JP2009524659A - レミフェンタニルの合成方法 - Google Patents

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Abstract

レミフェンタニルまたはカルフェンタニル、並びに合成オピエートまたはオピオイド化合物の製造において使用するための中間体の合成方法。本方法は、4−アミノ4−カルバミルピペリジンを、密閉反応チャンバー中、高温および高圧で塩基と反応させ、中間体を形成させることを含み、それをアルコールでエステル化し、アルキル化し、そしてアシル化して、合成オピエートまたはオピオイド化合物を産生させ得る。

Description

発明の分野
本発明は、一般的には、オピエートまたはオピオイド鎮痛剤および麻酔剤、並びにそれらの前駆物質の合成方法に関する。特に、本発明は、例えばレミフェンタニル、カルフェンタニル(carfentanil)、スフェンタニル、フェンタニルおよびアルフェンタニルなどの合成オピエートまたはオピオイド化合物の製造において使用するための中間体の合成方法に関する。特に、本発明は、レミフェンタニルおよびカルフェンタニルを製造するために当分野で知られている方法よりも、段階が少なく、費用が安く、安全性が改善され、かつ、効率が高い製造方法に関する。
発明の背景
レミフェンタニルおよびカルフェンタニルなどの鎮痛剤および麻酔剤は、6つおよび7つの段階を含む合成方法で製造されてきた。そのような方法の例は、米国特許第5,106,983号および第5,019,583号で概説されている。しかしながら、これらの合成は、しばしば、反応性部分の多数の保護および脱保護段階を必要とし、製造効率の低下および追加的な材料費による工程の費用の増大を招く。これらの方法は、また、青酸化合物を使用し、それは、実質的に安全性と環境上の懸念および廃棄物の処理費用を高め、EPA登録を必要とする。
青酸化合物の使用を伴わない方法は、安全性を改善し、費用を低減し、EPA登録の必要性を排除するであろう。より少ない工程を伴う方法は、方法の効率を改善し、鎮痛剤および麻酔剤の合成の費用を低減するのに有益であろう。
発明の要旨
従って、本発明の特徴として、例えばレミフェンタニル、カルフェンタニル、スフェンタニル、フェンタニルおよびアルフェンタニルなどの合成オピエートまたはオピオイド化合物の製造において使用するための中間体の合成方法の提供;鎮痛剤または麻酔剤の製造の提供;レミフェンタニルを合成するめにより少ない段階を必要とする方法の提供;カルフェンタニルを合成するめにより少ない段階を必要とする方法の提供;および、レミフェンタニルが4−アミノ4−カルバミルピペリジンから製造される、そのような方法の提供が挙げられる。
従って、簡潔に述べると、本発明は、鎮痛剤または麻酔剤の製造方法を対象とする。式:
Figure 2009524659
を有する化合物(I)を、溶媒の存在下で塩基と反応させ、中間体化合物(II):
Figure 2009524659
(式中、R、R、R、RおよびRは、水素、ヒドロカルビル(hydrocarbyl)および置換ヒドロカルビルからなる群から独立して選択され、Mは水素または陽イオンである)を形成させる。
中間体化合物(II)を、アルコール(ROH)と反応させ、中間体化合物(III):
Figure 2009524659
(式中、Rは、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)を形成させる。
中間体化合物(III)を、アルキル化剤と反応させ、中間体化合物(IV):
Figure 2009524659
(式中、Rはヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)を形成させる。
中間体化合物(IV)を、アシル化剤と反応させ、式:
Figure 2009524659
(式中、Rは−C(O)−Rであり、Rはヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)を有する鎮痛剤または麻酔剤化合物(V)を形成させる。
他の態様では、本発明は、オピエートまたはオピオイドの鎮痛剤または麻酔剤の合成において有用な中間体の合成方法を対象とする。その方法は、式:
Figure 2009524659
を有する化合物(I)を、溶媒の存在下で塩基と反応させ、式:
Figure 2009524659
(式中、R、R、R、RおよびRは、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルからなる群から独立して選択され、Mは水素または陽イオンである)を有する中間体化合物(II)を形成させることを含む。化合物(II)は、オピエートまたはオピオイドの鎮痛剤または麻酔剤の製造において有用な中間体である。
他の態様では、本発明は、オピエートまたはオピオイドの鎮痛剤または麻酔剤の中間体の合成方法を対象とする。その方法は、以下を含む;中間体化合物(II)を、アルコール(ROH)と反応させ、中間体化合物(III):
Figure 2009524659
(式中、RおよびRは、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルからなる群から独立して選択され;そして、Rは、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルからなる群から選択される)を形成させること。
中間体化合物(III)をアルキル化剤と反応させ、中間体化合物(IV):
Figure 2009524659
(式中、Rは、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)を形成させること。
中間体化合物(IV)を、アシル化剤と反応させ、式:
Figure 2009524659
(式中、Rは−C(O)−Rであり、そして、Rはヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)を有する化合物(V)を形成させること。各中間体は、合成オピエートまたはオピオイド化合物の製造に使用し得る。
本発明の他の態様および特徴は、部分的には明らかであり、部分的には以下で指摘されるであろう。
詳細な説明
本発明によると、鎮痛剤または麻酔剤の改良された合成方法が見出された。その改良された方法は、鎮痛剤または麻酔剤の合成に必要とされる工程の数を減らし、青酸化合物の使用を回避する。本方法は、また、当分野の既知方法と比較して、合成される鎮痛剤または麻酔剤の生成物の収率を改善する。
ある実施態様では、本発明の方法は、式(V):
Figure 2009524659
(式中、Rは−C(O)−Rであり、Rは、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、そして、R、RおよびRは、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルから独立して選択される)を有する化合物の合成をもたらす。
他の実施態様では、Rは、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、Rは、フェニルまたは置換フェニルであり、Rは、カルボニルアルキルであり、そして、Rは、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである。
ある実施態様では、本発明は、4−アミノ4−カルバミルピペリジン出発物質を利用して、化学的に3−[4−メトキシカルボニル−4−[(1−オキソプロピル)フェニルアミノ]−1−ピペリジン]プロパン酸メチルエステルと特定され、式(VI)を有する、レミフェンタニルの合成に使用できる。
Figure 2009524659
他の実施態様では、本発明は、4−アミノ4−カルバミルピペリジン出発物質を利用して、化学的に4((1−オキソプロピル)フェニルアミノ)−1−(2−フェニルエチル)−4−ピペリジンカルボン酸メチルエステルと特定され、式(VII)を有する、カルフェンタニルの合成に使用できる。
Figure 2009524659
本発明のオピエートまたはオピオイドの鎮痛剤および麻酔剤の改良された合成方法には、合成オピエートまたはオピオイド化合物の製造において各々使用し得る一連の中間体の合成が含まれる。下記スキーム1は、4−アミノ4−カルバミルピペリジン(化合物(I))を加水分解して中間体化合物(II)を形成させる、本方法の第1段階を例示説明する。
スキーム1
Figure 2009524659
ある実施態様では、化合物(I)を、溶媒の存在下で塩基と混合し、中間体化合物(II)(式中、R、R、R、RおよびRは、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルからなる群から独立して選択され、Mは水素または陽イオンである)を形成させる。
