JP2009523805A - TNFα、PDE4及びB−RAFの阻害剤、それらの組成物及びそれらの使用法 - Google Patents

TNFα、PDE4及びB−RAFの阻害剤、それらの組成物及びそれらの使用法 Download PDF

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Abstract

本明細書において、TNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAFの阻害活性を有する化合物、並びにそれらの組成物が提供される。特に本明細書において、式(I)の化合物、並びにそれらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体及びプロドラッグが提供され、ここでAr、R1、R2、R3、R4、n及びZは本明細書において説明されている。更に本明細書において、1種以上のTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAFの阻害剤を患者へ投与することによる、様々な疾患及び障害を治療又は予防する方法が提供される。特に本明細書において、1種以上のTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAFの阻害剤を患者へ投与することによる、癌、炎症障害、認知症及び記憶障害並びに自己免疫疾患、又はそれらの1種以上の症状を予防又は治療する方法が提供される。
【化1】
Figure 2009523805

【選択図】なし

Description

本出願は、2006年1月17日に出願された米国特許仮出願第60/759,819号、2006年6月19日に出願された米国特許仮出願第60/814,862号、2006年6月30日に出願された米国特許仮出願第60/818,246号、及び2006年10月25日に出願された米国特許仮出願第60/854,637号の恩恵を主張するものであり、これらの出願の開示は引用により本明細書に組み込まれている。
(1 技術分野)
本明細書において、TNFα阻害剤、PDE4及び/又はB-RAF阻害剤としての活性を有する化合物、並びにそれらの組成物が提供される。本明細書において、1種以上の本明細書に開示された化合物を、それを必要とする患者へ投与することにより、様々な疾患及び障害を治療、予防及び/又は管理する方法も提供される。特に、1種以上の本明細書に提供された化合物を投与することにより、癌、炎症障害、認知及び記憶障害、並びに自己免疫疾患を治療、予防又は管理する方法も提供される。
(2 背景)
(2.1 TNFα)
腫瘍壊死因子α(TNFα)は、免疫刺激因子に反応して単核食細胞により主に放出されるサイトカインである。哺乳類へ投与される場合、TNFαは、炎症、発熱、心臓血管作用、出血、凝血、及び急性感染症及びショック状態の際に認められるものに類似した急性期の反応を引き起こし得る。
核内因子κB(NFκB)は、様々な疾患及び炎症状態に関係した多面的転写活性化因子である{Lenardoらの論文、Cell, 58:227-29 (1989)}。NFκBは、TNFαを含むが、これらに限定されるものではないサイトカインレベルを調節し、HIV転写の活性化因子であると考えられる{Dbaiboらの論文、J. Biol. Chem. 17762-66 (1993);Duhらの論文、Proc. Natl. Acad. Sci. 86:5974-78 (1989);Bachelerieらの論文、Nature, 350:709-12 (1991);Boswasらの論文、J Acquired Immune Deficiency Syndrome, 6:778-786 (1993);Suzukiらの論文、Biochem. And Biophys. Res. Comm. 193:277-83 (1993);Suzukiらの論文、Biochem. And Biophys. Res. Comm. 189:1709-15 (1992);Suzukiらの論文、Biochem. Mol. Bio. Int. 31(4):693-700 (1993);Shakhovらの論文、171:35-47 (1990);及び、Staalらの論文、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87:9943-47 (1990)}。従って、NFκB結合の阻害は、サイトカイン遺伝子(類)の転写を調節することができ、かつこの変調及びその他の機構を通じて、多数の病態の治療又は予防に有用である。
過剰な又は調節できないTNFα産生は、多くの病態に関連している。これらは、内毒素血症及び/又は毒素性ショック症候群{Traceyらの論文、Nature, 330:662-664 (1987)、及びHinshawらの論文、Circ. Shock, 30:279-292 (1990)};悪液質{Dezubeらの論文、Lancet, 335(8690):662 (1990)};並びに、12,000pg/mlを越えるTNFα濃度が、ARDS患者の肺洗浄液(aspirate)から検出された成人呼吸窮迫症候群(ARDS){Millarらの論文、Lancet, 2 (8665):712-714 (1989)}がある。組換え型TNFαの全身注入も、ARDSにおいて典型的に認められるような変化を生じた{Ferrai-Balivieraらの論文、Arch. Surg. 124(12):1400-1405 (1989)}。
TNFαは、関節炎を含む骨吸収疾患に関連すると考えられ、ここでは、活性化されると白血球は骨吸収活性を生じることが確認され、かつデータは、この活性に対するTNFαの貢献を示唆している{Bertoliniらの論文、Nature, 319:516-518 (1986)、及びJohnsonらの論文、Endocrinology, 124(3):1424-1427 (1989)}。TNFαは、骨芽細胞機能の阻害と組合せられた破骨細胞(osteoblast)の形成及び活性化の刺激を通じ、インビドロ及びインビボにおける骨吸収を刺激し、骨形成を阻害することが確認されている。TNFαは関節炎を含む多くの骨吸収疾患に関連しているが、疾患との最も強固な関連は、腫瘍又は宿主組織によるTNFα産生と悪性腫瘍に関連した高カルシウム血症との関連である{Calciの論文、Tissue Int. (US) 46(Suppl.):S3-10 (1990)}。移植片対宿主拒絶反応において、増加した血清TNFαレベルは、急性同種異系骨髄移植後の主な合併症に関連している{Hollerらの論文、Blood, 75(4):1011-1016 (1990)}。
TNFαは、慢性の肺の炎症疾患の領域において役割を果たすようにも見える。シリカ粒子の沈積は、線維症性の反応により引き起こされる進行性呼吸不全疾患である珪肺症につながる。TNFαに対する抗体は、マウスにおいてシリカで誘導される肺線維症を完全に阻止した{Pignetらの論文、Nature, 344:245-247(1990)}。高レベルのTNFα産生(血清及び単離されたマクロファージにおける)は、シリカ及びアスベストで誘導された線維症の動物モデルにおいて明らかにされている{Bissonnetteらの論文、Inflammation, 13(3):329-339(1989)}。肺サルコイドーシス患者由来の肺胞マクロファージは、正常ドナー由来のマクロファージと比べ、大量のTNFαを自然発生的に放出することもわかっている{Baughmanらの論文、J. Lab. Clin. Med, 115 (1):36-42(1990)}。
TNFαは、再灌流障害と称される再灌流後の炎症反応にも関連しており、これは血流喪失後の組織損傷の主因である{Vedderらの論文、PNAS, 87:2643-2646 (1990)}。TNFαは、内皮細胞の特性も変更し、組織因子である凝血原の活性の増加及び抗凝血物質であるプロテインC経路の抑制、更にはトロンボモジュリンの発現のダウンレギュレーションを生じるような、様々な凝血原活性を有する{Sherryらの論文、J. Cell Biol. 107:1269-1277(1988)}。TNFαは、その早期の産生と共に(炎症事象の初期段階において)、これを、心筋梗塞、脳卒中及び循環性ショックを含むが、これらに限定されるものではないいくつかの重要な障害における組織損傷の可能性のあるメディエーターとするプロ-炎症活性も有する。特に重要なことは、細胞間接着分子(ICAM)又は内皮細胞上の内皮白血球接着分子(ELAM)のような接着分子のTNFαにより誘導された発現である{Munroらの論文、Am. J. Path., 135(1):121-132 (1989)}。
高レベルのTNFαは、クローン病に関連し{von Dullemenらの論文、Gastroenterology, 109(1):129-135 (1995)}、TNFα抗体治療により臨床的恩恵があり、従ってこの疾患におけるTNFαの重要性が確認されている。TNFαは、記したものと同様の理由で、サイトメガロウイルス(CMV)、インフルエンザウイルス、アデノウイルス、及びヘルペスウイルスファミリーなどの、他のウイルス感染症にも関連している。
環状アデノシン3',5'-一リン酸(cAMP)は、喘息及び炎症などであるが、これらに限定されるものではない、多くの疾患及び状態において役割を果たす酵素である{Lowe及びChengの論文、Drugs of the Future, 17(9):799-807 (1992)}。報告によると、炎症白血球におけるcAMPの上昇は、それらの活性化及び引き続きのTNF-α及び核内因子κB(NF-κB)を含む炎症メディエーターの放出を阻害する。上昇したレベルのcAMPは、気道平滑筋の弛緩にもつながる。
(2.2 PDE4)
cAMPの失活に関する主な細胞機構は、環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼ(PDE)と称されるアイソザイムファミリーによる、cAMPの破壊であると考えられる{Beavo及びReitsnyderの論文、Trends in Pharm., 11:150-155 (1990)}。PDEファミリーには、12種の公知のメンバーが属する。PDE IV型(PDE4)の阻害は、炎症が媒介した放出の阻害及び気道平滑筋の弛緩の両方に特に有効であることが認められている{Vergheseらの論文、Journal of Pharmacology and Experimental Therapeutics, 272(3):1313-1320 (1995)}。従ってPDE4を特異的に阻害する化合物は、心臓血管作用又は抗-血小板作用のような望ましくない副作用は最小でありながら、炎症を阻害し、かつ気道平滑筋の弛緩を補助することができる。
cAMPに特異的であるPDE4ファミリーは、現在最大であり、かつ少なくとも4種のアイソザイム(a-d)及び複数のスプライスバリアントにより構成される{Houslay, M.D.らの論文、Advances in Pharmacology, 第44版、J. Augustら、p.225 (1998)}。多くの異なるプロモーターにより調節される細胞特異的パターンで発現される20種を超えるPDE4アイソフォームが存在するであろう。選択的PDE4阻害剤が求められている病態は、以下を含む:喘息、アトピー性皮膚炎、うつ病、再灌流傷害、敗血性ショック、中毒性ショック、内毒素性ショック、成人呼吸窮迫症候群、自己免疫型糖尿病、尿崩症、多発梗塞性認知症、AIDS、癌、クローン病、多発性硬化症、脳虚血、乾癬、同種移植拒絶反応、再狭窄、潰瘍性大腸炎、悪液質、脳マラリア、アレルギー性鼻結膜炎、変形性関節症、関節リウマチ、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性気管支炎、好酸球性肉芽腫、及び自己免疫型脳脊髄炎{同上}。PDE4は、脳及び主要な炎症細胞に存在し、かつ特にアトピー性皮膚炎又は湿疹、喘息、及び枯草熱を含む多くの疾患において、異常に上昇したレベルで認められる{Greweらの論文、J. of Allergy and Clinical Immunology, 70:452-457 (1982)}。アトピー性疾患に罹患した個体において、上昇したPDE-4活性が、それらの末梢血単核白血球、T細胞、マスト細胞、好中球及び好塩基球において認められる。この上昇したPDE活性は、cAMPレベルを低下し、これらの細胞におけるcAMP制御の破壊を生じる。このことは、罹患した個人の血液及び組織における免疫応答の増強を生じる。
SCI後の阻害シグナルを克服するためにニューロンを誘導する有望な戦略として、cAMPの活性化が提唱された{Damien D Pearseらの論文、Nature Medicine, 10(6):610-6l6 (2004)}。この著者らは、PDE4阻害剤であるロリプラムによるcAMP加水分解の阻害が、脊髄打撲傷後の、cAMPレベルの低下を防止したこと、及びシュワン細胞移植と組合せた場合に、これは棘上の及び固有受容器(proprioceptive)の軸索防御及び髄鞘形成を促進したことを示した。更に、ロリプラムの、cAMPアナログであるdb-cAMPとの組合せは、非損傷対照被験者のレベルを上回るように、cAMPレベルを上昇し、軸索防御、髄鞘形成及びセロトニン作用性線維の成長を増強し、並びに歩行運動を改善したことが示された。同上。
PDE4阻害剤は、好酸球反応に影響を及ぼし、好塩基球ヒスタミン放出を減少し、IgE、PGE2、IL10合成を低下し、並びに抗-CD3刺激されたIL-4産生を減少することも示されている。同様に、PDE4阻害剤は、好中球機能を遮断することも示されている。好中球は、喘息、COPD及び他のアレルギー性障害において重要な役割を果たす。PDE4阻害剤は、肺の構造を崩壊し、その結果気道機能を破壊する好中球に関連した接着分子、活性酸素種、インターロイキン(IL)-8、及び好中球エラスターゼの放出を阻害することが示されている。PDE4阻害剤は、複数の機能経路に影響を及ぼし、複数の免疫経路及び炎症経路に作用し、並びに多くの免疫メディエーターの合成及び放出に影響を及ぼす{J.M. Hanifin及びS.C. Chanの論文、「アトピー性皮膚炎-新規ホスホジエステラーゼ阻害剤の治療作用(Atopic Dermatitis-Therapeutic Implication for New Phosphodiesterase Inhibitors)」、Monocyte Dysregulation of T Cells、AACI News、7/2 (1995);J.M. Hanifinらの論文、「4型ホスホジエステラーゼ阻害剤はアトピー性皮膚炎における臨床作用及びインビトロ抗炎症作用を有する(Type 4 Phosphodiesterase Inhibitors Have clinical and In Vitro Anti-inflammatory Effects in Atopic Dermatitis)」、Journal of Investigative Dermatology, 107:51-56 (1996)}。
第一世代のPDE4阻害剤の一部は、PDE4活性の阻害及びこの酵素の過剰発現により引き起こされた多くの炎症問題の緩和に有効である。しかしそれらの有効性は、副作用、特に全身使用される場合の悪心及び吐気などのために限定される{Huangらの論文、Curr. Opin. In Chem. Biol., 5:432-438 (2001)}。実際、今日まで開発されたPDE4阻害剤の多くは、中枢神経系及び胃腸管の副作用、例えば、頭痛、悪心/嘔吐、及び胃分泌などを伴う、小型の分子化合物である。
(2.3 B-RAF)
B-RAFは、セリン/トレオニンキナーゼのRAFファミリーに属する。B-RAFは、細胞外シグナルに対する細胞反応を調節する保存されたシグナル伝達経路の一部である{Wellbrockらの論文、Mol Cell Biol. 5:875-885 (2004)}。B-RAFは通常、細胞膜の受容体の下流で活性化され、プロテインキナーゼMEKのリン酸化及び活性化に関連し、これは引き続きプロテインキナーゼERKを活性化する{Niculescu-Duvasらの論文、J. Med. Chem., 49:407-416 (2006)}。ERKは、ELK-1のような転写因子をリン酸化し、遺伝子発現を調節しかつ細胞外シグナルに対する細胞の様式を制御する。同上。
B-RAFは、ヒト癌の約7%で変異されており、例えばメラノーマ(50〜70%)、卵巣癌(約35%)、甲状腺癌(約30%)及び結腸直腸癌(約10%)などである{Daviesらの論文、Cancer Cell, 2:95-98 (2003)}。最も一般的な変異(約90%)は、600位でのバリンのグルタミン酸置換(V600E)である{Niculescu-Duvasらの論文、J. Med. Chem., 49:407-416 (2006)}。v600EB-RAFのキナーゼ活性は、約500倍上昇し、癌細胞に増殖及び生存の両シグナルを提供し、それらをモデルシステムにおいて腫瘍として増殖させる{Garnettらの論文、Cancer Cell, 4:313-319 (2004)}。実際、B-RAFの活性化は、甲状腺癌の最も支配的な発癌変異として明らかになった{Salvatoreらの論文、Clin. Can. Res., 12(5):1623-1629 (2006)}。従ってB-RAFは、腫瘍の誘導及び維持の両方において重要な因子であり、かつヒト癌の新規の治療標的を示している。従って当該技術分野において、抗癌剤及び抗腫瘍剤として使用するための有効なB-RAF阻害剤の必要性が存在する。
従って当該技術分野において、TNFα、PDE4及びB-RAFの有効な阻害剤の必要性が存在する。
(3 要旨)
TNFα阻害剤、PDE4阻害剤及び/又はB-RAF阻害剤としての活性を有する化合物、及びそれらの組成物が、本明細書において提供される。本明細書に開示された1種以上の化合物を(例えばそれを必要とする患者へ)投与することを含む、ある種の疾患もしくは障害又はそれらの症状を治療、予防又は管理する方法も提供される。特に、本明細書に開示された1種以上の化合物を、それを必要とする患者へ投与することを含む、癌、炎症障害、認知及び記憶障害、又は自己免疫疾患の1種以上の症状を予防又は治療又は改善する方法が本明細書において提供される。
式Iの化合物、並びにそれらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体及びプロドラッグが、本明細書において提供される:
Figure 2009523805
(式中、Ar、R1、R2、R3、R4、n及びZは、本明細書において開示されたもの(本明細書において「本化合物(類)」と称される)である。)。
化合物の医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体及びプロドラッグを含む、1種以上の本化合物を含有する、医薬組成物も本明細書において提供される。
化合物の医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体及びプロドラッグを含む1種以上の本化合物、並びに医薬として許容し得る担体、賦形剤又は希釈剤を含有する、医薬組成物も本明細書において提供される。
1種以上の本化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体もしくはプロドラッグ、並びに1種以上の他の予防剤もしくは治療剤を含有する医薬組成物も本明細書において提供され、該予防剤又は治療剤は、異常なTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF活性に関連するか又はこれにより特徴付けられる疾患又は障害の1種以上の症状の予防、治療又は改善に有用であるか、又は使用されてきたもしくは現在使用されている。
別の実施態様において、敗血性ショック、敗血症、内毒素性ショック、血行力学ショック及び敗血症候群、虚血後再灌流損傷、マラリア、マイコバクテリア感染症、髄膜炎、乾癬、うっ血性心不全、線維症、悪液質、移植片拒絶反応、癌、自己免疫疾患、AIDSの日和見感染症、関節リウマチ、リウマチ様脊椎炎、変形性関節症及び他の関節炎状態、クローン病、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、ハンセン病のENL、放射線障害、喘息、過酸素肺胞傷害、脳卒中に関連した記憶喪失、アルツハイマー病、軽度認識障害、年齢に関連した認知能減退、年齢に関連した記憶障害、初老期認知症、血管型(脳卒中-関連)認知症、レヴィー小体病、前頭側頭葉変性症、ピック病、原発性進行性失語症、大脳皮質基底核変性症、外傷性脳損傷、パーキンソニズムに関連した認知症、睡眠障害に随伴する記憶障害、並びに精神遅滞成人における認知症、又はそれらの1種以上の症状を予防、治療、管理又は改善する方法が、本明細書において提供され、該方法は、本化合物の予防的又は治療的有効量を、単独で、又は1種以上の他の療法の予防的又は治療的有効量と組合せて投与することを含む。
別の実施態様において、細胞を、本化合物又はそれらの組成物の有効量と接触させることを含む、TNFαを発現している細胞においてTNFα活性を阻害する方法が、本明細書において提供される。
別の実施態様において、細胞を、本化合物又はそれらの組成物の有効量と接触させることを含む、PDE4を発現している細胞においてPDE4活性を阻害する方法が、本明細書において提供される。
別の実施態様において、細胞を、本化合物又はそれらの組成物の有効量と接触させることを含む、B-RAFを発現している細胞においてB-RAF活性を阻害する方法が、本明細書において提供される。
別の実施態様において、本化合物を有効量含有する、単回投与剤形が本明細書において提供される。
(3.1 専門用語及び略語)
本明細書において使用される用語「C1-8アルキル」は、炭素原子を1〜8個有する直鎖又は分枝した炭化水素を意味する。代表的直鎖アルキル基は、-メチル、-エチル、-n-プロピル、-n-ブチル、-n-ペンチル、-n-ヘキシル、-n-ヘプチル及び-n-オクチルを含むが、これらに限定されるものではないのに対し;分枝したアルキル基は、-イソプロピル、-sec-ブチル、-イソブチル、-tert-ブチルを含むが、これらに限定されるものではない。C1-8アルキル基は、置換又は非置換であることができる。
代表的O-C1-8アルキル基は、-O-メチル、-O-エチル、-O-n-プロピル、-O-n-ブチル、-O-イソプロピル、-O-sec-ブチル、-O-イソブチル及び-O-tert-ブチルを含むが、これらに限定されるものではない。O-C1-8アルキル基は、置換又は非置換であることができる。
代表的C1-8アルキレン基は、-CH2-、-(CH2)2-、-(CH2)3-、-(CH2)4-、-(CH2)5-、-(CH2)6-、-(CH2)7-及び-(CH2)8-を含むが、これらに限定されるものではない。C1-8アルキレン基は、置換又は非置換であることができる。
代表的C1-8アルキレン-O-C1-8アルキル基は、-CH2-O-メチル、-CH2-O-エチル、-CH2-O-n-プロピル、-CH2-O-n-ブチル、-CH2-O-イソプロピル、-CH2-O-sec-ブチル、-CH2-O-イソブチル、-CH2-O-tert-ブチル、-(CH2)2-O-メチル、-(CH2)2-O-エチル、-(CH2)2-O-n-プロピル、-(CH2)2-O-n-ブチル、-(CH2)2-0-イソプロピル、-(CH2)2-O-sec-ブチル、-(CH2)2-O-イソブチル及び-(CH2)2-O-tert-ブチルを含むが、これらに限定されるものではない。C1-8アルキレン-O-C1-8アルキル基は、置換又は非置換であることができる。
本明細書において使用される用語「アリール」は、炭素環式芳香基を意味する。アリール基の例は、フェニル、ナフチル及びアントラセニルを含むが、これらに限定されるものではない。アリール基は、置換又は非置換であることができる。
本明細書において使用される用語「C3-8シクロアルキル」は、3-、4-、5-、6-、7-又は8-員の飽和又は不飽和の非-芳香族炭素環を意味する。代表的C3-C8シクロアルキル基は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、1,3-シクロヘキサジエニル、1,4-シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、1,3-シクロヘプタジエニル、1,3,5-シクロヘプタトリエニル、シクロオクチル、及びシクロオクタジエニルを含むが、これらに限定されるものではない。C3-8シクロアルキル基は、置換又は非置換であることができる。
本明細書において使用される用語「ハロ」は、クロロ、ヨード、ブロモ、又はフルオロを意味する。
本明細書において使用される用語「ヘテロシクリル」は、1〜4個の環炭素原子が、O、S及びNからなる群より選択されるヘテロ原子により独立して交換されている、芳香族又は非-芳香族シクロアルキルを意味する。ヘテロシクリルの代表例は、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、ベンゾピラゾリル、クマリニル、イソキノリニル、モルホリニル、ピロリル、ピロリジニル、チエニル、フラニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピリドニル、ピラジニル、ピリダジニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、(1,4)-ジオキサン、(1,3)-ジオキソラン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾリル及びテトラゾリルを含むが、これらに限定されるものではない。ヘテロシクリルは、任意の環原子(すなわち、複素環の任意の炭素原子又はヘテロ原子)で結合することもできる。ヘテロシクリル基は、置換又は非置換であることができる。ひとつの実施態様において、ヘテロシクリルは、3-7員のヘテロシクリルである。
本明細書において使用される用語「C1-8ヒドロキシアルキル」は、1個以上の-OH基で置換された先に説明されたC1-8アルキル基を意味する。代表的C1-8ヒドロキシアルキル基は、-CH2OH、-CH2CH2OH、-(CH2)2CH2OH、-(CH2)3CH2OH、-(CH2)4CH2OH、-(CH2)5CH2OH、-CH(OH)-CH3及び-CH2CH(OH)CH3を含むが、これらに限定されるものではない。
本明細書において使用される用語「本化合物(類)」は、具体的に又は総称的に本明細書において開示されている、それらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体又はプロドラッグを含む、任意の化合物を意味する。ひとつの実施態様において、本化合物は、式I、II、IIa、IIb、IIcの化合物及び表1の化合物、並びにそれらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体又はプロドラッグである。
本明細書において使用される用語「治療的有効量」又は「有効量」は、障害(例えば、異常なTNFα、PDE4又はB-RAF活性に関連した障害、又はそれらの1種以上の症状)の重症度又は期間を軽減又は改善し、障害の進行を防止し、障害の退行を引き起こし、障害に関連した1種以上の症状の再発、進展もしくは発症を防止し、又は別の療法の予防的もしくは治療的作用(複数)を増強もしくは改善するのに十分である、本化合物の量を意味する。
本化合物の状況において、本明細書において使用される用語「単離された」は、化学合成された場合に化学前駆体、他の化学物質又は他の異性体を実質的に含まない本化合物を意味する。特定の実施態様において、本化合物は、他の、異なる化合物(例えば他の異性体)を60%、65%、75%、80%、85%、90%、95%、又は99%含まない。ひとつの実施態様において、本化合物は単離されている。
本明細書において説明された基が「置換又は非置換」と記される場合に、置換は、本明細書に説明されたか又はここで説明された本化合物において示された任意の置換基の1個以上で置換されてよい。置換基の例は、例示的本化合物及び本明細書に明らかにされた実施態様において認められるものに加え、ハロ(例えばクロロ、ヨード、ブロモ、又はフルオロ);C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;ヒドロキシル;C1-8アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;アセチル;アセトキシ;カルバモイル;酸素(=O);ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル);置換されたアミノアシル及びアミノアルキル;単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式であってよい炭素環式シクロアルキル(例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、もしくはシクロヘキシル)、又は単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式であってよいヘテロシクロアルキル(例えばピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、フラニル、又はチアジニル);炭素環式又は複素環式の単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式アリール(例えばフェニル、ナフチル、ピロリル、インドリル、フラニル、チエニル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、ピリジニル、キノリニル、イソキノリニル、アクリジニル、ピラジニル、ピリダジニル、ピリミジニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾチエニル、もしくはベンゾフラニル);アミノ(第1級、第2級又は第3級);-O-低級アルキル;-O-アリール;アリール;アリール-低級アルキル;CO2CH3;CONH2;OCH2CONH2;NH2;N(C1-4アルキル)2;NHC(O)C1-4アルキル;SO2NH2;SO2C1-4アルキル;OCHF2;CF3;OCF3;であり、並びに、そのような部分は、例えば-OCH2O-又は-O-低級アルキレン-O-のように、縮合環構造又は架橋により任意に置換されてもよい。これらの置換基は、このような基から選択された置換基により任意に更に置換されてもよい。
様々な本化合物は、不斉中心を1個以上含み、かつエナンチオマーのラセミ混合物、ジアステレオマー混合物又は鏡像異性的もしくは光学的に純粋な本化合物として存在することができる。そのような本化合物の立体的に純粋な形の使用、更にはそのような形の混合物の使用を含む方法が、本明細書において提供される。例えば、特定の本化合物の等しい又は等しくない量のエナンチオマーを含有する混合物を、本明細書において提供される方法及び組成物において使用することができる。これらの異性体は、不斉合成されるか、又はキラルカラムもしくはキラル分割剤のような標準技術を用い分割されてよい{例えば、Jacques, J.らの著書、「エナンチオマー、ラセミ体及び分割(Enantiomers, Racemates and Resolutions)」 (Wiley-Interscience、NY、1981);Wilen, S. H.らの論文、Tetrahedron, 33:2725 (1977);Eliel, E. L.の著書、「炭素化合物の立体化学(Stereochemistry of Carbon Compounds)」、(McGraw-Hill、NY、1962);及び、Wilen, S. H.の著書、「分割剤及び光学分割の一覧(Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions)」268頁 (E.L. Eliel編集、Univ. of Notre Dame Press、ノートルダム、IN、1972)を参照のこと}。
特定の実施態様において、本化合物は、他の本化合物又は活性物質の1種以上を重量ベースで約0.1%、0.5%、1%、2%、3%、4%、5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%又は50%未満含むというように、他の本化合物又は活性物質を実質的に含まない。
構造又は構造の一部の立体化学が、例えば太線もしくは破線で示されない場合、その構造又は構造の一部は、その立体異性体全てを包含すると理解されるべきであることは留意されねばならない。
本明細書において使用される用語「管理する」、「管理している」及び「管理」は、疾患の治癒を生じない、患者が本化合物から誘導する有益な作用を意味する。ある実施態様において、患者は、疾患又はその症状の進行又は増悪を防ぐために、疾患又はその症状を「管理する」よう本化合物が投与される。
本明細書において使用される語句「医薬として許容し得る塩」は、本化合物の医薬として許容し得る有機塩又は無機塩を意味する。例示的塩は、硫酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、シュウ酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、酒石酸水素塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカル酸塩、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、及びパモ酸塩(すなわち1,1'-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトアート))を含むが、これらに限定されるものではない。医薬として許容し得る塩は、酢酸イオン、コハク酸イオン又は他の対イオンのような別の分子の包接(inclusion)に関わることができる。対イオンは、親化合物の電荷を安定化する任意の有機又は無機部分であってよい。更に医薬として許容し得る塩は、その構造内に1個よりも多い帯電した原子を有することができる。複数の帯電した原子が医薬として許容し得る塩の一部である場合は、複数の対イオンを有することができる。従って医薬として許容し得る塩は、1個以上の帯電した原子及び/又は1個以上の対イオンを有することができる。
本明細書において使用される用語「溶媒和物」は、1種以上の溶媒分子及び本化合物の会合を意味する。医薬として許容し得る溶媒和物を形成する溶媒の例は、水(すなわち水和物)、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、及びエタノールアミンを含むが、これらに限定されるものではない。
本明細書において使用される用語「医薬として許容し得る水和物」は、非-共有的分子間力により結合した水を化学量論的な又は非-化学量論的な量更に含む、本化合物又はそれらの塩を意味する。
本明細書において使用される用語「多形体」は、本化合物の特定の結晶配置を意味する。多形体は、様々な後処理条件及び/又は溶媒を使用することにより得ることができる。特に多形体は、特定の溶媒中での本化合物の再結晶により調製することができる。
本明細書において使用される用語「プロドラッグ」は、加水分解、酸化、そうでなければ生物学的条件下で(インビトロ又はインビボ)反応し活性化合物を提供することができる本化合物の誘導体を意味する。プロドラッグの例は、生加水分解可能な部分を含む本化合物の誘導体及び代謝産物、例えば生加水分解可能なアミド、生加水分解可能なエステル、生加水分解可能なカルバメート、生加水分解可能なカーボネート、生加水分解可能なウレイド、及び生加水分解可能なホスフェートのアナログなどを含むが、これらに限定されるものではない。ひとつの実施態様において、カルボキシル官能基を伴う化合物のプロドラッグは、カルボン酸の低級アルキルエステルである。このカルボン酸エステルは好都合なことに、分子上に存在するカルボン酸部分のいずれかのエステル化により形成される。プロドラッグは典型的には、「バーガーの医薬品化学と創薬(Burger's Medicinal Chemistry and Drug Discovery)」第6版(Donald J. Abraham編集、2001年、Wiley)、及び「プロドラッグ設計と適用(Design and Application of Prodrugs)」(H. Bundgaard編集、1985年、Harwood Academic Publishers Gmfh)に説明された方法のような周知の方法により調製される。
本明細書において使用される用語「包接体」は、その中に捕獲されたゲスト分子(例えば溶媒又は水)を有する空隙(例えばチャネル)を含む結晶格子、又は1種以上の本化合物を含む結晶格子の形の、本化合物又はそれらの塩を意味する。
本明細書において使用される用語「予防する」、「予防している」及び「予防」は、本化合物の投与から生じる、患者における障害又は障害の1種以上の症状の再発、発症、又は進展のリスクの低下を意味する。ひとつの実施態様において、障害又はそれらの症状は、以前に又は現在障害を有する患者において予防される。
本明細書において使用される語句「予防的有効量」は、障害又は障害に関連した1種以上の症状(例えば異常なTNFα、PDE4又はB-RAF活性に関連した障害、又はそれらの1種以上の症状)の進展、再発、もしくは発症の予防を生じるか、又は別の療法(例えば別の予防剤)の予防的作用(複数)を増強もしくは改善するのに十分である療法(例えば予防剤)の量を意味する。
本明細書において使用される用語「単回投与剤形」は、錠剤;カプレット;軟質弾性ゼラチンカプセル剤のような、カプセル剤;カシェ剤;トローチ剤;舐剤;分散剤;坐剤;軟膏剤;パップ剤(湿布剤);ペースト剤;散剤;包帯;クリーム剤;プラスター剤;液剤;貼付剤;エアロゾル(例えば鼻腔内スプレー又は吸入器);ゲル剤;懸濁剤(例えば水性又は非-水性液体懸濁剤、水中油型乳剤、又は油中水型乳剤)、液剤、及びエリキシル剤を含む、本化合物の有効量を患者へ経口又は経粘膜投与するのに適した液体剤形;本化合物の有効量の患者への非経口的投与に適した液体剤形;並びに、本化合物の有効量の患者への非経口的投与に適した液体剤形を提供するために、再構成することができる、減菌固形物(例えば結晶性又は非晶質固形物)を含む。本明細書において提供される単回投与剤形は、本化合物の有効量の患者への、経口投与、経粘膜投与(例えば鼻腔内、舌下、膣内、口腔内、又は経直腸)、非経口投与(例えば皮下、静脈内、ボーラス注射、筋肉内、又は動脈内)、又は経皮投与に適している。
本明細書において使用される用語「患者」は、動物を意味し、ひとつの実施態様において、非-霊長類(例えばウシ、ブタ、ウマ、ネコ、イヌ、ラット、及びマウス)、及び霊長類(例えばカニクイザルのようなサル、チンパンジー、及びヒト)を含む哺乳類であり、ひとつの実施態様においてヒトである。
本明細書において使用される用語「治療する」、「治療」及び「治療している」は、障害(例えばTNFα、PDE4、もしくはB-RAFに関連した障害)の進行、重症度及び/もしくは期間の軽減もしくは改善、又は本化合物の投与から生じるそれらの1種以上の症状の改善を意味する。
(4 詳細な説明)
本化合物及び該本化合物の使用が、本明細書において提供される。TNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAFを阻害し、かつTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAFに関連した疾患、又はそれらの症状を治療、予防又は管理するための、本化合物の使用が、本明細書において提供される。
TNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAFを阻害するか、もしくはTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAFに関連した疾患、又はそれらの症状を治療、予防又は管理するのに有効な本化合物の量を含む組成物(例えば医薬組成物)も、本明細書において提供される。
(4.1 化合物)
本明細書において、式Iの化合物、並びに、それらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体及びプロドラッグが提供される:
Figure 2009523805
(式中、Arは、フェニル、ナフチル、ピリジン又はジヒドロベンゾフランであり;
R1は、H、C(O)R5R6、NR5R6、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、CN、又は置換もしくは非置換のC1-8アルキルであり;
R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NHC(O)NHC1-8アルキル、NHC(O)NHC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、NR5R6、NHC(O)NHR5、NHC(O)R5、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接R4基は一緒に、-OCH2O-、-OCH2CH2O-、もしくは-NH-=N-を表すか;又は、2個の隣接R4基はArと一緒にナフタレンを形成し;
R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであるか;又は、R5及びR6はそれらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;
Zは、S、NH又はOであり;並びに
nは、0〜5の範囲の整数である。)。
ひとつの実施態様において、式Iの化合物は、Arがフェニルであるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、Arがピリジンであるものである。
ひとつの実施態様において、式Iの化合物は、Arがフェニル又はジヒドロベンゾフランであるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、Arがピリジン又はジヒドロベンゾフランであるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、R1がNR5R6、O-C1-8アルキル、CN、又は置換もしくは非置換のC1-8アルキルであるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、R1がNR5R6であるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、R1が置換O-C1-8アルキルであるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、R1が非置換のO-C1-8アルキルであるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、R1がC3-8シクロアルキルで置換されたC1-4アルキル、ひとつの実施態様においてシクロプロピルで置換されたC1-4アルキルである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、R2がNH2であるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、R3がC(O)NR5R6であるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、R3がC(O)NH2であるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、R3がC(O)(3-7員のヘテロシクリル)であるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、R4が各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NC(O)NC1-8アルキル、NC(O)NC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接R4基は一緒に、-OCH2O-、-OCH2CH2O-、もしくは-NH-=N-を表すか;又は、2個の隣接R4基はArと一緒にナフタレンを形成するものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、R5及びR6の少なくとも一方が、C1-4ヒドロキシアルキルであるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、ZがSであり、並びにR5及びR6が、各出現において独立して、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであるか;又は、R5及びR6はそれらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成するものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、ZがSであり、及びR2がNH2であるものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、ZがSであり、並びにR5及びR6がそれらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成するものである。
別の実施態様において、式Iの化合物は、nが1〜5の範囲の整数であるものである。
別の実施態様において、本明細書において式Iaの化合物、並びに、それらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体及びプロドラッグが提供される:
Figure 2009523805
(式中、Arは、フェニル、ピリジン又はジヒドロベンゾフランであり;
R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NO2、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、NHC(0)NHC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、NR5R6、NHC(O)NHR5、NHC(O)R5であり;
R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであるか;又は、R5及びR6はそれらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;並びに
nは、0〜5の範囲の整数である。)。
別の実施態様において、本明細書において式IIの化合物、並びに、それらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体及びプロドラッグが提供される:
Figure 2009523805
(式中、R1は、H、C(O)NR5R6、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであり;
R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
R4は、各出現において独立して、ハロ、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-又は-OCH2CH2O-を表し;
R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のアリール、又は置換もしくは非置換のヘテロシクリルであるか;又は、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;
Zは、S、NH又はOであり;並びに
nは、0〜5の範囲の整数である。)。
ひとつの実施態様において、式IIの化合物は、R1がHであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R1がC1-4アルキル、例えばメチル、エチル、イソプロピル、又はシクロプロピル置換メチルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R1がC3-8シクロアルキル、例えばシクロプロピルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R1がC1-4アルキレン-O-C1-4アルキル、例えば-CH2CH2-O-CH3-であるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R1がC1-4ヒドロキシアルキルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R2がNH2であるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R2がHであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R3がC(O)NR5R6、例えばC(O)NH2、C(O)NHCH3、C(O)N(CH3)2、C(O)NHC(CH3)3、C(O)-モルホリン、C(O)-メチルピペラジン、又はC(O)NH-フェニルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R3がC(O)(3-7員のヘテロシクリル)であるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R3がC1-4ヒドロキシアルキル、例えばCH2OH又はC(CH3)2OHであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R4がハロ、例えばクロロ又はフルオロであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R4がC1-4アルキル、例えばメチル又はトリフルオロメチルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R4がアリール、例えばフェニルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R4がヘテロシクリル、例えばピリジン、ピロリジン又はモルホリンであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R4がC(O)NR5R6、例えばC(O)NHCH3であるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、2個の隣接するR4基が一緒に-OCH2O-を表すものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R4が、各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NC(O)NC1-8アルキル、NC(O)NC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であり;又は、2個の隣接するR4基が一緒に、-OCH2O-、-OCH2CH2O-、又は-NH-=N-を表し;又は、2個の隣接するR4基がArと一緒にナフタレンを形成するものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R5及びR6が両方ともHであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R5及びR6が両方ともメチルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R5及びR6の一方がHであり、かつ他方がC1-4アルキルである、例えば、メチル又はtert-ブチルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R5及びR6の一方がHであり、かつ他方がアリールである、例えばフェニルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、R5及びR6がそれらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリル、例えばモルホリン又はメチルピペラジンを形成するものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが0であるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが1であるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが2であるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが3であるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが4であるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが5であるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが、1〜5の範囲の整数であるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが1であり、及びR4がハロ、例えばクロロ又はフルオロであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが1であり、及びR4がC1-4アルキル、例えばトリフルオロメチルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが1であり、及びR4がアリール、例えばフェニルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが1であり、及びR4がヘテロシクリル、例えばピリジン、ピロリジン又はモルホリンであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが1であり、及びR4がC(O)NR5R6、例えばC(O)NHCH3であるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが2であり、及びR4がハロ、例えばR4の両方の出現においてクロロであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが2であり、及びR4がC1-4アルキル、例えばR4の両方の出現においてメチル又はトリフルオロメチルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが2であり、ここで一方のR4がハロ、例えばフルオロであり、及び他方のR4がC1-4アルキル、例えばメチルであるものである。
別の実施態様において、式IIの化合物は、nが2であり、ここで2個の隣接するR4基が一緒に-OCH2O-を表すものである。
別の実施態様において、ZはS又はNHである。
別の実施態様において、ZはS又はOである。
別の実施態様において、ZはO又はNHである。
ひとつの実施態様において、本明細書において式IIaの化合物、並びに、それらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体及びプロドラッグが提供される:
Figure 2009523805
(式中、R1は、H、C(O)NR5R6、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-0-C1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであり;
R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
R4は、各出現において独立して、ハロ、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-又は-OCH2CH2O-を表し;
R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のアリール、又は置換もしくは非置換のヘテロシクリルであるか;又は、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;並びに
nは、0〜5の範囲の整数である。)。
特定の実施態様において、R1は、置換もしくは非置換のC1-4アルキル、置換もしくは非置換のC1-4アルキレン-O-C1-4アルキル、又は置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルである。
別の実施態様において、R2は、NH2、置換もしくは非置換のC1-4アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールである。
別の実施態様において、R2はNH2である。
別の実施態様において、R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NC(O)NC1-8アルキル、NC(0)NC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O、-OCH2CH2O-、又は-NH-=N-を表すか;又は、2個の隣接するR4基はArと一緒にナフタレンを形成する。
別の実施態様において、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、ベンゾピラゾリル、クマリニル、イソキノリニル、ピロリル、チエニル、フラニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピリドニル、ピラジニル、ピリダジニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、(1,4)-ジオキサン、(1,3)-ジオキソラン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾリル、又はテトラゾリル環を形成する。
別の実施態様において、nは、1〜5の範囲の整数である。
ひとつの実施態様において、本明細書において、式IIbの化合物、並びに、それらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体及びプロドラッグが提供される:
Figure 2009523805
(式中、R1は、H、C(O)NR5R6、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであり;
R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
R4は、各出現において独立して、ハロ、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-又は-OCH2CH2O-を表し;
R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-4アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のアリール、又は置換もしくは非置換のヘテロシクリルであるか;又は、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;並びに
nは、0〜5の範囲の整数である。)。
特別な実施態様において、R1は、置換もしくは非置換のC1-4アルキル、置換もしくは非置換のC1-4アルキレン-O-C1-4アルキル、又は置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルである。
別の実施態様において、R2は、NH2、置換もしくは非置換のC1-4アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールである。
別の実施態様において、R2はNH2である。
別の実施態様において、R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NC(O)NC1-8アルキル、NC(O)NC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、NR5R6、NHC(O)NHR5、NHC(O)R5、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-、-OCH2CH2O-、又は-NH-=N-を表すか;又は、2個の隣接するR4基はArと一緒に、ナフタレンを形成する。
別の実施態様において、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、ベンゾピラゾリル、クマリニル,. イソキノリニル、ピロリル、チエニル、フラニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピリドニル、ピラジニル、ピリダジニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、(1,4)-ジオキサン、(1,3)-ジオキソラン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾリル、又はテトラゾリル環を形成する。
別の実施態様において、nは、1〜5の範囲の整数である。
ひとつの実施態様において、本明細書において、式IIcの化合物、並びに、それらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物、水和物、包接体、立体異性体、多形体及びプロドラッグが提供される:
Figure 2009523805
(式中、R1は、H、C(O)NR5R6、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであり;
R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
R4は、各出現において独立して、ハロ、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-又は-OCH2CH2O-を表し;
R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-4アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のアリール、又は置換もしくは非置換のヘテロシクリルであるか;又は、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;並びに
nは、0〜5の範囲の整数である。)。
特定の実施態様において、R1は、置換もしくは非置換のC1-4アルキル、置換もしくは非置換のC1-4アルキレン-O-C1-4アルキル、又は置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルである。
別の実施態様において、R2は、NH2、置換もしくは非置換のC1-4アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールである。
別の実施態様において、R2はNH2である。
別の実施態様において、R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NHC(O)NHC1-8アルキル、NHC(O)NHC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、NR5R6、NHC(O)NHR5、NHC(O)R5、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O、-OCH2CH2O-、又は-NH-=N-を表すか;又は、2個の隣接するR4基は、Arと一緒に、ナフタレンを形成する。
別の実施態様において、R5及びR6はそれらが結合した窒素原子と一緒に、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、ベンゾピラゾリル、クマリニル、イソキノリニル、ピロリル、チエニル、フラニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピリドニル、ピラジニル、ピリダジニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、(1,4)-ジオキサン、(1,3)-ジオキソラン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾリル、又はテトラゾリル環を形成する。
別の実施態様において、nは、1〜5の範囲の整数である。
本化合物の具体例は、下記表1に示されたもの、及びそれらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物又は水和物を含む。
Figure 2009523805
Figure 2009523805
Figure 2009523805
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Figure 2009523805
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Figure 2009523805
Figure 2009523805
Figure 2009523805
Figure 2009523805
Figure 2009523805
Figure 2009523805
(4.2 化合物の製造法)
例示的本化合物は、通常の有機合成を使用し、及び市販の出発材料を使用し、製造することができる。限定的でない例により、式Iを有する本化合物は、下記スキーム1-10に概説されたように調製することができる。
Figure 2009523805
Figure 2009523805
Figure 2009523805
Figure 2009523805
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Figure 2009523805
Figure 2009523805
Figure 2009523805
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本化合物は、一旦合成されると、例えばクロマトグラフィー(例えばフラッシュカラムクロマトグラフィー及びHPLC)、不斉合成法、再結晶、及び分別溶解(differential solubility)のような、標準精製技法を用い、化学前駆体又は他の化学物質から単離することができる。
(4.3 化合物の使用)
本明細書において、TNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAFに関連した疾患又は障害(例えば、異常なTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF活性に関連した疾患又は障害)のような、本明細書に説明された疾患もしくは障害、又はそれらの1種以上の症状を、治療、予防、管理及び/又は改善するために、1種以上の本化合物、又はそれらの組成物の有効量を、患者(例えばそれらを必要とする患者)、例えばヒト患者へ、投与することに関連した療法が提供される。
ひとつの実施態様において、本明細書において、1種以上の本化合物の有効量を、患者(例えばそれらを必要とする患者)へ投与することによる、癌、炎症疾患、認知症及び記憶障害又は自己免疫疾患を治療、予防又は管理する方法が提供される。
TNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAFに関連した疾患又は障害のような、本明細書に説明された疾患もしくは障害、又はそれらの1種以上の症状を治療、予防、管理、又は改善する方法も本明細書において提供され、該方法は、有効量の1種以上の本化合物、並びにTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAFに関連した疾患又は障害の治療、予防、管理又は改善に現在使用されている、使用されてきた、又は有用であることが公知である1種以上の他の療法(例えば1種以上の予防剤又は治療剤)を、患者(例えばそれらを必要とする患者)へ投与することを含む。本明細書において提供された併用療法の予防剤又は治療剤は、逐次又は同時に投与することができる。
併用療法の予防剤又は治療剤は、患者へ、ひとつの実施態様においてヒト患者へ、同じ医薬組成物中で投与することができる。別の実施態様において、併用療法の予防剤又は治療剤は、個別の医薬組成物中で患者へ同時に投与することができる。これらの予防剤又は治療剤は、同じ又は異なる投与経路で、患者へ投与することができる。
ひとつの実施態様において、1種以上の本化合物の有効量を、患者(例えばそれらを必要とする患者)へ投与することを含む、敗血性ショック、敗血症、内毒素性ショック、内毒素血症、血行力学ショック及び敗血症候群、虚血後再灌流損傷、慢性の肺の炎症疾患、COPD、慢性気管支炎、好酸球性肉芽腫、心筋梗塞、脳卒中、循環性ショック、マラリア、マイコバクテリア感染症、髄膜炎、乾癬、うっ血性心不全、線維症、悪液質、移植片拒絶反応、移植片対宿主拒絶反応、癌、自己免疫疾患、ウイルス感染症(サイトメガロウイルス、インフルエンザウイルス、又はヘルペスウイルスに関連したウイルス感染症を含むが、これらに限定されるものではない)、AIDSの日和見感染症、高カルシウム血症、関節リウマチ、リウマチ様脊椎炎、変形性関節症及び他の関節炎状態又は骨吸収疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、アレルギー性鼻結膜炎、ハンセン病のENL、放射線障害、喘息、アトピー性皮膚炎、自己免疫型糖尿病、尿崩症、自己免疫性脳脊髄炎、成人呼吸器系疾患、シリカ-又はアスベスト-誘発肺線維症、肺サルコイドーシス、うつ病、認知症(多発梗塞性認知症、及び過酸素肺胞傷害、脳卒中関連した記憶障害、アルツハイマー病、軽度認識障害、年齢に関連した認知能減退、年齢に関連した記憶障害、初老期認知症、血管の(脳卒中-関連)認知症、レヴィー小体病、前頭側頭葉変性症、ピック病、原発性進行性失語症、大脳皮質基底核変性症、外傷性脳損傷、パーキンソニズムに関連した認知症、睡眠障害に続発する記憶障害、並びに精神遅滞成人における認知症を含むが、これらに限定されるものではない)、又はそれらの症状を、治療、予防、管理及び/又は改善する方法が、本明細書において提供される。
特定の実施態様において、1種以上の本化合物の有効量を患者(例えばそれを必要とする患者)へ投与することを含む、頭部、頸部、目、皮膚、口、咽喉、食道、胸部、骨、肺、結腸、S字結腸、直腸、胃、前立腺、乳房、卵巣、精巣、腎臓、肝臓、膵臓、脳、小腸、心臓又は副腎の1種以上の癌又はそれらの症状を治療、予防、管理又は改善する方法が、本明細書において提供される。具体的な実施態様において、卵巣、乳房、結腸、肺、皮膚、膵臓、前立腺、膀胱、腎臓又は子宮における癌、悪性腫瘍又は低増殖性変化(例えば化生及び異形成症)、又は過増殖性疾患は、治療又は予防し得る。別の具体的な実施態様において、肉腫、メラノーマ、又は白血病は、治療又は予防し得る。
ひとつの実施態様において、本化合物は、前立腺(例えばホルモン-不応性)、神経芽細胞腫、リンパ腫(例えば小胞又はびまん性大細胞型B細胞)、乳房(例えばエストロゲン-受容体陽性)、結腸直腸、子宮内膜、卵巣、リンパ腫(例えば非ホジキン)、肺(例えば小細胞)、精巣(例えば生殖細胞)、甲状腺(例えば甲状腺乳頭癌及び退形成甲状腺癌)及びメラノーマを含む癌の治療又は予防に有用である。
より特定すると、本明細書に提供された方法及び組成物により治療又は予防することができる癌及び関連障害は、以下を含むが、これらに限定されるものではない:白血病、例えば非限定的に、急性白血病、急性リンパ性白血病、骨髄芽球性、前骨髄球性、骨髄単球性、単球性などの急性骨髄性白血病、赤白血病、白血病及び骨髄異形成症候群(又は貧血、血小板減少症、好中球減少症、二血球減少症もしくは汎血球減少症などのそれらの症状)、難治性貧血(RA)、輪状鉄芽球を伴うRA(RARS)、過剰芽球を伴うRA(RAEB)、形質転換におけるRAEB(RAEB-T)、前白血病及び慢性骨髄単球性白血病(CMML)、非限定的に慢性骨髄性(顆粒球性)白血病、慢性リンパ球性白血病、ヘアリーセル白血病などの慢性白血病;真性赤血球増加症など;非限定的にホジキン病、非-ホジキン病などの、リンパ腫;非限定的にくすぶり型多発性骨髄腫、非分泌性骨髄腫、骨硬化性黒色腫、プラズマ細胞白血病、孤立性プラズマ細胞腫及び髄外性形質細胞腫などの、多発性骨髄腫;ヴァルデンストレームマクログロブリン血症;重大性が不明のモノクローナルガンマグロブリン異常症;良性単クローン性高ガンマグロブリン異常症;重鎖病;非限定的に骨の肉腫、骨肉腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性巨細胞腫、骨の線維肉腫、脊索腫、骨膜性骨肉腫、軟組織肉腫、血管の肉腫(血管肉腫(hemangiosarcoma))、線維肉腫、カポジ肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、リンパ管肉腫、転移性癌、神経鞘腫、横紋筋肉腫、滑膜肉腫などの、骨及び結合組織の肉腫;非限定的に神経膠腫、星状細胞腫、脳幹神経膠腫、上衣細胞腫、乏突起膠腫、非膠細胞性(nonglial)腫瘍、聴覚神経鞘腫、頭蓋咽頭腫、髄芽腫、髄膜腫、松果体細胞腫、松果体芽細胞腫、原発性脳リンパ腫などの、脳腫瘍;腺癌、小葉(小細胞)癌、腺管内癌、髄様乳癌、粘液性乳癌、管状乳癌、乳頭状乳癌、原発性癌、パジェット病、及び炎症性乳癌を含むが、これらに限定されるものではない、乳癌;非限定的にクロム親和性細胞癌及び副腎皮質癌などの、副腎癌;非限定的に乳頭状又は濾胞性甲状腺癌、甲状腺髄様癌及び甲状腺未分化癌などの、甲状腺癌;非限定的にインスリノーマ、ガストリノーマ、グルカゴン産生腫瘍、ビポーマ、ソマトスタチン-分泌型腫瘍、及びカルチノイド又は島細胞腫などの、膵臓癌;非限定的にクッシング病、プロラクチン分泌腫瘍、末端肥大症、及び尿崩症などの、下垂体癌;非限定的に虹彩黒色腫、脈絡膜黒色腫、及び毛様体黒色腫などの眼メラノーマ、並びに網膜芽細胞腫などの、眼癌;扁平上皮癌、腺癌、及びメラノーマなどの、膣癌;扁平上皮癌、メラノーマ、腺癌、基底細胞癌、肉腫、及びパジェット病などの、外陰癌;非限定的に扁平上皮癌、及び腺癌などの、子宮頸癌;非限定的に子宮内膜癌及び子宮肉腫などの、子宮体癌;非限定的に上皮性卵巣癌、境界型腫瘍、胚細胞腫瘍、及び間質腫瘍などの、卵巣癌;非限定的に扁平上皮癌、腺癌、腺様嚢胞癌、粘液性類表皮癌、腺扁平上皮癌、肉腫、メラノーマ、形質細胞腫、疣贅癌、及び燕麦細胞(小細胞)癌などの、食道癌;非限定的に腺癌、腫瘤形成性(ポリープ性)、潰瘍化、表在性拡大型、散在性拡大型、悪性リンパ腫、脂肪肉腫、線維肉腫、及び癌肉腫などの、胃癌;結腸癌;直腸癌;非限定的に肝細胞癌及び肝芽腫などの肝臓癌、腺癌などの、胆嚢癌;非限定的に乳頭状、結節性、及び散在性などの、胆管癌;非-小細胞肺癌、扁平上皮癌(類表皮癌)、腺癌、大細胞癌及び小細胞肺癌などの、肺癌;非限定的に胚細胞腫、精上皮腫、退形成、古典的(定型)、精母細胞、非精上皮腫、胎生期癌、奇形腫、絨毛癌(卵黄嚢腫瘍)などの、睾丸癌;非限定的に腺癌、平滑筋肉腫、及び横紋筋肉腫などの、前立腺癌;腎盂癌(penal cancer);非限定的に扁平上皮癌などの、口腔癌;基底細胞癌(basal cancer);非限定的に腺癌、粘液性類表皮癌、及び腺様嚢胞癌などの、唾液腺癌;非限定的に扁平上皮癌、及び疣贅状などの、咽頭癌;非限定的に基底細胞癌、扁平上皮癌及びメラノーマ、表在拡大型黒色腫、結節型黒色腫、悪性黒子型黒色腫、末端部黒子黒色腫などの、皮膚癌;非限定的に腎細胞癌、腺癌、副腎腫、線維肉腫、移行上皮癌(腎盂及び/又は子宮)などの、腎臓癌;ウィルムス腫瘍;非限定的に移行上皮癌、扁平上皮癌、腺癌、癌肉腫などの、膀胱癌。加えて、癌は、粘液肉腫、骨原性肉腫、内皮肉腫、リンパ管内皮肉腫、中皮腫、滑液腫、血管芽細胞腫、上皮癌、嚢胞腺癌、気管支癌、汗腺癌、脂腺癌、乳頭状癌及び乳頭腺癌を含む(そのような障害に関する検証については、Fishmanらの著書、1985、「内科学(Medicine)」、第2版、J.B. Lippincott Co., フィラデルフィア、及びMurphyらの著書、1997、「情報に基づく意思決定:癌の診断、治療及び回復の総覧(Informed Decisions: The Complete Book of Cancer Diagnosis, Treatment, and Recovery)」、Viking Penguin、Penguin Books U.S.A.、Inc.、米国を参照のこと)。
従って本明細書において提供される方法及び組成物は、以下を含む(が限定されない)様々な癌又はその他の異常な増殖性疾患の治療又は予防においても有用である:膀胱、乳房、結腸、腎臓、肝臓、肺、卵巣、膵臓、胃、頸部、甲状腺及び皮膚のものを含む、癌腫;扁平上皮癌;白血病、急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫を含む、リンパ系の造血系腫瘍;急性及び慢性骨髄性白血病並びに前骨髄性白血病を含む、骨髄細胞系の造血系腫瘍;線維肉腫及び横紋筋肉腫を含む、間葉起源の腫瘍;メラノーマ、精上皮腫、奇形腫、神経芽細胞腫及び神経膠腫を含む、他の腫瘍;星状細胞腫、多形性膠芽腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、及び神経鞘腫を含む、中枢神経及び末梢神経の腫瘍;固形腫瘍及び血液伝播腫瘍;線維肉腫(fibrosafcoma)、横紋筋肉腫、及び骨肉腫を含む、間葉起源の腫瘍;並びに、メラノーマ、色素性乾皮症、角化棘細胞腫、精上皮腫、甲状腺濾胞癌及び奇形癌を含む、他の腫瘍。アポトーシス異常により引き起こされた癌も、本明細書に開示された方法及び組成物により治療されることも意図されている。このような癌は、濾胞性リンパ腫、p53突然変異を伴う癌、乳房、前立腺及び卵巣のホルモン依存性腫瘍、並びに家族性腺腫様ポリープ、及び骨髄異形成症候群などの、前癌病変を含むが、これらに限定されるものではない。具体的な実施態様において、悪性腫瘍又は低増殖性の変化(例えば化生及び異形成症)、又は過増殖性疾患は、卵巣、膀胱、乳房、結腸、肺、皮膚、膵臓、腎臓又は子宮において治療又は予防される。別の具体的な実施態様において、肉腫、メラノーマ、又は白血病が、治療又は予防される。
特定の実施態様において、本明細書において提供される方法及び組成物は、様々な型のリンパ腫(すなわち、網内系及びリンパ系から生じる新生物の異種群)、例えば非ホジキンリンパ腫(NHL)(すなわち、リンパ節、骨髄、脾臓、肝臓及び胃腸管を含む免疫系の部位における、リンパ球様細胞の悪性モノクローナル増殖)の治療、予防又は管理にも有用である。治療又は予防のために本化合物が有用であるNHLは、マントル細胞リンパ腫、MCL、中間分化のリンパ球性リンパ腫、中間リンパ球性リンパ腫、ILL、散在性分化不良のリンパ球性リンパ腫、PDL、中心細胞性リンパ腫、散在性小型切れ込み細胞リンパ腫、DSCCL、濾胞性リンパ腫、及び顕微鏡下で観察することができるあらゆる種類のマントル細胞リンパ腫(結節性、散在性、分芽性及びマントルゾーンリンパ腫)を含むが、これらに限定されるものではない。
別の実施態様において、本明細書において提供される方法及び組成物は、悪性疾患の治療のために骨髄移植が必要な患者(例えば、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、骨髄異形成症候群(「前白血病」)、モノソミー7症候群、非ホジキンリンパ腫、神経芽細胞腫、脳腫瘍、多発性骨髄腫、精巣肺細胞腫瘍、乳癌、肺癌、卵巣癌、メラノーマ、神経膠腫、肉腫又は他の固形腫瘍に罹患した患者)、非悪性疾患の治療のために骨髄移植が必要な患者(例えば、血液疾患、先天性免疫欠損、ムコ多糖症、リピドーシス、骨粗鬆症、ランゲルハンス細胞組織球増殖症、レッシュ・ナイハン症候群又は糖原病に罹患した患者)、化学療法又は放射線治療を受けている患者、化学療法又は放射線治療を受ける予定の患者、並びに過去に化学療法又は放射線治療を受けた患者への投与についても有用である。
別の実施態様において、本化合物又はそれらの組成物の有効量をそれが必要な患者投与することを含む、骨髄増殖症候群又は骨髄異形成症候群の治療法が、本明細書において提供される。ある種の実施態様において、骨髄増殖性障害は、真性赤血球増加症;原発性血小板血症;慢性骨髄性白血病;急性又は慢性顆粒球性白血病;急性又は慢性骨髄単球性白血病;骨髄線維性-赤白血病;又は、原因不明の骨髄様化生である。
別の実施態様において、本化合物又はそれらの組成物の有効量をそれが必要な患者投与することを含む、イマチニブメシラート(STI-571又はグリーベック(Gleevec)(商標))治療などの他のキナーゼ阻害剤に対し抵抗性である癌又は腫瘍の治療法が、本明細書において提供される。特定の実施態様において、本化合物又はそれらの組成物の有効量をそれが必要な患者投与することを含む、イマチニブメシラート(STI-571又はグリーベック(商標))治療などの他のキナーゼ阻害剤に対し抵抗性である、胃腸間質腫瘍(GIST)、急性リンパ性白血病又は慢性骨髄性白血病を含むが、これらに限定されるものではない白血病の治療法が、本明細書において提供される。
具体的な実施態様において、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病及び急性骨髄芽球性白血病を含むが、これらに限定されるものではない、白血病(すなわち、造血組織の悪性新生物)の治療又は予防法が、本明細書において提供される。この白血病は、再発し、通常の療法に対し難治性であるか又は抵抗性であることができる。用語「再発」は、療法後に白血病寛解を経験した患者が、骨髄中の白血病細胞の回帰及び正常血液細胞の減少を有する状況を意味する。用語「難治性又は抵抗性」は、患者が、例え集中的な治療後であっても、その骨髄中に白血病細胞が残存している状況を意味する。
様々な種類の癌が、2002年5月17日に出願された、米国特許仮出願第60/380,842号に開示されており、この出願はその内容全体は引用により本明細書に組み込まれている(例えば、「2.2. 癌の種類」のセクションを参照のこと)。具体的癌は、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性骨髄性白血病、及び急性骨髄芽球性白血病などの、白血病;進行した悪性腫瘍、アミロイド症、神経芽細胞腫、髄膜腫、血管周囲細胞腫、多発性脳転移、多形性膠芽腫、膠芽細胞腫、脳幹神経膠腫、予後不良の悪性脳腫瘍、悪性神経膠腫、再発性悪性神経膠腫、未分化星状細胞腫、未分化希突起グリオーマ、神経内分泌腫瘍、直腸腺癌、デュークC・D結腸直腸癌、切除不能結腸直腸癌、転移性肝細胞癌、カポジ肉腫、核型(karotype)急性骨髄芽球性白血病、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞性リンパ腫、皮膚B細胞性リンパ腫、びまん性大型B細胞リンパ腫、低悪性度濾胞性リンパ腫、悪性黒色腫、悪性中皮腫、悪性胸水中中皮腫症候群、腹膜癌、乳頭状漿液性癌、婦人科肉腫、軟部組織の肉腫、強皮症、皮膚血管炎、ランゲルハンス細胞組織球増加症、平滑筋肉腫、進行性骨化性線維形成異常、ホルモン抵抗性前立腺癌、切除リスクの高い軟部組織の肉腫、切除不能の肝細胞癌、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、くすぶり型骨髄腫、無痛骨髄腫、卵管癌、アンドロゲン非依存性前立腺癌、アンドロゲ依存型IV期非-転移性前立腺癌、ホルモン不応性前立腺癌、化学療法-不応型前立腺癌、甲状腺乳頭癌、濾胞性甲状腺癌、甲状腺髄様癌、及び平滑筋腫を含むが、これらに限定されるものではない。ひとつの実施態様において、癌は、原発性又は転移性である。別の実施態様において、癌は、再発した、化学療法又は放射線に対し難治性又は抵抗性;特に、サリドマイドに対し難治性である。
過去に癌治療を受けたが、標準療法に反応しなかった患者、更には過去に治療を受けていない患者の治療法が、本明細書において更に提供される。一部の癌は、ある年齢群においてより一般的であるが、患者の年齢に関わりのない患者の治療法も、本明細書において提供される。また、問題の癌の治療を企図した手術を受けた患者に加え、受けていない患者の治療法が、本明細書において更に提供される。癌患者は、均一でない臨床の症状発現を有しかつ臨床の転帰は異なるので、患者にもたらされる治療は、患者の予後に応じて変動してよい。熟練した医師は、個々の癌患者を治療するために効果的に使用することができる具体的併用薬、手術の種類および薬物非使用標準療法の種類を、過度の実験をすることなく、容易に決定することができるであろう。
別の実施態様において、細胞を、1種以上の本化合物又はそれらの組成物の有効量と接触させることを含む、癌又は新生物に由来する細胞の成長を阻害する方法が、本明細書において提供される。
別の実施態様において、TNFαを発現している細胞を、1種以上の本化合物又はそれらの組成物の有効量と接触させることを含む、細胞におけるTNFαを阻害する方法が、本明細書において提供される。
別の実施態様において、PDE4を発現している細胞を、1種以上の本化合物又はそれらの組成物の有効量と接触させることを含む、細胞におけるPDE4を阻害する方法が、本明細書において提供される。
別の実施態様において、B-RAFを発現している細胞を、1種以上の本化合物又はそれらの組成物の有効量と接触させることを含む、細胞におけるB-RAFを阻害する方法が、本明細書において提供される。
更に、手術、化学療法、放射線治療、ホルモン療法、生物学的療法及び免疫療法を含むが、これらに限定されるものではない通常の療法に関連した有害作用又は望ましくない作用を軽減、治療及び/又は予防する方法が本明細書において提供される。本化合物及び第二の活性物質は、通常の療法に関連した有害作用が発生する前に、その間に、又は後に、患者へ投与することができる。
(4.4 組成物及び投与法)
TNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF活性を特徴とするかもしくは関連している疾患もしくは障害(例えば、異常なTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF活性に関連した疾患又は障害)、又はそれらの症状の治療、予防、管理又は改善のための組成物が、本明細書において提供される。ひとつの実施態様において、組成物は、1種以上の本化合物を有効量含有する。別の実施態様において、組成物は、1種以上の本化合物を有効量、及びTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF活性を特徴とするかもしくは関連している疾患もしくは障害(例えば、異常なTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF活性に関連した疾患又は障害)の治療、予防、管理又は改善に有用な1種以上の他の物質を有効量含有する。
ひとつの実施態様において、1種以上の本化合物の有効量からなる組成物が本明細書において提供される。
別の実施態様において、本明細書において提供される組成物は、医薬組成物又は単回投与剤形である。本明細書において提供される医薬組成物及び単回投与剤形は、本化合物の有効量及び1種以上の医薬として許容し得る担体を含有することができる。具体的な実施態様及びこの文脈において、用語「医薬として許容し得る」は、連邦又は州政府の規制機関により承認されたこと、又は動物、より特定するとヒト使用のための米国薬局方もしくは他の一般に認められた局方に収載されたことを意味する。用語「担体」は、それらと共に組成物が本明細書において提供される、希釈剤、アジュバント(例えばフロイントアジュバント(完全及び不完全))、賦形剤、又はビヒクルを意味する。そのような医薬として許容し得る担体は、無菌液、例えば水及び、石油、動物、植物もしくは合成起源のものを含む油類、例えばピーナッツ油、ダイズ油、鉱物油、ゴマ油などであることができる。水は、医薬組成物が静脈内投与される場合の担体であることができる。生理食塩水並びにデキストロース及びグリセロールの水溶液も、液体担体として、特に注射可能な溶液として使用することができる。好適な医薬担体の例は、「レミントン薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」E. W. Martinに記載されている。
典型的医薬組成物及び剤形は、1種以上の賦形剤を含有する。好適な賦形剤は、調剤分野の業者に周知であり、好適な賦形剤の非限定的例は、デンプン、グルコース、乳糖、ショ糖、ゼラチン、麦芽、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、ドライスキムミルク、グリセロール、プロピレングリコール、水、エタノールなどを含む。特定の賦形剤が、医薬組成物又は剤形への混入に適しているかどうかは、剤形が患者へ投与される方法、及び剤形中の特定の活性成分が含まれるが、これらに限定されるものではない、当該技術分野において周知の様々な要因によって左右される。組成物又は単回投与剤形は、望ましいならば少量の湿潤剤もしくは乳化剤、又はpH緩衝剤を含有することもできる。
乳糖不含有組成物は、当該技術分野において周知であり、かつ例えば米国薬局方(USP)SP(XXI)/NF(XVI)に収載されている賦形剤を含むことができる。一般に、乳糖不含有組成物は、医薬として相溶性でありかつ医薬として許容し得る量の活性成分、結合剤/充填剤、及び滑沢剤を含有する。例示的な乳糖不含有剤形は、活性成分、微晶質セルロース、プレα化デンプン、及びステアリン酸マグネシウムを含有する。
水は一部の化合物の分解を促進するので、本化合物を含有する無水医薬組成物及び剤形が本明細書において更に提供される。例えば、水の添加(例えば5%)が、経時的な製剤の貯蔵寿命又は安定性などの特性を決定するために長期貯蔵をシミュレートする手段として、医薬技術分野において広く受け入れられている。例えば、Jens T. Carstensen、「薬物安定性:原理及び実践(Drug Stability: Principles & Practice)」、第2版、Marcel Dekker、NY、NY、1995、pp. 379-80を参照のこと。実際には、水及び熱は、一部の化合物の分解を促進する。従って一般的に製剤の製造、取扱い、包装、貯蔵、輸送及び使用中に水分及び/又は湿気に遭遇するので、水が製剤へ及ぼす影響は、極めて重大となり得る。
本明細書において提供された無水医薬組成物及び剤形は、無水成分又は低水分含有成分、及び低水分又は低湿度の条件を用いて調製することができる。乳糖と、第1級又は第2級アミンを含む少なくとも1種の成分を含有する医薬組成物及び剤形は、製造、包装及び/又は貯蔵中に水分及び/又は湿気との実質的な接触が予想される場合には、無水であることができる。
無水医薬組成物は、その無水性が維持されるように、調製しかつ貯蔵することができる。従って無水組成物は、適切な処方キットに含むことができるように水への曝露を防止することがわかっている材料を使用して包装することができる。好適な包装の例としては、密封箔、プラスチック、単位用量容器(例えばバイアル)、ブリスターパック、及びストリップパックを含むが、これらに限定されるものではない。
活性成分の分解速度を低下する1種以上の化合物を含有する医薬組成物及び剤形が、本明細書において更に提供される。本明細書では「安定剤」と称されるそのような化合物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤、pH緩衝剤、又は塩緩衝剤を含むが、これらに限定されるものではない。
医薬組成物及び単回投与剤形は、液剤、懸濁剤、乳剤、錠剤、丸剤、カプセル剤、散剤、徐放性製剤などの形をとることができる。経口製剤は、医薬等級のマンニトール、乳糖、デンプン、ステアリン酸マグネシウム、サッカリンナトリウム、セルロース、炭酸マグネシウムなどの標準担体を含むことができる。患者へ適切に投与するための形を提供するために、このような組成物及び剤形は、予防的又は治療的有効量の予防剤又は治療剤を、ひとつの実施態様において精製された形で、適切な量の担体と共に含有するであろう。この製剤は、投与様式に適さなければならない。ひとつの実施態様において、医薬組成物又は単回投与剤形は、無菌で、並びに患者(例えばそれを必要とする患者)、ひとつの実施態様において動物患者、別の実施態様において哺乳類患者、及び更なる実施態様においてヒト患者へ投与するために適切な形である。
本明細書において提供された医薬組成物は、その意図された投与経路に適合できるように製剤することができる。投与経路の例は、非経口、例えば静脈内、皮内、皮下、経口(例えば吸入)、鼻腔内、経皮(局所)、経粘膜、腫瘍内、滑液内及び直腸投与を含むが、これらに限定されるものではない。具体的な実施態様において、組成物は、慣習的手順に従い、ヒトへの静脈内、皮下、筋肉内、経口、鼻腔内又は局所投与に適合している医薬組成物として、製剤される。ひとつの実施態様において、医薬組成物は、慣習的手順に従い、ヒトへの皮下投与に適合している医薬組成物として、製剤される。典型的には、静脈内投与のための組成物は、無菌の等張緩衝水溶液である。必要な場合には、組成物は、可溶化剤、及び注射部位における疼痛を軽減するためのリグノカンのような局所麻酔薬も含有することができる。剤形の例は、以下を含むが、これらに限定されるものではない:錠剤;カプレット;軟質弾性ゼラチンカプセル剤のような、カプセル剤;カシェ剤;トローチ剤;舐剤;分散剤;坐剤;軟膏剤;パップ剤(湿布剤);ペースト剤;散剤;包帯;プラスター剤;液剤;貼付剤;エアロゾル(例えば鼻腔内スプレー又は吸入器);ゲル剤;患者への経口又は経粘膜投与に適した、液体剤形で、懸濁剤(例えば水性又は非-水性液体懸濁剤、水中油型乳剤、又は油中水型乳剤)、液剤及びエリキシル剤を含むもの;患者への非経口的投与に適した、液体単位剤形;及び患者への非経口的投与が適している液体剤形を提供するために再構成することができる滅菌固形物(例えば結晶性又は非晶質固形物)も提供される。
本明細書において提供された剤形の組成、形状及びタイプは、典型的にはそれらの使用に応じて異なる。例えば、炎症又は関連障害の急性治療において使用される剤形は、含まれている活性成分の1種以上を、同じ疾患の慢性治療に使用される剤形よりもより多量に含有することができる。同じく治療的に有効な剤形は、様々な癌型において異なってよい。同様に、非経口剤形は、含まれている活性成分の1種以上を、同じ疾患の慢性治療に使用される経口剤形よりもより少量に含有することができる。本明細書において提供される特有の剤形が互いに異なるこれら及び他の方式は、当業者には容易に明らかであろう。例えば「レミントン薬科学(Remington 's Pharmaceutical Sciences)」、第18版、Mack Publishing, Easton PA (1990)を参照のこと。
一般に、本明細書において提供される組成物の成分は、例えば活性物質の量を指示するアンプルもしくはサシェなどの密封容器中の凍結乾燥散剤もしくは水不含有濃縮物として、別々に供給されるか、又は単位剤形中に一緒に混合される。組成物が輸液投与されなければならない場合、無菌の医薬等級の水又は生理食塩水を含む点滴ボトルに分注することができる。組成物が注射投与される場合、投与前に成分を混合することができるように、注射用の無菌水又は生理食塩水を含むアンプルを提供することができる。本明細書において提供される典型的剤形は、本化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩、溶媒和物又は水和物を、約1mg〜約1000mg/日の範囲内で含み、午前中に1日1回の単回投与として与えられるが、食物と共に1日を通じた分割投与として与えられることができる。
ひとつの実施態様において、本化合物は、単独で(すなわち医薬として許容し得る担体を伴わずに)患者(例えばそれを必要とする患者)へ投与される。特定の実施態様において、本化合物は、医薬として許容し得る担体を伴わずに、固形物として又はカプセル中の固形物として投与される。
(4.4.1 経口剤形)
経口投与に適した本明細書において提供される医薬組成物は、錠剤(例えば咀嚼錠剤)、カプレット、カプセル剤、及び液剤(例えば矯味矯臭したシロップ剤)を含むが、これらに限定されるものではない個別の剤形として与えることができる。このような剤形は、所定量の活性成分を含有し、当業者に周知の調剤方法により調製することができる。一般には「レミントン薬科学(Remington 's Pharmaceutical Sciences)」、第18版、Mack Publishing. Easton PA (1990)を参照のこと。
本明細書において提供される典型的経口剤形は、通常の医薬配合技術に従い少なくとも1種の賦形剤と、本化合物を密な混合物中で組合せることにより調製される。賦形剤は、投与に望ましい調製の形に応じて広範囲の形をとることができる。例えば、経口液体又はエアロゾル剤形での使用に適した賦形剤は、水、グリコール、油類、アルコール、香味剤、保存剤、及び着色剤を含むが、これらに限定されるものではない。固体経口剤形(例えば散剤、錠剤、カプセル剤、及びカプレット)における使用に適した賦形剤の例は、デンプン、砂糖、微結晶セルロース、希釈剤、造粒剤、滑沢剤、結合剤、及び崩壊剤を含むが、これらに限定されるものではない。
錠剤及びカプセル剤は、それらの投与が容易であるので、最も有利な経口投与単位形態を表し、この場合固体賦形剤が使用される。望ましいならば、錠剤は、標準の水性又は非水性技術で被覆することができる。このような剤形は、調剤方法のいずれかにより、調製することができる。一般に、活性成分を液体担体、微細化された固体担体、又はこれら両方と、均一かつ密に混和し、かつ必要に応じ、製品を所望の形に造形することにより、医薬組成物及び剤形が調製される。
