JP2009516720A - イオン液体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

本方法は、アニオンがハロゲン化物であるイオン液体[A]+[X]-と、酸H+ n[Y]n-とを反応させ、その際形成されるハロゲン水素酸をアミンで捕捉し、この際形成されるアンモニウムハロゲン化物を分離することができる、イオン液体[A]+ n[Y]n-の製造方法を記載する。

Description

本発明は、アニオンがハロゲン化物であるイオン液体(II)と、酸(III)とを反応させ、その際形成されるハロゲン水素酸をアミンで捕捉し、この際形成されるアンモニウムハロゲン化物を分離することができる、イオン液体(I)の製造方法を記載する。
イオン液体は、溶媒として、例えば、化学反応の実施の際にますます重要である。例えば、P. WasserscheidtはChemie in unserer Zeit37、52(2003)で、多相触媒作用中でのイオン液体の使用について概要を述べる。しかしながら、他の適用も提案されていて、例えば、抽出プロセス又は分離プロセス中での、伝熱体その他としての使用である。
全ての適用の際にこの使用されるイオン液体の純度は重要である。例えば、汚染物質は化学反応の経過を妨げる可能性がある。従って、P. Tyson et al (Electrochemical Society Proceedings, Vol. 99-41 , 161)は、液相水素化における、及び、Suzukiカップリングでの塩化物含有イオン液体の使用の際の問題を指摘する。従って、イオン液体の製造の際には、その純度に関する高い要求が課せられる。
しばしばイオン液体は、相応する窒素化合物又はリン化合物の四級化により製造され、その際通常はアルキル化剤としてアルキルハロゲン化物が使用される。このようにして得られるイオン液体は次いで、自体で溶媒その他として使用されることができる。これらはしかしながら、イオン液体の作製のための出発材料としても使用され、前記イオン液体のアニオンは、いわゆるメタセシス反応によりアニオンが交換されることにより、ハロゲン化物でない。この際しかしながら、この生じるイオン液体はまだなお痕跡量のハロゲン化物を含有し、これは、上記されたように、溶媒その他としての適用の際に問題を生じる可能性がある、という問題がしばしば生じる。しかしながら又は、このハロゲン化物痕跡量の分離は、高い技術的な手間を必要とし、これは高い運転コスト及び/又は投資コストを引き起こし、かつこれにより方法の経済性は極めて損なわれる。例としてここでは、HClを含有するイオン液体の浸漬が挙げられ、というのは、部分的には何日も続く浸漬時間を我慢しなくてはならないからである。
本発明の課題は従って、イオン液体、特に減少されたハロゲン化物含有量を有するイオン液体の工業的に使用可能な製造方法を提供することである。
式(I)
[A]+ n[Y]n- (I)
[式中、
[A]+は、第四級の窒素複素環カチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウムカチオン又はホスホニウムカチオンである;
nは、1、2、3又は4である;、かつ
[Y]n-は、
スルファート、スルフィット、スルホナートの群、
ホスファートの群、
ホスホナート及びホスフィナートの群、
ホスフィットの群、
ホスホニット及びホスフィニットの群、
カルボン酸の群、又は
NO3 -
から選択されたアニオンである]のイオン液体を、
式(II)
[A]+[X]- (II)
[式中、
[A]+は、前述の意味合いを有する;かつ
[X]-は、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンを意味する]
のイオン液体と、式III
+ n[Y]n- (III)
[式中、n及び[Y]n-は、前述の意味合いを有する]
の酸と反応させ、
その際、式IV
+[X]- (IV)
[式中、[X]-は、前述の意味合いを有する]
の形成される酸を
式V
NR123 (V)
[式中、
1、R2、R3は、相互に独立して、水素又はC1〜C20−アルキル(これは場合により置換されていることができる)を意味し、その際、残基R1、R2、R3の炭素原子の数は、合計して少なくとも10である]
のアミンで捕捉し、
式VI
[HNR123+[X]- (VI)
[式中、残基X、R1、R2及びR3は前述の意味合いを有する]
の生じるアンモニウムハロゲン化物を分離することにより得られることが見出された。
式IIのイオン液体と式IIIの酸との反応は通常は、−50〜150℃、特に−20〜120℃、特に0〜100℃、有利には20〜60℃の温度で実施される。
通常はこの反応は常圧で起こる。
通常は、式IIのイオン液体及び式IIIの酸を化学量論比で使用する。場合によって、1つの又は複数の他の成分を過多に使用することが有利であることもできる。
通常は、式Vのアミンを、式IIIの酸に関して、化学量論比で又は過多に使用する。一実施態様において、アミンを化学量論比で使用する。更なる一実施態様において、式Vのアミンを過多に、有利には化学量論比の1.5〜2.5倍の、特に1.8〜2.2倍の範囲で使用する。アミンが連続的に再生される更なる一実施態様において、アミンを−スナップショット(Momentaufnahme)に対して−過少量で使用することも可能である。
場合によって、本発明による方法を物質中で実施することが有利であることができる。
溶媒の存在下で作業することも可能である。溶媒として、式VIのアンモニウムハロゲン化物が溶解するか又は式Iのイオン液体が溶解しない溶媒が考慮される。このために、例えば芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、α−キシレン、m−キシレン又はp−キシレン、塩素化された芳香族炭化水素、例えばクロロベンゼン、又は環式炭化水素、例えばシクロヘキサンが適する。
通常は、式Vのアミンは、自体がかつ式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物もが、式Iのイオン液体中に溶解しないか又はわずかな程度でしか溶解しないように選択される。有利には、式Vのアミン又は式VIのアンモニウムハロゲン化物の、式Iのイオン液体I中への溶解性は、そのつど、10%より少ない、特に5%より少ない、特に2%より少ない(アミン又はアンモニウムハロゲン化物とイオン液体とのモル比として表す)範囲にある。これは特に、溶媒無しに作業される場合に当てはまる。
更なる一実施態様において、これは特に、溶媒の存在下で作業する場合に生じるが、式Vのアミンは、自体がかつ式VIの形成されるアンモニウムハロゲン化物もが、式Iのイオン液体中よりも、使用される溶媒中でより良好に溶解するように選択される。
式I及びVIの反応生成物の分離は、液/液−相分離を介して行われる。
−本発明の一実施態様において、溶媒無しに作業する。
この際、式IIのイオン液体、式IIIの酸及び式Vのアミンを一緒に添加し、この混合物を所望の温度にする。この反応の終了後に、この相を分離する。1つの相は、式Iのイオン液体を含有し、かつ他の相は、式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミン(これが過多に使用される場合に)を含有する。
特別な一実施態様において、この際、式Vのアミンは、2つ以上のポーションにおいて反応混合物へと添加され、その際アミンの新たな添加の前に、反応混合物のこの相は分離されることができ、かつ、式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミンが分離されることができる。
他の更なる一実施態様において、式IIのイオン液体及び式IIIの酸は一緒に添加される。反応終了後に、式Vのアミンが添加され、再度、アンモニウムハロゲン化物形成の終了後に、この相が分離される。1つの相は、式Iのイオン液体を含有し、かつ他方の相は式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミン(これが過多に使用された場合)を含有する。この際、式IIのイオン液体及び式IIIの酸からなる既に装入した混合物が、所望の温度にもたらされることが有利であることができる。しかしながら、所望の温度を、式Vのアミンの添加後に調整することも可能である。
特別な一実施態様において、この際、式Vのアミンを、2つ以上のポーションで反応混合物に添加し、その際、アミンの新たな添加前に、反応混合物のこの相が分離され、かつ、式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミンが分離される。
更なる一実施態様において、式IIのイオン液体が装入され、かつ、式IIIの酸及び式Vのアミンが並行して計量供給される。反応の終了後にこの相は分離される。1つの相は、式Iのイオン液体を含有し、かつ他方の相は式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミン(これが過多に使用された場合)を含有する。この際、式IIのイオン液体を所望の温度にもたらすことが有利であることができる。しかしながら、所望の温度に、式IIIの酸及び式Vのアミンの添加後に調整することも可能である。
ここで、この計量供給を中断、中途の相分離を実施、そして式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミン(これが過多に使用される場合に)を分離することが有利であることもできる。
