JP2009523217A - 改良された磁束回路を有する粘性クラッチ - Google Patents

改良された磁束回路を有する粘性クラッチ Download PDF

Info

Publication number
JP2009523217A
JP2009523217A JP2008524267A JP2008524267A JP2009523217A JP 2009523217 A JP2009523217 A JP 2009523217A JP 2008524267 A JP2008524267 A JP 2008524267A JP 2008524267 A JP2008524267 A JP 2008524267A JP 2009523217 A JP2009523217 A JP 2009523217A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
assembly
rotor
magnetic flux
armature
housing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008524267A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5113053B2 (ja
Inventor
デイビッド アール. ヘネシー
バスチャン ブランド
Original Assignee
ホートン, インコーポレイテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ホートン, インコーポレイテッド filed Critical ホートン, インコーポレイテッド
Publication of JP2009523217A publication Critical patent/JP2009523217A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5113053B2 publication Critical patent/JP5113053B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D35/00Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion
    • F16D35/02Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion with rotary working chambers and rotary reservoirs, e.g. in one coupling part
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D35/00Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion
    • F16D35/02Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion with rotary working chambers and rotary reservoirs, e.g. in one coupling part
    • F16D35/021Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion with rotary working chambers and rotary reservoirs, e.g. in one coupling part actuated by valves
    • F16D35/024Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion with rotary working chambers and rotary reservoirs, e.g. in one coupling part actuated by valves the valve being actuated electrically, e.g. by an electromagnet
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D35/00Fluid clutches in which the clutching is predominantly obtained by fluid adhesion

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Electromagnetism (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Abstract

粘性クラッチアセンブリ(100)は、回転力入力構造(110)と、回転力入力構造(110)に取付けられたロータ(104)と、ロータ(104)を囲み、回転力入力構造(110)に回転可能に支持された、選択的に回転可能な部材(102)と、ロータ(104)の駆動面に対して配置された電磁コイル(108)と、ロータ(104)に支持されたバルブアセンブリ(106)と、 電磁コイル(108)によって発生された磁束を用いてバルブアセンブリ(106)を制御するための磁束回路とを備える。バルブアセンブリ(106)は、せん断流体の流れを調節するためのカバープレート(140)を備える。回転力入力構造(110)は磁束を伝達可能な材料を備える。磁束回路は、わずか4つの空隙(G1〜G4)を備えるよう構成されている。

