JP2009524419A - Lna修飾したホスホロチオール化オリゴヌクレオチド - Google Patents

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Abstract

本発明は、5'ロックト核酸、3'RNAまたはRNAアナログに結合したホスホロチオエートインターヌクレオシド結合からなるジヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドを提供する。このジヌクレオチドは、該オリゴヌクレオチドの相補的核酸標的へのハイブリダイゼーションの強度を低減させる。一本鎖オリゴヌクレオチドおよび二本鎖siRNA複合体の両者において、およびマイクロRNAミミック、とりわけLNAの使用が過度に強いハイブリダイゼーション特性という結果となるオリゴヌクレオチドにおいて、ハイブリダイゼーション特性をモデュレートするために修飾を用いることができる。

Description

本発明は、5'ロックト核酸(5'locked nucleic acid;LNA)、3'RNAまたはRNAアナログに結合したホスホロチオエートインターヌクレオシド結合からなるジヌクレオチドを含むオリゴヌクレオチドを提供する。このジヌクレオチドは、該オリゴヌクレオチドの相補的核酸標的へのハイブリダイゼーションの強度を低減させる。一本鎖オリゴヌクレオチドおよび二本鎖siRNA複合体の両者において、およびマイクロRNAミミック、とりわけLNAの使用が過度に強いハイブリダイゼーション特性という結果となるオリゴヌクレオチドにおいて、ハイブリダイゼーション特性をモデュレートするために修飾を用いることができる。
LNAは、ヌクレアーゼ分解からオリゴヌクレオチドを保護する並はずれた能力を有しており、同時にその相補的標的へのアフィニティーを増大させる。これらは通常、核酸ベースの遺伝子抑制法(gene-silencing techniques)にとって非常に望ましい特性である。
RNA干渉(RNAi)などの遺伝子抑制機構は、機能するためにRNA様構造を必要とする。RNAi細胞機構はLNAを認識し、そのようにしてLNAベースのオリゴヌクレオチドが用いられてRNAiまたは類似の機構を介して標的分子をダウンレギュレーションすることが示されている。
RNAiにおけるエフェクターは、small interfering RNA(siRNA)、すなわち短い(21-23ヌクレオチド)二本鎖RNAオリゴヌクレオチドである。siRNAの遺伝子抑制能はインビトロで確認されている。しかしながら、治療の場面では、これら分子は従来の一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチドほどには有用であることが未だ確認されていない。このことの一つの理由は、一般に取り込み(uptake)であると考えられている、すなわち、siRNAは二本鎖であり(すなわち、二本鎖RNA)、一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチドの少なくとも2倍の分子量を有する。上昇したサイズは、高合成コストを惹き起こす。それゆえ、RNAi機構を利用できる一本鎖オリゴヌクレオチドが理想的である(一本鎖RNAi)。
一本鎖RNAオリゴヌクレオチドがRNAiを行うことができることは示されているが、極めて低効率においてである。このことは、一本鎖RNAの極めて不安定な性質、それゆえ完全なRNA鎖が反応し、エフェクタータンパク質複合体(RNA induced silencing complex:RISC)中に取り込まれることができないせいであると提唱されてきた。
LNAは、ヌクレアーゼ耐性を高めるために用いることができる。しかしながら、RNAの極めて不安定な性質のため、ヌクレアーゼ保護のためには相当高い負荷量のLNAが必要である。すでに記載したように、高い負荷量のLNAはまた、高いアフィニティー(融解温度Tmとして測定される)をもたらし、このことが今度は、2つの鎖(二本鎖RNAi)の分離、および/または標的鎖の放出(一本鎖RNAiにおける場合など)を妨害することによると考えられる、RNAi遺伝子抑制動力学を低減させうる(おそらく、二本鎖RNAの場合は巻き戻し動力学の低減、および一本鎖および二本鎖RNAの両者の場合は標的の放出の低減)。
一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチドにおけるLNAの使用は非常に有益であり、非常に改善されたハイブリダイゼーション動力学、高められたヌクレアーゼ耐性をもたらす。しかしながら、使用することのできるLNA単位の数は、幾つかの状況下では限られている、というのは、標的分子へのアフィニティーが過度となり、このことが最適でない(sub-optimal)薬理学的プロフィールという結果となるからである。
本発明は、ヌクレアーゼ耐性を保持しながら過度のアフィニティーをモデュレートするのに用いることのできる、LNAとホスホロチオール化(phosphorythiolated)ジエステル結合との新規な組み合わせを提供するものであり、従来のアンチセンス療法と同様、RNAiおよび同様の機構のための最適で低コストの一本鎖オリゴヌクレオチドを創成するものである。
二本鎖siRNAの場合は、本発明の組み合わせは、最大の遺伝子抑制のための最適Tmを有するヌクレアーゼ耐性siRNA(LNA修飾siRNA)を生成するのに用いることができる。
ホスホロチオール化(Phosphorothiolation)は、薬動力学的特性には有益であるが、ヌクレアーゼ耐性には殆ど貢献せず、アフィニティーには全く貢献しない。RNAi遺伝子抑制のためには、アフィニティーを増大および低減するため、LNAをある種の仕方でホスホロチオエートと組み合わせることができる。
本発明は、配列:5'LNA-PS-XNA3'(式中、XNAはRNAヌクレオチドかまたはRNAヌクレオチドアナログ;LNAはロックト核酸(LNAヌクレオ塩基);およびPSはホスホロチオエートインターヌクレオシド結合O P(O,S)-O-である)で示される少なくとも1のジヌクレオチドを有する混合配列オリゴヌクレオチドを提供する。
本発明は、本発明による少なくとも1の混合配列オリゴヌクレオチドを含む、二本鎖オリゴヌクレオチドを提供する。
さらなる態様において、本発明は、12〜25のヌクレオチド(ヌクレオ塩基)を含み、少なくとも1のRNAモノマー、少なくとも1のLNAモノマーおよび少なくとも1のホスホロチオエート結合を有する混合配列オリゴヌクレオチドに関する。
好ましい態様において、混合配列オリゴヌクレオチドは12〜25ヌクレオ塩基からなる。
本発明は、LNA/RNAオリゴヌクレオチドにおけるLNAへの3'結合がTmをモデュレートするとの非常に驚くべき観察に基づいている。詳細には、配列5'LNA-PS-XNA3'のジヌクレオチドにおいて、LNAの3'位におけるホスホロチオール化(P=S)はTmを低減させ、一方、LNAの3'のホスホジエステルはTmを増大させる(表1参照)。配列5'LNA-PS-XNA3'のジヌクレオチドの使用は、LNA-XNA結合がホスホジエステル(P=O)結合である等価なオリゴヌクレオチドに比べてTmを約10℃まで低減しうる。
表1:LNAモノマー
Figure 2009524419
一つの側面において、本発明は、12〜25のヌクレオチドを含み、4〜24のRNA単位、1-8のLNA単位および少なくとも1のホスホロチオエート結合を有する混合配列オリゴヌクレオチドに関する。
他の側面において、本発明は、17〜22のヌクレオチドを含み、11〜20のRNA単位、2〜6のLNA単位および少なくとも1のホスホロチオエート結合を有する混合配列オリゴヌクレオチドに関する。
本発明の一つの態様において、混合配列オリゴヌクレオチドは、マイクロRNA配列またはマイクロRNAミミックである。miRBase (http://microrna.sanger.ac.uk/)は、多数の同定されたマイクロRNAを提供する。適切には、本発明によるオリゴヌクレオチドは、例えば、マイクロRNAが存在しないかまたは濃度が低い場合などに特定のマイクロRNA配列の細胞含量を増大させるのに用いることのできるmiRNAミミックであってよい。それゆえ、そのようなmiRNAミミックは、特定のmiRNAの低減したレベルまたは欠如を特徴とする疾患において用いることができる。
一つの態様において、本発明は、各鎖に15〜25のヌクレオチドを含み、少なくとも1のRNAヌクレオチド、少なくとも1のLNAヌクレオチド、少なくとも1のホスホロチオエートインターヌクレオシド結合を有する二本鎖オリゴヌクレオチド(または修飾siRNA分子)に関する。
一つの態様において、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、該二本鎖の融解温度(Tm)が、RNAのみからなる対応二本鎖オリゴヌクレオチドのTmと比較したときに、±10℃を超えない(すなわち、+10〜-10℃の範囲内)ことを特徴とする。
一つの態様において、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、該二本鎖の融解温度(Tm)が、RNAのみからなる対応二本鎖オリゴヌクレオチドのTmと比較したときに、±7℃を超えない(すなわち、+7〜-7℃の範囲内)ことを特徴とする。
一つの態様において、二本鎖オリゴヌクレオチドは、RNAのみからなる対応二本鎖オリゴヌクレオチドのTmと比較したときに、±1℃、±2℃、±3℃、±4℃、±5℃、±6℃を超えないTmを有していてよい。
一つの態様において、二本鎖オリゴヌクレオチドは、RNAのみからなる対応二本鎖オリゴヌクレオチドのTmと比較したときに、+1℃、+2℃、+3℃、+4℃、+5℃、+6℃を超えないTmを有していてよい。
一つの態様において、混合配列オリゴヌクレオチドは、RNAのみからなる対応混合配列オリゴヌクレオチドと相補的RNA分子との間の二本鎖のTmと比較したときに、-1℃、-2℃、-3℃、-4℃、-5℃または-6℃を超えない(すなわち、-6℃よりも低いTmを有しない)、相補的RNA分子(ホスフェート結合)との二本鎖におけるTmを有していてよい。
一つの態様において、混合配列オリゴヌクレオチドは、RNAのみからなる対応混合配列オリゴヌクレオチドと相補的RNA分子との間の二本鎖のTmと比較したときに、±7℃を超えない(すなわち、+7〜-7℃の範囲内)、相補的RNA分子との二本鎖におけるTmを有していてよい。
一つの態様において、混合配列オリゴヌクレオチドは、RNAのみからなる対応混合配列オリゴヌクレオチドと相補的RNA分子との間の二本鎖のTmと比較したときに、±1℃、±2℃、±3℃、±4℃、±5℃、±6℃を超えない、相補的RNA分子との二本鎖におけるTmを有していてよい。
一つの態様において、混合配列オリゴヌクレオチドは、RNAのみからなる対応混合配列オリゴヌクレオチドと相補的RNA分子との間の二本鎖のTmと比較したときに、+1℃、+2℃、+3℃、+4℃、+5℃、+6℃を超えない、相補的RNA分子との二本鎖におけるTmを有していてよい。
一つの態様において、混合配列オリゴヌクレオチドは、RNAのみからなる対応混合配列オリゴヌクレオチドと相補的RNA分子との間の二本鎖のTmと比較したときに、-1℃、-2℃、-3℃、-4℃、-5℃または-6℃を超えない(すなわち、-6℃よりも低いTmを有しない)、相補的RNA分子との二本鎖におけるTmを有していてよい。
実施例2は、オリゴヌクレオチド二本鎖のTmの測定に適したアッセイを提供する。別法として、Tmは、10mMリン酸ナトリウム/100mM NaCl/0.1nM EDTA, pH7.0中のオリゴヌクレオチドの3μM溶液を用い、これを10mMリン酸ナトリウム/100mM NaCl/0.1nM EDTA, pH7.0中の3μMの濃度の相補鎖DNAまたはRNAオリゴヌクレオチドと90℃で1分間混合し、静置して室温まで冷却することによっても決定できる。ついで、25〜95℃の範囲で1℃/分の加熱速度にて260nmでの吸光度を測定することにより、二本鎖の融解曲線を決定する。Tmは、融解曲線の第1導関数(first derivative)の最大値として測定する。
Tmはハイブリダイゼーションの測定手段であり、それゆえ、Tmの低下はハイブリダイゼーションの低下と等価である。
一つの態様において、混合配列オリゴヌクレオチドと相補的RNA分子との間の二本鎖または二本鎖オリゴヌクレオチドのTmは、(約)90℃を超えない、例えば、(約)85℃を超えない、例えば、(約)80℃を超えない、例えば、(約)75℃を超えない、例えば、(約)70℃を超えない。
一つの態様において、例えば本発明によるオリゴヌクレオチドがRNAiを媒介する場合、混合配列オリゴヌクレオチドと相補的RNA分子との間の二本鎖または二本鎖オリゴヌクレオチドのTmは、等価な非修飾RNAオリゴヌクレオチドのTmとおよそ同じであるのが望ましい。
一つの態様において、本発明による二本鎖オリゴヌクレオチドにおける各鎖は、17〜22ヌクレオチドまたは19〜21ヌクレオチドである。
さらに他の側面において、本発明は、本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチド(例えば、修飾siRNA)および薬理学的に許容しうる希釈剤、担体またはアジュバントを含む医薬組成物に関する。
さらなる側面において、本発明は、医薬として使用するための、本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチド(例えば、修飾siRNA)に関する。
さらなる側面において、本発明は、癌、感染疾患または炎症性疾患の治療用医薬を製造するための、本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチド(例えば、修飾siRNA)の使用に関する。
さらなる側面において、本発明は、癌、感染疾患、代謝性疾患または炎症性疾患の治療方法であって、本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチド(例えば、修飾siRNA)または本発明による医薬組成物をそれを必要とする患者に投与することを含む方法に関する。
定義
本明細書において「siRNA」または「small interfering RNA」とは、長さが約12〜約35ヌクレオチドの二本鎖RNA分子をいい、タンパク質発現を特異的に妨害するその能力によって名付けられたものである。
「修飾siRNA」なる語は、siRNA分子中のリボヌクレオチドの少なくとも1つが、そのリボース単位において、その窒素塩基において、そのインターヌクレオシド結合基において、またはそれらの組み合わせにおいて修飾されていることを意味する。
ヌクレオ塩基なる語は、ヌクレオチドおよびヌクレオチドアナログの両者を包含する集合的な語として用いられる。ヌクレオ塩基配列は、少なくとも2つのヌクレオチドおよびヌクレオチドアナログを含む配列である。一つの態様において、ヌクレオ塩基は例えばDNA単位のようにヌクレオチドのみからなっていてよく、別の態様において、ヌクレオ塩基は例えばLNA単位のようにヌクレオチドアナログのみからなっていてよい。
