JP2009523464A - タンク火災消火時の突入ゾーン、重液、大型タンク、構造的障害及びタイミングに関する問題に対処するための方法 - Google Patents

タンク火災消火時の突入ゾーン、重液、大型タンク、構造的障害及びタイミングに関する問題に対処するための方法 Download PDF

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Abstract

大型タンク、消化困難な燃料、構造的障害、タイミング及び突入ゾーンの問題に取り組むことを含む、液体タンク全面又は略全面火災を消火するための方法であって、攻撃が、少なくとも1つの主要ストリームをタンク壁越しに噴射し、ストリームが、衝撃力を伴って、突入ゾーン内に着地し、突入ゾーンを画定することを含み;前記方法が、突入ゾーン炎を残して鎮火を潜在的に実現し、続いて、少なくともある期間、前記突入ゾーン炎に対する主要ストリームの単位面積当たりの衝撃力を減衰させることを含み;前記方法が、代替的に、後方タンク壁部近傍の鎮火を含む部分的鎮火を実現し、続いて、突入ゾーンをタンク内の前方に移動させることを含む、突入ゾーンに対するストリーム衝撃力の減衰を行うことを含み;前記方法が、また、泡消火剤被覆を形成するための非羽毛状ストリームを用いるに先立ち、火災にティーズィングを行うことにより、重液タンク全面火災を消火することも含み;前記方法が、副次的フットプリントを形成するための再配置を行うこと、及び/又は、突入ゾーン、スマイリーフェイスおよび副次的フットプリントの問題に取り組むタイミングを調整することを含んでもよく;前記方法が、また、ティーズィング及び/又は雄鶏尾状散布と関連する構造的障害も含んでもよい。

Description

本願は、液体タンク全面火災消火時の「突入ゾーン」問題に対処するための方法を名称とする、発明者ドワイト ピー. ウイリアムズ(Dwight P. Williams)による同時係属中の2005年8月4日に出願された出願番号第11/196,882号の一部継続出願である。
発明の分野は、液体タンクの全面又は略全面火災に攻撃を行い、消火すること、より詳細には、タンク壁越しに噴射された1つ以上の主要ストリームを用いる攻撃に起因する、重液、大型タンク、構造的障害及びタイミングの問題に加え、「突入ゾーン(plunge zone)」の問題に対処することにある。
導入
本発明は、ドワイト ピー. ウイリアムズ及びウイリアムズ ファイヤー アンド ハザード コントロール インク(Williams Fire & Hazard Control, Inc.)に端を発する発明群を発展させたものを含む。当該技術分野において通常の知識を有する者は、ある一定の特許及び/又は特許公開公報に精通していることが推定されるであろう。これらの特許及び/又は特許公開公報は:米国特許第5,566,766号(フットプリント(FootPrint)を経験的に求めて使用);米国特許第5,829,533号(フットプリントに加えて外部壁冷却を使用);米国特許第5,913,366号(内側タンク壁冷却);WO98/03226(壁冷却に加えて乾燥粉末)及び米国公開公報第20030213602号(スマイリーフェイス(Smiley Face)処理)である。
タンク壁越しに泡消火剤(foam)を噴射することによって大型工業タンクにおける液体タンク全面火災に攻撃を行うに際し、当該業界は、「包囲・浸水(surround and drown)」技術から「フットプリント」法と呼ばれているものへ大幅な切り替えを行ってきた。「フットプリント」法では、1つ以上の主要ノズルが、大体並べて、好ましくはタンクの風上の、6時の位置と呼ばれる位置に配置される。ノズル(群)及び散布率は、泡消火剤の着地フットプリント(群)並びに予測される「泡消火剤走行(foam run)」により、計画的に、タンクの壁に泡消火剤が運ばれ、表面一面に適切な泡消火剤被覆が形成されるように選択される。
泡消火剤被覆からの水が冷え;泡消火剤被覆が蒸発を抑制し;泡消火剤被覆が、通常、燃焼に必要な酸素に火が接触するのを阻む。
当該業界において、泡消火剤の「局所散布濃度」を最大限にするフットプリントを有する細く集束させたストリームが、泡消火剤被覆の形成を最適化すると認められている。
米国特許第5566766号明細書 米国特許第5829533号明細書 米国特許第5913366号明細書 国際公開第98/03226号パンフレット 米国特許出願公開第2003/0213602号明細書
液体タンク全面火災に対する攻撃及び消火において、本発明者は、2つの重要な「突入ゾーン」問題が生じ得ることを確認した。1つは、鎮火に先立って起こり得るものであり、もう1つは鎮火に続いて起こり得るものである。各「突入ゾーン」問題は、通常、特定の液体燃焼の性質に強く影響を受ける。本発明は、少なくとも、より費用有効性高く火災を消火することを少なくとも1つの目的として、これら「突入ゾーン」問題に対処するための方法体系を教示するものである。本方法体系は、ある一定の状況において火災を消火すること、又は、所定の時間枠内で少なくとも許容できる程度に火災を消火することに、実際、極めて重要である可能性がある。
一般事項−注釈と定義−記憶を新たに
工業用液体貯蔵タンクは、約100フィートから300フィート以上までの様々な直径を有する。典型的な壁の高さは50フィートである。我々が意図する液体タンク全面火災は、タンクにおける液体表面の少なくとも90%を包み込む火災と見なされるであろう。標準的には、如何なる鎮火に先立つタンク火災も、液体表面の100%を包み込むであろう。しかし、部分的に崩落した浮遊屋根等が、表面のある小部分上で火を阻む可能性がある。そのようなタンク火災も全面火災として扱うべきである。液体タンク全面火災は、例えば、浮遊屋根が、火を本質的にタンク壁部内側周辺の環状リングに限定するシール/リム(seal/rim)タンク火災と対比され得る。
本明細書において、「鎮火」とは、タンクの表面上の炎の少なくとも50%の鎮火であると定義されるであろう。「好ましい鎮火」とは、タンクの表面上の炎の少なくとも80%の鎮火を意味すると見なされるであろう。「部分的鎮火」とは、タンクの表面からの炎の少なくとも20%の鎮火を意味するであろう。「略完全鎮火」とは、表面上の炎の少なくとも95%が鎮火し;ゴースト又はちらつきが残る可能性があることを示すであろう。
「主要ノズル」は、鎮火を実現するために液体タンク全面火災に対する主要攻撃において用いられるノズルであって、このノズルがタンク壁越しに泡消火剤のストリームを噴射する。主要ノズル流量は、典型的には、1,500gpmから15,000gpmを超える量まで様々である。上述した通り、1つ以上の主要ノズルが、好ましくは、大体並べてタンクの風上の、6時の位置と呼ばれる場所に配置され、この場合、フットプリント(群)、散布率(群)及び泡消火剤走行の組み合わせは、適切な泡消火剤被覆を確立し、維持するように設計される。
着地した泡消火剤と風の前進速度のため、「泡消火剤走行」は、典型的には、タンクの後方壁部に向かって、すなわち、12時の位置に向かって最大となる。従って、最も湿性で、最も安定な泡消火剤被覆は、通常、後方壁部近傍に形成される。この湿性の泡消火剤被覆は、9時及び3時の各位置に向かって周辺に広がる傾向がある。6時の位置を中心とした内側前方タンク壁部近傍の、時に「スマイリーフェイス」炎と呼ばれる炎は、最後に消火される傾向がある。主要ノズル(群)が6時に配置される場合、6時又は前方タンク壁位置において、タンク壁越しに、火が空気を吸引する傾向がある。この新鮮な酸素の供給並びに空気の流入によって引き起こされる攪拌は、前方タンク壁の内側部分上の炎が最後に消火されるかもしれない更なる理由を説明する。作業性の向上を図るために、そのような「スマイリーフェイス」炎に対して付加的な攻撃を行う場合がある。
一般に、設備及び人員を失う危険を減じる観点から、主要ノズルが置かれるのはタンクから遠くであるほど良い。従って、射程の長い主要ノズル及び/又は射程が最大限になるように調整された主要ノズルが好ましいかもしれない。ノズルからのまっすぐな細く集束させたストリームは二重に好ましく、その理由は、それが、射程を最大限にするからのみならず、「局所散布濃度」を最大限にするからであり、このことは泡消火剤被覆の形成を最適化すると認められている。
主要ノズルは、「霧」又は「羽毛状」パターンから、細く集束させたまっすぐなストリーム又は非羽毛状パターンまで、噴射したストリームを変化させる能力を有することが好ましい。また、主要ノズルは、上昇及び/又は下降させてその軌跡の高さ又は傾きを変更でき、比較的迅速に左右に揺動又は弧状移動(sweep)可能であることが好ましい。迅速な揺動とは、少なくとも30秒以内に約45度の角度で弧状移動することであると見なされるであろう。好ましくは、弧状移動にかかる時間は20秒未満であろう。また、主要ノズルは、噴射した泡消火剤の散布率(gpm)を変更することができ、泡消火剤濃縮物の配分率を変更できることが好ましい。主要ノズルの中には、これらの性能の全てを有していないものがある。このような好ましい主要ノズルが入手可能な場合、効率が高められる。
「泡消火剤」という用語は、水と泡消火剤濃縮物、及び/又は既に形成されている「泡消火剤」を意味するために用いられている。しかし、「泡消火剤」は必ずしもこれらに限定されない。水よりも新種の液体及びより新種の添加物を開発し、適用することができるであろう。本明細書において用いられている「泡消火剤」は、便宜上、ただの水を含むとも理解されるべきである。しかし、噴射された「泡消火剤」は、典型的には、噴射されるに先立ち、又は噴射されると同時に膨張する、及び/又は少なくとも着地と同時に膨張する、水と泡消火剤濃縮物である。
上述した通り、泡消火剤は、ひとつには、液体表面を一面に覆い、空気又は酸素との接触を遮断することによって火災を消火する。(酸素は燃焼を持続させるのに必要である。)また、泡消火剤は、ひとつには、気化し、それによって熱を除去する泡消火剤に含まれる水を用いて火災を消火する。(熱は燃焼を持続させるのに必要である)。また、泡消火剤は、蒸発を抑制することによって火災を消火する。泡消火剤が担持する水が、泡消火剤を圧迫するのに役立ち、それによって蒸発の抑制を助ける。(多くの場合、燃焼しているのは液体の表面上の蒸気のみである。実際、多くのタンク火災に関し、液体は燃焼している表面の数インチ下においては低温である。例外は、原油、残油、アスファルト等の重液である。)。
