JP2009523416A - ハイブリダイゼーションプローブアッセイおよびアレイ - Google Patents

ハイブリダイゼーションプローブアッセイおよびアレイ Download PDF

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Abstract

マイクロビーズなどの粒子状支持体との結合にとって好適なプローブであって、該プローブが、a) 粒子状支持体の表面へのプローブの結合を許容するカップリング基;b) スペーサー;およびc) 標的特異的オリゴヌクレオチドプローブ配列を含み、該スペーサーが、i) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基との間の少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドスペーサー;および必要に応じて、ii) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基との間の3〜50個の炭素単位の炭素スペーサーを含む、前記プローブ。

Description

本発明は、分子間相互作用の分析に関する。
一塩基変異多型(SNP)は、様々な生物学的機能の重要な原因として認識されている。SNPは重要な効果を有し得るが、多くの遺伝的多様性は非コードDNA配列中で観察される。ヒト遺伝学におけるSNPの重要性とは別に、感染症の分野ではSNP検出も重要である。ヒトパピローマウイルス(HPV)感染については、遺伝子型が重要な指標である。現代では、HPVのファミリーは100を超える遺伝子型を含み、これを重要なヒト病原体を含む異なる群に分類することができる(de Villiersら、2004)。特に、高危険性HPV型は頸部癌を誘導することが知られている。従って、これらの高危険型の認識には、多くの十分な処理を可能にする診断のための強力な道具が必要である。
核酸アッセイは、特異的なDNAまたはRNA配列の検出に基づく。例えば、臨床サンプルから誘導された標的核酸を、標識された検出プローブにより認識することができる。アッセイの特異性は、標的とプローブの間のハイブリダイゼーションプロセスの特異性により決定される。しかしながら、SNPの検出には、最も高いレベルの特異性が必要である。さらに、現在では、SNPを検出するための多くの技術(例えば、ハイブリダイゼーション、配列決定、および質量分析)が利用可能であるが、それらはいずれもSNPの高効率かつ高密度のスクリーニングを効率的に組み合わせることができない。にもかかわらず、そのような道具の必要性は大きくなりつつある。
多重分析における、本明細書ではミクロスフェアとも呼ばれる球状ビーズなどのビーズ(またはマイクロビーズ)の使用が、例えば、Dunbar SA. (「迅速、高効率の多重化核酸検出のためのLuminex(商標)(R) x MAP(商標)技術の適用(Applications of Luminex(商標)(R) xMAPtrade mark technology for rapid, high-throughput multiplexed nucleic acid detection)」、Clin Chim Acta. 2005 Aug 15);[電子出版印刷中]、Clin Chim Acta. 2006 Jan; 363(1-2):71-82., http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=16102740&query_hl=1を参照)ならびにLuminex(商標)製品情報およびウェブサイト(www.LuminexTMcorp.com)に以前に記載されている。Luminex(商標)系は、1個のサンプル内で複数のパラメーターまたは分析物を分析するのに非常に強力であると証明されているビーズに基づく多重化(アレイ)技術である(Dunbarら、2005)。それは、核酸アレイ、受容体リガンドアッセイ、免疫アッセイおよび酵素アッセイなどの多くのバイオアッセイ形式に関する結果を与える。
HPV検出のための液体ビーズマイクロアレイの使用は、Wallace Jら(「スペクトル的にアドレス可能な液体ビーズマイクロアレイを用いるヒト生殖器パピローマウイルスの手軽で、包括的な、高効率の遺伝子型決定(Facile, comprehensive, high-throughput genotyping of human genital papillomaviruses using spectrally addressable liquid bead microarrays.)」、J Mol Diagn. 2005 Feb; 7(1):72-80)で考察されている。
Luminex(商標)型系については、プロトコルおよび材料が公知かつ公開されており、Luminexウェブサイト上で与えられているが、そのような技術および材料を改良する必要性は依然として存在する。例えば、本発明者らは、液体ビーズマイクロアレイの使用のためのいくつかの標準的なプロトコルが、小さい標的における様々なSNP、またはプローブの中央に常にあるわけではない複数の点突然変異が存在する系については有効ではないことを見出した。Luminexにより一般的に用いられるTMAC系はまた、所与の多重反応内の一定のプローブ長を推奨している。さらに、TMACは、毒性的かつより高い温度で不安定である。
本発明は、Luminexなどのビーズに基づく分析系と共に使用するのに好適なプローブおよびプロトコル設計における改良のそのような必要性に取り組む。
本発明は、プローブと標的核酸との間の任意の相互作用の検出のための方法であって、
i. サンプル中に存在する任意の二本鎖標的ポリ核酸の変性;
ii. プローブと標的の間で特異的なハイブリダイゼーションを生じさせる条件下での、変性した標的とプローブとのハイブリダイゼーション;
iii. 必要に応じて、ストリンジェントな洗浄;
iv. プローブ-標的結合の検出を可能にするリポーター分子の添加、およびそれとのインキュベーション;
v. 必要に応じて、洗浄;ならびに
vi. プローブ-標的結合の検出、
の工程を含み、
a. 工程(ii)後のプローブと標的とのハイブリダイゼーション工程後のハイブリダイゼーション温度の維持;
b. ハイブリダイゼーション工程(ii)の直後の希釈-洗浄工程の使用;
c. 工程(iii)での任意のストリンジェントな洗浄中のハイブリダイゼーション温度の維持;
d. 例えば、工程(ii)でのサーモミキサーの使用による、工程(ii)で加熱しながらの振とうまたは混合;
e. 工程(iv)でのリポーター分子とのインキュベーション中のハイブリダイゼーション温度の維持、
の追加工程のうちの1個以上を含む、前記方法に関する。
一態様においては、ハイブリダイゼーション温度を、工程(ii)から、リポーター分子との反応が工程(iv)において完了するまで維持する。
一態様においては、工程aおよびcを実施する、すなわち、プローブと標的とのハイブリダイゼーション工程の後、および工程(iii)でのストリンジェントな洗浄工程中に、ハイブリダイゼーション温度を維持する。
さらなる態様においては、前記プローブを、ビーズなどの粒子状支持体に結合させる。
本発明はまた、ビーズなどの粒子状支持体との結合にとって好適なプローブであって、該プローブが、
a) 粒子状支持体の表面へのプローブの結合(共有結合など)を許容するカップリング基(NH2基など);
b) スペーサー;および
c) 標的特異的オリゴヌクレオチドプローブ配列、
を含み、該スペーサーが、
i) 標的特異的プローブ配列とカップリング基との間の、チミン反復スペーサーもしくはTTG反復単位を含むスペーサーなどの、少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドスペーサー;および必要に応じて、
ii)標的特異的プローブ配列とカップリング基との間の、3〜50もしくは13〜50炭素単位の炭素スペーサー、好適には、C18スペーサー、
を含む、前記プローブにも関する。
一態様においては、前記スペーサーは、標的特異的プローブ配列の3'末端にある。
別の態様においては、前記スペーサーは、標的特異的プローブ配列の5'末端にある。
本発明はまた、例えば、蛍光標識またはバーコードなどの異なる標識により、互いに識別可能である異なる粒子状支持体に結合した少なくとも2種の異なる標的特異的プローブ配列を含む、本明細書に記載のプローブのセットにも関する。
本発明はまた、2〜1000、例えば、2〜50種の異なる標的特異的プローブのセットであって、各プローブが、
a) 固相支持体へのプローブの結合を許容するカップリング基;
b) スペーサー;および
c) 標的特異的オリゴヌクレオチドプローブ配列、
を含み、該スペーサーが、
i) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基との間の、13〜50炭素単位の炭素スペーサー;および
ii)標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基との間の少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドスペーサーであって、標的もしくは標的のフランキング領域にハイブリダイズしない前記オリゴヌクレオチドスペーサー、
の一方または両方を含む、前記セットにも関する。
本発明はまた、本明細書に記載の任意の態様で定義されるスペーサー配列自体にも関する。
本発明はまた、本発明のスペーサー分子と、ビーズなどの粒子状支持体とを含むキットにも関する。
本発明はまた、本発明のスペーサー分子と、ビーズなどの粒子状支持体への結合のための説明書とを含むキットにも関する。
本発明はまた、本明細書に定義されるプローブに結合したビーズなどの粒子状支持体にも関する。
本発明はまた、本発明のスペーサー分子に結合したビーズなどの粒子状支持体と、標的分子の検出における使用のための説明書を含むキットにも関する。
本発明はまた、本発明のプローブに結合したビーズなどの粒子状支持体と、標的分子の検出における使用のための説明書を含むキットにも関する。
本発明はまた、プローブが、
a) 粒子状支持体の表面へのプローブの結合を許容するカップリング基;
b) スペーサー;および
c) 標的特異的オリゴヌクレオチドプローブ配列、
を含み、該スペーサーが、
i) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基との間の13〜50炭素単位の炭素スペーサー;および
ii) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基との間の少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドスペーサー;
