JP2009528567A - ライトコントロールフィルムを含むｌｃｄ装置のモアレ効果を低減する方法 - Google Patents

Abstract

本発明には、ＬＣＤ装置のモアレ効果を低減する方法を含んでいる。前側と後側を有する液晶パネルを含むＬＣＤ装置を提供する。ライトコントロールフィルムを液晶パネルの片側に設置する。ライトコントロールフィルムには、ルーバー要素が含まれる。前記液晶パネルの少なくとも片側に偏光子を設置する。液晶パネルの前側に設置した光学構成要素の少なくとも一方がヘイズ処理を受ける。

Description

本発明は、ルーバー要素を含むライトコントロールフィルムを備えるＬＣＤ装置に表れるモアレ効果を低減する方法に関する。

一般に、ＬＣＤ装置は液晶表示パネル（また、「液晶パネル」と呼ばれる）と、光源、すなわち、バックライトと、からなり、このバックライトは背面（すなわち、表示面の反対側の面）から液晶パネルを照射する。

また、通常のＬＣＤ装置は、液晶パネルの両側に設置された第一及び第二偏光子の１対を有する。第一偏光子及び第二偏光子の偏光軸（それぞれ、第一及び第二偏光軸）が特定の角度、例えば、直角を形成するように、偏光子を設置する。バックライトの実施例は、エッジライト式バックライトであり、そのバックライトは導光板と、その導光板の縁面から導光板に光を供給する光源と、からなる。エッジライト式バックライトの代わりに、バックライトを直下式バックライトにすることができ、そこでは１つ以上の光源を表示出力領域内の液晶パネルの背面の背後に設置する。

しかしながら、上記のバックライトによる照射の場合、光線が液晶パネルを経由して表示部のビューアに向けて直接伝達されて、ビューアから離れたある角度に立っている人が表示部を見ることができ、例えば、現金自動預入支払機（ＡＴＭ）を使用する場合に表示部の秘密を守ることが困難であるので、ユーザの暗証番号が本人以外の他の人が見ることができる。さらに、カーナビゲーションシステムのような自動車搭載型装置である場合、フロントガラス上のＬＣＤ装置のパネルからの反射が運転者の視野を邪魔することがある。

このような問題を解決するために、表示パネルには、視軸から離れる方向に液晶パネルが放射する光の不要な伝播を防ぐプライバシーフィルタを装備できる。このようなプライバシーフィルタの１つとして、内側に複数の微小ルーバー（又はルーバー形状の要素）を有するルーバーフィルムがある。ルーバーフィルムを表示画面に取り付け、私的秘密を守り、かつ、車両用窓での不要な反射を防ぐ。ルーバーフィルムに組み込まれている複数の微小ルーバーが、ルーバーフィルムを透過される光線の伝播方向を制御することができ、かつ、特定の出射角範囲（方向制御効果）を設定することができる。したがって、軸外れ方向に液晶パネルを透過される光線の放射を効果的に防ぐことができる。また、このようなルーバーフィルムはライトコントロールフィルムである。

しかしながら、ルーバー要素が規則的に配置されているライトコントロールフィルムをＬＣＤ装置に使用するときに、モアレ効果が観察される場合がある。モアレ効果は、異なる固有周波数を有する２つ以上の規則的な構造体間の干渉の結果生じる。例えば、２つの類似格子が部分的に重なる場合、干渉現象としてモアレ効果が観察される。モアレ効果は測定装置及び医療機器の分野で有利に利用されるものの、モアレ効果は表示装置における性能の顕著な劣化を引き起こす。

