JP2009524462A - カスタム歯列矯正器具を製造するシステムおよび、それに関連する方法 - Google Patents

カスタム歯列矯正器具を製造するシステムおよび、それに関連する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、歯列矯正器具の製造、プログラム製品、および関連方法を提供する。システムの実施形態は、ブラケット本体およびブラケットパッドを含む歯列矯正器具の仮想寸法表示を設計するために提供された歯列矯正器具設計プログラム製品を有する仮想歯列矯正器具設計コンピュータと、各ブラケット本体およびブラケットパッドを形成するように配置された成形装置とを含む。また、システムは、ブラケット中のブラケット溝の仮想寸法表示を含む放電装置制御命令を導出するために提供されたコンピュータ支援製造プログラム製品を含むデータ処理コンピュータと、放電加工機とを含む。放電加工機は、放電装置制御命令を保持する制御信号を導出する制御プログラム製品を含む制御装置と、放電装置とを含んでもよい。

Description

本発明は、一般に歯列矯正の分野に関し、特に歯列矯正器具の製造に関する。また、本発明は、患者の歯を整列させることを目的とする歯列矯正器具を設計および製造するためのシステム、プログラム製品、および関連方法、ならびに本方法によって製作されるカスタム精密ブラケットに関する。
患者の歯並びを真直ぐにし整列させるために利用される歯列矯正治療は数百年の歴史を持っている。この治療は一般に、患者の歯の周囲に巻き付けたワイヤの使用を含んでいた。1970年代半ば頃、主として接着技術の改善によって、好適な方法は、ブラケットを歯に直接接着し、矩形断面形状の弾性ワイヤのブラケット内の溝に通すやり方に移った。通常、ブラケットは既製品である。大部分の場合、それらはある特定の歯、例えば上の犬歯に適用されるが、特定の患者の個別の歯に適用されるわけではない。個別の歯へのブラケットの適用は一般に、歯の表面とブラケットの表面との間の間隙に接着剤を充填して、歯が最終位置に移動した時に、ブラケット溝が平坦な水平平面にあるように、ブラケットを歯に接着することによって実行されている。歯を望ましい最終位置に移動させる原動力はアーチワイヤによって提供される。リンガルブラケットに関しては、例えば、垂直のブラケット溝を有するシステムがトマス・クリークモア(Thomas Creekmore)によって開発されている。これはワイヤの容易な挿入を可能にするものである。したがって、ワイヤの長い側は垂直に向けられる。
現在の歯列矯正治療で使用されるワイヤは一般に既製品である。歯列矯正医による個別化が必要な場合、それをできる限りわずかな修正によって行うことが目標となる。こうした方法によれば、ブラケットは、治療終了時、歯が整列した時、ブラケット溝が平面的に配置され方向付けられることを想定できるように設計する。このことは、何ら力を印加されることなく溝を受動的に通過するワイヤが平面(平坦)となることを意味する。この治療法は「ストレートワイヤ」として知られている。アーチワイヤが歯の表面から離れるほど、各歯についての精密な終了位置を達成することは困難になる。例えば、トルク(ワイヤの軸に沿った回転)のわずか10度の誤差も1mmを越える歯の位置の垂直誤差を誘発することがある。すなわち、歯の表面のできるだけ近くに配置され、カスタマイズされたアーチワイヤと共に、精密なアーチワイヤとブラケット溝との境界面を形成してトルク誤差を最小化することのできる精密なブラケット溝に対する必要を出願人は認識している。
歯列矯正の別の問題は、正しいブラケット位置を決定することである。接着時に、歯は望ましい位置から遠く離れて方向付けられることがある。そのため、平坦な平面のアーチワイヤが歯を正しい位置に動かすようにブラケットを配置するタスクは、多くの経験と視覚的想像力を必要とする。その結果、治療終了時には、ブラケット位置またはワイヤ形状の何れかについて必要な調整を実行するため多くの時間が失われることになる。この問題は、歯列の3次元走査データを使用する視覚的方法、または歯列のモデルを個々の歯に分離して蝋床内で歯を理想的な位置に設置する物理的方法の何れかで理想的な設置を作成することによって解決できる。例えば、「歯の口腔内走査に基づく対話式歯列矯正治療システム(Interactive Orthodontic Care System Based On Intra−Oral Scanning of Teeth)」という名称のラバート(Rubbert)他による米国特許第6,648,640号は、汎用ブラケットとカスタマイズされた歯列矯正アーチワイヤに基づく歯列矯正へのワイヤによるアプローチを記載している。アーチワイヤは複雑なねじれや曲がりを有してもよく、必ずしも平坦な平面のワイヤではない。また、この特許文献は歯列の3次元仮想モデルを生成するための走査システムと、走査した歯列のモデルに基づく対話式コンピュータ化治療計画システムとを記載している。治療計画の一部として、仮想的なブラケットを仮想的な歯の上に配置し、臨床判断を行う人間の操作員によって歯を望ましい位置に移動する。不正咬合状態の歯列にブラケットを加えた3次元仮想モデルを高速プロトタイピング装置にエクスポートし、歯列にブラケットを加えた物理モデルを製造する。
「カスタマイズされた歯列矯正器具のためのモジュールシステム(Modular System for Customized Orthodontic Appliances)」という名称のヴィーヒマン(Wiechmann)他による米国特許第6,776,614号は、カスタマイズされた歯列矯正ブラケットとカスタマイズされた歯列矯正アーチワイヤとに基づく歯列矯正へのワイヤによるアプローチを記載している。本特許文献はさらに、仮想ブラケットボンディングパッドと、仮想ブラケット本体のライブラリから検索された仮想ブラケット本体とを含む3次元仮想オブジェクトの組み合わせとしてコンピュータ上でブラケットを製造することを記載している。仮想ブラケットはデジタル形状データを収容するファイルであってもよく、高速プロトタイプ製作装置にエクスポートしてもよい。
歯列矯正における最近の発展には、ブラケットを形成する高速プロトタイピング技術の使用が含まれる。高速プロトタイピング機械をブラケットのモデルのために使用してもよく、その後ブラケットのモデルを使用してブラケットを形成する鋳型を形成する。こうした鋳型は一般にブラケットを画定するキャビティを有しており、ブラケット形成材料を鋳型に注入する経路を形成するチャネルを有してもよい。チャネル内に残った硬化したブラケット形成材料はランナを形成するが、これは取り除かなければならない。また、ブラケット溝が成形処理の一部として形成されていない場合、ブラケット溝をブラケット本体に切り込まなければならない。
ブラケット溝を形成する様々な方法は、鋳造、研磨またはフライス加工を含んでもよい。例えば、「カスタム歯列矯正器具を形成する方法および装置(Custom Orthodontic Appliance Forming Method and Apparatus)」という名称のアンドレイコ(Andreiko)他によるPCT特許出願公報WO94/10935号は、基部の傾斜角を保持または、代替的には、ブラケット基部またはパッドを傾斜させつつ、ブラケットの未完成品に個別の溝を切り込み、歯の表面に一致するように輪郭を付けるか、またはブラケット基部と歯との間の空間に充填した接着剤と連携させるかの何れかによってブラケット基部を形成することでブラケットを形成することを記載している。アンドレイコ他は、主として機械的な刃物を使用してブラケットを形成することを記載しているが、また、さらに詳述することはないものの、ワイヤカット放電加工、機械加工、鋳造、またはステレオリソグラフィといった他の手段を利用し得ることも紹介している。
こうした処理は、極めて精密なブラケット溝を作成し、ブラケット溝の側壁内にアンダーカットを作成し、インベストメント鋳造したブラケットからランナを切り離し、また極めて精密なタブをブラケット本体内に切り込むためのシステム、装置または方法の説明が不十分である。精密なブラケットに対する願望は、ヴィーヒマン、D.(Wiechmann,D.)、「リンガル歯列矯正治療のための新しいブラケットシステム、第2部、最初の臨床経験とさらなる発展(A New Bracket System for Lingual Orthodontic Treatment、Part 2:First Clinical Experiences and Further Development)」、J.オラファク.オルソップ.(J.Orafac.Orthop.)(2003)に示されているが、例えば、隣接するアーチワイヤの精密な適合を可能にする公差の小さい平面に加工された表面といった、放電加工技術を使用して獲得可能な望ましい形状を有する精度を向上したブラケット溝またはチューブを形成するシステム、装置、プログラム製品、および方法に対する必要は今日まで認識されていない。
上記の観点から、本発明の目的は、既知のブラケットおよび既知の製造方法の不備を克服することである。
本発明は、歯列矯正器具の各ブラケット本体内に精密なカスタマイズされたブラケット溝を形成する際精度の向上を提供可能な歯列矯正器具を製造するシステム、プログラム製品,および方法を提供することによって上記で述べた目的を達成する。例えば、本発明の実施形態によれば、以前は形成できなかったブラケット溝の形状を形成することができる。さらに、本発明の実施形態によれば、カスタムアーチワイヤおよび精密なカスタムブラケット溝各々は、トルク誤差を大きく低減または最小化し得る高精度なアーチワイヤとブラケット溝との境界面を形成することができる。アーチワイヤは一般にU型または弓形のワイヤであって、一般に口腔中の歯の配置の内側表面に対応する形態および寸法を有する。仮想ブラケット設計と組み合わせて放電加工を使用することは、ブラケット本体内にブラケット溝を形成するために利用される場合、精度を向上しランナの除去を可能にすることを発明者は発見した。またさらに、本発明の実施形態によれば、仮想ブラケット設計と組み合わせた放電加工は精度を向上し、有効なランナの除去を含む製造処理を可能にする。好適には、ランナの除去はブラケット溝の加工と同時に行われ、例えば、溝を加工する処理は有効にもランナの除去と結合される。これは、ランナまたは固定部が、それぞれ、平面に配置されまた加工対象のブラケット溝の開放表面の平面に取り付けられるブラケット本体の一部に取り付けられる本発明の実施形態において実現される。すなわち、ブラケット溝を充填した材料の除去と組み合わせたブラケット溝の機械加工の結果、それに取り付けられたランナまたは固定部が同時に除去される。