Description

発明の詳細な説明
(発明の背景)
クラッチは様々な設定において用いられる。例えば、ファンクラッチは自動車に用いられ、ファンを選択的に係合させエンジンの冷却を助長するのに用いられる。粘性ファンクラッチは一般的に中型から大型トラックに用いられる。一般的にこれらの粘性ファンクラッチは、せん断流体を作業チャンバーに導入し、例えば駆動力の入力部材に接続されたロータおよびファンに接続されたハウジングなどの2つの構成要素を、せん断流体を介して回転力を伝達することによって摩擦的に係合させることで作動する。このような粘性クラッチは、せん断流体が作業チャンバーに存在する時にファンの回転を伝達することが可能であり、また、せん断流体が作業チャンバーから取除かれるとファンの回転の伝達を停止することが可能である。
既知の粘性クラッチの多くは電磁的に作動される。つまり、これらの粘性クラッチは、磁束を発生させて、流体供給リザーバから作業チャンバーへのせん断流体の流れを調節するバルブの動作を制御する電磁コイルを備える。しかし、バルブを用いて流体の流れを効率的かつ効果的に制御することを可能にしつつ、駆動部の回転力を十分に保持するようバルブやコイルを配置するには多くの問題がある。
例えば、通常、粘性クラッチのリザーバはクラッチのハウジングに取付けられており、ファンブレードはハウジングに接続されている。クラッチが「オフ」状態つまり非係合状態にある時、ハウジング、リザーバおよびファンブレードは全て、ほぼ、静止状態にあるか比較的遅い速度で回転している。比較的静止状態にあるリザーバは、内部に収容されたせん断流体に運動エネルギーをほとんど伝達せず、バルブが開放された時にせん断流体をリザーバから作業チャンバーへと移動させるクラッチの応答時間を遅らせることになり得る。しかし、リザーバをロータに取付けるには、好適なバルブアセンブリの提供が困難であるため、問題がある。好適なバルブアセンブリとは、ロータと共に回転しながらもコイルによって効果的かつ効率的に制御可能であって、通常コイルに確実に電気接続されるよう回転が固定されていなければならない。また、バルブとコイルとを磁気的に連結するための磁束回路の配置の多くは好適なものではない。これは、十分な磁束を発生させることができるコイルのサイズおよびパワーに関する要件に多くの問題があるからである。大型のコイルには余分な重量およびコストがかかり、特定のエンジンの許容電流あるいは許容電圧の条件(通常、クラッチが取付けられた車両の電子エンジン制御装置に関してエンジン全体に設定されるパラメータ)を超えることがある。
(発明の概要)
粘性クラッチアセンブリは、回転力入力構造と、回転力入力構造に取付けられたロータと、ロータを囲み、回転力入力構造に回転可能に支持された、選択的に回転可能な部材と、ロータの駆動面に対して配置された電磁コイルと、ロータに支持されたバルブアセンブリと、 電磁コイルによって発生された磁束を用いてバルブアセンブリを制御するための磁束回路とを備える。バルブアセンブリは、せん断流体の流れを調節するためのカバープレートを備える。回転力入力構造は磁束を伝達可能な材料を備える。磁束回路は、わずか4つの空隙を備えるよう構成されている。
(詳細な説明)
概して、本発明の電磁的に作動される粘性クラッチは、入力要素と出力要素とを選択的に係合させること、例えば、モータからの回転力の入力に応じてファンを選択的に駆動させること、を可能にする。該クラッチは、流体リザーバとバルブアセンブリとを備え、これらは両方ともクラッチのロータに支持され、ロータと共に回転する。該バルブアセンブリはリザーバからの流体の流れを調節し、クラッチの係合を制御する。また、該バルブアセンブリは、ロータの後面あるいは駆動面に対して配置された電磁コイルによって発生される磁束を伝達する磁束回路を介して制御される。該バルブアセンブリは、アーマーチャを備え、該アーマーチャのフィンガー部が一連の開口部を貫いてロータの前面および後面の間を延出するよう、ロータに支持されている。磁束伝達インサートも備えられ、クラッチのハウジングの後部あるいは基部を通って延出している。また、磁束伝達磁極プレートは軸の前端において接続されている。該磁束回路は、コイルからハウジング内のインサートへ、該インサートからバルブアセンブリのアーマーチャへ、該アーマーチャから磁極プレートへ、該磁極プレートから軸へ、そして該軸からコイルへと磁束を流す。該回路はわずか4つの空隙を必要とし、その空隙のうち少なくとも3つは実質的に半径方向に配置することが可能である。
粘性クラッチと題し、2005年7月29日に出願された米国仮出願番号No.60/704,063は、その開示内容全体が、ここに参照により組み込まれる。
図1は電磁的に作動される粘性クラッチ100の背面図であり、該クラッチ100の後面つまり駆動面を示している。図2Aは、図1の2−2線に沿って切欠かれたクラッチ100の断面図である。図2Bは、図2Aに示された断面図の一部の拡大図である。図1〜2Bに示すように、クラッチ100は二部構成のハウジング102と、ロータ104と、バルブアセンブリ106と、電磁コイルアセンブリ108と、軸110と、リザーバ112とを備える。作業チャンバー114はハウジング102とロータ104との間のせん断流体(例えば、従来のシリコンオイルせん断流体)が流動可能な位置に形成されている。図の簡略化のため、せん断流体は図示されていない。
軸110はクラッチに回転駆動力を提供する。該軸110は、例えばスチールなどの、磁束の伝達が可能な金属材料で構成されている。軸110の駆動端110Dは、モータの回転力出力部材に直接接続されても、ロータの回転力出力部材にベルトおよび滑車を介して接続されても、あるいはその他の形態の回転駆動力入力部材を備えていてもよいことは、当業者には理解されるところである。軸110はクラッチ100の回転軸Aを画定する。
電磁コイルアセンブリ108はコイルカップ116と、該カップ116に挿入されカップの中に(例えば埋め込みなどによって)固定された巻きコイル118を備えている。該コイルカップ116はスチールで構成されていてもよく、また、巻きコイル118は巻き銅線で形成されていてもよい。コイルアセンブリ108は、コイルアセンブリ108によって生成する磁力が許容限界の範囲内で最大化されるよう構成されている。コイルアセンブリ108は、クラッチ100が組み込まれた車両の電子エンジン制御装置(図示なし)の要求によって設定される許容電流あるいは許容電圧の条件を超えないよう構成された、比較的小型の装置であってもよい。コイルアセンブリ108は、軸110に取付けられた単列玉軸受装置120によって、クラッチ100の後面あるいは駆動面に対して支持されている。コイルアセンブリ108は、外部点に対して回転が固定されるように拘束されている(例えば、クラッチ100が取付けられている車両の支持構造体に固定されている)。配線管122はコイルアセンブリ108から延出しており、電源装置や電子エンジン制御装置などの、車両のその他の構成要素を電気的に接続する。
ロータ104はハウジング102の中に配置されており、ハウジング102によってほぼ囲まれている。図2Cは、ロータ104を示している図1の2−2線に沿って切欠かれたクラッチ100の一部の斜視断面図である。図2Cにおいて、ハウジング102は図の簡略化のため省略されている。図3はロータ104を単独で示した正面図である。図2A〜3に示すように、ロータ104はほぼディスク状に形成され、内径(ID)部に対して軸方向にずれた外径(OD)部を有する。このような構成は、クラッチ100の軸方向全体のサイズを小さくし、運転中にクラッチ100内の力を所望の状態に調整するのに役立つ。ロータ104は、前面と後面の両面のOD部付近に従来の配置で備えられた、多数の同心上の環状リブ(総括的に参照符号124で示される)を有する。該環状リブ124は、せん断流体が作業チャンバー114に存在しクラッチ100を係合させる時に、摩擦結合力を発生させるために、作業チャンバー114に対向して配置されている。ロータ104は鋳込みにより形成されてもよく、また、リブ124は機械加工で形成されてもよい。
せん断流体が、作業チャンバー114において、ロータ104の前面と後面との間を通って流れるよう、6つのほぼ楕円状の流動口126A〜126Fがロータ104を貫いてロータ104のOD部付近に形成されている。他の実施例においては、より多くのあるいは少ない数のロータ104を貫く流動口が備えられていてもよい。流動口126A〜126Fは機械加工で形成されてもよい。
半径方向に延出する流路128が、ロータ104の前方の、環状リブ124の半径方向内側に形成されている。半径方向の流路128は、バルブアセンブリ106のための空間をリザーバ112とロータ104の前面との間に作り出している。溝130がロータ104の後面に形成されており、流路128と流動口126A(図2C参照)とを接続する流路となっている。流路128および溝130の機能については後述する。
穴132A,132Bが、バルブアセンブリ106をネジあるいはボルトなどの固定具でロータ104の前面に固定するために設けられている。4つの細長いアーチ状の開口部134A〜134Dが、ロータ104のID部の半径方向わずか外側の、ロータ104のID部と環状リブ124との間に設けられている。アーチ状の開口部134A〜134Dはそれぞれスロット状の形をしており、軸Aの周囲にほぼ等間隔で配置されている。後述のように、アーチ状の開口部134A〜134Dによって、バルブアセンブリ106の可動部分がロータ104を貫くようになっている。
ロータ104は軸110に直接取付けられており(図2A,2B参照)、軸110と共に回転するよう、軸110に回転可能に固定されている。ロータ104は、アルミニウムなどの軽量の非磁性金属材料(すなわち、磁束を良好に伝達しない軽量の材料)で構成されている。ステンレススチールなどの、比較的硬度の高い非磁性金属材料で構成されたインサート136が、ロータ104のID部に配置され、ロータ104と軸110とを強固に取付けている。該インサート136はロータ104のハブ部を構成している。ロータ104を貫くアーチ状の開口部134A〜134Dは、インサート136も貫いて延出している。該インサート136を予め形成し、ロータ104の材料をインサート136の周囲に流し込んでもよい。軸110の端部は、ロータ104を機械的に軸方向に保持するためにロータ104に対して巻上げられているので、ロータ104の軸110への取付は、プレス加工、ローレット加工による接合により行われてもよいが、他の実施例においては、その他の種類の接続方法(例えばネジ接続)を用いてもよい。
図2A〜2Cに示すように、リザーバ112は、せん断流体の供給を持続させるため、ロータ104に取付けられ、ロータ104と共に回転する。図示された本実施例においては、リザーバ112はロータ104のID部とOD部との間にスエージ接続によって取付けられているが、他の実施例においてはリザーバ112の位置および取付方法は異なっていてもよい。リザーバ112はほぼ環状に構成されており、公知の粘性クラッチ用のリザーバと同様の構成となっている。リザーバ112の後部プレート112Aの開口部138(すなわち戻し穴)が、ロータ104の前面に対向して設けられている。リザーバ112は、クラッチ100が解放されている時、すなわちバルブアセンブリ106が図2A〜2Cに示されているように閉位置にある時、せん断流体のほぼ全量を保持する。バルブアセンブリ106が、クラッチ100を係合させる開位置にある時、せん断流体は開口部138を介してリザーバ112から排出される。
また、バルブアセンブリ106も、ロータ104の前面(すなわち、軸110の前端110Fに対向しているロータ104の面)に取付けられている。バルブアセンブリ106は単独で図4〜6に図示されている。図4は斜視図、図5は背面図、図6は図5の6−6線に沿って切欠かれた断面図である。図2A〜2Cおよび図4〜6に示すように、バルブアセンブリ106は、カバープレート140と、取付プレート142と、「浮動」アーマーチャ144とを備える。該アーマーチャ144は、ロータ104の前面と後面との間に延出するよう構成され、ロータ104に対して可動であるため、「浮動」である。カバープレート140および取付プレート142は、リベットやその他の適切な固定手段を用いて、互いに対して反対側にアーマーチャ144に接続されている。
カバープレート140は、リザーバ112の後部プレート112Aの開口部138を開閉可能であり、実質的にリザーバ112とロータ104との間においてロータ104の前面に配置されている。該カバープレート140は、アーマーチャ144に接続された第1部分140Aと、第1部分140Aからほぼ90°の方向に延出する第2部分140Bと、第2部分140Bから第1部分140Aとは反対方向に延出する第3部分140Cとを備える。第3部分140Cはわずかにアーマーチャ144に向かって後方に曲げられており、(図2A〜2Cに図示のように)リザーバ112の後部プレート112Aに密着して開口部138を閉じるカバープレート140の座部を画定している。このような構成により、せん断流体がリザーバ112から流出するのを実質的に防ぐ。該カバープレート140は、例えばスチールなどの金属材料で構成されてもよい。カバープレート140は多少たわむようになっており、カバープレート140がリザーバ112に対して閉位置にある時、密閉状態を強固にする。しかし、クラッチ100が作動するのに、カバープレート140による封止が完全な流体密封の状態である必要はない。