例えば、圧縮又は成形によって、錠剤を調製することができる。圧縮錠は、粉末又は顆粒など、易流動性の形の活性成分を、任意に賦形剤と混合し、適切な機械で圧縮することによって調製することができる。不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化化合物の混合物を適切な機械で成形することによって、成形錠を作製することができる。
本明細書において提供される経口剤形で使用することができる賦形剤の例としては、結合剤、充填剤、崩壊剤、及び滑沢剤を含むが、これらに限定されない。医薬組成物及び剤形での使用に適した結合剤には、コーンスターチ、ジャガイモデンプン、又は他のデンプン、ゼラチン;アカシアゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、他のアルギナート、トラガカント粉末、グアーゴムなど、天然及び合成のゴム;セルロース及びその誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、プレα化デンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、Nos. 2208、2906、2910)、微結晶セルロース、並びにその混合物が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書において提供される医薬組成物及び剤形での使用に適した充填剤の例としては、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒又は粉末)、微結晶セルロース、粉末化セルロース、デクストレート、カオリン、マンニトール、ケイ酸、ソルビトール、デンプン、プレα化デンプン、及びその混合物を含むが、これらに限定されない。本明細書において提供されるある種の医薬組成物中の結合剤又は充填剤は、通常は医薬組成物又は剤形の約50〜約99重量%で存在する。
適切な形の微結晶セルロースには、AVICEL-PH-101、AVICEL-PH-103、AVICEL RC-581、AVICEL-PH-105(FMC Corporation, American Viscose Division, Avicel Sales, ペンシルバニア州Marcus Hookから入手可能)として販売されている物質、及びその混合物が含まれるが、これらに限定されない。具体的な結合剤は、AVICEL RC-581として販売されている微結晶セルロース及びカルボキシメチルセルロースナトリウムの混合物である。適切な無水又は低水分の賦形剤又は添加剤には、AVICEL PH-103(商標)及びStarch 1500LMが含まれる。
崩壊剤を本明細書において提供される組成物で使用して、水性環境に曝露されたとき崩壊する錠剤を提供する。多すぎる崩壊剤を含有する錠剤は、貯蔵中に崩壊することがあり、少なすぎる場合は、所望の速度で又は所望の条件下で崩壊しないことがある。従って、活性成分の放出を不利益に変更する程多すぎることも少なすぎることもない十分な量の崩壊剤を使用して、本明細書において提供される固体経口剤形を形成すべきである。崩壊剤の使用量は、製剤のタイプに基づいて変動し、当業者に容易に識別可能である。典型的な医薬組成物は、約0.5〜約15重量%の崩壊剤、より詳細には約1〜約5重量%の崩壊剤を含む。
本明細書において提供される医薬組成物及び剤形で使用することができる崩壊剤には、寒天、アルギン酸、炭酸カルシウム、微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポピドン、ポラクリリンカリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ジャガイモ又はタピオカのデンプン、プレα化デンプン、他のデンプン、粘土、他のアルギン、他のセルロース、ゴム、及びその混合物が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書において提供される医薬組成物及び剤形で使用できる滑沢剤には、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱物油、軽鉱物油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、硬化植物油(例えば、ピーナッツ油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油、及びダイズ油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、ラウリン酸エチル、寒天、及びその混合物が含まれるが、これらに限定されない。追加の滑沢剤には、例えばサイロイドシリカゲル(AEROSIL 200、メリーランド州ボルチモアのW.R.Grace Co.によって製造)、合成シリカの凝固エアロゾル(テキサス州プラノのDegussa Co.によって市販)、CAB-O-SIL(マサチューセッツ州ボストンのCabot Co.によって販売されている発熱性二酸化ケイ素製品)、及びそれらの混合物が含まれる。滑沢剤を使用するにしても、通常は滑沢剤が組み込まれる医薬組成物又は剤形の約1重量%未満の量でしか使用しない。
(4.4.2 持続放出又は制御放出剤形)
本化合物は、制御放出手段によるか、又は当業者に周知の送達装置により、投与することができる。例としては、参照によりそれぞれ本明細書に組み込まれる、米国特許第3,845,770号;第3,916,899号;第3,536,809号;第3,598,123号;及び、第4,008,719号、第5,674,533号、第5,059,595号、第5,591,767号、第5,120,548号、第5,073,543号、第5,639,476号、第5,354,556号、及び第5,733,566号に開示されたものを含むが、これらに限定されるものではない。このような剤形を使用して、例えばヒドロプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリックス、ゲル、透析膜、浸透圧システム、多層コーティング、微粒子、リポソーム、マイクロスフェア、又はその組合せを使用する1つ又は複数の活性成分の緩徐放出又は制御放出をもたらし、様々な比率の所望の放出プロファイルをもたらすことができる。本明細書に記載されたものを含めて、当業者に公知の適切な制御放出製剤を、本化合物と共に使用するために容易に選択することができる。従って、制御放出に適合された錠剤、カプセル剤、ゲルキャップ、及びカプレットなどであるが、これらに限定されない、経口投与に適した単回投与剤形が、本明細書において提供される。
ある種の制御放出製剤は、最初に所望の治療効果を即座に生じるある一定量の薬物(活性成分)を放出し、別の量の薬物を徐々にかつ連続的に放出して、このレベルの治療又は予防効果を長期にわたって維持するように設計されている。身体における薬物のレベルをこの一定レベルに維持するためには、薬物を、代謝され身体から排出される量の薬物に置換する速度で剤形から放出しなければならない。活性成分の制御放出を、pH、温度、酵素、水、もしくは他の生理的状態、又は化合物に限定されないがこれらを含む様々な条件によって刺激することができる。
(4.4.3 非経口剤形)
非経口剤形は、皮下、静脈内(ボーラス注射を含む)、筋肉内、及び動脈内が含まれるが、これらに限定されない様々な経路で患者に投与することができる。これらの投与は、通常は汚染物質に対する患者の自然の防御を迂回するので、非経口剤形は、無菌であるか、又は患者に投与する前に滅菌可能であることができる。非経口剤形の例としては、注射用に準備された液剤、医薬として許容し得る注射用ビヒクルに溶解又は懸濁するように準備された乾燥製品、注射用に準備された懸濁剤、及び乳濁液を含むが、これらに限定されない。
非経口剤形を提供するために使用することができる好適なビヒクルは、当業者に周知である。例としては、米国薬局方注射用水;塩化ナトリウムとの注射液、リンゲル注射液、デキストロース注射液、デキストロースと塩化ナトリウム注射液、及び乳酸加リンゲル注射液などであるがこれらに限定されない水性ビヒクル;エチルアルコール、ポリエチレングリコール、及びポリプロピレングリコールなどであるがこれらに限定されない水混和性ビヒクル;並びに、トウモロコシ油、綿実油、ピーナッツ油、ゴマ油、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、及び安息香酸ベンジルなどであるがこれらに限定されない非水性ビヒクルを含むが、これらに限定されない。
1種以上の本化合物の溶解性を高める化合物を、本明細書において提供される非経口剤形に組み込むこともできる。
(4.4.4 経皮、局所及び経粘膜剤形)
本明細書において提供される経皮、局所、及び経粘膜剤形としては、眼液剤、スプレー、エアロゾル剤、クリーム、ローション剤、軟膏、ゲル剤、液剤、乳剤、懸濁剤、又は当業者に公知の他の形を含むが、これらに限定されない。例えば、「レミントンの薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」、第16版及び第18版、Mack Publishing, ペンシルバニア州Easton(1980 & 1990);及び「薬剤剤形へのイントロダクション(Introduction to Pharmaceutical Dosage Forms)」、第4版, Lea & Febiger, Philadelphia(1985)を参照のこと。口腔内の粘膜組織の治療に適した剤形は、洗口剤又は口腔ゲルとして調剤することができる。更に経皮剤形には、「レザバータイプ」又は「マトリックスタイプ」の貼付剤が含まれ、これらは、皮膚に貼って、特定の期間着用して、所望量の本化合物の浸透を可能にすることができる。
本明細書において提供される経皮、局所、及び経粘膜剤形を提供するために使用することができる好適な賦形剤(例えば担体及び希釈剤)及び他の物質は、薬剤技術分野の技術者に周知であり、所定の医薬組成物又は剤形が適用される特定の組織によって決まる。その点を考慮に入れると、典型的な賦形剤には、ローション剤、チンキ剤、クリーム、乳剤、ゲル剤、又は軟膏を形成するために水、アセトン、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン1,3ジオール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、鉱物油、及びそれらの混合物が含まれるが、これらに限定されず、これらは、非毒性であり、医薬として許容し得るものである。望ましいならば、保湿剤又は保水剤を、医薬組成物及び剤形に添加することもできる。このような追加成分の例は、当技術分野で周知である。例えば、「レミントンの薬科学(Remington's Pharmaceutical Sciences)」、第16版及び第18版、Mack Publishing, ペンシルバニア州Easton(1980 & 1990)を参照のこと。
処置される具体的な組織に応じて、本化合物での処置の前、それと共に、又はその後に追加の成分を使用することができる。例えば、浸透増強剤を使用して、本化合物を組織に送達するのを助けることができる。好適な浸透増強剤には、アセトン;エタノール、オレイル、及びテトラヒドロフリルなどの様々なアルコール;ジメチルスルホキシドなどのアルキルスルホキシド;ジメチルアセトアミド;ジメチルホルムアミド;ポリエチレングリコール;ポリビニルピロリドンなどのピロリドン;コリドン(Kollidon)グレード(ポビドン、ポリビドン);尿素;並びにTween 80(ポリソルベート80)及びSpan 60(ソルビタンモノステアレート)などの様々な水溶性又は不溶性糖エステルが含まれるが、これらに限定されない。
医薬組成物もしくは剤形のpH、又は医薬組成物もしくは剤形が適用される組織のpHを、1種以上の活性成分の送達が改善されるように調整することもできる。同様に、溶媒担体の極性、そのイオン強度、又は張度を、送達が改善されるように調整することができる。ステアリン酸塩などの化合物を医薬組成物又は剤形に添加して、1種以上の活性成分の親水性又は親油性を、送達が改善するように有利に変更することもできる。この点に関しては、ステアリン酸塩は、製剤用の脂質ビヒクル、乳化剤又は界面活性剤、及び送達改善剤又は浸透増強剤として働くことができる。活性成分の様々な塩、水和物、又は溶媒和物を使用して、得られた組成物の特性を更に調整することができる。
(4.4.5 用量及び投与頻度)
障害(例えば異常なPDE4及び/又はTNFα及び/又はB-RAF活性により特徴付けられる又は関連した障害)、又はそれらの1種以上の症状の予防、治療、管理、又は改善に有効である本化合物又はそれらの組成物の量は、疾患又は状態の性質及び重症度、並びに本化合物又はそれらの組成物が投与される経路に応じて変動するであろう。頻度及び用量も、投与される具体的療法(例えば治療剤又は予防剤)、更には患者の年齢、体重、反応及び既往歴に応じ、各患者に特異的な要因に従い変動するであろう。有効量は、インビトロ又は動物モデル試験システムから導かれた用量-反応曲線から外挿されてよい。好適な用法は、そのような要因を考慮することにより、並びに例えば、文献に報告された用量及び「医師用卓上参考書(Physician's Desk Reference)」(第59版、2005)における推奨量に従い、当業者は選択することができる。
本化合物の例示的投与量は、患者体重又は試料重量1kgあたり本化合物ミリグラム又はマイクログラムを含む(例えば、約1μg/kg〜約500mg/kg、約100μg/kg〜約5mg/kg、又は約1μg/kg〜約50μg/kg)。
一般に、本明細書に説明された状態のための本化合物の1日推奨量は、約0.01mg〜約5000mg/日の範囲であり、1日1回の単回量として与えられるが、これは1日を通じた分割量として与えられることができる。ひとつの実施態様において、1日量は、等しく分割された投与量で、1日2回投与される。詳細には、1日量の範囲は、約5mg〜約1000mg/日、より詳細には約10mg〜約500mg/日、より詳細には約25mg〜約250mg/日でなければならない。患者の管理において、この療法は、約1mg〜約25mgのような比較的低い投与量で開始され、患者の全体的反応に応じて、必要に応じ単回量又は分割量のいずれかとして最大約200mg〜約1000mg又は5000mg/日まで漸増される。当業者に自明であるように、場合によっては、本明細書に開示された範囲外の本化合物の用量を使用することが必要な場合がある。更に、臨床医又は治療医は、個々の患者の反応に関連して、療法の中断、調整、又は終結する方法と時期を見分けられることに留意されたい。
当業者に容易に明らかであるように、様々な治療的有効量は、様々な疾患及び状態に適用可能である。更に患者が本化合物の反復用量を投与される場合、その用量の全てが同じである必要はない。例えば、患者へ投与される用量は、本化合物の予防的もしくは治療的作用を改善するために増加することができるか、又は特定の患者が経験している1つ以上の副作用を軽減するために減少することができる。
具体的な実施態様において、患者において障害(例えば異常なTNFα又はPDE4活性に特徴付けられるか又は関連した障害)、又はそれらの1種以上の症状を予防、治療、管理、又は改善するために投与される本化合物の用量は、150μg/kg患者の体重、250μg/kg、500μg/kg、1mg/kg、5mg/kg、10mg/kg、25mg/kg、50mg/kg、75mg/kg、100mg/kg、125mg/kg、150mg/kg、又は200mg/kg又はそれよりも多い。別の実施態様において、患者(例えばそれを必要とする患者)において障害(例えば異常なTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF活性に特徴付けられるか又は関連した障害)、又はそれらの1種以上の症状を予防、治療、管理、又は改善するために投与される本明細書において提供される組成物又は本化合物の用量は、単位投与量が0.1mg〜20mg、0.1mg〜15mg、0.1mg〜12mg、0.1mg〜10mg、0.1mg〜8mg、0.1mg〜7mg、0.1mg〜5mg、0.1mg〜2.5mg、0.25mg〜20mg、0.25mg〜15mg、0.25mg〜12mg、0.25mg〜10mg、0.25mg〜8mg、0.25mg〜7mg、0.25mg〜5mg、0.5mg〜2.5mg、1mg〜20mg、1mg〜15mg、1mg〜12mg、1mg〜10mg、1mg〜8mg、1mg〜7mg、1mg〜5mg、又は1mg〜2.5mgである。障害(例えば異常なTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF活性に特徴付けられるか又は関連した障害)、又はそれらの1種以上の症状を予防、治療、管理、又は改善するために使用されてきた又は現在使用されている、本化合物以外の予防剤又は治療剤の用量は、本明細書において提供される併用療法において使用することができる。ひとつの実施態様において、障害(例えば異常なTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF活性に特徴付けられるか又は関連した障害)、又はそれらの1種以上の症状を予防、治療、管理、又は改善するために使用されてきた又は現在使用されている用量よりも低い用量が、本明細書において提供される併用療法において使用される。障害(例えば異常なTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF活性に特徴付けられるか又は関連した障害)、又はそれらの1種以上の症状を予防、治療、管理、又は改善するために使用されてきた又は現在使用されている物質の推奨量は、Hardmanらの編集した「グッドマン・ギルマン薬理書(Goodman & Gilman's The Pharmacological Basis Of Basis Of Therapeutics)」1996年、第9版、Mc-Graw-Hill、ニューヨーク;「医師用卓上参考書」第57版、2003年、Medical Economics Co., Inc.、モントベール、NJを含むが、これらに限定されるものではない、当該技術分野の参考文献から得ることができ、それらの内容全体は参照により本明細書に組み込まれている。
ある実施態様において、1種以上の本化合物及び1種以上の他の療法(例えば予防剤又は治療剤)は、循環的に投与される。サイクリング療法は、ある期間の第一の療法(例えば、第一の予防剤又は治療剤)の投与、それに続くある期間の第二の療法(例えば、第二の予防剤又は治療剤)の投与、それに続くある期間の第三の療法(例えば、第三の予防剤又は治療剤)の投与など、並びにこの順次投与の繰り返し、すなわちこれらの作用剤のひとつに対する耐性の出現を低下するため、これらの作用剤の1種の副作用を回避若しくは軽減するため、及び/又は治療の有効性を改善するためのサイクルが関係する。
ある実施態様においては、同じ本化合物の投与が繰り返され、及びこれらの投与は、少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2ヶ月、75日、3ヶ月、又は6ヶ月間をあけることができる。別の実施態様において、同じ予防剤又は治療剤の投与が繰り返され、及びこの投与は、少なくとも少なくとも1日、2日、3日、5日、10日、15日、30日、45日、2ヶ月、75日、3ヶ月、又は6ヶ月間をあけることができる。
具体的な実施態様において、障害(例えば異常なTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF活性に特徴付けられるか又は関連した障害)、又はそれらの1種以上の症状を予防、治療、管理又は改善する方法が、本明細書において提供され、該方法は、1種以上の本化合物の少なくとも150μg/kg、ひとつの実施態様において少なくとも250μg/kg、少なくとも500μg/kg、少なくとも1mg/kg、少なくとも5mg/kg、少なくとも10mg/kg、少なくとも25mg/kg、少なくとも50mg/kg、少なくとも75mg/kg、少なくとも100mg/kg、少なくとも125mg/kg、少なくとも150mg/kg、もしくは少なくとも200mg/kg又はそれよりも多い投与量を、3日に1回、4日に1回、5日に1回、6日に1回、7日に1回、8日に1回、10日に1回、2週間に1回、3週間に1回、又は1ヶ月に1回、それを必要とする患者へ投与することを含む。
具体的な実施態様において、障害(例えば異常なTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF活性に特徴付けられるか又は関連した障害)、又はそれらの1種以上の症状を予防、治療、管理又は改善する方法が、本明細書において提供され、該方法は:(a)1種以上の本化合物の少なくとも150μg/kg、ひとつの実施態様において少なくとも250μg/kg、少なくとも500μg/kg、少なくとも1mg/kg、少なくとも5mg/kg、少なくとも10mg/kg、少なくとも25mg/kg、少なくとも50mg/kg、少なくとも75mg/kg、少なくとも100mg/kg、少なくとも125mg/kg、少なくとも150mg/kg、又は少なくとも200mg/kg又はそれよりも多い投与量を、患者(例えばそれを必要とする患者)へ投与すること;並びに、(b)該患者の平均絶対リンパ球数が、少なくとも約500個細胞/mm3、ひとつの実施態様において少なくとも約600個細胞/mm3、少なくとも約700個細胞/mm3、少なくとも約750個細胞/mm3、少なくとも約800個細胞/mm3、少なくとも約850個細胞/mm3、又は少なくとも約900個細胞/mm3である場合に、該患者へ1回以上の引き続きの投与量を投与すること:を含む。
(4.5 本化合物との併用において有用な作用剤)
有効量の1種以上の本化合物を、1種以上の他のTNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAF療法(例えば1種以上の予防剤又は治療剤)と併用して、患者(例えばそれを必要とする患者)へ投与することを含む、TNFα及び/又はPDE4及び/又はB-RAFに関連した障害又はそれらの症状を予防、治療、管理又は改善する方法が、本明細書において提供される。
当業者に周知の任意のTNFαアンタゴニストを、本明細書において提供される組成物及び方法において使用することができる。TNFαアンタゴニストの非限定的例は、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、融合タンパク質、TNFαへ免疫特異的に結合する抗体のような抗体(例えばヒト抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、Fv、ScFv、Fab断片、F(ab)2断片、及びそれらの抗原-結合断片)、核酸分子(例えばアンチセンス分子又は三重ヘリックス)、TNFαの機能、活性及び/又は発現を遮断、低下、阻害又は中和する有機分子、無機分子、及び小型分子を含む。様々な実施態様において、TNFαアンタゴニストは、リン酸緩衝生理食塩水(PBS)のような対照と比べ、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%又は少なくとも99%、TNFαの機能、活性及び/又は発現を低下する。
TNFαへ免疫特異的に結合する抗体の例は、インフリキシマブ(レミケード(登録商標);Centacor)、D2E7(Abbott Laboratories/Knoll Pharmaceuticals Co.、マウントオリーブ、NJ)、HUMICADE(商標)及びCDP-870 (両方ともCelltech/Pharmacia、スロー、英国)としても公知のCDP571、並びにTN3-19.12(Williamsらの論文、1994、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 91: 2762-2766;Thorbeckeらの論文、1992、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 89:7375-7379)を含むが、これらに限定されるものではない。更に本明細書に開示された組成物及び方法において、TNFαに免疫特異的に結合する抗体の使用が提供され、これは以下の米国特許に開示されたものを含む:米国特許第5,136,021号;第5,147,638号;第5,223,395号;第5,231,024号;第5,334,380号;第5,360,716号;第5,426,181号;第5,436,154号;第5,610,279号;第5,644,034号;第5,656,272号;第5,658,746号;第5,698,195号;第5,736,138号;第5,741,488号;第5,808,029号;第5,919,452号;第5,958,412号;第5,959,087号;第5,968,741号;第5,994,510号;第6,036,978号;第6,114,517号;及び、第6,171,787号;これらは各々その全体が引用により本明細書に組み込まれている。可溶性TNFα受容体の例は、sTNF-R1(Amgen)、エタネルセプト(エンブレル(ENBREL)(商標);Immunex)及びそのラットホモログRENBREL(商標)、TNFrI、TNFrII由来のTNFα可溶性阻害剤(Kohnoらの論文、1990、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87:8331-8335)、並びにTNFα Inh(Seckingerらの論文、1990、Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 87:5188-5192)を含むが、これらに限定されるものではない。
ひとつの実施態様において、本明細書において提供される組成物及び方法において使用されるTNFαアンタゴニストは、可溶性TNFα受容体である。具体的な実施態様において、本明細書において提供される組成物及び方法において使用されるTNFαアンタゴニストは、エタネルセプト(エンブレル(商標);Immunex)又はそれらの断片、誘導体もしくはアナログである。別の実施態様において、本明細書において提供される組成物及び方法において使用されるTNFαアンタゴニストは、TNFαに免疫特異的に結合する抗体である。具体的な実施態様において、本明細書において提供される組成物及び方法において使用されるTNFαアンタゴニストは、インフリキシマブ(レミケード(REMICADE)(登録商標);Centacor)、それらの誘導体、アナログもしくは抗原-結合断片である。
TNFαアンタゴニスト及びそれらの用量、投与経路及び推奨用法は、当該技術分野において公知であり、かつ「医師用卓上参考書」(第59版、2005年)のような文献に記載されている。
当業者に周知の任意のPDE4阻害剤を、本明細書において提供される組成物及び方法において使用することができる。本化合物と併用することができるPDE4阻害剤の例は、Cilomilast、ロフルミラスト、BAY 19-8004(Surton及びFitzgeraldの論文、Chest. 121(5 Suppl):-192S-196S (2002)参照)、及びAWD 12-281 (Gutkeらの論文、Curr. Opin. Investig. Drugs, 6(11): 1149-1158 (2005)参照)を含むが、これらに限定されるものではない。
当業者に周知の任意のB-RAF阻害剤を、本明細書において提供される組成物及び方法において使用することができる。本化合物と併用することができるB-RAF阻害剤の例は、ソラフェニブ、PLX3331及びPLX4032を含むが、これらに限定されるものではない。
ひとつの実施態様において、1種以上の本化合物の有効量及びTykerb(ラパチニブ)の有効量を含有し、任意に担体、希釈剤又は賦形剤を更に含有する、組成物(例えば、医薬組成物)が、本明細書において提供される。
別の実施態様において、1種以上の本化合物の有効量を、Tykerb(ラパチニブ)の有効量と組合せて投与することを含む、癌、ひとつの実施態様において脳癌、別の実施態様において脳に転移した乳癌を治療する方法が、本明細書において提供される。
本化合物は、本明細書において説明された方法及び組成物において、他の薬理学的活性化合物(「第二の活性物質」)と組合せることもできる。ある種の組合せは、特定の種類の疾患又は障害、並びにそのような疾患又は障害に関連した状態及び症状の治療において相乗的に作用することができると考えられる。本化合物は、ある種の第二の活性物質に関連した有害作用を軽減するように、又はその逆に作用することもできる。
1種以上の第二の活性成分又は物質を、本明細書に説明された方法及び組成物において使用することができる。第二の活性物質は、大型分子(例えばタンパク質)又は小型分子(例えば合成無機分子、有機金属分子、又は有機分子)であることができる。
大型分子の第二活性物質の例は、造血増殖因子、サイトカイン、並びにモノクローナル及びポリクローナル抗体を含むが、これらに限定されるものではない。これらの活性物質の具体例は、抗-CD40モノクローナル抗体(例えばSGN-40など);ヒストン脱アセチル化酵素阻害剤(例えばSAHA及びLAQ 824);ヒート-ショックタンパク質-90阻害剤(例えば17-AAGなど);インスリン-様増殖因子-1受容体キナーゼ阻害剤;血管内皮増殖因子受容体キナーゼ阻害剤(例えばPTK787など);インスリン増殖因子受容体阻害剤;リゾホスファチジン酸アシル基転移酵素阻害剤;IkBキナーゼ阻害剤;p38MAPK阻害剤;EGFR阻害剤(例えばゲフィチニブ及びエルロチニブHClなど);HER-2抗体(例えばトラスツズマブ(ハーセプチン(Herceptin)(登録商標))及びペルツズマブ(Omnitarg(商標))など);VEGFR抗体(例えばベバシズマブ(アバスチン(Avastin)(商標))など);VEGFR阻害剤(例えばflk-1特異的キナーゼ阻害剤、SU5416及びptk787/zk222584など);P13K阻害剤(例えばウォルトマニンなど);C-Met阻害剤(例えばPHA-665752など);モノクローナル抗体(例えばリツキシマブ(リツキサン(Rituxan)(登録商標))、トシツモマブ(Bexxar(登録商標))、エドレコロマブ(Panorex(登録商標))及びG250など);並びに、抗-TNF-α抗体である。小型分子活性物質の例は、小型分子抗-癌剤及び抗生物質(例えばクラリスロマイシン)を含むが、これらに限定されるものではない。
本化合物と組合せることができる具体的第二の活性化合物は、治療、予防又は管理される具体的適応症に応じて変動する。
例えば、癌の治療、予防又は管理のための、第二の活性物質は、以下を含むが、これらに限定されるものではないセマキサニブ;シクロスポリン;エタネルセプト;ドキシサイクリン;ボルテゾミブ;アシビシン;アクラルビシン;アコダゾール塩酸塩;アクロニン;アドゼレシン;アルデスロイキン;アルトレタミン;アンボマイシン;酢酸アメタントロン;アムサクリン;アナストロゾール;アントラマイシン;アスパラギナーゼ;アスペルリン;アザシチジン;アゼテパ;アゾトマイシン;バチマスタット;ベンゾデパ;ビカルタミド;ビサントレン塩酸塩;ビスナフィドジメシラート;ビゼレシン;硫酸ブレオマイシン;ブレキナルナトリウム;ブロピリミン;ブスルファン;カクチノマイシン;カルステロン;カラセミド;カルベチマー;カルボプラチン;カルムスチン;カルビシン塩酸塩;カルゼレシン;セデフィンゴール;セレコキシブ;クロラムブシル;シロレマイシン;シスプラチン;クラドリビン;クリスナトールメシラート;シクロホスファミド;シタラビン;ダカルバジン;ダクチノマイシン;ダウノルビシン塩酸塩;デシタビン;デキソルマプラチン;デザグアニン;デザグアニンメシラート;ジアジクォン;ドセタキセル;ドキソルビシン;ドキソルビシン塩酸塩;ドロロキシフェン;クエン酸ドロロキシフェン;プロピオン酸ドロモスタノロン;デュアゾマイシン;エダトレキサート;エフロルニチン塩酸塩;エルサミツルシン;エンロプラチン;エンプロマート;エピプロピジン;エピルビシン塩酸塩;エルブロゾール;エソルビシン塩酸塩;エストラムスチン;エストラムスチンリン酸ナトリウム;エタニダゾール;エトポシド;リン酸エトポシド;エトプリン;ファドロゾール塩酸塩;ファザラビン;フェンレチニド;フロキシウリジン;リン酸フルダラビン;フルオロウラシル;フルロシタビン;ホスキドン;ホストリエシンナトリウム;ゲムシタビン;ゲムシタビン塩酸塩;ヒドロキシ尿素;イダルビシン塩酸塩;イホスファミド;イルモホシン;イプロプラチン;イリノテカン;イリノテカン塩酸塩;酢酸ランレオチド;レトロゾール;酢酸ロイプロリド;リアロゾール塩酸塩;ロメトレキソールナトリウム;ロムスチン;ロソキサントロン塩酸塩;マソプロコール;マイタンシン;メクロレタミン塩酸塩;酢酸メゲストロール;酢酸メレンゲステロール;メルファラン;メノガリル;メルカプトプリン;メトトレキセート;メトトレキセートナトリウム;メトプリン;メツレデパ;ミチンドミド;ミトカルシン;ミトクロミン;ミトギリン;ミトマルシン;マイトマイシン;ミトスペル;ミトタン;ミトキサントロン塩酸塩;ミコフェノール酸;ノコダゾール;ノガラマイシン;オルマプラチン;オキシスラン;パクリタキセル;ペガスパルガーゼ;ペリオマイシン;ペンタムスチン;硫酸ペプロマイシン;ペルホスファミド;ピポブロマン;ピポスルファン;ピロキサントロン塩酸塩;プリカマイシン;プロメスタン;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニムスチン;プロカルバジン塩酸塩;ピューロマイシン;ピューロマイシン塩酸塩;ピラゾフリン;リボプリン;サフィンゴール;サフィンゴール塩酸塩;セムスチン;シムトラゼン;スパルフォセートナトリウム;スパルソマイシン;スピロゲルマニウム塩酸塩;スピロムスチン;スピロプラチン;ストレプトニグリン;ストレプトゾシン;スロフェヌル;タリソマイシン;テコガランナトリウム;タキソテレ;テガフル;テロキサントロン塩酸塩;テモポルフィン;テニポシド;テロキシロン;テストラクトン;チアミプリン;チオグアニン;チオテパ;チアゾフリン;チラパザミン;クエン酸トレミフェン;酢酸トレストロン;リン酸トリシリビン;トリメトレキサート;グルクロン酸トリメトレキサート;トリプトレリン;ツブロゾール塩酸塩;ウラシルマスタード;ウレデパ;バプレオチド;ベルテポルフィン;硫酸ビンブラスチン;硫酸ビンクリスチン;ビンデシン;硫酸ビンデシン;硫酸ビネピジン;硫酸ビングリシネート;硫酸ビンロイロシン;酒石酸ビノレルビン;硫酸ビンロシジン;硫酸ビンゾリジン;ボロゾール;ゼニプラチン;ジノスタチン;及び、ゾルビシン塩酸塩。
他の第二の物質は、以下を含むが、これらに限定されるものではない:20-エピ-1,25ジヒドロキシビタミンD3;5-エチニルウラシル;アビラテロン;アクラルビシン;アシルフルベン;アデシペノール;アドゼレシン;アルデスロイキン;ALL-TKアンタゴニスト;アルトレタミン;アンバムスチン;アミドックス;アミホスチン;アミノレブリン酸;アムルビシン;アムサクリン;アナグレリド;アナストロゾール;アンドログラホリド;血管新生阻害剤;アンタゴニストD;アンタゴニストG;アンタレリックス;抗-背方化形態形成タンパク質-1;前立腺癌の抗アントロゲン;抗エストロゲン剤;アンチネオプラストン;アンチセンスオリゴヌクレオチド;グリシン酸アフィディコリン;アポトーシス遺伝子モジュレーター;アポトーシス調節因子;アプリン酸;ara-CDP-DL-PTBA;アルギニンデアミナーゼ;アスラクリン;アタメスタン;アトリムスチン;アキシナスタチン1;アキシナスタチン2;アキシナスタチン3;アザセトロン;アザトキシン;アザチロシン;バッカチンIII誘導体;バラノール;バチマスタット;BCR/ABLアンタゴニスト;ベンゾクロリン;ベンゾイルスタウロスポリン;βラクタム誘導体;β-アレチン;ベタクラマイシンB;ベツリン酸;bFGF阻害剤;ビカルタミド;ビサントレン;ビスアジリジニルスペルミン;ビスナフィド;ビストラテンA;ビゼレシン;ブレフレート;ブロピリミン;ブドチタン;ブチオニンスルホキシミン;カルシポトリオール;カルホスチンC;カンプトテシン誘導体;カペシタビン;カルボキサミド-アミノ-トリアゾール; カルボキサミドトリアゾール;CaRest M3;CARN 700;軟骨由来阻害剤;カルゼレシン;カゼインキナーゼ阻害剤(ICOS);カスタノスペルミン;セクロピンB;セトロレリックス;クロリン類(chlorlns);クロロキノキサリンスルホンアミド;シカプロスト;cis-ポルフィリン;クラドリビン;クラスロマイシン;クロミフェンアナログ;クロトリマゾール;コリスマイシンA;コリスマイシンB;コンブレタスタチンA4;コンブレタスタチンアナログ;コナゲニン;クラムベシジン816;クリスナトール;クリプトフィシン8;クリプトフィシンA誘導体;キュラシンA;シクロペンタンセラキノン;シクロプラタム;シペマイシン;シタラビンオクフォスフェート;細胞溶解因子;サイトスタチン;ダクリキシマブ;デシタビン;デヒドロダイデムニンB;デスロレリン;デキサメタゾン;デキシホスファミド;デキスラゾキサン;デクスベラパミル;ジアジクォン;ジデムニンB;ジドックス;ジエチルノルスペルミン;ジヒドロ-5-アザシチジン;9-ジヒドロタキソール;ジオキサマイシン;ジフェニルスピロムスチン;ドセタキセル;ドコサノール;ドラセトロン;ドキシフルリジン;ドキソルビシン;ドロロキシフェン;ドロナビノール;デュオカルマイシンSA;エブセレン;エコムスチン;エデルホシン;エドレコロマブ;エフロルニチン;エレメネ;エミテフル;エピルビシン;エプリステリド;エストラムスチンアナログ;エストロゲンアゴニスト;エストロゲンアンタゴニスト;エタニダゾール;エトポシドリン酸;エクセメスタン;ファドロゾール;ファザラビン;フェンレチニド;フィルグラスチム;フィナステリド;フラボピリドール;フレゼラスチン;フルアステロン;フルダラビン;フルオロダウノルニシン塩酸塩;ホルフェニメクス;ホルメスタン;ホストリエシン;ホテムスチン;ガドリニウムテキサフィリン;ガリウム硝酸塩;ガロシタビン;ガニレリックス;ゼラチナーゼ阻害剤;ゲムシタビン;グルタチオン阻害剤;ヘプスルファム;ヘレグリン;ヘキサメチレンビスアセトアミド;ヒペリシン;イバンドロン酸;イダルビシン;イドキシフェン;イドラマントン;イルモホシン;イロマスタット;イマチニブ(グリーベック(登録商標))、イミキモド;免疫賦活ペプチド;インスリン-様増殖因子-1受容体阻害剤;インターフェロンアゴニスト;インターフェロン;インターロイキン;イオベングアン;ヨードドキソルビシン;4-イポメアノール;イロプラクト;イルソグラジン;イソベンガゾール;イソホモハリコンドリンB;イタセトロン;ジャスプラキノリド;カハラリドF;ラメラリン-Nトリ酢酸塩;ランレオチド;レイナマイシン;レノグラスチン;レンチナン硫酸塩;レプトールスタチン;レトロゾール;白血病阻害因子;白血球αインターフェロン;ロイプロリド+エストロゲン+プロゲステロン;ロイプロレリン;レバミソール;リアロゾール;線状ポリアミンアナログ;親油性二糖ペプチド;親油性白金化合物;リソクリナミド7;ロバプラチン;ロンブリシン;ロメトレキソール;ロニダミン;ロソキサントロン;ロキソリビン;ルルトテカン;ルテチウムテキサフィリン;リソフィリン;細胞溶解性ペプチド;マイタンシン;マンノスタチンA;マリマスタット;マソプロコール;マスピン;マトリリシン阻害剤;マトリクスメタロプロテイナーゼ阻害剤;メノガリル;メルバロン;メテレリン;メチオニナーゼ;メトクロプラミド;MIF阻害剤;ミフェプリストン;ミルテホシン;ミリモスチン;ミトグアゾン;ミトラクトール;マイトマイシンアナログ;ミトナフィド;マイトトキシン線維芽細胞増殖因子-サポリン;ミトキサントロン;モファロテン;モルグラモスチム;エルビタックス、ヒト絨毛膜ゴナドトロピン;モノホスホリル脂質A+ミオバクテリウム細胞壁sk;モピダモール;抗癌剤マスタード;マイカペルオキシドB;マイコバクテリア細胞壁抽出物;ミリアポロン;N-アセチルジナリン; N-置換ベンズアミド;ナファレリン;ナグレスチップ;ナロキソン+ペンタゾシン;ナパビン;ナフテルピン;ナルトグラスチム;ネダプラチン;ネモルビシン;ネリドロン酸;ニルタミド;ニサマイシン;一酸化窒素モジュレーター;抗酸化剤窒素酸化物;ニトルリン;オブリメルセン(ゲナセンス(登録商標));O6-ベンジルグアニン;オクトレオチド;オキセノン;オリゴヌクレオチド;オナプリストン;オンダンセトロン;オンダンセトロン;オラシン;経口サイトカイン誘導薬;オルマプラチン;オサテロン;オキサリプラチン;オキサウノマイシン;パクリタキセル;パクリタキセルアナログ;パクリタキセル誘導体;パラウアミン;パルミトイルリゾキシン;パミドロン酸;パナキシトリオール;パノミフェン;パラバクチン;パゼリプチン;ペガスパルガーゼ;ペルデシン;ペントサンポリ硫酸ナトリウム;ペントスタチン;ペントロゾール;ペルフルブロン;ペルホスファミド;ペリリルアルコール;フェナジノマイシン;フェニル酢酸塩;リン酸化酵素阻害剤;ピシバニール;ピロカルピン塩酸塩;ピラルビシン;ピリトレキシム;プラセチンA;プラセチンB;プラスミノーゲン活性化因子阻害剤;白金錯体;白金化合物;白金-トリアミン錯体;ポルフィマーナトリウム;ポルフィロマイシン;プレドニソン;プロピルビスアクリドン;プロスタグランジンJ2;プロテアソーム阻害剤;プロテインA-ベースの免疫調節成分;プロテインキナーゼC阻害剤;微細藻類プロテインキナーゼC阻害剤;タンパク質チロシンリン酸化酵素阻害剤;プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤;プルプリン;ピラゾロアクリジン;ピリドキシル化されたヘモグロビンポリオキシエチレン複合体;rafアンタゴニスト;ラルチトレキセド;ラモセトロン;rasファルネシルタンパク質転移酵素阻害剤;ras阻害剤;ras-GAP阻害剤;脱メチル化レテリプチン;レニウムRe 186エチドロン酸;リゾキシン;リボザイム;RIIレチナミド;ロヒツキン;ロムルチド;ロキニメクス;ルビギノンB1;ルボキシル;サフィンゴール;サイントピン;SarCNU;サルコフィトールA;サルグラモスチム;Sdi 1模倣薬;セムスチン;セネッセンス(senescence)由来インヒビター1;センスオリゴヌクレオチド;シグナル伝達阻害剤;シゾフィラン;ソブゾキサン;ボロカプテイトナトリウム;フェニル酢酸ナトリウム;ソルベロール;ソマトメジン結合タンパク質;ソネルミン;スパルホス酸;スピカマイシンD;スピロムスチン;スプレノペンチン;スポンジスタチン1;スクアラミン;スチピアミド;ストロメライシン阻害剤;スルフィノシン;超活性血管作用性小腸ペプチドアンタゴニスト;スラジスタ;スラミン;スワインソニン;タリムスチン;タモキシフェンメチオジド;タウロムスチン;タザロテン;テコガランナトリウム;テガフル;テルラピリリウム;テロメラーゼ阻害剤;テモポルフィン;テニポシド;テトラクロロデカオキシド;テトラゾミン;タリブラスチン;チコラリン;トロンボポエチン;トロンボポエチン模倣薬;チマルファシン;チモポイエチン受容体アゴニスト;チモトリナン;甲状腺刺激ホルモン;スズエチルエチオプルプリン;チラパザミン;二塩化チタノセン;トプセンチン;トレミフェン;翻訳阻害剤;トレチノイン;トリアセチルウリジン;トリシリビン;トリメトレキサート;トリプトレリン;トロピセトロン;ツロステリド;チロシンキナーゼ阻害剤;チルホスチン;UBC阻害剤;ウベニメクス;尿生殖洞-由来増殖阻害因子;ウロキナーゼ受容体アンタゴニスト;バプレオチド;バリオリン(variolin)B;ベラレソール;ベラミン;ベルジン;ベルテポルフィン;ビノレルビン;ビンキサルチン;ビタキシン;ボロゾール;ザノテロン;ゼニプラチン;ジラスコルブ;及び、ジノスタチンスチマラマー。
具体的第二の活性物質は、以下を含むが、これらに限定されるものではない:2-メトキシエストラジオール、テロメスタチン、多発性骨髄腫細胞のアポトーシス誘導因子(例えばTRAILなど)、ボルテゾミブ、スタチン、セマキサニブ、シクロスポリン、エタネルセプト、ドキシサイクリン、ボルテゾミブ、オブリメルセン(ゲナセンス(Genasense)(登録商標))、レミケード、ドセタキセル、セレコキシブ、メルファラン、デキサメタゾン(デカドロン(Decadron)(登録商標))、ステロイド、ゲムシタビン、シス-プラチニウム、テモゾロミド、エトポシド、シクロホスファミド、テモダール、カルボプラチン、プロカルバジン、グリアデル、タモキシフェン、トポテカン、メトトレキセート、Arisa(登録商標)、タキソール、タキソテレ、フルオロウラシル、ロイコボリン、イリノテカン、キセロダ、CPT-11、インターフェロンα、ペグ化インターフェロンα(例えばPEGINTRON-A)、カペシタビン、シスプラチン、チオテパ、フルダラビン、カルボプラチン、リポソームのダウノルビシン、シタラビン、ドキセタキソール、パシリタキセル、ビンブラスチン、IL-2、GM-CSF、ダカルバジン、ビノレルビン、ゾレドロン酸、パルミトロネート、ビアキシン、ブスルファン、プレドニソン、ビスホスホン酸、三酸化ヒ素、ビンクリスチン、ドキソルビシン(ドキシル(Doxil)(登録商標))、パクリタキセル、ガンシクロビル、アドリアマイシン、リン酸エストラムスチンナトリウム(エムシト(Emcyt)(登録商標))、スリンダク、及びエトポシド。
同様に、治療、予防、又は管理される適応症に従い具体的第二の物質の例は、その全体は引用により本明細書に組み込まれている以下の参考文献において認めることができる:米国特許第6,281,230号及び第5,635,517号;米国特許出願第10/411,649号、第10/483,213号、第10/411,656号、第10/693,794号、第10/699,154号、及び第10/981,189号;並びに、米国特許仮出願第60/554,923号、第60/565,172号、第60/626,975号、第60/630,599号、第60/631,870号、及び第60/533,862号。
追加の第二活性物質の例は、抗うつ薬、抗痙攣薬、高血圧治療薬、抗不安薬、カルシウムチャネル遮断薬、筋弛緩薬、非麻薬性鎮痛薬、オピオイド鎮痛薬、抗炎症薬、cox-2阻害剤、免疫調節薬、αアドレナリン作動性受容体アゴニスト又はアンタゴニスト、免疫抑制薬、コルチコステロイド、高圧酸素、ケタミン、他の麻酔薬、NMDAアンタゴニスト、及び例えば「医師用卓上参考書」2003年に認められる他の治療薬のような、疼痛の治療又は予防に使用される従来の薬物を含むが、これらに限定されるものではない。具体例は、アセチルサリチル酸(アスピリン(Asprin)(登録商標))、セレコキシブ(セレブレックス(Celebrex)(登録商標))、エンブレル(Enbrel)(登録商標)、ケタミン、ガバペンチン(ニューロンチン(Neurontin)(登録商標))、フェニトイン(ジランチン(Dilantin)(登録商標))、カルバマゼピン(テグレトール(Tegretol)(登録商標))、オクスカルバゼピン(トリレプタール(Trileptal)(登録商標))、バルプロ酸(デパケン(Depakene)(登録商標))、硫酸モルヒネ、ヒドロモルフォン、プレドニソン、グリセオフルビン、ペントニウム、アレンドロネート、ジフェンヒドラミド、グアネチジン、ケトロラク(アキュラー(Acular)(登録商標))、サイロカルシトニン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、クロニジン(カタプレス(Catapress)(登録商標))、ブレチリウム、ケタンセリン、レセルピン、ドロペリドール、アトロピン、フェントラミン、ブピバカイン、リドカイン、アセトアミノフェン、ノルトリプチリン(パメロール(Pamelor)(登録商標))、アミトリプチリン(エラビル(Elavil)(登録商標))、イミプラミン(トフラニール(Tofranil)(登録商標))、ドキセピン(サイネクアン(Sinequan)(登録商標))、クロミプラミン(アナフラニル(Anafranil)(登録商標))、フルオキセチン(プロザック(Prozac)(登録商標))、セルトラリン(ゾロフト(Zoloft)(登録商標))、ネファゾドン(サーゾーン(Serzone)(登録商標))、ベンラファキシン(エフェキソール(Effexor)(登録商標))、トラゾドン(デジレル(Desyrel)(登録商標))、ブプロピオン(ウェルブトリン(Wellbutrin)(登録商標))、メキシレチン、ニフェジピン、プロプラノロール、トラマドール、ラモトリギン、ジコノチド、ケタミン、デキストロメトルファン、ベンゾジアゼピン、バクロフェン、チザニジン、及びフェノキシベンズアミンを含むが、これらに限定されるものではない。
追加の第二活性物質の例は、ステロイド、光感作物質、インテグリン、抗酸化剤、インターフェロン、キサンチン誘導体、成長ホルモン、神経栄養因子、新血管形成調節因子、抗-VEGF抗体、プロスタグランジン、抗生物質、植物性エストロゲン、抗炎症化合物又は抗血管新生化合物、又はそれらの組合せを含むが、これらに限定されるものではない。具体例は、ベルテポルフィン、プリチン(purlytin)、新脈管形成抑制ステロイド、rhuFab、インターフェロン-2y、ペントキシフィリン、スズエチオプルプリン、モテクサフィンルテチウム、9-フルオロ-11,21-ジヒドロキシ-16,17-1-メチルエチリジンビス(オキシ)プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン、ラタノプロスト(米国特許第6,225,348号参照)、テトラサイクリン及びその誘導体、リファマイシン及びその誘導体、マクロライド、メトロニダゾール(米国特許第6,218,369号及び第6,015,803号)、ゲニステイン、ゲニスチン、6'-O-Malゲニスチン、6'-O-Acゲニスチン、ダイゼイン、ダイドジン、6'-O-Malダイドジン、6'-O-Acダイドジン、グリシテイン、グリシチン、6'-O-Malグリシチン、ビオチャニンA、フォルモノネチン(米国特許第6,001,368号)、トリアムシノロンアセトミド、デキサメタゾン(米国特許第5,770,589号)、サリドマイド、グルタチオン(米国特許第5,632,984号)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、トランスフォーミング増殖因子b(TGF-b)、脳由来神経栄養因子(BDNF)、プラスミノーゲン活性化因子2型(PAI-2)、EYE101(Eyetech Pharmaceuticals)、LY333531(Eli Lilly)、ミラバント、及びRETISERTインプラント(Bausch & Lomb)を含むが、これらに限定されるものではない。先に引用された全ての参考文献は、その全体は引用により本明細書に組み込まれている。
追加の第二の活性物質の例は、角質溶解剤、レチノイド、α-ヒドロキシ酸、抗生物質、コラーゲン、ボツリヌス毒素、インターフェロン、及び免疫調節薬を含むが、これらに限定されるものではない。具体例は、5-フルオロウラシル、マソプロコール、トリクロロ酢酸、サリチル酸、乳酸、乳酸アンモニウム、尿素、トレチノイン、イソトレチノイン、抗生物質、コラーゲン、ボツリヌス毒素、インターフェロン、コルチコステロイド、トランスレチノイン酸、並びにヒト胎盤コラーゲン、動物胎盤コラーゲン、Dermalogen、AlloDerm、Fascia、Cymetra、Autologen、Zyderm、Zyplast、Resoplast、及びIsolagenのようなコラーゲンを含むが、これらに限定されるものではない。
追加の第二活性物質の例は、抗凝固薬、利尿薬、強心配糖体、カルシウムチャネル遮断薬、血管拡張薬、プロスタサイクリンアナログ、エンドセリンアンタゴニスト、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えばPDEV阻害剤)、エンドペプチダーゼ阻害剤、高脂血症治療剤、トロンボキサン阻害剤、及び肺動脈圧を低下することが公知の他の治療薬を含むが、これらに限定されるものではない。具体例は、ワルファリン(クマジン(Coumadin)(登録商標))、利尿薬、強心配糖体、ジゴキシン-酸素、ジルチアゼム、ニフェジピン、血管拡張薬、例えばプロスタサイクリン(例えばプロスタグランジンI2(PGI2)、エポプロステノール(EPO、Floran(登録商標))、トレプロスチニル(リモジュリン(Remodulin)(登録商標))、一酸化窒素(NO)、ボセンタン(Tracleer(登録商標))、アムロジピン、エポプロステノール(Floran(登録商標))、トレプロスチニル(リモジュリン(Remodulin)(登録商標))、プロスタサイクリン、タダラフィル(Cialis(登録商標))、シムバスタチン(ゾコール(Zocor)(登録商標))、オマパトリラト(Vanlev(登録商標))、イルベサルタン(アバプロ(Avapro)(登録商標))、プラバスタチン(プラバコール(Pravachol)(登録商標))、ジゴキシン、L-アルギニン、イロプロスト、βプロスト、及びシルデナフィル(Viagra(登録商標))を含むが、これらに限定されるものではない。
追加の第二活性物質の例は、アントラサイクリン、白金、アルキル化剤、オブリメルセン(ゲナセンス(Genasense)(登録商標))、シス-プラチナム、シクロホスファミド、テモダール、カルボプラチン、プロカルバジン、グリアデル、タモキシフェン、トポテカン、メトトレキセート、タキソテレ、イリノテカン、カペシタビン、シスプラチン、チオテパ、フルダラビン、カルボプラチン、リポソームのダウノルビシン、シタラビン、ドキセタキソール、パシリタキセル、ビンブラスチン、IL-2、GM-CSF、ダカルバジン、ビノレルビン、ゾレドロン酸、パルミトロネート、ビアキシン、ブスルファン、プレドニソン、ビスホスホン酸、三酸化ヒ素、ビンクリスチン、ドキソルビシン(ドキシル(Doxil)(登録商標))、クリタキセル、ガンシクロビル、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ヒアルロニダーゼ、マイトマイシン C、メパクリン、チオテパ、テトラサイクリン及びゲムシタビンを含むが、これらに限定されるものではない。
追加の第二活性物質の例は、クロロキン、キニーネ、キニジン、ピリメタミン、スルファジアジン、ドキシサイクリン、クリンダマイシン、メフロキン、ハロファントリン、プリマキン、ヒドロキシクロロキン、プログアニル、アトバクォン、アジトロマイシン、スラミン、ペンタミジン、メラルソプロール、ニフルチモクス、ベンズニダゾール、アンホテリシンB、五価アンチモン化合物(例えば、スチボグルクロン酸(stiboglucuronate)ナトリウム)、インターフェロンγ、イトラコナゾール、死滅した前鞭毛虫及びBCGの組合せ、ロイコボリン、コルチコステロイド、スルホンアミド、スピラマイシン、IgG(血清学)、トリメトプリム、及びスルファメトキサゾールを含むが、これらに限定されるものではない。
追加の第二活性物質の例は、以下を含むが、これらに限定されるものではない:抗生物質(治療薬又は予防薬)、例えば非限定的に、アンピシリン、クラリスロマイシン、テトラサイクリン、ペニシリン、セファロスポリン、ストレプトマイシン、カナマイシン、及びエリスロマイシンなど;抗ウイルス薬、例えば非限定的に、アマンタジン、リマンタジン、アシクロビル、及びリバビリンなど;免疫グロブリン;血漿;免疫賦活薬、例えば非限定的に、レバミソール及びイソプリノシンなど;生物学的製剤、例えば非限定的に、γグロブリン、伝達因子、インターロイキン、及びインターフェロンなど;ホルモン、例えば非限定的に、胸腺ホルモンなど;並びに、他の免疫薬、例えば非限定的に、B細胞刺激因子(例えばBAFF/BlyS)、サイトカイン(例えば、IL-2、IL-4、及びIL-5)、増殖因子(例えば、TGF-β)、抗体(例えば、抗-CD40及びIgM)、メチル化されないCpGモチーフを含むオリゴヌクレオチド、及びワクチン(例えば、ウイルス及び腫瘍ペプチドワクチン)など。
追加の第二活性物質の例は、以下を含むが、これらに限定されるものではない:ドパミンアゴニスト又はアンタゴニスト、例えば非限定的に、レボドパ、L-DOPA、コカイン、α-メチル-チロシン、レセルピン、テトラベナジン、ベンゾトロピン、パルギリン、フェノドルパムメシラート、カベルゴリン、プラミペキソールジヒドロクロリド、ロピノロール(ropinorole)、塩酸アマンタジン、塩酸セレギリン、カルビドパ、メシル酸ペルゴリド、シネメットCR、及びシンメトレルなど;MAO阻害薬、例えば非限定的に、イプロニアジド、クロルギリン、フェネルジン及びイソカルボキサジドなど;COMT阻害剤、例えば非限定的に、トルカポン及びエンタカポンなど;コリンエステラーゼ阻害剤、例えば非限定的に、サリチル酸フィゾスチグミン、硫酸フィゾスチグミン、臭化フィゾスチグミン、臭化メオスチグミン、メチル硫酸ネオスチグミン、塩化アンベノニウム、塩化エドロホニウム、タクリン、塩酸プラリドキシム、塩化オビドキシム、臭化トリメドキシム、ジアセチルモノキシム、エドロホニウム、ピリドスチグミン、及びデメカリウムなど;抗炎症薬、例えば非限定的に、ナプロキセンナトリウム、ジクロフェナクナトリウム、ジクロフェナクカリウム、セレコキシブ、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、エトドラク、メロキシカム、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナブメトン、レフェコキシブ、メトトレキセート、レフルノミド、スルファサラジン、金塩、Rho-D免疫グロブリン、ミコフェノール酸モフェチル、シクロスポリン、アザチオプリン、タクロリムス、バシリキシマブ、ダクリツマブ、サリチル酸、アセチルサリチル酸、サリチル酸メチル、ジフルニサル、サルサラート、オルサラジン、スルファサラジン、アセトアミノフェン、インドメタシン、スリンダク、メフェナム酸、メクロフェナメイトナトリウム、トルメチン、ケトロラク、ジクロフェナック、フルルビンプロフェン、オキサプロジン、ピロキシカム、メロキシカム、アンピロキシカム、ドロキシカム、ピボキシカム、テノキシカム、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、アンチピリン、アミノピリン、アパゾン、ジレウトン、アウロチオグルコース、金チオリンゴ酸ナトリウム、オーラノフィン、メトトレキセート、コルヒチン、アロプリノール、プロベネシド、スルフィンピラゾン及びベンズブロマロン又はベタメタゾン、及び他の糖質コルチコイドなど;並びに、制吐薬、例えば非限定的に、メトクロプロミド、ドンペリドン、プロクロルペラジン、プロメタジン、クロルプロマジン、トリメトベンズアミド、オンダンセトロン、グラニセトロン、ヒドロキシジン、アセチルロイシンモノエタノールアミン、アリザプリド、アザセトロン、ベンズキナミド、ビエタナウチン(bietanautine)、ブロモプリド、ブクリジン、クレボプリド、シクリジン、ジメンヒドリナート、ジフェニドール、ドラセトロン、メクリジン、メタラタール(methallatal)、メトピマジン、ナビロン、オキシペルンジル(oxyperndyl)、ピパマジン、スコポラミン、スルピリド、テトラヒドロカンナビノール、チエチルペラジン、チオプロペラジン、トロピセトロン、及びそれらの混合物。
追加の第二活性物質の例は、免疫調節薬、免疫抑制薬、高血圧治療薬、抗痙攣薬、線維素溶解薬、抗血小板薬、抗精神病薬、抗うつ薬、ベンゾジアゼピン、ブスピロン、アマンタジン、並びにCNS傷害/損傷及び関連症候群の患者において使用されるその他の公知又は従来の作用薬を含むが、これらに限定されるものではない。具体例は、以下を含むが、これらに限定されるものではない:ステロイド(例えば、糖質コルチコイド、非限定的に、メチルプレドニゾロン、デキサメタゾン及びベタメタゾンなど);ナプロキセンナトリウム、ジクロフェナクナトリウム、ジクロフェナクカリウム、セレコキシブ、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、エトドラク、メロキシカム、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナブメトン、レフェコキシブ、メトトレキセート、レフルノミド、スルファサラジン、金塩、RHo-D免疫グロブリン、ミコフェノール酸モフェチル、シクロスポリン、アザチオプリン、タクロリムス、バシリキシマブ、ダクリツマブ、サリチル酸、アセチルサリチル酸、サリチル酸メチル、ジフルニサル、サルサラート、オルサラジン、スルファサラジン、アセトアミノフェン、インドメタシン、スリンダク、メフェナム酸、メクロフェナメイトナトリウム、トルメチン、ケトロラク、ジクロフェナック、フルルビプロフェン、オキサプロジン、ピロキシカム、メロキシカム、アンピロキシカム、ドロキシカム、ピボキシカム、テノキシカム、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、アンチピリン、アミノピリン、アパゾン、ジレウトン、アウロチオグルコース、金チオリンゴ酸ナトリウム、オーラノフィン、メトトレキセート、コルヒチン、アロプリノール、プロベネシド、スルフィンピラゾン及びベンズブロマロンを含むが、これらに限定されるものではない、抗炎症薬;db-cAMPを含むが、これらに限定されるものではない、cAMPアナログ;1-トレオ-メチルフェニデート、d-トレオ-メチルフェニデート、dl-トレオ-メチルフェニデート、1-エリスロ-メチルフェニデート、d-エリスロ-メチルフェニデート、dl-エリスロ-メチルフェニデート、及びそれらの混合物を含む、メチルフェニデート薬を含有する作用剤;並びに、例えば非限定的に、マンニトール、フロセミド、グリセロール、及び尿素などの、利尿薬。
追加の第二活性物質の例は、三環系抗うつ薬、選択的セロトニン再摂取阻害剤、抗てんかん薬(ガバペンチン、プレガバリン、カルバマゼピン、オクスカルバゼピン、レベチラセタム、トピラマート)、抗不整脈薬、ナトリウムチャネル遮断薬、選択的炎症メディエーター阻害剤、オピオイド薬、第二の免疫調節化合物、併用薬、及び睡眠療法に使用されるその他の公知又は従来の作用薬を含むが、これらに限定されるものではない。具体例は、ニューロンチン、オキシコンチン、モルヒネ、トピラマート、アミトリプチリン、ノルトリプチリン、カルバマゼピン、レボドパ、L-DOPA、コカイン、α-メチル-チロシン、レセルピン、テトラベナジン、ベンゾトロピン、パルギリン、フェノドルパムメシラート、カベルゴリン、プラミペキソールジヒドロクロリド、ロピノロール、塩酸アマンタジン、塩酸セレギリン、カルビドパ、メシル酸ペルゴリド、シネメットCR、シンメトレル、イプロニアジド、クロルギリン、フェネルジン、イソカルボキサジド、トルカポン、エンタカポン、サリチル酸フィゾスチグミン、硫酸フィゾスチグミン、臭化フィゾスチグミン、臭化メオスチグミン、メチル硫酸ネオスチグミン、塩化アンベノニウム、塩化エドロホニウム、タクリン、塩酸プラリドキシム、塩化オビドキシム、臭化トリメドキシム、ジアセチルモノキシム、エドロホニウム、ピリドスチグミン、デメカリウム、ナプロキセンナトリウム、ジクロフェナクナトリウム、ジクロフェナクカリウム、セレコキシブ、スリンダク、オキサプロジン、ジフルニサル、エトドラク、メロキシカム、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナブメトン、レフェコキシブ、メトトレキセート、レフルノミド、スルファサラジン、金塩、Rho-D免疫グロブリン、ミコフェノール酸モフェチル、シクロスポリン、アザチオプリン、タクロリムス、バシリキシマブ、ダクリツマブ、サリチル酸、アセチルサリチル酸、サリチル酸メチル、ジフルニサル、サルサラート、オルサラジン、スルファサラジン、アセトアミノフェン、インドメタシン、スリンダク、メフェナム酸、メクロフェナメイトナトリウム、トルメチン、ケトロラク、ジクロフェナック、フルルビンプロフェン、オキサプロジン、ピロキシカム、メロキシカム、アンピロキシカム、ドロキシカム、ピボキシカム、テノキシカム、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、アンチピリン、アミノピリン、アパゾン、ジレウトン、アウロチオグルコース、金チオリンゴ酸ナトリウム、オーラノフィン、メトトレキセート、コルヒチン、アロプリノール、プロベネシド、スルフィンピラゾン、ベンズブロマロン、ベタメタゾン及び他の糖質コルチコイド、メトクロプロミド、ドンペリドン、プロクロルペラジン、プロメタジン、クロルプロマジン、トリメトベンズアミド、オンダンセトロン、グラニセトロン、ヒドロキシジン、アセチルロイシンモノエタノールアミン、アリザプリド、アザセトロン、ベンズキナミド、ビエタナウチン、ブロモプリド、ブクリジン、クレボプリド、シクリジン、ジメンヒドリナート、ジフェニドール、ドラセトロン、メクリジン、メタラタール、メトピマジン、ナビロン、オキシペルンジル、ピパマジン、スコポラミン、スルピリド、テトラヒドロカンナビノール、チエチルペラジン、チオプロペラジン、トロピセトロン、及びそれらの混合物を含むが、これらに限定されるものではない。
追加の第二活性物質の例は、以下を含むが、これらに限定されるものではない:インターロイキン、例えばIL-2(組換え型IL-II(「rIL2」)及びカナリア痘IL-2を含む)、IL-10、IL-12、並びにIL-18;インターフェロン、例えばインターフェロンα-2a、インターフェロンα-2b、インターフェロンα-n1、インターフェロンα-n3、インターフェロンβ-Ia、及びインターフェロンγ-Ib;並びに、G-CSF;ヒドロキシ尿素;ブチラート又はブチラート誘導体;亜酸化窒素;HEMOXIN(商標)(NIPRISAN(商標);米国特許第5,800,819号を参照のこと、これはその全体は引用により本明細書に組み込まれている。);Gardosチャネルアンタゴニスト、例えばクロトリマゾール及びトリアリールメタン誘導体;デフェロキサミン;プロテインC;並びに、輸血、又はHemospan(商標)もしくはHemospan(商標)PS(Sangart)のような代替血液。
本化合物及び第二活性物質の患者への投与は、同じ又は異なる投与経路により、同時又は連続して行うことができる。特定の活性物質について使用される特定の投与経路の適合性は、活性物質それ自身(例えば、血液系に侵入する前に分解されることなく、経口投与することができるかどうか)及び治療される疾患によって左右される。本化合物の好ましい投与経路は、経口である。本発明の第二活性物質又は成分の好ましい投与経路は、当業者に公知である。例えば、「医師用卓上参考書」、1755-1760頁(第56版、2002年)を参照のこと。
ひとつの実施態様において、第二活性物質は、静脈内又は皮下投与され、1日1又は2回、約1〜約1000mg、約5〜約500mg、約10〜約350mg、又は約50〜約200mgの量で投与される。第二活性物質の具体的量は、使用される具体的作用剤、治療又は管理される疾患の種類、疾患の重症度及び病期、並びに本化合物並びにその患者へその時点で投与されている任意の追加の活性物質の量(複数)により決まるであろう。
(5 実施例)
(5.1 生物学的アッセイ)
(5.1.1 TNF-αのPBMC培養及びELISA)
末梢血単核細胞(PBMC)を、Ficoll-Hypaque上で密度勾配遠心分離(density centrifugation)により調製した。RPMI-1640完全培地/10%ウシ胎仔血清中に1×106/mlで再浮遊したPBMCを、LPS(1μg/ml;大腸菌抗原型O127:B8;Sigma)により、24-ウェルプレート内で、本化合物(0.1〜100μM)を含む又は含まず、5%CO2中、37℃で24時間インキュベーションすることにより、刺激した。細胞-非含有上清を収集し、ELISAによりアッセイするまで、アリコートで-70℃で貯蔵した。R&D Systems(ミネアポリス、MN)により提供されるアッセイ手順及び試薬を用い、上清を、TNFαについてアッセイした。
(5.1.2 TNF-α阻害)
(ラット及びヒトPBMCのLPSが誘導したTNF-αアッセイ)
リポ多糖(LPS)は、大腸菌のようなグラム陰性菌により産生されたエンドトキシンであり、これはTNF-αを含む多くのプロ炎症性サイトカインの生成を誘導する。PBMCにおいて、LPSに反応したTNF-α生成は、総PBMCの約5〜20%を構成する単球に由来している。本化合物は、先に説明された(Mullerらの論文、J. Med Chem. 39:3238 (1996))ように、ラット又はヒトのいずれかのPBMCからのLPSが誘導したTNF-α生成を阻害するそれらの能力について試験した。正常ドナー由来のPBMCは、Ficol Hypaque(Pharmacia、ピスカタウェイ、MJ、USA)密度勾配遠心分離から得た。細胞を、10%AB±ヒト血清(Gemini Bio-products、ウッドランド、CA、USA)、2mM L-グルタミン、100U/mlペニシリン及び100μg/mlストレプトマイシン(Life Technologies)を補充したRPMI(Life Technologies、グランドアイランド、NY、USA)において培養した。
PBMC(2×105個細胞)を、96-ウェル平底Costar組織培養プレート(Corning, NY、USA)に3つ組で播種した。細胞を、化合物の非存在又は存在下で、LPS(Sigma、セントルイス、MO、USA)100ng/mlで刺激した。化合物を、DMSO(Sigma)に溶解し、使用直前に更なる希釈を、培養培地において行った。全ての試料中の最終DMSO濃度は、0.25%であった。化合物を、LPS刺激の1時間前に、細胞へ添加した。細胞を、5%CO2中で37℃で18〜20時間インキュベーションし、その後上清を収集し、培養培地で希釈し、TNF-αレベルをELISA(Endogen、ボストン、MA、USA)によりアッセイした。ひとつの実施態様において、本化合物のLPSが誘導したTNF-αIC50は、約1nM〜約1μMの範囲であった。
(ラットのLPSが誘導した血清TNF-α阻害)
化合物を、以下のように行う、ラットLPS/TNFアッセイにおいて試験した:雌のCD-IGSラット(200g、Charles River Laboratories、ホリスター、CAから入手)は、生理食塩水中のLPSを、静脈内注射(20μg;大腸菌O55:B5)により受け取った。90分後に、末端採血(terminal bleed)を腹部大静脈から得、血清を回収した。試料を、ELISA(BioSource International、カマリロ、CA)を用い、マウスTNF-αについて分析した。LPSチャレンジ前に、化合物を投与した(p.o.、0.5%CMC/0.25%Tweenビヒクル中)。ひとつの実施態様において、化合物のLPSが誘導したTNF-α ED50は、約0.3mg/kg〜約30mg/kgの範囲であった。
(5.1.3 サイトカインプロファイリング)
前述のように単離したヒトPBMCを、1μg/ml SEBの単球画分を活性化するために100ng/ml LPSで、及びT-リンパ球画分を活性化するために2μg/ml抗-CD28でのいずれかで刺激した。培養物を、18〜24時間インキュベーションし、培地を除去し、LPS刺激された試料についてIL-1β、IL-6、IL-8、IL-12、MIP 1α、RANTES及びTNFαの発現について、並びにSEB/CD28刺激された試料についてIL-1β、IL-2、IL-6、IL-8、IL-10、IFNγ、MCP-1の発現について分析した。サイトカインは、Luminex技術を基にしたBiorad Bioplexアナライザーを用い、マルチプレックス分析により定量した。ひとつの実施態様において、本化合物の阻害活性は、LPS刺激されたPBMCにおけるTNF-α及びIL-12の阻害に限定された。
(5.1.4 PDE4阻害)
(PDE4(U937細胞-由来の)酵素アッセイ)
PDE4酵素を、U937ヒト単球細胞から、先に説明されたゲル濾過クロマトグラフィー(Mullerらの論文、Bioorg. & Med Chem Lett, 8:2669-2674 (1998))により精製した。ホスホジエステラーゼ反応は、50mMトリスHCl(pH7.5)、5mM MgCl2、1μM cAMP、10nM [3H]-CAMP中で、30℃で30分間行い、煮沸により終結させ、ヘビ毒1mg/mlで処理し、AG-1XSイオン交換樹脂(BioRad)を先に説明されたように(同上)用いて分離した。反応は、利用可能な基質を15%未満消費した。ひとつの実施態様において、化合物のPDE4 IC50は、約4nM〜約1μMの範囲である。
(5.1.5 PDE選択性)
(PDE1、2、3、5及び6酵素アッセイ)
2,5-ジアミノ-4-(4-クロロ-フェニル)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸アミドのホスホジエステラーゼ選択性を、ウシPDE1、ヒト血小板由来のヒトPDE2、PDE3及びPDE5、並びにウシ網膜桿状体外側セグメント由来のPDE6(MDS Pharma Services)に対して試験することによりアッセイした。代表的化合物の結果を、以下に示す。
Figure 2009523805
(5.1.6 野生型B-RAF 33Pアッセイ)
野生型B-RAFを、Upstateから入手した。基質(HIS-MEK1 K97M)を、Celgene Corp.により以下のように調製した:ヒトMEK1を、pET151ベクターにクローニングした。MEK1配列のリシン-97を、メチオニンに変異し、MEK1タンパク質のキナーゼ-死滅型を作成し、MEK1基質のリン酸化が、MEK1自己-リン酸化ではなく、B-RAFキナーゼ活性の結果であることを確実にした。MEK1 K97Mクローンを、BL21(DE3)細胞株に形質転換し、発現について試験した。培養物を、30℃で、光学密度(OD)0.8まで増殖し、0.1mM IPTGにより、18℃で一晩誘導した。細胞ペレットを、溶解緩衝液(20mMトリス-HCl、500mM NaCl、10mMイミダゾール、0.1%Brij-35、10%グリセロール、Rocheプロテアーゼ阻害剤錠、5mM BME、pH7.5)中において再浮遊し、ホモジナイザーを用いて溶解した。AKTA精製器上で、ニッケル充填したファストフローカラムを用い、精製を行った。全てのMEK1タンパク質をプールし、貯蔵用緩衝液(50mMトリス(pH7.5)、150mM NaCl、0.1mM EGTA、0.03%Brij-35、プロテアーゼ阻害剤錠、0.1%BME、10%グリセロール)に対して透析し、約3.0mg/mlに濃縮した。
試験化合物を、100%DMSO(600μM)中に希釈した。酵素混合物を、アッセイ緩衝液(50mMトリス-HCl、0.1mg/ml BSA、0.03%Brij 35, 1mM DTT、pH7.6)中に、5.71nM B-RAFとして調製した。基質混合物を、アッセイ緩衝液中7.5μM HIS-MEK1 K97Mとして調製した。ATP混合物を、アッセイ緩衝液中、300μM ATP、75mM MgCl2、0.05μCi/μl 33P ATPとして調製した。
96ウェルアッセイプレート(FalconポリプロピレンウェルU-底)において、各ウェルに以下を添加した:試験化合物溶液2.5μl(連続希釈)、基質混合液20μl、及び酵素混合液17.5μl。このプレートを、少なくとも15分間インキュベーションした。ATP混合物10μlを添加し、このプレートを、室温で約60分間インキュベーションした。12.5%TCAを80μl、各ウェルに添加し、プレートを少なくとも20分間インキュベーションした。このプレートの内容物を、ガラスファイバーフィルタープレート(Millipore)へ、Packard Harvester(1×PBSで10回洗浄)を用い、移した。シンチレーション-20液50μlを、各ウェルに添加した。このプレートを、Packard TopCountを用いて読みとった。このアッセイは、野生型B-RAFを阻害する本化合物の能力を明らかにしている。
(5.1.7 V600E変異体B-RAF 33Pアッセイ)
V600E変異体B-RAFを、Upstateから入手した。基質(HIS-MEK1 K97M)を、Celgene Corp.により、前述のように調製した。
試験化合物を、100%DMSO中に希釈した(600μM)。酵素混合物を、アッセイ緩衝液(50mMトリス-HCl、0.1mg/ml BSA、0.03%Brij 35, 1mM DTT、pH7.6)中に、5.71nM V600E変異体B-RAFとして調製した。基質混合物を、アッセイ緩衝液中7.5μM HIS-MEK1 K97Mとして調製した。ATP混合物を、アッセイ緩衝液中、300μM ATP、75mM MgCl2、0.05μCi/μl 33P ATPとして調製した。
96ウェルアッセイプレート(FalconポリプロピレンウェルU-底)において、各ウェルに以下を添加した:試験化合物溶液2.5μl(連続希釈)、基質混合液20μl、及び酵素混合液17.5μl。このプレートを、少なくとも15分間インキュベーションした。ATP混合物10μlを添加し、このプレートを、室温で約60分間インキュベーションした。12.5%TCAを80μl、各ウェルに添加し、プレートを少なくとも20分間インキュベーションした。このプレートの内容物を、ガラスファイバーフィルタープレート(Millipore)へ、Packard Harvester(1×PBSで10回洗浄)を用い、移した。シンチレーション-20液50μlを、各ウェルに添加した。このプレートを、Packard TopCountを用いて読みとった。このアッセイは、V600E変異体B-RAFを阻害する本化合物の能力を明らかにしている。
(5.1.8 [3H]ロリプラム結合アッセイ)
化合物のマウス脳内の高親和性結合部位からロリプラムを置き換える能力を、先に説明された、ロリプラム放射性リガンド結合アッセイ(MSD Pharma Services)を用いて評価した(Duplantierらの論文、J. Med. Chem. 39(1): 120-125 (1996))。ひとつの実施態様において、本化合物のロリプラム結合IC50は、約5nM〜約0.1μMの範囲であった。
(5.1.9 動物疾患モデル)
本化合物の有効性を、関節リウマチのマウスコラーゲン-誘導した関節炎モデル(Gerlagらの論文、J. Immunol. 165(3):1652-1658 (2000)に先に説明された方法)及びマウスオボアルブミン-誘導した喘息モデル(Campbellらの論文、J. Immunol. 767 (72): 7047-7053 (1998)により先に説明されたゴキブリアレルゲンを用いる方法)の両方において明らかにすることができる。本化合物のCIAモデルにおける臨床四肢(paw)スコアリングの阻害を、アッセイし、陽性対照インドメタシン(2mg/kg)に対して比較することができる。本化合物によるメタコリンチャレンジ(3mg/kg;i.v.)に対する気道過敏症の阻害を、OVA喘息モデルを用いてアッセイすることができる。
(5.1.10 7日目毒性評価)
本化合物の毒性を、雌のCD-IGSラット(200g;Charles River)において、7日間にわたる経口投与(q.d.)で評価した。肉眼による病理学的、臨床的又は組織学的毒性を、本化合物を7日間経口投与した後に、臓器(腸間膜組織、肝臓及び腎臓)についてスクリーニングした。ひとつの実施態様において、本化合物のラットにおけるTNF-αにより誘導されたLPS放出における治療係数、対、ED50は、>20であった。
(5.1.11 A375 pMEK1/2メソスケールアッセイ)
1日目の午後に、細胞を、96-ウェル平底細胞培養プレートに、容量100μl中に約50,000個細胞/ウェルで播種した。2日目の朝、試験化合物(複数)の連続希釈物を、プレートに添加した。このプレートを、0.5%CO2中で、37℃で約2時間インキュベーションした。このプレートを、約5分間ブロックし、その後MSD(Meso Scale Discovery)ブロック液-A(1×トリス洗浄用緩衝液(10×トリス緩衝液25ml+脱イオン水225ml) 20ml及びMSD遮断薬A 600mgにより調製)150μl/ウェルを添加し、激しく振盪しながら室温で1時間インキュベーションすることにより、化合物のインキュベーション工程を完了した。このプレートを、1×トリス洗浄用緩衝液で4回洗浄した。
細胞を収集し、培地を除去し、氷冷したPBS(カルシウム及びマグネシウム非含有)で1回洗浄し、50μl/ウェル完全トリス緩衝液を添加し、かつ振盪しながら4℃で1時間インキュベーションすることにより、溶菌液を調製した。溶菌液試料(25μl)を、MSDマルチ-スポットプレートに添加し、激しく振盪しながら室温で2時間インキュベーションした。プレートをトリス洗浄用緩衝液で1回洗浄した。
冷抗体希釈緩衝液(1mlブロック液-A、1.82ml 1×トリス洗浄用緩衝液、150μl 2%MSD遮断薬D-M及び30μl 10%MSD遮断薬D-R)3ml中の10mM検出用抗体(抗-pMEK1/2抗体;SULFO-TAG標識した、感光性)の25μl/ウェルを添加し、このプレートを、暗所で1時間、室温で激しく振盪しながらインキュベーションした。プレートを、トリス洗浄用緩衝液で1回洗浄した。
1×MSD測定用緩衝液T(界面活性剤含有)を150μl/ウェルで、プレートへ添加し、このプレートを、MSD Sector装置において測定した。
(5.1.12 アラマーブルー生存度アッセイ)
A375細胞(ATCC # CRL-1619;継代4〜15;倍加時間はおおよそ18時間)を使用した。培養培地は、DMEM(高グルコース、L-グルタミン含有)+10%FBS+Pen/Strepであった。細胞を、3日毎に1:20で継代した。
培地200μlのみを、96-ウェル平底プレートの縁に沿って、全てのウェルに添加し、1個のウェルあたり180μlの細胞浮遊液(細胞1,000個含有)を、Low Evaporation Lid(Costarカタログ番号3595)を用いプレートへ添加した。これらの細胞を一晩培養した。化合物及び対照を、以下に説明された標準化合物希釈プロトコールに従い希釈した。30mMストック液から、100%DMSO中10mM、3mM、1mM、及び0.3mM溶液を、下記の連続希釈プロトコールを用いて調製した:
Figure 2009523805
30、10、3、1及び0.3mM溶液は、培養培地196μlへ各4μlを添加することにより、1:50(DMSO:培地)希釈した。これは、二次ストック液600μM、200μM、60μM、20μM、及び6μMを生じた。更にDMSO対照のために、DMSO 4μlを、培地196μlへ添加した。DMSO対照位置(location)(G列、カラム2-10はDMSO対照ウェル)を含む、化合物希釈液20μlを、リピートピペッターを用い、96-ウェルプレート中の細胞へ3つ組で添加した(下記のプレートレイアウト参照)。これは、各ウェルにおいて、0.2%DMSOを含有する、最終濃度60μM、20μM、6μM、2μM、及び0.6μMを生じた。プレートを、おだやかに軽く叩き(tap)、ウェル中に化合物を均等に分布させた。プレートを、5%CO2で、37℃で3日間インキュベーションした。
Figure 2009523805
アラマーブルー20μl(Biosource #DAL-1100)を、各ウェルに添加した。プレートを、5%CO2インキュベータ内で、4時間インキュベーションした。Victor 2マルチラベルプレートリーダー(Perkin Elmer)を用い、蛍光を、励起波長530nm及び放出波長590nmで測定した。データは、Textファイルとしてプレートフォーマットで保存し、ActivityBase(細胞-ベースのSAR;Prolif-Alamar;MTT 5プレート固定されていないフィット)へ入力し、各化合物の3つ組セットウェルについてのDMSO値の割合を計算し、IC50曲線をプロットした。
表1の化合物は、V600E変異体B-RAF 33P、A375 pMEK1/2メソスケール及びアラマーブルー生存度スクリーニングアッセイにおいて、下記の値を有することがわかった。
Figure 2009523805
Figure 2009523805
Figure 2009523805
Figure 2009523805
Figure 2009523805
(5.2 化合物の例示的実施例の合成)
(5.2.1 2-アミノ-4-(4-クロロフェニル)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸メチルアミド)
Figure 2009523805
工程a:4,6-ジクロロ-2-メチルスルファニル-ピリミジン-5-カルバルデヒド。POCl3(70mL, 0.75mol)を、-5℃へ冷却し、DMF(23mL, 0.3mol)をゆっくり添加した。得られた混合物を、20℃で1時間静置させた。4,6-ジヒドロキシ-2-メチル-メルカプトピリミジン(15.8g.、0.1mol)を、固形物添加用漏斗を用いて添加した。この反応混合物を最初に、室温で30分間攪拌し、次に3時間還流加熱した。過剰なPOCl3及びDMFを真空内で除去した後、残渣を氷に注いだ。得られた固形物を、濾過し、冷水で洗浄した。固形物をヘキサンで処理(音波処理)した後、所望の生成物を、白色固形物(9.3g, 42%)として得た。1H NMR (CDCl3, 300MHz):δ 10.34 (s, 1H)、2.64 (s, 3H); C6H4Cl2N2OSに関するCHN計算値:C、32.30;H、1.81;N、12.56。実測値:C、32.44;H、1.69;N、12.51。
工程b:(6-クロロ-5-ホルミル-2-メチルスルファニル-ピリミジン-4-イルスルファニル)-酢酸エチルエステル。THF(20mL)中の工程(a)由来のピリミジン(1.55g, 7.0mmol)の溶液へ、Et3N(1.5当量, 10.5mmol, 1.5mL)を添加した。次にこの溶液を、0℃に冷却し、引き続き2-メルカプト-酢酸エチル(1当量, 0.77mL)を滴下した。この混合物を、0℃で1時間攪拌した。この時間の経過後、反応液を濃縮し、ヘキサンで粉砕し、濾過した。母液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィー(88:12ヘキサン/酢酸エチル)に供した。所望の画分の濃縮は、所望の化合物1.6gを白色固形物としてもたらした(5.2mmol, 75%)。1H NMR (CDCl3, 300MHz):δ 10.43 (s, 1H)、4.22 (q, 2H, J=7.2Hz)、3.90 (s, 2H)、2.60 (s, 3H)、1.28 (t, 3H, J=7.2Hz)。C10H11ClN2O3S2に関するCHN計算値:C、39.15;H、3.61;N、9.13。実測値:C、39.29;H、3.50;N、9.05。
工程c:4-クロロ-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル。THF/DMF(19:1v/v;15mL)中の工程(b)由来のクロロピリミジン(1.0g, 3.3mmol)の溶液へ、K2CO3(2当量, 9.80mmol, 1.35g)を添加した。この混合物を、マイクロウェーブ反応器において、140℃で25分間加熱した。その後スラリーを粗いフリットガラス漏斗を通して濾過し、その後濃縮した。得られた油状物を、カラムクロマトグラフィー(95:5ヘキサン/酢酸エチル)に供した。所望の画分の濃縮は、所望の化合物0.5g(33%)を白色固形物としてもたらした。1H NMR (CDCl3、300MHz):δ 8.00 (s, 1H)、4.45 (q,2H, J=6.3Hz)、2.66 (s, 3H)、1.44 (t, 3H, J=6.3Hz)。C10H9ClN2O2S2に関するCHN計算値:C、41.59;H、3.14;N、9.70。実測値:C、41.78;H、2.89;N、9.56。
工程d:4-(4-クロロフェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル。工程(c)由来のクロロピリミジン(0.5g, 1.75mmol)を、エチレングリコールジメチルエーテル(5mL)に溶解した。この溶液に、4-クロロフェニルボロン酸(1.2当量, 2.1mmol, 0.33g)、PdCl2hdppf(5mol%、71mg)、及びK3PO4(4当量, 7.0mmol, 1.48g)を添加した。この混合物を、密封したフラスコ内で24時間85℃で加熱した。次に反応混合物を室温に冷却し、セライト(登録商標)を通して濾過し、その後濃縮した。残渣を、カラムクロマトグラフィー(95:5ヘキサン/酢酸エチル)に供した。所望の画分の濃縮は、所望の化合物0.44gを白色固形物としてもたらした(69%)。1H NMR (CDCl3, 300MHz):δ 8.12 (s, 1H)、7.90 (d, 2H, J=8.4Hz)、7.55 (d, 2H, J=8.4Hz)、4.30 (q,2H, J=7.2Hz)、2.69 (s, 3H)、1.43 (t, 3H, J=7.2Hz)。
工程e:2-アミノ-4-(4-クロロフェニル)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸メチルアミド。工程(d)由来のチオメチルピリミジン(0.44g, 1.21mmol)を、THF(10mL)に溶解した。この溶液に、H2O (10mL)中のLiOH(4当量, 4.84mmol, 0.2g)を添加した。この混合物を、65℃で24時間攪拌した。この時間の経過後、混合物を、5%HCl(水性, 10mL)により酸性とし、CH2Cl2 (3×10mL)で抽出した。有機抽出液を一緒にし、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、その後濃縮した。この粗酸(0.1g, 0.3mmol)を、DMF(2mL)に溶解し、引き続きEDCI(1.4当量, 80mg)、HOBt(1当量, 40mg)、及びメチルアミン(THF中2M, 0.3mL)を添加した。この混合物を24時間攪拌した。この時間の経過後、反応混合物を、1%NaOH(水性, 10mL)とCH2Cl2(10mL)の間で分配した。この混合物を振盪し、分離した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、その後濾過した。ジクロロメタン中の粗アミドへ、m-CPBA(2当量, 0.11g)を添加した。この溶液を室温で2時間攪拌した。その後反応混合物を、5%NaHSO3 (水性, 20mL)で、次に10%NaHCO3(水性, 20mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、その後濃縮した。残渣を、CH3CN(10mL)及びNH4OH(5mL)中に溶解した。この混合物を、60℃で24時間攪拌した。その後この溶液を濃縮し、CH3CNを除去し、次にCH2Cl2(10mL)及びH2O(10mL)で希釈した。混合物を振盪し、分離した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、その後濃縮した。残渣を、20%〜70%CH3CN/H2O勾配を用いる分取用逆相HPLCを使用し精製した。所望の画分を一緒にし、10%NaHCO3(水性)によりアルカリ性とし、CH2Cl2(10mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、その後濃縮し、標題化合物を白色固形物としてもたらした。1H NMR (CDCl3, 400MHz):δ 7.80 (d, 2H, J=8.4Hz)、7.73 (s, 1H)、7.50 (d, 2H, J=8.4Hz)、5.95 (br s, 1H)、5.26 (br s, 2H)、3.02 (d, 3H, J=4.8Hz)。LCMS (M+H=318.9 @ 6.74分)。
(5.2.2 4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-アミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸アミド)
Figure 2009523805
工程a:4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルスルホニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル。4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル(0.43g, 1.5mmol;実施例5.2.1、工程dに従い調製)を、CHCl3(20mL)中に溶解し、m-CPBA(2当量, 0.34g)を添加した。この混合物を2時間攪拌した。その後溶液を、NaHSO3(飽和水溶液)で、引き続きNaHCO3(10%水溶液)で洗浄した。有機層を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、その後濃縮した。
工程b:4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-アミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル。次に工程(a)由来の粗スルホンを、THF(10mL)に溶解し、この溶液へ、NH3(水性, 2mL)を添加した。この混合物を、密封したフラスコ内で65℃で12時間攪拌した。冷却時に、混合物を濃縮し、次に得られた残渣を、MeOH(3mL)で粉砕し、4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-アミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステルを、白色粉末としてもたらした。
工程c:4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-アミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸アミド。工程(b)由来の物質を、MeOH(10mL)中に懸濁し、KCN(10mol%)を添加した。その後反応混合物を、氷浴中で冷却しながら、NH3(気体)を、飽和に達するまで、この溶液を通して泡立てた。次に混合物を、密封したフラスコ内で50℃で24時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、残渣を残留させ、これをCHCl3/iPrOH(2%)で溶出するクロマトグラフィー(SiO2)に供した。所望の画分の濃縮は、標題化合物を白色粉末(0.195g, 0.58mmol, 3工程全体で38%)をもたらした。1H NMR (DMSO, 400MHz):δ 8.20 (br s, 1H)、8.07 (d, 2H, J=10Hz)、7.86 (br s, 2H)、7.54 (br s, 1H)、7.22 (br s, 2H)。LCMS (M+H=339.09 @ 6.00分)。
(5.2.3 2-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル]-メタノール)
Figure 2009523805
工程a:2-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルスルホニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル。4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル(0.25g, 0.63mmol)を、CHCl3(10mL)に溶解した。この溶液へ、m-CPBA(2.2当量, 1.26mmol, 0.28g)を添加した。この混合物を1時間攪拌した。その後混合物を、NaHSO3(10%水溶液 , 10mL)で、及びNaHCO3(10%水溶液, 10mL)で洗浄した。クロロホルム溶液を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。
工程b:2-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル。工程(a)由来の粗スルホンを、THF(5mL)に溶解し、MeNH2(THF中2M, 5mL)を添加した。この混合物を密封したチューブ内で70℃で12時間攪拌した。混合物を冷却し、濃縮し、その後トルエン/CH2Cl2(1:1v/v、5mL)に溶解した。
工程c:2-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル]-メタノール。工程(b)由来の溶液へ、トルエン(2.1mL, 1M溶液)中のDIBAL(3.3当量, 2.1mmol)を、0℃で添加した。この混合物を1時間攪拌し、その後HCl(5%水溶液, 5mL)で反応停止し、その後NaOH(5%水溶液, 20mL)で抽出した。有機抽出液を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。粗生成物を、クロマトグラフィー(SiO2、20%EtOAc/ヘキサン)に供した。所望の画分の濃縮は、標題化合物を白色固形物(0.030g, 17%)としてもたらした。1H NMR (DMSO, 400MHz):δ 8.06 (s, 1H)、7.84 (s, 2H)、7.40 (br s, 1H)、7.21 (s, 1H)、5.62 (t, 1H, J=5.6Hz)、4.65 (dd, 2H, J1=5.6Hz, J2=0.8Hz)、2.89 (d, 3H, J=4.8Hz)。LCMS (M+H=340.1 @ 6.53分)。
(5.2.4 2-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル]-プロパン-2-オール)
Figure 2009523805
