JP2009521167A - コマンド持続時間が限定されたリモコン拡張器 - Google Patents

Abstract

機器（６０、７０、８０）を制御するリモコン拡張システム。リモコン（２０）が、ネットワーク（３０）により、拡張装置（４０）に接続される。リモコン（２０）は、拡張器から機器にコマンド（１４）が送信される対象の期間中にメッセージ（１１０、１２０）を拡張器（４０）に送信する。コマンドは例えば、音量アップなどの可変持続時間を有するコマンドである。拡張器（４０）はメッセージを受信する。リモコンからメッセージを受信する限り、コマンドを送信する。期待されたメッセージが所定の時点で受信されていない場合、コマンドの送信を終える。このようにして、コマンドの持続時間は、ネットワーク擾乱の場合、制限される。

Description

本発明は、リモコンと、それに結合された拡張器とを備える、少なくとも一機器のリモコンのシステムに関する。本発明は、リモコンとそれに結合された拡張器とを備えたシステムにおいて少なくとも一機器を遠隔制御する方法にも関する。

ネットワーク赤外（ＩＲ）拡張器は、機器用の標準ＩＲ受信器をなお使用している通常のリモコンの有効範囲を拡張するよう特に企図された装置である。拡張器は、例えば、リモコン（ＲＣ）が受信器に到達することができない一方で受信器の照準線に存在するので、機器の受信器に到達することができる。リモコン拡張器システムは、同じ部屋内の隠れた装置（例えば、内蔵装置）の制御、又は別の部屋内の機器の制御に特に有用である。更に、複数の拡張器の組み合わせにより、種々の方向にＲＣを動かす必要なく複数の機器を同時に制御することが可能になる。リモコンは、拡張器に（ホーム）ネットワークを介して結合される。

フィリップス社の既存のネットワーク拡張器システムは、コネクション型ＩＰプロトコル（すなわち、伝送制御プロトコル（ＴＣＰ））を使用して、ＲＣと拡張器との間でコマンドを通信する。前述のシステムのリモコンは製品名ＴＳｉ６４００で入手可能であり、前述のシステムの拡張器は、製品名ＮＸＴ６４００で入手可能である。ＴＣＰなどのコネクション型プロトコルは、受信確認、再送信及び輻輳制御を使用してピア装置にデータを配信して、輻輳ネットワークを介した送信エラーを削減する。その結果、コネクション型プロトコルでは、データはタイムリーに配信されない。実際に、前述のプロトコルはネットワーク特性に依存する。必要な場合、前述のプロトコルにより、同じデータが複数回、再送信されて、時間が制約される一方で配信保証が確実になる。前述の状況では、ＲＣは、コマンドが拡張器に配信される時間を保証することが可能でない。

コネクション型プロトコルは、有線ホーム・ネットワーク上で最もうまく機能する一方、無線ホーム・ネットワークでは、擾乱の影響をかなり受ける。

コマンド実行の時間制御に対する要求は、繰り返しコマンドの場合、重要である。繰り返しコマンドの持続時間は可変である。従来技術による繰り返しコマンド１０を、図１を参照して説明する。繰り返しコマンドは、特別な開始コード（Ｓ）で始まり、継続コード（Ｃ）が次に続き、任意的には、終了コード（Ｅ）で終わる特別なコマンドである。各コードは、機器に対する単一の命令を表す。開始コードは、継続コードが受信器に送出される限り維持される動作を開始させる旨を機器の受信器に命令する。最後に、任意的な終了コードを使用して繰り返しコマンドを閉じることができる。更に、繰り返しコマンドの開始コード及び継続コードは同じであり得る。