好ましくは、Rは、H、R10O(O)C−、R11O(O)C−、R1110−、R10O(O)CR12−、R1110O(O)CR12−、R11(O)COR12−、R10(O)COR12−、R1110(O)COR12−、R10(O)CR13OR12−およびR11(O)CR13OR12−からなる群から選択され、ここで、R10、R12およびR13は、独立してヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、そして、R11は複素環である。好ましくは、R10、R12およびR13は、独立して置換または非置換アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシ、およびアリール基であり、R11は、酸素、硫黄および窒素から選択される1個ないし5個のヘテロ原子を含む5員ないし7員の複素環であり;より好ましくは、R10、R12およびR13は、独立して、約1ないし約18個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル、アルコキシ、アルケニル、アルキニルおよびアルケニルオキシ基であり、R11は、5員ないし7員のシクロアルキルであり;より一層好ましくは、Rは、H、R10(O)COR12−またはR10O(O)C−である。
好ましくは、R、R、RおよびRは、H、シクロアルキル、置換シクロアルキル、複素環、R14OR15−およびR1615−からなる群から独立して選択され、ここで、R14およびR15は、独立してヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、そして、R16は、シクロアルキル、置換シクロアルキルおよび複素環からなる群から選択される。好ましくは、R14およびR15は、独立して置換または非置換アルキル、アルコキシ、アルケニル、アルケニルオキシおよびアリール基であり、R16は、3個ないし6個の炭素原子を含むシクロアルキル、3個ないし6個の炭素原子を含む置換シクロアルキル、または、酸素、硫黄および窒素から選択される1個ないし5個のヘテロ原子を含む5員ないし7員の複素環であり;より好ましくは、R14およびR15は、独立して、H、置換および非置換アルキル、アルコキシおよびアリール基であり;より一層好ましくは、R、R、RおよびRは、H、低級アルキルおよびフェニルから独立して選択される。
Mは、反応混合物中で使用された塩基から生じる陽イオン、または塩基の組合せから生じる陽イオンに相当する。好ましくは、Mは、アルカリまたはアルカリ土類金属の陽イオンであり、より好ましくは、Mは、ナトリウム、カリウムまたはリチウムの陽イオンである。
ある実施態様では、反応を高温で行う。他の実施態様では、反応中の反応混合物の温度は、約120℃ないし約200℃の範囲にある。好ましくは、その温度は、約145℃ないし約175℃の範囲にある。ある実施態様では、反応混合物を、約4時間ないし約48時間反応させる。好ましくは、反応時間は、約12時間ないし約24時間である。
ある実施態様では、反応を、密閉反応チャンバー中、高温および高圧で行う。他の実施態様では、高温および高圧に耐え得る密閉反応容器中、例えば Parr の撹拌圧力反応器中で反応を実施する。密閉反応容器中での温度上昇は、容器内の高圧をもたらす。ある実施態様では、反応中の容器内の圧力は、約65p.s.i.ないし約165p.s.i.の範囲にある。
反応混合物中で使用される溶媒には、水および/または1種またはそれ以上の有機溶媒が含まれ得る。有機溶媒の例には、環状エーテル類;アルキルエーテル類;アルカン類;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族性炭化水素;例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノールなどのアルカノール類、および、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、1,1−オキシビスエタンなどのエーテル類;および、これらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。好ましくは、溶媒はアルカノールであり;より好ましくは、溶媒は、1個ないし3個の炭素原子を有するアルカノールである。より一層好ましくは、溶媒は、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノールまたはメタノールである。
反応混合物は、化合物(I)を加水分解する塩基を含有する。塩基は、化合物(I)のアミド基を加水分解できるいかなる塩基であってもよい。好ましくは、塩基は、強塩基であり;より好ましくは、塩基は、金属水酸化物、金属水素化物、アミン、水酸化アンモニウムまたは第四級水酸化アルキルアンモニウムである。より一層好ましくは、塩基は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムまたは水酸化リチウムなどの金属水酸化物である。塩基は、異なる塩基の混合物も含み得る。
ある実施態様では、反応混合物は、1モル当量の化合物(I)に対して、約1モル当量ないし約6モル当量の塩基を含む。好ましくは、反応混合物に、1モル当量の化合物(I)に対して、約3ないし約5モル当量の塩基を加える。
溶媒の反応混合物に対する比は、重量/体積の基準で、約1:2ないし約1:100、好ましくは約1:1.5ないし1:5である。
反応混合物は、クラウンエーテル、第四級アンモニウム塩、ルイス酸または遷移金属触媒などの触媒を含有し得る。
場合により、化合物(II)に酸を添加して、化合物(II)のプロトン酸塩形態をもたらし得る。ある実施態様では、添加される酸は、強酸である。好ましくは、酸は、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ヨウ化水素酸、臭化水素酸またはそのようなものの組合せである。
ある実施態様では、反応を外界温度に冷却し、容器の内部圧力を軽減し、その後、濾過し、固体生成物を乾燥することにより、化合物(II)を単離する。
他の実施態様では、反応を外界温度に冷却し、容器の内部圧力を軽減し、その後、固体生成物を酸性化により溶解し、塩基の添加により生成物を沈殿させ、化合物(II)を濾過、洗浄および乾燥によって回収することにより、化合物(II)を単離する。
下記スキーム2は、中間体化合物(III)が合成される、本発明の方法の第2段階を例示説明する。
スキーム2
Figure 2009524659
スキーム2では、化合物(II)を、アルコール(ROH)と反応させ、中間体化合物(III)を形成させる(式中、Rは、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)。
好ましくは、Rは、R17OR18−、R1918−またはR2018−からなる群から選択され、式中、R17およびR18は、独立して、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル基であり、R19は、アリールまたは置換アリールであり、そして、R20はシクロアルキル、置換シクロアルキルまたは複素環である。好ましくは、R17およびR18は、独立して、置換または非置換アルキル、アルケニルおよびアルキニル基であり、ここで、炭化水素鎖は1個ないし18個の炭素原子を含有し、R19はアリールまたは置換アリールであり、R20は、3個ないし6個の炭素原子を含むシクロアルキル、3個ないし6個の炭素原子を含む置換シクロアルキル、または、酸素、硫黄および窒素から選択される1個ないし5個のヘテロ原子を含む5員ないし7員の複素環であり;より好ましくは、R17およびR18は、独立して、置換または非置換アルキル基であり;より一層好ましくは、Rは、メチル、エチルまたはプロピルである。
ある実施態様では、反応中の反応混合物の温度は、約25℃ないし約80℃、好ましくは約50℃ないし約70℃の範囲にある。反応混合物は、数日まで反応させてよい。一例では、反応は、約8ないし約100時間、好ましくは約24時間ないし約60時間行う。
化合物(II)のエステル化の速度を高めるために、乾燥剤を使用し得る。乾燥剤の化合物の非限定的な例には、オルトギ酸トリメチル、三酸化硫黄、ポリリン酸、五酸化リン、モレキュラー・シーブ、アルミナ、シリカゲル、硫酸ナトリウム無水物、硫酸マグネシウムなどが含まれる。
反応を促進するために、触媒を使用し得る。触媒は、一般的にブレンステッド酸として知られている群から選択し得る。ブレンステッド酸は、無機酸(その例には、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、ヨウ化水素酸、臭化水素酸およびフッ化水素酸が含まれるが、これらに限定されない);または、有機酸(その例には、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ペンタフルオロ酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸およびシュウ酸が含まれるが、これらに限定されない)であり得る。また、触媒は、ルイス酸(その例には、三フッ化ホウ素、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化錫、四塩化チタン、並びに、陽イオン樹脂、アルミナ、シリカゲルおよび当分野で知られている他のものなどの固形酸が含まれるが、これらに限定されない)として知られている群からも選択し得る。
