は、イスラエルの特定のHALTラボラトリーで使用される特定のHALTマシンの典型的なPSD加速度負荷曲線を示す。この曲線は、特定のGRMSレベルに関係するので「典型的」なものである。仮説的なPCBアッセンブリが、ラボラトリーでテストされ、及び本発明の方法を使用して分析されると仮定する。前記PCBアッセンブリは、PCB上に異なる位置を各々有する2つの異なるコンポーネントA及びBを含むと仮定する。0Hzないし2000Hzのスペクトル範囲で本発明の方法を使用してPCBを分析することにより、コンポーネントAは、A1=803Hz及びA2=1391Hzの両方における純粋な局部発振の固有周波数を意味する形式4モード形状を有することが分析で示されたと仮定する。更に、コンポーネントBは、B1=1112Hzにおける純粋な局部発振の固有周波数を意味する形式3モード形状を有することも分析で示されたと仮定する。それ故、本発明によれば、両コンポーネントは、設計上の弱点を指示する高い脅威重みを有する。しかしながら、本発明に基づき、モード形状形式4を有するコンポーネントAの脅威重みは、モード形状形式3を有するコンポーネントBの脅威重みより高いことが結論される。おそらく、前記典型的なPSD負荷を使用する前記HALTマシンにおける0Hzないし2000Hzのスペクトル範囲でのHALTラボラトリーテスト中には、この特定の前記マシンで得られるPSDの典型的な負荷の選択値において共振周波数が生じるために、コンポーネントBがコンポーネントAの前に不合格となる。ラボラトリーチームは、コンポーネントBが、コンポーネントAより弱いと仮定するが、そうではない。本発明のシミュレーションで明らかとなるように、コンポーネントBは、より弱いものである。HALTマシンの機械的構造は、コヒレントでないことは避けられず、やや一貫性がなく且つ異なる周波数において異なる加速度PSDレベルを与えるようなPSD加速度を招く。更に、図31に曲線が示されたHALTマシン、及び他の多数の典型的なHALTマシンのg2/HzでのPSDレベルは、0Hzから約400Hzの低い周波数範囲では典型的に非常に低いことに注意されたい。それ故、本発明により比較的低い固有周波数において観察されるモード形状形式3又は同様にものにより高い脅威重みを有するために高いリスクにあるコンポーネントは、時々、追跡が困難となるか、又はHALTテストにおいて外れとなる。それ故、本発明の分析は、コンポーネントの故障に対するより客観的な基準を与え、そして「ノイズ」ファクタを排除すると結論付けることができる。しかしながら、幾つかの工業的ニーズ又は商業的事柄のために、本発明の分析を、特定の製造者の特定のHALTマシンとより良好に適合するように(即ち、特定のPSD曲線を有する特定のマシンと適合するように)校正することができる。この校正は、特定のモード形状形式に含まれる周波数が、当該周波数範囲内の他の周波数に比してg2/Hzの比較的高いPSDレベルを前記マシンが与えるところの周波数である場合には脅威重みを若干増加することにより、そしてそれとは逆に、特定のモード形状形式に含まれる周波数が、当該周波数範囲内の他の周波数に比してg2/Hzの比較的低いPSDレベルを前記マシンが与えるところの周波数である場合には脅威重みを若干減少することにより、実行することができる。コンポーネントに関係したときの脅威重みレベルを、前記コンポーネントが故障するGRMSレベルと相関させることにより前記校正を更に向上させることができる。更に別の選択肢において、校正は、GRMSレベル及び振動期間の両方に相関させることができる。コンポーネントに関係した脅威重みが高いほど、コンポーネントが故障すると予想されるGRMSレベルが低い。コンポーネントに関係した脅威重みが高いほど、コンポーネントが故障するまでの期間が短くなる。他方、このような校正が回避される場合には、分析結果は、より客観的であると考えられ、即ち特定のHALTマシンに向けられるのではなく、PCBの客観的信頼性特性を指す。結局、本発明の一般的な目的は、HALT又は他のテストをシミュレーションする状況にあるか、又はテスト手順に関係してもしなくてもよい信頼性のより一般的な状況にあるかに関わらず、現場故障を予想することである。
本発明の別の実施形態では、コンポーネントに関係したときの脅威重みレベルは、故障までの期間に相関されてもよいし、又は故障を引き起こす振動加速度レベルに相関されてもよいし、或いは、特定のHALTマシンに対して何ら関係をもたずにその両方と相関されてもよい。
本発明の幾つかの実施形態を例示したが、本発明は、本発明の精神から逸脱せずに、又、特許請求の範囲を越えずに、多数の修正、変更及び応用をなすことができ、且つ当業者により多数の等効物や別の解決策を使用できることが明らかであろう。
