JP2009519709A - 細菌性結膜炎をスクリーニングするための方法 - Google Patents

細菌性結膜炎をスクリーニングするための方法 Download PDF

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Abstract

ホストの感染性結膜炎を素早く検出するための方法が提供される。方法は、眼の試験試料に微生物が存在すると色の変化を示すクロモゲン(例えばライハルト色素)を接触させる段階を含む。本発明者らは、微生物が細菌であるかウイルスであるかによって、色の変化の程度が変動することを発見した。理論に縛られることを意図しないが、本発明者らは、クロモゲンが細菌のペプチドグリカンベースの細胞壁構造と相互作用し、感染レベルを更に明らかにする色の変化を引き起こすと考えている。この相互作用は、細菌での方がウイルスでより高度に起こると考えられている。従って、クロモゲンは、ウイルスが存在する場合でも依然として色の変化を起こす可能性があるが、それは、典型的には遥かに低度である。このように、本発明では、ウイルス性結膜炎と細菌性結膜炎とを区別するための機序としてクロモゲンの色の変化の程度を用いることができる。
【選択図】図4

Description

結膜炎は、最もよく見られる眼の疾患であり、重症度は、流涙を伴う軽度炎症から組織傷害を引き起こす重度炎症まで種々のものがある。感染性結膜炎は、一般に、細菌又はウイルスが存在することにより引き起こされる。肺炎連鎖球菌(S.pneumoniae)、インフルエンザ菌(H.influenzae)、緑膿菌(P.aeruginosa)、又は化膿連鎖球菌(S.pyogenes)のような種々の細菌が、細菌性結膜炎を引き起こす可能性がある。同様に、アデノウイルス、単純疱疹ウイルス(HSV)、水痘−帯状疱疹ウイルス(VZV)、ピコナウイルス(エンテロウイルス70、コクサッキーA24)、ポックスウイルス(伝染性軟属腫、ワクシニア)、及びヒト免疫不全ウイルス(HIV)のような種々のウイルスがウイルス性結膜炎の原因となることもある。アデノウイルス性結膜炎は、ウイルス性結膜炎の最もよく見られる原因である。アデノウイルス性結膜炎の特定の亜型には、流行性角結膜炎(流行り目)及び咽頭結膜熱が含まれる。また、特に小児には原発性眼部単純疱疹感染もよく見られ、通常、濾胞性結膜炎を伴う。
感染性結膜炎のための治療プロトコルは、主として、感染がウイルス性であるか細菌性であるかによって決まる。ウイルス性結膜炎は、自己限定性であり、感染に伴うあらゆる症状を軽減するための点眼薬以外には特に治療を必要としない。一方、細菌性結膜炎の患者は、典型的には、局所抗生物質(例えば、スルファセタミドナトリウム10%点眼薬又はトリメトプリム/ポリミキシンB1日4回)で治療される。眼の感染の種類を診断するための従来の技術は、主に臨床検査によるものである。例えば、細菌性結膜炎の分泌物は、ウイルス性結膜炎の水性分泌物より化膿性であるため、診断に理学的検査を用いることができる。不都合なことには、このような診断技術は、信頼性が無く、必要でない場合に抗生物質点眼薬が処方されることになることが多い。
従って、患者の細菌性結膜炎を素早くスクリーニングする技術が現在必要とされている。
米国特許出願公開番号第2003/0119202号公報 「有機分子の色及び構成」Academic Press、ロンドン(1976年) F.Cost著デジタル印刷のポケットガイド、Delmar Publishers、ニューヨーク州アルバニー、ISBN 0−8273−7592−1の144及び145頁
本発明の実施形態の1つによれば、細菌性結膜炎をスクリーニングするための方法が開示される。この方法は、眼の試験試料をクロモゲンに接触させる段階を含む。クロモゲンは、病原性濃度で細菌が存在すると約30分未満で検出可能な色の変化を起こす。
以下に、本発明の他の特徴及び側面を極めて詳細に論じる。
その最良の様態を含む、本発明の完全な実施可能要件としての開示事項は、当業者に向けたものであり、これは、添付の図面を参照する本明細書の残りの部分で更に詳細に述べる。
本明細書及び図面に参照記号を繰り返し用いる場合は、本発明の同じ又は同様の特徴又は要素を表すものとする。
定義
本明細書で用いる場合、「眼の試験試料」という用語は、一般に、眼の水晶体流体(例えば涙)、分泌物、組織等のようなホストの眼から直接又は間接的に得られた生物学的材料をいう。試験試料は、綿棒を用いることのような望ましいあらゆる方法で得ることができる。また、試験試料は、取得したままで用いることもできるし、何らかの方式で前処置して用いることもできる。例えば、このような前処置には、ろ過、沈殿、希釈、蒸留、混合、濃縮、妨害成分の不活化、試薬添加、溶解等を含むことができる。
本明細書で用いる場合、「ホスト」という用語は、あらゆる動物、好ましくはヒトをいう。
詳細な説明
ここで、本発明の種々の実施形態を詳細に参照し、その例の1つ又はそれ以上を以下に述べる。各例は、本発明の説明のために挙げたものであり、本発明を制限するものではない。実際に、本発明の範囲又は精神から逸脱することなく、本発明に種々の変更形態及び変形形態を作ることができることは、当業者には明らかであると考える。例えば、実施形態の1つの一部として図示又は記載した特徴を別の実施形態に用いて更に別の実施形態を生成することができる。従って、本発明は、添付の請求項及びその同等物の範囲に含まれるものとしてこのような変更形態及び変形形態を含むことを意図する。一般に、本発明は、ホストの細菌性結膜炎を素早くスクリーニングするための方法に関する。方法は、眼の試験試料を微生物が存在すると色の変化を示すクロモゲン(例えばライハルト色素)と接触させる段階を含む。本発明者らは、色の変化の程度は、微生物が細菌であるかウイルスであるかによって変動する可能性があることを発見した。理論に縛られることは意図しないが、本発明者らは、クロモゲンが、細菌のペプチドグリカンに基づく細胞壁構造と相互作用して感染性レベルで更に明らかになる色の変化を生じると考えている。この相互作用は、ウイルスでより細菌での方が遥かに大きい程度で起こると考えられている。従って、ウイルスが存在すると、クロモゲンは依然として色の変化を起こす可能性があるが、それは、典型的には遥かに小さい程度である。このように、本発明では、ウイルス性結膜炎と細菌性結膜炎とを区別する機序としてクロモゲンの色の変化の程度を用いることができる。
本発明によれば、種々の細菌及び/又はウイルスの何れも検出することができる。例えば、細菌性結膜炎には、グラム陽性球菌(例えば、表皮ブドウ球菌、化膿連鎖球菌、及び肺炎連鎖球菌);グラム陰性球菌(例えば、緑膿菌、髄膜炎菌、及びヒト結膜炎菌(Moraxella lacunata));及びグラム陰性桿菌(例えば、インフルエンザ菌)を伴うことが多く、これらは、本発明で検出することができる。グラム陰性菌は、リポ多糖類(LPS)でコーティングされた細胞壁を有する。グラム陽性菌は、厚いペプチドグリカン(又はムレイン)シート状層でコーティングされている。細菌性結膜炎の最も多い原因は、肺炎連鎖球菌、インフルエンザ菌、又は化膿連鎖球菌である。化膿連鎖球菌は、連鎖又は細胞の対で見出されるグラム陽性非運動性非胞子形成性球菌である。化膿連鎖球菌は、カタラーゼ陰性酸素耐性嫌気性生物(条件的嫌気性生物)であり、増殖するのには血液を含む強化培地が必要である。インフルエンザ菌は、パスツレラ科の小さな非運動性グラム陰性細菌である。非被包性系統のインフルエンザ菌が結膜炎の主要な原因であると考えられている。