取付プレート142は第1取付突起部142Aと第2取付突起部142Bとを備える。第1および第2取付突起部142A,142Bはそれぞれ形状がアーチ状になっており、バルブアセンブリ106をロータ104にネジあるいはボルトなどの適切な固定具を用いて穴132Aおよび132Bにて固定するための穴を備えている。扇形部142Cが取付プレートの外縁に沿って第1取付突起部142Aと第2取付突起部142Bとの間に画定されている。取付プレート142はバルブアセンブリ106の回転軸を画定する。取付プレート142は板バネのように機能し、本実施例においてはアーマーチャ144およびカバープレート140をリザーバ112内に設けられた開口部138を開放するようデフォルトで付勢している(図2A〜2Cにおいて、バルブアセンブリ106は、カバープレート140が開口部138を覆い、流体の流動を制限する「オフ」の位置つまり閉位置にある状態で示されている)。カバープレート140が枢動してリザーバ112の後部プレート112Aの開口部138から離れていくに従い、せん断流体はリザーバ112から流出される。バルブプレート140がリザーバ112の後部プレート112Aの開口部138から大きく離れると、より多くの量のせん断流体がリザーバ112から流出するようになっている。
アーマーチャ144は、作用された磁界に応答して移動が可能な磁束伝達要素である。アーマーチャ144は、ロータ104の前面に配置されたリング状の基部146を備え、また基部146の周囲からほぼ直角に延出する4つのフィンガー部148A〜148Dを有する。該フィンガー部148A〜148Dはそれぞれ基部146の外周に沿うようにわずかにアーチ状になった形状を有する。カウンターウェイト150は、鳩尾のような形状を有していてもよく、アーマーチャ144の基部146からフィンガー部148Bと148Cとの間をカバープレート140とは反対方向に延出している。該カウンターウェイト150は、取付プレート142の扇形部142Cを貫通していてもよい。カウンターウェイト150は、取付プレート142によって画定された回転軸の反対側に設けられたカバープレート140の質量を相殺する。フィンガー部148A〜148Dおよびカウンターウェイト150は、アーマーチャの基部146と一体成形されてもよく、磁束は該フィンガー部148A〜148Dから該基部146(あるいはその逆)に流れる。アーマーチャ144は、一枚の金属材料からそのパーツがスタンピングによって形成され、その後、フィンガー部148A〜148Dおよびカウンターウェイト150が所定の位置に折り曲げられる。アーマーチャ144は、例えばスチールなどの、磁束伝達材料で構成される。
アーマーチャ144の基部146は、アーマーチャ144全体を回動可能にし、取付けられたカバープレート140においてロータ104に対してほぼ軸方向の動きを引き起こすことが可能な取付プレート142に接続されている。アーマーチャ144のほぼ軸方向の動きよって、カバープレート140はリザーバ112の後部プレート112Aの開口部138に向かって、あるいは開口部138から離れるように動かされる。アーマーチャ144の動きによって、カバープレート140の第3部分140Cがリザーバ112の後部プレート112Aに対して2〜3mm動かされる。
他の実施例において、アーマーチャ144は異なる構成であってもよいと考えられる。例えば、フィンガー部の位置と同様、フィンガー部の数も異なっていてもよく、所望の形態であってよい。また、カバープレート140、取付プレート142、およびカウンターウェイト150も図示された実施例の構成とは異なる構成を有していてもよい。
図7は、図1の7−7線に沿って切欠かれたクラッチ100の断面図である。図7に示すように、アーマーチャ144のフィンガー部148A〜148Dは、ロータ104に設けられたアーチ状の開口134A〜134Dからクラッチ100の後側(あるいは駆動側)に向かってそれぞれ突出するよう配置されている。他の実施例においては、磁束伝達安定リング(図示なし)がロータ104の後方のフィンガー部の遠位端に固定されていてもよい。このような安定リングはアーマーチャ144のフィンガー部148A〜148Dを保持し、磁束を伝導させるために、屈曲を抑えてアーマーチャ144の表面部分を拡げるといったことを可能にする。
二部構成のハウジング102は、ロータ104と係合して回転する時、クラッチ100からの回転出力を供給する。またハウジング102は、ボルト、ネジ、あるいはその他の適切な固定具を用いて互いに固定された前方ハウジングカバー部102Aと、後方ハウジング基部102Bとを備える。一般的に、ハウジングカバー102Aおよびハウジング基部102Bはどちらとも、アルミニウムなどの金属材料で構成されている。ハウジング基部102Bは、ハウジング基部102BのID部と軸110との間に押付けられて係合した複列軸受装置160を有する。該軸受装置160はロータ104の後面に設けられており、ファンブレード168(図2A参照)と実質的に軸方向に並んで設けられていることが好ましい。このような構成において、ハウジング102はロータ104から独立した状態でその回転が軸110に支持されると共に、軸受装置160が(作業チャンバー114と同様に)ファンブレード168と軸方向に並んで設けられ、軸受装置160にかかる作動負荷を均衡に保つのに役立つ。軸受負荷が均衡に保たれることによって、軸受の損傷を防いだり、軸受の寿命を延ばしたりするのに役立つ。ロータ104が軸110に対して回転しないよう軸110に固定された状態で、軸受装置160によって、二部構成ハウジング102とロータ104とが相対的に回転できるようになっている。ハウジングカバー102Aおよびハウジング基部102Bにはそれぞれ、作業チャンバー114に対向し、ロータ104の前面と後面に設けられた一連の環状リブ124と粘性的に係合してクラッチ100が係合された時に(すなわち、せん断流体が作業チャンバー114に導入された時に)トルクを伝達するための、一連の環状リブ(総括的に各リブのまとまりを参照符号162で示す)が設けられている。クラッチ100の動作については後述する。
図7に示すように、ハウジングカバー102Aは、せん断流体中の圧力を高めていくことによってロータ104のOD部付近に設けられた作業チャンバー114内で局所的に作動する、従来型の動的流体ポンプシステムを備える。せん断流体が作業チャンバー114のOD部からリザーバ112へと移動するための帰還路164が、ハウジングカバー102Aを貫くように設けられている。
ハウジング102の外側には、クラッチによって発せられた熱をクラッチの周囲に移動させるための冷却フィン166(図1,8および9参照)が備えられている。一般的にハウジング102の形成にはアルミニウムが用いられるが、これは、アルミニウムが、クラッチ100からの熱を放散させるのに役立つ好適な伝熱性を備えているからである。図2Aに示すように、ファンブレード168は、ハウジング102に接続され、クラッチ100が係合された時にハウジング102と共に回転するようになっていてもよい(図の簡略化のため、ファンブレード168は他の図の中では省略されている)。ファンブレード168は、公知の方法でボルトあるいはネジを用いてハウジング102に接続された単一のファンブレードアセンブリの一部であってもよい。
図8は、図1の8−8線に沿って切欠かれたクラッチ100の断面図である。図2A,2B,7および8に示すように、磁束伝達ハウジングインサート170がハウジング基部102B内に配置されており、電磁コイルアセンブリ108とバルブアセンブリ106の「浮動」アーマーチャ144との間の磁気導管として機能する。該ハウジングインサート170はスチールで構成されてもよい。磁気伝達ハウジングインサート170は、前面の外縁には面取り部172と、後端には円周方向に離間された複数の扇形部174(図2A,2B,7および10参照)と、内側に延出する半径方向のリブ176とを有するほぼ円筒状の形状に予め形成されてもよい。ハウジングインサート170はハウジング基部102B内に鋳込み成形される。ハウジングインサート170の後端に設けられた扇形部174によって、成形時にハウジング102の材料(例えばアルミニウム)が扇形部174に流され、それによってほぼ軸方向の磁束経路を確立しつつ、ハウジングインサート170とハウジング基部102Bとをより確実に接続している。図8に示すように、ハウジングインサートは、コイルアセンブリ108のコイルカップ116の前面に対して軸方向後側のある位置まで後方に延出しており、コイルカップ116との間に半径方向の小さな空隙G1を形成している。図2A,2B,および7の断面図は、扇形部174がハウジングインサート170へと前方向に延出している位置にて切り欠かれている。このことは、図2A,2B,および7では図8と比較して(図10も参照のこと)、ハウジングインサート170の軸方向の長さがより短いことから明らかである。半径方向のリブ176はハウジングインサート170の中央部に設けられ、鋳込み成形を容易にし、ハウジングインサート170をハウジング基部102Bに対して安定させる機能を果たしている。半径方向のリブ176およびインサートの扇形部174によって、インサート170の表面の大部分が露出した状態、すなわち、ハウジング102の材料によって覆われていない状態を保ちつつ、ハウジングインサート170がハウジング102に対して固定されるようになっている。
図7に示すように、アーマーチャ144のフィンガー部148Aおよび148Cは、ほぼ半径方向の小さな空隙G2によって離間された、磁気伝導ハウジングインサートの領域に配置されている。磁束は、ハウジングインサート170とアーマーチャ144との間を、空隙G2を横切って通る。磁束の作用によってアーマーチャ144が移動すると、アーマーチャのハウジングインサート170に対する相対配向は変化するが、空隙G2はほぼ半径方向に配向された状態に保たれる。
図2,7および8に示すように、ほぼディスク状に形成された磁極プレート178は、軸110の前端110Fに(例えばプレス加工やローレット加工による接続によって)取付けられている。磁極プレート178はロータ178の前方全体に位置しており、ロータ104のどの部分にも貫通していない。磁極プレート178は、軸110およびロータ104と共に回転するよう固定されているが、アーマーチャ144の様には移動的ではない。磁極プレート178はスチールなどの磁束伝達材料で構成されており、アーマーチャ144と軸110との間の磁力導管として機能する。また、アーマーチャ144が電磁力によって磁極プレート178の方向に誘引された時(すなわち、アーマーチャ144が磁極プレート178に接触してアーマーチャ144の動作範囲が制限される時)、この磁極プレート178はアーマーチャ144のストップとしても機能する。クラッチ100が完全に解放された時(全図に図示のように)、アーマーチャ144の基部146は磁気的に誘引され磁極プレート178と物理的に接触する。クラッチ100が係合した時には、磁極プレート178とアーマーチャ144との間に、実質的に軸方向の小さな可変空隙G3(図示なし)が存在する。以下に詳述の通り、実質的に軸方向の空隙G3のサイズは可変である。
作動中、クラッチ100の中に存在する流体によって、アーマーチャ144が磁極プレート178に粘着してしまい、クラッチの応答時間を不要に低下させてしまうことがある。その問題を軽減するため、磁極プレート178の後面は、随意に織目状(すなわち、非平滑)、あるいは隆起状(例えば、突出したリベットヘッド)にして、アーマーチャ144が磁極プレート178に粘着してしまうのを防いでもよい。または、あるいはそれに加えて、同じ目的で、アーマーチャ144の前面を織目状あるいは隆起状にしてもよい。
さらに、図2A,2B,7および8に示すように、磁束ガイドスリーブ180が、軸受装置160の後方に軸110に設けられ、軸110と電磁コイルアセンブリ108のコイルカップ116との間に半径方向に配置されている。該磁束ガイドスリーブ180はハウジング102の軸受装置160と電磁コイルアセンブリ108の軸受装置120との間に軸方向に配置されている。磁束ガイドスリーブ180は、前方に面取りされた外端180Aを有する、ほぼ円筒状に形成されている。磁束ガイドスリーブ180は磁束伝達性の材料(例えばスチール)で構成され、軸110と電磁コイルアセンブリ108との間に磁束を流すことが可能である。小さな半径方向の空隙G4が、磁束ガイドスリーブ180およびコイルカップ116を離間している。
前述の構成から、クラッチ100の磁束回路がわかる。電流がコイル118を流れると、電磁コイルアセンブリ108は磁束を発生させることができる。コイルアセンブリ108からの磁束は、半径方向の空隙G1を通ってコイルカップ116からハウジングインサート170へと流れる。ハウジングインサート170を軸方向に流れた後、磁束は、ほぼ半径方向の空隙G2を通ってバルブアセンブリ106のアーマーチャ144のフィンガー部148A〜148Dへと流れる。磁束は、フィンガー部148A〜148Dを通り、アーマーチャ144の基部146へと流れる。コイルアセンブリ108に電気が供給されておらずコイルアセンブリ108が磁束を発生させていない時には、デフォルトで、アーマーチャ144は磁極プレート178から離間するように付勢され、また、磁束はアーマーチャから磁極プレート178へと流れるよう、可変でほぼ軸方向の空隙G3を必ず通るようになっている。コイルアセンブリ108からの磁束は、アーマーチャ144に作用してアーマーチャ144が磁極プレート178と接するようにアーマーチャ144を磁極プレート178の方向に回転させて軸方向の空隙G3を閉鎖させる電磁力を発生させる。磁極プレート178によって、アーマーチャ144と軸110の前端110Fとの間の磁束回路を持続している。そして、軸110は磁束をクラッチ100の後側(すなわち駆動側)へと流す。その後、磁束は軸110から磁束ガイドスリーブ180を介して半径方向の空隙G4を通って、電磁コイルアセンブリ108のコイルカップ116へと戻り、該磁束回路は完結する。
