JP2009508868A - テモゾロミドおよびプロテインキナーゼインヒビターを用いる薬学的組成物および方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、細胞増殖性障害を処置するために有用な処方物、キット、および方法を提供する。特に、その処方物、キット、および方法は、プロテインキナーゼC(PKC)インヒビターと組み合わせたテモゾロミド(TMZ)を含む。一つの実施形態において、本発明は、TMZまたはその薬学的に受容可能な塩を、PKCインヒビターと組み合わせて含む、処方物、キット、および方法を提供する。別の実施形態において、本発明は、TMZまたはその薬学的に受容可能な塩を、選択的PKCβインヒビターと組み合わせて含む、処方物、キット、および方法を提供する。
Description
(発明の分野)
本発明は、細胞増殖性障害を処置するために有用な処方物、キット、および方法を提供する。特に、その処方物、キット、および方法は、プロテインキナーゼC(PKC)インヒビターと組み合わせたテモゾロミド(TMZ)を含む。
本発明は、細胞増殖性障害を処置するために有用な処方物、キット、および方法を提供する。特に、その処方物、キット、および方法は、プロテインキナーゼC(PKC)インヒビターと組み合わせたテモゾロミド(TMZ)を含む。
(発明の背景)
2005年について、アメリカ癌協会(American Cancer Society)は、アメリカ合衆国のみで、新たな癌症例数を1,372,910件と、そして癌に関連した死亡件数を、570,280件と推定している。広範な癌症例数および癌に関連した死亡件数、ならびに現在利用可能な処置の不十分さの観点から、癌を処置するためのより有効な治療に対する必要性が存在する。そのような癌としては、神経膠腫、黒色腫、前立腺癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、精巣癌、胃癌、肝癌、腎臓癌、脾臓癌、膀胱癌、直腸結腸癌および/または結腸癌、頭頸部癌、癌腫、肉腫、リンパ腫、白血病、あるいは菌状息肉腫が挙げられる。
2005年について、アメリカ癌協会(American Cancer Society)は、アメリカ合衆国のみで、新たな癌症例数を1,372,910件と、そして癌に関連した死亡件数を、570,280件と推定している。広範な癌症例数および癌に関連した死亡件数、ならびに現在利用可能な処置の不十分さの観点から、癌を処置するためのより有効な治療に対する必要性が存在する。そのような癌としては、神経膠腫、黒色腫、前立腺癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、精巣癌、胃癌、肝癌、腎臓癌、脾臓癌、膀胱癌、直腸結腸癌および/または結腸癌、頭頸部癌、癌腫、肉腫、リンパ腫、白血病、あるいは菌状息肉腫が挙げられる。
癌は、細胞増殖および細胞の生存を制御するプロセスの調節における欠陥に起因する。PKCは、細胞増殖、細胞分化、およびアポトーシスに関連したシグナル伝達に関与する。特に、PKCアイソザイムは、細胞周期の始まりおよび終わり、ならびにG1チェックポイントおよびG2チェックポイントを含む、重要な細胞周期の推移の調節に関係する。PKCアイソザイムはまた、腫瘍血管新生(腫瘍への新しい血管の成長)に関連する。PKCアイソザイムは、その構造、生物学的特性、組織分布、細胞内局在、および基質特異性において異っている。
アメリカ合衆国で毎年診断される推定20,000件の新たな脳腫瘍のうち、約半数が悪性の神経膠腫であり、18ヶ月以内の死をもたらす。神経膠腫は、神経膠細胞、もっとも多くは星状細胞に由来し、小脳、脳幹、もしくは視神経交叉を含む、脳または脊髄の何処かにおいて起こり得る。神経膠腫は、その成長特性に基づいて、二つの群:低悪性度(low−grade)神経膠腫および高悪性度(high−grade)神経膠腫に分類され得る。低悪性度神経膠腫は、通常局在化され、そして長期間にわたってゆっくりと成長する。低悪性度神経膠腫の例としては、星状細胞腫、乏突起膠腫、毛様性細胞腫が挙げられる。長期間にわたって、これらの低悪性度の神経膠腫の殆どは、より悪性の高悪性度神経膠腫へと脱分化し、この高悪性度神経膠腫は急速に成長し、そして脳の至る所に容易に広がり得る。高悪性度神経膠腫の例としては、退形成性星細胞腫および多形膠芽腫が挙げられる。
連続的な腫瘍成長および転移の発症における決定的な段階は、腫瘍内および腫瘍周辺の新しい血管の補充である。直径<1mmの腫瘍塊は、拡散により酸素および栄養素を受容し得るが、腫瘍塊の任意の増大は、血管新生、すなわち、血管内皮細胞の増殖および形態発生を必要とする。
最近、PKCβは、新しい血管の形成を増強させることが示されている。実際、過剰に産生される場合、PKCβは、新しい血管の過剰成長をもたらし、そして血管の浸透性を増強して漏出の増加をもたらすことが示されている。
悪性の神経膠腫に対する従来の治療(外科的除去、放射線治療、および化学療法、ならびにそれらの組み合わせが挙げられる)における進歩にもかかわらず、悪性の神経膠腫は、依然として予後不良と関連している。したがって、神経膠腫を含む種々の癌の成長および転移を処置するためのより効果的な治療に対する必要性が残されている。
(発明の要旨)
本発明は、細胞増殖性障害を処置するために有用な処方物、キット、および方法を提供する。一つの実施形態において、本発明は、TMZまたはその薬学的に受容可能な塩を、PKCインヒビターと組み合わせて含む、処方物、キット、および方法を提供する。別の実施形態において、本発明は、TMZまたはその薬学的に受容可能な塩を、選択的PKCβインヒビターと組み合わせて含む、処方物、キット、および方法を提供する。そのような組み合わせは、いずれかの治療のみを用いる処置よりも有効である。さらに、本発明の処方物、キット、および方法は、治療効果を達成するために、他の方法で必要とされる用量よりも低用量の一種または一種より多い薬学的に活性な物質が投与されることを可能にし、それにより、投与量に関連する有害な影響を低減する。一般的に、選択的なPKCインヒビターの使用は、より優先的には、アイソザイム選択的PKCインヒビターの使用は、非選択的PKCインヒビターに関連する有害な副作用を低減する。
本発明は、細胞増殖性障害を処置するために有用な処方物、キット、および方法を提供する。一つの実施形態において、本発明は、TMZまたはその薬学的に受容可能な塩を、PKCインヒビターと組み合わせて含む、処方物、キット、および方法を提供する。別の実施形態において、本発明は、TMZまたはその薬学的に受容可能な塩を、選択的PKCβインヒビターと組み合わせて含む、処方物、キット、および方法を提供する。そのような組み合わせは、いずれかの治療のみを用いる処置よりも有効である。さらに、本発明の処方物、キット、および方法は、治療効果を達成するために、他の方法で必要とされる用量よりも低用量の一種または一種より多い薬学的に活性な物質が投与されることを可能にし、それにより、投与量に関連する有害な影響を低減する。一般的に、選択的なPKCインヒビターの使用は、より優先的には、アイソザイム選択的PKCインヒビターの使用は、非選択的PKCインヒビターに関連する有害な副作用を低減する。
好ましい実施形態において、上記細胞増殖性障害は、神経膠腫、黒色腫、前立腺癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、精巣癌、胃癌、肝癌、腎臓癌、脾臓癌、膀胱癌、直腸結腸癌および/または結腸癌、頭頸部癌、癌腫、肉腫、リンパ腫、白血病、あるいは菌状息肉腫である。より好ましい実施形態において、その細胞増殖性障害は、神経膠腫、黒色腫、肺癌、リンパ腫、直腸結腸癌および/または結腸癌、頭頸部癌、あるいは卵巣癌である。最も好ましい実施形態において、その細胞増殖性障害は、神経膠腫である。好ましい実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、UCN01(7−ヒドロキシスタウロスポリン(hydroxystaurosporine))、
上記処方物のより好ましい実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、LY379196、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩、あるいは二種または二種より多いそれらの組み合わせである。
上記処方物の一つの実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531またはそれらの薬学的に受容可能な塩である。その処方物のより好ましい実施形態において、その選択的PKCインヒビターは、N−デスメチル LY333531またはその薬学的に受容可能な塩である。
上記処方物の別の実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である。その処方物のより好ましい実施形態において、その選択的PKCインヒビターは、LY326020またはその薬学的に受容可能な塩である。その処方物の好ましい実施形態において、TMZまたはその選択的PKCインヒビターの薬学的に受容可能な塩は、薬学的に受容可能な酸付加塩(それらは、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、およびp−トルエンスルホン酸からなる群より選択される)から調製される。
上記処方物の一つの実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、標準用量強度である。その処方物の別の実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、増強用量強度である。
上記処方物のなおも別の実施形態において、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約0.1mg/日〜体重1kg当たり約1.5mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約1.0mg/日である。その処方物の別の好ましい実施形態において、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約250mg/日〜約1000mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約500mg/日、約700mg/日、あるいは約900mg/日である。好ましい実施形態において、その処方物は、6週間のサイクルで毎日投与される。
好ましい実施形態において、本発明は:
治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩を有する第一の容器;
治療有効量の選択的PKCインヒビターを有する第二の容器;および
細胞障害性障害を処置するための使用についての指示;
を含むキットを提供する。
治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩を有する第一の容器;
治療有効量の選択的PKCインヒビターを有する第二の容器;および
細胞障害性障害を処置するための使用についての指示;
を含むキットを提供する。
上記キットの一つの実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、選択的PKCβインヒビターである。より好ましくは、その選択的PKCβインヒビターは、選択的PKCβ−2インヒビターである。
上記キットのより好ましい実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、LY379196、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩、あるいは二種または二種より多いそれらの組み合わせである。
上記キットの一つの実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である。
上記キットのより好ましい実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、N−デスメチル LY333531またはその薬学的に受容可能な塩である。
上記キットの別の実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である。
上記キットのより好ましい実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、LY326020またはその薬学的に受容可能な塩である。
上記キットの好ましい実施形態において、TMZまたは上記PKCインヒビターの薬学的に受容可能な塩は、薬学的に受容可能な酸付加塩(それらは、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、およびp−トルエンスルホン酸からなる群より選択される)から調製される。
上記キットの一つの実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、標準用量強度である。そのキットの別の実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、増強用量強度である。
上記キットのなおも別の実施形態において、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約0.1mg/日〜体重1kg当たり約1.5mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約1.0mg/日である。
上記キットの別の好ましい実施形態において、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約250mg/日〜約1000mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約500mg/日、約700mg/日、あるいは約900mg/日である。上記キットの好ましい実施形態において、治療成分は、6週間のサイクルで毎日投与される。
上記キットの好ましい実施形態において、上記治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、上記治療有効量の選択的PKCインヒビターと同時に投与される。
上記キットの別の好ましい実施形態において、上記治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、上記治療有効量の選択的PKCインヒビターと異なる時間に投与される。
好ましい実施形態において、本発明は、細胞増殖性障害に罹患する患者において、細胞増殖性障害を処置するための方法を提供し、その方法は、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩を、選択的PKCインヒビターと組み合わせて投与する工程を包含する。その方法の好ましい実施形態において、その選択的PKCインヒビターは、選択的PKCβインヒビターである。より好ましくは、その選択的PKCβインヒビターは、選択的PKCβ−2インヒビターである。
上記方法のより好ましい実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、LY379196、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩、あるいは二種または二種より多いそれらの組み合わせである。
上記方法の一つの実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である。その方法のより好ましい実施形態において、その選択的PKCインヒビターは、N−デスメチル LY333531、またはその薬学的に受容可能な塩である。
上記方法の別の実施形態において、上記選択的PKCインヒビターは、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である。その方法のより好ましい実施形態において、その選択的PKCインヒビターは、LY326020、またはその薬学的に受容可能な塩である。
上記方法のより好ましい実施形態において、TMZまたは上記選択的PKCインヒビターの薬学的に受容可能な塩は、薬学的に受容可能な酸付加塩(それらは、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、およびp−トルエンスルホン酸からなる群より選択される)から調製される。
上記方法の一つの実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、標準用量強度である。その方法の別の実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、増強用量強度である。
上記方法のなおも別の実施形態において、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約0.1mg/日〜体重1kg当たり約1.5mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約1.0mg/日である。
上記方法の別の好ましい実施形態において、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約250mg/日〜約1000mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約500mg/日、約700mg/日、あるいは約900mg/日である。その方法の好ましい実施形態において、治療成分は、6週間のサイクルで毎日投与される。
一つの実施形態において、上記神経膠腫は、退形成性星細胞腫である。別の好ましい実施形態において、その神経膠腫は、多形膠芽腫である。
好ましい実施形態において、本発明は、治療有効量のTMZ、またはその薬学的に受容可能な塩を、選択的PKCβインヒビターと組み合わせて含む処方物を提供する。その処方物の好ましい実施形態において、その選択的PKCβインヒビターは、選択的PKCβ−2インヒビターである。
上記処方物のより好ましい実施形態において、上記選択的PKCβインヒビターは、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、LY379196、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩、あるいは二種または二種より多いそれらの組み合わせである。