さらに詳しく言うと、本発明の実施形態では、歯列矯正器具を製造するシステムは、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリと、メモリ中に格納された歯列矯正器具設計プログラム製品とを有する仮想歯列矯正器具設計コンピュータを含んでもよい。歯列矯正器具設計プログラム製品は、通常当業者に周知の様々な方法を通じて取得される患者の歯列データを受信する動作を実行する命令を含んでもよく、受信した患者の歯列データに応答して仮想歯列矯正器具設計データを画定する歯列矯正器具の仮想寸法表示を設計する動作を実行する命令を含んでもよい。歯列矯正器具は、例えばカスタマイズ可能なアーチワイヤと、各々歯に面する接合表面を有するブラケット本体と、ブラケット本体に接続されたブラケットパッドと、ブラケット溝とを含む複数の精密なカスタマイズされたブラケットとを含んでもよい。すなわち、ブラケットは、ブラケット溝と、歯に接合する表面を有するブラケットパッドとを有するブラケット本体を備える。好適実施形態では、ブラケットは、ブラケット本体と、ブラケット溝と、ブラケットパッドとを備える単一部片の要素である。
また、システムは、例えば、カスタムブラケットを形成するために使用する鋳型を形成する高速プロトタイピングといった様々な技術を利用可能な鋳型形成装置を含んでもよい。本発明の実施形態によれば、鋳型は、ブラケット本体とブラケットパッドとの両方を同時に形成するように構成してもよく、ブラケット形成材料を受け入れるように配置する。また、鋳型形成装置は、ブラケット形成材料を鋳型内に計量分配するように配置された装置を含む。各鋳型は一般に、各ブラケットのための、各ブラケット形成材料を内部に配置した時ブラケットの周囲を画定するキャビティと、ブラケット形成材料を充填した時ランナの周囲を画定するチャネルとを有する。成形された各ブラケット本体は、鋳型から取り外された時ランナに接続されていてもよい。好適には、ランナは、ブラケットを放電加工機による加工のために方向付けるためシステムの受け入れ部内に配置してもよい固定部を備える。このようにして、固定部は、例えば、歯に接合する表面の形状を備える患者の歯列データと独立してか、または、好適には、例えば、歯に接合する表面および/または歯に接合する表面に向かうブラケット溝の傾斜を画定する患者の歯列データにしたがって加工するためブラケットを方向付けるために使用してもよい。
代替案では、固定部を備えるランナを有するブラケット本体を成形するため、ブラケット本体はランナから独立した固定部を備えてもよい。さらに、ブラケット本体は、例えば、望ましい材料を所定の3次元形状にする先行材料の機械加工または、好適には、溶融によって3次元形状を生成する別の製造方法によって製造してもよい。後者の技術は、例えば、本質的にはブラケット本体の所定の形状の範囲内で数値制御によって所定のパターンに沿って先行材料を選択的に溶融するレーザ照射を利用してもよい。ブラケット本体を構成する材料が合金である場合、先行材料は合金の粒子でもよい。
また、システムは、例えば、コンピュータネットワークを通じて仮想歯列矯正器具設計コンピュータと通信するように配置され、メモリと、メモリ中に格納されたコンピュータ支援製造プログラム製品とを有するデータ処理コンピュータを含んでもよい。コンピュータ支援製造プログラム製品は、仮想歯列矯正器具設計データに応答してブラケット溝を形成する動作を実行する、機械によって読み取り可能な放電装置制御命令を導出する動作を実行する命令を含んでもよい。
また、システムは、例えば、コンピュータネットワークまたは当業者に周知の他の通信媒体を通じて、データ処理コンピュータと通信する放電加工機を含む。放電加工機は、コンピュータ数値制御を提供可能なメモリを有する制御装置を含んでもよい。また、制御装置は、メモリ中に格納され、放電装置制御命令を受信またはインポートする動作を実行する命令を含み得るデータ通信プログラム製品を含んでもよい。また、制御装置は、受信した放電装置制御命令に応答して放電装置制御命令を保持する制御信号を導出する命令を含み得る制御プログラム製品を含んでもよい。
また、放電加工機は、電極を含む放電電極組立体を有する放電装置を含んでもよい。放電装置の電極は、例えば、ワイヤ放電電極またはワイヤ電極および型彫り放電電極という2つの形態でよい。放電装置は、形成すべきブラケット溝の種類に応じて、制御信号に応答して、ブラケット溝を形成し、ブラケット溝を形成する時同時にブラケットをランナから分離するためブラケットを電極と放電接触するように配置するようになった少なくとも1つの駆動部を含んでもよい。
本発明の実施形態によれば、歯列矯正器具を製作または製造するシステムは、メモリと、メモリ中に格納された制御プログラム製品とを有する制御装置を画定する数値制御データプロセッサを含んでもよい。制御プログラム製品は、歯列矯正器具のブラケットのブラケット本体中のブラケット溝を形成し、ブラケット本体に接続されたランナからブラケット本体を分離する放電装置制御命令を保持する数値制御信号を導出する動作を実行する命令を含んでもよい。また、システムは制御装置と通信する放電装置を含んでもよい。放電装置は、電極を含む放電電極組立体と、ブラケット溝を形成し、ブラケット溝を形成する時同時にブラケットをランナから分離するため、数値制御信号に応答してブラケットのブラケット本体を電極と放電接触するように配置するようになった少なくとも1つの駆動部とを有してもよい。
本発明の実施形態によれば、歯列矯正器具を製作または製造するシステムは、メモリと、メモリ中に格納され、歯列矯正機器のブラケットのブラケット本体内のブラケット溝の仮想寸法表示を記述した放電装置制御命令を受信する動作を実行する命令を含むデータ通信プログラム製品と、やはりメモリ中に格納され、放電装置制御命令に応答して放電装置制御命令を保持する制御信号を導出する動作を実行する命令を含む制御プログラム製品とを有する制御装置を含んでもよい。また、システムは、制御装置と通信し、電極を含む放電電極組立体を有し、例えば、事前に選択されたアーチワイヤの関連する寸法に実質上一致するように導出された所定の放電切り込みパターンにしたがってブラケット溝を形成するため、制御信号に応答して、ブラケットのブラケット本体が制御装置と放電接触するように配置するようになった少なくとも1つの駆動部を有する放電装置を含んでもよい。有益にも、例えば、これはアーチワイヤとの精度の向上した境界面の形成を可能にする。
さらにまた、本発明の実施形態は、歯列矯正器具を製造する方法を含む。例えば、本発明の実施形態によれば、歯列矯正器具を製造する方法は、歯列矯正器具のブラケットのブラケット本体内のブラケット溝の仮想寸法表示から装置制御命令を保持する制御信号を導出するステップの実行を含む。この記載の目的で、仮想寸法表示とは、例えば、寸法、輪郭および/または表面精度または公差といった寸法表示を定義する1組のデータを指してもよい。装置制御命令は、例えば、ブラケット溝の周囲に沿って延び、事前に選択されたアーチワイヤの関連する寸法に実質上一致するようにカスタマイズされ、アーチワイヤとの精密な境界面を形成する放電切り込みパターンを仕上げる動作を記述する。また、方法は、例えば、制御信号の役目を果たす数値制御命令データによる、放電加工機および/またはその駆動部の制御によってブラケット溝を形成するため、制御信号に応答して放電切り込みパターンを仕上げるステップを含んでもよい。また、ブラケット本体がランナに接続されている場合、例えば、方法は、ブラケット溝を形成する時ブラケット本体をランナから分離するためブラケット本体をランナから切り離すステップを含む放電切り込みパターンを仕上げるステップを含んでもよい。ブラケット溝が開放端ブラケット溝である場合、ブラケット溝の形成が完了した際にブラケットがランナから実質上同時に分離できるように、溝をランナに隣接して形成してもよい。また、本発明の実施形態によれば、ブラケット溝中のアンダーカットを画定する横方向延長部を、ブラケット溝の閉鎖端に隣接してブラケット本体内に形成してもよい。さらに、有利には、ブラケット溝がチューブである場合、第1の切り込みパターンを使用してまず溝を切ってもよく、関連するランナが取り付けられている場合は、第2の切り込みパターンにしたがってブラケット本体から分離してもよい。
本発明の実施形態によれば、歯列矯正器具を製造する方法は、歯列矯正器具のブラケットのブラケット本体内のブラケット溝の仮想寸法表示のデータから、ブラケット溝の周囲に沿って延び、事前に選択されたアーチワイヤの関連する寸法に実質上一致するようにカスタマイズされた放電切り込みパターンを仕上げる動作を記述した装置制御命令を保持する制御信号を導出するステップを含んでもよい。有益にも、その結果は、アーチワイヤと、閉鎖した周囲を有しブラケットチューブを画定するブラケット溝との間の精度の向上した境界面の形成を含む。また、方法は、制御信号に応答して放電切り込みパターンを仕上げ、ブラケットチューブを形成するステップを含んでもよい。すなわち、本発明に係る歯列矯正器具およびその製造方法の利点は、開放端ブラケット溝および閉鎖端ブラケット溝のどちらの実施形態でも、それぞれブラケット溝またはブラケットチューブ、好適にはその2つの対向する側面、さらに好適には2つの対向する側面でありかつ基部表面のうち少なくとも1つの表面が、例えば最大30μm、好適には最大20μmの高い精度の押し込み嵌合でアーチワイヤを収容するように形成されることである。
本発明の別の実施形態によれば、歯列矯正器具を製造する方法は、歯列矯正器具のブラケットのブラケット本体中のブラケット溝の仮想寸法表示から、放電切り込みパターンを仕上げてブラケット溝を形成する動作を記述した装置制御命令を保持する制御信号を導出するステップを含んでもよい。この実施形態によれば、ブラケット溝は、開放表面端と、閉鎖基部端と、それらの間に延びる2つの間隔の空いた側面とを有する。また、方法は、制御信号に応答して放電切り込みパターンを仕上げるステップを含んでもよい。放電切り込みパターンは、ブラケット溝の周囲に沿って延びてもよく、ブラケット溝の基部端の間隔の空いた側面の一方からブラケット本体内に延びてブラケット溝のアンダーカットを形成する横方向延長部を形成してもよい。
歯列矯正器具を製造する方法は、歯列矯正器具のブラケットのブラケット本体をそれに接続されたランナから分離する放電切り込みパターンを仕上げる動作を記述した装置制御命令を保持する制御信号を導出するステップと、制御信号に応答して放電切り込みパターンを仕上げるステップとを含んでもよい。