クラッチ100の動作は、概して以下のようになる。バルブアセンブリ106のカバープレート140はデフォルトで、リザーバ112の後部プレート112Aにおける開口部138を開放するよう(すなわち、クラッチ100が係合される「オン」の位置つまり開位置に)付勢されるように構成されている。このような構成により、せん断流体がリザーバ112から作業チャンバー114へと流動可能となっている。作業チャンバー114に存在するせん断流体は、ロータ104とハウジング102とを摩擦的に係合させることによってトルクを伝達する。瞬間的に伝達されるトルクの割合は、作業チャンバー114の内のせん断流体の量に応じて変化する。
バルブアセンブリ106は、電磁的に作動され開口部138を閉鎖する。電磁コイルアセンブリ108が励磁されると、コイル118によって磁束が発生し、磁束回路を流れアーマーチャ144を磁極プレート178の方向に移動させて、カバープレート140をリザーバ112の後部プレート112Aにおける開口部138の方向に移動させる。このようにして、コイルアセンブリ108を励磁させることによって、開口部138を更に覆ってクラッチ100を解放し、せん断流体がリザーバ112から作業チャンバー114に流動するのを制限あるいは防止する。
上述のとおり、半径方向の流路128はロータ104の前方に、カバープレート140およびリザーバ112の後部プレート112Aの開口部の位置と相対して形成されている。リザーバ112の後部プレート112Aの開口部138を開放および閉鎖するために、カバープレート140が軸方向に移動するスペースが、半径方向の流路128によって提供できる。また、半径方向の流路128および溝130は共に、リザーバ112からの開口部138とロータ104のOD部付近の開口部126Aとの間に流路を形成している。このように、せん断流体の作業チャンバー114への流入は、ロータの軸方向のほぼ中心に配置され、また環状リブ124(および162)に対して半径方向のほぼ中心に配置された流出口を提供する、流体開口部の一つ(例えば流体開口部126A)において起こる。当該流出口をロータ104の軸方向の中心あるいは中心付近に配置することによって、ロータの前面及び後面の両方からほぼ同時にせん断流体を作業チャンバー114に供給することが可能になると共に、ロータ104のOD部付近の環状リブ124の中においてもせん断流体を作業チャンバー114へと供給することが可能となる。せん断流体をロータ104のOD部付近およびロータ104の両面において同時に作業チャンバー114に供給することは、クラッチの応答時間を向上させるのに役立つ。
作動中、流体帰還路164を備える流体ポンプシステムは、せん断流体を作業チャンバー114からリザーバ112へと戻す。せん断流体は、作業チャンバー114からリザーバ112へと基本的に連続的に供給される。単にバルブアセンブリ106を開位置に保持し、より多くのせん断流体をリザーバ112から作業チャンバー114へと移動(すなわち帰還)させることによって、クラッチ100は係合状態に保持される。逆にいえば、バルブアセンブリ106を完全な閉位置に移動させ、せん断流体が作業チャンバー114から帰還させないようにすることによって、作業チャンバー114を効果的にせん断流体が排出された状態にすることが可能である。
他の様々な制御体系を用いてクラッチ100を作動させることも可能である。実施例の1つにおいて、コイルアセンブリが選択的に励磁された時にバルブアセンブリ106が完全な開位置(デフォルト位置)あるいは完全な閉位置に保持されるよう、電磁コイルアセンブリ108を粗放なオン/オフ形式で励磁してもよい。
別の実施例において、コイルアセンブリ108は、電子エンジン制御装置(図示なし)からのパルス幅変調(PWM)信号を用いて励磁される。PWM信号によって、リザーバ112から流出するせん断流体の平均量を動的に変化させることが可能となる。PWM信号によって、コイルアセンブリ108は長時間にわたってパルス状に磁束を発生させる。PWM信号のパルス幅(すなわち継続時間)と周波数とに応じて、バルブアセンブリ106は、長時間にわたって、開口部138を介してリザーバ112から作業チャンバー114へと流されるせん断流体の量を可変的に調節することが可能である。すなわち、PWM信号によってコイルアセンブリ108はバルブアセンブリ106を開閉し、バルブアセンブリ106が開放される平均時間によってリザーバ112から流出するせん断流体の平均量が決定される。PWM信号のパルス幅および/または周波数が大きいほど、バルブアセンブリ106は平均してより大きく閉じられ、より少ない平均量のせん断流体が作業チャンバー114へと流れる。このようなPWM制御体系によって、単に粗放なオン/オフ形式ではなく、ロータ104および軸110の回転速度が0%から約100%のどの速度であってもハウジング102(および取付けられたファンブレード168)が回転可能なように、クラッチ100を選択的に変速可能な速度にて作動させることができる。PWM信号の周波数は、約0.5〜5Hzが好適である。
電磁アクチュエータシステムにおける小型のストロークアクチュエータでは、開位置と閉位置との間にアーマーチャ144の安定した位置を得ることができないため、アーマーチャ144は限界末端位置(すなわち完全な開位置あるいは閉位置)の一方に傾いてしまう。従って、アーマーチャディスクがデューティサイクル毎に当該末端位置に達するよう、PWM周波数は比較的低く設定されなければならない。しかし、PWM信号の個々のパルスに応じてファンの速度が変化すると、ファン168(およびハウジング102)の速度の変化によって不要な可聴ノイズの変動が起こるため、PWM周波数が低すぎるのは好ましくない。よって、約2Hz程度のPWM信号の周波数が好ましい。
尚、小さな空隙G3は磁束の最大量を制限し、ひいては、コイルアセンブリ108の電源が切られた時には除去される必要がある装置の磁気エネルギーの最大量を制限する。より大きな空隙G3を用いると、バルブアセンブリ106の応答時間は向上するが、バルブアセンブリ106を移動させるための獲得可能な磁力はわずかに減少する。従って、空隙G3はクラッチ100の他の設計特性を考慮したものであるべきである。
電磁的に作動される粘性クラッチを作動させることに関する問題は、このようなクラッチの構成には、磁束回路に近接して変圧器を効果的に形成しようとしたことの意図しない結果が表れてしまっている場合があるということである。アルミニウムは、比較的軽量で、安価で、成型可能で、常磁性体であり、また、好適な強度と熱伝導特性を有するため、クラッチの構成要素に用いられる一般的な材料である。しかし、アルミニウムは電気伝導が可能なため、ハウジング102および/あるいはロータ104の磁束回路に隣接する部分は、二次巻線としての機能を効果的に果たすことが可能である。アルミニウム内の渦電流が熱として分散するには比較的長い時間がかかる。これがアーマーチャ144の動きに影響し、バルブアセンブリ106を開位置あるいは閉位置に保持することによって、クラッチ100の応答時間を不要に遅くしてしまう可能性がある。渦電流の影響は、クラッチの応答時間に多大な影響を及ぼし、その影響はアーマーチャ144の質量よりもさらに大きな影響であることが分かっている。このことは、クラッチ100がPWM制御体系を用いて制御される場合には特に好ましいものではない。クラッチ100への渦電流の影響は、コイルアセンブリ108がアーマーチャ144を閉位置からデフォルトの開位置へと付勢すべく磁束の供給を停止する(すなわち電源が切られた)時、ほぼ最大となる。これは、アーマーチャ144を閉位置に保持するのに要する磁束は、アーマーチャ144を開位置から閉位置へと移動させるのに要する磁束よりも少ないからである。
渦電流の問題を軽減するために、クラッチ100は、磁束回路の付近に渦電流低減機構を備えていてもよい。実施例の1つにおいて、該渦電流低減機構は、ハウジング基部102Bにおいて遮断パターンを形成する、特殊なハウジングの形状を備えている。図9はクラッチ100のハウジング基部102Bが単独で示された背面図である。図10はハウジング基部102Bの一部分の斜視断面図である。図8,9および10に示すように、円周上に等間隔で離間された12個の扇形部190が、ハウジング基部102Bの後面(駆動面)においてハウジング102のID部付近に凹部を形成している。該扇形部190は、磁束回路の内側に対して配置されるよう、ハウジングインサート170の半径方向内向に形成されている。該扇形部190は、後方に大きく開口し、ハウジング基部102Bの前面に向かって狭められた開口部を有する涙滴状の形状に構成されている。しかし、該扇形部190は、他の実施例において異なった形状や構成を有していてもよい。扇形部190は、磁束回路に近接して配置された材料の量を減らすよう機能する。より具体的には図8に示すように、扇形部190は、磁束回路の内側にある軸110にほぼ軸方向に隣接した位置において閉リングを形成して、ハウジング102の導電材料の量を減らし、渦電流の伝導を減少させる。
また、特殊な渦電流低減機構は、ハウジング基部102Bの前面に形成要素を備えていてもよい。図11は、前方から示されたハウジング基部102Bの一部の斜視断面図である。図10および11に示すように、前方扇形部192はハウジング基部102Bの前面に形成されている。円周上に等間隔で離間された12個の前方扇形部192は、扇形部192の前面が、ハウジングインサート170とハウジング基部102BのID部との間の軸受装置160が配置されている場所に半径方向に設けられた環状流路194に沿って配置されるよう、ハウジング基部102BのID部付近に配置されている。前方扇形部192は、ハウジング基部102Bの後面の扇形部190と並ぶよう配置されている。このようにして、扇形部190および192は磁束回路に近接する導電材料の量を減らしている。隣接する扇形部190および192の間にはリブ状の構造が形成されており、ハウジング102に十分な機械的強度を与えるのに役立っている。
同様に、ロータ104は、クラッチ100における渦電流を低減する電気遮断機構を磁束回路に近接して形成する特殊な形状を有するよう形成されていてもよい。このような渦電流低減機構は、ハウジング102の渦電流低減機構と合わせてあるいはその代りに形成されてもよい。
他の実施例において、渦電流低減機構は、クラッチ100の磁束回路付近で使用される特殊材料である。ハウジング基部102BのID部とハウジングインサート170が配置される位置付近との間のハウジング基部102Bの一部、ハウジング基部102B全体、あるいはハウジング102全体が、クラッチ100の磁束回路付近の渦電流の伝導を低減させるために、マグネシウムなどの伝導性の低い常磁性体であってもよい。同様に、他の実施例において、ロータ104、あるいはロータ104の一部は、マグネシウムなどの非導電材料で構成されてもよい。このようなマグネシウムなどの特殊な材料を用いることによって、このような特殊な材料を用いない場合に磁束回路の付近で発生する渦電流を抑制し、ひいてはクラッチの応答時間の向上に役立つ。
本発明が、多数の利点を有する効率的、効果的かつ信頼性のある粘性クラッチを提供するということが認められるであろう。例えば、本発明のクラッチは、ロータと共に移動するよう構成されたリザーバを備えることが可能であり、このような構成によって、リザーバのバルブアセンブリが開放された時に運動(回転)エネルギーがせん断流体に伝達され、せん断流体がより速く作業チャンバーに供給される。せん断流体をロータのOD部付近で供給するだけでなく、流体をロータのほぼ軸心を介して前方と後方の両方からほぼ同時に分散させて作業チャンバーに供給することによって、せん断流体の作業チャンバーへの供給は向上され、速められている。また、本発明のクラッチにより、比較的空隙の少ない磁束回路を介した効率的な磁束の伝達が可能になる。必要な空隙はわずか4つであり、空隙の数がより多い場合に起こる磁力の損失を防ぐ。また、本発明のクラッチにおける空隙は、概してより半径方向に向けられて配置が可能であり、軸方向に向けられた空隙と比較すると、半径方向の空隙によって、概してより一貫性のある正確な許容差が得られる。さらに、本発明のクラッチは、磁束回路の不要な性能損失を軽減するため、渦電流低減機構を備えていてもよい。前述した利点は全て、クラッチが入力側と出力側の係合の度合をどれだけ早く調節できるかを測る目安である、クラッチの応答時間を向上させるのに役立つ。良好なクラッチの応答時間は、クラッチを動的にまた可変的に係合させるためにPWM制御体系を用いてクラッチを制御する場合には、特に重要である。前述した利点に加えて、本発明のクラッチの構成は、組立や修理のための解体を容易にしている。
実施例を用いて本発明を説明したが、本発明の要旨および範囲を逸脱することなく、形式上および詳細にわたって変更可能であることは、当業者の認識するところである。例えば、本発明のクラッチの特定の構造及び構成は、特定の用途に合わせて変更可能である。
本発明の粘性クラッチの背面図である。 図1の2−2線に沿って切欠かれた粘性クラッチの断面図である。 図2Aに示された断面図の一部の拡大図である。 図1の2−2線に沿って切欠かれた粘性クラッチの一部の斜視断面図である。 図1〜2Cの粘性クラッチのロータの正面図である。 図1〜2Cの粘性クラッチのバルブアセンブリの斜視図である。 図4のバルブアセンブリの背面図である。 図5の6−6線に沿って切欠かれたバルブアセンブリの断面図である。 図1の7−7線に沿って切欠かれた粘性クラッチの断面図である。 図1の8−8線に沿って切欠かれた粘性クラッチの断面図である。 図1〜2C、7および8の粘性クラッチのハウジングの背面図である。 図9のハウジングの一部の斜視断面図である。 図9および10のハウジングの一部の前面の斜視断面図である。