本明細書において、「ヌクレオチド」なる語は、その1番目炭素原子により窒素原子含有塩基、例えば、アデニン(A)、シトシン(C)、チミン(T)、グアニン(G)またはウラシル(U)に結合し、その5番目の炭素原子によりインターヌクレオシド結合基(以下で定義するように)または末端基(以下で定義するように)に結合した2-デオキシリボース(DNA)モノマーまたはリボース(RNA)モノマー単位を意味する。
従って、本明細書において使用するときに、「RNAヌクレオチド」または「リボヌクレオチド」なる語は、その1番目炭素原子によりA、C、GおよびUよりなる群から選ばれた窒素原子含有塩基に結合し、その5番目の炭素原子によりホスフェート基または末端基に結合したリボース単位を含むRNAモノマーを包含する。
同様に、「DNAヌクレオチド」または「2−デオキシリボヌクレオチド」なる語は、その1番目炭素原子によりA、C、TおよびGよりなる群から選ばれた窒素原子含有塩基に結合し、その5番目の炭素原子によりホスフェート基または末端基に結合した2−デオキシリボース単位を含むDNAモノマーを包含する。
本明細書において使用するときに、「修飾RNAヌクレオチド」または「修飾リボヌクレオチド」なる語は、当該RNAヌクレオチドが、その窒素塩基において、そのインターヌクレオシド結合基において、またはそれらの組み合わせにおいて修飾されていることを意味する。従って、「修飾RNAヌクレオチド」は、リボースとは異なる糖残基、例えば、2'-OH基が修飾されたリボースを含んでいる。別の態様として、またはそのリボース単位で修飾されることに加えて、「修飾RNAヌクレオチド」は、A、C、GおよびUとは異なる窒素原子含有塩基(「非RNAヌクレオ塩基」)、例えば、TまたはMeCなどを含んでいてよい。最後に、「修飾RNAヌクレオチド」は、ホスフェート(-O-P(O)2-O-)とは異なるインターヌクレオシド結合基、例えば、-O-P(O,S)-O-を含んでいてよい。
本明細書において「RNAヌクレオチドアナログ」なる語は、相補的RNAヌクレオチドと二本鎖を形成したときにRNA様のコンホメーション(例えば、A-形)を形成する、LNA以外のあらゆるヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログをいう。適切には、RNAヌクレオチドアナログは、水素原子以外の2'置換基を有するヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログであってよい。
「DNAヌクレオチド」なる語は、以下の窒素原子含有塩基を奉還する:A、C、TおよびG。
「RNAヌクレオチド」なる語は、以下の窒素原子含有塩基を奉還する:A、C、UおよびG。
本明細書において「非RNAヌクレオ塩基」は、A、C、GおよびUとは異なる窒素原子含有塩基、例えば、プリン(AおよびGとは異なる)およびピリミジン(CおよびUとは異なる)を包含する。
本明細書において、「ヌクレオ塩基」なる語は、DNAヌクレオ塩基、RNAヌクレオ塩基および非RNAヌクレオ塩基を含む。
本明細書において、「リボースとは異なる糖残基」とは、リボースとは異なる化学構造を有するペントースをいう。リボースとは異なる糖残基の具体例としては、2'-OH基が修飾されたリボースモノマーが挙げられる。
本明細書において使用する場合に、「ロックト核酸モノマー」、「ロックト核酸残基」、「LNAモノマー」または「LNA残基」とは、二環式ヌクレオチドアナログをいう。LNAモノマーは、とりわけ、WO99/14226, WO00/56746, WO00/56748, WO01/25248, WO02/28875, WO03/006475およびWO03/095467に記載されている。LNAモノマーはまた、その化学式に冠して定義することもできる。好ましいLNAモノマーはPCT/DK2006/000512に記載されている(参照のため本明細書に引用する)。それゆえ、本明細書において使用する「LNAモノマー」は、以下のスキーム1に示す化学構造を有する:
Figure 2009524419
(式中、XおよびYは、独立に、基-O-, -S-, -N(H)-, N(R)-, -CH2-または-CH-(二重結合の一部である場合), -CH2-O-, -CH2-S-, -CH2-N(H)-, -CH2-N(R)-, -CH2-CH2-または-CH2-CH-(二重結合の一部である場合), -CH=CH-、ここで、Rは水素原子およびC1-4-アルキルから選ばれる;ZおよびZ*は、独立に、インターヌクレオチド結合、末端基または保護基から選ばれる;Bは、天然または非天然のヌクレオ塩基を構成する;および非対称基はいずれの方向であってもよい)。
一つの態様において、Xは、O, SおよびNRH(ここで、RHはHまたはアルキル、例えば、C1-4-アルキル)よりなる群から選ばれ;Yは、(-CH2)r(ここで、rは1-4の整数)であり;ZおよびZ*は、独立に、存在しないか、インターヌクレオシド結合基、末端基および保護基よりなる群から選ばれ;およびBは、ヌクレオ塩基である。
「インターヌクレオシド結合基」は、2つのヌクレオシド、2つのLNAモノマー、ヌクレオシドとLNAモノマーとを共有結合することのできる基を意味することを意図している。具体的なおよび好ましい例としては、ホスフェート基およびホスホロチオエート基が挙げられる。
「核酸」は、2またはそれ以上のヌクレオチドの共有結合によって形成される分子として定義される。「核酸」および「ポリヌクレオチド」の語は互いに同義で用いられる。本明細書において使用する場合、「核酸」または「ポリヌクレオチド」は典型的に35を超えるヌクレオチドを含む。
「オリゴヌクレオチド」とは、本発明の文脈において、RNA、DNAおよび/またはLNAモノマー並びにその変異体およびアナログのオリゴマー(オリゴとも呼ばれる)をいう。本明細書において使用する場合、「オリゴヌクレオチド」は典型的に2〜35のヌクレオチド、とりわけ12〜35のヌクレオチドを含む。
「単位」、「残基」および「モノマー」の語は、本明細書において互いに同義で用いられる。
「少なくとも1つ」なる語は、1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17等々の1よりも大きいかまたは1に等しい整数を含む。
ヌクレオチド、活性剤、LNAモノマーなどについて使用する「a」および「an」なる語は、1またはそれ以上を意図するものである。とりわけ、「・・・よりなる群から選ばれた成員(ヌクレオチド、活性剤、LNAモノマーなど)」なる表現は、言及した成員の1またはそれ以上が選択されてよいことを意図するものである。それゆえ、「A、BおよびCよりなる群から選ばれた成員」などの表現は、A、BおよびCの全ての組み合わせ、すなわち、A、B、C、A+B、A+C、B+CおよびA+B+Cを包含することを意図するものである。
「チオ-LNA」は、スキーム1においてXまたはYの少なくとも1つがSまたは-CH2-S-から選ばれるロックトヌクレオ塩基を含む。チオ-LNAは、ベータ-D-配置およびアルファ-L-配置の両者であってよい。一つの態様において、式1中のXはSである。一般に、ベータ-D形のチオ-LNAが好ましい。ベータ-D形のチオ-LNAは、スキーム3において化合物2Cとして示してある。
「アミノ-LNA」は、スキーム1においてXまたはYの少なくとも1つが-N(H)-, -N(R)-, -CH2-N(H)-, -CH2-N(R)-(式中、Rは水素原子およびC1-4-アルキルから選ばれる)であるロックトヌクレオ塩基を含む。一つノ態様において、「アミノ-LNA」は、スキーム1においてXがNHまたはNRH(ここで、RHは水素原子またはC1-4-アルキル)であるロックトヌクレオチドをいう。アミノ-LNAは、ベータ-D-形およびアルファ-L-形の両者であってよい。一般に、ベータ-D形のアミノ-LNAが好ましい。ベータ-D形のアミノ-LNAは、スキーム2において化合物2Dとして示してある。
「オキシ-LNA」は、スキーム2においてXまたはYの少なくとも1つが-O-または-CH2-O-であるロックトヌクレオ塩基を含む。オキシ-LNAは、ベータ-D-配置およびアルファ-L-配置の両者であってよい。一つの態様において、スキーム1におけるXはOである。オキシ-LNAは、ベータ-D-形およびアルファ-L-形の両者であってよい。一般に、ベータ-D形のオキシ-LNAが好ましい。ベータ-D形およびアルファ-L-形を、スキーム3および4においてそれぞれ化合物2Aおよび2Bとして示してある。
「エナ-LNA(ena-LNA)」は、スキーム1においてYが-CH2-O-(ここで、-CH2-O-の酸素原子は、ヌクレオ塩基Bの2'-位に結合している)であるロックトヌクレオチドを含む。
本明細書において、「mRNA」は、標的遺伝子の現在知られているmRNA転写物、および同定されるべきさらなる転写物を意味する。
本明細書において、「標的核酸」は、アンチセンス鎖によって導かれた、モデュレーション、標的開裂、立体障害(標的RNAの量を低減および/または翻訳を抑制する)を受けるいかなるRNAをも包含する。標的RNAは、例えば、ゲノムRNA、ゲノムウイルスRNA、mRNAまたはプレmRNA、またはmiRNAまたはプレmiRNAであってよい。
本明細書において、「標的特異的核酸修飾」なる語は、標的核酸に対するあらゆる修飾を意味する。
本明細書において、「遺伝子」なる語は、エクソン、イントロン、非コード5'および3'領域および調節配列を含む遺伝子および現在知られているその変異体および解明しうるさらなる変異体を意味する。一つの態様において、「遺伝子」なる語はまた、miRNAまたはプレmiRNAをも含む。
本明細書において、「モデュレーション」なる語は、遺伝子の発現の増大(刺激)かまたは低減(抑制)のいずれか、または遺伝子産物の量の増大または低減、例えば、存在しないまたは低減したマイクロRNAのマイクロRNAミミックの形態のものとの置換を意味する。本発明においては、抑制は遺伝子発現のモデュレーションの好ましい形態であり、mRNAまたはmiRNAは好ましい標的である。
本明細書において、siRNAまたはsiRNA化合物を特定の標的核酸に「ターゲティング」するとは、siRNAまたはsiRNAオリゴヌクレオチドを、siRNAまたはsiRNA化合物が標的に結合し、その機能をモデュレートしうるような仕方で細胞、動物またはヒトに提供することを意味する。
本明細書において「ハイブリダイゼーション」は、相補的なヌクレオシドまたはヌクレオチド塩基間の水素結合(ワトソン−クリック結合、フーグスティーン結合、逆フーグスティーン結合などであってよい)を意味する。DNAで一般に見出される4つのヌクレオ塩基は、G、A、TおよびCであり、このうちGはCと、AはTと対を形成する。RNAでは、Tはウラシル(U)で置き換えられており、これはAと対を形成する。標準二本鎖形成に参画するヌクレオ塩基中の化学基はワトソン−クリックの外観を構成する。フーグスティーンは、数年後に、プリンヌクレオ塩基(GおよびA)がワトソン−クリックの外観に加えてフーグスティーンの外観を有し、二本鎖の外側から認識することができること、および水素結合によりピリミジンオリゴヌクレオチドに結合するのに用いることができ、それによって三本鎖らせん構造を形成することを示した。
本発明との関連において、「相補的」とは、2つの核酸配列(オリゴヌクレオチドなど)が互いの間で正確な塩基対を形成する能力をいう。たとえば、オリゴヌクレオチドのある位置でのヌクレオチドがDNAまたはRNA分子の対応位置でのヌクレオチドと水素結合を形成することができるなら、該オリゴヌクレオチドと該DNAまたはRNAとはその位置で互いに相補的であると考えられる。DNAまたはRNA鎖は、オリゴヌクレオチド中の十分な数のヌクレオチドが標的DNAまたはRNA中の対応ヌクレオチドと水素結合を形成して安定な二本鎖の形成を可能にすることができるときに、互いに相補的であると考えられる。インビトロまたはインビボで安定であるためには、siRNAまたはsiRNA化合物の配列はその標的核酸に100%相補的である必要はない。それゆえ、「相補的」および「特異的にハイブリダイズしうる」なる語は、siRNAまたはsiRNA化合物が標的分子に十分強力かつ特異的に結合して、非標的mRNAの機能には影響を及ぼすことなく、標的の正常な機能に対して所望の妨害をもたらすことを意味する。
本発明との関連において、「コンジュゲート」なる語は、本明細書に記載する化合物が1またはそれ以上の非ヌクレオチドまたは非ポリヌクレオチド残基に共有結合することによって生成する不均一分子を示すことを意図している。非ヌクレオチドまたは非ポリヌクレオチドの例としては、タンパク質、脂質鎖、糖残基、糖タンパク質、ポリマー、またはそれらの組み合わせなどの巨大分子が挙げられる。典型的に、タンパク質は標的タンパク質に対する抗体であってよい。典型的なポリマーは、ポリエチレングリコールである。
本発明との関連において、「C1-6アルキル」なる語は、直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素鎖を意味することを意図しており、ここで最も長い鎖は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチルおよびヘキシルなど、1〜6の炭素原子を有する。分枝鎖は、いずれかの炭素原子において炭化水素鎖で置換されたC1-6アルキルを意味することを意図している。
本発明との関連において、「C1-4アルキル」なる語は、直鎖または分枝鎖の飽和炭化水素鎖を意味することを意図しており、ここで最も長い鎖は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec-ブチルおよびtert-ブチルなど、1〜4の炭素原子を有する。分枝鎖は、いずれかの炭素原子において炭化水素鎖で置換されたC1-4アルキルを意味することを意図している。
本明細書において、「C1-6アルコキシ」なる語は、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ネオペントキシおよびヘキソキシなど、C1-6アルキル−オキシを意味することを意図している。
本発明との関連において、「C2-6アルケニル」なる語は、2〜6の炭素原子を有し、1または2の二重結合を有する、直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖を意味することを意図している。C2-6アルケニル基の具体例としては、アリル、ホモ−アリル、ビニル、ブテニル、ブタジエニル、ペンテニル、ペンタジエニル、ヘキセニルおよびヘキサジエニルが挙げられる。不飽和(二重結合)の位置は、炭素鎖のどの位置であってもよい。