有益にも、本発明の実施形態は、極めて精密なブラケット溝を製造し、ブラケット溝の側壁内にアンダーカットを作成し、インベストメント鋳造したブラケットからランナを切り離し、極めて精密なタブをブラケット本体内に切り込むための製造システムおよび方法を提供する。本発明の実施形態は、設計形状の仮想寸法表示から機械制御命令を保持する制御信号を導出するデータ処理システムを含む、歯列矯正器具またはその一部の少なくとも1つの設計形状を製作する製造システム、および、放電シーティングを利用しないシステムでは得られないレベルの精度と効率を提供し得る、放電加工を含む設計形状を製作する製造システムを提供する。本発明の実施形態は、ある実施形態の実現においては、例えば、三菱電機株式会社のワイヤEDM SX10といったワイヤカットEDM技術によってブラケットの溝の切り込みを提供する放電加工を利用して歯列矯正器具またはその部品の形状を製造する製造システムおよび方法に関する。
本発明の特徴および利点、ならびにやがて明らかになるその他の事項がより詳細に理解されるように、以下、本明細書の一部を形成する添付の図面に例示される実施形態を参照して、上記で簡単に要約した本発明のより詳細な説明を行う。しかし、添付の図面は本発明の様々な実施形態を例示するものに過ぎず、他の有効な実施形態を含み得る本発明の範囲を制限するものとみなすべきではないことに注意されたい。
以下、本発明の実施形態を例示する添付の図面を参照して本発明をより完全に説明する。しかし、本発明は多くの異なる形態で実施可能であって、本出願に記載の例示実施形態に制限されるものとみなすべきではない。全図を通じて同一の参照符号は同一の要素を表す。アポストロフィ(’)符号が使用される場合は、代替実施形態での同様の要素を示す。
図1〜図27に例示するように、本発明の実施形態は有利にも、放電加工機を利用して歯列矯正器具またはその部品の形状を製作し、かつ、1つの実施形態の実現においては、ワイヤカット放電加工技術を使用して器具の様々な形状を「切り込み」または整形するための新しいシステム、プログラム製品、および方法を提供する。「CAD」の意味は、コンピュータ支援設計の何らかおよび全ての技術を含むがこれに制限されない。「CAM」の意味は、コンピュータ支援製造の何らかおよび全ての技術を含むがこれに制限されない。「CNC」または「機械制御」の意味は、高速プロトタイピング装置およびシステムを含むがこれに制限されない、製造機械およびシステムに関連するコンピュータ数値制御の何らかおよび全ての技術を含むがこれに制限されない。「切り込み」の意味は電食の実行を含む。「EDM」または「EDMする」の意味は、放電加工の何らかおよび全ての技術を含むがこれに制限されない。「3D」という用語は3次元を意味する。本発明およびその様々な実施形態を説明するために本明細書で使用される用語はそれらの一般的に定義された意味でだけ使用されるのではなく、一般的に定義された意味の範囲を越えた構造、材料または作用の本明細書における特殊な定義をも含むものと理解されたい。
図1および図2に示すように、歯列矯正器具を製作または製造するシステム30の実施形態は、プロセッサ33、プロセッサ33に結合したメモリ35、およびメモリ35中に格納した歯列矯正器具設計プログラム製品37を有する仮想歯列矯正器具設計コンピュータ31を含んでもよい。歯列矯正器具設計プログラム製品37は、通常当業者に周知の様々な方法を通じて取得される患者の歯列データを受信する動作を実行する命令を含んでもよく、かつ、受信した患者の歯列データに応答して仮想歯列矯正器具設計データを定義する歯列矯正器具41の仮想寸法表示を設計する動作を実行する命令を含んでもよい。
図4〜図7に示すように、歯列矯正器具41は、カスタマイズされたアーチワイヤ43、ならびに各々ブラケット本体47、ブラケット本体47に接続されたブラケットパッド49、およびブラケット溝幅55を有するブラケット本体47内のブラケット溝51、53を含む多数の精密なカスタマイズされたブラケット45を含んでもよい。また、ブラケット本体47は、ブラケットウイング57、ブラケットフック59、または当業者に周知の他の設計形状を含んでもよい。開放端ブラケット溝51は、開放表面端61、閉鎖基部端63、およびそれらの間に延びる2つの側面65、66を含んでもよい。また、開放端ブラケット溝51(図4および図6参照)は、基部端63に隣接し一方または両方の側面65、66からブラケット本体47内に延びて溝幅55を越える幅を有するアンダーカット67を形成する横方向延長部(単数または複数)を含んでもよい。開放表面端61に隣接するブラケット本体47の部分は弓形でもよく、またより平面の形状を有してもよい。ブラケット溝51の側面65、66、および基部63は実質上平面の表面を有してもよく、対応して、例えば、溝幅55に沿って、30ミクロン未満のおよび好適には約8ミクロン程度の寸法公差を有するように指定してもよい。閉鎖端(チューブ)ブラケット溝53(図5および図7参照)は閉鎖表面端69を含んでもよいが、他の点では開放端ブラケット溝51と同様である。すなわち、閉鎖端ブラケット溝53は、基部63’、1対の側面65’、66’、幅55’をも含み、アンダーカット67’を含んでもよい。やはり同様に、ブラケットチューブ溝53は、対応する溝幅55’に沿って、30ミクロン未満および好適には約8ミクロン程度の寸法公差を有するように指定してもよい。
また、図8に示すように、システム30は、当業者に周知の、例えば、カスタムブラケット45を形成するために使用される鋳型73を形成する高速プロトタイピングといった様々な技術を利用可能な鋳型形成装置71を含んでもよい。様々な高速プロトタイピング技術は、例えば、いくつか例をあげるだけでも、ステレオリソグラフィ、積層オブジェクト製造、選択的レーザ焼結、溶融蒸着モデリング、固体グラウンド硬化(solid ground curing)、および3Dインクジェット印刷を含んでもよい。本発明の実施形態によれば、鋳型73はブラケット本体47とブラケットパッド49とを同時に成形するように構成されている。鋳型73は、ブラケット形成材料75と、ブラケット形成材料75を鋳型75に計量分配するように配置された計量分配装置77とを受け入れるように配置されている。本発明の実施形態では、その全体を引用によって本出願の記載に援用する「カスタマイズされた歯列矯正器具のためのモジュールシステム(Modular System for Customized Orthodontic Appliances)」という名称のヴィーヒマン(Wiechmann)他による米国特許第6,776,614号に恐らく最もよく説明されているように、患者の歯の印象の3次元走査から形成した本体47およびパッド49の両方であるブラケット45のコンピュータ支援設計を使用する高速プロトタイピング技術を使用して、例えば蝋または樹脂の、ブラケット45のモデルを製作し、その後それを使用して、例えばセメントの、ブラケット45の鋳型73を形成する。各鋳型73は一般に、ブラケット形成材料75を内部に配置した時ブラケット本体47およびブラケットパッド49の周囲を画定する各ブラケット45のためのキャビティ79と、ブラケット材料75を充填した時ランナ83(図9)の周囲を画定するチャネル81とを有する。恐らく図14に最もよく示されているように、成形された各ブラケット本体47は鋳型73から取り外す時ランナ83に接続されていてもよい。
また、図1および図2に示すように、システム30は、例えばコンピュータネットワーク93を通じて仮想歯列矯正器具設計コンピュータ31と通信するように配置され、メモリ95およびメモリ95に格納されたコンピュータ支援製造プログラム製品97を有するデータ処理コンピュータ91を含んでもよい。コンピュータ支援製造プログラム製品97は、仮想歯列矯正器具設計データに応答して、ブラケット溝51、53を形成する動作を実行するための機械によって読み取り可能な放電装置制御命令を導出する動作を実行する命令を含んでもよい。すなわち、放電装置制御命令は、ブラケット溝51、53の周囲に沿って延びる放電加工切り込みパターンを仕上げる動作を実行する命令を含んでもよい。また、該命令は、ブラケット溝51、53を形成した時ランナ83の取り付け部分からブラケット本体47を同時に分離する動作を実行する命令を含んでもよい。本発明の実施形態によれば、仮想歯列矯正器具設計データはデータ処理コンピュータ91に手動で入力してもよく、またデータ処理コンピュータ91は他の形で受信してもよいことに注意されたい。こうした方法は、設計形状、例えばブラケット溝幅55、55’を記述するパラメータの数に制限がある時に使用してよい。設計形状がより複雑な形状を表す場合、仮想歯列矯正器具設計コンピュータ31から入力される設計を提供することが好適であろう。メモリ95は他に記載のメモリと共に、例えば、いくつか例をあげるだけでも、RAM、ROM、および磁気または光学ディスクを含む、当業者に周知の揮発性および不揮発性メモリを含んでもよいことに注意されたい。また、コンピュータ支援製造プログラム製品放電装置制御命令は、ハードウェアの機能を制御しその動作を指導する命令される動作の特定の組み合わせ(単数または複数)を提供する、マイクロコード、プログラム、ルーチン、および記号言語の形態でもよいことに注意されたい。本発明の実施形態によれば、命令は特に数値制御装置による使用を目的としている。
また、図1および図2に示すように、システム30は、例えば、RS−232−Cシリアル通信ポートまたは当業者に周知の他の通信媒体を使用して、例えば、コンピュータネットワーク93を通じてデータ処理コンピュータ91と通信する放電加工機101を含む。放電加工機101は、例えば、コンピュータ数値制御に対応可能なメモリ105を有する機械制御ユニットである制御装置103を含んでもよい。また、制御装置103は、当業者に周知のユーザ入力装置(単数または複数)と、放電装置制御命令を受信またはインポートする動作を実行する命令を含み得る、メモリ105に格納されたデータ通信プログラム製品107とを含んでもよい。また、制御装置103は、受信した放電装置制御命令に応答して放電装置制御命令を保持する制御信号を導出する命令を含む制御プログラム製品109を含んでもよい。本発明の実施形態によれば、通信において、制御装置103は代替的に、例えば携帯型コンピュータ可読媒体を使用する手動データ転送を通じてデータ処理コンピュータ91から放電装置制御命令を受信(インポート)してもよい。
また、図10および図11に示すように、放電加工機101は、電極117、119を含む放電電極組立体113、115を有する放電装置111、111’を含んでもよい。通常の直流電源および直流電源と電気的に連絡する火花制御装置(spark controller)(図示せず)は、電極117、119と電極117、119に隣接するブラケット本体47の部分との間に対応する一連の高周波電気火花放電アークを形成する高周波パルス波を提供する。放電装置111、111’の電極は、例えば、ワイヤ放電電極またはワイヤ電極117(図10)および型彫り放電電極119(図11)という2つの形態のものでよい。