の一方または両方を含む前記プローブと、ポリスチレンビーズなどの粒子状支持体とを含むキットにも関する。
本発明はまた、プローブが、
a) 粒子状支持体の表面へのプローブの結合を許容するカップリング基;
b) スペーサー;および
c) 標的特異的オリゴヌクレオチドプローブ配列、
を含み、該スペーサーが、
i) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基との間の13〜50炭素単位の炭素スペーサー;および
ii) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基との間の少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドスペーサー;
の一方または両方を含むプローブと、ポリスチレンビーズなどの粒子状支持体への結合のための説明書とを含むキットにも関する。
本発明においては、Luminex(商標)に基づくアッセイなどの核酸の標準的な懸濁ビーズアッセイ検出において用いられるプロトコルおよび試薬に対して改良が為された。
本発明における使用のための粒子状支持体としては特に、例えば、球状ビーズまたは円筒状ビーズなどのビーズが挙げられる。また、ビーズを、マイクロビーズ、またはマイクロアレイにおける使用のためのビーズと呼ぶこともできる。ビーズに関する本発明の説明はまた、本発明における使用のための他の粒子状支持体にも適用される。
本発明における使用のためのビーズ、および本明細書に記載のミクロスフェアを含むビーズは、好適には、フローサイトメトリー分析における使用にとって好適なビーズである。好適には、ビーズをプローブに結合させて、プローブと標的との相互作用を検出することができる。一態様においては、ビーズをユニークな蛍光分子または分子の組合せを用いて標識する。好適には、ビーズ上またはビーズ中の標識を、ビーズ内の1種以上の蛍光色素のレーザー励起の使用により同定することができる。一態様においては、ビーズはポリスチレンビーズである。別の態様においては、ビーズはガラスビーズである。
例えば、Luminex xMAP系は、2種のスペクトル的に異なる蛍光色素で内部的に染色された5.6μmのポリスチレンミクロスフェアを含む(Dunbarら、上掲を参照)。そのようなビーズは、本発明における使用にとって好適である。
本発明における使用のための他のビーズ標識系としては、バーコードもしくはデジタルホログラフィック素子、例えば、Illumina Inc.のバーコード標識円筒状ビーズが挙げられる。バーコードまたはデジタルホログラフィック素子を、蛍光標識の代替物として用いることができる。
例えば、Illumina VeraCode系は、ユニークなビーズ型を作製するためにデジタルホログラフィック素子をその中に埋め込んだ直径28μm、長さ240μmの寸法の円筒状ガラスマイクロビーズを含む。レーザーにより励起した場合、それぞれのVeraCodeビーズは、特異的に検出することができるユニークなコード画像を放出する。
本発明の一態様においては、ビーズは磁性または常磁性特性を有してもよい。
一般的には、前記ビーズは、複数の可能な標的と複数のプローブとの間の任意の相互作用を同時に検出するための多重系における使用にとって好適である。
本明細書に記載の実施例は、ヒトパピローマウイルス(HPV)標的およびプローブを使用するが、開発された原理は、原理的には任意の起源に由来するポリ核酸の検出に適用することができる。
標準的な分子生物学技術は、Sambrookら(Molecular cloning a laboratory manual, Cold Spring Harbour Press、第3版)に記載されている。例えば、プローブと標的とのハイブリダイゼーションに関連する原理およびパラメーター、ならびに標的ポリ核酸の増幅の詳細は、参照により本明細書に組み入れられるものとするEP1012348に記載されている。
プローブ
前記プローブは、一般的には、(1)ビーズ表面へのプローブの結合(好適には、共有結合)を許容するカップリング基(NH2基など)、(2)ビーズ表面と特異的プローブ配列との間の距離を作るのに役立つスペーサー、および(3)標的特異的オリゴヌクレオチドプローブ配列(本明細書では標的特異的プローブ配列と呼ぶこともできる)を含む。
一態様においては、プローブは、ビーズまたは他の支持体上のカルボキシル基に結合させるのに好適な一級アミノ基を有する。
一態様においては、本発明は、例えば、HPVについては、公開されたSPF10プローブセット(参照により本明細書に組み入れられるものとするEP1012348を参照)などの標的特異的HPVプローブ配列を含むプローブ、または必要に応じて、多炭素反復に連結された、特に、実施例13に記載のものなどの、本明細書に記載の任意のプローブもしくはプローブの組合せに関する。
一態様においては、本発明は、標的核酸の短い断片、一般的には、例えば、長さ20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49もしくは50塩基などの20〜30塩基などの20〜50塩基の断片などのサンプルから増幅されたDNAの断片内に生じるSNPの同定にとって好適である。
別の態様においては、本発明は、プローブの中央以外の位置にある不一致間を識別することができる。一態様においては、本発明を用いて、プローブの中心から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10またはさらに遠い不一致間を識別することができる。一態様においては、本発明を用いて、プローブのいずれかの末端から1、2、3、4、5、6、7、8、9、10塩基またはさらに遠い、好適には3〜10塩基である不一致間を識別することができる。
本発明のプローブにより、プローブの末端に近い部位で、標的と非標的とを識別して、複数の異なるSNPの存在について短い標的断片をプローブ化することができる。
炭素に基づくスペーサーおよびオリゴスペーサーとの組合せ
本発明の一態様においては、前記プローブは、標的特異的プローブ配列とカップリング基との間に、3〜50もしくは13〜50炭素単位の炭素スペーサー、一態様においては、C20〜C40スペーサー、もしくはC20〜C30スペーサーなどのC20〜C50スペーサーを含む。任意の好適なスペーサー、例えば、C13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49またはC50スペーサーを用いることができる。好適なスペーサーを、結合の特異性およびシグナル強度に対する効果のために、標準的な技術を用いて選択して、最適な結果を得ることができる。
本発明の一態様においては、前記プローブは、炭素スペーサーのものに加えて、オリゴヌクレオチドスペーサーを含み、該オリゴヌクレオチドスペーサーは、少なくとも15ヌクレオチドまたは少なくとも20ヌクレオチド、例えば、15〜150もしくは20〜150ヌクレオチド、例えば、25〜100ヌクレオチド、30〜75ヌクレオチド、例えば、15〜20、20〜25、25〜30、30〜35、35〜40、40〜45および45〜50ヌクレオチドである。このオリゴヌクレオチドスペーサーは、例えば、ホモポリマーまたはヘテロポリマーであってもよい。一態様においては、オリゴヌクレオチドスペーサーは、ポリチミン(ポリT)スペーサー、または(TTG)反復スペーサー、もしくはポリA(アデニン)スペーサー、もしくはポリGスペーサー、もしくはポリCスペーサーなどの他の好適な反復ヌクレオチド単位を含むスペーサーである。好適である他のヘテロポリマースペーサーは、TTTG、AAG、AAC、AAAGまたはAAACの反復配列を含む。様々なスペーサーを試験して、当業界でよく知られた日常的な方法を用いて、プローブ-標的相互作用を最適化することができる。
かくして、一態様においては、本発明は、一般的には炭素スペーサーとオリゴヌクレオチドスペーサーの両方を含むプローブを提供する。
一態様においては、オリゴヌクレオチドスペーサーは、炭素スペーサーと特異的プローブ配列との間に位置する。そのような場合、炭素スペーサーは、C12などの13炭素単位よりも短いもの、またはさらにより短いものであってよい。
一態様においては、オリゴヌクレオチドスペーサーを、それが標的配列または標的配列のフランキング領域にハイブリダイズしないように選択する。一態様においては、オリゴヌクレオチドスペーサーを、本明細書に記載の方法において用いる場合、標的配列または標的配列のフランキング領域にハイブリダイズしないように選択する。
一態様においては、オリゴヌクレオチドスペーサーを、標的特異的プローブにフランキングするスペーサーの領域が標的配列または標的配列のフランキング領域にハイブリダイズしないように選択する。これを図1cに例示する。
ポリ炭素スペーサーは、Cowanら(「逆ラインブロットハイブリダイゼーション、膜に基づくアッセイから、Luminex多分析物プロファイリング系への、結核菌遺伝子型決定方法(スポリゴタイピング)の導入(Transfer of a Mycobacterium tuberculosis genotyping method, Spoligotyping, from a reverse line-blot hybridization, membrane-based assay to the Luminex multianalyte profiling system.)」、J Clin Microbiol. 2004 Jan;42(1):474-7.)およびTaylorら(Taylor JD, Briley D, Nguyen Q, Long K, Iannone MA, Li MS, Ye F, Afshari A, Lai E, Wagner M, Chen J, Weiner MP. 「高効率塩基変異多型分析のためのフローサイトメトリープラットフォーム(Flow cytometric platform for high-throughput single nucleotide polymorphism analysis.)」、Biotechniques. 2001 Mar;30(3):661-6, 668-9)に開示されている。
炭素スペーサーは、好適には(CH2)nスペーサーである。
オリゴスペーサー
かくして、一態様においては、本発明はビーズカップリング基と標的特異的プローブ配列との間にオリゴヌクレオチドスペーサーのみを含む(すなわち、炭素スペーサーの非存在下)プローブを提供する。