液晶パネル、プリズム状のフィルム、ルーバーフィルム、及び同様のものに存在する規則的に配置された要素間の干渉により、モアレ効果が生じると考えられている。さらに、ＬＣＤピクセルは規則的なピッチを有するので、光学調整フィルムが規則的な反復構造体を含有する場合、ＬＣＤピクセルと光学調整フィルムの規則的な構造体との間のモアレ干渉をなくすことは至難の業である。特に、ライトコントロールフィルムのよう規則的な反復をしたルーバー要素を有するフィルムをＬＣＤ装置内で使用する場合、ＬＣＤピクセルによるモアレ干渉は不可避である。

したがって、規則的な配列をした要素に不均一性を付与する方法が、これまで提案されてきた。例えば、プリズム状のフィルムもしくはルーバーフィルムの要素の角度、サイズ、及び配列が不規則な分布を有することができる方法が提案された。しかしながら、このような方法には、かかる不均一性を有する装置を調製するために複雑なプロセスが必要となること及び精巧な表示を生成することが困難であるといった問題が含まれている。

本発明は、ＬＣＤ装置のモアレ効果を低減する方法を包含している。前側と後側を有する液晶パネルを含むＬＣＤ装置を提供する。ライトコントロールフィルムを液晶パネルの一方の側に設置する。ライトコントロールフィルムは、ルーバー要素を含む。前記液晶パネルの少なくとも一方の側に偏光子を設置する。液晶パネルの前側に設置した光学構成要素の少なくとも一方がヘイズ処理を受ける。

上記のように、ルーバー層を含むライトコントロールフィルムをＬＣＤ装置に使用する場合、ＬＣＤピクセルピッチとのモアレ干渉が発生する。したがって、モアレ効果を低減することが必要である。

本発明は、ルーバー要素を含むライトコントロールフィルムから構成されるＬＣＤ装置に表れるピクセルモアレ効果を低減する方法に関する。具体的に、本発明は、ＬＣＤ装置の前部に設置した層又はフィルムに施されたヘイズ処理を使用してピクセルモアレ効果を低減する方法に関する。

前述のように、規則的に配列したルーバー要素によるライトコントロールフィルムをＬＣＤ表示部に使用する場合、モアレ効果が観測される。ＬＣＤ装置では、光学調整フィルムに規則的な反復構造体が含まれる場合、ＬＣＤピクセルが規則的なピッチを有するので、モアレ干渉をなくすことは特に困難である。特に、ライトコントロールフィルムのよう規則的な反復をしたルーバー要素を有するフィルムをＬＣＤ装置内で使用する場合、ＬＣＤピクセルとのモアレ干渉は不可避である。

これまで、例えば、規則的な配列をした要素に不均一性を付与する方法、例えば、プリズム状のフィルムもしくはルーバーフィルムの要素の角度、サイズ、及び配置の不規則な分布を可能にする方法が提案されてきた。しかしながら、このような方法には、かかる不均一性を有する装置を調製するために複雑なプロセスが必要になること及び精巧な表示を生成することが困難であることといった問題が含まれている。

したがって、本発明は、簡単なプロセスを利用する、ヘイズ処理を使用する。

事実上、液晶パネルは外見上完全であると考えられているが、無数の大小の欠陥が液晶パネル内に存在するので、ヘイズ処理が欠陥を保護するために以前から使用されてきた。また、ヘイズ処理はまた、液晶パネル全体に現れる可能性がある薄暗い斑点を弱めるために使用されている。このような場合、ヘイズ処理が液晶パネルの後部偏光子に通常適用される。

しかしながら、本発明では、液晶自身に規則的な反復構造体が含まれるので、後部偏光子にヘイズ処理を適用することは効果的でない。したがって、本発明では、ヘイズ処理を好ましくは、前部偏光子に適用する。偏光子が多層積層フィルムの場合、ヘイズ処理には、各偏光子を付着するために使用する接着剤にビーズを挿入する工程が含まれる。さらに、ヘイズ処理は、保護フィルム、基板、ライトコントロールフィルム、拡散フィルム、又はこのような層又はフィルムを前部偏光子に付着する接着剤層のような、前部偏光子の近傍の層又はフィルムに適用することができる。