HALTテストの仮説的シミュレーションに含まれるステップを示す。 本発明の方法のメインステップを簡単に、象徴的に及び一般的に示す。 PCB“G”の上面図である。 PCB“G”の斜視図である。 同じPCBの斜視図であって、このPCBは、多数のモード形状形式の説明に使用するためのものである。 予め定義された形式1モード形状を示す変位大きさ等表面図である。 予め定義された形式1モード形状を示す変位大きさ変形形状図である。 2つの最大中心点P1及びP2を有するモード形状形式2を示す変位大きさ等表面図である。 2つの最大中心点P1及びP2を有するモード形状形式2を示す変位大きさ変形形状図である。 モード形状形式3を示す変位大きさ等表面図である。 モード形状形式3を示す変位大きさ変形形状図である。 モード形状形式3を示す変位大きさ変形形状の拡大図である。 PCB“H”の上面図である。 PCB“H”の斜視図である。 同じPCBの斜視図であって、このPCB“H”は、多数の予め定義されたモード形状形式の説明に使用するためのものである。 予め定義されたモード形状形式4を示す変位大きさ等表面図である。 予め定義されたモード形状形式4を示す変位大きさ等表面図である。 PCB“C”の上面図である。 PCB“C”の斜視図である。 同じPCBの斜視図であって、このPCB“C”は、予め定義されたモード形状形式の説明に使用するためのものである。 モード形状形式5を示す変位大きさ変形形状図である。 モード形状形式5を示す変位大きさ変形形状図である。 図10bに示された変位大きさ変形形状の拡大図である。 モード形状形式6を示す変位大きさ変形形状図である。 モード形状形式7を示す変位大きさ等表面図である。 モード形状形式8を示す変位大きさ等表面図である。 モード形状形式9を示す変位大きさ変形形状図である。 モード形状形式9を示す変位大きさ等表面図である。 PCB“D”の上面図である。 PCB“D”の斜視図である。 同じPCBの斜視図であって、このPCB“D”は、多数の予め定義されたモード形状形式の説明に使用するためのものである。 モード形状形式10を示す変位大きさ等表面図である。 モード形状形式10を示す変位大きさ等表面図である。 PCB“E”の上面図である。 PCB“E”の斜視図である。 同じPCB“E”の斜視図であって、このPCB“E”は、多数の予め定義されたモード形状形式の説明に使用するためのものである。 モード形状形式11を示す変位大きさ等表面図である。 モード形状形式11を示す変位大きさ等表面図である。 実施例1のシミュレーションで模擬されたラボラトリーHALTマシンにマウントされたPCB“F”を示す。 PCB“F”の上面図である。 PCB“F”の斜視図である。 同じPCB“F”を示す図である。 実施例1のモデルの限定エレメント“p”メッシュを示す。 このモデルの一部分の拡大図である。 PCB“F”の第1固有周波数のモード形状に関係した変位大きさ等表面図である。 PCB“F”の第1固有周波数のモード形状に関係した変位大きさ変形形状図である。 PCB“F”の第1固有周波数のモード形状に関係した変位大きさ変形形状図である。 PCB“F”の第2固有周波数のモード形状に関係した変位大きさ等表面図である。 PCB“F”の第3固有周波数に関係したモード形状図である。 PCB“F”の第3固有周波数に関係したモード形状図である。 PCB“F”の第4固有周波数に関係したモード形状図である。 PCB“F”の第5固有周波数に関係したモード形状図である。 PCB“F”の第5固有周波数に関係したモード形状図である。 PCB“F”の第6固有周波数に関係したモード形状図である。 PCB“F”の第6固有周波数に関係したモード形状図である。 PCB“F”の第6固有周波数に関係したモード形状図である。 実施例1の全ての不合格コンポーネントを要約するようにPCB“F”を示す図である。 実施例2の結果を要約するテーブルである。 特定のHALTマシンの特定のPSD加速負荷曲線を示すグラフである。

Claims (60)

  1. コンポーネントを含むPCBアッセンブリの設計上の弱点及び潜在的な現場故障を発見する方法において、
    a)PCBアッセンブリの固有周波数及びモード形状を決定できるようにするPCBアッセンブリのモデルを生成するステップと、
    b)固有周波数シミュレーションを遂行してPCBアッセンブリの固有周波数及びモード形状を決定するステップと、
    c)前記決定された固有周波数及びモード形状を分析して、コンポーネントの局部優勢発振を識別するステップであって、前記決定されたモード形状の少なくとも1つにおいて局部優勢発振を有するとして識別されたコンポーネントを、現場故障の比較的高い潜在性を有するコンポーネントとして識別するステップと、
    を備えた方法。
