発明が解決しようとする課題と課題を解決するための手段
本発明はMetを標的とするのに有用な、従って癌の治療に有用な化合物を対象とする。具体的には、本発明は下記の式IまたはIIを有する化合物を対象とする:
すなわち、下記、式Iまたは式II:
[式中、
各R
1はH、ハロゲン、ハロゲン化アルキル、シアノ、NO
2、OR
6、NR
7R
8、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、または置換ヘテロシクロアルキルであり;
BはO、NR
9、S、SO、SO
2、またはCR
10R
11であり;
WおよびXは各々独立して、CまたはNであり;
VはCOであり;
nは1〜4であり;
mは1〜4であり;
pは0〜2であり;
lは1〜2であり;
R
2はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、または置換シクロアルキルであり;
R
3およびR
4は独立して、H、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルであるか、または一緒になって3〜8員の炭素環または複素環を形成し;
R
5は-NR
12R
13、-OR
14、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、または置換ヘテロシクロアルキルであり;
R
6、R
7、R
8、およびR
9は各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキルまたは置換ヘテロシクロアルキルであり;
R
10およびR
11は各々独立して、H、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ベンジル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、もしくは置換ヘテロシクロアルキルであるか、または一緒になって3〜8員の炭素環または複素環を形成し;
R
12およびR
13は各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、置換ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、もしくは置換ヘテロシクロアルキルであるか、または一緒になって3〜8員の複素環を形成し;
は:
であり; および
は:
であり;
Aは:
であり;
[式中、
GはO、S、またはNR
106であり;
DはCR
107またはNであり;
ZはNまたはCR
108であり;
Qは適宜置換された4〜8員の炭素環または複素環であり;
R
15、R
16、R
17、R
18、R
19、R
20、R
21、R
22、R
23、R
24、R
25、R
26、R
27、R
28、R
29、R
30、R
31、R
34、R
35、R
36、R
37、R
38、R
39、R
40、R
41、R
42、R
43、R
44、R
45、R
46、R
47、R
48、R
49、R
50、R
51、R
52、R
53、R
54、R
55、R
56、R
57、R
58、R
59、R
60、R
61、R
62、R
63、R
64、R
65、R
66、R
67、R
68、R
69、R
70、R
71、R
72、R
73、R
74、R
75、R
76、R
77、R
78、R
79、R
80、R
81、R
82、R
84、R
86、R
87、R
88、R
89、R
90、R
91、R
92、R
93、R
94、R
95、R
96、R
97、R
98、R
99、R
102、R
103、R
104、R
105、R
107およびR
108は各々独立して、H、ハロゲン、ハロアルキル、NO
2、シアノ、OR
109、NR
110R
111、CO
2R
112、C(O)NR
113R
114、SO
2R
115、SO
2NR
116R
117、NR
118SO
2R
119、NR
120C(O)R
121、NR
122CO
2R
123、-CO(CH
2)
mR
124; -CONH(CH
2)
mR
125、SR
126、SOR
127、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルアミノ、アルキルアミノアルキニル、C
1〜C
6アルキル、置換C
1〜C
6アルキル、C
3〜C
7シクロアルキル、置換C
3〜C
7シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルケニルアルキル、置換アルケニルアルキル、アルキニル、置換アルキニル、ヒドロキシアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、または置換ヘテロシクロアルキルであるか; または
R
40はR
39またはR
41のいずれかと一緒になって、3〜8員の炭素環、不飽和もしくは飽和複素環を形成し;
R
32、R
33、R
83およびR
85は各々独立して、H、ハロゲン化アルキル、-CO
2R
128、-SO
2R
129、-CO(CH
2)
mR
130、アルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルキニル、C
1〜C
6アルキル、置換C
1〜C
6アルキル、C
3〜C
7シクロアルキル、置換C
3〜C
7シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり;
R
100およびR
101は独立して、H、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、および置換ヘテロシクロアルキルから選択されるか、または一緒になって3〜8員の炭素環または複素環を形成し;
R
14、R
106、R
109、R
110、R
111、R
112、R
113、R
114、R
115、R
116、R
117、R
118、R
119、R
120、R
121、R
122、R
123、R
124、R
125、R
126、R
127、R
128、R
129およびR
130は各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、または置換ヘテロシクロアルキルである]である]
を有する化合物である。
本発明の一つの実施形態に従って、癌、特に該患者のHGFレベルまたはMetの発現の増加を伴うそれらの癌の治療方法を提供する。これは、医薬的に許容される担体中に含まれる本明細書で定義される式IまたはIIを有する化合物の治療有効量を、該治療を必要とする患者に投与することを含む。
本発明は、治療有効量の本明細書で定義される式IまたはIIを有する化合物および医薬的に許容される担体を含む医薬組成物を対象とする。
本発明の詳細な説明
本発明は、上記で定義される式IおよびIIを有する化合物、該化合物を用いる医薬組成物、該化合物の調製方法および使用方法を提供する。
本発明の化合物を説明するために用いる種々の用語の定義は以下に示される。これらの定義は、個々にまたは大きな基の一部として、(特定の事例において制限されていない限り)本明細書を通じて用いられる用語に適応される。
本明細書において用語“アルキル”は、特に断りのないかぎり、単独でまたは別の基の一部として、1〜12の炭素原子を含む一価のアルカン(炭化水素)由来の基をいう。好ましいアルキル基は1〜6の炭素原子を有する。アルキル基は、適宜置換された直鎖、分岐、または環式飽和炭化水素基である。アルキル基は可能な結合点で置換されていてもよい。別のアルキル基で置換されたアルキル基はまた、“分岐アルキル基”という。代表的なアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4-ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4-トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシルなどが含まれる。アルキル基は、以下から選択される置換基で置換されていてもよい: アルキル、アリール、アリールオキシ、ハロ(F、Cl、Br、Iなど)、ハロアルキル(CCl3またはCF3など)、アルコキシ、アルキルチオ、ヒドロキシ、-CN、ニトロ、カルボキシ(-COOH)、アルキルオキシカルボニル(-C(O)nR)、アルキルカルボニルオキシ(-OCOR)、アミノ(-NR’R”)、カルバモイル(-NHCOOR-または-OCONHR-)、ウレア(-NHCONHR-)またはチオール(-SH)。
本明細書において用語“アルケニル”は、単独でまたは別の基の一部として、2〜12の炭素原子および少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を含む、直鎖、分岐、または環式の炭化水素基をいう。アルケニル基はまた、可能な結合点で置換されていてもよい。アルケニル基の代表的な置換基には、上記のアルキル基についてのものが含まれ、特にC3〜C7シクロアルキル基、例えばシクロプロピル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが含まれ、それらはさらに例えば、アミノ、オキソ、ヒドロキシルなどで置換されていてもよい。
本明細書において用語“アルキニル”は、単独でまたは別の基の一部として、2〜12の炭素原子および少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を含む、直鎖、分岐、または環式の炭化水素基をいう。アルキニル基はまた、可能な結合点で置換されていてもよい。アルケニル基の代表的な置換基には、上記のアルキル基についてのものが含まれ、例えばアミノ、アルキルアミノなどである。
記号“C”の後の下付の数字は、特定の基が含みうる炭素原子数を定義する。例えば“C1〜C6アルキル”は1〜6の炭素原子を有する直鎖または分岐飽和炭素鎖を意味し; 例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、t-ブチル、n-ペンチル、sec-ペンチル、イソペンチル、およびn-ヘキシルがある。文脈に応じて、“C1〜C6アルキル”は、2つの基を架橋するC1〜C6アルキレンをいうこともでき; 例えばプロパン-1,3-ジイル、ブタン-1,4-ジイル、2-メチル-ブタン-1,4-ジイルなどがある。“C2〜C6アルケニルは少なくとも1つの炭素-炭素二重結合、および2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐炭素鎖を意味し; 例えば、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、ペンテニル、およびヘキセニルがある。文脈に応じて “C2〜C6アルケニル”は2つの基を架橋するC2〜C6アルケンジイルを指すこともでき; 例えば、エチレン-1,2-ジイル(ビニレン)、2-メチル-2-ブテン-1,4-ジイル、2-ヘキセン-1,6-ジイルがある。“C2〜C6アルキニル”は、少なくとも1つの炭素-炭素三重結合、および2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分岐炭素鎖を意味し; 例えばエチニル、プロピニル、ブチニル、およびヘキシニルがある。
本明細書において用語“アシル”は、単独でまたは別の基の一部として、カルボニル基または-C(O)Rを介して結合するアルキル基をいう。
本明細書において用語“アルコキシ”は、単独でまたは別の基の一部として、酸素原子を介して結合するアルキル基(好ましくは1〜6個の炭素原子を有する)、例えば-OR(Rは該アルキル基である)をいう。
本明細書において用語“アルキルオキシカルボニル”は、単独でまたは別の基の一部として、-C(O)OR(Rは該アルキル基である)を意味する。
本明細書において用語“アリールアルキル”または“アラルキル”は、単独でまたは別の基の一部として、上記のアルキル基(ベンジルなど)を介して結合する芳香環を意味する。
本明細書において用語“ハロアルキル”は、単独でまたは別の基の一部として、アルキル基を介して結合するハロゲン原子、例えば-CF3をいう。
本明細書において用語“アミノアルキル”は、単独でまたは別の基の一部として、アルキルを介して結合するアミノ基(-NR’R”)をいう。
本明細書で使用する用語“アルキルアミノアルキルアミノ”は、単独でまたは別の基の一部として、-NR-アルキル-NR-CH3のような基をいう。
本明細書で使用する用語“アリールアルキルアミノ”は、単独でまたは別の基の一部として、アミノ基を介して結合するアルキル基を介して結合するアリール基をいう。
本明細書において用語“アリール”は、単独でまたは別の基の一部として、単環式または二環式芳香環、例えばフェニル、置換フェニルなど、ならびに縮合している基、例えばナフチル、フェナントレニルなどをいう。したがってアリール基は、少なくとも6個の原子を有する少なくとも1つの環を含み、5個までの環を含む縮合環を含み得、隣接する炭素原子または適当なヘテロ原子間で交互(共鳴)二重結合を含み、また最大22個までの原子を含む。好ましいアリール基は、該環中に6〜14個の炭素原子を含む。アリール基は、これに限定されるものではないが、ハロゲン(例えばBr、F、またはCl)、アルキル(例えばメチル、エチル、プロピル)、アルコキシ(例えばメトキシまたはエトキシ)、ヒドロキシ、カルボキシ、カルバモイル、アルキルオキシカルボニル、ニトロ、アルケニルオキシ、トリフルオロメチル、アミノ、シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、シアノ、アルキルS(O)m(m=O、1、2)、またはチオールが含まれる、1個以上の基で適宜置換されていてもよい。
本明細書において用語“アミノ”は、単独でまたは別の基の一部として、-NH2をいう。“アミノ”は、1つまたは2つの置換基で適宜置換されていてもよく(NR’R”)、この際、R’およびR”は同一でも異なっていてもよく、例えばアルキル、アリール、アリールアルキル、アルケニル、アルキニル、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、アルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシアルキル、チオアルキル、カルボニルまたはカルボキシルである。これらの置換基は、カルボン酸、または本明細書に記載の任意のアルキルもしくはアリール置換基でさらに置換されていてもよい。いくつかの実施形態において、該アミノ基は、カルボキシルまたはカルボニルで置換され、N-アシルまたはN-カルバモイル誘導体を形成する。
本明細書において用語“シクロアルキル”は、単独でまたは別の基の一部として、3〜9、好ましくは3〜7個の炭素原子の完全飽和および部分不飽和炭化水素環をいう。さらに、シクロアルキルは置換されていてもよい。置換シクロアルキルは、ハロ、アルキル、置換アルキル(該置換基はアルキル置換基について上記で定義される)、アルケニル、アルキニル、ニトロ、シアノ、オキソ(=O)、ヒドロキシ、アルコキシ、チオアルキル、-CO2H、-C(=O)H、CO2-アルキル、-C(=O)アルキル、ケト、=N-OH、=N-O-アルキル、アリール、ヘテロアリール、5または6員ケタール(すなわち、1,3-ジオキソランまたは1,3-ジオキサン)、-NR’R”、-C(=O)NR’R”、-CO2NR’R”、-C(=O)NR’R”、-NR’CO2R”、-NR’C(=O)R”、-SO2NR’R”、および-NR’SO2R”(式中、R’およびR”は各々独立して水素、アルキル、置換アルキル、およびシクロアルキルから選択されるか、またはR’およびR” は一緒になってヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール環を形成する)からなる群から選択される、1、2、または3個の置換基を有する上記環をいう。
本明細書において用語“ヘテロアリール”または“芳香族複素環”は、単独でまたは別の基の一部として、該環の少なくとも1つに少なくとも1つのヘテロ原子(O、SまたはN)を有する、置換および非置換芳香族5または6員単環基、9または10員二環基、および11〜14員三環基をいう。ヘテロ原子を含有するヘテロアリール基のそれぞれの環は、1または2個の酸素または硫黄原子および/または1〜4個の窒素原子を含有することができる(ただし、各環のヘテロ原子の総数は4以下であり、各環は少なくとも1つの炭素原子を有する)。二環および三環基を完成する縮合環は、炭素原子のみを含有してもよく、飽和または部分飽和であることができる。窒素および硫黄原子は、適宜参加されていてもよく、該窒素原子は、適宜四級化されていてもよい。二環式または三環式であるヘテロアリール基は少なくとも1つの完全芳香環を含まなければならないが、他の1つ以上の縮合環は芳香族または非芳香族であってよい。該ヘテロアリール基は、任意の環の利用可能な任意の窒素または炭素原子で結合することができる。該ヘテロアリール環系は、ハロ、アルキル、置換アルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、アルコキシ、チオアルキル、-CO2H、-C(=O)H、-CO2-アルキル、-C(=O)アルキル、フェニル、ベンジル、フェニルエチル、フェニルオキシ、フェニルチオ、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、-NR’R”、-C(=O)NR’R”、-CO2NR’R”、-C(=O)NR’R”、-NR’CO2R”、-NR’C(=O)R”、-SO2NR’R”、および-NR’SO2R”(式中、R’およびR”は各々独立して水素、アルキル、置換アルキル、およびシクロアルキルから選択されるか、またはR’およびR”は一緒になってヘテロシクロアルキルまたはヘテロアリール環を形成する)からなる群から選択される、0、1、2、または3個の置換基を含有することができる。
代表的な単環式ヘテロアリール基には、ピロリル、ピラゾリル、ピラゾリニル、イミダゾリル、オキサゾリル、ジアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、イソチアゾリル、フラニル、チエニル、オキサジアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、トリアジニルなどが挙げられる。
代表的な二環式ヘテロアリール基には、インドリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾジオキソリル、ベンゾオキサキゾリル(benzoxaxolyl)、ベンゾチエニル、キノリニル、テトラヒドロイソキノリニル、イソキノリニル、ベンズイミダゾリル、ベンゾピラニル、インドリジニル、ベンゾフラニル、クロモニル、クマリニル、ベンゾピラニル、シンノリニル、キノキサリニル、インダゾリル、ピロロピリジル、フロピリジニル、ジヒドロイソインドリル、テトラヒドロキノリニルなどが挙げられる。
代表的な三環式ヘテロアリール基には、カルバゾリル、ベンジドリル(benzidolyl)、フェナントロリニル、アクリジニル、フェナントリジニル、キサンテニルなどが挙げられる。
本明細書において用語“ヘテロシクロアルキル”は、単独でまたは別の基の一部として、環の炭素原子の1つがO、S、またはNから選択されたヘテロ原子で置き換えられており、3個までのさらなる炭素原子が上記へテロ原子で置き換えられていてもよいシクロアルキル基(非芳香族)をいう。本明細書において、“ヘテロシクロアルキル”という用語は単独でまたは別の基の一部として、炭素原子と窒素、硫黄および/または酸素から選択された他の原子の5〜7の環員を含有する安定な飽和または部分不飽和単環系を指す。複素環は、5、6、または7員単環であり、窒素、酸素、および/または硫黄から選択された1、2、または3個のヘテロ原子を含有することができる。該複素環は適宜置換されていてもよく、これはアルキル(好ましくは低級アルキル)、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリール、アルコキシ(好ましくは低級アルコキシ)、ニトロ、モノアルキルアミノ(好ましくは低級アルキルアミノ)、ジアルキルアミノ(好ましくはジ[低級]アルキルアミノ)、シアノ、ハロ、ハロアルキル(好ましくはトリフルオロメチル)、アルカノイル、アミノカルボニル、モノアルキルアミノカルボニル、ジアルキルアミノカルボニル、アルキルアミド(好ましくは低級アルキルアミド)、アルコキシアルキル(好ましくは低級アルコキシ[低級]アルキル)、アルコキシカルボニル(好ましくは低級アルコキシカルボニル)、アルキルカルボニルオキシ(好ましくは低級アルキルカルボニルオキシ)およびアリール(好ましくはフェニル)(該アリールは、適宜ハロ、低級アルキル、および低級アルコキシ基で置換されていてもよい)から独立して選択された1つ以上の基によって、1つ以上の置換可能な環の位置で該複素環が置換されていてもよいことを意味する。該ヘテロシクロアルキル基の例には、ピペラジン、ピペリジン、モルホリン、ホモモルホリン、チオモルホリン、ピロリジン、およびアゼチジンが含まれる。
用語“ヘテロ原子”は、独立して選択されたO、S、またはNを意味する。原子価が満たされていない任意のヘテロ原子は、原子価を満たすために水素原子を有すると考えられることに留意する。
用語“ハロゲン”または“ハロ”は、独立して選択された塩素、臭素、フッ素、またはヨウ素をいう。
本明細書で使用する語句“遺伝子増幅”は、Metがコードされる染色体のMet遺伝子またはフラグメントの多数のコピーをもたらす、DNAフラグメントの選択的合成を意味する。
本明細書で使用する語句“活性化Met変異”は、構造的に(すなわち、永久に)リン酸化されたMetタンパク質をもたらす、MetのDNA配列における選択的な変化を意味する。
本明細書で使用する語句 “HGF刺激”は、その同種受容体(Met)と該受容体を活性化する方法で結合し、表現型応答をもたらす、HGFの能力を意味する。Metの場合において、これは細胞増殖、運動性、分化および/または生存であり得る。