例として、音量アップというユーザ動作が繰り返しコマンドによって実行される。開始コードは音量アップを要求する。継続コードが機器によって受信される限り、音量が、所定のｄＢ値だけ、上げられる。継続コードがもう受信されないと、受信器は、音量を上げることを停止することを認識している。
ＲＣ繰り返しコマンドの持続時間は、キー／ボタンの押し下げ（ｔ_１）とリリース（ｔ_２）の間の時間間隔によって定められる。繰り返しコマンドの持続時間は重要である。この状況で持続時間を解釈するのは機器の受信器であるので、この持続時間は考慮されなければならない。例えば、繰り返しコマンドを使用すれば、受信器は、ＤＶＤプレーヤ上のイジェクト要求と停止（）動作とを区別することができる。短い繰り返しコマンドの持続時間が「停止」を意味する一方、繰り返しコマンドのより長い持続時間により、ＤＶＤプレーヤが停止し、ディスク・トレイが開くことが要求される。

繰り返しコマンドの持続時間（特に、ＴＣＰコネクションにより、ＩＰネットワークを介して実行される繰り返しコマンドの場合）は重要である。時には、持続時間は、予想よりも３秒長いこともあり得る。これは、ユーザがリモコンのキーをリリースした後で、更に３秒間、ＩＲ拡張器が音量アップを送信することを意味する。

本発明の目的は、拡張器を備えたリモコン・システムにおいて、持続時間が可変のコマンドの持続時間を制御することである。

本発明の前述及び他の目的は、独立請求項１記載のシステム、独立請求項１２記載のリモコン、独立請求項１３記載の拡張器、独立請求項１４記載の方法、請求項２３及び２４に記載のコンピュータ・プログラム、請求項２５記載のコンピュータ読み取り可能な媒体、及び請求項２６記載の担体媒体によって実現される。好ましい実施例は、従属請求項２乃至１１及び１５乃至２２によって規定される。

本発明によれば、少なくとも一機器のリモコンが、リモコンと、それに結合された拡張器とを備えるシステムにおいて提供される。リモコンは、拡張器から機器にコマンドが送信される対象の期間中にメッセージを拡張器に送信する。拡張器は、メッセージを受信する。拡張器は、リモコンからメッセージを受信する限り、コマンドを送信する。期待されたメッセージが所定の時点で受信されていない場合、コマンドの送信を終える。このようにして、メッセージのうちの１つが拡張器によって受信されないか、又は遅れた場合（例えば、リモコンから拡張器へのメッセージの送信に使用されるネットワーク上の擾乱の場合）、コマンドの持続時間は制限される。

好ましくは、リモコンはメッセージを周期的に送信し、先行メッセージの受信後の所定時間間隔内にメッセージが受信されない場合、拡張器はコマンドの送信を終える。このようにして、コマンド持続時間を制限するプロトコルは単純である。

更に好ましい実施例では、拡張器は、メッセージを受信するとタイマをリセットし、タイマを起動させ、タイマが、更なるメッセージが受信されずに所定のタイムアウト値に達した場合、コマンドの送信を終える。このようにして、拡張器は、本発明によるプロトコルを効率的に実行する。

好ましくは、リモコンは停止メッセージを拡張器に送信する。拡張器は、停止メッセージを受信するとコマンドを終える。これにより、コマンドを明確に終えることが可能になる。

更に、リモコンは開始メッセージを拡張器に送信することができる。拡張器は、開始メッセージを受信すると、コマンドの送信を開始する。

更に好ましい実施例では、リモコンは、開始メッセージに終了コードを含める。拡張器は、終了コードを送信することにより、コマンドを終える。よって、後続ネットワーク・メッセージが喪失しても、拡張器はなお、終了コードを送信することができる。開始メッセージ（最初のメッセージ）とともにこのコードを受信しているからである。

更に好ましい実施例では、リモコンは連続コードを開始メッセージに含め、拡張器は連続コードを使用してコマンドを送信する。拡張器は既に、開始メッセージ（第１のメッセージ）とともに連続コードを受信している。これにより、連続コードが時間通りに到着しないというリスクが避けられる。好ましくは、リモコンは、複製機構により、メッセージの少なくとも一部を送信する。このようにして、前述のメッセージが喪失するリスクが削減される。