水がそこから大量に気化する泡消火剤である乾燥泡消火剤は、より走行し難く、一面に覆うことがより難しい。乾燥泡消火剤は、より軽量であるため、蒸発の抑制がより難しい。乾燥泡消火剤は、含まれる水がより少ないため、より冷え難い。軽量で乾燥した無水泡消火剤は、軽量の乾燥泡消火剤の塊が存在することにより、新鮮な含水泡消火剤の接近を妨害し得るという点で障害ですらあり得る。従って、泡消火剤「排水時間」は、工業的に定義された用語である。測定されるのは重要なパラメーターである。「排水時間」は、泡消火剤がその水の25%を喪失する時間である。「排水時間」は、泡消火剤に関し、典型的には、2分から8分かかる。泡消火剤排水時間は、全面タンク火災への攻撃を計画する上で考慮される。特に、新種の燃料混合物を扱う際、排水時間は、タンク内の液体に更に影響を受け得ることが分かっている。親水性流体は、泡消火剤から水を液体中に排出させ、それによってあまりにも早く泡消火剤を完全に乾燥させてしまう。新種の燃料混合物は、顕著な親水傾向を示している。この作用は、更には接触面積の関数であり、よって、新鮮な泡消火剤による下層の液体の攪拌を最小限にすることが重要となり得る。
「突入ゾーン」は、タンク内の液体表面上における主要ストリームの着地エリアである。ストリームを移動又は変更すると、突入ゾーンは移動又は変更される。ストリームを充分に広げた場合、ストリームは羽毛状ストリームであると言われる。羽毛状又は広がったストリームの突入ゾーンは、非羽毛状のより細く集束させたストリームよりも大きい。細く集束させたストリームの単位面積当たりの衝撃力は、散布率が同じであると仮定すると、羽毛状ストリームの単位面積当たりの衝撃力よりも大きい。
散布率とは、「泡消火剤」の散布率を意味し、通常、gpmで表される。「局所散布濃度」とは、着地ゾーンの単位面積当たりの散布率を意味する。着地エリア、着地ゾーン、突入ゾーン、突入ゾーンエリア及びフットプリントという用語は、時に互換的に用いられる。細く集束させたストリームは、任意の散布率に対して、「局所散布濃度」を最大限にする。上記した通り、「局所散布濃度」を最大限にすることは、噴射された泡消火剤の、泡消火剤被覆を形成し、走行することに関する全体としての有効性を最適化する傾向があると考えられている。
本明細書において、ノズルストリームの「羽毛状化」は、ノズルストリームの局所散布濃度を少なくとも減少させることを意味するのに用いられている。通常、ノズルストリームを羽毛状化するとは、同じ体積流量を維持しながら、着地エリアを増大させることを意味する。羽毛状化は、ストリームの散布率を低下させることによって達成又は促進され得るであろう。
ノズルストリーム着地エリア(代替的に、フットプリント、又は突入ゾーン、又は突入ゾーンエリアと呼ばれる)は、典型的には、ノズルを上昇させて、より長く高い軌跡を実現することによって、及び/又は典型的には角度を増加させて、ノズル放出角を変更することによって、増大させる。
本明細書において、「羽毛状ストリーム」という用語は、便宜上、着地エリア1平方フィート当たり0.5gpm未満の局所散布濃度を有するストリームを意味するであろう。「好ましい羽毛状ストリーム」は、着地エリア1平方フィート当たり0.3gpm以下の局所散布濃度を有するであろう。「非羽毛状ストリーム」は、着地エリア1平方フィート当たり少なくとも0.5gpmの局所散布濃度を有すると見なされるであろう。「好ましい非羽毛状ストリーム」は、着地エリア1平方フィート当たり0.6gpm以上の局所散布濃度を有するであろう。
本明細書において、液体タンク全面火災の「ティーズィング(teasing)」は、1分以内という期間にわたって、火災の表面の少なくとも60%を覆うように1つ以上の「羽毛状ストリーム」を着地させることを意味するのに用いられている。
本明細書において用いられている「減衰させること」は、減少させるのみならず、完全に零まで減少させる、つまり、断つことを含むことが意図されている。すなわち、突入ゾーンに対する主要ストリームの単位面積当たりの衝撃力は、その元の突入ゾーンに対する衝撃が全くなくなるようにストリームの方向を変更することによって「減衰される」可能性がある。単位面積当たりの衝撃力は、また、元の突入ゾーンに対する衝撃はあり続けるものの、衝撃力をより大きな、又は拡大された突入ゾーン一面に分散するによって、単位面積当たりで衝撃力が減じられるように、ストリームを羽毛状化することによって減衰させることもできるであろう。「方向を変更すること」によって、元の突入ゾーンに対する主要ストリームの単位面積当たりの衝撃力を「減衰させること」が実現され得るのは、ストリームを表面の別の部分に向ける、又は、例えば、ストリームを外側タンク壁部上に着地させる等、ストリームをタンクの外側に向けることによる。
泡消火剤被覆に関して「ヒーリング(healing)」とは、泡消火剤被覆が、恐らく新しい泡消火剤と共に一面に広がり、泡消火剤被覆における穴又は空隙を埋める現象を表す。穴又は空隙は、泡消火剤被覆の中央又は泡消火剤被覆の端部、例えば被覆とタンク壁の一部との間に存在し得るであろう。「ヒーリング」は、一般に、恐らくゴースト(ghosting)又はちらつきを除く、穴又は空隙内に炎があればその消火を達成すると理解されるべきである。
本明細書において、「重液」という用語は、かなりの量の比重の重い物質(heavies)を含む液体を意味するのに用いられるであろう。原油、軽質原油、残油及びアスファルトが主な例である。(本明細書において用いられている重液は、周囲温度及び圧力における固体が加熱により工業貯蔵タンク内で液状に維持される場合、それらの固体を含むと理解されるであろう。例えば、アスファルト及び残油は、通常は固体であるが、加熱により工業貯蔵タンク内で液状に維持される可能性がある。それらは、300度以上に加熱される可能性がある。)重液の全面タンク火災は際立った挙動を示すことが観察されているため、重液を識別することは意義深い。際立った挙動は、ひとつには、比重の重い物質が沈む一方で比重の軽い物質(lights)が燃焼除去されるという現象に起因すると考えられている。重液全面タンク火災は、数インチから数フィートの深さまで高温になる傾向があることが知られている。当該業界で呼ばれているところの熱波は、重液の表面からタンクの底部に向かって降下する。熱波は、1時間に数インチから1時間に数フィートの速度で降下し得る。全面火災が起こっているタンクは、先頭又は正面タンク壁部越しに、空気を上昇方向に吸引する傾向があり、その結果、全面重液火災の風下方向において熱波が最も深くなる傾向を有し得る。
第1の突入ゾーン問題−鎮火後の突入ゾーン炎
問題。液体用工業タンク全面火災に対する典型的な攻撃において、1つ以上の調整された泡消火剤のストリームが、タンク壁越しに噴射される。ストリーム(群)は、当初は何ら見掛け上の効果なく火の中に消えるように思われる。しかし、計画性の高い攻撃を10分から40分行った後、「鎮火」が起こる。当業者であれば、科学的に略正確に鎮火を予測することができる。
鎮火後、重要な問題が残り得る。第1に、残留炎を消火し、再発火を防止するために集中的な攻撃を継続しなければならない。泡消火剤が完全に乾燥するまでであれば、それによって、助長してしまうことなく、阻止することすらできるため、時間が最も重要であるかもしれない。燃焼している液体の親水性は、有効な泡消火剤の排水時間に対する因子となり得る。
第2に、泡消火剤濃縮物は高価であり、燃焼性製品は高価であるかもしれない。(燃料は、1時間におよそ6〜18インチ燃焼し、大型タンクは、30,0000から90,000平方フィート以上の表面積をもたらす。)消火時間を最小限にするだけでも、設備、人員及び環境に対する総合的な危険を削減することは言うに及ばず、使用される泡消火剤濃縮物及び損失される製品を削減することを通して、損失費用を大幅に削減することができる。よって、様々な理由により、鎮火後に採用される方法体系は重要であり得る。
「鎮火」後に残留する炎は、様々な因子の関数であり得る。全面タンク火災には、個別に取り組まなければならない。1つの因子は、液体燃焼の性質である。高蒸気圧及び/又は低沸点の液体及び揮発性燃料は、特別な挙動の問題を呈し得る。新鮮な泡消火剤と親水性の高い液体との接触面積を最小限にすることが重要である可能性がある。金属タンク壁は、燃焼レベルが上ると高温になり、これらの壁に近接する液体は、エネルギーを受け、蒸発し、燃焼し易い。泡消火剤被覆は、これら高温のタンク壁近傍で、ヒーリングを行うに足る影響力を有していなければならない。他の問題に取り組むために、細く集束させた主要ストリーム(群)によって得られる「局地的散布濃度」を犠牲にすることは、鎮火し損なってしまう危険を伴い得る。
上記因子を考慮すべきであるという理解の上に、本発明は、第1の「突入ゾーン」問題に以下の通り取り組む。
噴射された泡消火剤のストリームが液体表面に衝撃を与える場所が、「突入ゾーン」を画定する。突入ゾーンにおいて、ストリームは、表面下に突入する。突入の深さは、ストリームの細さ及び/又は焦点の関数であり得る、単位面積当たりの衝撃力の関数であり得る。鎮火と同時に、特に、より新種の、より揮発性の高い燃料及び混合物に関して、「突入火」又は「突入炎」が、突入ゾーン内に残留し得ることが観察されている。鎮火が実現されても、恐らく、着地の勢いによって引き起こされた攪拌によって増大した着地ストリームの衝撃力が、突入ゾーンにおいて泡消火剤被覆がヒーリングを行うことを妨害し得る。燃焼している液体が高い親水性を有する限りにおいて、着地する泡消火剤による攪拌が、泡消火剤から水を排出させる液体の能力を高め得るため、新しい泡消火剤は、より急速に脱水され、軽く、乾燥した、それゆえに燃焼の抑制に対する効果の弱いものになる。因子が組み合わさって、鎮火に続く許容できないほどの長期間、ことによるとより長期間、無期限に突入炎が残留するという状態を招き得る。
解決策。突入炎は、当然ながら、細く集束させたストリーム(群)を継続的に散布すると消える場合がある。泡消火剤被覆は、細く集束させたストリームの衝撃力にも拘わらず、突入ゾーンにおいて成長し得るため、「突入」は、深く入り込んで下層の液体をかき乱すことがないと考えられている。着地の衝撃が泡消火剤被覆そのものによってほとんど吸収される場合に、泡消火剤被覆はヒーリングを行う傾向があり、突入炎が消火されると考えられている。
しかし、特に、より新種の、より揮発性の高い燃料混合物の場合、本明細書において教示される、より専門的な技術の使用なくしては、略完全鎮火を実現した後でも、鎮火後、非常に、そして許容できないほど長い期間、突入炎が残留し得る。本発明は、そのような突入炎により効果的に取り組むためのの専門的技術及び方法体系を教示するものである。(そして、有利さに劣るが代替的な実施形態として、本発明は、突入炎問題を予期し、突入炎の問題が起こる危険性を減じる戦略を採用するための技術を教示するものである。)。
改めて、本発明の方法体系を適用するタイミングには、事実及び状況の危険性評価が要求される。例えば、ストリームを羽毛状化すること、又はストリームの方向を変更すること、又はストリームを遮断すること、及び/又は散布率を低減させることによって、泡消火剤の突入ゾーンへの散布による衝撃力を減衰させると、局所散布濃度が低下する。鎮火し損なってしまうことがある。その危険は軽視されるべきではなく、用心と慎重さから、例えば、スマイリーフェイスがあればそれを消火するのに要する時間を含めるべきである、泡消火剤消失後の10分間、泡消火剤走行を最大限にするという最初の経験則のようなものが暗示される。突入炎への取り組みに着手する際に残留している唯一の他の炎が、タンク壁に沿った炎のゴースト又はちらつきであろうことが好ましい。突入炎周辺の充分な泡消火剤被覆は、泡消火剤被覆が、突入炎に対する単位面積当たりのストリーム衝撃力を減衰させると同時に、急速に突入炎ゾーンに入り込み、それに対してヒーリングを行うことができるように、存在することが好ましい。例えば、突入ゾーンを横方向に移動させる等、突入ゾーンの方向をタンク内の異なるエリアに変更することよって衝撃力を減衰させることを選択する場合、例えば、タンク内の残留火に近づくよう突入ゾーンを移動させることによって起こる可能性がある、新しい突入ゾーン(群)における新たな突入火を起してしまうことがないよう注意が必要である。