したがって、本明細書では液晶パネルと、ルーバー要素を有するライトコントロールフィルムと、偏光子（単数又は複数）と、からなるＬＣＤ装置において、ここでライトコントロールフィルムを液晶パネルの片側に設置し、偏光子（単数又は複数）を液晶パネルの少なくとも片側に設置して、液晶パネルの前側に設置した光学フィルムにヘイズ処理を受けさせる工程を含むＬＣＤ装置のピクセルモアレ効果を低減する方法を開示する。液晶パネルの前側に配列した光学フィルムは、拡散フィルムのような光学調整フィルムであってもよく、またライトコントロールフィルム及び偏光子であってもよい。

ライトコントロールフィルムを液晶パネルの前側に設置したＬＣＤ装置では、ヘイズ処理をライトコントロールフィルムに適用する。この場合、ヘイズ処理を、ライトコントロールフィルムのルーバー要素上にもしくは近傍に設置した基板、接着剤層、保護フィルム、又は光学調整フィルムに適用してもよい。

また、液晶パネルの前側に設置した偏光子はまた、ヘイズ処理を受けることができる。偏光子が、基板、接着剤層、保護フィルム、又は光学調整フィルムをさらに偏光子フィルムに積層する多層フィルムである場合、ヘイズ処理をその基板、接着剤層、保護フィルム、又は光学調整フィルムに適用してもよい。

ヘイズ処理は、ポリスチレン、ポリメタクリル酸、又は同種のもので形成されたビーズをフィルム内に注入する方法のような当技術分野で周知の任意の方法によって、実施することができる。ビーズ注入法を使用する場合、ヘイズ処理の程度を注入されたビーズの含有量によって制御することができる。さらに、この処理の程度を、ＢＹＫガードナー（GARDNER）社のヘイズ・ガード・プラス（Haze-gard Plus）のような装置を使用してヘイズ処理を適用する接着剤層又はフィルム層を含む光学フィルムのヘイズ処理の範囲を測定することによって、決定する。ヘイズ処理の程度が低過ぎる場合、モアレ効果を十分に低減できないかもしれないが、処理の程度が高過ぎる場合、ＬＣＤ装置の光線透過率を十分低減することができる。ＬＣＤ装置の光線透過率が劣化することなくモアレ効果を低減するために、液晶パネルの前側に存在するヘイズ値の合計は、好ましくは４０〜８０％、一層好ましくは５０〜６０％であることが確認された。この点で、パーセント（％）曇り度は、標準のＢＹＫガードナー（GARDNER）社のヘイズ・ガード・プラス計測器又は同様の測定装置で測定した場合の％曇り度を参照する。

ルーバーフィルムを使用したＬＣＤ装置の構造及びヘイズ処理の実施形態については、以下に説明する。

ルーバーフィルムの組立、製造、及び適用については、米国特許第ＲＥ２７，６１７号（オルセン（Olsen））、米国特許第３，７０７，４１６号（スティーブンス（Stevens））及び米国特許第３，９１９，５５９号（スティーブンス（Stevens））に具体的に記載されている。

図１は、従来のライトコントロールフィルム複合物（１０）を模式的に示す。この複合物には、ルーバー要素（１５）を有するルーバー層（１２）及び、接着剤層によってルーバーの両面に固着している剛性の窓基板（１４）が含まれる。ルーバー層（１２）には、フィルム内部に微小なルーバー（又はルーバー形態の要素）（１５）が含まれる。一般に、ルーバー層（１２）には、光透過部（１７）及び光を遮蔽する微小なルーバー要素（１５）が含まれる。

好ましくは、隣接するルーバー要素（１５）間の光透過部（１７）の幅又は厚さは、個々のルーバー要素（１５）の幅又は厚さ（すなわち、ルーバー層の表面に平行な方向の、及びルーバー要素の長手方向に直角なルーバー要素の寸法）より大きいので、その結果、全体として、ライトコントロールフィルム複合物（１０）の光透過量は著しく減少することはない。通常、ルーバー要素の角度（１３））及びルーバー層とルーバー層の水平面との間の角度は、４０〜９０度である。ルーバーの要素がルーバー層の表面と直角に設置されている場合、ルーバー要素の角度（１３）は９０度である。１つのルーバー要素から別の要素までのピッチ又は、ルーバー層（１２）全体に亘って均一もしくは均一でない間隔については、図１の項目（１１）として識別する。

好ましくは、ルーバー層（１２）の光透過部（１７）を高い透過性を有する重合体で作製する。例えば、紫外光線などの化学線で硬化性の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、又は樹脂を使用できる。このような樹脂の実施例には、セルロース樹脂（例えば、酢酸酪酸セルロースとトリアセチルセルロース）、ポリオレフィン樹脂（例えば、ポリエチレンとポリプロピレン）、ポリエステル樹脂（例えば、ポリエチレンテレフタレート）、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニール、アクリル樹脂、及びポリカーボネート樹脂が含まれる。

ルーバー要素（１５）を、光を吸収又は反射する遮光材料から形成することができる。このような材料の実施例には、（１）黒色もしくは灰色顔料又は染料のような暗色顔料又は暗色染料、（２）アルミニウム、銀等の金属、（３）暗色金属酸化物、及び（４）暗色顔料又は染色を含む上記の重合体が含まれる。接着剤層（１６）を、感圧型接着剤、感熱接着剤、又は硬化性接着剤のような従来の接着剤で形成することができる。

ルーバー層（１２）に固着された２つの窓基板（１４）が、好ましくは、ルーバー層（１２）の反りもしくは捩れ、及び同様にルーバー層（１２）を含むフィルム複合物（１０）の反りもしくは捩れを抑制して、また、表面側基板が、ルーバー層（１２）を損傷しないようにルーバー層を守る保護層として機能する。

図２に示す構造のような、実際のＬＣＤ装置と構造を成して、ライトコントロールフィルム複合物（４０）をＬＣＤ装置（４２）の表示ユニットの前面に位置づけする。ライトコントロールフィルム複合物（４０）には、上記のルーバー層（１２）及び前部及び後部窓基板（１４ａ）、（１４ｂ）がそれぞれ含まれ、好ましくは、窓基板は反り又は捩れを防ぐために十分な剛性を有する複合物（４０）を提供する。場合によっては、薄い断面に付加機能性を提供するために、１つ又は２つの窓基板を、吸収性偏光子、反射性偏光子、プリズム状のフィルム、又は拡散フィルムのような光学調整フィルムで置き換えることができる。

吸収性偏光子は、平面偏光子又は円偏光子であってよい。平面偏光子は、１つの偏光方位の光を直交偏光方位の光より強く吸収する。平面偏光子の例には、Ｈ−型（ヨウ素）偏光子及び染料偏光子のような二色偏光子、Ｋ−型偏光子及び改良型Ｋ−型偏光子（マサチューセッツ州、ノーウッドの（３Ｍ社により製造されているＫＥ偏光子と呼ばれている）のような真性偏光子、及び薄く被覆されたもしくはカプセル型の偏光子が含まれる。

円偏光子は左（Ｌ）旋円偏光又は右（Ｒ）旋円偏光のいずれかを阻止し、他の偏光状態の光を透過して、平面偏光子及び四分の一波長位相差フィルタで構成される。

反射性偏光子は、光を再利用するために不要な偏光光を反射してライトチャンバに戻すことにより、輝度向上構成要素としての役割を果たすことができる。反射性偏光子は、所望の偏光光のみを透過して、不要な偏光光を反射する。反射光は、再びライトチャンバに入り、潜在的に所望の偏光に変換され、その後、反射性偏光子を通過する可能性がある。このように、光源からの光をより効率的に使用することができる。好適な反射性偏光子の実施例には、３Ｍ社から市販のビキュイティ（Vikuiti）（商標）のデュアル輝度向上フィルム（ＤＢＥＦ）がある。