本発明との関連において、「C2-6アルキニル」なる語は、2〜6の炭素原子を有し、1または2の三重結合を有する、直鎖または分枝鎖の炭化水素鎖を意味することを意図している。C2-6アルキニル基の具体例としては、アセチレン、プロピニル、ブチニル、ペンチニルおよびヘキシニルが挙げられる。不飽和(三重結合)の位置は、炭素鎖のどの位置であってもよい。当業者に知られているように、「C2-6アルキニル」がジ−インまたはエンジ−インとなるように、1を超える結合が不飽和であってよい。
本発明の化合物
以下に本発明によるオリゴヌクレオチドと関連して言及する態様は、(一本鎖)オリゴヌクレオチド、並びに二本鎖オリゴヌクレオチドの両者、および二本鎖オリゴヌクレオチドを構成する個々の各鎖に独立に適用される。
LNA単位
LNA単位は、チオ-LNA、アミノ-LNA、オキシ-LNAおよびエナ-LNAよりなる群から選ばれてよい。これらLNAは、下記スキーム1bに示す一般的な化学構造を有する:
Figure 2009524419
(式中、Xは、O, SおよびNRH(ここで、RHはHまたはC1-4-アルキルなどのアルキル)よりなる群から選ばれ;Yは、(-CH2)r(ここで、rは1-4の整数);ZおよびZ*は、それぞれ独立に、不在またはインターヌクレオシド結合基、末端基および保護基よりなる群から選ばれ;およびBはヌクレオ塩基である)。
本発明の好ましい態様において、rは1である、すなわち、好ましいLNAモノマーは、下記スキーム2に示す化学構造を有する:
Figure 2009524419
(式中、Z, Z*, RHおよびBは前記と同じ)。
本発明のさらに好ましい態様において、XはOで、rは1である、すなわち、さらに好ましいLNAモノマーは、下記スキーム3に示す化学構造を有する:
Figure 2009524419
(式中、Z, Z*およびBは前記と同じ)。
上記2Aおよび2Bに示す構造はまた、それぞれ、「ベータ-D形」および「アルファ-L形」としても言及される。本発明の特に好ましい態様において、LNAモノマーはベータ-D形である、すなわち、LNAモノマーは、例えば、ベータ-D-オキシまたはベータ-D-アミノなど、上記2Aに示す化学構造を有する。
上記のように、ZおよびZ*(インターヌクレオシド結合として働く)は、化合物内でのLNAモノマーの実際の位置に応じて、それぞれ独立に、不在またはインターヌクレオシド結合基、末端基および保護基よりなる群から選ばれる。LNAモノマーが3'末端に位置する態様では、Zは末端基であり、Z*はインターヌクレオシド結合であることが理解されるであろう。LNAモノマーが5'末端に位置する態様では、Zは不在であり、Z*は末端基である。LNAモノマーがヌクレオチド配列の内部に位置する態様では、Zは不在であり、Z*はインターヌクレオシド結合基である。
インターヌクレオシド結合
本発明によるオリゴヌクレオチドは、配列5'LNA-PS-XNA3'(式中、XNAは、RNAヌクレオチドかまたはRNAヌクレオチドアナログのいずれか;LNAはロックト核酸;およびPSはホスホロチオエートインターヌクレオシド結合 O P(O,S)-O-である)で示される少なくとも1のジヌクレオチドを含むことを特徴とする。
残りのインターヌクレオシド結合は、以下のものよりなる群から選ばれてよい:-O-P(O)2-O-, -O-P(O,S)-O-, -O-P(S)2-O-, -S-P(O)2-O-, -S-P(O,S)-O-, -S-P(S)2-O-, -O-P(O)2-S-, -O-P(O,S)-S-, -S-P(O)2-S-, -O-PO(RH)-O-, O-PO(OCH3)-O-, -O-PO(NRH)-O-, -O-PO(OCH2CH2S-R)-O-, -O-PO(BH3)-O-, -O-PO(NHRH)-O-, -O-P(O)2-NRH-, -NRH-P(O)2-O-, -NRH-CO-O-, -NRH-CO-NRH-, -O-CO-O-, -O-CO-NRH-, -NRH-CO-CH2-, -O-CH2-CO-NRH-, -O-CH2-CH2-NRH-, -CO-NRH-CH2-, -CH2-NRH-CO-, -O-CH2-CH2-S-, -S-CH2-CH2-O-, -S-CH2-CH2-S-, -CH2-SO2-CH2-, -CH2-CO-NRH-, -O-CH2-CH2-NRH-CO-, -CH2-NCH3-O-CH2-(ここで、RHは水素原子またはC1-4-アルキルである)。
一つの態様において、残りのインターヌクレオシド結合は、ホスホロチオエート、ホスホジエステルおよびホスフェートよりなる群から選ばれる。
一つの態様において、残りのインターヌクレオシド結合は、ホスホジエステル結合である。
一つの態様において、残りのインターヌクレオシド結合は、ホスホロチオエート結合である。
一つの態様において、残りのインターヌクレオシド結合は、ホスフェート結合である。
一つの態様において、残りのインターヌクレオシド結合の少なくとも1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20がホスホジエステル結合である。
一つの態様において、残りのインターヌクレオシド結合の少なくとも1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20がホスホロチオエート結合である。
一つの態様において、残りのインターヌクレオシド結合の少なくとも1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11, 12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20がホスフェート結合である。
一つの態様において、本発明によるオリゴヌクレオチドは、ホスフェート基およびホスホロチオエート基の両者を含んでいてよい。
一つの態様において、残りのインターヌクレオシド基は、ホスホロチオエートおよび/またはホスホジエステル結合である。
一つの態様において、本発明によるオリゴヌクレオチドは、ジヌクレオチドの5'LNAと3'XNAとの間のホスホロチオエート結合のみを含む。
末端基
末端基の特別の例としては、水素原子、アジド、ハロゲン、シアノ、ニトロ、ヒドロキシ、Prot-O-、Act-O-、メルカプト、Prot-S-、Act-S-、C1-6-アルキルチオ、アミノ、Prot-N(RH)-、Act-N(RH)-、モノ-またはジ(C1-6-アルキル)アミノ、任意に置換されたC16-アルコキシ、任意に置換されたC16-アルキル、任意に置換されたC26-アルケニル、任意に置換されたC26-アルケニルオキシ、任意に置換されたC26-アルキニル、任意に置換されたC26-アルキニルオキシ、保護されたモノホスフェートを含むモノホスフェート、保護されたモノチオホスフェートを含むモノチオホスフェート、保護されたジホスフェートを含むジホスフェート、保護されたジチオホスフェートを含むジチオホスフェート、保護されたトリホスフェートを含むトリホスフェート、保護されたトリチオホスフェートを含むトリチオホスフェート(ここで、Protは、-OH、-SHおよび-NH(RH)の保護基であり、Actは、-OH、-SH、および-NH(RH)の活性化基であり、RHは、水素原子またはC1-6-アルキルである)よりなる群から選ばれた末端基が挙げられる。
ホスフェート保護基の例としては、S-アセチルチオエチル(SATE)およびS-ピバロイルチオエチル(t-ブチル-SATE)が挙げられる。
末端基のさらなる例としては、DNAインターカレート化剤、光化学的に活性な基、熱化学的に活性な基、キレート化剤、リポーター基、リガンド、カルボキシ、スルホノ、ヒドロキシメチル、Prot-O-CH2-、Act-O-CH2-、アミノメチル、Prot-N(RH)-CH2-、Act-N(RH)-CH2-、カルボキシメチル、スルホノメチル(ここで、Protは、-OH、-SH、および-NH(RH)の保護基であり、Actは、-OH、-SH、および-NH(RH)の活性化基であり、RHは、水素原子またはC1-6-アルキルである)が挙げられる。
保護基
-OHおよび-SH基の保護基の例としては、置換されたトリチル、たとえば、4,4'-ジメトキシトリチルオキシ(DMT)、4-モノメトキシトリチルオキシ(MMT);トリチルオキシ、任意に置換された9-(9-フェニル)キサンテニルオキシ(ピキシル)、任意に置換されたメトキシテトラヒドロピラニルオキシ(mthp);シリルオキシ、たとえば、トリメチルシリルオキシ(TMS)、トリイソプロピルシリルオキシ(TIPS)、tert-ブチルジメチルシリルオキシ(TBDMS)、トリエチルシリルオキシ、フェニルジメチルシリルオキシ;tert-ブチルエーテル;アセタール(2つのヒドロキシ基を含む);アシルオキシ、たとえば、アセチルまたはハロゲン置換アセチル、たとえば、クロロアセチルオキシまたはフルオロアセチルオキシ、イソブチリルオキシ、ピバロイルオキシ、ベンゾイルオキシおよび置換されたベンゾイル、メトキシメチルオキシ(MOM)、ベンジルエーテルまたは置換されたベンジルエーテル、たとえば2,6-ジクロロベンジルオキシ(2,6-Cl2Bzl)が挙げられる。さらに、ZまたはZ*がヒドロキシルであるときは、任意にリンカーにより、固相支持体への結合により保護してよい。
アミン保護基の例としては、フルオレニルメトキシカルボニルアミノ(Fmoc)、tert-ブチルオキシカルボニルアミノ(BOC)、トリフルオロアセチルアミノ、アリルオキシカルボニルアミノ(alloc, AOC)、Zベンジルオキシカルボニルアミノ(Cbz)、置換されたベンジルオキシカルボニルアミノ、たとえば2-クロロベンジルオキシカルボニルアミノ(2-ClZ)、モノメトキシトリチルアミノ(MMT)、ジメトキシトリチルアミノ(DMT)、フタロイルアミノ、および9-(9-フェニル)キサンテニルアミノ(ピクシル)が挙げられる。
活性化基
活性化基は、好ましくは他の残基および/またはヌクレオチドモノマーへのカップリングを媒体し、カップリングが完了した後に活性化基は典型的にインターヌクレオシド結合に変換される。そのような活性化基の例としては、任意に置換されたO-ホスホルアミダイト、任意に置換されたO-ホスホトリエステル、任意に置換されたO-ホスホジエステル、任意に置換されたH-ホスホネート、および任意に置換されたO-ホスホネートが挙げられる。本発明の関連では、「ホスホルアミダイト」なる語は、式:-P(ORx)-N(Ry)2[式中、Rxは任意に置換されたアルキル基、たとえば、メチル、2-シアノエチル、またはベンジルを表し、各Ryは任意に置換されたアルキル基、たとえば、エチルまたはイソプロピル、または基:-N(Ry)2 はモルホリノ基(-N(CH2CH2)2O)を形成する]で示される基を意味する。Rxは、好ましくは2-シアノエチルを表し、2つのRyは好ましくは同じであり、イソプロピルを表す。それゆえ、特に好ましいホスホルアミダイトは、N,N-ジイソプロピル-O-(2-シアノエチル)ホスホルアミダイトである。
上記で示したように、Bは天然または非天然由来のヌクレオ塩基である。ヌクレオ塩基の具体例としては、アデニン(A)、シトシン(C)、5-メチルシトシン(MeC)、イソシトクロム、プソイドシトシン、プソイドイソシトシン、グアニン(G)、チミン(T)、ウラシル(U)、5-ブロモウラシル、5-プロピニルウラシル、5-プロピニ-6(5-propyny-6)、5-メチルチアゾールウラシル、6-アミノプリン、2-アミノプリン、イノシン、2,6-ジアミノプリン、7-プロピン-7-デアザアデニン、7-プロピン-7-デアザグアニンおよび2-クロロ-6-アミノプリンが挙げられる。
RNAアナログ
好ましい態様において、XNAはRNAアナログである。
しかしながら、XNAはLNA以外のRNAアナログであってよいことも考えられる。適切には、2'置換を含むRNAアナログを用いてもよい。一つの態様において、2'置換は、フッ素(2'フルオロ)などのハロゲンによるものである。好ましい2'置換としては、側鎖基を含む酸素原子での置換、すなわち、2'O置換基、例えば、2'Oアルキル(例えば、2'Oメチルなど)または2'Oメトキシエチルが挙げられる。アルキル基は、例えば、C1-C4またはC1-C6。, 例えば、C1, C2, C3, C4, C5またはC6であってよい。それゆえ、一つの態様において、RNAアナログは、2'フルオロなどの2'ハロ、および2'Oメチルまたは2'Oメトキシエチルなどの2'O置換よりなる群から選ばれた2'置換からなるヌクレオチドである。本発明との関連においては、LNAはRNAアナログではない。そのような修飾は、適宜、別の立体化学形態におけるものであってもよい、例えば、2'フルオロ置換基は、アラビノ−またはリボ−立体配置におけるものであってよい。
組み合わせたおよびさらなる修飾
当業者に理解されるであろうように、上記で記載した修飾のいずれも組み合わせてよく、および/または本発明のオリゴヌクレオチドは、生物学的安定性のモデュレーション、ヌクレアーゼ耐性の増大、細胞摂取の改善および/または組織分布の改善といった目的を達成できる他の修飾を含んでいてよい。
5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチド
本発明によるオリゴヌクレオチドは、少なくとも1の5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチドを含む。
しかしながら、本発明によるオリゴヌクレオチドは、1を超える5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチド、例えば(少なくとも)3つの5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチド、例えば(少なくとも)4つの5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチド、例えば(少なくとも)5つの5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチド、例えば(少なくとも)6つの5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチド、例えば(少なくとも)7つの5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチド、例えば(少なくとも)8つの5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチド、例えば(少なくとも)9つの5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチド、例えば(少なくとも)10の5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチドを含んでいてよいことが考えられる。
一つの態様において、本発明のオリゴヌクレオチドは、(5'LNA-PS-XNA3')q(式中、qは1〜12の整数、例えば、2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10および11である)の配列を含む。