取り組まれる第2の突入ゾーン問題−初期の突入ゾーン挙動(重液)
問題。観察と経験から、本発明者は、完全活動状態にある液のタンク火災は、最初に、細く集束させた泡消火剤のストリームを受けると、猛烈で手に負えなくなるという教示を得た。通常の場合、ノズルが配置され、攻撃が開始される時までに、完全活動状態にあるタンク火災の重液は、表面下数フィートではなくとも数インチ下で、水の沸点を超えて非常に高温となっている。実際、アスファルト及び残油のような重液は、単にタンク内で物質を液状に保つという目的で300度以上で維持されていたかもしれない。表面温度が水の沸点に対して著しく下がるまで、泡消火剤被覆が確立又は維持されるのは難しいであろう。熱が気泡からの水を沸騰させ、細く集束させたストリームの単位面積当たりの突入力は、燃焼している液体をタンク外に飛散させる飛散効果をもたらす傾向がある。更に、細いストリームで噴射された水のかなりの割合が、液体表面を貫通して突入する。深く突入する泡消火剤からの水は、表面下で沸騰し得ることから、燃焼している液体の更なる攪拌を引き起こす。
解決策。原油、残油及びアスファルト等の液タンク全面火災において、局所散布濃度を最大限にし、泡消火剤被覆形成を最適化するよう設計された、泡消火剤の集束させたストリームの慣例的な散布に先立ち、別の「突入ゾーン」を形成することは望ましく、実際、必須であるかもしれない。初期の「突入ゾーン」は、単位面積当たりの衝撃力を最小限にし、水が蒸気になることを通じて火災表面の広い部分からの熱の除去を最大限にするよう設計し、形成されるべきである。泡消火剤被覆を形成し、維持するために必要な散布率及び局所散布濃度は、この期間中は犠牲になり得る。本発明は、典型的には、燃焼している表面のかなりの割合に及ぶよう幅広の突入ゾーン(群)を往復弧状移動させることを含む、幅広の突入ゾーン及び低い局地散布濃度を有するストリーム又はストリーム群を用いて、火災に対して初期に「ティーズィング」を行うことを教示する。単位面積当たりの衝撃力を減じるストリームは、突入深さ及び突入深さによってもたらされる沸騰効果を減少させる。火災から熱及び荒れ狂う状態を取り除き、燃焼している表面の温度を下げることによって、続いて泡消火剤被覆がより容易に確立され得るように、ティーズィングを数分間、又はことによると、部分的鎮火が実現されるまで、継続することが好ましい。この段階で、広い羽毛状着地パターンを用い、このパターンを、燃焼している表面を横切って、左壁から右壁へ、そして再び戻って、表面のできるだけ大部分に及ぶように、比較的迅速に揺動させることが好ましい。羽毛状ストリームは、1、2秒間は、燃焼している表面から完全に離れて、弧状移動又は揺動するかもしれない。この羽毛状ストリームの散布率は、泡消火剤被覆を確立するために必要な散布率未満とすることができ、必要とされる泡消火剤濃縮物の量を削減又はなくしてもよい。
そのような、原油タンクの150フィート全面火災に対する2分から4分間の初期「ティーズィング」によって、火災の激しさ又は荒れ狂う状態を大幅に「蒸気で取り除く」ことができることが分かっている。羽毛状のストリームからのかなりの量の水が表面において蒸気に変わり、火災から熱を奪うのみならず、蒸気で表面を一面に覆い、それによって、空気への接触を阻むと考えられている。上記した通り、この初期のティーズィングの結果として、部分的鎮火が起こり得る。繰り返すが、上述した通り、このティーズィング期間中、ストリーム(群)の散布率を下げることができ、泡消火剤内に配合される泡消火剤濃縮物の割合を下げるか、又はなくすことができる。その後、局所散布濃度を最大限にして泡消火剤被覆の確立を最適化する、慣例的な細く集束させたストリーム(群)を、より効果的に散布することができる。
大型タンクの問題−副次的フットプリントのための再配置
タンクのサイズは時と共に大幅に増大した。今日、直径200フィートのタンクが「中型」タンクである。直径270フィートのタンクが「大型」タンクである。直径400フィートを超えるタンクが製造され、使用に供されている。(このサイズは、「巨大」としか呼び得ない。)。
一般に、大型でよく集束され、申し分なく製造されたノズルに関し、400フィートの噴射射程を典型的な最大射程と考えることができる。今日、ノズルによっては、500フィート近い射程を実現できる。大型ノズル、特に、泡消火剤を400フィート以上噴射するものは、衝撃により、泡消火剤にかなり大きな前進速度を付与する。ノズルは、一般に、風上に配置され、風が、泡消火剤に、タンク後方壁に向かって、更なる前進又は追い風速度を付与する。従って、新鮮な泡消火剤は、まず、後方タンク壁部に向かって走行する傾向がある。泡消火剤はそこから、タンクの左右、そして中央に再び向かって広がる。新しい泡消火剤は、より古い泡消火剤に当たって弾むか、又はそこから逆方向に反射し、前方の、正面タンク壁部に向かって反射する。より古い泡消火剤は、「新しい壁」としての役割を果たし、実際上、新しい泡消火剤を前方に向かって反射し戻す。
表IIは、典型的なノズルのフットプリントであり、それらの散布率、すなわち1分間当たりのガロン(gpm.)によって特徴付けられている。今日、理論上の最大泡消火剤走行は、約100フィートであるが、本発明者は、実際には、理論上の最大泡消火剤走行の約80%を実現することにのみ依拠することを勧める。これは約80フィートであろう。(正面タンク壁方向においては、理論上の最大泡消火剤走行の約75%を実現することにのみ依拠することを更に勧める。)。
上記の情報と併せて表IIを検討すると、10,000gpmノズルからのフットプリントは、好ましいに過ぎないが、150フィート+80フィート+75フィート、すなわち305フィートの直径のタンクに及ぶように依拠されるべきであることが分かる。(多数のフットプリントが、泡消火剤走行と一緒に、タンクの横方向の幅に及ぶように並んで配置される。)。
大型ノズルは入手できないことが多い。このことから、本明細書において、大型及び、特に、超大型のタンクに関し、本発明者は「副次的配置技術」を教示する。ノズルは、まず、初期のフットプリント(又はフットプリントセット)が、泡消火剤走行が信頼性高く後方壁に到達することを確実にするように、配置されることが好ましい。12分から15分であってもよい好適な期間後、1つ以上のノズルの傾斜角を減少させ得る。これにより、1つ以上のフットプリントがタンク内の前方に、タンクの正面壁部に向かって移動する。1つ以上のフットプリントは、好ましくは正面タンク壁部の75フィート以内である「副次的」配置位置に移動される。この副次的配置技術は、泡消火剤走行の正面タンク壁部への到達を促進する。場合によっては、副次的配置は必須である可能性がある。「スマイリーフェイス」が生じる場合、「スマイリーフェイス」に対して反応ラインを効果的に用いて効率を確実なものとしてもよい。
本発明者は、タンク直径の関数としての、炭化水素貯蔵タンクに関して推奨される散布率を教示する。表Iを参照のこと。150フィートまでのタンクに関して推奨される散布率は、標準1平方フィート当たり0.16gpmである。タンク直径サイズが大きくなるにつれて、本発明者推奨の散布率が増加する。これら推奨される散布率は、時間をかけて経験と実験により確定されてきたものである。それらは、厳重な規則ではなく、むしろおおよその目標とされる率である。
表Iがどのように用いられ得るかを説明すると、直径200フィートのタンクは、およそ31,400平方フィートの表面積を有する。31,400×0.18の掛け算により、「推奨される」およそ5,650gpmが得られる。直径300フィートのタンクは、およそ70,650平方フィートの表面積を有するであろう。70,650平方フィート×散布率0.25の掛け算により、「推奨される」17,660gpmの散布率が得られる。直径200フィートのタンクの場合、6,000gpmのノズルであれば、まず間違いなく、副次的配置を行わずして表面を一面に覆うことができるであろう。300フィートのタンクの場合、推奨される散布率を実現するために、6,000gpmのノズルが3つ用いられる可能性がある。しかし、これら3つのノズルの初期フットプリントからの泡消火剤走行は、後方壁部及び正面壁部の両方に(両側へも)時宜を得て走行させるために依拠されるべきでない。従って、ノズルの初期配置による初期フットプリント(セット)は、初期フットプリント(セット)からの泡消火剤走行が後方タンク壁部に到達することを最もよく確実なものにする。その後、ノズルの傾斜角を減少させる技術により、泡消火剤走行がより古い泡消火剤からはね返り、信頼性高く、正面壁部に到達するべきである副次的配置及びフットプリント(セット)を実現することができる。(泡消火剤が、後方壁部近傍で成長するにつれ、泡消火剤そのものが、新鮮な泡消火剤を正面壁部に向かって反射し戻す「壁」を構成する。)。
従って、大型タンクについての問題及び解決策をまとめると、最新タンクのサイズが増大し、適切で信頼性の高い泡消火剤走行の範囲が限られていると仮定すると、正面タンク壁部に時宜を得て適切に到達させるために、初期フットプリント配置からの泡消火剤に依拠してはならない。そのため、タンク内のより前方に副次的フットプリント(セット)を配置することを、好ましくは、泡消火剤攻撃の開始後12分から15分以内に、好ましくは、初期フットプリント(セット)を確立するのに用いられる少なくとも幾つかのノズルの傾斜角を減少させることによって行えば、この問題に効果的に取り組むことができる。
攻撃における工程のタイミングを取ることについての問題
初期的に適切な泡消火剤被覆は、少なくとも3インチの泡消火剤、及び好ましくは、少なくとも5インチの泡消火剤として定義されてもよい。通則として、0.62ガロンの液体の水/泡消火剤濃縮物で、1平方フィートの表面一面に1インチの「液体」が得られる。水/泡消火剤濃縮物の膨張率が3から5である場合、1インチの「液体」で、1平方フィート一面に3インチから5インチの泡消火剤が得られるはずである。初期的に適切な被覆は、泡消火剤攻撃の開始から少なくとも30分で、及び最も好ましくは15分以内に形成されることが好ましい。(泡消火剤攻撃の開始から40分までに、泡消火剤排水時間から考えて、かなりの量の泡消火剤が完全に乾燥すると見込まれる。上述した通り、乾燥した泡消火剤は、泡消火剤被覆の完成及び適切な泡消火剤被覆の形成に大きな障害となり得る。従って、完全に乾燥した泡消火剤は、隆起、いわゆる「塑性体フェンス(plastic fences)」を形成して、新鮮な泡消火剤の移動を妨害し得るため、上記に鑑み、泡消火剤の排水時間は、タイミングを極めて重要にする。)。