ある実施態様では、反応混合物は、1モル当量の化合物(II)につき、約2モル当量ないし約100モル当量のアルコール、場合により約1モル当量ないし約5モル当量の乾燥剤、および、場合により約1モル当量ないし約10モル当量の触媒を含む。
他の実施態様では、反応混合物に、1モル当量の化合物(II)につき、約4モル当量ないし約50モル当量のアルコール、約1モル当量ないし約3モル当量の乾燥剤、および、約2モル当量ないし約4モル当量の触媒を加える。
その物理的特性に応じて、抽出、クロマトグラフィー、蒸留または当分野の既知方法の任意の組合せにより、化合物(III)を精製および単離し得る。ある実施態様では、塩基および水の添加、続いて、化合物(III)の溶媒抽出、最後に蒸発乾固により、化合物(III)を単離する。
他の実施態様では、反応を10℃より低く冷却し、トリエチルアミンを添加して生じる、触媒として使用した適当なブレンステッド酸の陰イオンを沈殿させ、沈殿を濾過し、残った溶液を真空で濃縮することにより、化合物(III)を単離する。次いで、濃縮された溶液を濾過し、溶媒で洗浄し、真空で再度濃縮することにより、化合物(III)を得る。
下記スキーム3は、中間体化合物(IV)が合成される、本発明の方法の第3段階を例示説明する。
スキーム3
Figure 2009524659
スキーム3では、化合物(III)を、溶媒および塩基の存在下でアルキル化剤と混合し、中間体化合物(IV)を形成させる。ここで、Rは、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである。好ましくは、Rは、R21OC(O)R22−、R21C(O)OR22−、R21OR23OC(O)R22−、R2422−およびR2522−からなる群から選択され、ここで、R21、R22およびR23は、独立してヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R24はシクロアルキルまたは置換シクロアルキルであり、R25は複素環である。好ましくは、R21、R22およびR23は、独立してアルキル、アルコキシ、アルケニルおよびアルケニルオキシ基であり、R24は、5員ないし7員のシクロアルキルであり、R25は、5員ないし7員の複素環である;より好ましくは、R21、R22およびR23は、独立して、約1個ないし約18個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル、アルコキシ、アルケニルおよびアルケニルオキシ基であり、R24は、5員ないし7員のシクロアルキルであり、R25は、酸素、硫黄および窒素から選択される1個ないし5個のヘテロ原子を含む5員ないし7員の複素環であり;より一層好ましくは、Rはプロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、2−フェニルエチル、2−(2−チエニル)エチルおよび2−(4−エチル−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1H−テトラゾール−1−イル)エチルである。
アルキル化剤の一般的な例には、構造:
L−R26−R27
(式中、Lは置換または脱離基である)を有する化合物が含まれる。ある実施態様では、L、R26およびR27は、独立してヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである。好ましくは、Lは、ハロゲン化物、トルエンスルホネート、またはメチルスルホネートであり;R26は、1個ないし18個の炭素を有するヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル基であり;そして、R27は、R21OC(O)R22−、R21C(O)OR22−、R21OR23OC(O)R22−、R2422−およびR2522−から選択され、ここで、R21、R22、R23、R24およびR25は、上記定義の通りであり;好ましくは、Lは、ハロゲン化物、トルエンスルホネートまたはメチルスルホネートであり、R26はエチルであり、R27は、−C(O)OCH、−C(O)OCHCH、−フェニル、−2−(2−チエニル)および−2−(4−エチル−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1H−テトラゾール−1−イル)エチルである。
アルキル化剤には、また、カルボニル、ニトリル、カルボニル−オキシ、アルキル炭酸塩およびアルキル−アルコキシ炭酸塩などの電子不足部分ないし電子吸引基も含まれ得る。アルキル化剤のいくつかの特別な例には、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸、アクリロニトリル、アクリルアミド、アクロレイン、ハロゲン化フェニルエチル、トシレート、メシレート、スチレンおよび置換スチレンが含まれる。電子不足部分を含むアルキル化剤の例示説明は、以下の通りである:
Figure 2009524659
(式中、Aは、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、Wは、ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ニトリルおよびアミドである)。一例では、Aは、水素、1個ないし18個の炭素からなるアルキル、アリール、置換アリール、アルキルアリール(ここで、アルキル基は、1個ないし18個の炭素からなる)、および、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビル、5員ないし7員環であり;Wは、カルボン酸、カルボン酸エステル、ニトリル、アミド、カルボニルまたはアリールである。最も好ましくは、Aは水素であり、Wはカルボン酸エステルまたはアリールである。
スキーム3の反応で使用される塩基の例には、金属水酸化物、金属アルコキシド、金属水素化物、金属炭酸塩、金属炭酸水素塩、アミン、第四級水酸化アルキルアンモニアおよびアンモニアが含まれる。金属アルコキシドおよび金属水素化物の例には、ナトリウム、カリウム、セシウム、マグネシウム、アルミニウムのアルコキシドおよび水素化物などが含まれる。好ましくは、塩基は、アンモニアまたは金属アルコキシドである。
スキーム3の溶媒は、有機溶媒である。好ましい溶媒には、ジメチルスルホキシド、エーテル、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、塩化エチレン、アセトニトリル、トルエン、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、アルコールエーテル、1個ないし18個の炭素原子を含有するアルカノール、1個ないし18個の炭素原子を含有する炭化水素、アリール−アルコール、および、酸素、硫黄および窒素から選択される1個ないし5個のヘテロ原子を含む5員ないし7員の複素環式アルコールが含まれ、それらは、O、SおよびNなどのヘテロ原子を含有してもしなくてもよい。最も好ましい溶媒は、アセトニトリル、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、ジクロロメタンおよび四塩化炭素である。
ある実施態様では、反応混合物は、1モル当量の化合物(III)につき、約1モル当量ないし約5モル当量のアルキル化剤および約1モル当量ないし約5モル当量の塩基を含む。好ましくは、反応混合物に、1モル当量の化合物(III)につき、約1ないし約3当量のアルキル化剤および約1当量ないし約3当量の塩基を加える。
溶媒の化合物(III)に対する比は、体積対重量ベースで、約1:2ないし約1:100、好ましくは、溶媒の化合物に対する比は、約1:4ないし約1:50である。
ある実施態様では、反応中の反応混合物の温度は、約−10℃ないし約65℃の範囲にある。他の実施態様では、反応温度は、約10℃ないし約40℃の範囲にある。反応混合物は、2日間まで反応させてよい。一例では、反応は、約24時間まで実施する。他の例では、反応時間は約2時間ないし約6時間である。
ある実施態様では、アクリル酸メチルを、メタノールに分散させた化合物(III)に添加し、トリエチルアミンを添加し、1時間混合する。得られる固体を濾過し、メタノール性溶液を真空により濃縮し、化合物(IV)を得る。有機溶媒を用いる再結晶、分取的クロマトグラフィーまたは方法の組合せにより、化合物(IV)をさらに精製し得る。
下記スキーム4は、化合物(V)が合成される、本発明の方法の第4段階を例示説明する。
スキーム4
Figure 2009524659
スキーム4では、溶媒を含有する反応混合物中で、化合物(IV)をアシル化剤と反応させ、化合物(V)を形成させる(ここで、Rは、アシル化剤に対応するアシル部分である)。化合物(V)は、鎮痛剤、例えばレミフェンタニルまたはカルフェンタニル、または、合成オピエートまたはオピオイド化合物の製造に使用される中間体であり得る。
反応混合物の温度は、約20℃ないし約80℃の範囲にある。他の例では、反応温度は、約40℃ないし約65℃の範囲にある。反応混合物は、約4時間ないし約18時間反応させてよい。一例では、反応は、約4時間ないし約8時間実施する。