用語“抗癌”剤には、癌の治療に有用である任意の知られている薬剤を含み、以下の含む: 17α-エチニルエストラジオール、ジエチルスチルベストロール、テストステロン、プレドニゾン、フルオキシメステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、テストラクトン、酢酸メゲストロール、メチルプレドニゾロン、メチルテストステロン、プレドニゾロン、トリアムシノロン、クロロトリアニセン、ヒドロキシプロゲステロン、アミノグルテチミド、エストラムスチン、酢酸メドロキシプロゲステロン、ロイプロリド、フルタミド、トレミフェン、ゾラデックス;マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤;VEGF阻害剤(例えば抗VEGF抗体(アバスチン)、および小分子物質(例えばZD6474、AZD-2171、およびSU6668);バタラニブ、BAY-43-9006、SU11248、CP-547632、およびCEP-7055;Her 1およびHer 2阻害剤(抗HeR2抗体(ハーセプチン)を含む); EGFR阻害剤(ゲフィチニブ、エルロチニブ、ABX-EGF、EMD72000、11F8、およびセツキシマブを含む); Eg5阻害剤(例えばSB-715992、SB-743921、およびMKI-833); pan Her阻害剤(例えばカネルチニブ、EKB-569、CI-1033、AEE-788、XL-647、mAb 2C4、およびGW-572016); Src阻害剤、BMS-354825、AZD-0530およびSKI-606、およびAP-23464; Casodex登録商標、Bcr-Abl 阻害剤(GLEEVAC),(ビカルタミド、Astra Zeneca)、タモキシフェン; MEK-1キナーゼ阻害剤、MAPK キナーゼ阻害剤、PI3キナーゼ阻害剤; Met阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤、PDGF阻害剤(例えば(イマチニブ); 固形腫瘍への血流を妨げることにより、癌細胞に栄養を与えないことによって細胞静止させる抗血管新生剤および抗血管剤; アンドロゲン依存性癌腫を非増殖性にする性腺摘除; IGF1R阻害剤(例えばUS2004/44203A1に開示されるのもの)、非受容体および受容体チロシンキナーゼの阻害剤; インテグリンシグナル伝達の阻害剤; チューブリン作用剤(例えばビンブラスチン、ビンクリスチン、ビノレルビン、ビンフルニン、パクリタキセル、ドセタキセル、7-O-メチルチオメチルパクリタキセル、4-デスアセチル-4-メチルカルボネートパクリタキセル、3’-tert-ブチル-3’-N-tert-ブチルオキシカルボニル-4-デアセチル-3’-デフェニル-3’-N-デベンゾイル-4-O-メトキシカルボニル-パクリタキセル、C-4メチルカーボネートパクリタキセル、エポチロンA、エポチロンB、エポチロンC、エポチロンD、デスオキシエポチロンA、デスオキシエポチロンB、イクサベピロン、[1S-[1R*,3R*(E),7R*,10S*,11R*,12R*,16S*]]-3-[2-[2-(アミノメチル)-4-チアゾリル]-1-メチルエテニル]-7,11-ジヒドロキシ-8,8,10,12,16-ペンタメチル-4-17-ジオキサビシクロ[14.1.0]-ヘプタデカン-5,9-ジオン、およびその誘導体); CDK阻害剤、抗増殖細胞周期阻害剤、エピドフィロトキシン、エトポシド、VM-26; 抗腫瘍性酵素(例えば、トポイソメラーゼI阻害剤、カンプトテシン、トポテカン、SN-38); プロカルバジン; ミトキサントロン; 白金配位錯体(例えばシスプラチン、カルボプラチンおよびオキサリプラチン); 生物反応修飾物質; 成長抑制物質; 抗ホルモン治療剤; ロイコボリン; テガフール; 代謝拮抗剤(例えばプリン拮抗剤(6-チオグアニンおよび6-メルカプトプリンなど); グルタミン拮抗剤(例えばDON(AT-125); d-オキソ-ノルロイシン); リボヌクレオチド還元酵素阻害剤; mTOR阻害剤;および造血増殖因子。
追加の細胞毒性剤には、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ミトキサントロン(mitoxanthrone)、メルファラン、ヘキサメチルメラミン、チオテパ、シタラビン、イダトレキセート、トリメトレキセート、ダカルバジン、L-アスパラギナーゼ、ビカルタミド、ロイプロリド、ピリドベンゾインドール誘導体、インターフェロン、およびインターロイキンが含まれる。
官能基が“保護されている”といい場合、保護された位置で望ましくない副反応を排除するように、その基が修飾形態であることを意味する。本発明の化合物に適切な保護基は、当分野の技術レベルを考慮して本出願から、ならびにGreene、T.W. et al.、Protective Groups in Organic Synthesis、Wiley、N.Y.(1991)などの標準的な教科書を参照することにより認識されるであろう。
本明細書で使用する用語“患者”は、ヒト、ウシ、ウマ、イヌ、およびネコを含む、すべての哺乳類種を包含する。
語句“治療上有効”とは、各薬剤自体での治療による、別の治療に関連する好ましくない副作用を避けつつ、疾患の重症度ならびに発生頻度における改善の目標を達成しうる各薬剤の量を認定することを意図する。例えば、有効な抗癌剤は患者の生存を延ばし、腫瘍に関連する細胞増殖が急激に増加するのを阻害し、または腫瘍の退行をもたらす。
本明細書で使用する語句“医薬的に許容される塩”または“塩”は、他に指示のないかぎり、式IおよびIIの化合物に存在することのできる酸性または塩基性基の塩を含む。本来は塩基性である式IおよびIIの化合物は、種々の無機酸および有機酸と多様な塩を形成することができる。従って、式IおよびIIを有する化合物には、遊離塩基および塩構造の両方が含まれる。該式IおよびIIの塩基性化合物の医薬的に許容される酸付加塩を調製するために用いることのできる酸は、非毒性酸付加塩、すなわち薬理学的に許容されるアニオンを含有する塩、たとえば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロン酸塩、メシル酸塩、糖酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、およびパモ酸塩[すなわち1,1’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3-ナフトエ酸)塩]などを形成するものである。
本発明の化合物は1個以上の更なる不斉炭素原子を含有し、それ故、2つ以上の立体異性体が存在する。本発明には、式IおよびIIの化合物の個々の立体異性体、必要に応じ、それらの個々の互変異性型がそれらの混合とともに含まれる。
従来の技術、例えば、式Iおよび/またはIIまたはその適当な塩もしくは誘導体の化合物の立体異性体の混合物の分別結晶、クロマトグラフィーまたはH.P.L.C.により、立体異性体の分離を行うことができる。式IまたはIIの化合物の個々の光学異性体はまた、または必要に応じて、対応する光学的に純粋な中間体から、または分割、例えば適当なキラル担体を用いた対応するラセミ体のH.P.L.C.によって、または対応するラセミ体を適当な光学的に活性な酸または塩基を反応させることによって形成したジアステレオ異性体塩の分別結晶により、調製することもできる。
本発明は下記式IまたはII:
[式中、
各R
1はH、ハロゲン、ハロゲン化アルキル、シアノ、NO
2、OR
6、NR
7R
8、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、または置換ヘテロシクロアルキルであり;
BはO、NR
9、S、SO、SO
2、またはCR
10R
11であり、好ましくはOであり;
WおよびXは各々独立して、CまたはNであり;
VはCOであり;
nは1〜4であり;
mは1〜4であり;
pは0〜2であり;
lは1〜2であり;
R
2はH、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、または置換シクロアルキルであり;
R
3およびR
4は独立して、H、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキルであるか、または一緒になって3〜8員の炭素環または複素環を形成し;
R
5は-NR
12R
13、-OR
14、アルキル、置換アルキル、ハロアルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、または置換ヘテロシクロアルキルであり;
R
6、R
7、R
8、およびR
9は各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルキニル、置換アルキニル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール;
R
10およびR
11は各々独立して、H、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ベンジル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、もしくは置換ヘテロシクロアルキルであるか、または一緒になって3〜8員の炭素環または複素環を形成し;
R
12およびR
13は各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリールアルキル、置換アリールアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロアリールアルキル、置換ヘテロアリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、もしくは置換ヘテロシクロアルキルであるか、または一緒になって3〜8員の複素環を形成し;
は:
であり;および
は:
であり;
Aは:
であり;
[式中、
GはO、S、またはNR
106であり;
DはCR
107またはNであり;
ZはNまたはCR
108であり;
Qは適宜置換された4〜8員の炭素環または複素環であり;
R
15、R
16、R
17、R
18、R
19、R
20、R
21、R
22、R
23、R
24、R
25、R
26、R
27、R
28、R
29、R
30、R
31、R
34、R
35、R
36、R
37、R
38、R
39、R
40、R
41、R
42、R
43、R
44、R
45、R
46、R
47、R
48、R
49、R
50、R
51、R
52、R
53、R
54、R
55、R
56、R
57、R
58、R
59、R
60、R
61、R
62、R
63、R
64、R
65、R
66、R
67、R
68、R
69、R
70、R
71、R
72、R
73、R
74、R
75、R
76、R
77、R
78、R
79、R
80、R
81、R
82、R
84、R
86、R
87、R
88、R
89、R
90、R
91、R
92、R
93、R
94、R
95、R
96、R
97、R
98、R
99、R
102、R
103、R
104、R
105、R
107およびR
108は各々独立して、H、ハロゲン、ハロアルキル、NO
2、シアノ、OR
109、NR
110R
111、CO
2R
112、C(O)NR
113R
114、SO
2R
115、SO
2NR
116R
117、NR
118SO
2R
119、NR
120C(O)R
121、NR
122CO
2R
123、-CO(CH
2)
mR
124; -CONH(CH
2)
mR
125、SR
126、SOR
127、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルアミノ、アルキルアミノアルキニル、C
1〜C
6アルキル、置換C
1〜C
6アルキル、C
3〜C
7シクロアルキル、置換C
3〜C
7シクロアルキル、アルケニル、置換アルケニル、アルケニルアルキル、置換アルケニルアルキル、アルキニル、置換アルキニル、ヒドロキシアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロシクロアルキル、または置換ヘテロシクロアルキルであるか; または
R
40はR
39またはR
41のいずれかと一緒になって、3〜8員の炭素環、不飽和もしくは飽和複素環を形成し;
R
32、R
33、R
83およびR
85は各々独立して、H、ハロゲン化アルキル、-CO
2R
128、-SO
2R
129、-CO(CH
2)
mR
130、アルキルアミノアルキル、アルキルアミノアルキニル、C
1〜C
6アルキル、置換C
1〜C
6アルキル、C
3〜C
7シクロアルキル、置換C
3〜C
7シクロアルキル、ヒドロキシアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、またはヘテロシクロアルキルであり;
R
100およびR
101は独立して、H、ハロゲン、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、および置換ヘテロシクロアルキルから選択されるか、または一緒になって3〜8員の炭素環または複素環を形成し;
R
14、R
106、R
109、R
110、R
111、R
112、R
113、R
114、R
115、R
116、R
117、R
118、R
119、R
120、R
121、R
122、R
123、R
124、R
125、R
126、R
127、R
128、R
129およびR
130は各々独立して、H、アルキル、置換アルキル、シクロアルキル、置換シクロアルキル、アリール、置換アリール、アリールアルキル、置換アリールアルキル、ヘテロアリール、置換ヘテロアリール、ヘテロシクロアルキル、または置換ヘテロシクロアルキルである]である]
を有する化合物およびその塩に関する。
好ましい実施形態に従って、Dが-CHであり、Gが-NH、ZがNまたは-CHであり、ならびにR50、R51、R52、R58およびR59は各々独立して、H、アミノ、または置換低級アルキルである。
本発明の一つの実施形態に従って、
が、
であり、
好ましくは
であり、この際、式中、R
22、R
24およびR
16は、各々上記に定義され、好ましくは、H、ヒドロキシル、アルコキシ(例えばメトキシ)、ハロ(好ましくはClまたはBr)、低級アルキル(好ましくはメチル、エチルまたはプロピル)、(-SCH
3)、ハロアルキル(好ましくは-CF
3)、-NR
10R
11、-SR
126、-CN、アミノ、アミノアルキル、アルキルアミノ、ジアルキルアミノアルキルアミノ、アリールアルキルアミノまたはヘテロシクロアルキルである。好ましい実施形態において、R
22、R
24、およびR
16が各々独立して、H、-OH、-OCH
3、Br、Cl、-CH
3、-SCH
3、-CF
3、-CN、-CH
2NH
2、モルホリニル、ピペラジニル、-NR
10R
11(式中、R
10およびR
11は独立して、H、低級アルキル、ベンジル、またはジアルキルアミノアルキルである)である。
本発明の一つの実施形態に従って、WおよびXがCであり、および各R1は独立してHまたはFである。注目すべきは、WおよびXが炭素である場合、該原子価の1つがH以外のR1基に占有されていない限り、-CHを示す。
本発明の一つの実施形態に従って、化合物は、式中、R5が適宜置換された(好ましくはハロ、低級アルキル、ヒドロキシアルキル、ヘテロシクロアルキル、アミノまたはアルキルアミノで置換された)フェニルである、式IまたはIIを有する。
本発明の一つの実施形態に従って、該治療の必要な患者に、治療有効量の式IまたはIIを有する化合物(上記で定義される)を少なくとも1つの他の抗癌剤と(同時にまたは連続して)組み合わせて投与することによってMetキナーゼを調節することによる、増殖性疾患(例えば癌)の治療方法を提供する。好ましい実施形態において、該増殖性疾患は癌である。
具体的には、式IおよびIIの化合物は、種々の癌、最も具体的にはMet活性化に依存するそれらの癌の治療に有用である。Met活性化は遺伝子増幅、変異および/またはHGFが腫瘍(自己分泌)またはホスト(傍分泌)組織により提されるHGF刺激により制御される。従って、本発明はまた、癌(例えば下記:膀胱、乳、結腸直腸、胃、頭および首、腎臓、肝臓、肺、卵巣、膵臓/胆嚢、前立腺、甲状腺、骨肉腫、横紋筋肉腫、MFH/線維肉腫、神経膠芽腫/星細胞腫、メラノーマ、および中皮腫)の治療方法に関する。
概して、本発明の化合物は下記:
a)膀胱癌、乳癌、結腸癌、腎臓癌、肝臓癌、小細胞肺癌を含む肺癌、食道癌、胆嚢癌、卵巣癌、膵臓癌、胃癌、頸部癌、甲状腺癌、前立腺癌、および扁平上皮癌を含む皮膚癌などの癌腫;
b)白血病、急性リンパ性白血病、急性リンパ芽球性白血病、B細胞リンパ腫、T細胞リンパ腫、ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、ヘアリー細胞リンパ腫、およびバーキットリンパ腫などのリンパ系の造血腫瘍;
c)急性および慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、および前骨髄球性白血病などの骨髄系の造血腫瘍;
d)線維肉腫、および横紋筋肉種などの間葉由来の腫瘍;
e)星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経膠腫、および神経鞘腫などの中枢神経系および末梢神経系の腫瘍;ならびに
f)黒色腫、精上皮腫、奇形癌、骨肉腫、色素性乾皮症、角化棘細胞腫、甲状腺濾胞状癌、およびカポジ肉腫などの他の腫瘍の治療に有用である。
一般に細胞増殖の調節におけるプロテインキナーゼの重要な役割のため、阻害剤は、たとえば、良性前立腺過形成、家族性腺腫症、神経線維腫症、アテローム性動脈硬化症、肺線維症、関節炎、乾癬、糸球体腎炎、血管形成術または血管手術後の再狭窄、肥厚性瘢痕形成、炎症性腸疾患、移植拒絶、内毒素性ショック、および真菌感染症などの異常な細胞増殖を特徴とする任意の疾患過程の治療に有用である可能性のある可逆的細胞増殖抑制剤として作用し得る。
アポトーシスのモジュレーターとして式IおよびIIの化合物は、癌(これに限定されるものではないが、本明細書に上述した型の癌を含む)、ウイルス感染(これに限定されるものではないが、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、エプスタイン−バーウイルス、シンドビスウイルス、およびアデノウイルスを含む)、HIV感染個体のAIDS発症の予防、自己免疫疾患(これに限定されるものではないが、全身性エリテマトーデス、自己免疫性糸球体腎炎、関節リウマチ、乾癬、炎症性腸疾患、および自己免疫性糖尿病を含む)、神経変性障害(これに限定されるものではないが、アルツハイマー病、AIDS関連痴呆、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、色素性網膜炎、脊髄性筋萎縮症、および小脳変性症を含む)、骨髄異形成症候群、再生不良性貧血、心筋梗塞関連虚血性傷害、卒中および再灌流傷害、不整脈、アテローム性動脈硬化症、毒素性またはアルコール関連肝疾患、血液疾患(これに限定されるものではないが、慢性貧血、および再生不良性貧血を含む)、筋骨格系の変性疾患(これに限定されるものではないが、骨粗鬆症、および関節炎を含む)、アスピリン感受性副鼻腔炎、嚢胞性線維症、多発性硬化症、腎疾患、ならびに癌性疼痛の治療に有用であろう。
式IおよびIIの化合物は、細胞RNAおよびDNA合成のレベルを調節する可能性がある。したがって、これらの薬剤は、ウイルス感染(これに限定されるものではないが、HIV、ヒトパピローマウイルス、ヘルペスウイルス、ポックスウイルス、エプスタイン−バーウイルス、シンドビスウイルス、およびアデノウイルスを含む)の治療に有用であろう。
式IおよびIIの化合物は、癌の化学予防において有用である可能性がある。化学予防は、変異原性事象の開始を遮断することによるか、またはすでに傷害を受けている前癌細胞の進行を遮断することによる浸潤癌の発現の阻害、あるいは腫瘍再発の阻害として定義される。
式IおよびIIの化合物は、腫瘍血管新生および腫瘍転移の阻害においても有用でありうる。
本発明の化合物は、既知の抗癌剤または治療、たとえば放射線療法、あるいは細胞増殖抑制剤または細胞毒性剤、これに限定されるものではないが、たとえば、シスプラチン、またはドキソルビシンなどのDNA相互作用剤;エトポシドなどのトポイソメラーゼII阻害剤;CPT-11、またはトポテカンなどのトポイソメラーゼI阻害剤;パクリタキセル、ドセタキセル、またはエポチロン(たとえばイキサベピロン)などの天然または合成のチューブリン相互作用剤;タモキシフェンなどのホルモン剤;5-フルオロウラシルなどのチミジル酸シンターゼ阻害剤;およびメトトレキサートなどの代謝拮抗剤、イレッサおよびOSI-774などの他のチロシンキナーゼ阻害剤;血管新生阻害剤;EGF阻害剤;VEGF阻害剤;CDK阻害剤;SRC阻害剤;c-Kit阻害剤;エルビタックス(EGF)、およびハーセプチン(HeR2)などの増殖因子受容体に対するHeR1/2阻害剤およびモノクローナル抗体との組み合わせ(共に投与または連続して投与)においても有用である可能性がある。
活性成分を含有する医薬組成物は、たとえば錠剤、トローチ剤、ロゼンジ、水性または油性懸濁剤、分散性粉末または顆粒、乳剤、硬カプセル剤または軟カプセル剤、あるいはシロップ剤またはエリキシル剤として、経口使用に適した製剤形であることができる。経口で用いるための組成物は、医薬組成物を製造するための当分野で知られている任意の方法に従って調製することができ、そのような組成物は、医薬的に洗練され口当たりのよい調剤を提供するために、甘味剤、香味剤、着色剤、および保存剤からなる群から選択された1種以上の薬剤を含有することができる。錠剤は、錠剤の製造に適した非毒性の医薬的に許容される賦形剤または担体と混合された活性成分を含有する。これらの賦形剤または担体は、たとえば炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;たとえば微結晶性セルロース、クロスカルメロースナトリウム、コーンスターチ、またはアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤;たとえばデンプン、ゼラチン、ポリビニルピロリドンまたはアカシアなどの結合剤、ならびにたとえばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの潤滑剤であることができる。錠剤は被覆されていなくてもよく、あるいは薬剤の不快な味をマスキングするため、または胃腸管での崩壊および吸収を遅延し、それによってより長い時間にわたる持続作用を提供するために、既知の技法によって被覆されていてもよい。たとえば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはヒドロキシプロピルセルロースなどの水溶性味マスキング材料、あるいはエチルセルロース、または酢酸酪酸セルロースなどの時間遅延材料を用いることができる。