工程a:2-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル]-プロパン-2-オール。4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル(0.18g, 0.45mmol)を、THF(10mL)に溶解した。この溶液へ、MeMgBr(2.2当量, 1.0mmol, 0.33mL, ジエチルエーテル中3M)を0℃で添加した。この混合物を、2時間かけて室温とした。反応混合物を、NH4Cl(飽和水溶液, 10mL)により反応停止し、ジエチルエーテル(3×10mL)で抽出した。有機抽出液を乾燥した(MgSO4)。濾過後、エーテル性抽出物を濃縮し、粗ジメチルカルビノールをもたらした。
工程b:2-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルスルホニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル]-プロパン-2-オール。工程(a)由来の粗生成物を、CHCl3(10mL)に溶解した。この溶液へ、m-CPBA(2.2当量, 1.0mmol, 0.22g)を添加した。この混合物を、1時間攪拌し、その後NaHSO3(10%水溶液, 10mL)及びNaHCO3(10%水溶液, 10mL)で洗浄した。クロロホルム溶液を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、濃縮した。
工程c:2-[4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-イル]-プロパン-2-オール。工程(b)由来の粗スルホンを、THF(5mL)に溶解した。この溶液へ、MeNH2(THF中2M、5mL)を添加した。この混合物を、密封したチューブ内で70℃で12時間攪拌した。その後反応混合物を冷却し、濃縮し、精製のために分取用HPLCに供した(30分かけた30〜80%CH3CN/H2O勾配)。所望の画分を濃縮し、次にCHCl3(20mL)及びNaOH(5%水溶液, 20mL)による抽出に供した。クロロホルム溶液を乾燥し(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、標題化合物を白色固形物(0.055g, 3工程全体で33%)としてもたらした。1H NMR (CDCl3, 400MHz):δ 7.94 (d, 1H, J=2.0Hz)、7.66 (dd, 1H、J1=8.4Hz, J2=2.0Hz)、7.56 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.01 (s, 1H)、5.37 (q,1H, J=4.8Hz)、3.07 (d, 3H, J=4.8Hz)、2.50 (br s, 1H)、1.67 (s, 6H)。LCMS (M+H=368.1 @ 7.37分)。
(5.2.5 5-アミノ-4-(4-フルオロ-3-メチル-フェニル)-2-メチルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸メチルアミド)
Figure 2009523805
工程a:4,6-ジクロロ-2-メチルスルファニル-ピリミジン-5-カルバルデヒドキシム。4,6-ジクロロ-2-メチルスルファニル-ピリミジン-5-カルバルデヒド(9.3g, 42mmol;5.2.1工程aに従い調製)を、95%EtOH(100mL)中に懸濁し、溶液が得られるまで温めた。この溶液へ、水(10mL)に溶解した塩酸ヒドロキシルアミン(3.5g, 105mmol)を添加し、引き続き水(25mL)に溶解したNaOH(2.5g, 63mmol)を添加した。この反応液を一晩攪拌した。粗反応混合物の濃縮は、沈殿を生じ、これを1時間静置し、その後濾過した。その後沈殿物を、高真空下で乾燥し、粗生成物を生じた(LC-MS:MH+:238/240)。
工程b:4,6-ジクロロ-2-メチルスルファニル-ピリミジン-5-カルボニトリル。工程(a)由来の粗4,6-ジクロロ-2-メチルスルファニル-ピリミジン-5-カルボキシアルデヒドオキシム(6g, 33.6mmol)及びPOCl3(30mL, 0.34mmol)を混合し、還流温度まで徐々に温めた。加熱は、3時間継続した。過剰なPOCl3を除去した後、濃厚な油を、氷に注いだ(攪拌しながら)。得られた固形物を、ヘキサン:EtOAc(9:1)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーを用い精製し、所望の物質(3.5g, 収率47%)を生じた:1H-NMR (CDCl3):δ 2.63(s, 3H)。
工程c:(6-クロロ-5-シアノ-2-メチルスルファニル-ピリミジン-4-イルスルファニル)-酢酸エチルエステル。工程(b)由来の4,6-ジクロロ-2-メチルスルファニル-ピリミジン-5-カルボニトリル(0.27g.、1.2mmol)を、無水THF(10mL)に溶解し、-5℃へ冷却した。トリエチルアミン(0.2mL, 1.46mmol)を添加し、引き続きTHF(5mL)中の2-メルカプト-酢酸エチル(0.12mL, 1.1mmol)の冷溶液をシリンジによりゆっくり添加した。-5℃で30分間攪拌した後、反応混合物を、室温に温めた。溶媒を真空内で除去し、残渣を水及びEtOAcで抽出した。一緒にした有機層を、乾燥し(MgSO4)、濃縮し、所望の生成物を生じた(0.36g, 収率97%)。(LC-MS:MH+:304)。
工程d:5-アミノ-4-クロロ-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル。トルエン(10mL)中の工程(c)の(6-クロロ-5-シアノ-2-メチルスルファニル-ピリミジン-4-イルスルファニル)-酢酸エチルエステル(0.36g, 1.18mmol)及びジ-イソプロピルエチルアミン(0.5mL)を、密封したチューブ内で還流温度で一晩加熱した。溶媒を除去し、得られた固形物を、少量の酢酸エチルと共に音波処理し、濾過し、所望の生成物を生じた(0.21g, 収率60%)。1H-NMR(CDCl3):δ 6.66 (br s, 2H)、4.35(q, 2H)、2.63(s, 3H)、1.38 (t, 3H);LC-MS:MH+=304。
工程e:5-アミノ-4-(4-フルオロ-3-メチル-フェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル。標題化合物を、標準Suzukiカップリング条件(5.2.1、工程dに詳述されているように)に従い、前記工程(d)の5-アミノ-4-クロロ-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル(0.215g, 0.7mmol)から調製し、標題化合物を生じた(0.2g, 収率75%)。1H-NMR (CDCl3):δ 7.49(d,1H)、7.43 (m, 1H)、7.18 (t, 1H)、5.84 (br s, 2H)、4.33 (q, 2H)、2.65 (s, 3H)、2.37 (d, 3H)、1.38 (t, 3H);LC-MS:MH+=378。
工程f:5-アミノ-4(4-フルオロ-3-メチル-フェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸。工程(e)由来の5-アミノ-4-(4-フルオロ-3-メチル-フェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル(0.2g, 0.53mmol)を、水:THF(1:1v/v;10mL)中のLiOH(0.125g, 53mmol)で処理し、一晩還流加熱した。過剰なTHFを除去し、残渣を希HOAcにより、pH4に中和した。得られた固形物を濾過し、水で洗浄し、高真空下で乾燥し、標題化合物を生じた(0.163g, 収率88%);LC-MS:MH+=350。
工程g:5-アミノ-4-(4-フルオロ-3-メチル-フェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸メチルアミド。標題化合物を、標準カップリング条件(HOBT/ EDAC)を用い、5-アミノ-4-(4-フルオロ-3-メチル-フェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸(0.16g, 0.45mmol)及びメチルアミン(THF中2M、2mL)から調製した。粗反応混合物を、水で処理し、エチルエーテルで抽出し、標題化合物を生じた(0.15g, 収率90%);LC-MS:MH+=363。
工程h:5-アミノ-4-(4-フルオロ-3-メチル-フェニル)-2-メチルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸メチルアミド。標題化合物を、5-アミノ-4(4-フルオロ-3-メチル-フェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸-メチルアミド(0.15g, 0.4mmol)の、ジクロロメタン中のm-CPBA(0.12g, 0.7mmol)による0℃で1時間の処理により調製した。反応混合物を、飽和NaHSO3溶液(5mL)とジクロロメタンの間で分配した。有機層を分離、濃縮し、小容積とし、THF中の過剰なメチルアミン(2M溶液;2mL)で2時間処理した。溶媒を除去し、粗生成物を、ヘキサン:EtOAc(3:1)で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーに供し、所望の標題化合物を得た(25mg, 収率18%):1H-NMR (CDCl3):δ: 7.43 (m, 2H)、7.16 (t, 1H)、5.92 (br s, 2H)、5.35 (br s, 1H)、5.28 (br s, 1H)、3.09 (d, 3H)、2.95(d, 3H)、2.36(s,3H);LC-MS MH+=346;m.p.:240〜242℃(分解)。
(5.2.6 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸メチルアミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルスルファニル-ピリミジン-6-オン。EtOH(150mL)を溶媒とする3,4-ジクロロベンズアルデヒド(4.34g, 24.8mmol)、炭酸カリウム(3.63g, 26.3mmol)、シアノ酢酸エチル(2.80mL, 26.3mmol)、S-メチルイソチオ尿素硫酸塩(3.45g, 12.4mmol)の溶液を、70℃で60時間加熱した。沈殿物を濾過し、EtOHで洗浄し、その後沸騰水(500mL)中に溶解した。冷却時に、沈殿物を単離し、トルエンの添加及び蒸発を繰り返すことにより乾燥し、所望の化合物(3.90g, 50%)を生じた:1H-NMR (DMSO):δ 7.96 (m, 1H)、7.76 (m, 2H)、2.35 (s, 3H)。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルスルファニルピリミジン。工程(a)由来の物質(3.90g, 12.5mmol)を、POCl3(10mL)及び1,4-ジオキサン(40mL)中に懸濁し、16時間還流加熱した。冷却時に、反応混合物を、氷-水へ注ぎ、固形炭酸カリウムの添加によりpH7に調節した。この溶液を、EtOAcで抽出し、一緒にした有機層をブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、蒸発させ、所望の化合物(3.75g, 90%)を生じた:1H-NMR (DMSO):δ: 8.20 (m, 1H)、7.96 (m, 2H)、2.66 (s, 3H)。
工程c:[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-メチルスルファニル-ピリミジン-4-イルスルファニル]-酢酸エチルエステル。工程(b)由来の生成物(3.72g, 11.25mmol)を、EtOH-CH2Cl2(60mL;1:1v/v)中に0℃で懸濁し、メルカプト酢酸エチル(1.23mL, 11.25mmol)を、引き続きHunigs塩基(2.10mL, 12.0mmol)を添加した。この反応混合物を、その温度で15分間攪拌し、次に周囲温度で更に15分間攪拌した。反応混合物を、EtOAc:NH4Cl(水性)の間で分配し、一緒にした有機相を、ブラインで洗浄し、乾燥し(Na2S04)、蒸発させ、所望の化合物(3.85g, 83%)を生じた。
工程d:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルエステル。工程(c)由来の物質(3.85g, 9.30mmol)を、トルエン:EtOH(20mL;1:1v/v)中に溶解し、Hunigs塩基(4.0mL, 22.9mmol)を添加し、その後反応混合物を、密封したチューブ内で100℃で16時間加熱した。沈殿物を濾過し、EtOHで洗浄し、所望の生成物を固形物(3.58g, 93%)として生じた。
工程e:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルスルファニル-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸。工程(d)由来の物質(3.57g, 8.82mmol)を、水:THF(1:2v/v;30mL)中のLiOH(1.08g, 25.7mmol)で処理し、一晩還流加熱した。反応混合物を水へ注ぎ、その後これを希HClでpH2に調節した。反応混合物を、EtOAcで抽出し、一緒にした有機相を、ブラインで洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、蒸発させ、標題化合物(2.90g, 88%)を生じた:1H-NMR (DMSO):δ 7.95 (d, 1H)、7.75 (dd, 1H)、7.66 (dd, 1H)、6.16 (br s, 2H)、2.61 (s, 3H)。
工程(e)由来の物質を、次に、5.2.5、工程g-hに概説した反応により実行し、所望の物質5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸メチルアミドを生じた:1H-NMR (CDCl3):δ 7.96 (s, 1H)、7.74 (s, 1H)、7.70 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.60 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.02 (br s, 1H)、2.98 (d, 3H, J=5.2Hz)、2.58 (s, 3H);MH+ 367;C15H12Cl2N4OS・H2Oの計算値:C、46.76;H、3.66;N、14.54。実測値:C、46.76;H、3.14;N、14.14。
(5.2.7 5-アミノ-2-メチルアミノ-4-(3-ピロリジン-1-イル-フェニル)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸メチルアミド)
Figure 2009523805
ジオキサン(2mL)中で臭化アリール(0.18g, 0.46mmol;5.2.6に概説した反応に従い調製)、ピロリジン(3当量, 0.13mL)、Cs2CO3(2当量, 0.33g)、Pd2dba3(5mol%, 21mg)、及び4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン(XANTPHOS, 10mol%, 27mg)を一緒にした。この混合物を、不活性大気下で100℃で48時間攪拌した。この混合物を濾過し、その後濃縮した。粗残渣を、分取用HPLC(30分かけた20〜70% CH3CN/H2O勾配)に供した。所望の画分を濃縮し、その後NaOH(5%水溶液, 20mL)及びCHCl3(20mL)で抽出した。クロロホルム層を、乾燥し(Na2SO4)、濾過し、濃縮し、標題化合物を淡黄色粉末(0.019g, 11%)としてもたらした。1H NMR (CDCl3, 400MHz):δ7.34 (t, 1H, J=7.6Hz)、6.75 (d, 1H, J=7.6Hz)、6.68 (dt、1H、J1=8.4Hz, J2=2.0Hz)、6.63 (br s, 1H)、6.11 (br s, 2H)、5.48 (br s, 1H)、5.26 (q, 1H, J=4.8Hz)、3.31 (t, 4H, J=6.4Hz)、3.06 (d, 3H, J=5.2Hz)、2.93 (d, 3H, J=5.2Hz)、2.01 (m, 4H)。LCMS (M+H=383.1 @ 6.56分)。
(5.2.8 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(2-メチルプロピル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル。3,4-ジクロロベンズアルデヒド(9.46g, 54.0mmol)、シアノ酢酸エチル(6.35mL, 59.4mmol)、メチルイソチオ尿素硫酸塩(7.51g, 27mmol)、炭酸カリウム(8.20g, 59.4mmol)及び無水エタノール(300mL)を、冷却器を装着した丸底フラスコに投入した。この反応液を、80℃で約3日間加熱した。反応混合物を濾過し、沈殿物を乾燥した。乾燥した沈殿物を、水(100mL)中に懸濁し、濾過し、粗物質12.1gを白色固形物として得た。MS m/z (M+H)+ の計算値312、実測値312。
工程b:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル。6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリルを、無水ジオキサン(80mL)中に溶解し、POCl3(20mL)を添加し、この混合物を105℃で一晩加熱した。揮発物を、真空内で除去し、粗混合物を氷水に注いだ。混合物を、固形炭酸カリウムを使用し中和した。EtOAc(3×200mL)により抽出を実行し、有機層を一緒にし、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空内で乾燥し、黄色固形物として8.0gを得た。1H NMR (400MHz, D6-DMS0):δ ppm 2.62 (s, 3H) 7.92 (m, 2H) 8.11 (m, 2H)。
工程c:2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-メチルチオピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド。粗6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル(12.93g, 39.10mmol)、Hunnigs塩基(10.2mL, 58.70mmol)、2-メルカプトアセトアミド(3.6g, 39.10mmol)、ジクロロメタン(150mL)、及びエタノール(150mL)を、丸底フラスコへ、0℃で30分間投入した。この反応物を、室温に温め、1時間攪拌した。沈殿物を濾過し、白色固形物として12.0gを得た。MS m/z (M+H)+ 計算値385、実測値385。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 2.63 (s, 3H) 4.08 (s, 2H)、7.31 (s, 1H) 7.71 (s, 1H) 7.90 (m, 2H) 8.15 (m, 1H)。
工程d:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。粗2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-メチルチオピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(11.65g, 30.25mmol)を、NaOEt/HOEt(Na 1.4g, 60.50mmol, 250ml無水エタノール)の新たに調製した溶液中に入れ、室温で1時間攪拌した。沈殿物を濾過し、明黄色固形物9.8gを得た。MS m/z (M+H)+:計算値385、実測値385。1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 2.61 (s, 3H) 6.30 (s, 2H)、7.34 (s, 2H) 7.66 (dd, J=2, 8Hz, 1H) 7.83 (d, J=2Hz, 1H) 7.93 (d, J=2Hz, 1H)。
工程e:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(1.5g, 3.89mmol)を、クロロホルム(75mL)に溶解し、meta-クロロ過安息香酸(1.48g, 8.56mmol)を添加し、この混合物を、室温で2時間攪拌した。この反応液を、10%HSO3水溶液(75mL)及び10%NaHCO3水溶液(75mL)で反応停止した。層を分離し、クロロホルム(3×100mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、真空内で濃縮し、オレンジ色固形物1.3gを得た。MS m/z (M+H)+:計算値401、実測値401。
工程f:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(2-メチルプロピル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg, 0.50mmol)、iso-ブチルアミン(0.50mL, 5.0mmol)、及び無水THF(6mL)を、丸底フラスコに投入し、70℃で一晩加熱した。揮発物を、真空内で除去し、残渣をエタノールに懸濁した。沈殿物を、真空濾過を用いて収集し、黄色固形物として60mg(29%)を得た。1H NMR (300MHz, D6-DMSO):δ ppm 0.90 (d, J=6Hz, 6H) 1.87 (m, 1H) 3.16 (t, J=6Hz, 2H) 6.13 (s, 2H) 7.00 (s, 2H) 7.56 (dd, J=2, 8Hz, 1H) 7.79 (d, J=8Hz, 1H) 7.85 (d, J=2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値410、実測値410。分析用HPLC 保持時間:20.53分、(5-70%MeCN/水20分、ODS)。
(5.2.9 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(メチルプロピル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg, 0.50mmol)、sec-ブチルアミン(0.50mL, 5.0mmol)、及び無水THF(6mL)を、丸底フラスコに投入し、70℃で一晩加熱した。揮発物を、真空内で除去し、残渣をエタノール中に懸濁し、沈殿物を、真空濾過を用いて収集し、黄色固形物として45mg(22%)を得た。1H NMR (300MHz, D6-DMSO):δ ppm 0.88 (t, J =6Hz, 3H) 1.13 (d, J=9Hz, 3H) 1.51 (m, 2H) 3.94 (m, 1H) 6.13 (s, 2H) 7.00 (s, 2H) 7.58 (dd, J=2, 8Hz, 1H) 7.79 (d, J=8Hz, 1H) 7.86 (d, J=2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値410、実測値410。分析用HPLC 保持時間:20.56分、(5〜70% MeCN/水 20分、ODS)。
(5.2.10 5-アミノ-2-アゼチジニル-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(60mg, 0.15mmol)、アゼチジン(0.100mg, 1.75mmol)、及び無水THF(4mL)を、丸底フラスコに投入し、70℃で一晩加熱した。揮発物を真空内で除去し、残渣をエタノール中に懸濁し、沈殿物を真空濾過を用いて収集し、黄色固形物として10mg(17%)を得た。1H NMR (300MHz, D6-DMSO):δ ppm 2.34 (m, 2H) 4.13 (m, 4H) 6.16 (s, 2H) 7.05 (s, 2H) 7.57 (dd, J=2, 8Hz, 1H) 7.79 (d, J=8Hz, 1H) 7.84 (d, J=2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値394、実測値394。分析用HPLC 保持時間:10.60分 (20〜100% MeCN/水 20分、ODS)。
(5.2.11 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-ピロリジニルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(187mg, 0.46mmol)、ピロリジン(0.38mL, 4.65mmol)、及び無水THF(6mL)を、丸底フラスコに投入し、70℃で一晩加熱した。揮発物を真空内で除去し、残渣をエタノール中に懸濁し、沈殿物を真空濾過を用いて収集し、黄色固形物として58mg(31%)を得た。 1H NMR (300MHz, D6-DMSO):δ ppm 1.94 (m, 4H) 3.56 (m, 4H) 6.18 (s, 2H) 7.02 (s, 2H) 7.59 (dd, J=2, 8Hz, 1H) 7.79 (d, J=8Hz, 1H) 7.86 (d, J=2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値408、実測値408。分析用HPLC 保持時間:11.58分, (20〜100% MeCN/水 20分、ODS)。
(5.2.12 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(3-ヒドロキシプロピル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(100mg, 0.25mmol)、3-アミノプロパノール(0.06mL, 0.78mmol)、トリエチルアミン(0.20mL, 1.43mmol)、及び無水THF(2mL)を、マイクロウェーブチューブ内に投入し、130℃で10分間加熱した。揮発物を真空内で除去し、残渣をエタノール中に懸濁し、沈殿物を真空濾過を用いて収集し、黄色固形物として39mg(38%)を得た。1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 1.71 (m, 2H) 3.38 (m, 2H) 3.48 (m, 2H) 4.48 (bs, 1H) 6.13 (s, 2H) 7.01 (s, 2H) 7.58 (dd, J=2, 8Hz, 1H) 7.79 (d, J=8Hz, 1H) 7.86 (d, J=2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値412、実測値412。分析用HPLC 保持時間:4.91分。
(5.2.13 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(4-ヒドロキシブチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg, 0.50mmol)、4-アミノブタノール(0.10mL, 1.08mmol)、トリエチルアミン(0.20mL, 1.43mmol)、及び無水THF(2mL)を、マイクロウェーブチューブ内に投入し、130℃で10分間加熱した。揮発物を真空内で除去し、残渣をエタノール中に懸濁し、沈殿物を真空濾過を用いて収集し、黄色固形物として105mg(49%)を得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 1.47 (m, 2H) 1.58 (m, 2H) 3.34 (m, 2H) 3.41 (m, 2H) 4.38 (bs, 1H) 6.13 (s, 2H) 6.99 (s, 2H) 7.58 (dd, J=2, 8Hz, 1H) 7.79 (d, J=8Hz, 1H) 7.85 (d, J=2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値426、実測値426。分析用HPLC 保持時間:6.05分。
(5.2.14 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(メチルエチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(150mg, 0.37mmol)、イソプロピルアミン(0.16mL, 1.86mmol)、及び無水THF(2mL)を、マイクロウェーブチューブ内に投入し、130℃で10分間加熱した。揮発物を真空内で除去し、残渣をエタノール中で懸濁し、沈殿物を真空濾過を用いて収集し、黄色固形物として82mg(56%)を得た。1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 1.17 (d, J=4Hz, 6H) 4.1 (m, 1H) 6.14 (s, 2H) 6.99 (s, 2H) 7.56 (dd, J=2, 8Hz, 1H) 7.79 (d, J=8Hz, 1H) 7.86 (d, J=2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値396、実測値396。分析用HPLC 保持時間:6.16分。
(5.2.15 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(2-ヒドロキシエチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg, 0.25mmol)、2-アミノエタノール(0.1mL, 1.65mmol)、トリエチルアミン(0.20mL, 1.43mmol)、及び無水THF(2mL)を、マイクロウェーブチューブ内に投入し、130℃で10分間加熱した。揮発物を真空内で除去し、残渣をエタノール中で懸濁し、沈殿物を真空濾過を用いて収集し、黄色固形物として90mg(90%)を得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 1.76 (bs, 1H) 3.41 (t, J=4Hz, 2H) 3.54 (t, J=4Hz, 2H) 4.69 (s, 1H)、6.14 (s, 2H) 7.01 (s, 2H) 7.57 (dd, J=2, 8Hz, 1H) 7.79 (d, J=8Hz, 1H) 7.85 (d, J=2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値398、実測値398。分析用HPLC 保持時間:4.79分。
(5.2.16 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルエトキシ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
60%NaH(0.42g, 16.6mmol)を、無水イソプロパノール中に投入し、反応させた。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(710mg, 1.77mmol)を添加し、室温で2時間攪拌させた。反応物を、1.0N HCl(20mL)及び水(150mL)の混合液へ注ぎ、沈殿物を濾過した。反応物を、Prep(20〜100 MeCN、水)を用いて精製し、揮発物を真空内で除去した。反応物を、EtOAGに溶解し、飽和NaHCO3(50mL)で洗浄し、有機層をNa2SO4で乾燥した。揮発物を真空内で除去し、黄色固形物として150mg(21%)を得た。1H NMR (300MHz, D6-DMSO):δ ppm 1.36 (d, J=6Hz, 6H) 5.3 (m, 1H) 6.30 (s, 2H) 7.27 (s, 2H) 7.65 (dd, J=3, 9Hz, 1H) 7.83 (d, J=9Hz, 1H) 7.93 (d, J=2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値397、実測値397。分析用HPLC 保持時間:6.20分。
(5.2.17 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-エトキシチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
金属ナトリウム(35mg, 1.55mmol)を、無水エタノール中に入れ、反応させた。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(125mg, 0.31mmol)を添加し、室温で1時間攪拌した。この反応液を、1.0N HCl(20mL)及び水(150mL)の混合物へ注ぎ、沈殿物を濾過した。反応液を、Prep(20〜100 MeCN、水)により精製し、揮発物を真空内で除去した。この反応物を、EtOAc中に溶解し、飽和NaHCO3(50mL)で洗浄し、有機層をNa2SO4で乾燥した。揮発物を真空内で除去し、黄色固形物として15mg(13%)を得た。 1H NMR (300MHz, D6-DMSO):δ ppm 1.37 (t, J=6Hz, 3H) 4.45 (q, J=6Hz, 2H) 6.31 (s, 2H) 7.27 (s, 2H) 7.65 (dd, J=3, 9Hz, 1H) 7.83 (d, J=9Hz, 1H) 7.93 (d, J=2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値383、実測値383。分析用HPLC 保持時間:6.01分。
(5.2.18 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-シアノチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(500mg, 1.25mmol)及びシアン化ナトリウム(92mg, 1.88mmol)を、無水DMF(10mL)中に0℃で溶解し、2時間攪拌した。反応混合物を、水に注ぎ、EtOAc(3×50mL)で抽出した。一緒にした有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、揮発物を真空内で除去した。この反応物を、分取用HPLC(20〜100% MeCN/H2O 30分)を用いて精製し、黄色固形物として75mg(17%)を得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 6.44 (s, 2H) 7.39 (s, 2H) 7.67 (dd, J=2, 8Hz, 1H) 7.82 (d, J=8Hz, 1H) 7.93 (d, J=2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値364、実測値364。分析用HPLC 保持時間:6.05分。
(5.2.19 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(シクロプロピルメチル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(シクロプロピルメチル)-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル。3,4-ジクロロベンズアルデヒド(2.0g, 11.42mmol)、シアノ酢酸エチル(1.3mL, 12.56mmol)、2-シクロプロピルエタンアミジン(1.7g, 12.56mmol)、炭酸カリウム(1.57g, 13.70mmol)、及びEtOH(40mL)を、丸底フラスコに投入し、80℃で14時間加熱した。固形物を濾過し、揮発物を真空内で除去し、得られた残渣を、酢酸エチル(100mL)中で残渣溶解し、水(2×100mL)で洗浄した。一緒にした有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空内で濃縮し、黄色固形物として2.1gを得た。MS m/z (M+H)+:計算値320、実測値320。
工程b:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-(シクロプロピルメチル)ピリミジン-5-カルボニトリル。6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(シクロプロピルメチル)-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(2.1g, 6.6mmol)を、無水ジオキサン(20mL)中に溶解し、POCl3 (5mL)を、シリンジにより添加した。この反応液を100℃で一晩攪拌した。反応液を、氷水で反応停止し、炭酸カリウムで中和した。水層を、酢酸エチル(3×100mL)で抽出し、一緒にした有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、真空内で濃縮し、明茶色固形物として1.66gを得た。 MS m/z (M+H)+:計算値338、実測値338。
工程c:2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-(シクロプロピルメチル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド。6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-(シクロプロピルメチル)ピリミジン-5-カルボニトリル(1.66g, 4.90mmol)を、ジクロロメタン(10mL)及びエタノール(10mL)に溶解した。2-メルカプトアセトアミド(490mg, 5.39mmol)を添加し、室温で1時間攪拌した。沈殿物を収集し、冷エタノールで洗浄し、白色固形物1.4gを得た。MS m/z (M+H)+:計算値393、実測値393。
工程d: 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(シクロプロピルメチル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-(シクロプロピルメチル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(500mg, 1.27mmol)を、NaOEt/EtOH(Na 87mg、3.81mmol, 5mL EtOH)の溶液へ添加し、室温で3時間攪拌した。沈殿物を収集し、冷EtOH(50mL)で洗浄した。反応液を、分取用HPLC(20〜100% MeCN/H2O 30分)を用いて精製し、黄色固形物として210mg(43%)を得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 0.27 (m, 2H) 0.49 (m, 2H) 1.25 (m, 1H) 2.88 (d, J=7Hz, 2H) 6.32 (s, 2H) 7.38 (s, 2H) 7.67 (dd, J=2, 8Hz, 1H) 7.82 (d, J=8Hz, 1H) 7.93 (d, J=2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値393、実測値393。分析用HPLC 保持時間:6.34分。
(5.2.20 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:N-シクロプロピルグアニジン塩酸塩。2-メチル-2-チオプソイド尿素硫酸塩(20g, 72mmol)、シクロプロピルアミン(15mL, 216mmol)、及び水(40mL)を、一緒に攪拌しながら、45℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、真空内で濃縮した。水を添加し(100mL)、アンバーライトIRA 400(Cl-)樹脂を添加した。この混合物を1時間攪拌し、次に樹脂を濾過により除去した。この溶液を真空内で濃縮し、メタノールと共沸した。残渣を、メタノール-アセトンから結晶化し、N-シクロプロピルグアニジン塩酸塩15g(86%)を白色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D2O):δ ppm 2.34-2.39 (m, 1H) 0.65-0.70 (m, 2H) 0.47-0.52 (m, 2H)。
工程b:2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-6-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。EtOH(20mL)中のm-アニスアルデヒド(1.0g, 7.3mmol)、シアノ酢酸エチル(1.2g, 12.0mmol)、炭酸カリウム(2.0g, 14.6mmol)を、一緒に攪拌しながら60℃で10分間加熱し、引き続きN-シクロプロピルグアニジン塩酸塩(1.0g, 12.0mmol)を添加した。反応混合物を、攪拌しながら、60℃で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、得られた沈殿物を濾過し、EtOHで洗浄し、熱水中に溶解した。溶液を室温に冷却し、2N HClでpH2へ酸性とし、氷浴中で0℃に冷却した。得られた沈殿物を濾過し、氷水で洗浄し、EtOHとの同時蒸発により乾燥し、2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-6-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル1.63g(80%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値283、実測値283。
工程c:4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。POCl3 (10mL)を、無水1,4-ジオキサン(30mL)中の2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-6-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(1.6g, 5.6mmol)の攪拌溶液へ添加し、一緒に攪拌しながら90℃で3時間加熱した。混合物を室温へ冷却し、減圧下で濃縮した。残渣を、1,4-ジオキサン(5mL)中に溶解し、氷水(50mL)を添加した。得られた沈殿物を濾過し、EtOHとの同時蒸発により乾燥し、4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル0.9g(60%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値301、実測値301。
工程d:5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-メトキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。EtOH(20mL)中の4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(0.7g, 2.3mmol)、メルカプトアセトアミド(0.3g, 3.0mmol)、炭酸カリウム(2.0g, 14.6mmol)を、一緒に攪拌しながら、70℃で16時間加熱した。この反応混合物を冷却し、1.0M NaOC2H5(10mL)を添加し、70℃で1時間加熱した。混合物を室温に冷却し、減圧下で濃縮し、引き続きEtOAc(100mL)で希釈した。混合物を水(100mL)及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、HPLC(20〜80%アセトニトリル/水)を用いて精製し、5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-メトキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド0.36g(43%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-d6):δ ppm 0.50-0.54 (m, 2H) 0.70-0.72 (m, 2H) 2.80-2.83 (m, 1H) 3.8 (s, 3H) 6.00 (s, 2H) 6.99 (s, 2H) 7.11-7.13 (m, 3H) 7.44-7.48(m, 1H) 7.96 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値356、実測値356。分析用HPLC 保持時間:4.96分(0%〜75%アセトニトリル/1%ギ酸を含むH2O、7分間かけて;本明細書において「方法I」と称す)。
工程e:5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。三臭化リン(ジクロロメタン中1.0Mを1.5mL、1.56mmol)を、シリンジにより、10分間かけて、無水ジクロロメタン(20mL)中の5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-メトキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.26g, 0.73mmol)の溶液へ、窒素下で0℃で攪拌しながら添加した。この反応混合物を、ゆっくり温め、室温で2時間攪拌した。混合物を減圧下で濃縮し、HPLC(20〜80%アセトニトリル/水)を用いて精製し、5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド0.15g(62%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-d6):δ ppm 0.50-0.54 (m, 2H) 0.70-0.72 (m, 2H) 2.80-2.83 (m, 1H) 6.00 (s, 2H) 6.91-6.99 (m, 5H) 7.31-7.35 (m, 1H) 7.93 (s, 1H) 9.98 (sb、1H)。MS m/z (M+H)+:計算値342、実測値342。分析用HPLC 保持時間:4.32分。
(5.2.21 5-アミノ-4-(2-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(2-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。2-クロロベンズアルデヒド(2.08g, 14.8mmol)、シアノ酢酸エチル(1.67g, 14.8mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(2.00g, 14.8mmol)、及び炭酸カリウム(2.25g, 16.3mmol)を、エタノール(70mL)中で75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)を用いて精製し、5-シアノ-4-(2-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(2.33g, 55%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値287、実測値287。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(2-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(2-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.50g, 5.24mmol)を、POCl3(12mL)と共にジオキサン(25mL)中で攪拌した。この混合物を90℃で2時間加熱し、その後揮発物を濃縮した。次に残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをエタノールで再結晶し、6-クロロ-5-シアノ-4-(2-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.60g, 38%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値305、実測値305。
工程c:5-アミノ-4-(2-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(2-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.60g, 1.97mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.18g, 1.97mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.21g, 1.97mmol)を、エタノール(10mL)中で60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドを過剰量添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(2-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.21g, 29%)を黄色固形物として得た。NMR (DMSO-d6):δ 8.12 (s, 1H)、7.52-7.66 (m, 4H)、7.02 (s, 2H)、5.64 (s, 2H)、2.80 (m, 1H)、0.70 (t, 2H)、0.51 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値360、実測値360。
(5.2.22 5-アミノ-4-(2-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(2-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。2-メトキシベンズアルデヒド(1.51g, 11.1mmol)、シアノ酢酸エチル(1.25g, 11.1mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(1.50g, 11.1mmol)、及び炭酸カリウム(1.69g, 12.2mmol)を、エタノール(50mL)中で75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)を用いて精製し、5-シアノ-4-(2-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.31g, 42%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値283、実測値283。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(2-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(2-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(0.80g, 2.84mmol)を、POCl3(5mL)中で攪拌した。混合物を90℃で2時間加熱し、その後揮発物を濃縮し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをエタノールから再結晶し、6-クロロ-5-シアノ-4-(2-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.53g, 62%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値301、実測値301。
工程c:5-アミノ-4-(2-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(2-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.30g, 1.00mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.09g, 1.00mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.11g, 1.00mmol)を、エタノール(8mL)中で60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(2-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.07g, 20%)を黄色固形物として得た。 NMR (DMSO-d6):δ 7.95 (s, 1H)、7.11-7.60 (m, 4H)、6.95 (s, 2H)、5.71 (s, 2H)、3.72 (s, 3H)、2.79 (m, 1H)、0.70 (t, 2H)、0.50 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値356、実測値356。
(5.2.23 5-アミノ-4-(3-シアノフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(3-シアノフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。3-シアノベンズアルデヒド(1.94g, 14.8mmol)、シアノ酢酸エチル(1.67g, 14.8mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(2.00g, 14.8mmol)、及び炭酸カリウム(2.25g, 16.3mmol)を、エタノール(70mL)中で75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)を用いて精製し、5-シアノ-4-(3-シアノフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(0.52g, 12%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値278、実測値278。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-シアノフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(3-シアノフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(0.52g, 1.88mmol)を、POCl3(5mL)中で攪拌した。混合物を90℃で2時間加熱し、その後揮発物を濃縮し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをエタノールから再結晶し、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-シアノフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.36g, 65%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値296、実測値296。
工程c:5-アミノ-4-(3-シアノフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-シアノフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.36g, 1.22mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.11g, 1.22mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.13g, 1.22mmol)を、エタノール(10mL)中で60℃で4時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-シアノフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.18g, 43%)を黄色固形物として得た。NMR (DMSO-d6):δ 7.73-8.01 (m, 5H)、7.03 (s, 2H)、6.05 (s, 2H)、2.80 (m, 1H)、0.71 (t, 2H)、0.51 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値351、実測値351。
(5.2.24 5-アミノ-4-(3-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(3-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。3-ピリジンカルボキシアルデヒド(1.34g, 12.6mmol)、シアノ酢酸エチル(1.42g, 12.6mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(1.70g, 12.6mmol)、及び炭酸カリウム(1.92g, 13.9mmol)を、エタノール(50mL)中で75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(100% EtOAc)を用いて精製し、5-シアノ-4-(3-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.12g, 35%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値254、実測値254。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(3-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.12g, 4.43mmol)を、POCl3(10mL)中で攪拌した。混合物を、90℃で2時間加熱し、その後揮発物を濃縮除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをエタノールから再結晶し、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.73g, 61%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値272、実測値272。
工程c:5-アミノ-4-(3-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.73g, 2.82mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.26g, 2.82mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.30g, 2.82mmol)を、エタノール(20mL)中で、60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.22g, 24%)を黄色固形物として得た。NMR (DMSO-d6):δ 8.74 (m, 2H)、8.00 (m, 2H)、7.55 (m, 2H)、7.04 (s, 2H)、6.03 (s, 2H)、2.82 (m, 1H)、0.72 (t, 2H)、0.53 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値327、実測値327。
(5.2.25 5-アミノ-4-(3-ベンズアミド)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-シアノフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.30g, 0.86mmol)を、濃硫酸(1.2mL)中で90℃で2時間攪拌した。反応物を冷却し、冷水で希釈し、酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-ベンズアミド)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.17g, 54%)を黄色固形物として得た。 NMR (DMSO-d6):δ 8.00-8.10 (m, 4H)、7.72 (d, 1H)、7.65 (t, 1H)、7.48 (s, 1H)、7.00 (s, 2H)、5.96 (s, 2H)、2.82 (m, 1H)、0.72 (m, 2H)、0.52 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値369、実測値369。
(5.2.26 5-アミノ-4-(2-ナフチル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(2-ナフチル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。2-ナフトアルデヒド(2.03g, 13.0mmol)、シアノ酢酸エチル(1.47g, 13.0mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(1.76g, 13.0mmol)、及び炭酸カリウム(1.98g, 14.3mmol)を、エタノール(70mL)中で、75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを酢酸エチル-ヘキサンで粉砕し、5-シアノ-4-(2-ナフチル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(2.00g, 51%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値303、実測値303。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(2-ナフチル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(2-ナフチル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(2.00g, 6.62mmol)を、POCl3(20mL)中で攪拌した。混合物を、90℃で2時間加熱し、その後揮発物を濃縮除去し、残渣を、酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをエタノールから再結晶し、6-クロロ-5-シアノ-4-(2-ナフチル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(1.17g, 55%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値321、実測値321。
工程c:5-アミノ-4-(2-ナフチル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(2-ナフチル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.70g, 2.19mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.20g, 2.19mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.23g, 2.19mmol)を、エタノール(25mL)中で60℃で4時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(2-ナフチル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.39g, 48%)を黄色固形物として得た。 NMR (DMSO-d6):δ 7.61-8.16 (m, 8H)、6.99 (s, 2H)、6.02 (s, 2H)、2.85 (m, 1H)、0.72 (d, 2H)、0.54 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値376、実測値376。
(5.2.27 5-アミノ-4-(3,4-ジフルオロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(3,4-ジフルオロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。3,4-ジフルオロベンズアルデヒド(1.60g, 11.3mmol)、シアノ酢酸エチル(1.28g, 11.3mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(1.52g, 11.3mmol)、及び炭酸カリウム(1.72g, 12.4mmol)を、エタノール(75mL)中で75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)を用いて精製し、5-シアノ-4-(3,4-ジフルオロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.13g, 35%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値289、実測値289。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(3,4-ジフルオロフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(3,4-ジフルオロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.13g, 3.92mmol)を、POCl3(15mL)中で攪拌した。混合物を90℃で2時間加熱し、その後揮発物を濃縮除去し、残渣を、酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(25%EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、6-クロロ-5-シアノ-4-(3,4-ジフルオロ)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(1.03g, 86%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値307、実測値307。
工程c:5-アミノ-4-(3,4-ジフルオロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3,4-ジフルオロフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(1.03g, 3.37mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.31g, 3.37mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.36g, 3.37mmol)を、エタノール(15mL)中で60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3,4-ジフルオロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.24g, 20%)を黄色固形物として得た。NMR (DMSO-d6):δ 7.40-8.00 (m, 4H)、7.02 (s, 2H)、6.11 (s, 2H)、2.80 (m, 1H)、0.72 (t, 2H)、0.52 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値362、実測値362。
(5.2.28 5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。3-クロロ-5-メトキシベンズアルデヒド(3.04g, 17.9mmol)、シアノ酢酸エチル(2.02g, 17.9mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(2.42g, 17.9mmol)、及び炭酸カリウム(2.72g, 19.7mmol)を、エタノール(100mL)中で、75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)を用いて精製し、5-シアノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.95g, 35%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値317、実測値317。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.30g, 4.11mmol)を、POCl3(10mL)中で攪拌した。この混合物を、90℃で2時間加熱し、その後揮発物を濃縮除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.85g, 62%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値335、実測値335。
工程c:5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.80g, 2.40mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.21g, 2.40mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.25g, 2.40mmol)を、エタノール(20mL)中で、60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを酢酸エチルヘキサンで粉砕し、標題化合物5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.35g, 36%)を黄色固形物として得た。 NMR (DMSO-d6):δ 7.97 (s, 1H)、7.21 (m, 2H)、7.10 (s, 1H)、6.99 (s, 2H)、6.07 (s, 2H)、3.82(s, 3H)、2.81 (m, 1H)、0.71 (d, 2H)、0.51 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値390、実測値390。
(5.2.29 5-アミノ-4-(3-クロロ-5-ヒドロキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.33g, 0.85mmol)を、ジクロロメタン(15mL)中で、0℃で攪拌した。三臭化ホウ素(6mL, ジクロロメタン中1M)を、ゆっくり添加し、この反応物を3時間かけて室温に温めた。混合物を氷で反応停止し、酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-クロロ-5-ヒドロキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.16g, 52%)を黄色固形物として得た。 NMR (DMSO-d6):δ 10.3 (s, 1H)、7.95 (s, 1H)、6.97 (m, 4H)、6.87 (s, 1H)、6.08 (s, 2H)、2.85 (m, 1H)、0.71 (d, 2H)、0.51 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値376、実測値376。
(5.2.30 5-アミノ-4-(3-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(3-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。3-クロロベンズアルデヒド(2.60g, 18.5mmol)、シアノ酢酸エチル(2.09g, 18.5mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(2.50g, 18.5mmol)、及び炭酸カリウム(2.81g, 20.3mmol)を、エタノール(80mL)中で、75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)を用いて精製し、5-シアノ-4-(3-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(2.91g, 55%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値287、実測値287。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(3-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(2.91g, 10.1mmol)を、POCl3(7mL)中で攪拌した。混合物を90℃で2時間加熱し、その後揮発物を濃縮除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをエタノールから再結晶し、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(2.16g, 70%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値305、実測値305。
工程c:5-アミノ-4-(3-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(2.16g, 7.10mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.64g, 7.10mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.75g, 7.10mmol)を、エタノール(30mL)中で、60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.45g, 18%)を黄色固形物として得た。 NMR (DMSO-d6):δ 7.95 (s,1H)、7.54-7.65 (m, 4H)、7.01 (s, 2H)、6.02 (s, 2H)、2.83 (m, 1H)、0.71 (t, 2H)、0.51 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値360、実測値360。
(5.2.31 5-アミノ-4-(3-ピリジル-4-メトキシ)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-メトキシ)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。6-メトキシ-3-ピリジンカルボキシアルデヒド(2.53g, 18.5mmol)、シアノ酢酸エチル(2.09g, 18.5mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(2.50g, 18.5mmol)、及び炭酸カリウム(2.81g, 20.4mmol)を、エタノール(85mL)中で75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを酢酸エチルヘキサンで粉砕し、5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-メトキシ)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.71g, 33%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値284、実測値284。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-メトキシ)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-メトキシ)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.70g, 6.00mmol)を、POCl3(10mL)中で攪拌した。混合物を、90℃で2時間加熱し、その後揮発物を濃縮除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-メトキシ)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(1.72g, 95%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値302、実測値302。
工程c:5-アミノ-4-(3-ピリジル-4-メトキシ)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-メトキシ)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(1.72g, 5.71mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.52g, 5.71mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.60g, 5.71mmol)を、エタノール(15mL)中で60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-ピリジル-4-メトキシ)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.61g, 30%)を黄色固形物として得た。 NMR (DMSO-d6):δ 8.50 (s, 1H)、8.00 (m, 2H)、7.00-7.09 (m, 3H)、6.30 (s, 2H)、4.02 (s, 3H)、2.90 (m, 1H)、0.72 (t, 2H)、0.53 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値357、実測値357。
(5.2.32 5-アミノ-4-(3-メトキシ-4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(3-メトキシ-4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。3-メトキシ-4-メチルベンズアルデヒド(3.20g, 21.3mmol)、シアノ酢酸エチル(2.41g, 21.3mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(2.87g, 21.3mmol)、及び炭酸カリウム(3.24g, 23.4mmol)を、エタノール(100mL)中で、75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)を用いて精製し、5-シアノ-4-(3-メトキシ-4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.82g, 29%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値297、実測値297。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-メトキシ-4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(3-メトキシ-4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.60g, 5.40mmol)を、POCl3(5mL)中で攪拌した。混合物を、90℃で2時間加熱し、その後揮発物を濃縮除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、定量的6-クロロ-5-シアノ-4-(3-メトキシ-4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(1.70g)を黄色固形物として得た。 MS m/z (M+H)+:計算値315、実測値315。
工程c:5-アミノ-4-(3-メトキシ-4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-メトキシ-4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(1.70g, 5.40mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.49g, 5.40mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.57g, 5.40mmol)を、エタノール(20mL)中で60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-メトキシ-4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(1.10g, 55%)を黄色固形物として得た。 NMR (DMSO-d6):δ 7.90 (s, 1H)、7.35 (d, 1H)、6.95-7.20 (m, 4H)、6.05 (s, 2H)、3.82 (s, 3H)、2.80 (m, 1H)、2.23 (s, 3H)、0.70 (t, 2H)、0.50 (t, 2H)。 MS m/z (M+H)+:計算値370、実測値370。
(5.2.33 5-アミノ-4-(3-ヒドロキシ-4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-メトキシ-4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.70g, 1.90mmol)を、ジクロロメタン(40mL)中で0℃で攪拌した。三臭化ホウ素(14mL, ジクロロメタン中1M)をゆっくり添加し、この反応液を、室温へ3時間かけて温めた。混合物を氷により反応停止し、酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-ヒドロキシ-4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.17g, 25%)を黄色固形物として得た。NMR (DMSO-d6):δ 9.73 (s, 1H)、7.90 (s, 1H), 7.25 (d, 1H)、6.80-7.00 (m, 4H)、6.15 (s, 2H)、2.80 (m, 1H)、2.20 (s, 3H)、0.70 (t, 2H), 0.50 (t, 2H)。 MS m/z (M+H)+:計算値356、実測値356。
(5.2.34 5-アミノ-4-(メチル-4-安息香酸)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(メチル-4-安息香酸)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。4-ホルミル安息香酸メチル(2.43g, 14.8mmol)、シアノ酢酸エチル(1.67g, 14.8mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(2.00g, 14.8mmol)、及び炭酸カリウム(2.25g, 16.3mmol)を、エタノール(70mL)中で75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)を用いて精製し、5-シアノ-4-(エチル-4-安息香酸)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(0.61g, 13%)を得た。 MS m/z (M+H)+:計算値312、実測値312。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(2-メトキシフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(エチル-4-安息香酸)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(0.61g, 1.96mmol)を、POCl3(7mL)中で攪拌した。この混合物を、90℃で2時間加熱し、その後揮発物を濃縮除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、定量的に6-クロロ-5-シアノ-4-(エチル-4-安息香酸)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.65g)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値330、実測値330。
工程c:5-アミノ-4-(メチル-4-安息香酸)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(エチル-4-安息香酸)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.65g, 1.97mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.18g, 1.97mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.21g, 1.97mmol)を、エタノール(15mL)中で60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、水で希釈し、2N HClでpH3まで酸性とした。得られた粗固形物を濾過し、乾燥し、その後数滴の濃硫酸と共にメタノール(20mL)中に溶かした。この混合物を一晩還流し、冷却し、酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを、分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(メチル-4-安息香酸)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.35g, 48%)を黄色固形物として得た。 NMR (DMSO-d6):δ 7.71-8.12 (m, 5H)、7.01 (s, 2H)、5.97 (s, 2H)、3.91 (s, 3H)、2.80 (m, 1H)、0.71 (t, 2H)、0.52 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値384、実測値384。
(5.2.35 5-アミノ-4-(4-ヒドロキシメチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(メチル-4-安息香酸)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.20g, 0.54mmol)を、DME(4mL)中で50℃で攪拌した。水素化ホウ素ナトリウム(0.11g, 2.91mmol)を添加し、引き続きメタノール(2mL)を添加した。反応混合物を、60℃で4時間加熱し、その後冷却し、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(4-ヒドロキシメチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.04g, 21%)を黄色固形物として得た。NMR (DMSO-d6):δ 7.95 (s, 1H)、7.47-7.52 (m, 4H)、6.97 (s, 2H)、5.98 (s, 2H)、5.33 (t, 1H)、4.61 (d, 2H)、2.80 (m, 1H)、0.71 (t, 2H)、0.52 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値356、実測値356。
(5.2.36 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロ-フェニル)-2-(2-ヒドロキシ-1-メチル-エチルアミノ)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸アミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(125mg, 0.31mmol)及び2-アミノ-1-プロパノール(68.3mg, 0.93mmol)を、4mLのガラスバイアルに入れ、90℃で一晩加熱した。残渣を、DMSO中に懸濁し、緩衝液を使わない分取用HPLC(20〜100MeCN、水)を用いて精製した。生成物を、真空下で乾燥し、所望の生成物23mg(18%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.85 (d, 1H, J=2)、7.79 (d, 1H, J=8)、7.58 (d, 1H, J=8)、7.00 (s, 2H)、6.14 (bs, 2H)、4.69 (m, 1H)、4.08 (m, 1H)、 3.44 (m, 1H)、3.32 (m, 1H)、1.15 (d, 3H, J=7)。MS m/z (M+H)+:計算値412、実測値412。
(5.2.37 5-アミノ-2-シクロヘキシルアミノ-4-(3,4-ジクロロ-フェニル)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸アミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(125mg, 0.31mmol)及びシクロヘキシルアミン(92mg, 0.93mmol)を、4mLガラスバイアルに入れ、90℃で一晩加熱した。残渣をエタノールに懸濁し、沈殿物を真空濾過により収集し、20mg(15%)を黄色固形物として得た。1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.85 (d, 1H, J=2)、7.78 (m, 1H)、7.57 (d, 1H, J=8)、6.99 (s, 2H)、6.12 (bs, 2H)、3.78 (m, 1H)、1.89 (m, 2H)、1.71 (m, 2H)、1.59 (m, 1H)、1.28 (m, 4H)、1.11 (m, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値436、実測値436。
(5.2.38 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:2-(2,5-ジブロモフェノキシ)エタノール。1,4-ジブロモ-2-フルオロベンゼン(5.00g, 19.7mmol)及びエチレングリコール(25mL, 453mmol)を、NMP(2.6mL)中に室温で攪拌しながら、N2下で溶解した。KOtBu(7.73g, 68.9mmol)をゆっくり添加した。得られた混合物を、100℃で、還流冷却器において、N2下で6時間かけて加熱し、その後室温で一晩冷却した。H2O(10mL)を、激しく攪拌しながらゆっくり添加した。得られた混合物を濾過し、固形物をエチレングリコール(4mL)で1回洗浄した。H2O (87mL)を濾液へ添加し、得られた混合物を5℃で15分間冷却した。これらの固形物を、真空濾過により収集し、H2Oで4回洗浄した。固形物をフィルター上で、吸引しながらN2下で20時間乾燥し、その後更に高真空下で乾燥し、2-(2,5-ジブロモフェノキシ)エタノール4.65g(80%)を、明オレンジ色固形物として生じた。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 3.73 (q, J=4.94Hz, 2H) 4.07-4.14 (m, 2H) 4.90 (t, J=5.22Hz, 1H) 7.08 (dd, J=8.24, 2.20Hz, 1H) 7.33 (d, J=2.20Hz, 1H) 7.52 (d, J=8.52Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値296.89、実測値297。
工程b:6-ブロモ-2,3-ジヒドロベンゾフラン。2-(2,5-ジブロモフェノキシ)エタノール(4.65g, 15.7mmol)を、攪拌しながらN2下で、トルエン(33mL)に溶解した。PBr3(0.67mL, 7.07mmol)を添加し、得られた混合物を、還流冷却器において、N2下で2.5時間90℃で加熱した。混合物をH2O浴で室温に冷却し、1N NaOH (28mL)を添加した。混合物を、Et2Oで希釈し、振盪し、これらの層を分離した。有機物を、H2Oで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた油状物を、N2下で攪拌しながらTHF(15mL)に溶解した。この溶液を-75℃に冷却し、n-BuLi(ヘキサン中の1.6M溶液9.82mL、15.7mmol)を滴下した。得られた無色透明の溶液を、-75℃で30分間攪拌し、その後HOAc(1mL)を添加した。得られた混合物を室温に温め、H2OとEt2Oの間で分配した。有機物を、0.5M NaOHで1回、H2Oで1回洗浄し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5〜10%EtOAc/ヘキサン)は、6-ブロモ-2,3-ジヒドロベンゾフラン1.38g(純度90%)(収率40%)を白色固形物として得た。 Rf=0.56 (30%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 3.13 (t, J=8.52Hz, 2H) 4.56 (t, J=8.79Hz, 2H) 6.95-7.01 (m, 2H) 7.14-7.20 (m, 1H)。
工程c:2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルバルデヒド。6-ブロモ-2,3-ジヒドロベンゾフラン(1.38g, 6.93mmol)を、THF(9mL)中に、攪拌しながらN2下で溶解した。得られた溶液を-75℃に冷却し、n-BuLi(ヘキサン中1.6M溶液4.8mL、7.63mmol)を滴下した。得られた混合物を30分間、75℃で攪拌した(白色固形物形成)。DMF(1.1mL, 13.9mmol)を滴下した(固形物溶解)。冷浴を取り外し、反応混合物を45分かけて室温に温めた。NH4Cl飽和水溶液を添加し、この混合物をEtOAcで抽出した。有機物を、ブラインで1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5〜10〜20%EtOAc/ヘキサン)は、2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルバルデヒド806mg(79%)を白色固形物として得た。Rf=0.35 (30%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 3.27 (t, J=8.79Hz, 2H) 4.60 (t, J=8.79Hz, 2H) 7.19 (s, 1H) 7.40-7.50 (m, 2H) 9.90 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値149、実測値149。
工程d:2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル。2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルバルデヒド(802mg, 5.41mmol)、シアノ酢酸エチル(612mg, 5.41mmol)、及びピペリジン(1滴)を、トルエン(7mL)中で還流し、N2下でH2Oを共沸除去した。1.5時間後、シアノ酢酸エチル(2滴)及びピペリジン(1滴)を添加し、還流を更に30分間継続した。攪拌棒を取り外し、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。得られた物質に、以下を逐次添加した:攪拌棒、1-シクロプロピルグアニジン塩酸塩(807mg, 5.95mmol)、K2CO3(1.65g, 11.9mmol)、及びエタノール(8mL)。得られた混合物を激しく攪拌し、還流冷却器において、N2下で1.5時間75℃で加熱した。メタノール及びシリカゲルを添加し、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。フラッシュクロマトグラフィー(50〜90%EtOAc/ヘキサン-2〜5〜10%MeOH/CH2Cl2)は、固形物を生じ、これをEt2Oで粉砕し、高真空下で乾燥し、2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル605mg(38%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.56-0.65 (m, 2H) 0.72-0.84 (m, 2H) 2.80-3.00 (m, 1H) 3.24 (t, J=8.79Hz, 2H) 4.58 (t, J=8.79Hz, 2H) 7.09-7.20 (m, 1H) 7.29-7.38 (m, 2H) 8.92 (s, 1H)。 MS m/z (M+H)+:計算値295、実測値295。