ある実施態様では、Rは−CO−Rであり、Rはヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである。他の例では、アシル化剤は、酸ハロゲン化物、好ましくは、アルキル酸ハロゲン化物およびアルコキシ−アルキルハロゲン化物から選択されるC−C18酸ハロゲン化物である。アシル化剤の例には、塩化アセチル、塩化プロピオニル、無水プロピオン酸、メチルケテン、塩化ブタノイル、アルキル酸シアン化物などが含まれるが、これらに限定されない。ある実施態様では、アルキル基は、1個ないし18個の炭素を含有する。他の実施態様では、アルキル基は、2個ないし4個の炭素を含有する。好ましくは、アシル化剤は、塩化プロピオニルまたは無水プロピオン酸である。
反応混合物に含有される溶媒は、スキーム4で起こる反応に対して不活性である任意の溶媒であり得る。そのような溶媒の例には、アセトニトリル;アセトン;ジクロロメタン;クロロホルム;n,n−ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシド;酢酸エチル;ジクロロエタン;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族性炭化水素類;メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノールなどの低級アルカノール;4−メチル−2−ペンタノンなどのケトン類;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、1,1−オキシビスエタンなどのエーテル類;ニトロベンゼン;およびそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。一例では、反応混合物は、アセトニトリルを含有する。
反応混合物は、場合により、酸捕捉剤を含有する。酸捕捉剤には、金属の水素化物、水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩、アミンなどが含まれ得る。
ある実施態様では、反応混合物は、1モル当量の化合物(IV)につき、約1モル当量ないし約50モル当量のアシル化剤を含む。好ましくは、反応混合物に、1モル当量の化合物(IV)につき、約2ないし約5モル当量のアシル化剤を加える。溶媒の化合物(IV)に対する比は、体積対重量の基準で、約1:4ないし約1:50であり、好ましくは、溶媒の化合物に対する比は、1:4ないし1:25である。
化合物(V)は、濾過および乾燥により回収する。再結晶および/または溶媒抽出を含む当分野の既知方法により、生成物を精製し得る。
上記の個々の段階を組み込んだ、本発明のオピエートまたはオピオイドの鎮痛剤および麻酔剤の包括的合成方法を、下記スキーム5に例示説明する。
スキーム5
Figure 2009524659
上記の本発明の方法は、包括的な段階の数を減らし、青酸化合物の使用を排除することにより、鎮痛剤または麻酔剤を製造するための合成反応を有意に改善する。化合物(I)のアミド基を化合物(II)のカルボン酸官能基に変換する能力は、潜在的に有害な青酸化合物を使用しない化合物(II)のエステル化を可能にすることにより、合成方法を大いに改善する。レミフェンタニルおよびカルフェンタニルの合成方法における加水分解およびエステル化の反応を、スキーム6に例示説明する。
スキーム6
Figure 2009524659
このレミフェンタニルまたはカルフェンタニルの合成において、Rは、好ましくは水素である。
本発明のある実施態様では、レミフェンタニルの合成方法が提供される。この方法の例示説明を、下記スキーム7に示す。
スキーム7
Figure 2009524659
化合物(VIII)、例えば1−(カルボエトキシ)−4−(フェニルアミノ)−4−ピペリジンカルボキシアニリドを、段階1で、溶媒の存在下で塩基と反応させる。好ましくは、反応は、高温下で行い、より好ましくは、反応は、高温および高圧下で行い、それは、加熱されて上昇した容器内の水蒸気圧をもたらす密閉反応容器中で反応を行うことにより達成し得る。
ある実施態様では、約120℃ないし約200℃の範囲の高温で反応を実施した。ある実施態様では、反応は、約145℃ないし約175℃の範囲で行う。密閉反応チャンバー内の残圧は、約65p.s.iないし約165p.s.iの範囲にある。ある実施態様では、145℃で、密閉反応容器、例えば Hastelloy C Parr 反応器中で反応を実施し、残圧165p.s.iをもたらした。他の例では、175℃で、Hastelloy 276 Parr 反応器中で反応を実施し、残圧150p.s.iをもたらした。
反応混合物を2日間まで反応させてよい。ある実施態様では、約28時間まで反応を実施する。他の例では、反応時間は約4時間ないし約18時間である。
ある実施態様では、反応混合物は、1当量の化合物(VIII)につき、約1当量ないし約6当量の塩基を含む。溶媒の化合物(VIII)に対する重量比は、約1:2ないし約1:100である。
反応混合物は、塩基を含有し;その塩基は、アミド基を加水分解し、そのような加水分解ができる任意の塩基であり得る。好ましくは、塩基は強塩基であり、より好ましくは、塩基は、水酸化ナトリウムなどの金属水酸化物である。
反応混合物中で使用される溶媒には、水および/または1種またはそれ以上の有機溶媒が含まれ得る。溶媒の例には、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)および1,1−オキシビスエタンが含まれるが、これらに限定されない。ある実施態様では、溶媒は、イソプロパノールまたはメタノールである。
加水分解段階は、化合物(IX)をもたらす。ある実施態様では、濾過および真空乾燥により生成物を単離する。他の例では、反応混合物に酸を添加して生成物を溶解させ、溶液を濾過し、塩基の添加により生成物を沈殿させ、次いで沈殿を濾過し、洗浄し、乾燥することにより、生成物を単離する。
段階2では、化合物(IX)、例えば、N−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンを、反応混合物中でメタノールと反応させ、化合物(X)を形成させる。場合により、反応は、触媒および/または乾燥剤の存在下で実施し得る。
ある実施態様では、反応混合物は、1モル当量の化合物(IX)につき、約2モル当量ないし約100モル当量のメタノールを含む。他の実施態様では、反応混合物に、1モル当量の化合物(IX)につき、約4モル当量ないし約50モル当量のメタノールを加える。
反応中の反応混合物の温度は、約25℃ないし約80℃の範囲にある。他の例では、反応温度は、約50℃ないし約70℃の範囲にある。反応混合物は、数日間まで反応させてよい。一例では、反応は、約8ないし約100時間である。好ましくは、反応時間は、約24時間ないし約60時間である。
乾燥剤を使用して、化合物(IX)のエステル化の速度を高めることができる。乾燥剤の化合物の非限定的な例には、オルトギ酸トリメチル、三酸化硫黄、ポリリン酸、五酸化リン、モレキュラー・シーブ、アルミナ、シリカゲル、硫酸ナトリウム無水物、硫酸マグネシウムなどが含まれる。ある実施態様では、乾燥剤は、オルトギ酸トリメチルである。一例では、反応混合物に、1モル当量の化合物(IX)につき約1モル当量ないし約5モル当量の乾燥剤、好ましくは、1モル当量の化合物(IX)につき、1モル当量ないし約3モル当量の乾燥剤を加える。
触媒は、一般的にブレンステッド酸またはルイス酸として知られている群から選択され得る。ある実施態様では、触媒は硫酸である。ある実施態様では、反応混合物は、1モル当量の化合物(IX)につき、約1モル当量ないし約10モル当量の触媒を含む。
ある実施態様では、反応を固体の炭酸ナトリウムおよび水で中和し、続いて酢酸エチルで溶媒抽出し、次いでそれを分離し、空気乾燥し、メタノールに再溶解し、メタノール溶液中の精製された化合物(X)を得ることにより、化合物(X)を単離する。他の実施態様では、反応を10℃より低く冷却し、トリエチルアミンを添加して、触媒として使用した適当なブレンステッド酸から生じる陰イオンを沈殿させ、沈殿を濾過し、残っている溶液を真空で濃縮することにより、化合物(X)を単離する。次いで、濃縮溶液を濾過し、溶媒で洗浄し、再度真空により濃縮し、化合物(X)を得る。
段階3では、化合物(X)、例えば、N−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンメチルエステルを、アクリル酸メチル(アルキル化剤)と、溶媒および塩基の存在下で混合し、化合物(XI)を形成させる。
ある実施態様では、反応混合物は、1モル当量の化合物(X)につき、約1モル当量ないし約5モル当量のアルキル化剤および約1モル当量ないし約5モル当量の塩基を含む。好ましくは、反応混合物に、1モル当量の化合物(X)につき、約1ないし約3モル当量のアルキル化剤および約1ないし約3モル当量の塩基を加える。溶媒の化合物(X)に対する比は、重量対体積の基準で、約1:2ないし1:100であり、好ましくは、溶媒の化合物に対する比は、1:4ないし1:50である。
反応中の反応混合物の温度は、約−10℃ないし約65℃の範囲にある。他の実施態様では、反応温度は、約10℃ないし約40℃の範囲にある。反応混合物は、2日間まで反応させてよい。一例では、反応は、約24時間実施する。他の例では、反応時間は、約2時間ないし約6時間である。