他のヌクレオ塩基
少なくとも1の5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチドと組み合わせて、本発明によるオリゴヌクレオチドは、混合配列を有するヌクレオ塩基の配列を含む。
他のヌクレオ塩基(ジヌクレオチド以外)は、DNA, DNAアナログ, RNA, RNAアナログ, LNAよりなる群から独立に選ばれてよい。
一つの好ましい態様において、残りのヌクレオ塩基はすべてRNAヌクレオチドである。
それゆえ、本発明によるオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも2つの(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも3つの(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも4つの(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも5つの(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも6つの(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも7つの(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも8つの(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも9つの(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも10の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも11の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも12の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも13の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも14の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも15の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも16の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも17の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも18の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも19の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも20の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも21の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、少なくとも22の(さらなる)RNAヌクレオチド、例えば、23の(さらなる)RNAヌクレオチドを含んでいてよい。
一つの好ましい態様において、残りのヌクレオ塩基はすべてDNAヌクレオチドである。
それゆえ、本発明によるオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも2つの(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも3つの(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも4つの(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも5つの(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも6つの(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも7つの(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも8つの(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも9つの(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも10の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも11の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも12の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも13の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも14の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも15の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも16の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも17の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも18の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも19の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも20の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも21の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、少なくとも22の(さらなる)DNAヌクレオチド、例えば、23の(さらなる)DNAヌクレオチドを含んでいてよい。
オリゴ中に組み込まれたLNAモノマーは、オリゴのRNA様構造およびそれが形成するハイブリッドを誘起することが知られている。また、LNA残基は、とりわけ3'末端の近傍に組み込まれたときに、DNA残基の構造を修飾することが示されている。5'末端に組み込まれたLNAモノマーの影響は小さいと思われる。このことは、DNAモノマーを含むRNA鎖を修飾することが可能であることを意味しており、もしも1またはそれ以上のLNA残基がDNAモノマーをフランキングしているなら、それらもRNA様構造を達成するであろう。それゆえ、DNAおよびLNAモノマーはRNAモノマーを置換することができ、しかもオリゴは全体としてRNA様の構造を依然として維持しているであろう。DNAモノマーはRNAモノマーに比べて、かなり安価であり、合成が容易であり、かつ核酸分解に対して安定であるので、そのような修飾はsiRNAの使用および適用可能性を全体として改善するであろう。
それゆえ、一つの態様において、さらなるヌクレオ塩基は、LNA残基とDNA残基、例えば、交互のLNA残基とDNA残基とからなる。そのような態様の精神の範囲内で、他のヌクレオチドアナログ(DNAアナログ)、あるいは1または2のRNA単位でさえもがDNA単位の代わりに用いられてよい等価物が存在することが考えられる。また、RNAアナログ(その幾つかは2'修飾DNA単位と等価である)を1またはそれ以上のDNA単位の代わりに用いられてよいことも考えられる。
少なくとも1またはそれ以上のさらなるヌクレオチドアナログ、とりわけLNAの使用が好ましいことが考えられる。さらなるLNAヌクレオ塩基は、一つの態様において、さらなる5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチドの形態であるか、または5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチドの文脈の外部であってよい。
それゆえ、本発明によるオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの(さらなる)LNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)2つのLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)3つのLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)4つのLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)5つのLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)6つのLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)7つのLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)8つのLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)9つのLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)10のLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)11のLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)12のLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)13のLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)14のLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)15のLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)16のLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)17のLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)18のLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)19のLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)20のLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)21のLNAヌクレオ塩基、例えば、(少なくとも)22のLNAヌクレオ塩基、例えば、23のLNAヌクレオ塩基を含んでいてよい。
一つの態様において、本発明によるオリゴヌクレオチドの少なくとも10%、例えば、少なくとも20%、例えば、少なくとも30%、例えば、少なくとも40%、例えば、少なくとも50%がLNA単位である。
一つの態様において、本発明によるオリゴヌクレオチドの少なくとも10%、例えば、少なくとも20%、例えば、少なくとも30%、例えば、少なくとも40%、例えば、少なくとも50%がDNA単位である。
一つの態様において、本発明によるオリゴヌクレオチドの少なくとも10%、例えば、少なくとも20%、例えば、少なくとも30%、例えば、少なくとも40%、例えば、少なくとも50%がRNA単位である。
一つの態様において、本発明によるオリゴヌクレオチドの80%まで、例えば、75%まで、例えば、70%まで、例えば、60%まで、例えば、50%まで、例えば、40%まで、例えば、30%まで、例えば、20%までがLNA単位である。
一つの態様において、本発明のオリゴヌクレオチド中のヌクレオチドの1〜20、例えば、1〜12がLNA単位である。
一つの態様において、本発明のオリゴヌクレオチド中のヌクレオ塩基の1〜6がLNA単位である。
一つの態様において、中央のヌクレオ塩基、または中央のヌクレオ塩基の少なくとも一方または両者がLNA単位である。
それゆえ、極めて関心のもたれる態様において、本発明のオリゴヌクレオチド、例えば、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの修飾RNAヌクレオチドをさらに含む。このさらなる修飾は、非RNAヌクレオ塩基、リボースとは異なる糖残基、ホスフェートとは異なるインターヌクレオシド結合、およびそれらの組み合わせよりなる群から選ばれた修飾であってよい。理解されるであろうように、好ましい非RNAヌクレオ塩基、好ましいリボースとは異なる糖残基、および好ましいホスフェートとは異なるインターヌクレオシド結合の選択は、「ヌクレオ塩基の修飾」、「糖残基の修飾」および「インターヌクレオシド結合基の修飾」の標記のもとに記載したものと同じであろう。例えば、本発明の一つの態様において、本発明のオリゴヌクレオチド、例えば第1(センス)鎖は、少なくとも1のLNAモノマー、例えば、1〜10のLNAモノマー、例えば、1〜5または1〜3のLNAモノマーを含む。本発明の他の態様(または同じ態様)において、本発明のオリゴヌクレオチド、例えば第2(アンチセンス)鎖は、少なくとも1のLNAモノマー、例えば、1〜10のLNAモノマー、例えば、1〜5または1〜3のLNAモノマーを含む。本発明のさらなる態様において、第1鎖は少なくとも1のLNAモノマーを含み、第2鎖は少なくとも1のLNAモノマーを含む。例えば、第1鎖は典型的に1〜10のLNAモノマー、例えば、1〜5または1〜3のLNAモノマーを含み、第2鎖は典型的に1〜10のLNAモノマー、例えば、1〜5または1〜3のLNAモノマーを含む。
オリゴヌクレオチドの長さ
一つの態様において、オリゴヌクレオチドは12〜25ヌクレオチドの長さである。
一つの態様において、オリゴヌクレオチドは13〜20ヌクレオチドの長さである。
一つの態様において、オリゴヌクレオチドは14〜18ヌクレオチドの長さである。
一つの態様において、オリゴヌクレオチドは、12, 13, 14, 15, 16, 17, 18, 19, 20, 21, 22, 23, 24または25ヌクレオチドの長さである。
一つの態様において、オリゴヌクレオチドは、12〜17、例えば、13〜16、例えば、14または15ヌクレオチドの長さである。
siRNA