経口用の製剤は、活性成分が不活性固体希釈剤、たとえば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、またはカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセル、あるいは活性成分が水溶性担体、たとえばポリエチレングリコール、または油媒質、たとえば落花生油、パラフィン油、もしくはオリーブ油などと混合されている軟ゼラチンカプセルとして提供することができる。
水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤と混合された活性成分を含有する。そのような賦形剤は、たとえばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガム、およびアカシアガムなどの懸濁化剤であり;分散化剤または湿潤剤は、天然ホスファチド、たとえばレシチン、またはアルキレンオキシドと脂肪酸との縮合生成物、たとえばステアリン酸ポリオキシエチレン、またはエチレンオキシドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、たとえばヘプタデカエチレンオキシセタノール、またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール由来の部分エステルとの縮合生成物、たとえばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール、またはエチレンオキシドと脂肪酸および無水ヘキシトール由来の部分エステルとの縮合生成物、たとえばモノオレイン酸ポリエチレンソルビタンであることができる。水性懸濁剤は、1種以上の保存剤、たとえばp−ヒドロキシ安息香酸n−プロピルまたはエチル、1種以上の着色剤、1種以上の香味剤、および1種以上の甘味剤、たとえばスクロース、サッカリン、またはアスパルテームを含有することもできる。
油性懸濁剤は、活性成分を植物油、たとえば落花生油、オリーブ油、ゴマ油、またはココナッツ油、あるいはパラフィン油などの鉱物油に懸濁することによって製剤化することができる。油性懸濁剤は、増粘剤、たとえば蜜ロウ、固形パラフィン、またはセチルアルコールを含むことができる。口当たりのよい経口調剤を提供するために、上に記載したような甘味剤、および香味剤を添加することができる。これらの組成物は、ブチル化ヒドロキシアニソール、またはアルファトコフェロールなどの抗酸化剤を添加することによって保存することができる。
水を添加することによって水性懸濁剤を調製するのに適した分散性粉末および顆粒により、活性成分を分散化剤または湿潤剤、懸濁化剤、および1種以上の保存剤と混合することができる。適当な分散化剤または湿潤剤、および懸濁化剤の例は、すでに上に述べたものである。追加の賦形剤、たとえば甘味剤、香味剤および着色剤を含んでもよい。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤を添加することによって保存することができる。
本発明の医薬組成物は、水中油型乳剤の製剤形であってもよい。油相は、植物油、たとえばオリーブ油、または落花生油、あるいは鉱物油、たとえばパラフィン油、あるいはそれらの混合物であることができる。適当な乳化剤は、天然ホスファチド、たとえばダイズレシチン、および脂肪酸と無水ヘキシトールに由来するエステルまたは部分エステル、たとえばモノオレイン酸ソルビタン、および該部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物、たとえばモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタンであることができる。該乳剤は、甘味剤、香味剤、保存剤、および抗酸化剤を含むこともできる。
シロップ剤およびエリキシル剤は、甘味剤、たとえばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトール、またはスクロースを用いて製剤化することができる。該製剤は、粘滑剤、保存剤、香味剤および着色剤、ならびに抗酸化剤を含むこともできる。
医薬組成物は、無菌注射用水溶液の製剤形であることができる。特に用いることのできる許容されるビヒクルおよび溶媒は、水、リンガー溶液、および等張塩化ナトリウム溶液である。
無菌注射用調剤は、活性成分が油相に溶解している無菌注射用水中油型マイクロエマルジョンであることもできる。たとえば、活性成分を最初にダイズ油とレシチンの混合物に溶解することができる。次いで、この油溶液を水とグリセロールとの混合物に入れ、処理して、マイクロエマルジョンを形成する。
注射用溶液またはマイクロエマルジョンは、局所ボーラス注射によって、患者の血流に導入することができる。あるいは、本化合物の一定な血中濃度が維持されるような方法で溶液またはマイクロエマルジョンを投与することが有利である可能性がある。そのような一定濃度を維持するために、連続静脈内送達装置を利用することができる。そのような装置の一例は、Deltec CADD-PLUS.TM.5400型静脈ポンプである。
医薬組成物は、筋内投与および皮下投与用の無菌注射用水性または油性懸濁剤の製剤形であることができる。この懸濁剤は、上記の適当な分散化剤または湿潤剤、および懸濁化剤を用いて、当分野で知られている方法に従って製剤化することができる。無菌注射用調剤は、無毒性の非経口的に許容される希釈剤または溶媒の無菌注射用溶液または懸濁剤、たとえば1,3-ブタンジオールの溶液であることができる。さらに、無菌固定油が溶媒または懸濁媒質として通常用いられる。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む任意の無刺激固定油を用いることができる。さらに、オレイン酸などの脂肪酸も注射剤の調製に用いられる。
式IおよびIIの化合物は、薬剤を直腸投与するための坐剤の製剤形で投与することもできる。これらの組成物は、常温では固体であるが直腸温度では液体であり、したがって直腸で溶解して薬剤を放出する適当な非刺激性賦形剤と薬剤を混合することによって調製できる。該材料には、カカオバター、グリセリン化ゼラチン、水素添加植物油、様々な分子量のポリエチレングリコールの混合物、およびポリエチレングリコールの脂肪酸エステルが含まれる。
局所使用の場合、式Iの化合物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、液剤、または懸濁剤などが用いられる(本出願では、局所適用には洗口剤およびうがい薬が含まれる)。
本発明の化合物は、適当な鼻腔内用ビヒクルおよび送達装置の局所使用によって鼻腔内製剤形で、または当業者によく知られている経皮用皮膚パッチの製剤形を用いて経皮経路で投与できる。経皮送達系の製剤形で投与されるためには、投与用量は当然ながら投与計画全体を通じて断続的ではなく、継続的となる。本発明の化合物は、カカオバター、グリセリン化ゼラチン、水素添加植物油、様々な分子量のポリエチレングリコールの混合物、およびポリエチレングリコールの脂肪酸エステルなどの基剤を用いて坐剤として送達することもできる。
本発明による化合物がヒト対象に投与されるとき、日用量は通常、処方する医師によって決定され、該用量は一般に、個々の患者の年齢、体重、性別、および応答、ならびに患者の症状の重篤度に応じて多様である。
固定用量として製剤化される場合、該組み合わせ製品は、上述の用量範囲内の本発明による化合物、および認められている用量範囲内の他の医薬活性剤または治療剤を用いる。式IおよびIIの化合物は、組み合わせ製剤が不適切であるとき、既知の抗癌剤または細胞毒性剤と連続して投与することもできる。本発明は投与の順序を制限せず、式IまたはIIの化合物は、既知の抗癌剤または細胞毒性剤の投与前または投与後に投与することができる。
式IおよびIIのいくつかの化合物は、一般に下記のスキーム1〜12に従って調製することができる。式IおよびIIの化合物の互変異性体および溶媒和物(たとえば水和物)も本発明の範囲内である。溶媒和の方法は、当分野で一般に知られている。したがって、本発明の化合物は遊離または水和物製剤形であることができ、下記のスキームに例示される方法で得ることができる。
概して、式Iの化合物は、BがO、NH、またはSであり、LVは離脱基(例えば、ハロゲン、トリフラート、または他のスルホナート)である、スキーム1に記載の化学反応を用いて調製することができる。化合物A-LV(1)は購入でき、または当該技術分野の当業者に知られた合成方法を用いて容易に調製することができる。例えば、化合物A-LV(1)はHunt, J. T. et al. WO 00/071129; Hunt, J. T. et al. J. Med. Chem. 2004, 47, 4054-4059; Leftheris, K. et al. WO 02/040486; Mastalerz, H. et al. WO 03/042172; Dyckman, A. et al. WO 03/091229; Vite, G. D. et al. WO 04/054514; Salvati, M. E. et al. WO 03/082208; Thibault, C. et al. Org. Lett. 2003, 5, 5023-5025; Hennequin, L. F. et al. J. Med. Chem. 1999, 42, 4369-5389; Hagmann, W. K. et al. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2000, 10, 1975-1978; Spitzner, D. Science of Synthesis 2005, 15, 11-284; Bhagwat, S. S. et al. WO 01/057040; Soloducho, J. et al. Arch. de Pharmazie 1990, 323, 513-515; Phuan, P. -W.およびKozlowski, M. C. Science of Synthesis 2005, 15, 947-985; Nishikawa, S. Et al. J. Ag.およびFood Chem. 1995, 43, 1034-1038; Johns, A. et al. WO 99/58533; Rewcastle, G. W. et al. J. Med. Chem. 1996, 39, 1823-1835; Zhang, Z. et al. J. Org. Chem. 2002, 67, 2345-2347; Itoh, T. et al. J. Heterocyclic Chem. 1982, 19, 513-517; Tedder, M. E. et al. Bioorg. Med. Chem. Lett. 2004, 14, 3165-3168; Dorn, H. et al. J. Prakt. Chem. 1982, 324, 557; Sanghvi, Y. S. et al. J. Med. Chem. 1989, 32, 945-951; Temple, C. Jr. et al. J. Org. Chem. 1972, 37, 3601-3604; Hurst, J. et al. EP119774; Hurst, J. et al. EP151962; Ward, R. W. et al. EP152910; Luzzio, M. J. et al. WO 01/094353; Marx, M. A. et al. WO 03/000194; Boschelli, D. H. et al. WO 04/048386; He, M. et al. WO 05/021554; Barker, J. M. et al. J. Chem. Res., Synopses 1986, 4, 122-123, (それに開示される内容をここに引用する)に概説された一般的方法に従って調製することができる。また、A-LV基は、米国特許出願第11/167,049号(2005年6月24日出願); 第11/111,144号(2005年4月21日出願); 第11/113,838号(2005年4月24日出願);および第11,167,043号(2005年6月24日出願)に概して記載される方法に従って、調製することができる。
化合物1を適当な官能性化合物2(置換フェノール、アニリン、またはチオフェノール)と塩基(例えばカリウムtert-ブトキシド)の存在下に反応させ、続いて該ニトロ中間体を例えば亜鉛粉末および塩化アンモニウムで還元して、化合物3を得ることができる(スキーム1)。別法として、化合物4および5を、塩基(例えば、炭酸セシウム、炭酸カリウム、カリウムtert-ブトキシド)の存在下に反応させ、続いて還元して中間体3を得ることができる。6のY環が少なくとも1つのヘテロ原子を含有するとき、化合物3および6の結合は酸性条件下に達成することができ(Galeeva, R. N. et al. Khim. Farm. Zh. 1998, 32, 31; Kermack, W.O. et. al. J. Chem. Soc. 1942, 726; すなわち環Yはピリジン環である)、式Iの化合物が得られる。別法として、式Iの化合物は金属(例えばパラジウムまたは銅)により促進される化合物3および6の結合により得ることができる(Wolfe, J. P. et. al. Tetrahedron Lett. 1997, 38, 6359およびLowe, J. A. et. al. J. Med. Chem. 1991, 34, 624)。
スキーム1
スキーム2に従い、アミドまたはエステル誘導体6(LVは離脱基であり(例えばハロゲン、トリフラート、または他のスルホナート); ならびにp、Y、R
3 - R
5、R
12およびR
13は上記に定義される)をカルボン酸IIIから得ることができる。対応するワインレブアミドIVから、適当な有機金属反応剤(M=金属)(例えば有機リチウムまたはグリニャール試薬)を用いて、ケトン誘導体6を調製することができる。化合物IIIは、例えば、
が、
であるとき、当該技術分野の当業者に知られた方法を用いて調製することができ、または市販されている。
例えば以下に示される更なる出発物質カルボン酸III(またはエステル中間体)は、下記の参考文献(その開示される全ての内容をここに引用する)に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Ichimoto, I. et al., Agricultural & Biol. Chem. 1967, 31, 979-989に記載の方法に従って調製することができる。
式:
を有するエステルは、Battesti, P. et al., Bull. Soc. Chim. Fr. 1975, 2185-2188およびGelin, S. J. Org. Chem. 1979, 44, 3053-3057に概説された一般的方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Radwan, S.M. et al., Pharmazie 1997, 52, 483-485およびYanai, M. et. al. Chem. Pharm. Bull. 1977, 25, 1856-1861.に概説された一般的方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Zhang, H. et al., J. Med. Chem. 2005, 48, 5215-5223. に概説された方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Tehrani, K.A. et al., Tetrahedron 1999, 55, 4133-4152. に概説された方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Tsuge, O. et al., Tetrahedron 1973, 29, 1983-1990. に概説された一般的方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Roques, B. et al., Bull. Soc. Chim. Fr. 1971, 242-245. に概説された方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Pinna, G.A. et al., Farmaco 1999, 54, 542-550. に概説された一般的方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Grifantini, M. et al., Annal. di Chim.(Rome, Italy)1965, 55, 576-582. に概説された一般的方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Nesi, R. et al., J. Chem. Soc. Perkin Trans 1 1985, 1871-1874. に概説された方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Adembri, G. et al., Bollettino Scientifico della Facolta di Chimica Industriale di Bologna 1965, 23, 203-222. に概説された一般的方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Howe, R.K., J. Org. Chem. 1977, 42, 3230-3233. に概説された一般的方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Wakefield, B.J., Science of Synthesis 2002, 11, 229-288. に概説された一般的方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Bowden, K., J. Chem. Soc. Section C. 1968, 172-85. に概説された一般的方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、Rojahn, C. A. et. al. Ann. 1923, 434, 252-264. に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、概して、Sedov, A.L. et al., Khimiya Geterotsiklicheskikh Soedinenii 1994, 1369-1374. に概説された方法に従って調製することができる。
構造: を有する出発物質IIIは、
概して、Tilly, D. et. al. Chem. Lett. 2005, 34, 446-447.に概説された一般的方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、概して、Evans, R. et al., WO 04/106305.に概説された方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、概して、Cairns, B. et al., J. Chem. Soc. 1950, 1322-1327.に概説された方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、概して、Bartmann, W., Heterocycles 1989, 29, 707-718. に概説された方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、概して、Raveglia, L.F. et al., J. Heterocyclic Chem. 1997, 34, 557-559. に概説された方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、概して、Barber, C.G. et al., US 05/020611. に概説された方法に従って調製することができる。
構造:
を有する出発物質IIIは、概して、Hansen, D.W., Jr. et al., WO 91/08211(US 5,360,796)., (開示される全ての内容をここに引用する)に概説された方法に従って調製することができる。
スキーム2
式I中、B=CR
10R
11のとき、これらの化合物の合成は、スキーム3に示される化学反応を用いて達成することができる。従って、化合物1を、グリニャール反応またはリチウム-ハロゲン交換を介して有機金属反応剤7に変換することができる。化合物7を適当な官能性アルデヒド8と反応させ、続いて例えばトリエチルシラン、トリフルオロ酢酸で該中間体を脱酸素し、次に該ニトロ基を還元して(例えば、亜鉛および塩化アンモニウム)、中間体9を得ることができる。スキーム1において先に記載した条件を用いた中間体9と化合物6の結合により、所望の式Iの類似体を得ることができる。
スキーム3