Claims (25)

  1. 粘性クラッチアセンブリであって、
    磁束を伝達可能な材料を備える回転力入力構造と、
    該回転力入力構造に取付けられたロータと、
    該ロータを囲み、該回転力入力構造に回転可能に支持された、選択的に回転可能な部材と、
    該ロータの駆動面に対して配置された電磁コイルと、
    せん断流体の流れを調節するためのカバープレートを備えるバルブアセンブリであって、前記ロータに支持されたバルブアセンブリと、
    前記電磁コイルによって発生された磁束を用いて前記バルブアセンブリを制御するための磁束回路であって、わずか4つの空隙を備えるよう構成され、該磁束回路の一部が前記ロータの駆動面とそれと反対の前面との間に延在する、磁束回路と
    を備えたことを特徴とする粘性クラッチアセンブリ。
  2. 前記バルブアセンブリは、アーマーチャであって、該アーマーチャの少なくとも一部は、前記ロータの前記駆動面および前記ロータの前面の間に延出するよう配置されたアーマーチャを備えたことを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
  3. 前記バルブアセンブリは、基部と、該基部から延出する1つあるいはそれ以上のフィンガー部とを有するアーマーチャを更に備えたことを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
  4. 前記アーマーチャは更に、前記基部から延出するカウンターウェイトであって、前記カバープレートのほぼ反対側に配置されたカウンターウェイトを備えたことを特徴とする請求項3に記載のアセンブリ。
  5. 前記アセンブリは、前記せん断流体を保持するためのリザーバを備え、前記カバープレートは前記ロータおよび前記リザーバの間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
  6. 前記リザーバは、前記ロータの前面に取付けられていることを特徴とする請求項5に記載のアセンブリ。
  7. 前記リザーバは、前記ロータと共に回転するように構成されたことを特徴とする請求項5に記載のアセンブリ。
  8. 前記アセンブリは、
    前記回転力入力構造に接する前記選択的に回転可能な部材を回転可能に支持する軸受装置と、
    前記選択的に回転可能な部材に取付けられた回転力出力部材であって、前記回転力入力構造の回転軸に対して前記軸受装置と軸方向にほぼ並んで配置されている回転力出力部材と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
  9. 前記カバープレートはバネ付勢されており、前記バルブアセンブリの制御は、前記カバープレートの前記バネ付勢に対して作用する前記磁束によってなされることを特徴とする請求項1に記載のアセンブリ。
  10. 前記カバープレートはデフォルトで開位置へとバネ付勢されており、前記開位置は、せん断流体の流れを可能にすることを特徴とする請求項9に記載のアセンブリ。
  11. 粘性クラッチアセンブリであって、
    磁束伝達材料を備える軸であって、回転の軸を画定する軸と、
    該軸に取付けられたロータと、
    該ロータを囲み、該ロータおよび該ハウジングの間に画定された作業チャンバーを画定するハウジングと、
    前記ロータに取付けられ、リザーバ開口部を有するリザーバと、
    前記ハウジングの外面に対して配置された電磁コイルであって、磁束を発生可能な電磁コイルと、
    バルブアセンブリであって、アーマーチャと、該アーマーチャに取付けられた取付プレートと、該アーマーチャに該取付プレートとは反対側に取付けられたカバープレートであって、実質的に前記リザーバおよび前記ロータの間に配置され、前記リザーバ開口部を選択的に覆うよう配置されたカバープレートとを備えるバルブアセンブリと、
    前記電磁コイルから前記アーマーチャへと磁束を流すために前記ハウジング内に配置された磁束伝達インサートと、
    前記アーマーチャおよび前記軸の間に磁束を流すために前記軸に取付けられた磁束伝達磁極プレートとを備え、磁束は前記軸から前記電磁コイルへと流され、磁束回路を完結可能であり、前記磁束回路の一部は前記ロータの前面及び後面との間に延在していること
    を特徴とするアセンブリ。
  12. 前記アーマーチャに近接する前記磁極プレートの表面は少なくとも非平面であることを特徴とする請求項11に記載のアセンブリ。
  13. 前記磁極プレートに近接する前記アーマーチャの表面は少なくとも非平面であることを特徴とする請求項11に記載のアセンブリ。
  14. 前記アーマーチャは、基部と、該基部から延出する1つあるいはそれ以上のフィンガー部とを備えることを特徴とする請求項11に記載のアセンブリ。
  15. 前記アーマーチャの前記基部は形状が環状であることを特徴とする請求項14に記載のアセンブリ。
  16. 前記アセンブリは、前記アーマーチャの前記基部から前記カバープレートとはほぼ反対側に延出するカウンターウェイトを備えたことを特徴とする請求項14に記載のアセンブリ。
  17. 前記アセンブリは、
    前記軸に接する前記ハウジングを回転可能に支持する軸受装置と、
    前記ハウジングに取付けられたファンブレードアセンブリであって、前記軸受装置との間の力の伝達を安定させるために、前記軸受装置とほぼ軸方向に並んで配置されたファンブレードアセンブリと
    を備えたことを特徴とする請求項11に記載のアセンブリ。
  18. 前記バルブアセンブリの前記取付プレートは、前記カバープレートを付勢するためのバネとして機能し、前記磁束による前記バルブアセンブリの制御は、前記取付プレートによって付与されるバネ付勢に逆らって作用することを特徴とする請求項11に記載のアセンブリ。
  19. 前記電磁コイルは前記ハウジングの後方に配置されていることを特徴とする請求項11に記載のアセンブリ。
  20. 前記磁束伝達インサートおよび前記電磁コイルは、半径方向の空隙によって離間されていることを特徴とする請求項11に記載のアセンブリ。
  21. 前記アーマーチャおよび前記磁束伝達インサートは、実質的に半径方向の空隙によって離間されていることを特徴とする請求項11に記載のアセンブリ。
  22. 前記アーマーチャおよび前記磁束伝達磁極プレートは、実質的に軸方向の空隙によって離間されていることを特徴とする請求項11に記載のアセンブリ。
  23. 前記粘性クラッチアセンブリは、磁束が前記軸から半径方向の空隙を通って前記電磁コイルまで伝達可能であることを特徴とする請求項11に記載のアセンブリ。
  24. ロータと、該ロータを囲むハウジングとを有する粘性クラッチのための磁束回路アセンブリであって、該磁束回路アセンブリは、
    電磁コイルと、
    前記ハウジング内に前記電磁コイルと近接して配置され、半径方向の空隙である第1空隙によって前記電磁コイルから離間された磁束伝達インサートと、
    前記インサートに近接して前記電磁コイルとは反対側に配置され、ほぼ半径方向の空隙である第2空隙によって前記インサートから離間されたアーマーチャであって、前記ロータの前面および後面の間に延出するアーマーチャと、
    前記アーマーチャに近接して、前記ハウジングの内の前記インサートとは反対側に配置された磁気伝導性磁極プレートであって、前記アーマーチャが該磁極プレートに接触し、磁気プレートとの間の実質的に軸方向の空隙である第3空隙を閉鎖可能である磁気プレートと、
    磁気伝導性軸であって、前記磁極プレートが該軸に取付けられており、半径方向の空隙である第4空隙が前記電磁コイルに近接して前記軸の一部および前記電磁コイルの間に配置された軸と
    を備えたことを特徴とするアセンブリ。
  25. 前記磁束回路アセンブリは、4つより多くの空隙は必要としないことを特徴とする請求項24に記載のアセンブリ。
JP2008524267A 2005-07-29 2006-07-28 改良された磁束回路を有する粘性クラッチ Expired - Fee Related JP5113053B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US70406305P 2005-07-29 2005-07-29
US60/704,063 2005-07-29
PCT/US2006/029759 WO2007016494A1 (en) 2005-07-29 2006-07-28 Viscous clutch having improved flux circuit