−本発明の更なる一実施態様において、溶媒の存在下で相分離が実施される。この際、前記実施形態では溶媒無しに記載される反応混合物は、相分離前に、溶媒と混合され、引き続きこの相が分離される。1つの相は、式Iのイオン液体を含有し、かつ他方の相は溶媒並びに式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミン(これが過多に使用された場合)を含有する。
この際、当業者に公知の、抽出原理に応じて、この溶媒を2つ以上のポーションで添加し、この相応する相を分離することが有利であることができる。
特別な一実施態様において、この第1の相分離が溶媒の非存在下で実施され、かつ、引き続きこの溶媒で抽出される。
−本発明の更なる一実施態様において、式Iのイオン液体の作製は溶媒の存在下で実施される。
この際、式IIのイオン液体、式IIIの酸、式Vのアミン並びに溶媒は一緒に添加され、かつこの混合物は所望の温度にもたらされる。反応の終了後にこの相は分離される。1つの相は、式Iのイオン液体を含有し、かつ他方の相は溶媒並びに式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミン(これが過多に使用された場合)を含有する。
特別な一実施態様において、この際、溶媒の一部のみがこの出発材料へと添加され、かつ、他の部分は、式VIのアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミン(これが過多に使用された場合)の分離のために使用される。
特別な更なる一実施態様において、この際、式Vのアミンが、2つ以上のポーションで、場合により前記溶媒中で反応混合物に添加され、その際、アミンの新たな添加前に、反応混合物のこの相が分離され、かつ、この溶媒並びに式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミンが分離される。
更なる一実施態様において、式IIのイオン液体及び式IIIの酸は一緒に添加される。反応の終了後に、式Vのアミン並びに溶媒が添加され、かつ再度、アンモニウムハロゲン化物形成の終了後に、この相が分離される。1つの相は、式Iのイオン液体を含有し、かつ他方の相は溶媒並びに式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミン(これが過多に使用された場合)を含有する。この際、式IIのイオン液体及び式IIIの酸からなる既に装入された混合物を所望の温度にもたらすことが有利であることができる。しかしながら、所望の温度に、式Vのアミンの添加後に調整することも可能である。
特別な一実施態様において、この際、溶媒の一部のみが式Vのアミンへと添加され、かつ、他の部分は、式VIのアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミン(これが過多に使用された場合)の分離のために使用される。
更なる特別な一実施態様において、この際、式Vのアミンが、2つ以上のポーションで反応混合物に添加され、その際、アミンの新たな添加前に、反応混合物のこの相が分離され、かつ、式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミンが分離される。
更なる一実施態様において、式IIのイオン液体が装入され、式IIIの酸及び式Vのアミンは並行に計量供給される。この際、式IIIの酸及び/又は式Vのアミンが溶媒中で計量供給される。反応の終了後にこの相は分離される。1つの相は、式Iのイオン液体を含有し、かつ他方の相は溶媒並びに式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミン(これが過多に使用された場合)を含有する。この際、式IIのイオン液体を所望の温度にもたらすことが有利であることができる。しかしながら、所望の温度を、式IIIの酸及び式Vのアミンの添加後に調整することも可能である。
特別な一実施態様において、この際、溶媒の一部のみが式IIIの酸及び/又は式Vのアミンへと添加され、かつ、他の部分は、式VIのアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミン(これが過多に使用された場合)の分離のために使用される。
ここで、この計量供給を中断、中途の相分離を実施、そして式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物及び場合により未反応の式Vのアミン(これが過剰量で使用される場合に)を分離することが有利であることができる。
式Iのイオン液体の作製は、非連続的に、連続的に又は半バッチ式に行われることができる。相応して適合して、式VIの形成されるアンモニウムハロゲン化物の分離が行われる。
液−液−相分離は、例えば、Ullmann's Encyclopedia of Industrial Chemistry, sixth edition, 2000 electronic release, "Liquid-Liquid Extraction"章中に記載された技術により行われ、ここでは、特に下方章4"Phase-Separation Equipment"に記載された技術により行われる;有利には、デカンテーション、相分離機、遠心分離又はミキサーセトラー装置、特に有利には相分離機により行われる。
更に、式VIの形成されたアンモニウムハロゲン化物から、式Vの使用されるアミンを再度獲得し、かつ、所望の場合には、更に、式Iのイオン液体の本発明による製造方法において使用することも有利であることができる。
式Vのアミンの再獲得は、例えば、式VIのアンモニウムハロゲン化物を、強塩基、例えばNaOH、KOH、Ca(OH)2、石灰乳、Na2CO3、NaHCO3、K2CO3又はKHCO3を用いて、場合により溶媒、例えば、水、メタノール、エタノール、n−又はイソ−プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール又はブタノール−又はペンタノール−異性体混合物又はアセトン中で遊離させることにより行われることができる。
本発明の有利な一実施態様において、前記強塩基は、可能な限り濃縮化された溶液、特に有利には、水溶液中で使用され、例えば少なくとも5質量%の、有利には少なくとも10質量%の、特に有利には少なくとも15質量%の濃縮化された溶液中で使用される。
この塩基の量は、大抵は、化学量論量に相応して選択される。場合によっては、過多量又は過少量を使用することが有利であることができる。通常は等モル量で作業される。
式Iのイオン液体の作製の場合に溶媒の非存在下で作業される場合には、式Vのアミンは、これが固有の相を構成する場合には、分離されるか又はさもなければ蒸留によりこの混合物から取り除かれることができる。必要な場合には、式Vのアミンは抽出剤を用いた抽出により分離されることができる。抽出剤として、慣用の溶媒、例えば脂肪族エーテル、例えばジエチルエーテル又はメチル−tert−ブチルエーテル、環式エーテル、例えばテトラヒドロフラン、1,3−ジオキサン又は1,4−ジオキサン、炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、シクロペンタン又はシクロヘキサン、芳香族炭化水素、例えばベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン又はp−キシレン、塩素化された炭化水素、例えばメチレンクロリド、クロロホルム又は1,2−ジクロロエタン又は塩素化された芳香族炭化水素、例えばクロロベンゼンが考慮される。
必要な場合には、式Vのアミンは、新たな使用の前に更に精製されることができ、例えば蒸留により精製されることができる。
式Iのイオン液体の作製の際に溶媒が使用される場合には、式VIのアンモニウムハロゲン化物の溶液を、前述した塩基で処理し、式Vの遊離されるアミンを、相応する溶媒を用いて、当業者に公知の手法において抽出し、かつ、式Vのアミンを慣用の方法、例えば蒸留により再度獲得することにより、式Vのアミンが獲得されることができる。
この精製は、例えば、1回の又は数回の洗浄、乾燥、濾過、ストリッピング、蒸留及び/又は精留により行われることができる。
例えば、場合により含有される水を、蒸留又は、ベンゼン、トルエン、キシレン、ブタノール又はシクロヘキサンを用いた共沸蒸留を用いて分離することにより、乾燥されることができる。
濾過は例えば、生じる固形物を取り除くために、又は、場合により生じる変色を除くために重要であることができ、例えば活性炭、酸化アルミニウム、セライト又はシリカゲルを介した濾過による。
蒸留、例えば、場合により含有されている溶媒の分離のための蒸留は、有利には、流下膜式−又は薄膜式蒸発器を介して、場合により真空下で行われることができ、その際分離の改善のために、塔が置かれることができる。
相応して、この使用される溶媒も必要な場合には精製され、かつ所望の場合には再度使用されることができる。
本発明の更なる主題は、従って、式Iのイオン液体の製造方法であって、以下の工程:
式IIのイオン液体と式IIIの酸との反応;
この形成される式IVの酸の、式Vのアミンを用いた捕捉;
この形成される式Iのイオン液体及びこの形成される式VIのアンモニウムハロゲン化物の、液/液−相分離による分離;
この形成される式VIのアンモニウムハロゲン化物を含有する相への塩基の添加及び式Vのアミンの遊離;
粗の形で生じる式Vのアミンの、場合による精製;及び
場合により精製されたアミンの、式IIのイオン液体と式IIIの酸との反応への、場合による返送
を含む、式Iのイオン液体の製造方法である。