また、図２の構造は、ＬＣＤ装置（４２）を含んでいる。このＬＣＤ装置（４２）は、前部偏光子（３１）、液晶パネル（３２）、後部偏光子（３３）、及びバックライトユニット（３４）を有する表示ユニットを含んでいる。表示ユニットは、前部偏光子（３１）及び液晶パネル（３２）のみを含むことができる。さらに、説明したＬＣＤ装置（４２）は、表示ユニットとバックライトユニットとの間に配置された拡散フィルム（３８）及びプリズム状のフィルム（３６）を含むことができる。この実施形態では、ヘイズ処理をユーザに近い基板に適用することができる。

プリズム状のフィルム（３６）は、プリズム状のフィルムに対して特定の角度で、ライトチャンバを出射した光を方向変換することができる。また、プリズム状のフィルム（３６）によって方向変換された光は、再利用することができ、最後には、プリズム状のフィルムを通過する角度で、ライトチャンバを出射する。例えば、３Ｍ社から市販のビキュイティ（Vikuiti）（商標）の輝度向上フィルム（ＢＥＦ）であれば、プリズム状のフィルム（３６）として使用することができるであろう。あるいは、プリズム状のフィルム（３６）には、これも３Ｍ社から市販のビキュイティ（Vikuiti）（商標）の商品名透過型直角フィルム（Transmissive Right Angle Film）（ＴＲＡＦ）が含まれてよい。ＴＲＡＦは高角度で入射する光を異なる角度で出射するように方向変換する。

拡散フィルム（３８）は、入射光の輝度が空間的に均一になるように入射光を拡散する。１つ以上の点光源からの入射光は、拡散フィルムの入射面の特定の位置で、より高輝度である可能性がある。しかしながら、拡散フィルムを出る光が、拡散フィルムの出射表面の全体に亘って均一な強度になる。

図３は、２５％及び８０％のヘイズ処理を受けたＬＣＤ装置の測定輝度分布を示すチャートである。チャートでは、ニットの単位の平均輝度（ＬＣＤ装置の出力領域の全域に亘り平均された）を、表面の垂直方向に対する観測角θの関数として、θを−８０〜＋８０度の範囲で描く。使用されたＬＣＤ装置は、以下に具体的に説明しているように、図５のＬＣＤ装置と同じ構造であり、ヘイズ処理については、液晶パネルの前側に設置された偏光子の接着剤層に、ビーズを挿入することによって適用した。また、２５％、８０％及び他の曇り度値を有するこのＬＣＤ装置の目視観察がまた、輝度及びモアレ効果を含む、システムの性能に関する％曇り度の効果を調査するために行われた。

これらの試験及び観察に関して、ＬＣＤ装置が２５％のヘイズ処理を受けたときに、ＬＣＤ装置の緻密性が低下し、モアレ効果を表示画面で観察できた。しかしながら、ＬＣＤ装置が４０％のヘイズ処理を受けたときに、モアレ効果については僅かに目立つ程度であるが、視聴者の受ける不快感については２５％処理と比較して顕著に低減した。さらに、５０％のヘイズ処理を適用した場合、モアレ効果はほとんど目立たなくなった。８０％のヘイズ処理を適用した場合、ＬＣＤ装置の輝度が２５％のヘイズシステムの輝度より低くなったが、対象である視野角の範囲内では同様な輝度分布を示した。しかしながら、８０％を超えるヘイズ処理を適用した場合、モアレ効果を観察することはできなかったが、視野角の範囲内の光線透過率が著しく劣化した。