図10に示すように、ワイヤ電極117を利用する放電装置111の電極組立体113は、ワイヤ電極117の未使用部分を収容し切り込みパターンを仕上げる時ワイヤ電極を供給する連続した流れを提供する供給リールまたはスプール121と、ワイヤ電極の使用済み部分を収容し切り込みパターンを仕上げてブラケット溝51を形成する時供給リール121から供給されるワイヤ電極を回収しかつワイヤ電極117に張力を提供する巻き取りリールまたはスプール123とを含む。供給リール121と巻き取りリール123との間には、供給ワイヤガイド125と巻き取りワイヤガイド127とが配置されている。切り込み動作中常に供給リール125から提供されるワイヤ電極117は、供給および巻き取りガイド125、127の間に保持される。ワイヤ電極117は通常誘電体として水を使用するが、これはブラケット本体47に隣接して配置したノズル(図示せず)を通じて計量分配してもよい。生産速度を向上させるため電極の負の極性を選択してもよい。より精巧なブラケット溝表面を生じるため電極の正の極性を選択してもよい。希望または必要に応じて、これら2つの極性の組み合わせを使用してもよい。
本発明の実施形態によれば、放電装置111は、当業者が認識するように、ワイヤ電極117と放電接触するブラケット本体47を位置決めする制御信号に応答して、例えばステップモータまたは直流モータ(図示せず)を使用してX−Y平面内で移動し、ブラケット溝51、53を形成する切り込みパターンを実行するようになっている放電装置駆動テーブル129を含む。本発明の別の実施形態によれば、当業者が理解するように、例えば、ステップモータまたは直流モータ(図示せず)を使用して、X−Y平面内で制御信号に応答して供給および巻き取りガイド125、127を移動させ、ワイヤ電極117を位置決めして切り込みパターンを実行する。本発明の実施形態によれば、非平行、非平面の表面を有する様々な幾何学的形状の形成を可能にするため、供給ガイド125または巻き取りガイド127はさらに独立して位置決めしてもよい。また、一方または両方のガイド125、127または駆動テーブル129を通るワイヤ電極117は、制御信号に応答して同時にブラケット本体47をランナ83から分離してもよいことに注意されたい。
図11に示すように、型彫り放電電極119を利用する放電装置111’の電極組立体115は、切り込みパターンの穴形成部分を仕上げてブラケット溝53を形成する時、ブラケット45の本体に隣接した電極を延長するラム(図示せず)を含んでもよい。固有の型彫り電極119を使用する代わりに、巻き取りリール125から分離したワイヤ電極117の一部を使用して型彫り電極として機能させてもよい。本発明の実施形態によれば、例えば、ブラケット本体47を通るスタータ穴のドリル加工または成形処理の一部としてのブラケット本体47を通るスタータ穴の形成を含む他の製造方法も本発明の範囲内であることに注意されたい。開始穴を形成するために使用される方法と無関係に、ブラケット本体47を通る開始穴を形成したら、ワイヤ電極117の端部を巻き取りリール125に接続して、以下説明するチューブの形態のブラケット溝53を形成するため上記で説明したように機能させてもよい。
また、図1〜図27に示すように、本発明の実施形態は歯列矯正器具を製造する方法を含む。例えば、図12に示すように、本発明の実施形態によれば、歯列矯正器具を製作する方法は、例えば、当業者に周知の技術を使用した不正咬合の診察/診断を通じて取得した患者の歯列データを受信するステップ(ブロック141)と、受信した患者の歯列から歯列矯正器具の仮想寸法表示を設計するステップ(ブロック143)と、その後歯列矯正器具を製造するステップ(ブロック145)とを含んでもよい。例えば、歯列矯正医または他の医療専門家は、歯列矯正医の診察室で患者の診察を行い、患者の状態を決定するために必要なデータを集め、適当な治療を処方し、治療を実現する歯列矯正器具の特性を指定する。それぞれ患者の下顎モデルおよび上顎モデルを含む物理モデルを、仮想モデルを形成するために使用する物理鋳型を使用して形成してもよい。代替的には、様々な走査技術を使用して仮想モデルを直接形成してもよい。利用される方法と無関係に、患者に対して行うべき治療および治療によって達成されるべき結果を記載した処方箋と共に仮想モデルを使用して、歯列データを形成してもよい。このデータは器具設計製造設備に通信してもよく、そこでは、患者の歯列の3次元仮想モデルと仮想空間内で歯を移動させて最終位置を決定するための治療計画ソフトウェアまたはプログラム製品とを格納できる、例えば仮想歯列矯正器具設計コンピュータ31、ワークステーション、または当業者に周知の他のデータプロセッサといったコンピュータの使用を通じてカスタマイズされた歯列矯正器具41の設計を実行してもよい。
歯列矯正器具41は、カスタマイズされたアーチワイヤ43と、各々ブラケット本体47、ブラケット本体47に接続されたブラケットパッド49およびブラケット本体47中のブラケット溝51、53を含む多数の精密なカスタマイズされたブラケット45とを含んでもよい。ブラケット溝51、53内に配置され、ブラケット溝幅寸法において、例えば、20ミクロン以下および約8ミクロン程度の組み合わせ公差を提供できる精密な境界面を形成するカスタマイズされた精密アーチワイヤ43を形成するため、例えば、その全体を引用によって本出願の記載に援用する「歯列矯正アーチワイヤをカスタマイズするための方法およびシステム(Method and System for Customizing an Orthodontic Archwire)」という名称のラバート(Rubbert)他による米国特許第6,928,733号に記載されているもののような様々なアーチワイヤ形成システムおよび方法を使用してよい。アーチワイヤ43は通常、ステンレス鋼、ニッケル−チタンベース、チタン−ニオブベース、またはチタン−モリブデンベースの合金から形成するが、当業者に周知の様々な他の材料を使用して製造してもよい。ブラケット45は通常、ステンレス鋼、チタン、またはチタンベースの合金から形成するが、当業者に周知の様々な他の材料から容易に形成することもできる。
仮想ブラケットパッドおよびブラケット本体を形成する様々な方法を利用してよい。その全体を引用によって本出願の記載に援用する「カスタマイズされた歯列矯正器具のためのモジュールシステム(Modular System for Customized Orthodontic Appliances)」という名称のヴィーヒマン(Wiechmann)他による米国特許第6,776,614号は、ブラケット形状の仮想記述のライブラリへのアクセスを有するコンピュータの支援によって個別患者のためにカスタマイズされた歯列矯正ブラケット45を設計するシステムおよび方法を含む、ブラケット45を製造するために使用される歯列矯正器具41の仮想寸法表示を設計する方法を記載している。例えば、1つの方法によれば、ブラケットパッドの幾何学的形状を患者の歯のデジタル表示から直接導出して、歯の表面の形状に実質上一致するブラケットボンディングパッド49を製造してもよい。別の方法によれば、ヴィーヒマン他が記載する別の方法によれば、歯の表面の曲率を分析することによって適当なブラケットボンディングパッドの面積を自動的または半自動的に計算し、湾曲形状の大部分を覆って歯の表面上でブラケット45を手作業で確実に位置決めできるようにする十分な広さの表面を決定するソフトウェアアルゴリズムを利用する。こうしたアルゴリズムは、例えば所定のパッドサイズから開始してもよい。完全に平坦な歯の表面はブラケットを一ヶ所にだけ位置決めするのに向かないので、そのパッドサイズによって覆われる歯の表面は、周囲の歯の解剖学的構造に対して少なくとも1つの高くなった部分を有する仮想的な「小山」を形成することになる。小山の容積は、パッドの縁端が何らかの都合のよい方法で連続表面と結合していると想定して計算すればよい。歯の表面が呈する曲率が小さいほど、小山は平坦になりその容積は小さくなる。「小山」の容積が所定の値を越えない場合、容積が大きい方が十分に高くなった歯の形状を含みやすいという考え方から、パッドは自動的に所定の値まで拡大される。再び、容積を計算する。各パッドについて最小容積値が達成されるまでこのループを繰り返す。これは、この自動化アルゴリズムの例示的なアプローチに過ぎない。本出願で教示する原理から、他のアプローチも容易に選択可能である。
また、患者の歯から離れたブラケットパッド49の部分は患者の歯の幾何学的形状に一致するように設計してもよい。また、ブラケット本体47は、ブラケットパッド49と結合するように設計してもよい。例えば、ブラケット本体47のライブラリは事前に作成し、すぐに選択できるようにコンピュータに格納するが、ブラケット本体47は患者の要求を満たすように容易にカスタマイズすることもできる。また、ブラケット溝51、53も患者の要求にしたがって設計してもよい。例えば、ブラケット溝51、53は患者の歯の幾何学的形状に整合するように設計してもよい。ブラケット溝51、53は、ブラケット本体の表面まで延びる開放端溝51か、またはブラケット本体47を通るチューブを形成する閉鎖端溝53の何れかの形態でもよい。有益にも、こうした製造方法を使用すると、溝51、53の何れかの種類のブラケット溝幅55に沿った公差は、わずか0.7度の計算回転角に対応して30ミクロン未満かつ約8ミクロン程度となり得る。これは、開放端溝について40ミクロン程度、および閉鎖端溝について40〜100ミクロン程度もの公差を有する先行技術に対する大きな改善となり得る。こうした精度は有益にもより予測可能な仕上げ処理に帰結し得る。
さらに、例えばブラケットウイング57またはブラケットフック59といった他の付属品をブラケットの設計に一体化してもよい。ブラケットパッド49、ブラケット本体45、および他の付属品の3次元設計を結合したら、歯列矯正器具を形成する各ブラケット45に関する処理を繰り返す。
図13に示すように、本発明の実施形態によれば、歯列矯正器具を製造する方法は、当業者が知り理解するところの様々な成形技術を使用するステップを含んでもよい。すなわち、方法は、注入、射出、または他の形でブラケット形成材料75を鋳型73に移送するステップ(ブロック151)を含んでもよい。鋳型73(図8)は、ブラケット形成材料75を内部に配置した時ブラケット本体47とブラケットパッド49の周囲を画定する各ブラケット45のためのキャビティ79を有してもよい。鋳型73内の各キャビティには、例えば、ブラケット形成材料75をそれぞれのキャビティ79に移送するための独立した導管を提供する独立したチャネルまたは湯口81が接続される。各チャネル81はブラケット材料75を充填した時ランナ83の周囲を画定する。本発明の実施形態によれば、ブラケット形成材料75が硬化し、ブラケット45が鋳型73から取り外された時、成形された各ブラケット本体47はランナ83に接続されたままである(図9および図14〜図19参照)。ランナ83をまとめて接続すると、ランナ83はモールドツリーと呼ばれることの多い形態を取る。