工程e:4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)ピリミジン-5-カルボニトリル。ジオキサン(10mL)中の2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(602mg, 2.05mmol)に、POCl3(5mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において90℃で、N2下で40分間加熱し、その後室温に冷却した。揮発物を、ロータリーエバポレーターで除去した。得られた固形物を希NaHCO3水溶液で粉砕し、真空濾過により収集した。固形物をH2Oで、その後ヘキサン中の20%Et2Oで洗浄し、高真空下で乾燥し、4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)ピリミジン-5-カルボニトリル598mg(93%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.53-0.63 (m, 2H) 0.70-0.81 (m, 2H) 2.80-3.00 (m, 1H) 3.21-3.33 (m, 2H) 4.55-4.66 (m, 2H) 7.26-7.35 (m, 1H) 7.36-7.48 (m, 2H) 8.94 (dd, J=15.52, 3.98Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値313、実測値313。
工程f:2-(5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)ピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド。4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)ピリミジン-5-カルボニトリル(594mg, 1.90mmol)、2-メルカプトアセトアミド(182mg, 1.99mmol)、K2CO3(276mg, 1.99mmol)、及びエタノール(12mL)をフラスコ中で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において50℃で、N2下で16時間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、氷水40mLを添加した。得られた固形物を、真空濾過により収集し、H2Oで1回、30%Et2O/ヘキサンで2回洗浄し、高真空下、50℃で乾燥し、2-(5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)ピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド608mg(100%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.50-0.62 (m, 2H)、0.69-0.82 (m, 2H)、2.86-3.01 (m, 1H)、3.19-3.30 (m, 2H)、3.98 (s, 2H)、4.54-4.65 (m, 2H)、7.13 (s, 1H)、7.20 (s, 1H)、7.23-7.30 (m, 1H)、7.34-7.42 (m, 1H)、7.57 (s, 1H)、8.55 (d, J=4.12Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値368、実測値368。
工程g:5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。エタノール(6mL)中の2-(5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)ピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド(605mg, 1.65mmol)の攪拌懸濁液を、N2下で 0℃に冷却した。エタノール(3mL)中に新たに調製したNaOEt(8.27mmol)を添加し、得られた混合物を2時間攪拌しながら、ゆっくり室温へ温めた。その後混合物を、50℃で18.5時間加熱した。氷水20mL中のHCl(8.27mmol)を、激しく攪拌しながら添加した。得られた固形物を、真空濾過により収集し、H2Oで1回、20%Et2O/ヘキサンで1回洗浄し、その後高真空下で乾燥した。得られた固形物を、沸騰しているエタノールで粉砕し、真空濾過により収集し、エタノールで、その後Et2Oで洗浄し、高真空下で乾燥し、5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド417mg(69%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.47-0.55 (m, 2H)、0.65-0.75 (m, 2H)、2.75-2.85 (m, 1H)、3.27 (t, J=8.79Hz, 2H)、4.61 (t, J=8.79Hz, 2H)、6.05 (s, 2H)、6.87-7.03 (m, 4H)、7.38 (d, J=7.42Hz, 1H)、7.88 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値368、実測値368。
(5.2.39 (S)-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:(R)-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン酸メチル。CH2Cl2 (10mL)中の(R)-3-ヒドロキシ-2-メチルプロパン酸メチル(9.57g, 81.0mmol)及びベンジル 2,2,2-トリクロロアセトイミデート(22.50g, 89.1mmol)の攪拌溶液を、N2下で0℃に冷却した。CH2Cl2(1mL)中のトリフルオロメタンスルホン酸(0.1mL)を滴下した。10分後、反応液は固形塊となり始めた。1時間後、飽和NaHCO3水溶液を添加し、混合物をEt2Oで抽出した。有機物をMgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。ヘキサンを添加し、得られた固形物を、真空濾過により収集した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(5〜10%EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、(R)-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン酸メチル10.39g(62%)を、無色の油状物として得た。Rf=0.20 (10%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.08 (d, J=7.14Hz, 3H)、2.75 (ddd、J=14.01, 12.64, 7.14Hz, 1H)、3.44-3.59 (m, 2H)、3.60 (s, 3H)、4.46 (s, 2H)、7.23-7.40 (m, 5H)。
工程b:(S)-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-1-オール。THF(30mL)中のLiAlH4(3.59g, 94.5mmol)の激しく攪拌している懸濁液を、N2下で-75℃に冷却した。THF(10mL)中の(R)-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン酸メチル(9.37g, 45.0mmol)を、ピペットにより滴下した。得られた反応混合物を、-75℃で30分間攪拌した。全てのLiAlH4が反応停止するまで(塩は白色となる)まで、飽和Na2SO4水溶液を、添加用漏斗により滴下した。得られた混合物を濾過し、フィルターケーキをEt2Oで2回洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(10〜30%EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、(S)-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-1-オール6.49g(80%)を無色油状物として得た。Rf=0.23 (30%EtOAc/ヘキサン)。1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.86 (d, J=6.87Hz, 3H)、1.74-1.88 (m, 1H)、3.20-3.45 (m, 4H)、4.38-4.47 (m, 3H)、7.22-7.40 (m, 5H)。MS m/z (M+Na)+:計算値203、実測値203。
工程c:(S)-4-(ベンジルオキシ)-3-メチルブタンニトリル。(S)-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-1-オール(1.25g, 6.94mmol)及びトリエチルアミン(1.93mL, 13.9mmol)を、N2下で攪拌しながらCH2Cl2(10mL)に溶解し、0℃に冷却した。CH2Cl2(2mL)中のメタンスルホニルクロリド(0.59mL, 7.63mmol)を滴下した。得られた混合物(濁った明黄色)を、0℃で40分間攪拌し、全ての揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。DMSO(10mL)、NaCN(1.02g, 20.8mmol)、及びジメチルアミノピリジン(0.01g, 0.07mmol)を添加し、得られた混合物を激しく攪拌し、50℃で24時間加熱した。H2Oを添加し、混合物を、Et2Oで抽出した。有機物を、H2Oで2回、ブラインで1回洗浄し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10〜20%EtOAc/ヘキサン)は、(S)-4-(ベンジルオキシ)-3-メチルブタンニトリル993mg(76%)を無色油状物として得た。Rf=0.39 (30%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.98 (d, J=6.59Hz, 3H)、2.01-2.19 (m, 1H)、2.41-2.64 (m, 2H)、3.23-3.41 (m, 2H)、4.48 (s, 2H)、7.20-7.44 (m, 5H)。MS m/z (M+H)+:計算値190、実測値190。
工程d:(S)-4-(ベンジルオキシ)-3-メチルブタンイミドアミド。(S)-4-(ベンジルオキシ)-3-メチルブタンニトリル(0.988g, 5.22mmol)を、エタノール(10mL)に攪拌しながら溶解し、0℃に冷却した。気体HClを30分間泡立て、その後そのフラスコに蓋をし、0℃で4時間攪拌した。全ての揮発物を、ロータリーエバポレーターで30分間除去した。その間に気体NH3を、エタノール(19mL)に0℃で20分間泡立てた。得られたNH2/エタノール溶液を、先に調製した粗イミデートに0℃で注いだ。得られた混合物を激しく攪拌しながら、ゆっくり室温で16時間温めた。全ての揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。トルエン(10mL)を添加し、その後ロータリーエバポレーターで65℃で30分間かけて除去した。この物質を、精製することなく、次工程で使用した。MS m/z (M+H)+:計算値207、実測値207。
工程e:(S)-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル。3,4-ジクロロベンズアルデヒド(914mg, 5.22mmol)、シアノ酢酸エチル(591mg, 5.22mmol)、及びピペリジン(1滴)を、トルエン(9mL)中で還流し、H2OをN2下で30分間共沸除去した。攪拌棒を取り出し、揮発物を、ロータリーエバポレーターで除去した。得られた物質に、以下を逐次添加した:攪拌棒、(S)-4-(ベンジルオキシ)-3-メチルブタンイミドアミド(粗5.22mmol)、K2CO3(1.44g, 10.4mmol)、及びエタノール(19mL)。得られた混合物を激しく攪拌し、還流冷却器において75℃で、N2下で4.5時間加熱した。加熱を中断し、得られた混合物を、氷水とEtOAcの間で分配した。有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた粗物質を、MeOHに溶解し、逆相分取用HPLC(20〜100%CH3CN/H2O)を用いて精製した。生成物を含有する画分を、1M K2CO3により塩基性とし、CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機抽出液を1M K2CO3で3回、ブラインで1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、高真空下で乾燥し、(S)-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル801mg(36%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.90 (d, J=6.32Hz, 3H)、2.24-2.43 (m, 2H)、2.55-2.64 (m, 1H)、3.24-3.40 (m, 3H)、4.45 (s, 2H)、7.21-7.37 (m, 5H)、7.71-7.80 (m, 2H)、7.95 (d, J=1.65Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値428、実測値428。
工程f:(S)-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-クロロ-6-(3,4-ジクロロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。(S)-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(795mg, 1.86mmol)を、1,4-ジオキサン(12mL)中に、N2下で攪拌しながら溶解した。POCl3(1.7mL, 18.6mmol)を添加し、得られた混合物を、還流冷却器において90℃で、N2下で3時間加熱した。全ての揮発物を、ロータリーエバポレーターで、70℃で1時間除去した。希NaHCO3水溶液を添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。有機物を、ブラインで洗浄し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5〜10%EtOAc/ヘキサン)は、(S)-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-クロロ-6-(3,4-ジクロロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル480mg(58%)を明黄色油状物として得た。Rf=0.18(10%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.97 (d, J=6.87Hz, 3H)、2.87-2.97 (m, 1H)、3.01-3.11 (m, 1H)、3.28-3.48 (m, 3H)、4.31-4.43 (m, 2H)、7.14-7.21 (m, 2H)、7.23-7.34 (m, 3H)、7.84-7.90 (m, 1H)、7.91-7.96 (m, 1H)、8.08 (d, J=1.65Hz, 1H)。
工程g:(S)-5-アミノ-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-(3,4-ジクロロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。エタノール(12mL)中の2-メルカプトアセトアミド(112mg, 1.23mmol)を、攪拌棒がはいった100mLフラスコ中の(S)-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-クロロ-6-(3,4-ジクロロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(478mg, 1.07mmol)へ添加した。K2CO3 (170mg, 1.23mmol)を添加し、得られた混合物を激しく攪拌し、還流冷却器において50℃で、N2下16時間加熱した。揮発物を、ロータリーエバポレーターで除去し、残渣をH2OとEtOAcの間で分配した。有機物をブラインで洗浄し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣をDMSO/MeOHに溶解し、逆相分取用HPLC(20〜100%CH3CN/H2O)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機抽出液を1M K2CO3で2回、ブラインで1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、高真空下で乾燥し、(S)-5-アミノ-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-(3,4-ジクロロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド419mg(78%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.95 (d, J=6.87Hz, 3H)、2.43-2.49 (m, 1H)、2.84 (dd, J=13.87, 7.55Hz, 1H)、3.10 (dd, J=13.74, 6.59Hz, 1H)、3.38 (d, J=6.32Hz, 2H)、4.42 (s, 2H)、6.31 (s, 2H)、7.13-7.33 (m, 5H)、7.39 (s, 2H)、7.61 (dd, J=8.38, 2.06Hz, 1H)、7.82 (d, J=8.24Hz, 1H)、7.85 (d, J=1.92Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値501、実測値501。
工程h:(S)-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。(S)-5-アミノ-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-(3,4-ジクロロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(415mg, 0.83mmol)を、CH2Cl2(40mL)に、攪拌しながらN2下で溶解した。得られた溶液を-65℃に冷却し、BBr3(CH2Cl2の1M溶液4.14mL、4.14mmol)を滴下した。得られた暗オレンジ色-茶色混合物を、40分間攪拌しながら、-20℃にゆっくり温めた。MeOH(10mL)を添加し、CH2Cl2を、ロータリーエバポレーターで除去した。残渣を、逆相分取用HPLC(20〜100%CH3CN/H2O)を用いて精製した。CH3CNを、ロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を濾過した。収集した固形物を、熱EtOAcに溶解し、1M K2CO3で3回、ブラインで1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、濾液をロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を50%Et2O/ヘキサンで粉砕し、高真空下で乾燥し、(S)-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド218mg(64%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.85 (d, J=6.64Hz, 3H)、2.18-2.30 (m, 1H)、2.69 (dd, J=13.67, 8.59Hz, 1H)、3.12 (dd, J=13.67, 5.47Hz, 1H)、3.29-3.37 (m, 2H)、4.57 (t, J=5.27Hz, 1H)、6.32 (s, 2H)、7.38 (s, 2H)、7.66 (dd, J=8.20, 1.95Hz, 1H)、7.83 (d, J=8.20Hz, 1H)、7.93 (d, J=1.95Hz, 1H)。MS tn/z (M+H)+:計算値411、実測値411。
(5.2.40 (R)-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:(S)-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン酸メチル。CH2Cl2(14mL)中の(S)-3-ヒドロキシ-2-メチルプロパン酸メチル(9.60g, 81.3mmol)及びベンジル 2,2,2-トリクロロアセトイミデート(22.57g, 89.4mmol)の攪拌溶液を、N2下で0℃に冷却した。CH2Cl2(1mL)中のトリフルオロメタンスルホン酸(0.1mL)を滴下した。10分後、反応液は固形塊となり始めた。1時間後、飽和NaHCO3水溶液を添加し、この混合物をEt2Oで抽出した。有機物を、MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。ヘキサンを添加し、得られた固形物を真空濾過により収集した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(5〜10%EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、(S)-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン酸メチル11.82g(70%)を無色の油状物として得た。Rf=0.20 (10%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.08 (d, J=7.14Hz, 3H)、2.75 (ddd、J=14.01, 12.64, 7.14Hz, 1H)、3.44-3.59 (m, 2H)、3.60 (s, 3H)、4.46 (s, 2H)、7.23-7.40 (m, 5H)。
工程b:(R)-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-1-オール。THF(40mL)中のLiAlH4(4.52g, 119mmol)の激しく攪拌した懸濁液を、N2下で、-75℃に冷却した。THF(10mL)中の(S)-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン酸メチル(11.82g, 56.8mmol)を、ピペットにより滴下した。得られた反応混合物を、-75℃で30分間攪拌した。飽和Na2SO4水溶液を、全てのLiAlH4が反応停止される(塩が白色となる)まで、添加用漏斗を用いて滴下した。得られた混合物を濾過し、フィルターケーキを、Et2Oで2回洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(10〜30%EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、(R)-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-1-オール7.73g(76%)を、無色の油状物として得た。Rf=0.23 (30%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.86 (d, J=6.87Hz, 3H)、1.74-1.88 (m, 1H)、3.20-3.45 (m, 4H)、4.38-4.47 (m, 3H)、7.22-7.40 (m, 5H)。MS m/z (M+H)+:計算値181、実測値181。
工程c:(R)-4-(ベンジルオキシ)-3-メチルブタンニトリル。(R)-3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-1-オール(1.00g, 5.55mmol)及びトリエチルアミン(1.55mL, 11.1mmol)を、N2下で攪拌しながらCH2Cl2(8mL)に溶解し、0℃に冷却した。CH2Cl2(1mL)中のメタンスルホニルクロリド(0.47mL, 6.10mmol)を、滴下した。得られた混合物(曇った明黄色)を、40分間、0℃で攪拌し、その後全ての揮発物を、ロータリーエバポレーターで除去した。DMSO(8mL)、NaCN(0.82g, 16.6mmol)、及びジメチルアミノピリジン(0.01g, 0.07mmol)を添加し、得られた混合物を激しく攪拌し、50℃で24時間加熱した。H2Oを添加し、混合物をEt2Oで抽出した。有機物を、H2Oで2回、ブラインで1回洗浄し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10〜20%EtOAc/ヘキサン)は、(R)-4-(ベンジルオキシ)-3-メチルブタンニトリル778mg(74%)を無色の油状物として得た。Rf=0.39 (30%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.98 (d, J=6.59Hz, 3H)、2.01-2.19 (m, 1H)、2.41-2.64 (m, 2H)、3.23-3.41 (m, 2H)、4.48 (s, 2H)、7.20-7.44 (m, 5H)。MS m/z (M+H)+:計算値190、実測値190。
工程d:(R)-4-(ベンジルオキシ)-3-メチルブタンイミドアミド。(R)-4-(ベンジルオキシ)-3-メチルブタンニトリル(0.773g, 4.08mmol)を、攪拌しながらエタノール(10mL)に溶解し、0℃に冷却した。HCl気体を、30分間泡立て、その後フラスコに蓋をし、0℃で4時間攪拌した。全ての揮発物を、ロータリーエバポレーターで30分間除去した。その間にNH3気体を、エタノール(15mL)に0℃で20分間泡立てた。得られたNH3/エタノール溶液を、先に調製した粗イミデートに0℃で注いだ。得られた混合物を激しく攪拌しながら、室温に16時間かけてゆっくり温めた。全ての揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。トルエン(10mL)を添加し、その後ロータリーエバポレーターで65℃で30分間除去した。この物質を、精製することなく、次工程で使用した。MS m/z (M+H)+:計算値207、実測値207。
工程e:(R)-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル。3,4-ジクロロベンズアルデヒド(715mg, 4.08mmol)、シアノ酢酸エチル(462mg, 4.08mmol)、及びピペリジン(1滴)を、トルエン(7mL)中で還流し、N2下で30分間、H2Oと共沸除去した。攪拌棒を取り除き、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。得られた物質に、以下を逐次添加した:攪拌棒、(R)-4-(ベンジルオキシ)-3-メチルブタンイミドアミド(粗4.08mmol)、K2CO3 (1.13g, 8.17mmol)、及びエタノール(15mL)。得られた混合物を激しく攪拌し、還流冷却器において75℃で、N2下で4.5時間加熱した。加熱を中断し、得られた混合物を、氷水とEtOAcの間で分配した。有機物を、ブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた粗物質を、MeOHに溶解し、逆相分取用HPLC(20〜100%CH3CN/H2O)を用いて精製した。生成物を含有する画分を、1M K2CO3で塩基性とし、CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機抽出液を、1M K2CO3で3回、ブラインで1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、高真空下で乾燥し、(R)-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル578mg(33%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.90 (d, J=6.32Hz, 3H)、2.24-2.43 (m, 2H)、2.55-2.64 (m, 1H)、3.24-3.40 (m, 3H)、4.45 (s, 2H)、7.21-7.37 (m, 5H)、7.71-7.80 (m, 2H)、7.95 (d, J=1.65Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値428、実測値428。
工程f:(R)-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-クロロ-6-(3,4-ジクロロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。(R)-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(573mg, 1.34mmol)を、1,4-ジオキサン(12mL)中に、N2下で攪拌しながら溶解した。POCl3(1.7mL, 18.6mmol)を添加し、得られた混合物を、還流冷却器において90℃で、N2下で3時間加熱した。全ての揮発物を、ロータリーエバポレーターで70℃で1時間除去した。希NaHCO3水溶液を添加し、得られた混合物をEtOAcで抽出した。有機物をブラインで洗浄し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(5〜10%EtOAc/ヘキサン)は、(R)-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-クロロ-6-(3,4-ジクロロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル292mg(49%)を明黄色油状物として得た。Rf=0.18 (10%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.97 (d, J=6.87Hz, 3H)、2.87-2.97 (m, 1H)、3.01-3.11 (m, 1H)、3.28-3.48 (m, 3H)、4.31-4.43 (m, 2H)、7.14-7.21 (m, 2H)、7.23-7.34 (m, 3H)、7.84-7.90 (m, 1H)、7.91-7.96 (m, 1H)、8.08 (d, J=1.65Hz, 1H)。
工程g:(R)-5-アミノ-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-(3,4-ジクロロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。エタノール(7mL)中の2-メルカプトアセトアミド(60mg, 0.66mmol)を、攪拌棒が入った100mLフラスコ中の(R)-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-クロロ-6-(3,4-ジクロロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(282mg, 0.63mmol)に添加した。K2CO3 (92mg, 0.66mmol)を添加し、得られた混合物を激しく攪拌し、還流冷却器において50℃で、N2下で16時間加熱した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、残渣を、H2OとEtOAcの間で分配した。有機物をブラインで洗浄し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を、DMSO/MeOHに溶解し、逆相分取用HPLC(20〜100%CH3CN/H2O)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機抽出液を、1M K2CO3で2回、ブラインで1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、高真空下で乾燥し、(R)-5-アミノ-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-(3,4-ジクロロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド151mg(48%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.95 (d, J=6.87Hz, 3H)、2.43-2.49 (m, 1H)、2.84 (dd, J=13.87, 7.55Hz, 1H)、3.10 (dd, J=13.74, 6.59Hz, 1H)、3.38 (d, J=6.32Hz, 2H)、4.42 (s, 2H)、6.31 (s, 2H)、7.13-7.33 (m, 5H)、7.39 (s, 2H)、7.61 (dd, J=8.38, 2.06Hz, 1H)、7.82 (d, J=8.24Hz, 1H)、7.85 (d, J=1.92Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値501、実測値501。
工程h:(R)-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。(R)-5-アミノ-2-(3-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロピル)-4-(3,4-ジクロロフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(135mg, 0.27mmol)を、CH2Cl2 (18mL)に、N2下で攪拌しながら溶解した。得られた溶液を-65℃に冷却し、BBr3 (CH2Cl2中の1M溶液1.35mL、1.35mmol)を滴下した。得られた暗オレンジ-茶色の混合物を、40分間攪拌し、他方で-20℃にゆっくり温めた。MeOH(8mL)を添加し、CH2Cl2をロータリーエバポレーターで除去した。残渣を、逆相分取用HPLC(20〜100%CH3CN/H2O)を用いて精製した。CH3CNを、ロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を濾過した。収集した固形物を、熱EtOAc中に溶解し、1M K2CO3で3回、ブラインで1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、濾液をロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を、50%Et2O/ヘキサンで粉砕し、高真空下で乾燥し、(R)-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(3-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド65mg(59%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMS0-D6):δ ppm 0.85 (d, J=6.64Hz, 3H)、2.18-2.30 (m, 1H)、2.69 (dd, J=13.67, 8.59Hz, 1H)、3.12 (dd, J=13.67, 5.47Hz, 1H)、3.29-3.37 (m, 2H)、4.57 (t, J=5.27Hz, 1H)、6.32 (s, 2H)、7.38 (s, 2H)、7.66 (dd, J=8.20, 1.95Hz, 1H)、7.83 (d, J=8.20Hz, 1H)、7.93 (d, J=1.95Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値411、実測値411。
(5.2.41 5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。3-メトキシ-5-ホルミルピリジン(2.01g, 14.8mmol)、シアノ酢酸エチル(1.67g, 14.8mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(1.99g, 14.8mmol)、及び炭酸カリウム(2.65g, 19.2mmol)を、エタノール(70mL)中で75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)を用いて精製し、5-シアノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.46g, 35%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値284、実測値284。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.46g, 5.15mmol)を、POCl3(10mL)中で攪拌した。混合物を、90℃で2時間加熱し、その後揮発物を除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをエタノールから再結晶し、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.25g, 16%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値302、実測値302。
工程c:5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.25g, 0.83mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.075g, 0.83mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.105g, 0.99mmol)を、エタノール(10mL)中で60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを、分取用HPLCにより精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.12g, 42%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 8.55 (m, 2H)、8.05 (s, 1H)、7.60 (s, 1H)、7.04 (s, 2H)、6.03 (s, 2H)、3.88(s, 3H)、2.82 (m, 1H)、0.72 (t, 2H)、0.53 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値357、実測値357。
(5.2.42 5-アミノ-4-(4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。パラ-トルアルデヒド(1.28g, 14.8mmol)、シアノ酢酸エチル(1.67g, 14.8mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(1.99g, 14.8mmol)、及び炭酸カリウム(2.65g, 19.2mmol)を、エタノール(50mL)中で75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、5-シアノ-4-(4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(0.65g, 17%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値254、実測値254。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(0.64g, 2.52mmol)を、POCl3(10mL)中で攪拌した。この混合物を、90℃で2時間加熱し、その後揮発物を除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをエタノールから再結晶し、6-クロロ-5-シアノ-4-(4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.40g, 58%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値272、実測値272。
工程c:5-アミノ-4-(4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.40g, 1.47mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.134g, 1.74mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.187g, 1.77mmol)を、エタノール(10mL)中で60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを、分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.16g, 35%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 7.95 (s, 1H)、7.37 (m, 4H)、6.98 (s, 2H)、6.00 (s, 2H)、2.82 (m, 1H)、2.51 (s, 3H)、0.72 (t, 2H)、0.52 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値327、実測値327。
(5.2.43 5-アミノ-4-(4-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(4-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。4-クロロベンズアルデヒド(2.08g, 14.8mmol)、シアノ酢酸エチル(1.67g, 14.8mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(1.99g, 14.8mmol)、及び炭酸カリウム(2.65g, 19.2mmol)を、エタノール(75mL)中で75℃で22時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、5-シアノ-4-(4-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.40g, 33%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値274、実測値274。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(4-メチルフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(4-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.30g, 4.76mmol)を、POCl3 (25mL)中で攪拌した。この混合物を、90℃で2時間加熱し、その後揮発物を除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、6-クロロ-5-シアノ-4-(4-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.99g, 72%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値292、実測値292。
工程c:5-アミノ-4-(4-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(4-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.85g, 2.92mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.26g, 2.92mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.37g, 3.50mmol)を、エタノール(30mL)中で60℃で4時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(4-クロロフェニル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.31g, 30%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 7.97 (s, 1H)、7.60 (s, 4H)、6.99 (s, 2H)、6.03 (s, 2H)、2.80 (m, 1H)、0.70 (t, 2H)、0.51 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値360、実測値360。
(5.2.44 5-アミノ-4-(3-ピリジル-4-ベンジルオキシ)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:3-ピリジル-4-ベンジルオキシ-アルデヒド。3-ブロモピリドン(5.00g, 28.7mmol)、炭酸銀(5.30g, 19.2mmol)及び臭化ベンジル(5.89g, 34.4mmol)を、ベンゼン(50mL)中で、50℃で18時間攪拌した。反応混合物を、セライトを通して濾過し、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを文献の方法により、n-ブチルリチウム及びDMFで処理し、3-ピリジル-4-ベンジルオキシ-アルデヒド(3.00g, 49%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値213、実測値213。
工程b:5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-ベンジルオキシ)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。3-ピリジル-4-ベンジルオキシ-アルデヒド(3.00g, 14.1mmol)、シアノ酢酸エチル(1.59g, 14.1mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(1.91g, 14.1mmol)、及び炭酸カリウム(1.95g, 14.1mmol)を、エタノール(70mL)中、75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-ベンジルオキシ)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(1.40g, 30%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値360、実測値360。
工程c:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-ベンジルオキシ)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-ベンジルオキシ)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(0.70g, 1.95 mraol)を、ジオキサン(10mL)及びPOCl3(10mL)中で攪拌した。この混合物を、90℃で1.5時間加熱し、その後揮発物を除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーの後、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-ベンジルオキシ)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.20g, 27%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値378、実測値378。
工程d:5-アミノ-4-(3-ピリジル-4-ベンジルオキシ)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-ベンジルオキシ)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.20g, 0.53mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.048g, 0.53mmol)を、エタノール(10mL)中で攪拌し、引き続きエタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加した。この混合物を、75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-ピリジル-4-ベンジルオキシ)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.13g, 55%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 8.40 (s, 1H)、7.97 (m, 2H)、7.30-7.50 (m, 5H)、7.00-7.03 (m, 3H)、6.20 (s, 2H)、5.43 (s, 2H)、2.90 (m, 1H)、0.72 (t, 2H)、0.53 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値433、実測値433。
(5.2.45 5-アミノ-4-(3-ピリジル-4-クロロ)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-クロロ)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-ベンジルオキシ)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(0.70g, 1.95mmol)を、ジオキサン(10mL)及びPOCl3(10mL)中で攪拌した。混合物を、90℃で1.5時間加熱し、その後揮発物を除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーの後、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-クロロ)-2-シクロプロピル-アミノピリミジン(0.20g, 34%)を黄色固形物として得た。 MS m/z (M+H)+:計算値306、実測値306。
工程b:5-アミノ-4-(3-ピリジル-4-クロロ)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-クロロ)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.20g, 0.65mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.059g, 0.65mmol)を、エタノール(10mL)中で攪拌し、引き続きエタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加した。この混合物を、75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCにより精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-ピリジル-4-クロロ)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.085g, 36%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 8.60 (s, 1H)、8.05 (m, 2H)、7.68 (d, 2H)、7.05 (s, 2H)、6.20 (s, 2H)、2.95 (m, 1H)、0.71 (t, 2H)、0.51 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値361、実測値361。
(5.2.46 5-アミノ-4-(3-ピリジル-4-ヒドロキシ)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-ピリジル-4-クロロ)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.045g, 0.12mmol)を、トリフルオロ酢酸(2mL)と共に、マイクロウェーブチューブに添加し、70℃で15分間加熱した。HPLC精製は、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ピリジル-4-クロロ)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.008g, 19%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 11.9 (s, 1H)、8.73 (s, 1H)、8.50 (s, 1H)、7.20-8.10 (m, 5H)、6.70 (d, 1H)、2.75 (m, 1H)、0.75 (t, 2H)、0.55 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値343、実測値343。
(5.2.47 5-アミノ-4-(3-クロロ-5-ピリジル)-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-シアノ-4-(3-クロロ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン。3-クロロ-5-ホルミルピリジン(0.50g, 3.57mmol)、シアノ酢酸エチル(0.40g, 3.57mmol)、N-シクロプロピルグアニジンHCl(0.48g, 3.57mmol)、及び炭酸カリウム(0.54g, 3.92mmol)を、エタノール(20mL)中で75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)を用いて精製し、5-シアノ-4-(3-クロロ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(0.26g, 26%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値287、実測値287。
工程b:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-クロロ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン。5-シアノ-4-(3-クロロ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-6-オキソピリミジン(0.26g, 0.90mmol)を、POCl3(5mL)中で攪拌した。混合物を、90℃で1時間加熱し、その後揮発物を除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-クロロ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.19g, 70%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値305、実測値305。
工程c:5-アミノ-4-(3-クロロ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-クロロ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノピリミジン(0.19g, 0.62mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.058g, 0.63mmol)を、エタノール(10mL)中で攪拌し、引き続きエタノール中のナトリウムエトキシド過剰量を添加した。この混合物を、75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これを分取用HPLCにより精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-クロロ-5-ピリジル)-2-シクロプロピルアミノ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.029g, 13%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 8.73-8.78 (m, 2H)、8.14 (s, 1H)、8.03 (s, 1H)、7.06 (s, 2H)、6.19 (s, 2H)、2.82 (m, 1H)、0.71 (t, 2H)、0.52 (t, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値360、実測値360。
(5.2.48 5-アミノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:3-エトキシ-5-ホルミルピリジン。3-ブロモ-5-エトキシピリジン(6.50g, 32.1mmol)を、テトラヒドロフラン(40mL)に溶解し、0℃に冷却した。イソプロピルマグネシウムクロリド(17mL, THF中2.0M)を、シリンジ注入し、反応混合物を2時間室温で攪拌した。テトラヒドロフラン(12mL)中のN,N-ジメチルホルムアミド(5mL)を添加し、攪拌を更に1時間継続した。溶液を、2N HClでpH3とし反応停止し、その後酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、3-エトキシ-5-ホルミルピリジン(3.00g, 62%)を黄色油状物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 10.1 (s, 1H)、8.65 (d, 1H)、8.54 (d, 1H)、7.59 (d, 1H)、4.15 (q, 2H)、1.47 (t, 3H)。MS m/z (M+H)+:計算値152、実測値152。
工程b:5-シアノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-6-オキソピリミジン。3-エトキシ-5-ホルミルピリジン(1.50g, 9.93mmol)、シアノ酢酸エチル(1.12g, 9.93mmol)、S-メチルイソチオウロニウム硫酸塩(1.38g, 4.95mmol)、及び炭酸カリウム(1.65g, 11.9mmol)を、エタノール(50mL)中75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、0℃に冷却し、得られた固形物を濾過し、エタノールで洗浄し、その後水(200mL)に移した。この溶液を、2N HClでpH3に酸性とし、生成された固形物を濾過し、乾燥し、5-シアノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-6-オキソピリミジン(1.22g, 43%)を白色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値289、実測値289。
工程c:6-シクロ-5-シアノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオピリミジン。5-シアノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-6-オキソピリミジン(1.20g, 4.16mmol)を、ジオキサン(20mL)及びPOCl3(20mL)中で攪拌した。混合物を、90℃で3時間加熱し、その後揮発物を除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオピリミジン(1.20g, 94%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値307、実測値307。
工程d:5-アミノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオピリミジン(1.15g, 3.76mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.36g, 3.95mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.42g, 3.94mmol)を、エタノール(30mL)中60℃で3時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、5-アミノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.61g, 45%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値362、実測値362。
工程e:5-アミノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.57g, 1.57mmol)を、クロロホルム(90mL)中で5℃で攪拌した。mCPBA(0.49g, 2.83mmol)をゆっくり添加し、攪拌を-5℃で40分間継続した。反応混合物を、クロロホルム及び水性亜硫酸水素ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムの間で分配した。有機層を分離、濃縮し、5-アミノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.43g, 72%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値378、実測値378。
工程f:5-アミノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.41g, 1.08mmol)、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(0.15g, 1.63mmol)及びジイソプロピルエチルアミン(0.21、1.63mmol)を、DMF(50mL)中で90℃で3時間攪拌した。揮発物を除去し、残渣を分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-エトキシ-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.045g, 10%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 8.42 (d, 1H)、8.35 (s, 1H)、7.56 (m, 1H)、7.12 (s, 1H)、7.03 (s, 2H)、6.11 (s, 2H)、4.85 (t, 1H)、4.16 (q, 2H)、3.56 (d, 2H)、1.35 (m, 9H)。MS m/z (M+H)+:計算値403、実測値403。
(5.2.49 5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:3-メトキシ-5-ホルミルピリジン。3-ブロモ-5-メトキシピリジン(10.5g, 55.9mmol)を、テトラヒドロフラン(70mL)に溶解し、0℃に冷却した。イソプロピルマグネシウムクロリド(31mL, THF中2.0M)をシリンジ注入し、反応混合物を、室温で2時間攪拌した。テトラヒドロフラン(12mL)中のN,N-ジメチルホルムアミド(8.5mL)を添加し、攪拌を更に1時間継続した。溶液を2N HClでpH3とし反応停止し、その後酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、3-メトキシ-5-ホルミルピリジン(4.30g, 56%)を油状物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 10.1 (s, 1H)、8.71 (d, 1H)、8.59 (d, 1H)、7.74 (m, 1H)、3.92 (s, 3H)。
工程b:5-シアノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-6-オキソピリミジン。3-メトキシ-5-ホルミルピリジン(4.24g, 30.9mmol)、シアノ酢酸エチル(3.50g, 30.9mmol)、S-メチルイソチオウロニウム硫酸塩(4.31g, 15.4mmol)、及び炭酸カリウム(5.10g, 36.9mmol)を、エタノール(200mL)中で75℃で24時間攪拌した。反応混合物を、0℃に冷却し、得られた固形物を濾過し、エタノールで洗浄し、その後水(500mL)に移した。この溶液を、2N HClでpH3に酸性とし、生成された固形物を濾過し、乾燥し、5-シアノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-6-オキソピリミジン(3.89g, 45%)を白色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値275、実測値275。
工程c:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオピリミジン。5-シアノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-6-オキソピリミジン(3.80g, 13.8mmol)を、ジオキサン(50mL)及びPOCl3(50mL)中で攪拌した。この混合物を、90℃で3時間加熱し、その後揮発物を除去し、残渣を、酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオピリミジン(3.61g, 90%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値293、実測値293。
工程d: 5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオピリミジン(3.60g, 12.3mmol)、2-メルカプトアセトアミド(1.20g, 13.2mmol)、及び炭酸ナトリウム(1.57g, 14.8mmol)を、エタノール(85mL)中75℃で16時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で30分間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(2.88g, 67%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値348、実測値348。
工程e:5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(2.88g, 8.30mmol)を、クロロホルム(475mL)中-5℃で攪拌した。mCPBA(2.59g, 14.9mmol)をゆっくり添加し、攪拌を-5℃で60分間継続した。反応混合物を、クロロホルム及び水性亜硫酸水素ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムの間で分配した。有機層を分離、濃縮し、5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.95g, 32%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値364、実測値364。
工程f:5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.30g, 0.82mmol)及び2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(0.73g, 8.26mmol)を、DMF(5mL)中でマイクロウェーブにおいて160℃で45分間攪拌した。揮発物を除去し、残渣を分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.035g, 11%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 8.42 (d, 1H)、8.34 (s, 1H)、7.56 (m, 1H)、7.09 (s, 1H)、7.00 (s, 2H)、6.10 (s, 2H)、4.82 (t, 1H)、3.85 (s, 3H)、3.53 (d, 2H)、1,35 (s, 6H)。MS m/z (M+H)+:計算値389、実測値389。
(5.2.50 5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-(R-2-アミノ-1-ブタノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.20g, 0.55mmol)及び(R)-(-)-2-アミノ-1-ブタノール(0.19g, 2.20mmol)を、DMF(5mL)中で75℃で60分間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(95%EtOAc、5%ETOH)を用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-(R-2-アミノ-1-ブタノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.13g, 61%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 8.34-8.44 (m, 2H)、7.53-7.59 (m, 2H)、7.01 (s, 2H)、6.05 (d, 2H)、4.67 (m, 1H)、3.87-4.00 (b, 4H)、3.39 (m, 2H)、1.45-1.69 (m, 2H)、0.89 (t, 3H)。MS m/z (M+H)+:計算値389、実測値389。
(5.2.51 5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-(S-2-アミノ-1-ブタノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.10g, 0.27mmol)及び(S)-(+)-2-アミノ-1-ブタノール(0.09g, 1.10mmol)を、DMF(3mL)中、75℃で60分間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(95%EtOAc、5%ETOH)を用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-(S-2-アミノ-1-ブタノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.03g, 28%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 8.34-8.44 (m, 2H)、7.53-7.60 (m, 2H)、7.01 (s, 2H)、6.05 (d, 2H)、4.67 (m, 1H)、3.87-4.00 (b, 4H)、3.39 (m, 2H)、1.45-1.69 (m, 2H)、0.89 (t, 3H)。MS m/z (M+H)+:計算値389、実測値389。
(5.2.52 5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-(R-2-アミノ-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.23g, 0.63mmol)及び(R)-(-)-2-アミノ-1-プロパノール(0.19g, 2.51mmol)を、DMF(5mL)中、75℃で60分間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(95%EtOAc、5%ETOH)を用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-(R-2-アミノ-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.11g, 48%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 8.34-8.45 (m, 2H)、7.43-7.59 (m, 2H)、7.01 (s, 2H)、6.06 (d, 2H)、4.70 (m, 1H)、4.05 (m, 1H)、3.87 (s, 3H)、3.39 (m, 2H)、1.15 (d, 3H)。MS m/z (M+H)+:計算値375、実測値375。
(5.2.53 5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-(S-2-アミノ-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.11g, 0.30mmol)及び(S)-(+)-2-アミノ-1-プロパノール(0.09g, 1.21mmol)を、DMF(3mL)中、75℃で60分間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(95%EtOAc、5%ETOH)を用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-メトキシ-5-ピリジル)-2-(S-2-アミノ-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.014g, 12%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 8.34-8.45 (m, 2H)、7.46-7.59 (m, 2H)、7.01 (s, 2H)、6.06 (d, 2H)、4.70 (m, 1H)、4.05 (m, 1H)、3.87 (s, 3H)、3.39 (m, 2H)、1.15 (d, 3H)。MS m/z (M+H)+:計算値375、実測値375。
(5.2.54 5-アミノ-4-(3-エチル-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:3-エチル-5-ホルミルピリジン。市販の3-アセチル-5-ブロモピリジン(6.53g, 32.8mmol)、固形NaOH(13.1g, 326mmol)、及びヒドラジン水和物(13mL)を、ジエチレングリコール(25mL)中、140℃で4時間加熱した。反応混合物を、エーテルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、油状物を得た。これを、テトラヒドロフラン(40mL)中に溶解し、0℃に冷却した。イソプロピルマグネシウムクロリド(20mL, THF中2.0M)を、シリンジ注入し、反応混合物を室温で2時間攪拌した。テトラヒドロフラン(15mL)中のN,N-ジメチルホルムアミド(7mL)を添加し、攪拌を更に1時間継続した。溶液を、2N HClでpH3とし反応停止し、その後酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、3-エチル-5-ホルミルピリジン(0.78g, 18%)を固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 10.1 (s, 1H)、8.91 (s, 1H)、8.71 (s, 1H)、8.00 (s, 1H)、2.75 (q, 2H)、1.31 (t, 3H)。 MS m/z (M+H)+:計算値152、実測値152。
工程b:5-シアノ-4-(3-エチル-5-ピリジル)-2-メチルチオ-6-オキソピリミジン。3-エチル-5-ホルミルピリジン(0.78g, 5.77mmol)、シアノ酢酸エチル(0.65g, 5.77mmol)、S-メチルイソチオウロニウム硫酸塩(0.80g, 2.88mmol)、及び炭酸カリウム(0.95g, 6.92mmol)を、エタノール(30mL)中、75℃で24時間攪拌した。反応混合物を、0℃に冷却し、得られた固形物を濾過し、エタノールで洗浄し、その後水(100mL)に移した。この溶液を2N HClでpH3へと酸性にし、生成された固形物を濾過し、乾燥し、5-シアノ-4-(3-エチル-5-ピリジル)-2-メチルチオ-6-オキソピリミジン(0.85g, 54%)を白色固形物として得た。 MS m/z (M+H)+:計算値273、実測値273。
工程c:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-エチル-5-ピリジル)-2-メチルチオピリミジン。5-シアノ-4-(3-エチル-5-ピリジル)-2-メチルチオ-6-オキソピリミジン(0.84g, 3.10mmol)を、ジオキサン(15mL)及びPOCl3(15mL)中で攪拌した。混合物を、90℃で6時間加熱し、その後揮発物を除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-エチル-5-ピリジル)-2-メチルチオピリミジン(0.54g, 60%)を黄色固形物として得た。 MS m/z (M+H)+:計算値291、実測値291。
工程d:5-アミノ-4-(3-エチル-5-ピリジル)-2-メチルチオ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-エチル-5-ピリジル)-2-メチルチオピリミジン(0.53g, 1.83mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.18g, 2.01mmol)を、エタノール(15mL)中で攪拌し、引き続きエタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加した。この混合物を、75℃で1時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-エチル-5-ピリジル)-2-メチルチオ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.123g, 20%)を黄色固形物として得た。 MS m/z (M+H)+:計算値346、実測値346。
工程e:5-アミノ-4-(3-エチル-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-エチル-5-ピリジル)-2-メチルチオ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.11g, 0.31mmol)を、クロロホルム(20mL)中、0℃で攪拌した。mCPBA(0.099g, 0.57mmol)をゆっくり添加し、攪拌を0℃で60分間継続した。反応混合物を、クロロホルム及び水性亜硫酸水素ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムの間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをDMF(5mL)中に溶かした。2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(0.13g, 1.40mmol)を添加し、反応混合物を、65℃で24時間加熱した。揮発物を除去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-エチル-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.010g, 8%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 8.61 (d, 1H)、7.86 (s, 1H)、7.11 (s, 1H)、7.03 (s, 2H)、6.05 (s, 2H)、4.84 (m, 1H)、3.55 (s, 2H)、2.72 (q, 2H)、1.34 (s, 6H)、1.24 (t, 3H)。 MS m/z (M+H)+:計算値387、実測値387。
(5.2.55 5-アミノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:3-ベンジルオキシ-5-ブロモピリジン。ベンジルアルコール(4.60g, 42.6mmol)を、DMF(50mL)のNaH(60%分散液, 1.70g, 42.5mmol)の攪拌溶液へゆっくり添加した。この反応液を、60℃で1時間加熱した。DMF(20mL)中の3,5-ジブロモピリジン(10.0g, 42.2mmol)を添加し、混合物を80℃で2時間加熱した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、3-ベンジルオキシ-5-ブロモピリジン(4.75g, 43%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値265、実測値265。
工程b:3-ベンジルオキシ-5-ホルミルピリジン。3-ベンジルオキシ-5-ブロモピリジン(4.73g, 18.0mmol)を、テトラヒドロフラン(25mL)に溶解し、0℃に冷却した。イソプロピルマグネシウムクロリド(10mL, THF中2.0M)を、シリンジで注入し、反応混合物を室温で2時間攪拌した。テトラヒドロフラン(10mL)中のN,N-ジメチルホルムアミド(3mL)を添加し、攪拌を、更に1時間継続した。この溶液を、2N HClでpH3とし反応停止し、その後酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、3-ベンジルオキシ-5-ホルミルピリジン(2.00g, 53%)を白色固形物として得た。1H NMR (DMSO-d6):δ 10.1 (s, 1H)、8.72 (d, 1H)、8.66 (d, 1H)、7.84 (m, 1H)、7.42-7.48 (m, 5H)、5.28 (s, 2H)。
工程c:5-シアノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-6-オキソピリミジン。3-ベンジルオキシ-5-ホルミルピリジン(2.00g, 9.39mmol)、シアノ酢酸エチル(1.06g, 9.39mmol)、S-メチルイソチオウロニウム硫酸塩(1.31g, 4.69mmol)、及び炭酸カリウム(1.55g, 11.3mmol)を、エタノール(60mL)中、75℃で24時間攪拌した。反応混合物を冷却し、その後水(300mL)に移した。この溶液を、2N HClによりpH3へ酸性とし、生成された固形物を濾過し、乾燥し、5-シアノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-6-オキソピリミジン(2.30g, 70%)を白色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値351、実測値351。
工程d:6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオピリミジン。5-シアノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-6-オキソピリミジン(2.30g, 6.57mmol)を、ジオキサン(20mL)及びPOCl3(20mL)中で攪拌した。この混合物を、80℃で2時間加熱し、その後揮発物を除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオピリミジン(1.23g, 51%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値369、実測値369。
工程e:5-アミノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-クロロ-5-シアノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオピリミジン(1.20g, 3.26mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.31g, 3.42mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.36g, 3.42mmol)を、エタノール(35mL)中60℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムエトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で2時間加熱した。反応混合物を冷却し、引き続き得られた固形物を濾過し、5-アミノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.94g, 68%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値424、実測値424。
工程f:5-アミノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-メチルチオ-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.93g, 2.19mmol)を、クロロホルム(130mL)中で0℃で攪拌した。mCPBA(0.71g, 4.10mmol)を、ゆっくり添加し、攪拌を0℃で40分間継続した。反応混合物を、クロロホルムと水性亜硫酸水素ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムの間で分配した。有機層を分離、濃縮し、5-アミノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.62g, 64%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値440、実測値440。
工程g:5-アミノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-メチルスルホキシド-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.61g, 1.39mmol)及び2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(1.00g, 11.2mmol)を、DMF(15mL)中、75℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィーを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.19g, 29%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 8.52 (d, 1H)、8.38 (s, 1H)、7.69 (m, 1H)、7.35-7.49 (m, 5H)、7.11 (s, 1H)、7.03 (s, 2H)、6.07 (s, 2H)、5.23 (s, 2H)、4.84 (t, 1H)、3.55 (d, 2H)、1.33 (s, 6H)。MS m/z (M+H)+:計算値465、実測値465。
(5.2.56 5-アミノ-4-(3-ヒドロキシ-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-ベンジルオキシ-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.15g, 0.32mmol)をMeOH(15mL)及び酢酸(15mL)中で、水素バルーン下でPd/Cと共に18時間攪拌した。反応混合物を、セライトパッドを通して濾過し、引き続き分取用HPLCで精製し、5-アミノ-4-(3-ヒドロキシ-5-ピリジル)-2-(2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール)-チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.015g, 13%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 10.3 (s, 1H)、8.28 (d, 1H)、8.22 (s, 1H)、7.33 (s, 1H)、7.10 (s, 1H)、7.01 (s, 2H)、6.10 (s, 2H)、4.84 (t, 1H)、3.55 (d, 2H)、1.34 (s, 6H)。MS m/z (M+H)+:計算値375、実測値375。
(5.2.57 5-アミノ-2-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イルアミノ)-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4-ヒドロキシ-6-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル。4-メトキシピコリンアルデヒド(1.9g, 13.85mmol)、カルバミミドチオエートヘミ硫酸メチル(1.93g, 6.93mmol)、2-シアノ酢酸エチル(1.57g, 13.85mmol)及び炭酸カリウム(2.30g, 16.63mmol)を、N2下で無水EtOH 95ml中に混合し、75℃で2時間加熱した。この懸濁液を室温に冷却し、固形物を濾過した。固形物を、50ml H2O中に懸濁し、30分間攪拌し、濾過し、一晩乾燥し、所望の生成物を赤色固形物(1.04g, 27%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.37 (s, 3H)、3.88 (s, 3H)、7.05 (m, 1H)、7.43 (d, J=2.54Hz, 1H)、8.45 (d, J=5.66Hz, 1H)。 MS m/z (M+H)+:計算値275.31、実測値275。
工程b:4-シクロ-6-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル。4-ヒドロキシ-6-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル(0.992g, 3.62mmol)を、N2下で無水1,4-ジオキサン60mlに溶解し、オキシ塩化リン(15.7ml, 168.95mmol)及び無水DMF数滴を添加した。反応混合物を、一晩攪拌し、溶媒を蒸発させた。反応液を、氷/水の添加により反応停止し、水層を、EtOAcで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥し、蒸発させ、生成物を赤色固形物(0.976g, 92%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.50 (s, 3H)、3.95 (s, 3H)、7.31 (d, J=2.54Hz, 1H)、7.82 (s, 1H)、8.63 (d, J=5.66Hz, 1H)。 MS m/z (M+H)+:計算値293.75、実測値293。
工程c:5-アミノ-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルチオ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-クロロ-6-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル(0.976g, 3.33mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.334、3.67mmol)及び炭酸ナトリウム(0.389g, 3.67mmol)を、N2下で無水EtOH 30ml中に懸濁し、一晩攪拌した。固形物を濾過し、少量の水で洗浄した。固形物を、N2下で無水EtOH 10ml中のナトリウム(383mg 16.65mmol)溶液に添加し、70℃で2時間加熱した。反応混合物を、水に注ぎ、EtOAcで抽出した。一緒にした有機相をMgSO4で乾燥し、溶媒を蒸発させ、生成物を赤色固形物(0.266g, 23%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.51 (s, 3H)、3.97 (s, 3H)、7.18 (m, 1H)、7.28 (m, 2H)、7.88 (m, 1H)、8.35 (m, 2H)、8.65 (m, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値348.42、実測値348。
工程d:5-アミノ-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルスルフィニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルチオ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(236mg, 0.679mmol)を、N2下で無水CHCl3中に溶解し、0℃に冷却した。3-クロロベンゾペルオキソ酸(212mg, 1.227mmol)を添加し、混合物を0℃で75分間攪拌した。反応液を、10%NaHSO3水溶液で反応停止した。これらの相を分離し、有機相を、10%NaHCO3水溶液で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥し、溶媒を蒸発させ、生成物を赤色固形物(0.198g, 80%)として得た。MS m/z (M+H)+:計算値364.42、実測値364。この化合物を直接次工程で使用した。
工程e:5-アミノ-2-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イルアミノ)-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルスルフィニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(198mg, 0.545mmol)及び2-アミノ-2-メチルプロパン-1-オール(486mg, 5.45mmol)を、N2下で無水DMF中、90℃で18時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣を、CH2Cl2中に懸濁した。固形物を濾過し、HPLC(方法10〜100%、30分間、20ml/分)を用いて精製し、生成物をオレンジ色固形物(28mg, 13%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.23 (m, 2H)、1.37 (s, 3H)、3.58 (d, J=6.05Hz, 2H)、3.95 (s, 3H)、4.86 (m, 1H)、6.92 (s, 2H)、7.07 (s, 1H)、7.24 (m, 1H)、7.82 (s, 1H)、8.59 (d, J=5.86Hz, 1H)。 MS m/z (M+H)+:計算値389.45、実測値389。
(5.2.58 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-[2-(フェニルメトキシ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-6-[2-(フェニルメトキシ)フェニル]ピリミジン-5-カルボニトリル。2-(フェニルメトキシ)ベンズアルデヒド(2.0g, 9.42mmol)、シアノ酢酸エチル(1.06g, 9.42mmol)、シクロプロパンカルボキシアミジン塩酸塩(1.27g, 9.42mmol)、及び炭酸カリウム(1.3g, 9.42mmol)を、エタノール(60mL)中で一晩還流した。攪拌棒を取り出し、水を添加した。揮発物を除去し、水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物2.78g(82%)を、黄色油状物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値359、実測値359。