スキーム4は、式Iの具体例の調製を示す。従って、市販の4-クロロピコリン酸(TCI America)から誘導した4-クロロピコリンアミド(10)を3-フルオロ-4-ヒドロキシアニリン(11, Aldrich)を塩基性条件下に反応させ、付加物12を得ることができる。ついで中間体12を市販のN-(4-クロロフェニル)-2-クロロニコチンアミド(13, Maybridge)と酸性条件下にマイクロ波中で反応させ、中間体14を得ることができる(Galeeva, R. N. et al. Khim. Farm. Zh. 1998, 32, 31; Kermack, W.O. et. al. J. Chem. Soc. 1942, 726 その全ての内容をここに引用する)。14をビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼン(Yu, C. et. al. Tetrahedron Lett. 2001, 42, 1449 その全ての内容をここに引用する)およびピリジンと反応させて、化合物15を得ることができる。
スキーム4
ピロロ[2,3-b]ピリジン類似体21は、スキーム5の記載と同様の様式で調製することができる。従って、4-ヒドロキシピロロピリジン(16, Thibault, C. et al. Org. Lett. 2003, 5, 5023)を市販の3,4-ジフルオロニトロベンゼン(17)と塩基性条件下に反応させて化合物18が得られ、それをメタノール中で亜鉛および塩化アンモニウムにより直ちに還元して、該アニリン19を得ることができる。ついで中間体19を市販のニコチンアミド誘導体20(Maybridge)と、TsOHおよびNMPの存在下でマイクロオーブン加熱下に結合させて、所望の化合物21を得ることができる(Galeeva, R. N. et al. Khim. Farm. Zh. 1998, 32, 31; Kermack, W.O. et. al. J. Chem. Soc. 1942, 726,、その開示される全ての内容をここに引用する)。
スキーム5
概して、式IIの化合物は、スキーム6に従って調製することができる。α位に離脱基を有する5員複素環22の窒素原子を化合物23(例えば塩化アシルまたはイソシアネート)と塩基性条件下に反応させ、中間体24を形成することができる。ついで、中間体24を適当な置換アニリン誘導体3(スキーム1に従って調製した)を当該技術分野の当業者に知られた方法を用いて結合することにより、所望の式IIの化合物を得ることができる。
スキーム6
スキーム7および8は、式IIの具体例の調製を説明する。従って、2-チオメチルイミダゾール(25, Nicolaou, K. C. et. al. J. Am. Chem. Soc. 2004, 126, 5192, (その全ての内容をここに引用する)に従って調製した)を市販の4-フルオロフェニルアセチルクロリド(26)と塩基性条件下に反応させて、中間体27を得ることができる。中間体27と該アニリン誘導体19(スキーム5から)を酸性条件下に結合させて(Zhong, Z. et. al. Angew. Chem. Int. Ed. 2003, 42, 3005, その全ての内容をここに引用する)、所望の生成物28(スキーム8)が得られるであろう。
スキーム7
別法として、2-チオメチルイミダゾール(25)を市販のイソシアネート29(スキーム8)と反応させて、中間体30を得ることができる。ついで化合物30を酸性条件下に所望の生成物31に変換させることができる(Zhong, Z. et. al. Angew. Chem. Int. Ed. 2003, 42, 2005)。
スキーム8
ピリジン誘導体39は、スキーム9に概説された合成経路に従って調製することができる。従って、(4-クロロ-ピリジン-2-イル)-カルバミン酸tert-ブチルエステル(CB Research and Development, Inc)をオルトリチオ化し、続いてN-Boc脱保護して誘導された4-クロロ-3-ヨードピリジン-2-アミンをフェノール33と反応させて、化合物34を得ることができる。中間体34をトリメチルシリルアセチレンとパラジウム触媒の存在下に薗頭カップリングさせ、続いて該ニトロ基を還元して、アセチレン誘導体35を得ることができる。35を市販のエチル=2-クロロニコチネート(36)と、塩基(例えば炭酸カリウム、ヒューニッヒ塩基、またはトリエチルアミン)の存在下にパラジウム媒介によって結合させて、中間体37を得ることができる。37のエステル基を塩基による加水分解をし、続いて該対応するカルボン酸中間体と市販の2,4-ジフルオロベンゼンアミン(38)を標準的なペプチド結合条件下に結合させ、所望の化合物39を得ることができる。
スキーム9
スキーム10は、化合物42(X=CH
2またはNH)の合成を示す。ピロールボラン40(Takigi, J. et. al. Tetrahedron Lett. 2002, 43, 5649-5651, その全ての内容をここに引用する)を化合物26(スキーム7)でアシル化し、中間体41を得ることができる。該中間体41をアニリン19(スキーム5)と結合し、所望の生成物42aを得た(X=CH
2)(Chan, D. M. T. et. al. Tetrahedron Lett. 2003, 44, 3863-3865)。別法として、2-ブロモピロール(43, Chen, W. et. al. Org. Synth. 1992, 70, 151-156)を4-フルオロフェニルイソシアネート(29, スキーム8)と反応させて、中間体44が得られ、ついでビス(ピナコラト)ジボロンにより標準的なPd(0)-触媒カップリング条件下に45に変換する(Ishiyama, T. et. al. J. Org. Chem.1995, 60, 7508-7510)。上記の条件に従って、化合物45を42b(X=NH)に変換することができる。
スキーム10
スキーム11は化合物50の調製を説明する。従って、チオメチル-置換ピリミジン 46(Alpha Aesar)をアニリン12(スキーム4から)と酸性条件下に反応させて、中間体47を得ることができる。of 47を塩基(例えば水酸化ナトリウム)によりけん化して、カルボン酸塩48が得られ、これを市販の2,4-ジフルオロアニリンと結合して、中間体49を得ることができる。49をビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼンと反応させて(スキーム4に記載されるように)、化合物50を得ることができる。
スキーム11
スキーム12は、式Iの別の具体例の調製を示す。従って、チオメチル-置換ピリミジン49(スキーム11)を例えばm-クロロペルオキシ安息香酸/DMFで酸化し、スルホン51を得ることができる。ついでスルホン部を求核試薬(例えばモルホリン)で置き換え、続いてビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼンと反応させて(スキーム4に記載されるように)、化合物52をえることができる。
スキーム12
アッセイ
本発明の化合物の薬理学的特性は、多数の薬理アッセイにより確認することができる。下記の例示の薬理アッセイを、本発明による化合物および/またはそれらの医薬的に許容される塩により行った。
Metキナーゼアッセイに用いるインキュベーション混合物は、合成基質ポリGlu:Tyr(4:1)、ATP、ATP-γ-33P、ならびにMn++および/またはMg++、DTT、BSA、およびTris緩衝液を含む緩衝液を含有する。反応物を27℃で60分間インキュベートし、冷トリクロロ酢酸(TCA)を加えて停止し、最終濃度4%とする。Filtermate汎用ハーベスタ((Packard Instrument Co., Meriden, CT)を用いて、TCA沈殿物をGF/Cユニフィルタプレート(Packard Instrument Co., Meriden, CT)に回収し、TopCount 96ウェル液体シンチレーションカウンタ(Packard Instrument Co., Meriden, CT)を用いて、該フィルタを定量する。用量反応曲線を作成して、キナーゼ活性50%を阻害するのに必要とされる濃度(IC50)を求める。化合物を10mMでジメチルスルホキシド(DMSO)に溶解し、それぞれ4重に、6種の濃度で評価する。このアッセイでDMSOの最終濃度は1%である。IC50値は非線形回帰分析によって導かれ、変動係数(SD/平均、n=6)=16%を有する。
本発明の好ましい化合物は、0.01から100μMのIC50値でMetキナーゼ酵素を阻害する。より好ましい化合物は、1.0μM未満、最も好ましくは約0.5μM未満のIC50値を有する。
以下の実施例および調製は、本発明の製造および使用の方法および工程を記載するものであり、それらは限定的ではなく例示的なものである。本明細書に添付の請求の範囲によって定義される本発明の精神および範囲内である、他の実施形態も存在できることが理解されるべきである。
反応はすべて、乾燥窒素またはアルゴン雰囲気下、連続的に電磁撹拌しながら行った。蒸発および濃縮はすべて、減圧下、ロータリーエバポレータで行った。市販の試薬は、さらに精製することなくそのまま用いた。溶媒は、市販の無水グレードであり、さらに乾燥または精製することなく用いた。フラッシュクロマトグラフィーは、シリカゲル(EMerck Kieselgel 60, 0.040-0.060mm)を用いて行った。
分析逆相(RP)HPLCは、Phenomenex Luna C18 S5 4.6mm×50mmカラム、またはYMC S5 ODS 4.6×50mmカラムを用いて行った。いずれの場合も、以下の移動相系で4分の直線グラジエント(100%A:0%B〜0%A:100%B)を用いた。流速=4mL/分、検出220nmで、A=90%H2O/MeOH+0.2%H3PO4;B=90%MeOH/H2O+0.2%H3PO4。
分取逆相(RP)HPLCは、以下のカラムの1つにおいて、10%メタノール、90%水、0.1%TFA(溶媒A)および90%メタノール、10%水、0.1%TFA(溶媒 B)を用いた直線グラジエント溶出および220nmでの検出よって行った: A−Shimadzu S5 ODS-VP 20×100mmカラム(流速 20mL/分); B−YMC S5 ODS 30×100mmカラム(流速 20mL/分); C−Phenomonex 30×250mmカラム(流速 10mL/分); D−YMC S5 ODS 20×250mmカラム(流速 10mL/分); E−YMC S10 ODS 50×500mmカラム(流速 50mL/分); またはF−YMC S10 ODS 30×500mmカラム(流速 20mL/分)。
最終生成物はすべて、1H NMR、RP HPLC、エレクトロスプレーイオン化(ESI MS)または大気圧イオン化(API MS)質量分析によって特徴を明らかにした。1H NMRスペクトルは、500MHz JEOL、または400MHz Bruker装置で得た。磁場強度は溶媒のピークに対するδの単位(100万分の1、ppm)で表し、ピーク多重度は以下のように表す。s、シングレット;d、ダブレット;dd、ダブルダブレット;dm、ダブルマルチプレット;t、トリプレット;q、カルテット;br s、ブロードシングレット;m、マルチプレット。
用いられる共通試薬に関して、以下の略語を用いる;BocまたはBOC:t-ブチルカルバメート;Fmoc:9H-フルオレニルメチルカルバメート;TEA:トリエチルアミン;NMM:N-メチルモルホリン;Ms:メタンスルホニル;DIEAまたはDIPEA:ジイソプロピルエチルアミンまたはヒューニッヒ塩基;NMP:N-メチルピロリジノン;BOP試薬:ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(トリメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート;DCC:1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド;EDCI:1-(ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩;RTまたはrt:室温;t
R:保持時間;h:時間;min:分;PyBroP:ブロモトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート;TBTU:O-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート;DMAP:4-N,N-ジメチルアミノピリジン;HOBtまたはHOBT:ヒドロキシベンゾトリアゾール;Na(OAc)
3BH:ナトリウムトリアセトキシボロヒドリド;HOAc:酢酸;TFA:トリフルオロ酢酸;LiHMDS:リチウムビス(トリメチルシリル)アミド;DMSO:ジメチルスルホキシド;MeCN:アセトニトリル;MeOH:メタノール;EtOAc:酢酸エチル;DMF:ジメチルホルムアミド;THF:テトラヒドロフラン;DCE:1,2-ジクロロエタン;Et
2O:ジエチルエーテル;DCM:ジクロロメタンまたは塩化メチレン;m-CPBA:4-クロロペルオキシ安息香酸。
実施例1
4-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド, 塩酸塩
A) 4-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド
4-クロロニコチン酸(Lancaster Synthesis, 0.31g、2.0mmol)および2,4-ジフルオロアニリン(Aldrich、0.20mL、2.0mmol)の無水ジクロロメタン(5mL)中混合物にブロモ-トリス-ピロリジノ-ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBroP
登録商標, Novabiochem、1.4g、3.0mmol)、続いてジイソプロピルエチルアミン(1.1mL、6.4mmol)を加えた。無水DMF(2mL)を該混合物に加え、該反応物を周囲温度にて攪拌した。255時間後、該反応混合物をクロロホルムおよび10%LiCl(水溶液)間に分配した。該有機層を10%LiCl(水溶液)で3回洗浄し、無水MgSO
4で乾燥し、その後、真空で濃縮した。該残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2、1:1 ヘキサン/EtOAcで溶出する)により精製し、所望の化合物(0.23g、42%)を得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ10.58(s, 1H), 8.78(s, 1H), 8.66(d, 1H, J=5.4Hz), 7.82-7.88(m, 1H), 7.71(d, 1H, J=5.4 Hz), 7.37-7.43(m, 1H), 7.14-7.19(m, 1H); MS(ESI
+)m/z 269(M+H)
+.
B) 4-(2-フルオロ-4-ニトロフェノキシ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン
4-クロロ-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(457mg、3.0mmol、概して、Thibault, C. et al. Org. Lett. 2003, 5, 5023に従って調製した)および2-フルオロ-4-ニトロフェノール(706mg、4.5mmol)およびN,N-ジイソプロピルエチルアミン(580mg、4.5mmol)の1-メチル-2-ピロリジノン(NMP)(3mL)中混合物をマイクロ波照射下で200℃にて1時間加熱した。該混合物を酢酸エチル(150mL)で希釈し、飽和水溶液KH
2PO
4溶液、およびNa
2CO
3(1M水溶液)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥した。該生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CH
2Cl
2〜30%EtOAc/CH
2Cl
2で溶出する)で精製し、所望の化合物(350mg、43%)を茶色固体として得た。MS(ESI
+)m/z 274(M+H)
+.
C) 4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン
4-(2-フルオロ-4-ニトロフェノキシ)-1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン(300mg、1.1mmol)のテトラヒドロフラン(5mL)およびメタノール(10mL)中懸濁液に、亜鉛粉末(350mg、5.5mmol)および塩化アンモニウム(294mg、5.5mmol)を加えた。該混合物を室温にて一晩攪拌した。該混合物をCelite登録商標塊でろ過し、メタノールでリンスした。該ろ液を真空で濃縮し、 得られた残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、1〜5%MeOH/CH2Cl2)により精製し、所望の生成物(205mg、77%)をオフホワイト色固体として得た。MS(ESI+)m/z 244(M+H)+.
D) 4-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジ-フルオロフェニル)ニコチンアミド, 塩酸塩
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロ-ベンゼンアミン(0.039g、0.16mmol)、4-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド(0.043g、0.16mmol)およびp-トルエンスルホン酸一水和物(Aldrich、0.024g、0.13mmol)の無水NMP(1mL)中均一混合物を、CEM Explorer PLS マイクロ波システム(300W)でマイクロ波照射した。該温度をIR温度センサーで測定し、160℃にて維持した。1時間後、該反応混合物をクロロホルムおよびブライン間に分配した。該水層をクロロホルムで2回抽出し、該合わせた有機層を真空で濃縮した。得られた残渣を分取HPLC(YMC S10 ODS、30×500mm、30分グラジエント34%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉)で精製した。適当な画分を合わせ、オフホワイト色固体となるまで凍結乾燥し、これを無水THF(1mL)に溶解し、0℃に冷却し、HCl(4N ジオキサン中、1.0mL、4.0mmol)と反応させた。該反応混合物を10分間攪拌し、ついで凍結乾燥し、標記の化合物(0.015g、18%)をオフホワイト色固体として得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ12.29(s, 1H), 10.96(s, 1H), 10.80(s, 1H), 9.01(s, 1H), 8.33(d, 1H, J=7.2 Hz), 8.17(d, 1H, J=5.9 Hz), 7.11-7.67(m, 8H), 6.59(d, 1H, J=5.8 Hz), 6.38-6.39(m, 1H); HRMS(ESI
+), 476.1334(M+H)
+計算値、476.1342(M+H)
+実測値。
実施例2
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド, 塩酸塩
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン(0.073g、0.30mmol、実施例1の化合物C)を、4-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド塩酸塩(実施例1の化合物D)の調製と、2-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド(Maybridge、0.081g、0.30mmol)を4-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミドの代わりに用いたことを除いて、同様の方法で、標記の化合物(0.032g、21%)に変換した。
1H NMR(DMSO-d
6)δ12.83(s, 1H), 10.75(s, 1H), 10.52(s, 1H), 8.28-8.41(m, 3H), 8.15(dd, 1H, J=13.6, 2.2 Hz), 7.32-7.56(m, 5H), 7.09-7.13(m, 1H), 6.98-7.01(m, 1H), 6.72(d, 1H, J=6.5 Hz), 6.48-6.49(m, 1H); HRMS(ESI
+), 476.1334(M+H)
+計算値、476.1350(M+H)
+実測値。
実施例3
2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド, 塩酸塩
A) 4-クロロピコリンアミド
4-クロロピコリン酸(TCI America、5.4g、34.2mmol、1.0当量)および塩化チオニル(30mL)の不均一混合物を80℃にて2時間加熱した。該反応混合物を室温に冷却し、真空で濃縮した。該残渣をアンモニア/MeOH溶液(7N, 45mL)と氷浴中で反応させ、該反応混合物を15分間攪拌した。その後、氷浴を取り外し、該反応物を室温に加温し、ついで、3時間攪拌した。該反応混合物 を真空で濃縮し、該残渣をEtOAcからの再結晶により精製し、所望の生成物(5.14g、96%)を固体として得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ8.61-8.63(m, 1H), 8.21(m, 1H), 8.03-8.04(m, 1H), 7.76-7.83(m, 2H); MS(ESI
+)m/z 157(M+H)
+.
B) 2-フルオロ-4-アミノフェノール
酸化白金(0.010 g)および2-フルオロ-4-ニトロフェノール(Aldrich、1.24g、7.78mmol、1.0当量)のMeOH(100mL)中混合物を、50psiのH
2雰囲気下、室温にて攪拌した。該反応混合物をCelite
登録商標でろ過し、該ろ液を真空で濃縮し、所望の化合物(1.00g、100%)が固体として得られ、これをさらに精製することなく用いた。
1H NMR(DMSO-d
6)δ8.57(s, 1H), 6.46-6.47(m, 1H), 6.33-6.46(m, 1H), 6.19-6.21(m, 1H), 4.79(s, 2H); MS(ESI
+)m/z 128(M+H)
+.