従って、よく工夫された攻撃における工程のタイミングは、極めて重要であり得る。よく工夫された攻撃における工程としては、以下のものが考えられるかもしれない:
(1)米国公開公報第2003/0213602号として公開されている同時係属中の出願に開示されているように、残留している「スマイリーフェイス」に副次的反応ラインを用いて直接取り組み、泡消火剤走行が正面タンク壁部に到達することを促進する(又は速める);
(2)泡消火剤被覆に(少なくとも急速に)全ての残留火災に対するヒーリングを行わせるために、特に、突入ゾーン問題を助長する、より揮発性の高い燃料に関して、上述した突入ゾーン炎を消火する技術を用いる;
(3)大型タンクのサイズを考慮して、副次的フットプリント配置を用いて対処する。
適切な泡消火剤被覆を確保するという問題は、泡消火剤の、完全に乾燥し、役立つのではなくむしろ阻害し始める傾向のため、攻撃開始から40分以内で解決されることが好ましい。従って、大型タンクにおける、特に、消火困難な燃料に関係する火災に対する攻撃に関し、よく工夫された攻撃における様々な工程のタイミングを適正に取ることが重要である。例えば、好ましくは、副次的フットプリントの再配置は、攻撃開始後15分以内に行われるべきである。反応ラインを用いてスマイリーフェイスへの攻撃を行うことは、それが試みられるべきである場合、主要攻撃開始後30分以内に行われるべきである。散布率濃度を減衰させることは(例えば、突入ゾーンへの攻撃)、攻撃開始後40分以内に行われるべきである。
燃焼除去及び再実施−タイミング技術
本発明者は、また、燃焼除去及び再実施を、火災中の選択肢として決して完全に無視すべきではないことも教示する。今日、典型的にはタンクに貯蔵され、アルコール及び/又は極性溶媒の含有量が多い、より新種の燃料は、消火がずっと困難になり得る。燃料に対して最良の割合の濃縮物の入手可能性も重要な因子であり得る。最初、特定の炭化水素火災用に最適な泡消火剤濃縮物であると思われていたものが、最良のものではなかったということがあるかもしれない。突入ゾーン炎に対し、時宜を得た方法で検出及び取り組みが行われていなかった可能性がある。攻撃が開始され、様々な理由のうちの何れかのために不適切であることが判明した場合、乾燥した泡消火剤被覆の部分又は断片が、より適当な攻撃の有効性を阻害し得る。従って、燃焼除去及び再実施は、実用にかなった選択肢であると考えられるべきである。古い乾燥した泡消火剤を燃焼除去するには、およそ20分かかるはずである。ほとんどの炭化水素は、1時間におよそ6から12インチしか燃焼しない。従って、燃焼除去及び再実施は、より最適な設備、技術及びタイミングを用い、方法体系が、先の不成功な試みを通して習得され、特定の火災用により良く設計されており、必要以上に製品を犠牲にすることのない最新のアプローチを可能にする。
従って、1つの技術は、攻撃に入って1 1/2から2時間後の事態が思わしくない場合、存在している泡消火剤の大部分が燃焼除去されるようにし、その後、より有利な攻撃を始めるために、泡消火剤の火災への散布を少なくとも10分間止めることであるかもしれない。20分間の燃焼除去が必要又は好ましいかもしれない。恐らく、別の泡消火剤濃縮物に関しても、古い泡を燃焼除去し、再実施することが適切に勧められる可能性がある。およそ20分間で、乾燥した泡消火剤は、タンク表面から燃焼除去されるはずであり、タンク内の炭化水素製品は、1時間に6から12インチの速度で燃焼しているに過ぎないはずであるため、燃焼除去及び再実施は、現在ではあと知恵であるが、より効果的な戦略を実行できれば、より費用有効性の高いアプローチであるかもしれない。
構造的障害の問題−細く集束させていないストリームの使用
本明細書において、液体タンク「略全面」火災は、内部タンク表面の少なくとも60%に及ぶ火災であると見なされるであろう。「略全面」タンク火災は、シール/リム火災以上のものである。しかし、略全面タンク火災は、液体表面と連結する重要な構造物に関係するかもしれない。この構造物は、泡消火剤走行及び泡消火剤被覆の形成を著しく阻害し、「圧力型(pressure type)」火災又はホットスポット(hot spot)火災を助長してしまうことがある。従って、崩落又は部分的に崩落した固定屋根及び/又は浮遊屋根が液体表面を著しく断絶し、泡消火剤走行又は泡消火剤の連通に、著しく断絶的及び阻害的な構造物をもたらす場合には、特別な方法体系が要求され得る。この状態には、「細く集束させていない」ストリーム及び「雄鶏尾状散布(rooster tailing)」を選択的に用いることが要求され得る。
ノズルの高さ又は傾斜角を大きくすると、下記に定義する通り、恐らく、より正確には「細く集束させていない」ストリームと説明される羽毛状ストリームが形成される傾向がある。本明細書において「雄鶏尾状(rooster tail)」ストリームという用語は、ストリームの着地路が「略垂直」となるのに充分なだけ高い傾斜角を有するノズルからのストリームを意味するのに用いられている。「略垂直」では、着地路は垂直から30°以下、及び好ましくは垂直から20°以下でなければならない。「雄鶏尾状散布」とは、雄鶏尾状ストリームを散布することを意味する。
消防ノズルが改良されるにつれ、実現され得る散布率濃度が高くなる。ノズルの開発により、より細くより密度の高いフットプリントを噴射する能力が生み出される。この傾向に鑑みた「非羽毛状ストリーム」と「羽毛状ストリーム」を区別する1つの方法は、「細く集束させた」ストリームと「細く集束させていない」ストリームとに関して論じることである。始めに、本明細書において、「最も細く集束させた」ストリームは、ノズルの最高「局所散布率濃度」を実現することを示すであろう。そのことは、ノズルの「最良」フットプリントを生成することと見なされてもよい。(このフットプリントは、最も細く集束させたストリームが火災の上昇気流の力に最もよく耐え、局所散布率濃度を最大限にするために泡消火剤を最もよく送達するという意味において「最良」である。)。
(当該技術分野において公知であるように、いくらかの泡消火剤は、常に消失し、タンクまでの経路において「脱落」し、着地フットプリントの端部は曖昧に画定されることが理解されるべきである。従って、ノズルのフットプリントは、この用語が当該業界において理解されている通り、一般に、初期に噴射された泡消火剤のストリームのおよそ80%の着地エリアを指す。)。
「最も細く集束させた」又は「最良の」ストリームとは、そのノズルに関して最小のフットプリントを着地させ(状況に応じて)、泡消火剤の80%を最高局所散布率濃度で終わらせるストリームを意味する。本明細書において我々が意図する、(任意のノズル及び状況に関して)「細く集束させた」ストリームという用語は、ノズルの「最良」フットプリントのサイズの1.5倍以下のフットプリントを実現するストリームであろう。本明細書において我々が意図する、(任意のノズル及び供給状況に関して)「狭く集束させていない」ストリームとは、「最良」フットプリントの少なくとも1.5倍以上のフットプリントを実現するストリームと定義されるであろう。「細く集束させていない」ストリームの散布率濃度は、(任意の状況における任意のノズルに関して)「最も細く集束させた」ストリームの散布率濃度の2/3以下であるべきである。好ましくは、それは、1/2を超えないであろう。
石油化学製品貯蔵タンクは、多くの場合、外部固定上部屋根、及びフロータと呼ばれる内部浮遊屋根を有している。浮遊屋根は、液体上を浮遊し、典型的には、タンクの内部壁に沿って弧状移動し、それらに対して封止を行うシール部を有している。フロータを備えたタンクにおいて火災が発生している時、フロータは、多くの場合、変形しているか外れている。結果として、フロータは、部分的又は完全に水没し得る。フロータは、部分的又は全体的に底部まで沈み得る。このことは、初期又は火災のプロセスの中で起こり得る。それは、製品がタンクの底部から取り出されている間に起こり得る。また、固定及び/又は上部屋根も、火災の中で変形及び/又は外れ得る。固定及び/又は上部屋根は、部分的又は全体的に吹き飛ばされるか、又はタンク内で崩落し得る。それは、タンク内で崩落する場合、分解し、部分的又は完全に水没し得る。フロータ及び/又は上部屋根が外れる結果、液体の表面は大きく影響を受け得る。液体の表面を二分し、断絶することによって、外れたフロータ及び/又は固定屋根及び/又はそれに関連する構造物は、泡消火剤の走行又は連通を著しく阻害し得る。
他のタンク構造物又は基礎構造物は、燃焼しているタンク内で、水没する、若しくは部分的に水没するか、又は水没し得る、若しくは部分的に水没し得る。このような構造物には、例えば、測定用井戸(gauging well)が含まれる。部分的に水没した、特に、測定用井戸に由来する、あるいは、フロータ又は固定屋根の梁又は支柱として用いられているようなパイプは、局所化された「圧力型」火災又はホットスポット火災の火災源を構成し得る。液体表面上の火災が大幅に消火される時、部分的に水没したパイプ等は、熱、及び製品の気体及び蒸気への転化のため、(気体又は蒸気が大気中に排出される場合)局所化された火災を助長し続け得る。
タンク内で略崩落及び水没している、固定屋根及び内部フロータを有する2つの独立したガソリンタンク火災において最近得られた経験から、タンクの元の構造物に由来する、部分的に水没したパイプが、局所化された「圧力型」火災を助長し得ることが分かる。
上記2つの火災のそれぞれにおいて、泡消火剤を集中的なストリームで「最良の」フットプリントにおいて散布することを含む初期攻撃であって、15分以内にタンクの表面一面に泡消火剤被覆を形成し、鎮火をもたらすはずであった攻撃が、実際には鎮火という結果にならなかったことが分かった。液体の表面上の泡消火剤の移動及び連通に対する構造的障害が、完全な泡消火剤被覆の形成を阻害するように思われた。更に、水没した構造物が、「圧力型」火災を助長した。これら2つの状況において、まず、表面を泡消火剤で一面に覆うように設計された細く集束させたストリームを噴射し、続いて、表面に対し、細く集束させていないストリームを用いて攻撃及び/又はティーズィングを行い、雄鶏尾状散布も行う方法体系が、鎮火を実現した。
大気との交差部分において高温の火を供給するパイプ等の水没した構造物と関連する「圧力型」火災は、雄鶏尾状散布によって消火された。ストリームを、タンク内の少なくとも部分的に水没した構造物上に雄鶏尾状散布することによって、いわば、その噴煙口に泡消火剤を送り込んだ。雄鶏尾状散布は、主要ノズルの傾斜角を、「細く集束させた」ストリームを噴射するのに適した傾斜から、ずっと垂直に近い傾斜に上昇させて、弓形の雄鶏尾状軌跡及び「細く集束させていない」ストリームを得ることによって実現された。より垂直に近い、弓形の雄鶏尾状軌跡は、部分的に水没したパイプ構造物のみならず、泡消火剤被覆からの泡消火剤が連通できない表面構造によって形成されたくぼみ(pockets)及び穴の上及びその中に、本質的に垂直に、泡消火剤を着地させる傾向があった。