一態様においては、このスペーサーは、少なくとも15ヌクレオチドまたは少なくとも20ヌクレオチドである。一態様においては、このスペーサーは、15〜150または20〜150ヌクレオチド、例えば、25〜100ヌクレオチド、30〜75ヌクレオチド、例えば、15〜20、20〜25、25〜30、30〜35、35〜40、40〜45および45〜50ヌクレオチドである。
前記オリゴヌクレオチドスペーサーは、例えば、ホモポリマーまたはヘテロポリマーであってよい。一態様においては、オリゴヌクレオチドスペーサーは、ポリチミン(ポリT)スペーサー、または(TTG)反復スペーサー、もしくはポリA(アデニン)スペーサー、もしくはポリGスペーサー、もしくはポリCスペーサーなどの他の好適な反復ヌクレオチド単位を含むスペーサーである。好適である他のヘテロポリマースペーサーは、TTTG、AAG、AAC、AAAGまたはAAACの反復配列を含む。様々なスペーサーを試験して、当業界でよく知られた日常的な方法を用いて、プローブ-標的相互作用を最適化することができる。
かくして、一態様においては、本発明は、ビーズカップリング基と標的特異的プローブ配列との間のオリゴヌクレオチドスペーサーであって、ポリチミン(ポリT)スペーサーである前記オリゴヌクレオチドスペーサーを含むプローブを提供する。
かくして、一態様においては、本発明は、ビーズカップリング基と標的特異的プローブ配列との間のオリゴヌクレオチドスペーサーであって、TTG反復スペーサーまたはポリAスペーサーである前記オリゴヌクレオチドスペーサーを含むプローブを提供する。
一態様においては、前記スペーサー(炭素+オリゴヌクレオチドスペーサー、またはオリゴヌクレオチドスペーサーのみ)は、標的特異的プローブ配列の3'末端にある。別の態様においては、該スペーサーは標的特異的プローブ配列の5'末端にある。
一態様においては、オリゴヌクレオチドスペーサーを、それが標的配列または標的配列のフランキング領域にハイブリダイズしないように選択する。一態様においては、オリゴヌクレオチドスペーサーを、本明細書に記載の方法において用いる場合、それが標的配列または標的配列のフランキング領域にハイブリダイズしないように選択する。
一態様においては、オリゴヌクレオチドスペーサーを、標的特異的プローブにフランキングするスペーサーの領域が標的配列または標的配列のフランキング領域にハイブリダイズしないように選択する。これを図1cに例示する。
さらなる態様においては、本発明は、好適には任意のプローブまたは本発明のプローブなどの少なくとも2個のプローブを含み、少なくとも1個のプローブを該プローブの5'末端を介してビーズもしくはスペーサーに連結し、少なくとも1個のプローブを該プローブの3'末端を介してビーズもしくはスペーサーに連結するプローブセットに関する。
スペーサー配列
本発明はまた、液体のビーズに基づく検出系と共に使用するのに好適なスペーサー配列にも関する。本発明に従うスペーサーは、本明細書に記載の任意のスペーサーであってよい。スペーサーは、例えば、一緒に結合され、標的特異的プローブ配列への結合にとって好適なポリ炭素反復(例えば、C12-C30)とオリゴヌクレオチド反復配列(例えば、長さ15〜150もしくは20〜150ヌクレオチドのポリTもしくはポリ(TTG)もしくはポリA)を含むか、またはそれからなってもよい。
本発明のスペーサーはまた、全長15〜150もしくは20〜150もしくは25〜150ヌクレオチドのオリゴヌクレオチド反復配列を含むか、またはそれからなってもよい。
好適には、スペーサーは、ビーズへの結合にとって好適な一級アミノ基などのカップリング基を含む。
本発明はまた、ビーズに結合した本発明のスペーサー分子にも関する。
本発明はまた、標的特異的プローブ配列に結合した、および必要に応じてビーズにも結合した本発明のスペーサー分子にも関する。
キット
本発明はまた、本発明のスペーサー分子と、ビーズなどの粒子状支持体とを含むキットにも関する。
本発明はまた、本発明のスペーサー分子と、ビーズなどの粒子状支持体への結合のための説明書とを含むキットにも関する。
本発明はまた、ビーズなどの粒子状支持体に結合した本発明のスペーサー分子と共に、標的特異的プローブ配列への結合のための説明書を含むキットにも関する。
本発明はまた、ビーズなどの粒子状支持体に結合した本発明のプローブと、標的の検出における使用のための説明書とを含むキットにも関する。
プロセス
本発明はまた、ビーズに基づく技術を用いる核酸レベルでのプローブ-標的相互作用を検出するための存在するプロトコルに対して為された特定のプロセス改善にも関する。
Luminex技術などのビーズに基づく技術は、当業界および文献でよく知られている。ミクロスフェアとも呼ばれるビーズは、好適には、Dunbarら、およびその中の参考文献(全て参照により本明細書に組み入れられるものとする)に記載のポリスチレンビーズである。
本発明の一般的方法は、プローブ、好適には本明細書で定義されるプローブと、標的核酸との任意の相互作用の検出のための標準的なスキームである。この方法は、好適には、
i. サンプル中に存在する任意の標的ポリ核酸の変性;
ii. プローブと標的の間で特異的なハイブリダイゼーションを生じさせる条件下での、標的とプローブとのハイブリダイゼーション;
iii. 必要に応じて、実質的に全ての未結合材料を除去するためのストリンジェントな洗浄;
iv. プローブ-標的結合の検出を可能にするリポーター分子の添加、およびそれとのインキュベーション;
v. 必要に応じて、洗浄;ならびに
vi. プローブ-標的結合の検出、
の工程を含む。
そのようなプロトコルの詳細な例を、本明細書に含まれる実施例中に与える。
一般的な工程は、好適には連続的であるが、一態様においては、特定の工程を一緒に実施してもよく、例えば、プローブを標的およびリポーター分子と同時に反応させてもよい。
標的核酸へのプローブの特異的ハイブリダイゼーションとは、一般的には、該プローブが、用いる実験条件下で、この標的領域の一部または標的領域全体と二本鎖を形成し、その条件下で、該プローブが、分析するサンプル中に存在するポリ核酸の他の領域と二本鎖を形成しないことを意味する。
ストリンジェントな洗浄条件は、当業界でよく知られており、例えば、50℃の3 X SSC、0.1%サルコシル、および本明細書の実施例に記載の条件が挙げられる。
工程(v)の洗浄を、当業界でよく知られた任意の好適な条件下で実行して、例えば、過剰のリポーター分子の除去を可能にする。本発明の一態様においては、実質的には2 x SSC、1.5 x SSC、または実質的には1 x SSCなどの、前記洗浄工程において用いられるよりも低い濃度のSSCの存在下で、洗浄を実行する。
Dunbar(上掲)に記載のLuminexビーズ系などのビーズの蛍光特性に基づいて標的プローブ相互作用を検出するフローサイトメトリー分析を用いる本発明の一態様と共に、任意の好適な方法により検出を実行することができる。特に、この論文は、例えば、Luminex xMAP系が、2種のスペクトル的に異なる蛍光色素で内部的に染色された5.6μmのポリスチレンミクロスフェアを含むことを示唆している。的確な量のこれらの蛍光色素の各々を用いて、特異的スペクトルアドレスを有する様々なミクロスフェアセットからなるアレイを作製する。各ミクロスフェアセットは、その表面上に異なる反応物を有してもよい。ミクロスフェアセットをそのスペクトルアドレスによって識別することができるため、それらを混合してもよく、例えば、100個以上の異なる分析物を、1個の反応容器中で同時に測定することができる。リポーター分子に結合した第3の蛍光色素は、ミクロスフェア表面で生じた生物分子相互作用を定量する。ミクロスフェアはLuminex(登録商標)100(商標)分析装置中の2種の別々のレーザーにより通過するので、急速に流動する液体流中で個別にそれらを問い合わせる。635-nm 10-mWの赤色ダイオードレーザーは、ミクロスフェア内に含まれる2種の蛍光色素を励起し、532-nm、13-mWイットリウムアルミニウムガーネット(YAG)レーザーは、ミクロスフェア表面に結合したリポーター蛍光色素(R-フィコエリトリン、Alexa 532、またはCy3)を励起する。高速デジタルシグナルプロセッシングは、ミクロスフェアを、そのスペクトルアドレスに基づいて分類し、表面上での反応を定量する。1秒あたり数千個のミクロスフェアを問い合わせて、例えば、サンプルあたりほんの数秒以内に1個の反応容器中で100種以上の異なる反応を分析および報告することができる分析系を得ることができる。
本発明の一態様においては、ビーズは常磁性ビーズであってよい。一態様においては、ビーズの磁性特性に基づく機械的混合を用いて、ビーズを標的および/またはリポーターと混合することができる。
一態様においては、本発明の方法は、工程(ii)の後のプローブと標的とのハイブリダイゼーション工程の後、ハイブリダイゼーション温度を維持することを含む。一態様においては、工程(iii)での少なくともストリンジェントな洗浄まで、ハイブリダイゼーション温度を維持する。一態様においては、本発明の方法は、工程(iv)でのリポーター分子とのインキュベーションの間にハイブリダイゼーション温度を維持することを含む。
そのようなものとして、本発明は、プローブと標的核酸の間の任意の相互作用の検出のために上記で概略されたプロセスであって、標的とプローブの間のハイブリダイゼーション反応の温度を、リポーター分子との反応が実質的に完了するまで維持する、前記プロセスに関する。
一態様においては、本発明の方法は、ハイブリダイゼーション工程(ii)の直後の希釈-洗浄工程の使用も含む。そのような工程は、標的とプローブの間の反応容量を増加させ、非特異的ハイブリダイゼーションの可能性を低下させるようである。前記方法の工程ii中の任意の未結合材料を除去するのに用いられる洗浄バッファーを用いて、希釈を実行することができる。
一態様においては、本発明の方法は、例えば、工程(ii)のサーモミキサーの使用によって加熱しながら振とうまたは混合することを含む。サーモミキサーは、一般的に、所定のものであってよい温度でのサンプルの混合を提供する任意の装置である。ここで、混合は、好適には、50℃、52℃、54℃および55℃などの50〜55℃などの一般的には50℃以上のハイブリダイゼーション温度で行う。
一態様においては、本発明の方法は、工程(vi)後のシグナルの検出の前に、1X SSC中の最終的なプローブ-標的複合体の洗浄を含む。そのような洗浄を、室温で行うことができる。
一態様においては、本発明の方法は、工程(vi)の後のシグナルの検出の前に、最終的なプローブ-標的複合体の振とうを含む。
さらなる態様においては、前記方法は、工程(i)の前にビーズとプローブとを結合させるさらなる工程を含む。この方法では、標的とプローブとの間の反応は、固相支持体との関連で起こる。
さらなる態様においては、本発明は、プローブを、ビーズ、好適には、蛍光色素を有するポリスチレンビーズに連結させる、上記で概略された方法に関する。