有利な一実施態様において、この際、式IIのイオン液体及び式IIIの酸を装入し、この混合物を連続的に、式Vのアミンを用いて抽出し、その際、この遊離のアミンを連続的に、この分離されたアンモニウムハロゲン化物又はアンモニウムハロゲン化物/アミンから再生し、かつ、抽出プロセスに再度供給する。この際、このアミンは、この抽出部分のスナップショットに関して、遊離の酸に関するモル過少量で使用されることができる。抽出は、溶媒により支持されることができるか、又は、完全に連続的に実施されることができ、その際、アミン相及び、イオン液体を有するこの粗は、連続的に相互に接して通り過ぎる。
有利には、式I及びIIのイオン液体並びに式VIのアンモニウムハロゲン化物は相互に独立して、180℃より低い融点を有する。更にこの融点は、−50〜150℃の範囲内、有利には−20〜120℃の範囲内、特に有利には100℃未満である。
有利には、1000g/モル未満、有利には500g/モル未満、特に250g/モル未満の分子量を有する式Iのイオン液体が作製される。
有利には、この可変部が単独でかつ組み合わせて次の意味合いを有する式Iのイオン液体が製造される:
[A]+が、式(Ia)〜(Iv)
Figure 2009516720
Figure 2009516720
[前述の式(Ia)〜(Iv)中残基は次のものである;
・残基Rは、水素、炭素を含有する有機の、飽和の又は不飽和の、非環式の又は環式の、脂肪族、芳香族又は芳香族脂肪族の、非置換の又は1〜5個のヘテロ原子又は官能基により中断されたか又は置換された、1〜20個の炭素原子を有する残基、及び、
・残基Ra〜Riは、相互に独立して、水素又は炭素を含有する有機の、飽和の又は不飽和の、非環式の又は環式の、脂肪族、芳香族又は芳香族脂肪族の、非置換の又は1〜5個のヘテロ原子又は官能基により中断されたか又は置換された、1〜20個の炭素原子を有する残基、その際残基Ra〜Riは、前述の式(I)中で、炭素原子に(そしてヘテロ原子にでない)結合していて、更に、ハロゲン又は官能基であることもできる;又は
a〜Riの系列からの2つの隣接する残基は一緒になって、2価の、炭素を含有する有機の、飽和の又は不飽和の、非環式の又は環式の、脂肪族、芳香族又は芳香族脂肪族の、非置換の又は1〜5個のヘテロ原子又は官能基により中断されたか又は置換された、1〜30個の炭素原子を有する残基]
の化合物から選択されているカチオンである。
ヘテロ原子として、残基R及びRa〜Riの定義の際に、原則的に、形式的に−CH2−、−CH=、−C≡又は=C=基を置き換えることができる、全てのヘテロ原子が考慮される。炭素含有残基がへテロ原子を含有する場合には、酸素、窒素、硫黄、リン及びケイ素が有利である。有利な基として、特に−O−、−S−、−SO−、−SO2−、−NR′、−N=、−PR′−、−PR′2及び−SiR′2−が挙げられ、その際残基R′は、炭素含有残基の残りの部分である。残基Ra〜Riはこの際、これらが前述した式(I)中で炭素原子に(そしてヘテロ原子にでない)結合している場合には、直接的にもこのヘテロ原子を介して結合していることができる。
官能基として、原則的に、炭素原子又はヘテロ原子に結合していることができる全ての官能基が考慮される。適した例として、−OH(ヒドロキシ)、=O(特に、カルボニル基として)、−NH2(アミノ)、=NH(イミノ)、−COOH(カルボキシ)、−CONH2(カルボキアミド)、−SO3H(スルホ)及び−CN(シアノ)が挙げられる。官能基及びヘテロ原子は、直接的にも隣接していることもでき、この結果、複数の隣接した原子、例えば−O−(エーテル)、−S−(チオエーテル)、−COO−(エステル)、−CONH−(第二級アミド)又は−CONR′−(第三級アミド)からの組み合わせも含有されていて、例えば、ジ−(C1〜C4−アルキル)−アミノ、C1〜C4−アルキルオキシカルボニル又はC1〜C4−アルキルオキシである。
ハロゲンとして、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられる。
有利には残基Rは次のものである;
・非分枝又は分枝の、非置換の又は1回又は数回ヒドロキシ、ハロゲン、フェニル、シアノ、C1〜C6−アルコキシカルボニル及び/又はスルホン酸置換したC1〜C18−アルキルであって全体として1〜20個の炭素原子を有するもの、例えばメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル(イソブチル)、2−メチル−2−プロピル(tert−ブチル)、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、1−ヘプチル、1−オクチル、1−ノニル、1−デシル、1−ウンデシル、1−ドデシル、1−テトラデシル、1−ヘキサデシル、1−オクタデシル、2−ヒドロキシエチル、ベンジル、3−フェニルプロピル、2−シアノエチル、2−(メトキシカルボニル)−エチル、2−(エトキシカルボニル)−エチル、2−(n−ブトキシカルボニル)−エチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、ノナフルオロブチル、ノナフルオロイソブチル、ウンデシルフルオロペンチル、ウンデシルフルオロイソペンチル、6−ヒドロキシヘキシル又はプロピルスルホン酸;
・グリコール、ブチレングリコール及びそのオリゴマーであって1〜100個の単位及び水素又はC1〜C8−アルキルを末端基として有するもの、例えばRAO−(CHRB−CH2−O)m−CHRB−CH2−又はRAO−(CH2CH2CH2CH2O)m−CH2CH2CH2CH2O−、その際RA及びRBは有利には水素、メチル又はエチル、そしてmは有利には0、1、2又は3、特に3−オキサブチル、3−オキサペンチル、3.6−ジオキサヘプチル、3,6−ジオキサオクチル、3,6,9−トリオキサデシル、3,6,9−トリオキサウンデシル、3,6,9,12−テトラオキサトリデシル及び3,6,9,12−テトラオキサテトラデシル;
・ビニル;及び
・N,N−ジ−C1〜C6−アルキル−アミノ、例えばN,N−ジメチルアミノ及びN,N−ジエチルアミノ。
特に有利には、残基Rは、非分枝のかつ非置換のC1〜C18−アルキル、例えば、メチル、エチル、1−プロピル、1−ブチル、1−ペンチル、1−ヘキシル、1−ヘプチル、1−オクチル、1−デシル、1−ドデシル、1−テトラデシル、1−ヘキサデシル、1−オクタデシル、特にメチル、エチル、1−ブチル及び1−オクチル、並びに、CH3O−(CH2CH2O)m−CH2CH2−及びCH3CH2O−(CH2CH2O)m−CH2CH2−、その際mは0、1、2又は3を有する。
有利には、残基Ra〜Riは相互に独立して、次のものを示す;
・水素;
・ハロゲン;
・官能基;
・場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又はヘテロ環により置換され、かつ/又は1個又は数個の酸素−及び/又は硫黄原子及び/又は1個又は数個の置換された又は非置換のイミノ基により中断されたC1〜C18−アルキル;
・場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又はヘテロ環により置換され、かつ/又は1個又は数個の酸素−及び/又は硫黄原子及び/又は1個又は数個の置換されたか又は非置換のイミノ基により中断されたC2〜C18−アルケニル;
・場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又はヘテロ環により置換されたC6〜C12−アリール;
・場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又はヘテロ環により置換されたC5〜C12−シクロアルキル;
・場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又はヘテロ環により置換されたC5〜C12−シクロアルケニル;又は
・場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又はヘテロ環により置換された5〜6員環の、酸素−、窒素−及び/又は硫黄原子を有する複素環を意味する;又は
2つの隣接残基は、一緒になって不飽和の、飽和の又は芳香族の、場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又はヘテロ環により置換され、かつ、場合により1個又は数個の酸素−及び/又は硫黄原子及び/又は1個又は数個の置換されたか又は非置換のイミノ基により中断された環。
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又は複素環により置換されたC1〜C18−アルキルは、有利にはメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル(イソブチル)、2−メチル−2−プロピル(tert−ブチル)、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、2,4,4−トリメチル−ペンチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、1−ノニル、1−デシル、1−ウンデシル、1−ドデシル、1−トリデシル、1−テトラデシル、1−ペンタデシル、1−ヘキサデシル、1−ヘプタデシル、1−オクタデシル、シクロペンチルメチル、2−シクロペンチルエチル、3−シクロペンチルプロピル、シクロヘキシルメチル、2−シクロヘキシルエチル、3−シクロヘキシルプロピル、ベンジル(フェニルメチル)、ジフェニルメチル(ベンズヒドリル)、トリフェニルメチル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、α,α−ジメチルベンジル、p−トリルメチル、1−(p−ブチルフェニル)−エチル、p−クロロベンジル、2,4−ジクロロベンジル、p−メトキシベンジル、m−エトキシベンジル、2−シアノエチル、2−シアノプロピル、2−メトキシカルボニルエチル、2−エトキシカルボニルエチル、2−ブトキシカルボニルプロピル、1,2−ジ−(メトキシカルボニル)−エチル、メトキシ、エトキシ、ホルミル、1,3−ジオキソラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキシブチル、6−ヒドロキシヘキシル、2−アミノエチル、2−アミノプロピル、3−アミノプロピル、4−アミノブチル、6−アミノヘキシル、2−メチルアミノエチル、2−メチルアミノプロピル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、6−メチルアミノヘキシル、2−ジメチルアミノエチル、2−ジメチルアミノプロピル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、6−ジメチルアミノヘキシル、2−ヒドロキシ−2,2−ジメチルエチル、2−フェノキシエチル、2−フェノキシプロピル、3−フェノキシプロピル、4−フェノキシブチル、6−フェノキシヘキシル、2−メトキシエチル、2−メトキシプロピル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、6−メトキシヘキシル、2−エトキシエチル、2−エトキシプロピル、3−エトキシプロピル、4−エトキシブチル、6−エトキシヘキシル、アセチル、Cm2(m-a)+(1-b)2a+b(m=1〜30、0≦a≦m及びb=0又は1(例えばCF3、C25、CH2CH2−C(m-2)2(m-2)+1、C613、C817、C1021、C1225))、クロロメチル、2−クロロエチル、トリクロロメチル、1,1−ジメチル−2−クロロエチル、メトキシメチル、2−ブトキシエチル、ジエトキシメチル、ジエトキシエチル、2−イソプロポキシエチル、2−ブトキシプロピル、2−オクチルオキシエチル、2−メトキシイソプロピル、2−(メトキシ−カルボニル)−エチル、2−(エトキシカルボニル)−エチル、2−(n−ブトキシカルボニル)−エチル、ブチルチオメチル、2−ドデシルチオエチル、2−フェニルチオエチル、5−ヒドロキシ−3−オキサ−ペンチル、8−ヒドロキシ−3,6−ジオキサオクチル、11−ヒドロキシ−3,6,9−トリオキサ−ウンデシル、7−ヒドロキシ−4−オキサ−ヘプチル、11−ヒドロキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−ヒドロキシ−4,8,12−トリオキサ−ペンタデシル、9−ヒドロキシ−5−オキサ−ノニル、14−ヒドロキシ−5,10−ジオキサ−テトラデシル、5−メトキシ−3−オキサ−ペンチル、8−メトキシル−3,6−ジオキサ−オクチル、11−メトキシ−3,6,9−トリオキサ−ウンデシル、7−メトキシ−4−オキサ−ヘプチル、11−メトキシ−4,8−ジオキサ−ウンデシル、15−メトキシ−4,8,12−トリオキサ−ペンタデシル、9−メトキシ−5−オキサ−ノニル、14−メトキシ−5,10−ジオキサ−テトラデシル、5−エトキシ−3−オキサ−ペンチル、8−エトキシ−3,6−ジオキサ−オクチル、11−エトキシ−3,6,9−トリオキサ−ウンデシル、7−エトキシ−4−オキサーヘプチル、11−エトキシ−4,8−ジオキサ−ウンデシル、15−エトキシ−4,8,12−トリオキサ−ペンタデシル、9−エトキシ−5−オキサ−ノニル又は14−エトキシ−5,10−オキサーテトラデシルである。
場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又は複素環により置換され、かつ/又は1個又は数個の酸素原子及び/又は硫黄原子及び/又は1個又は数個の置換されたか又は非置換のイミノ基により中断されたC2〜C18−アルケニルは、有利にはビニル、2−プロペニル、3−ブテニル、cis−2−ブテニル、trans−2−ブテニル又はCm2(m-a)-(1-b)2a-b(m≦30、0≦a≦m及びb=0又は1)である。
場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又はヘテロ環により置換されたC6〜C12−アリールは、有利にはフェニル、トリル、キシリル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−ジフェニルイル、クロロフェニル、ジクロロフェニル、トリクロロフェニル、ジフルオロフェニル、メチルフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、ジエチルフェニル、イソプロピルフェニル、tert−ブチルフェニル、ドデシルフェニル、メトキシフェニル、ジメトキシフェニル、エトキシフェニル、ヘキシルオキシフェニル、メチルナフチル、イソプロピルナフチル、クロロナフチル、エトキシナフチル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル、2−ニトロフェニル、4−ニトロフェニル、2,4−ジニトロフェニル、2,6−ジニトロフェニル、4−ジメチルアミノフェニル、4−アセチルフェニル、メトキシエチルフェニル、エトキシメチルフェニル、メチルチオフェニル、イソプロピルフェニル又はtert−ブチルチオフェニル又はC6(5-a)a(0≦a≦5)である。
場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又はヘテロ環により置換されたC5〜C12−シクロアルキルは、有利にはシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、ジエチルシクロヘキシル、ブチルシクロヘキシル、メトキシシクロヘキシル、ジメトキシシクロヘキシル、ジエトキシシクロヘキシル、ブチルチオシクロヘキシル、クロロシクロヘキシル、ジクロロシクロヘキシル、ジクロロシクロペンチル、Cm2(m-a)-(1-b)2a-b(m≦30、0≦a≦n及びb=0又は1)並びに飽和の又は不飽和の二環式系、例えばノルボルニル又はノルボルネニルである。
場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又はヘテロ環により置換されたC5〜C12−シクロアルケニルは、有利には3−シクロペンテニル、2−シクロヘキセニル、3−シクロヘキセニル、2,5−シクロヘキサジエニル又はCm2(m-a)-3(1-b)2a-3b(m≦30、0≦a≦m及びb=0又は1)である。
場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又はヘテロ環により置換された、5〜6員環の、酸素−、窒素原子及び/又は硫黄原子を有する複素環は、有利にはフリル、チオフェニル、ピリル、ピリジル、インドリル、ベンゾキサゾリル、ジオキソリル、ジオキシル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、ジメチルピリジル、メチルキノリル、ジメチルピリル、メトキシフリル、ジメトキシピリジル又はジフルオロピリジルである。
2つの隣接する残基が一緒になって、不飽和の、飽和の又は芳香族の、場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又はヘテロ環により置換され、かつ/又は場合により、1個又は数個の酸素−及び/又は硫黄原子及び/又は1個又は数個の置換されたか又は非置換のイミノ基により中断された環を形成する場合には、これは有利には、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、1,5−ペンチレン、2−オキサ−1,3−プロピレン、1−オキサ−1,3−プロピレン、2−オキサ−1,3−プロピレン、1−オキサ−1,3−プロペニレン、3−オキサ−1,5−ペンチレン、1−アザ−1,3−プロペニレン、1−C1〜C4−アルキル−1−アザ−1,3−プロペニレン、1,4−ブタ−1,3−ジエニレン、1−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレン又は2−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレンである。
上述の残基が、酸素−及び/又は硫黄原子及び/又は置換されたか又は非置換のイミノ基を含有する場合には、この酸素−及び/又は硫黄原子及び/又はイミノ基の数は限定されない。通常は、これらを多くとも5つ、有利には多くとも4つ、そして特に有利には多くとも3つ残基中に有する。
前述の残基がヘテロ原子を含有する場合には、2つのヘテロ原子の間には通常は少なくとも1個の炭素原子、有利には少なくとも2個の炭素原子が存在する。
特に有利には、前記残基Ra〜Riは、相互に独立して、次のものである:
・水素;