  2. モード形状形式を予め定義しそして各モード形状形式に脅威重みを指定するステップを更に備え、前記分析ステップは、前記決定されたモード形状と、前記予め定義されたモード形状との間でマッチングをとって、前記決定されたモード形状の少なくとも1つにおいて局部優勢発振を有するとして識別されたコンポーネントごとにその対応脅威重みを決定する段階を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 2つ以上の固有周波数において同じコンポーネントに現れる局部優勢発振に関係した2つ以上のモード形状形式は、局部優勢発振に関係した単一のモード形状形式が1つの固有周波数のみにおいて同じコンポーネントに現れるときと比較して、より高い脅威重みを指示する、請求項2に記載の方法。
  4. コンポーネントの優勢な純粋の局部発振に関係したモード形状形式は、純粋でない同じコンポーネントの優勢な局部発振のモード形状形式と比較して、前記コンポーネントに対してより高い脅威重みを指示する、請求項2に記載の方法。
  5. a)固有周波数の周波数範囲をシミュレーション内に制限し、
    b)固有周波数のシミュレーションを、所定数の第1固有周波数の範囲に制限し、及び
    c)方法の結果を、比較的高い現場故障潜在性を有する第1の所定数のコンポーネントを発見することに制限する、
    という制限のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
  6. HALTラボラトリーテストの結果を予測する、請求項1に記載の方法。
  7. 特定製造者の特定のHALTマシンにより遂行されるHALTテストに良好に適合するために、前記マシンに類似するように校正される、請求項6に記載の方法。
  8. 前記マシンは、特定のPSD負荷領域曲線を有し、そして前記校正は、当該周波数範囲内の他の周波数に比して前記マシンがg2/Hzの比較的高いPSDレベルを与えるような周波数スペクトル内に入る局部優勢発振を有するコンポーネントに対してより高い脅威を考え、そしてそれとは逆に、前記当該周波数範囲内の他の周波数に比して前記マシンがg2/Hzの比較的低いPSDレベルを与えるような周波数スペクトル内に入る局部優勢発振を有するコンポーネントに対してより低い脅威を考えることにより、得られる、請求項7に記載の方法。
  9. ラボラトリーテストの結果を予測して、設計上の弱点を発見すると共に、PCBアッセンブリの潜在的な現場故障を発見する、請求項1に記載の方法。
  10. PCBアッセンブリ設計の早期段階、即ちPCBアッセンブリの試作品が入手できる段階より以前の段階において遂行される、請求項1に記載の方法。
  11. HALTラボラトリーテストに対する相補的なプロセスとして遂行される、請求項1に記載の方法。
  12. 前記生成されたモデルは、限定エレメントモデルである、請求項1に記載の方法。
  13. 前記生成されたモデルは、PCBコンポーネントリードのモデリングを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記モデルは、半田接合のモデリングも含む、請求項13に記載の方法。
  15. 前記モデルは、コーティングのモデリングも含む、請求項1に記載の方法。
  16. 前記モデルは、「pエレメント」メッシュである、請求項12に記載の方法。
  17. 全メッシュが体積「pエレメントメッシュ」である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記モデルは、限定エレメント「h」モデルである、請求項1に記載の方法。
  19. 前記モデルは、限定差モデルである、請求項1に記載の方法。
  20. 前記モデルは、限定体積モデルである、請求項1に記載の方法。
  21. 前記モデルは、境界エレメントモデルである、請求項1に記載の方法。
  22. 幾つかのコンポーネントのモデリングが詳細化され、他のコンポーネントのモデリングが近似される、請求項1に記載の方法。
  23. 分析されるモード形状は、各々、変位ベクトルを表す、請求項1に記載の方法。
  24. 前記変位ベクトルは、空間的変位ベクトルである、請求項23に記載の方法。
  25. 分析されるべきモード形状は、各々、利用可能な6つまでの考えられる自由度のうちの1つの自由度のみで変位ベクトルを表す、請求項23に記載の方法。
  26. 分析されるべきモード形状は、各々、1つの平面のみにおいて変位ベクトルを定義する、請求項1に記載の方法。
  27. 分析されるべきモード形状は、各々、応力ベクトルを表す、請求項1に記載の方法。
  28. 分析されるべきモード形状は、各々、歪ベクトルを表す、請求項1に記載の方法。
  29. 分析されるべきモード形状は、各々、歪エネルギーベクトルを表す、請求項1に記載の方法。
  30. 分析されるべきモード形状は、各々、固有周波数シミュレーションから得られる固有ベクトルを表す、請求項1に記載の方法。
  31. 分析されるべきモード形状は、各々、固有周波数シミュレーションから得られる2つ以上の固有ベクトルの数学的組合せとして計算されるベクトルを表す、請求項1に記載の方法。