さらなる態様においては、本発明は、少なくとも2種のプローブを同時に用いて異なる標的を検出する、上記で概略された方法に関する。そのような反応を、一般的には多重反応と呼ぶ。一態様においては、異なる標的特異性を有する本発明のプローブを、それぞれの型特異的プローブに対して特異的であるそれぞれのビーズに結合させる。
さらなる態様においては、本発明は、少なくとも2種の型特異的プローブを含む多重反応であって、該プローブを、ビーズ、好適には、異なる蛍光色素で標識されたビーズに結合させ、該多重反応内の異なるプローブのプローブ長が同一ではない、前記多重反応に関する。例えば、規定のポリヌクレオチド(例えば、DNA)断片を、複数の異なる型特異的プローブで同時にプローブ化する場合、一態様においては、本発明は、全てのプローブが同じ長さのものであることを必要とせず、一態様においては、プローブは長さが異なる。
さらなる態様においては、プローブと標的とのハイブリダイゼーションを、好適には、プローブ-標的相互作用が起こるイオン環境を提供するために、2x〜4x SSCもしくは3x SSCなどのクエン酸ナトリウム(SSC)または等価物の存在下で実行する。
本発明を、以下の実施例に関して例示するが、これは本発明を限定するものではない。
材料および方法:
Wallaceら(2005)上掲に従う標準的なハイブリダイゼーション手順(段階式)は以下の通りである:
1. 好適なオリゴヌクレオチド結合ミクロスフェアセットを選択する、
2. 約20秒間、ボルテックスおよび超音波処理によりミクロスフェアを再懸濁する、
3. 1.5x TMAC (1x TMAC=2 mol/l TMAC/0.15%サルコシル/75 mmol/l Tris, 6 mmol/l EDTA)ハイブリダイゼーションバッファー中、それぞれ各セット/μlに150個のミクロスフェアとなるように結合したミクロスフェアを希釈することにより、実用的ミクロスフェア混合物(Working Microsphere Mixture)を調製する(注記:各反応には33μlの実用的ミクロスフェア混合物が必要である)、
4. 約20秒間、ボルテックスおよび超音波処理により実用的ミクロスフェア混合物を混合する、
5. 各サンプルまたはバックグラウンドウェルに、33μlの実用的ミクロスフェア混合物を添加する、
6. 各バックグラウンドウェルに、17μlのdH2Oを添加する、
7. 各サンプルウェルに、増幅されたビオチン化DNAおよびdH2Oを添加し、全量17μlにする(注記:検出には7μlのPCR反応を用いる)、
8. ピペットを数回上下させることにより、ゆっくりと反応ウェルを混合する、
9. サーモサイクラー中、99℃で5分間インキュベートして、増幅されたビオチン化DNAを変性させる、
10. ハイブリダイゼーション温度(55℃)で15分間、反応プレートをインキュベートする、
11. インキュベーションの間に、氷冷1x TMACで2回リンスすることによりフィルタープレートを調製する。次に、フィルタープレートの各ウェルに氷冷1x TMACを充填する、
12. インキュベーションの間に、ストレプトアビジン-R-フィコエリトリンを1x TMACハイブリダイゼーションバッファー中で2μg/mlに希釈することにより、新鮮なリポーターミックスを調製し(注記:各反応には75μlのリポーターミックスが必要である)、ハイブリダイゼーション温度のオーブンもしくは水浴中にそれを入れる、
13. 氷冷洗浄バッファーを含むフィルタープレートに全反応物を移すことにより、ハイブリダイゼーション反応を終結させる、
14. 移した後、干渉減圧濾過により氷冷1x TMAC洗浄バッファーで2回、ストリンジェントにフィルタープレートを洗浄する、
15. 各ウェルに75μlのリポーターミックスを添加し、ピペットを数回上下することによりゆっくりと混合する、
16. 全プレートを、約30分間、室温に到達させる、
17. ハイブリダイゼーション温度で30分間、反応プレートをインキュベートする、
18. 減圧濾過によりインキュベーションを終結させる、
19. 干渉減圧濾過により1x TMAC洗浄バッファーを用いて2回洗浄する、
20. 干渉減圧濾過により1x TMAC洗浄バッファーを用いて反応物を溶解する、
21. 系のマニュアルに従ってLuminex(商標)100分析装置上、室温で分析する。
[図2. Wallaceら(2005)により記載されたワークフローの一般的図式的概要を参照]。
試験の感度および特異性は、プローブと標的核酸配列との特異的ハイブリダイゼーションに基づく。従って、ハイブリダイゼーションおよび洗浄だけでなく、PEとのインキュベーションも前記手順において重要な工程であるようであった。このプロトコルを適用して、温度および拡散動力学などの種々のパラメーターを最適化することにより、反応の特異性および感度を最大化した。これらの適用は、最適化されたハイブリダイゼーションプロトコルに示されている(以下を参照)。
材料:
A. バッファー
Figure 2009523416
Figure 2009523416
B. ビーズ
1. 用いるビーズ型は、L100-C123-01からL100-C172-01 (Luminex(商標)Corp., Austin, TX)である。
C. プローブ(実施例を参照)
1. プローブはEurogentec (Seraing, Belgium)により供給されたものである。
D. 機器
Figure 2009523416
方法およびプロトコル:
I. プローブ結合
1. -20℃、乾燥させたPierce EDC [1-エチル-3-[ジメチルアミノプロピル]カルボジイミドヒドロクロリド]粉末の新鮮なアリコートを室温に持って行く。
2. アミン置換オリゴヌクレオチド(「プローブ」または「キャプチャー」オリゴ)をdH2O中で0.2 mM (0.2 nmol/μl)に再懸濁する。
3. 約20秒間のボルテックスおよび超音波処理により保存ミクロスフェアを再懸濁する。
4. 5.0 x 106個の保存ミクロスフェアをUSA Scientificマイクロ遠心管に移す。
5. 8000 x g以上で1〜2分間のマイクロ遠心分離により、保存ミクロスフェアを沈降させる。
6. 上清を除去し、約20秒間のボルテックスおよび超音波処理により、沈降したミクロスフェアを50μlの0.1 M MES, pH 4.5中に再懸濁する。
7. dH2O中の0.2 mMキャプチャーオリゴ(0.02 nmol/μl)の1:10希釈液を調製する。
8. 2μl(0.04 nmol)の1:10希釈キャプチャーオリゴを再懸濁したミクロスフェアに添加し、ボルテックスにより混合する。
9. dH2O中、20 mg/ml EDCの新鮮な溶液を調製する。最大で使用の1分前に、500μlのdH2O中に10 mgのEDCを溶解する。10 mg EDC(粉末)のアリコートを、シリカゲルと一緒に包装して-80℃で保存乾燥した。
10. 各反応につき1つずつ、2.5μlの新鮮に調製された20 mg/ml EDCをミクロスフェアに添加し、ボルテックスにより混合する(注記:EDC粉末のアリコートをここで廃棄すべきである)。
11. 暗室中、室温で30分間インキュベートする。
12. dH2O中の20 mg/ml EDCの第2の新鮮な溶液を調製する。
13. 各反応につき1つずつ、2.5μlの新鮮な20 mg/ml EDCをミクロスフェアに添加し、ボルテックスにより混合する(注記:EDC粉末のアリコートをここで廃棄すべきである)。
14. 暗室中、室温で30分間インキュベートする。
15. 1.0 mlの0.02%Tween-20を結合したミクロスフェアに添加する。
16. 8000 x g以上で1〜2分間のマイクロ遠心分離により、結合したミクロスフェアを沈降させる。
17. 上清を除去し、ボルテックスにより結合したミクロスフェアを1.0 mlの0.1% SDS中に再懸濁する。
18. 8000 x g以上で1〜2分間のマイクロ遠心分離により、結合したミクロスフェアを沈降させる。
19. 上清を除去し、約20秒間のボルテックスおよび超音波処理により、結合したミクロスフェアを100μlのTE, pH 8.0中に再懸濁する。
20. 8000 x g以上で1〜2分間のマイクロ遠心分離により、結合したミクロスフェアを沈降させる。
21. 上清を除去し、約20秒間のボルテックスおよび超音波処理により、結合したミクロスフェアを100μlのTE, pH 8.0中に再懸濁する。
22. 血球計により結合したミクロスフェアを数える:
a. 再懸濁された、結合したミクロスフェアをdH2O中で1:100に希釈する、
b. ボルテックスにより完全に混合する、
c. 10μlを血球計に入れる、
d. 血球計のグリッドの4個の大きい四方内のミクロスフェアを計数する、
e. ミクロスフェア/μl=(4個の大きい四方中のミクロスフェアの合計) x 2.5 x 100 (希釈係数)(注記:最大は50,000個のミクロスフェア/μlである)。
23. 暗室中、2〜10℃で冷蔵して結合したミクロスフェアを保存する。
II. 最適化されたハイブリダイゼーションおよび洗浄のプロトコル
1. 好適なオリゴヌクレオチド結合ミクロスフェアセットを選択する。
2. 約20秒間のボルテックスおよび超音波処理により、ミクロスフェアを再懸濁する。
3. 4.5 x SSC/0.15%サルコシルハイブリダイゼーションバッファー中、それぞれ各セット/μlに150個のミクロスフェアとなるように結合したミクロスフェアを希釈することにより、実用的ミクロスフェア混合物を調製する(注記:各反応には33μlの実用的ミクロスフェア混合物が必要である)。
4. 約20秒間、ボルテックスおよび超音波処理により実用的ミクロスフェア混合物を混合する。
5. 各サンプルまたはバックグラウンドウェルに、33μlの実用的ミクロスフェア混合物を添加する。
6. 各バックグラウンドウェルに、17μlのTE, pH 8を添加する。
7. 各サンプルウェルに、増幅されたビオチン化DNAおよびTE, pH 8.0を添加し、全量17μlにする(注記:検出には通常、4μlの強力な50μlのPCR反応で十分である)。
8. ピペットを数回上下させることにより、ゆっくりと反応ウェルを混合する。
9. サーモサイクラー中、95〜100℃で5分間インキュベートして、増幅されたビオチン化DNAを変性させる。
10. サーモサイクラー中、60℃で3分間、反応プレートをインキュベートする。
11. 反応プレートを、ハイブリダイゼーション温度に予め加熱したサーモミキサーに移す(注記:8チャンネルのピペッターを用いて、反応物を8ウェルに同時に移すことができる)。
12. 反応プレートをハイブリダイゼーション温度および500 rpmで15分間インキュベートする。