本発明は、少なくとも1つの非羽毛状主要ストリームをタンク壁越しに噴射し、ストリームが、衝撃力を伴って、突入ゾーン内に着地し、突入ゾーンを画定することと;突入ゾーン内に突入炎を残して鎮火を実現することと;鎮火に続いて、突入炎に対するストリームの単位面積当たりの衝撃力を、羽毛状ストリームの衝撃力以下に減衰させる結果、泡消火剤被覆が突入ゾーンのヒーリングを行うこととを含む、液体タンク全面火災を消火するための方法を含む。
突入炎に対する単位面積当たりのストリーム衝撃力を減衰させる前に、好ましい鎮火を実現することが好ましく、突入炎に対する単位面積当たりのストリーム衝撃力を減衰させることに先立ち、ゴースト及びちらつきを除いて、内側タンク壁部近傍の炎を略消火することがより好ましい。
主要ストリームの単位面積当たりの衝撃力を減衰させるための好ましい方法は、ストリーム断面を、例えば、その放出角を拡大することによって、及び/又は主要ストリームを噴射するノズルを上昇させることによって、拡大することを含む。単位面積当たりのストリーム衝撃力を減衰させるための更なる方法は、例えばノズルにおいてストリームを遮断する、及び/又は、ある期間、ストリームの方向を変更して、例えば、タンクの外側壁部近傍等、タンクの外側に向けることによって、ノズルの散布率を低減させることを含む。突入炎に対するストリームの衝撃力を減衰させるための別の方法は、ストリームの突入ゾーンをタンク内で、例えば、横方向に移動させることを含む。
代替的な実施形態として、後方タンク壁部近傍の鎮火に続いて、ストリーム突入ゾーンをタンク内の前方に移動させながら、初期突入ゾーンに対する単位面積当たりのストリーム衝撃力を減衰させることによって、略完全鎮火に先立ち、突入ゾーン炎を消火することを含む、部分的鎮火を実現することができるであろう。
本発明は、重液タンク全面火災を消火するための方法であって、羽毛状ストリームを用いて、少なくとも1分間、火災に対してティーズィングを行い、続いて、表面を泡消火剤で略一面に覆うよう設計された泡消火剤の非羽毛状ストリームを散布することを含む方法を含む。火災に対し、2〜4分間、又は部分的鎮火が起こるまで、ティーズィングが行われるであろうことが好ましい。ティーズィングは、好ましくは、羽毛状ストリームを、羽毛状ストリーム着地エリアが3時から9時の位置まで、又はその逆に、揺動又は弧状移動するように、揺動させることを含む。揺動又は弧状移動は、20秒以内で行われ得ることが好ましい。ストリームは、重液の燃焼している表面から離れて、短時間、弧状移動させてもよい。
本発明は、また、副次的フットプリントを再配置することも含む。これは、タンクの外部又は概ね風上に配置される1つ以上のノズルを用いて、有効なgpm分の泡消火剤を散布することによって、風下の後方タンク壁部からの理論上の泡消火剤走行の少なくとも80%又はそれ以下で着地する1つ以上の主要フットプリントを形成することによって、産業規模の炭化水素タンクの少なくとも略全面火災を消火するための方法である。続いて、この方法体系は、風上のタンク部からの理論上の泡消火剤走行の75%又はそれ以下で着地する1つ以上のフットプリントを形成するための1つ以上のノズルを再配置することを含む。(より好ましくは、副次的フットプリントは、風上の正面タンク壁部からの理論上の泡消火剤走行の60%以下で着地するであろう。)更に、再配置は、主要フットプリントを噴射する1つ以上のノズルの傾斜角を減少させることを含むことが好ましい。好ましくは、再配置は、主要フットプリントの散布の開始後15分以内、より好ましくは12分以内である。
本発明の好ましい実施形態は、また、フットプリントの再配置と、スマイリーフェイスへの攻撃と、突入ゾーンに対する衝撃の減衰との相対的タイミングも含む。本発明は、タンクの外部且つ概ね風上に配置される1つ以上のノズルを用いて、おおよそ表Iから計算されるgpm分の泡消火剤を散布することによって、風下の後方タンク壁部からの理論上の泡消火剤走行の80%又はそれ以下で着地する1つ以上の主要フットプリントを形成することを含む、産業規模の炭化水素タンクの少なくとも略全面火災を消火するための方法を含む。この方法体系は、また、1つ以上のノズルを再配置して、散布の開始後少なくとも15分以内に、タンク内のより前方にフットプリントを形成する工程と;散布の開始後少なくとも30分以内に、1つ以上の反応ノズルを用いてスマイリーフェイスに攻撃を行う工程と;散布の開始後少なくとも40分以内に、突入ゾーン上の散布率濃度を減衰させる工程のうち少なくとも1つを、続いて行うことも含む。
本発明は、また、燃焼除去及び再実施のための方法体系をも含み、この方法体系は、少なくとも90分間、略完全鎮火を実現することなく、火災に泡消火剤を散布し、その後、少なくとも10分間、火災への散布を止め、更にその後、少なくともおおよそ表Iから計算されるgpm分の泡消火剤を再び散布することを含む。
本発明は、構造的障害を有するタンク火災表面に取り組むことを含む。これは、内部表面一面に実質的な構造的障害を有する、産業規模の炭化水素の少なくとも略全面火災を消火するための方法体系を含む。工程には、表面を一面に覆うように設計された非羽毛状ストリームをタンクの内部表面に噴射し、続いて、羽毛状ストリームを用いて内部表面にティーズィングを行うことが含まれる。代替的に、この方法体系は、タンクの内部表面を泡消火剤で一面に覆うように設計された細く集束させたストリームを表面上に噴射し、鎮火に続いて、細く集束させていないストリームを用いて、内部表面上の火災のくぼみに攻撃を行うことを含む。また、この方法体系は、少なくとも部分的鎮火に続き、タンク内の少なくとも部分的に水没した構造物に対して雄鶏尾状散布を行うことを含んでもよい。
本発明のよりよい理解は、以下の好ましい実施形態の詳細な説明が、以下の図面と組み合わせて考慮される場合に得られる。
図1は、表面の大部分に一面に確立された泡消火剤被覆、2つの主要ノズルによって画定された突入ゾーン、及び残留しているスマイリーフェイス炎を有する工業用貯蔵タンクを示す。
図2は、突入ゾーンにおいて突入炎が残留している状態の、図1のスマイリーフェイスの消火を示す。
図3は、局所散布濃度を最大限にする、比較的まっすぐな細く集束させたストリームを示し、このアプローチは、典型的には、泡消火剤被覆の形成を最適化するのに用いられる。
図4は、単位面積当たりの衝撃を減衰させるのに用いられ得る羽毛状ストリームを示す。
図5は、2つの集束させていないストリームと後方壁部近傍に確立された泡消火剤被覆と共に部分的鎮火を示す。
図6は、泡消火剤被覆が、今ではタンク表面を覆っている、図5の2つのノズルの突入ゾーンの、タンク前方に向かう移動を示す。
図7は、タンク表面が、全面重液火災に包み込まれていると推定されるタンク表面への揺動する羽毛状ストリームの散布を示す。
図8は、図7のタンクへの幅広のパワーコーン(power cone)ストリームの散布の側面図を示す。
図9及び図10は、それぞれ、直径405フィートのタンク及び直径345フィートのタンクに関するフットプリントの副次的配置を行うための計算を示す。
図11〜図23として呈示される写真1〜13は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。
図面は、本来、説明的なものである。本発明のある一定の態様を伝えるために、構造を簡略化し、詳細を省略している場合があることが理解されるであろう。明瞭にするため、縮尺を犠牲にしている場合がある。
(予備的注釈:クレームにおいて用いられている、続いて、は「少なくとも続いて」を意味するのであって、「もっぱら続いて」を意味するものではない。乾燥粉末は、入手可能な限りにおいて、突入炎問題を含む、あらゆるタンク火災の消火を促進するのに用いることができる。乾燥粉末に関する問題は、その時宜を得た適切な入手可能性に依拠できる程度の限定されたものである。従って、本明細書において、乾燥粉末の使用について取り組むことはしない。すなわち、乾燥粉末の入手可能性には依存しない。)。
図1は、泡消火剤被覆FBが、液体タンク全面火災であったものの表面上に確立されている石油貯蔵タンクTを示す。正面タンク壁部の内側に、概ね6時の位置にあり、3時から9時の位置まで延びているスマイリーフェイス炎SFが残留する。2つの主要ノズルPNが、概ね6時の位置に配置されている。それらは、突入ゾーンPZ内に着地し、且つ突入ゾーンPZを画定する非羽毛状ストリームNFSを、タンクT内の液体の表面上に噴射する。主要ノズルからの泡消火剤の走行によって、泡消火剤被覆FBが形成されている。
図1のタンクTは、鎮火を呈している。好ましい方法体系において、反応ラインが、スマイリーフェイス炎に攻撃を行うために、鎮火後、比較的急速に配置されるであろう。反応ラインは、好ましくは、3時及び9時の位置に配置される。図2は、タンクの正面壁部に対して概ね3時から9時の位置において火災に取り組むことによって、スマイリーフェイス炎を消火する、上記のように配備された2つの反応ラインを示す。図2では、しかし、突入炎PFが、主要ノズル突入ゾーンPZに残留することが示されている。
図3は、側面図において、タンクTの液体表面上に、比較的狭く集束させた非羽毛状ストリームNFSを噴射する主要ノズルPNを示す。
図4は、対照的に、タンクTの液体表面上に、羽毛状ストリームFSを噴射する主要ノズルPNを示す。図4において、このストリームは、ノズルを上昇させること、及び噴射パターンを、細く集束させたパターンからより「パワーコーン」に近いものに変更することによって羽毛状化されている。羽毛状化された泡消火剤パターンは、ストリームからの単位面積当たりの衝撃力を最小限にする傾向があるため、泡消火剤が引火性液体表面に突入し、それを貫通することを最小限にする傾向がある。図3の細く集束させたストリームから図4の羽毛状ストリームへの切り換えの判断において、操作者は、突入炎への攻撃計画を採用するために、ストリームをいつ、そしてどれだけの期間、羽毛状化するのかを、状況に応じて決定しなければならない。特に、液体燃焼の正にその性質を含む、多くの因子が考慮されるべきである。必須ではないが、突入ゾーン炎への攻撃に先立ち、スマイリーフェイス炎を消火することが好ましい。
図5は、2つの主要ノズルPNが、タンクTの後方に向かって着地し、初期に、後方壁部近傍において実質的な泡消火剤被覆FBを形成する非羽毛状の細く集束させたストリームNFSを噴射している代替的な実施形態を示す。かなり大きな炎及び/又はスマイリーフェイス炎SFが、タンクの正面側半分部分に存在する。突入炎PFは、2つの突入ゾーンPZに存在し得る。図6は、図5の期間に続く期間を示しており、そこでは、より羽毛状化されたストリームFSを形成するために2つの主要ノズルPNのパターンが変更されており、突入ゾーンPZが大きくなっており、突入ゾーンがタンクの正面に向かって移動している。泡消火剤被覆FBは、今では、タンクの後方部一面に存在し続けているものの、タンクの正面部一面にも満ちている。更に、図5の元の突入ゾーンPZにおいて先に存在していた突入炎PFは、泡消火剤被覆FBによってヒーリングされている。図6の突入ゾーンPZにおける突入炎は、回避されたか、又は、ひとつには、図6における、より羽毛状化されたストリームFSの単位面積当たりの衝撃力が下がったためもあり、やはりヒーリングされている。