工程b:4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-[2-(フェニルメトキシ)フェニル]ピリミジン-5-カルボニトリル。2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-6-[2-(フェニルメトキシ)フェニル]ピリミジン-5-カルボニトリル(2.78g, 7.76mmol)を、ジオキサン(50mL)中に溶解し、POCl3(10mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において90℃で2時間加熱し、その後室温に冷却した。反応混合物を、氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物2.67g(92%)を、黄色油状物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値377、実測値377。
工程c:5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-[2-(フェニルメトキシ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-[2-(フェニルメトキシ)フェニル]ピリミジン-5-カルボニトリル(2.67g, 7.10mmol)、2-メルカプトアセトアミド(646mg, 7.10mmol)、Na2CO3(753mg, 7.10mmol)、及びエタノール(35mL)をフラスコ中で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において70℃で18時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、水を添加した。得られた沈殿物を濾過し、Et2Oで洗浄した。黄色固形物を、精製することなく、次の工程で直接使用した。2-{5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-[2-(フェニルメトキシ)フェニル]ピリミジン-4-イルチオ}アセトアミドを、エタノール(15mL)に溶解した。新たにエタノール(15mL)中に調製したNaOEt(35mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で1時間攪拌した。反応混合物を、室温に冷却し、飽和NaHCO3で反応停止した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物1.5g(49%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.43-0.56 (m, 2H), 0.65-0.76 (m, 2H), 2.78-2.88 (m, 1H), 5.15 (s, 2H), 5.87 (s, 2H), 6.95-7.04 (s, 2H), 7.05-7.31 (m, 3H), 7.24 (d, J=7.69Hz, 1H), 7.36 (t, J=6.87Hz, 1H), 7.94 (s, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値432、実測値432。
(5.2.59 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-[2-(フェニルメトキシ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(1.2g, 2.77mmol)を、MeOH(20mL)中に溶解し、触媒量のPd(OH)2を添加した。得られた反応混合物を、50psiのH2下に16時間配置した。反応混合物を、セライトを通して濾過し、濃縮した。残渣を、逆相分取用HPLC(30〜100%CH3CN/H2O)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を飽和NaHCO3で5回洗浄し、TFAを除去した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を、EtOAc/ヘキサンで粉砕し、高真空下で乾燥し、標題化合物16mg(2%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.43-0.56 (m, 2H) 0.65-0.76 (m, 2H) 2.73-2.85 (m, 1H) 5.87 (s, 2H) 6.85-7.04 (m, 3H) 7.24 (d, J=7.69Hz, 1H) 7.36 (t, J=6.87Hz, 1H) 7.90 (s, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値342、実測値342。
(5.2.60 2,5-ジアミノ-4-(3-メトキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:2-アミノ-4-ヒドロキシ-6-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。3-メトキシベンズアルデヒド(5.0g, 36.72mmol)、シアノ酢酸エチル(4.15g, 36.72mmol)、塩酸グアニジン(3.51g, 36.72mmol)、及び炭酸カリウム(5.07g, 36.72mmol)を、エタノール(100mL)中で一晩還流した。攪拌棒を取り出し、水を添加した。揮発物を除去し、水層を、1N HClでpH4〜5に酸性とした。沈殿物を濾過し、水で洗浄した。フィルターケーキを、真空下で乾燥し、標題化合物1.58g(18%)を白色固形物として得た。 MS m/z (M+H)+:計算値243、実測値243。
工程b:2-アミノ-4-クロロ-6-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。2-アミノ-4-ヒドロキシ-6-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(1.48g, 6.12mmol)へ、POCl3(10mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において90℃で1時間加熱し、その後室温に冷却した。反応混合物を氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物1.84g(100%)を黄色油状物として得た。 MS m/z (M+H)+:計算値261、実測値261。
工程c:2,5-ジアミノ-4-(3-メトキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-アミノ-4-クロロ-6-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(1.59g, 6.09mmol)、2-メルカプトアセトアミド(554mg, 6.09mmol)、Na2CO3(646 nig, 6.09mmol)、及びエタノール(35mL)をフラスコ中で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において70℃で6時間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、水を添加した。EtOHを、ロータリーエバポレーターで除去し、水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた油状物を、更に精製することなく、次の工程で使用した。2-[2-アミノ-5-シアノ-6-(3-メトキシフェニル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミドを、エタノール(15mL)中に溶解した。新たにエタノール(10mL)中に調製したNaOEt(30mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で2時間攪拌した。反応混合物を、室温に冷却し、飽和NaHCO3で反応停止した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を、逆相分取用HPLC(30〜100%CH3CN/H2O)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで取り除いた。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を、飽和NaHCO3で5回洗浄し、TFAを除去した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を、EtOAc/ヘキサンで粉砕し、高真空下で乾燥し、標題化合物30mg(2%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 3.81 (s, 3H) 6.01 (s, 2H) 6.97 (s, 2H) 7.05-7.16 (m, 4H) 7.19 (s, 1H) 7.47 (t, J=8.10Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値316、実測値316。
(5.2.61 2,5-ジアミノ-4-(3-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:2-アミノ-4-ヒドロキシ-6-[3-(フェニルメトキシ)フェニル]ピリミジン-5-カルボニトリル。3-(フェニルメトキシ)ベンズアルデヒド(5.0g, 23.56mmol)、シアノ酢酸エチル(2.67g, 23.56mmol)、塩酸グアニジン(2.25g, 23.56mmol)、及び炭酸カリウム(3.26g, 23.56mmol)を、エタノール(100mL)中で一晩還流した。攪拌棒を取り除き、白色固形物を濾過し、エタノールで洗浄した。フィルターケーキを、真空下で乾燥し、標題化合物5.56g(74%)を白色固形物として得た。1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 5.12 (s, 2H) 5.74 (s, 2H) 6.99-7.10 (m, 1H) 7.27-7.37 (m, 4H) 7.37-7.43 (m, 2H) 7.43-7.52 (m, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値319、実測値319。
工程b:2-アミノ-4-クロロ-6-[3-(フェニルメトキシ)フェニル]ピリミジン-5-カルボニトリル。2-アミノ-4-ヒドロキシ-6-[3-(フェニルメトキシ)フェニル]ピリミジン-5-カルボニトリル(5.54g, 17.42mmol)へ、POCl3(10mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において90℃で2時間加熱し、その後室温に冷却した。反応混合物を、氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物1.2g(20%)及び脱ベンジル化された物質を混合物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値337、実測値337。
工程c:2,5-ジアミノ-4-(3-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-アミノ-4-クロロ-6-[3-(フェニルメトキシ)フェニル]ピリミジン-5-カルボニトリル(1.2g, 3.56mmol)、2-メルカプトアセトアミド(324mg, 3.56mmol)、Na2CO3(377mg, 3.56mmol)、及びエタノール(35mL)を、フラスコ中で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において70℃で16時間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、水を添加した。EtOHを、ロータリーエバポレーターで除去し、水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた油状物を、更に精製することなく、次の工程で使用した。2-{2-アミノ-5-シアノ-6-[3-(フェニルメトキシ)フェニル]ピリミジン-4-イルチオ}アセトアミドを、エタノール(15mL)に溶解した。新たにエタノール(10mL)中に調製したNaOEt(17.8mmol)を添加し、得られた混合物を、70℃で2時間攪拌した。反応混合物を、室温に冷却した。飽和NaHCO3で反応停止した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を、逆相分取用HPLC(20〜100%CH3CN/H2O)を用いて精製し、CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を、飽和NaHCO3で5回洗浄し、TFAを除去した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を、EtOAc/ヘキサンで粉砕し、高真空下で乾燥し、標題化合物10mg(1%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 6.03 (s, 2H) 6.74-7.05 (m, 3H) 7.17 (s, 2H) 7.23-7.46 (m, 1H) 9.82 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値302、実測値302。
(5.2.62 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2-フルオロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:2-(シクロプロピルアミノ)-6-(2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル。2-フルオロベンズアルデヒド(2.5g, 20.14mmol)、シアノ酢酸エチル(2.28g, 20.14mmol)、シクロプロパンカルボキシアミジン塩酸塩(2.72g, 20.14mmol)、及び炭酸カリウム(2.78g, 20.14mmol)を、エタノール(60mL)中で一晩還流した。攪拌棒を取り除き、水を添加した。揮発物を除去し、水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物4.96g(91%)を黄色油状物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値271、実測値271。
工程b:4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(2-フルオロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。2-(シクロプロピルアミノ)-6-(2-フルオロフェニル)-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(3.76g, 13.93mmol)を、ジオキサン(50mL)に溶解し、POCl3(10mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において90℃で2時間加熱し、その後室温に冷却した。反応混合物を氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物4.02g(100%)を黄色油状物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値289、実測値289。
工程c:5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2-フルオロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(2-フルオロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(4.01g, 13.93mmol)、2-メルカプトアセトアミド(1.27mg, 13.93mmol)、Na2CO3(1.48mg, 13.93mmol)、及びエタノール(40mL)をフラスコで一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において70℃で16時間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、水を添加した。EtOHを、ロータリーエバポレーターで除去し、水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた油状物を、更に精製することなく、次の工程で使用した。2-[5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(2-フルオロフェニル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミドを、エタノール(15mL)中に溶解した。新たにエタノール(10mL)中に調製したNaOEt(17.8mmol)を添加し、得られた混合物を、70℃で2時間攪拌した。反応混合物を、室温に冷却し、飽和NaHCO3で反応停止した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を逆相分取用HPLC(30〜100%CH3CN/H2O)を用いて精製した。CH3CNを、ロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を、飽和NaHCO3で5回洗浄し、TFAを除去した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を、EtOAc/ヘキサンで粉砕し、高真空下で乾燥し、標題化合物20mg(1%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.47-0.55 (m, 2H) 0.64-0.76 (m, 2H) 2.73-2.85 (m, 1H) 5.80 (s, 2H) 7.03 (s, 2H) 7.31-7.46 (m, 2H) 7.54 (t, J=8.20Hz, 1H) 7.57-7.67 (m, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値344、実測値344。
(5.2.63 5-アミノ-4-(2,6-ジフルオロフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:6-(2,6-ジフルオロフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル。2,6-ジフルオロベンズアルデヒド(1.5g, 10.48mmol)、シアノ酢酸エチル(1.18g, 10.48mmol)、シクロプロパンカルボキシアミジン塩酸塩(1.41g, 10.48mmol)、及び炭酸カリウム(1.45g, 10.48mmol)を、エタノール(40mL)中で一晩還流した。攪拌棒を取り除き、水を添加した。揮発物を除去し、水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物2.0g(66%)を黄色油状物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値289、実測値289。
工程b:6-(2,6-ジフルオロフェニル)-4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル。6-(2,6-ジフルオロフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(2.0g, 6.94mmol)を、ジオキサン(30mL)に溶解し、POCl3(10mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において90℃で2時間加熱し、その後室温に冷却した。反応混合物を、氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物2.48g(100%)を黄色油状物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値307、実測値307。
工程c:5-アミノ-4-(2,6-ジフルオロフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-(2,6-ジフルオロフェニル)-4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル(2.0g, 6.54mmol)、2-メルカプトアセトアミド(594mg, 6.54mmol)、Na2CO3(693mg, 6.54mmol)、及びエタノール(40mL)をフラスコ中で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において70℃で2時間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、水を添加した。EtOHを、ロータリーエバポレーターで除去し、水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた油状物を、更に精製することなく次の工程で使用した。2-[5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(2,6-ジフルオロフェニル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミドを、エタノール(15mL)に溶解した。新たにエタノール(10mL)中に調製したNaOEt(17.8mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で2時間攪拌した。反応混合物を、室温に冷却し、飽和NaHCO3で反応停止した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を、逆相分取用HPLC(25〜75%CH3CN/H2O)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を飽和NaHCO3で5回洗浄し、TFAを除去した。有機層を、硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を、CH3CN/H2Oで粉砕し、黄色粉末を濾過し、高真空下で乾燥し、標題化合物36mg(2%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.47-0.57 (m, 2H) 0.66-0.76 (m, 2H) 2.72-2.87 (m, 1H) 5.90 (s, 2H) 7.08 (s, 2H) 7.25-7.36 (m, 1H) 7.60-7.73 (m, 1H) 8.14 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値362、実測値362。
(5.2.64 5-アミノ-4-(3,4-ジメチルフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:6-(3,4-ジメチルフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル。3,4-ジメチルベンズアルデヒド(1.5g, 11.18mmol)、シアノ酢酸エチル(1.26g, 11.18mmol)、シクロプロパンカルボキシアミジン塩酸塩(1.51g, 11.18mmol)、及び炭酸カリウム(1.54g, 11.18mmol)を、エタノール(40mL)中で一晩還流した。攪拌棒を取り除き、水を添加した。揮発物を除去し、水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物1.8g(58%)を黄色油状物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値281、実測値281。
工程b:6-(3,4-ジメチルフェニル)-4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル。6-(3,4-ジメチルフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(1.8g, 6.42mmol)を、ジオキサン(30mL)中に溶解し、POCl3(10mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において90℃で2時間加熱し、その後室温へ冷却した。反応混合物を氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物1.65g(86%)を黄色油状物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値299、実測値299。
工程c:5-アミノ-4-(3,4-ジメチルフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-(3,4-ジメチルフェニル)-4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル(1.65g, 5.54mmol)、2-メルカプトアセトアミド(504mg, 5.54mmol)、Na2CO3(587mg, 5.54mmol)、及びエタノール(30mL)をフラスコ中で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において70℃で2時間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、水を添加した。EtOHをロータリーエバポレーターで除去し、水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた油状物を、更に精製することなく次の工程で使用した。2-[5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3,4-ジメチルフェニル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミドを、エタノール(15mL)に溶解した。新たにエタノール(10mL)中に調製したNaOEt(17.8mmol)を添加し、得られた混合物を、70℃で2時間攪拌した。反応混合物を、室温に冷却し、飽和NaHCO3で反応停止した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。得られた残渣を、CH3CNで粉砕し、濾過した。その後固形物を、EtOAc/EtOH中に懸濁し、EtOHで洗浄し、標題化合物75mg(4%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.43-0.57 (m, 2H) 0.62-0.78 (m, 2H) 2.31 (d, J=4.40Hz, 6H) 2.71-2.90 (m, 1H) 6.02 (s, 2H) 6.98 (s, 2H) 7.20-7.43 (m, 3H) 7.90 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値354、実測値354。
(5.2.65 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-シクロプロピルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-シクロプロピル-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル。3,4-ジクロロベンズアルデヒド(2.0g, 11.43mmol)、シアノ酢酸エチル(1.29g, 11.43mmol)、シクロプロパンカルボキシアミジン塩酸塩(1.38g, 11.43mmol)、及び炭酸カリウム(1.58g, 11.43mmol)を、エタノール(40mL)中で一晩還流した。攪拌棒を取り除き、水を添加した。沈殿物を濾過し、水で洗浄し、標題化合物2.17g(62%)を白色粉末として得た。MS m/z (M+H)+:計算値306、実測値306。
工程b:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-シクロプロピルピリミジン-5-カルボニトリル。6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-シクロプロピル-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(2.10g, 6.88mmol)を、ジオキサン(30mL)に溶解し、POCl3(10mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において90℃で2時間加熱し、その後室温に冷却した。反応混合物を、氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物1.0g(45%)を白色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値324、実測値324。
工程c:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-シクロプロピルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-シクロプロピルピリミジン-5-カルボニトリル(1.0g, 3.10mmol)、2-メルカプトアセトアミド(282mg, 3.10mmol)、Na2CO3(329mg, 3.10mmol)、及びエタノール(30mL)をフラスコ内で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において70℃で16時間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、水を添加した。得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、白色固形物を得、これを精製することなく、次の工程で使用した。2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-シクロプロピルピリミジン-4-イルチオ]アセトアミドを、エタノール(15mL)に溶解した。新たにエタノール(10mL)中に調製したNaOEt(17.8mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で2時間攪拌した。反応混合物を、室温に冷却し、飽和NaHCO3で反応停止した。得られた黄色沈殿物を濾過し、EtOAc/ヘキサンから再結晶し、標題化合物600mg(51%)を黄色結晶固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.09-1.15 (m, 4H) 2.27-2.36 (m, 1H) 6.28 (s, 2H) 7.34 (s, 2H) 7.64 (dd, J=8.24, 1.92Hz, 1H) 7.82 (d, J=8.24Hz, 1H) 7.92 (d, J=1.92Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値379、実測値379。
(5.2.66 5-アミノ-4-(5-クロロ-3-ヒドロキシフェニル)-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:6-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル。3-クロロ-5-メトキシベンズアルデヒド(6.52g, 38.13mmol)、シアノ酢酸エチル(4.31g, 38.13mmol)、メチルチオカルボキシアミジン(10.61g, 38.13mmol)、及び炭酸カリウム(5.26g, 38.13mmol)を、エタノール(100mL)中で一晩還流した。攪拌棒を取り出し、水を添加した。揮発物を除去し、水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物12g(100%)を茶色油状物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値308、実測値308。
工程b:4-クロロ-6-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル。6-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル(11.71g, 38.14mmol)を、ジオキサン(200mL)に溶解し、POCl3(40mL)を添加した。DMF(3mL)の添加後、得られた反応混合物を、還流冷却器において90℃で4時間加熱し、その後室温に冷却した。揮発物を除去し、残存する反応混合物を氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を、酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を、フラッシュクロマトグラフィー(1:1 EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、標題化合物3.5g(28%)を帯黄白色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.65 (s, 3H) 3.87 (s, 3H) 7.37 (t, J=2.20Hz, 1H) 7.44-7.50 (m, 1H) 7.55 (t, J=1.65Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値326、実測値326。
工程c:5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-メチルチオチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-クロロ-6-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル(3.5g, 10.77mmol)、2-メルカプトアセトアミド(980mg, 10.77mmol)、Na2CO3(1140mg, 10.77mmol)、及びエタノール(60mL)をフラスコ内で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において70℃で5時間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、水を添加した。得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、白色固形物を得、これを精製することなく次の工程で使用した。2-[6-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-5-シアノ-2-メチルチオピリミジン-4-イルチオ]アセトアミドを、エタノール(15mL)中に溶解した。新たにエタノール(10mL)中に調製したNaOEt(17.8mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で1時間攪拌した。反応混合物を、室温に冷却し、飽和NaHCO3で反応停止した。得られた黄色沈殿物を濾過し、標題化合物3.48g(85%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.60 (s, 3H) 3.84 (s, 3H) 6.21 (s, 2H) 7.12-7.22 (m, 1H) 7.23-7.31 (m, 2H) 7.34 (s, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値381、実測値381。
工程d:5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-メチルチオチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(3.48g, 9.16mmol)を、CHCl3(15mL)に溶解し、反応液を0℃に冷却した。mCPBA(5.0g, 22.89mmol)を添加し、反応液を0℃で1時間攪拌した。NaHSO3(10%溶液)を添加し、反応液を室温で1時間攪拌した。有機層を飽和NaHCO3で抽出し、洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物2.46g(68%)を、黄色粉末として得た。MS m/z (M+H)+:計算値397、実測値397。
工程e:5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(500mg, 1.26mmol)を、DMF(4mL)に溶解し、2-アミノ-2-メチルプロパン-1-オール(450mg, 5.05mmol)を添加した。反応を、170℃で15分間のマイクロウェーブ照射下で進行した。残渣を、逆相分取用HPLC(20〜100%CH3CN/H2O)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を飽和NaHCO3で5回洗浄し、TFAを除去した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、標題化合物120mg(23%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値422、実測値422。
工程f:5-アミノ-4-(5-クロロ-3-ヒドロキシフェニル)-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(120mg, 285mmol)を、CH2Cl2(10mL)に溶解し、BBr3(1.43mL)を添加した。反応液を、室温で18時間攪拌し、この時点でBBr3を更に2mL添加した。添加後5時間で、この混合物を氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を逆相分取用HPLC(10〜65%CH3CN/H2O)を用いて精製し、その後逆相セミ分取用HPLC(10〜70%CH3CN/H2O)を用いて再精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を飽和NaHCO3で5回洗浄し、TFAを除去した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を、EtOAc/ヘキサンで粉砕し、黄色粉末を濾過し、高真空下で乾燥し、標題化合物10mg(8%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.33 (s, 6H) 3.54 (d, J=6.25Hz, 1H) 6.10 (s, 2H) 6.89 (s, 2H) 6.97 (t, J=2.15Hz, 1H) 6.99 (s, 1H) 7.01-7.06 (m, 1H) 7.09 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値408、実測値408。
(5.2.67 2-[((1S)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-(5-クロロ-3-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:2-[((1S)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(500mg, 1.26mmol)を、DMF(4mL)に溶解した。(2R)-2-アミノブタン-1-オール(450mg, 5.05mmol)を添加した。反応を、170℃で7分間のマイクロウェーブ照射下で進行した。残渣を、EtOAcで抽出し、1N HClで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、標題化合物300mg(56%)を黄色油状物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値422、実測値422。
工程b:2-[((1S)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-(5-クロロ-3-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-[((1S)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(300mg, 713mmol)を、CH2Cl2(20mL)中に溶解し、BBr3(3.56mL)を添加した。反応液を、室温で18時間攪拌し、この時点でBBr3を更に5mL添加した。添加後5時間で、この混合物を氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を逆相分取用HPLC(10〜65%CH3CN/H2O)を用いて精製し、その後逆相セミ分取用HPLC(5〜55%CH3CN/H2O)を用いて再精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を飽和NaHCO3で5回洗浄し、TFAを除去した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を、EtOAc/ヘキサンで粉砕し、黄色粉末を濾過し、高真空下で乾燥し、標題化合物10mg(3%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.89 (t, J=8.20Hz, 3H) 1.15-1.31 (m, 2H) 3.47 (s, 1H) 3.90 (s, 1H) 4.66 (s, 1H) 6.07 (s, 2H) 6.88 (s, 2H) 6.98 (s, 1H) 7.03 (s, 1H) 7.50 (d, J=9.37Hz, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値408、実測値408。
(5.2.68 2-[((1R)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-(5-クロロ-3-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:2-[((1R)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(250mg, 631mmol)を、DMF(4mL)に溶解した。(2S)-2-アミノブタン-1-オール(225mg, 2,52mmol)を添加した。反応を、170℃で7分間のマイクロウェーブ照射下で進行した。残渣を、EtOAcで抽出し、1N HClで洗浄した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、標題化合物200mg(70%)を黄色油状物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値422、実測値422。
工程b:2-[((1R)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-(5-クロロ-3-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-[((1R)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg, 475mmol)を、CH2Cl2(20mL)に溶解し、BBr3(3.56mL)を添加した。反応液を、室温で18時間攪拌し、この時点でBBr3を更に5mL添加した。更に5時間後、この混合物を氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を逆相分取用HPLC(5〜60%CH3CN/H2O)を用いて精製し、その後逆相セミ分取用HPLC(5〜55%CH3CN/H2O)を用いて再精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を飽和NaHCO3で5回洗浄し、TFAを除去した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を、EtOAc/ヘキサンで粉砕し、黄色粉末を濾過し、高真空下で乾燥し、標題化合物5mg(3%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.89 (t, J=8.20Hz, 3H) 1.15-1.31 (m, 2H) 3.47 (s, 1H) 3.90 (s, 1H) 4.66 (s, 1H) 6.07 (s, 2H) 6.88 (s, 2H) 6.98 (s, 1H) 7.03 (s, 1H) 7.50 (d, J=9.37Hz, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値408、実測値408。
(5.2.69 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2,6-ジカルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2,6-ジカルボキサミド。エタノール(50mL)中の懸濁した5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-シアノチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(850mg, 2.33mmol)に、2.0N NaOH(2.38mL)及びH2O2(0.85mL)を添加し、室温で1.5時間攪拌した。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄した。分取用HPLC(20〜100%MeCN/H2O 30分間)により精製し、オレンジ色固形物として15mgを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 6.41 (s, 2H) 7.53 (s, 2H) 7.74 (d, J=8.1Hz, 1H) 7.84 (d, J=8.1Hz, 1H) 7.92 (s, 1H) 8.10 (s, 1H) 8.40 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値383、実測値383。分析用HPLC保持時間:4.58分(方法I)。
(5.2.70 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル。3,4-ジクロロベンズアルデヒド(8.0g, 45.7mmol)、シアノ酢酸エチル(5.4mL, 50.3mmol)、ホルムアミジン(6.2g, 59.4mmol)、炭酸カリウム(18.9g, 137.1mmol)、及びエタノール(160mL)を丸底フラスコに投入し、80℃で一晩加熱した。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄した。沈殿物を水中に懸濁し、濾過した。トルエン共沸により乾燥し、白色固形物6.25gを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.45 (d, J=8.4Hz, 1H) 7.79 (dd, J=2.0, 8.4Hz, 1H) 7.99 (d, J=2.0Hz, 1H) 8.24 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値266、実測値266。
工程b:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロピリミジン-5-カルボニトリル。6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(6.25g, 23.4mmol)を、無水1,4-ジオキサン中に溶解した。POCl3(25mL)を添加し、100℃で一晩加熱した。反応液を氷に注ぎ、炭酸カリウムで中和し、酢酸エチル(2×250mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、真空内で濃縮し、白色固形物4.71gを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.95 (d, J=8.4Hz, 1H) 7.99 (dd, J=2.0, 8.4Hz, 1H) 8.22 (d, J=2.0Hz, 1H) 9.36 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値285、実測値285。
工程c:2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド。6-(3,4-ジクロロフェニル)-クロロピリミジン-5-カルボニトリル(4.51g, 15.8mmol)、2-スルファニルアセトアミド(1.44g, 15.8mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(4.1mL, 23.7mmol)を、ジクロロメタン(40mL)及びエタノール(40mL)中に溶解し、室温で1.5時間攪拌させた。沈殿物を濾過し、冷エタノールで洗浄し、白色固形物2.72gを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 4.11 (s, 2H) 7.29 (s, 1H) 7.71 (s, 1H) 7.91 (d, J=8.4Hz, 1H) 7.95 (dd, J=2.0, 8.4Hz, 1H) 8.20 (d, J=2.0Hz, 1H) 9.19 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値339、実測値339。
工程d:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。ナトリウムエトキシド溶液(Na 203mg, EtOH 10mL)を調製し、2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(1.0g, 2.95mmol)を添加し、室温で2.5時間攪拌した。沈殿物を濾過し、冷エタノールで洗浄した。295mgを分取用HPLC(20〜100%MeCN/H2O 30分)により精製し、黄色固形物として63mgを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 6.34 (s, 2H) 7.44 (s, 2H) 7.68 (dd, J=2.4, 8.4Hz, 1H) 7.84 (d, J=8.4Hz, 1H)、7.95 (d, J=2.4Hz, 1H) 9.15 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値340、実測値340。分析用HPLC保持時間:5.28分(方法I)。
(5.2.71 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル。3,4-ジクロロベンズアルデヒド(8.0g, 45.7mmol)、シアノ酢酸エチル(5.4mL, 50.3mmol)、アセトアミジン(5.6g, 59.4mmol)、炭酸カリウム(18.9g, 137.1mmol)、及びエタノール(160mL)を丸底フラスコに投入し、80℃で一晩加熱した。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄した。沈殿物を水中に懸濁し、濾過した。トルエン共沸により乾燥し、白色固形物10.2gを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 2.21 (s, 3H) 7.73 (d, J=8.4Hz, 1H) 7.78 (dd, J=2.0, 8.4Hz, 1H) 7.95 (d, J=2.0Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値280、実測値280。
工程b:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル。6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル(6.15g, 22.0mmol)を無水1,4-ジオキサンに溶解した。POCl3(25mL)を添加し、100℃で一晩加熱した。反応液を氷に注ぎ、炭酸カリウムで中和し、酢酸エチル(2×250mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、真空で濃縮し、白色固形物4.71gを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 2.78 (s, 3H) 7.93 (d, J=8.2Hz, 1H) 7,96 (dd, J=2.2, 8.2Hz, 1H) 8.20 (d, J=2.2Hz, 1H)。 MS m/z (M+H)+:計算値298、実測値298。
工程c:2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-メチルピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド。6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル(3.98g, 13.3mmol)、2-スルファニルアセトアミド(1.21g, 13.3mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(3.5mL, 20.0mmol)をジクロロメタン(40mL)及びエタノール(40mL)中に溶解し、室温で1.5時間攪拌させた。沈殿物を濾過し、冷エタノールで洗浄し、白色固形物2.57gを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 2.70 (s, 3H) 4.08 (s, 2H) 7.27 (s, 2H) 7.71 (s, 2H) 7.89 (d, J=8.4Hz, 1H) 7.92 (dd, J=2.0, 8.4Hz, 1H) 8.16 (d, J=2.0Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値353、実測値353。
工程d:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。ナトリウムエトキシド溶液(Na 195mg, EtOH 10mL)を調製し、2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-メチルピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(1.0g, 2.83mmol)を添加し、室温で2.5時間攪拌させた。沈殿物を濾過し、冷エタノールで洗浄した。500mgを、分取用HPLC(20〜100%MeCN/H2O 30分)により精製し、黄色固形物として134mgを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 2.73 (s, 3H) 6.30 (s, 2H) 7.36 (s, 2H) 7.64 (dd, J=2.4, 8.4Hz, 1H) 7.82 (d, J=8.4Hz, 1H) 7.92 (d, J=2.4Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値353、実測値353。分析用HPLC保持時間:5.44分(方法I)。
(5.2.72 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(2-メチルプロピル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:(2E)-3-(3,4-ジクロロフェニル)-2-シアノプロパ-2-エン酸エチル。3,4-ジクロロベンズアルデヒド(4.5g, 25.7mmol)、シアノ酢酸エチル(2.75mL, 25.7mmol)、及びピペリジン(2滴)を、トルエン中に溶解した。ジーンスタークトラップ中で135℃で加熱し、水を除去した。溶媒を真空内で除去し、黄色固形物として5.4gを得た。1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 1.31 (t, 3H) 4.33 (q, 2H) 7.90 (d, J=8.4Hz, 1H) 8.06 (dd, J=2.4, 8.4Hz, 1H) 8.30 (d, J=2.4Hz, 1H) 8.43 (s, 1H)。
工程b:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシ-2-(2-メチルプロピル)ピリミジン-5-カルボニトリル。(2E)-3-(3,4-ジクロロフェニル)-2-シアノプロパ-2-エン酸エチル(2.0g, 7.40mmol)、3-メチルブタンアミジン(1.48g, 14.8mmol)、炭酸カリウム(3.06g, 22.2mmol)、及びエタノール(50mL)を丸底フラスコに投入し、80℃で一晩加熱した。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄した。沈殿物を水中に懸濁し、濾過した。トルエン共沸により乾燥し、白色固形物として1.50gを得た。MS m/z (M+H)+:計算値322、実測値322。
工程c:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-(2-メチルプロピル)ピリミジン-5-カルボニトリル。無水1,4-ジオキサン中に6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシ-2-(2-メチルプロピル)ピリミジン-5-カルボニトリル(1.50g, 7.40mmol)を溶解した。POCl3(8mL)を添加し、100℃で一晩加熱した。反応液を氷に注ぎ、炭酸カリウムで中和し、酢酸エチル(2×150mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、真空内で濃縮し、黄色固形物として733mgを得た。MS m/z (M+H)+:計算値340、実測値340。
工程d:2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-(2-メチルプロピル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド。6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-(2-メチルプロピル)ピリミジン-5-カルボニトリル(0.73g, 2.16mmol)、2-スルファニルアセトアミド(196mg, 2.16mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(0.6mL, 3.24mmol)を、ジクロロメタン(8mL)及びエタノール(8mL)に溶解し、室温で1.5時間攪拌した。沈殿物を濾過し、冷エタノールで洗浄し、白色固形物として570mgを得た。MS m/z (M+H)+:計算値395、実測値395。
工程e:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(2-メチルプロピル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。ナトリウムエトキシド溶液(Na 100mg、EtOH 10mL)を調製し、2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-(2-メチルプロピル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(0.57g, 1.44mmol)を添加し、室温で2.5時間攪拌した。沈殿物を濾過し、冷エタノールで洗浄した。分取用HPLC(20〜100%MeCN/H2O 30分)により精製し、黄色固形物として220mgを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm。MS m/z (M+H)+:計算値395、実測値395。分析用HPLC保持時間:6.56分(方法I)。
(5.2.73 2-{[(1S)-2-ヒドロキシ-1-(メチルエチル)エチル]アミノ}-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
2-{[(1S)-2-ヒドロキシ-1-(メチルエチル)エチル]アミノ}-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(360mg, 0.90mmol)、(2S)-2-アミノ-3-メチルブタン-1-オール(464mg, 4.50mmol)、及び無水THF(15mL)を、丸底フラスコに投入し、75℃で一晩加熱した。揮発物を真空内で除去し、残渣をエタノール中に懸濁し、沈殿物を真空濾過により収集し、黄色固形物として170mgを得た。分取用HPLC(20〜100%MeCN/H2O 30分間)により精製し、黄色固形物として60mgを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 0.91 (s, 6H) 1.96 (m, 1H) 1.99 (s, 3H) 3.50 (m, 2H) 4.55 (m, 2H) 6.14 (s, 2H) 7.00 (s, 2H) 7.50 (m, 2H) 7.80 (m, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値440、実測値440。分析用HPLC保持時間:5.60分(方法I)。
(5.2.74 2-{(1R)-2-ヒドロキシ-1-(メチルエチルエチル]アミノ}-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
2-{[(1R)-2-ヒドロキシ-1-(メチルエチル)エチル]アミノ}-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(360mg, 0.90mmol)、(2S)-2-アミノ-3-メチルブタン-1-オール(464mg, 4.50mmol)、及び無水THF(15mL)を、丸底フラスコに投入し、75℃で一晩加熱した。揮発物を真空内で除去し、残渣をエタノール中に懸濁し、沈殿物を真空濾過により収集し、黄色固形物として150mgを得た。分取用HPLC(20〜100%MeCN/H2O 30分間)により精製し、黄色固形物として100mgを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 0.91 (s, 6H) 1.96 (m, 1H) 1.99 (s, 3H) 3.50 (m, 2H) 4.55 (m, 2H) 6.14 (s, 2H) 7.00 (s, 2H) 7.50 (m, 2H) 7.80 (m, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値440、実測値440。分析用HPLC保持時間:5.60分(方法I)。
(5.2.75 5-アミノ-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]-4-(3-ヒドロキシ-4-メチルフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]-4-(3-ヒドロキシ-4-メチルフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]-4-(3-メトキシ-4-メチルフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(110mg, 0.27mmol)をジクロロメタン(4mL)中に溶解し、1.0M BBr3 (1.08mL, 1.08mmol)を添加し、室温で4時間攪拌した。水へ注ぎ、層を分離した。pH=6に調節し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。分取用HPLC(20〜80%MeCN/H2O 30分間)により精製し、黄色固形物として30mgを得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 1.33 (s, 6H) 2.20 (s, 3H) 3.54 (d, J=6.0Hz, 2H) 4.86 (t, J=6.0Hz, 1H) 6.10 (s, 2H) 6.95 (m, 5H) 7.23 (d, J=8.0Hz, 1H) 9.75 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値388、実測値388。分析用HPLC保持時間:4.62分(方法I)。
(5.2.76 2-[((1S)-2-ヒドロキシ-イソプロピル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg, 0.5mmol)及び(S)-(+)-2-アミノ-1-プロパノール(113mg, 1.5mmol)を一緒にし、溶媒を含まずに、90℃で18時間加熱した。粗生成物を、DMSO(2mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)に溶解し、K2CO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物35mg(17%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.85 (d, 1H, J=2Hz)、7.79 (d, 1H, J=8)、7.58 (d, 1H, J=8Hz)、7.01 (s, 2H)、6.15 (bs, 2H)、4.71 (m, 1H)、4.05 (m, 1H)、3.47 (m, 1H)、3.32 (m, 1H)、1.14 (d, 3H, J=7Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値412、実測値412。
(5.2.77 2-[((1R)-2-ヒドロキシ-イソプロピル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg, 0.5mmol)及び(R)-(-)-2-アミノ-1-プロパノール(113mg, 1.5mmol)を一緒にし、溶媒を含まずに、90℃で18時間加熱した。粗生成物をDMSO(2mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、K2CO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物28mg(13.6%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.85 (d, 1H, J=2Hz)、7.79 (d, 1H、J=8Hz)、7.58 (d, 1H, J=8Hz)、7.00 (s, 2H)、6.14 (bs, 2H)、4.70 (m, 1H)、4.05 (m, 1H)、3.48 (m, 1H)、3.32 (m, 1H)、1.15 (d, 3H, J=7Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値412、実測値412。
(5.2.78 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(2-カルバモイルエチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(160mg, 0.4mmol)、3-アミノプロパンアミド塩酸塩(232mg, 1.8mmol)、DIEA(0.5mL)及びDMF(1.5mL)をガラスバイアル中で一緒にし、90℃で18時間加熱した。反応混合物を、DMSO(2mL)で希釈し、生成物を逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)に溶解し、K2CO3水溶液洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物30mg(17%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.85 (m, 1H)、7.79 (d, 1H, J=8Hz)、7,57 (m, 1H)、7.03 (s, 2H)、6.85 (m, 1H)、6.15 (bs, 2H)、3.52 (m, 2H)、2.38 (m, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値439、実測値439。
(5.2.79 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(150mg, 0.375mmol)、2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(450mg, 5.05mmol)、及びDMF(1.0mL)をガラスバイアル中で一緒にし、90℃で18時間加熱した。反応混合物を、DMSO(1mL)で希釈し、生成物を逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、K2CO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物33.5mg(21%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.85 (d, 1H, J=2.4Hz)、7.79 (d, 1H, J=8Hz)、7.59 (d, 1H, J=8Hz)、7.12 (s, 1H)、7.03 (s, 2H)、6.18 (bs, 2H)、4.84 (t, 1H, J=8)、3.50 (d, 2H, J=8Hz)、1.34 (s, 6H)。MS m/z (M+H)+:計算値426、実測値426。
(5.2.80 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-{[2-ヒドロキシ-1-(ヒドロキシメチル)エチル]アミノ}チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(300mg, 0.75mmol)、2-アミノプロパン-1,3-ジオール(273mg, 3.0mmol)、及びDMSO(1.0mL)をガラスバイアル内で一緒にし、90℃で18時間加熱した。反応混合物を、DMSO(1mL)で希釈し、生成物を逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、K2CO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物100mg(31%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.86 (d, 1H, J=2.4Hz)、7.79 (d, 1H, J=10Hz)、7.59 (m, 1H)、7.03 (s, 2H)、6.16 (bs, 2H)、4.66 (bs, 2H)、3.51 (m, 4H)、3.31 (m, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値428、実測値428。
(5.2.81 2-[((2S)-2-ヒドロキシプロピル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(250mg, 0.625mmol)、(S)-(+)-1-アミノ-2-プロパノール(188mg, 2.5mmol)、及びDMSO(1.0mL)をガラスバイアル内で一緒にし、90℃で18時間で加熱した。反応混合物を、DMSO(1mL)で希釈し、生成物を逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)に溶解し、K2CO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物41mg(16%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.85 (d, 1H, J=1.6Hz)、7.79 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.58 (m, 1H)、7.02 (s, 2H)、6.14 (bs, 2H)、4.71 (m, 1H)、3.82 (m, 1H)、3.25 (m, 1H)、1.08 (d, 3H, J=4.8Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値412、実測値412。
(5.2.82 2-[((2R)-2-ヒドロキシプロピル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(250mg, 0.625mmol)、(R)-(-)-1-アミノ-2-プロパノール(188mg, 2.5mmol)、及びDMSO(1.0mL)をガラスバイアル内で一緒にし、90℃で18時間加熱した。反応混合物を、DMSO(1mL)で希釈し、生成物を逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、K2CO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物43mg(16.7%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.85 (d, 1H, J=1.6Hz)、7.79 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.58 (m, 1H)、7.02 (s, 2H)、6.14 (bs, 2H)、4.71 (m, 1H)、3.82 (m, 1H)、3.25 (m, 1H)、1.08 (d, 3H, J=4.8Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値412、実測値412。
(5.2.83 2-[((1S)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(250mg, 0.625mmol)、(S)-(+)-2-アミノ-1-ブタノール(222mg, 2.5mmol)、及びDMSO(1.0mL)をガラスバイアル内で一緒にし、90℃で18時間加熱した。反応混合物を、DMSO(1mL)で希釈し、生成物を逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を、酢酸エチル(100mL)中に溶解し、K2CO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物23.2mg(8.7%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.86 (m, 1H)、7.79 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.58 (m, 1H)、7.01 (s, 2H)、6.16 (bs, 2H)、4.66 (m, 1H)、3.91 (m, 1H)、3.47 (m, 1H)、1.68 (m, 1H)、1.44 (m, 1H)、0.88 (t, 3H, J=7.2Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値426、実測値426。
(5.2.84 2-[((1R)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(250mg, 0.625mmol)、(R)-(-)-2-アミノ-1-ブタノール(222mg, 2.5mmol)、及びDMSO(1.0mL)をガラスバイアル内で一緒にし、90℃で18時間加熱した。反応混合物を、DMSO(1mL)で希釈し、生成物を逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、K2CO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物19.1mg(7.2%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.86 (m, 1H)、7.79 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.58 (m, 1H)、7.01 (s, 2H)、6.16 (bs, 2H)、4.66 (m, 1H)、3.91 (m, 1H)、3.47 (m, 1H)、1.68 (m, 1H)、1.44 (m, 1H)、0.88 (t, 3H, J=7.2Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値426、実測値426。
(5.2.85 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(tert-ブチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(250mg, 0.625mmol)、t-ブチルアミン(457mg, 6.25mmol)、及びDMF(10mL)を16時間還流加熱した。溶媒を真空内で除去し、生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc中40%ヘキサン)で精製し、生成物20mg(8%)を得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.86 (d, 1H, J=1.6Hz)、7.79 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.59 (d, 1H, J=7.6)、7.48 (s, 1H)、7.02 (s, 2H)、6.16 (bs, 2H)、1.40 (s, 9H)。MS m/z (M+H)+:計算値410、実測値410。
(5.2.86 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-{[(ヒドロキシメチル)シクロプロピル]アミノ}チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(30mg, 0.75mmol)、(アミノシクロプロピル)メタン-1-オール塩酸塩(500mg, 4.0mmol, Kielyらの論文に従い調製(J. Med. Chem. (1988)、31(10)、2004-8))、DIEA(3.0mL, 18mmol)及びDMF(10mL)を一緒にし、90℃で18時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をDMSO(4mL)中に溶解し、生成物を逆相分取用HPLC(25〜60%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物35mg(11%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMS0):δ ppm 8.04 (bs, 1H)、7.85 (s, 1H)、7.79 (d, 1H, J=7.6Hz)、7.58 (m, 1H)、7.04 (s, 2H)、6.14 (bs, 2H)、4.72 (t, 1H, J=6Hz)、3.58 (m, 2H)、0.80 (m, 2H)、0.67 (m, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値424、実測値424。
(5.2.87 2-((1S)-2-ヒドロキシ-イソプロポキシ)-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
NaH(480mg, 12mmol, 油中60%分散液)を、室温で、THF(15mL)中(S)-(+)-1-ベンジルオキシ-2-プロパノール(2.0g, 12mmol)を含むフラスコへ添加した。30分間攪拌した後、5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(400mg, 1mmol)を添加し、この混合物を、室温で15分間攪拌した。反応液を、水(10mL)で反応停止し、溶媒を蒸発させた。粗生成物をシリカゲルプラグを通過させ(1:1ヘキサン/EtOAcで溶出)、Na2SO4で乾燥し、蒸発乾固した。この粗物質(300mg, 0.6mmol)を、DCM(20mL)に溶解し、-45℃に冷却した。BBr3 (1.2mmol)を添加し、混合物を5分間攪拌し、その後MeOH(5mL)で反応停止した。溶媒を真空内で除去し、残渣をEtOAc中に溶解した。有機層をNaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。生成物を逆相分取用HPLC(20〜60%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を、酢酸エチル(100mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物10mg(2.4%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.93 (d, 1H, J=1.6Hz)、7.82 (d, 1H, J=8Hz)、7.65 (dd, 1H, J=2, 8.4Hz)、7.27 (s, 2H)、6.32 (bs, 2H)、5.23 (m, 1H)、4.93 (t, 1H, J=5.6Hz)、3.59 (m, 2H)、1.29 (d, 3H, J=6Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値413、実測値413。
(5.2.88 2-((1R)-2-ヒドロキシ-イソプロポキシ)-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
NaH(480mg, 12mmol, 油中60%分散液)を、室温で、THF(15mL)中に(R)-(-)-1-ベンジルオキシ-2-プロパノール(2.0g, 12mmol)を含有するフラスコへ添加した。30分間攪拌した後、5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(400mg, 1mmol)を添加し、混合物を室温で15分間攪拌した。反応液を水(10mL)で反応停止し、溶媒を蒸発させた。粗生成物を、シリカゲルプラグを通過させ(1:1ヘキサン/EtOAcで溶出)、Na2SO4で乾燥し、蒸発乾固した。粗物質(150mg, 0.3mmol)をCHCl3(10mL)中に溶解し、0℃に冷却した。TMS-ヨウ化物(0.2mL, 1mmol)を滴下し、この混合物を0℃ で10分間、引き続き室温で更に10分間攪拌した。反応液を、NaHCO3水溶液(3mL)で反応停止し、溶媒を真空内で除去した。残渣をEtOAcに溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、蒸発させた。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc中40%ヘキサン)により精製し、生成物12mg(2.9%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMS0):δ ppm 7.93 (d, 1H, J=1.6Hz)、7.82 (d, 1H, J=8Hz)、7.65 (dd, 1H, J=2, 8.4Hz)、7.27 (s, 2H)、6.32 (bs, 2H)、5.23 (m, 1H)、4.93 (t, 1H, J=5.6Hz)、3.59 (m, 2H)、1.29 (d, 3H, J=6Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値413、実測値413。
(5.2.89 2-((1S,2S)-2-ヒドロキシ-1-メチルプロポキシ)-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
NaH(400mg, 10mmol, 油中60%分散液)を、室温で、THF(40mL)中(2S、3S)-(+)-2,3-ブタンジオール(900mg, 10mmol)が入ったフラスコに添加した。20分間攪拌した後、5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(400mg, 1mmol)を添加し、混合物を室温で15分間攪拌した。反応液を水(10mL)で反応停止し、溶媒を蒸発させた。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc中20%ヘキサン)を用いて精製し、所望の生成物40mg(9.4%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.93 (s, 1H)、7.83 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.65 (d, 1H, J=7.6Hz)、7.27 (s, 2H)、6.31 (bs, 2H)、5.12 (m, 1H)、4.89 (d, 1H, J=4.8Hz)、3.82 (m, 2H)、1.26 (d, 3H, J=6.4)、1.10 (d, 3H, J=6.4Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値427、実測値427。
(5.2.90 2-((1R,2R)-2-ヒドロキシ-1-メチルプロポキシ)-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
NaH(400mg, 10mmol, 油中60%分散液)を、室温で、THF(40mL)中の(2R, 3R)-(+)-2,3-ブタンジオール(900mg, 10mmol)の入ったフラスコに添加した。20分間攪拌した後、5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(400mg, 1mmol)を添加し、混合物を室温で15分間攪拌した。反応液を、水(10mL)で反応停止し、溶媒を蒸発させた。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(EtOAc中20%ヘキサン)を用いて精製し、所望の生成物125mg(29%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.93 (d, 1H, J=2Hz)、7.83 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.65 (dd, 1H, J=2, 8Hz)、7.27 (s, 2H)、6.31 (bs, 2H)、5.12 (m, 1H)、4.89 (d, 1H, J=4.8Hz)、3.82 (m, 2H)、1.26 (d, 3H, J=6.4)、1.10 (d, 3H, J=6.4Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値427、実測値427。
(5.2.91 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(350mg, 0.875mmol)、1-アミノ-2-メチルプロパン-2-オール(1.0g, 11.25mmol)及びエタノールを一緒にし、65℃で18時間加熱した。粗生成物を濾過し、メタノール(10mL)で洗浄した。粗生成物(150mg)を、DMSO(2mL)に溶解し、逆相分取用HPLC(20〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、K2CO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物40mg(11%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.86 (s, 1H)、7.79 (d, 1H, J=8Hz)、7.58 (dd, 1H, J=1.6, 8.4Hz)、7.02 (s, 2H)、6.15 (bs, 2H)、4.53 (s, 1H)、3.30 (m, 2H)、1.12 (s, 6H)。MS m/z (M+H)+:計算値426、実測値426。
(5.2.92 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(1,1-ジメチル-2-ピロリジニルエチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(350mg, 0.875mmol)、2-メチル-1-ピロリジニルプロパ-2-イルアミン(1.0g, 7.0mmol)、及びDMF(0.5mL)をガラスバイアル内で一緒にし、90℃で18時間加熱した。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(1%TEA、10%MeOH、89%EtOAc)を用いて精製し、半純粋な生成物140mgを明黄色固形物として得た。EtOAc(5mL)中に溶解した後、ヘキサン(100mL)で沈殿した。生成物を濾過し、乾燥し、65mg(15.5%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.86 (d, 1H, J=2Hz)、7.79 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.59 (d, 1H, J=7.6Hz)、7.15 (s, 1H)、7.02 (s, 2H)、6.18 (bs, 2H)、2.81 (s, 2H)、2.54 (m, 4H)、1.63 (m, 4H)、1.39 (s, 6H)。MS m/z (M+H)+:計算値479、実測値479。
(5.2.93 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(プロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(100mg, 0.25mmol)、1-アミノプロパン(74mg, 1.25mmol)及び無水THF(1mL)を、マイクロウェーブチューブ中に投入し、130℃で10分間加熱した。揮発物を真空内で除去した。残渣をエタノール中で懸濁し、沈殿物を真空濾過により収集し、生成物28mg(28%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.85 (m, 1H)、7.78 (m, 1H)、7.58 (m, 1H)、6.99 (s, 2H)、6.13 (bs, 2H)、3.28 (m, 2H)、1.56 (m, 2H)、0.91 (m, 3H)。MS m/z (M+H)+:計算値396、実測値396。
(5.2.94 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-{[2-(メチルアミノ)エチル]アミノ}チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg, 0.5mmol)及びN-(2-アミノエチル)(tert-ブトキシ)-N-メチルカルボキサミド(261mg, 1.5mmol)を一緒にし、溶媒を含まずに、90℃で18時間加熱した。HCl(ジオキサン中4N、8mL, 32mmol)を添加し、この溶液を室温で2時間攪拌し、その後蒸発乾固した。K2CO3(水性、100mL, 1M)を添加し、引き続きEtOAc(250mL)を添加した。混合物を30分間攪拌し、引き続き有機層を除去した。溶媒を真空内で除去し、残渣をエタノール中で懸濁し、沈殿物を真空濾過により精製し、生成物25mg(12%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.85 (m, 1H)、7.79 (d, 1H, J=8Hz)、7.70 (m, 1H)、7.58 (m, 1H)、7.00 (s, 2H)、6.14 (bs, 2H)、3.42 (m, 2H)、2.65 (t, 2H, J=6Hz)、2.28 (s, 3H)。MS m/z (M+H)+:計算値411、実測値411。
(5.2.95 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(2-メトキシエチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(100mg, 0.25mmol)、2-メトキシエチルアミン(94mg, 1.25mmol)及び無水THF(1mL)を、マイクロウェーブチューブへ投入し、130℃で10分間加熱した。揮発物を真空内で除去し、残渣をエタノール中で懸濁し、沈殿物を真空濾過により収集した、生成物31mg(30%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.86 (s, 1H)、7.79 (d, 1H, J=8Hz)、7.59 (m, 1H)、7.01 (s, 2H)、6.15 (bs, 2H)、3.49 (m, 4H)、3.26 (s, 2H)。 MS m/z(M+H)+:計算値412、実測値412。
(5.2.96 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(2,3-ジヒドロキシプロピル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(125mg, 0.31mmol)及び3-アミノ-1,2-プロパンジオール(99.3mg, 1.09mmol)を一緒にし、溶媒を含まずに、90℃で18時間加熱した。残渣をエタノール中に懸濁し、沈殿物を真空濾過により収集し、生成物16mg (12%)を明黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値428、実測値428。
(5.2.97 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(3-ヒドロキシブチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(125mg, 0.31mmol)及び4-アミノ-2-ブタノール(97mg, 1.09mmol)を一緒にし、溶媒を含まずに、90℃で18時間加熱した。粗生成物を、DMSO(4mL)に溶解し、逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、KaCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物26mg(20%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.85 (s, 1H)、7.79 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.58 (m, 1H)、7.00 (s, 2H)、6.13 (bs, 2H)、4.49 (m, 1H)、3.70 (m, 1H)、3.39 (m, 2H)、1.61 (m, 2H)、1.08 (d, 3H, J=8.4Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値426、実測値426。