  32. 分析されるべきモード形状は、各々、固有周波数シミュレーションから得られる2つ以上の固有ベクトルの数学的組合せとして計算されるベクトルを表す、請求項2に記載の方法。
  33. コンポーネントの現場故障の比較的高い潜在性が、前記ベクトルの2つ以上を検査することにより定義される、請求項31に記載の方法。
  34. 前記ベクトルの2つ以上を検査することにより脅威重みが定義される、請求項32に記載の方法。
  35. モデルの生成は、幾つかのコンポーネントを無視する、請求項1に記載の方法。
  36. 前記無視されるコンポーネントは、
    a)非常に高い信頼性、
    b)非常に小さなサイズ、
    c)非常に軽い重み、
    d)基板面に非常に接近した重心、
    のうちの1つ以上を有するとして知られたものである、請求項35に記載の方法。
  37. 前記モデルの生成は、幾つかのコンポーネントを近似する、請求項1に記載の方法。
  38. 前記無視されるコンポーネントは、
    a)非常に高い信頼性、
    b)非常に小さなサイズ、
    c)非常に軽い重み、
    d)基板面に非常に接近した重心、
    のうちの1つ以上を有するとして知られたものである、請求項37に記載の方法。
  39. 前記コンポーネントは、モデルの質量に対するそれらの貢献のみを考慮することにより表わされる、請求項37に記載の方法。
  40. 前記コンポーネントは、モデルの質量及びモデルのスチフネスの両方へのそれらの貢献を考慮することにより表わされる、請求項37に記載の方法。
  41. 前記近似されるコンポーネントは、基板自体のモデリングの特性を変更することにより表わされる、請求項37に記載の方法。
  42. PCBアッセンブリの基板は、多層ラミネート複合プレートエレメントを使用してモデリングされる、請求項1に記載の方法。
  43. PCBアッセンブリの基板は、体積エレメントの層を使用してモデリングされる、請求項1に記載の方法。
  44. PCBアッセンブリの基板は、単一の等方性の層としてモデリングされる、請求項1に記載の方法。
  45. 熱的態様が考慮される、請求項1に記載の方法。
  46. 前記限定エレメントモデルのスチフネスマトリクスは、純粋な熱応力分析に基づいて更新される、請求項12に記載の方法。
  47. 前記モデルに適用される材料特性は、固有周波数シミュレーションを遂行する前記ステップの前に、温度に関係した仮定に基づいて更新される、請求項1に記載の方法。
  48. 前記温度の仮定は、定常状態又は過渡的熱シミュレーションから得られる熱的マッピングに基づく、請求項47に記載の方法。
  49. 前記モデルは、PCBアッセンブリをそのエンクロージャーと一緒に含む、請求項1に記載の方法。
  50. 前記モデルは、2つ以上のPCBアッセンブリを、PCBアッセンブリケーシングと一緒に含む、請求項1に記載の方法。
  51. 前記モデルは、電子基板の全アッセンブリを、1つ以上の付加的な部品と一緒に含む、請求項1に記載の方法。
  52. 幾つかのコンポーネントは、それらのリードと共にモデリングされ、そして他の幾つかのコンポーネントは、近似される、請求項1に記載の方法。
  53. 前記近似は、前記コンポーネントを、それらのリードをモデリングせずに、モデリングすることにより達成される、請求項52に記載の方法。
  54. 前記近似されたコンポーネントは、過去の経験に基づき、現場故障の低い潜在性を有するとして知られたコンポーネントである、請求項52に記載の方法。
  55. コンポーネントに関係されるときの前記脅威重みレベルを、前記コンポーネントが故障するGRMSレベルに相関させることにより、前記校正を更に向上させる、請求項8に記載の方法。
  56. コンポーネントに関係されるときの前記脅威重みレベルを、前記コンポーネントが故障するまでの振動期間に相関させることにより、前記校正を更に向上させる、請求項8に記載の方法。
  57. 前記校正は、前記GRMSレベル及び振動期間の両方に相関される、請求項8に記載の方法。
  58. コンポーネントに関係されるときの前記脅威重みレベルは、特定のHALTマシンに対する関係をもたずに、故障までの期間に相関される、請求項2に記載の方法。
  59. コンポーネントに関係されるときの前記脅威重みレベルは、特定のHALTマシンに対する関係をもたずに、故障を生じさせる振動加速度レベルに相関される、請求項2に記載の方法。
  60. コンポーネントに関係されるときの前記脅威重みレベルは、特定のHALTマシンに対する関係をもたずに、故障を生じさせる振動加速度レベル及びに故障までの期間の両方に相関される、請求項2に記載の方法。
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