作業において、液体タンク全面火災を消火するための1つの好ましい方法は、タンク壁越しに、少なくとも1つの非羽毛状主要ストリームを噴射することを含む。この非羽毛状主要ストリームは、局所散布濃度を最大限にする、泡消火剤の細く集束させたストリームであることが好ましい。1つ以上のストリームが要求されるかどうかは、タンクの表面積及び、入手可能なノズルのサイズ又は能力によって決まる。タンク壁越しに少なくとも1つの非羽毛状主要ストリームを噴射することを含む攻撃は、費用有効性高く、効率的に、燃焼している表面を泡消火剤で一面に覆うよう設計された攻撃である。ストリーム又はストリーム群は、衝撃力を伴って、突入ゾーン内に着地し、それを画定する。大抵、少なくともある期間、突入ゾーン内に突入炎が存在するであろう。多くの場合、特に、より新種の燃料に関して、突入ゾーン内に突入炎が残留したままで、鎮火が実現されるであろう。好ましい鎮火又は略完全鎮火でないとしても、少なくとも鎮火に続き、突入炎に対する少なくとも1つのストリームの単位面積当たりの衝撃力が減衰されるであろう。減衰させることは、様々な技術によって成し遂げることができる。特に、スマイリーフェイス炎があればその鎮火を含む略完全鎮火が実現されている場合、減衰させることは、好ましくは、タンクの側面に対して横方向に、ストリームの着地ゾーン又はフットプリントの方向を変更するという形態を取る可能性がある。そのような方法では、局所散布濃度を最大限とした状態で、最大散布率分の泡消火剤が、タンク表面上に着地し続けることができる。側面タンク壁に向かって細く集束させたストリームを着地させることにより、タンク内に存在する泡消火剤被覆を回転させるという、あるいは有益な効果を有する傾向があるであろう。少なくとも1つのストリームの単位面積当たりの衝撃力を減衰させる別の方法は、ストリームを羽毛状化することである。ストリームを羽毛状化することは、突入ゾーン及び突入炎に新鮮な泡消火剤を添加し続け、ただし、単位面積当たりの衝撃は減衰させるという付加的な利点を有する。
減衰させるための手段は、突入ゾーン及び突入炎の周辺に適切な泡消火剤被覆が成長するまで開始されないことが好ましい。従って、1つ以上のストリームの方向を変更することによって衝撃力を減衰させても、一旦、突入ゾーンの強攪拌が弱まれば、適切な泡消火剤被覆が存在して突入ゾーンをヒーリングし、突入炎を消火する。1つ以上のストリームの方向を、タンク内の燃焼している液体の表面からタンクの正面壁部に変更することは、少なくとも外側タンク壁部を冷却するという付加的な利点を有する。
ノズルにおいて全てのストリームを遮断することは、存在する泡消火剤被覆に突入ゾーンをヒーリングさせ、突入炎を消火させることにおいて功を奏し得ることが、経験から分かっている。
考えられるが、有利さに劣る実施形態は、より軽く着地する泡消火剤を作り出すことによって単位面積当たりのストリーム衝撃力を減衰させることであろう。このことは、より大きな気泡及び/又はより大きな膨張度を有する泡消火剤を作り出すことを含むことができ、それは、泡消火剤濃縮物を、より大きな気泡を形成した、及び/又はより大きな膨張度を有した泡消火剤濃縮物へ切り換えることを含む可能性がある。
可能であるが有利さに劣る更なる実施形態は、初期に、少なくとも1つの泡消火剤の主要ストリームをタンク壁越しに噴射し、それを、タンクの後方壁部に向けて突入ゾーン内に着地させることを含む。まず、後方タンク壁部近傍で、部分的鎮火が実現される。その時点で、本発明は、タンク内の前方に突入ゾーンを移動させながら、初期突入ゾーンに対する単位面積当たりのストリーム衝撃力を減衰させることを教示する。初期突入ゾーンは、後方タンク壁部近傍に形成された泡消火剤被覆によってヒーリングされ得る。タンク内の前方に移動させた突入ゾーンは、最大限の局所散布濃度を保ち続けるか、又はより羽毛状化されたストリームである可能性がある。何れにせよ、目的は、突入ゾーン炎も消火されている略完全鎮火を実現することである。この方法体系は、スマイリーフェイス炎への別途の攻撃を含み得るか、含み得ないであろう。タンク内の前方の6時の位置に向かって移動する時、突入ゾーンは、ある程度、既に確立されていた泡消火剤上に着地するであろう。
図7は、その中に重液HLが入ったタンクTを示す。タンクTは、全面火災を伴っていると想像されるべきである。図7は、2つの主要ノズルPNのうちの1つからの羽毛状ストリームFSを揺動させる方法を示す。図7は、羽毛状ストリームFSを、右に、そして戻って左に、更に戻って右に揺動させることを示す。ストリームFSは、タンクの左右の壁から瞬間的に離して揺動させる。好ましい揺動にかかる時間は20秒未満である。泡消火剤被覆の確立及び維持に必要な散布率を実現するために2つの主要ノズルが配置されることになっている場合、全面重液火災に対する初期のティーズィングには、ノズルは1つだけ用いられるであろうことが好ましい。更に、ノズル散布率が10,000gpmであれば、ノズルは、ティーズィング作業のためには5,000gpmに削減されてもよい。図8は、図7において用いられた羽毛状ストリームの典型的な軌跡を示し、この羽毛状ストリームは、主として、ノズルからのストリームの軌跡を、ストリームが軽く着地するように上昇させることによって実現される幅広のパワーコーンストリームである。図8に示されていなくとも、当業者であれば理解するであろうこととして、羽毛状ストリームに関し、主要ノズルPNとタンクTとの間のエリアにおいて水及び/又は泡消火剤の著しい脱落があるかもしれない。よって、羽毛状ストリームに関しては、噴射された液体のより大きな割合がタンクに到達しないかもしれない。
ティーズィングの役割は、火災の表面から熱又は「荒れ狂う状態」を取り除くことである。目的は、噴射されたストリームの水を、燃焼している重液の表面下に沈めることではなく、むしろ、噴射されたストリームの水を、燃焼している重液の表面において蒸気に変えることである。突入の深さは最小限とすべきである。ティーズィングの重点は、液体の表面を冷却することにある。ティーズィング中、泡消火剤濃縮物を削減又は排除して差し支えないであろう。ティーズィング中であっても、多少、製品がタンクから放出されるかもしれない。ティーズィングに用いられる羽毛状ストリームは、およそ零度の広がりを有するまっすぐなストリームと、およそ30度の広がり角を有する「パワーコーン」との間にあるものであることが好ましい。
作業において、重液タンク全面火災を消火するための方法は、少なくとも1つの好ましい実施形態において、表面を泡消火剤で略一面に覆うために、表面に泡消火剤の非羽毛状ストリームを散布することに先立ち、火災に対してティーズィングを行うことを含む。火災に対してティーズィングを行うことは、火災の表面の大部分を横切って左から右に羽毛状ストリームを揺動させることによって達成されることが好ましく、その場合、弧状移動又は揺動1回にかかる時間はおよそ20秒である。火災の表面において形成された、羽毛状ストリームからのストリームは、火災から実質的な量の熱を取り除き、表面を一面に覆って、酸素への接触を阻む傾向がある。続いて、非羽毛状ストリームが火災の表面に散布される時には、燃焼している液体の長時間に及ぶ荒々しい挙動が鎮められていることが分かっている。好ましくは、ティーズィングは、2分から4分間行われるであろう。初期のティーズィングのみの結果、部分的鎮火が観察されている。
図9は、フットプリントの副次的配置を決定することに関係する計算及び方法体系を示す。図9は、直径405フィートのタンク、475フィートのノズル射程、及び4つの8,000gpmの主要ノズルを想定している。4つの8,000gpmノズルから遠い主要フットプリントPFの端部は、タンクの後方部FEの最遠端部、すなわち12時の位置からおよそ75フィート(又はそれ未満)に着地するように配置される。以下の計算により、8,000gpmノズルは、タンクの先端部LE、すなわち6時の位置からおよそ145フィートに配置され得る。直径405フィートのタンクは、半径202.5フィートであり、およそ128,760平方フィートの液体表面積を有するであろう。1平方フィート当たり0.25gpmの散布率で泡消火剤を散布することは、合計32,190gpmの散布率が必要であることを示すであろう。4つの8,000gpmノズルであれば、おおよそその散布率を実現できるであろう。図9は更に、4つの8,000gpmノズルの(好ましくは、それらの傾斜角を単に減少させることによって実現された)副次的配置を示す。好ましくは、上述したノズルの主要配置後12分から15分後、副次的配置により、先端部又はタンク壁部付近のおよそ65フィート以内に副次的フットプリントSFを着地させる。できれば、泡消火剤は、鎮火を実現すべく、副次的フットプリント配置において、およそ12分から15分間、散布されるべきである。鎮火と同時に「スマイリーフェイス」が生じる場合には、それに対し、最適には、6時から9時及び6時から3時の位置に設置され、それぞれのストリームを正面タンク表面エリアに向けた1つ以上の反応ライン及びノズルを用いて攻撃を行うことができる。好ましくは、直径405フィートのタンク内における鎮火後、4つの反応ラインが、9時、7時半、3時、及び4時半の位置に設置されるであろう。1インチ反応ラインは、1,500gpmを噴射するノズルを提供し得るであろう。
図10は、345フィートタンクに関する同様の計算及び方法体系を示す。主要ストリームが、遠いタンク壁部FEの60フィート以内にある主要フットプリントPF内に着地していることが示されている。副次的配置が、近いタンク壁部LEの45フィート以内にある副次的フットプリントSFを着地させることが示されている。直径345フィートのタンクは、172.5フィートの半径及びおよそ93,435平方フィートの表面積を有するであろう。若干下回るが、おおよそ、表Iに反映されている、このサイズのタンクに関してウイリアムズが推奨する1平方フィート当たりのgpmである、1平方フィート当たり0.24gpmという散布率であれば、この場合、1分間におよそ22,424ガロンを噴射することが要求されるであろう。2つの6,000gpmノズルと2つの5,000gpmノズルで、およそ22,000gpm噴射され、これらを使用することができるであろう。ノズルは、上記と同様の計算により、これらノズルが450フィートの射程を実現し得るであろうと想定して、正面タンク壁部又は6時の位置からおよそ165フィート離れて配置され得るであろう。鎮火と同時に「スマイリーフェイス」が実現される場合には、好ましくは、6時と9時の間の位置及び6時と3時の間の位置に配置された2つの反応ラインを用いて、「スマイリーフェイス」エリアに残留している炎を効果的に消火することができるであろう。