・非分枝の又は分枝の、非置換の又は1回又は数回ヒドロキシ、ハロゲン、フェニル、シアノ、C1〜C6−アルコキシカルボニル及び/又はスルホン酸置換したC1〜C18−アルキルであって全体として1〜20個の炭素原子を有するもの、例えばメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピル(イソブチル)、2−メチル−2−プロピル(tert−ブチル)、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−1−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、2,2−ジメチル−1−プロピル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−1−ペンチル、3−メチル−1−ペンチル、4−メチル−1−ペンチル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2,2−ジメチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−1−ブチル、3,3−ジメチル−1−ブチル、2−エチル−1−ブチル、2,3−ジメチル−2−ブチル、3,3−ジメチル−2−ブチル、1−ヘプチル、1−オクチル、1−ノニル、1−デシル、1−ウンデシル、1−ドデシル、1−テトラデシル、1−ヘキサデシル、1−オクタデシル、2−ヒドロキシエチル、ベンジル、3−フェニルプロピル、2−シアノエチル、2−(メトキシカルボニル)−エチル、2−(エトキシカルボニル)−エチル、2−(n−ブトキシカルボニル)−エチル、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ヘプタフルオロイソプロピル、ノナフルオロブチル、ノナフルオロイソブチル、ウンデシルフルオロペンチル、ウンデシルフルオロイソペンチル、6−ヒドロキシヘキシル及びプロピルスルホン酸;
・グリコール、ブチレングリコール及びそのオリゴマーであって1〜100個の単位及び水素又はC1〜C8−アルキルを末端基として有するもの、例えばRAO−(CHRB−CH2−O)m−CHRB−CH2−又はRAO−(CH2CH2CH2CH2O)m−CH2CH2CH2CH2O−、その際RA及びRBは有利には水素、メチル又はエチル、そしてmは有利には0、1、2又は3、特に3−オキサブチル、3−オキサペンチル、3,6−ジオキサヘプチル、3,6−ジオキサオクチル、3,6,9−トリオキサデシル、3,6,9−トリオキサウンデシル、3,6,9,12−テトラオキサトリデシル及び3,6,9,12−テトラオキサテトラデシル;
・ビニル;及び
・N,N−ジ−C1〜C6−アルキル−アミノ、例えばN,N−ジメチルアミノ及びN,N−ジエチルアミノ。
特にとりわけ有利には、残基Ra〜Riは、相互に独立して、水素又はC1〜C18−アルキル、例えばメチル、エチル、1−ブチル、1−ペンチル、1−ヘキシル、1−ヘプチル、1−オクチル、フェニル、2−ヒドロキシエチル、2−シアノエチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(n−ブトキシカルボニル)エチル、N、N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、塩素、並びに、CH3O−(CH2CH2O)m−CH2CH2−及びCH3CH2O−(CH2CH2O)m−CH2CH2−(mは0、1、2又は3)である。
特にとりわけ有利は、ピリジニウムイオン(Ia)として、次のものを使用する;
・残基Ra〜Reの1つが、メチル、エチル又は塩素であり、かつ残りの残基Ra〜Reが、水素であるもの;
・Rcがジメチルアミノであり、残りの残基Ra、Rb、Rd及びReが、水素であるもの;
・全ての残基Ra〜Reが水素であるもの;
・Rbがカルボキシ又はカルボキサミドであり、かつ残りの残基Ra、Rb、Rd及びReが、水素であるもの;又は
・Ra及びRb又はRb及びRcが、1,4−ブタ−1,3−ジエニレンであり、かつかつ残りの残基Ra、Rb、Rc及びRdが、水素であるもの;
及び特に、
・Ra〜Rdが、水素であるもの;又は
・残基Ra〜Reの1つが、メチル又はエチルであり、かつ残りの残基Ra〜Reが、水素であるもの。
特にとりわけ有利なピリジニウムイオン(IVa)として、1−メチルピリジニウム、1−エチルピリジニウム、1−(1−ブチル)ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−ピリジニウム、1−(1−オクチル)−ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−ピリジニウム、1−(1−オクチル)−ピリジニウム、1−(1−ドデシル)−ピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−ピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−ピリジニウム、1,2−ジメチルピリジニウム、1−エチル−2−メチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−メチルピリジニウム、1−メチル−2−エチルピリジニウム、1,2−ジエチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−エチルピリジニウム、1,2−ジメチル−5−エチル−ピリジニウム、1,5−ジエチル−2−メチル−ピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム及び1−(1−オクチル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム及び1−(1−ヘキサデシル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウムが挙げられる。
特にとりわけ有利には、ピリダジニウムイオン(Ib)として、次のものを使用する;
・Ra〜Rdが、水素であるもの;又は
・残基Ra〜Rdの1つが、メチル又はエチルであり、かつ残りの残基Ra〜Rdが、水素であるもの。
特にとりわけ有利には、ピリミジニウムイオン(Ic)として、次のものを使用する;
・Raが、水素、メチル又はエチルであり、Rb〜Rdが相互に独立して水素又はメチルであるもの;又は
・Raが、水素、メチル又はエチルであり、Rb及びRdがメチルであり、かつRcが水素であるもの;
特にとりわけ有利には、ピラジニウムイオン(Id)として、次のものを使用する;
・Raが、水素、メチル又はエチルであり、Rb〜Rdが相互に独立して水素又はメチルであるもの;又は
・Raが、水素、メチル又はエチルであり、Rb及びRdがメチルであり、かつRcが水素であるもの;
・Ra〜Rdが、メチルであるもの;又は
・Ra〜Rdが、メチル水素であるもの。
特にとりわけ有利には、イミダゾリウムイオン(Ie)として、
・Raが、水素、メチル、エチル、1−プロピル、1−ブチル、1−ペンチル、1−ヘキシル、1−オクチル、2−ヒドロキシエチル又は2−シアノエチルであり、かつ、Rb〜Rdが、相互に独立して、水素、メチル又はエチルであるものを使用する。
特にとりわけ有利なイミダゾリウムイオン(IVe)として、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)イミダゾリウム、1−(1−オクチル)イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチル−イミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−エチル−イミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−エチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−ブチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−オクチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム及び1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウムが挙げられる。
特にとりわけ有利には、ピラゾリウムイオン(If)、(Ig)又は(Ig′)として、次のものを使用する;
・Raが、水素、メチル又はエチルであり、Rb〜Rdが相互に独立して水素又はメチルであるもの。
特にとりわけ有利には、ピラゾリウムイオン(Ih)として、次のものを使用する;
・Ra〜Rdが相互に独立して水素又はメチルであるもの。
特にとりわけ有利には、1−ピラゾリニウムイオン(Ii)として、次のものを使用する;
・Ra〜Rfが相互に独立して水素又はメチルであるもの。
特にとりわけ有利には、2−ピラゾリニウムイオン(Ij)又は(Ij′)として、次のものを使用する;
・Raが、水素、メチル、エチル又はフェニルであり、Rb〜Rfが相互に独立して水素又はメチルであるもの。
特にとりわけ有利には、3−ピラゾリニウムイオン(Ik)又は(Ik′)として、次のものを使用する;
・R及びRbが相互に独立して水素、メチル、エチル又はフェニルであり、かつRc〜Rdが相互に独立して水素又はメチルであるもの。
特にとりわけ有利には、イミダゾリニウムイオン(Il)として、次のものを使用する;
・Ra及びRbが相互に独立して水素、メチル、エチル、1−ブチル又はフェニルであり、かつRc及びRdが相互に独立して水素、メチル又はエチルであり、かつRe及びRfが相互に独立して水素又はメチルであるもの。
特にとりわけ有利には、イミダゾリニウムイオン(Im)又は(Im′)として、次のものを使用する;
・Ra及びRbが相互に独立して水素、メチル又はエチルであり、かつRc〜Rfが相互に独立して水素又はメチルであるもの。
特にとりわけ有利には、イミダゾリニウムイオン(In)又は(In′)として、次のものを使用する;
・Ra〜Rcが相互に独立して水素、メチル又はエチルであり、かつRd〜Rfが相互に独立して水素又はメチルであるもの。
特にとりわけ有利にはチアゾリウムイオン(Io)又は(Io′)として並びにオキサゾリウムイオン(Ip)として、次のものを使用する;
・Raが、水素、メチル、エチル又はフェニルであり、Rb及びRcが相互に独立して水素又はメチルであるもの。
特にとりわけ有利には1,2,4−トリアゾリウムイオン(Iq)、(Iq′)又は(Iq″)として、次のものを使用する;