リモコンは、ネットワークに結合された単一の装置であり得る。

あるいは、リモコンは、ネットワークに結合されたハンドヘルド装置及び受信器装置を備える。ハンドヘルド装置はコマンドを受信器装置に送信し、受信器装置は、ハンドヘルド装置から受信されたコマンドに基づいて、拡張器に送信される対象のメッセージを生成する。

好ましくは、本発明は、リモコン及び拡張器にロードされるコンピュータ・プログラムによって実現される。

本発明の前述及び他の局面は、以下に説明する実施例から明らかであり、そうした実施例を参照しながら明らかになるであろう。

本明細書とともに添付図面を参照することにより、当業者に本発明がより深く理解され、その数多くの目的及び利点がより明らかになるであろう。

図を通して、同じ参照符号は同じ構成要素を表す。

図２は、繰り返しコマンドを時間ｔの関数として生成するための、リモコン２０から拡張器４０へのメッセージの送信を示す。ＲＣ繰り返しコマンドの持続時間は、リモコン上のキー／ボタンを押し下げる時点ｔ_１とリリースする時点ｔ_２との間の間隔によって定められる。リモコン及び拡張器はネットワークにより、互いに結合される。ネットワークは、リモコン拡張器システムの何れの適切なネットワ―ク（無線ＬＡＮ、有線イーサネット（登録商標）ネットワーク、電力線を使用したネットワーク、又は家庭内電話線を使用したネットワークなど）であってもよい。ユーザ・データグラム・プロトコル（ＵＤＰ）などのコネクションレス型プロトコルは、ネットワークを介した通信に使用される。このネットワーク・プロトコルにより、ピア装置との一方向通信が行われる。戻りチャネルは、同じチャネルを使用して実現される。

リモコンは、繰り返しコマンドを実行するための３つのタイプのメッセージ（開始メッセージ１００、アライブ・メッセージ１１０及び停止メッセージ１２０）を送信する。ＵＤＰプロトコルを使用して、各開始メッセージが特定回数（図２では５回）、複製機構を用いて送信される。複製の送信は、時間上、遅延Δｔ_１にわたり、これにより、ネットワーク干渉に対するロバスト性が向上する。メッセージの次の送信は、先行する送信の干渉による影響を受けていない可能性が最も高い。

拡張器は、開始メッセージを受信すると、繰り返しコマンドの送信を開始する。開始メッセージには、周期的なアライブ・メッセージが続く。アライブ・メッセージはそれぞれ、開始メッセージと同様に数回送信される。アライブ・メッセージは繰り返しコマンドのライブ・タイム中に周期的に送出される。ＩＲ拡張器は、アライブ・メッセージを受信する限り、繰り返しコマンドを送信し続ける。拡張器は、停止メッセージを受信すると、繰り返しコマンドの送信を終える。使用された繰り返しコマンドが終了コードを含む場合、拡張器は、終了コードを送出することにより、繰り返しコマンドを終える。使用された繰り返しコマンドが終了コードを含まない場合、拡張器は単に繰り返しコマンドの送信を停止する。ネットワーク上の負荷を削減するために、アライブ・メッセージは時間上、特定のアイドル時間Δｔ₂を用いて分布させる。ＩＲ拡張器は、アイドル時間後に特定のメッセージを期待する。ＩＲ拡張器は、メッセージを受信しない限り、タイムアウト期間後に繰り返しコマンドを自動的に終える。前述のタイムアウトは、アイドル時間、及びメッセージを送出するために必要な時間から導き出される。有効なアライブ・メッセージが到着する都度、拡張器のタイムアウトがリセットされる。複製メッセージは拡張器によって無視される。

このようにして、停止メッセージが拡張器に到達しない場合に、障害からの復旧の機構が提供される。

プロトコルの設定の選択は、ネットワーク効率（すなわち、ネットワークを過負荷状態にしない）と、生じる遅延（最初の複製パケットの一部が喪失した場合に生じる遅延）との間で妥協しなければならない。

プロトコル設定の値の一部を例として挙げる。

複製メッセージ間の遅延Δｔ_１＝１０ｍｓ これにより、遅延が大きくないネットワーク上のパケットが明確に分離されることが確実になる。

メッセージの複製数＝５ これにより、単一のメッセージの送出の最大遅延［（５−１）^＊ １０ｍｓ］と、送信ロバスト性との間のバランスが好適になる。

単一メッセージ（複製パケット全て）の送信の持続時間＝［（５−１）^＊ １０ｍｓ］ ＝ ４０ｍｓ
アイドル時間Δｔ_２＝４０ｍｓ
ＩＲ拡張器タイムアウト＝２００ｍｓ（２連続期間（アライブ・メッセージ送信時間＋アイドル時間Δｔ_２）に一アライブ・メッセージ送信時間を加えた時間に等しい） これは、完全な一アライブ・メッセージ（複製パケット全て）の喪失を可能にする。

２００ｍｓのＩＲ拡張器タイムアウトにより、繰り返しコマンド持続時間が、所望の時間を、２００ｍｓ超、上回らないことが確実になる。当然、他の値を同じプロトコルで使用することができる。

図３は、ネットワーク・メッセージ２００に使用することができる実施可能な形式を表す。当然、この形式は一例として表しているに過ぎず、他の形式もネットワーク・メッセージに使用することができる。ネットワーク・メッセージは、ヘッダ２１０及びペイロード２２０を備える。ヘッダの重要フィールドには、パケットがルーティングされる拡張器をアドレス指定するための拡張器ＩＤフィールド２３０、主装置のリモコンのＩＤを有するリモコンＩＤフィールド２４０、新たなメッセージ毎に連続して増やされる、メッセージを一意に識別するメッセージＩＤフィールド２５０、及び、同じメッセージの複製パケットを識別するメッセージ・カウンタ・フィールド２６０がある。

ＩＲ拡張器は、同じメッセージＩＤを有するパケットが既に受信されているパケット全てを無視する。

アライブ・メッセージは、必ずしも同じ複製送信機構に従わなくてよい。アライブ・メッセージの目的は、特定のコンテンツなしで、かつ高精度タイミングなしでＩＲ拡張器との通信を維持することである。図４は、開始メッセージと停止メッセージとの間に、より多くの単一のアライブ・メッセージを分布させた別の提案を示す。

図５には、リモコン及び拡張器によって行われる工程を備えたフローチャートを示す。左側のフローチャート３００は、リモコンによって行われる工程を示す。リモコン上のキー又はボタンが押し下げられると、工程３１０で、リモコンは開始メッセージを送信する。次いで、アイドル時間中に、キー／ボタンのリリースを求めて待つ（工程３２０）。このアイドル時間中に、キー／ボタンがリリースされた場合（工程３３０）、リモコンは停止メッセージを拡張器に送信する（工程３５０）。アイドル時間後に、キー／ボタンがリリースされていない場合（工程３３０）、アライブ・メッセージが拡張器に送信され（工程３４０）、工程３２０に戻る。

右側のフローチャート４００は、拡張器によって行われる工程を示す。工程４１０で、リモコンからのネットワーク・メッセージを待つ。工程４２０で、開始メッセージが受信されているかを検査する。否定の場合、工程４１０に戻る。開始メッセージが受信されている場合、拡張器は、工程４３０で、繰り返しコマンドの送信を開始する。その後、工程４４０で、タイマがリセットされる。その後、工程４５０で、リモコンからのメッセージを待つか、又はタイマがタイムアウトに達するまで待つ。タイムアウトに達した場合（工程４６０）、繰り返しコマンドの送信を終える（工程４７０）。タイムアウトに達していないが、リモコンからのメッセージが受信された場合（工程４６０）、工程４８０で、メッセージがアライブ・メッセージであるかを検査する。肯定の場合、工程４４０に戻り、タイマがリセットされる。繰り返しコマンドの送信はこのようにして続く。受信メッセージがアライブ・メッセージではなく、停止メッセージ（唯一の別の可能性）である場合、拡張器は繰り返しコマンドの送信を停止する（工程４７０）。

図６は、ネットワーク干渉がない場合の本発明の更に別の実施例による、繰り返しコマンドを生成するためのリモコンから拡張器へのメッセージの送信を示す。第１の時間ｔ_１と第２の時間ｔ_２との間、リモコン２０上のキーが押し下げられる。期待される繰り返しコマンド１２は、キーが押されている時間間隔に対応する持続時間を有する。リモコン上のキーが時点ｔ_１で押し下げられると、リモコンは、開始コードＳ、連続コードＣ及び終了コードＥを含む、繰り返しコマンドの完全な記述を備える開始メッセージ１００を生成する（工程６００）。このメッセージは、図２及び図４を参照して既に説明した複製機構を使用して拡張器４０に送信される。時点ｔ_３で開始メッセージを受信すると、開始コードＳで始めて、継続コードＣが続くＩＲコードを送出することにより、効果的な繰り返しコマンド１４の送信を開始する（工程６１０）。アライブ・メッセージ１１０がリモコンから受信される限り、拡張器は、継続コードを送出することにより、繰り返しコマンドの送信を継続する。リモコン上のキーが時点ｔ_２でリリースされると、リモコン２０は停止メッセージ１２０を生成する（工程６２０）。時点ｔ_４で停止メッセージを受信すると、拡張器は繰り返しコマンドの送信を終える（工程６３０）。更に、終了コードが送信される。この例では、リモコンのメッセージは全て、拡張器によって正確に受信される。拡張器によって送信される効果的な繰り返しコマンドの持続時間は、期待された繰り返しコマンドの持続時間に対応する。

図７は、期待される繰り返しコマンド１２と、アライブ・メッセージの喪失をもたらすネットワーク干渉の場合の実際の繰り返しコマンド１４との間の関係を示す。ＩＲ拡張器によって生成されるＩＲコードは、期待される手法と同様でない。所定のタイムアウトΔｔ_３中、リモコンからアライブ・メッセージを受信しなかった場合、拡張器は、終了コマンドを使用して繰り返しコマンドの送信を終える。よって、パケットが喪失又は遅延したためにネットワークが停止メッセージを時間通りに配信することができない場合でも、拡張器は、繰り返しコマンドのＩＲコード全てのネットワーク開始メッセージへのカプセル化のおかげで、繰り返しコマンドを、期待された終了コードで自動的に終えることができる。しかし、終了コードは、期待された時点よりも早く生成される。

よって、このタイムアウト機構の使用の結果、実際の繰り返しコマンドの持続時間は、ネットワーク干渉の場合、期待繰り返しコマンドの持続時間よりも小さいことがあり得る。一般に、これは重要でない。以下の例示的な状況を考えてみる。ユーザが、長い期間の間、停止／イジェクト・ボタンを押し続けることにより、ＤＶＤをイジェクトする旨を要求している。しかし、繰り返しコマンドは、イジェクト動作に必要な繰り返しコマンド持続時間前に拡張器により、自動的に停止する。特定のタイムアウトに対するメッセージをリモコンから受信しないからである。この場合、ＤＶＤは停止するが、イジェクトされない。この場合、ユーザは、トレイを開けさせるための動作を繰り返さなければならない。

本発明は、任意的な終了コードを有しない繰り返しコマンドにも使用することができる。この場合、開始メッセージは、開始コード及び継続コードの記述のみを備える。拡張器は、停止メッセージを受信すると、又はタイムアウトの場合、更なるコードの送信なしで繰り返しコマンドの送信を終える。

更に、本発明は、開始コード及び継続コードが同じ繰り返しコマンドにも適用可能である。

図８は、本発明によるリモコン・ネットワーク拡張器システムの第１のネットワーク・アーキテクチャを示す。システムは、ネットワーク３０により、同様な３つの拡張器４０に結合されるリモコン２０を備える。３つの拡張器４０のうちの１つのみを図で詳細に示す。ネットワーク３０は例えば、ホーム・ネットワークであり、有線であっても無線であってもよい。拡張器４０のうちの２つは第１の部屋１にあり、１つは第２の部屋２にある。リモコン２０のコマンドはネットワーク３０を介して拡張器４０に送信される。拡張器４０は、ＤＶＤ６０、レコーダ７０、及びテレビジョン受像機８０それぞれなどの機器に、赤外を使用してコマンドを送信する。システムは、ＲＣを動かすことなく単一の部屋において複数の機器を処理することができ、第２の部屋内の機器を大局動作に含めることもできる。リモコン２０は、第１の部屋１内の機器６０のうちの１つにコマンドを直接送信する局所送信器２１も含み得る。リモコンは、とりわけ、
ＩＲコマンドを拡張器に配信し、拡張器から通知及び結果を（もしあれば）収集するネットワーク・モジュール２２と、
ＩＲコマンドを送出するネット・スケジューラ２３と、
ユーザ・コマンドを実行するためのユーザ・インタフェースを提供するアプリケーション／ユーザ・インタフェース２４とを更に備える。

ネットワーク・モジュール２２は、本明細書で前述したように、開始メッセージ１００、アライブ・メッセージ１１０及び停止メッセージ１２０を生成するよう適合される。この機能は好ましくは、適切なコンピュータ・プログラムをロードしたプロセッサによって実現される。コンピュータ・プログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体上に実施してもよく、適切な担体媒体を使用してサーバからダウンロードしてもよい。

拡張器４０は、とりわけ、
拡張器のＩＲコマンドを処理し、必要な場合、通知／応答確認を送出するネットワーク・モジュール４１と、
コマンドをパースし、解釈し、実行するネット・サービス・モジュール４２と、ＩＲコマンドを局所機器に送信する拡張器ＩＲ送信器４３とを備える。

ネット・サービス・モジュール４２は、受信メッセージを読み出し、解釈し、本明細書に前述した繰り返しコマンドを生成するよう適合される。この機能は好ましくは、適切なコンピュータ・プログラムをロードしたプロセッサによって実現される。コンピュータ・プログラムは、コンピュータ読み取り可能な媒体上に実施してもよく、適切な担体媒体を使用してサーバからダウンロードしてもよい。

図９は、本発明によるリモコン・ネットワーク拡張器システムの第２のネットワーク・アーキテクチャを示す。リモコン２０は、特定の持続時間を有する繰り返しコマンドを、ネットワークに接続された装置２８に送信するハンドヘルド装置２６を備える。装置２８は受信器装置２７を備える。受信器装置２７はコマンドをネットワーク・モジュール２２に転送する。ネットワーク・モジュール２２は、開始メッセージ、アライブ・メッセージ及び停止メッセージを生成し、図８を参照して本明細書で前述したやり方と同じやり方で拡張器４０に前述のメッセージを送信する。

あるいは、ネットワーク・モジュール２２は、拡張器宛のメッセージの生成を開始する前に、繰り返しコマンドが完全に受け取られるまで待つ。このようにして、ネットワーク・モジュール２２は、繰り返しコマンドのパラメータ全てに関する情報を有する。次いで、繰り返しコマンドの完全な記述を備えた単一のメッセージを生成する。記述は、開始コード、継続コード及び終了コード、並びに前述のコード間の遅延を含む。ネットワーク・モジュールはメッセージを拡張器４０のうちの１つに送信する。拡張器４０は、この記述に基づいて繰り返しコマンドを生成する。

当業者によって認識されるように、本願に記載した革新的な概念は、広い範囲のアプリケーションにわたって修正し、変更することが可能である。図面を参照して説明した実施例では、赤外線送信を拡張器と機器との間で使用している一方、当然、本発明は、（低電力）ＲＦや超音波のような他の送信媒体を使用するネットワーク拡張器において実現することも可能である。更に、本発明は、繰り返しコマンドを参照して説明しているが、当然、可変持続時間を有する他のコマンドも使用することが可能である。前述の実施例では、ユーザ・ネットワーク・プロトコルはユーザ・データグラム・プロトコル（ＵＤＰ）であるが、当然、本発明は、他のネットワーク・プロトコルにも使用することもできる。よって、本発明の主題の範囲は、前述の特定の例示的な教示の何れにも限定されるべきでなく、その代わりに、特許請求の範囲によって規定される。特許請求の範囲における参照符号は何れも、その範囲を限定するものと解されるべきでない。

従来技術による繰り返しコマンドの例を示す図である。 本発明の実施例による、繰り返しコマンドを生成するための、リモコンから拡張器へのメッセージの送信を示す図である。 リモコンから拡張器に送信されるネットワーク・メッセージの形式を示す図である。 本発明の別の実施例による、繰り返しコマンドを生成するための、リモコンから拡張器へのメッセージの送信を示す図である。 リモコン及び拡張器によって行われる工程を備えたフローチャートである。 本発明の更に別の実施例による、繰り返しコマンドを生成するための、リモコンから拡張器へのメッセージの送信を示す図である。 リモコンにより、拡張器に送信されたメッセージのうちの１つが喪失した場合の繰り返しコマンドの持続時間の制限を示す図である。 本発明の実施例による、リモコン・ネットワーク拡張器システムのネットワーク・アーキテクチャを示すブロック図である。 本発明の別の実施例による、リモコン・ネットワーク拡張器システムのネットワーク・アーキテクチャを示すブロック図である。

Claims (26)

1. 少なくとも一機器を遠隔制御するシステムであって、リモコンと、前記リモコンに結合された拡張器とを備え、
   前記リモコンは、
   前記拡張器から機器にコマンドが送信される期間中にメッセージを前記拡張器に送信するよう適合され、
   前記拡張器は、
   前記メッセージを受信し、
   前記リモコンから前記メッセージを受信する限り、前記コマンドを送信し、
   所定の時点で、期待されたメッセージが受信されていない場合、前記コマンドの送信を終えるよう適合されたシステム。
2. 請求項１記載のシステムであって、
   前記リモコンは前記メッセージを周期的に送信するよう適合され、
   前記拡張器は、先行メッセージの受信後の所定時間間隔内にメッセージが受信されない場合、前記コマンドの送信を終えるよう適合されたシステム。
3. 請求項２記載のシステムであって、前記拡張器は、前記メッセージを受信するとタイマをリセットし、タイマを起動させ、前記タイマが、更なるメッセージが受信されずに所定のタイムアウト値に達した場合、前記コマンドの送信を終えるよう適合されたシステム。
4. 請求項１乃至３の何れか一項に記載のシステムであって、前記リモコンは、停止メッセージを前記拡張器に送信するよう適合され、前記拡張器は、前記停止メッセージを受信すると、前記コマンドを終えるよう適合されたシステム。
5. 請求項１乃至４の何れか一項に記載のシステムであって、前記リモコンは、開始メッセージを前記拡張器に送信するよう適合され、前記拡張器は、前記開始メッセージを受信すると、前記コマンドの送信を開始するよう適合されたシステム。
6. 請求項５記載のシステムであって、前記リモコンは、終了コードを前記開始メッセージに含めるよう適合されたシステム。
7. 請求項６記載のシステムであって、前記拡張器は、前記終了コードを送信することにより、前記コマンドを終えるよう適合されたシステム。
8. 請求項５乃至７の何れか一項に記載のシステムであって、前記リモコンは連続コードを前記開始メッセージに含めるよう適合され、前記拡張器は、前記連続コードを使用して前記コマンドを送信するよう適合されたシステム。
9. 請求項１乃至８の何れか一項に記載のシステムであって、前記リモコンは、複製機構により、メッセージの少なくとも一部を送信するよう適合されるシステム。
10. 請求項１乃至９の何れか一項に記載のシステムであって、前記リモコンはネットワークに結合された単一の装置であるシステム。
11. 請求項１乃至９の何れか一項に記載のシステムであって、前記リモコンは、ネットワークに結合されたハンドヘルド装置及び受信器装置とを備え、前記ハンドヘルド装置は前記受信器装置にコマンドを送信するよう適合され、前記受信器装置は、前記ハンドヘルド装置から受信されたコマンドに基づいて、前記拡張器に送信される対象のメッセージを生成するよう適合されたシステム。