(5.2.98 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-[(3-メトキシプロピル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(125mg, 0.31mmol)及び3-メトキシプロピルアミン(97mg, 1.09mmol)を一緒にし、溶媒を含まずに、90℃で18時間加熱した。粗生成物を、DMSO(4mL)に溶解し、逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、KaCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、生成物30mg(23%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.86 (s, 1H)、7.79 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.59 (m, 1H)、7.01 (s, 2H)、6.14 (bs, 2H)、3.39 (m, 4H)、3.23 (s, 3H)、1.78 (q, 2H, J=6.9Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値426、実測値426。
(5.2.99 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(ブチルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(125mg, 0.31mmol)及び1-アミノブタン(88mg, 1.2mmol)を一緒にし、溶媒を含まずに、90℃で18時間加熱した。残渣をエタノール中に懸濁し、真空濾過により収集し、生成物27mg(21%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.86 (s, 1H)、7.79 (d, 1H, J=8.4Hz)、7.58 (m, 1H)、7.01 (s, 2H)、6.13 (bs, 2H)、3.32 (m, 2H)、1.53 (m, 2H)、1.35 (m, 2H)、0.90 (t, 3H, J=8Hz)。MS m/z (M+H)+:計算値410、実測値410。
(5.2.100 2-[((3S)ピロリジン-3-イル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:(3S)-3-{[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ}ピロリジンカルボン酸tert-ブチル。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(300mg, 0.75mmol)及び(3S)-3-アミノピロリジンカルボン酸tert-ブチル(419mg, 2.25mmol)を、THF(10.0mL)に攪拌しながら溶解した。得られた混合物を、還流冷却器において70℃で40時間加熱し、その後室温に冷却した。得られた混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(0〜20%MeOH/CH2Cl2)を用いて精製し、その後MeOHに溶解し、逆相分取用HPLC(20〜70%CH3CN/H2O)を用いて精製し、(3S)-3-{[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ}ピロリジンカルボン酸tert-ブチル206mg (52%)を明オレンジ色固形物として得た。MS m/z (M+2, 4)+:計算値525, 527、実測値525, 527。
工程b:2-[((3S)ピロリジン-3-イル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。(3S)-3-{[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ}ピロリジンカルボン酸tert-ブチル(206mg, 0.394mmol)を、CH2Cl2 (10mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(1.0mL)をシリンジにより滴下した。反応混合物を、25℃で4時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、メタノールで希釈した。トリエチルアミン(800uL)を添加し、引き続きMPカーボネート樹脂(10当量)を添加した。得られた混合物を25℃で18時間攪拌した。得られた混合物を濾過し、MPカーボネート樹脂をメタノールで2回洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、2-[((3S)ピロリジン-3-イル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド27.6mg(17%)を得た。 1H NMR (400MHz, CD3OD):δ ppm 1.68-1.76 (m, 1H) 2.06-2.15 (m, 1H) 2.76 (dd, J=12.00, 4.40Hz, 1H) 2.82-2.88 (m, 1H) 2.96-3.03 (m, 1H) 3.07-3.13 (m, 1H) 4.54 (m, br, 1H) 7.46 (dd, J=2.00, 8.40Hz, 1H) 7.56 (d, J=8.40Hz, 1H) 7.72 (d, J=1.60Hz, 1H)。MS m/z (M+2, 4)+:計算値425, 427、実測値425, 427。
(5.2.101 2-[((3R)ピロリジン-3-イル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:(3R)-3-{[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ}ピロリジンカルボン酸tert-ブチル。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(300mg, 0.750mmol)及び(3R)-3-アミノピロリジンカルボン酸tert-ブチル(419mg, 2.25mmol)を、THF(10mL)中に攪拌しながら溶解した。得られた混合物を、還流冷却器において70℃で18時間加熱し、その後室温に冷却した。得られた混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(0〜20%MeOH/CH2Cl2)を用いて精製し、(3R)-3-{[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ}ピロリジンカルボン酸tert-ブチル206mg (52%)を明オレンジ色固形物として得た。MS m/z (M+2, 4)+:計算値525, 527、実測値525, 527。
工程b:2-[((3R)ピロリジン-3-イル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。(3R)-3-{[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ}ピロリジンカルボン酸tert-ブチル(281mg, 0.537mmol)を、CH2Cl2 (10mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(1.0mL)をシリンジにより滴下した。反応混合物を、25℃で18時間攪拌した。得られた粗物質をMeOH中に溶解し、逆相分取用HPLC(20〜70%CH3CN/H2O)を用いて精製し、2-[((3R)ピロリジン-3-イル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド126mgを明オレンジ色固形物として得た。透明な画分を濃縮し、メタノールで希釈した。トリエチルアミン(800uL)を添加し、引き続きMPカーボネート樹脂(10当量)を添加した。得られた混合物を25℃で18時間攪拌した。得られた混合物を濾過し、MPカーボネート樹脂をメタノールで2回洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、2-[((3R)ピロリジン-3-イル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド72.0mg(32%)を得た。 1H NMR (400MHz, CD3OD):δ ppm 1.77-1.82 (m, 1H) 2.16-2.21 (m, 1H) 2.79 (dd, J=11.60, 4.40Hz, 1H) 2.89-2.95 (m, 1H) 3.03-3.09 (m, 1H) 3.14-3.19 (m, 1H) 4.54 (m, br, 1H) 7.54 (dd, J=2.00, 8.40Hz, 1H) 7.68 (d, J=8.00Hz, 1H) 7.81 (d, J=1.60Hz, 1H)。MS m/z (M+2, 4)+:計算値425, 427、実測値425, 427。
(5.2.102 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(4-ピペリジルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4-{[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ}ピペリジンカルボン酸tert-ブチル。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(300mg, 0.750mmol)及び4-アミノピペリジンカルボン酸tert-ブチル(457mg, 2.25mmol)を、THF(10mL)中に攪拌しながら溶解した。得られた混合物を、還流冷却器において70℃で18時間加熱し、その後室温に冷却した。得られた混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(0〜20%MeOH/CH2Cl2)を用いて精製し、4-{[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ}ピペリジンカルボン酸tert-ブチル179mg(44%)を得た。MS m/z (M+1)+:計算値538、実測値538。
工程b:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(4-ピペリジルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-{[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ}ピペリジンカルボン酸tert-ブチル(179mg, 0.333mmol)を、CH2Cl2(10mL)中に溶解した。トリフルオロ酢酸(1.0mL)をシリンジにより滴下した。反応混合物を、25℃で18時間攪拌した。得られた粗物質をMeOHに溶解し、逆相分取用HPLC(20〜70%CH3CN/H2O)を用いて精製し、黄色固形物186mgを得、これをメタノールで希釈した。トリエチルアミン(800uL)を添加し、引き続きMPカーボネート樹脂(10当量)を添加した。得られた混合物を、25℃で18時間攪拌した。得られた混合物を濾過し、MPカーボネート樹脂をメタノールで2回洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(4-ピペリジルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド45.6mg(31%)を得た。 1H NMR (400MHz, CD3OD):δ ppm 1.47-1.54 (m, 2H) 2.01-2.03 (m, 2H) 2.67 (t, J=11.60Hz, 2H) 3.06-3.09 (m, 2H) 3.99 (m, br, 1H) 7.53 (dd, J=2.00, 8.00Hz, 1H) 7.68 (d, J=8.00Hz, 1H) 7.80 (d, J=2.00Hz, 1H)。MS m/z (M+2, 4)+:計算値437.32、439.32、実測値437, 439。
(5.2.103 5-アミノ-2-(アゼチジン-3-イルアミノ)-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:3-{[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ}アゼチジンカルボン酸tert-ブチル。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(300mg, 0.750mmol)及び3-アミノアゼチジンカルボン酸tert-ブチル(387.5mg, 2.25mmol)を、THF(10mL)中に攪拌しながら溶解した。得られた混合物を、還流冷却器において70℃で18時間加熱し、その後室温に冷却した。得られた混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(0〜20%MeOH/CH2Cl2)を用いて精製し、3-{[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ}アゼチジンカルボン酸tert-ブチル211mg(55%)を得た。MS m/z (M+1)+:計算値510、実測値510。
工程b:5-アミノ-2-(アゼチジン-3-イルアミノ)-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。3-{[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]アミノ}アゼチジンカルボン酸tert-ブチル(211mg, 0.414mmol)を、CH2Cl2(10mL)中に溶解した。トリフルオロ酢酸(1.0mL)をシリンジにより滴下した。反応混合物を、25℃で18時間攪拌した。得られた粗物質を、MeOH中に溶解し、逆相分取用HPLC(20〜70%CH3CN/H2O)を用いて精製し、黄色固形物185mgを得、これをメタノールで希釈した。トリエチルアミン(800uL)を添加し、引き続きMPカーボネート樹脂(10当量)を添加した。得られた混合物を、25℃で18時間攪拌した。得られた混合物を濾過し、MPカーボネート樹脂をメタノールで2回洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、5-アミノ-2-(アゼチジン-3-イルアミノ)-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド63.6mg(38%)を得た。 1H NMR (400MHz, CD3OD):δ ppm 3.14-3.17 (m, 1H) 3.64-3.68 (m, 1H) 3.64-3.68 (m, 1H) 7.57 (dd, J=2.00, 8.40Hz, 1H) 7.68 (d, J=8.40Hz, 1H) 7.80 (d, J=2.00Hz, 1H)。MS m/z (M+2, 4)+:計算値426.32、428.32、実測値426、428。
(5.2.104 2-[((3S)オキソラン-3-イル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(300mg, 0.750mmol)及び(3S)オキソラン-3-イルアミン(280mg, 2.25mmol)を、THF(10mL)中に攪拌しながら溶解した。得られた混合物を、還流冷却器において70℃で18時間加熱し、その後室温に冷却した。得られた混合物を濃縮し、MeOH中に溶解し、逆相分取用HPLC(20〜70%CH3CN/H2O)を用いて精製し、黄色固形物146mgを得、これをメタノールで希釈した。トリエチルアミン(800uL)を添加し、引き続きMPカーボネート樹脂(10当量)を添加した。得られた混合物を、25℃で18時間攪拌させた。得られた混合物を濾過し、MPカーボネート樹脂をメタノールで2回洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、2-[((3S)オキソラン-3-イル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド34.0mg(43%)を得た。 1H NMR (400MHz, DMSO d6):δ ppm 1.87-1.95 (m, 1H) 2.14-2.19 (m, 1H) 3.56 (dd, J=4.00, 8.80Hz, 1H) 3.71-3.75 (m, 1H) 3.80-3.91 (m, 2H) 4.46 (m, br, 1H) 6.16 (s, br, 2H) 6.16 (s, 1H) 7.56 (s, br, 1H) 7.78 (d, J=8.40Hz, 2H) 7.87 (d, J=1.60Hz, 1H) 8.11 (s, br, 1H)。MS m/z (M+2, 4)+:計算値426, 428、実測値426, 428。
(5.2.105 2-[((3R)オキソラン-3-イル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(300mg, 0.750mmol)及び(3R)オキソラン-3-イルアミン(280.1mg, 2.25mmol)を、DMF(4.0mL)中に攪拌しながら溶解した。得られた混合物を、還流冷却器において90℃で18時間加熱し、その後室温に冷却した。得られた混合物を濃縮し、MeOH中に溶解し、逆相分取用HPLC(20〜70%CH3CN/H2O)を用いて精製し、黄色固形物157mgを得、これをメタノールで希釈した。トリエチルアミン(800uL)を添加し、引き続きMPカーボネート樹脂(10当量)を添加した。得られた混合物を、25℃で18時間攪拌させた。得られた混合物を濾過し、MPカーボネート樹脂をメタノールで2回洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、2-[((3R)オキソラン-3-イル)アミノ]-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド63.3mg(20%)を得た。 1H NMR (400MHz, DMSO d6):δ ppm 1.88-1.95 (m, 1H) 2.14-2.19 (m, 1H) 3.56 (dd, J=4.40, 8.80Hz, 1H) 3.70-3.75 (m, 1H) 3.81-3.91 (m, 2H) 4.45 (m, br, 1H) 6.16 (s, br, 2H) 7.04 (s, 2H) 7.59 (s, br, 1H) 7.78 (d, J=8.40Hz, 1H) 7.87 (s, 1H) 8.10 (s, br, 1H)。MS m/z (M+2, 4)+:計算値426, 428、実測値426, 428。
(5.2.106 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2-フルオロ-5-メトキシフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4-(2-フルオロ-5-メトキシフェニル)-6-ヒドロキシ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル。2-フルオロ-5-メトキシベンズアルデヒド(2.00g, 13mmol)、1-シクロプロピルグアニジン塩酸塩(1.76g, 13mmol)、2-シアノ酢酸エチル(1.62g, 14.3mmol)、及び炭酸カリウム(1.97g, 14.3mmol)を、無水EtOH 40mL中にN2下で混合し、65℃で2時間加熱した。溶媒を除去し、残渣を水と酢酸エチル(各75mL)の間で分配した。有機層を乾燥し、濃縮し、所望の生成物を黄色固形物(3.5g, 収率89.7%)として生じた。MS m/z (M+H)+:計算値301、実測値301。
工程b:4-クロロ-6-(2-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル。4-(2-フルオロ-5-メトキシフェニル)-6-ヒドロキシ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル(3.5g, 11.7mmol)を、無水1,4-ジオキサン40mL中にN2下で溶解し、オキシ塩化リン(8mL, 86mmol)及び無水DMF数滴を添加した。反応混合物を、2時間還流加熱し、氷/水の添加により反応停止した。得られた混合物を、EtOAcで抽出し、所望の生成物(3.2g, 収率86%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値319、実測値319。
工程c:2-(5-シアノ-6-(2-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド。4-クロロ-6-(2-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル(3.2g, 10mmol)、2-メルカプトアセトアミド(1.0g, 11mmol)及び炭酸ナトリウム(1.16g, 11mmol)を、無水EtOH 60mL中にN2下で懸濁し、60℃で2時間加熱した。溶媒を除去し、残渣を水と酢酸エチル(各80mL)の間で分配した。有機層を分離し、MgSO4で乾燥し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、25〜100%EtOAc/ヘキサン)を用いる精製は、所望の生成物(1.5g, 収率40%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値374、実測値374。
工程d:5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2-フルオロ-5-メトキシフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-(5-シアノ-6-(2-フルオロ-5-メトキシフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド(1.5g, 4mmol)を、無水エタノール(40mL)中に投入し、金属ナトリウムを少量づつ(0.55g, 24mmol)室温で添加した。添加が完了した後、この混合物を、2時間還流加熱し、冷却し、溶媒を除去した。得られた固形物を水で処理し、希酢酸でpH6まで酸性とし、その後酢酸エチル(100mL)で抽出した。濃縮及びヘキサン:酢酸エチル(3:1)との音波処理時に、固形物を濾過により分離し、所望の生成物(1.0g, 収率67%)を生じた。 1H NMR (400MHz, DMSO-d6):δ ppm 8.03 (bs, 1H) 7.32(t, 1H) 7.15(m, 1H) 7.09(m, 1H) 5.87 (bs, 2H) 3.77(s, 3H) 2.82(m, 1H) 0.74(bs, 2H) 0.52(bs, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値374、実測値374。
(5.2.107 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2-フルオロ-5-ヒドロキシフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2-フルオロ-5-メトキシフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.373g, 1mmol)を、CH2Cl2 20mL中に溶解し、BBr3 (CH2Cl2中1M、3mL)を添加した。混合物を室温で一晩攪拌した。反応液を、氷水により反応停止した。Na2CO3を添加し、pH6とした。有機層を濃縮し、逆相分取用HPLC(方法10〜100%、30分間、20mL/分)を用いて精製し、所望の生成物(0.17g, 収率47%)を生じた。 1H NMR (300MHz, DMSO-d6):δ ppm 9.86(s, 1H) 8.05(bs, 1H) 7.28(t, 1H) 7.09(bs, 2H) 7.03(m, 1H) 6.88(m, 1H) 5.98(bs, 2H) 2.88(m, 1H) 0.78(m, 2H) 0.59(m, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値360、実測値360。
(5.2.108 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2-フルオロ-3-ヒドロキシフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.4g, 1.1mmol)を、無水CH2Cl2 20mL中に投入し、BBr3 (CH2Cl2中1M、3.2mL)を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、水で反応停止した。CH2Cl2を除去し、残渣をNH4OHで塩基性とし、酢酸エチルで抽出し、逆相分取用HPLC(方法10〜100%、30分間、20mL/分)を用いて精製し、所望の生成物(0.087g, 収率23%)を生じた。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.48-0.55 (m, 2H) 0.66-0.75 (m, J=3.12Hz, 2H) 2.75-2.84 (m, 1H) 5.84 (s, 2H) 6.82-6.91 (m, 1H) 7.01 (s, 2H) 7.08-7.19 (m, 2H) 10.23 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値360、実測値360。
(5.2.109 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-[3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド。3-フルオロ-4-(トリフルオロメチル)安息香酸(8g, 38.5mmol)を、DMSO 70mL中に投入し、無水MeOH 20mL中のNaOMe(5.2g, 96mmol)で処理した。混合物を、3時間還流加熱し、その後氷/水300mLに注ぎ、希HClで酸性とした。得られた沈殿物を濾過し、高真空下で乾燥した。得られた固形物を、無水THF 60mLへ、N2下で投入し、0℃に冷却した。LAH (THF中1M、40mL)をシリンジで添加した。氷浴を取り除き、反応混合物を室温で2時間攪拌した。反応液を、0℃に再冷却し、反応液を、2N NaOH 4mLのN2大気下での添加により反応停止した。沈殿物を濾過し、更なるTHFで洗浄した。濾液を濃縮し、高真空下で乾燥した。残渣を、CH2Cl2 100mL中に溶解し、デス・マーチン試薬(CH2Cl2中0.3M、75mL)をシリンジにより添加した。この溶液を30分間攪拌し、その後エチルエーテル(50mL)及びNaOH水溶液(水100mL中8.8g)で10分間処理した。有機層を分離し、水で洗浄し、乾燥し、所望の生成物(3g, 収率38%)を黄色油状物として生じた。 1H NMR (400MHz, CDCl3):δ ppm 3.99 (s, 3H) 7.51(m, 2H) 7.77(d, 1H) 10.05(s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値205、実測値205。
工程b:2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-6-(3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(3g, 14.7mmol)、1-シクロプロピルグアニジン塩酸塩(1.99g, 14.7mmol)、2-シアノ酢酸エチル(1.66g, 14.7mmol)、及び炭酸カリウム(2.23g, 16.1mmol)を、無水EtOH 40mL中N2下で混合し、65℃で2時間加熱した。溶媒を除去し、残渣を水及び酢酸エチル(各75mL)で処理した。有機層を乾燥し、高真空下で濃縮し、所望の生成物(4.8g, 収率93.3%)を黄色固形物として生じた。MS m/z (M+H)+:計算値351、実測値351。
工程c:4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-6-(3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(4.8g, 13.7mmol)を、無水1,4-ジオキサン40mL中にN2下で溶解し、オキシ塩化リン(13mL, 137mmol)及び無水DMF数滴を滴下した。反応混合物を、2時間還流加熱し、氷/水を添加することにより反応停止した。反応混合物を、EtOAcで抽出し、所望の生成物(3.62g, 収率72%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値369、実測値369。
工程d:2-(5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド。4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(3.62g, 9.8mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.89g, 9.8mmol)、及び炭酸ナトリウム(1.04g, 9.8mmol)を、無水EtOH 60mL中にN2下で懸濁し、室温で48時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣を水及び酢酸エチル(各80mL)で処理した。有機層を分離し、乾燥し(無水MgSO4)、濃縮した。粗生成物を更に精製することなく、次の工程で使用した。MS m/z (M+H)+:計算値424、実測値424。
工程e:5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-(5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド(4.1g, 9.8mmol)を、無水エタノール(40mL)中に投入し、金属ナトリウム(2.2g, 98mmol)を、少量ずつ室温で添加した。添加が完了した後、混合物を2時間還流加熱し、冷却し、溶媒を除去した。得られた固形物を水で処理し、希酢酸によりpH6まで酸性とし、酢酸エチル(100mL)で抽出した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル2:3)を用いる精製は、所望の生成物(0.8g, 収率19.3%)を生じた。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.47-0.58 (m, 2H) 0.65-0.76 (m, 2H) 2.74-2.91 (m, 1H) 3.86-4.00 (m, 3H) 6.06 (s, 2H) 6.94-7.07 (m, 2H) 7.21-7.34 (m, 1H) 7.42-7.50 (m, 1H) 7.76 (d, 1H) 7.94-8.05 (m, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値424、実測値424。
(5.2.110 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-[3-ヒドロキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-メトキシ-4-(トリフルオロメチル)フェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.4g, 0.94mmol)を、無水CH2Cl2 20mL中に投入し、BBr3 (CH2Cl2中1M、6mL)を添加した。混合物を室温で一晩攪拌し、水で反応停止した。CH2Cl2を除去し、残渣をNH4OHでpH9に処理し、EtOAcで抽出し、分取用HPLCにより精製し、所望の生成物(0.075g, 収率19%)を生じた。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.47-0.56 (m, J=4.10, 4.10Hz, 2H) 0.66-0.78 (m, 2H) 2.76-2.88 (m, 1H) 6.07 (s, 2H) 7.02 (s, 2H) 7.08- 7.24 (m, 2H) 7.67 (d, J=8.20Hz, 1H) 8.01 (s, 1H) 10.97 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値410、実測値410。
(5.2.111 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-6-(4-(トリフルオロメチル) フェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。4-トリフルオロメチルベンズアルデヒド(2.6g, 15mmol)、1-シクロプロピルグアニジン塩酸塩(2.03g, 15mmol)、2-シアノ酢酸エチル(1.69g, 15mmol)、及び炭酸カリウム(2.28g, 16.5mmol)を、無水EtOH 60mL中N2下で混合し、50℃で一晩加熱した。その後反応液を濃縮し、水及びEtOAc(各100mL)で処理した。有機層を乾燥し、濃縮し、油状物(3g, 収率62%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値321、実測値321。
工程b:4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-6-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(3g, 9.3mmol)を、無水1,4-ジオキサン60mL中にN2下で溶解し、オキシ塩化リン(8mL, 84mmol)及び無水DMF数滴を添加した。反応混合物を、70℃で3時間加熱し、氷/水を添加することにより反応停止した。反応混合物を、希NaOHによりpH6まで処理し、EtOAcで抽出し、所望の生成物(1.78g, 収率56%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値339、実測値339。
工程c:2-(5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド。4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(1.78g, 5.2mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.52g, 5.8mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.61g, 5.8mmol)を、無水EtOH 60mL中にN2下で懸濁し、室温で48時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣をEtOAc及び水(各100mL)で処理した。有機層を乾燥し、濃縮し、所望の粗生成物(2g, 収率95%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値394、実測値394。
工程d:5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-(5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(4-(トリフルオロメチル)フェニル)ピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド(2g, 5mmol)を、無水エタノール(40mL)中に投入し、金属ナトリウムを少量ずつ(1g, 43mmol)室温で添加した。添加が完了した後、混合物を2時間還流加熱し、冷却し、溶媒を除去した。得られた固形物を水で処理し、希酢酸でpH6まで酸性とし、酢酸エチル(100mL)で抽出した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:酢酸エチル2:3)及び分取用HPLCを用い精製し、所望の生成物(0.1g, 収率4.6%)を生じた。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.46-0.57 (m, 2H) 0.66-0.79 (m, 2H) 2.75-2.88 (m, 1H) 6.00 (s, 2H) 7.02 (s, 2H) 7.81 (s, 2H) 7.87-7.94 (m, 2H) 7.99 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値394、実測値394。
(5.2.112 5-アミノ-4-(2-クロロピリジン-4-イル)-2-(シクロプロピルアミノ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:2-(ベンジルオキシ)イソニコチンアルデヒド。標題化合物を、2-クロロイソニコチン酸から、標準手順により調製した。 1H NMR (300MHz, CDCl3):δ ppm 5.43 (s, 2H) 7.5-7.2 (m, 7H) 8.4 (d, 1H) 10 (s, 1H)。
工程b:4-(2-(ベンジルオキシ)ピリジン-4-イル)-2-(シクロプロピルアミノ)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル。2-(ベンジルオキシ)イソニコチンアルデヒド(1.38g, 6.5mmol)、1-シクロプロピルグアニジン塩酸塩(0.88g, 6.5mmol)、2-シアノ酢酸エチル(0.73g, 6.5mmol)、及び炭酸カリウム(0.99g, 7.15mmol)を、無水EtOH 30mL中にN2下で混合し、70℃で2時間加熱した。溶媒を除去し、残渣を水及びEtOAcで処理した。有機層を濃縮し、高真空下で乾燥し、所望の生成物(1.5g, 収率64%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値360、実測値360。
工程c:4-クロロ-6-(2-クロロピリジン-4-イル)-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル。4-(2-(ベンジルオキシ)ピリジン-4-イル)-2-(シクロプロピルアミノ)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(1.5g, 4.18mmol)を、1,4-ジオキサン中のPOCl3 (1.92g, 12.5mmol)で、70℃で2時間処理した。溶媒除去及びEtOAcによる抽出に続き、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、ヘキサン:EtOAc(2:1〜1:1))を用いて精製し、所望の生成物(0.2g, 収率13%)を生じた。 1H NMR (300MHz, CDCl3):δ ppm 0.66 (m, 2H) 0.96 (m, 2H) 2.98 (m, 1H) 6.0 (d, 1H) 7.7-7.9 (m, 2H) 8.6 (m, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値306/308、実測値306/308(ジ-クロロパターン)。
工程d:5-アミノ-4-(2-クロロピリジン-4-イル)-2-(シクロプロピルアミノ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-クロロ-6-(2-クロロピリジン-4-イル)-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル(0.2g, 0.65mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.06g, 0.65mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.07g, 0.65mmol)を、無水EtOH 20mL中にN2下で懸濁し、室温で48時間攪拌した。溶媒を除去し、残渣を水で処理し、得られた固形物を濾過により分離した。固形物を、1:1水:エタノール(各30mL)中に投入し、1N NaOH (2mmol)を添加した。得られた混合物を、60℃で30分間加熱し、EtOAc 60mLで処理した。有機層を分離し、分取用HPLCで精製し、所望の生成物(0.088g, 収率52%)を生じた。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.47-0.57 (m, 2H) 0.66-0.77 (m, 2H) 2.76-2.89 (m, 1H) 6.18 (s, 2H) 7.07 (s, 2H) 7.57-7.65 (m, 1H) 7.72 (s, 1H) 8.09 (s, 1H) 8.57 (d, J=4.94Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値361、実測値361。
(5.2.113 5-アミノ-2(シクロプロピルアミノ)-4-(2-ヒドロキシピリジン-4-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4-(2-ベンジルオキシ)ピリジン-4-イル)-6-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル。4-(2-(ベンジルオキシ)ピリジン-4-イル)-2-(シクロプロピルアミノ)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(0.13g, 0.36mmol)及びPOCl3 (0.035mL)を、1,4-ジオキサン(10mL)中に投入し、触媒量のDMFを添加した。混合物を、80℃で2時間加熱した。混合物を室温に冷却した。溶媒を除去し、水で処理し、EtOAcに抽出し、粗生成物(0.08g, 収率59%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値378、実測値378。
工程b:5-アミノ-2(シクロプロピルアミノ)-4-(2-ヒドロキシピリジン-4-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-(2-ベンジルオキシ)ピリジン-4-イル)-6-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル(0.08g, 0.2mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.02g, 0.2mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.02g, 0.2mmol)を、EtOH 10mL中で2時間還流加熱した。その後この混合物へ、金属Na(0.015g, 0.6mmol)を添加し、還流を1時間継続した。フラスコを室温へ冷却し、溶媒を除去した。水及びEtOAc(各10mL)による処理並びに有機層の分離は、固形物を生じ、これをEtOH 10mLに溶解した。HOAc数滴を添加し、混合物を10%Pd/Cの存在下で水素化した(1気圧、一晩)。反応液を、分取用HPLCにより精製し、所望の生成物(0.004g, 収率6.6%)を生じた。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.39-0.55 (m, 2H) 0.62-0.88 (m, 2H) 2.72-2.94 (m, 1H) 6.18-6.37 (m, 3H) 6.34-6.50 (m, 2H) 7.01 (s, 2H) 7.42-7.60 (m, 1H) 7.91-8.14 (m, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値343、実測値343。
(5.2.114 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-イソプロピルチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-ヒドロキシ-2-イソプロピルピリミジン-5-カルボニトリル。3,4-ジクロロベンズアルデヒド(4.2g, 24mmol)、イソプロピルカルバミジン塩酸塩(2.94g, 24mmol)、シアノ酢酸エチル(2.7g, 24mmol)、及びK2CO3 (3.65g, 26.4mmol)を、無水EtOH 100mL中N2下で混合し、50℃で2時間加熱した。溶媒を除去し、残渣を水及びEtOAcで処理した。有機層を濃縮し、高真空下で乾燥し、所望の生成物(4.1g, 収率55%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値308/310、実測値308/310(ジ-クロロパターン)。
工程b:4-クロロ-6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-イソプロピルピリミジン-5-カルボニトリル。4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-ヒドロキシ-2-イソプロピルピリミジン-5-カルボニトリル(4.1g, 13.3mmol)を、1,4-ジオキサン100mL中に溶解し、DMF数滴を添加した。POCl3 (6.5mL, 66.5mmol)を添加し、溶液を70℃で2時間加熱し、その後室温で一晩攪拌した。溶媒を除去し、氷を添加し、過剰なPOCl3で反応停止した。得られた混合物をEtOAcで抽出し、濃縮乾固し、高真空下で乾燥し、所望の生成物(3.75g, 収率86%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値325/327、実測値325/327(ジ-クロロパターン)。
工程c:2-(5-シアノ-6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-イソプロピルピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド。4-クロロ-6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-イソプロピルピリミジン-5-カルボニトリル(3.75g, 11.5mmol)、2-メルカプトアセトアミド(1.15g, 12.6mmol)、及び炭酸ナトリウム(1.33g, 12.6mmol)を、EtOH 100mL中で室温で一晩混合した。溶媒を除去し、残渣を水及びEtOAc(各50mL)で処理した。有機層を分離し、高真空下で乾燥し、所望の生成物(4.3g, 収率100%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値381/383、実測値381/383(ジ-クロロパターン)。
工程d:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-イソプロピルチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-(5-シアノ-6-(3,4-ジクロロフェニル)-2-イソプロピルピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド(4.38g, 11.5mmol)を、EtOH 100mL中に投入し、金属Na(1.32g, 57.5mmol)を少量ずつ、フラスコを氷/水浴で冷却しながら添加した。このフラスコを、N2大気下に配置し、2時間還流加熱し、室温に冷却し、その後溶媒を除去し、残渣を水及びEtOAc(各100mL)で処理した。有機層を水で洗浄し、濃縮し、高真空下で乾燥した。得られた固形物を、少量のEtOAc中で音波処理し、濾過し、フィルターケーキを、ヘキサン:EtOAc(2:1)混合液で洗浄し、所望の生成物(1.96g, 収率45%)を生じた。 1H NMR (400MHz, CDCl3):δ ppm 1.41 (d, J=7.03Hz, 6H) 3.21-3.44 (m, 1H) 5.42 (s, 2H) 6.08 (s, 2H) 7.48-7.56 (m, J=8.20Hz, 1H) 7.65 (d, J=8.20Hz, 1H) 7.81 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値381/383、実測値381/383(ジ-クロロパターン)。
(5.2.115 5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-ヒドロキシフェニル)-2-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イルアミノ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-6-ヒドロキシ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル。2-フルオロ-3-メトキシベンズアルデヒド(25g, 157mmol)、メチルカルバミミドチオエートヘミ硫酸塩(22.3g, 78.5mmol)、2-シアノ酢酸エチル(17.8g, 157mmol)、及び炭酸カリウム(23.8g, 173mmol)を、無水EtOH 600mL中でN2下で混合し、75℃で一晩加熱した。フラスコを冷却し、溶媒を除去した。残渣を水(300mL)及びEtOAc(2×500mL)で処理した。有機層を分離し、濃縮し、所望の生成物(22g, 収率48%)を固形物として生じた。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.31 (s, 3H) 3.87 (s, 3H) 6.98 (m, 1H) 7.3-7.2 (m, 2H)。
工程b:4-クロロ-6-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル。4-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-6-ヒドロキシ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル(22g, 76mmol)を、1,4-ジオキサン(150mL)中に投入し、DMF(1.2mL)を添加した。POCl3 (58g, 378mmol)を添加し、得られた溶液を、N2下で4時間還流加熱した。反応液を室温に冷却し、溶媒及び過剰なPOCl3を除去した。残存するPOCl3を、氷で反応停止し、白色固形物を得、濾過により分離し、高真空下で乾燥し、所望の生成物(12.2g, 収率52%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値310、実測値310。
工程c:2-(5-シアノ-6-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド。4-クロロ-6-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル(12g, 38mmol)、2-メルカプトアセトアミド(3.53g, 38mmol)、及び炭酸ナトリウム(4.11g, 38mmol)を、EtOH 250mL中で混合しN2大気下に配置し、4時間還流加熱した。このフラスコを室温に冷却し、過剰な溶媒を除去し、水50mLを添加し、音波処理後、得られた固形物を濾過により分離し、高真空下で乾燥し、所望の生成物(12.9g, 収率91%)を生じた。MS m/z (M+H)+:計算値365、実測値365。
工程d:5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-(5-シアノ-6-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-4-イルチオ)アセトアミド(12.5g, 34.3mmol)を、無水EtOH 150mL中に投入し、金属Na (4.73、206mmol)を少量ずつ、フラスコを氷/水浴で冷却しながら添加した。このフラスコを、N2大気下に配置し、3時間還流加熱し、室温に冷却し、濃縮した。濃縮時に形成された固形物を、濾過により分離し、高真空下で乾燥した。固形物をCHCl3 300mL中にN2下で配置し、この混合物を水/氷浴中で攪拌しながら、mCPBA(6.8g, 30mmol)を少量ずつ添加した。この反応液を室温に温め、3時間攪拌した。反応液を、10%NaHSO3水溶液(50mL)で反応停止し、有機相を10%NaHCO3水溶液で洗浄し、溶媒を蒸発させ、生成物を黄色固形物として得た(5g, 収率37%)。MS m/z (M+H)+:計算値381、実測値381。
工程e:5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イルアミノ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.4g, 1mmol)及び2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(0.5g, 5.6mmol)を、DMF 3mLに溶解し、マイクロウェーブ内で170℃で45分間加熱した。この試料を水へ注ぎ、EtOAcへ抽出した。MS m/z (M+H)+:計算値406、実測値406。
工程f:5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-ヒドロキシフェニル)-2(1-ヒドロキシ-2-メチル-2-イルアミノ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イルアミノ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.1g, 0.25mmol)を、CH2Cl2中に投入し、BBr3 (CH2Cl2中1M)1.5mLを添加した。この混合物を室温で一晩攪拌し、その後水3mLの添加により反応停止し、有機層を分離した。水層を、飽和NaHCO3溶液で中和し、EtOAc(15mL)で抽出した。有機層を、分取用HPLC(方法20〜100%、30分間、20mL/分)で精製し、所望の生成物(0.048g, 収率51%)を生じた。 1H NMR (400MHz, DMS0-D6):δ ppm 1.33 (s, 6H) 3.54 (d,Hz, 2H) 4.76-4.91 (m, 1H) 5.85 (s, 2H) 6.83-6.91 (m, 1H) 6.99 (s, 2H) 7.07-7.23 (m, 3H)。
(5.2.116 5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-ヒドロキシフェニル)-2-((S)-1-ヒドロキシプロパン-2-イルアミノ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.5g, 1.3mmol)及び(S)-2-アミノプロパン-1-オール(0.14g, 1.9mmol)を、DMF 3mL中に溶解し、マイクロウェーブ内で170℃で45分間加熱した。この試料を水へ注ぎ、EtOAcへと抽出し、高真空下で乾燥した。残渣を、CH2Cl2(50mL)中に配置し、BBr3 (CH2Cl2中1M、8mL)を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌した。得られた反応混合物を、水10mLの添加により反応停止し、水層を分離した。水層を、飽和NaHCO3溶液で中和し、EtOAc(15mL)で抽出した。有機層を、分取用HPLC(方法20〜100%、30分間、20mL/分)により精製し、所望の生成物(0.02g, 収率5.3%)を生じた。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.13 (s, 3H) 3.48 (s, 1H) 3.96-4.07 (m, 1H) 4.72 (s, 1H) 5.67-5.94 (m, 6.25Hz, 2H) 6.81-6.90 (m, 5.27Hz, 1H) 6.98 (s, 2H) 7.08-7.21 (m, 2H) 7.60 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値378、実測値378。キラルHPLCにより>95%ee。
(5.2.117 5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-ヒドロキシフェニル)-2-((R)-1-ヒドロキプロパン-2-イルアミノ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(1.0g, 2.6mmol)及び(R)-2-アミノプロパン-1-オール(0.29g, 3.9mmol)を、DMF 3mLに溶解し、マイクロウェーブ内で170℃で45分間加熱した。試料を水へ注ぎ、EtOAcへと抽出し、高真空下で乾燥した。残渣を、CH2Cl2 (50mL)中に投入し、BBr3 (CH2Cl2中1M、16mL)を添加した。混合物を室温で一晩攪拌した。得られた反応混合物を、水10mLの添加により反応停止し、水層を分離した。水層を、飽和NaHCO3溶液で中和し、EtOAc(15mL)で抽出した。有機層を、分取用HPLC(方法20〜100%、30分間、20mL/分)により精製し、所望の生成物(0.05g, 収率13%)を生じた。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.06-1.23 (m, 3H) 3.42-3.55 (m, 1H) 3.93-4.10 (m, 2H) 4.71 (s, 1H) 5.83 (s, 2H) 6.79-6.87 (m, 1H) 6.94-7.03 (m, 2H) 7.06-7.22 (m, 2H) 7.62 (s, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値378、実測値378。キラル分析>95%ee。
(5.2.118 5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-ヒドロキシフェニル)-2-((S)-1-ヒドロキシブタン-2-イルアミノ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.5g, 1.3mmol)及び(S)-2-アミノブタン-1-オール(0.176g, 1.97mmol)を、DMF 3mLに溶解し、マイクロウェーブ内で170℃で45分間加熱した。この試料を水に注ぎ、EtOAcへと抽出し、高真空下で乾燥した。残渣を、CH2Cl2(10mL)中に投入し、BBr3 (CH2Cl2中1M、5mL)を添加した。混合物を室温で一晩攪拌し、その後水10mLの添加により反応停止し、水層を分離した。水層を、飽和NaHCO3溶液で中和し、EtOAc(15mL)で抽出した。有機層をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAC 1:2〜1:7)及び分取用HPLC(方法20〜100%、30分間、20mL/分)を用いて精製し、所望の生成物(0.011g, 収率2%)を生じた。 1H NMR (400MHz, CDCl3):δ ppm 0.93-1.13 (m, J=14.45Hz, 3H) 3.64-3.77 (m, 1H) 3.79-3.90 (m, 1H) 4.10 (s, 1H) 5.18 (s, 2H) 5.51 (s, 1H) 5.91 (s, 2H) 6.89-6.99 (m, 1H) 7.13-7.24 (m, J=5.08Hz, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値392、実測値392。キラル分析>95%e.e.。
(5.2.119 5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-ヒドロキシフェニル)-2-((R)-1-ヒドロキシブタン-2-イルアミノ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(2-フルオロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(1.0g, 2.63mmol)及び(R)-2-アミノブタン-1-オール(0.35g, 3.95mmol)を、DMF 3mLに溶解し、マイクロウェーブ内で170℃で45分間加熱した。この試料を水へ注ぎ、EtOAcへと抽出し、高真空下で乾燥した。残渣を、CH2Cl2 (20mL)中に投入し、BBr3 (CH2Cl2中1M、7mL)を添加した。この混合物を室温で一晩攪拌した。得られた反応混合物を、水10mLの添加により反応停止し、水層を分離した。水層を、飽和NaHCO3溶液で中和し、EtOAc(20mL)で抽出した。有機層を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン:EtOAC 1:2〜1:7)及び分取用HPLC(方法20〜100%、30分間、20mL/分)を用いて精製し、所望の生成物(0.017g, 収率1.6%)を生じた。1H NMR (400MHz、CDCl3):δ ppm 0.96-1.13 (m, 3H) 1.67-1.81 (m, 1H) 3.66-3.74 (m, 2H) 3.79-3.90 (m, 2H) 5.19 (s, 2H) 5.52 (s, 1H) 5.91 (s, 2H) 6.87-7.00 (m, 1H) 7.13-7.22 (m, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値392、実測値392。キラル分析>95%e.e.。
(5.2.120 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。3-ニトロベンズアルデヒド(5.0g, 33mmol)、シアノ酢酸エチル(3.74g, 33mmol)、及びピペリジン(2滴)を、トルエン(15mL)中で還流しN2下でH2Oを共沸除去した。1.5時間後、攪拌棒を取り除き、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。得られた物質に、以下を逐次添加した:攪拌棒、1-シクロプロピルグアニジン塩酸塩(4.4g, 33mmol)、K2CO3(9.0g, 66mmol)、及びエタノール(50mL)。得られた混合物を激しく攪拌し、還流冷却器において、75℃で、N2下で、1.5時間加熱した。反応混合物を、氷浴中で冷却し、得られた沈殿物を濾過により収集した。固形物を無水EtOHで洗浄し、熱水中に溶解した。得られた溶液を0℃に冷却し、2N HClによりpH2まで酸性とした。得られた沈殿物を濾過により収集し、氷水で洗浄し、乾燥し、2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル7.5g(76.5%)を明黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値298、実測値298。
工程b:4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。ジオキサン(60mL)中の2-(シクロプロピルアミノ)-4-ヒドロキシ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(5.0g, 16.7mmol)へ、POCl3 (30mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において85℃で、N2下で4時間加熱し、その後室温に冷却した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。得られた残渣を、1,4-ジオキサン(20ml)中に溶解し、氷水を攪拌しながら添加した。得られた沈殿物を濾過により収集し、H2Oで洗浄し、乾燥した。固形物をEtOAcに溶解し、シリカゲルを添加し、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。フラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)は、4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル3.5g(66%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値316、実測値316。
工程c:2-[5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド。4-クロロ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(4.0g, 12.6mmol)、2-メルカプトアセトアミド(1.3g, 13.9mmol)、K2CO3 (3.5g, 25.2mmol)、及びエタノール(20mL)をフラスコ中で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において50℃で、N2下で、16時間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、氷水200mLを添加した。得られた固形物を、真空濾過により収集し、H2Oで1回、30%Et2O/ヘキサンで2回洗浄し、高真空下、50℃で乾燥し、2-[5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド4.0g(85%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値370、実測値370。
工程d:5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。エタノール(60mL)中の2-[5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(4.0g, 10.8mmol)の攪拌している懸濁液を、N2下で0℃に冷却した。新たにエタノール(20mL)中に調製したNaOEt(40mmol)を添加し、得られた混合物を2時間攪拌し、その間室温までゆっくり温めた。その後混合物を、45℃で2時間加熱した。氷水200mL中のHCl(45mmol)を、激しく攪拌しながら添加した。得られた固形物を、真空濾過により収集し、H2Oで1回、20%Et2O/ヘキサンで1回洗浄し、その後高真空下で乾燥した。この固形物をEtOAc中に溶解し、シリカゲルを添加し、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。フラッシュクロマトグラフィー(80〜20%EtOAc/ヘキサン)は、5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド2.3g(57.5%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-d6):δ ppm 0.50-0.54 (m, 2H) 0.70-0.72 (m, 2H) 2.80-2.83 (m, 1H) 6.10 (s, 2H) 7.06 (s, 2H) 7.77-7.82 (m, 1H) 8.02-8.04(d, J=6Hz, 2H) 8.38 (s, 1H) 8.4 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値371、実測値371。分析用HPLC保持時間:5.04分(方法I)。
(5.2.121 5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.500g, 1.34mmol)を、Pd/Cを含む、EtOH(15mL)及びEtOAc(15mL)中で、水素バルーン下で16時間攪拌した。反応混合物を、セライトパッドを通して濾過した。得られた溶液をロータリーエバポレーターで濃縮し、粗生成物をDMSO(2mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(20〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を、酢酸エチル(100mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を、真空内で除去し、5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.400g, 87%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-d6):δ ppm 0.50-0.54 (m, 2H) 0.70-0.72 (m, 2H) 2.80-2.83 (m, 1H) 5.40 (s, 2H) 6.10 (s, 2H) 6.60-6.62 (d, J=6Hz, 1H ) 6.67(s, 1H) 6.70-6.73 (d, J=9Hz, 1H) 6.96 (s, 2H) 7.15-7.20(t, 1H) 7.91(s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値341、実測値341。分析用HPLC保持時間:3.74分(方法I)。
(5.2.122 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-[3-(2,2,2-トリフルオロアセチルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
CH2Cl2 (10mL)及びピリジン(1mL)中の5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.300g, 0.87mmol)の溶液を、0℃に冷却し、トリフルオロ酢酸無水物(0.200g, 0.95mmol)を滴下した。反応混合物を、室温で2時間攪拌し、その後EtOAc(50mL)で希釈した。得られた混合物を、飽和NaHCO3、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(1mL)中で溶解し、逆相分取用HPLC(10〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(20mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-[3-(2,2,2-トリフルオロアセチルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド0.160g(48%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-d6):δ ppm 0.50-0.54 (m, 2H) 0.70-0.72 (m, 2H) 2.80-2.83 (m, 1H) 6.10 (s, 2H) 7.06 (s, 2H) 7.28-7.30 (d, J=6Hz, 1H) 7.52-7.58(t, 1H) 7.79-7.81 (d, J=6Hz, 1H) 7.89 (s, 1H) 8.00 (s, 1H) 10.26 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値437、実測値437。分析用HPLC保持時間:5.14分(方法I)。
(5.2.123 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-{3-[(2-フェニルエチル)アミノ]フェニル}チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
DMF(9mL)中の5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.200g, 0.58mmol)、フェニルアセトアルデヒド(0.072g, 0.58mmol)及びHOAc(2滴)の溶液へ、トリアセトキシホウ化水素ナトリウム(0.373g, 1.76mmol)を添加した。反応混合物を、N2下で16時間攪拌した。飽和NaHCO3水溶液を添加し、混合物をEtOAcで抽出した。有機物をブラインで1回洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。粗生成物をDMSO(2mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-{3-[(2-フェニルエチル)アミノ]フェニル}チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド140mg(38%)を得た。 1H NMR (400MHz, メタノール-D4):δ ppm 0.55-0.61 (m, 2H) 0.77-0.84 (m, 2H) 2.77-2.84 (m, 1H) 2.89 (t, J=7.42Hz, 2H) 3.35-3.41 (m, 2H) 6.71-6.75 (m, 2H) 6.78-6.82 (m, 1H) 7.13-7.18 (m, 1H) 7.22-7.31 (m, 5H)。MS m/z (M+H)+:計算値445、実測値445。分析用HPLC保持時間:5.88分(方法I)。
(5.2.124 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-{3-[(フェニルアミノ)カルボニルアミノ]フェニル}チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
THF(9mL)中で5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.150g, 0.44mmol)及びフェニルイソシアナート(0.053g, 0.44mmol)を、N2下で16時間攪拌しながら一緒にした。得られた混合物をロータリーエバポレーターで濃縮し、粗生成物をDMSO(2mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-{3-[(フェニルアミノ)カルボニルアミノ]フェニル}チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド80mg(40%)を得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.49-0.58 (m, 2H) 0.67-0.77 (m, 2H) 2.77-2.88 (m, 1H) 6.09 (s, 2H) 6.94-7.02 (m, 3H) 7.16 (d, J=7.42Hz, 1H) 7.24-7.32 (m, 2H) 7.42-7.50 (m, 3H) 7.59 (d, J=7.03Hz, 1H) 7.70 (t, J=1.76Hz, 1H) 7.94 (s, 1H) 8.73 (s, 1H) 8.91 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値460、実測値460。分析用HPLC保持時間:5.22分(方法I)。
(5.2.125 5-アミノ-4-[3-({[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
THF(9mL)中の5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.150g, 0.44mmol)及び4-クロロ-3-(トリフルロメチル)フェニルイソシアナート(0.100g, 0.44mmol)を、N2下で16時間攪拌しながら一緒にした。揮発物を、ロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(2mL)に溶解し、逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-4-[3-({[4-クロロ-3-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド95mg(38.5%)を得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.54 (m, 2H) 0.71 (d, J=5.08Hz, 2H) 2.74-2.92 (m, 1H) 6.07 (s, 2H) 6.98 (s, 2H) 7.19 (d, J=7.03Hz, 1H) 7.48 (t, J=7.81Hz, 1H) 7.56-7.69 (m, 3H) 7.70 (s, 1H) 7.94 (s, 1H) 8.10 (s, 1H) 9.09 (s, 1H) 9.23 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値562、実測値562。分析用HPLC保持時間:6.11分(方法I)。
(5.2.126 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.100g, 0.29mmol)及び4-(トリフルロメチル)フェニルイソシアナート(0.055g, 0.29mmol)を、THF(9mL)中に、N2下で3時間攪拌しながら溶解した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(2mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド85mg(55%)を得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.56 (m, 2H) 0.71 (d, J=5.08Hz, 2H) 2.74-2.92 (m, 1H) 6.12 (s, 2H) 7.02 (s, 2H) 7.19 (d, J=7.03Hz, 1H) 7.48 (t, J=7.81Hz, 1H) 7.62-7.74 (m, 6H) 8.10 (s, 1H) 9.16 (s, 1H) 9.29 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値628、実測値628。分析用HPLC保持時間:5.83分(方法I)。
(5.2.127 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-{[(4-メチルフェニル)アミノ]カルボニルアミノ}フェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン--カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.070g, 0.20mmol)及びp-トリルイソシアナート(0.025g, 0.20mmol)を、THF(9mL)中に、N2下で3時間攪拌しながら溶解した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(2mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-{[(4-メチルフェニル)アミノ]カルボニルアミノ}フェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド55mg(57%)を得た。 1H NMR (300MHz, DMS0-D6):δ ppm 0.44-0.60 (m, 2H) 0.64-0.79 (m, 2H) 2.24 (s, 3H) 2.74-2.92 (m, 1H) 6.09 (s, 2H) 7.00 (s, 2H) 7.07 (s, 1H) 7.10 (s, 1H) 7.14 (d, J=7.14Hz, 1H) 7.32 (s, 1H) 7.35 (s, 1H) 7.45 (t, J=7.97Hz, 1H) 7.58 (d, J=7.42Hz, 1H) 7.69 (s, 1H) 7.97 (s, 1H) 8.68 (s, 1H) 8.92 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値474、実測値474。分析用HPLC保持時間:5.44分(方法I)。
(5.2.128 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-{[(4-フルオロフェニル)アミノ]カルボニルアミノ}フェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.110g, 0.320mmol)及び4-フルオロフェニルイソシアナート(0.044g, 0.320mmol)を、THF(9mL)中に、N2下で3時間攪拌しながら溶解した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(2mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(30〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(3-{[(4-フルオロフェニル)アミノ]カルボニルアミノ}フェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド100mg(71%)を得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.54 (s, 2H) 0.72 (d, J=5.47Hz, 2H) 2.82 (s, 1H) 6.10 (s, 2H) 7.01 (s, 2H) 7.14 (q, J=8.46Hz, 3H) 7.37-7.54 (m, 3H) 7.59 (d, J=7.03Hz, 1H) 7.70 (s, 1H) 7.97 (s, 1H) 8.81 (s, 1H) 8.94 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値478、実測値478。分析用HPLC保持時間:5.28分(方法I)。
(5.2.129 5-アミノ-2-[(3-アミノ-2,2-ジメチルプロピル)アミノ]-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-({3-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-2,2-ジメチルプロピル}アミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.250g, 0.62mmol)及び1-Boc-アミノ-2,3-ジメチル-1,3-プロピルジアミン(0.383g, 1.9mmol)を、THF(20mL)中に溶解し、18時間還流加熱した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、フラッシュクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)を行い、5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-({3-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-2,2-ジメチルプロピル}アミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド100mg(42%)を明黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値539、実測値539。
工程b:5-アミノ-2-[(3-アミノ-2,2-ジメチルプロピル)アミノ]-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。CH2Cl2 (10mL)中に溶解した5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-({3-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-2,2-ジメチルプロピル}アミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.100g, 0.18mmol)の溶液を、0℃に冷却した。ジオキサン(2mL)中の4M HClの過剰量を添加し、この反応液を室温に温め、2時間攪拌した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(2mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-2-[(3-アミノ-2,2-ジメチルプロピル)アミノ]-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド50mg(41%)を得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.92 (s, 6H) 2.58 (s, 2H) 3.17 (s, 2H) 6.16 (s, 4H) 7.04 (s, 2H) 7.58 (d, J=9.34Hz, 1H) 7.80 (d, J=8.52Hz, 1H) 7.86 (s, 1H) 7.96 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値440、実測値440。分析用HPLC保持時間:3.72分(方法I)。
(5.2.130 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(カルバモイルメチル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド及び2-[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]酢酸)
Figure 2009523805
工程a:2-[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]酢酸エチル。水(15mL)中のエチルマロン酸カリウム塩(5g, 29mmol)の懸濁液に、6N HClをpH2まで添加した。混合物をEtOAcで抽出した。一緒にした有機層をブラインで洗浄し、乾燥し、濾過し、濃縮した。残渣をEtOH(15mL)に溶解し、マグネシウムエトキシド(1.5g, 13.2mmol)を5分間かけて添加した。この反応混合物を、室温で16時間攪拌した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。残渣をイソプロパノールで粉砕し、高真空下で乾燥した。残渣(1.4g, 5mmol)を、無水THF(20mL)中に攪拌しながら室温で、N2下で溶解した。NaH(0.200g, 5mmol)を一気に添加し、10分後に無水THF(10mL)中の5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.400g, 1.0mmol)を添加し、この混合物を18時間還流した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、フラッシュクロマトグラフィー(40〜50%EtOAc/ヘキサン)は、2-[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]酢酸エチル250mg(55%)を明黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値425、実測値425。
工程b:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(カルバモイルメチル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。200mlの高圧フラスコ内のEtOH(14mL)中の2-[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]酢酸エチル(0.250g, 0.59mmol))の溶液を、N2下で、-75℃に冷却した。NH3気体(2mL)を2分間泡立て、その後高圧フラスコを密閉し、攪拌しながら一晩、室温に温めた。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(2mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、2種の生成物を得た。
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(カルバモイルメチル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(50mg, 25%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 3.85 (s, 2H) 6.36 (s, 2H) 7.10 (s, 1H) 7.42 (s, 2H) 7.56 (s, 1H) 7.65 (dd, J=8.20, 1.95Hz, 1H) 7.84 (d, J=8.20Hz, 1H) 7.92 (d, J=1.95Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値397、実測値397。分析用HPLC保持時間:4.41分(方法I)。
2-[5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-6-カルバモイルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2-イル]酢酸(50mg, 25%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 4.02 (s, 2H) 6.37 (s, 2H) 7.44 (s, 2H) 7.66 (dd, J=8.20, 1.95Hz, 1H) 7.84 (d, J=8.20Hz, 1H) 7.93 (d, J=1.95Hz, 1H) 12.69 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値398、実測値398。分析用HPLC保持時間:4.84分(方法I)。
(5.2.131 5-アミノ-2-[(2-アミノ-tert-ブチル)アミノ]-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-({2-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-tert-ブチル}アミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.400g, 1.0mmol)、N-(2-アミノ-2-メチルプロピル)(tert-ブトキシ)カルボキサミド(0.225g, 1.2mmol)、及びトリエチルアミン(0.5mL, 3mmol)を、THF(20mL)中に溶解し、18時間還流加熱した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、フラッシュクロマトグラフィー(40%EtOAc/ヘキサン)を行い、5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-({2-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-tert-ブチル}アミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド150mg(30%)を明黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値525、実測値525。
工程b:5-アミノ-2-[(2-アミノ-tert-ブチル)アミノ]-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。CH2Cl2 (10mL)中に溶解した5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-({2-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-tert-ブチル}アミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.100g, 0.18mmol)を、0℃に冷却した。ジオキサン(2mL)中の4M HClの過剰量を添加し、この反応液を室温に温め、2時間攪拌した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(2mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-2-[(2-アミノ-tert-ブチル)アミノ]-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド30mg(25%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.35 (s, 6H) 2.90 (s, 2H) 6.18 (s, 2H) 7.02 (s, 2H) 7.27 (s, 1H) 7.59 (d, J=8.20Hz, 1H) 7.80 (d, J=8.20Hz, 1H) 7.85 (d, J=1.95Hz, 1H)。 MS m/z (M+H)+:計算値426、実測値426。分析用HPLC保持時間:3.53分(方法I)。
(5.2.132 5-アミノ-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4-ヒドロキシ-2-メチルチオ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。3-ニトロベンズアルデヒド(5.0g, 33mmol)、シアノ酢酸エチル(3.74g, 33mmol)、及びピペリジン(2滴)を、トルエン(15mL)中で、N2下で還流し、H2Oを共沸除去した。1.5時間後、攪拌棒を取り除き、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。得られた物質に、以下を逐次添加した:攪拌棒、s-メチルイソチオウロニウム硫酸塩(4.58g, 16.5mmol)、K2CO3 (9.0g, 66mmol)、及びエタノール(50mL)。得られた混合物を激しく攪拌し、還流冷却器において75℃で、N2下で4時間加熱した。反応混合物を、氷浴中で冷却し、得られた沈殿物を濾過により収集し、無水EtOHで洗浄し、熱水に溶解した。得られた溶液を0℃に冷却し、2N HClでpH2まで酸性とした。得られた沈殿物を濾過し、氷水で洗浄し、乾燥し、4-ヒドロキシ-2-メチルチオ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル5.5g(57.5%)を明黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値289、実測値289。
工程b:4-クロロ-2-メチルチオ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。ジオキサン(60mL)中の4-ヒドロキシ-2-メチルチオ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(5.0g, 17.3mmol)へ、POCl3 (30mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において、N2下、85℃で4時間加熱し、その後室温に冷却した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。得られた残渣を、1,4-ジオキサン(20ml)中に溶解し、氷水を攪拌しながら添加した。得られた沈殿物を濾過により収集し、H2Oで洗浄し、乾燥した。固形物をEtOAc中に溶解し、シリカゲルを添加し、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。フラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)は、4-クロロ-2-メチルチオ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル3.7g(69%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, クロロホルム-D):δ ppm 2.69 (s, 3H) 7.78 (t, J=8.00Hz, 1H) 8.41 (dd, J=7.81, 1.56Hz, 1H) 8.44-8.51 (m, 1H) 8.90 (s, 1H)。
工程c:2-[5-シアノ-2-メチルチオ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド。4-クロロ-2-メチルチオ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(3.7g, 12.5mmol)、2-メルカプトアセトアミド(1.3g, 13.9mmol)、K2CO3 (3.5g, 25.2mmol)、及びエタノール(20mL)をフラスコ内で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において、N2下、50℃で16時間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、氷水200mLを添加した。得られた固形物を真空濾過により収集し、H2Oで1回、30%Et2O/ヘキサンで2回洗浄し、高真空下、50℃で乾燥し、2-[5-シアノ-2-メチルチオ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド4.0g(85%)を非常に明るい黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値362、実測値362。