・Ra及びRbが相互に独立して、水素、メチル、エチル又はフェニルであり、Rcが水素、メチル又はフェニルであるもの。
特にとりわけ有利には1,2,3−トリアゾリウムイオン(Ir)、(Ir′)又は(Ir″)として、次のものを使用する;
・Raが、水素、メチル又はエチルであり、Rb及びRcが、相互に独立して水素又はメチルであり、又はRb及びRcが一緒になって1,4−ブタ−1,3−ジエニレンであるもの。
特にとりわけ有利には、ピロリジニウムイオン(Is)として、次のものを使用する;
・Raが、水素、メチル、エチル又はフェニルであり、Rb〜Riが相互に独立して水素又はメチルであるもの。
特にとりわけ有利には、イミダゾリジニウムイオン(It)として、次のものを使用する;
・Ra及びRdが相互に独立して水素、メチル、エチル又はフェニルであり、Rb及びRc並びにRe〜Rhが相互に独立して水素又はメチルであるもの。
特にとりわけ有利には、ホスホニウムイオン(Iu)として、次のものを使用する;
・Ra〜Rcが相互に独立してC1〜C18−アルキル、特にブチル、イソブチル、1−ヘキシル又は1−オクチルであるもの。
前述の複素環式カチオンのうち、ピリジニウムイオン、ピラゾリニウム−、ピラゾリウムイオン及びイミダゾリニウム−並びにイミダゾリウムイオンが有利である。
特に有利には、1−メチルピリジニウム、1−エチルピリジニウム、1−(1−ブチル)ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)ピリジニウム、1−(1−オクチル)ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)ピリジニウム、1−(1−オクチル)−ピリジニウム、1−(1−ドデシル)ピリジニウム、1−(1−テトラデシル)ピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)ピリジニウム、1,2−ジメチルピリジニウム、1−エチル−2−メチル−ピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−メチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−メチルピリジニウム、1−メチル−2−エチルピリジニウム、1,2−ジエチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−エチルピリジニウム、1,2−ジメチル−5−エチルピリジニウム、1,5−ジエチル−2−メチルピリジニウム、1−(1−ブチル)−2−メチル−3−エチル−ピリジニウム、1−(1−ヘキシル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−(1−オクチル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−(1−ドデシル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−(1−テトラデシル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−(1−ヘキサデシル)−2−メチル−3−エチルピリジニウム、1−メチルイミダゾリウム、1−エチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−イミダゾリウム、1−(1−オクチル)イミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−イミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)イミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)イミダゾリウム、1,3−ジメチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−オクチル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ドデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−テトラデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキサデシル)−3−メチルイミダゾリウム、1,2−ジメチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ブチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1−(1−ヘキシル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、及び、1−(1−オクチル)−2,3−ジメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチルイミダゾリウム、1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−エチルイミダゾリウム、3−ブチル−イミダゾリウム、1,4−ジメチル−3−オクチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチルイミダゾリウム、1,3,4,5−テトラメチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−エチルイミダゾリウム、1,4,5−トリメチル−3−ブチルイミダゾリウム、及び、1,4,5−トリメチル−3−オクチルイミダゾリウムである。
[Y]n-は、
・一般式:SO4 2-、HSO4-、SO3 2-、HSO3 -、RA#OSO3 -、RB#SO3 -のスルファート、スルフィット及びスルホナートの群;
・一般式:PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、RaPO4 2-、HRA#PO4 -、RA#B#PO4 -のホスファートの群;
・一般式:RA#HPO3 -、RA#B#PO2 -、RA#B#PO3 -のホスホナート及びホスフィナートの群;
・一般式:PO3 3-、HPO3 2-、H2PO3 -、RaPO3 2-、RA#HPO3 -、RA#B#PO3 -のホスフィットの群;
・一般式:RA#B#PO2 -、RA#HPO2 -、RA#B#PO-、RA#HPO-のホスホニット及びホスフィニットの群;
・一般式:RA#COO-のカルボン酸の群;
・NO3 -
から選択されるアニオンである。
この中で、RA#及びRB#は、相互に独立してそれぞれ水素、C1〜C30−アルキル、場合により1個又は数個の隣接していない酸素−及び/又は硫黄原子及び/又は1個又は数個の置換されたか又は非置換のイミノ基により中断されたC2〜C18−アルキル、C6〜C14−アリール、C5〜C12−シクロアルキル又は5〜6員環の、酸素−、窒素−及び/又は硫黄原子を有する複素環を意味し、その際このうちの2つは一緒になって不飽和の、飽和の又は芳香族の、場合により1個又は数個の酸素−及び/又は硫黄原子及び/又は1個又は数個の非置換の又は置換されたイミノ基により中断された環を形成することができ、その際前述の残基はそれぞれ更に官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又は複素環により置換されていることができる。
この中で、場合により官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又は複素環により置換されたC1〜C18−アルキルは、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、2,4,4,−トリメチルペンチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、1,1−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルブチル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、ベンジル、1−フェニルエチル、α,α−ジメチルベンジル、ベンズヒドリル、p−トリルメチル、1−(p−ブチルフェニル)−エチル、p−クロロベンジル、2,4−ジクロロベンジル、p−メトキシベンジル、m−エトキシベンジル、2−シアノエチル、2−シアノプロピル、Cm2(m-a)+(1-b)2a+b(mは1〜18、0≦a≦m、及びb=0又は1(例えば、CF3、C25、CH2CH2−C(m-2)2(m-2)+1、C613、C817、C1021、C1225))、クロロメチル、2−クロロエチル、トリクロロメチル、1,1−ジメチル−2−クロロエチル、2−メトキシ−カルボンエチル、2−エトキシカルボニルエチル、2−ブトキシカルボニルプロピル、1,2−ジ−(メトキシカルボニル)−エチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−ブトキシエチル、ジエトキシメチル、ジエトキシエチル、1,3−ジオキソラン−2−イル、1,3−ジオキサン−2−イル、2−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イル、2−イソプロポキシエチル、2−ブトキシプロピル、2−オクチルオキシエチル、クロロメチル、トリクロロメチル、トリフルオロメチル、1,1−ジメチル−2−クロロエチル、2−メトキシイソプロピル、2−エトキシエチル、ブチルチオメチル、2−ドデシルチオエチル、2−フェニルチオエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、4−ヒドロキブチル、6−ヒドロキシヘキシル、2−アミノエチル、2−アミノプロピル、4−アミノブチル、6−アミノヘキシル、2−メチルアミノエチル、2−メチルアミノプロピル、3−メチルアミノプロピル、4−メチルアミノブチル、6−メチルアミノヘキシル、2−ジメチルアミノエチル、2−ジメチルアミノプロピル、3−ジメチルアミノプロピル、4−ジメチルアミノブチル、6−ジメチルアミノヘキシル、2−ヒドロキシ−2,2,−ジメチルエチル、2−フェノキシエチル、2−フェノキシプロピル、3−フェノキシプロピル、4−フェノキシブチル、6−フェノキシヘキシル、2−メトキシエチル、2−メトキシプロピル、3−メトキシプロピル、4−メトキシブチル、6−メトキシヘキシル、2−エトキシエチル、2−エトキシプロピル、3−エトキシプロピル、4−エトキシブチル又は6−エトキシヘキシルである。
場合により、1個又は数個の隣接していない酸素−及び/又は硫黄原子及び/又は1個又は数個の置換されたか又は非置換のイミノ基により中断されたC2〜C18−アルキルは、例えば、5−ヒドロキシ−3−オキサペンチル、8−ヒドロキシ−3,6−ジオキサオクチル、11−ヒドロキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−ヒドロキシ−4−オキサヘプチル、11−ヒドロキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−ヒドロキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−ヒドロキシ−5−オキサ−ノニル、14−ヒドロキシ−5,10−オキサテトラデシル、5−メトキシ−3−オキサペンチル、8−メトキシ−3,6−ジオキサ−オクチル、11−メトキシ−3,6,9−トリオキサウンデシル、7−メトキシ−4−オキサヘプチル、11−メトキシ−4,8−ジオキサ−ウンデシル、15−メトキシ−4,8,12−トリオキサ−ペンタデシル、9−メトキシ−5−オキサノニル、14−メトキシ−5,10−オキサテトラデシル、5−エトキシ−3−オキサペンチル、8−エトキシ−3,6−ジオキサオクチル、11−エトキシ−、3,6,9−トリオキサウンデシル、7−エトキシ−4−オキサヘプチル、11−エトキシ−4,8−ジオキサウンデシル、15−エトキシ−4,8,12−トリオキサペンタデシル、9−エトキシ−5−オキサノニル又は14−エトキシ−5,10−オキサテトラデシルである。
2つの残基が環を形成する場合には、これらの残基は一緒になって、例えば縮合した構成要素として、1,3−プロピレン、1,4−ブチレン、2−オキサ−1,3−プロピレン、1−オキサ−1,3−プロピレン、2−オキサ−1,3−プロペニレン、1−アザ−1,3−プロペニレン、1−C1〜C4−アルキル−アザ−1,3−プロペニレン、1,4−ブタ−1,3−ジエニレン、1−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレン又は2−アザ−1,4−ブタ−1,3−ジエニレンを意味する。
この隣接していない酸素−及び/又は硫黄原子及び/又はイミノ基の数は、基本的には制限されないか、又は、前記残基又は前記環構成要素の大きさにより自動的に制限される。通常は、これらは、それぞれの残基中に多くとも5個、有利には多くとも4個、又は特に有利には多くとも3個を含有する。更に、2つのヘテロ原子の間には通常は少なくとも1つの、有利には少なくとも2との炭素原子が存在する。
置換されたか又は非置換のイミノ基は、例えばイミノ−、メチルイミノ−、イソプロピルイミノ−、n−ブチルイミノ−又はtert−ブチルイミノであることができる。
「官能基」との概念では、例えば次のものが理解される;カルボキシ、カルボキサミド、ヒドロキシ、ジ−(C1〜C4−アルキル)−アミノ、C1〜C4−アルキルオキシカルボニル、シアノ又はC1〜C4−アルコキシ。この際、C1〜C4−アルキルは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル又はtert−ブチルである。
場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又は複素環により置換されたC6〜C14−アリールは、例えばフェニル、トリル、キシリル、α−ナフチル、β−ナフチル、4−ジフェニルイル、クロロフェニル、ジクロロフェニル、トリクロロフェニル、ジフルオロフェニル、メトキシフェニル、ジメチルフェニル、トリメチルフェニル、エチルフェニル、ジエチルフェニル、イソプロピルフェニル、tert−ブチルフェニル、ドデシルフェニル、メトキシフェニル、ジメトキシフェニル、エトキシフェニル、ヘキシルオキシフェニル、メチルナフチル、イソプロピルナフチル、クロロナフチル、エトキシナフチル、2,6−ジメチルフェニル、2,4,6−トリメチルフェニル、2,6−ジメトキシフェニル、2,6−ジクロロフェニル、4−ブロモフェニル、2−又は4−ニトロフェニル、2,4−又は2,6−ジニトロフェニル、4−ジメチルアミノフェニル、4−アセチルナフチル、メトキシエチルフェニル又はエトキシメチルフェニルである。
場合により、官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又は複素環により置換されたC5〜C12−シクロアルキルは、例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、シクロオクチル、シクロドデシル、メチルシクロペンチル、ジメチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、ジメチルシクロヘキシル、ジエチルシクロヘキシル、ブチルシクロヘキシル、メトキシシクロヘキシル、ジメトキシシクロヘキシル、ジエトキシシクロヘキシル、ブチルチオシクロヘキシル、クロロシクロヘキシル、ジクロロシクロヘキシル、ジクロロシクロペンチル、並びに、飽和の又は不飽和の、二環式系、例えばノルボルニル又はノルボルネニルである。
5〜6員環の、酸素−、窒素−及び/又は硫黄原子を有する複素環は、例えば、フリル、チオフェニル、ピリル、ピリジル、インドリル、ベンゾオキサゾリル、ジオキソリル、ジオキシル、ベンズイミダゾリル、ベンズチアゾリル、ジメチルピリジル、メチルキノリル、ジメチルピリル、メトキシフリル、ジメトキシピリジル、ジフルオロピリジル、メチルチオフェニル、イソプロピルチオフェニル又はtert−ブチルチオフェニルである。
有利なアニオンは、カルボン酸の群、スルファート、スルフィット及びスルホナートの群並びにホスファートの群から選択されていて、特に、スルファートの群、カルボン酸の群及びスルホナートの群又はNO3 -から選択されている。
特に有利には、SO4 2-、HSO4 -;C1〜C4−アルキル−COO-、特にアセタート及びプロピオナート、有利にはアセタート;C1〜C4−ハロゲンアルキル−COO-、特にトリフルオロアセタート又はペルフルオロプロピオナート、有利にはトリフルオロアセタート;C1〜C4−アルキル−SO3 -、有利にはメチルスルホナート、エチルスルホナート又はブチルスルホナート、有利にはメチルスルホナート;又はC1〜C4−ハロゲンアルキル−SO3 -、有利にはトリフルオロメチルスルホナート又はペルフルオロエチルスルホナート、有利にはトリフルオロメチルスルホナートである。
特にとりわけ有利には、SO4 2-、HSO4 -、アセタート及びメチルスルホナートである。
有利な一実施態様において、可変部[A]+が、式Iのイオン液体で挙げた意味を有し、かつ、X-が塩化物イオン又は臭化物イオン、有利には塩化物イオンである式IIのイオン液体が使用される。[A]+のための有利なものは、相応して当てはまる。
有利な一実施態様において、式Vのアミン
[式中、残基
・R1〜R3は、相互に独立してC1〜C18−アルキルである;又は
・R1及びR2は一緒になって1,5−ペンチレン又は3−オキサ−1,5−ペンチレンであり、かつR3は、C1〜C18−アルキル、2−ヒドロキシエチル又は2−シアノエチルである、
かつ、残基R1、R2及びR3の炭素原子の数は一緒になって少なくとも10個、しかしながら最も多くて30個である]が使用される。
更なる一実施態様において、式Vのアミン[式中、残基
・R1〜R3の残基のうち1つは水素であり、かつその他の両方の残基は相互に独立してC1〜C18−アルキルであり、
かつ、残基R2及びR3の炭素原子の数は一緒になって少なくとも10個、しかしながら最も多くて30個である]が使用される。
有利な一実施態様において、ジエチル−ヘキシルアミン、ジエチルオクチルアミン、ジエチル−(2−エチルヘキシル)アミン、ジ−n−プロピルブチルアミン、ジ−n−プロピル−n−ペンチルアミン、ジ−n−プロピルヘキシルアミン、ジ−n−プロピルオクチルアミン、ジ−n−プロピル(2−エチルヘキシル)アミン、ジイソプロピルブチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、ジイソプロピルヘキシルアミン、ジイソプロピルオクチルアミン、ジイソプロピル−(2−エチルヘキシル)アミン、ジ−n−ブチルエチルアミン、ジ−n−ブチル−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチル−n−ペンチルアミン、ジ−n−ブチルヘキシルアミン、ジ−n−ブチルオクチルアミン、ジ−n−ブチル−(2−エチルヘキシル)−アミン、ジオクチルアミン、ジエチルヒルアミン、ジノニルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン、トリデシルアミン、メチル−ジ−(2−エチルヘキシル)アミン、エチル−ジ−(2−エチルヘキシル)アミン、プロピル−ジ−(2−エチルヘキシル)アミン、ブチル−ジ−(2−エチルヘキシル)−アミン、イソプロピル−ジ−(2−エチルヘキシル)アミン、イソブチル−ジ−(2−エチルヘキシル)−アミン又はトリス(2−エチルヘキシル)アミンが使用され、有利にはジエチル−ヘキシルアミン、ジエチルオクチルアミン、ジエチル−(2−エチルヘキシル)アミン、ジ−n−プロピルブチルアミン、ジ−n−プロピル−ペンチルアミン、ジ−n−プロピル−ヘキシルアミン、ジ−n−プロピルオクチルアミン、ジ−n-プロピル-(2−エチルヘキシル)アミン、ジ−イソプロピルブチルアミン、ジイソプロピルペンチルアミン、ジ−イソプロピルヘキシルアミン、ジイソプロピルオクチルアミン、ジ−イソプロピル(2−エチルヘキシル)-アミン、ジ-n−ブチルエチルアミン、ジ−n−ブチル−n−プロピルアミン、ジ−n−ブチル−n−ペンチルアミン、ジ−n−ブチルヘキシルアミン、ジ−n−ブチルオクチルアミン、ジ−n−ブチル−(2−エチルヘキシル)アミン、ジオクチルアミン、ジエチルヒルアミン、ジノニルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン、トリノニルアミン又はトリデシルアミンである。
本発明は、以下の実施例により、より詳細に説明される。
実施例1
1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウム−クロリド13.11g(75mmol)、メタンスルホン酸7.247g(75mmol)、トリヘキシルアミン42.11g(150mmol)を、トルエン42.11g中で40℃に加熱した。約1時間の撹拌の後に、室温に冷却し、この形成される相を分離した。この下側の相を80℃でかつ10mbarの圧力で乾燥した。ブチル−3−メチル−イミダゾリウム−メチルスルホナート14.4g(これは、塩化物3.3質量%を含有する)を得た。
実施例2
1−ブチル−3−メチル−イミダゾリウム−クロリド8.74g(50mmol)、酢酸(99%)3.00g(50mmol)、トリヘキシルアミン28.00g(100mmol)を、トルエン28g中で40℃に加熱した。約1時間の撹拌の後に、室温に冷却し、この形成される相を分離した。この下側の相を80℃でかつ10mbarの圧力で乾燥した。ブチル−3−メチル−イミダゾリウム−アセタート7.0gを得た。

Claims (12)

  1. 式(I)
    [A]+ n[Y]n- (I)
    [式中、
    [A]+は、第四級の窒素複素環カチオン、オキソニウムカチオン、スルホニウムカチオン又はホスホニウムカチオンである;
    nは、1、2、3又は4である;かつ
    [Y]n-は、
    スルファート、スルフィット、スルホナートの群、
    ホスファートの群、
    ホスホナート及びホスフィナートの群、
    ホスフィットの群、
    ホスホニット及びホスフィニットの群、
    カルボン酸の群、又は
    NO3 -
    から選択されたアニオンである]のイオン液体の製造方法において、
    式(II)
    [A]+[X]-(II)
    [式中、
    [A]+は、前述の意味合いを有する;及び
    [X]-は、フッ化物イオン、塩化物イオン、臭化物イオン又はヨウ化物イオンを意味する]
    のイオン液体を、式III
    + n[Y]n-(III)
    [式中、n及び[Y]n-は、前述の意味合いを有する]
    の酸と反応させ、
    その際、式IV
    +[X]- (IV)
    [式中、[X]-は、前述の意味合いを有する]
    の形成される酸を
    式V
    NR123 (V)
    [式中、
    1、R2、R3は、相互に独立して、水素又はC1〜C20−アルキル(これは場合により置換されていることができる)であり、その際、残基R1、R2、R3の炭素原子の数は、合計して少なくとも10である]
    のアミンで捕捉し、
    式VI
    [HNR123+[X]- (VI)
    [式中、残基X、R1、R2及びR3は前述の意味合いを有する]
    の生じるアンモニウムハロゲン化物を分離する、式(I)のイオン液体の製造方法。
  2. 式I及びII中の[A]+が、[A]+について式(Ia)〜(Iv)
    Figure 2009516720
    Figure 2009516720
    [式中、
    ・残基Rは、水素、炭素を含有する有機の、飽和の又は不飽和の、非環式の又は環式の、脂肪族、芳香族又は芳香族脂肪族の、非置換の又は1〜5個のヘテロ原子又は官能基により中断されたか又は置換された、1〜20個の炭素原子を有する残基である;及び、
    ・残基Ra〜Riは、相互に独立して、水素又は炭素を含有する有機の、飽和の又は不飽和の、非環式の又は環式の、脂肪族、芳香族又は芳香族脂肪族の、非置換の又は1〜5個のヘテロ原子又は官能基により中断されたか又は置換された、1〜20個の炭素原子を有する残基である、その際残基Ra〜Riは、前述の式(I)中で、炭素原子に(そしてヘテロ原子にでない)結合していて、更に、ハロゲン又は官能基であることもできる;
    又は
    ・Ra〜Riの系列からの2つの隣接する残基は一緒になって、2価の、炭素を含有する有機の、飽和の又は不飽和の、非環式の又は環式の、脂肪族、芳香族又は芳香族脂肪族の、非置換の又は1〜5個のヘテロ原子又は官能基により中断されたか又は置換された、1〜30個の炭素原子を有する残基でもある]
    の化合物から選択されているカチオンである、請求項1記載の方法。
  3. 式I及びIII中の[Y]n-は、
    ・一般式:SO4 2-、HSO4 -、SO3 2-、HSO3 -、RA#OSO3 -、RB#SO3 -のスルファート、スルフィット及びスルホナートの群;
    ・一般式:PO4 3-、HPO4 2-、H2PO4 -、RaPO4 2-、HRA#PO4 -、RA#B#PO4 -のホスファートの群;
    ・一般式:RA#HPO3 -、RA#B#PO2 -、RA#B#PO3 -のホスホナート及びホスフィナートの群;
    ・一般式:PO3 3-、HPO3 2-、H2PO3 -、RaPO3 2-、RA#HPO3 -、RA#B#PO3 -のホスフィットの群;
    ・一般式:RA#B#PO2 -、RA#HPO2 -、RA#B#PO-、RA#HPO-のホスホニット及びホスフィニットの群;
    ・一般式:RA#COO-のカルボン酸の群;
    ・NO3 -
    [式中、RA#及びRB#は、相互に独立してそれぞれ水素、C1〜C30−アルキル、場合により1個又は数個の隣接していない酸素−及び/又は硫黄原子及び/又は1個又は数個の置換されたか又は非置換のイミノ基により中断されたC2〜C18−アルキル、C6〜C14−アリール、C5〜C12−シクロアルキル又は5〜6員環の、酸素−、窒素−及び/又は硫黄原子を有する複素環、その際このうちの2つは一緒になって不飽和の、飽和の又は芳香族の、場合により1個又は数個の酸素−及び/又は硫黄原子及び/又は1個又は数個の非置換の又は置換されたイミノ基により中断された環を形成することができ、その際前述の残基はそれぞれ更に官能基、アリール、アルキル、アリールオキシ、アルキルオキシ、ハロゲン、ヘテロ原子及び/又は複素環により置換されていることができる]
    から選択されたアニオンである、請求項1又は2記載の方法。
  4. 式II及びIV中[X]-は、塩化物イオン又は臭化物イオンである、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. カチオンのための[A]+は、化合物Ia、Ie、If、Ig、Ig、Ih、Ii、Ij、Ij′、Ik、Ik′、Il、Im、Im′、In又はIn′の群から選択されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. カチオンのための[A]+は、化合物Ia、Ie又はIfの群から選択されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 式I及びIII中[Y]n-は、SO4 2-、HSO4 -、C1〜C4−アルキル−COO-、C1〜C4−ハロゲンアルキル−COO-、C1〜C4−アルキル−SO3 -、又はC1〜C4−ハロゲンアルキル−SO3 -の群から選択されたアニオンである、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 式Iのイオン液体からの式VIのアンモニウムハロゲン化物の分離が液/液−相分離により行われることを特徴とする、請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. この分離された、式VIのアンモニウムハロゲン化物から、式Vのアミンが再度獲得されることを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 式VIのアンモニウムハロゲン化物を、強塩基と反応させ、式Vのアミンを分離することを特徴とする、請求項9記載の方法。
  11. 式Vのアミンを連続的に、式IIのイオン液体及び式IIIの酸の混合物に供給し、式VIの形成されるアンモニウムハロゲン化物を連続的に分離し、かつ、このアンモニウムハロゲン化物から再獲得される式Vのアミンを新たに、この反応混合物に供給することを特徴とする、請求項9又は10記載の方法。
  12. 式Vのアミンもまた同様に式IIのイオン液体及び式IIIの酸の混合物も連続的に、混合装置及び分離装置に供給する、請求項11記載の方法。
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