C) 4-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミド
4-アミノ-2-フルオロフェノール(0.81g、6.4mmol、1.0当量)のDMF(6.5mL)中溶液をカリウムtert-ブトキシド(0.79g、7.1mmol、1.1当量)と室温にて反応させ、該反応混合物を1時間攪拌した。4-クロロピコリンアミド(1.0g、6.4mmol、1.0当量)を加え、該反応混合物を110℃に8時間加熱した。該反応物を室温に冷却し、および該反応混合物を水でクエンチした。得られた不均一溶液をろ過し、該固体物質を水で洗浄した。該固体を少量のMeOH、続いてEt
2Oでトリチュレートした。該固体をろ過し、真空で乾燥し、所望の生成物(1.3g、82%)を固体として得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ8.49-8.50(m, 1H), 8.12(br s, 1H), 7.71(br s, 1H), 7.35-7.36(m, 1H), 7.14-7.16(m, 1H), 7.01-7.06(m, 1H), 6.44-6.47(m, 2H), 5.53(s, 2H); MS(ESI
+)m/z 248(M+H)
+.
D) 2-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド
4-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミド(0.12g、0.50mmol)を、2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-ニコチンアミド(実施例2)の調製と同様の方法で、所望の化合物(0.088g、37%)に変換した。HRMS(ESI+), 480.1283(M+H)+計算値、480.1281(M+H)+実測値。
E) 2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロ-フェニル)ニコチンアミド, 塩酸塩
ビス(トリフルオロアセトキシ)ヨードベンゼン(0.10g、0.23mmol)を、2-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロ-フェニル)ニコチンアミド(0.080g、0.17mmol)、水(0.006g、0.33mmol)およびピリジン(0.27mL、3.33mmol)の無水DMF(5mL)中溶液に室温にて加えた。該反応混合物を69時間攪拌し、ついで6N HCl水溶液(2mL)を加え、該反応物をさらに15分間攪拌した。該混合物をEt
2Oで2回抽出し、該合わせた有機層を捨てた。該水層を1M NaHCO
3(水溶液)で中和し、ついでEtOAcで抽出した。該合わせた有機層を無水MgSO
4で乾燥し、真空で濃縮した。得られた残渣を分取HPLC(YMC S10 ODS、30×500mm、30分グラジエント34%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉)で精製した。適当な画分を合わせ、オフホワイト色固体となるまで凍結乾燥し、これを無水THF(2mL)に溶解し、0℃に冷却し、HCl(4N ジオキサン中 1.0mL、4.0mmol)と反応させた。該反応混合物を10分間攪拌し、ついで凍結乾燥し、標記の化合物(0.029g、35%)をオフホワイト色固体として得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ10.72(s, 1H), 10.49(s, 1H), 8.32-8.40(m, 2H), 8.13(dd, 1H, J=13.7, 2.4 Hz), 7.82-7.92(m, 3H), 7.29-7.53(m, 4H), 7.05-7.15(m, 1H), 6.97-7.01(m, 1H), 6.64-6.66(m, 1H), 6.12(d, 1H, J=2.4 Hz); HRMS(ESI
+), 452.1334(M+H)
+計算値、452.1341(M+H)
+実測値。
実施例4
2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(4-クロロフェニル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
A) 2-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(4-クロロフェニル)ニコチンアミド
4-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミド(0.12g、0.50mmol、実施例3の化合物C)を、2-クロロ-N-(4-クロロフェニル)ニコチンアミド(Maybridge、0.11g, 0.40mmol)を2-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミドの代わりに用いたことを除いて2-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-ニコチンアミド(実施例3の工程D)の調製と同様の方法で、所望の化合物(0.090g、47%)に変換した。HRMS(ESI+), 478.1082(M+H)+計算値、478.1059(M+H)+実測値。
B) 2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(4-クロロフェニル)-ニコチンアミド, 塩酸塩
2-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(4-クロロ-フェニル)ニコチンアミド(0.088g、0.18mmol)を、2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド(実施例3の工程E)の調製と同様の方法で、標記の化合物(0.022g、25%)に変換した。
1H NMR(DMSO-d
6)δ10.65(s, 1H), 10.40(s, 1H), 8.36(dd, 1H, J=4.9, 1.6 Hz), 8.25-8.28(m, 1H), 8.11(dd, 1H, J=13.6, 2.4 Hz), 7.71-7.92(m, 5H), 7.29-7.45(m, 4H), 6.98(dd, 1H, J=7.7, 4.9 Hz), 6.65(dd, 1H, J=7.3, 2.5 Hz), 6.13(d, 1H, J=2.4 Hz); HRMS(ESI
+), 450.1148(M+H)
+計算値、450.1133(M+H)
+実測値。
実施例5
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
A) 4-(4-(3-(2,4-ジフルオロフェニルカルバモイル)ピリジン-4-イルアミノ)-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミド
4-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミド(0.12g、0.50mmol、実施例3の化合物C)を、4-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジ-フルオロフェニル)ニコチンアミド(実施例1の工程D)の調製と同様の方法で、所望の化合物(0.030g、12%)に変換した。HRMS(ESI+), 480.1284(M+H)+計算値、480.1273(M+H)+実測値。
B) 4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
4-(4-(3-(2,4-ジフルオロフェニルカルバモイル)ピリジン-4-イルアミノ)-2-フルオロ-フェノキシ)ピコリンアミド(0.030g、0.062mmol)を、2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド(実施例3の工程E)の調製と同様の方法で、標記の化合物(0.010g、34%)に変換した。
1H NMR(DMSO-d
6)δ10.93(s, 1H), 10.73(s, 1H), 9.01(s, 1H), 8.33(d, 1H, J=6.6 Hz), 7.90-8.05(m, 3H), 7.07-7.70(m, 7H), 6.66(dd, 1H, J=7.2, 2.3 Hz), 6.28(s, 1H); HRMS(ESI
+), 452.1334(M+H)
+計算値、452.1332(M+H)
+実測値。
実施例6
2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-ベンジルニコチンアミド, 二塩酸塩
A) 4-(4-(3-(ベンジルカルバモイル)ピリジン-2-イルアミノ)-2-フルオロ-フェノキシ)ピコリンアミド
4-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミド(0.099g、0.40mmol、実施例3の化合物C)をN-ベンジル-2-クロロニコチンアミド(Maybridge、0.099g, 0.40mmol)を4-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミドの代わりに用いたことを除いて、4-(4-(3-(2,4-ジフルオロフェニルカルバモイル)ピリジン-4-イルアミノ)-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミド(実施例1の工程D)の調製と同様の方法で所望の化合物(0.080g、44%)に変換した。MS(ESI+)m/z 458(M+H)+.
B) 2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-ベンジルニコチンアミド, 二塩酸塩
4-(4-(3-(ベンジルカルバモイル)ピリジン-2-イルアミノ)-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミド(0.068g、0.15mmol)を、2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド(実施例3の工程E)の調製と同様の方法で標記の化合物(0.051g、69%)に変換した。
1H NMR(DMSO-d
6)δ11.17(s, 1H), 9.44(t, 1H, J=5.7 Hz), 8.10-8.35(m, 3H), 7.91(d, 1H, J=7.2 Hz), 7.82(br s, 2H), 7.15-7.42(m, 7H), 6.90-6.94(m, 1H), 6.65(dd, 1H, J=7.2, 2.5 Hz), 6.12(d, 1H, J=2.5 Hz), 4.45(d, 2H, J=5.8 Hz); HRMS(ESI
+), 430.1679(M+H)
+計算値、430.1683(M+H)
+実測値。
実施例7
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-ベンジルニコチンアミド, 二塩酸塩
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン(0.043g、0.18mmol、実施例1の化合物C)を、N-ベンジル-2-クロロニコチンアミド(Maybridge、0.043g, 0.18mmol)を4-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミドの代わりに用いたことを除いて、4-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド塩酸塩(実施例1の化合物D)の調製と同様の方法で標記の化合物(0.015g、17%)に変換した。
1H NMR(DMSO-d
6)δ12.55(s, 1H), 11.18(s, 1H), 9.37-9.45(m, 1H), 8.10-8.36(m, 4H), 7.18-7.54(m, 8H), 6.90-6.97(m, 1H), 6.64(d, 1H, J=6.3 Hz), 6.40-6.44(m, 1H), 4.46(d, 2H, J=5.8 Hz); HRMS(ESI
+), 454.1679(M+H)
+計算値、454.1684(M+H)
+実測値。
実施例8
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-o-トリルニコチンアミド, 二塩酸塩
A) 2-フルオロ-N-o-トリルニコチンアミド
2-フルオロニコチン酸(Aldrich、0.45g、3.2mmol)の無水THF(12mL)中均一混合物を、塩化オキサリル(0.56mL、6.4mmol)、続いて無水DMF(2滴)と反応させた。1.5時間加熱還流した後、該反応混合物を真空で濃縮し、2-フルオロニコチノイルクロリドが残渣として得られ、これをさらに精製することなく用いた。該残渣を無水THF(8mL)、無水DCM(2mL)、ピリジン(1mL)およびDMF(全量16mLまで)に溶解した。ついでこの均一な2-フルオロニコチノイルクロリド混合物(2mL)を、急速に攪拌したo-トルイジン(Aldrich、0.17mL、1.6mmol)/無水THF(2mL)の混合物に加えた。15時間後、該反応物を水でクエンチし、ついで10%イソプロパノール/クロロホルムで抽出した。該有機層を飽和NaHCO3水溶液で1回、飽和NaCl水溶液で1回洗浄し、ついで無水Na2SO4で乾燥し、真空で濃縮して、所望の生成物(0.084g、91%)が淡オレンジ色固体として得られ、これをさらに精製することなく用いた。MS(ESI+)m/z 231(M+H)+.
B) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-o-トリルニコチンアミド, 二塩酸塩
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン(0.042g、0.17mmol、実施例1の化合物C)および2-フルオロ-N-o-トリルニコチンアミド(0.040g、0.17mmol)の無水1,4-ジオキサン(0.22mL)および無水NMP(0.40mL)中均一混合物にHCl(4N 1,4-ジオキサン中、0.18mL、0.72mmol)を加えた。該反応混合物をシールド管中で140℃にて65時間加熱し、ついでクロロホルムおよび10%LiCl(水溶液)間に分配した。該水層をクロロホルムで抽出し、該合わせた有機層を真空で濃縮した。得られた残渣を分取(RP)HPLC(YMC S10 ODS、30×500mm、30分グラジエント34%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉)により精製した。適当な画分を合わせ、褐色固体となるまで真空で濃縮し、これを無水THF(1mL)に溶解し、0℃に冷却し、HCl(4N 1,4-ジオキサン中、0.5mL、2.0mmol)と反応させた。該反応混合物を10分間攪拌し、ついで凍結乾燥し、標記の化合物(0.025g、29%)を褐色固体として得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ12.74(s, 1H), 10.89(s, 1H), 10.26(s, 1H), 8.10-8.50(m, 4H), 7.10-7.70(m, 7H), 6.95-7.05(m, 1H), 6.65-6.75(m, 1H), 6.45-6.53(m, 1H), 2.19(s, 3H); HRMS(ESI
+), 454.1674(M+H)
+計算値、454.1680(M+H)
+実測値。
実施例9
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
A) 2-フルオロ-N-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)ニコチンアミド
4-フルオロ-2-メチルアニリン(Aldrich、0.18mL、1.6mmol)を、2-フルオロ-N-o-トリルニコチンアミド(実施例8の工程A) の調製と同様の方法で、所望の化合物(0.098g、99%)に変換した。MS(ESI+)m/z 249(M+H)+.
B) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
2-フルオロ-N-(4-フルオロ-2-メチルフェニル)ニコチンアミド(0.050g、0.20mmol)を、2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-o-トリルニコチンアミド(実施例8の工程B)の調製と同様の方法で、標記の化合物(0.043g、42%)に変換した。
1H NMR(DMSO-d
6)δ12.85(s, 1H), 10.87(s, 1H), 10.28(s, 1H), 8.10-8.40(m, 4H), 6.96-7.60(m, 7H), 6.72(d, 1H, J=6.5 Hz), 6.45-6.53(m, 1H), 2.20(s, 3H); HRMS(ESI
+), 472.1580(M+H)
+計算値、472.1590(M+H)
+実測値。
実施例10
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2-クロロフェニル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
A) N-(2-クロロフェニル)-2-フルオロニコチンアミド
2-クロロアニリン(Aldrich、0.17mL、1.6mmol)を2-フルオロ-N-o-トリルニコチンアミド(実施例8の工程A)の調製と同様の方法で所望の化合物(0.084g、84%)に変換した。MS(ESI+)m/z 251(M+H)+.
B) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2-クロロフェニル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
N-(2-クロロフェニル)-2-フルオロニコチンアミド(0.050g、0.20mmol)を、2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-o-トリルニコチンアミド(実施例8の工程B)の調製と同様の方法で、標記の化合物(0.037g、36%)に変換した。
1H NMR(DMSO-d
6)δ12.75(s, 1H), 10.80(s, 1H), 10.49(s, 1H), 8.10-8.44(m, 4H), 7.24-7.60(m, 7H), 6.96-7.10(m, 1H), 6.70(m, 1H), 6.45-6.50(m, 1H); HRMS(ESI
+), 474.1133(M+H)
+計算値、474.1129(M+H)
+実測値。
実施例11
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(4-フルオロベンジル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
A) 2-フルオロ-N-(4-フルオロベンジル)ニコチンアミド
4-フルオロベンジルアミン(Aldrich、0.18mL、1.6mmol)を、2-フルオロ-N-o-トリルニコチンアミド(実施例8の工程A)の調製と同様の方法で、所望の化合物(0.099g、100%)に変換した。MS(ESI+)m/z 249(M+H)+.
B) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(4-フルオロベンジル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
2-フルオロ-N-(4-フルオロベンジル)ニコチンアミド(0.050g、0.20mmol)を、2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-o-トリルニコチンアミド(実施例8の工程B)の調製と同様の方法で、標記の化合物(0.035g、35%)に変換した。
1H NMR(DMSO-d
6)δ12.63(s, 1H), 11.17(s, 1H), 9.44(t, 1H, J=5.8 Hz), 8.10-8.40(m, 4H), 7.50-7.60(m, 1H), 7.30-7.45(m, 4H), 7.08-7.10(m, 2H), 6.90-6.95(m, 1H), 6.66(d, 1H, J=6.3 Hz), 6.43-6.46(m, 1H), 4.44(d, 2H, J=5.7 Hz); HRMS(ESI
+), 472.1585(M+H)
+計算値、472.1587(M+H)
+実測値。
実施例12
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2-モルホリノ-1-フェニルエチル)ニコチンアミド, 三塩酸塩
A) 2-フルオロ-N-(2-モルホリノ-1-フェニルエチル)ニコチンアミド
2-モルホリン-4-イル-1-フェニルエチルアミン(Array Biopharma, Inc., 0.33g、1.6mmol)を、2-フルオロ-N-o-トリルニコチンアミド(実施例8の工程A)の調製と同様の方法で、所望の化合物(0.12g、87%)に変換した。HRMS(ESI+), 330.1618(M+H)+計算値、330.1620(M+H)+実測値。
B) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(4-フルオロベンジル)ニコチンアミド, 塩酸塩
2-フルオロ-N-(2-モルホリノ-1-フェニルエチル)ニコチンアミド(0.096g、0.29mmol)を、2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-o-トリルニコチンアミド(実施例8の工程B)の調製と同様の方法で、標記の化合物(0.022g、13%)に変換した。
1H NMR(DMSO-d
6)δ12.53(s, 1H), 10.93-11.05(m, 2H), 9.73(d, 1H, J=7.8 Hz), 8.59(dd, 1H, J=7.9, 1.3 Hz), 8.35(dd, 1H, J=4.7, 1.4 Hz), 8.20(d, 1H, J=6.2 Hz), 8.06-8.15(m, 1H), 7.45-7.55(m, 3H), 7.23-7.40(m, 4H), 6.90-6.99(m, 1H), 6.60(d, 1H, J=6.2 Hz), 6.38-6.45(m, 1H), 5.53-5.64(m, 1H), 3.10-4.00(m, 10H); HRMS(ESI
+), 553.2363(M+H)
+計算値、553.2368(M+H)
+実測値。
実施例13
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2-(2-ヒドロキシエチル)フェニル)ニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
A) 2-(2-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)アニリン
水素化ナトリウム(60%鉱油中に分散、0.29g、7.3mmol)の無水THF(30mL)中懸濁液に、2-アミノフェネチルアルコール(Aldrich、0.87mL、6.6mmol)を0℃にて加えた。17時間後、該反応物を室温にゆっくりと加温する間に、該混合物を飽和塩化ナトリウム水溶液に注ぎ入れ、ついでEtOAcで抽出した。該合わせた有機層を無水MgSO
4で乾燥し、ついで残渣となるまで真空で濃縮し、これをシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(3:1 ヘキサン/EtOAcで溶出する)で精製し、所望の化合物(2.5g、100%)を油状物として得た。MS(ESI
+)m/z 376(M+H)
+.