ウイルスは、カプソメアサブユニット(「カプシド」)で組織化されたたんぱく質内に封入された核酸を含む。また、ウイルスによっては、タンパク分子が散在する2つの脂質層(リポタンパク二重層)で構成され、ホスト細胞の膜又はウイルス性臓器からの材料を含むことができるカプシドを取り囲む糖タンパク質エンベロープも含む。また、ウイルスは、エンベロープ上に糖タンパク質で作られたスパイクを発生させることもあり、これは、特定の細胞表面に付着するのに役立つ。本発明により検出することができるウイルス性結膜炎の最もよく見られる形は、アデノウイルス科のアデノウイルスにより引き起こされるものである。例えば、流行性角結膜炎は、アデノウイルス血清型8、19、37を伴う。アデノウイルスは、12の頂点及び7つの表面タンパクを備える正二十面体カプシドを含む二本鎖DNAウイルスである。ビリオンは、エンベロープを有さない球形である。また、ウイルス性結膜炎には、疱疹ウイルスもよく伴われる。疱疹ウイルスは、付加的なタンパク質(外被)の厚い層で囲まれた正二十面体カプシドと、スパイク様糖タンパク質を備える外側エンベロープと、を含む。カプシドは、二本鎖線状ウイルス性DNAを含むコア構造を閉じ込める162のカプソメアを含む。疱疹ウイルスは、組織向性、病原性、及び実験室の培養条件下での挙動に基づき、3つの群、即ち、α−、β−及びγ−疱疹ウイルスに分類される。単純疱疹ウイルス1型及び2型(HSV−1及びHSV―2)は、疱疹ウイルスのα亜科である。ウイルス性結膜炎には、HSV―1が伴うことが最も一般的である。
クロモゲンは、本発明により、微生物の細胞膜及び/又は微生物が存在する環境と何らかの様式で相互作用するように選択される。この相互作用の結果として、クロモゲンには、(例えば、肉眼で)容易に検出可能な色の変化が起こる。「色」という用語は、視野の物体から反射又は放出される光に特定の波長が存在するか否かに関する。例えば、眼に入る光は、可視スペクトルの特定の領域に感受性がある3種類の網膜錐体細胞によりスペクトル分析が行われる。これらの細胞からの刺激は、次に、網膜ニューロン、視神経ニューロン及び視覚野により処理され、色の刺激が経験されるようにする。本発明に用いるクロモゲンの色は、典型的には、光の特定の波長を吸収することによるものである。従って、知覚される色は、通常、物体に吸収される光の波長に伴う色の補色である。例えば、白色光で見るときに色が赤に見える物体は、実際には、波長範囲が490〜500ナノメートルの青味を帯びた光を選択的に吸収する。同様に、白色光で黄色に見える物体は、実際には、波長範囲435〜480ナノメートルの青色の光を吸収する。
可視光の吸収には、分子内の電子遷移を伴い、励起状態が生成されることになる。分子の基底状態と関連する励起状態との間のエネルギー差により、プランクの関係、
E=hν
(式中、
Eはエネルギー、
Hはプランク定数、
νは、吸収された光の光子の周波数であり、ν=c/λにより波長λ及び光の速度cに関連する)により、吸収される光の波長が決まる。
以下に示すような状態図を用いて、電子遷移を図で示すことができる。
Figure 2009519709
このように、吸収された光子のエネルギーは、光子の波長に反比例する。従って、青色光の光子(435〜480ナノメートル)は、黄色光(580〜595ナノメートル)より高いエネルギーを有する。従って、クロモゲンの色は、クロモゲンの基底状態と第1の許容励起状態との間の遷移エネルギーにより決定される。
本発明に用いるクロモゲンの光吸収部分は、一般に、クロモゲンの色の原因となり、共役系に結合する発色団である。例えば、アゾ基(例えばアゾ色素)、ポリエン基(例えば、カロテン色素)、カルボニル基(例えば、アントラキノン色素)が、一般的な発色団である。助色団は、発色団の吸収極大をスペクトルの赤端(「深色シフト」)又はスペクトルの青端(「浅色シフト」)の何れかに向かってシフトさせることができる。助色団は、クロモゲンと共役してもしなくてもよい。例えば、アゾ基(発色団)に例えばベンゼン環を介して共役したアミノ基は、アミノアゾクロモゲンを形成することになる。吸収シフトの種類は、発色団の性質によって、及び、例えば、助色団が電子受容体として機能するかどうか(この場合は浅色シフトが起こる)、又はアミノ基が電子供与体として機能するかどうか(この場合は深色シフトが起こる)によって決まる。例えば、共役アミノ助色団は、アゾ基の吸収帯を長波長にシフトし、吸収帯の強度を増大させることになる。吸収シフトにより、視覚的又は器具を通して検出可能な色の変化が生じる。
細菌が存在すると検出可能な色の変化を起こすことができる特に適切なクロモゲンの分類の1つは、ソルバトクロミック色素である。ソルバトクロミック色素は、紫外線/可視/近赤外線スペクトルに分光学的特性(例えば、吸収)を有する色素であり、時に、周りの媒体により影響を受ける。ソルバトクロミック色素は、陽性又は陰性とすることができ、これは、溶媒極性が増大すると、それぞれ発光帯の深色及び浅色シフトに対応する。例えば、実施形態の1つでは、ソルバトクロミック色素は、溶媒極性及び/又は水素結合傾向に基づき、特定の分子環境で色の変化を起こす。例えば、ソルバトクロミック色素は、極性環境(例えば水)中では青色とすることができるが、非極性環境(例えば脂質が豊富な溶液)中では黄色又は赤色とすることができる。ソルバトクロミック色素により生成される色は、色素の基底状態と励起状態との間の分子の極性差によって決まる。
メロシアニン色素(例えば、モノ、ジ、及びトリメロシアニン)は、本発明に用いることができるソルバトクロミック色素の種類の一例である。メロシアニン540のようなメロシアニン色素は、「有機分子の色及び構成」Academic Press、ロンドン(1976年)に論じられるようなグリフィスのドナーシンプルアクセプタ(donor−simple acceptor)クロモゲン分類に含まれる。更に詳細には、メロシアニン色素は、偶数のメチン炭素を有する共役鎖により分離された塩基性核及び酸性核を有する。このような色素は、電子受容体成分として働くカルボニル基を有する。電子受容体は、ヒドロキシル又はアミノ基のような電子供与基に共役する。メロシアニン色素は、環状又は非環状(例えば、環状メロシアニン色素のビニルアロガス(vinylalogous)アミド)とすることができる。例えば、環状メロシアニン色素は、一般に、次の構造を有する。
Figure 2009519709
式中、nは、0を含む何らかの整数である。上に全体的な構造1及び1’で示されるように、メロシアニン色素は、典型的には、電荷分離(即ち「双性イオン」)共鳴の形である。双性イオン色素は、正及び負の電荷を含むものであり、正味中性であるが、高度に荷電されている。理論に縛られることを意図しないが、双性イオンの形は、色素の基底状態に有意に寄与すると考えられている。従って、このような色素により生成される色は、色素の基底状態と励起状態との間の分子の極性差によって決まる。基底状態が励起状態より極性が高いメロシアニン色素の特定の例の1つは、構造2として下に述べる。
Figure 2009519709
電荷分離された左手側のカノニカル2は、基底状態に主に寄与するものであり、右手側カノニカル2’は、第1励起状態に主に寄与するものである。適切なメロシアニン色素の更に別の例は、次の構造3〜13で以下に示す。
Figure 2009519709
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Figure 2009519709
式中、「R」は、メチル、アルキル、アリール、フェニル等の基である。
インジゴは、本発明に用いるのに適切なソルバトクロミック色素の別の例である。インジゴの基底状態は、励起状態よりかなり極性が低い。例えば、インジゴは、一般に、次の構造14を有する。
Figure 2009519709
左手側のカノニカル形14は、色素の基底状態に主に寄与するものであり、右手側カノニカル14’は、励起状態に主に寄与するものである。
本発明に用いることができる他の適切なソルバトクロミック色素は、永久的な双性イオンの形を有するものを含む。即ち、これらの色素は、隣接するπ電子系内に含まれる形式的な正及び負の電荷を有する。上に参照したメロシアニン色素と反対に、中性共鳴構造は、このような永久的な双性イオンクロモゲンに対して引き付けられることができない。この分類の例示的な色素には、次の一般構造を有するもののようなN−フェノラートベタイン色素が含まれる。
Figure 2009519709
式中、R1〜R5は、独立に、水素、ニトロ基(例えば窒素)、ハロゲン、又は線状、分枝、又は環状C1〜C20基(例えば、アルキル、フェニル、アリール、ピリジニル等)から成る群から選択され、これは、飽和されていてもされていなくてもよく、非置換とすることも、任意的に同じ又は異なる炭素原子のところで1つ、2つ又はそれ以上のハロゲン、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、フェニル、アリール、ピリジニル、又はアルキルアミノ基で置換することができる。例えば、N−フェノラートベタイン色素は、次の一般構造15を有する4−(2,4,6−トリフェニルピリジニウム−1−イル)−2,6−ジフェニルフェノラート(ライハルト(ライハルト)色素)とすることができる。
Figure 2009519709
ライハルト色素は、強度の負のソルバトクロミズムを示す。即ち、ライハルト色素は、溶媒溶離強度(極性)が増大すると、これより短い波長に一致するシフトを示し、従って、可視の色の変化を示す。適切な負のソルバトクロミックピリジニウム N−フェノラートベタイン色素の更に別の例は、構造16〜23で下に示す。
Figure 2009519709
式中、Rは水素、−C(CH33、−CF3、又はC613である。
Figure 2009519709
Figure 2009519709
Figure 2009519709
Figure 2009519709
Figure 2009519709
Figure 2009519709
Figure 2009519709
永久的な双性イオンの形を有する色素の更に別の例には、次の一般構造24を有する色素が含まれる。
Figure 2009519709
式中、nは0又はそれ以上であり、Xは、酸素、炭素、窒素、イオウ等である。構造24に示す永久的な双性イオン色素の特定の例には、次の構造25〜33が含まれる。
Figure 2009519709
Figure 2009519709
Figure 2009519709
Figure 2009519709
Figure 2009519709
Figure 2009519709
Figure 2009519709
Figure 2009519709
Figure 2009519709
更に別の適切なソルバトクロミック色素には、限定ではないが、4−ジシアノメチレン(dicyanmethylene)−2−メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−ピラン(DCM)、6−プロピオニル−d−(ジメチルアミノ)ナフタレン(PRODAN)、9−(ジエチルアミノ)−5H−ベンゾ[a]フェノキサジン−5−オン(ナイルレッド)、4−(ジシアのビニル)ジュロリジン(DCVJ)、フェノールブルー、スチルバゾリウム色素、クマリン色素、ケトシアニン色素、N,N−ジメチル−4−ニトロアニリン(NDMNA)及びN−メチル−2−ニトロアニリン(NM2NA)、ナイルブルー、1−アニリノナフタレン−8−スルホン酸(1,8−ANS)、及びダポキシルブチルスルホンアミド(dapoxylbutylsulfonamide)(DBS)及び他のダポキシル類似物を含むことができる。上に述べた色素以外に、本発明に用いることができる更に別の適切な色素には、限定ではないが、4−[2−N−置換−1,4−ヒドロピリジン−4−イリジン)エチリデン]シクロヘキサ−2,5−ジエン−1−オン、赤色ピラゾロン色素、アゾメチン色素、インドアニリン色素、及びその混合物が含まれる。
上に引用した色素は、ソルバトクロミックとして分類されるが、本発明は、クロモゲンの色の変化のための何らかの特定の機序に必ずしも制限されないことは当然理解される。ソルバトクロミック色素を用いる場合でも、色素の色の変化は、実際に、全体的又は部分的に他の機序が原因となることもある。例えば、色素と微生物との間に酸−塩基又はプロトン供与反応が起こると、色の変化が起こる可能性がある。例として、細菌の細胞壁上の高度に有機化された酸成分は、特定の色素をプロトン化し、退色させることができる。色素と微生物との間の酸化還元反応も同様に、色の変化に寄与する可能性がある。
クロモゲンは、単独で用いることもでき、検出組成物の一部として用いることもできる。望むならば、検出組成物は、移動相として機能するクロモゲンのための担体を含むことができる。担体は、液体、気体、ゲル等とすることができ、クロモゲンに望ましい性能(色変化の時間、異なる領域間のコントラスト、及び感受性)を与えるように選択することができる。例えば、実施形態のいくつかでは、担体は、水のような水性溶媒とすることもできるほか、グリコール(例えば、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、及びジプロピレングリコール)、アルコール(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、及びイソプロパノール)、トリグリセリド、酢酸エチル、アセトン、トリアセチン;アセトニトリル、テトラヒドラフラン、キシレン、ホルムアルデヒド(例えば、ジメチルホルムアミド)、その他のような非水性溶媒とすることもできる。検出組成物中の担体及びクロモゲンの量は、一般に、微生物感受性のレベル及び用いる色のパターン又はデザインに基づいて種々とすることができる。例えば、実施形態のいくつかでは、クロモゲンは、濃度約0.1〜約100ミリグラム/ミリリットル担体で、実施形態のいくつかでは、約0.5〜約60ミリグラム/ミリリットル担体で、実施形態のいくつかでは、約1〜約40ミリグラム/ミリリットル担体で検出組成物に存在することができる。
クロモゲン及び担体のほか、検出組成物は、種々の他の成分を含むこともできる。例えば、実施形態の1つでは、クロモゲンの性能を向上させる添加物が、検出組成物に組み入れられる。例えば、シクロデキストリンは、クロモゲンの感受性及び色の異なる領域間のコントラストを向上させることができる。理論に縛られることは望まないが、本発明者らは、このような添加物は、色素の結晶化を阻害し、それにより、更に鮮やかな色にし、検出感受性も向上させることができると考えている。即ち、単一の色素分子は、各色素分子が微生物の膜と自由に相互作用するため、微生物に対する感受性が大きい。これと対照的に、小さな結晶の色素は、最初に溶解し、それから膜を通過する必要がある。適切なシクロデキストリンの例には、限定ではないが、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン、ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリン、及びヒドロキシエチル−γ−シクロデキストリンを含むことができ、これらは、インディアナ州ハモンドのCerestar Internationalから市販されている。
また、界面活性剤も、クロモゲンの感受性及び異なる領域間のコントラストを向上させるのに役立つ可能性がある。特に望ましい界面活性剤は、エトキシル化アルキルフェノール、エトキシル化及びプロポキシル化脂肪アルコール、エチレンオキシド−プロピレンオキシドブロックコポリマー、脂肪酸(C8〜C18)のエトキシル化エステル、エチレンオキシドと長鎖アミン又はアミドとの縮合生成物、エチレンオキシドとアルコールとの縮合生成物、アセチレンジオール、及びその混合物のような非イオン性界面活性剤である。適切な非イオン性界面活性剤の種々の特定の例には、限定ではないが、メチルグルセス−10、PEG−20メチルグルコースジステアレート、PEG−20メチルグルコースセスキステアレート、C11−15パレス−20、セテス−8、セテス−12、ドドキシノール−12、ラウレス−15、PEG−20ヒマシ油、ポリソルベート20、ステアレス−20、ポリオキシエチレン−10セチルエーテル、ポリオキシエチレン−10ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン−20セチルエーテル、ポリオキシエチレン−10オレイルエーテル、ポリオキシエチレン−20オレイルエーテル、エトキシル化ノニルフェノール、エトキシル化オクチルフェノール、エトキシル化ドデシルフェノール、又は3〜20エチレンオキシド成分を含むエトキシル化脂肪アルコール(C6〜C22)、ポリオキシエチレン−20イソヘキサデシルエーテル、ポリオキシエチレン−23グリセロールラウレート、ポリオキシ−エチレン−20グリセリルステアレート、PPG−10メチルグルコースエーテル、PPG−20メチルグルコースエーテル、ポリオキシエチレン−20ソルビタンモノエステル、ポリオキシエチレン−80ヒマシ油、ポリオキシエチレン−15トリデシルエーテル、ポリオキシ−エチレン−6トリデシルエーテル、ラウレス−2、ラウレス−3、ラウレス−4、PEG−3ヒマシ油、PEG600ジオレエート、PEG400ジオレエート、及びその混合物が含まれる。市販の非イオン性界面活性剤には、ペンシルベニア州アレンタウンのAir Products and Chemicalsから入手可能なアセチレンジオール界面活性剤のSURFYNOL(登録商標)の種類及びペンシルベニア州ピッツバーグのFischer Scientificから入手可能なポリオキシエチレン界面活性剤のツイーン(登録商標)の種類を含むことができる。
また、検出組成物は、クロモゲンを基層に固定化するのを容易にするための結合剤を含むこともできる。例えば、結合剤として水溶性有機ポリマーを用いることができる。適切な水溶性有機ポリマーの部類の1つには、多糖類及びその誘導体が含まれる。多糖類は、陽イオン性、陰イオン性、非イオン性、及び/又は両性とすることができる繰り返し炭水化物単位を含むポリマーである。特定の実施形態の1つでは、多糖類は、非イオン性、陽イオン性、陰イオン性、及び/又は両性セルロースエーテルである。適切な非イオン性セルロースエーテルには、限定ではないが、メチルセルロース及びエチルセルロースのようなアルキルセルロースエーテル;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルヒドロキシブチルセルロース、ヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルヒドロキシブチルセルロース及びヒドロキシエチルヒドロキシプロピルヒドロキシブチルセルロースのようなヒドロキシアルキルセルロースエーテル;メチルヒドロキシエチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルエチルヒドロキシエチルセルロース及びメチルエチルヒドロキシプロピルセルロースのようなアルキルヒドロキシアルキルセルロースーテル;その他を含むことができる。
望むならば、検出組成物は、基層に付加することができ、それは、次に、感染試験試料と接触させる。適切な付加技術には、印刷、浸漬、スプレー、溶融押し出し、コーティング(例えば、溶媒コーティング、粉末コーティング、ブラシコーティング等)、その他が含まれる。付加するときには、検出組成物は、乾燥させて担体を除去し、微生物と相互作用するクロモゲンの残留物を残す。例えば、検出組成物は、基層の表面に印刷し、色が変化すると微生物が存在するという合図を送る。検出組成物は、基層表面の全て又は一部のみを覆うことができる。実施形態の1つでは、例えば、検出組成物は、特定のメッセージを使用者に伝える証印の形で印刷される。基層は、検出組成物とともに付加することができる種々の材料の何れで形成することもできる。例えば、基層は、フィルム、紙、不織布、編布、織布、発泡体等から形成することができる。基層は、ストリップ、側方流動装置、ステッカ、試験キット、スワブアンドノウカード(swab & know cards)、ティシュペーパー、おむつ、咽頭綿棒、創傷被覆材等のような各種の物品に組み入れることができる。特定の実施形態の1つでは、基層は、紙、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリアミド等のようなラベルを製造するのに通常用いられる支持体材料である。感圧接着剤、加熱活性化接着剤、ホットメルト接着剤等のような接着剤を支持体材料の1つ又はそれ以上の表面に用いて、それを表面に接着することができる。感圧接着剤の適切な例には、例えば、アクリル系接着剤及びエラストマー接着剤が含まれる。実施形態の1つでは、感圧接着剤は、アクリル酸エステル(例えば、2−エチルヘキシルアクリレート)と極性コモノマー(例えば、アクリル酸)とのコポリマーに基づく。接着剤の厚さは、約0.1〜約2ミル(2.5〜50ミクロン)の範囲とすることができる。また、使用前に接着剤に接触する剥離ライナを用いることもできる。剥離ライナは、シリコーンコーティング紙又はフィルム基層のような当業者に公知の種々の材料を含むことができる。上の考察は、検出組成物を基層に塗布することに関するが、クロモゲン含有検出組成物と別個に(各)添加物を付加することもできることは当然理解される。
それを付加する方法と関係なく、用いるクロモゲンの量は、細菌と接触すると検出可能な色の変化を生じるのに有効である。正確な量は、クロモゲンの感受性、検出組成物中の他の添加物の存在、望ましい程度の検出可能性(例えば、肉眼)、微生物の疑わしい濃度等を含む種々の因子に基づいて種々とすることができる。場合によっては、病原性であると考えられる濃度の細菌の存在を検出することのみが望ましい。例えば、細菌濃度約1x105、実施形態のいくつかでは約1x106、実施形態のいくつかでは約1x108コロニー形成単位(「CFU」)/ミリリットル試験試料は、細菌性結膜炎の閾値病原性濃度と考えることができる。従って、クロモゲンは、少なくとも約1x108CFU/ミリリットル試験試料の濃度で細菌が存在すると検出可能な色の変化を起こすのに十分な量で存在することができる。例えば、基層上に存在する場合には、クロモゲンは、基層の乾燥重量の約0.001重量%〜約20重量%、実施形態のいくつかでは約0.01重量%〜約10重量%、実施形態のいくつかでは約0.1重量%〜約5重量%を占めることができる。また、他の添加物(例えば、シクロデキストリン、界面活性剤、結合剤等)の量も、基層の乾燥重量に基づいて約0.001重量%〜約10重量%、実施形態のいくつかでは約0.01重量%〜約5重量%、実施形態のいくつかでは約0.025重量%〜約1重量%のように、望む通りに変動させることができる。
上に述べたように、クロモゲンが色を変化させる程度により、暴露される細菌又はウイルスの存在に関する情報が与えられる。例えば、ライハルト色素は、強度の負のソルバトクロミズムを示し、従って、細菌が存在すると、青色から無色に有意な色の変化を起こす。特定のウイルスが存在する場合には、色の変化は、あったとしても小さな程度である。従って、感染試験試料が色素と接触するように置かれると、感染が細菌により引き起こされたかどうかを判断するのに、単に色の変化を観察することができる。即ち、色の変化が特定の程度まで(例えば、青から無色まで)起こる場合には、感染試験試料が細菌を含むと判断することができる。同様に、色の変化が起こる程度が小さい(例えば、青色から薄青色)場合には、試験試料が感染レベルのウイルスを含むか、結膜炎が単にアレルギー性結膜炎のような非感染性の原因であると判断することができる。しかし、何れの場合でも、抗生物質が必要であるかどうかは容易に明らかとされることになる。
反応した試験クロモゲンの色は、微生物に対する反応性に関して(例えば、視覚的又は器具の助けを借りて)試験クロモゲンと同じ又は同様の化合物から形成される対照クロモゲンの色に比較することができる。同様に、閾値病原性濃度で異なる種類の細菌に対応する複数の対照クロモゲンを用いることができる。比較するとき、試験試料と反応した試験クロモゲンと同じ又は実質的に同様の色を有する1つ又はそれ以上の対照クロモゲンを選択することができる。次に、選択した対照(各)クロモゲン及び対応する既知の(各)微生物から試験試料内の微生物の種類を決定する。
クロモゲンが色を変化させる程度は、視覚的又は器具を用いるかの何れかで求めることができる。実施形態の1つでは、色の強さは、光学読取装置で測定する。光学読取装置の実際の構成及び構造は、一般に、当業者には容易に理解されるように種々とすることができる。典型的には、光学読取装置は、電磁放射を放出することができる照明光源と、信号(例えば、透過又は反射光)と位置合わせすることができる検出器と、を含む。照明光源は、可視又は近可視の範囲の光(例えば、赤外光又は紫外光)のような電磁放射を生じることができる当技術分野で公知のあらゆる装置とすることができる。例えば、本発明で用いることができる適切な照明光源には、限定ではないが、発光ダイオード(LED)、せん光灯、冷陰極蛍光灯、エレクトロルミネセントランプ等が含まれる。照明は、多重化及び/又は視準することができる。場合によっては、照明は、パルス化してあらゆる背景干渉を減少させることができる。更に、照明は、連続とすることもでき、連続波(CW)及びパルス化照明を組み合わせることもでき、この場合には、複数の照明ビームが多重化(例えば、パルス化ビームがCWビームで多重化)され、CW源により誘起される信号とパルス化源により誘起される信号とを区別することができる。例えば、実施形態のいくつかでは、パルス化照明光源としてLED(例えば、アルミニウムガリウムヒ素赤色ダイオード、リン化ガリウム緑色ダイオード、ガリウムヒ素リン緑色ダイオード、又はインジウム窒化ガリウム紫/青色/紫外線(UV)ダイオード)を用いる。本発明に用いるのに適する適切なUV LED励起ダイオードの市販の例の1つは、NSHU55OE型(Nichia Corporation)であり、これは、10ミリアンペア(3.5〜3.9ボルト)の順方向電流で750〜1000マイクロワットの光パワーを半値全幅が10度、ピーク波長が370〜375ナノメートル、スペクトル半値幅が12ナノメートルのビームに放出する。
場合によっては、照明光源は、拡散照明をクロモゲンに供給することができる。例えば、単純に、複数の点光源(例えばLED)の列を用い、比較的拡散性の照明を与えることができる。比較的安価に拡散照明を与えることができる別の特に望ましい照明光源は、エレクトロルミネセント(EL)装置である。EL装置は、一般に、電極の間に挟まれたルミネセント材料(例えば、蛍光体粒子)を用いるキャパシタ構造であり、その少なくとも1つが透過性で光を流出させる。電極にわたって電圧をかけると、ルミネセント材料内に変化電場が生じ、それによって光が放出される。
検出器は、一般に、信号を検知することができる当技術分野で公知のあらゆる装置とすることができる。例えば、検出器は、空間識別するように構成された電子撮像検出器とすることができる。このような電子撮像センサの例のいくつかには高速線状電荷結合素子(CCD)、電荷注入素子(CID)、相補形金属酸化膜半導体(CMOS)素子等が含まれる。このような画像検出装置は、例えば、一般に2次元の列の電子光センサであるが、例えば、画像を操作するのに用いられるもののような単一の線の検出器ピクセル又は光センサを含む線状撮像検出装置(例えば、線状CCD検出装置)を用いることもできる。各列は、「アドレス」と呼ぶことができる既知の独自の位置の組を含む。画像検出器の各アドレスは、領域(例えば、典型的には箱又は長方形の形状にされた領域)を覆うセンサにより占有される。この領域は、一般に、「ピクセル」又はピクセル領域と呼ばれる。例えば、検出器ピクセルは、CCD、CID、又はCMOSセンサとすることもでき、光を検出又は測定する何らかの他の装置又はセンサとすることもできる。検出器ピクセルの大きさは、大きく変動させることができ、場合によっては、直径又は長さは、0.2マイクロメートルほどの短さとすることができる。
他の実施形態では、検出器は、空間識別能力を欠く光センサとすることができる。例えば、このような光センサの例には、光電子倍増管装置、アバランシェフォトダイオード又はシリコンフォトダイオードのようなフォトダイオード等を含むことができる。シリコンフォトダイオードは、安価で感受性が高く高速作動し(立ち上がり時間が短く/帯域幅が高い)、殆どの他の半導体技術及びモノリシック回路網に容易に一体化されるという点で有利である場合がある。また、シリコンフォトダイオードは、物理的に小さく、このため、種々の種類の検出システムに容易に組み入れることができる。シリコンフォトダイオードを用いる場合には、放出信号の波長の範囲は、その感受性の範囲とすることができ、それは、400〜1100ナノメートルである。
光学読取装置は、一般に、例えば、ルミネセンス(例えば、蛍光、りん光等)、吸光度(例えば、蛍光又は非蛍光)、回折等を含むあらゆる公知の検出技術を用いることができる。本発明の特定の実施形態の1つでは、光学読取装置は、吸高度の関数として色の強さを測定する。実施形態の1つでは、吸光度読み取り値は、バージニア州シャンティイーのDynex Technologiesのマイクロプレート読取装置(型番MRX)を用いて測定する。別の実施形態では、吸光度読み取り値は、「CIELAB」として知られる従来の試験を用いて測定され、これは、F.Cost著デジタル印刷のポケットガイド、Delmar Publishers、ニューヨーク州アルバニー、ISBN 0−8273−7592−1の144及び145頁に論じられている。この方法は、色知覚の反対色説に基づいて知覚色の3つの特性に対応する3つの変数L*、a*、及びb*を定める。3つの変数は、次の意味を有する。即ち、
*=明度(又は光度)で、0〜100の範囲であり、0=暗、100=明である。
*=赤色/緑色軸線で、ほぼ−100〜100の範囲であり、正の値は赤色を帯び、負の値は緑色を帯びる。
*=黄色/青色軸線で、ほぼ−100〜100の範囲であり、正の値は黄色を帯び、負の値は青色を帯びる。
CIELAB色空間は、幾分視覚的に均質であり、ヒトに知覚されるような2つの色の差を表す単一の数を計算することができる。この差は、ΔEと呼ばれ、2つの色の間の3つの差(ΔL*、Δa*、及びΔb*)の二乗の合計の平方根をとることにより計算される。CIELAB色空間では、各ΔE単位は、2つの色間の「辛うじて認識可能」な差にほぼ等しい。従って、CIELABは、色の管理及び色の変化の表現のための基準色空間として用いることができる客観的な装置独立の色彩表示システムのための良好な尺度である。従って、この試験を用いて、色の強さ(L*、a*、及びb*)は、例えば、日本の大阪のMinolta Co.Ltd.から入手される手持形分光光度計(型番CM2600d)を用いて測定することができる。この器具は、CIE第15番、ISO 7724/1、ASTME1164及びJIS Z8722−1982(拡散照明/8−度視検システム)に一致するD/8ジオメトリを用いる。試料片表面から角度8度で表面の法線に反射されるD65光は、試料片測定光学システムに受け取られる。更に別の適切な光学読取装置は、Kaylorらに付与された米国特許出願公開番号第2003/0119202号に記載される反射率分光光度計であり、これは、本明細書において引用によりそのまま組み入れられる。同様に、本発明には、透過モード検出システムを用いることもできる。
上に記載した技術は、本発明により種々の方法で実行することができる。例えば、使用者が試験試料内に1つ又はそれ以上微生物が存在するか否かを更に良好に判断することができるようにするために、何らかの数の個別の検出領域(例えば、線、ドット等)を備える検出ゾーンを含む基層を用いることができる。各領域は、同じ試験クロモゲンを含むこともでき、異なる種類の微生物と反応するための異なるクロモゲンを含むこともできる。例えば、グラム陽性菌に感受性が高いクロモゲンもあれば、グラム陰性菌に感受性が高いものもある。また、試験クロモゲン濃度は、選択的に制御し、望ましいレベルの検出感受性にすることができる。例えば、高濃度では、微生物レベルが低いことが疑われる場合に高レベルの検出感受性を得ることができる。図5Aを参照すると、基層80が、クロモゲン(図示せず)で不均一にコーティングされた試験ストリップの形である本発明の実施形態の1つが示される。感染した眼の試験試料(例えば、綿棒で得られる)が基層80の領域82に接触すると、色が変化して感染が存在することが示される(図5B)。
望むならば、基層は、試験クロモゲンと同じ又は同様の対照クロモゲンを付加した対照ゾーンも含むことができる。対照ゾーンは、一般に、試験中に色を変化させないため、これを比較に用いることができる。検出ゾーンと同様に、対照ゾーンも、あらゆる数の個別領域を設けることができる。例えば、対照ゾーンは、上に記載したもののように、異なる所定の微生物濃度に対応する領域を含むことができる。また、領域は、異なる種類の微生物に対して異なる感受性レベルを有する色素を含むことができる。
図4を参照すると、基層が側方流動装置20である本発明の別の実施形態が示される。更に詳細には、装置20は、流動媒体として動作し、任意的に硬質材料(図示せず)で支持される多孔性膜23を含む。一般に、多孔性膜23は、試験試料が通過することができる種々の材料の何れで作ることもできる。例えば、多孔性膜23を形成するのに用いられる材料には、限定ではないが、多糖類(例えば、紙のようなセルロース材料、及び酢酸セルロース及びニトロセルロースのようなセルロース誘導体)のような天然、合成、又は合成的に修飾された天然由来材料;ポリエーテルスルホン、ポリエチレン;ナイロン;ポリフッ化ビニリデン(PVDF);ポリエステル;ポリプロピレン;シリカ;塩化ビニル、塩化ビニル−プロピレンコポリマー、及び塩化ビニル−ビニルアセテートコポリマーのような多孔性ポリマーマトリクスに均質に分散された不活性化アルミナ、珪藻土、MgSO4、又は他の無機の細かく分断された材料のような無機材料;天然由来(例えば綿)及び合成(例えばナイロン又はレーヨン)両方の布;シリカゲル、アガロース、デキストラン、及びゼラチンのような多孔性ゲル;ポリアクリルアミドのようなポリマーフィルム;その他を含むことができる。特定の実施形態の1つでは、多孔性膜23は、ニトロセルロース及び/又はポリエーテルスルホン材料で形成される。当然理解される。「ニトロセルロース」という用語は、ニトロセルロース単独とすることもでき、硝酸と1〜7炭素原子を有する脂肪族カルボン酸のような他の酸との混合エステルとすることもできるセルロースの硝酸エステルをいう。また、装置20は、吸収性パッド28も含むことができる。吸収性パッド28は、一般に、多孔性膜23全体を通して移行する流体を受け取る。当技術分野では公知のように、吸収性パッド28は、膜23を通過する毛管作用及び流体の流れを促進するのを助けることができる。
試験試料中の微生物の検出を開始するために、使用者は、試験試料を多孔性膜23の一部に直接塗布することができ、それを通してそれが移動することができる。或いは、試験試料は、最初に、多孔性膜23と流体的に連絡する採取パッド(図示せず)及び/又は複合パッド(図示せず)に塗布することができる。採取パッド及び複合パッドを形成するのに用いることができる適切な材料のいくつかには、限定ではないが、ニトロセルロース、セルロース、多孔性ポリエチレンパッド、及びガラス繊維フィルタ紙が含まれる。どこに塗布するかに関係なく、試験試料は、微生物が存在するという合図をすることができる多孔性膜23で定められる検出ゾーン31に移行する。詳細には、図4に示すように、検出ゾーン31は、1つ又はそれ以上の微生物に接触すると検出可能な色の変化を示す試験色素を含む。また、アッセイ装置20は、対照色素を塗布され、任意的に検出ゾーン31の下流に位置決めされる対照ゾーン32も用いる。対照ゾーン20は、一般に、試験中に色が変化しないため、半定量的及び/又は定量的比較に用いることができる。
試験及び対照クロモゲンは、時に、多孔性膜23のマトリクスを通って実質的に拡散しないように塗布される。これにより、使用者は、望ましい反応時間の後に色素の色を容易に検出することができる。例えば、クロモゲンは、多孔性膜23の表面に存在する官能基とイオン及び/又は共有結合を形成し、それらが不動化されたままになるようにすることができる。実施形態の1つでは、正に荷電した色素は、いくつかの多孔性膜(例えばニトロセルロース)の表面に存在する負に荷電したカルボキシル基とイオン結合を形成することができる。或いは、クロモゲン溶液には、クロモゲンが多孔性膜23のマトリクス内に実質的に拡散するのを阻害する特定の成分を加えることができる。他の場合では、不動化は必要でない可能性があり、代わりに、試験試料と反応させるためにクロモゲンを多孔性膜23のマトリクス内に拡散させることができる。
本発明の結果、細菌感染は、閾値病原性濃度で細菌が存在すると色が変化するクロモゲンを用いることにより容易に検出することができることが発見された。色の変化は、急速であり、比較的短い期間で検出することができる。例えば、クロモゲンは、約30分未満で、実施形態のいくつかでは約10分未満で、実施形態のいくつかでは約5分未満で、実施形態のいくつかでは約3分未満で、実施形態のいくつかでは約1分未満で、実施形態のいくつかでは約30秒未満で、検出可能な色の変化を起こすことができる。このように、クロモゲンは、細菌性結膜炎の存在又は不在を「実時間」で示すことができる。
本発明は、次の例を参照すると良好に理解することができる。
用いる材料
実施例に用いる全ての試薬及び溶媒は、特に記載しなければミズーリ州セントルイスのSigma−Aldrich Chemical Co.,Inc.から入手し、更に精製することなく用いた。全てのウイルスは、ニュージャージー州フェアフィールドのGibraltar Laboratories,Inc.から入手した。また、ライハルト色素もSigma−Aldrich Chemical Co,Inc.から入手した。
[実施例1]
本発明に用いるためのメロシアニン色素を形成する能力を実際に示した。例えば、図1に示すメロシアニン色素は、2段階反応を用いて実験室で合成した。詳細には、図2に示すように、氷浴にいれた50ミリリットルイソプロパノールに入れたδ−ピコリンの撹拌溶液にヨウ化メチルをゆっくりと加えた。付加が完了すると、反応物を加熱して還流し、還流を2時間継続した。次に、溶液を氷浴に入れて冷却し、沈殿物をろ過し、冷アルコールを用いてブフナー漏斗上で洗った。次に粉末を換気フードで2時間乾燥した。粗生成物の収量は18.6グラムであった。粗生成物は、更に精製せず、次の段階に直接用いた。N−メチル−δ−ピコロン(Picolone)(9.4グラム、0.04モル)、及びバニリン(6.1グラム、0.04モル)は全て、図3に示すように撹拌しながら50ミリリットルのエタノールに溶解した。この溶液に、ピペリジン(3.4グラム、0.04モル)を加え、混合物を16時間還流した。次に、この反応混合物を氷浴で冷却し、ブフナーロートを用いて生成物をろ取し、冷エタノールで洗った。構造13(式中、Rはメチル)の粗生成物が得られた。次に、色素は、250ミリリットルの0.2モル濃度水酸化カリウム溶液に入れて60分間撹拌して双性イオンを形成し、ブフナーロートを用いてろ取した。次に、色素を最低量の1:1水/メタノール混合物で結晶化した。収量は、9.4グラム(98%)であった。
また、色素に対して望ましいそれぞれの「R」基に対応してヨウ化アルキルのアルキル基を選択することにより他のメロシアニン色素も同様に合成した。次の表1は、化合物、及び3つの異なるR基の色素構造13に対して得られる収量を示す。
表1 合成したアルキル誘導体及び得られた収量
Figure 2009519709
[実施例2]
Veraサル腎臓細胞でアデノウイルス2型プール(ATCC番号VR−846)を繁殖させ、ウシ胎仔血清を濃度5%まで補ったダルベッコー修飾イーグル培地(DMEM)を与え、37°C±1°C、5%CO2存在下で6日間インキュベートした。ウイルスの繁殖は、細胞シートの少なくとも50%に観察される円形化、鈍鋸歯状形成、溶解、核濃縮等のような感染細胞シートの細胞の崩壊(細胞変性効果、CPE)を顕微鏡観察することにより検出した。細胞毒性は、ウイルス無しで薬剤単独で生成される細胞崩壊の程度として測定した。ウイルスは、DMEMで10倍連続希釈し、4つの複製MA104培養物/希釈を用い、各複製物には、0.1ミリリットルのウイルス希釈液を接種して滴定した。ウイルス複製の程度は、ReedとMuenchの方法で求めた50%組織培養感染量(TCID50)として計算した。ウイルス滴定を計算すると、10ー6.5であった。
インフルエンザ菌(ATCC番号8149)及び肺炎連鎖球菌(ATCC番号33400)をチョコレート寒天で増殖させ、Trypticase Spy Bean Broth(TSB)を与えた。化膿連鎖球菌(ATCC番号49399)を5%ヒツジ赤血球(red blood)寒天で増殖させ、これにもTSB培地を与えた。これらの細菌の(TSB中)濃度は、108CFU/mlであることが見出された。生理食塩水を用いて連続希釈することにより細菌の希釈物(107、106CFU/ml)を生成した。
ラベルをライハルト色素(80ミリグラム/10ミリリットルアセトニトリル)で浸漬コーティングして乾燥させ、指示薬コーティングステッカーの完成製品を生成した。50マイクロリットルの非希釈ウイルス媒体をラベル上に滴下し、3分間放置してから液滴を綿棒で除去した。対照として媒体単独のアリコートを用いた。アデノウイルス液滴から得られる脱色は、かすかであり、対照媒体に観察される脱色と殆ど変わらない。また、107及び106CFU/mL細菌のアリコート(50マイクロリットル)も、生理食塩水対照の液滴とともにステッカー上に滴下した。また、108CFU/ml細菌の液滴もステッカー上に滴下したが、これらの試料では、TSBを対照媒体として用いた。インフルエンザ菌及び化膿連鎖球菌は、試験した全てのCFU/mLレベルに対して媒体対照より高度の脱色を示した。肺炎連鎖球菌に対しては観察した脱色のみが、108CFU/ml濃度に対する対照より上に示された。全ての細菌に対して108CFU/ml濃度で観察される脱色は、アデノウイルスに対して観察されるものより有意に高度であり、これは、低濃度の細菌に見られる脱色のようであった。
[実施例3]
基層としてセルロースタオルを用い、タオル上に緑膿菌をピペットで加えた(100μl)。次に、ライハルト色素溶液(10mlアセトニトリルに160mg入れたもの)を10μlアリコートでそのスポットに加え、持続性のある色を確立するのに必要な液滴の数を計数した。持続性のある紫色を維持するのに必要な色素の量は、80マイクロリットルであった。
[実施例4]
紙ベースの基層(Neenah Bond(商標)(ジョージア州アルファレッタのNeenah Paper,Inc.から入手可能)及びラベル(Avery−Dennisonから入手可能)を最初にライハルト色素溶液(80ミリグラム/10ミリリットルアセトニトリル)でコーティングし、吊るして乾燥した。ライハルト色素をコーティングした指示薬ストリップを減少する量の緑膿菌アリコートに暴露した。手持ち形分光光度計を用い、各アリコートを塗布した後に各CFU/mL濃度に対して「ΔE」値(L*、A*、及びB*値を用いて計算)を求めた。結果は下の表2(紙)及び表3(ラベル)に述べる。
表2 紙基層に対する結果
Figure 2009519709
表3 ラベル基層に対する結果
Figure 2009519709
上記のことから、図6に示されるような緑膿菌に対する標準検出曲線を生成した。その後、未知の細菌濃度の液滴をステッカーに配置し、分光光度計を用いて、得られた色の「ΔE」を測定した。各未知の試料に対して得られる数値は、下の表4〜表5に示す。
表4 紙基層に対する結果
Figure 2009519709
表5 ラベル基層に対する結果
Figure 2009519709
数字のデータに見られるように、未知の濃度は、未知のΔE値に最も近い既知のΔE値を判断することにより予想した。数個の結果は完全に正確ではないが、本発明者らは、コーティングの均質性を改善すると検出精度が向上することになると考えている。
[実施例5]
単純疱疹ウイルス1型(HSV−1)を調製してMA−104胎仔サル腎臓細胞に接種し、繁殖させてウシ胎仔血清を濃度5%まで補ったダルベッコー修飾イーグル培地(DMEM)を与え、37°C±1°C、5%CO2存在下で6日間インキュベートした。ウイルスの繁殖は、細胞シートの少なくとも50%に観察される円形化、鈍鋸歯状形成、溶解、核濃縮等のような感染細胞シートの細胞の崩壊(細胞変性効果、CPE)を顕微鏡観察することにより検出した。細胞毒性は、ウイルス無しで薬剤単独で生成される細胞崩壊の程度として測定した。ウイルスは、DMEMで10倍連続希釈し、4つの複製MA104培養物/希釈を用い、各複製物には、0.1ミリリットルのウイルス希釈液を接種して滴定した。ウイルス複製の程度は、ReedとMuenchの方法で求めた50%組織培養感染量(TCID50)として計算した。試験表面として、ライハルト色素でコーティングしたステッカー(160ミリグラム/10ミリリットルアセトニトリル、80ミリグラム/10ミリリットルアセトニトリル、40ミリグラム/10ミリリットルアセトニトリル、及び20ミリグラム/10ミリリットルアセトニトリル)を用いた。50マイクロリットルの非希釈ウイルス(TCID50 10-7 HSV−1/mL)を媒体にいれたものを各ステッカーに滴下し、3分間放置した後、綿棒で液的を除去した。その後観察される脱色をウイルスを含まない対照媒体で観察されるものに比較し、サルモネラ(108 CFU/mL)陽性対照にも比較した。この脱色は、サルモネラ菌で観察されるものほど強くないが、非希釈HSV−1ウイルスに暴露されると、ステッカーは幾分脱色することになった。
本発明は、その特定の実施形態に関して詳細に記載したが、当業者は、前記事項を理解すると、これらの実施形態の変更形態、変形形態、及び同等物を容易に考案することができることは理解される。従って、本発明の範囲は、添付の請求項及びそのあらゆる同等物の範囲により評価する必要がある。
本発明に用いることができるメロシアニン色素の1つの構造の図である。 メロシアニン色素を合成するための方法の1つを示す図である。 メロシアニン色素を合成するための方法の1つを示す図である。 本発明の実施形態の1つに用いることができる側方流動アッセイ装置の斜視図である。 色の変化を起こす前(図5A)及びその後(図5B)の基層の斜視図である。 ΔEが既知の濃度の緑膿菌に対してプロットされた実施例4で得られた結果のグラフ図である。
符号の説明
20 側方流動装置
23 多孔性膜
28 吸収性パッド
31 検出ゾーン
32 対照ゾーン

Claims (17)

  1. 細菌性結膜炎をスクリーニングするための方法であって、前記方法が、眼の試験試料にクロモゲンを接触させる段階を含み、前記クロモゲンが、病原性濃度の細菌が存在すると約30分未満で検出可能な色の変化を起こすことを特徴とする方法。
  2. 前記クロモゲンがソルバトクロミック色素であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記クロモゲンが双性イオン色素であることを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記双性イオン色素がN−フェノラートベタイン色素であることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 細菌性結膜炎をスクリーニングするための方法であって、前記方法が、眼の試験試料にN−フェノラートベタイン色素を接触させる段階を含み、前記色素が、病原性濃度の細菌が存在すると約30分未満で可視の色の変化を起こすことを特徴とする方法。
  6. 前記N−フェノラートベタイン色素が、次の構造、即ち、
    Figure 2009519709
    (式中、R1〜R5は、水素、ニトロ基、ハロゲン、及び線状、分枝又は環状、飽和又は不飽和、置換又は非置換C1〜C20基から成る群から独立に選択される請求項4又は請求項5の何れか1項に記載の方法。
  7. 前記色素が、4−(2,4,6−トリフェニルピリジニウム−1−イル)−2,6−ジフェニルフェノラート(ライハルト色素)であることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記クロモゲンが基層上に存在することを特徴とする請求項1〜請求項7の何れか1項に記載の方法。
  9. 前記クロモゲンの色が検出され、対照クロモゲンの色に比較されることを特徴とする請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の方法。
  10. 前記色の変化が視覚的に検出されることを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の方法。
  11. 前記色の変化が定量的に測定されることを特徴とする請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の方法。
  12. 前記色の変化が約10分未満で起こることを特徴とする請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の方法。
  13. 前記色の変化が約5分未満で起こることを特徴とする請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の方法。
  14. 前記色の変化が約1分未満で起こることを特徴とする請求項1〜請求項13の何れか1項に記載の方法。
  15. 前記病原性濃度が、少なくとも約1x105コロニー形成単位/ミリリットル前記眼の試験試料であることを特徴とする請求項1〜請求項14の何れか1項に記載の方法。
  16. 前記色が存在しなければ、前記眼の試験試料内に細菌が前記病原性濃度以上で存在することを示すことを特徴とする請求項1〜請求項15の何れか1項に記載の方法。
  17. 前記細菌には、肺炎連鎖球菌、インフルエンザ菌、緑膿菌、化膿連鎖球菌、又はその組合せが含まれることを特徴とする請求項1〜請求項16の何れか1項に記載の方法。
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