2つの6,000gpm主要ノズルと2つの5,000gpm主要ノズルの、好ましくはそれらの傾斜角を減少させることによる副次的配置が示されており、そこでは、それぞれのフットプリントが、正面タンク壁部のおよそ45フィート以内に着地させられている。2つの反応ノズルは、1,500gpmノズルであり得るであろう。
写真1〜13(図11〜23)は、タンクの表面に対する構造的障害に対処する場合の本発明の実施形態の態様を示す。これらの写真は、2006年7月半ばのオクラホマ州、グレンプール(Glenpool)におけるガソリンタンク火災を撮影したものである。本発明者、並びにウィリアムズ ファイア アンド ハザード コントロールは、ガソリンタンク373の火災を消火した。(我々の知る限りでは、本発明者並びにウィリアムズ ファイア アンド ハザード コントロールは、直径140フィート以上のタンクにおける「引火性液体」火災を消火したことがある唯一の存在である。他に、そのサイズのタンクにおける「可燃性液体」の火災を消火した例があるかもしれない。しかし、可燃性液体は、華氏100度を超える引火点を有し、典型的には、燃焼可能となる前に熱せられなければならない。従って、ディーゼル油等の可燃性液体は、ずっと消火し易く、実際、水を用いて消火可能である。)。
2006年7月のオクラホマ州グレンプールのタンク火災は、87オクタン以上の混合ガソリンの火災であった。タンクは、(当初は)内部浮遊屋根及び固定屋根を有する高さ45フィートのものであった。火災は、落雷により発火したものであった。タンクは、およそ43フィート分の製品を有していた。攻撃を開始し、そして所有者が底部から約20フィート分の製品を抜き出すために、到着し、必要な設備及び補給品を準備するのに約14時間かかった。これにより、タンク内には約10フィート分の製品が残った。この製品は、高温になり過ぎて、それ以上抜き出すことはできなかった。
(非常に高温であったため、気体及び蒸気は、隣接するタンクの「眉型通気装置(eyebrow vent)」から排気された。実際、近傍のタンクは、それら自体が、危険なことに燃焼寸前であった。水が更に不足していた。)。
図1、2、及び3は、攻撃の開始に先立つ、火災の進行及びタンクの崩壊を示す。図4は設置作業を示す。
図5は、主要泡消火剤攻撃の開始を示す。写真中央の2000gpmノズルと写真左側寄りの1000gpmノズルが火災に向けられた。考えられる視覚的誤認に拘わらず、これら2つのノズルは、火災の「上昇気流」を貫いており、それらの泡消火剤を、密度の高いフットプリントで、タンクの燃焼している表面の中心又は中心付近に散布している。ノズルストリーム付近の視認できる「霧」は、典型的なノズル脱落である。ストリームは、細く集束させている。
数分以内で、図6に示されているように、鎮火(少なくとも50%)が実現されている。火災の大部分が消火されている。図16における1000gpmノズルは、実際、タンク内の左側に広がる残留火災に向かって、そのフットプリントを移動させている。2000gpmノズルは、泡消火剤被覆を維持する。
興味深いことに、火災のおよそ95%は、3袋未満の泡消火剤濃縮物を用いて消火された。しかし、残っている15袋の泡消火剤濃縮物のほとんど全てが、火災のうち残留している5%を消火するのに用いられた。このことは、液体表面上における泡消火剤の連通を阻む構造物に関して生じる困難性を示す。ウイリアムズは、複雑でないケースにおいては、30分以内の完全鎮火の実現を見込んでいる。
図17において、主要ノズルの羽毛状化が始まっている。それらのフットプリントは拡大している。それらの軌跡は揺動しているかもしれない。図18は、今では羽毛状化されている、又は雄鶏尾形状に広げられている2000gpm主要ノズルを示す。雄鶏尾状軌跡の有用性が、ヘリコプターにより撮影された写真であり、タンクの表面上に残留している2つのホットスポットを示す図19に示されている。これらは、泡消火剤被覆によっては消火されないであろう「圧力型」火災と呼ばれるものである。2000gpmノズルの雄鶏尾状散布効果により、これら圧力型火災を助長する構造物の、いわば「噴煙口」への泡消火剤の着地が成し遂げられた。雄鶏尾状散布は、また、構造物に包囲されている穴及びくぼみ内に泡消火剤を着地させるのにも役立った。構造物は、泡消火剤被覆が全面を一面に走行することを妨害していた。
図20は、火災が消えた状態のタンクを示す。図20において、およそ1フィート分の泡消火剤が、タンク内に残るおよそ9フィート分の製品上に広がっており、その残っている製品は、攻撃が開始された時には10フィート分あったものに由来する。
残っていた製品及び泡消火剤が排出された後に撮影された、結果を表す図21、22及び23は、屋根及び他の構造物がタンク内に含まれていた程度を示す。
費用有効性は常に重要な考慮事項である。タンクは、1垂直フィート当たりおよそ115,000ガロンを収容できた。ガソリン1ガロン当たり2.00ドルで、製品の価格は高さ1フィート当たりおよそ25万ドルであった。消火総費用は、およそ33万ドルであったかもしれず、これはそのタンク内の製品の1垂直フィート当たりの費用を若干上回る。
繰り返すが、発明者の知る限りでは、ウイリアムズは、直径140フィート以上のタンクにおける引火性液体火災の、成功を収めた消火を監督したことがある唯一の組織である。発明者の知る限りでは、ウイリアムズの指導を請うことなくそれを試みたかもしれない他の例は、タンク上又はその周辺に大量の泡消火剤を噴射したにも拘わらず、製品を燃焼し尽くしてしまわなければならなかった。適正な方法体系及びタイミングを知ることが非常に重要である。
要約すると、図9及び図10は、産業規模の炭化水素タンクの少なくとも略全面火災を消火するための方法であって、主要フットプリントを配置し、続いて、副次的フットプリントを配置することを含む方法を示す。再配置は、主要ノズルの傾斜角を減少させることによって達成されることが好ましい。
図9及び図10は、また、最適な方法体系を選択することにおけるタイミングの問題も示す。主要フットプリントを散布、そして次に、副次的フットプリントを散布後、スマイリーフェイスエリアに対して攻撃を行うことができる。図9及び図10には不図示であるが図1〜8に示されているのは、潜在的な突入ゾーンの問題である。突入ゾーンに対する攻撃のタイミングは、計算され、必要に応じて、主要及び副次的配置のタイミングに、そして可能であれば、スマイリーフェイスに攻撃を行うタイミングにも組み込まれるべきである。
図面には不図示であるが、常に可能性があるのは、初期攻撃が、(例えば、不適切な泡消火剤濃縮物が火災に対して用いられていた可能性がある場合におけるように)攻撃の少なくとも1時間半後に鎮火という結果に至っていない場合、古い泡消火剤を燃焼除去させ、再実施を行うことである。
図11から図23は、残留炎に対し、細く集束させていない羽毛状ストリームを散布すること及び雄鶏尾状散布によって、表面に攻撃及びティーズィングを行うことを示す。
前述した本発明の好ましい実施形態についての説明は、例示及び説明を目的として呈示されたものであり、網羅的であったり、又は本発明を開示された正にその形態又は実施形態に限定するものではない。この説明は、本発明の原理及びそれらの実際の応用例を説明して、他の当業者が本発明を様々な実施形態において最良に用いることができるように選択されたものである。特定の使用に最良に適応するような様々な変形例が予期される。本発明の範囲は、明細書によって限定されるのではなく、以下に記載の請求項によって定義されるべきであることが意図されている。前述した本発明の開示及び説明が、例示的であり、本発明を説明するものであるため、本発明の精神から逸脱することなく、例示された装置の詳細のみならず、サイズ、形状、及び材料について、様々な変更がなされてもよい。本発明は、単一の要素の説明が1つ以上の要素を包含し、2つの要素の説明が2つ以上の要素を包含する等、先例に基づく推定に依拠する専門用語を用いて請求されている。また、本発明において、図面及び図は、必ずしも原寸に比例して描かれていない。
Figure 2009523464
Figure 2009523464
図1は、表面の大部分に一面に確立された泡消火剤被覆、2つの主要ノズルによって画定された突入ゾーン、及び残留しているスマイリーフェイス炎を有する工業用貯蔵タンクを示す。 図2は、突入ゾーンにおいて突入炎が残留している状態の、図1のスマイリーフェイスの消火を示す。 図3は、局所散布濃度を最大限にする、比較的まっすぐな細く集束させたストリームを示し、このアプローチは、典型的には、泡消火剤被覆の形成を最適化するのに用いられる。 図4は、単位面積当たりの衝撃を減衰させるのに用いられ得る羽毛状ストリームを示す。 図5は、2つの集束させていないストリームと後方壁部近傍に確立された泡消火剤被覆と共に部分的鎮火を示す。 図6は、泡消火剤被覆が、今ではタンク表面を覆っている、図5の2つのノズルの突入ゾーンの、タンク前方に向かう移動を示す。 図7は、タンク表面が、全面重液火災に包み込まれていると推定されるタンク表面への揺動する羽毛状ストリームの散布を示す。 図8は、図7のタンクへの幅広のパワーコーン(power cone)ストリームの散布の側面図を示す。 図9は、直径405フィートのタンクに関するフットプリントの副次的配置を行うための計算を示す。 図10は、直径345フィートのタンクに関するフットプリントの副次的配置を行うための計算を示す。 図11として呈示される写真1は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。 図12として呈示される写真2は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。 図13として呈示される写真3は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。 図14として呈示される写真4は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。 図15として呈示される写真5は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。 図16として呈示される写真6は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。 図17として呈示される写真7は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。 図18として呈示される写真8は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。 図19として呈示される写真9は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。 図20として呈示される写真10は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。 図21として呈示される写真11は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。 図22として呈示される写真12は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。 図23として呈示される写真13は、実際の事象によって示される、タンクにおいて火災の状態にある液体の表面上の構造的障害が呈する幾つかの問題とその幾つかの解決策を示す。