B) N-(2-(2-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル)-2-フルオロニコチンアミド
2-フルオロニコチン酸(Aldrich、0.42g、2.9mmol)の塩化チオニル(15mL)中混合物を、2時間還流し、ついで真空で残渣となるまで濃縮し、これをさらに精製することなく用いた。該残渣を無水DCM(5mL)に溶解し、ついで0℃の2-(2-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)アニリン(1.10g、2.9mmol)およびTEA(0.43mL、3.1mmol)の無水DCM(15mL)中溶液に滴加した。ついで該反応物を周囲温度にて16時間攪拌し、ついで水でクエンチし、その後さらに30分間攪拌した。該層を分離し、該水層DCMで抽出した。該合わせた有機層を水、飽和NaHCO3水溶液、およびブラインで順次洗浄し、ついで無水MgSO4で乾燥し、その後真空で濃縮した。得られた残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィー(4:1 ヘキサン/EtOAcで溶出する)により精製し、所望の化合物を白色固体として(1.1g、72%)得た。1H NMR(DMSO-d6)δ 9.93(s, 1H), 8.41(d, 1H, J=4.4 Hz), 8.22(t, 1H, J=7.6 Hz), 7.27-7.60(m, 15H), 3.84(t, 2H, J=6.7 Hz), 2.98(t, 2H, J=6.7 Hz), 0.92(s, 9H); HRMS(ESI+), 499.2217(M+H)+計算値、499.2230(M+H)+実測値。
C) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2-(2-ヒドロキシエチル)フェニル)ニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン(0.040g、0.16mmol、実施例1の化合物C)の無水MeOH(3mL)中均一混合物に、HCl(4N 1,4-ジオキサン中、0.30mL、1.2mmol)を0℃にて加えた。ついで該反応物を室温にて10分間攪拌し、ついで真空で濃縮した。得られた固体をトルエンから共沸蒸留し、オフホワイト色固体となるまで真空で濃縮し、これを無水DMF(2mL)およびN-(2-(2-(tert-ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル)フェニル)-2-フルオロニコチンアミド(0.90g、0.18mmol)と反応させ、ついで110℃にて121時間加熱した。該反応混合物を残渣となるまで真空で濃縮し、これをに分取(RP)HPLC(YMC S10 ODS、30×500mm、30分グラジエント58%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉)により精製した。適当な画分を合わせ、真空で濃縮して、標記の化合物(0.014g、15%)を褐色固体として得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ11.89(s, 1H), 10.86(s, 1H), 10.43(s, 1H), 8.35-8.45(m, 1H), 8.24(d, 1H, J=7.8 Hz), 8.05-8.14(m, 2H), 7.13-7.48(m, 7H), 6.95-6.99(m, 1H), 6.35-6.41(m, 1H), 6.24-6.29(m, 1H), 3.59(t, 2H, J=6.5 Hz), 2.74(t, 2H, J=6.5 Hz); HRMS(ESI
+), 484.1785(M+H)
+計算値、484.1788(M+H)
+実測値。
実施例14
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(5-フルオロピリジン-2-イル)ニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
A) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)ニコチン酸
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン(0.10g、0.42mmol、実施例1の化合物C)および2-フルオロニコチン酸(Aldrich、0.084g、0.59mmol)の無水NMP(0.50mL)中均一混合物にHCl(4N 1,4-ジオキサン中、0.42mL、1.7mmol)を加えた。該混合物をCEM Explorer PLS マイクロ波システム(300W)中でマイクロ波照射した。該温度をIR温度センサーで測定し、120℃にて2時間、続いて140℃にて6時間維持した。該反応混合物を水およびEtOAc間に分配した。該水層をEtOAcで2回抽出し、該合わせた有機層を真空で濃縮した。得られた残渣を分取(RP)HPLC(YMC S10 ODS、30×500mm、30分グラジエント50%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉)により精製した。適当な画分を合わせ、真空で濃縮して、所望の化合物(0.13g、82%)をオフホワイト色固体として得た。1H NMR(DMSO-d6)δ 13.75(br s, 1H), 12.11(s, 1H), 10.60(s, 1H), 8.40(dd, 1H, J=4.7, 1.9 Hz), 8.24(dd, 1H, J=7.7, 1.9 Hz), 8.10-8.20(m, 2H), 7.30-7.49(m, 3H), 6.90(dd, 1H, J=7.7, 4.8 Hz), 6.48(d, 1H, J=5.8 Hz), 6.31-6.40(m, 1H); HRMS(ESI+), 365.1050(M+H)+計算値、365.1038(M+H)+実測値。
B) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(5-フルオロピリジン-2-イル)ニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
0℃に冷却した、2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)ニコチン酸(0.036g、0.10mmol), 2-アミノ-5-フルオロピリジン(Aldrich、0.22g、2.0mmol)およびTEA(0.020g、0.20mmol)の無水DCM(2mL)中均一混合物に、ビス(2-オキソ-3-オキサゾリジニル)ホスフィン酸クロリド(0.025g、0.010mmol)を加えた。15時間後、該反応物を室温にゆっくりと加温する間に、該混合物をクロロホルムおよび水間に分配した。該水層をクロロホルムで抽出し、ついで該有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、無水MgSO
4で乾燥し、真空で濃縮した。得られた残渣を分取(RP)HPLC(YMC S10 ODS、30×500mm、30分グラジエント58%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉)により精製した。適当な画分を合わせ、真空で濃縮し、所望の化合物(8.0mg、14%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ 11.12(s, 1H), 10.29(s, 1H), 10.20(s, 1H), 8.02-8.49(m, 6H), 7.75-7.83(m, 1H), 7.25-7.48(m, 3H), 6.92(dd, 1H, J=7.7, 4.8 Hz), 6.37-6.40(m, 1H), 6.26(dd, 1H, J=3.1, 1.7 Hz); HRMS(ESI
+), 459.1376(M+H)
+計算値、459.1367(M+H)
+実測値。
実施例15
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-メトキシニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
および
実施例16
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-ヒドロキシニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
A) 2-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-ヨードニコチンアミド
2-クロロ-4-ヨードニコチン酸(CB Research & Development, Inc., 0.58g、2.0mmol)および2,4-ジフルオロアニリン(Aldrich、0.21mL、2.0mmol)の無水DMF(7mL)中均一混合物に、PyBroP(Novabiochem、1.4g、3.1mmol)、続いてDIPEA(1.1mL、6.6mmol)を加えた。該混合物を63時間攪拌し、ついでクロロホルムおよび10%LiCl(水溶液)間に分配した。該水層をクロロホルムで抽出した後、該合わせた有機層を10%LiCl(水溶液)で2回洗浄し、無水MgSO
4で乾燥し、ついで真空で濃縮した。該残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2、1:1 ヘキサン/EtOAcで溶出する)により精製し、所望の化合物(0.43g、53%)を得た。MS(ESI
+)m/z 395(M+H)
+.
B) 2-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-メトキシニコチンアミド
ナトリウムメトキシド(0.023g、0.43mmol)の無水メタノール(3mL)中溶液に、2-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-ヨードニコチンアミド(0.17g、0.43mmol)を加えた。該混合物を60℃にて12時間加熱し、ついで周囲温度に冷却した。該反応混合物を濃縮し、得られた残渣をメタノールおよび水でトリチュレートした。真空ろ過により単離し、所望の化合物(0.035 g)をオフホワイト色固体として得た。該ろ液を残渣となるまで真空で濃縮し、これをフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO2、25〜100%EtOAc/ヘキサンで溶出する)により精製し、更なる量の所望の化合物(0.049g、全収率65%)が得られ、それは分光的に最初に単離された物質と一致した。1H NMR(DMSO-d6)δ10.48(s, 1H), 8.38(d, 1H, J=5.8 Hz), 7.85-7.96(m, 1H), 7.33-7.40(m, 1H), 7.27(d, 1H, J=5.8 Hz), 7.05-7.20(m, 1H), 3.92(s, 3H); MS(ESI+)m/z 299(M+H)+.
C) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-メトキシニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩(実施例16)および2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-ヒドロキシニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩(実施例17)
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン(0.037g、0.15mmol、実施例1の化合物C)および2-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-メトキシニコチンアミド(0.045g, 0.15mmol)の無水NMP(0.50mL)中均一混合物に、HCl(4N 1,4-ジオキサン中、0.15mL、0.60mmol)を加えた。該混合物をCEM Explorer PLS マイクロ波システム(300W)中でマイクロ波照射し、該温度をIR温度センサーで測定して、140℃にて6時間維持した。該反応混合物を水およびEtOAc間に分配した。該水層をEtOAcで2回抽出し、該合わせた有機層を真空で濃縮した。得られた残渣を分取(RP)HPLC(YMC S10 ODS、30×500mm、30分グラジエント50%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉)により精製した。適当な画分を合わせ、真空で濃縮し、2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-メトキシニコチンアミド(実施例15)(0.006 g)をオフホワイト色固体として、および2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-4-ヒドロキシニコチンアミド(実施例16)(0.042 g)を白色固体として得た。
実施例15:
1H NMR(DMSO-d
6)δ13.42(s, 1H), 12.10(s, 1H), 11.12(s, 1H), 8.54(d, 1H, J=7.1 Hz), 8.23-8.35(m, 1H), 7.80(d, 1H, J=3.3 Hz), 7.55-7.75(m, 2H), 7.25-7.41(m, 3H), 6.89-7.10(m, 2H), 6.77(d, 1H, J=3.3 Hz), 6.00-6.09(m, 1H), 4.23(s, 3H); HRMS(ESI
+), 506.1440(M+H)
+計算値、506.1438(M+H)
+実測値。
実施例16:
1H NMR(DMSO-d
6)δ12.04(s, 1H), 11.93(s, 1H), 11.03(s, 1H), 8.25-8.40(m, 1H), 8.11(d, 1H, J=5.6 Hz), 7.59(dd, 1H, J=11.6, 1.9 Hz), 7.20-7.50(m, 5H), 6.99-7.10(m, 1H), 6.48(d, 1H, J=5.6 Hz), 6.35(dd, 1H, J=3.3, 1.9 Hz), 6.02(d, 1H, J=7.4 Hz), 4.85(br s, 1H); HRMS(ESI
+), 492.1283(M+H)
+計算値、492.1282(M+H)
+実測値。
実施例17
2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-5-ブロモ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
A) 5-ブロモ-2-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド
5-ブロモ-2-ヒドロキシニコチン酸(2.20g、10mmol Synthesis, 2002, 528-532)のSOCl
2(10mL)中懸濁液に、室温にてDMF(1mL)をゆっくり加え、ついで生じた溶液を80℃にて2時間加熱した。過剰のSOCl
2を減圧下で除去した。該残渣をジクロロメタン(DCM)(50mL)に溶解した。該混合物に2,4-ジ-フルオロアニリン(1.29g、10mmol)を加え、続いてトリエチルアミン(4mL)を加えた。該反応混合物を室温にて1時間攪拌し、ついでH
2O(20mL)で希釈した。該2層を分離し、該水層EtOAcで抽出した。該合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。ろ過し濃縮した後、該残渣をDCMでトリチュレートし、ろ過し、DCMで洗浄し、所望の化合物(1.40g、収率40%)を得た。MS(ESI
+)m/z 347.13, 349.12, 351.09(M+H)
+.
B) 4-(4-(5-ブロモ-3-(2,4-ジフルオロフェニルカルバモイル)ピリジン-2-イルアミノ)-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミド
5-ブロモ-2-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド(126mg、0.51mmol)および4-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミド(172mg、0.49mmol、実施例3の化合物C)のNMP(3mL)中溶液に、トルエンスルホン酸一水和物(71mg、0.37mmol)を加えた。該混合物を120℃にて2時間および160℃にて15時間攪拌した。該溶液を室温に冷却し、分取(RP)HPLCで精製した。所望の生成物を含有する画分を集め、真空で濃縮した。ついで該残渣を1N NaOHおよびEtOAc間に分配し、該2層を分離した。該有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥した。ろ過し濃縮した後、所望の生成物を得た(30mg、収率11%)。MS(ESI+)m/z 558.22, 560.22(M+H)+.
C) 2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-5-ブロモ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
4-(4-(5-ブロモ-3-(2,4-ジフルオロフェニルカルバモイル)ピリジン-2-イルアミノ)-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミド(28mg、0.05mmol)のDMF(1mL)中溶液に、H
2O(50mg、2.7mmol)、ピリジン(100mg、1.2mmol)およびPhI(OCOCF
3)
2(26mg、0.06mmol)を加えた。該混合物を30分間攪拌し、ついでさらに等量のPhI(OCOCF
3)
2(26mg、0.06mmol)を加えた。攪拌を1時間続け、ついで該反応物を分取(RP)HPLCで精製した。所望の生成物を含有する画分を集め、真空で濃縮し、標記の化合物(5mg、収率13%)をビス(トリフルオロ酢酸)塩として得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ 10.59(s, 1H), 10.52(s, 1H), 8.49(s, 2H), 8.02(d, 1H, J=13.4 Hz), 7.89(d, 1H, J=7.1 Hz), 7.31-7.56(m, 4H), 7.12(m, 1H), 6.64(d, 1H, J=7.1 Hz), 6.09(s, 1H); MS(ESI
+)m/z 530.17, 532.17(M+H)
+.
実施例18
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-5-ブロモ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
A) メチル=5-ブロモ-2-クロロニコチネート
5-ブロモ-2-ヒドロキシニコチン酸(4.34g、20mmol)のSOCl
2(20mL)中懸濁液に、室温にてDMF(1mL)をゆっくり加えた。ついで該溶液を80℃にて2時間加熱した。該溶媒を減圧下で除去し、該残渣をDCM(50mL)に溶解した。該混合物にMeOH(10mL)を加え、攪拌を1時間続けた。該溶液を真空で濃縮し、該残渣をEtOAc(200mL)に溶解した。ついで該混合物をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。ろ過し真空で濃縮した後、所望の生成物(5.0g、収率>95%)を得た。MS(ESI)m/z 250.04, 252.05, 254.05(M+H)
+.
B) メチル=5-ブロモ-2-フルオロニコチネート
メチル=5-ブロモ-2-クロロニコチネート(170mg、0.68mmol)のDMSO(3mL)中溶液にCsF(152mg、1.0mmol)を加えた。該溶液を室温にて2日間攪拌し、ついで60℃にて4時間加熱した。冷却後、該混合物をH
2O(30mL)で希釈した。該水溶液をEtOAcで抽出し、該合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO
4で乾燥した。ろ過し真空で濃縮した後、該残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、所望の生成物(90mg、収率57%)を得た。MS(ESI
+)m/z 234.06, 236.09(M+H)
+.
C) 5-ブロモ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-フルオロニコチンアミド
メチル=5-ブロモ-2-フルオロニコチネート(90mg、0.38mmol)のTHF(2mL)中溶液に、1N NaOH(1.0mL、1.0mmol)を室温にて加えた。該反応物を室温にて2時間攪拌し、ついでそれを1N HCl(1.0mL)で中和した。ついで該溶液を減圧下で濃縮し、該残渣を分取(RP)HPLCで精製し、5-ブロモ-2-フルオロニコチン酸(55mg)を得た。
5-ブロモ-2-フルオロニコチン酸(55mg、0.25mmol)のTHF(2.0mL)およびDCM(5.0mL)の混合液中溶液に(COCl)2(0.13mL、1.5mmol)を加えた。該混合物を室温にて1時間および40℃にて一晩攪拌した。冷却後、該溶媒を減圧下で除去した。該残渣をDCM(2.0mL)に溶解し、それに2,4-ジフルオロアニリン(0.05mL、0.5mmol)およびTEA(0.1mL)を加えた。該混合物を室温にて2時間攪拌し、H2Oで希釈した。該有機層を分離し、該水層をEtOAcで抽出した。該合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥した。ろ過し真空で濃縮した後、該残渣を分取(RP)HPLCで精製し、所望の生成物(60mg、収率73%)を得た。MS(ESI+)m/z 331.18, 333.18(M+H)+.
D) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-5-ブロモ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロアニリン(17mg、0.07mmol、実施例1の化合物C)および5-ブロモ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-フルオロニコチンアミド(26mg、0.08mmol)のNMP(1mL)中溶液に、4N HCl/1,4-ジオキサン(0.05mL、0.20mmol)を加えた。該混合物を110℃にて4日間攪拌した。冷却後、該混合物を分取(RP)HPLCで精製し、所望の生成物を含有する画分を得た。該画分を集め、真空で濃縮し、該残渣を1N HCl(10mL)と反応させ、それを再び濃縮し、標記の化合物(8.0mg、収率18%)を得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ 10.66(s, 1H), 10.62(s, 1H), 8.55(d, 2H, J=7.5 Hz), 8.06(d, 1H, J=13.4 Hz), 7.35-7.62(m, 5H), 7.16(m, 1H), 6.62(d, 1H, J=6.0 Hz), 6.43(s, 1H); MS(ESI
+)m/z 554.15, 556.14(M+H)
+.
実施例19
2-(4-(2-アミノ-3-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
A) N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(3-フルオロ-4-(2-オキソ-2,4-ジヒドロ-1H-ピリド[2,3-d][1,3]オキサジン-5-イルオキシ)フェニルアミノ)ニコチンアミド, トリフルオロ酢酸塩
N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-フルオロニコチンアミド(25mg、0.1mmol、実施例1の化合物C)およびtert-ブチル=4-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)-3-((tert-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)ピリジン-2-イルカルバメート(46mg、0.1mmol、US 2005/0245530の実施例129の化合物B)のNMP(1mL)中溶液に、4N HCl/1,4-ジオキサン(0.025mL、0.1mmol)を加えた。該反応混合物を110℃にて一晩および120℃にて3日間攪拌した。ついで該混合物に4N HCl(0.05mL、0.2mmol)を加え、それを140℃にて一晩加熱した。冷却後、該混合物を分取(RP)HPLCで精製し、所望の生成物(10mg、収率16%)を得た。MS(ESI+)m/z 508.12(M+H)+.
B) 2-(4-(2-アミノ-3-(ヒドロキシメチル)ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド, 二塩酸塩
N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(3-フルオロ-4-(2-オキソ-2,4-ジヒドロ-1H-ピリド[2,3-d][1,3]オキサジン-5-イルオキシ)フェニルアミノ)ニコチンアミド, トリフルオロ酢酸(10mg、0.016mmol)のTHF(1mL)中溶液に、1N NaOH(0.5mL、0.5mmol)を加えた。該混合物を室温にて1時間、ついで50℃にて一晩攪拌した。冷却後、該混合物を分取(RP)HPLCにより精製し、所望の生成物を含有する画分を得た。該画分を集め、真空で濃縮し、該残渣を過剰の1N HClと反応させ、再び濃縮し、標記の化合物(7mg、収率79%)を得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ 10.77(s, 1H), 10.56(s, 1H), 8.44(d, 1H, J=6.3 Hz), 8.39(d, 1H, J=7.5 Hz), 8.16(d, 1H, J=13.0 Hz), 7.89-7.92(m, 3H), 7.28-7.58(m, 4H), 7.15(m, 1H), 7.03(m, 1H), 6.24(d, 1H, J=7.0 Hz), 4.64(s, 2H); MS(ESI
+)m/z 482.16(M+H)
+.