好ましい溶媒は、アセトニトリル、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、ジクロロメタン、四塩化炭素およびメタノールである。
ある実施態様では、アクリル酸メチルを、メタノールに分散した化合物(X)に添加し、トリエチルアミンを添加し、1時間混合した。得られる固体を濾過し、メタノール性溶液を真空で濃縮し、化合物(XI)を得た。有機溶媒による再結晶、分取的クロマトグラフィー、または、方法の組合せにより、化合物(XI)をさらに精製し得る。
段階4では、化合物(XI)、例えば、メチル3−(4−アニリノ−4−カルボメトキシ−ピペリジノ)プロピオネートを、溶媒を含有する反応混合物中でアシル化剤と反応させ、レミフェンタニル(化合物(VI))を形成させる。
好ましくは、アシル化剤は、塩化プロピオニルまたは無水プロピオン酸である。
反応混合物の温度は、約20℃ないし約80℃の範囲にある。他の例では、反応温度は、約40℃ないし約65℃の範囲にある。反応混合物を、約4時間ないし約18時間、好ましくは約4時間ないし約8時間反応させてよい。
反応混合物に含有される溶媒は、段階4で起こる反応に対して不活性な任意の溶媒であり得る。そのような溶媒の例には、アセトニトリル;アセトン;ジクロロメタン;クロロホルム;n,n−ジメチルホルムアミド;ジメチルスルホキシド;酢酸エチル;ジクロロエタン;ベンゼン、トルエンおよびキシレンなどの芳香族性炭化水素類;4−メチル−2−ペンタノンなどのケテン類;1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、1,1−オキシビスエタンなどのエーテル類;ニトロベンゼン;およびこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。一例では、反応混合物はアセトニトリルを含有する。
ある実施態様では、反応混合物は、1モル当量の化合物(IV)につき、約1モル当量ないし約50モル当量のアシル化剤を含む。好ましくは、反応混合物に、1モル当量の化合物(IV)につき、約2ないし約5モル当量のアシル化剤を加える。溶媒の化合物(XI)に対する比は、体積対重量の基準で、約1:4ないし約1:25であり、好ましくは、溶媒の化合物に対する比は、1:4ないし1:15である。
レミフェンタニルを、濾過および乾燥により回収する。再結晶、溶媒抽出、または、任意の他の方法または当分野の既知方法の組合せにより、生成物を精製し得る。
本発明の他の実施態様では、カルフェンタニル、化合物(VII)の合成方法が提供される。この方法を、下記スキーム8に例示説明する。
スキーム8
Figure 2009524659
カルフェンタニルの製造方法は、カルフェンタニルの製造に使用されるアルキル化化合物がスチレンである段階3を除き、レミフェンタニルのものとほぼ同一である。段階3のアルキル化化合物としてのアクリル酸メチルに代わるスチレンの置き換え以外、上記スキーム7の反応条件は、スキーム8のものと同一である。
スキーム1、5、6、7および8の化合物(I)の好ましい実施態様を、化合物XVI、XVII、XVIIIおよびXIXとして下記で例示説明する。
Figure 2009524659
スキーム2、5、6、7および8の化合物(II)の好ましい実施態様は、下記に例示説明する式(XX)を有するN−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンである。
Figure 2009524659
本発明の方法に従い合成される生成物の化合物は、鎮痛剤または麻酔剤の目的で合成オピエートまたはオピオイドとして使用し得る。特に、本発明のレミフェンタニル化合物は、外科手術的処置における麻酔剤として使用でき、ここで、これらの化合物は、有利なことに、外科手術的処置が終了した後短時間で患者が目覚めることを可能にする、ヒトにおける短い半減期を有する。
実施例
以下の例は、本発明をより詳細に例示説明するために提供される。
段階1の実施例
実施例1
化合物(XIX)(10g)、50%水酸化ナトリウム(10g)およびイソプロパノール(100mL)の溶液を、155℃/70p.s.i.で4日間、450 mL Hastelloy 276 Parr 反応器中で撹拌した。反応を室温に放冷した後、得られる固体を吸引下で濾過し、イソプロパノールで、次いでエーテルで洗浄し、質量分析でN−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンと同定される白色粉末8gを得た。
実施例2
化合物(XVII)(2g)、固体水酸化カリウム(4g)およびメタノール(100mL)の溶液を、450 mL Hastelloy C Parr 反応器中、145℃で4時間、残圧165p.s.iで加熱した。次いで、反応を外界温度に冷却し、内部圧力を軽減した。反応溶液をLC−MSにより分析した;主生成物は、化合物(XVII)を表すm/z296に[M+H]ピークを有し、トレース量の生成物は、化合物(XX)を表すm/z221に[M+H]ピークを有する。同じ条件下でさらに24時間反応を継続し、より高い収量のN−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンを得た。
実施例3
化合物(XVII)(0.5g)、50%水酸化ナトリウム(10mL)およびエタノール(100mL)の溶液を、450 mL Hastelloy C Parr 反応器中、145℃で4時間、残圧65p.s.iで加熱した。次いで、反応を外界温度に冷却し、内部圧力を軽減した。反応溶液をLC−MSにより分析した。それは、主生成物が、化合物(XVII)を表すm/z296に[M+H]ピークを有し、かなりの量の生成物が、化合物(XX)を表すm/z221に[M+H]ピークを有することを明らかにした。反応を175℃/150p.s.iでさらに24時間継続し、N−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンと同定される、m/z221に[M+H]ピークを有する生成物へのより高い変換をもたらした。
実施例4
化合物(XVI)(1g)、50%水酸化ナトリウム(10mL)およびイソプロパノール(100mL)の溶液を、450 mL Hastelloy C Parr 反応器中、145℃で20時間、残圧65p.s.iで加熱した。次いで、反応を外界温度に冷却し、内部圧力を軽減した。反応溶液をLC−MSにより分析し、主生成物がN−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンを表すm/z221に[M+H]ピークを有し、十分な量の生成物が、N−メチルアニリンを表すm/z108に[M+H]ピークを有することが明らかになった。
実施例5
化合物(XVI)(5g)、50%水酸化ナトリウム(2g)およびイソプロパノール(50mL)の溶液を、450 mL Hastelloy C Parr 反応器中、155℃で20時間、残圧65p.s.iで加熱した。反応を外界温度に冷却し、内部圧力を軽減した。固体を濾過し、陰圧下で乾燥し、質量分析によりN−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンと同定される白色粉末3.23gを得た。
実施例6
化合物(XIX)(100g)、水酸化ナトリウムペレット(48.75g)およびイソプロパノール(250mL)の溶液を、450 mL Hastelloy C Parr 反応器中、155℃で18時間、残圧65p.s.iで加熱した。次いで、反応を外界温度に冷却し、内部圧力を軽減した。反応スラリーを1lのビーカーに注いだ。反応器を水200mLですすぎ、反応器中に残っている固体を溶解させた。水のすすぎ液をビーカーに添加した。スラリー中の固体を濃塩酸の添加により溶解した。十分な塩酸を添加し、pHを約2−3に調節した。次いで、溶液を50%水酸化ナトリウムでアルカリ性にした。沈殿が生じ、固体を濾過し、水で洗浄し、100℃で真空オーブン中、3日間にわたり乾燥し、N−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンと同定される白色粉末60gを得た。
実施例7
化合物(XIX)(80g;92.5%アッセイ;0.2mole)、エタノール(200mL)および水酸化ナトリウムペレット(39g;0.975mole)の溶液を、Parr 撹拌圧力反応器中に入れた。密閉した反応器を窒素でパージし、155℃に加熱した。得られた圧力は、110−120p.s.iであった。反応溶液をこの温度と圧力で18時間撹拌した。加熱を取り止め、反応容器を約50℃に放冷した。反応器を開けて残圧を軽減した。反応スラリーを1lのビーカーに注いだ。反応器を水200mLですすぎ、反応器中に残っている固体を溶解した。水のすすぎ液をビーカーに添加した。ビーカー中の溶液のpHを塩酸の添加により約pH1.5に調節し、一方で、ゆっくりとした酸の添加および浴の冷却により、溶液の温度を20−40℃に制御した。透明な明るい茶色の溶液を得た。約120mLの塩酸を要した。酸の添加中に、溶液から二酸化炭素が発生した。25%水酸化ナトリウム溶液をゆっくりと添加することにより、pHを約7−9に調節した。塩基の添加中に固体が沈殿した。得られるスラリーを0−10℃に冷却し、1時間撹拌した。スラリーを濾過し、ケーキを水50mLで洗浄し、次いでエタノール50mLで2回洗浄した。エタノール洗浄は、固体から茶色を取り除き、固体を乾燥し易くした。固体を75℃で終夜乾燥した。この反応により、N−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシン42.4gを得た。
実施例8
化合物(XIX)(50g)、水酸化ナトリウムペレット(16.25g)およびイソプロパノール(250mL)の溶液を、450 mL Hastelloy 276 Parr 反応器に注ぎ、155℃/70p.s.i.で終夜撹拌した。反応を室温に放冷し、得られる固体を吸引下で濾過し、イソプロパノールで洗浄し、エタノールで洗浄し、エーテルで洗浄し、液体クロマトグラフィーによりN−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンと同定される白色粉末34.9gを得た。
実施例9
化合物(XIX)(100g)、水酸化ナトリウム(48.8g)およびエタノールグレード3A(250mL)の溶液を、450 mL Hastelloy 276 Parr 反応器に注ぎ、次いで、それを窒素でパージし、155℃/115p.s.i.で18時間撹拌した。反応を50℃に冷却した後、内容物を1lのビーカーに移し、反応器を水250mLですすぎ、次いでそれをビーカーに添加した。十分な濃塩酸を滴下して添加し、pHを約1.5に調節した。全固体が溶解した。溶液を濾過し、pHを25%水酸化ナトリウム溶液で約9−10に調節した。塩基の添加中に固体が沈殿した。沈殿した固体を濾過し、メタノールで洗浄し、続いて75℃で乾燥し、液体クロマトグラフィーでN−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンと同定される白色固体56.8gを得た。
実施例10
化合物(XVI)(20g)、50%水酸化ナトリウム(10g)およびイソプロパノール(200mL)の溶液を、450 mL Hastelloy 276 Parr 反応器に注ぎ、155℃/70p.s.i.で1日撹拌した。反応を室温に冷却し、固体を吸引下で濾過し、イソプロパノールで洗浄し、次いでエーテルで洗浄し、液体クロマトグラフィーによりN−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンと同定される白色粉末11.32gを得た。
段階2の実施例
実施例11
N−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシン(20g)を、撹拌によりメタノール(350mL)に懸濁した。懸濁液の温度が65℃より低いままであるように、懸濁液に硫酸(30mL)をゆっくりと添加した。反応溶液を65℃で終夜撹拌した。溶液を10℃より低く氷浴中で放冷した。溶液が20℃より低い温度で維持されるように、トリエチルアミン(60mL)を滴下して添加した。固体が溶液から析出した。固体(硫酸トリエチルアンモニウム)を吸引濾過した。残っている溶液を真空で濃縮し、琥珀色の油状物100gを得た。油状物を、シリカゲル100gを通し、塩化メチレン(1000mL)でそれを洗浄することにより、濾過した。塩化メチレン溶液を真空下で濃縮し、質量分析でN−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンメチルエステルと同定される明茶色の油状物49gを得た。
段階2および3の実施例
実施例12
N−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンナトリウム塩(15g)を、撹拌しながらメタノール(150mL)に懸濁した。反応混合物が65℃より低い温度に維持されるように、硫酸(9mL)をゆっくりと添加した。反応溶液を65℃で3日間撹拌した。固体の重炭酸ナトリウム(10g)を添加し、続いて水約30mlを添加した。生成物を酢酸エチルに抽出した。酢酸エチル溶液を分離し、空気乾燥した。得られる残渣をメタノールに分散させた。メタノール溶液は、質量分析でN−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンメチルエステルと同定される所望の生成物を排他的に含有した。メタノール溶液を10℃より低く冷却し、アクリル酸メチル(6g)をゆっくりと添加し、温度を40℃より低く維持した。溶液を30分間撹拌し、次いで溶液を室温に冷却した。トリエチルアミン(20mL)を添加し、1時間撹拌した。得られた固体を濾過し、メタノール性溶液を真空下で濃縮した。生成物を質量分析によりメチル3−(4−アニリノ−4−カルボメトキシ−ピペリジノ)プロピオネートと同定した。
実施例13
硫酸(55g)を、N−フェニル−α−(4−ピペリジノ)グリシンナトリウム塩(40g)、メタノールAR(750mL)およびオルトギ酸トリメチル(250mL)の懸濁液に、懸濁液の温度が45℃より低いままであるように、ゆっくりと添加した。懸濁液を還流で48時間撹拌し、HPLCにより監視した。反応を15−25℃に冷却し、メタノール(120mL)中の25%ナトリウムメトキシドを懸濁液に添加し、その間、懸濁液の温度を10−15℃に冷却した。アクリル酸メチル(20mL)を懸濁液に添加し、室温に温まらせ、次いで40℃で1時間撹拌し、室温に冷却した。得られる固体を濾過し、メタノール(100mL)で洗浄した。残っている溶液を濃縮し、水(500mL)を添加し、生成物をジクロロメタン(100mL)で抽出した。水相をジクロロメタン(50mL)で洗浄した。ジクロロメタン溶液を合わせ、硫酸マグネシウムで乾燥し、真空下で濃縮し、桃色固体40.4gを得た。桃色固体をジクロロメタン250mLに再溶解し、シリカゲル(70g)を含有する漏斗を通して濾過し、生成物を酢酸エチル2lで溶出した。酢酸エチル溶液を真空下で蒸発乾固し、メチル3−(4−アニリノ−4−カルボメトキシ−ピペリジノ)プロピオネートと同定される白色固体35gを得た。
段階4の実施例
実施例14
メチル3−(4−アニリノ−4−カルボメトキシ−ピペリジノ)プロピオネート(1g)を、アセトニトリル25mLに溶解した。塩化プロピオニル(1mL)を溶液に添加し、次いでそれを65℃で18時間撹拌した。沈殿が起こった。溶液を真空下で濃縮し、アセトン50mLを塊状反応物に添加し、生成物を分散させた。固体を吸引濾過し、HPLC−UVでレミフェンタニル塩酸塩と特徴付けられる白色固体0.8gを得た。
実施例15
メチル3−(4−アニリノ−4−カルボメトキシ−ピペリジノ)プロピオネート(90mg)を、無水アセトニトリル5mLに溶解した。約0.03mLの塩化プロピオニルを溶液に添加し、次いでそれを1時間撹拌した。1時間後、λ210nmのLC−UVは、約60%のレミフェンタニルへの変換を示した。溶液をさらに4時間室温で撹拌し、それは、約70%の変換をもたらした。溶液を50℃に加熱し、2日間反応させた。2日後、溶液のアリコートをLC−MSおよびLC−UV分析に付し、それは、ほぼ完全なレミフェンタニルへの変換を示し、いくらかの不純物がλ254nmに検出された。重炭酸ナトリウムの飽和溶液で溶液を中和した。生成物を酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル溶液を硫酸マグネシウムで乾燥し、真空で濃縮し、淡黄色油状物を得た。油状物をイソプロピルアルコール2mLに溶解し、それに濃塩酸(0.5mL)を添加した。沈殿が起こり、溶液を冷蔵庫で1時間冷却し、その後濾過し、オフホワイト色粉末0.05g(収率43%)を得た。この粉末をLC−UVにより分析し、レミフェンタニルと同定した。
略号および定義
用語「アシル」は、有機酸、例えば有機カルボン酸のCOOHから、ヒドロキシルの除去後の残基により提供されるラジカル、例えば、RC(O)−(式中、Rは、R28、R28O−、R2829N−またはR29S−であり、R28は、ヒドロカルビル、ヘテロ置換ヒドロカルビルまたは複素環であり、R29は、水素、ヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)である。そのようなアシルラジカルの例には、アルカノイルおよびアロイルラジカルが含まれる。低級アルカノイルラジカルの例には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイルおよびトリフルオロアセチルが含まれる。
用語「アルケニル」は、2個ないし約20個の炭素原子、または、好ましくは、2個ないし約12個の炭素原子の、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分枝鎖のラジカルである。より好ましいアルキルラジカルは、2個ないし約6個の炭素原子を有する「低級アルケニル」ラジカルである。アルケニルラジカルの例には、エテニル、プロペニル、アリル、ブテニルおよび4−メチルブテニルが含まれる。用語「アルケニル」および「低級アルケニル」は、また、「シス」および「トランス」配向、あるいは、「E」および「Z」配向を有するラジカルでもある。