Claims (45)

  1. 液体タンク全面火災を消火するための方法であって、
    少なくとも1つの非羽毛状主要ストリームをタンク壁越しに噴射し、前記ストリームが、衝撃力を伴って、突入ゾーン内に着地し、前記突入ゾーンを画定することと、
    突入ゾーン内に突入炎を残して鎮火を実現することと、
    鎮火に続いて、前記突入炎に対するストリームの単位面積当たりの衝撃力を、羽毛状ストリームの衝撃力以下に減衰させる結果、泡消火剤被覆が前記突入ゾーンのヒーリングを行うこととを含む方法。
  2. 前記突入炎に対する単位面積当たりのストリーム衝撃力を減衰させることに先立ち、好ましい鎮火を実現することを含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記突入炎に対する単位面積当たりのストリーム衝撃力を減衰させることに先立ち、内側タンク壁部近傍の炎を略消火することを含む請求項2に記載の方法。
  4. 減衰させることが、主要ストリームの突入ゾーンを拡大させることを含む請求項1、2又は3に記載の方法。
  5. 減衰させることが、主要ノズルの散布率を低減させることを含む請求項4に記載の方法。
  6. 単位面積当たりの前記ストリーム衝撃力を減衰させることが、ノズルにおいてストリームを遮断すること、及び主要ストリームを前記タンクの外側壁部近傍に向けることの少なくとも1つを含む請求項1、2又は3に記載の方法。
  7. 前記突入炎に対する単位面積当たりのストリーム衝撃力を減衰させることが、前記タンク内でストリームの突入ゾーンの場所を移動させることを含む請求項1、2又は3に記載の方法。
  8. 前記突入ゾーンを移動させることが、前記突入ゾーンを前記タンク内で横方向に移動させることを含む請求項7に記載の方法。
  9. 前記突入ゾーンを横方向に移動させることが、前記突入ゾーンを、泡消火剤被覆の前記タンク内における回転移動を促進するように移動させることを含む請求項8に記載の方法。
  10. 突入炎に対する単位面積当たりのストリーム衝撃力を減衰させることが、軽く着地する泡消火剤を作り出すことを含む請求項1に記載の方法。
  11. 軽く着地する泡消火剤を作り出すことが、より大きな気泡を有する泡消火剤を作り出すことを含む請求項10に記載の方法。
  12. 軽く着地する泡消火剤を作り出すことが、泡消火剤濃縮物を切り換えるという選択肢を含む請求項10に記載の方法。
  13. 軽く着地する泡消火剤を作り出すことが、より大きな膨張度を有する泡消火剤を作り出すことを含む請求項10に記載の方法。
  14. 液体タンク全面火災を消火するための方法であって、
    少なくとも1つの泡消火剤の主要ストリームをタンク壁越しに噴射し、前記ストリームが、衝撃力を伴って、突入ゾーン内に着地し、前記突入ゾーンを画定することと、
    後方タンク壁部近傍を含めて、部分的鎮火を実現することと、
    続いて、突入ゾーンを前記タンク内の前方に移動させながら、初期突入ゾーンに対する単位面積当たりのストリーム衝撃力を減衰させることと、
    略完全鎮火に先立ち、突入ゾーン炎の消火を行うこととを含む方法。
  15. 重液タンク全面火災を消火するための方法であって、
    前記火災に対して、少なくとも1分間、ティーズィングを行うことと、
    続いて、前記表面の少なくとも一部に、前記表面を泡消火剤で略一面に覆うように設計された泡消火剤の非羽毛状ストリームを散布することとを含む方法。
  16. 前記火災に対して、2分から4分間、ティーズィングを行うことを含む請求項15に記載の方法。
  17. 前記火災に対して、少なくとも部分的鎮火を実現するまで、ティーズィングを行うことを含む請求項15に記載の方法。
  18. 前記ティーズィングが、羽毛状ストリームを、羽毛状ストリーム着地エリアが3時から9時の位置まで、及び/又はその逆に弧状移動するように、揺動させることを含む請求項15に記載の方法。
  19. 揺動弧状移動が、20秒以内で達成される請求項18に記載の方法。
  20. 産業規模の炭化水素タンクの少なくとも略全面火災を消火するための方法であって、
    前記タンクの外部且つ概ね風上に配置される1つ以上のノズルを用いて、有効なgpm分の泡消火剤を散布することによって、風下の後方タンク壁部からの理論上の泡消火剤走行の少なくとも80%又はそれ以下で着地する1つ以上の主要フットプリントを形成することと、
    続いて、風上の正面タンク壁部からの理論上の泡消火剤走行の75%又はそれ以下で着地する1つ以上のフットプリントを形成するための1つ以上のノズルを再配置することとを含む方法。
  21. 前記タンクの直径が少なくとも200フィートである請求項20に記載の方法。
  22. 前記再配置が、1つ以上のノズルの傾斜角を減少させることを含む請求項20に記載の方法。
  23. 前記再配置が、前記散布の開始後15分以内に行われる請求項20に記載の方法。
  24. 前記再配置が、前記散布の開始後12分から15分以内に行われる請求項20に記載の方法。
  25. 前記散布が、少なくとも表Iから計算されるgpm分の泡消火剤の散布を含む請求項20に記載の方法。
  26. 産業規模の炭化水素タンクの少なくとも略全面火災を消火するための方法であって、
    (A)前記タンクの外部且つ概ね風上に配置される1つ以上のノズルを用いて、少なくともおおよそ表Iから計算されるgpm分の泡消火剤を散布することによって、風下の後方タンク壁部からの理論上の泡消火剤走行の80%又はそれ以下で着地する1つ以上のフットプリントを形成することと、
    (B)続いて、
    (1)1つ以上のノズルを再配置して、前記散布の開始後少なくとも15分以内に、前記タンク内のより前方にフットプリントを形成する工程と、
    (2)前記散布の開始後少なくとも30分以内に1つ以上の反応ラインを用いてスマイリーフェイスに攻撃を行う工程と、
    (3)前記散布の開始後少なくとも40分以内に、突入ゾーン上の散布率濃度を減衰させる工程、
    のうち少なくとも1つを行うこととを含む方法。
  27. 前記タンクの直径が少なくとも200フィートである請求項26に記載の方法。
  28. 前記再配置が、1つ以上の前記ノズルの傾斜角を減少させることを含む請求項26に記載の方法。
  29. 前記再配置が、前記散布の開始後12分から15分以内の再配置を含む請求項26に記載の方法。
  30. 前記スマイリーフェイスに攻撃を行う工程が、前記散布の開始後少なくとも25分以内に攻撃を行うことを含む請求項26に記載の方法。
  31. 散布率濃度を減衰させる工程が、前記散布の開始後少なくとも30分以内に減衰させることを含む請求項26に記載の方法。
  32. 前記散布率濃度を減衰させる工程が、前記タンクの正面部に衝撃を与えるために1つ以上のノズルを下降させることを含む請求項26に記載の方法。
  33. 段階(A)に続き、
    (4)タンク壁の冷却と、
    (5)前記タンクの表面へ乾燥粉末を散布すること、
    のうち少なくとも1つを行うことを更に含む請求項26に記載の方法。
  34. 前記続いて行うことが、続いて、(1)、(2)及び(3)の前記工程のうち少なくとも2つを行うことを含む請求項26に記載の方法。
  35. 前記続いて行うことが、続いて、(1)、(2)及び(3)の前記3つの工程全てを行うことを含む請求項26に記載の方法。
  36. 産業規模の炭化水素タンクの少なくとも略全面火災を消火するための方法であって、
    少なくとも90分間、略完全鎮火を実現することなく、前記火災に泡消火剤濃縮物を散布することと、
    続いて、前記火災への泡消火剤の散布を、少なくとも10分間止めることと、
    それに続いて、前記タンクの外部且つ概ね風上に配置される1つ以上のノズルを用いて、少なくともおおよそ表Iから計算されるgpm分の泡消火剤を再び散布することによって、風下のタンク壁部からの理論上の泡消火剤走行の80%又はそれ以下において1つ以上のフットプリントを形成することとを含む方法。
  37. 前記続いて散布を止めることが、続いて、およそ20分間、泡消火剤の散布を止めることを含む請求項36に記載の方法。
  38. 再び散布することに続き、更に、
    (1)1つ以上のノズルを再配置して、前記続いて再び散布することを開始後少なくとも15分以内に、前記タンク内のより前方にフットプリントを形成する工程と、
    (2)前記続いて再び散布することを開始後少なくとも30分以内に1つ以上の反応ラインを用いてスマイリーフェイスに攻撃を行う工程と、
    (3)前記続いて再び散布することを開始後少なくとも40分以内に、突入ゾーン上の散布率濃度を減衰させる工程、
    のうち少なくとも1つを行うことを含む請求項36に記載の方法。
  39. 前記タンクの直径が少なくとも200フィートである請求項36に記載の方法。
  40. 前記続いて再び散布することが、異なる割合の濃縮物である泡消火剤濃縮物を用いることを含む請求項36に記載の方法。
  41. 内部表面一面に実質的な構造的障害を有する、産業規模の炭化水素タンクの少なくとも略全面火災を消火するための方法であって、
    前記表面を一面に覆うように設計された非羽毛状ストリームを前記タンクの前記内部表面に噴射することと、
    続いて、羽毛状ストリームを用いて前記内部表面にティーズィングを行うこととを含む方法。
  42. 羽毛状ストリームを用いてティーズィングを行うことに先立ち、少なくとも10分間、非羽毛状ストリームを噴射することを含む請求項41に記載の方法。
  43. 内部表面一面に実質的な構造的障害を有する、産業規模の炭化水素タンクの少なくとも略全面火災を消火するための方法であって、
    前記タンクの前記内部表面を泡消火剤で一面に覆うように設計された細く集束させたストリームを前記表面に噴射することと、
    鎮火に続いて、細く集束させていないストリームを用いて、前記内部表面上の火災のくぼみに攻撃を行うこととを含む方法。
  44. 細く集束させていないストリームを用いてティーズィングを行うことを含む請求項43に記載の方法。
  45. 少なくとも部分的鎮火に続き、前記タンク内の少なくとも部分的に水没した構造物に対して雄鶏尾状散布を行うことを含む請求項41又は43に記載の方法。
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