実施例20
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(4-フルオロフェニル)-N-メチルニコチンアミド, 二塩酸塩
A) 2-フルオロ-N-(4-フルオロフェニル)-N-メチルニコチンアミド
2-フルオロニコチン酸(820mg、5.83mmol)および塩化オキサリル(1.27g、10mmol)のCH2Cl2(10mL)中懸濁液に、室温にてDMFを2滴加えた。得られた混合物を3時間攪拌した。該溶媒を真空で除去し、2-フルオロニコチノイル=クロリド(920mg)を得た。
4-フルオロ-N-メチルアニリン(75mg、0.6mmol)およびDIPEA(90mg、0.7mmol)のTHF(2mL)中溶液に室温にて、2-フルオロニコチノイルクロリド(80mg、0.5mmol)のCH2Cl2(2mL)中溶液を加えた。該混合物を一晩攪拌した。該混合物をCH2Cl2で希釈し、5%クエン酸水溶液および飽和K2HPO4水溶液で洗浄し、MgSO4で乾燥した。該生成物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、CH2Cl2/EtOAcのグラジエントで溶出する)で精製し、所望の生成物を淡黄色固体として得た(120mg、収率97%)。MS(ESI+)m/z 249(M+H)+.
B) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(4-フルオロフェニル)-N-メチルニコチンアミド, 二塩酸塩
2-フルオロ-N-(4-フルオロフェニル)-N-メチルニコチンアミド(50mg、0.2mmol)および4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロアニリン(122mg、0.5mmol、実施例1の化合物C)のDMA(0.8mL)中混合物を、マイクロ波中で160℃にて20分間加熱した。該生成物を分取(RP)HPLCにより精製し、標記の化合物をベージュ色固体(11mg、収率11%)−二塩酸塩として得た。
1H NMR(CD
3OD)δ8.56(d, 1H, J=3.5 Hz), 8.23(dd, 1H, J=7.6, 1.0 Hz), 8.19(d, 1H, J=7.1 Hz), 7.58(m, 3H), 7.32(dd, 1H, J=11.2, 2.5 Hz), 7.22(d, 1H, J=8.6 Hz), 7.04(d, 1H, J=4.1 Hz), 6.96(d, 1H, J=7.9 Hz), 6.47(m, 4H), 3.27(s. 3H). MS(ESI
+)m/z 472(M+H)
+.
実施例21
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-6-メチルニコチンアミド, 二塩酸塩
A) 2-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-6-メチルニコチンアミド
2-クロロ-6-メチルニコチン酸(500mg、2.9mmol)をCH2Cl2(14.6mL)に懸濁した。塩化オキサリル(0.3mL、3.5mmol)、続いてDMF(3滴)を加え、該反応物を23℃にて2時間攪拌した。該溶媒を回転蒸発にて除去し、該残渣を真空下で乾燥した。該粗酸塩化物をCH3CN(14mL)に溶解し、2,4-ジフルオロベンゼンアミン(0.33mL、3.2mmol)、続いてトリエチルアミン(0.41mL、2.9mmol)を加えた。該反応物を23℃にて16時間攪拌し、ついで真空で濃縮した。該残渣をEtOAc(30mL)および飽和NaHCO3水溶液(30mL)間に分配した。少量の水を加えて、一部の残留する塩を砕いた。該水層をEtOAc(3×30mL)で抽出した。合わせた有機物をMgSO4で乾燥し、真空で濃縮した。熱5%EtOAc-ヘキサンでトリチュレートし、所望の生成物を淡褐色粉末(559mg、68%)として得た。1H NMR(400 MHz, CDCl3)δ2.60(s, 3H), 6.82-7.09(m, 2H), 7.22-7.32(d, 1H, J=7.63 Hz), 8.18(d, 1H, J=8.14 Hz), 8.28-8.50(m, 1H), 8.57(s, 1H).
B) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-6-メチルニコチンアミド, 二塩酸塩
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン(40mg、164μmol, 実施例1の化合物C)および2-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-6-メチルニコチンアミド(51mg、181μmol)を1,4-ジオキサン中(1mL)に懸濁した。4M HCl/1,4-ジオキサン(0.16mL、0.333mmol)を加え、該反応物を160℃の温度に60分間照射した(CEM personal microwave、300 W)。該反応物を周囲温度に冷却し、NMP(1mL)を加えた。該反応混合物を160℃にさらに2時間再加熱した(マイクロ波照射、300 W)。該1,4-ジオキサンを回転蒸発により除去し、該残渣を10%NaHCO
3水溶液(10mL)およびEtOAc(10mL)間に分配した。該有機層を分離し、該水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。該合わせた有機層を10%LiCl(20mL)で洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)し、真空で濃縮した。該粗生成物を分取(RP)HPLCクロマトグラフィー(YMC S5 ODS、20×100mm、10分グラジエント33%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉)により精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、濃縮した。該精製した物質をMeOH(1mL)に溶解し、4N HCl/1,4-ジオキサン(0.10mL)で酸性にし、濃縮した。得られた塩を熱EtOAcでトリチュレートし、ろ過して集め、茶色固体(4.4mg、HPLC純度>97%)を得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ3.15(s, 3H), 6.48(s, 1 H), 6.69(d, 1H, J=6.10 Hz), 6.91(d, 1H, J=7.63 Hz), 7.06-7.21(m, 1H), 7.31-7.44(m, 2H), 7.46-7.64(m, 3H), 8.12-8.42(m, 3H), 10.41(s, 1H), 10.96(s, 1H), 12.58(s, 1H); MS(ESI
+)m/z 490.2(M+H)
+.
実施例22
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)ピリジン-3-イル)(5-フルオロインドリン-1-イル)メタノン, 二塩酸塩
A) (2-クロロピリジン-3-イル)-(5-フルオロインドリン-1-イル)メタノン
2-クロロニコチノイルクロリド(200mg、1.14mmol)をCH3CN(5.6mL)に溶解した。5-フルオロインドリン(171mg、1.25mmol)、続いてトリエチルアミン(0.24mL、1.71mmol)を加え、該反応混合物を23℃にて16時間攪拌した。該溶媒を蒸発により除去し、該残渣をCH2Cl2(10mL)および飽和NaHCO3水溶液(10mL)間に分配した。該有機相を除去し、該水相をCH2Cl2(2×10mL)で抽出した。合わせた有機物をNa2SO4で乾燥し、真空で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(40g SiO2、2%CH3OH-CH2Cl2)により、所望の生成物をオフホワイト色固体として得た(247.8mg、79%)。1H NMR(DMSO-d6)δ3.14(t, 2H, J=8.39 Hz), 3.82(t, 2H, J=8.39 Hz), 7.09(dt, 1H, J=9.03, 2.80 Hz,), 7.20(dd, 1H, J=8.39, 2.80 Hz), 7.60(dd, 1H, J=7.38, 4.83 Hz), 8.10(dd, 1H, J=7.63, 2.03 Hz), 8.15(dd, 1H, J=8.90, 4.83 Hz), 8.55(dd, 1H, J=4.83, 1.78 Hz).
B) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)ピリジン-3-イル)(5-フルオロインドリン-1-イル)メタノン, 二塩酸塩
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン(40mg、0.16mmol、実施例1の化合物C)および(2-クロロピリジン-3-イル)(5-フルオロインドリン-1-イル)メタノン(46mg、0.16mmol)をイソプロパノール(1.6mL)に懸濁した。4N HCl/1,4-ジオキサン(0.16mL、0.64mmol)を加え、該反応物を80℃に72時間加熱した。NMP(1mL)を加え、該反応混合物を生成物への変換がそれ以上認められなくなるまで100℃に加熱した。該イソプロパノールを回転蒸発により除去し、得られた残渣を10%LiCl水溶液(10mL)およびEtOAc(10mL)間に分配した。該有機層を分離し、該水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。該合わせた有機層を10%LiCl(20mL)で洗浄し、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。該粗生成物を分取(RP)HPLCクロマトグラフィー(YMC S5 ODS、30×175mm、10分グラジエント33%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉、40mL/分)により精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、濃縮した。該精製した物質をMeOH(1mL)に溶解し、4N HCl-1,4-ジオキサン(0.10mL)で酸性にした。得られた塩を熱EtOAc-Et
2Oでトリチュレートし、ろ過して集め、褐色粉末を得た(2.7mg、HPLC純度>95%)。
1H NMR(DMSO-d
6)δ3.10(t, 2H, J=8.11 Hz), 3.42-3.53(m, 1H), 3.61-3.75(m, 1H), 6.38(d, 1H, J=1.37 Hz), 6.53(d, 1H, J=5.77 Hz), 6.99(dd, 1H, J=7.42, 4.95 Hz), 7.04(s, 1H), 7.17(dd, 1H, J=8.25, 2.47 Hz), 7.32(t, 1H, J=9.21 Hz), 7.44(d, 1H, J=9.90 Hz), 7.46-7.51(m, 1H), 7.85(d, 1H, J=6.60 Hz), 7.90(d, 1H, J=12.92 Hz), 8.19(d, 1H, J=6.05 Hz), 8.34(dd, 1H, J=4.95, 1.65 Hz), 8.92(s, 1H), 12.23(s, 1 H); MS(ESI
+)m/z 484.3(M+H)
+.
実施例23
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)ニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン(40mg、0.16mmol、実施例1の化合物C)および2-クロロニコチンアミド(26mg、0.16mmol)をイソプロパノール(1.6mL)に懸濁した。4N HCl/1,4-ジオキサン(0.16mL、0.33mmol)を加え、該反応物を80℃に72時間加熱した。NMP(1mL)を加え、該反応混合物を100℃に48時間加熱した。該イソプロパノールを回転蒸発により除去し、得られた残渣を5%NaHCO
3水溶液(10mL)およびEtOAc(10mL)間に分配した。該有機層を分離し、該水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。該合わせた有機層を10%LiCl(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濃縮した。該粗生成物を分取(RP)HPLCクロマトグラフィー(YMC S5 ODS、30×75mm、10分グラジエント33%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉、40mL/分)により精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、濃縮した。該精製した物質を10:1 Et
2O-MeOH(3mL)でトリチュレートし、所望の生成物をクリーム色固体として得た(21.0mg、HPLC純度>99%)。
1H NMR(DMSO-d
6)δ6.32(dd, 1H, J=3.05, 1.53 Hz), 6.46(d, 1H, J=5.60 Hz), 6.92(dd, 1H, J=7.88, 4.83 Hz), 7.30-7.40(m, 2H), 7.42(t, 1H), 7.79(s, 1H), 8.12(d, 1H, J=5.59 Hz), 8.17(dd, 1H, J=23.65, 1.78 Hz), 8.16-8.19(m, 1H, J=1.53 Hz), 8.32-8.39(m, 2H), 11.45(s, 1H), 11.96(s, 1H); MS(ESI
+)m/z 364.3(M+H)
+.
実施例24
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-メチルニコチンアミド, 二塩酸塩
A) 2-クロロ-N-メチルニコチンアミド
メタンアミン(0.425mL、3.41mmol)およびトリエチルアミン(0.792mL、5.68mmol)をCH3CN(14.2mL)に23℃にて溶解した。2-クロロニコチノイルクロリド(500mg、2.84mmol)を加え、該反応混合物を23℃にて16時間攪拌した。該溶媒を回転蒸発にて除去し、該残渣をEtOAc(20mL)および飽和NaHCO3水溶液(20mL)間に分配した。該水相をEtOAc(3×20mL)で抽出した。該合わせ有機相をMgSO4で乾燥し、濃縮した。得られた固体を5%EtOAc-ヘキサンでトリチュレートし、所望の生成物を白色粉末として得た(153.2mg、31%)。1H NMR(CD3OD)δ8.43(dd, 1H, J=5.09, 2.03 Hz), 7.88(dd, 1H, J=7.63, 2.03 Hz), 7.45(dd, 1H, J=7.38, 4.83 Hz), 2.91(s, 3H); MS(ESI+)m/z 171.1(M+H)+.
B) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-メチルニコチンアミド, 二塩酸塩
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン(75mg、0.31mmol)および2-クロロ-N-メチルニコチンアミド(53mg、0.31mmol)を、3:1 イソプロパノール−NMP(3.0mL)に懸濁した。4N HCl/1,4-ジオキサン(0.23mL、0.93mmol)を加え、該反応物を100℃に24時間加熱した。該イソプロパノールを回転蒸発により除去し、得られた残渣を5%NaHCO
3水溶液(10mL)およびEtOAc(10mL)間に分配した。該有機層を分離し、該水層をEtOAc(3×10mL)で抽出した。該合わせた有機層を10%LiCl(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濃縮した。該粗生成物を分取(RP)HPLCクロマトグラフィー(YMC S5 ODS、30×75mm、10分グラジエント33%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉、40mL/分)により精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、濃縮した。該生成物残渣をMeOH(2mL)に溶解し、4N HCl/1,4-ジオキサン(0.10mL)で酸性にした。濃縮後、該生成物を5%EtOAc-ヘキサン(3mL)でトリチュレートし、所望の生成物を褐色固体として得た(16.4mg、HPLC純度>99%)。
1H NMR(CD
3OD)δ8.44(d, 1H, J=6.10 Hz), 8.37(d, 1H, J=7.12 Hz), 8.13(d, 1H, J=6.10 Hz), 7.78(dd, 1H, J=11.70, 2.03 Hz), 7.58-7.69(m, 2H), 7.48(d, 1H, J=8.14 Hz), 7.09-7.21(m, 1H), 7.05(d, 1H, J=7.12 Hz), 6.83(d, 1H, J=3.56 Hz), 3.34(s, 1H), 2.97(s, 1H); MS(ESI
+)m/z 378.3(M+H)
+.
実施例25
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-5-クロロ-N-メチルニコチンアミド, 二塩酸塩
A) 2,5-ジクロロ-N-メチルニコチンアミド
メタンアミン(0.355mL、2.85mmol)およびトリエチルアミン(0.662mL、4.75mmol)をCH3CN(14.2mL)に23℃にて溶解した。2,5-ジクロロニコチノイルクロリド(500mg、2.376mmol)を加え、該反応物を16時間攪拌した。該溶媒を回転蒸発にて除去し、該残渣をEtOAc(20mL)および5%NaHCO3水溶液(20mL)間に分配した。該水相をEtOAc(3×20mL)で抽出した。該合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮した。得られた固体を5%EtOAc-ヘキサンにトリチュレートし、所望の生成物をクリーム色粉末として得た(456.7mg、94%)。1H NMR(CD3OD)δ8.46(d, 1H, J=2.54 Hz), 7.96(d, 1H, J=2.54 Hz), 2.90(s, 3H); MS(ESI+)m/z 205.1(M+H)+.
B) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-5-クロロ-N-メチルニコチンアミド, 二塩酸塩
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン(70mg、0.29mmol、実施例1の化合物C)および2-クロロ-N-メチルニコチンアミド(59mg、0.29mmol)を3:1 イソプロパノール−NMP(2.9mL)に懸濁した。4N HCl/1,4-ジオキサン(0.22mL、0.86mmol)を加え、該反応物を100℃に168時間加熱した。該反応物をH
2O(30mL)で希釈し、ついで飽和NaHCO
3水溶液(5mL)で塩基性化した。該水層をEtOAc(3×10mL)で抽出した。該合わせた有機層を10%LiCl(15mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濃縮した。該粗生成物を分取(RP)HPLCクロマトグラフィー(YMC S5 ODS、30×75mm、10分グラジエント33%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉、40mL/分)により精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、濃縮した。該生成物残渣をMeOH(2mL)に溶解し、4N HCl/1,4-ジオキサン(0.10mL)で酸性にした。濃縮して、所望の生成物を茶色固体として得た(3.3mg、HPLC純度>99%)。
1H NMR(CD
3OD)δ8.33(d, 1H, J=2.54 Hz), 8.31(d, 1H, J=7.12 Hz), 8.17(dd, 1H, J=13.48, 2.29 Hz), 8.09(d, 1H, J=2.03 Hz), 7.56(d, 1H, J=3.56 Hz), 7.33-7.43(m, 2H), 6.91(d, 1H, J=6.61 Hz), 6.68(d, 1H, J=3.56 Hz), 2.93(s, 3H); MS(ESI
+)m/z 412.2(M+H)
+.
実施例26
2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)ニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
A) 5-ブロモ-2-クロロニコチンアミド
ナトリウム=5-ブロモ-2-クロロニコチネート(229mg、0.798mmol)をCH2Cl2(7.9mL)に懸濁した。塩化オキサリル(0.084mL、0.957mmol)、続いてDMF(0.002mL、0.080mmol)を加え、該反応混合物を23℃にて1時間攪拌した。該溶媒を蒸発により除去し、および該中間体残渣を真空下で90分間乾燥した。該粗酸塩化物をCH3CN(7.9mL)に懸濁し、NH3(7M MeOH中、0.125mL、0.877mmol)を加え、該反応混合物を周囲温度にて16時間攪拌した。該溶媒を蒸発により除去し、該残渣をEtOAc(20mL)およびH2O(20mL)間に分配した。該EtOAc層を除去し、該水層をEtOAc(3×25mL)で抽出した。該合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSO4で乾燥し、濃縮した。得られた固体を冷CH2Cl2でトリチュレートし、所望の生成物を褐色粉末として得た(80.5mg、43%)。1H NMR(CDCl3)δ6.08(s, 1H), 6.66(s, 1H), 8.36(d, 1H, J=2.54 Hz), 8.54(d, 1H, J=2.54 Hz).