図４は、液晶パネル（３２）の前部のライトコントロールフィルム複合物５２）を有するＬＣＤ装置（５０）の構造を模式的に示す。ここに示すライトコントロールフィルムには、ルーバー層及びルーバー層の裏面に積層される吸収性偏光子が含まれる。ライトコントロールフィルム複合物（５２）を使用する場合、液晶パネルの前部の分離した液晶パネルは不要である。ヘイズ処理を、ライトコントロールフィルム複合物（５２）のルーバー層に積層することができる基板、保護フィルム又は光学調整フィルムに適用することができる。

図５は、液晶パネルの後部のライトコントロールフィルム複合物（６２）を有するＬＣＤ装置（６０）の構造を模式的に示す。ライトコントロールフィルム複合物（６２）には、ルーバー層、及び、ルーバー層の前部と後部表面にそれぞれ積層された吸収性偏光子と反射性偏光子が含まれる。必要に応じて、反射性偏光子の代わりに、プリズム状のフィルム又は拡散板フィルムを有するライトコントロールフィルム複合物を使用する。この実施形態では、液晶パネルの前部に設置された吸収性偏光子（３１）に、ヘイズ処理を受けてもよい。他の光学調整フィルム又は保護フィルムを吸収性偏光子（３１）の上に設置する場合、ヘイズ処理をユーザに近い層又はフィルムに適用することができる。

上記の例示的な実施例に関して、本発明を説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなしに種々の修正を行うことができる。

発明の効果
本発明は、視野角などの制御のような特性を維持しながら、ライトコントロールフィルムを使用した場合に生じるモアレ効果を簡単に低減する方法を提供する。その結果、表示性能は低下せず、液晶パネルからの不要な光の伝播を防ぎ、さらにユーザの私的秘密を守る。

図において、同様の参照番号は、同じ要素を示す。

ルーバー要素を含むライトコントロールフィルムの概略図。 ライトコントロールフィルムを有するＬＣＤ装置の構造を表す概略図。 ８０％及び２５％のヘイズ処理を受けたＬＣＤ装置の輝度分布を示すグラフ。 ライトコントロールフィルムを含むＬＣＤ装置の他の実施形態を表す概略図。 ライトコントロールフィルムを含むＬＣＤ装置の別の実施形態を表す概略図。

Claims (7)

1. 前側と後側を有する液晶パネルを含むＬＣＤ装置を提供する工程と、
   前記液晶パネルの片側に、ルーバー要素を含むライトコントロールフィルムを設置する工程と、
   前記液晶パネルの少なくとも片側に偏光子（単数又は複数）を設置する工程と、
   前記液晶パネルの前側に設置した前記光学構成要素の少なくとも一方にヘイズ処理を受けさせる工程と、を含むＬＣＤ装置のモアレ効果を低減する方法。
2. 前記ライトコントロールフィルムが、前記液晶パネルの前側に設置されて前記ヘイズ処理を受ける、請求項１に記載の方法。
3. さらに、前記ライトコントロールフィルムの前記ルーバー要素上に基板、接着剤層、保護フィルム、又は光学調整フィルムを設置する工程を含み、そして、該基板、接着剤層、保護フィルム、又は光学調整フィルムが前記ヘイズ処理を受ける、請求項２に記載の方法。
4. 前記偏光子（単数又は複数）の設置工程が、前記液晶パネルの前記前側に前側偏光子を設置する工程を含み、前記前側偏光子が前記ヘイズ処理を受ける、請求項１に記載の方法。
5. 前記前側偏光子が、基板、接着剤層、保護フィルム、又は光学調整フィルムを備え、そして該基板、接着剤層、保護フィルム、又は光学調整フィルムが前記ヘイズ処理を受ける、請求項４に記載の方法。
6. ヘイズ処理を４０％〜８０％の範囲で適用する、請求項１〜５のいずれか１項に記載の方法。
7. ヘイズ処理を５０％〜６０％の範囲で適用する、請求項１〜５のいずれか１項に記載の方法。

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