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009523217A true JP2009523217A (ja) 2009-06-18
JP5113053B2 JP5113053B2 (ja) 2013-01-09

Family

ID=37708944

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008524178A Expired - Fee Related JP5188968B2 (ja) 2005-07-29 2006-07-28 粘性クラッチアセンブリ及び粘性クラッチの運転方法
JP2008524268A Expired - Fee Related JP5363103B2 (ja) 2005-07-29 2006-07-28 電磁的に作動される粘性クラッチ
JP2008524267A Expired - Fee Related JP5113053B2 (ja) 2005-07-29 2006-07-28 改良された磁束回路を有する粘性クラッチ

Family Applications Before (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008524178A Expired - Fee Related JP5188968B2 (ja) 2005-07-29 2006-07-28 粘性クラッチアセンブリ及び粘性クラッチの運転方法
JP2008524268A Expired - Fee Related JP5363103B2 (ja) 2005-07-29 2006-07-28 電磁的に作動される粘性クラッチ

Country Status (10)

Country Link
US (4) US7946400B2 (ja)
EP (3) EP1913275B1 (ja)
JP (3) JP5188968B2 (ja)
KR (3) KR101277057B1 (ja)
CN (3) CN101400916B (ja)
AU (3) AU2006275569B2 (ja)
BR (3) BRPI0613890B1 (ja)
CA (3) CA2615785C (ja)
MX (3) MX2008001206A (ja)
WO (4) WO2007016493A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013511016A (ja) * 2009-11-17 2013-03-28 ホートン, インコーポレイテッド 一体型粘性クラッチ
KR20230072744A (ko) * 2021-11-18 2023-05-25 (재)대구기계부품연구원 마그네틱 커플러

Families Citing this family (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2615785C (en) * 2005-07-29 2014-04-15 Horton, Inc. Viscous clutch
EP2257709B1 (en) 2008-02-22 2019-05-29 Horton, Inc. Hybrid flow fan apparatus
JP4640477B2 (ja) * 2008-09-19 2011-03-02 マツダ株式会社 自動変速機用クラッチの製造方法
WO2010070414A2 (en) * 2008-12-15 2010-06-24 Horton, Inc. Protection device for viscous clutch
CA2803924C (en) 2010-08-19 2015-04-14 Horton, Inc. Viscous clutch valve assembly
DE102011084584A1 (de) * 2011-10-17 2013-04-18 Zf Friedrichshafen Ag Vorrichtung zur Steuerung eines Kühl- und/oder Schmierölstromes
CN102401033A (zh) * 2011-11-17 2012-04-04 苏州睿昕汽车配件有限公司 一种改进的离合器壳体
EP2679849B1 (de) * 2012-06-26 2016-09-07 BorgWarner Inc. Flüssigkeitsreibungskupplung
EP2679850B1 (de) * 2012-06-26 2016-10-26 BorgWarner Inc. Flüssigkeitsreibungskupplung
EP2977636B1 (en) 2012-09-22 2018-08-29 Horton, Inc. Viscous clutch with fluid return bore through rotor
WO2014123719A1 (en) * 2013-02-06 2014-08-14 Borgwarner Inc. Fluid friction clutch
CN105190071B (zh) 2013-03-14 2018-06-22 霍顿公司 粘性离合器和相关联的贮存箱结构
BR112015020224A2 (pt) * 2013-03-14 2017-07-18 Horton Inc embreagem viscosa com velocidade de saída mínima
KR101417660B1 (ko) * 2013-07-11 2014-07-09 현대자동차주식회사 차량용 팬클러치
JP6391141B2 (ja) * 2014-01-31 2018-09-19 臼井国際産業株式会社 外部制御式ファン・クラッチ装置
KR101637744B1 (ko) * 2014-11-25 2016-07-07 현대자동차주식회사 팬 정지회전수 저감방법 및 이를 위한 케이스 간극 가변형 팬 클러치
CA2996424C (en) * 2015-10-05 2024-05-21 Horton, Inc. Morning sickness valve system for viscous clutch
EP3478980B1 (en) * 2016-06-29 2021-12-22 Horton, Inc. Viscous clutch and associated electromagnetic coil
KR101775637B1 (ko) * 2016-08-30 2017-09-07 (주)쿨링시스템 비스코스 클러치
WO2018057276A2 (en) 2016-09-23 2018-03-29 Horton, Inc. Modular viscous clutch
JP7299156B2 (ja) 2017-02-01 2023-06-27 ホートン, インコーポレイテッド 電磁コイル接続アセンブリ、及び関連する方法
DE102017216696B4 (de) * 2017-09-21 2019-05-23 Borgwarner Ludwigsburg Gmbh Flüssigkeitsreibungskupplung
US10655688B2 (en) 2018-02-16 2020-05-19 Standard Motor Products, Inc. Fan-coupling device with unitary magnetic pole construction
WO2019213359A1 (en) * 2018-05-02 2019-11-07 Horton, Inc. Energy harvesting clutch control assembly, valve assembly, and electrically actuated clutch
US11333207B2 (en) 2018-05-09 2022-05-17 Horton, Inc. Shaft output viscous clutch
CN113302417A (zh) 2019-01-31 2021-08-24 霍顿公司 泵和刮水器组件、相关联的粘性离合器,以及相关联的方法
WO2021232034A1 (en) * 2020-05-14 2021-11-18 Horton, Inc. Valve control system for viscous friction clutch
CN111981061B (zh) * 2020-08-24 2021-12-21 浙江英洛华赫兹电气有限公司 高制动力矩的电磁失电制动器
US20220348412A1 (en) * 2021-04-30 2022-11-03 Cnh Industrial America Llc Electronically controlled viscous coupler for combine harvester
WO2023183118A1 (en) * 2022-03-24 2023-09-28 Horton, Inc. Viscous clutch with front-mounted electromagnetic coil, modular valve and front hub subassemblies for a viscous clutch, and method of making

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4271945A (en) * 1978-06-05 1981-06-09 General Motors Corporation Electrically actuated viscous fan clutch
JPH0361727A (ja) * 1989-07-24 1991-03-18 General Motors Corp <Gm> 粘性流体ファンクラッチ用電磁制御弁板
US5992594A (en) * 1997-12-04 1999-11-30 Behr Gmbh & Co. Fluid friction clutch
US6026943A (en) * 1999-04-16 2000-02-22 Eaton Corporation Segmented reservoir for viscous clutches
DE19842343A1 (de) * 1998-09-16 2000-03-23 Behr Gmbh & Co Flüssigkeitsreibungskupplung mit Magnetsteuerung
US6419064B1 (en) * 1999-08-24 2002-07-16 Mannesmann Sachs Ag Fluid friction coupling
US6443283B1 (en) * 1999-06-02 2002-09-03 Behr Gmbh & Co. Fluid friction clutch operable with non-magnetic housing or disk parts
US6695113B2 (en) * 2001-05-11 2004-02-24 Horton Sachs Gmbh & Co., Kg Viscous coupling
US20040084273A1 (en) * 2002-11-04 2004-05-06 May James P. Electronically controlled viscous fan drive
JP2004144142A (ja) * 2002-10-22 2004-05-20 Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd 外部制御式ファン・カップリング装置
US20040168877A1 (en) * 2002-08-23 2004-09-02 Behr Gmbh & Co. Fluid friction clutch
US20050029069A1 (en) * 2001-11-24 2005-02-10 Jorg Angermaier Electromagnetically controlled fluid friction coupling
US20050189194A1 (en) * 2004-02-20 2005-09-01 Behr Gmbh & Co. Kg Fluid friction clutch for a motor vehicle fan

Family Cites Families (45)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US603275A (en) * 1898-05-03 Duplex-writing apparatus
US3019876A (en) * 1960-01-06 1962-02-06 Rabinow Engineering Co Inc Fast response magnetic friction clutch
US3327822A (en) * 1965-08-06 1967-06-27 Bendix Corp Electromagnetic clutch or brake
US4046239A (en) * 1976-05-06 1977-09-06 Eaton Corporation Viscous driven overrunning clutch
US4246995A (en) * 1978-10-04 1981-01-27 Eaton Corporation Viscous fluid clutch and reservoir by-pass valve therefor
US4362226A (en) 1978-10-04 1982-12-07 Eaton Corporation Viscous fluid clutch and reservoir by-pass valve therefor
US4281750A (en) * 1979-02-21 1981-08-04 Eaton Corporation Fluid coupling device having improved response time
US4305491A (en) * 1980-03-17 1981-12-15 Eaton Corporation Remote sensing fan drive
US4355709A (en) 1980-07-09 1982-10-26 Eaton Corporation Viscous fan drive with self-supporting brush holder assembly
DE3148872A1 (de) 1981-12-10 1983-06-23 Süddeutsche Kühlerfabrik Julius Fr. Behr GmbH & Co KG, 7000 Stuttgart Fluessigkeitsreibungskupplung mit temperatursteuerung
US4779323A (en) 1982-09-27 1988-10-25 Household Mfg., Inc. Fluid shear coupling apparatus
DE3243967C2 (de) 1982-11-27 1986-06-05 Daimler-Benz Ag, 7000 Stuttgart Flüssigkeitsreibungskupplung
DE8233338U1 (de) * 1982-11-27 1983-03-31 Süddeutsche Kühlerfabrik Julius Fr. Behr GmbH & Co KG, 7000 Stuttgart Flüssigkeitsreibungskupplung
DE3823871A1 (de) 1988-07-14 1990-01-18 Sueddeutsche Kuehler Behr Fluessigkeitsreibungskupplung, insbesondere fuer den antrieb eines luefters zur kuehlung von kraftfahrzeugmotoren
US5285699A (en) * 1988-12-07 1994-02-15 Board Of Regents, University Of Texas System Reinforced composite flywheels and shafts
DE3941834A1 (de) 1989-12-19 1991-06-20 Daimler Benz Ag Fluessigkeitsreibungskupplung
DE4011528A1 (de) 1990-04-10 1991-10-17 Erwin Dipl Ing Lang Viskosekupplung
JPH04132231U (ja) * 1991-05-29 1992-12-07 株式会社アツギユニシア フアンカツプリング
US5836335A (en) * 1991-08-19 1998-11-17 Fluid Power Industries, Inc. Proportional pressure control valve
DE4205523A1 (de) 1992-02-24 1993-08-26 Behr Gmbh & Co Magnetgesteuerte fluessigkeitsreibungskupplung
US5152383A (en) 1992-02-28 1992-10-06 Eaton Corporation Viscous fluid coupling and external actuator assembly therefor
US5226517A (en) * 1992-09-10 1993-07-13 General Motors Corporation Clutch assembly
CN2187705Y (zh) * 1992-12-25 1995-01-18 北京理工大学 液体粘性调速离合器
US5511643A (en) * 1994-08-15 1996-04-30 Eaton Corporation Viscous fluid coupling and improved fluxring for use therein
DE19533641B4 (de) * 1995-09-12 2005-11-10 Behr Gmbh & Co. Kg Flüssigkeitsreibungskupplung
DE19645478C2 (de) * 1996-11-05 1999-07-22 Behr Gmbh & Co Flüssigkeitsreibungskupplung
US5893442A (en) 1997-04-09 1999-04-13 Eaton Corporation Heavy duty viscous fan drive and bracket mounting assembly therefor
US5896964A (en) * 1997-06-02 1999-04-27 General Motors Corporation Split rotor cooling fan clutch
US6132186A (en) * 1997-08-06 2000-10-17 Shurflo Pump Manufacturing Co. Impeller pump driven by a dynamo electric machine having a stator comprised of a mass of metal particles
DE19741073A1 (de) 1997-09-18 1999-03-25 Behr Gmbh & Co Flüssigkeitsreibungskupplung
DE19742823B4 (de) * 1997-09-27 2004-05-19 Behr Gmbh & Co. Flüssigkeitsreibungskupplung
US6021747A (en) 1998-02-16 2000-02-08 Eaton Corporation Water cooled viscous fan drive
DE10012648A1 (de) * 2000-03-15 2001-10-04 Mannesmann Sachs Ag Fluidkupplung
US6550596B2 (en) 2000-06-29 2003-04-22 Usui Kokusai Sangyo Kaisha Limited Externally controlled fan coupling device
GB2374124B (en) 2000-12-20 2003-06-25 Borgwarner Inc Fan control system
US6651309B2 (en) * 2001-02-27 2003-11-25 Delphi Technologies, Inc. Method for fabricating a highly-dense powder iron pressed stator core for use in alternating current generators and electric motors
EP1248007B1 (de) * 2001-04-06 2004-01-14 BorgWarner Inc. Flüssigkeitsreibungskupplung
CN2521403Y (zh) * 2001-08-01 2002-11-20 华纳圣龙(宁波)有限公司 硅油风扇离合器
DE10219872A1 (de) 2002-05-03 2003-11-20 Behr Gmbh & Co Lüfterantrieb mit Flüssigkeitsreibungskupplung
JP2004162911A (ja) * 2002-10-22 2004-06-10 Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd 外部制御式ファン・カップリング装置
JP2004340373A (ja) * 2003-04-21 2004-12-02 Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd 外部制御式ファンクラッチの制御方法
US7083032B2 (en) * 2004-08-30 2006-08-01 Borgwarner Inc. Electronically controlled fluid coupling device
US7913825B2 (en) 2004-08-30 2011-03-29 Borgwarner Inc. Electronically controlled fluid coupling device with fluid scavenge control and slip speed sensor
US7913826B2 (en) 2004-08-30 2011-03-29 Borg Warner Inc. Electronically controlled fluid coupling device with fluid scavenge control and check valve
CA2615785C (en) * 2005-07-29 2014-04-15 Horton, Inc. Viscous clutch