本発明の実施形態によれば、歯列矯正器具を製造する方法は、自動化機械加工技術を使用するステップを含んでもよい。すなわち、歯列矯正器具41を製造する方法は、例えば、ブラケット本体47中のブラケット溝51、53の仮想寸法表示から装置制御命令を作成するために使用可能な、ソフトウェアまたはプログラム製品、例えば、前に説明したコンピュータ支援製造プログラム製品97(図1)を含むデータ処理コンピュータ、例えばデータ処理コンピュータ91を使用して、装置制御命令を導出するステップ(ブロック153)を含んでもよい。装置制御命令は、ブラケット溝51、53の周囲に沿って延びる切り込みパターンを仕上げる動作を記述するものであって、その切り込みパターンは、事前に選択したカスタマイズされた精密アーチワイヤの関連する寸法に実質上一致して、アーチワイヤ43との精密な境界面を形成するようにカスタマイズ可能である。装置制御命令は、手動またはコンピュータネットワーク経由の何れかによって、ブラケット製造装置、例えば放電装置111、111’の制御装置、例えば制御装置103に提供してもよい(ブロック155)。そして、例えば、制御プログラム製品109を保持する制御装置103を使用して、受信した放電装置制御命令に応答して、放電装置制御命令を保持する制御信号を導出してもよい(ブロック157)。そして、制御信号に応答して放電切り込みパターンを仕上げ、ブラケット溝51、53を形成する(ブロック159)。
図20に示すように、ブラケット溝が開放端ブラケット溝51である本発明の実施形態によれば、歯列矯正器具42を製造する方法は、図21および図22に例示するようなブラケット溝を形成するため、制御信号に応答して放電切り込みパターンを仕上げるステップを含んでもよい。開放端ブラケット溝の形状では、ブラケット溝51は、開放端61と、閉鎖基部端63と、基部端63と開放端61との間に延びる2つの間隔の空いた側面65、66とを有し、例えば、ブラケットがブラケットパッド49の上および/またはその全体方向に整合するように配置されるように、歯の内側表面に平行に方向付けられるように形成してもよい。すなわち、ブラケット溝51は歯の表面、またはブラケットパッドの幾何学的形状、またはその両方と実質上平行に方向付けてもよい。同様に、本発明の実施形態によれば、ブラケット本体47は、関連する歯の形状に実質上一致する形状を有してもよい。
本発明の実施形態によれば、ブラケット溝51は、ワイヤ電極117を装備した放電装置111を含む放電加工機101を使用してブラケット本体47に「切り込み」する。放電加工機制御装置103は、ユーザから直接、またはデータ処理コンピュータ91または電極117またはブラケット45の移動を記述した装置制御命令を提供するシステムへの通信リンクを通じて装置制御命令を受信し、放電パターンを形成する(ブロック171)。例えば、データ処理コンピュータ91はコンピュータ支援製造プログラムまたはコード97を有してもよく、これは、歯列矯正設計プログラムを含む仮想歯列矯正装置設計コンピュータ31からかまたは何らかの他の形態のコンピュータ支援設計プログラムから入力を受信してもよく、またデータ処理コンピュータ91自体のコンピュータ支援製造プログラムと共に存在する歯列矯正設計プログラムまたは他のコンピュータ支援設計プログラムから入力を受信してもよい。本発明の実施形態によれば、コンピュータ支援製造プログラム97を使用して、当業者が理解するように、例えば図23に例示するようなG−コードレベルプログラムである手動オペレータプログラミングを使用して生成されるものと同様の装置制御命令、例えばコンピュータ数値制御プログラムを形成してもよい(ブロック173)。上記で注意したように、放電切り込みパターンの処理を制御するため、このコードは放電加工機制御装置103に容易に転送可能である(ブロック175)。
成形後、ブラケット45はランナ83を介して接続されたモールドツリーの形態となるように構成してもよい。鋳型73からブラケット45を取り外した後、各ブラケット45および関連するランナ83を放電加工機駆動テーブルの上で位置決めして、各ブラケットのブラケット本体にブラケット溝を「切り込み」、ブラケット本体をモールドツリーから取り外す。電極117に隣接してモールドツリーを位置決めした(ブロック177)後、放電切り込みパターンを開始してもよい(ブロック179)。パターンの開始は、放電加工機の操作員によって手動で行ってもよく、また当業者に周知のように、センサの使用を通じて自動的に行ってもよい。本発明の実施形態によれば、モールドツリーを保持する放電加工機駆動テーブル129は、各ブラケット本体47がワイヤ電極117と放電接触するように個別に位置決めしてもよい。本発明の別の実施形態によれば、関連するガイド125、127の移動によってこれを達成する。
放電切り込みパターンが開始されると、モールドツリー上の第1のブラケット45を、第1のブラケット45が開始点、例えば、当業者に周知の装置101のプログラムゼロ点に関連する図21に示す開始点P0でワイヤ電極117に正しく並置されるように位置決めする(ブロック181)。さらに、ワイヤ電極117の未使用部分を収容する供給リール121はワイヤ電極117を供給する連続した流れの提供を開始し、ワイヤ電極117の使用済み部分を収容する巻き取りリール123は、供給リール121から供給されたワイヤ電極117の回収を開始する。また、ワイヤ電極117を通じて高周波電流を通過させ、誘電流体(図示せず)が供給されるので、ワイヤ電極117とブラケット本体47との間の間隙内の電圧は誘電流体をイオン化し、「火花」によってブラケット本体47に対する侵食処理を実行しブラケット溝51を形成することができる。
本発明の実施形態によれば、駆動制御命令に応答して、駆動テーブル129と、ひいてはブラケット本体47とは、ワイヤ電極117がブラケット本体と電気的に係合するが直接接触しないように、切り込みパターンの第1の足L1にしたがってブラケット45を平行移動させるように位置決めされる。点P1では、電極117はブラケット本体47と電気的に係合して侵食処理が開始され(ブロック183)、ブラケット45の表面の一部を溶解または気化させる。そして、ブラケット本体47を、ブラケット溝51の第1の側面65の望ましい開始点P2に達するまで、足L2に沿って平行移動させる。有効には、パターンのこの最初の部分、特に第2の足L2は、第1の側面65に対して実質上横方向のブラケット本体47の外側表面の一部に沿って、ランナ83の一部まで延びてもよい。
そして、ブラケット本体を、ブラケット本体47内の望ましい深さに達するまで足L3に沿って平行移動させ、第1の側面65の長さを形成する(ブロック185)。そして、ブラケット本体47を、ブラケット本体47内の望ましい横方向深さに達するまで足L4に沿って平行移動させ、第1の側面からブラケット本体内に延びる横方向延長部を形成する。そして、ブラケット本体47を足L4に沿って後退させ、ブラケット本体47内の望ましい横方向深さに達するまで足L5に沿って平行移動させ、ブラケット溝基部63を形成し、かつ、第2の側面66からブラケット本体内に延びる横方向延長部とを形成する(ブロック187)。そして、ブラケット本体47を、ブラケット本体内の望ましい開始点P3に達するまで足L5に沿って後退させ、第2の側面66の形成を開始する。第1および第2の側面65、66を越えて延びる横方向延長部はブラケット溝のアンダーカット67を形成する(ブロック189)。そして、ブラケット本体47を、一般に第1の側面65の開始点P1に隣接して位置決めされたブラケット溝切りこみパターンP4に達するまでL6に沿って平行移動させ、第2の側面66の長さを形成する(ブロック191)。平行なものとして図示しているが、第1および第2の側面65、66は、2つの間隔の空いた側面65、66がブラケット溝基部63からブラケット溝開口61まで、またはブラケット溝開口61からブラケット溝基部63まで収束して延びるようにブラケット溝51の基部63に対して鋭角をなしてもよいことに注意されたい。
そして、ブラケット本体47を、ランナ83を抜け出るまで足L7に沿って平行移動させ、ブラケット本体47をランナ83および、ひいてはモールドツリーから完全に分離する。ブラケット本体の設計が、図4および図21に例示するようなブラケットウイング57を含む場合、ブラケット本体47をさらに、切り込みパターンがブラケットウイング57の溝側表面に沿って延びブラケットウイング57の溝側表面を形成するように平行移動させ、ランナ83からブラケット本体47を分離する。前に説明したように、ブラケット本体47を平行移動させるのではなく、ガイド125、127を平行移動させて、上記で説明しかつ以下で説明する動作を実行してもよいことに注意されたい。
図24に示すように、ブラケット溝が、ブラケット本体47を通るチャネルまたはチューブを画定する閉鎖端溝53である本発明の実施形態によれば、歯列矯正器具41を製造する方法は、図25および図26に例示するようなブラケット溝を形成するため、制御信号に応答して放電切り込みパターンを仕上げるステップを含んでもよい。チューブ状ブラケット溝の形状では、ブラケット溝53は閉じた周囲を有しブラケット本体47を通じて延びる。チューブ状ブラケット溝53も、開放端ブラケット溝51と同様に、例えば、ブラケット本体47がブラケットパッド49の上および/またはその全体方向に位置決めされるように、歯の内側表面に平行に方向付けられるように形成してもよい。すなわち、ブラケット溝53は歯の表面、またはブラケットパッドの幾何学的形状、またはその両方と実質上平行に方向付けてもよい。同様に、チューブ状の形状を有するブラケット溝53を保持するブラケット本体47も、関連する歯の形状に実質上一致する形状を有してもよい。
本発明の実施形態によれば、制御信号に応答して、第1の放電切り込みパターンを仕上げてブラケットチューブ53を形成する。パターンはブラケットチューブ53の周囲に沿って延び、事前に選択したアーチワイヤ43の関連する寸法に実質上一致してアーチワイヤ43との精密な境界面を形成するようにカスタマイズしてもよい。ブラケットチューブ53は、例えば、型彫り電極119およびワイヤ電極117の組み合わせを使用して、ブラケット本体47内に「切り込む」。放電加工機制御装置103は、前に説明したように、ユーザから直接、またはデータ処理コンピュータ91または放電パターンを形成する電極の移動を記述した装置制御命令を提供するシステムへの通信リンクを通じて、例えば、図27に例示するもののような装置制御命令を、受信してもよい(ブロック201)。代替的には、当業者に周知の他の手段を通じてスタータ穴を事前に形成してもよい。モールドツリーを位置決めした(ブロック203)後、放電切り込みパターンの開始(ブロック205)は、放電加工機101の操作員によって手動で行ってもよく、また当業者に周知のように、センサの使用を通じて自動的に行ってもよい。
放電切り込みパターンが開始されると、チューブを貫通して切り込むことを必要とするモールドツリー上の第1のブラケット45を、ブラケットが、開始点、例えば、放電装置111’のプログラムゼロ点に関連してもよい、図25に示す開始点TP0でワイヤ電極117に正しく並置されるように位置決めする。スタータチャネル130が事前に形成されていない場合(ブロック207)、型彫り電極119またはワイヤ電極117の切断した部片を使用して、スタータチャネル130を形成または型彫りしてもよい(ブロック209)。電極117、119を通じて高周波電流を通過させ、誘電流体が供給されるので、電極117、119とブラケット本体47との間の間隙内の電圧は誘電流体をイオン化し、ブラケット本体47に対する侵食処理を実行し、ブラケットチューブ53のためのスタータチャネルを形成する。ワイヤ電極117の正常な配置に対応するチャネル130を型彫りした後、開始点TP0でワイヤ電極117をチャネル130に通す(ブロック211)。ワイヤ電極117の未使用部分を収容する供給リール121はワイヤ電極117を供給する連続した流れの提供を開始し、ワイヤ電極117の使用済み部分を収容する巻き取りリール123は、ユーザの選択または材料に依存する速度で、供給リール121から供給されたワイヤ電極117の回収を開始する。また、前に説明したように、ワイヤ電極117を通じて高周波電流を通過させ、誘電流体を供給してブラケット本体47に対する侵食処理を実行し、ブラケットチューブを形成する。
本発明の好適実施形態によれば、駆動制御命令に応答して、ブラケット本体を切り込みパターンの第1の足TL1にしたがって平行移動させ、ワイヤ電極117は、例えば、初期周囲開始点TP1で、ブラケットチューブ53の望ましい周囲の部分までブラケット本体材料を電気的に侵食する(ブロック213)。そして、ブラケット本体47を、第1の側面65’の望ましい開始点TP2に達するまで、足TL2に沿って平行移動させる。そして、ブラケット本体47を、ブラケットチューブ53の望ましい足に達するまで、足TL3に沿って平行移動させる。そして、ブラケット本体47を、ブラケット溝53の望ましい幅55’に達するまで、足TL4に沿って平行移動させる。そして、ブラケット本体47を、第2の側面66’の望ましい長さに達するまで、足TL5に沿って平行移動させる。そして、ブラケット本体47を、初期周囲開始点TP1に達するまで平行移動させ、ブラケット溝53の周囲を完成する(ブロック215)。そして、ワイヤ電極117をブラケットチューブ53内から取り外す(ブロック217)。平行なものとして図示しているが、第1および第2の側面65’、66’は、2つの間隔の空いた側面65’、66’がブラケット溝基部63’側からか、またはブラケット溝基部63’に向かって収束して延びるように溝53のブラケット溝基部63’に対して鋭角をなしてもよいことに注意されたい。さらに、前に説明した開放端ブラケット溝51と同様に、1つ以上の足の長さまたは幅の何れかは、切り込みの長さがブラケットチューブ53の長さまたは幅を越えてアンダーカットを形成するように延びてもよい。
また、本発明の実施形態によれば、制御信号に応答して、第2の放電切り込みパターンを仕上げて、ブラケット本体47をランナ83から分離してもよい(図25〜図27参照)。第2の放電切り込みパターンが開始される(ブロック221)と、ブラケット本体47を、開始点、例えば図25に示す開始点S0でワイヤ電極117と正しく並置されるように再位置決めする(ブロック223)。そして、ブラケット本体47を、切り込みパターンの第1の足LP1にしたがって再位置決めする。そして、ブラケット本体47を、ランナ83を抜け出るまで足LP2に沿って平行移動させ、ブラケット本体47をランナ83および、ひいてはモールドツリーから完全に分離する(ブロック225)。
本発明の実施形態を完全に機能するシステムの文脈で説明したが、当業者は、本発明の機構および/またはその態様は、プロセッサ(単数または複数)等で実行するための様々な形態の命令に、コンピュータ可読媒体の形態で分散可能であり、本発明は、実際に分配を実行するために使用される信号保持媒体の個々の種類とは無関係に等しく適用されることを認識するであろうことに注意するのは重要である。コンピュータ可読媒体の例は、読み出し専用メモリ(ROM)、CD−ROM、およびDVD−ROMといった不揮発性ハードコード型媒体、または電気的消去可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ、CD−R/RW、DVD−RAM、DVD−R/RW、DVD+R/RW、フラッシュドライブといった記録可能型媒体、および他のより新しい種類の媒体、およびデジタルおよびアナログ通信リンクといった伝送型媒体を含むがこれらに制限されない。
図1〜図27に示すように、本発明の実施形態は、歯列矯正器具を製作または製造するための、コンピュータによって読み取り可能なコンピュータ可読媒体を含む。例えば、本発明の実施形態によれば、コンピュータによって実行されると、歯列矯正機器41のブラケット45のブラケット本体47内のブラケット溝51、53の仮想寸法表示を受信し、ブラケット溝51、53の仮想寸法表示および/またはユーザの入力に応答して装置制御命令を導出する動作をコンピュータに実行させる1組の命令を収容するコンピュータ可読媒体が提供される。装置制御命令は、アーチワイヤ43との精密な境界面を形成するため、事前に選択されたアーチワイヤ43の関連する寸法に実質上一致する十分な精度でブラケット溝51、53の周囲に沿って延びる放電切り込みパターンを仕上げる動作を実行する命令を含む。
詳しく言うと、開放端溝51の場合、恐らく図21に最もよく示されているように、装置制御命令は、例えば、放電加工を開始する切り込みパターン開始点を画定するブラケット本体47上の点を検出または決定し、溝51の開口部に隣接するブラケット本体の外側表面の一部に沿って切り込みパターンの開始部分を延長し、ブラケット本体47まで延びる経路を切り込んで溝51の第1の側面65を形成し、第1の側面65に対して少なくとも部分的に延びる経路を切り込んでブラケット基部端63を形成し、ブラケット本体47の表面まで切り込み経路を延長して第2の側面66を形成しブラケット溝51の形成を完了する動作を実行する命令を含んでもよい。また、命令は、ブラケット溝51の基部端63に隣接する、間隔の空いた側面65、66の一方または両方からブラケット本体47まで延びる横方向の延長部を形成してブラケット溝のアンダーカット67を形成する動作を実行する命令を含んでもよい。また、命令は、ブラケットウイング57の溝側表面に沿って切り込みパターンの一部を延長し、ブラケットウイング57の溝側表面を形成する動作を実行する命令を含んでもよい。有利には、本発明の実施形態によれば、ブラケット溝51の完成またはブラケットウイング57の溝側表面の切り込みの完了の結果、該当する場合、関連するランナ83からブラケット本体が分離されるように切り込みパターンを選択する。
閉鎖端溝53の場合、恐らく図25に最もよく示されているように、装置制御命令は、例えば、放電加工を開始する第1の切り込みパターン開始点を画定するブラケット本体47上の点を検出または決定し、ブラケット溝53の内側周囲に隣接する点まで切り込みパターンの開始部分を延長し、ブラケット溝53の内側周囲に沿って切り込みパターンを延長してブラケット溝53を形成する動作を実行する命令を含んでもよい。また、命令は、ブラケット溝53の基部端63’に隣接する側面65’、66’の一方からブラケット本体47内に延びる横方向の延長部を形成してブラケット溝のアンダーカットを形成する動作を実行する命令を含んでもよい。また、ブラケット本体47に事前に形成したスタータチャネル130がない場合、命令は、スタータチャネル130を形成する動作を実行する命令を含んでもよい。また、命令は、放電加工を開始する第2の切り込みパターン開始点を画定するブラケット本体47上の位置を検出または決定し、ランナ83を通る第2の切り込みパターンを延長してランナ83からブラケット本体47を分離する動作を実行する命令を含んでもよい。
本発明の実施形態によれば、コンピュータによって実行されると、歯列矯正機器41のブラケット45のブラケット本体47内のブラケット溝51、53の仮想寸法表示を記述した放電装置制御命令を受信し、放電装置制御命令に応答して放電装置制御命令を保持する制御信号を導出し、上記で説明した動作を実行する動作をコンピュータに実行させる1組の命令を収容するコンピュータ可読媒体が提供される。
これらの例示実施形態をかなり詳細に参照して本発明を説明した。しかし、上記の明細書で説明した本発明の精神および範囲の中で、様々な修正、交代、および他の変更をなし得ることは明らかであろう。例えば、溝のないブラケットを鋳型内で製造するものとして説明した。事前に処理したブラケットを製造する他の方法も上記の教示の範囲内である。さらに、例えば、ブラケット溝は装置制御命令にしたがって形成するものとして説明した。本発明の代替実施形態では、当業者に周知の、単独またはそれら同士または放電加工と組み合わせた、フライス加工、ドリル加工、旋削、ホーニング、超音波加工、高圧水切削または研磨を含む他の加工方法を使用してブラケット溝の周囲に沿って延びる上記で説明した加工パターンを仕上げし、アーチワイヤの関連する寸法に実質上一致するように形成したカスタマイズされたブラケット溝を提供してもよい。
さらに、既知または将来考案される、当業者の見るところの、請求対象の事項からのわずかな変更は、請求項の範囲内にある同等物であると明白に考えられる。したがって、現在または将来当業者に知られる明らかな置換は、画定された要素の範囲内にあるものと画定される。さらに、本発明およびその様々な実施形態を説明するために本明細書中で使用される用語は、一般に定義される意味だけではなく、本明細書での特殊な定義によって、一般に定義される意味の範囲を越える構造、材料または作用を含むものと理解される。
すなわち、本発明は、歯列矯正器具を製造するための装置に関し、この装置は、プロセッサと、プロセッサに結合されたメモリと、メモリ中に格納され、患者の歯列データを受信し、受信した患者の歯列データに応答して仮想歯列矯正器具設計データを定義する歯列矯正器具の仮想寸法表示を設計する動作を実行する命令を含む歯列矯正器具設計プログラム製品とを有する仮想歯列矯正器具設計コンピュータであって、歯列矯正器具がカスタマイズされたアーチワイヤと、各々歯に面する結合表面とブラケット溝とを含む複数の精密なカスタマイズされたブラケットとを含む仮想歯列矯正器具設計コンピュータと、各ブラケットを形成するように配置された鋳型形成装置であって、ブラケット形成材料を受け入れるように配置された鋳型と、ブラケット形成材料を鋳型に計量分配するように配置された計量分配装置とを含み、鋳型が、ブラケット形成材料が内部に配置された時ブラケットの周囲を画定する複数のブラケット各々のためのキャビティとブラケット形成材料を充填した時ランナの周囲を画定するチャネルとを有し、鋳型から取り外された時成形された各ブラケットがランナに接続されている鋳型形成装置と、仮想歯列矯正器具設計コンピュータと通信し、メモリと、メモリ中に格納され仮想歯列矯正器具設計データに応答してブラケット溝の仮想寸法表示を記述するパターンを形成する動作を実行する命令を含む放電装置制御命令を導出する動作を実行する命令を含むコンピュータ支援製造プログラム製品とを有するデータ処理コンピュータと、データ処理コンピュータと通信し、メモリと、メモリ中に格納され放電装置制御命令を受信する動作を実行する命令を含むデータ通信プログラム製品および、やはりメモリ中に格納され受信した放電装置制御命令に応答して放電装置制御命令を保持する制御信号を導出する命令を含む制御プログラム製品と、電極と、制御信号に応答して各ブラケットを電極と放電接触するように位置決めしてブラケット溝を形成しブラケット溝を形成する時同時にブラケットをランナから分離するようになっている少なくとも1つの駆動部とを含む放電電極組立体を備える放電加工装置とを備える。
好適には、放電装置制御命令は、ブラケット溝の周囲に沿って延びる放電切り込みパターンを仕上げる動作を実行する命令を含む。
さらに、ブラケット溝は、開放表面端と、閉鎖基部端と、それらの間に延びる2つの間隔の空いた側面とを含み、切り込みパターンの開始部分は、少なくとも1つの側面に対して実質上横方向のブラケットの外側表面の一部に沿って延びることが好適である。
代替的には、ブラケット溝は、開放表面端と、閉鎖基部端と、それらの間に延びる2つの間隔の空いた側面とを含み、ブラケットは溝側表面を有するブラケットウイングを含み、切り込みパターンの一部はブラケットウイングの溝側表面に沿って延び、ブラケットウイングの溝側表面を形成する。
好適には、ブラケット溝は、開放端と、閉鎖基部端と、それらの間に延びる2つの間隔の空いた側面とを含み、切り込みパターンは、ブラケット溝の基部端で間隔の空いた側面の一方からブラケット内に延びてブラケット溝のアンダーカットを形成する横方向延長部を含む。
ブラケットは、開放端と、閉鎖基部端と、それらの間に間隔を空けて延びブラケット溝幅を画定する2つの間隔の空いた側面とを含んでもよく、切り込みパターンは、基部に隣接する対応する少なくとも1つの間隔の空いた側面からブラケット内に延びて溝幅を越えるアンダーカット幅を有するブラケット溝のアンダーカットを画定する少なくとも1つの横方向延長部を含む。
放電装置制御命令は、放電加工を開始する切り込みパターンを画定するブラケット上の位置を検出する動作を実行する命令を含んでもよい。
電極は、ワイヤ電極を画定するワイヤ放電電極を含んでもよく、電極組立体は、ワイヤ電極の未使用部分を収容し切り込みパターンを仕上げる時ワイヤ電極を供給する連続した流れを提供する供給リールと、ワイヤ電極の使用済み部分を収容しブラケット溝を形成する切り込みパターンを仕上げる時供給リールから供給されたワイヤ電極を回収し、ワイヤ電極に張力を提供して実質上平面の切り込み表面を提供する巻き取りリールとを含み、ブラケット溝とアーチワイヤとはアーチワイヤがブラケット溝内に配置される時ブラケット溝とアーチワイヤとの境界面を形成し、ブラケット溝とアーチワイヤとの境界面は少なくとも1つの寸法で約20ミクロン(μm)以下の公差を提供する。
代替的には、電極は、型彫り放電電極を含み、電極組立体は、ブラケット溝を形成する切り込みパターンを仕上げる時ブラケットに隣接する電極を延長するラムを含み、ブラケット溝は少なくとも1つの寸法で30ミクロン未満の公差を有するように指定される。
別言すると、歯列矯正器具を製造するためのシステムは、メモリと、メモリ中に格納され、コンピュータによって実行されると、歯列矯正器具のブラケット内に溝を形成しブラケットに接続されたランナからブラケットを分離する放電装置制御命令を保持する数値制御信号を導出する動作をコンピュータに実行させる制御プログラム製品とを有する制御装置を画定する数値制御データプロセッサと、制御装置と通信し、電極を含み、数値制御信号に応答して電極と放電接触するようにブラケットを位置決めし、ブラケット溝を形成しブラケット溝を形成する時にランナからブラケットを分離するようになった少なくとも1つの駆動部を有する放電電極組立体を有する放電装置とを備える。すなわち、装置は、メモリと、メモリ中に格納され、制御装置によって実行されると、歯列矯正器具のブラケット内のブラケット溝の仮想寸法表示を記述した放電装置制御命令を受信する動作を制御装置に実行させる命令を含むデータ通信プログラム製品と、やはりメモリ中に格納され、制御装置によって実行されると、放電装置制御命令に応答して放電装置制御命令を保持する制御信号を導出する動作を制御装置に実行させる制御プログラム製品とを有する制御装置と、電極を有し、制御信号に応答して電極と放電接触するよう用にブラケットを位置決めし、アーチワイヤの関連する寸法と実質上一致するように導出した所定の放電切り込みパターンにしたがってブラケット溝を形成し、アーチワイヤとの精密な境界面を形成するようになった少なくとも1つの駆動部を有する放電電極組立体とを備える。
本発明に係る歯列矯正器具を製造する方法は、歯列矯正器具のブラケット内のブラケット溝の仮想寸法表示から、ブラケット溝の周囲に沿って延び、アーチワイヤの関連する寸法に実質上一致してアーチワイヤとの精密な境界面を形成するように構成された放電切り込みパターンを仕上げる動作を記述した装置制御命令を保持する制御信号を導出するステップと、制御信号に応答して放電切り込みパターンを仕上げ、ブラケット溝を形成するステップとを備える。好適には、放電切り込みパターンは、事前に選択したアーチワイヤの関連する寸法に実質上一致するようにカスタマイズする。
放電切り込みパターンを仕上げる前に、ブラケットはランナに接続されていてもよく、放電切り込みパターンを仕上げるステップは、ブラケットをランナから切り離し、ブラケット溝を形成する時ブラケットをランナから実質上同時に分離するステップを含む。
放電切り込みパターンを仕上げる前に、ブラケットはモールドツリーに接続されたランナに接続されていてもよく、放電切り込みパターンを仕上げるステップは、ブラケットをモールドツリーから切り離すステップを含んでもよい。
ブラケット溝が開放表面端と、閉鎖基部端と、それらの間に延びる2つの間隔の空いた側面とを含む時、放電切り込みパターンを仕上げるステップはさらに、ブラケット溝の基部端に隣接する間隔の空いた側面の一方からブラケット内に延びる横方向延長部を形成してブラケット溝のアンダーカットを画定するステップを含んでもよい。
ブラケット溝が開放表面端と、閉鎖基部端と、それらの間に間隔を空けて延びブラケット溝幅を画定する2つの側面を含む時、放電切り込みパターンを仕上げるステップはさらに、ブラケット溝の基部端に隣接する間隔の空いた側面の一方からブラケット内に延びる横方向延長部を形成してブラケット溝幅を越えるアンダーカット幅を有するブラケット溝のアンダーカットを画定するステップを含んでもよい。
ブラケットがブラケットウイングを含む時、放電切り込みパターンを仕上げるステップはさらに、ブラケットウイングの溝側表面にそって切り込みパターンの一部を延長しブラケットウイングの溝側表面を形成するステップを含んでもよい。
ブラケット溝が開放表面端と、閉鎖基部端と、それらの間に延びる2つの側面とを含む時、放電切り込みパターンを仕上げるステップはさらに、少なくとも1つの側面に対して実質上横方向のブラケットの外側表面の部分に沿って切り込みパターンの開始部分を延長するステップを含んでもよい。さらに、放電切り込みパターンを仕上げるステップは、2つの間隔の空いた側面がブラケット溝基部から収束して延びるように、1つの側面とブラケット溝基部との間に鋭角を形成するステップを含んでもよい。
ブラケット溝がブラケットチューブである時、放電切り込みパターンは第1の切り込みパターンでもよく、第1の放電切り込みパターンを仕上げる前に、ブラケットはランナに接続されており、方法はさらに、制御信号に応答して第2の放電切り込みパターンを仕上げてブラケットをランナから分離するステップを備える。
好適には、アーチワイヤはカスタマイズされるものであって、方法はさらに、ブラケット溝内に配置されるようになったカスタマイズされたアーチワイヤを形成し、少なくとも1つの寸法で約20ミクロン以下の遊びまたは公差を提供するブラケット溝とアーチワイヤとの境界面を形成するステップを備える。
本発明の実施形態に係る歯列矯正器具を製造するシステムの概略構成図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具を製造する処理フローの概略図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具の斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具のブラケットの斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具のブラケットの斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具のブラケットのブラケット溝の斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具のブラケットのブラケット溝の斜視図である。 本発明の実施形態に係る鋳型形成装置の斜視図である。 本発明の実施形態に係る鋳型ツリーの斜視図である。 本発明の実施形態に係る放電加工機の斜視図である。 本発明の実施形態に係る放電加工機の斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具を製造する方法のフロー図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具を製造する方法のフロー図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具のブラケットの斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具の成形装置および成形されたブラケットの一部の斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具の成形装置および成形されたブラケットの一部の斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具の成形装置および成形されたブラケットの一部の斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具の成形装置および成形されたブラケットの一部の斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具の成形装置および成形されたブラケットの一部の斜視図である。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具を製造する方法のフロー図である。 本発明の実施形態に係るブラケット溝切り込みパターンに重ねた歯列矯正器具のブラケットの斜視図である。 本発明の実施形態に係るブラケット溝切り込みパターンに重ねた歯列矯正器具のブラケットの概略図である。 本発明の実施形態に係る図22に例示された放電加工切り込みパターンを実行するために提供されるASCIIフォーマットの一連の数値コードである。 本発明の実施形態に係る歯列矯正器具を製造する方法のブロックフロー図である。 本発明の実施形態に係るブラケット溝切り込みパターンに重ねた歯列矯正器具のブラケットの斜視図である。 本発明の実施形態に係るブラケット溝切り込みパターンに重ねた歯列矯正器具のブラケットの概略図である。 本発明の実施形態に係る、図26に例示した放電加工切り込みパターンを実行するために提供されるASCIIフォーマットの一連の数値コードである。

Claims (27)

  1. アーチワイヤと、各々歯に接合する表面とブラケット溝とを有する複数のブラケットとを有する歯列矯正器具を製造する装置であって、前記装置が、前記歯列矯正器具の仮想寸法表示を定義するデータから数値制御命令データを生成するようになっているコンピュータを備え、
    電極を含む放電電極組立体と、前記ブラケット溝を整形するため各ブラケット本体を前記電極と放電接触するように配置するようになっている少なくとも1つの駆動部とを有する放電加工装置を備えることと、
    該放電加工機が前記数値制御命令データを受信する手段を有することを特徴とする装置。
  2. 前記コンピュータが、3次元患者歯列データを受信するようになっている関連するメモリを有し、少なくとも部分的に前記患者歯列データから導出される歯列矯正器具のカスタマイズされた仮想寸法表示を定義するデータを生成するようになっていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
  3. 前記駆動部が、前記ブラケット本体に接続された固定部を受け入れる受け入れ部を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の装置。
  4. ブラケット形成材料を受け入れるように配置され、各ブラケット本体を形成するようになっている鋳型と、前記ブラケット形成材料を前記鋳型に計量分配するように配置された計量分配装置であって、前記鋳型が各ブラケットの輪郭に適用され、前記ブラケット形成材料によって前記鋳型を充填するランナの輪郭を定義するキャビティを有し、各ランナが固定部を備える計量分配装置とを含む成形装置を備えることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の装置。
  5. 前記駆動部が、各ブラケットを前記電極と放電接触するように配置するようになっており、前記ブラケット溝を整形する一方で前記ブラケットを固定部から同時に分離することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の装置。
  6. 前記放電加工機を制御する前記コンピュータが、メモリと、前記メモリ中に格納され、格納された数値制御命令データに応答して、前記放電加工機および/または前記駆動部を制御する数値制御命令データ信号を生成するための命令を含むデータ通信プログラムとを備えることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の装置置。
  7. 前記数値制御命令データ信号が、前記放電加工機を制御して、前記ブラケット溝の周囲に沿って延びるパターンを切り込むためのデータを含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の装置。
  8. 前記ブラケット溝が開放表面端と、閉鎖基部端と、それらの間に延びる2つの間隔の空いた側面とを含み、前記放電電極組立体が、前記側面の少なくとも一方に対して実質上横方向の前記ブラケットの外側表面の一部を前記電極と放電接触するように配置するようになっていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 前記ブラケットが溝側表面を有するブラケットウイングを含み、前記駆動部が、前記電極と放電接触する前記ブラケットウイングの前記溝側表面に沿って放電接触するように各ブラケットを配置するようになっていることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の装置。
  10. 前記電極がワイヤ放電電極を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
  11. 前記電極が型彫り放電電極を含むことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の装置。
  12. 2つの間隔の空いた側面および基部の少なくとも1つでの前記ブラケット溝が、少なくとも1つの寸法で最大30μmの公差の実質上平面の表面を有することを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の装置。
  13. 前記ブラケット溝がチューブであることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の装置。
  14. アーチワイヤと、各々歯に接合する表面とブラケット溝とを有する複数のブラケットとを有する歯列矯正器具を製造する方法であって、前記方法が、
    コンピュータによって、前記歯列矯正器具の仮想寸法表示を定義するデータから数値制御命令データ信号を生成するステップを備え、
    電極を含む放電電極組立体を備える放電加工機を使用して、放電加工によって前記ブラケット溝を整形するステップと、
    少なくとも1つの駆動部によって各ブラケット本体を前記電極と放電接触するように配置するステップを含むことと、
    その際前記放電加工機が前記数値制御命令データ信号によって制御されることとを特徴とする方法。
  15. 前記コンピュータが3次元患者歯列データを備えており、前記歯列矯正器具の前記仮想寸法表示が、前記3次元患者歯列データにしたがって前記コンピュータによって生成されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
  16. 固定具を備える前記ブラケット本体を製造するステップを備え、その際前記固定部が前記駆動部の受け入れ部の中に配置され、前記ブラケット本体を加工のため前記放電加工機に向かって方向付けることを特徴とする、請求項14または15に記載の方法。
  17. ブラケットを製造するステップが、各々前記固定部を備えるランナに取り付けられたブラケットを形成するようになっている鋳型内でブラケットを成形するステップによることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
  18. 前記処理が、放電加工によって前記固定部を前記ブラケットから分離するステップを備えることを特徴とする、請求項14〜17のいずれか一項に記載の方法。
  19. 放電加工によって前記ブラケット溝を形成する前記ステップが、前記固定部を前記ブラケットから分離するステップと同時であることを特徴とする、請求項18に記載の方法。
  20. 前記溝が、放電加工によって、開放表面端と、閉鎖表面端と、それらの間に延びる2つの間隔の空いた側面とを含むように加工され、それらの少なくとも1つが、前記ブラケット溝の前記基部に隣接する前記間隔の空いた側面の一方から前記ブラケット本体内に延びて少なくとも1つのブラケット溝のアンダーカットを生じることを特徴とする、請求項14〜19のいずれか一項に記載の方法。
  21. 前記ブラケット溝のアンダーカットが、前記ブラケット溝の幅を越える幅を備えることを特徴とする、請求項20に記載の方法。
  22. 前記ブラケットが、溝側表面を有するブラケットウイングを備えるように鋳型内で形成され、その際前記駆動部が各ブラケットを、前記電極と放電接触する前記ブラケットウイングの前記溝側表面に沿って放電接触するように配置することを特徴とする、請求項14〜21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記ブラケット溝がブラケット溝基部と、少なくとも2つの間隔の空いた側面とを有し、その際前記放電加工が、前記側面が収束するようにそれらの間に鋭角を生じるように前記側面を形成することを特徴とする、請求項14〜22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記ブラケット溝がブラケットチューブであることを特徴とする、請求項14〜23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記放電加工がワイヤ放電電極を使用することを特徴とする、請求項14〜24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記放電加工が型彫り放電電極を使用することを特徴とする、請求項14〜24のいずれか一項に記載の方法。
  27. 前記放電加工が、前記ブラケット溝の2つの間隔の空いた側面とその基部との少なくとも1つで、30μm未満の公差の表面を生じることを特徴とする、請求項14〜26のいずれか一項に記載の方法。
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