13. インキュベーションの間に、蒸留水でリンスすることによりMilliporeフィルタープレートを調製する。次に、ハイブリダイゼーション温度で200μlの3 x SSC/0.1%サルコシル/1 mg/mlカゼイン洗浄バッファーを、フィルタープレートの各ウェルに充填し、それをハイブリダイゼーション温度でオーブン中に入れる。
14. インキュベーションの間に、ストレプトアビジン-R-フィコエリトリンを3 x SSC/0.1%サルコシル/1 mg/mlカゼイン洗浄バッファー中で2μg/mlに希釈することにより、新鮮なリポーターミックスを調製し(注記:各反応には75μlのリポーターミックスが必要である)、ハイブリダイゼーション温度のオーブンもしくは水浴中にそれを入れる。
15. ハイブリダイゼーション温度の洗浄バッファーを含むフィルタープレートに全反応物を移すことにより、ハイブリダイゼーション反応を終結させる。
16. 移した後、干渉減圧濾過によりハイブリダイゼーション温度の100μlの3 x SSC/0.1%サルコシル/1 mg/mlカゼインストリンジェント洗浄バッファーで2回、フィルタープレートを洗浄する。
17. 各ウェルに75μlのリポーターミックスを添加し、ピペットを数回上下することによりゆっくりと混合する。
18. ハイブリダイゼーション温度で15分間、反応プレートをインキュベートする。
19. 減圧濾過によりインキュベーションを終結させる。
20. 干渉減圧濾過により室温で100μlの1 x SSC/0.1%サルコシル/1 mg/mlカゼイン洗浄バッファーを用いて2回洗浄する。
21. 室温で100μlの1 x SSC/0.1%サルコシル/1 mg/mlカゼイン洗浄バッファー中に反応物を溶解する。
22. 系のマニュアルに従ってLuminex(商標)100分析装置上、室温で50μlを分析する。
III. 読み出し
1. Luminex(商標)100 ISバージョン2.3ソフトウェアを用いて、データを読み出した。
2. 測定の間に、以下のパラメーターを用いる:
a. サンプル容量:50μl
b. サンプルタイムアウト:60秒
c. XYヒーター温度(℃):35
d. 二重線識別ゲート:
i. 下限:8000
ii. 上限:18500
e. 統計値:中央値。
IV. データ管理
1. Luminex(商標)100 IS 2.3ソフトウェアにより提供される全ての標準出力を含む生のCSVファイル(カンマ区切りの*.csv)中にデータを保存した。
2. 得られた中央値シグナルを、標的:プローブ比およびシグナル:ノイズ比の算出のためにExcelファイルに移した(レイアウトおよび算出も参照されたい)。
本発明は、プローブ設計の最適化および試験プロトコルの最適化などのLuminex(商標)手順の様々な項目を扱う。以下の本文においては、図2に概略されるように、データをワークフローの順番で提供する(図2:適合させたワークフローの一般的図式的概要)。
実施例中の結果の提示(レイアウトおよび算出):
含まれる実施例および特許請求の範囲を、以下のように特定かつ説明する。結果は、主に生データ(MFI=中央蛍光強度)、変数(例えば、温度)、プローブ、および分析される標的、計算値、およびコメントを含む表として提供される。計算値は、標的:プローブ比(標的/プローブ%)およびシグナル:ノイズ比(シグナル/ノイズ)を含む。
標的:プローブ比を、プローブあたり算出し、それぞれのシグナルを、100%に設定した陽性コントロールの割合として示す(実施例の表12も参照されたい)。
シグナル:ノイズ比もプローブあたり算出する。各シグナルを、得られた全てのシグナルの中央値により分割する(実施例の表13も参照されたい)。
標的:プローブ比およびシグナル:ノイズ比の両方は、シグナル強度および特異性に対して良好な全体の示唆を与える。
特定の実施例は、EP1012348(参照により完全に本明細書に組み入れられるものとする)に記載のSPF10プライマーおよびプローブセットに由来するプローブを用いる。この特許は、本出願において用いられる技術に対する技術的背景を提供する。
SPF10プライマーセットは、22ヌクレオチドのプライマー間領域を有する、長さわずか65 bpの小さいアンプリマーを生成する。これは、全てのHPV型間の様々な不一致に関して、プローブを配置する可能性を厳しく制限する。
実施例1
目的:
ハイブリダイゼーション工程後のハイブリダイゼーション温度の維持が、シグナル特異性に対して有意な正の効果を有するかどうかを試験すること。
序論:
溶液中での、ビーズ上に固定されたプローブと、変性した標的配列とのハイブリダイゼーションの後、未結合材料を洗浄除去した後、リポーター試薬ストレプトアビジン-R-フィコエリトリン(PE)と共にインキュベートする必要がある。ビーズおよび全ての結合した分子を、溶液中の遊離分子から分離する、フィルタープレート(MSBVN12, Millipore)を用いることにより、これを達成する。反応容量は小さく、従って、その環境中で急速な温度変化に対して弱い。本発明者らは、ハイブリダイゼーション温度後の温度変化の効果を試験した。
材料および方法:
Luminex(商標)シグナルに対するハイブリダイゼーションよりも低い温度でのインキュベーションの効果を、SPF10モデル系を用いて調査した。
HPV 31のためのプローブ(プローブ31SLPr31、表1aを参照)を担持するLuminex(商標)ビーズを用いた。このプローブは、SPF10プライマーセットを用いて増幅されたHPV 31配列の同定にとって特異的である。任意の交差反応性を評価するために、HPV44とHPV16のアンプリマーを用いた。HPV 31およびHPV 44の標的配列は、1個の位置で異なり、HPV 31とHPV 16の配列の標的配列は、4個の位置で異なる(表1b)。
ハイブリダイゼーションを50℃で実施し、アッセイを二回行った。続いて、1セットの反応物を標準的なプロトコルに従って処理し、ビーズを4℃で、フィルタープレート中ですぐに洗浄した。反応物の2回のセットを最初に室温(RT)で1分間インキュベートした後、4℃での同じ標準的な洗浄を開始した。Wallaceら(2005)とは対照的に、サンプルをフィルタープレートに移した後に、洗浄バッファーを添加した(実施例2も参照)。
結果:
結果を表1cに示す。示されるように、ハイブリダイゼーション後およびストリンジェントな洗浄前のちょうど1分間のRTでのインキュベーションは、シグナルの増加だけでなく、特異性の低下も引き起こす(HPV44について観察されたより高いシグナルにより示される)。これを、ハイブリダイゼーション後の短い温度低下により引き起こされる、ストリンジェンシーの低下により説明することができる。
結論:
反応の温度を、ハイブリダイゼーション工程後に維持すべきである。ハイブリダイゼーション後、温度の低下を防止するために遅滞なくできるだけ早くビーズを洗浄すべきである。
実施例2
目的:
ハイブリダイゼーションの直後の希釈洗浄が、シグナルの特異性に対して有意な正の効果を有するかどうかを試験すること。
序論:
標準的なLuminex(商標)アッセイ手順は、洗浄がハイブリダイゼーション工程の直後ではない場合、非特異的結合を誘導する危険性を含む(実施例1も参照)。この危険性を最小化するために、ハイブリダイゼーション直後のサンプルの希釈を試験した。
材料および方法:
この効果を調査するために、一方のビーズはHPV 31に対するプローブを担持し(名称:31SLPr31、表2aを参照)、他方のビーズはHPV 51を担持する(名称:51SLPr2、表2aを参照)、2種のLuminex(商標)ビーズの混合物を用いた。これらのプローブは、それぞれ、SPF10プライマーセットを用いて増幅されたHPV 31およびHPV 51配列の同定にとって特異的である。31SLPr31との可能な交叉反応を観察するために、HPV44およびHPV16のアンプリマーを用いた。HPV 31、ならびにHPV 44および16の標的配列は、それぞれ1および4個の位置で異なる(表2b)。51SLPr2との可能な交叉反応を観察するために、HPV33およびHPV16のアンプリマーを用いた。HPV 51ならびにHPV 44および16の標的配列は、それぞれ4個の位置で異なる(表2c)。
標準的なプロトコルを用いて、ハイブリダイゼーションを50℃で実施した。
続いて、第1セットの反応物を、さらなる洗浄を行うことなく、4℃でフィルタープレート中、すぐに洗浄した。Wallaceら(2005)とは対照的に、サンプルをフィルタープレートに移す前に洗浄バッファーを添加した。
ハイブリダイゼーション工程の直後の、追加の直接的および間接的希釈洗浄手順の効果を、以下のように調査した。直接的および間接的手順のために、洗浄バッファー(3 x SSC/0.1%サルコシル/1 mg/mlカゼイン。これはストリンジェントな洗浄バッファーである)を50℃で用いた。
第2セットのビーズを、直接的手順により洗浄した。直接的手順は、ハイブリダイゼーションミックス(50μl)を、サーモサイクラー中、ハイブリダイゼーション温度で200μlの洗浄バッファーを用いて希釈した後、希釈されたサンプル全体をフィルタープレートに移すことを含む。
第3のハイブリダイゼーション反応を、間接的手順により洗浄した。間接的手順は、ハイブリダイゼーション温度の200μlの洗浄バッファーを予め充填したフィルタープレートへの50μlのハイブリダイゼーションミックスの迅速な導入による希釈を含む(Wallaceら、2005も参照)。
結果:
結果を表2dに示す。両方の追加の洗浄手順により、標準的な手順と比較して、絶対的シグナルが低下するが、同時にシグナルの特異性は有意に増加する。直接的洗浄手順と間接的洗浄手順の間には有意な差異はなかった。実際、サーモサイクラー中での直接的希釈洗浄はあまり実用的ではなく、従って、間接的希釈洗浄手順が好ましい。
結論:
ハイブリダイゼーション後の追加の希釈-洗浄工程の使用は、シグナル特異性に対する有意な正の効果を有する。実用的な理由から、間接的希釈洗浄手順が好ましい。
実施例3
目的:
ストレプトアビジン-R-フィコエリトリンと共にインキュベートする前に、ストリンジェントな洗浄の間にハイブリダイゼーション温度を維持することが、シグナル特異性に対して有意な正の効果を有するかどうかを試験すること。
序論:
上記のような、ストリンジェントなハイブリダイゼーション後の温度落下の負の効果は、ストリンジェントな洗浄自体の温度にも影響され得ることを暗示している。従って、50℃、RTまたは4℃のストリンジェントな洗浄温度の効果を調査した。
材料および方法:
ストレプトアビジン-R-フィコエリトリンとのインキュベーション前のハイブリダイゼーション工程後の、異なるストリンジェントな洗浄バッファー温度の効果を、以下のようにSPF10モデル系を用いて調査した。