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4271945A (en) * 1978-06-05 1981-06-09 General Motors Corporation Electrically actuated viscous fan clutch
JPH0361727A (ja) * 1989-07-24 1991-03-18 General Motors Corp <Gm> 粘性流体ファンクラッチ用電磁制御弁板
US5992594A (en) * 1997-12-04 1999-11-30 Behr Gmbh & Co. Fluid friction clutch
DE19842343A1 (de) * 1998-09-16 2000-03-23 Behr Gmbh & Co Flüssigkeitsreibungskupplung mit Magnetsteuerung
US6026943A (en) * 1999-04-16 2000-02-22 Eaton Corporation Segmented reservoir for viscous clutches
US6443283B1 (en) * 1999-06-02 2002-09-03 Behr Gmbh & Co. Fluid friction clutch operable with non-magnetic housing or disk parts
US6419064B1 (en) * 1999-08-24 2002-07-16 Mannesmann Sachs Ag Fluid friction coupling
US6695113B2 (en) * 2001-05-11 2004-02-24 Horton Sachs Gmbh & Co., Kg Viscous coupling
US20050029069A1 (en) * 2001-11-24 2005-02-10 Jorg Angermaier Electromagnetically controlled fluid friction coupling
US20040168877A1 (en) * 2002-08-23 2004-09-02 Behr Gmbh & Co. Fluid friction clutch
JP2004144142A (ja) * 2002-10-22 2004-05-20 Usui Kokusai Sangyo Kaisha Ltd 外部制御式ファン・カップリング装置
US20040084273A1 (en) * 2002-11-04 2004-05-06 May James P. Electronically controlled viscous fan drive
US20050189194A1 (en) * 2004-02-20 2005-09-01 Behr Gmbh & Co. Kg Fluid friction clutch for a motor vehicle fan

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013511016A (ja) * 2009-11-17 2013-03-28 ホートン, インコーポレイテッド 一体型粘性クラッチ
KR20230072744A (ko) * 2021-11-18 2023-05-25 (재)대구기계부품연구원 마그네틱 커플러
KR102614715B1 (ko) * 2021-11-18 2023-12-14 (재)대구기계부품연구원 마그네틱 커플러

Also Published As

Publication number Publication date
MX2008001205A (es) 2008-03-19
WO2007016314A1 (en) 2007-02-08
CA2615807C (en) 2015-11-24
US7854307B2 (en) 2010-12-21
US7946400B2 (en) 2011-05-24
US7938240B2 (en) 2011-05-10
BRPI0613890B1 (pt) 2019-03-26
CN101400916B (zh) 2011-02-09
BRPI0614661B1 (pt) 2019-02-26
JP2009503407A (ja) 2009-01-29
KR20080031495A (ko) 2008-04-08
AU2006275748A1 (en) 2007-02-08
US8100241B2 (en) 2012-01-24
CN101400916A (zh) 2009-04-01
CA2615807A1 (en) 2007-02-08
AU2006275569B2 (en) 2012-02-23
AU2006275569A2 (en) 2008-09-25
CA2615785A1 (en) 2007-02-08
JP5113053B2 (ja) 2013-01-09
BRPI0614618B1 (pt) 2019-03-12
US20090101463A1 (en) 2009-04-23
EP1913274A4 (en) 2013-10-23
CN101495770A (zh) 2009-07-29
AU2006275748A8 (en) 2008-05-15
CN101495770B (zh) 2011-04-20
EP1913273A4 (en) 2013-10-23
WO2007016494B1 (en) 2007-03-29
EP1913275A1 (en) 2008-04-23
BRPI0613890A2 (pt) 2011-02-15
MX2008001206A (es) 2008-03-19
MX2008001204A (es) 2008-03-19
CN101258336B (zh) 2011-05-18
KR20080032642A (ko) 2008-04-15
AU2006275748B2 (en) 2012-03-29
EP1913273B1 (en) 2016-09-07
WO2007016497B1 (en) 2007-03-29
US20100140040A1 (en) 2010-06-10
EP1913275A4 (en) 2012-03-14
CA2615785C (en) 2014-04-15
EP1913274B1 (en) 2016-09-07
WO2007016497A1 (en) 2007-02-08
AU2006275566A1 (en) 2007-02-08
CN101258336A (zh) 2008-09-03
KR101319313B1 (ko) 2013-10-16
BRPI0614661A2 (pt) 2011-04-12
JP5363103B2 (ja) 2013-12-11
JP5188968B2 (ja) 2013-04-24
US20110209962A1 (en) 2011-09-01
AU2006275569A1 (en) 2007-02-08
KR101277059B1 (ko) 2013-06-20
JP2009507181A (ja) 2009-02-19
EP1913274A1 (en) 2008-04-23
BRPI0614618A2 (pt) 2011-04-12
WO2007016314B1 (en) 2007-04-05
US20090084650A1 (en) 2009-04-02
KR20080033484A (ko) 2008-04-16
CA2615811A1 (en) 2007-02-08
WO2007016493A1 (en) 2007-02-08
EP1913273A1 (en) 2008-04-23
WO2007016494A1 (en) 2007-02-08
CA2615811C (en) 2014-03-25
AU2006275566B2 (en) 2012-03-08
KR101277057B1 (ko) 2013-06-20
EP1913275B1 (en) 2013-04-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5113053B2 (ja) 改良された磁束回路を有する粘性クラッチ

Legal Events

Date Code Title Description
A072 Dismissal of procedure [no reply to invitation to correct request for examination]

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A072

Effective date: 20090512

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090728

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100727

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120223

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120918

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20121011

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151019

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5113053

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees