JP2009518376A - 全身効果のための活性薬剤の経皮投与 - Google Patents

全身効果のための活性薬剤の経皮投与 Download PDF

Info

Publication number
JP2009518376A
JP2009518376A JP2008543917A JP2008543917A JP2009518376A JP 2009518376 A JP2009518376 A JP 2009518376A JP 2008543917 A JP2008543917 A JP 2008543917A JP 2008543917 A JP2008543917 A JP 2008543917A JP 2009518376 A JP2009518376 A JP 2009518376A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pharmaceutical composition
composition
composition according
therapeutic agent
skin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008543917A
Other languages
English (en)
Inventor
スタニフォース,ジョン
ゴッギン,ポール
Original Assignee
ファーマコデックス リミテッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ファーマコデックス リミテッド filed Critical ファーマコデックス リミテッド
Publication of JP2009518376A publication Critical patent/JP2009518376A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/0012Galenical forms characterised by the site of application
    • A61K9/0014Skin, i.e. galenical aspects of topical compositions
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K47/00Medicinal preparations characterised by the non-active ingredients used, e.g. carriers or inert additives; Targeting or modifying agents chemically bound to the active ingredient
    • A61K47/06Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite
    • A61K47/08Organic compounds, e.g. natural or synthetic hydrocarbons, polyolefins, mineral oil, petrolatum or ozokerite containing oxygen, e.g. ethers, acetals, ketones, quinones, aldehydes, peroxides
    • A61K47/10Alcohols; Phenols; Salts thereof, e.g. glycerol; Polyethylene glycols [PEG]; Poloxamers; PEG/POE alkyl ethers
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/06Ointments; Bases therefor; Other semi-solid forms, e.g. creams, sticks, gels
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P1/00Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system
    • A61P1/08Drugs for disorders of the alimentary tract or the digestive system for nausea, cinetosis or vertigo; Antiemetics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/14Drugs for disorders of the nervous system for treating abnormal movements, e.g. chorea, dyskinesia
    • A61P25/16Anti-Parkinson drugs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P25/00Drugs for disorders of the nervous system
    • A61P25/30Drugs for disorders of the nervous system for treating abuse or dependence
    • A61P25/34Tobacco-abuse

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Neurosurgery (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Neurology (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Addiction (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Dermatology (AREA)
  • Psychology (AREA)
  • Hospice & Palliative Care (AREA)
  • Otolaryngology (AREA)
  • Psychiatry (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Abstract

本発明は、全身治療効果を与えるための治療薬の経皮投与用組成物に関する。特に、本発明は展延可能な組成物、または約25℃以下の温度では固体であり得るが35℃を超えない軟化点を有する組成物に関し、治療薬の経皮投与は急速または持続性であり得る。

Description

本発明は、全身治療効果を与えるための治療薬の経皮投与用組成物に関する。
経皮吸収は、患者に対する投薬の非侵襲的で便利な方法のために認められている全身薬物投与手段である。経皮吸収は、他の方法を困難または不快と見ている患者に対して薬物を投与する潜在的に有用な手段である。例えば、幼児及び高齢者は経口投与薬物を服用しがたく、注射剤は特に不快と見なされ得る。小児及び認知症患者もコンプライアンスを欠くために投薬が困難であり得る。よって、治療薬の経皮投与は薬物を、特に幼少患者、高齢患者または精神障害患者に投与する重要な方法であり得る。
しかしながら、現在薬物を皮膚を介して全身送達することには限界がある。皮膚の最外層である角質層は死ケラチンを多く含む細胞(コルネオサイト)及び脂質マトリックスから構成されている。角質層は成人で10〜15μmの厚さを有し、有効なバリア膜を形成しており、この膜により皮膚により吸収され得る分子の種類及び吸収速度も制限される。その結果、治療薬を含有する組成物を経皮投与すると、典型的には治療薬は皮膚を介して長時間にわたりゆっくり持続的に投与される。このように徐々に経皮吸収されるように組成物の皮膚との接触維持を確保するために、組成物は通常皮膚に貼るパッチまたはプラスターに配合されている。
「薬用プラスター」は当業界で公知である。例えば、Estraderm(登録商標)またはClimara(登録商標)のようなホルモン含有パッチはホルモン置換療法(HRT)で使用されており、ニコチン含有パッチは禁煙しようとしている人によるニコチン置換プログラムの一部として使用され得る。薬用プラスターは患者に持続レベルの薬物を与える他の手段よりも幾つかの利点を有している。例えば、薬用プラスターは持続的薬物効果を得るために頻繁に投与する必要がない。薬用プラスターは薬物を容易に且つ非侵襲的に投与する方法をも提供する。
現在、経皮パッチシステムには3つの主要タイプ、すなわち膜コントロールシステム、接着拡散コントロールシステムまたはマトリックスシステムがある。
膜コントロールシステムは、典型的には不透過性支持層、薬物レザバーとして役立つポリマー層、速度をコントロールする細孔膜及び接着剤の4つの層から構成されている。薬物レザバーは治療薬及び皮膚を介する薬物の吸収を助長させる液体賦形剤を含む。皮膚に適用すると、薬物は膜を介して拡散し、その後接着剤を通過し、皮膚に達する。薬物の放出速度は一定であり、最も効率的な投与方法を提供するためには放出速度は皮膚の飽和限界のすぐ下のレベルに維持されなければならない。米国特許第5,683,712号は、ホメオパシー薬物の放出をコントロールするために細孔膜が設けられており、前記膜内に薬物を含有するゲルが分散されているホメオパシー薬物を経皮投与するための膜コントロールシステムの例を開示している。
接着拡散コントロールシステムは、速度をコントロールする細孔膜が存在していないことを除いて膜コントロールシステムに非常に類似している。その代わりに、このシステムは不透過性プラスチックバリア、薬物レザバー、及び皮膚の隣に1つ以上の速度をコントロールする接着剤層から構成されている。ドイツ特許出願公開第19849823号は接着拡散コントロールシステムの例を開示しており、その薬用プラスターは支持層、活性薬剤を含むレザバー、及びレザバー層の上に置かれた、皮膚に接触すると活性薬剤が通過し得る非接着領域を有する接着剤層からなる。
マトリックスシステムでは、薬物レザバーは皮膚に直接接触している。よって、薬物の拡散速度は皮膚の吸収速度に依存している。このシステムは、薬物を分散して含有する親水性または疎水性ポリマーから構成される薬物レザバーに付着した不透過性支持層を含み得る。
国際特許出願公開第87/00042号は、ベラパミルを長期間にわたり持続的に実質的に一定の速度で経皮投与するための前記システムを記載している。或いは、前記システムは、支持層、並びに接着剤及び薬物レザバーの両方としての2つの役割を果たす接着剤層を含み得る。前記システムの例は国際特許出願公開第00/02539号に記載されており、その例は非ステロイド系抗リウマチ薬を含有するプラスターに関する。
しかしながら、公知のプラスターシステムは幾つかの欠点を有している。各システムは、典型的には組織耐性ポリマーである材料レザバーからの薬物の放出を必要としている。よって、薬物を吸収するための表面積はいずれの場合も皮膚と接触している材料の表面積に限定される。膜、マトリックス及び接着コントロールシステムの製造は技術的にコストがかかり、特殊な装置を必要としている。
更なる欠点は、治療薬を経皮投与するための接着剤プラスターの使用に関連している。例えば、プラスター上に使用される接着剤は治療薬及びプラスターと一緒に使用される組成物の他の成分と適合性でなければならない。このことは、プラスターが高価であり得、すべての治療薬がプラスター中に配合するのに適しているとは限らないことを意味する。加えて、プラスターの適用は実際的でなく且つ望ましくないことがあり得る。プラスターを皮膚に長期間貼り付けるならば特にそうである。
従って、本発明の目的は1つ以上の治療薬及び製薬上許容される担体を含み、前記治療薬を持続的に全身経皮投与する比較的に簡単で且つ安価であるが有効な手段を提供する組成物を提供することである。
本明細書中で使用されている用語「持続的」は、治療薬が長期間、例えば少なくとも約30分間、または少なくとも約1、2、4、8、12、16、20、24、26、28、32、36、48または72時間にわたり皮膚により吸収され得る組成物の提供に関する。
本発明の更なる目的は、プラスターまたはパッチに配合する必要がなく、よって接着剤を用いて皮膚に貼り付けなければならない被覆層を組成物に設ける必要がない、1つ以上の治療薬を持続的に全身経皮投与するための組成物を提供することである。
用語「治療薬」、「活性薬剤」または「製薬上活性な薬剤」は、患者(特に、ヒト患者)に対して局所適用及び経皮投与するのに適した製薬上活性な薬剤を指す。治療薬が皮膚を介して吸収されて全身治療効果を与える全身的に活性な薬剤であることが好ましい。しかしながら、幾つかの治療薬は皮膚を介して吸収させた後局所作用をも有することがあり得る。前記治療薬には以下の欄に言及されている薬物及び薬物のクラスのすべて並びにその製薬上許容される均等物(例えば、製薬上許容される塩、エステル、プロドラッグ及び活性代謝物)が含まれる。開示されている薬剤のすべての異性体も本明細書中に包含される。
本明細書中で使用されている用語「全身投与」は、治療薬の血流への投与に関する。
本明細書中で使用されている用語「局所投与」は、患者の皮膚に対して適用するための1つ以上の治療薬を含有する組成物の提供に関し、前記治療薬は適用される皮膚領域に、皮膚中の受容体に対して及び/または組成物の適用部位に非常に近接している皮膚の層中の受容体に対して効果を有し、血流に投与されない。
多くの医学的状態は治療薬の血流への急速投与を必要とし、またはその恩恵を受けている。例えば、悪心または嘔吐のように症状を急速に緩和したい状況において、または病気のとき非常に苦しむようになる恐れがある新生児、乳児または幼児において症状を治療するため。症状を急速に軽減させることは無能にする症状(例えば、パーキンソン病に関連する症状)を患っている患者においても非常に望ましい。
製薬上活性な薬剤を投与するための最も一般的なルートは多分経口ルートである。しかしながら、この投与ルートは欠点を有している。錠剤の場合しばしば作用が遅効性である。よって、錠剤は症状の急速軽減を要している状況では不適当である。これに加えて、錠剤はある患者にとっては嚥下困難であり、高齢者や幼児のような患者では窒息のリスクもあり得る。また、幾つかの状況では、例えば悪心及び/または嘔吐を訴えている場合には錠剤を嚥下することは望ましくなくまたは困難である。
治療薬を注射により投与することは治療効果を急速に発現させる公知の方法である。しかしながら、これは針や注射器のような器具を必要とし、医学的に訓練を受けた人が注射剤を投与するという通常課される要求のために不便で非実際的な薬物投与様式である。注射は侵襲的で不快な投与様式でもあり、新生児、乳児、幼児及び高齢者において特に望ましくない。
他の急速な薬物投与様式には吸入剤または鼻スプレーが含まれる。これらの方法の欠点には、侵襲的であること、薬物を投与するためにかさばるデバイスが必要であること、及び多くの人が鼻スプレー及び吸入剤は使用するのが困難であったり不快であると感じていることが含まれる。
明らかに、簡単で且つ非侵襲的な薬物の急速な投与様式が必要である。上に検討したように経皮吸収はこれらの基準を満たしている。しかしながら、現在まで、上記したように吸収速度が角質層により制限されるために経皮吸収は急速薬物投与の実行可能な方法であるとみなされていなかった。
よって、本発明の更なる目的は、1つ以上の治療薬を含み、急速な全身経皮投与に適した組成物を提供することである。
本明細書中で使用されている用語「急速」は、皮膚に対して適用してから例えば約20、15、10、5、4、3または2分未満、或いは約1分または0.5分未満内での治療薬の血流への吸収に関する。
特に、本発明の目的は、皮膚の領域に簡単に展延され得、前記領域から急速に吸収されて、治療薬が血流に迅速に送達され、よって急速に治療効果を与える組成物を提供することである。前記組成物は、症状を急速に緩和させたい状況及び患者が侵襲的な薬物投与手段を使用しなければならないことを望んでいない状況において多くの恩恵を有している。
本発明により提供される組成物は、皮膚に適用したときの活性薬剤の放出、従って送達動態をコントロールする適当な組成物を使用することにより急速または持続的な経皮吸収の目的を達成する。これは、活性薬剤の本発明の組成物からの皮膚への送達速度が治療要件に応じて変更され得ることを意味する。活性薬剤の皮膚への送達速度は、角質層を介する輸送のための活性薬剤の親和性に比して担体材料に対する活性薬剤の親和性を変えることにより調節され得る。このことは、組成物の親水性を変えるために問題の活性薬剤に合わせて調整される特定の担体材料を製造し、組成物中に使用することにより達成される。このアプローチを使用することにより、組成物の溶媒特性、よって活性薬剤の溶解プロフィールが改変され得る。これは活性薬剤の拡散速度をコントロールし得ることを意味する。
本発明の第1態様によれば、治療薬及び製薬上許容される担体を含み、哺乳動物患者の皮膚に対して局所適用して治療薬を全身経皮投与し、それにより皮膚に対して適用してから約20分以内の期間内に治療薬の治療有効血漿濃度を与えるのに適した医薬組成物を提供する。
ある実施形態では、組成物は皮膚に適用してから15、10、5、4、3、2、1または0.5分以内の期間内に治療薬の治療有効血漿濃度を与える。
本発明の第1態様に従う医薬組成物が更に皮膚に対して適用後治療薬を空気から実質的に遮蔽する手段を含むことが好ましい。遮蔽手段は、適当量のワックスまたは油脂を組成物の担体材料中に配合して使用することにより設けられる。
遮蔽手段を含む経皮投与に適している医薬組成物を提供すると、幾つかの目的に役立つ。薬剤の皮膚を介する吸収速度における重要な要因は皮膚の水和レベルである。遮蔽手段を皮膚に適用すると、温度が局所的に上昇して、皮膚の孔が拡張し、発汗し、よって皮膚が水和され、皮膚に適用した、好ましくは遮蔽層と皮膚の間に位置している薬剤の吸収が高まる。
本発明に従う治療薬を急速投与するための医薬組成物は治療または予防用である。治療しようとする状態には、例えば悪心及び嘔吐、パーキンソン病または本態性振戦、舞踏病、チック及び関連障害が含まれる。組成物はニコチン置換療法においても使用され得、この組成物は急速にニコチンを“打ち込み”、喫煙を模倣する。組成物はワクチンの投与においても使用され得る。好ましい実施形態では、本発明に従う治療薬を急速投与するための組成物は呼吸器疾患、疼痛または炎症の治療、或いは局所麻酔薬の投与のために使用されない。
急速投与のための本発明の組成物中に有利に配合され得る治療薬には、疼痛及び/または炎症の治療のために通常投与されているもの、例えばイブプロフェン、アセクロフェナク、アセメタシン、アザプロパゾン、セレコキシブ、デキスケトプロフェン、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトドラク、エトリコキシブ、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、メフェナム酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、ピロキシカム、ロフェコキシブ、スリンダク、テノキシカム、チアプロフェン酸、バルデコキシブ、三硝酸グリセリル、オピオイド(例:フェンタニル、ブプレノルフィン、サリチル酸及び関連サリチレート);悪心及び/または嘔吐の治療のために通常投与されているもの、例えばヒオスシン臭化水素酸塩、ドラセトロン、グラニセトロン、オンダンセトロン、トロピセトロン、スコポラミン、5HT受容体アンタゴニスト;パーキンソン病の治療のために通常投与されているもの、例えばレボドパ、コ−ベネルドパ、コ−カレルドパ、塩酸アマンタジン、塩酸アポモルヒネ、ブロモクリプチン、カベルゴリン、エンタカポン、マレイン酸リスリド、ペルゴリド、プラミペキソール、ロピニロール、塩酸セレゲリン、または抗ムスカリン剤(例:メシル酸ベンザトロピン、塩酸オルフェナドリン、塩酸プロシクリジン、塩酸トリヘキシフェニジル);本態性振戦、舞踏病、チック及び関連障害の治療のために通常投与されているもの、例えばハロペリドール、ピラセタム、リルゾール、テトラベナジン、ボツリヌス毒素A及びBが含まれる。治療薬は禁煙を補助するために使用されるもの、例えばニコチンまたは塩酸ブプロピオンであり得る。或いは、治療薬はワクチン中に使用するために公知のもの、例えば炭疽、コレラ、ジフテリア、B型インフルエンザ菌、A型またはB型肝炎、インフルエンザ、麻疹、MMR(麻疹、おたふくかぜ及び風疹)、髄膜炎、おたふくかぜ、百日咳、肺炎、ポリオ、狂犬病、風疹、天然痘、破傷風、ダニ媒介性脳炎、腸チフス、水痘帯状疱疹、黄熱に対してワクチン接種するために使用されるものであり得る。治療薬はボツリヌス抗毒素またはカルメット・ゲラン桿菌(BCG)であり得る。或いは、治療薬は狭心症及び/または関連状態を治療するための硝酸塩、特に速効性硝酸塩、例えば三硝酸グリセリル、または一硝酸または二硝酸イソソルビドであり得る。
本発明の医薬組成物は、貯蔵及び使用条件下で相互に適合性であるならば2つ以上の治療薬を含み得る。1つの可能性ある組合せはNSAIDとオピオイド(例えば、ジクロフェナクとフェンタニル)である。
本発明の幾つかの実施形態では、急速経皮投与のために意図されている組成物は展延可能である。例えば、これらの組成物はクリーム剤、軟膏剤またはゲル剤の形態で提供される。展延可能な組成物は吸収を促進させるために皮膚に容易に適用され、擦り込まれるという作用効果を有している。
組成物中の治療薬のすべてをできるだけ迅速に投与したい本発明の実施形態では、担体媒体により治療薬は哺乳動物患者の皮膚を介して実質的に完全に吸収され、好ましくは治療薬は組成物を皮膚領域に対して適用してから約20分未満、約15分未満、約10分未満、好ましくは約5分未満、より好ましくは約3分未満、最も好ましくは約1分未満の期間内に哺乳動物患者に対して実質的に完全に投与される。
医薬組成物を急速投与のための展延可能な組成物として提供する本発明の実施形態では、担体媒体により治療薬は安定的に運ばれなければならない。担体媒体は有利な感覚受容性を有していてもよく、例えば組成物は皮膚に対して適用したとき油っぽさを感じないように水ベースであり得る。担体媒体は、治療薬を化学安定性とするように治療薬と適合性でなければならない。本発明の組成物の構成は、組成物から角質層を介する薬物の流量を促進するように設計されなければならない。
クリーム剤、軟膏剤またはゲル剤に対する基剤として通常使用されている成分が本発明の組成物中の担体媒体として使用され得る。これらの成分には水;炭化水素油及びワックス;シリコーン油;植物性、動物性または海洋性油脂;グリセリド(例えば、飽和脂肪酸のグリセロールエステルまたはポリグリコール化グリセリド、カカオ脂、テオブロマ等)またはグリセリド誘導体;高分子量ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン、ラノリン及びその誘導体;脂肪酸、脂肪アルコールまたは脂肪エステル(例えば、カプリル酸、カプリル酸トリグリセリド等を含む);レシチン;多価アルコールまたはエステル;ワックスエステル;ステロール;リン脂質等が含まれる。ガムまたは他の形態の親水性コロイドのような増粘剤も配合され得る。担体媒体が2つ以上の基剤成分から構成されていてもよい。
医薬組成物がクリーム剤の場合、担体媒体は水よりも実質的により多くの油をベースとする成分を含み得る。医薬組成物が軟膏剤の場合、担体媒体は油ベースの成分よりも実質的により多くの水を含み得る。医薬組成物がゲル剤の場合、担体媒体は実質的に水からなり得る。
組成物をクリーム剤、軟膏剤またはゲル剤として提供する場合、1つ以上の単位または定量用量の展延可能な組成物を用意することにより患者の皮膚に適用しようとする用量を正確にコントロールすることができる。こうすると、患者は正確な所定用量の治療薬を確実に服用できる。本発明において、単位または定量用量を個別に、例えばチューブやサシェのような容器に包装してもよい。或いは、本発明の組成物は正確な所定量を分配できるデバイスにより分配され得る。
本発明の代替実施形態では、急速経皮投与用組成物は約25℃以下の温度で実質的に固体の形態を有し、本明細書中に実質的に記載されているように哺乳動物患者の皮膚温度を超えない軟化点を有している。より具体的には、医薬組成物は(25℃以下の温度での)貯蔵中実質的に固体の形態である。しかしながら、組成物を哺乳動物患者の皮膚領域に適用したら、固体組成物は皮膚領域により実質的に吸収され得るコンシステンシーまで軟化して、治療薬は哺乳動物患者に対して経皮投与される。
本発明の組成物は、多くの医薬組成物及び製剤に対する貯蔵条件に従って約25℃以下の温度で貯蔵されなければならない。
約25℃以下の温度で固体である急速経皮投与用組成物を提供することにより、組成物の取り扱い及び適用が容易となる。しかしながら、皮膚に接触すると本発明の組成物が軟化することにより、組成物は非固体組成物に関連する有利な吸収特性及び展延の容易さを享受し得る。皮膚に接触して軟化した組成物を展延させると、皮膚と接触する組成物の面積が大きくなり、これにより従来の拡散理論に従って活性薬剤が角質層を介して拡散する表面積が大きくなることにより活性薬剤は組成物から角質層を通過しやすくもなる。
皮膚と接触すると軟化する本発明の組成物中に使用される担体媒体は、約25℃以下の温度で実質的に固体であり、25℃を超える温度で1つ以上の治療薬が哺乳動物患者の皮膚領域により実質的に完全に吸収されるコンシステンシーまで軟化するように選択される。担体媒体が30〜35℃の範囲または最高約37℃の温度で軟化し、有利には展延コンシステンシーに変換され得ることが好ましい。
本発明の組成物は、好ましくはヒト患者に対して適用するために提供される。前記実施形態では、組成物がヒトの皮膚表面の正常温度(皮膚温度)よりも高くない軟化点を有していることが好ましい。この温度は通常約35℃よりも高くない。ある実施形態では、組成物は約25〜約35℃または約30℃から約35℃を超えない軟化点を有している。
本発明の1つの実施形態では、医薬組成物は約25℃以下の温度で固体であり、組成物を哺乳動物患者の皮膚に連続的に接触させたときに治療薬が哺乳動物患者の所望皮膚領域に10分未満の期間内に実質的に適用されるコンシステンシーまで軟化するように35℃を超えない軟化点を有している。
こうすると、組成物は皮膚領域に実質的に完全に吸収され、よって治療薬は哺乳動物患者に対して実質的に完全に投与される。
本明細書中で使用されている用語「軟化点」は、組成物中に存在している治療薬が経皮吸収されるように実質的に固体の剤形が患者の皮膚により吸収され得るコンシステンシーまで軟化し始める温度を指す。
本発明の第1態様に従う医薬組成物の実質的に固体の剤形の軟化点は、実質的に固体の剤形が患者の皮膚により展延・吸収され得、よって有利には望ましくない残余が患者の皮膚上に殆どまたはまったく残らないように患者の皮膚により実質的に完全に吸収され得るコンシステンシーまで軟化し始める温度として肉眼で測定され得る。
或いは、本発明の第1態様に従う医薬組成物の実質的に固体の剤形の軟化点は、適当には5kgロードセルを備えたTA−XT2テキスチャー分析装置(英国に所在のStable MicroSystems Ltd.)を用いて測定され得る。前記装置は(60〜200℃の範囲で操作し得る)温度コントロールチャンバー中に封入されている。本発明の錠剤または他の実質的に固体の剤形は特定の温度で少なくとも10分間チャンバー中に封入され得る。3mmの表面が平らなプローブを本発明の錠剤または他の実質的に固体の剤形に1mmの距離、0.1mm/秒の速度で押し入れる。温度を1℃ずつ上昇させて測定を繰り返し、(Texture Exceedソフトウェァにより測定した)記録した抵抗のピーク力が本発明の“固体”錠剤または他の実質的に固体の剤形の値の50%以下に低下する温度で錠剤または他の実質的に固体の剤形は“軟化した”と見なされる。
本明細書中で使用されている用語「展延点」は、組成物が展延コンシステンシーを有する温度を指す。例えば、組成物はその自重下で流動し得、或いは少なくとも例えば指の圧力で哺乳動物患者の皮膚に展延され得る。
展延組成物の移動性は、治療薬を例えば拡散により皮膚に対して移動させることにより治療薬の皮膚への吸収を促進させ得る。製剤の展延点は、軟化点の測定に関して上記したTA−XT2テキスチャー分析装置を用いて測定され得、この分析装置を用いて組成物の展延点は表面が平らなプローブを製剤中を前進させたとき組成物の外側への流れが最初に観察される温度である。
別の実施形態では、局所投与、好ましくは哺乳動物への局所投与に適した医薬組成物は1つ以上の治療薬及び担体媒体を含み、前記製剤は哺乳動物患者の皮膚温度よりも高くない軟化点を有し、組成物は1:1未満のアスペクト比(壁:面)を有している。
別の実施形態では、局所投与、好ましくは哺乳動物への局所投与に適した医薬組成物は1つ以上の治療薬及び製薬上許容される担体を含む圧縮顆粒剤からなり、前記圧縮顆粒剤は意図する被験者、好ましくは哺乳動物患者の皮膚温度よりも高くない軟化点を有している。
ある実施形態では、皮膚に適用することにより投与する前は固体である組成物は局所適用を促進するような形状を有している。例えば、組成物は少なくとも1つの平らな表面、少なくとも1つの凹形表面、少なくとも1つの凸形表面、2つの平らな表面、2つの凹形表面または2つの凸形表面を有し得る。組成物は標準の錠剤、球形または半球形の形態をとり得る。弾丸形及び円錐形組成物は本発明において好ましくない。
好ましい実施形態では、本発明の組成物は約50mgから1g未満、好ましくは約100〜約900mg、より好ましくは約250〜約750mgの全重量を有する。所望により、本発明の組成物が1g以上の全重量を有していてもよい。
本発明のある実施形態では、組成物は固体単位剤形として提供され、哺乳動物患者に対する局所適用のために治療有効量の少なくとも1つの治療薬を含む。単位剤形は最終製造中固体であり、哺乳動物患者の皮膚領域に適用するとその皮膚領域に適用するのに適した展延コンシステンシーを有する。単位剤形は、例えばその単位剤形を分配するために取り外し可能または脆いエンクロージャーを有するプラスチック容器中に個別に包装され得る。
典型的には、実質的に固体の単位剤形は錠剤またはロール状製剤(例えば、ピル剤等)の形態で提供される。
ある実施形態では、剤形は複数の実質的にばらばらで、1つ以上の治療薬を製薬上許容される担体と混合して含む実質的に固体で約30〜約35℃の軟化点を有している粒子であり得る。粒子はサシェ、カプセルまたは個別用量の粒子を分配するのに適したデバイス中に封入され得る。
より具体的には、実質的に固体の剤形の形状及び構成は組成物及び/または担体媒体の軟化点により決定されることが好ましい。本発明の実質的に固体の剤形は実質的に単位形態からなることが好ましいことがある。或いは、哺乳動物患者の皮膚により吸収され得る複数のばらばらの粒子(例えば、複数の顆粒等)から構成され得る。好ましくは、複数の実質的にばらばらの粒子は密封部材(例えば、カプセル、サシェ、ブリスターパッケージ等)中に収容され、粒子はその密封部材から患者の皮膚に対して分配され、適用される。
座剤用に通常使用されている成分は皮膚に対して適用すると軟化する本発明の組成物中に担体として使用され得る。これらの成分には哺乳動物、植物及び鉱物起源に由来する成分及び部分的もしくは完全に合成された材料が含まれる。前記担体の具体例には哺乳動物または植物起源の油脂、例えばオリーブ油、コーン油、ヒマシ油、綿実油、小麦胚芽油、カカオ脂、水素化油等;炭化水素、例えばスクアレン、ペトロラタム、固形パラフィン、流動パラフィン等;ワックス、例えばホホバ油、カルナウバろう、蜜ろう、ラノリン等が含まれる。部分もしくは完全に合成された脂肪酸エステルの例にはグリセロール、中鎖または長鎖脂肪酸のモノ−、ジ−またはトリグリセリド、例えば飽和直鎖状脂肪酸(例:ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等)または不飽和直鎖状脂肪酸(例:オレイン酸、リノール酸、リノレン酸等)が含まれる。市販されている適当な担体にはWitepsol(Dynamit Nobel製)、Pharmasol(Nippon Oil and Fats Co.製)、Isocacao(Kao Corp.製)、SB(Taiyo Oil and Fats Co.製)、Novata(Henkel製)、Suppocire(Gattefosse Co.製)等が含まれる。他の合成生成物の例にはポリエチレングリコール(例:マクロゴール、セトマクロゴール等)及びその誘導体(例:セトマクロゴール)が含まれる。
本発明の組成物の所望の軟化点を得るために、所要により適当な生成物を得るべく軟化点を上昇または低下させるために別の担体を組み合わせてもよい。例えば、軟化点を低下させるためには、可塑剤(例えば、グリセリルモノステアレート、ミリスチルアルコール、ポリソルベート80、プロピレングリコールまたはその組合せ)を添加し得る。軟化点を上昇させるためには、硬化剤(例えば、蜜ろう、セチルアルコール、ステアリン酸、ステアリルアルコール、モノステアリン酸アルミニウム、ジステアリン酸アルミニウム、トリステアリン酸アルミニウム、ベントナイト、ステアリン酸マグネシウム、コロイド状二酸化ケイ素またはその組合せ)を添加し得る。
本発明に従って使用するための担体は、成分が局所適用及び経皮投与用に適しているならば、医薬組成物中に使用するのに適しており且つ1回量の少なくとも1つの治療薬を局所投与し得るために所望の特性を有している成分を含み得る。例えば、担体にはセルロース、或いは1つ以上の座剤中に使用するのに適したタイプの成分からなる群から選択される成分が含まれ得、その例には1つ以上のグリセリド(例:1つ以上の飽和脂肪酸のグリセロールエステル、1つ以上のポリグリコール化グリセリド、カカオ脂、テオブロマ等)、1つ以上の高分子量ポリエチレングリコール、1つ以上のポリオキシエチレン、ラノリン及びその誘導体、並びに1つ以上の脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸エステル(例:カプリル酸、カプリル酸トリグリセリド等)等が含まれ、上記成分は場合により1つ以上の有機油(例:水素化植物油)と混合してもよい。
多くの場合、本発明の医薬組成物中に使用される担体は1つ以上のグリセリド、特に1つ以上のC8−18脂肪酸のグリセロールエステルまたは1つ以上のポリグリコール化グリセリドを含むことが好ましく、本質的にこれらから構成されていることがより好ましい。
適当には、本発明の医薬組成物の担体はグリセリドの混合物を含むかまたは本質的にグリセリドの混合物から構成されており、前記したグリセリドは1つ以上のモノ−、ジ−またはトリグリセリドであり得、場合により前記グリセリドはC12−l8脂肪酸のグリセロールエステルからなる。1つの実施形態では、グリセリド混合物はWitepsolグレード製品である。より特定的には、担体はWitepsol H5、Witepsol H15、Witepsol H32、Witepsol S51、Witepsol S55、Witepsol S58、Witepsol W25及びWitepsol W32の商標で市販されているWitepsolグレード製品を含むかまたは本質的に前記したWitepsolグレード製品から構成され得る。特に好ましい実施形態では、本発明の医薬組成物はWitepsol H5、Witepsol H15、Witepsol S51及びWitepsol S55の商標で市販されているWitepsolグレード製品である担体を含む。Witepsol H15の商標で市販されているWitepsolグレード製品が特に適当である。
本発明の特定実施形態では、組成物中に使用される担体は本質的に実質的に上記したWitepsolグレード製品から構成される。
或いは、担体は、モノ−、ジ−及びトリ−グリセリド(ここで、グリセリドはCg−Cie脂肪酸のグリセロールエステルからなる)または1つ以上のポリグリコール化グリセリドからなる群から選択され得るグリセリドの混合物を含むかまたは本質的に前記したグリセリドの混合物から構成される。1つの実施形態では、Gelucire 33/01、Gelucire 39/01、Gelucire 43/01、Gelucire 44/14、或いはSuppocire Standardタイプ、Suppocire NタイプまたはSuppocire Pタイプの製品のようなGelucireまたはSuppocireの商標で市販されているグリセリド混合物が使用される。
或いは、本発明の医薬組成物中に使用される担体はカカオ脂を含むかまたは本質的にカカオ脂から構成される。
上に言及した軟化組成物の製造方法は国際特許出願公開第02/00203号に開示されている。
本明細書中に開示されている技術は治療薬を持続的に経皮投与するための医薬組成物にも応用され得る。
本発明の第2態様によれば、治療薬及び製薬上許容される担体を含み、哺乳動物患者の皮膚に適用してから30分間以上の期間にわたり治療薬が全身経皮投与されるように哺乳動物患者の皮膚に対する局所適用に適した組成物が提供される。
ある実施形態では、組成物は皮膚に適用してから約1、2、4、8、12、16、20、24、26、28、32、36、48または72時間以上の期間にわたり治療薬を経皮投与する。幾つかの実施形態では、治療効果の発現は即効性でもあり得る。例えば、組成物は皮膚に適用してから15、10、5、4、3、2、1または0.5分未満の期間内に治療薬の治療有効血漿濃度を与え得る。
本発明により提供される組成物は、適当な送達動態を用いることにより持続的経皮吸収の目的を達成する。これは、組成物の親水性を変化させ、よって組成物から角質層を介する活性薬剤の流量を変化させるように組成物中に特定の担体材料を使用することにより達成される。このアプローチを用いることにより、組成物の溶媒特性、よって活性薬剤の溶解性プロフィールが修飾され得る。これは活性薬剤の皮膚を介する拡散速度がコントロールされ得ることを意味する。
治療薬を持続投与するための組成物は治療または予防において、特に疼痛及び/または炎症、悪心及び嘔吐、認知症、パーキンソン病または本態性振戦、舞踏病、チック及び関連障害を治療または予防するために使用され得る。本発明は、ニコチン置換療法、ホルモン置換療法または避妊において使用するのにも適している。幾つかの実施形態では、本発明は呼吸器疾患、疼痛または炎症の治療、或いは局所麻酔薬の投与のために使用されない。
治療薬は治療または予防効果を有する薬剤である。組成物中に有利に配合され得る治療薬には上記したように疼痛及び/または炎症、悪心及び/または嘔吐、パーキンソン病、本態性振戦、舞踏病、チック及び関連障害を治療するために通常投与されているものが含まれる。治療薬には認知症を治療するために通常投与されているもの、例えば塩酸ドネペジル、ガランタミン、塩酸メマンチン、リバスチグミンも含まれ得る。治療薬にはホルモン置換療法または避妊に通常使用されているもの、例えばテストステロン、デヒドロゲステロン、メドロキシプロゲステロン酢酸、ノルエチステロン、プロゲステロン、レボノルゲストレル、結合型エストロゲン、エストラジオール、エストロン、エストリオール、エストロピペートが含まれ得る。治療薬はニコチン置換療法に使用されているもの、例えば欲求を減らすために使用されているニコチンまたは塩酸ブプロピオンであり得る。治療薬は水溶性ビタミン、例えばビタミンB1、B2、B3、B6またはB12、ビタミンC、葉酸またはビオチンであり得る。治療薬はオメプラゾールでもあり得る。
幾つかの実施形態では、本発明の第2態様に従う組成物は皮膚に適用後治療薬を空気から実質的に遮蔽する手段を含む。遮蔽手段が適量のワックスまたは油脂を組成物の担体材料中に配合して含むことが好ましい。遮蔽手段を含む組成物は欠点なしに薬用パッチ及びプラスターの使用に関連する作用効果を与えることができる。
特に、遮蔽手段を含む組成物により、遮蔽手段のすぐ下の皮膚の水和が増加し、これにより治療薬の組成物からの吸収が高められる。遮蔽手段は組成物がこすり落とされないように組成物を環境から保護するのにも役立つ。こすり落とされると、組成物により提供される治療薬の用量が不完全に投与される恐れがある。
本発明の1つの実施形態では、組成物は、組成物を患者の皮膚に対して適用するとき保護層を形成し得るフィルム形成材料を1つ以上含む。フィルム形成材料は皮膚に適用したきに急速に溶融せず、これにより治療薬は形成されている保護層のすぐ下から皮膚を横切って吸収され得る。
組成物中にフィルム形成層を組み入れると、プラスターまたは他の形態の接着性被覆部材が必要なくなる。このことは、上で検討したようなプラスター及び接着剤の使用に関連する難点を避けるのに有利であり得る。フィルム形成層を組み入れることは、組成物が皮膚温度で揮発または蒸発する恐れがある担体材料及び/または活性薬剤を含むときに特に有用である。
更なる実施形態では、本発明の第2態様に従う持続放出性組成物は約25℃以下の温度で実質的に固体の形態を有し、哺乳動物患者の皮膚温度よりも高くない軟化点を有している。哺乳動物患者の皮膚に接触すると軟化し、溶融する固体組成物は前節に詳細に検討されている。
組成物は、プラスターの使用が既に公知の状態の治療において、例えばホルモンまたはニコチン置換療法において使用され得る。
本発明の更なる実施形態では、組成物は、組成物を被覆し、患者の皮膚に対して、好ましくは被覆層の端部の周りに配置されている接着剤により貼り付けられる被覆層を含む薬用プラスターまたはパッチ中に配合される。前記プラスターまたはパッチにより、皮膚に適用したとき被覆層のすぐ下の皮膚の水和が増加し、これにより治療薬の組成物からの吸収が高められる。被覆層は組成物がこすり落とされないように組成物を環境から保護するのにも役立つ。こすり落とされると、組成物により提供される用量の治療薬が完全に投与されない恐れがある。
本発明のプラスターは、当業界で公知の薬用プラスターに関連する欠点の幾つかを解消する。例えば、本発明のプラスターでは、薬物の血流への送達速度は組成物それ自体の結果としてコントロールされ、従って技術的にコストがかかり、作成するのに特殊な装置を必要とする速度コントロール接着剤層、膜、マトリックスまたは接着コントロールシステムの使用に頼っていない。これに加えて、本発明の前記実施形態では、プラスターの目的は組成物を皮膚と接触させて保持することだけであり、よってプラスターは使用するためには本発明の第2態様に従って作成した所望量の組成物を接着剤端部を有する被覆剤の下に単に置くことにより作成される。当業界で公知のプラスターとは異なり、組成物を速度コントロール層に配合するためのコストがかかる特殊な製造方法は不要である。本発明のプラスター中に配合される組成物は錠剤の形態であることが好ましく、錠剤機を用いて製造することが好ましい。こうしたプラスターの作成方法は公知の薬用プラスターを作成する方法とかなり異なる。
本発明の組成物をプラスターまたはパッチに配合することは、長期間にわたり治療薬を投与するために組成物を使用する場合に特に望ましい。例えば、水溶性ビタミンやホルモンのような薬剤をゆっくりまたは持続的に数ヶ月にわたり放出させることは望ましいことがある。
本発明の薬用プラスターまたはパッチに使用される接着剤は治療薬と適合性でなければならない。
ある実施形態では、薬用プラスターまたはパッチは更に吸収材を含み、この吸収材は被覆層の医薬組成物と同じ側に配置されている。前記実施形態では、医薬組成物は皮膚と接触すると溶融し、吸収材により吸収される。これにより、被覆層の下に非固体組成物の溶融レザバーまたはプールが形成されることが回避される。さもなければプラスターまたはパッチから経時的に徐々に浸出するであろう。吸収材は医薬組成物の吸収に適した物質、例えばフェルト、コットンウールまたはポリウレタンフォームであり得る。
担体媒体は、医薬組成物の重量に基づいて好ましくは約60%以上、より好ましくは約80%以上、更に好ましくは約90%以上を占める。
好ましくは、本発明の組成物中の治療薬は医薬組成物の重量に基づいて少なくとも0.01重量%の治療有効濃度で医薬組成物中に存在している。
本発明の医薬組成物は、更に適当ならば追加成分、例えば1つ以上の浸透エンハンサー(界面活性剤、アルコール、エステル、グリコール等、または他の適当な浸透エンハンサーであり得る)、保湿剤、界面活性剤(カチオン性、ノニオン性、アニオン性またはポリマーであり得る)、乳化剤、酸化防止剤、保存剤、クレー、消泡剤、展延剤、皮膚緩和剤、バリアー、治療薬に対する可溶化剤等を含み得る。
本発明の医薬組成物は溶媒、例えばエタノール、メントール、チモール、ユーカリプトール、ユーカリ油、ベンジルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、変性アルコール、フェノール、シクロデキストリン、オレイン酸エチル、オイゲノール、グリセロール、レボメノール、モノエタノールアミンオレエート、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、メチルアルコール、ヤシ油またはシリコーン油をも含み得る。
本発明の組成物中に溶媒を存在させると、治療薬の経皮投与が促進される。治療薬が局所的に適用した組成物から全身及び局所投与される程度及び速度は治療薬の皮膚を介する浸透の深さ及び速度に関連している。本発明により提供される組成物は、上で検討したように親水性を変化させるために組成物中に特定の担体材料を使用し、溶媒を配合することにより全身経皮投与、幾つかの実施形態では局所経皮投与の目的を達成する。本発明の組成物中に溶媒を存在させると、組成物内の薬物の可溶化が促進される。本発明において使用するための溶媒は、角質層を横断または橋かけする能力、特に角質層内の角質細胞間をしっかり連結する能力に従っても選択される。本発明における溶媒の存在は、薬剤を可溶性化し、薬剤を角質層を介して拡散させることにより経皮吸収速度及び治療薬の浸透深さに影響を及ぼす。治療薬の血流及び/または局所受容体の送達速度及び深さ、従って治療薬の効果は、本発明の組成物中の溶媒の特定の種類及び量を選択し、使用することにより調節され得る。
本発明の医薬組成物は更に組成物の感覚的特性を改善するために感覚剤を含み得る。感覚剤にはアーモンド油、グリセロール、アマニ油、モノエタノールアミンオレエート、グレープ油、メース油、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パーム核油、テオブロマ油または羊毛アルコールが含まれる。感覚剤の配合は、例えば患者のコンプライアンスを向上させ得る組成物の感覚を高めるために使用され得る。加えて、感覚剤は知覚された冷却効果を有し得、この効果によりポジティブな心理効果が得られ得る。
本発明の医薬組成物は更に感覚手かがり、例えばアニス油、シトロネラ油、チョウジ油、ユーカリプトール、ユーカリ油、オイゲノール、トショウ油、レモングラス油、レモン油、テルペンレスレモン油、メラルーカ油、ネロリ油、ニクズク油、オリーブ油、オレンジ油、テルペンレスオレンジ油、ポピー油、松根油、ローズ油、セージ油、スペアミント油、ラベンダー油、タイム油、バニリンを含み得る。
このような手かがり(cues)を組成物中に配合すると、使用時の快い感覚フィードバックが患者に与えられ得、患者及び/または製剤を与える人が投与されたことを認識することができ、投与の記憶を助け得る。これらの要因は患者のコンプライアンスを向上させ、ポジティブな心理効果を与え得る。
本発明の医薬組成物は更に昆虫忌避薬剤、例えばシトロネラまたはレモングラスを含み得る。
本発明の幾つかの実施形態では、組成物は浸透エンハンサーを実質的に含まない。前記実施形態では、組成物を無菌条件下で実施される方法を用いて製造することが好ましい。
保存剤は感受性患者においてアレルギー反応を引き起こす恐れがあるので、保存剤を使用することは望ましくないことがあり、本発明はアレルギー反応のリスクを避けたり減らす際に有利であり得る。アレルギー反応を伴う保存剤にはクロロクレゾール、ヒドロキシベンゾエート(パラベン)、ポリソルベート、ソルビン酸等が含まれ、保存剤は多数の公知の局所組成物、例えばDrapolene、Medicaid、Siopel、Sprilon、Eurax、Efcortelan、Mildison、Fucidin H、Nystaform、Quinocort、Terra−Cortril Nystatin、Timodine、Locoid、Locoid Crelo、Modrasone、Propaderm、Betnovate、Betnovate RD、Diprosone、Dermovate、Eumovate、Trimovate、Nerisone、Haelan、Synalar、Ultralanum Plain、Zorac、Carbo−Dome、Exorex、Differin及びExeldermの商標で市販されている組成物中に配合されている。
本発明の特に好ましい実施形態では、実質的に上記したように医薬組成物は皮膚または経皮投与用組成物中に通常配合されているタイプの保存剤を実質的に含まず、少なくとも皮膚または経皮投与用組成物中に通常必要な量よりも少ない量の保存剤しか含まず、または通常感受性患者において実質的なアレルギー反応を引き起こさない量の保存剤しか含んでいない。
皮膚または経皮投用組成物中に通常使用されている保存剤は該組成物の汚染を防止または抑えるために配合されている。汚染は、組成物を大気に繰り返し曝したり、繰り返し取り扱うときに特有の問題である。本発明の組成物では、この組成物が単位投与形態、特にこれらの単位投与形態が個別に包装されている場合には保存剤を必要としなくてもよい。
しかしながら、本発明の医薬組成物は、典型的には製造中に本発明の組成物の汚染を実質的に防止するために配合されているが、上記したように手による適用による感染を防止するために使用されるタイプのものではない1つ以上の保存剤、例えばフェノキシエタノール等を含み得る。
本発明の更なる実施形態では、組成物は酸化防止剤を実質的に含まない。この場合、組成物を実質的に不活性の雰囲気(例えば、窒素等)中で包装することが好ましい。
酸化防止剤を使用すると感受性患者においてアレルギー反応を引き起こす恐れがあり、本発明は感受性患者においてアレルギー反応のリスクを避けたり減らす際に有用であり得る。アレルギー反応を伴う酸化防止剤にはブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン等が含まれ、これらの酸化防止剤が従来技術の局所組成物、例えばImuderm、Siopel等の商標で市販されている組成物中に使用されていることは公知である。
本発明の組成物は、1つ以上の治療薬の急速及び持続投与の組合せを患者に与えるために使用され得る。例えば、一部の喫煙者がタバコを止められない1つの理由がニコチン置換療法の一部として提供されるパッチにより与えられるニコチンまたは治療薬の持続レベルが喫煙の効果を正確に反映していないためであることは公知である。特に、現在入手可能なパッチは、タバコを吸っているときに経験するピークニコチン血液レベルの代わりとなり得ない。例えば、ニコチンパッチは典型的には皮膚に対して薬用パッチを貼り付けてから約4〜6時間後に10〜15ng/mlの血中ニコチンレベルを与える。対照的に、タバコを吸うと、喫煙を始めてから約5分後に約25ng/mlの血中ニコチンピークを与える。
急速及び持続投与の組合せは、治療薬の血中レベルの維持が望まれる状態を有する患者が恩恵を受けるだけでなく、症状または特定の“エピソード”の悪化を緩和させるための急速投与の手段も提供する。
よって、本発明の幾つかの実施形態では、薬物の急速及び持続投与の組合せは少なくとも1つの本発明の第1または第2態様の組成物により提供される。併用治療は、本明細書中に記載されている2つ以上の経皮組成物を含んでいても、本発明の経皮組成物と別のルートを介して投与するように製剤化されている治療薬(例えば、徐放性経口剤形)の組合せを含んでいてもよい。
本発明の第3態様によれば、ヒトまたは動物の身体の皮膚または他の外部領域に対して本発明の第1または第2態様の医薬組成物を局所適用するためのアプリケーターが提供され、前記アプリケーターは医薬組成物が皮膚に対して直接適用され得るように医薬組成物を受容し、運搬するための受容手段及び使用者がアプリケーターを保持し、操作可能とするためのグリップを含む。
好ましい実施形態では、組成物は25℃以下の温度で実質的に固体であり、患者の皮膚に接触すると軟化する。組成物は固体単位剤形の形態をとり得る。
代替実施形態では、アプリケーターは組成物に取り付けた中間部材をも含み得、アプリケーターの受容手段は中間部材に対して着脱可能に取り付けられ得るように構成され得る。
アプリケーターを個別の密封パッキング中に用意することが好ましい。
本発明の第4態様よれば、本発明の第1または第2態様の医薬組成物を含むキットが提供される。キットは更にアプリケーター、例えば本発明の第3態様のアプリケーターを含み得る。
1つの実施形態では、キットは治療薬を急速投与するための医薬組成物及び同一または異なる治療薬を持続投与するための医薬組成物を含み、前記組成物の少なくとも1つは本発明の第1または第2態様に従うものである。キットは本発明の第1及びは第2態様に従う両方の組成物を含み得、本発明の組成物を用いて急速に及び持続的に投与する。
キットは、上記したように治療薬の持続投与を必要とする状態だけでなく、治療薬の血中レベルを急速且つ一時的に上昇させたい場合においても重要である。
1つの実施形態では、キットは、1つの持続経皮組成物が意図している期間を通じて定期的な間隔で投与するために、少なくとも1つの用量の持続経皮投与用医薬組成物及び2用量以上の急速経皮投与用医薬組成物を含む。急速投与及び持続投与用医薬組成物の投与回数は医学的推奨に従って決定され得る。
1つの実施形態では、キットは少なくとも1つの用量の持続経皮投与用医薬組成物、1つの持続経皮組成物が意図している期間を通じて定期的な間隔で服用しようとするのに十分な回数の用量の急速経皮投与用医薬組成物、及び1つ以上の本発明の第3態様のアプリケーターを含む。本発明のキットは使用説明書を含み得る。
本発明の各種実施形態を下記実施例により説明する。これらの実施例は決して本発明を限定しない。
実施例1
Figure 2009518376
(実施例1の製造方法)
ニコチン及びドライフロ以外のすべての成分を溶融するまで溶かした後、バルクの温度を60℃で維持した。バルクにニコチン及びドライフロをシルバーソンミキサー(Silverson mixer)を用いて注意深く剪断させた。バルクを低温(例えば、4℃)に曝すことにより固化した。固化したバルクを低温(例えば、4℃)で粉砕し、顆粒化した。
実施例2
Figure 2009518376
(実施例2の製造方法)
エストラジオール、ノルエチステロン及びドライフロ以外のすべての成分を溶融するまで溶かした後、バルクの温度を60℃で維持した。バルクにエストラジオール、ノルエチステロン及びドライフロをシルバーソンミキサーを用いて注意深く剪断させた。バルクを低温(例えば、4℃)に曝すことにより固化した。固化したバルクを低温(例えば、4℃)で粉砕し、顆粒化した。
実施例3
Figure 2009518376
実施例4
Figure 2009518376
(実施例3及び4の製造方法)
ヒオスシン及びドライフロ以外のすべての成分を溶融するまで溶かした後、バルクの温度を60℃で維持した。バルクにヒオスシン及びドライフロをシルバーソンミキサーを用いて注意深く剪断させた。バルクを低温(例えば、4℃)に曝すことにより固化した。固化したバルクを低温(例えば、4℃)で粉砕し、顆粒化した。
実施例5
Figure 2009518376
(実施例5の製造方法)
セレギリン及びドライフロ以外のすべての成分を溶融するまで溶かした後、バルクの温度を60℃で維持した。バルクにセレギリン及びドライフロをシルバーソンミキサーを用いて注意深く剪断させた。バルクを低温(例えば、4℃)に曝すことにより固化した。固化したバルクを低温(例えば、4℃)で粉砕し、顆粒化した。
実施例6
Figure 2009518376
(実施例6の製造方法)
ガランタミン及びドライフロ以外のすべての成分を溶融するまで溶かした後、バルクの温度を60℃で維持した。バルクにガランタミン及びドライフロをシルバーソンミキサーを用いて注意深く剪断させた。バルクを低温(例えば、4℃)に曝すことにより固化した。固化したバルクを低温(例えば、4℃)で粉砕し、顆粒化した。
実施例7
Figure 2009518376
(実施例7の製造方法)
ワクチン及びドライフロ以外のすべての成分を溶融するまで溶かした後、バルクの温度を60℃で維持した。バルクにワクチン及びドライフロをシルバーソンミキサーを用いて注意深く剪断させた。バルクを低温(例えば、4℃)に曝すことにより固化した。固化したバルクを低温(例えば、4℃)で粉砕し、顆粒化した。
実施例8
Figure 2009518376
(実施例8の製造方法)
ニコチン、エタノール及びドライフロ以外のすべての成分を溶融するまで溶かした後、バルクの温度を60℃で維持した。ニコチンをエタノールと混合した後、バルクにドライフロと一緒にシルバーソンミキサーを用いて注意深く剪断させた。バルクが十分に冷却(例えば、20℃未満)したら、エタノールを混合した。バルクを低温(例えば、4℃)に曝すことにより固化した。固化したバルクを低温(例えば、4℃)で粉砕し、顆粒化した。
実施例9
Figure 2009518376
(実施例9の製造方法)
ヒオスシン、エタノール及びドライフロ以外のすべての成分を溶融するまで溶かした後、バルクの温度を60℃で維持した。バルクにヒオスシン及びドライフロをシルバーソンミキサーを用いて注意深く剪断させた。バルクが十分に冷却(例えば、20℃未満)したら、エタノールを混合した。バルクを低温(例えば、4℃)に曝すことにより固化した。固化したバルクを低温(例えば、4℃)で粉砕し、顆粒化した。
実施例10
Figure 2009518376
(実施例10の製造方法)
エストラジオール、ノルエチステロン、ガントレッツES 425及びドライフロ以外のすべての成分を溶融するまで溶かした後、バルクの温度を60℃で維持した。バルクにエストラジオール、ノルエチステロン及びドライフロをシルバーソンミキサーを用いて注意深く剪断させた。バルクを低温(例えば、4℃)に曝すことにより固化した。固化したバルクを低温(例えば、4℃)で粉砕し、顆粒化した。
実施例11
Figure 2009518376
(実施例11の製造方法)
ニコチン、ガントレッツES 425及びドライフロ以外のすべての成分を溶融するまで溶かした後、バルクの温度を60℃で維持した。バルクにニコチン及びドライフロをシルバーソンミキサーを用いて注意深く剪断させた。バルクを低温(例えば、4℃)に曝すことにより固化した。固化したバルクを低温(例えば、4℃)で粉砕し、顆粒化した。
実施例12
Figure 2009518376
(実施例12の製造方法)
三硝酸グリセリル及びドライフロ以外のすべての成分を溶融するまで溶かした後、バルクの温度を60℃で維持した。バルクに三硝酸グリセリル及びドライフロをシルバーソンミキサーを用いて注意深く剪断させた。バルクを低温(例えば、4℃)に曝すことにより固化した。固化したバルクを低温(例えば、4℃)で粉砕し、顆粒化した。
パーセンテージは合わせた成分の全重量に基づく重量による。

Claims (26)

  1. 治療薬及び製薬上許容される担体を含み、被験者に局所適用してから20分以内の期間内に治療効果を与える、前記治療薬を全身経皮投与するための、局所適用用医薬組成物。
  2. 組成物は被験者に局所適用してから15、10、5、4、3、2または1分以内、または30秒以内の期間内に治療薬を経皮投与する請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 治療薬はワクチンであり、または悪心、嘔吐、パーキンソン病、本態性振戦、舞踏病またはチックを治療するため、或いは禁煙するための公知の薬剤である請求項1または2に記載の医薬組成物。
  4. 担体はグリセリド、カカオ脂、テオブロマ、高分子量ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン、ラノリンまたはその誘導体、脂肪酸、脂肪アルコールまたは脂肪エステル、或いは有機油である請求項1〜3のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  5. 組成物は実質的に保存剤を含まない請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  6. 組成物は更に製造中に該組成物の汚染を防止または抑えるために1つ以上の保存剤を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  7. 組成物は実質的に酸化防止剤を含まない請求項1〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  8. 担体は医薬組成物の重量に基づいて約60重量%以上を構成する請求項1〜7のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  9. 組成物は更に1つ以上の溶媒を含む請求項1〜8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  10. 溶媒はエタノール、メントール、チモール、ユーカリプトール、ユーカリ油、ベンジルアルコール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコール、変性アルコール、フェノール、シクロデキストリン、オレイン酸エチル、オイゲノール、グリセロール、レボメノール、モノエタノールアミンオレエート、ミリスチルアルコール、オクチルドデカノール、メチルアルコール、ヤシ油またはシリコーン油からなる請求項9に記載の医薬組成物。
  11. 組成物は室温で展延可能である請求項1〜10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  12. 組成物は軟膏剤、クリーム剤またはゲル剤の形態である請求項11に記載の医薬組成物。
  13. 組成物は約25℃以下の温度で実質的に固体の形態及び哺乳動物患者の皮膚温度よりも高くない軟化点を有している請求項1〜10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  14. 組成物は固体錠剤として提供される請求項13に記載の医薬組成物。
  15. 更に、適用時に医薬組成物を空気から実質的に遮蔽するための手段を含む請求項1〜14のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  16. 更に、遮蔽手段としてフィルム形成材料成分を含む請求項15に記載の医薬組成物。
  17. 担体材料は遮蔽手段としてワックスまたは油脂を含む請求項15に記載の医薬組成物。
  18. 組成物は、被験者に局所適用してから少なくとも30分間にわたり前記治療薬の全身経皮投与を生じさせる請求項1〜17のいずれか1項に記載の医薬組成物。
  19. 組成物は少なくとも約1、2、4、8、12、16、20、24、26、28、32、36、48または72時間にわたり治療薬を経皮投与する請求項17に記載の医薬組成物。
  20. 治療薬はニコチン置換療法またはホルモン置換療法に使用されている薬剤、避妊するために使用されており、または水溶性ビタミンである請求項19に記載の医薬組成物。
  21. 治療薬はニコチン、塩酸ブプロピオン、テストステロン、デヒドロゲステロン、メドロキシプロゲステロン酢酸、ノルエチステロン、プロゲステロン、レボノルゲストレル、結合型エストロゲン、エストラジオール、エストロン、エストリオールまたはエストロピペートである請求項20に記載の医薬組成物。
  22. 請求項1〜21のいずれか1項に記載の医薬組成物を含む薬用プラスター。
  23. 請求項1〜21のいずれか1項に記載の医薬組成物を適用するためのアプリケーター。
  24. 請求項1〜21のいずれか1項に記載の医薬組成物を含む医薬の製造における治療薬の使用。
  25. 医薬は悪心、嘔吐、認知症、パーキンソン病、本態性振戦、舞踏病またはチックを治療するため、またはホルモンまたはニコチン置換療法を行うため、またはビタミン、避妊薬またはワクチンを投与するためのものである請求項24に記載の使用。
  26. 実質的に本明細書中の実施例の1つに記載されている医薬組成物または製品。
JP2008543917A 2005-12-07 2006-12-07 全身効果のための活性薬剤の経皮投与 Pending JP2009518376A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB0524961.0A GB0524961D0 (en) 2005-12-07 2005-12-07 Transdermal administration of active agents for systemic effect
PCT/GB2006/050437 WO2007066150A2 (en) 2005-12-07 2006-12-07 Transdermal administration of active agents for systemic effect

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009518376A true JP2009518376A (ja) 2009-05-07

Family

ID=35735707

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008543917A Pending JP2009518376A (ja) 2005-12-07 2006-12-07 全身効果のための活性薬剤の経皮投与

Country Status (6)

Country Link
US (1) US20100034838A1 (ja)
EP (1) EP1962799A2 (ja)
JP (1) JP2009518376A (ja)
CA (1) CA2633110A1 (ja)
GB (1) GB0524961D0 (ja)
WO (1) WO2007066150A2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012165254A1 (ja) 2011-05-31 2012-12-06 久光製薬株式会社 ロピニロール含有貼付剤及びその包装体
WO2012165253A1 (ja) 2011-05-31 2012-12-06 久光製薬株式会社 ロピニロール含有貼付剤及びその包装体
EP2818161A1 (en) 2013-06-28 2014-12-31 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Method for producing supersaturated ropinirole patch

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9301920B2 (en) 2012-06-18 2016-04-05 Therapeuticsmd, Inc. Natural combination hormone replacement formulations and therapies
HUE055562T2 (hu) 2011-11-23 2021-11-29 Therapeuticsmd Inc Természetes kombinációjú hormon helyettesítõ kiszerelések, és terápiák ezekkel
CN103181894B (zh) * 2011-12-30 2015-07-15 北大方正集团有限公司 萘丁美酮喷雾剂及其制备方法
US20150196640A1 (en) 2012-06-18 2015-07-16 Therapeuticsmd, Inc. Progesterone formulations having a desirable pk profile
US20130338122A1 (en) * 2012-06-18 2013-12-19 Therapeuticsmd, Inc. Transdermal hormone replacement therapies
US10806740B2 (en) 2012-06-18 2020-10-20 Therapeuticsmd, Inc. Natural combination hormone replacement formulations and therapies
US10806697B2 (en) 2012-12-21 2020-10-20 Therapeuticsmd, Inc. Vaginal inserted estradiol pharmaceutical compositions and methods
US10537581B2 (en) 2012-12-21 2020-01-21 Therapeuticsmd, Inc. Vaginal inserted estradiol pharmaceutical compositions and methods
US9180091B2 (en) 2012-12-21 2015-11-10 Therapeuticsmd, Inc. Soluble estradiol capsule for vaginal insertion
US10568891B2 (en) 2012-12-21 2020-02-25 Therapeuticsmd, Inc. Vaginal inserted estradiol pharmaceutical compositions and methods
US11266661B2 (en) 2012-12-21 2022-03-08 Therapeuticsmd, Inc. Vaginal inserted estradiol pharmaceutical compositions and methods
US11246875B2 (en) 2012-12-21 2022-02-15 Therapeuticsmd, Inc. Vaginal inserted estradiol pharmaceutical compositions and methods
US10471072B2 (en) 2012-12-21 2019-11-12 Therapeuticsmd, Inc. Vaginal inserted estradiol pharmaceutical compositions and methods
WO2015156990A1 (en) * 2014-04-08 2015-10-15 Teikoku Pharma Usa, Inc. Rivastigmine transdermal compositions and methods of using the same
RU2016143081A (ru) 2014-05-22 2018-06-26 Терапьютиксмд, Инк. Натуральные комбинированные гормонозаместительные составы и терапии
WO2016018993A1 (en) 2014-07-29 2016-02-04 Therapeuticsmd, Inc. Transdermal cream
US10328087B2 (en) 2015-07-23 2019-06-25 Therapeuticsmd, Inc. Formulations for solubilizing hormones
KR20180126582A (ko) 2016-04-01 2018-11-27 쎄러퓨틱스엠디, 인코퍼레이티드 스테로이드 호르몬 약제학적 조성물
US10286077B2 (en) 2016-04-01 2019-05-14 Therapeuticsmd, Inc. Steroid hormone compositions in medium chain oils
US10285998B1 (en) 2018-04-04 2019-05-14 The Menopause Method, Inc. Composition and method to aid in hormone replacement therapy

Family Cites Families (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4336243A (en) * 1980-08-11 1982-06-22 G. D. Searle & Co. Transdermal nitroglycerin pad
US4731384A (en) * 1983-07-01 1988-03-15 Troponwerke Gmbh & Co, Kg Etofenamate formulation
CA1273878A (en) * 1987-01-15 1990-09-11 Richard Philip Moody Nicotine-containing preparation for transdermal administration
ZA966811B (en) * 1995-08-18 1998-02-12 Colgate Palmolive Co Cosmetic gel composition having reduced skin irritation.
US6063398A (en) * 1995-09-20 2000-05-16 L'oreal Cosmetic or dermopharmaceutical patch containing, in an anhydrous polymeric matrix, at least one active compound which is, in particular, unstable in oxidizing mediums, and at least one water-absorbing agent
AUPN814496A0 (en) * 1996-02-19 1996-03-14 Monash University Dermal penetration enhancer
US6998138B2 (en) * 1996-02-19 2006-02-14 Acrux Dds Pty. Ltd. Topical delivery of anti-alopecia agents
WO1999062497A1 (en) * 1998-06-03 1999-12-09 Aiache Jean Marc Stable gel mixture in the form of a mixture of oleogel and aqueous gel
GB0015617D0 (en) * 2000-06-26 2000-08-16 Vectura Ltd Improved preparations for dermal delivery of active substances
AUPR184500A0 (en) * 2000-12-01 2001-01-04 Drug Delivery Solutions Pty Ltd Dispensing device
ITMI20012366A1 (it) * 2001-11-09 2003-05-09 Farmatron Ltd Sistemi terapeutici stabilizzati a rilascio immediato e/o modificato per la somministrazione orale di principi attivi e/o eccipienti e/o ali
US20030175328A1 (en) * 2002-03-06 2003-09-18 Adi Shefer Patch for the controlled delivery of cosmetic, dermatological, and pharmaceutical active ingredients into the skin
US7105173B1 (en) * 2002-03-21 2006-09-12 Rolling Kenneth J Nicotine replacement applique

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012165254A1 (ja) 2011-05-31 2012-12-06 久光製薬株式会社 ロピニロール含有貼付剤及びその包装体
WO2012165253A1 (ja) 2011-05-31 2012-12-06 久光製薬株式会社 ロピニロール含有貼付剤及びその包装体
US9155710B2 (en) 2011-05-31 2015-10-13 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Ropinirole-containing patch and package thereof
US9918945B2 (en) 2011-05-31 2018-03-20 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Ropinirole-containing patch and package thereof
EP2818161A1 (en) 2013-06-28 2014-12-31 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Method for producing supersaturated ropinirole patch
US9320728B2 (en) 2013-06-28 2016-04-26 Hisamitsu Pharmaceutical Co., Inc. Method for producing patch, patch and package

Also Published As

Publication number Publication date
US20100034838A1 (en) 2010-02-11
GB0524961D0 (en) 2006-01-18
CA2633110A1 (en) 2007-06-14
WO2007066150A3 (en) 2007-11-15
EP1962799A2 (en) 2008-09-03
WO2007066150A2 (en) 2007-06-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2009518376A (ja) 全身効果のための活性薬剤の経皮投与
US20100016436A1 (en) Transdermal Administration of Active Agents, in Particular Diclofenac
AU660336B2 (en) Device for the transdermal administration of melatonin
US20090304812A1 (en) Topical Pharmaceutical Compositions
KR100968293B1 (ko) 파킨슨병의 치료를 위한 개선된 경피제제
KR20030041871A (ko) 국소 약학 제제 및 치료 방법
EP2123274A1 (en) Medicinal composition for transdermal absorption, medicinal composition storing unit and transdermal absorption preparation using the same
JP2010523673A5 (ja)
JP2014237700A (ja) メラトニンタブレットならびに調剤及び使用方法
US4910205A (en) Transdermal delivery of loratadine
JP2013056944A (ja) メチルフェニデートで注意欠乏障害及び注意欠乏/活動亢進障害を治療する組成物及び方法
TW201521796A (zh) 用於經皮傳遞三級胺藥物之組合物及方法
Gupta et al. Transdermal delivery: product and patent update
CA3119258A1 (en) Abuse-resistant mucoadhesive devices for delivery of buprenorphine
US20140073678A1 (en) Anti-pain and anti-nausea and/or vomiting combinatorial compositions
TW201143817A (en) Transdermally absorbed preparation of anti-dementia drug
JPS62228009A (ja) 外用部材
WO2007066151A2 (en) Topical compositions for treatment of respiratory disorders
US20090215753A1 (en) Topical Compositions for Paediatric Use
JP6912122B2 (ja) 経皮投与製剤
JP2022044038A (ja) ドネペジル含有経皮吸収液剤およびその製造方法
JP2547726C (ja)