この効果を調査するために、HPV 31に対するプローブ(名称:31SLPr31、表3aを参照)を担持するLuminex(商標)ビーズを用いた。このプローブは、SPF10プライマーセットを用いて増幅されたHPV 31配列の同定にとって特異的である。31SLPr31との可能な交差反応性を観察するために、HPV44およびHPV16のアンプリマーを用いた。HPV 31ならびにHPV 44および16の標的配列は、それぞれ1および4個の位置で異なる(表3b)。
ハイブリダイゼーションを、50℃で実施した。続いて、反応のセットを、それぞれ50℃、RT、または4℃の洗浄バッファーを含むフィルタープレートに移した。
結果:
結果を表3cに示す。陽性対照シグナルの絶対レベルは、50℃とRTの間では違わなかったが、4℃での洗浄後にわずかに増加する。しかしながら、50℃での洗浄はシグナル特異性の有意な増加をもたらすが、RTまたは4℃での洗浄はシグナル特異性の低下をもたらす。従って、50℃のハイブリダイゼーション温度での間接的希釈洗浄手順が好ましい。
結論:
ストレプトアビジン-R-フィコエリトリンとのインキュベーション前のストリンジェントな洗浄中のハイブリダイゼーション温度の維持は、シグナル特異性に対して有意な効果を有する。
実施例4
目的:
サーモミキサーの使用がシグナル強度に対する有意な正の効果を有するかどうかを試験すること。
序論:
ハイブリダイゼーション反応の動力学は、反応の間に成分を混合することにより影響され得る。従って、本発明者らは、ハイブリダイゼーション中のサーモミキサーの使用の影響を調査した。
材料および方法:
ハイブリダイゼーション中にサーモミキサーを用いる拡散動力学を、以下のようにMPFモデル系を用いて調査した。
HPV18(名称:18MLPr7、表4aを参照)またはHPV51(名称:51MLPr2、表4aを参照)に対するプローブを担持する2種のLuminex(商標)ビーズを用いた。これらのプローブは、MPFプライマーセットを用いて増幅されたHPV18およびHPV51配列の同定にとって特異的である。この2種のビーズを混合し、HPV18およびHPV51のMPFアンプリマーとハイブリダイズさせた。HPV18およびHPV51の標的配列は、7個の位置で異なる(表4bおよびc)。反応物を2回試験した。
1回目の反応物を変性させ、サーモサイクラー中で振とうせずにハイブリダイズさせた(Wallaceら、2005も参照)。
2回目の反応物を変性のためにサーモサイクラー中で変性させ、ハイブリダイゼーションのためにサーモミキサーにすぐに移した。ハイブリダイゼーションを50℃で実施した。続いて、最適化されたハイブリダイゼーションおよび洗浄プロトコルを用いて、50℃のフィルタープレート中でビーズをすぐに洗浄した。
結果:
結果を表4dに示す。サーモミキサーの使用は、陽性対照の絶対シグナルを有意に増加させるが、バックグラウンドは影響を受けないままであった。これはシグナル特異性の全体の増加をもたらした。
これらの結果は、サーモミキサーを用いることにより、シグナル強度を増加させる(改善する)ことができることを示している。
結論:
サーモミキサーの使用は、シグナル強度および特異性に対する有意な正の効果を有する。
実施例5
目的:
ハイブリダイゼーション温度でのストレプトアビジン-R-フィコエリトリンとのインキュベーションが、シグナル強度に対する有意な正の効果を有するかどうかを試験すること。
序論:
一般的には、温度は、リポーターPEとのハイブリッドの検出などの任意の反応の動力学に影響する。従って、PEインキュベーションおよびその後の洗浄に関する温度の影響を調査した。
材料および方法:
HPV51に対するプローブ(名称:51SLPr2、表5aを参照)を担持するLuminex(商標)ビーズを用いた。このプローブは、SPF10プライマーセットを用いて増幅されたHPV51配列の同定にとって特異的である。このプローブとの可能な交差反応性を観察するために、HPV33およびHPV16のSPF10アンプリマーを用いた。HPV51、HPV33およびHPV16の標的配列は、4個の位置で異なる(表5b)。
本明細書に概略される最適化されたハイブリダイゼーションおよび洗浄プロトコルを用いて、ハイブリダイゼーションを50℃で2種の複製物中で実施した。ストリンジェントな洗浄後、一方のセットの反応物を、PEと共に50℃でインキュベートし(Wallaceら、2005も参照)、他方のセットをPEと共にRTでインキュベートした。続いて、ビーズを50℃のフィルタープレート中で洗浄した。
別の実験においては、最適化されたハイブリダイゼーションおよび洗浄プロトコルを用いて、ハイブリダイゼーションを50℃で2種の複製物中で実施した。ストリンジェントな洗浄後、全ての反応物をPEと共に50℃でインキュベートした(Wallaceら、2005も参照)。50℃でのPEインキュベーション後、一方のセットの反応物を50℃で洗浄し(Wallaceら、2005も参照)、他方のセットをRTで洗浄した。
結果:
様々な温度でのPEインキュベーションは、表5cに示されるように、有意な効果を有していた。50℃のハイブリダイゼーション温度でのPEインキュベーションは、RTでのPEインキュベーションと比較して、より高い絶対シグナルをもたらした。しかしながら、シグナルの特異性は有意に異なっていなかった。
従って、ハイブリダイゼーション温度でのストレプトアビジン-R-フィコエリトリンとのインキュベーションが好ましい。対照的には、インキュベーション後のRTまたはハイブリダイゼーション温度での洗浄は有意な効果を有していなかったが、これはいくつかの状況ではより実用的であるかもしれない。
PEインキュベーション後の洗浄工程に対する温度の影響は有意ではない。絶対シグナルならびに特異性は共に、洗浄の温度により影響されないようである。
結論:
ストレプトアビジン-R-フィコエリトリンとのインキュベーション中のハイブリダイゼーション温度の維持は、シグナル強度に対する有意な効果を有するが、シグナル特異性に対する有意な効果は有さない。
PEインキュベーション後の洗浄の温度は、有意な効果を有さない。
実施例6
目的:
Luminex(商標)サンプリングプローブの目詰まりを、1x SSCを用いる最後の洗浄により防止することができるかどうかを試験すること。
序論:
本発明者らの最適化されたハイブリダイゼーションおよび洗浄プロトコルにおいては、ハイブリダイゼーションを3x SSC中で実施する。この濃度では、SSCはLuminex(商標)サンプリングプローブを目詰まりさせ、サンプルのプロセッシングを著しく妨害する。従って、より低いSSC濃度の影響を、最後の洗浄について調査した。
結果:
最初に、本発明者らは、ハイブリダイゼーションのSSC濃度を維持することを試みた。しかしながら、3x SSCを用いる最後の洗浄はLuminex(商標)サンプリングプローブの著しい目詰まりを誘導したため、有意なデータを生成することができなかった。1x SSCを用いてこの洗浄工程を簡単に実施することにより、有意なデータが得られた。従って、データを欠くため、データによる比較を示すことはできない。他のSSC濃度は調査しなかった。
結論:
1x SSCを用いる最後の洗浄は、Luminex(商標)サンプリングプローブの目詰まりを防止する。
実施例7
目的:
測定する準備が整っているサンプルを少なくとも4日間、4℃での最後の洗浄後に保存することが、シグナルに対する有意な効果を有するかどうかを試験すること。
序論:
ワークフロアに対する可撓性を増加するために、本発明者らは、Luminex(商標)系を用いる直接的ハイブリダイゼーション試験プロトコルに関していくつかの工程を分析した。特に試験した1つの手順は、直接的ハイブリダイゼーション手順の2つの工程の間での保存である。従って、本発明者らは、4℃での保存の影響を調査した。
材料および方法:
最後の洗浄手順後の4℃での保存の効果を、以下のようにSPF10モデル系を用いて調査した。
この効果を調査するために、HPV51に対するプローブ(名称:51SLPr2、表7aを参照)を担持するLuminex(商標)ビーズを用いた。このプローブは、SPF10プライマーセットを用いて増幅されたHPV51配列の同定にとって特異的である。51SLPr2との可能な交差反応性を観察するために、HPV31のアンプリマーを用いた。HPV51およびHPV31の標的配列は、4個の位置で異なる(表7b)。
最後の洗浄手順後、反応物のセットを4℃で、それぞれ0、4、24および96時間保存した。次に、これらの反応物セットをRTで測定した。
結果:
結果を表7cに示す。示されるように、最後の洗浄工程後の保存は、シグナル強度または特異性に影響しない。にもかかわらず、保存は、そのようなものとして、長時間に渡って生のシグナル強度における非常にわずかな改善を誘導するようである。従って、元のシグナルを維持するのに最大4日間必要である場合、最後の洗浄工程後の保存を誘導することができる。
結論:
最後の洗浄工程後の保存は、シグナル強度およびシグナル特異性に対する有意な効果を有さず、ワークフロアに対する可撓性を増加させる。
プローブ(スペーサー)の設計(序論)
Luminex(商標)系の重要な原理は、個々のビーズ型の色組成に起因して、ユニークな標識として役立つ、マイクロビーズの表面上での特異的オリゴヌクレオチドプローブの固定である。
分子規模では、ビーズは特異的オリゴヌクレオチドプローブよりも非常に大きい。結果として、特異的プローブ配列は、Luminex(商標)ビーズの表面に非常に近い位置にある。このプローブの位置は、立体障害および表面疎水性などの種々のビーズ表面効果に起因して、溶液中での固定されたプローブと標的分子とのハイブリダイゼーション動力学にとって最適なものではない。
以下の実施例は、プローブと標的とのハイブリダイゼーション動力学を最適化するために、ビーズ表面上でのプローブの位置を変化させるいくつかの手法を記載する。
プローブ設計において以下の変異体を試験した:
1. 変化する長さの炭素スペーサーの使用、
2. 変化する長さの追加のオリゴヌクレオチドスペーサーの使用、
3. 変化する組成のオリゴヌクレオチドスペーサーの使用。
このプローブは、異なる機能を有する、3つの異なる領域を有する:
1. プローブのビーズ表面への共有結合を許容する、NH2基などのカップリング基;
2. (a)ビーズ表面と特異的プローブ配列との距離を作る、および/または(b)親水環境中に該特異的プローブを位置させるのに役立ち得るスペーサー;ならびに
3. 実際の標的特異的プローブ配列。プローブのこの部分については、プローブの組成および長さなどの当業界における通常のパラメーターを適用する。
実施例8
目的:
変化する長さの炭素スペーサーの使用の効果を決定すること。
材料および方法:
C12スペーサー(名称:51SLPr2、表8aを参照)またはC18スペーサー(名称:51SLPr2C18、表8aを参照)を有するHPV51に対するプローブを担持するLuminex(商標)を用いた。これらのプローブは、SPF10プライマーセットを用いて増幅されたHPV51配列の同定にとって特異的である。これらのプローブとの可能な交差反応性を観察するために、HPV33のアンプリマーを用いた。HPV51およびHPV33の標的配列は、4個の位置で異なる(表8b)。
結果:
結果を表8cに示す。C18スペーサーは絶対シグナルの低下をもたらしたが、特異性はC12プローブと比較してより高かった。この現象は51SLPr2C18についてだけでなく、C18炭素スペーサーを有する他のプローブ(例えば、33SLPr21C18、表8a、cおよびd)についても認められた。
結論:
異なる炭素スペーサー長の使用は、シグナル特異性に対する有意な効果を有する。例えば、51SLPr2に関しては、最良のプローブはC18炭素スペーサーを含む。
実施例9
目的:
変化する長さのオリゴヌクレオチドスペーサーの効果を決定すること。
材料および方法:
0、10、20、30、または40個のチミンのスペーサーを有するHPV51に対するプローブ(名称:51SLPr2、51SLPr2T10、51SLPrT20、51SLPr2T30、51SLPr2T40、表9aを参照)を担持するLuminex(商標)ビーズを用いた。各ビーズ型は、異なるプローブ変異体を担持していた。これらのプローブは、SPF10プライマーセットを用いて増幅されたHPV51配列の同定にとって特異的である。これらのプローブとの可能な交差反応性を観察するために、HPV33のアンプリマーを用いた。HPV51およびHPV33の標的配列は、4個の位置で異なる(表9c)。
SPF10モデル系とは別に、以下のようにMPFモデル系を用いてこの効果も試験した。0、20、30、または40個のチミンのスペーサーを有するHPV52に対するプローブ(名称:52MLPr2、52MLPr2T20、5MLPr2T30、52MLPr2T40、表9bを参照)を担持するLuminex(商標)ビーズを用いた。各ビーズ型は、異なるプローブ変異体を担持していた。これらのプローブは、MPFプライマーセットを用いて増幅されたHPV52配列の同定にとって特異的である。これらのプローブとの可能な交差反応性を観察するために、HPV16のアンプリマーを用いた。HPV52およびHPV16の標的配列は、2個の位置で異なる(表9d)。
結果:
結果を表9eおよび9fに示す。チミンストレッチを有するスペーサーの延長は、絶対シグナルレベルを有意に増加させる。また、追加のチミンスペーサーを有さないスペーサーと比較した場合、特異性も有意に増加する。異なる長さのスペーサーを比較すると、最適なシグナルを得るには最小で20個のチミン残基が必要である(例えば、51SLPr2)。全体として、プローブが40ヌクレオチドのスペーサー(例えば、51SLPr2、および52MLPr2)を含む場合、それらは最も良好に働く。従って、このスペーサー長が好ましい。
結論:
異なるスペーサーの使用は、シグナル強度だけでなく、特異性に対しても有意な効果を有する。51SLPr2Tnに関しては、良好なプローブは少なくとも20個のチミンヌクレオチドのスペーサーを含み、シグナル強度および特異性の両方を増加させる。一般的には、少なくとも40ヌクレオチドのスペーサー長が最も良好に働く。
実施例10
目的:
改変されたポリ(T)スペーサーの使用が偽陽性反応性を防止することができるかどうかを決定すること。
序論:
多くのTaq DNAポリメラーゼは、合成された鎖の3'末端に追加のA-ヌクレオチドを付加することがよく知られている。また、複数のAを3'末端に付加し、それによって、3'末端にオリゴ-A尾部を有する分子のサブ集団を作製することができるかどうかは未知である。
そのような分子はPCR産物の総量のうちの非常に小さい割合であるに過ぎないが、これらの分子は、検出方法の高い感度に起因して、偽陰性の結果をもたらし得る。これは、そのようなオリゴA間のハイブリダイゼーションが、PCR産物およびプローブのポリ(T)スペーサーで伸長するという事実に起因する。
このPCR人工物は、いくつかのサンプル中で生じ、PCRレベルで再現するのが困難である。それは反応条件における非常に小さいばらつきに依存するようである。バックグラウンドは検出レベルで非常に再現性が高い、すなわち、バックグラウンドを生成するPCR産物は非常に再現性が高いであろう。
このPCR人工物はまた、ラインプローブアッセイ(LiPA)系もT尾部プローブを含むため、この系に対して偽陽性の結果を引き起こし得る。LiPAアッセイにおいては、これは、その特異的配列にもかかわらず、全てのプローブについて弱く等しい(バックグラウンド)シグナルをもたらす。また、Luminex(商標)系においては、そのような弱いバックグラウンドシグナルの読み出し値が観察された。従って、改変されたスペーサーの効果を調査した。
材料および方法:
T40スペーサーまたは改変された(TTG)13スペーサーを有するHPV18に対するプローブ(名称:18MLPr7T40および18MLPr7(TTG)13、表10aを参照)を担持する、Luminex(商標)ビーズを用いた。これらのプローブは、MPFプライマーセットを用いて増幅されたHPV18配列の同定にとって特異的である。(TTG)トリプレットは、ポリ(A)との最も悪い理論的結合効率の1つを示すので、それを代替スペーサーとして選択した。
18MLPr7T40および18MLPr7(TTG)13との可能な交差反応性を観察するために、この偽陽性バックグラウンドを示すサンプルから誘導されたアンプリマーを用いた(nc8と命名)。
結果:
結果を表10bに示す。
13個の「TTG」ヌクレオチドトリプレットのスペーサーは、明らかに、T40スペーサーについて観察されたバックグラウンドシグナルをほとんど完全に排除することができた。
結論:
(TTG)13などの、代替的なTに基づくスペーサーの使用は、シグナル特異性に対する有意な正の効果を有し、Aに富むPCR人工物により誘導された偽陽性シグナルを排除する。
実施例11
目的:
プローブの5'または3'末端にチミンに基づくスペーサーを位置させることにより、プローブ-標的結合部位にフランキングするAに富む標的領域への結合が阻害されるかどうかを試験すること。
序論:
プローブ/標的の中央における不一致が、その結合エネルギーに最も大きい影響を有することが知られている。結合領域の側に近い不一致は、識別するのがより難しい。プローブ/標的結合領域にフランキングするAに富むストレッチの位置と組み合わせて、これはプローブの選択的な強度を阻害し得る。従って、本発明者らは、プローブ-標的結合部位にフランキングするAに富む標的領域へのその結合を最小化するために、スペーサー位置の影響を調査した。
材料および方法:
Luminex(商標)ビーズと特異的プローブ配列との間に位置する、プローブの5'または3'末端のスペーサー位置の効果を、以下のようなMPFモデル系を用いて調査した。
この効果を調査するために、チミンに基づくスペーサーを有するHPV18およびHPV45に対するプローブ(名称:18MLPr7T40N5、18MLPr7T40N3、45MLPr8T40N5および45MLPr8T40N3、表11aを参照)を担持する、Luminex(商標)ビーズを用いた。これらのプローブは、それぞれ、MPFプライマーセットを用いて増幅されたHPV18およびHPV45配列の同定にとって特異的である。18MLPr7T40nとの可能な交差反応性を観察するために、HPV13、39、および40のアンプリマーを用いた。HPV45、ならびにHPV13、39および40の標的配列は、それぞれ、3、2、および1個の位置で異なる(表11c)。
結果:
結果を表11dに示す。示されるように、5'末端の代わりにプローブの3'末端に位置するスペーサーは、プローブ-標的結合部位にフランキングするAに富む標的領域へのその結合を低下させ、結合エネルギー(dG)および融点(Tms)に影響する。これらの非特異的シグナルの排除を、スペーサーおよびプローブへの標的の結合により説明することができる。これらの結果は、スペーサーへの標的の結合はプローブ特異性を阻害し得ることを示唆しているが、これを防止すべきである。原理的には、同様の機構を、「TTG」ヌクレオチドトリプレットスペーサーを用いて含有させることができる。従って、チミンに基づくスペーサーを用いる場合、標的:プローブハイブリッドの安定性を、プローブ設計を考慮にいれるべきである偽陽性シグナルをもたらす、スペーサーと、特異的標的領域に近接する配列との間の弱い交差ハイブリダイゼーションにより増加させることができる。
結論:
プローブの5'または3'末端のチミンに基づくスペーサーの位置は、プローブ-標的結合部位にフランキングするAに富む標的領域への結合に関して、有意な効果を有し得る。
実施例12
ビーズに基づく手法、例えば、Luminexに基づく手法と共に使用するのに好適なHPVプローブ
(表14)
Figure 2009523416
本発明の一態様においては、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21または22個全部の上記プローブ全部を、サンプル中に存在する任意のHPV標的DNAの同時検出のための同一条件下で、ビーズに基づく多重反応において用いることができる。そのようなビーズセットは、上記に概略された最適化された反応スキームにおける使用にとって好適である。さらなるポリ炭素スペーサーを組み入れることができる。そのようなものとして、本発明は、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21または22個全部の上記プローブ全部を含む任意のプローブセットに関する。
総合的な結論:
本発明者らは、立体障害および疎水性反発力が、ハイブリッドの端部での最適下の不一致識別をもたらすと仮定した。さらに、この立体障害は、標的がプローブに最適に結合しないため、感度を低下させると考えられた。従って、プローブ設計中へのスペーサーの含有は、立体障害を防止し、従って、交差ハイブリダイゼーションを排除し、感度を増加させることが示された。本発明者らは、これが実際により高い特異性および感度をもたらすことを観察した。
このスペーサーはプローブ性能を有意に増加させたが、いくらかの交差反応が依然として観察された。これらの交差反応の多くは、プローブの末端(標的結合領域)の近くに単一の不一致を有することがわかった。時には、標的のプローブ結合領域にフランキングするAに富む領域と共に、そのような交差反応が認められた。従って、本発明者らは、そのようなAに富む領域がスペーサーのTストレッチの一部に結合し、それによって交差反応性を増加させることができると仮定した。次いで、最初に、本発明者らは他の末端(5'の代わりに3')にスペーサーを有するプローブを設計した。しかしながら、プローブ結合領域にフランキングする配列を考慮に入れて、スペーサーの再設計物を代替物とすることができた。