B) 2-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)ニコチンアミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロベンゼンアミン(51.7mg、0.21mmol)および5-ブロモ-2-クロロニコチンアミド(50mg、0.21mmol)を、3:1 イソプロパノール−NMP(2.1mL)に懸濁した。4N HCl/1,4-ジオキサン(0.21mL、0.84mmol)を加え、該反応物を100℃に240時間加熱した。該イソプロパノールを回転蒸発により除去し、得られた残渣を5%NaHCO
3水溶液(10mL)およびEtOAc(10mL)間に分配した。該有機層を分離し、該水層をEtOAc(2×10mL)で抽出した。該合わせた有機層を10%LiCl(20mL)で洗浄し、乾燥し(MgSO
4)、濃縮した。該粗生成物を分取(RP)HPLCクロマトグラフィー(YMC S5 ODS、30×75mm、10分グラジエント33%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉、40mL/分)により精製した。所望の生成物を含有する画分を合わせ、濃縮し、所望の生成物を褐色粉末として得た(10.1mg、HPLC純度>98%)。
1H NMR(DMSO-d
6)δ12.00(s, 1H), 11.38(s, 1H), 8.44(s, 1H), 8.44(dd, 1H, J=23.91, 2.03 Hz), 8.13(d, 1H, J=5.59 Hz), 8.06(d, 1H, J=13.23 Hz), 7.92(s, 1H), 7.42(s, 1H), 7.29-7.38(m, 2H), 6.46(d, 1H, J=5.59 Hz), 6.32(s, 1H); MS(ESI
+)m/z 442.1(M+H)
+.
実施例27
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキサミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
A) エチル=4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキシレート,塩酸塩
エチル=4-クロロ-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキシレート(Alpha Aesar、2.08g、8.93mmol)および4-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミド(2.0g、8.09mmol、実施例3の化合物C)のNMP(10mL)中混合物に、4N HCl/1,4-ジオキサン(4mL、16mmol)の溶液を加えた。一晩攪拌した後、該反応混合物を水(200mL)で希釈し、得られた固体をろ過し、真空で乾燥し、所望の生成物(3.6g、93%)を白色固体として得た。MS(ESI
+)m/z 444(M+H)
+.
B) ナトリウム=4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキシレート
エチル=4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキシレート, 塩酸塩(3.88g、8.08mmol)のメタノール(20mL)および水(20mL)中懸濁液に、4Nの水酸化ナトリウムの1:1 メタノール/水中溶液(5mL、20mmol)を加えた。一晩攪拌した後、該反応混合物をメタノール(100mL)および水(100mL)で希釈し、更に水酸化ナトリウム溶液(4mL)と反応させた。5時間攪拌した後、該混合物を減圧下で部分的に濃縮し、得られた懸濁液をろ過した。得られた固体を沸騰エタノールでトリチュレートし、ろ過し、真空で乾燥し、該カルボン酸塩(2.94g、83%)を、白色固体として得た。MS(ESI
+)m/z 416(M+H)
+.
C) 4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキサミド, 塩酸塩
ナトリウム=4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキシレート(2.94g、6.72mmol)のベンゼン(75mL)中懸濁液に、塩化チオニル(4.9mL、62mmol)を加え、該溶液を3時間還流した。該反応混合物を室温に冷却し、真空で濃縮した。該残渣をベンゼンと反応させ、再び真空で濃縮し、残る塩化チオニルを除去した。得られた固体をTHF(75mL)に入れ、2,4-ジフルオロアニリン(2.6g、20.2mmol)と反応させた。一晩攪拌した後、該混合物を希薄HCl水溶液で酸性にし、水(400mL)で希釈し、ろ過した。得られた固体をメタノールまたは酢酸エチルでトリチュレートを繰り返して精製し、該アミド(1.69g、45%)を固体として得た。MS(ESI+)m/z 527(M+H)+.
D) 4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキサミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキサミド, 塩酸塩(169mg、0.30mmol)を、2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド(実施例3の工程E)の調製と同様の方法で、標記の化合物(99mg、53%)に変換した。
1H NMR(DMSO-d
6)δ11.06(s, 1H), 10.51(s, 1H), 8.94(s, 1H), 8.12(dd, 1H, J=13.0, 2.3 Hz), 7.98(d, 1H, J=7.2 Hz), 7.90(br s, 2H), 7.61-7.40(m, 4H), 7.18(m, 1H), 6.74(dd, 1H, J=7.3, 2.5 Hz), 6.18(d, 1H, J=2.4 Hz), 2.57(s, 3H); MS(ESI
+)m/z 499(M+H)
+.
実施例28
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(トリフルオロメチル)ピリミジン-5-カルボキサミド, 二塩酸塩
エチル=4-クロロ-2-(トリフルオロメチル)ピリミジン-5-カルボキシレート(Maybridge)を、実施例27の工程A〜Dで概説された手順と同様の方法で、標記の化合物に変換した。
1H NMR(CD
3OD)δ9.3(s, 1H), 8.14(dd, 1H, J=12.8, 2.5 Hz), 7.86(d, 1H, J=7.3 Hz), 7.75(m, 1H), 7.56(m, 1H), 7.41(m, 1H), 7.20-7.03(m, 2H), 6.71(dd, 1H, J=7.2, 2.4 Hz), 6.27(d, 1H, J=2.1 Hz); MS(ESI
+)m/z 521(M+H)
+.
実施例29
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-2-シアノ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド, 二塩酸塩
A) 4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン-5-カルボキサミド
4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキサミド, 塩酸塩(1.67g、2.95mmol)のDMF(25mL)中溶液にm-CPBA(約90%、1.33g、6.9mmol)を滴下した。該反応が完了した後(16時間)、該溶媒を減圧下で部分的に濃縮した。得られた懸濁液を過剰の10%亜硫酸ナトリウム水溶液で希釈し、得られた固体をろ過し、水で洗浄し、真空で乾燥した。該固体を酢酸エチル/ヘキサンで繰り返しトリチュレートして精製し、該スルホン(1.34g、81%)を白色固体として得た。MS(ESI
+)m/z 559(M+H)
+.
B) 4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-2-シアノ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド
4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン-5-カルボキサミド(200mg、0.36mmol)のDMF(4mL)中溶液に、シアン化カリウム(94mg、1.44mmol)を加え、該混合物を80℃に加熱した。5時間後。該混合物を室温に冷却し、該溶媒を真空で除去した。該残渣をブラインで希釈し、EtOAcで抽出した。該合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、真空で濃縮し該ニトリル(171mg、94%)を固体として得た。MS(ESI+)m/z 506(M+H)+.
C) 4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-2-シアノ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド, 二塩酸塩
4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-2-シアノ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド(171mg、0.33mmol)を、2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド(実施例3の工程E)の調製と同様の方法で、標記の化合物(90mg、53%)に変換した。
1H NMR(DMSO-d
6)δ10.85(s, 1H), 10.83(s, 1H), 9.11(s, 1H), 7.99(m, 2H), 7.83(br s, 2H), 7.68-7.40(m, 4H), 7.20(m, 1H), 6.75(dd, 1H, J=7.3, 2.4 Hz), 6.20(d, 1H, J=2.4 Hz); MS(ESI
+)m/z 478(M+H)
+.
実施例30
2-(アミノメチル)-4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド, 三塩酸塩
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-2-シアノ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド, 二塩酸塩(48mg、0.092mmol)のメタノール(1mL)中溶液に、1N HCl/エーテル(30 μL, 0.03mmol)および20%水酸化パラジウム−炭素(48mg)を加えた。該懸濁液を水素でパージし、2時間攪拌した。さらに水酸化パラジウム(38mg)およびメタノール(1mL)を加え、該混合物をさらに4時間攪拌した。該混合物をCelite
登録商標でろ過し、該ろ液を真空で濃縮した。得られた残渣を分取(RP)HPLC(グラジエント34%〜90%水メタノール〈0.1%TFA含有〉)により精製した。適当な画分を合わせ、Amberlyst A-21イオン交換樹脂で処理し、ろ過し、真空で濃縮し、該遊離塩基を得た。該残渣を無水THF(2mL)に溶解し、1N HCl/エーテルで酸性にした。該反応混合物を10分間攪拌し、該溶媒を真空で除去し、該固体をエーテルにトリチュレートし、該アミン(20mg、39%)をオフホワイト色固体として得た。
1H NMR(DMSO-d
6)δ10.99(s, 1H), 10.78(s, 1H), 9.16(s, 1H), 8.48(br s, 2H), 8.17(dd, 1H, J=12.9, 2.4 Hz), 7.99(d, 1H, J=7.2 Hz), 7.87(br s, 2H), 7.62(m, 2H), 7.43(m, 2H), 7.20(m, 1H), 6.70(dd, 1H, J=7.2, 2.4 Hz), 6.21(d, 1H, J=2.3 Hz), 4.21(m, 2H); MS(ESI
+)m/z 482(M+H)
+.
実施例31
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-モルホリノピリミジン-5-カルボキサミド, 三塩酸塩
A) 4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-モルホリノピリミジン-5-カルボキサミド
4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン-5-カルボキサミド(75mg、0.13mmol)のTHF(4mL)中懸濁液に、モルホリン(100mg、1.1mmol)を加え、該反応混合物を15分攪拌した。該溶媒を真空で除去し、得られた固体をメタノール/エーテルにトリチュレートし、所望の生成物(55mg、75%)を白色固体として得た。MS(ESI+)m/z 566(M+H)+.
B) 4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-モルホリノピリミジン-5-カルボキサミド, 三塩酸塩
4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-モルホリノピリミジン-5-カルボキサミド(55mg、0.01mmol)を、2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド(実施例3の工程E)の調製と同様の方法で、標記の化合物(16mg、26%)に変換した。1H NMR(DMSO-d6)δ11.24(s, 1H), 10.20(s, 1H), 8.85(s, 1H), 7.92(m, 2H), 7.82(br s, 2H), 7.48-7.35(m, 4H), 7.08(m, 1H), 6.65(dd, 1H, J=7.3, 2.5 Hz), 6.12(d, 1H, J=2.4 Hz), 3.74(m, 4H)3.63(m, 4H); MS(ESI+)m/z 538(M+H)+.
以下の化合物を適当なアミンから、実施例31(工程A〜B)で概説された手順と同様に調製した。
実施例32
2-アミノ-4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド, 三塩酸塩
アンモニア/メタノールを用いて、4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン-5-カルボキサミド(実施例29の化合物A)を、実施例31(工程A〜B)で概説された手順と同様の方法で、標記の化合物に変換した。MS(ESI
+)m/z 468(M+H)
+.
実施例33
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド, 三塩酸塩
メチルアミン/エタノールを用い、実施例31(工程A〜B)で概説された手順と同様の方法で、4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン-5-カルボキサミド(実施例29の化合物A)を標記の化合物に変換した。MS(ESI
+)m/z 482(M+H)
+.
実施例34
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(ジメチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド, 三塩酸塩
ジメチルアミン/THFを用いて4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン-5-カルボキサミド(実施例29の化合物A)を、実施例31(工程A〜B)で概説された手順と同様の方法で、標記の化合物に変換した。MS(ESI
+)m/z 496(M+H)
+.
実施例35
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(2-(ジメチルアミノ)エチルアミノ)ピリミジン-5-カルボキサミド, 三塩酸塩
N,N’-ジメチルエチレンジアミンを用いて4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン-5-カルボキサミド(実施例29の化合物A)を、実施例31(工程A〜B)で概説された手順と同様の方法で、標記の化合物に変換した。 MS(ESI
+)m/z 539(M+H)
+.
実施例36
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(ピペリジン-1-イル)ピリミジン-5-カルボキサミド, 三塩酸塩
ピペリジンを用いて4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン-5-カルボキサミド(実施例29の化合物A)を、実施例31(工程A〜B)で概説された手順と同様の方法で、標記の化合物に変換した。MS(ESI
+)m/z 536(M+H)
+.
実施例37
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-2-(ベンジルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド, 三塩酸塩
ベンジルアミンを用いて4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン-5-カルボキサミド(実施例29の化合物A)を、実施例31(工程A〜B)で概説された手順と同様の方法で、標記の化合物に変換した。MS(ESI
+)m/z 558(M+H)
+.
実施例38
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
A) エチル=4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキシレート
エチル=4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-2-(メチルチオ)ピリミジン-5-カルボキシレート(260mg、0.58mmol)のエタノール(5mL)中溶液に、ラネーニッケル/水(Raney登録商標2400, 約3 g)を加えた。該混合物を70℃に加熱し、一晩攪拌した。該混合物をCelite登録商標でろ過し、該ろ液を真空で濃縮し、所望の生成物(91mg、39%)を固体として得た。MS(ESI+)m/z 398(M+H)+.
B) 4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピリミジン-5-カルボキサミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
エチル=4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)ピリミジン-5-カルボキシレートを、実施例27(工程B〜D)で概説された手順と同様の方法で、標記の化合物に変換した。
1H NMR(CD
3OD)δ9.04(s, 1H), 8.83(s, 1H), 8.15(dd, 1H, J=13.0, 2.3 Hz), 7.86(d, 1H, J=7.4 Hz), 7.72(m, 1H), 7.53(m, 1H), 7.38(m, 1H), 7.18-7.03(m, 2H), 6.71(dd, 1H, J=7.2, 2.4 Hz), 6.26(d, 1H, J=2.3 Hz); MS(ESI
+)m/z 453(M+H)
+.
実施例39
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-メトキシピリミジン-5-カルボキサミド, 二塩酸塩
および
実施例40
4-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-ヒドロキシピリミジン-5-カルボキサミド, 二塩酸塩
4-(4-(2-カルバモイルピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(メチルスルホニル)ピリミジン-5-カルボキサミド(100mg、0.18mmol)のメタノール(5mL)中溶液に、ナトリウムメトキシド(60mg、1.1mmol)を加え、該混合物を64℃に加熱した。4.5時間攪拌した後、該反応混合物を室温に冷却し、一晩攪拌した。該混合物を塩酸で酸性にし、該溶媒を真空で除去した。得られた固体を酢酸エチル中で加熱し、ろ過した。該ろ液を真空で濃縮し、得られた固体を水でトリチュレートし、ろ過し、該メトキシおよびヒドロキシ置換ピリミジンの混合物(66mg)を固体として得た。該混合物を、2-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ニコチンアミド(実施例3の工程E)の調製と同様の方法で、標記の化合物に変換し、分取(RP)HPLC(グラジエント44〜90%)により該生成物を分離し、標記の化合物を得た。
実施例39:
1H NMR(CD
3OD)δ8.89(s, 1H), 7.86(m, 1H), 7.77(d, 1H, J=7.3 Hz), 7.61(m, 1H), 7.52(m, 1H), 7.38(m, 1H), 7.03(m, 1H), 6.95(m, 1H), 6.58(dd, 1H, J=7.3, 2.5 Hz), 6.19(d, 1H, J=2.4 Hz), 4.12(s, 3H); MS(ESI
+)m/z 483(M+H)
+.
実施例40:
1H NMR(CD
3OD)δ8.74(s, 1H), 7.90(m, 2H), 7.72(m, 1H), 7.48(m, 2H), 7.13(m, 1H), 7.05(m, 1H), 6.72(dd, 1H, J=7.2, 2.4 Hz), 6.37(d, 1H, J=2.3 Hz); MS(ESI
+)m/z 469(M+H)
+.
実施例41
3-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピラジン-2-カルボキサミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
A) 3-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピラジン-2-カルボキサミド
3-クロロピラジン-2-カルボン酸(Tyger Scientific、500mg、3.15mmol)の塩化メチレン(30mL)およびDMF(0.1mL)中混合物に、塩化オキサリル(593mg、4.7mmol)を加えた。30分攪拌した後、該反応混合物を真空で濃縮した。該残渣をアセトニトリル(12mL)に入れ、トリエチルアミン(920mg、9.1mmol)および2,4-ジフルオロアニリン(430mg、3.3mmol)と反応させ、30分間攪拌した。該反応混合物を酢酸エチルおよびブライン間に分配した。該有機層をブラインで洗浄し、無水MgSO4で乾燥し、ついで真空で濃縮した。得られた固体を再結晶させ(酢酸エチル/ヘキサン)、該アミド(455mg、53%)を固体として得た。MS(ESI+)m/z 270(M+H)+.
B) 3-(4-(2-アミノピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピラジン-2-カルボキサミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
3-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピラジン-2-カルボキサミドおよび4-(4-アミノ-2-フルオロフェノキシ)ピコリンアミドを、実施例1の工程Dおよび実施例3の工程Eで概説された手順と同様の方法で、標記の化合物に変換した。
1H NMR(CD
3OD)δ11.24(s, 1H), 8.50(d, 1H, J=2.4 Hz), 8.19(m, 3H), 7.86(d, 1H, J=7.2 Hz), 7.52(m, 1H), 7.33(m, 1H), 7.18(m, 1H), 7.08(m, 1H), 6.70(dd, 1H, J=7.3, 2.5 Hz), 6.25(d, 1H, J=2.2 Hz); MS(ESI
+)m/z 453(M+H)
+.
実施例42
3-(4-(1H-ピロロ[2,3-b]ピリジン-4-イルオキシ)-3-フルオロフェニルアミノ)-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピラジン-2-カルボキサミド, ビス(トリフルオロ酢酸)塩
3-クロロ-N-(2,4-ジフルオロフェニル)ピラジン-2-カルボキサミドを、実施例1の工程Dで概説された手順と同様の方法で、標記の化合物に変換した。1H NMR(CD3OD)δ8.44(d, 1H, J=2.4 Hz), 8.27-8.11(m, 4H), 7.49(m, 2H), 7.38(m, 1H), 7.13(m, 1H), 7.01(m, 1H), 6.83(dd, 1H, J=7.3, 2.4 Hz), 6.62(d, 1H, J=2.3 Hz); MS(ESI+)m/z 477(M+H)+.