LNA単位によって付与された安定化およびヌクレアーゼ保護を保持しながら、LNA含有オリゴヌクレオチドのTmを低減させることができる能力ゆえ、5'LNA-PS-XNA3'二本鎖は、RNAi、または効力が2つのオリゴヌクレオチド鎖の分離に依存する同様の抑制機構の媒介のために一本鎖または二本鎖オリゴヌクレオチド、または標的を形成するオリゴヌクレオチドに特に適している。
LNAモノマーは、siRNA作用の完全な活性化およびタンパク質産生のダウンレギュレーションを伴ってセンス鎖の3'突出および5'末端の両者にて修飾siRNAのデザインに自由に用いることができるが、驚くべきことに、本発明者らは、活性化RISC複合体のmRNA開裂能が、ある特定の位置でsiRNAのセンス鎖を修飾することによって抑制できることを見出した。
もしもLNAモノマーがセンス鎖の5'末端での二本鎖の塩基対を強めるような仕方でがsiRNAに組み込まれたなら、それによってヘリカーゼを他の5'末端(アンチセンス鎖の5'末端)からの巻き戻しに向けることができる。このようにして、アンチセンス/ガイド鎖のRISCへの組み込みを制御することができる。ヘリカーゼは最も弱い結合末端でsiRNA二本鎖の巻き戻しを開始する。遊離(release)3'末端は、おそらく分解の標的となり、一方、残りの鎖はRISCに組み込まれる。有効なsiRNAは、アンチセンス/ガイド鎖の蓄積およびアンチセンス/ガイド鎖の5'末端での弱い塩基対を示す。望ましくない副作用は、おそらく、RISC中に正しい鎖(アンチセンス/ガイド鎖)のみを存在させ、望ましくないセンス鎖(所望の標的RNAに相補的ではない)は存在させないことによって回避できる。
驚くべきことに、本発明者らは、二本鎖オリゴヌクレオチドの一方の鎖のみが5'LNA-PS-XNA3'を含む場合であっても、二本鎖オリゴヌクレオチドのTmを有意に低減させることができ、しかも、このことは残りの結合がホスホロチオエートであるか否かとは関係ないようであることを見出した。例えば、他方の鎖はホスホジエステル結合またはホスフェート結合を含んでいてもよいが、単一の5'LNA-PS-XNA3'が含まれておればTmの顕著な低減を惹き起こすことができるのである。
以下の態様は本発明による二本鎖オリゴヌクレオチド(例えば、siLNA)に特に関連するものであるが、本発明による一本鎖オリゴヌクレオチドにも関連するものである。
本発明者らが第1の鎖に言及する場合、これはmRNAをターゲティングしないsiRNAのセンス鎖(しばしば、パッセンジャー鎖とも呼ばれる)と等価であり、第2鎖は「アンチセンス鎖」であり、RISCに組み込まれる鎖であり(siRNAの場合、パッセンジャー鎖とも呼ばれる)、標的mRNAに相補的である。しかしながら、本発明による二本鎖オリゴヌクレオチドは、失われたmiRNAの置換のためのmiRNAミミックとしても働く。この場合は、アンチセンス鎖は、RISC中に入って標的mRNAを同定するmiRNAコピーとなるであろう。
一つの態様において、第1鎖は少なくとも1の5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチドを含み、第2鎖は5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチドを含まない。
一つの態様において、第2鎖は少なくとも1の5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチドを含み、第1鎖は5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチドを含まない。
一つの態様において、第1鎖および第2鎖の両者が、少なくとも1の5'LNA-PS-XNA3'ジヌクレオチドを含む。
一つの態様において、少なくとも1つ(例えば、1つ)のLNAモノマーが第1(例えば、センス)鎖の5'末端に位置している。好ましくは、少なくとも2つ(例えば、2つ)のLNAモノマーが第1鎖の5'末端に位置している。
本発明の好ましい態様において、第1鎖は、第1鎖の3'末端に位置した少なくとも1つ(例えば、1つ)のLNAモノマーを含む。さらに好ましくは、少なくとも2つ(例えば、2つ)のLNAモノマーが第1鎖の3'末端に位置している。
本発明の特に好ましい態様において、第1鎖は、第1鎖の5'末端に位置した少なくとも1つ(例えば、1つ)のLNAモノマーおよび第1鎖の3'末端に位置した少なくとも1つ(例えば、1つ)のLNAモノマーを含む。さらに一層好ましくは、第1鎖は、第1鎖の5'末端に位置した少なくとも2つ(例えば、2つ)のLNAモノマーおよび第1鎖の3'末端に位置した少なくとも2つ(例えば、2つ)のLNAモノマーを含む。
少なくとも1つ(例えば、1つ)のLNAモノマーが第2(例えば、アンチセンス)鎖の3'末端に位置しているのが好ましい。さらに好ましくは、少なくとも2つ(例えば、2つ)のLNAモノマーが第2鎖の3'末端に位置している。さらに一層好ましくは、少なくとも3つ(例えば、3つ)のLNAモノマーが第2鎖の3'末端に位置している。本発明の特に好ましい態様において、第2鎖の5'末端またはその近傍(すなわち、1, 2,または3ヌクレオチド内)にはLNAモノマーは位置していない。
本発明の極めて好ましい態様において、第1鎖は、5'末端に少なくとも1つのLNAモノマーおよび3'末端に少なくとも1つのLNAモノマーを含み、第2鎖は、3'末端に少なくとも1つのLNAモノマーを含む。さらに好ましくは、第1鎖は、5'末端に少なくとも1つのLNAモノマーおよび3'末端に少なくとも1つのLNAモノマーを含み、第2鎖は、3'末端に少なくとも2つのLNAモノマーを含む。さらに一層好ましくは、第1鎖は、5'末端に少なくとも2つのLNAモノマーおよび3'末端に少なくとも2つのLNAモノマーを含み、第2鎖は、3'末端に少なくとも2つのLNAモノマーを含む。さらに一層好ましくは、第1鎖は、5'末端に少なくとも2つのLNAモノマーおよび3'末端に少なくとも2つのLNAモノマーを含み、第2鎖は、3'末端に少なくとも3つのLNAモノマーを含む。最も好ましい態様において、上記化合物のいずれも、第2(例えば、アンチセンス)鎖の5'末端に位置したLNAモノマーを含まないことが理解されるであろう。
本発明のさらに興味のもたれる態様において、LNAモノマーは、オリゴヌクレオチドの3'末端の近傍、すなわち、3'末端から数えて2, 3または4位、好ましくは2または3位、とりわけ2位に位置している。
従って、本発明のさらなる非常に興味のもたれる態様において、第1鎖は、3'末端から数えて2位の位置にLNAモノマーを含む。他の態様において、第1鎖は、3'末端から数えて2および3位の位置にLNAモノマーを含む。
本発明の特に好ましい態様において、第1鎖は、5'末端に位置する少なくとも1つ(例えば、1つ)のLNAモノマーおよび2位(3'末端から数えて)に位置するLNAモノマーを含む。さらなる態様において、第1鎖は、第1鎖の5'末端に位置する少なくとも2つ(例えば、2つ)のLNAモノマーおよび2位(3'末端から数えて)に位置するLNAモノマーを含む。。
さらに、第2鎖は、3'末端から数えて2位にLNAモノマーを含むのが好ましい。さらに好ましくは、第2鎖は、3'末端から数えて2位および3位にLNAモノマーを含む。さらに一層好ましくは、第2鎖は、3'末端から数えて2, 3および4位にLNAモノマーを含む。本発明の特に好ましい態様において、第2鎖の5'末端またはその近傍(すなわち、1, 2,または3ヌクレオチド内)にはLNAモノマーは位置していない。
本発明の非常に好ましい態様において、第1鎖は、5'末端に少なくとも1つのLNAモノマーおよび2位(3'末端から数えて)にLNAモノマーを含み、第2鎖は、2位(3'末端から数えて)に位置するLNAモノマーを含む。さらに好ましくは、第1鎖は、5'末端に少なくとも1つのLNAモノマーおよび2位(3'末端から数えて)にLNAモノマーを含み、第2鎖は、2位および3位(3'末端から数えて)に位置するLNAモノマーを含む。さらに一層好ましくは、第1鎖は、5'末端に少なくとも2つのLNAモノマーおよび2位および3位(3'末端から数えて)にLNAモノマーを含み、第2鎖は、2位および3位(3'末端から数えて)に位置するLNAモノマーを含む。さらに一層好ましくは、第1鎖は、5'末端に少なくとも2つのLNAモノマーおよび2位および3位(3'末端から数えて)にLNAモノマーを含み、第2鎖は、2, 3および4位(3'末端から数えて)に位置するLNAモノマーを含む。最も好ましい態様において、上記化合物のいずれも、第2鎖の5'末端に位置したLNAモノマーを含まないことが理解されるであろう。
上記に示したように、各鎖は典型的に12〜35のモノマーを含む。これら数字は、天然に存在するヌクレオチドおよび修飾ヌクレオチドの合計数をいうことが理解されるであろう。それゆえ、天然に存在するヌクレオチドおよび修飾ヌクレオチドの合計数は、12よりも低くなることはなく、35を超えることはない。本発明の興味のもたれる態様において、各鎖は、17〜25のモノマー、例えば、20〜22または20〜21のモノマーを含む。
本発明による二本鎖オリゴヌクレオチドは、平滑末端であってもよいし、または突出を含んでいてもよい。好ましくは、鎖の少なくとも一方が3'突出を含む。本発明の一つの態様において、第1および第2の両鎖が3'突出を含む。本発明の他の態様において、第1鎖のみが3'突出を含む。
典型的に、3'突出は、1-7モノマーの長さ、好ましくは1〜5モノマーの長さ、例えば、1〜3モノマーの長さ、例えば、1モノマーの長さ、2モノマーの長さ、または3モノマーモノマーの長さである。
同様に、鎖の少なくとも一方が5'突出を含んでいてよい。典型的に、5'突出は、1〜7モノマーの長さ、好ましくは1〜3モノマーの長さ、例えば、1, 2または3モノマーの長さであろう。それゆえ、第1鎖が5'突出を含み、アンチセンス鎖が5'突出を含み、または第1および第2の両鎖が5'突出を含んでいてよいことが理解されるであろう。明らかに、第1鎖は3'突出および5'突出の両者を含んでいてよい。別の態様として、第2鎖が3'突出および5'突出の両者を含んでいてよい。
LNAモノマーに関する限り、スキーム2および3に示すいずれのLNAモノマーも本発明の目的にとって有用であることが理解されるであろう。しかしながら、現在のところ、LNAモノマーは、化合物2A、2Cおよび2Dとして示されるLNAモノマーに対応するベータ-D形であるのが好ましい。現在のところ最も好ましいLNAモノマーは、上記スキーム2および3において化合物2Aとして示されるモノマーである、すなわち、現在のところ最も好ましいLNAモノマーはオキシ−LNAのベータ-D形である。
本発明のさらなる態様において、本発明による二本鎖オリゴヌクレオチドは、コンジュゲートを形成すべく1またはそれ以上のリガンドに結合される。リガンドは、コンジュゲートを形成していない化合物に比べてコンジュゲートの細胞取り込みを増大させる役割を果たす。このコンジュゲート形成は末端5'OHおよび/または3'OH位置のいずれであってもよいが、コンジュゲート形成はまた糖および/またはヌクレオ塩基であってもよい。とりわけ、アンチセンスオリゴヌクレオチドがコンジュゲートする増殖因子は、トランスフェリンまたは葉酸を含む。高レベルのトランスフェリンまたは葉酸レセプターを発現する細胞による取り込みのため、トランスフェリン-ポリリシン-オリゴヌクレオチド複合体または葉酸-ポリリシン-オリゴヌクレオチド複合体を調製することができる。コンジュゲート/リガンドの他の例は、コレステロール残基、二本鎖インターカレート剤、例えば、アクリジン、ポリ−L−リシン、1またはそれ以上のホスホロモノチオエートなどのヌクレアーゼ耐性連結基での「末端キャッピング(end-capping)」などである。
細胞中へのオリゴヌクレオチド取り込みの担体としてのトランスフェリン複合体の調製は、Wagnerら(Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87, 3410-3414 (1990))によって記載されている。葉酸レセプターエンドサイトーシスによる葉酸-巨大分子コンジュゲートの細胞送達(アンチセンスオリゴヌクレオチドの送達を含む)は、Lowらの米国特許第5,108,921号およびLeamonら(Proc. Natl. Acad. Sci. 88, 5572 (1991))に記載されている。
をも参照のこと。
本発明の化合物またはコンジュゲートはまた、活性な医薬物質、例えば、アスピリン、イブプロフェン、サルファ剤、抗糖尿病薬、抗菌剤、化学療法剤または抗生物質にコンジュゲートしまたはさらにコンジュゲートしていてよい。
本発明はさらに、混合配列オリゴヌクレオチドと相補的オリゴヌクレオチドまたは核酸配列との二本鎖のTmを低減させる方法であって、該混合配列オリゴヌクレオチド中に存在する少なくとも1のジヌクレオチド配列を配列:5'LNA-PS-XNA3'(式中、XNAはRNAヌクレオチドかまたはRNAヌクレオチドアナログのいずれか;LNAはロックト核酸;およびPSはホスホロチオエートインターヌクレオシド結合-O-P(O,S)-O-である)の少なくとも1のジヌクレオチドで置換することを含む方法を提供する。混合配列オリゴヌクレオチドの配列は保持される。
上記方法で言及した混合配列オリゴヌクレオチドは、本発明の混合配列オリゴヌクレオチドに従うものであってよいが、ただし、上記方法を行う前には、混合配列オリゴヌクレオチドは、一つの態様において、配列5'LNA-PS-XNA3'のジヌクレオチドを含まないか、または上記方法後よりも少ない配列5'LNA-PS-XNA3'のジヌクレオチドを含んでいてよい。さらに、上記で言及した二本鎖は、本発明による二本鎖オリゴヌクレオチドに従うものであってよいが、上記と同様の但し書きの条件付きである。
製造
本発明のオリゴヌクレオチドは、有機化学の当業者によく知られた核酸化学の重合方法を用いて製造することができる。一般に、ホスホルアミダイト法(S. L. BeaucageおよびR. P. Iyer, Tetrahedron, 1993, 49, 6123; およびS. L. BeaucageおよびR. P. Iyer, Tetrahedron, 1992, 48, 2223)の標準重合サイクルを用いるが、例えば、H−ホスホネート化学またはホスホトリエステル化学などの他の化学法を用いることもできる。
幾つかのモノマーでは、より長いカップリング時間および/または新たな試薬を用いた繰り返しカップリングおよび/またはより高濃度のカップリング試薬の使用が必要である。しかしながら、本発明者らの経験では、使用したホスホルアミダイトは、満足のいく>95%の段階カップリング収率でカップリングした。ホスフェートのチオール化は、通常の酸化、すなわちヨウ素/ピリジン/H2O酸化に代えてBeaucage試薬(市販されている)を用いた酸化プロセスとすることにより行う。当業者には明らかなように、他の硫化試薬を用いることができる。