用語「シクロアルキル」または「環状アルキル」は、3個ないし12個の炭素原子を有する飽和炭素環式ラジカルである。より好ましいシクロアルキルラジカルは、3個ないし約8個の炭素原子を有する「低級シクロアルキル」ラジカルである。そのようなラジカルの例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれる。
用語「置換シクロアルキル」または「置換環状アルキル」は、シクロアルキルの任意の炭素への1個またはそれ以上の水素原子が他の基により置き換えられているシクロアルキルである。その基は、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アルコキシ、アリールオキシ、アミノ、シリル、チオおよびこれらの組合せであり得る。そのようなラジカルの例には、ブロモシクロヘキシルおよびメチルシクロペンチルが含まれる。
用語「アルコキシ」および「アルキルオキシ」は、1個ないし約10個の炭素原子のアルキル部分を各々有する直鎖または分枝鎖のオキシ含有ラジカルである。より好ましいアルコキシラジカルは、1個ないし6個の炭素原子を有する「低級アルコキシ」ラジカルである。そのようなラジカルの例には、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびtert−ブトキシが含まれる。
用語「アルコキシアルキル」は、アルキルラジカルに結合した1個またはそれ以上のアルコキシラジカルを有するアルキルラジカル、即ち、モノアルコキシアルキルおよびジアルコキシアルキルラジカルを形成しているものである。「アルコキシ」ラジカルは、フルオロ、クロロまたはブロモなどの1個またはそれ以上のハロ原子でさらに置換され、ハロアルコキシラジカルを提供してもよい。より好ましいハロアルコキシラジカルは、1個ないし6個の炭素原子および1個またはそれ以上のハロラジカルを有する「低級ハロアルコキシ」ラジカルである。そのようなラジカルの例には、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシおよびフルオロプロポキシが含まれる。
用語「アリール」または「アラ(ar)」は、本明細書において単独で、または他の基の一部として使用されるとき、置換されていることもある同素環式(homocyclic)芳香族性基、好ましくは環部分に6個ないし12個の炭素を含有する単環式または二環式の基、例えば、フェニル、ビフェニル、ナフチル、置換フェニル、置換ビフェニルまたは置換ナフチルを示す。フェニルおよび置換フェニルは、より好ましいアリールである。
用語「アミノ」は、本明細書において単独で、または他の基の一部として使用されるとき、部分−NR3031(式中、R30およびR31は、独立してヒドロカルビル、置換ヒドロカルビルまたは複素環である)を示す。
用語「ハロゲン化物」「ハロゲン」または「ハロ」は、本明細書において単独で、または他の基の一部として使用されるとき、塩素、臭素、フッ素およびヨウ素を表す。
用語「複素環」または「複素環式」は、本明細書において単独で、または他の基の一部として使用されるとき、少なくとも1個のヘテロ原子を少なくとも1個の環に有する、好ましくは、酸素、硫黄および窒素から選択される1個ないし5個のヘテロ原子を含む5個ないし7個の原子を各環に有する、置換されていることもある、完全飽和または不飽和の、単環式または二環式の芳香族性または非芳香族性の基を示す。より好ましくは、複素環の基は、1個または2個の酸素原子、1個または2個の硫黄原子、および/または、1個ないし4個の窒素原子を環中に有し、分子の残りの部分に炭素またはヘテロ原子を介して結合していてよい。例示的な複素環には、フリル、チエニル、ピリジル、オキサゾリル、ピロリル、インドリル、キノリニルまたはイソキノリニルなどの複素芳香族が含まれる。例示的な置換基には、1個またはそれ以上の次の基が含まれる:ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ケト、ヒドロキシ、アシル、アシルオキシ、アルコキシ、アルケンオキシ、アルキンオキシ、アリールオキシ、ハロゲン、アミド、アミノ、ニトロ、シアノ、チオール、ケタール、アセタール、エステルおよびエーテル。
用語「複素芳香族」は、本明細書において単独で、または他の基の一部として使用されるとき、少なくとも1個のヘテロ原子を少なくとも1個の環に有し、好ましくは5個または6個の原子を各環に有する、置換されていることもある芳香族の基を示す。複素芳香族の基は、好ましくは、1個または2個の酸素原子、1個または2個の硫黄原子、および/または、1個ないし4個の窒素原子を環中に有し、分子の残りの部分に炭素またはヘテロ原子を介して結合していてよい。例示的な複素芳香族には、フリル、チエニル、ピリジル、オキサゾリル、ピロリル、インドリル、キノリニルまたはイソキノリニルなどが含まれる。例示的な置換基には、1個またはそれ以上の次の基が含まれる:ヒドロカルビル、置換ヒドロカルビル、ケト、ヒドロキシ、アシル、アシルオキシ、アルコキシ、アルケンオキシ、アルキンオキシ、アリールオキシ、ハロゲン、アミド、アミノ、ニトロ、シアノ、チオール、ケタール、アセタール、エステルおよびエーテル。
用語「炭化水素」および「ヒドロカルビル」は、本明細書で使用されるとき、炭素および水素の元素のみからなる有機化合物またはラジカルを示す。これらの部分には、アルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリール部分が含まれる。これらの部分には、アルカリール、アルケンアリールおよびアルキンアリールなどの、他の脂肪族または環式炭化水素の基で置換されているアルキル、アルケニル、アルキニルおよびアリール部分も含まれる。断りのない限り、これらの部分は、1個ないし18個の炭素原子を含む。それらは、直鎖または分枝鎖または環状であり得、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、アリル、ベンジル、ヘキシルなどを含む。
本明細書で記載される「置換ヒドロカルビル」部分は、炭素以外の少なくとも1個の原子で置換されているヒドロカルビル部分であり、炭素鎖の原子が、窒素、酸素、ケイ素、リン、ホウ素、硫黄またはハロゲン原子などのヘテロ原子で置換されている部分を含む。これらの置換基には、ハロゲン、複素環、アルコキシ、アルケンオキシ、アルキンオキシ、アリールオキシ、ヒドロキシ、ケト、アシル、アシルオキシ、ニトロ、第3級アミノ、アミド、ニトロ、シアノ、ケタール、アセタール、エステルおよびエーテルが含まれる。
本発明の要素または好ましい実施態様を紹介するとき、冠詞「ある(a)」「ある(an)」「その(the)」および「該(said)」は、1つまたはそれ以上の要素があることを意味すると意図する。用語「含む(comprising)」「含む(including)」および「有する(having)」は、包含的であると意図しており、列挙した要素の他にさらなる要素があり得ることを意味する。
上記を参照して、本発明のいくつかの目的が達成され、他の有利な結果が得られたことが理解されるであろう。本発明の範囲から逸脱せずに、上記の方法および生成物において様々な変更を成し得るので、上記の説明に含まれ、添付の図面に示される全ての事項は、例示説明として、限定的意味ではなく、解釈される。

Claims (36)

  1. オピエートまたはオピオイドの鎮痛剤または麻酔剤の製造方法であって、式:
    Figure 2009524659
    を有する化合物(I)を、溶媒の存在下で塩基と反応させ、式:
    Figure 2009524659
    (式中、R、R、R、RおよびRは、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルからなる群から独立して選択され、Mは水素または陽イオンである)
    を有する中間体化合物(II)を形成させ;
    中間体化合物(II)を、アルコール(ROH)と反応させ、中間体化合物(III):
    Figure 2009524659
    (式中、Rは、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルからなる群から選択される)を形成させ;
    中間体化合物(III)を、アルキル化剤と反応させ、中間体化合物(IV):
    Figure 2009524659
    (式中、Rはヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)
    を形成させ;
    中間体化合物(IV)を、アシル化剤と反応させ、式:
    Figure 2009524659
    (式中、Rは−C(O)−Rであり、Rはヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)を有する化合物(V)を形成させることを含む、方法。
  2. 中間体の合成方法であって、式:
    Figure 2009524659
    を有する化合物(I)を、溶媒の存在下で塩基と反応させ、式:
    Figure 2009524659
    (式中、R、R、R、RおよびRは、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルからなる群から独立して選択され、Mは水素または陽イオンである)