本発明者らは、PCRにおいては、時には全てのプローブに結合する傾向がある人工産物が生成されることを観察した。この産物は、3'末端にいくつかのA残基を含んでもよく(これはいくつかのTaqポリメラーゼの既知の活性である)、従って、Tに基づくスペーサーに対する親和性が増加している。A-Tハイブリダイゼーションは、交差反応性の増加をもたらし、偽陽性のハイブリダイゼーション結果を誘導し得る。
この現象におけるより多くの見識を獲得するために、本発明者らは、TTGトリプレット(例えば、(TTG)13)を含むスペーサーを有するいくつかのプローブを設計した。本発明者らは、特にこのトリプレットが最も反発力が高く、プローブ標的領域にフランキングするAに富む断片を有する人工PCR産物の結合を減少させることを計算した。本発明者らは、この人工PCRの全体の非特異的結合が、TTGに基づくスペーサーにより低下することを観察した。TTGに基づくスペーサーはまた、プローブフランキング領域の結合を減少させ、その特異性を増加させることができる。
まとめると、
・立体障害および疎水性反発力は、ハイブリッドの端部での最適下の不一致識別をもたらす、
・プローブ設計中へのスペーサーの含有は、立体障害を防止し、従って、交差反応性を排除し、より高い特異性および感度をもたらす、
・標的のプローブ結合領域にフランキングするAに富む領域は、スペーサーのTストレッチに結合し、交差反応を増加させることができる、
・時には、PCRにおいて、3'末端にAストレッチを含む人工産物が生成され、これは全てのプローブに結合する傾向がある、
・この産物はAに富み、従って、Tに基づくスペーサーに対する親和性が増加している、
・この現象を、TTGに基づくスペーサーにより減少させることができ、プローブフランキング領域の非特異的結合を減少させ、その特異性を増加させる。
参考文献:
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表(実施例1):
(表1)
Figure 2009523416
Figure 2009523416
表(実施例2):
(表2)
Figure 2009523416
Figure 2009523416
Figure 2009523416
表(実施例3):
(表3)
Figure 2009523416
Figure 2009523416
表(実施例4):
(表4)
Figure 2009523416
Figure 2009523416
表(実施例5):
(表5)
Figure 2009523416
Figure 2009523416
表(実施例7):
(表7)
Figure 2009523416
Figure 2009523416
表(実施例8):
(表8)
Figure 2009523416
Figure 2009523416
表(実施例9):
(表9)
Figure 2009523416
Figure 2009523416
Figure 2009523416
表(実施例10):
(表10)
Figure 2009523416
表(実施例11):
(表11)
Figure 2009523416
Figure 2009523416
Figure 2009523416
表12aおよびb:
(表12)
Figure 2009523416
表13aおよびb:
(表13)
Figure 2009523416
図1aは、プローブおよびスペーサー設計の一般的図式的概要を提供する。 図1bは、プローブおよびスペーサー設計の一般的図式的概要を提供する。 図1cはプローブおよびスペーサー設計の一般的図式的概要をさらに展開したものである。 図2は、ビーズに基づく検出系のためのアッセイプロトコルの概要を提供する。

Claims (22)

  1. 粒子状支持体と結合させるのに好適なプローブであって、
    a) 粒子状支持体の表面へのプローブの結合を許容するカップリング基;
    b) スペーサー;および
    c) 標的特異的オリゴヌクレオチドプローブ配列、
    を含み、該スペーサーは、
    i) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基の間の少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドスペーサー;および必要に応じて、
    ii) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基の間の3〜50個の炭素単位の炭素スペーサー、
    を含む、前記プローブ。
  2. 前記スペーサーが、炭素スペーサーとオリゴヌクレオチドスペーサーの両方を含む、請求項1に記載のプローブ。
  3. 前記スペーサーが、炭素スペーサーを含まないオリゴヌクレオチドスペーサーであり、25〜150ヌクレオチドである、請求項1または2に記載のプローブ。
  4. 前記スペーサーを、標的配列または標的のフランキング領域にハイブリダイズしないように選択する、請求項1〜3のいずれか1項に記載のプローブ。
  5. 前記オリゴヌクレオチドスペーサーが、ホモポリマーまたはヘテロポリマーを含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載のプローブ。
  6. 前記オリゴヌクレオチドスペーサーが、ポリTオリゴヌクレオチドまたはTTG反復配列を含む、請求項5に記載のプローブ。
  7. 標的特異的プローブ配列が、ヒトパピローマウイルス標的配列に特異的である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のプローブ。
  8. 粒子状支持体に結合された請求項1〜7のいずれか1項に記載のプローブ。
  9. 前記支持体がビーズである、請求項8に記載のプローブ。
  10. 前記支持体がガラスまたはポリスチレンから選択される、請求項8または9に記載のプローブ。
  11. 互いに識別可能である異なる粒子状支持体に結合された少なくとも2種の異なる標的特異的プローブ配列を含む、請求項1〜10のいずれか1項に記載のプローブのセット。
  12. 異なる粒子状支持体を、異なる蛍光分子で標識する、請求項11に記載のプローブのセット。
  13. 2〜1000個の異なる標的特異的プローブのセットであって、各プローブが、
    a) 粒子状支持体へのプローブの結合を許容するカップリング基;
    b) スペーサー;および
    c) 標的特異的オリゴヌクレオチドプローブ配列、
    を含み、該スペーサーが、
    i) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基の間の13〜50個の炭素単位の炭素スペーサー;および
    ii) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基の間の少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドスペーサーであって、標的配列もしくは標的のフランキング領域にハイブリダイズしない前記スペーサー、
    の一方または両方を含む、前記セット。
  14. 13〜50単位の炭素スペーサーと、少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドとを含む標的特異的プローブ配列への結合にとって好適なスペーサー。
  15. プローブが、
    a) 粒子状支持体の表面へのプローブの結合を許容するカップリング基;
    b) スペーサー;および
    c) 標的特異的オリゴヌクレオチドプローブ配列、
    を含み、該スペーサーが、
    i) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基の間の13〜50個の炭素単位の炭素スペーサー;および
    ii) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基の間の少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドスペーサー、
    の一方または両方を含むプローブと、ポリスチレンビーズなどの粒子状支持体とを含むキット。
  16. プローブが、
    a) 粒子状支持体の表面へのプローブの結合を許容するカップリング基;
    b) スペーサー;および
    c) 標的特異的オリゴヌクレオチドプローブ配列、
    を含み、該スペーサーが、
    i) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基の間の13〜50個の炭素単位の炭素スペーサー;および
    ii) 標的特異的プローブ配列と支持体カップリング基の間の少なくとも15ヌクレオチドのオリゴヌクレオチドスペーサー、
    の一方または両方を含むプローブと、ポリスチレンビーズなどの粒子状支持体への結合のための説明書とを含むキット。
  17. 互いに識別可能である異なる粒子状支持体への結合のための2種以上の異なる標的特異的プローブ配列のセットを含む、請求項15または16に記載のキット。
  18. 請求項1に記載のプローブと、標的核酸との間の任意の相互作用の検出のための方法であって、
    i) サンプル中に存在する任意の二本鎖標的ポリ核酸の変性;
    ii) プローブと標的との特異的ハイブリダイゼーションを生じさせる条件下での変性された標的とプローブとのハイブリダイゼーション;
    iii) (必要に応じて、ストリンジェントな洗浄)
    iv) プローブ-標的結合の検出を可能にするリポーター分子の添加、およびそれとのインキュベーション;
    v) (必要に応じて、洗浄);ならびに
    vi) プローブ-標的結合の検出、
    の工程を含み、工程ii)から工程iv)の最後までハイブリダイゼーション温度を維持することを含む、前記方法。
  19. 前記プローブを、ビーズなどの粒子状支持体に結合させる、請求項18に記載の方法。
  20. 2種以上の異なるプローブを同時に用いる、請求項18または19に記載の方法。
  21. 異なる標的-特異的プローブの標的-特異的プローブ配列長が同一ではない、請求項18〜20のいずれか1項に記載の方法。
  22. プローブと標的とのハイブリダイゼーションを、イオン環境下で行う、請求項18〜21のいずれか1項に記載の方法。
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