12. 請求項１乃至１１の何れか一項に記載の少なくとも一機器を遠隔制御するシステムにおいて使用するリモコンであって、前記拡張器から機器にコマンドを送信する期間中にメッセージを拡張器に送信するよう適合されたリモコン。
13. 請求項１乃至１１の何れか一項に記載の少なくとも一機器を遠隔制御するシステムにおいて使用する拡張器であって、
    リモコンからメッセージを受信し、
    前記メッセージを前記リモコンから受信する限り、コマンドを機器に送信し、
    期待されたメッセージが所定の時点で受信されていない場合、コマンドの前記送信を終える拡張器。
14. リモコンと、前記リモコンに結合された拡張器とを備えるシステムにおける少なくとも一機器を遠隔制御する方法であって、
    前記拡張器から機器にコマンドを送信する期間中にメッセージを前記拡張器に前記リモコンによって送信する工程と、
    前記拡張器により、
    前記メッセージを受信し、
    前記リモコンから前記メッセージを受信する限り、前記コマンドを送信し、
    期待されたメッセージが所定の時点で受信されていない場合、前記コマンドの送信を終える工程とを備える方法。
15. 請求項１４記載の方法であって、
    前記リモコンは前記メッセージを周期的に送信し、
    前記拡張器は、先行メッセージの受信後の所定時間間隔内にメッセージが受信されない場合、前記コマンドの送信を終える方法。
16. 請求項１５記載の方法であって、前記拡張器は、前記メッセージを受信するとタイマをリセットし、タイマを起動させ、前記タイマが、更なるメッセージが受信されずに所定のタイムアウト値に達した場合、コマンドの送信を終える方法。
17. 請求項１４乃至１６の何れか一項に記載の方法であって、前記リモコンは、停止メッセージを前記拡張器に送信し、前記拡張器は、前記停止メッセージを受信すると、前記コマンドを終える方法。
18. 請求項１４乃至１７の何れか一項に記載の方法であって、前記リモコンは、開始メッセージを前記拡張器に送信し、前記拡張器は、前記開始メッセージを受信すると、前記コマンドの送信を開始する方法。
19. 請求項１８記載の方法であって、前記リモコンは終了コードを前記開始メッセージに含める方法。
20. 請求項１９記載の方法であって、前記拡張器は、前記終了コードを送信することにより、前記コマンドを終える方法。
21. 請求項１８乃至２０の何れか一項に記載の方法であって、前記リモコンは連続コードを前記開始メッセージに含め、前記拡張器は、前記連続コードを使用して前記コマンドを送信する方法。
22. 請求項１４乃至２１の何れか一項に記載の方法であって、前記リモコンは、複製機構により、前記メッセージの少なくとも一部を送信する方法。
23. プログラムがコンピュータ上で実行されると、拡張器から機器にコマンドが送信される期間中にメッセージを拡張器にリモコンが送信する機能を行うよう適合されたコンピュータ・プログラム・コード手段を備えるコンピュータ・プログラム。
24. プログラムがコンピュータ上で実行されると、
    拡張器が、
    メッセージをリモコンから受信し、
    前記リモコンから前記メッセージを受信する限り、コマンドを機器に送信し、
    期待されたメッセージが所定の時点で受信されていない場合、前記コマンドの送信を終える機能を行うよう適合されたコンピュータ・プログラム・コード手段を備えるコンピュータ・プログラム。
25. コンピュータ読み取り可能な媒体上に実施された、請求項２３又は２４に記載のコンピュータ・プログラム。
26. 請求項２３又は２４に記載のコンピュータ実行可能なプログラムを収容する担体媒体。

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