個々の鎖の精製は、使い捨ての逆相精製カートリッジおよび/または逆相HPLCおよび/またはエタノールもしくはブタノールからの沈殿を用いて行うことができる。ゲル電気泳動、逆相HPLC、MALDI−MS、およびESI−MSを用い、合成したLNA含有オリゴヌクレオチドの純度を確認することができる。さらに、ヌクレオ塩基保護したおよび5'OH保護したLNAが固定化された固相支持体物質は、LNAモノマーが3'末端に含まれるLNA含有オリゴヌクレオチドの合成にとって特に興味深い。この目的のため、固相支持体物質は、3'官能化し、任意にヌクレオ塩基保護し、および任意に5'OH保護したLNAモノマーが結合したCPGまたはポリスチレンであるのが好ましい。LNAモノマーの固相支持体への結合は、その特定の固相支持体物質の提供者による条件を用いて行ってよい。
治療および医薬組成物
最初に説明したように、本発明によるオリゴヌクレオチドは、改良された特性を有する適当な医薬を構成するであろう。明らかに、強力かつ安全な医薬のデザインの最適化には、アフィニティー/特異性、生物流体中での安定性、細胞取り込み、作用様式、薬動力学的特性および毒性などの様々なパラメーターの微調整(fine-tuning)が必要である。
従って、さらなる側面において、本発明は、本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチド(修飾したsiRNAなど)および薬理学的に許容しうる希釈剤、担体またはアジュバントを含む医薬組成物に関する。
さらなる側面において、本発明は、医薬として使用するための本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチドに関する。
理解されるであろうように、投与量は処置すべき疾患状態の重篤度および応答性、数日から数ヶ月にわたって、または治療効果が現れるまでまたは疾患状態の縮小が達成されるまで続けられる処置の経緯に依存する。最適な投与量スケジュールは、患者の体内での医薬の蓄積の測定から計算することができる。最適な投与量は、個々の分子の相対的な強度に依存して変わりうる。一般に、それはインビトロおよびインビボ動物モデルで有効と認められたEC50に基づいて評価することができる。一般に、投与量は、体重1kgあたり0.01μg〜1gであり、日に、週に、月にまたは年に1回またはそれ以上、あるいは2〜10年に1回の投与であってよく、または数時間から数ヶ月の連続注入によることもできる。投与の繰り返しの割合は、体液または組織中の医薬の測定残留時間および濃度に基づいて評価することができる。治療が成功した後は、患者に維持療法を受けさせて疾患状態の再発を防ぐのが望ましい。
医薬組成物
本発明はまた、活性成分として少なくとも1の本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチドを含む医薬組成物に特に関連することが理解されなければならない。本発明による医薬組成物は任意に薬理学的に許容しうる担体を含むこと、および医薬組成物はさらに任意に化学療法剤化合物、抗炎症化合物、抗ウイルス化合物および/または免疫モデュレート化合物を含むことが理解されなければならない。
本発明の修飾した混合配列オリゴヌクレオチドまたはsiRNAは、「そのまま」または様々な薬理学的に許容しうる塩の形態にて用いることができる。本明細書において使用する場合、「薬理学的に許容しうる塩」なる語は、該オリゴヌクレオチドの所望の生物学的活性を保持し、最小の所望でない毒性作用を示す塩をいう。そのような塩の非制限的例は、有機アミノ酸、および金属カチオン、例えば、亜鉛、カルシウム、ビスマス、バリウム、マグネシウム、アルミニウム、銅、コバルト、ニッケル、カドミウム、ナトリウム、カリウムなどとの、またはアンモニア、N,N-ジベンジルエチレン-ジアミン、D-グルコサミン、テトラエチルアンモニウム、またはエチレンジアミンから生成するカチオンとの塩基付加塩で生成することができる。
本発明の一つの態様において、混合配列オリゴヌクレオチドまたは修飾siRNAはプロドラッグの形態であってよい。適当なプロドラッグ製剤は、PCT/DK2006/000512およびUS仮出願60/762,920に記載されている。
薬理学的に許容しうる結合剤およびアジュバントは、PCT/DK2006/000512およびUS仮出願60/762,920に記載されている結合剤およびアジュバントなどのような製剤化した医薬の一部を含んでいてよい。
本発明の医薬組成物は、局所または全身処置のいずれか望まれるかおよび処置すべき部位に応じて様々な仕方で投与することができる。適当な投与経路は、PCT/DK2006/000512およびUS仮出願60/762,920に記載されている。
本発明の医薬組成物は、PCT/DK2006/000512およびUS仮出願60/762,920に記載されている製剤などのような液剤、エマルジョン、およびリポソーム含有製剤を含むが、これらに限られるものではない。
他の態様において、本発明の組成物は、第1の核酸にターゲティングされた本発明による1またはそれ以上のオリゴヌクレオチド、および本発明によるものであっても本発明によるものでなくてもよく、第2の核酸にターゲティングされた1またはそれ以上のオリゴヌクレオチドを含んでいてよい。2またはそれ以上の組み合わせた化合物は、一緒にまたは連続して使用してよい。
本明細書に開示する化合物は、上記に示したおよびPCT/DK2006/000512およびUS仮出願60/762,920に開示された多くの治療学的応用に有用である。一般に、本発明の治療方法は、治療学的有効量の混合配列オリゴヌクレオチドまたは修飾siRNAを哺乳動物、とりわけヒトに投与することを含む。ある種の態様において、本発明は、(a)1またはそれ以上の本発明の化合物、および(b)1またはそれ以上の化学療法剤を含む医薬組成物を提供する。本発明の化合物とともに用いる場合、そのような化学療法剤は、個々に、連続して、または1またはそれ以上のそのような化学療法剤と組み合わせて、または放射性療法と組み合わせて用いてよい。適当な化学療法剤は、PCT/DK2006/000512およびWO2006/050734に開示されている。他の活性剤、例えば、抗炎症剤(非ステロイド抗炎症剤およびコルチコステロイドを含むが、これらに限られるものではない)、抗ウイルス剤、およびイムノモデュレーターをも本発明の組成物と組み合わせることができる。2またはそれ以上の組み合わせた化合物は、一緒に、または連続して使用できる。

さらなる側面において、本発明は、癌治療用医薬の製造のための、本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは修飾siRNAの使用に関する。他の側面において、本発明は、癌の治療または予防方法に関し、該方法は、本発明の混合配列オリゴヌクレオチドまたは修飾siRNAまたは本発明の医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む。
PCT/DK2006/000512およびUS仮出願60/762,920は、本発明によっても治療することのできる癌の例を提供している。
同様に、本発明はさらに、癌治療用医薬の製造のための、本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチドの使用に関し、その際、該治療は、PCT/DK2006/000512、WO2006/050734およびUS仮出願60/762,920に開示されている化学療法剤などのさらなる化学療法剤の投与をさらに含む。
換言すると、本発明はさらに癌の治療方法に関し、該方法は、本発明の二本鎖オリゴヌクレオチド(例えば、修飾siRNA)または本発明による医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含み、さらなる化学療法剤を投与することをさらに含む。該さらなる投与は、さらなる化学療法剤が本発明の化合物にコンジュゲートされ、医薬組成物中に存在し、または別の製剤にて投与されるようなものであってよい。
感染性疾患
本発明の化合物は、広範囲の感染性疾患、例えば、ジフテリア、破傷風、百日咳、ポリオ、B型肝炎、C型肝炎、ヘモフィルスインフルエンザ(hemophilus influenza)、麻疹、耳下腺炎、風疹などに広く適用できることが考えられる。
従って、さらなる側面において、本発明は、感染性疾患の治療用医薬の製造のための、本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチド(修飾siRNA)の使用、並びに感染性疾患の治療方法に関し、該方法は、本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは修飾siRNAまたは医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む。
炎症性疾患
さらに他の側面において、本発明は、炎症性疾患の治療用医薬の製造のための、本発明による修飾siRNAの使用、並びに炎症性疾患の治療方法に関し、該方法は、本発明による修飾siRNAまたは医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む。
本発明の一つの好ましい態様において、炎症性疾患は、リウマチ疾患および/または結合組織疾患、例えば、慢性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス(SLE)または狼瘡、硬皮症、多発性筋炎、炎症性腸疾患、皮膚筋炎、潰瘍性大腸炎、クローン病、脈管炎、乾癬性関節炎、剥奪性乾癬性皮膚炎、尋常性天疱瘡およびシェーグレン病、とりわけ、炎症性腸疾患およびクローン病である。
あるいは、炎症性疾患は、滑液包炎、滑膜炎、被膜炎、腱炎および/または外傷性および/またはスポーツによる他の炎症性病変など、非リウマチ性炎症であってよい。
代謝性疾患
さらに他の側面において、本発明は、代謝性疾患の治療用医薬の製造のための、本発明による修飾siRNAの使用、並びに代謝性疾患の治療方法に関し、該方法は、本発明による修飾siRNAまたは医薬組成物を、それを必要とする患者に投与することを含む。
本発明の好ましい一つの態様において、代謝性疾患は、糖尿病、高脂血症、高コレステロール血症、および高リポタンパク血症よりなる群から選ばれる。
他の使用
本発明のオリゴヌクレオチドは、一つの態様において、哺乳動物、例えば、ヒトのHif-1アルファmRNAをターゲティングしてよい。WO2006/050734(Hif-1アルファのダウンレギュレーションのためのアンチセンスオリゴヌクレオチドに言及)を参照。適切には、本発明のオリゴヌクレオチドは、本明細書に開示するいずれかの配列、および/またはその相補鎖を、配列表に開示した具体的な分子として、および/またはヌクレオ塩基の配列を保持しているが本明細書で言及する混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチドの特徴の1またはそれ以上を導入したオリゴヌクレオチドの両者として、含むかまたはからなっていてよい。Hif-1アルファオリゴヌクレオチドは、多くの疾患、例えば、癌、動脈硬化症、乾癬、糖尿病性網膜症、慢性関節リウマチ、喘息、または炎症性腸疾患の治療に用いることができる。本発明のオリゴヌクレオチドは、一つの態様において、Hif-1アルファ標的mRNAに対して1または2のミスマッチを含んでいてよい。
本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは修飾siRNAは、診断、治療および予防のための研究試薬として利用することができる。研究において、混合配列オリゴヌクレオチドまたは修飾siRNAは、細胞および実験動物において標的遺伝子の合成を特異的に抑制し、それによって標的の機能的分析および治療的介入のための標的としてのその有用性の評価を容易にするのに用いることができる。診断において、混合配列オリゴヌクレオチドまたは修飾siRNAは、細胞および組織における標的発現を、ノーザンブロッティング、インシトゥハイブリダイゼーションまたは同様の方法により、検出および定量するのに用いることができる。治療のためには、標的の発現のモデュレーションによって治療することのできる疾患または障害を罹患していると思われる動物またはヒトを、本発明による混合配列オリゴヌクレオチドまたは修飾siRNA化合物を投与することによって治療する。さらに、標的の発現と関連する疾患または障害を罹患しているか罹患しやすいと思われる動物(とりわけ、マウスおよびラット)およびヒトを、本発明による1またはそれ以上の混合配列オリゴヌクレオチドまたは修飾siRNA化合物または本発明の組成物の治療学的または予防学的有効量を投与することによって治療する方法が提供される。
本発明を以下の実施例により非制限的な仕方でさらに説明する。
実施例
略語
DMT:ジメトキシトリチル
DCI:5-ジシアノイミダゾリル
DMAP:4-ジメチルアミノピリジン
DCM:ジクロロメタン
DMF:ジメチルホルムアミド
THF:テトラヒドロフラン
DIEA:N,N-ジイソプロピルエチルアミン
Py BOP:ベンゾトリアゾール-1-イル-オキシ-トリス ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
Bz:ベンゾイル
Ibu:イソブチリル
Beaucage:3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン-1,1-ジオキシド
配列
siRNA/siLNA配列:
5'ccu acu gca ggg uga aga a dtdt-3'(センス)(SEQ ID NO 1)
3'-dtdt gga uga cgu ccc acu ucu u-5'(アンチセンス)(SEQ ID NO 2)
LNAセンス鎖バージョン(P=O骨格およびP=S骨格):
5'Ccu acu gca ggg uga aga a TT-3'(センス)(SPC 3175 P=O; SPC3178 P=S)(SEQ ID NO 3 & 4)
5'-Ccu acu gCa Ggg uga aga a TT-3'(センス)(SPC 3177 P=O; SPC3176 P=S)(SEQ ID NO 5 & 6)
5'-Ccu acu gCa Ggg uGa aga a TT-3'(センス)(SPC 3179 P=O; SPC3180 P=S)(SEQ ID NO 7 & 8)
5'-ccu acu gca ggg uga aga a dtdt-3'(センス)(SPC 3181 P=O; SPC3182 P=S)(SEQ ID NO 9 & 10)
LNAセンス鎖バージョン(P=S骨格):
5'-Ccsus ascsus gsCas Ggsgs usgsas asgsas as TT-3'(SPC3347)(SEQ ID NO 11)
5'-Ccsus ascsus gsCas Gsgsgs usgsas asgsas as TT-3'(SPC3389)(天然のTmに対して)(SEQ ID NO 12)
LNAセンス鎖バージョン(P=O骨格):
5'-Ccu acu gCa Gsgg uga aga a TT-3'(SPC3391)(天然のTmに対して)(SEQ ID NO 13)
LNAアンチセンス鎖バージョン(P=O骨格およびP=S骨格):
5'-uuc uuc acc cug cag uag g TT-3'(アンチセンス)(SPC 3183 P=O; SPC3184 P=S)(SEQ ID NO 14 & 15)
5'-uuc uuc acc cug cag uag g dtdt-3'(アンチセンス)(SPC 3185 P=S; SPC3186 P=O)(SEQ ID NO 16 & 17)
太字の大文字:ベータ-D-オキシLNAモノマー、小文字:RNA、dt:デオキシチミジン、下付き「s」:チオール化ジエステル結合(他の場合は、完全なホスホジエステルまたはホスホロチオール化(phosphorothioaltion))
実施例1:モノマー合成
LNAモノマーの調製は、文献Koshkinら, J. Org. Chem., 2001,66, 8504-8512,およびPedersenら, Synthesis, 2002, 6, 802-809並びにこれらに引用された文献に極めて詳細に記載されている。ZおよびZ*保護基がオキシ-N,N ジイソプロピル-O-(2-シアノエチル)ホスホルアミデートおよびジメトキシトリチルである場合は、そのような化合物は、WO03/095467;Pedersenら, Synthesis 6, 802-808, 2002; Sorensenら, J. Am. Chem. Soc., 124, 2164-2176, 2002; Singhら, J. Org. Chem. 63, 6078-6079, 1998;およびRosenbohmら, Org. Biomol. Chem. 1, 655-663, 2003の記載に従って合成した。システイン含有モノマーはすべてのカップリングについて5-メチル-シトシンモノマーで置き換えた。使用したすべてのLNAモノマーは、ベータ-D-オキシ LNA(化合物2A)であった。
実施例2:オリゴヌクレオチドの合成
すべての合成は、MOSS Expedite装置プラットホームで1μモルのスケールで行った。合成手順は、本質的に指示書マニュアルの記載に従って行った。
LNAスクシニルヘミエステルの調製
5'-O-Dmt-3'-ヒドロキシ-LNAモノマー(500mg)、無水コハク酸(1.2当量)およびDMAP(1.2当量)をDCM(35mL)に溶解した。反応混合物を室温で一夜攪拌した。NaH2PO4, 0.1M, pH 5.5 (2×)および食塩水(1×)で抽出した後、有機層をさらに無水Na2SO4で乾燥させ、濾過および蒸発させた。ヘミエステルを95%の収率で得、さらに精製することなく用いた。
LNA-CPG(Controlled Pore Glass)の調製
上記で調製したヘミエステル誘導体(90μモル)を最小量のDMFに溶解し、DIEAおよびpyBOP(90μモル)を加え、1分間攪拌した。この前活性化混合物をLCAA-CPG(500オングストローム、80-120メッシュサイズ、300mg)と手動合成機中で混合し、攪拌した。室温で1.5時間後、支持体を濾去し、DMF、DCMおよびMeOHで洗浄した。乾燥後、負荷を57μモル/gと決定した(Tom Brown, Dorcas J.S.Brown. Modern machine-aided methods of oligodeoxyribonucleotide synthesis. In: F.Eckstein編、Oligonucleotides and Analogues A Practical Approach. オックスフォード: IRLプレス, 1991: 13-14を参照)。
ホスホロチオエートのサイクル
ジクロロメタン中の3%トリクロロ酢酸(v/v)の溶液を用い、CPGに結合した5'-O-DMT (A(bz), C(bz), G(ibu)またはT)を脱保護させた。CPGをアセトニトリルで洗浄した。ホスホロチオエート(A(bz), G(ibu), 5-メチル-C(bz))またはT-β-シアノエチルホスホルアミダイトのカップリングは、アセトニトリル中の5'-O-DMT-保護アミダイトの0.08M溶液を用いて行い、活性化はアセトニトリル中のDCI (4,5-ジシアノイミダゾール)(0.25M)を用いて行った。カップリング反応は2分間行った。チオール化はBeaucage試薬(アセトニトリル中に0.05M)を用いて行い、3分間反応させた。支持体をアセトニトリルで十分に洗浄し、その後、標準溶液(CAP A)および(CAP B)を用いてキャッピングを行って未反応の5'ヒドロキシル基をキャッピングした。ついで、キャッピング工程を繰り返し、アセトニトリル洗浄でサイクルを締めくくった。
LNA単位のサイクル
上記と同様の手順を用い、CPGに結合した5'-O-DMT (A(bz), C(bz), G(ibu)またはT)を脱保護させた。カップリングは、5'-O-DMT-A(bz), C(bz), G(ibu)またはT-β-シアノエチルホスホルアミダイト(アセトニトリル中に0.01M)を用いて行い、活性化はDCI(アセトニトリル中に0.25M)により行った。カップリング反応は7分間行った。チオール化はBeaucage試薬(アセトニトリル中に0.05M)を用いて行い、30秒反応させた。ホスファイトトリエステルは、THF中のI2およびピリジンの標準溶液を30秒間用いることにより、一層安定なホスフェートトリエステルに酸化された。支持体をアセトニトリルで洗浄し、
その後、標準溶液(CAP A)および(CAP B)を用いてキャッピングを行って未反キャッピング工程を繰り返した。十分なアセトニトリル洗浄でサイクルを締めくくった。
開裂および脱保護
オリゴヌクレオチドを支持体から開裂させ、支持体を35%NH4OHで1時間、室温で処置することにより、β-シアノエチル保護基を除去した。支持体を濾去し、温度を65℃に4時間上げることにより塩基保護基を除去した。ついで、アンモニアを蒸発により除去した。
精製
オリゴを逆相HPLC(RP-HPLC)かまたは陰イオン交換クロマトグラフィー(AIE)のいずれかにより精製した:
RP-HPLC:
カラム: VYDACTM, Cat. No. 218TP1010 (vydac)
流速: 3ml/分
緩衝液: A(0.1M酢酸アンモニウム, pH7.6)
B(アセトニトリル)
勾配:
時間 0 10 18 22 23 28
B% 0 5 30 100 100 0
AIE:
カラム: ResourceTM 15Q(amersham pharmacia biotech)
流速: 1.2ml/分
緩衝液: A(0.1M NaOH)
B(0.1M NaOH, 2.0M NaCl)
勾配:
時間 0 1 27 28 32 33
B% 0 25 55 100 100 0
Tmの測定
H2O中の15μM siRNA/siLNA二本鎖のストック(100μl)を400μlのH2Oで希釈し、その後500μlの2xTm-緩衝液(200mM NaCl, 0,2mM EDTA, 20mM NaP, pH 7,0, この緩衝液はまたDEPC処理してRNアーゼを除いた)をも加えた(最終二本鎖濃度1,5μM)。この溶液を95℃で3分間加熱し、室温で30分間放置した。
Tmの測定は、PE Templabソフトウエア(Perkin Elmer)を用い、ペルティエ温度プログラマーPTP6を備えたLambda 40 UV/VIS分光光度計で行った。温度を20℃から95℃に上げ、ついで再び25℃に下げ、260nmでの吸光度を測定した。融解およびアニーリングの両者の第1導関数および局部最大(local maximums)を用い、融解/アニーリング温度(ともに同様/同じTm値を与える)を評価した。第1導関数については、91の温度(最大)を用いて勾配を計算したが、これは全ての二本鎖について滑らかな導関数曲線を得るためであり、それゆえこれら二本鎖を同等に処置できた。
実施例3:LNA/RNAオリゴヌクレオチドの合成
合成
LNA/RNAオリゴヌクレオチドを、自動核酸合成機(MOSS Expedite 8909)を用い、および標準試薬を用いて、1.0μモルスケールでDMT-off合成した。1H-テトラゾールまたは5-エチルチオ-1H-テトラゾールをアクチベーターとして用いた。LNA ABz, GiBuおよびTホスホルアミダイト濃度は、無水アセトニトリル中で0.1Mであった。MeCBzはアセトニトリル中の15%THFに溶解した。全てのモノマーカップリングのカップリング時間は600秒であった。RNAホスホルアミダイト(Glen Research, スターリング, バージニア)は、N-アセチルおよび2'-O-トリイソプロピルシリルオキシメチル(TOM)保護した。モノマー濃度は0.1M(無水アセトニトリル)であり、カップリング時間は900秒であった。酸化時間は50秒に設定した。固相支持体はDMT-LNA-CPG(1000オングストローム, 30-40μモル/g)であった。
処理および精製
樹脂からの開裂およびヌクレオ塩基/ホスフェート脱保護を、1.5mlのメチルアミン溶液(1:1, エタノール中の33%メチルアミン:水中の40%メチルアミン)で35℃にて6時間処理するかまたは一夜放置することにより、滅菌チューブ中で行った。チューブを遠心分離し、メチルアミン溶液を第二のチューブに移した。メチルアミン溶液を真空遠心分離で蒸発させた。2'-O-保護基を除去するため、樹脂をTHF中の1.0M TBAF(1.0ml)に溶解し、55℃に15分間加熱し、35℃で一夜放置した。THFを真空遠心分離で蒸発させて薄黄色のガムとし、これを約600μl(全試料容量: 1.0ml)のRNアーゼ不含1.0M Tris-緩衝液(pH7)で中和した。この混合物を、振盪および65℃に3分間加熱することによりホモジナイズした。オリゴヌクレオチドの脱塩をNAP-10カラム(Amersham Biosciences, 下記参照)で行った。工程4(下記参照)からの濾液を回収し、MALDI-TOFおよびゲル電気泳動(16%シークエンシングアクリルアミドゲル(1mm), 0.9%TBE[Tris: 89mM, ホウ酸: 89mM, EDTA: 2mM, pH8.3]緩衝液, 限界パラメーターとして20Wで2時間行った)により分析した。ゲルをCyberGold(Molecular Probes, 0.9xTBE中に1:10000)で30分間染色し、ついでBio-Rad FX Imagerでスキャニングした。オリゴヌクレオチドの濃度をUV-分光測光により260nmにて測定した。
スキームA, NAP-10カラムでの脱塩:
Figure 2009524419
当業者には認識されるであろうように、LNA/RNAオリゴの合成における最も重要な問題は、i)良好なカップリング効率を達成するためにはより長いカップリング時間が必要であること、およびii)欠失断片の生成を最小にするため、酸化時間を長くしなければならないことである。さらに、2'-O-TOM保護ホスホルアミダイトのカップリングは2'-O-TBDMSよりも優れていた。このことを考慮に入れると、粗製のオリゴヌクレオチドは、さらなる精製を回避することができるような品質のものであった。MS分析は、TOM-基を除去した後に行うべきである。
実施例4:哺乳動物系での修飾siRNAのデザインの試験
HIF-1A MRNAアッセイ
異なるsiLNAを細胞培養(BNL CL.2, マウス肝臓)に1, 10および100nMにてトランスフェクションした。Hif-1a mRNAレベルをqPCRにより測定した。RNAアンタゴニストSPC2968, LNAおよびホスホロチオール化一本鎖アンチセンスオリゴヌクレオチド(Hif-1aに対してインビトロおよびインビボの両者で効果が確認されている)を正の対照とした。実験からのHif-1a mRNAのレベルをモックトランスフェクション細胞のパーセントとして示す。siLNAの模式図および同定数も示す。
実施例5:LNAは環境に応じてTmを増大または低減させることができる
RNA/LNA含有オリゴヌクレオチドを合成したが、すべて同じ配列または相補的配列を有し、ホスホジエステル結合またはホスホロチオエート結合のいずれかを含んでいた。異なって修飾したオリゴヌクレオチドをその相補的対応物にハイブリダイズすることにより、異なる二本鎖の組み合わせを作製した。これら異なる二本鎖の組み合わせについて融解温度(Tm)を測定した。
RNA,ホスホジエステル環境でのLNAは、相補鎖がホスホロチオール化されているか否かに拘わらず、Tmを増大させる。RNA,ホスホロチオエート環境でのLNAは、相補鎖がホスホロチオール化されているか否かに拘わらず、Tmを低減させる(図1)。環境に応じてLNA塩基当たりで評価した増大または低減を図2に要約してある。
実施例6:LNA/RNAにおけるLNAへの3'結合はTmを特異的にモデュレートする
中央部の位置に唯一のLNAを有し、全てホスホロチオール化結合であるRNA/LNAオリゴヌクレオチドを合成した。LNAへの5'結合, 3'結合または両結合でのホスホロチオエートをホスホジエステルに戻した異なる組み合わせもまた合成した。これらのオリゴヌクレオチドを完全RNAまたはDNA相補鎖と組み合わせ、Tmを測定した。具体的には、LNAへの3'部分におけるホスホロチオール化はTmを低減させ、一方、LNAへの3'ホスホジエステル結合はTmを増大させた(図3参照)。
他の点ではホスホロチオエートの環境においてLNAへの3'ホスホジエステル結合は、Tmを増大させる。
完全にホスホロチオール化したオリゴヌクレオチド含有LNAを、LNAへの3位にホスホジエステル結合を有する同じオリゴヌクレオチドと、その相補鎖へのハイブリダイゼーションについてTmを測定することにより比較した。
LNAへの3'ホスホロチオエート結合をホスホジエステル結合と置換するとTmが増大する(図4参照)。
実施例7:他の点ではホスホロジエステル結合の環境においてLNAへの3'ホスホロチオエート結合はTmを低減させる
LNA修飾への3'位のみにおいてホスホロチオエート結合を有するオリゴヌクレオチドでTmを測定した。オリゴヌクレオチドの殆どがホスホジエステル結合を含んでいるにも拘わらず、Tmはなお低減することができた(図5)。
実施例8:LNAはホスホロジエステル結合およびホスホロチオエートの両化合物においてヌクレアーゼ安定性を促進する
上記で言及したLNA/RNA/PS/PO二本鎖の幾つかを、マウス血清中、37℃でインキュベートし、フェノール抽出し、ついで天然PAGEで分析することにより、ヌクレアーゼ安定性について試験した。LNAは血清安定性を促進し、ホスホロチオエート修飾単独でもヌクレアーゼ耐性に何らかの貢献をすると思われた(図6)。
実施例9:余りにも高いTmは効果を低減する:LNA/RNA/PS/PO二本鎖は標的mRNAに対して遺伝子抑制作用を有する:余りにも低いTmは効果を低減する
上記で言及したLNA/RNA/PS/PO二本鎖を、細胞培養中で標的mRNAを抑制する能力について試験した。二本鎖を3つの濃度(1, 10, 100nM)にてBNL CL.2マウス繊維芽細胞にトランスフェクションし、24時間インキュベートし、その後、細胞を回収し、RNAを抽出した。標的RNAを定量PCR(qPCR)を用いて定量した。幾つかの組み合わせが抑制作用を示した(図7)。
また、余りにも低いTmは効果を低減した(図8参照)。
実施例10:良好な効果のためのTMの最適化
ヌクレアーゼ保護したLNA修飾siRNAは、高いTmを有し(化合物3347/3183および3177/3182)、低減された抑制能を示す(図9a)。ヌクレアーゼ保護当たりのLNAの量を一定に保持するがLNAへの3'PS結合によりTmを下げると、非修飾の(ヌクレアーゼ保護していない)siRNAと同様、Tmが「天然」にモデュレートされる(化合物3391/8183および3389/3183)。しかしながら、そのようなTm最適化構築物は、非修飾siRNAと比べて完全な抑制効果を有する。「天然の」Tmを有するsiLNAを用量−応答試験で非修飾siRNAと比較したところ、siRNAと同様のTmを有するsiLNAとで同等の抑制効果が示された(図9B)。
図1は、LNAが環境に依存してTmを増大または低減しうることを示す。
図2は、図1の要約を示す。
図3は、LNA/RNAにおけるLNAへの3'結合がTmをモデュレートすることを示す。*=DNA相補鎖を有する場合のTm。
図4は、他の点ではRNAホスホロチオエート環境においてLNAへの3'ホスホロチオエート結合がTmを低減することを示す。
図5は、他の点ではRNAホスホロチオエート環境においてLNAへの3'ホスホロチオエート結合がTmを低減することを示す。
図6は、LNAがホスホロジエステルおよびホスホロチオエートの両化合物においてヌクレアーゼ安定性を高めることを示す。2-8のLNAを用い、LNA含量の高いほどヌクレアーゼ耐性は大きくなった。
図7は、LNA/RNA/PS/PO二本鎖が標的mRNAに対して遺伝子抑制効果を有することを示す。また、あまりにも高いTmは遺伝子抑制効果を低減させる。
図8は、あまりにも低いTmが遺伝子抑制効果を低減させることを示す。
図9Aは、最適なTmが良好な遺伝子抑制効果という結果となることを示す。
図9Bは、最適なTmが良好な遺伝子抑制効果という結果となることを示す。

Claims (46)

  1. 配列:5'LNA-PS-XNA3'(式中、XNAはRNAヌクレオチドかまたはRNAヌクレオチドアナログ;LNAはロックト核酸;およびPSはホスホロチオエートインターヌクレオシド結合-O-P(O,S)-O-である)で示される少なくとも1のジヌクレオチドを含む混合配列オリゴヌクレオチド。
  2. ジヌクレオチド配列中のLNAとXNAとの間のインターヌクレオシド結合がホスホジエステル結合である等価な混合配列オリゴヌクレオチドに比べて融解温度(Tm)が低減している、請求項1に記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  3. ジヌクレオチド配列中のXNAヌクレオチドがRNA単位である、請求項1または2に記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  4. ジヌクレオチド配列中のXNAヌクレオチドがRNAアナログである、請求項1ないし3のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  5. RNAアナログが、2'置換を有するRNAヌクレオチドアナログである、請求項4に記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  6. RNAアナログが、アラビノ−またはリボ−立体配置のいずれかにおける、2'フルオロ基を含む、請求項5に記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  7. 該2'置換が2'O置換である、請求項5に記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  8. 該2'O置換が、2'Oアルキル、2'Oメチル、2'Oメトキシエチルよりなる群から選ばれる、請求項7に記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  9. LNAヌクレオチドが、ベータ-Dまたはアルファ-L立体配置のいずれかのチオ-LNA, アミノ-LNA, オキシ-LNA, およびエナ-LNAよりなる群から選ばれる、請求項1ないし8のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  10. 該LNAがベータ-D-オキシ-LNAである、請求項9に記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  11. 混合配列オリゴヌクレオチドとホスフェート結合を有する相補的RNA分子との間のTmが、約50℃〜約90℃である、請求項1ないし10のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  12. Tmが、約60℃〜約85℃である、請求項11に記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  13. 混合配列オリゴヌクレオチドとホスフェート結合を有する相補的RNA分子との二本鎖の間のTmの差違が、相補的RNA分子とホスフェート結合によって結合したRNA単位のみからなる等価な混合配列オリゴヌクレオチドとの間の二本鎖のTmに比べて、+10℃〜-10℃である、請求項1ないし12のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  14. 混合配列オリゴヌクレオチドとホスフェート結合を有する相補的RNA分子との二本鎖の間のTmの差違が、相補的RNA分子と、ジヌクレオチド配列におけるLNAヌクレオチドとXNAヌクレオチドとの間のインターヌクレオシド結合がホスホジエステル結合である等価な混合配列オリゴヌクレオチドとの間の二本鎖のTmよりも、少なくとも5℃低い、請求項1ないし13のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  15. オリゴヌクレオチドが13〜20ヌクレオチドの長さである、請求項1ないし14のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  16. オリゴヌクレオチドが14〜18ヌクレオチドの長さである、請求項15に記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  17. ヌクレオ塩基単位の80%までがLNA単位である、請求項1ないし16のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  18. オリゴヌクレオチドが1〜12のLNA単位を含む、請求項1ないし17のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  19. 残りのヌクレオ塩基が、DNA、RNA、DNAアナログ、RNAアナログ、およびLNAよりなる群から選ばれる、請求項1ないし18のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  20. 残りのヌクレオ塩基が、RNA、および任意にLNAヌクレオチドを含む、請求項1ないし19のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  21. 残りのヌクレオ塩基が、DNAおよびLNAヌクレオチドから選ばれる、請求項1ないし19のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  22. 残りのヌクレオ塩基が、DNAおよびLNAヌクレオチドを交互に含む、請求項21に記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  23. 1を超える配列:5'LNA-PS-XNA3'で示されるジヌクレオチド、例えば、1〜10の配列:5'LNA-PS-XNA3'で示されるジヌクレオチドを含む、請求項1ないし22のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  24. 任意の1または2の3'LNA単位を例外として、全てのLNA単位が配列:5'LNA-PS-XNA3'で示されるジヌクレオチドの文脈において見出される、請求項1ないし23のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  25. 残りのインターヌクレオシド結合が、以下のものよりなる群から選ばれる、請求項1ないし24のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド:-O-P(O,S)-O-, -O-P(S)2-O-, -S-P(O)2-O-, -S-P(O,S)-O-, -S-P(S)2-O-, -O-P(O)2-S-, -O-P(O,S)-S-, -S-P(O)2-S-, -O-PO(RH)-O-, O-PO(OCH3)-O-, -O-PO(NRH)-O-, -O-PO(OCH2CH2S-R)-O-, -O-PO(BH3)-O-, -O-PO(NHRH)-O-, -O-P(O)2-NRH-, -NRH-P(O)2-O-, -NRH-CO-O-, -NRH-CO-NRH-, -O-CO-O-, -O-CO-NRH-, -NRH-CO-CH2-, -O-CH2-CO-NRH-, -O-CH2-CH2-NRH-, -CO-NRH-CH2-, -CH2-NRH-CO-, -O-CH2-CH2-S-, -S-CH2-CH2-O-, -S-CH2-CH2-S-, -CH2-SO2-CH2-, -CH2-CO-NRH-, -O-CH2-CH2-NRH-CO-および-CH2-NCH3-O-CH2-(ここで、RHは水素原子またはC1-4-アルキルである)。
  26. 残りのインターヌクレオシド結合が、ホスホジエステルおよびホスフェートよりなる群から選ばれる、請求項25に記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  27. 修飾マイクロRNAまたはmiRNAミミックである、請求項1ないし26のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  28. 最も5'側のヌクレオ塩基がLNA単位である、請求項1ないし27のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  29. 最も5'側のヌクレオ塩基がDNAまたはRNA単位である、請求項1ないし27のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  30. 最も3側のヌクレオ塩基がLNA単位である、請求項1ないし28のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  31. 最も3側のヌクレオ塩基がLNA単位でない、請求項1ないし29のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  32. 最も3'側のヌクレオ塩基に隣接するヌクレオ塩基がLNA単位である、請求項1ないし31のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチド。
  33. 各鎖が15〜25ヌクレオチドを含む二本鎖オリゴヌクレオチドであって、2つの鎖の少なくとも一方が請求項1ないし32のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチドを含む、二本鎖オリゴヌクレオチド。
  34. 少なくとも一方の鎖が3'-突出を含む、請求項33に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
  35. 第1(例えば、センス)鎖および第2(例えば、アンチセンス)鎖の両者がともに3'-突出を含む、請求項34に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
  36. 第1鎖のみが3'-突出を含む、請求項34に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
  37. 3'-突出の長さが1〜3モノマーである、請求項34ないし36のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
  38. 各鎖が17〜22のヌクレオチドの長さからなる、請求項33ないし37のいずれかに記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
  39. 各鎖が19〜21のヌクレオチドの長さからなる、請求項38に記載の二本鎖オリゴヌクレオチド。
  40. 哺乳動物Hif-1a mRNAをターゲティングする、請求項1ないし39のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチド。
  41. 請求項1ないし40のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチドおよび薬理学的に許容しうる希釈剤、担体またはアジュバントを含む、医薬組成物。
  42. 医薬として使用するための、請求項1ないし40のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチド。
  43. 癌、感染疾患、炎症性疾患、および代謝性疾患よりなる群から選ばれた障害の治療用医薬として使用するための、請求項1ないし40のいずれかに記載の混合配列オリゴヌクレオチドまたは二本鎖オリゴヌクレオチド。
  44. 癌、感染疾患、炎症性疾患、および代謝性疾患よりなる群から選ばれた障害の治療用医薬の製造のための、請求項1ないし40のいずれかに記載のオリゴヌクレオチドの使用。
  45. 癌、感染疾患、炎症性疾患、および代謝性疾患よりなる群から選ばれた障害の治療方法であって、請求項1ないし40のいずれかに記載のオリゴヌクレオチドまたは請求項41に記載の医薬組成物をそれを必要とする患者に投与することを含む方法。
  46. 混合配列オリゴヌクレオチドと相補的オリゴヌクレオチドまたは核酸配列との間の二本鎖のTmを低減させる方法であって、該混合配列オリゴヌクレオチド中に存在する少なくとも1のジヌクレオ塩基配列を、配列:5'LNA-PS-XNA3'(式中、XNAはRNAヌクレオチドかまたはRNAヌクレオチドアナログ;LNAはロックト核酸;およびPSはホスホロチオエートインターヌクレオシド結合-O-P(O,S)-O-である)で示される少なくとも1のジヌクレオチドで置換することを含む、方法。
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