工程d:5-アミノ-2-メチルチオ-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。エタノール(60mL)中の2-[5-シアノ-2-メチルチオ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(4.0g, 11.0mmol)の攪拌懸濁液を、N2下で0℃に冷却した。新たにエタノール(20mL)中に調製したNaOEt(40mmol)を添加し、得られた混合物を2時間攪拌しながら、ゆっくり室温に温めた。その後この混合物を、45℃で2時間加熱した。氷水200mL中のHCl(45mmol)を、激しく攪拌しながら添加した。得られた固形物を真空濾過により収集し、H2Oで1回、20%Et2O/ヘキサンで1回洗浄し、その後高真空下で乾燥した。固形物をEtAOc中に溶解し、シリカゲルを添加し、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。フラッシュクロマトグラフィー(80〜20%EtOAc/ヘキサン)は、5-アミノ-2-メチルチオ-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド2.4g(60%)を黄色固形物として生じた。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.64 (s, 3H) 6.28 (s, 2H) 7.41 (s, 2H) 7.76-7.99 (m, 1H) 8.15 (d, J=7.69Hz, 1H) 8.38-8.61 (m, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値362、実測値362。
工程e:5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-メチルチオチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-2-メチルチオ-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(2.5g, 6.9mmol)、EtOH(50mL)、水(50mL)及び鉄粉(1.1g, 20.8mmol)の混合物を攪拌し、酸素を脱気するために、N2流れを20分間この混合物に通しながら、還流した。この還流混合物を、HCl(0.2mL)で処理し、一晩攪拌した。反応混合物を冷却し、セライト(2.0g)を添加し、10分間攪拌し、セライトパッドを通して濾過した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、EtOAc (2×100mL)で抽出した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(2mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(20〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-メチルチオチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(1.2g, 55%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値332、実測値332。
工程f:5-アミノ-2-メチルチオ-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-メチルチオチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.700g, 2.15mmol)及び4-(トリフルロメチル)フェニルイソシアナート(0.504g, 2.28mmol)を、THF(15mL)中に溶解し、N2下で3時間、攪拌しながら還流加熱した。反応混合物を冷却し、沈殿物を濾過により収集し、5-アミノ-2-メチルチオ-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.800g, 80%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値519、実測値519。
工程g:5-アミノ-2-(メチルスルフィニル)-4-[3-({[4(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。THF(20mL)中の5-アミノ-2-メチルチオ-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.650g, 1.55mmol)の溶液へ、70〜75%3-クロロペルオキシ安息香酸(0.348g, 1.55mmol)を添加した。反応混合物を、室温で1時間攪拌し、その後EtOAc(200mL)及び飽和亜硫酸水素ナトリウム(50mL)で希釈した。有機層を飽和NaHCO3及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮し、5-アミノ-2-(メチルスルフィニル)-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.600g, 89%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値535、実測値535。
工程h:5-アミノ-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-2-(メチルスルフィニル)-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.159g, 0.28mmol)及び2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(0.200g, 2.2mmol)を、DMF(5mL)中に溶解し、マイクロウェーブ内で、90℃で30分間加熱した。得られた混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(1mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(65mg, 40%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.32 (s, 6H) 3.53 (d, J=5.08Hz, 2H) 4.84 (t, J=5.86Hz, 1H) 6.08 (s, 2H) 6.97 (s, 2H) 7.03 (s, 1H) 7.17 (d, J=7.03Hz, 1H) 7.46 (t, J=8.00Hz, 1H) 7.56-7.68 (m, 5H) 7.69 (s, 1H) 9.16 (s, 1H) 9.29 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値560、実測値560。分析用HPLC保持時間:5.72分(方法I)。
(5.2.133 2-[((1R)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-2-(メチルスルフィニル)-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.250g, 0.28mmol)及び(R)-(-)-2アミノ-1-ブタノール(0.200g, 2.2mmol)を、DMF(5mL)中に溶解し、マイクロウェーブ内で、90℃で30分間加熱した。得られた混合物を、EtOAc(50mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(1mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、2-[((1R)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(110mg, 42%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.82-0.98 (m, 3H) 1.38-1.53 (m, 1H) 1.62-1.77 (m, 1H) 3.36-3.43 (m, 1H) 3.49 (d, J=4.30Hz, 1H) 3.92 (s, 1H) 4.67 (s, 1H) 5.99-6.20 (m, 2H) 6.98 (s, 2H) 7.20 (s, 1H) 7.48 (t, J=7.22Hz, 2H) 7.55-7.70 (m, 5H) 7.74 (s, 1H) 9.07 (s, 1H) 9.19 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値560、実測値560。分析用HPLC保持時間:5.56分(方法I)。
(5.2.134 2-[((1S)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-2-(メチルスルフィニル)-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.100g, 0.28mmol)及び(S)-(-)-2アミノ-1-ブタノール(0.100g, 1.2mmol)をDMF(5mL)中に溶解し、マイクロウェーブ内で、90℃で30分間加熱した。得られた混合物を、EtOAc(50mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(1mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、2-[((1S)-1-エチル-2-ヒドロキシエチル)アミノ]-5-アミノ-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(50mg, 42%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.82-0.98 (m, 3H) 1.38-1.53 (m, 1H) 1.62-1.77 (m, 1H) 3.36-3.43 (m, 1H) 3.49 (d, J=4.30Hz, 1H) 3.92 (s, 1H) 4.67 (s, 1H) 5.99-6.20 (m, 2H) 6.98 (s, 2H) 7.20 (s, 1H) 7.48 (t, J=7.22Hz, 2H) 7.55-7.70 (m, 5H) 7.74 (s, 1H) 9.07 (s, 1H) 9.19 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値560、実測値560。分析用HPLC保持時間:5.56分(方法I)。
(5.2.135 2-[((1R)-2-ヒドロキシ-イソプロピル)アミノ]-5-アミノ-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-2-(メチルスルフィニル)-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.100g, 0.18mmol)及び(R)-(-)-2アミノ-1-プロパノール(0.200g, 2.2mmol)を、DMF(5mL)に溶解し、マイクロウェーブ内で、90℃で30分間加熱した。得られた混合物を、EtOAc(50mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(1mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、50mg(50%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.15 (d, J=6.25Hz, 3H) 3.31 (s, 2H) 3.41-3.57 (m, 1H) 4.64-4.78 (m, 1H) 6.07 (s, 2H) 6.98 (s, 2H) 7.17 (d, J=5.86Hz, 1H) 7.47 (t, J=7.81Hz, 2H) 7.58-7.72 (m, 5H) 7.75 (s, 1H) 9.55 (s, 1H) 9.67 (s, 1H)。 MS m/z (M+H)+:計算値546、実測値546。分析用HPLC保持時間:5.38分(方法I)。
(5.2.136 2-[((1S)-2-ヒドロキシ-イソプロピル)アミノ]-5-アミノ-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-2-(メチルスルフィニル)-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.50g, 0.09mmol)及び(R)-(-)-2アミノ-1-プロパノール(0.100g, 1.2mmol)を、DMF(5mL)中に溶解し、マイクロウェーブ内で、90℃で30分間加熱した。得られた混合物を、EtOAc(50mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(1mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、20mg(48%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.15 (d, J=6.25Hz, 3H) 3.31 (s, 2H) 3.41-3.57 (m, 1H) 4.64-4.78 (m, 1H) 6.07 (s, 2H) 6.98 (s, 2H) 7.17 (d, J=5.86Hz, 1H) 7.47 (t, J=7.81Hz, 2H) 7.58-7.72 (m, 5H) 7.75 (s, 1H) 9.55 (s, 1H) 9.67 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値546、実測値546。分析用HPLC保持時間:5.37分(方法I)。
(5.2.137 5-アミノ-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:N-(3-(1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル){[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド。3-アミノベンズアルデヒドエチレンアセタール(3.0g, 18.5mmol)及び4-(トリフルロメチル)フェニルイソシアナート(4.0g, 22.mmol)を、THF(20mL)中に溶解し、N2下で、攪拌しながら3時間還流加熱した。反応混合物を冷却し、ヘキサン(100mL)で希釈し、沈殿物を濾過により収集し、N-(3-(1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル){[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド4g(60%)を白色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値353、実測値353。
工程b:N-(3-ホルミルフェニル){[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド。N-(3-(1,3-ジオキソラン-2-イル)フェニル){[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド(3.5g, 9.9mmol)を、80%HOAc水溶液中に懸濁し、50℃で1時間加熱した。反応混合物を冷却し、氷水(200mL)で希釈し、沈殿物を濾過により収集し、乾燥し、N-(3-ホルミルフェニル){[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド2.5g(83%)を白色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 7.47-7.60 (m, 2H) 7.60-7.77 (m, 6H) 8.11 (s, 1H) 8.31 (s, 1H) 9.99 (s, 1H). MS m/z (M+H)+:計算値309、実測値309。
工程c:N-[3-(5-シアノ-6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)フェニル]{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド。N-(3-ホルミルフェニル){[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド(2.5g, 8.1mmol)、シアノ酢酸エチル(0.90g, 8.2mmol)及びピペリジン(2滴)を、エタノール(40mL)中に懸濁し、75℃で1.5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、ホルムアミジン(1.0g, 10mmol)及び炭酸カリウム(2.5g, 32.5mmol)を添加した。得られた混合物を激しく攪拌し、60℃で一晩加熱した。反応混合物を、氷浴中で冷却し、得られた沈殿物を濾過により収集し、熱水中に溶解した。得られた溶液を0℃に冷却し、2N HClでpH2まで酸性とした。得られた沈殿物を濾過により収集し、氷水で洗浄し、乾燥し、N-[3-(5-シアノ-6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)フェニル]{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド2.0g(62%)を白色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 7.50 (t, J=7.81Hz, 1H) 7.53-7.60 (m, 1H) 7.60-7.73 (m, 5H) 8.10 (s, 1H) 8.58 (s, 1H) 9.11 (s, 1H) 9.18 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値400、実測値400。
工程d:N-[3-(6-クロロ-5-シアノピリミジン-4-イル)フェニル]{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド。ジオキサン(30mL)中のN-[3-(5-シアノ-6-ヒドロキシピリミジン-4-イル)フェニル]{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド(2.0g, 5mmol)に、POCl3(15mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において、N2下で、80℃で4時間加熱し、その後室温に冷却した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。得られた残渣を、1,4-ジオキサン(10ml)中に溶解し、氷水を攪拌しながら添加した。得られた沈殿物を濾過により収集し、H2Oで洗浄し、乾燥した。固形物をEtAOc中に溶解し、シリカゲルを添加し、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。フラッシュクロマトグラフィー(30〜50%EtOAc/ヘキサン)は、N-[3-(6-クロロ-5-シアノピリミジン-4-イル)フェニル]{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド1.0g(50%)を白色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値418、実測値418。
工程e:N-{3-[6-(カルバモイルメチルチオ)-5-シアノピリミジン-4-イル]フェニル}{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド。N-[3-(6-クロロ-5-シアノピリミジン-4-イル)フェニル]{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド(0.500g, 1.2mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.150g, 1.4mmol)、K2CO3(0.700g, 2.4mmol)、及びエタノール(20mL)を、フラスコ内で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において、N2下で、50℃で16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、氷水100mLを添加した。得られた固形物を真空濾過により収集し、H2Oで1回、30%Et2O/ヘキサンで2回洗浄し、高真空下で50℃で乾燥し、N-{3-[6-(カルバモイルメチルチオ)-5-シアノピリミジン-4-イル]フェニル}{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド481mg(85%)を明黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値473、実測値473。
工程f:5-アミノ-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。エタノール(20mL)中のN-{3-[6-(カルバモイルメチルチオ)-5-シアノピリミジン-4-イル]フェニル}{[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボキサミド(0.480g, 1.0mmol)の攪拌懸濁液を、N2下で0℃に冷却した。新たにエタノール(10mL)中に調製したNaOEt(4mmol)を添加し、得られた混合物を2時間攪拌し、その間にゆっくり室温まで温めた。その後混合物を45℃で2時間加熱した。氷水50mL中のHCl(5mmol)を、激しく攪拌しながら添加した。得られた固形物を真空濾過により収集し、H2Oで1回、20%Et2O/ヘキサンで1回洗浄し、その後高真空下で乾燥した。固形物をDMSO(1mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド100mg(21%)を得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 6.28 (s, 2H) 7.22-7.34 (m, 1H) 7.43 (s, 2H) 7.53 (t, J=7.81Hz, 1H) 7.58-7.73 (m, 5H) 7.83 (t, J=1.76Hz, 1H) 9.12 (s, 1H) 9.16 (s, 1H) 9.22 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値473、実測値573。分析用HPLC保持時間:5.48分(方法I)。
(5.2.138 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロ-5-メトキシフェニル)-2-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イルアミノ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-ニトロ安息香酸メチル。バニリン酸メチル(25.0g, 137.3mmol)を、CH2Cl2(200mL)中に、N2下で攪拌しながら溶解した。得られた溶液を50℃に冷却し、発煙硝酸(60mL, 1373mmol)を滴下した。得られた混合物を50℃で2時間攪拌し、その後攪拌している氷水へゆっくり添加した。得られた黄色沈殿物を濾過により収集し、H2Oで洗浄し、乾燥し、4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-ニトロ安息香酸メチル14.0g(47%)を得た。 1H NMR (400MHz, クロロホルム-D):δ ppm 3.97 (s, 3H) 4.04 (s, 3H) 7.90 (s, 1H) 8.043 (s, 1H) 11.14 (s, 1H)。
工程b:4-クロロ-3-メトキシ-5-ニトロ安息香酸メチル。4-ヒドロキシ-3-メトキシ-5-ニトロ安息香酸メチル(13.3g, 58.6mmol)を、DMF(100mL)中に、N2下で攪拌しながら溶解した。得られた溶液を-20℃に冷却し、塩化オキサリル(16mL, 175.7mmol)を滴下した。添加時に重い沈殿物が形成された。氷/塩浴を取り外し、温度をゆっくり80℃に上昇し、80℃で3時間維持した。得られた混合物を室温に冷却し、氷水へ注ぎ、15分間攪拌した。得られた黄色沈殿物を濾過により収集し、H2Oで洗浄し、乾燥し、4-クロロ-3-メトキシ-5-ニトロ安息香酸メチル12.0g(85%)を得た。 1H NMR (400MHz, クロロホルム-D):δ ppm 3.97 (s, 3H) 4.04 (s, 3H) 7.77 (s, 1H) 8.03 (s, 1H)。
工程c:5-アミノ-4-クロロ-3-メトキシ安息香酸メチル。4-クロロ-3-メトキシ-5-ニトロ安息香酸メチル(12.0g, 48.97mmol)、EtOH(200mL)、水(200mL)及び鉄粉(8.2g, 146.93mmol)の混合物を還流し、この間に酸素を脱気するために、この混合物にN2流れを20分間通過させた。還流混合物を、HCl(0.5mL)で処理し、一晩攪拌した。反応混合物を冷却し、セライト(2.0g)を添加し、10分間攪拌し、セライトパッドを通して濾過した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで濃縮し、EtOAc (200mL)で抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-4-クロロ-3-メソキシ安息香酸メチル9.0g(86%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, クロロホルム-D):δ ppm 3.90 (s, 3H) 3.93 (s, 3H) 4.22 (s, 2H) 7.01 (s, 1H) 7.13 (s, 1H)。
工程d:4,5-ジクロロ-3-メトキシ安息香酸メチル。塩化銅(II)無水物(6.8g, 50.4mmol)、亜硝酸ブチル(6.5g, 62.8mmol)及び無水アセトニトリルを、還流冷却器、添加用漏斗及び排気チューブを装着した三首丸底フラスコに入れた。得られた反応混合物を65℃に温め、アセトニトリル中の5-アミノ-4-クロロ-3-メトキシ安息香酸メチル(9.0g, 41.86mmol)を滴下した。反応混合物を室温に冷却した後、これを20%HCl水溶液(100mL)へ注ぎ、飽和炭酸ナトリウムの添加により中和した。得られた混合物を、CH2Cl2 (200mL)で抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、4,5-ジクロロ-3-メソキシ安息香酸メチル7.2g(97%)を黄色固形物として得た。
工程e:4,5-ジクロロ-3-メトキシ安息香酸。4,5-ジクロロ-3-メトキシ安息香酸メチル(7.0g, 29.9mmol)を、NaOH (120mL, 0.6N)中に懸濁し、全てのエステルが溶解し、ひとつの相の溶液が得られるまで、還流冷却器において100℃で加熱した。得られた溶液を0℃に冷却し、2N HClでpH2まで酸性とした。得られた沈殿物を濾過により収集し、水で洗浄し、EtOHから結晶化し、乾燥し、4,5-ジクロロ-3-メトキシ安息香酸6.0g(92%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, クロロホルム-D):δ ppm 3.99 (s, 3H) 7.54 (s, 1H) 7.85 (s, 1H)。
工程f:(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)メタン-1-オール。4,5-ジクロロ-3-メトキシ安息香酸(6.0g, 27.3mmol)を、無水THF(50mL)中に、N2下で攪拌しながら溶解した。BH3/THF(86mL, 86mmol)を添加し、得られた混合物を還流冷却器において75℃で、N2下で16時間加熱した。混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、振盪し、層を分離した。有機物をH2Oで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)メタン-1-オール5.6g(100%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, クロロホルム-D):δ ppm 3.92 (s, 3H) 4.67 (s, 2H) 6.88 (s, 1H) 7.07 (s, 1H)。
工程g:4,5-ジクロロ-3-メトキシベンズアルデヒド。(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)メタン-1-オール(5.6g, 27.1mmol)を、無水ベンゼン(100mL)中に、N2下で攪拌しながら溶解した。活性化MnO2(8.0g, 89.2mmol)を添加し、得られた混合物を、還流冷却器において85℃で、N2下で16時間加熱した。反応混合物を冷却し、セライト(2.0g)を添加し、10分間攪拌し、セライトパッドを通して濾過した。得られた混合物をロータリーエバポレーターで濃縮し、EtOAc(200mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。フラッシュクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)は、4,5-ジクロロ-3-メトキシベンズアルデヒド5.2g(収率94.5%)を黄色固形物としてもたらした。 1H NMR (400MHz, クロロホルム-D):δ ppm 4.00 (s, 3H) 7.35 (s, 1H) 7.58 (s, 1H) 9.91 (s, 1H)。
工程h:6-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル。4,5-ジクロロ-3-メトキシベンズアルデヒド(5.2g, 25.3mmol)、シアノ酢酸エチル(2.86g, 25.3mmol)、及びピペリジン(2滴)を、トルエン(15mL)中で還流し、N2下でH2Oを共沸除去した。1.5時間後、攪拌棒を取り出し、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。得られた物質に、以下を逐次添加した:攪拌棒、s-メチルイソチオウロニウム硫酸塩(3.5g, 12.65mmol)、K2CO3(9.0g, 66mmol)、及びエタノール(50mL)。得られた混合物を激しく攪拌し、還流冷却器において75℃で、N2下4時間加熱した。反応混合物を、氷浴中で冷却し、得られた沈殿物を濾過により収集し、無水EtOHで洗浄し、熱水に溶解した。得られた溶液を0℃に冷却し、2N HClでpH2まで酸性とした。得られた沈殿物を濾過し、氷水で洗浄し、乾燥し、6-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル3.0g(35%)を白色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値342、実測値342。
工程i:6-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-4-クロロ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル。ジオキサン(60mL)中の6-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル(3.0g, 8.8mmol)へ、POCl3(30mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において85℃で、N2下で4時間加熱し、その後室温に冷却した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。得られた残渣を1,4-ジオキサン(20ml)中に溶解し、氷水を攪拌しながら添加した。得られた沈殿物を濾過により収集し、H2Oで洗浄し、乾燥した。固形物をEtOAc中に溶解し、シリカゲルを添加し、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。フラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAc/ヘキサン)は、6-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-4-クロロ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル2.0g(64%)を白色固形物としてもたらした。MS m/z (M+H)+:計算値361、実測値361。
工程j:2-[6-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-5-シアノ-2-メチルチオピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド。6-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-4-クロロ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル(2.0g, 5.5mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.7g, 8.3mmol)、K2CO3(1.5g, 11.2mmol)、及びエタノール(20mL)を、フラスコ中で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において50℃で、N2下で16時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、氷水200mLを添加した。得られた固形物を真空濾過により収集し、H2Oで1回、30%Et2O/ヘキサンで2回洗浄し、高真空下、50℃で乾燥し、2-[6-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-5-シアノ-2-メチルチオピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド2.0g(85%)を非常に明るい黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.64 (s, 3H) 3.96 (s, 3H) 4.10 (s, 2H) 7.31 (s, 2H) 7.67 (s, 1H) 7.72 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値415、実測値415。
工程k:5-アミノ-4-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-2-メチルチオチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。エタノール(20mL)中の2-[6-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-5-シアノ-2-メチルチオピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(2.0, 4.8mmol)を、N2下で0℃に冷却した。新たにエタノール(10mL)中に調製したNaOEt(4mmol)を添加し、得られた混合物を2時間攪拌し、その間に室温へゆっくり温めた。その後この混合物を45℃で2時間加熱した。氷水50mL中のHCl(5mmol)を、激しく攪拌しながら添加した。得られた固形物を真空濾過により収集し、H2Oで1回洗浄し、その後高真空下で乾燥した。固形物をEtOAc中に溶解し、シリカゲルを添加し、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。フラッシュクロマトグラフィー(50%EtOAc/ヘキサン)は、5-アミノ-4-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-2-メチルチオチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド0.80g(40%)を黄色固形物としてもたらした。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.64 (s, 3H) 3.96 (s, 3H) 6.34 (s, 2H) 7.31 (s, 2H) 7.67 (s, 1H) 7.72 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値415、実測値415。
工程l:5-アミノ-4-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。THF(20mL)中の5-アミノ-4-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-2-メチルチオチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.800g, 1.9mmol)の溶液へ、70〜75%の3-クロロペルオキシ安息香酸(0.692g, 1.9mmol)を添加した。反応混合物を、室温で1時間攪拌し、その後EtOAc(200mL)及び飽和亜硫酸水素ナトリウム(50mL)で希釈した。有機層を飽和NaHCO3及びブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濃縮し、5-アミノ-4-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド0.700g(85%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値431、実測値431。
工程m:5-アミノ-4-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.170g, 0.39mmol)及び過剰な2-アミノ-2-メチル-1-プロパノール(0.400g, 4.4mmol)を、DMF(3mL)中に溶解し、マイクロウェーブ内で、90℃で30分間加熱した。得られた混合物を、EtOAc(50mL)で希釈し、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(1mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(50mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-4-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド0.085g(48%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値456、実測値456。
(5.2.139 5-アミノ-4-(4,5-ジクロロ-3-ヒドロキシフェニル)-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
CH2Cl2(2mL)中の5-アミノ-4-(4,5-ジクロロ-3-メトキシフェニル)-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.080g, 0.18mmol)の溶液を、0℃に冷却し、BBr3(CH2Cl2中1M、1mL)を滴下した。反応混合物を、室温で2時間攪拌し、その後EtOAc(50mL)で希釈し、飽和NaHCO3、ブラインで洗浄し、Na2SO4で乾燥した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、粗生成物をDMSO(1mL)中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜80%アセトニトリル、0.1%TFA、30分間)を用いて精製した。好適な画分を一緒にし、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を酢酸エチル(20mL)中に溶解し、NaHCO3水溶液で洗浄し、Na2SO4で乾燥した。溶媒を真空内で除去し、5-アミノ-4-(4,5-ジクロロ-3-ヒドロキシフェニル)-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]チオフェノ [2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド0.035g(46%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.33 (s, 6H) 3.48 (s, 1H) 3.54 (s, 2H) 6.24 (s, 2H) 7.01 (s, 2H) 7.12 (d, J=4.69Hz, 2H) 7.26 (s, 1H) 11.09 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値442、実測値442。分析用HPLC保持時間:5.126分(方法I)。
(5.2.140 5-アミノ-4-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:無水2-(トリフェニルホスホラニリデン)コハク酸。アセトン(100mL)中の無水マレイン酸(20.0g, 204mmol)の溶液を、室温の水浴で冷却したフラスコ中の、アセトン(200mL)中のトリフェニルホスフィン(53.5g, 204mmol)の攪拌溶液へ、N2下で添加した。得られた反応混合物の色は、直ちに暗赤色になり始めた。約10分後には、反応混合物は固形塊となり始めた。30分後、固形物を真空濾過により収集し、アセトンで洗浄し、無水2-(トリフェニルホスホラニリデン)コハク酸50.54g (68%)を明オレンジ色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 3.27 (s, 2H) 7.57-7.80 (m, 15H)。MS m/z (M+H)+:計算値361、実測値361。
工程b:2-(トリフェニルホスホラニリデン)ブタン二酸 1-エチルエステル。無水2-(トリフェニルホスホラニリデン)コハク酸(50.02g, 138.8mmol)を、室温で攪拌しながらN2下で、EtOH(460mL)中に懸濁した。一晩攪拌した後、反応混合物のLCMS分析は、所望の生成物への約10%の転換を示した。反応混合物を、還流冷却器において40℃で、N2下で一晩加熱した。得られた澄んだオレンジ色の溶液のLCMS分析は、所望の生成物への完全な転換を示した。室温へ冷却後、攪拌棒を取り出し、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。得られた固形物を酢酸エチルで粉砕し、真空濾過を用いて収集した。固形物をEt2Oで洗浄し、高真空下で乾燥し、2-(トリフェニルホスホラニリデン)ブタン二酸 1-エチルエステル43.51g(77%)を明オレンジ色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 0.66 (t, J=7.00Hz, 3H) 2.67 (d, J=17.31Hz, 2H) 3.65 (q, J=6.96Hz, 2H) 7.50-7.71 (m, 15H) 11.36 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値407、実測値407。
工程c:4,5-ジヒドロフラン-2-カルバルデヒド。2,3-ジヒドロフラン(27.30g, 389mmol)を、乾燥した2L丸底フラスコ内のTHF(600mL)中に、N2下で攪拌しながら溶解した。得られた溶液を、アセトン/ドライアイス浴中で冷却し、t-BuLi(ペンタン中の1.7M溶液250mL、425mmol)を、添加用漏斗により、ゆっくり添加した。得られた混合物を、約-70℃で20分間、0℃で40分間攪拌し、その後約-70℃に再冷却した(澄んだ緑色-黄色溶液)。DMF(50mL, 646mmol)を添加用漏斗により滴下し、得られた混合物を、1時間攪拌し、その間に70℃から0℃まで温めた。水及び飽和NH4Clを添加し、得られた混合物をEt2Oで抽出した。水層を、6N HClで約pH6まで酸性とし、Et2Oで6回抽出した。水層をNaClで飽和し、Et2Oで抽出した。一緒にした有機物を、MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。中性アルミナ上のフラッシュクロマトグラフィー(50〜80%Et2O/ヘキサン)は、4,5-ジヒドロフラン-2-カルバルデヒド14.76g(39%)を黄色油状物としてもたらした。Rf=0.37 (50%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6) δ ppm 2.83 (dt, J=9.82, 3.16Hz, 2H) 4.41 (t, J=9.75Hz, 2H) 6.38 (t, J=3.16Hz, 1H) 9.42 (s, 1H)。LCMSはイオン化しなかった。
工程d:(E)-4-(4,5-ジヒドロフラン-2-イル)-3-(エトキシカルボニル)ブテ-3-エン酸。2-(トリフェニルホスホラニリデン)ブタン二酸 1-エチルエステル(43.45g, 106.9mmol)を、ベンゼン(275mL)中の4,5-ジヒドロフラン-2-カルバルデヒド(11.01g, 112.3mmol)の攪拌溶液に、N2下室温で添加した。得られた濁った混合物を、室温で2日間攪拌した(ゆっくり澄み始めた)。攪拌棒を取り除き、混合物をロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を、セライトを通して濾過し、フィルターケーキを酢酸エチルで洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(30〜50〜75%EtOAc/ヘキサン)は、(E)-4-(4,5-ジヒドロフラン-2-イル)-3-(エトキシカルボニル)ブテ-3-エン酸28.45gをオレンジ色油状物として生じ、これは純度約47%(収率〜55%)であった。Rf=0.27 (50%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.21 (t, J=7.14Hz, 3H) 2.67 (dt、J=9.48, 3.30Hz, 2H) 3.62 (s, 2H) 4.13 (q, J=7.05Hz, 2H) 4.38 (t, J=9.48Hz, 2H) 5.66 (t, J=3.16Hz, 1H) 7.05 (s, 1H) 12.25 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値227、実測値227。
工程e:4-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルボン酸エチル。塩化オキサリル(5.74mL, 65.8mmol)を、CH2Cl2(500mL)中の(E)-4-(4,5-ジヒドロフラン-2-イル)-3-(エトキシカルボニル)ブテ-3-エン酸(10.6g, 47.0mmol)の攪拌溶液へ、N2下室温で添加した。得られた混合物を、還流冷却器において41℃で、N2下で90分間加熱し、その後水に注いだ。飽和NaHCO3を添加し、得られた混合物を分液漏斗内で振盪した。これらの層を分離し、有機物を飽和NaHCO3及びブラインで洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(20〜30〜50%EtOAc/ヘキサン)は、4-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルボン酸エチル5.76g(59%)を明黄色固形物としてもたらした。Rf=0.42 (50%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.29 (t, J=7.14Hz, 3H) 3.09 (t, J=8.79Hz, 2H) 4.25 (q, J=7.14Hz, 2H) 4.56 (t, J=8.79Hz, 2H) 6.76 (d, J=1.37Hz, 1H) 6.98 (d, J=1.37Hz, 1H) 9.90 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値209、実測値209。
工程f:4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルボン酸エチル。4-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルボン酸エチル(5.76g, 27.7mmol)及びヨウ化テトラブチルアンモニウム(0.51g, 1.38mmol)を、THF(90mL)中に、N2下で攪拌しながら溶解した。臭化ベンジル(3.94mL, 33.2mmol)、次にNaH(0.80g, 33.2mmol)を添加し、得られた混合物を、室温で10分間攪拌した。NMP(30mL)を添加し、得られた混合物を、還流冷却器において40℃で、N2下で30分間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、飽和NH4Cl水溶液で反応停止し、EtOAcで抽出した。有機物を、ブラインで洗浄し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、シリカゲルカラム上にCH2Cl2と共に装加した。フラッシュクロマトグラフィー(10〜20%EtOAc/ヘキサン)は、4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルボン酸エチル6.64g(80%)を、白色固形物としてもたらした。Rf=0.44 (30%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.30 (t, J=7.00Hz, 3H) 3.17 (t, J=8.79Hz, 2H) 4.27 (q, J=6.96Hz, 2H) 4.61 (t, J=8.79Hz, 2H) 5.20 (s, 2H) 6.95 (d, J=1.10Hz, 1H) 7.16 (d, J=1.10Hz, 1H) 7.30-7.50 (m, 5H)。MS m/z (M+H)+:計算値299、実測値299。
工程g:(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)メタノール。乾燥した250mL丸底フラスコ中に、攪拌棒と共に、LAH(0.80g, 21.1mmol)を量って入れた。THF(20mL)を添加し、得られた混合物を0℃でN2下で攪拌した。THF(23mL)中の4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルボン酸エチル(3.00g, 10.1mmol)を、ピペットでゆっくり添加した。得られた反応混合物を2時間攪拌し、その間に0℃から室温へゆっくり温めた。反応液が反応停止し、アルミニウム塩が白色となるまで、飽和Na2SO4水溶液をゆっくり添加した。得られた混合物を、セライトを通して濾過し、フィルターケーキをEtOAcで洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、高真空下で乾燥し、(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)メタノール2.67g(100%)をほぼ無色の油状物として得、これは静置時に固化した。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 3.07 (t, J=8.65Hz, 2H) 4.39 (d, J=5.77Hz, 2H) 4.52 (t, J=8.79Hz, 2H) 5.11 (s, 2H) 5.14 (t, J=5.77Hz, 1H) 6.37 (s, 1H) 6.54 (s, 1H) 7.28-7.48 (m, 5H)。MS m/z (M+H)+:計算値257、実測値257。
工程h:4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルバルデヒド。(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)メタノール(2.66g, 10.4mmol)を、CH2Cl2(湿潤)(30mL)に攪拌しながら溶解した。デス・マーチン・ペルヨージナン(4.84g, 11.4mmol)を添加し、得られた澄んだオレンジ色の溶液に蓋をし、室温で3時間攪拌した。飽和NaHCO3水溶液(20mL)及び飽和Na2S2O3水溶液(20mL)を添加し、得られた混合物を分液漏斗内で振盪した。有機物をブラインで洗浄し、シリカゲルと共にロータリーエバポレーターで濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(10〜25%EtOAc/ヘキサン)は、4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルバルデヒド2.38g(90%)をほぼ無色の油状物としてもたらした。Rf=0.39 (30%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 3.20 (t, J=8.79Hz, 2H) 4.63 (t, J=8.79Hz, 2H) 5.24 (s, 2H) 6.95 (d, J=1.10Hz, 1H) 7.18 (d, J=1.10Hz, 1H) 7.30-7.51 (m, 5H) 9.86 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値255、実測値255。
工程i:3-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-2-シアノアクリル酸エチル。4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-カルバルデヒド(2.37g, 9.32mmol)、シアノ酢酸エチル(1.05g, 9.32mmol)、ピペリジン(2滴)、及びトルエン(15mL)を、100mLの丸底フラスコ内で一緒にし、激しく攪拌し、水を共沸除去しながら、130℃で1.5時間加熱した。攪拌棒を取り除き、全ての揮発物をロータリーエバポレーターで除去し、残渣を高真空下で乾燥し、3-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-2-シアノアクリル酸エチル3.14g(96%)を、明るい黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.30 (t, J=7.14Hz, 3H) 3.20 (t, J=8.79Hz, 2H) 4.31 (q, J=7.05Hz, 2H) 4.63 (t, J=8.79Hz, 2H) 5.19 (s, 2H) 7.23 (s, 1H) 7.30-7.52 (m, 6H) 8.30 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値350、実測値350。
工程j:4-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル。3-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-2-シアノアクリル酸エチル(3.14g, 8.99mmol)、酢酸ホルムアミジン(1.46g, 14.0mmol)、K2CO3(3.86g, 28.0mmol)、及びEtOH(15mL)を、100mLの丸底フラスコ内で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において、80℃で、大気下で15時間加熱した。得られた混合物を室温に冷却し、水(20mL)を添加した。得られた混合物を、EtOAcで2回抽出した。一緒にした有機物をブラインで洗浄し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を、Et2Oで粉砕し、固形物を真空濾過を用いて収集した。固形物をEt2Oで洗浄し、高真空下で乾燥し、純度の低い4-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル3.12gを得、これを更に精製することなく次反応で使用した。 1H NMR (300MHz, DMS0-D6):δ ppm 3.15 (t, J=8.65Hz, 2H) 4.59 (t, J=8.79Hz, 2H) 5.15 (s, 2H) 6.81 (d, J=1.10Hz, 1H) 7.02 (d, J=1.10Hz, 1H) 7.30-7.50 (m, 5H) 8.19 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値346、実測値346。
工程k:4-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-6-クロロピリミジン-5-カルボニトリル。1,4-ジオキサン(25mL)中の4-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-6-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(3.11g, 9.01mmol)の攪拌溶液へ、POCl3(1.65mL, 18.0mmol)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において90℃で、攪拌しながらN2下で4時間加熱した。得られた反応混合物を室温に冷却し、氷を添加し、反応停止した。混合物を飽和NaHCO3水溶液上に注ぎ、EtOAcで抽出した。有機物をブラインで洗浄し、シリカゲルと共にロータリーエバポレーターで濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(30〜50%EtOAc)は固形物をもたらし、これをEt2Oで粉砕し、高真空下で乾燥し、4-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-6-クロロピリミジン-5-カルボニトリル0.627g(2工程について19%)を明黄色固形物として得た。Rf=0.33 (30%EtOAc/ヘキサン)。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 3.23 (t, J=8.79Hz, 2H) 4.66 (t, J=8.65Hz, 2H) 5.20 (s, 2H) 7.06 (d, J=1.37Hz, 1H) 7.24 (d, J=1.10Hz, 1H) 7.30-7.55 (m, 5H) 9.29 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値364、実測値364。
工程l:5-アミノ-4-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-6-クロロピリミジン-5-カルボニトリル(623mg, 1.71mmol)、2-メルカプトアセトアミド(164mg, 1.80mmol)、K2CO3(249mg, 1.80mmol)、及びEtOH(16mL)を、100mLの丸底フラスコ内で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において50℃で、N2下で2時間加熱した。2-メルカプトアセトアミド(20mg, 0.22mmol)を添加し、加熱を一晩続けた。氷水(35mL)を添加し、得られた混合物を、EtOAcで抽出した。有機物をブラインで洗浄し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。残渣を、20%MeOH/CH2Cl2の入った100mLの丸底フラスコへ移し、ロータリーエバポレーターで濃縮し、高真空下で乾燥し、純度の低い2-(6-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-5-シアノピリミジン-4-イルチオ)アセトアミドを茶色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値419、実測値419。ナトリウム(197mg, 8.56mmol)を、無水EtOH(5mL)へ添加し、得られた混合物を、全ての固形物が溶解するまで攪拌した。得られたNaOEt溶液を、EtOH(20mL)中の粗2-(6-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)-5-シアノピリミジン-4-イルチオ)アセトアミドの攪拌混合物へ0℃で添加した。得られた混合物をゆっくり室温へ温め、6時間攪拌した。攪拌棒を取り出し、ほとんどの溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。DMSOを添加し、固形物を溶解し、得られた溶液をシリンジフィルターを通して濾過した。トリフルオロ酢酸(0.7mL, 8.56mmol)を添加し、得られた溶液を、逆相分取用HPLC(20〜100%CH3CN/H2O)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機物をロータリーエバポレーターで、ほぼ乾固するまで濃縮した。DMSO及びMeOHを添加し、引き続きEtOAcを添加した。得られた固形物を真空濾過を用いて収集し、EtOAc及びEt2Oで洗浄し、高真空下で乾燥し、5-アミノ-4-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド136mg(19%)を、明るい黄色固形物として得た。MP=239℃。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 3.23 (t, J=8.79Hz, 2H) 4.66 (t, J=8.59Hz, 2H) 5.19 (s, 2H) 6.21 (s, 2H) 6.69 (s, 1H) 6.86 (s, 1H) 7.27-7.51 (m, 7H) 9.11 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値419、実測値419。
(5.2.141 5-アミノ-4-(4-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
トリフルオロ酢酸(3mL)中の5-アミノ-4-(4-(ベンジルオキシ)-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(85mg, 0.20mmol)の攪拌溶液へ、チオアニソール(50μL)を添加した。得られた赤色溶液を、室温で一晩攪拌した。更なるチオアニソール(50μL)を添加し、得られた混合物を攪拌し、45℃で6時間、その後55℃で12時間加熱した。攪拌棒を取り除き、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。得られた残渣をEtOAc(250mL)中に溶解し、飽和NaHCO3水溶液及びブラインで洗浄した。有機物をMgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣を、DMSO/MeOH中に溶解し、逆相分取用HPLC(20〜70%CH3CN/H2O)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機物を飽和NaHCO3水溶液及びブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濾過し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。少量の20%MeOH/CH2Cl2を添加し、固形物を真空濾過を用いて収集した。固形物をEt2Oで洗浄し、高真空下で乾燥し、5-アミノ-4-(4-ヒドロキシ-2,3-ジヒドロベンゾフラン-6-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド32mg(52%)を明るい黄色固形物として得た。MP=285℃。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 3.15 (t, J=8.65Hz, 2H) 4.61 (t, J=8.65Hz, 2H) 6.32 (s, 2H) 6.49 (d, J=1.37Hz, 1H) 6.53 (d, J=1.37Hz, 1H) 7.38 (s, 2H) 9.09 (s, 1H) 9.99 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値329、実測値329。
(5.2.142 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2,6-ジカルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-2,6-ジカルボキサミド。エタノール(50mL)中に懸濁した5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-シアノチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(850mg, 2.33mmol)に、2.0N NaOH(2.38mL)及びH2O2(0.85mL)を添加し、室温で1.5時間攪拌した。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄した。分取用HPLC(20〜100%MeCN/H2O、30分間)を用いて精製し、15mgをオレンジ色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 6.41 (s, 2H) 7.53 (s, 2H) 7.74 (d, J=8.1Hz, 1H) 7.84 (d, J=8.1Hz, 1H) 7.92 (s, 1H) 8.10 (s, 1H) 8.40 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値383、実測値383。分析用HPLC保持時間:4.58分(方法I)。
(5.2.143 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル。3,4-ジクロロベンズアルデヒド(8.0g, 45.7mmol)、シアノ酢酸エチル(5.4mL, 50.3mmol)、ホルムアミジン(6.2g, 59.4mmol)、炭酸カリウム(18.9g, 137.1mmol)、及びエタノール(160mL)を、丸底フラスコに投入し、80℃で一晩加熱した。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄した。沈殿物を水中に懸濁し、濾過した。トルエン共沸により乾燥し、6.25gを白色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.45 (d, J=8.4Hz, 1H) 7.79 (dd, J=2.0, 8.4Hz, 1H) 7.99 (d, J=2.0Hz, 1H) 8.24 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値266、実測値266。
工程b:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロピリミジン-5-カルボニトリル。6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシピリミジン-5-カルボニトリル(6.25g, 23.4mmol)を、無水1,4-ジオキサン中に溶解した。POCl3(25mL)を添加し、100℃で一晩加熱した。反応液を氷に注ぎ、炭酸カリウムで中和し、酢酸エチル(2×250mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、真空内で濃縮し、4.71gを白色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 7.95 (d, J=8.4Hz, 1H) 7.99 (dd, J=2.0, 8.4Hz, 1H) 8.22 (d, J=2.0Hz, 1H) 9.36 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値285、実測値285。
工程c:2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド。ジクロロメタン(40mL)及びエタノール(40mL)中に6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロピリミジン-5-カルボニトリル(4.51g, 15.8mmol)、2-スルファニルアセトアミド(1.44g, 15.8mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(4.1mL, 23.7mmol)を溶解し、室温で1.5時間攪拌した。沈殿物を濾過し、冷エタノールで洗浄し、2.72gを白色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 4.11 (s, 2H) 7.29 (s, 1H) 7.71 (s, 1H) 7.91 (d, J=8.4Hz, 1H) 7.95 (dd, J=2.0, 8.4Hz, 1H) 8.20 (d, J=2.0Hz, 1H) 9.19 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値339、実測値339。
工程d:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。調製したナトリウムエトキシド溶液(Na 203mg、EtOH 10mL)に、2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(1.0g, 2.95mmol)を添加し、室温で2.5時間攪拌した。沈殿物を濾過し、冷エタノールで洗浄した。295mgを、分取用HPLC(20〜100%MeCN/H2O、30分間)を用いて精製し、63mgを黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 6.34 (s, 2H) 7.44 (s, 2H) 7.68 (dd, J=2.4, 8.4Hz, 1H) 7.84 (d, J=8.4Hz, 1H)、7.95 (d, J=2.4Hz, 1H) 9.15 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値340、実測値340。分析用HPLC保持時間:5.28分(方法I)。
(5.2.144 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル。3,4-ジクロロベンズアルデヒド(8.0g, 45.7mmol)、シアノ酢酸エチル(5.4mL, 50.3mmol)、アセトアミジン(5.6g, 59.4mmol)、炭酸カリウム(18.9g, 137.1mmol)、及びエタノール(160mL)を、丸底フラスコに投入し、80℃で一晩加熱した。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄した。沈殿物を水中に懸濁し、濾過した。トルエン共沸により乾燥し、10.2gを白色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 2.21 (s, 3H) 7.73 (d, J=8.4Hz, 1H) 7.78 (dd, J=2.0, 8.4Hz, 1H) 7.95 (d, J=2.0Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値280、実測値280。
工程b:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル。無水1,4-ジオキサン中に6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル(6.15g, 22.0mmol)を溶解した。POCl3(25mL)を添加し、100℃で一晩加熱した。反応液を氷に注ぎ、炭酸カリウムで中和し、酢酸エチル(2×250mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、真空内で濃縮し、4.71gを白色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 2.78 (s, 3H) 7.93 (d, J=8.2Hz, 1H) 7.96 (dd, J=2.2, 8.2Hz, 1H) 8.20 (d, J=2.2Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値298、実測値298。
工程c:2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-メチルピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド。ジクロロメタン(40mL)及びエタノール(40mL)中に6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル(3.98g, 13.3mmol)、2-スルファニルアセトアミド(1.21g, 13.3mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(3.5mL, 20.0mmol)を溶解し、室温で1.5時間攪拌した。沈殿物を濾過し、冷エタノールで洗浄し、2.57gを白色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 2.70 (s, 3H) 4.08 (s, 2H) 7.27 (s, 2H) 7.71 (s, 2H) 7.89 (d, J=8.4Hz, 1H) 7.92 (dd, J=2.0, 8.4Hz, 1H) 8.16 (d, J=2.0Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値353、実測値353。
工程d:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-メチルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。調製したナトリウムエトキシド溶液(Na 195mg、EtOH 10mL)に2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-メチルピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(1.0g, 2.83mmol)を添加し、室温で2.5時間攪拌した。沈殿物を濾過し、冷エタノールで洗浄した。500mgを分取用HPLC(20〜100%MeCN/H2O、30分間)を用いて精製し、134mgを黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 2.73 (s, 3H) 6.30 (s, 2H) 7.36 (s, 2H) 7.64 (dd, J=2.4, 8.4Hz, 1H) 7.82 (d, J=8.4Hz, 1H) 7.92 (d, J=2.4Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値353、実測値353。分析用HPLC保持時間:5.44分(方法I)。
(5.2.145 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(2-メチルプロピル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:(2E)-3-(3,4-ジクロロフェニル)-2-シアノプロパ-2-エン酸エチル。トルエン中に3,4-ジクロロベンズアルデヒド(4.5g, 25.7mmol)、シアノ酢酸エチル(2.75mL, 25.7mmol)、及びピペリジン(2滴)を溶解した。ジーンスタークトラップにおいて135℃で加熱し、水分を飛ばした。溶媒を真空内で除去し、5.4gを黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 1.31 (t, 3H) 4.33 (q, 2H) 7.90 (d, J=8.4Hz, 1H) 8.06 (dd, J=2.4, 8.4Hz, 1H) 8.30 (d, J=2.4Hz, 1H) 8.43 (s, 1H)。
工程b:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシ-2-(2-メチルプロピル)ピリミジン-5-カルボニトリル。(2E)-3-(3,4-ジクロロフェニル)-2-シアノプロパ-2-エン酸エチル(2.0g, 7.40mmol)、3-メチルブタンアミジン(1.48g, 14.8mmol)、炭酸カリウム(3.06g, 22.2mmol)、及びエタノール(50mL)を、丸底フラスコに投入し、80℃で一晩加熱した。沈殿物を濾過し、エタノールで洗浄した。沈殿物を水中に懸濁し、濾過した。トルエン共沸により乾燥し、1.50gを白色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値322、実測値322。
工程c:6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-(2-メチルプロピル)ピリミジン-5-カルボニトリル。無水1,4-ジオキサン中に6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-ヒドロキシ-2-(2-メチルプロピル)ピリミジン-5-カルボニトリル(1.50g, 7.40mmol)を溶解した。POCl3(8mL)を添加し、100℃で一晩加熱した。反応液を氷に注ぎ、炭酸カリウムで中和し、酢酸エチル(2×150mL)で抽出し、MgSO4で乾燥し、真空内で濃縮し、733mgを黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値340、実測値340。
工程d:2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-(2-メチルプロピル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド。ジクロロメタン(8mL)及びエタノール(8mL)中に6-(3,4-ジクロロフェニル)-4-クロロ-2-(2-メチルプロピル)ピリミジン-5-カルボニトリル(0.73g, 2.16mmol)、2-スルファニルアセトアミド(196mg, 2.16mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(0.6mL, 3.24mmol)を溶解し、室温で1.5時間攪拌した。沈殿物を濾過し、冷エタノールで洗浄し、570mgを白色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値395、実測値395。
工程e:5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(2-メチルプロピル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。調製したナトリウムエトキシド溶液(Na 100mg、EtOH 10mL)に、2-[6-(3,4-ジクロロフェニル)-5-シアノ-2-(2-メチルプロピル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(0.57g, 1.44mmol)を添加し、室温で2.5時間攪拌した。沈殿物を濾過し、冷エタノールで洗浄した。分取用HPLC(20〜100%MeCN/H2O、30分間)を用いて精製し、220mgを黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm。MS m/z (M+H)+:計算値395、実測値395。分析用HPLC保持時間:6.56分(方法I)。
(5.2.146 2-{[(1S)-2-ヒドロキシ-1-(メチルエチル)エチル]アミノ}-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
2-{[(1S)-2-ヒドロキシ-1-(メチルエチル)エチル]アミノ}-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(360mg, 0.90mmol)、(2S)-2-アミノ-3-メチルブタン-1-オール(464mg, 4.50mmol)、及び無水THF(15mL)を、丸底フラスコに投入し、75℃で一晩加熱した。揮発物を真空内で除去し、残渣をエタノール中で懸濁し、沈殿物を真空濾過により収集し、170mgを黄色固形物として得た。分取用HPLC(20〜100%MeCN/H2O、30分間)を用いて精製し、60mgを黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 0.91 (s, 6H) 1.96 (m, 1H) 1.99 (s, 3H) 3.50 (m, 2H) 4.55 (m, 2H) 6.14 (s, 2H) 7.00 (s, 2H) 7.50 (m, 2H) 7.80 (m, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値440、実測値440。分析用HPLC保持時間:5.60分間(方法I)。
(5.2.147 2-{[(1R)-2-ヒドロキシ-1-(メチルエチル)エチル]アミノ}-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
2-{[(1R)-2-ヒドロキシ-1-(メチルエチル)エチル]アミノ}-5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(360mg, 0.90mmol)、(2S)-2-アミノ-3-メチルブタン-1-オール(464mg, 4.50mmol)、及び無水THF(15mL)を、丸底フラスコに投入し、75℃で一晩加熱した。揮発物を真空内で除去し、残渣をエタノール中で懸濁し、沈殿物を真空濾過を用いて収集し、150mgを黄色固形物として得た。分取用HPLC(20〜100%MeCN/H2O、30分間)を用いて精製し、100mgを黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 0.91 (s, 6H) 1.96 (m, 1H) 1.99 (s, 3H) 3.50 (m, 2H) 4.55 (m, 2H) 6.14 (s, 2H) 7.00 (s, 2H) 7.50 (m, 2H) 7.80 (m, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値440、実測値440。分析用HPLC保持時間:5.60分(方法I)。
(5.2.148 5-アミノ-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]-4-(3-ヒドロキシ-4-メチルフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]-4-(3-ヒドロキシ-4-メチルフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。ジクロロメタン(4mL)中に5-アミノ-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]-4-(3-メトキシ-4-メチルフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(110mg, 0.27mmol)を溶解し、1.0M BBr3(1.08mL, 1.08mmol)を添加し、室温で4時間攪拌した。水に注ぎ、層を分離した。pH=6に調節し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、ブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。分取用HPLC(20〜80%MeCN/H2O、30分間)を用いて精製し、30mgを黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, D6-DMSO):δ ppm 1.33 (s, 6H) 2.20 (s, 3H) 3.54 (d, J=6.0Hz, 2H) 4.86 (t, J=6.0Hz, 1H) 6.10 (s, 2H) 6.95 (m, 5H) 7.23 (d, J=8.0Hz, 1H) 9.75 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値388、実測値388。分析用HPLC保持時間:4.62分(方法I)。
(5.2.149 5-アミノ-4-(5-メトキシ(3-ピリジル))チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4-ヒドロキシ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル。3-メトキシ-5-ホルミルピリジン(2.00g, 14.6mmol)、シアノ酢酸エチル(1.67g, 14.8mmol)、酢酸ホルムアミジン(1.65g, 14.6mmol)、及び炭酸カリウム(4.04g, 29.2mmol)を、エタノール(80mL)中で、78℃で3日間攪拌した。溶媒を真空内で除去し、2N HClを、溶液がpH4になるまで添加した。生成物を濾過により収集し、水及びエタノールで洗浄し、真空下で乾燥し、4-ヒドロキシ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル(825mg, 25%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値229、実測値229。
工程b:4-クロロ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル。4-ヒドロキシ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル(820mg, 3.6mmol)を、POCl3(20mL)中で攪拌し、混合物を90℃で4時間加熱した。揮発物を減圧下で除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(100%EtOAc)を用いて精製し、4-クロロ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル(825mg, 93%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値247、実測値247。
工程c:5-アミノ-4-(5-メトキシ(3-ピリジル))チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-クロロ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル(0.88g, 3.6mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.341g, 3.75mmol)、及び炭酸ナトリウム(0.453g, 4.27mmol)を、エタノール(15mL)中で、78℃で16時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムメトキシドの過剰量を添加し、混合物を75℃で3時間加熱した。水(10mL)を反応混合物へ添加し、生成物を濾過し、水で洗浄し、引き続き酢酸エチルで洗浄し、標題化合物5-アミノ-4-(5-メトキシ(3-ピリジル))チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.07g, 6.5%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6): 3.90 (s, 3H)、6.30 (s, 2H)、7.46 (s, 2H)、7.70 (s, 1H)、8.47 (m, 2H)、9.18 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値302、実測値302。
(5.2.150 5-アミノ-4-(5-メトキシ(3-ピリジル))-2-メチルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4-ヒドロキシ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル。3-メトキシ-5-ホルミルピリジン(1.60g, 11.7mmol)、シアノ酢酸エチル(1.33g, 11.7mmol)、塩酸アセトアミジン(1.32g, 14.0mmol)、及び炭酸カリウム(4.85g, 35.1mmol)を、エタノール(80mL)中で78℃で3日間攪拌した。溶媒を真空内で除去し、2N HClを、溶液のpHが約4になるまで添加した。生成物を濾過により収集し、水及びエタノールで洗浄し、真空下で乾燥し、4-ヒドロキシ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル(1.0g, 35%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値243、実測値243。
工程b:4-クロロ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル。4-ヒドロキシ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル(1.0g, 4.1mmol)を、POCl3(25mL)及びジオキサン(25mL)中で攪拌し、混合物を90℃で16時間加熱した。揮発物を減圧下で除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、4-クロロ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))-2-メチルピリミジン-5-カルボニトリル(825mg, 93%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値261、実測値261。
工程c:5-アミノ-4-(5-メトキシ(3-ピリジル))-2-メチルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-クロロ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル(0.48g, 1.83mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.175g, 1.92mmol)、及び炭酸カリウム(0.530g, 3.8mmol)を、エタノール(15mL)中で78℃で16時間攪拌した。溶媒を蒸発させ、水(10mL)を添加した。粗生成物を濾過し、逆相分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(5-メトキシ(3-ピリジル))-2-メチルチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.01g, 1.7%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ 2.75 (s, 3H)、3.89 (s, 3H)、6.25 (s, 2H)、7.38 (s, 2H)、7.65 (m, 1H)、8.40 (d, J=1.6Hz, 1H)、8.48 (d, J=3.2, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値316、実測値316。
(5.2.151 2,5-ジアミノ-4-(5-メトキシ(3-ピリジル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:2-アミノ-4-ヒドロキシ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル。3-メトキシ-5-ホルミルピリジン(5.00g, 36.4mmol)、シアノ酢酸エチル(4.12g, 36.4mmol)、塩酸グアニジン(3.53g, 37mmol)、及び炭酸カリウム(6.02g, 43.7mmol)を、エタノール(100mL)中で78℃で3日間攪拌した。固形物を濾過し、エタノールで洗浄し、乾燥し、標題化合物2-アミノ-4-ヒドロキシ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル(7.1g, 80.2%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値244、実測値244。
工程b:2-アミノ-4-クロロ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル。2-アミノ-4-ヒドロキシ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル(7.10g, 29.2mmol)を、POCl3(50mL)中で攪拌し、混合物を、90℃で3時間加熱した。揮発物を、減圧下で除去し、残渣を酢酸エチルと飽和NaHCO3の間で分配した。有機層を分離し、Na2SO4で乾燥し、濃縮し、2-アミノ-4-クロロ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル(2.1g, 27.5%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値262、実測値262。
工程c:2,5-ジアミノ-4-(5-メトキシ(3-ピリジル))チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-アミノ-4-クロロ-6-(5-メトキシ(3-ピリジル))ピリミジン-5-カルボニトリル(1.5g, 5.75mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.524g, 5.75mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(2mL)を、エタノール(20mL)中で70℃で18時間攪拌した。反応混合物を、酢酸エチルと水の間で分配した。有機層を分離、濃縮し、残渣を得た。エタノール中のナトリウムメトキシドの過剰量を添加し、混合物を78℃で3時間加熱した。水(10mL)を反応混合物へ添加し、生成物を濾過し、水で洗浄し、引き続き酢酸エチル及びエタノールで洗浄し、標題化合物2,5-ジアミノ-4-(5-メトキシ(3-ピリジル))チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.475g, 26.1%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6): 2.59 (s, 3H)、6.17 (s, 2H)、7.11 (s, 2H)、7.34 (s, 2H)、7.67 (m, 1H)、8.42 (d, J=1.2Hz, 1H)、8.53 (d, J=2.7、1H)。MS m/z (M+H)+:計算値317、実測値317。