    を有する中間体化合物(II)を形成させることを含む、方法。
  3. オピエートまたはオピオイドの鎮痛剤または麻酔剤の中間体の合成方法であって、式:
    Figure 2009524659
    (式中、RおよびRは、水素、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルからなる群から独立して選択され、Mは水素または陽イオンである)
    を有する中間体化合物(II)を、アルコール(ROH)と反応させ、中間体化合物(III):
    Figure 2009524659
    (式中、Rは、ヒドロカルビルおよび置換ヒドロカルビルからなる群から選択される)を形成させることを含む、方法。
  4. が、H、R10O(O)C−、R11O(O)C−、R1110−、R10O(O)CR12−、R1110O(O)CR12−、R11(O)COR12−、R10(O)COR12−、R1110(O)COR12−、R10(O)CR13OR12−またはR11(O)CR13OR12−であり;
    、R、RおよびRが、独立して、H、シクロアルキル、置換シクロアルキル、複素環、R14OR15−またはR1615−であり;
    10、R12およびR13が、独立してヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;
    11が複素環であり;
    14およびR15が、独立してヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;そして、
    16が、シクロアルキル、置換シクロアルキルまたは複素環である、
    請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の方法。
  5. が、H、R10(O)COR12−またはR10O(O)C−であり;Rが、置換または非置換のアリールであり;Rが、Hまたは低級アルキルであり;RがHであり;Rがフェニルであり;そして、R10およびR12がアルキルである、請求項4に記載の方法。
  6. がHまたはR10(O)COR12−であり;そして、Rがフェニルである、請求項5に記載の方法。
  7. がHまたはメチルであり;R10がエチルであり;そして、R12がメチルである、請求項6に記載の方法。
  8. がR10O(O)C−であり;そして、Rがフェニルである、請求項5に記載の方法。
  9. がHまたはメチルであり;そして、R10がエチルである、請求項8に記載の方法。
  10. Mが、ナトリウム、カリウムまたはリチウムからなる群から選択される金属陽イオンである、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載の方法。
  11. 中間体化合物(II)を、アルコール(ROH)と反応させて中間体化合物(III)を形成させる前に、酸と反応させることをさらに含む、請求項1または請求項3ないし請求項10のいずれかに記載の方法。
  12. 該溶媒が、水、アセトニトリル、アセトン、ジクロロメタン、クロロホルム、n,n−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル、ジクロロエタン、トリエチルアミン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール、4−メチル−イソプロパノール、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン(THF)、1,1−オキシビスエタン、ニトロベンゼンおよびそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1、請求項2または請求項4ないし請求項11のいずれかに記載の方法。
  13. 該溶媒が、メタノール、エタノール、n−プロパノールおよびイソプロパノールからなる群から選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 化合物(II)が、約120℃ないし約200℃の温度で形成される、請求項1、請求項2または請求項4ないし請求項13のいずれかに記載の方法。
  15. 化合物(II)が密閉反応チャンバー中で形成される、請求項14に記載の方法。
  16. 該密閉反応チャンバー中の圧力が、約4atmないし約12atmである、請求項15に記載の方法。
  17. 該塩基が強塩基である、請求項1、請求項2または請求項4ないし請求項16のいずれかに記載の方法。
  18. 該塩基が、金属水酸化物、金属水素化物、アミン、水酸化アンモニウムおよび第四級水酸化アルキルアンモニウムからなる群から選択される、請求項1、請求項2または請求項4ないし請求項16のいずれかに記載の方法。
  19. 該塩基が、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムおよび水酸化リチウムからなる群から選択される、請求項1、請求項2または請求項4ないし請求項16のいずれかに記載の方法。
  20. 化合物(II)の形成の反応時間が、約4ないし約48時間である、請求項1、請求項2または請求項4ないし請求項19のいずれかに記載の方法。
  21. が、R17OR18−、R1918−またはR2018−であり、R17およびR18が、独立してヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり、R19が、アリールまたは置換アリールであり、そして、R20が、シクロアルキル、置換シクロアルキルまたは複素環である、請求項1または請求項3ないし請求項20のいずれかに記載の方法。
  22. がアルキルである、請求項21に記載の方法。
  23. がメチルまたはエチルである、請求項22に記載の方法。
  24. 化合物(III)をアルキル化剤と反応させ、中間体化合物(IV):
    Figure 2009524659
    (式中、Rはヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)
    を形成させることをさらに含む、請求項3に記載の方法。
  25. 化合物(IV)を、アシル化剤と反応させ、式:
    Figure 2009524659
    (式中、Rは−C(O)−Rであり、Rはヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルである)
    を有する化合物(V)を形成させることをさらに含む、請求項24に記載の方法。
  26. が、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、2−フェニルエチル、2−(2−チエニル)エチルおよび2−(4−エチル−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1H−テトラゾール−1−イル)エチルからなる群から選択される、請求項1または請求項4ないし請求項25のいずれかに記載の方法。
  27. が、R21OC(O)R22−、R21C(O)OR22−、R21OR23OC(O)R22−、R2422−またはR2522−であり;R21、R22およびR23が、独立してヒドロカルビルまたは置換ヒドロカルビルであり;R24が、シクロアルキルまたは置換シクロアルキルであり;そして、R25が複素環である、請求項1または請求項4ないし請求項25のいずれかに記載の方法。
  28. 化合物(III)が触媒の存在下で形成される、請求項1および請求項3ないし請求項27のいずれかに記載の方法。
  29. 該触媒がブレンステッド酸またはルイス酸である、請求項28に記載の方法。
  30. 化合物(III)が乾燥剤の存在下で形成される、請求項1および請求項3ないし請求項29のいずれかに記載の方法。
  31. アルキル化剤が、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸、アクリロニトリル、アクリルアミド、アクロレイン、ハロゲン化フェニルエチル、トシレート、メシレート、スチレンおよび置換スチレンからなる群から選択される、請求項1および請求項4ないし請求項30のいずれかに記載の方法。
  32. アルキル化剤がアクリル酸メチルである、請求項31に記載の方法。
  33. アシル化剤が、塩化エタノイル、塩化プロピオニル、無水プロピオン酸、メチルケテン、塩化ブタノイルおよびアルキル酸シアン化物(an alkyl acid cyanide)からなる群から選択される、請求項1および請求項4ないし請求項32のいずれかに記載の方法。
  34. アシル化剤が塩化プロピオニルまたは無水プロピオン酸である、請求項33に記載の方法。
  35. 化合物(V)がレミフェンタニルまたはカルフェンタニルである、請求項1、請求項4ないし請求項23および請求項25ないし請求項34のいずれかに記載の方法。
  36. 青酸化合物を使用しない、請求項1ないし請求項35のいずれかに記載の方法。
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