(5.2.152 5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(フェニルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4,6-ジクロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルバルデヒド。シクロプロピルアミン(10.0g, 175mmol)、4,6-ジヒドロキシ-2-メチルメルカプトピリミジン(10.0g, 63.2mmol)及びMeOH(60ml)を一緒にし、40℃で4日間攪拌した。固形物を濾過し、MeOH(15mL)で洗浄し、減圧下で乾燥し、粗2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-4,6-ジオール(〜7g)を得た。別のフラスコにおいて、POCl3(60mL)を0℃に冷却し、DMF(18mL)を添加した。この溶液を0℃で1時間、その後室温で30分間攪拌した。この溶液へ2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-4,6-ジオール(約7g, 粗、41.9mmol)を添加し、得られた反応混合物を室温で45分間攪拌し、引き続き100℃で16時間攪拌した。この溶液を減圧下で濃縮し、残存する油状物を氷上に注いだ。溶液を5%NaHCO3溶液で中和し、粗生成物を酢酸エチルに抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を真空下で除去し、純度約80%の4,6-ジクロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルバルデヒド(7g, 47.8%)を得た。
工程b:[4,6-ジクロロ-5-((ヒドロキシイミノ)メチル)ピリミジン-2-イル]シクロプロピルアミン。4,6-ジクロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルバルデヒド(7.00g, 30.2mmol)を、氷酢酸(60mL)に添加し、室温で10分間攪拌した。塩酸ヒドロキシルアミン(2.10g, 30.17mmol)を添加し、混合物を40℃で3時間、50℃で1時間攪拌した。溶液を氷上に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を5%NaHCO3で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、[4,6-ジクロロ-5-((ヒドロキシイミノ)メチル)ピリミジン-2-イル]シクロプロピルアミン(6g, 80.5%)を半純粋な生成物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値247、実測値247。
工程c:4,6-ジクロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル。[4,6-ジクロロ-5-((ヒドロキシイミノ)メチル)ピリミジン-2-イル]シクロプロピルアミン(6g, 24.3mmol)を、POCl3(45mL)へ添加し、混合物を105℃で3.5時間加熱した。溶媒を減圧下で濃縮し、残存する油状物を、氷上に注ぎ、5%NaHCO3溶液で中和した。生成物を、酢酸エチルに抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。生成物を、シリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル中25%ヘキサン)を用いて精製し、4,6-ジクロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル(3.0g, 54%)を黄褐色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6): 0.69 (m, 2H)、1.03 (m, 2H)、2.67 (m, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値229、実測値229。
工程d:2-[6-クロロ-5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド。4,6-ジクロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル(1g, 4.39mmol)を、THF(15mL)中に溶解し、引き続きジイソプロピルエチルアミン(764ul、4.40mmol)及びメルカプトアセトアミド(0.4g, 4.39mmol)を添加した。反応混合物を、室温で18時間攪拌し、溶媒を減圧下で除去した。残存する固形物を、水(25mL)で洗浄し、乾燥し、2-[6-クロロ-5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(1.1g, 88.4%)を得た。
工程e:5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(フェニルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-[6-クロロ-5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミド(0.3g, 1.06mmol)を、アニリン(0.35g, 3.7mmol)と共にガラスバイアルに添加した。この反応液を、90℃で16時間加熱した。DMF(2mL)を添加し、生成物を水(20mL)の添加により沈殿した。固形物を濾過し、水及びエタノール(2mL)で洗浄し、乾燥し、非晶質の粗物質約0.3gを得た。残渣をエタノール(25mL)中に溶解し、ナトリウムメトキシド(0.15g, 2.78mmol)を添加した。混合物を4時間還流加熱し、その後水(40mL)で反応停止した。粗物質を、酢酸エチルに抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧下で除去し、残渣をDMSO(4mL)中に溶解した。生成物を逆相分取用HPLC(20〜60%ACN、0.1%TFA)を用いて精製し、5-アミノ-2-(シクロプロピルアミノ)-4-(フェニルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.03g, 8.8%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6): 0.50 (m, 2H)、0.67 (m, 2H)、2.70 (m, 1H)、6.94-7.08 (m, 5H)、7.34 (m, 3H)、7.83 (bm, 2H)、8.38 (bs, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値341、実測値341。
(5.2.153 5-アミノ-4-[(3,4-ジクロロフェニル)アミノ]-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:2-{6-[(3,4-ジクロロフェニル)アミノ]-5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ}アセトアミド。4,6-ジクロロ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-5-カルボニトリル(0.35g, 1.53mmol)、3,4-ジクロロアニリン(0.25g, 1.53mmol)、及びジイソプロピルエチルアミン(0.5mL)をTHF(3mL)中で一緒にし、マイクロウェーブ反応器内で100℃で30分間加熱した。後処理又は精製することなく、この混合物をフラスコへ移し、THF(10mL)、DMF(2mL)、及びジイソプロピルエチルアミン(0.25mL)を添加した。メルカプトアセトアミド(0.11g, 1.2mmol)を添加し、混合物を50℃で6時間攪拌した。揮発物を真空内で除去し、水(20mL)を添加した。粗生成物を、濾過を用いて収集し、エタノール(10mL)で洗浄した。生成物を減圧下で乾燥し、粗2-{6-[(3,4-ジクロロフェニル) アミノ]-5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ}アセトアミド(0.4g, 63.8%)を得た。MS m/z (M+H)+:計算値409、実測値409。
工程b:5-アミノ-4-[(3,4-ジクロロフェニル)アミノ]-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。2-{6-[(3,4-ジクロロフェニル)アミノ]-5-シアノ-2-(シクロプロピルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ}アセトアミド(0.4g, 0.98mmol)を、エタノール(20mL)及びナトリウムメトキシド(0.2g, 3.7mmol)に添加し、還流温度で4時間攪拌した。反応液を、水(100mL)により反応停止し、粗生成物を酢酸エチルへ抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を減圧下で蒸発させ、残渣をDMSO(10mL)中に溶解した。生成物を、逆相分取用HPLC(30〜80%ACN、0.1%TFA)を用いて精製し、5-アミノ-4-[(3,4-ジクロロフェニル)アミノ]-2-(シクロプロピルアミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.055g, 13.4%)を明黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6): 0.52 (m, 2H)、0.74 (m, 2H)、2.68 (m, 1H)、6.95 (bs, 2H)、7.07 (bs, 2H)、7.58 (m, 2H)、7.74 (m, 1H)、8.59 (bs, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値409、実測値409。
(5.2.154 5-アミノ-4-(5-クロロ-3-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:6-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル。3-クロロ-5-メトキシベンズアルデヒド(6.52g, 38.13mmol)、シアノ酢酸エチル(4.31g, 38.13mmol)、メチルチオカルボキシアミジン(10.61g, 38.13mmol)、及び炭酸カリウム(5.26g, 38.13mmol)を、エタノール(100mL)中で一晩還流した。攪拌棒を取り除き、水を添加した。揮発物を除去し、水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物12g(100%)を茶色油状物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値308、実測値308。
工程b:4-クロロ-6-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル。6-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-4-ヒドロキシ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル(11.71g, 38.14mmol)を、ジオキサン(200mL)中に溶解し、POCl3(40mL)を添加した。DMF(3mL)の添加後、得られた反応混合物を、還流冷却器において90℃で4時間加熱し、その後室温に冷却した。揮発物を除去し、残存する反応混合物を氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(1:1 EtOAc/ヘキサン)を用いて精製し、標題化合物3.5g(28%)を帯黄白色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.65 (s, 3H) 3.87 (s, 3H) 7.37 (t, J=2.20Hz, 1H) 7.44-7.50 (m, 1H) 7.55 (t, J=1.65Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値326、実測値326。
工程c:5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-メチルチオチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-クロロ-6-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル(3.5g, 10.77mmol)、2-メルカプトアセトアミド(980mg, 10.77mmol)、Na2CO3(1140mg, 10.77mmol)、及びエタノール(60mL)をフラスコ内で一緒にし、激しく攪拌し、還流冷却器において、70℃で5時間加熱した。反応混合物を、室温に冷却し、水を添加した。得られた沈殿物を濾過し、水で洗浄し、白色固形物を得、これを精製することなく、次の工程で使用した。2-[6-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-5-シアノ-2-メチルチオピリミジン-4-イルチオ]アセトアミドを、エタノール(15mL)中に溶解した。新たにエタノール(10mL)中に調製したNaOEt(17.8mmol)を添加し、得られた混合物を70℃で1時間攪拌した。反応混合物を、室温に冷却し、飽和NaHCO3で反応停止した。得られた黄色沈殿物を濾過により収集し、標題化合物3.48g(85%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.60 (s, 3H) 3.84 (s, 3H) 6.21 (s, 2H) 7.12-7.22 (m, 1H) 7.23-7.31 (m, 2H) 7.34 (s, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値381、実測値381。
工程d:5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-メチルチオチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(3.48g, 9.16mmol)を、CHCl3(15mL)中に溶解し、この溶液を0℃に冷却した。mCPBA(5.0g, 22.89mmol)を添加し、反応混合物を0℃で1時間攪拌した。NaHSO4(10%溶液)を添加し、反応混合物を室温で1時間攪拌した。これらの層を分離し、有機物を飽和NaHCO3で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮し、標題化合物2.46g(68%)を黄色粉末として得た。MS m/z (M+H)+:計算値397、実測値397。
工程e:5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキシアミデニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(1.0g, 2.53mmol)を、EtOH/CHCl3(1:1、総容積30mL)に溶解した。NaBH4(0.191g, 5.05mmol)を少量ずつ添加し、反応液を、室温で15分間攪拌させた。水を反応液に添加し、有機物を濃縮した。得られた黄色沈殿物を真空濾過により収集し、乾燥し、標題化合物310mg(37%)を黄色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値335、実測値335。
工程f:5-アミノ-4-(5-クロロ-3-ヒドロキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-クロロ-5-メトキシフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキシアミデニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(310mg, 0.925mmol)を、CH2Cl2(20mL)中に溶解し、BBr3(4.6mL)を添加した。反応混合物を、室温で18時間攪拌し、この時点でBBr3の追加の2mLを添加した。更に5時間後、この混合物を氷に添加し、飽和NaHCO3で中和した。水層を酢酸エチルで抽出し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣を、逆相分取用HPLC(10〜70%CH3CN/H2O)を用いて精製し、CH3CNをロータリーエバポレーターで除去した。得られた水性混合物を、EtOAcで抽出し、有機層を飽和NaHCO3で5回洗浄し、TFAを除去した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ロータリーエバポレーターで濃縮した。得られた残渣をEtOAc/ヘキサンで粉砕し、黄色粉末を濾過し、高真空下で乾燥し、標題化合物18mg(6%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (400MHz, DMS0-D6):δ ppm 6.23 (s, 2H) 6.92 (s, 1H) 6.97 (s, 1H) 7.06 (s, 1H) 7.43 (s, 2H) 9.15(s, 1H) 10.4 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値321、実測値321。
(5.2.155 5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-{[(ヒドロキシメチル)シクロブチル]アミノ}チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(289mg, 0.723mmol)及び[(アミノメチル)シクロブチル]メタン-1-オール(219.5mg, 2.17mmol)を、DMF(5.0mL)中に攪拌しながら溶解した。得られた混合物を、還流冷却器において90℃で18時間加熱し、その後室温に冷却した。得られた混合物を濃縮し、MeOHに溶解し、逆相分取用HPLC(20〜70%CH3CN/H2O)を用いて精製し、30mgを黄色固形物として得た。固形物をメタノール中に溶解し、トリエチルアミン(800uL)を添加し、引き続き追加のMPカーボネート樹脂(10当量)を添加した。得られた混合物を、25℃で18時間攪拌させた。得られた混合物を濾過し、MP樹脂をメタノールで2回洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、5-アミノ-4-(3,4-ジクロロフェニル)-2-{[(ヒドロキシメチル)シクロブチル]アミノ}チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド19.0mg(6.0%)を得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-d6):δ ppm 1.75 (m, 2H) 2.14-2.24 (m, 5H) 3.16 (d, J=5.2Hz, 1H) 3.66-3.68 (m, 2H) 4.05 (t, J=0.8Hz, 1H) (t, J=5.6Hz, 1H) 7.02 (s, br, 2H) 7.57-7.59 (m, 1H) 7.75-7.81 (m, 1H) 7.85 (d, J=2.0Hz, 1H)。MS m/z (M+2, 4)+:計算値440, 442、実測値440, 442。
(5.2.156 5-アミノ-2-[(2-アミノ-tert-ブチル)アミノ]-4-(3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-アミノ-2-({2-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-tert-ブチル}アミノ)-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-2-(メチルスルフィニル)-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(2.03g, 5.38mmol)及びN-(2-アミノ-2-メチルプロピル)(tert-ブトキシ)カルボキサミド(1.52g, 8.07mmol)を、DMF(15.0mL)中に攪拌しながら溶解した。得られた混合物を、還流冷却器において85℃で18時間加熱し、その後室温に冷却した。得られた混合物を濃縮した。得られた残渣を、MeOHに溶解し、逆相分取用HPLC(20〜70%CH3CN/H2O)を用いて精製し、5-アミノ-2-({2-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-tert-ブチル}アミノ)-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド230mg(9.0%)を得た。MS m/z (M+1)+:計算値502、実測値502。
工程b:5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-({2-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-tert-ブチル}アミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-2-({2-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-tert-ブチル}アミノ)-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(184mg, 0.367mmol)を、エタノール(20mL)へ添加し、引き続き塩化スズ二水和物(415.2mg, 1.84mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で18時間攪拌した。混合物を濃縮し、その後水15mLで希釈し、濾過した。得られた濾液を、炭酸水素ナトリウムによりpH9に調節し、酢酸エチルで抽出した。有機層を一緒にし、MgSO4で乾燥し、濃縮し、高真空下で乾燥し、5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-({2-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-tert-ブチル}アミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド127mg(73%)を得た。MS m/z (M+1)+:計算値472、実測値472。
工程c:5-アミノ-2-({2-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-tert-ブチル}アミノ)-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)-2-({2-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-tert-ブチル}アミノ)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(127mg, 0.269mmol)を、ジクロロメタン(5mL)に添加し、引き続き4-(トリフルオロメチル)ベンゼンイソシアナート(50.3mg, 2.69mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で1.5時間攪拌した。所望の生成物を、溶液から沈殿し、真空濾過を用いて収集し、高真空下で乾燥し、5-アミノ-2-({2-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-tert-ブチル}アミノ)-4-[3-({[4(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド105mg(59%)を得た。MS m/z (M+1)+:計算値659、実測値659。
工程d:5-アミノ-2-[(2-アミノ-tert-ブチル)アミノ]-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-2-({2-[(tert-ブトキシ)カルボニルアミノ]-tert-ブチル}アミノ)-4-[3-({[4-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(105mg, 0.159mmol)を、CH2Cl3(10mL)に溶解した。トリフルオロ酢酸(1.0mL)を、シリンジにより滴下した。反応混合物を、25℃で18時間攪拌した。得られた粗物質を、MeOHに溶解し、逆相分取用HPLC(20〜70%CH3CN/H2O)を用いて精製し、黄色固形物185mgを得た。この物質を、メタノール中に溶解し、トリエチルアミン(800uL)を添加し、引き続きMPカーボネート樹脂(10当量)を添加した。得られた混合物を、25℃で18時間攪拌した。得られた混合物を濾過し、MP樹脂をメタノールで2回洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、5-アミノ-2-[(2-アミノ-tert-ブチル)アミノ]-4-[3-({[4(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド36.0mg(41%)を得た。 1H NMR (400MHz, CD3OD):δ ppm 1.53 (s, 6H) 3.56 (s, 2H) 7.28 (m, 1H) 7.28-7.3 (m, 1H) 7.49-7.65 (m, 6H) 7.93 (s, 1H)。MS m/z (M+1)+:計算値559、実測値559。
(5.2.157 5-アミノ-4-(3-{[(4-メトキシフェニル)アミノ]カルボニルアミノ}フェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(230mg, 0.806mmol)を、THF(10mL)中に溶解し、引き続き4-メトキシベンゼンイソシアナート(120mg, 0.806mmol)を添加した。得られた混合物を、室温で2時間攪拌した。得られた粗物質をMeOH中に溶解し、逆相分取用HPLC(20〜70%CH3CN/H2O)を用いて精製し、黄色固形物65mgを得た。この物質をメタノール中に溶解し、トリエチルアミン(800uL)を添加し、引き続きMPカーボネート樹脂(10当量)を添加した。得られた混合物を、25℃で18時間攪拌させた。得られた混合物を濾過し、MP樹脂をメタノールで2回洗浄した。濾液をロータリーエバポレーターで濃縮し、5-アミノ-4-(3-{[(4-メトキシフェニル)アミノ]カルボニルアミノ}フェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド45mg(13%)を得た。 1H NMR (300MHz, CD3OD):δ ppm 3.87(s, 3H) 6.96-6.98(m, 2H) 7.38-7.43 (m, 3H) 7.62-7.67 (m, 1H) 7.76-7.79 (m, 1H) 7.86-7.87 (m, 1H) 9.16 (s, 1H)。MS m/z (M+1)+:計算値435、実測値435。
(5.2.158 5-アミノ-2-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イルアミノ)-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4-ヒドロキシ-6-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル。4-メトキシピコリンアルデヒド(1.9g, 13.85mmol)、カルバミミドチオエートヘミ硫酸メチル(1.93g, 6.93mmol)、2-シアノ酢酸エチル(1.57g, 13.8mmol)及び炭酸カリウム(2.30g, 16.6mmol)を、無水EtOH 95ml中にN2下で混合し、75℃で2時間加熱した。懸濁液を室温に冷却し、固形物を濾過により収集した。固形物をH2O 50ml中に懸濁し、30分間攪拌し、濾過により収集し、一晩乾燥し、所望の生成物を赤色固形物(1.04g, 27%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.37 (s, 3H)、3.88 (s, 3H)、7.05 (m, 1H)、7.43 (d, J=2.54Hz, 1H)、8.45 (d, J=5.66Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値275.31、実測値275。
工程b:4-クロロ-6-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル。4-ヒドロキシ-6-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル(0.992g, 3.62mmol)を、無水ジオキサン60ml中にN2下で溶解し、オキシ塩化リン(15.7ml, 169mmol)及び無水DMF数滴を添加した。反応混合物を、一晩攪拌し、溶媒を蒸発させた。反応混合物を、氷/水の添加により反応停止し、水層をEtOAcで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥し、蒸発させ、生成物を赤色固形物(0.976g, 92%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.50 (s, 3H)、3.95 (s, 3H)、7.31 (d, J=2.54Hz, 1H)、7.82 (s, 1H)、8.63 (d, J=5.66Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値293.75、実測値293。
工程c:5-アミノ-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルチオ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-クロロ-6-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボニトリル(0.976g, 3.33mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.334、3.67mmol)及び炭酸ナトリウム(0.389g, 3.67mmol)を、無水EtOH 30ml中にN2下で懸濁し、一晩攪拌した。固形物を濾過を用いて収集し、少量の水で洗浄した。固形物を、無水EtOH 10ml中のナトリウム(383mg 16.65mmol)の溶液へN2下で添加し、70℃で2時間加熱した。反応混合物を、水に注ぎ、EtOAcで抽出した。一緒にした有機相を、MgSO4で乾燥し、溶媒を蒸発させ、生成物を赤色固形物(0.266g, 23%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.51 (s, 3H)、3.97 (s, 3H)、7.18 (m, 1H)、7.28 (m, 2H)、7.88 (m, 1H)、8.35 (m, 2H)、8.65 (m, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値348.42、実測値348。
工程d:5-アミノ-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルスルフィニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルチオ)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(236mg, 0.679mmol)を、無水CHCl3 80ml中にN2下で溶解し、0℃に冷却した。3-クロロペルオキシ安息香酸(212mg, 1.227mmol)を添加し、この混合物を0℃で75分間攪拌した。反応液を、10%NaHSO3水溶液で反応停止した。これらの相を分離し、有機相を、10%NaHCO3水溶液で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥し、溶媒を蒸発させ、生成物を赤色固形物(0.198g, 80%)として得た。MS m/z (M+H)+:計算値364.42、実測値364。この化合物を、直接次の工程で使用した。
工程e:5-アミノ-2-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イルアミノ)-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-(4-メトキシピリジン-2-イル)-2-(メチルスルフィニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(198mg, 0.545mmol)及び2-アミノ-2-メチルプロパン-1-オール(486mg, 5.45mmol)を、無水DMF 10ml中N2下で90℃で18時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をDCM中に懸濁した。固形物を濾過を用いて収集し、HPLC(方法10〜100%、30分間、20ml/分)を用いて精製し、生成物をオレンジ色固形物(28mg, 13%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.23 (m, 2H)、1.37 (s, 3H)、3.58 (d, J=6.05Hz, 2H)、3.95 (s, 3H)、4.86 (m, 1H)、6.92 (s, 2H)、7.07 (s, 1H)、7.24 (m, 1H)、7.82 (s, 1H)、8.59 (d, J=5.86Hz, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値389.45、実測値389。
(5.2.159 5-アミノ-4-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-2-エトキシチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:3-(ジフルオロメチル)ベンズアルデヒド。1-ブロモ-3-(ジフルオロメチル)ベンゼン(3.8g, 18.36mmol)を、無水THF中にN2下で溶解し、78℃に冷却した。ブチルリチウム(11.93ml, 19.09mmol)をゆっくり添加し、反応混合物を-78℃で1時間攪拌した。N,N-ジメチルホルムアミド(1.570ml, 20.19mmol)を滴下し、反応混合物を30分間攪拌した。この冷たい溶液を、5%NaHCO3水溶液320mlに注ぎ、EtOAc 2×160mLで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥し、溶媒を蒸発させた。残渣を、カラムクロマトグラフィー(SiO2、ヘキサン/EtOAc 9/1、Rf=0.18)を用いて精製し、生成物を黄色油状物(2.37g, 83%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 7.18 (t, J=5.44, 1H)、7.77 (m, 1H)、7.92 (d, J=7.61, 1H)、8.09 (m, 2H)、10.09 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値156.13、実測値156。
工程b:6-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-4-ヒドロキシ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル。3-(ジフルオロメチル)ベンズアルデヒド(2.57g, 16.46mmol)、カルバミミドチオエートヘミ硫酸メチル(2.30g, 8.23mmol)、2-シアノ酢酸エチル(1.86g, 16.46mmol)及び炭酸カリウム(2.73g, 19.75mmol)を、無水EtOH 105ml中N2下で混合し、75℃で16時間加熱した。この懸濁液を室温に冷却し、固形物を濾過により収集した。固形物を、H2O 50ml中に懸濁し、30分間攪拌し、濾過により収集し、一晩乾燥し、所望の生成物を白色固形物(1.21g, 25%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.56 (s, 3H)、7.16 (t, J=55.6, 1H)、7.73 (m, 2H)、8.08 (br s, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値293.29、実測値293。
工程c:6-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-4-クロロ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル。6-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-4-ヒドロキシ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル(1.11g, 3.78mmol)を、無水ジオキサン35ml中にN2下で溶解し、POCl3(3.52ml, 37.8mmol)及び無水DMF数滴を添加した。反応混合物を、90℃で3時間加熱した。溶媒をロータリーエバポレーターで除去し、残渣を氷及び水で反応停止し、EtOAcで抽出した。一緒にした有機相を、MgSO4で乾燥し、溶媒を蒸発させ、生成物を白色固形物(1.12g, 95%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.66 (s, 3H)、7.20 (t, J=55.44, 1H)、7.80 (m, 1H)、7.88 (m, 1H)、8.15 (br s, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値311.74、実測値311。
工程d:5-アミノ-4-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-2-エトキシチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-4-クロロ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル(1.12g, 3.59mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.360、3.95mmol)及び炭酸ナトリウム(0.419g, 3.95mmol)を、無水EtOH 35ml中にN2下で懸濁し、反応混合物を、70℃で2時間加熱した。固形物を、濾過により収集し、少量の水で洗浄した。固形物を、HPLC(方法10〜100%、30分間、20ml/分)を用いて精製し、生成物を黄色固形物(37mg, 3%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.37 (t, J=7.03, 3H)、4.45 (q, J=7.03, 2H)、6.14 (s, 2H)、7.16 (m, 3H)、7.73 (m, 1H)、7.84 (m, 3H)。MS m/z (M+H)+:計算値364.37、実測値364。
(5.2.160 5-アミノ-4-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]チオフェノ-[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:5-アミノ-4-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-2-メチルチオチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。6-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-4-クロロ-2-メチルチオピリミジン-5-カルボニトリル(1.33g, 4.27mmol)、2-メルカプトアセトアミド(0.428, 4.69mmol)及び炭酸ナトリウム(0.497g, 4.69mmol)を、無水EtOH 40ml中にN2下で懸濁し、一晩攪拌した。この固形物を濾過により収集し、少量の水で洗浄した。固形物を無水EtOH 10ml中のナトリウム(900mg 39.13mmol)の溶液へN2下で添加し、1時間攪拌した。反応混合物を水に注ぎ、EtOAcで抽出した。一緒にした有機相をMgSO4で乾燥し、溶媒を蒸発させ、生成物を黄色固形物(0.830g, 53%)として得た。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 2.64 (s, 3H)、4.09 (s, 3H)、7.21 (m, 2H)、7.84 (m, 2H)、8.12 (m, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値366.41、実測値366。
工程b:5-アミノ-4-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-2-メチルチオチオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(780mg, 2.129mmol)を、CHCl3 125ml中にN2下で溶解し、0℃に冷却した。3-クロロペルオキシ安息香酸(664mg, 3.85mmol)を添加し、混合物を0℃で75分間攪拌した。反応液を、10%NaHSO3水溶液で反応停止した。これらの相を分離し、有機相を、10%NaHCO3水溶液で洗浄した。有機相をMgSO4で乾燥し、溶媒を蒸発させ、生成物を黄色固形物(0.720g, 88%)として得た。MS m/z (M+H)+:計算値382.41、実測値382。この化合物は、直接次の工程で使用した。
工程c:5-アミノ-4-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-2-[(2-ヒドロキシ-tert-ブチル)アミノ]-チオフェノ-[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。5-アミノ-4-[3-(ジフルオロメチル)フェニル]-2-(メチルスルフィニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(720mg, 1.883mmol)及び2-アミノ-2-メチルプロパン-1-オール(1.678g, 18.83mmol)を、無水DMF 30ml中N2下で90℃で18時間加熱した。溶媒を蒸発させ、残渣をHPLC(方法10〜100%、30分間、20ml/分)を用いて精製し、生成物を黄色固形物(81mg, 11%)として得た。 1HNMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 1.34 (s, 6H)、3.54 (m, 2H)、4.84 (m, 1H)、6.00 (br s, 2H)、7.05 (m, 4H)、7.73 (m, 4H)。MS m/z (M+H)+:計算値407.44、実測値407。
(5.2.161 5-アミノ-4-(3-(5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イルアミノ)フェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
DMF(5mL)中のジ(1H-イミダゾール-1-イル)メタンチオン(0.150g, 0.841mmol)の溶液へ、0℃で、5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.240g, 0.841mmol)を添加した。反応が進行した後、LC-MSを行った。3時間後、転換は完了した。その後反応混合物を室温に温め、4-(トリフルオロメチル)ベンゼン-1,2-ジアミン(0.148g, 0.841mmol)を、DMF(2mL)中の溶液として添加した。反応混合物を、室温で一晩攪拌した。所望の生成物は主要生成物であったが、LC-MS分析を基に夾雑していた。この溶液を、精製することなく、引き続きの環化工程において使用した。ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC、0.521g, 2.52mmol)を、固形物として添加し、反応混合物を65℃に加熱した。2時間後、全ての出発材料が消費された。加熱を更に2時間継続し、停止した。溶媒を減圧下で除去した。粗残渣を、水と酢酸エチルの間で分配した。所望の生成物を、0.1%TFAを含む、20〜80%アセトニトリル-H2O勾配を39分間にわたり用いる、2連続する半-分取用HPLC精製に供した後に、純粋な形を得た。所望の画分を一緒にし、1.75M K2CO3で中和した。アセトニトリルの蒸発は、明るい黄色沈殿物の形成をもたらし、これを、濾液が中性pHとなるまで、水で洗浄した。この固形物を真空炉で加熱しながら一晩乾燥し、5-アミノ-4-(3-(5-(トリフルオロメチル)-1H-ベンゾ[d]イミダゾール-2-イルアミノ)フェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド33mg(6.5%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (300MHz, DMSO-d6):δ ppm 6.37 (s, 2H) 7.2-7.65 (m, 7H) 8.05 (s, 2H) 9.17 (s, 1H) 10.01、10.05 (s, 1H) 11.33、11.47 (d, J=42Hz, 1H)。19F NMR (300MHz, DMSO-d6):δ ppm 58.9。MS m/z (M+H)+:計算値470、実測値470。
(5.2.162 5-アミノ-4-(3-(5-(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルアミノ)フェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
1,1'-チオカルボニルジイミダゾール(0.15g, 0.84mmol)を、DMF(3mL)中に溶解し、0℃でN2下で攪拌し、その後DMF 5mL中の5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.240g, 0.84mmol)を添加し、室温で一晩温めた。DMF 2mL中の2-アミノ-4-(トリフルオロメチル)フェノール(0.149g, 0.84mmol)を添加し、得られた反応混合物を室温で一晩攪拌した。1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(0.42mL, 2.5mmol)を、そのまま(neat)室温で添加し、反応混合物を60℃で3時間加熱した。攪拌棒を取り除き、揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。H2O(10mL)を添加し、得られた沈殿物を真空濾過を用いて収集し、H2Oで洗浄し、一晩乾燥した。固形物を分取用HPLCを用いて精製し、標題化合物5-アミノ-4-(3-(5-(トリフルオロメチル)ベンゾ[d]オキサゾール-2-イルアミノ)フェニル)チエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(0.019g, 48%)を黄色固形物として得た。 1H NMR (DMSO-d6):δ 11.20 (s, 1H) 9.18 (s, 1H) 8.05 (s, 1H) 7.97 (d, J=8.79Hz, 1H) 7.79 (s, 1H) 7.71 (d, J=8.52Hz, 1H) 7.62 (t, J=7.96Hz, 1H) 7.60-7.43 (m, 3H) 7.32 (d, J=7.42Hz, 1H) 6.23 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値470、実測値470。
(5.2.163 5-アミノ-4-(3-ニトロフェニル)-7-ヒドロシクロペンタ[1,2-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
工程a:4-ヒドロキシ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。エタノール(200mL)中のm-アニスアルデヒド(8.0g, 58.8mmole)、シアノ酢酸エチル(7.31g, 64.7mmole)、イソチオ尿素硫酸メチル(8.2g, 29.4mmole)及び炭酸カリウム(8.95g, 64.7mmole)の懸濁液を、80℃で15時間攪拌した。得られた白色スラリーを、エタノール(100mL)で希釈し、沈殿物を真空濾過を用いて収集し、エタノール(80mL)ですすぎ、H2Oで粉砕し、再度真空濾過を用いて収集した。固形物を高真空下で乾燥し、4-ヒドロキシ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル8.7gを得た。MS m/z (M+H)+:計算値243、実測値243。
工程b:4-クロロ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル。1,4-ジオキサン(25mL)中の4-ヒドロキシ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(3.17g, 13.9mmol)の攪拌溶液へ、過剰なPOCl3(15mL)を添加した。得られた反応混合物を、還流冷却器において90℃で、N2下で17時間、攪拌しながら加熱した。得られた反応混合物を室温に冷却し、氷を添加し、反応停止した。沈殿物を真空濾過を用いて収集し、混合液DCM/Et2O(1:1、100mL)ですすぎ、高真空下で乾燥し、4-クロロ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル3.0gを茶色粉末として得た。MS m/z (M+H)+:計算値261、実測値261。
工程c:5-アミノ-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド。4-クロロ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-5-カルボニトリル(3.0g, 11.5mmol)、2-メルカプトアセトアミド(1.05g, 11.5mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(3.01mL, 17.3mmol)、EtOH(30mL)及びDCM(30mL)を、200mL丸底フラスコ内で一緒にし、激しく攪拌し、N2下で室温で2.5時間加熱した。揮発物をロータリーエバポレーターで除去した。残渣を20%MeOH/CH2Cl2で粉砕し、固形物を真空濾過を用いて収集し、MeOHで無色となるまで洗浄し、高真空下で乾燥し、純度の低い2-[5-シアノ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミドを白色固形物として得た。MS m/z (M+H)+:計算値316、実測値316。ナトリウム(460mg, 19.0mmol)を無水EtOH(20mL)に添加し、得られた混合物を、全ての固形物が溶解するまで攪拌した。得られたNaOEt溶液を、EtOH(20mL)中の粗2-[5-シアノ-6-(3-ニトロフェニル)ピリミジン-4-イルチオ]アセトアミドの攪拌混合物に室温で添加した。得られた混合物を、1.5時間攪拌させた。攪拌棒を取り除き、ほとんどの溶媒をロータリーエバポレーターで除去した。残渣をEt2O中に溶かし、音波処理した。固形物を濾過を用いて収集し、更なるEt2Oで洗浄し、所望の5-アミノ-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド1.5gを提供した。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 6.39 (s, 2H) 7.56 (s, 2H) 7.95 (t, J=7.8Hz, 1H) 8.24 (d, J=7.8Hz, 1H) 8.54 (d, J=8.1Hz, 1H) 8.16 (s, 1H) 9.28 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値316、実測値316。
(5.2.164 5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
塩化スズ(3.6g, 15.8mmol)を、EtOH/DMF(3:1、20mL)中の5-アミノ-4-(3-ニトロフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(1.0g, 3.17mmol)の溶液へ添加した。得られた茶色懸濁液を、40℃で3時間加熱した。溶媒を減圧下で除去した。H2O(15mL)を添加し、混合物を、セライトを通して濾過した。濾液を、飽和NaHCO3で中和し、EtOAcで3回抽出し、MgSO4で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、所望の5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド0.7gを、黄色粉末として得た。MS m/z (M+H)+:計算値286、実測値286。
(5.2.165 5-アミノ-4-[3-(2-フェニルアセチルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
無水THF(5mL)中の5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(250mg, 0.87mmol)、フェニルアセチルクロリド(122μL、0.92mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(160μL、0.92mmol)の混合物を、室温で22時間攪拌した。この粗溶液を、DMSO(5mL)で希釈し、直接逆相分取用HPLC(10〜100%CH3CN/H2O、0.1%TFA)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去し、得られたTFA溶液を1.75M K2CO3で中和した。所望の生成物を溶液から絞り出し(crush out)、真空濾過を用いて収集し、H2Oで洗浄し、高真空下で乾燥し、5-アミノ-4-[3-(2-フェニル-アセチルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド120mgを黄色粉末として得た。MP=255〜258℃。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 3.67 (m, 2H) 6.24 (s, 2H) 7.34 (m, 9H)、7.81 (s, 1H) 7.93 (s, 1H) 9.13 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値404、実測値404。
(5.2.166 5-アミノ-4-{3-[(4-ピリジルアミノ)カルボニルアミノ]フェニル}-チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
無水THF(5mL)中の5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg, 0.70mmol)、4-ニトロフェニルクロロホルマート(142mg, 0.70mmol)及びトリエチルアミン(98μL、0.70mmol)の溶液を、室温で1時間攪拌し、その後4-アミノピリジン(66mg, 0.70mmol)及びトリエチルアミン(98μL、0.70mmol)の溶液をこれに添加した。得られた反応混合物を、室温で16時間攪拌した。揮発物を減圧下で除去し、粗生成物をDMSO中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜100%CH3CN/H2O、0.1%TFA)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去し、得られたTFA溶液を1.75M K2CO3で中和した。所望の生成物を、溶液から絞り出し、真空濾過を用いて収集し、H2Oで洗浄し、高真空下で乾燥し、5-アミノ-4-{3-[(4-ピリジルアミノ)カルボニルアミノ]フェニル}-チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド43mgを黄色粉末として得た。MP=177〜179℃。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 6.27 (s, 2H) 7.31 (d, J=6.8Hz, 1H) 7.43-7.45 (m, 2H) 7.53 (t, J=7.6Hz, 1H) 7.66 (d, J=8.0Hz, 1H) 7.81 (s, 1H) 8.36 (d, J=4.8Hz, 2H) 9.16 (d, J=6.0Hz, 2H) 9.22 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値406、実測値406。
(5.2.167 5-アミノ-4-{3-[(3-ピリジルアミノ)カルボニルアミノ]フェニル}-チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
無水THF(5mL)中の5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg, 0.70mmol)、4-ニトロフェニルクロロホルマート(142mg, 0.70mmol)及びトリエチルアミン(98μL、0.70mmol)の溶液を、室温で1時間攪拌し、その後3-アミノピリジン(66mg, 0.70mmol)及びトリエチルアミン(98μL、0.70mmol)の溶液をこれに添加した。得られた反応混合物を、室温で16時間攪拌した。揮発物を減圧下で除去し、粗生成物をDMSO中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜100%CH3CN/H2O、0.1%TFA)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去し、得られたTFA溶液を1.75M K2CO3で中和した。所望の生成物を、溶液から絞り出し、真空濾過を用いて収集し、H2Oで洗浄し、高真空下で乾燥し、5-アミノ-4-{3-[(3-ピリジルアミノ)カルボニルアミノ]フェニル}-チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド25mgを黄色粉末として得た。MP=199〜200℃。 1H NMR (300MHz, DMSO-D6):δ ppm 6.27 (s, 2H) 7.28 (m, 1H) 7.42 (m, 1H) 7.52 (s, 1H) 7.64 (m, 1H) 7.81 (s, 1H) 7.95 (m, 1H) 8.20 (s, 1H) 8.60 (s, 1H) 8.95 (s, 1H) 9.11 (m, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値406、実測値406。
(5.2.168 5-アミノ-4-{3-[(2-ピリジルアミノ)カルボニルアミノ]フェニル}-チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
無水THF(5mL)中の5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(200mg, 0.70mmol)、4-ニトロフェニルクロロホルマート(142mg, 0.70mmol)及びトリエチルアミン(98μL、0.70mmol)の溶液を、室温で1時間攪拌し、その後2-アミノピリジン(66mg, 0.70mmol)及びトリエチルアミン(98μL、0.70mmol)の溶液をこれに添加した。得られた反応混合物を、室温で16時間攪拌した。揮発物を減圧下で除去し、粗生成物をDMSO中に溶解し、逆相分取用HPLC(10〜100%CH3CN/H2O、0.1%TFA)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去し、得られたTFA溶液を1.75M K2CO3で中和した。所望の生成物を、溶液から絞り出し、真空濾過を用いて収集し、H2Oで洗浄し、高真空下で乾燥し、5-アミノ-4-{3-[(2-ピリジルアミノ)カルボニルアミノ]フェニル}-チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド21mgを黄色粉末として得た。MP=℃。 1H NMR (300MHz, DMS0-D6):δ ppm 7.15 (t, J=7.6Hz, 1H) 7.28-7.36 (m, 3H) 7.48-7.57 (m, 4H) 8.03 (s, 1H) 8.17 (d, J=8.0Hz, 1H) 8.41 (s, 2H)。MS m/z (M+H)+:計算値406、実測値406。
(5.2.169 5-アミノ-4-[3-({[3-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}-カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキシアミデイド)
Figure 2009523805
無水THF(5mL)中の5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(225mg, 0.79mmol)、α,α,α-トリフルオロ-m-トリルイソシアナート(110μL、0.79mmol)の混合物を、室温で22時間攪拌した。この粗溶液を、DMSO(5mL)で希釈し、直接逆相分取用HPLC(10〜100%CH3CN/H2O、0.1%TFA)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去し、得られたTFA溶液を1.75M K2CO3で中和した。所望の生成物を、溶液から絞り出し、真空濾過を用いて収集し、H2Oで洗浄し、高真空下で乾燥し、5-アミノ-4-[3-({[3-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}-カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド37mgを黄色粉末として得た。MP=201〜203℃。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 6.27 (s, 2H) 7.27-7.32 (m, 2H) 7.42 (bs, 2H) 7.52-7.54 (m, 3H) 7.64-7.66 (m, 1H) 7.83 (d, J=4.0Hz, 1H) 8.01 (s, 1H) 9.15 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値473、実測値473。
(5.2.170 5-アミノ-4-[3-({[2-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}-カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド)
Figure 2009523805
無水THF(5mL)中の5-アミノ-4-(3-アミノフェニル)チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド(210mg, 0.73mmol)、α,α,α-トリフルオロ-o-トリルイソシアナート(104μL、0.73mmol)の混合物を、室温で22時間攪拌した。この粗溶液を、DMSO(5mL)で希釈し、直接逆相分取用HPLC(10〜100%CH3CN/H2O、0.1%TFA)を用いて精製した。CH3CNをロータリーエバポレーターで除去し、得られたTFA溶液を1.75M K2CO3で中和した。所望の生成物を、溶液から絞り出し、真空濾過を用いて収集し、H2Oで洗浄し、高真空下で乾燥し、5-アミノ-4-[3-({[2-(トリフルオロメチル)フェニル]アミノ}-カルボニルアミノ)フェニル]チオフェノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド120mgを黄色粉末として得た。MP=172〜175℃。 1H NMR (400MHz, DMSO-D6):δ ppm 6.27 (s, 2H) 7.29 (t, J=6.8Hz, 2H) 7.41 (s, 1H) 7.53 (t, J=8.0Hz, 1H) 7.62-7.70 (m, 3H) 7.81 (s, 1H) 7.93 (d, J=8.4Hz, 1H) 8.16 (s, 1H) 9.14 (s, 1H)。MS m/z (M+H)+:計算値473、実測値473。
(5.2.171 追加の代表的化合物)
下記の追加の代表的化合物を、本明細書に開示された方法を用いて調製した。
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(均等物)
本開示は、本明細書中の具体的な実施態様による範囲に制限されない。事実、記載されているものに加えて本明細書中に提供される実施態様の様々な修正は、先の記載から当業者に明らかであろう。そのような修正は、添付された請求項の範囲内であることが意図される。
様々な公報を本明細書中に引用する。これらの開示は、その全体において本明細書中に取り込まれている。

Claims (25)

  1. 下記式の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩:
    Figure 2009523805
    (式中、Arは、ピリジン、ナフチル又はジヒドロベンゾフランであり;
    R1は、C(O)NR5R6、NR5R6、O-C1-8アルキル、CN、又は置換もしくは非置換のC1-8アルキルであり;
    R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
    R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
    R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NHC(O)NHC1-8アルキル、NHC(O)NHC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、NR5R6、NHC(O)NHR5、NHC(O)R5、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接R4基は一緒に、-OCH2O-、-OCH2CH2O-、もしくは-NH-=N-を表すか;又は、2個の隣接R4基はArと一緒にナフタレンを形成し;
    R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであるか;又は、R5及びR6はそれらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;
    Zは、S、NH又はOであり;及び
    nは、0〜5の範囲の整数であり;
    ここで置換された基は、1個以上のハロゲン;C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;ヒドロキシル;C1-8アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;カルボニル;ハロアルキル;B(OH)2;炭素環式シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式アリール又はヘテロアリール;アミノ;O-低級アルキル;O-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;CO2CH3;CONH2;OCH2CONH2;NH2;SO2NH2;OCHF2;CF3;又は、OCF3基により置換され、ここでこれらの基の各々は、任意に置換されている。)。
  2. R1が、NR5R6である、請求項1記載の化合物。
  3. R2が、NH2である、請求項1記載の化合物。
  4. R3が、C(O)NH2である、請求項1記載の化合物。
  5. 下記式の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩:
    Figure 2009523805
    (式中、Arは、フェニル、ナフチル又はジヒドロベンゾフランであり;
    R1は、C(O)NR5R6、NR5R6、O-C1-8アルキル、CN、又は置換もしくは非置換のC1-8アルキルであり;
    R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
    R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
    R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NHC(O)NHC1-8アルキル、NHC(O)NHC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、NR5R6、NHC(O)NHR5、NHC(O)R5、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接R4基は一緒に、-OCH2O-、-OCH2CH2O-、又は-NH-=N-を表すか;又は、2個の隣接R4基は、Arと一緒にナフタレンを形成し;
    R5及びR6は、各出現において独立して、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであるか;又は、R5及びR6 は、それらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;
    Zは、S、NH、又はOであり;並びに
    nは、1〜5の範囲の整数であり;
    ここで置換された基は、1個以上のハロゲン;C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;ヒドロキシル;C1-8アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;カルボニル;ハロアルキル;B(OH)2;炭素環式シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式アリール又はヘテロアリール;アミノ;O-低級アルキル;O-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;CO2CH3;CONH2;OCH2CONH2;NH2;SO2NH2;OCHF2;CF3;又は、OCF3基により置換され、ここでこれらの基の各々は、任意に置換されている。)。
  6. 下記式の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩:
    Figure 2009523805
    (式中、Arは、フェニル、ナフチル、又はジヒドロベンゾフランであり;
    R1は、C(O)NR5R6、NR5R6、O-C1-8アルキル、CN、又は置換もしくは非置換のC1-8アルキルであり;
    R2は、NH2であり;
    R3は、C1-8ヒドロキシアルキル又はC(O)NR5R6であり;
    R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NHC(O)NHC1-8アルキル、NHC(O)NHC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、NR5R6、NHC(O)NHR5、NHC(O)R5、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であり;又は2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-、-OCH2CH2O-、もしくは-NH-=N-を表すか;又は、2個の隣接するR4基は、Arと一緒にナフタレンを形成し;
    R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであるか;又は、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;
    Zは、S、NH、又はOであり;並びに
    nは、1〜5の範囲の整数であり;
    ここで置換された基は、1個以上のハロゲン;C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;ヒドロキシル;C1-8アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;カルボニル;ハロアルキル;B(OH)2;炭素環式シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式アリール又はヘテロアリール;アミノ;O-低級アルキル;O-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;CO2CH3;CONH2;OCH2CONH2;NH2;SO2NH2;OCHF2;CF3;又は、OCF3基により置換され、ここでこれらの基の各々は、任意に置換されている。)。
  7. 下記式の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩:
    Figure 2009523805
    (式中、Arは、フェニル、ナフチル、又はジヒドロベンゾフランであり;
    R1は、C(O)NR5R6、NR5R6、O-C1-8アルキル、CN、又は置換もしくは非置換のC1-8アルキルであり;
    R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
    R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)(3-7員のヘテロシクリル)であり;
    R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NHC(O)NHC1-8アルキル、NHC(O)NHC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、NR5R6、NHC(O)NHR5、NHC(O)R5、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-、-OCH2CH2O-、又は-NH-=N-を表すか;又は、2個の隣接するR4基は、Arと一緒に、ナフタレンを形成し;
    R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであるか;又は、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;
    Zは、S、NH、又はOであり;並びに
    nは、0〜5の範囲の整数であり;
    ここで、置換された基は、1個以上のハロゲン;C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;ヒドロキシル;C1-8アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;カルボニル;ハロアルキル;B(OH)2;炭素環式シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式アリール又はヘテロアリール;アミノ;O-低級アルキル;O-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;CO2CH3;CONH2;OCH2CONH2;NH2;SO2NH2;OCHF2;CF3;又は、OCF3基により置換され、ここでこれらの基は各々、任意に置換されている。)。
  8. 下記式の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩:
    Figure 2009523805
    (式中、R1は、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであり;
    R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
    R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
    R4は、各出現において独立して、ハロ、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-、もしくは-OCH2CH2O-を表し;
    R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のアリール、又は置換もしくは非置換のヘテロシクリルであるか;又は、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;並びに
    nは、0〜5の範囲の整数であり;
    ここで、置換された基は、1個以上のハロゲン;C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;ヒドロキシル;C1-8アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;カルボニル;ハロアルキル;B(OH)2;炭素環式シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式アリール又はヘテロアリール;アミノ;O-低級アルキル;O-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;CO2CH3;CONH2;OCH2CONH2;NH2;SO2NH2;OCHF2;CF3;又は、OCF3基により置換され、ここでこれらの基は各々、任意に置換されている。)。
  9. R2が、NH2である、請求項8記載の化合物。
  10. R5及びR6が、それらが結合した窒素原子と一緒に、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、ベンゾピラゾリル、クマリニル、イソキノリニル、ピロリル、チエニル、フラニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピリドニル、ピラジニル、ピリダジニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、(1,4)-ジオキサン、(1,3)-ジオキソラン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾリル、又はテトラゾリル環を形成する、請求項8記載の化合物。
  11. 下記式の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩:
    Figure 2009523805
    (式中、R1は、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであり;
    R2は、NH2であり;
    R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
    R4は、各出現において独立して、ハロ、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-、もしくは-OCH2CH2O-を表し;
    R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のアリール、又は置換もしくは非置換のヘテロシクリルであるか;又は、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;並びに
    nは、0〜5の範囲の整数であり;
    ここで、置換された基は、1個以上のハロゲン;C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;ヒドロキシル;C1-8アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;カルボニル;ハロアルキル;B(OH)2;炭素環式シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式アリール又はヘテロアリール;アミノ;O-低級アルキル;O-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;CO2CH3;CONH2;OCH2CONH2;NH2;SO2NH2;OCHF2;CF3;又は、OCF3基により置換され、ここでこれらの基は各々、任意に置換されている。)。
  12. 下記式の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩:
    Figure 2009523805
    (式中、R1は、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであり;
    R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
    R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
    R4は、各出現において独立して、ハロ、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-、もしくは-OCH2CH2O-を表し;
    R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、ベンゾフラニル、ベンゾチエニル、インドリル、ベンゾピラゾリル、クマリニル、イソキノリニル、ピロリル、チエニル、フラニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、キノリニル、ピリミジニル、ピリジニル、ピペリジニル、ピリドニル、ピラジニル、ピリダジニル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、(1,4)-ジオキサン、(1,3)-ジオキソラン、4,5-ジヒドロ-1H-イミダゾリル、又はテトラゾリル環を形成し;並びに
    nは、0〜5の範囲の整数であり;
    ここで、置換された基は、1個以上のハロゲン;C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;ヒドロキシル;C1-8アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;カルボニル;ハロアルキル;B(OH)2;炭素環式シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式アリール又はヘテロアリール;アミノ;O-低級アルキル;O-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;CO2CH3;CONH2;OCH2CONH2;NH2;SO2NH2;OCHF2;CF3;又は、OCF3基により置換され、ここでこれらの基は各々、任意に置換されている。)。
  13. R3が、C(O)NR5R6である、請求項5、11又は12記載の化合物。
  14. 下記式の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩:
    Figure 2009523805
    (式中、R1は、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであり;
    R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
    R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
    R4は、各出現において独立して、ハロ、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-、もしくは-OCH2CH2O-を表し;
    R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のアリール又は置換もしくは非置換のヘテロシクリルであるか;又は、R5及びR6はそれらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;
    Zは、NH又はOであり;並びに
    nは、0〜5の範囲の整数であり;
    ここで、置換された基は、1個以上のハロゲン;C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;ヒドロキシル;C1-8アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;カルボニル;ハロアルキル;B(OH)2;炭素環式シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式アリール又はヘテロアリール;アミノ;O-低級アルキル;O-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;CO2CH3;CONH2;OCH2CONH2;NH2;SO2NH2;OCHF2;CF3;又は、OCF3基により置換され、ここでこれらの基は各々、任意に置換されている。)。
  15. 下記式の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩:
    Figure 2009523805
    (式中、Arは、フェニル、ピリジン又はジヒドロベンゾフランであり;
    R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NO2、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、NHC(0)NHC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、NR5R6、NHC(O)NHR5、又はNHC(O)R5であり;
    R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであるか;又は、R5及びR6はそれらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;並びに
    nは、0〜5の範囲の整数である。)。
  16. 下記構造を有する化合物又はそれらの医薬として許容し得る塩:
    Figure 2009523805
    Figure 2009523805
    Figure 2009523805
    Figure 2009523805
    Figure 2009523805
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    Figure 2009523805
    Figure 2009523805
    Figure 2009523805
  17. 請求項1、5、6、7、11、12、14、15又は16記載の化合物の有効量、及び医薬として許容し得る担体を含有する、医薬組成物。
  18. 前記組成物が、患者へ、非経口、経皮、経粘膜、鼻腔内、口腔内、経直腸、舌下、又は経口投与されるのに適している、請求項17記載の医薬組成物。
  19. 請求項1、5、6、7、11、12、14、15又は16記載の化合物の有効量を含有する、単位剤形。
  20. 下記式の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩の有効量を、それらを必要とする患者へ投与することを含む、炎症障害、認知及び記憶障害、又は自己免疫疾患を治療する方法:
    Figure 2009523805
    (式中、Arは、フェニル、ナフチル、ピリジン又はジヒドロベンゾフランであり;
    R1は、H、C(O)NR5R6、NR5R6、O-C1-8アルキル、CN、又は置換もしくは非置換のC1-8アルキルであり;
    R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
    R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
    R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NHC(O)NHC1-8アルキル、NHC(O)NHC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、NR5R6、NHC(O)NHR5、NHC(O)R5、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接R4基は一緒に、-OCH2O-、-OCH2CH2O-、又は-NH-=N-を表すか;又は、2個の隣接R4基は、Arと一緒にナフタレンを形成し;
    R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであるか;又は、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;
    Zは、S、NH、又はOであり;並びに
    nは、0〜5の範囲の整数であり;
    ここで置換された基は、1個以上のハロゲン;C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;ヒドロキシル;C1-8アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;カルボニル;ハロアルキル;B(OH)2;炭素環式シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式アリール又はヘテロアリール;アミノ;O-低級アルキル;O-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;CO2CH3;CONH2;OCH2CONH2;NH2;SO2NH2;OCHF2;CF3;又は、OCF3基で置換され、ここでこれらの基の各々は、任意に置換されている。)。
  21. 請求項1、5、6、7、11、12、14、15又は16記載の化合物の有効量を、それらを必要とする患者へ投与することを含む、癌の1種以上の症状を治療、予防又は改善する方法。
  22. 前記癌が、頭部、頸部、眼、皮膚、口、喉、食道、胸部、骨、肺、結腸、S字結腸、直腸、胃、前立腺、乳房、卵巣、精巣、腎臓、肝臓、膵臓、脳、小腸、心臓、甲状腺又は副腎の癌である、請求項21記載の方法。
  23. TNFαを発現している細胞を、請求項1、5、6、7、11、12、14、15又は16記載の化合物の有効量と接触させることを含む、細胞においてTNFαを阻害する方法。
  24. PDE4を発現している細胞を、下記式の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩の有効量と接触させることを含む、細胞においてPDE4を阻害する方法:
    Figure 2009523805
    (式中、Arは、フェニル、ナフチル、ピリジン、又はジヒドロベンゾフランであり;
    R1は、H、C(O)NR5R6、NR5R6、O-C1-8アルキル、CN、又は置換もしくは非置換のC1-8アルキルであり;
    R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
    R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
    R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NHC(O)NHC1-8アルキル、NHC(O)NHC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、NR5R6、NHC(O)NHR5、NHC(O)R5、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-、-OCH2CH2O-、又は-NH-=N-を表すか;又は、2個の隣接するR4基は、Arと一緒に、ナフタレンを形成し;
    R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであるか;又は、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;
    Zは、S、NH又はOであり;並びに
    nは、0〜5の範囲の整数であり;
    ここで置換された基は、1個以上のハロゲン;C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;ヒドロキシル;C1-8アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;カルボニル;ハロアルキル;B(OH)2;炭素環式シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式アリール又はヘテロアリール;アミノ;O-低級アルキル;O-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;CO2CH3;CONH2;OCH2CONH2;NH2;SO2NH2;OCHF2;CF3;又は、OCF3基で置換され、ここでこれらの基の各々は、任意に置換されている。)。
  25. B-RAFを発現している細胞を、下記式の化合物、又はそれらの医薬として許容し得る塩の有効量と接触させることを含む、細胞においてB-RAFを阻害する方法:
    Figure 2009523805
    (式中、Arは、フェニル、ナフチル、ピリジン、又はジヒドロベンゾフランであり;
    R1は、H、C(O)NR5R6、NR5R6、O-C1-8アルキル、CN、又は置換もしくは非置換のC1-8アルキルであり;
    R2は、H、NH2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、又は置換もしくは非置換のアリールであり;
    R3は、C1-8ヒドロキシアルキル、又はC(O)NR5R6であり;
    R4は、各出現において独立して、ハロ、OH、NH2、CN、NHCN、NO2、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキル、置換もしくは非置換のO-C1-8アルキレン-アリール、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のO-アリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、NHS(O)2-C1-8アルキル、NHC(O)-C1-8アルキル、NHC(O)O-C1-8アルキル、NHC(O)NHC1-8アルキル、NHC(O)NHC0-8アルキレン-置換もしくは非置換のフェニル、NR5R6、NHC(O)NHR5、NHC(O)R5、C(O)OC1-8アルキル、又はC(O)NR5R6であるか;又は、2個の隣接するR4基は一緒に、-OCH2O-、-OCH2CH2O-、又は-NH-=N-を表すか;又は、2個の隣接するR4基は、Arと一緒に、ナフタレンを形成し;
    R5及びR6は、各出現において独立して、H、置換もしくは非置換のC1-8アルキル、置換もしくは非置換のアリール、置換もしくは非置換のヘテロシクリル、置換もしくは非置換のC1-8アルキレン-O-C1-8アルキル、C1-8アルキレン-C(O)NH2、C1-8アルキレン-C(O)OH、置換もしくは非置換のC3-8シクロアルキルであるか;又は、R5及びR6は、それらが結合した窒素原子と一緒に、3-7員のヘテロシクリルを形成し;
    Zは、S、NH又はOであり;並びに
    nは、0〜5の範囲の整数であり;
    ここで置換された基は、1個以上のハロゲン;C1-8アルキル;C2-8アルケニル;C2-8アルキニル;ヒドロキシル;C1-8アルコキシル;アミノ;ニトロ;チオール;チオエーテル;イミン;シアノ;アミド;ホスホナト;ホスフィン;カルボキシル;チオカルボニル;スルホニル;スルホンアミド;ケトン;アルデヒド;エステル;カルボニル;ハロアルキル;B(OH)2;炭素環式シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、単環式又は縮合もしくは非縮合の多環式アリール又はヘテロアリール;アミノ;O-低級アルキル;O-アリール、アリール;アリール-低級アルキル;CO2CH3;CONH2;OCH2CONH2;NH2;SO2NH2;OCHF2;CF3;又は、OCF3基で置換され、ここでこれらの基の各々は、任意に置換されている。)。
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