上記処方物の一つの実施形態において、上記選択的PKCβインヒビターは、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である。その処方物のより好ましい実施形態において、その選択的PKCインヒビターは、N−デスメチル LY333531、またはその薬学的に受容可能な塩である。
上記処方物の別の実施形態において、上記選択的PKCβインヒビターは、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である。その処方物のより好ましい実施形態において、その選択的PKCβインヒビターは、LY326020、またはその薬学的に受容可能な塩である。
上記処方物のより好ましい実施形態において、TMZまたは上記選択的PKCβインヒビターの薬学的に受容可能な塩は、薬学的に受容可能な酸付加塩(それらは、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、およびp−トルエンスルホン酸からなる群より選択される)から調製される。
上記処方物の一つの実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、標準用量強度である。その処方物の別の実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、増強用量強度である。
上記処方物のなおも別の実施形態において、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約0.1mg/日〜体重1kg当たり約1.5mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約1.0mg/日である。その処方物の別の好ましい実施形態において、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約250mg/日〜約1000mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約500mg/日、約700mg/日、あるいは約900mg/日である。好ましい実施形態において、その処方物は、6週間のサイクルで毎日投与される。
好ましい実施形態において、本発明は:
治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩を有する第一の容器;
治療有効量の選択的PKCβインヒビターを有する第二の容器;および
細胞障害性障害を処置するための使用についての指示;
を含むキットを提供する。
治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩を有する第一の容器;
治療有効量の選択的PKCβインヒビターを有する第二の容器;および
細胞障害性障害を処置するための使用についての指示;
を含むキットを提供する。
上記キットの好ましい実施形態において、上記選択的PKCβインヒビターは、選択的PKCβ−2インヒビターである。
上記キットのより好ましい実施形態において、上記選択的PKCβインヒビターは、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、LY379196、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩、あるいはそれらの二種または二種より多い組み合わせである。
上記キットの一つの実施形態において、上記選択的PKCβインヒビターは、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531またはそれらの薬学的に受容可能な塩である。
上記キットのより好ましい実施形態において、上記選択的PKCβインヒビターは、N−デスメチル LY333531またはその薬学的に受容可能な塩である。
上記キットの別の実施形態において、上記選択的PKCβインヒビターは、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である。
上記キットのより好ましい実施形態において、上記選択的PKCβインヒビターは、LY326020またはその薬学的に受容可能な塩である。
上記キットの好ましい実施形態において、TMZまたはPKCβインヒビターの薬学的に受容可能な塩は、薬学的に受容可能な酸付加塩(それらは、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、およびp−トルエンスルホン酸からなる群より選択される)から調製される。
上記キットの一つの実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、標準用量強度である。そのキットの別の実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、増強用量強度である。
上記キットのなおも別の実施形態において、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約0.1mg/日〜体重1kg当たり約1.5mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約1.0mg/日である。
上記キットの別の好ましい実施形態において、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約250mg/日〜約1000mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約500mg/日、約700mg/日、あるいは約900mg/日である。そのキットの好ましい実施形態において、治療成分は、6週間のサイクルで毎日投与される。
上記キットの好ましい実施形態において、上記治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、上記治療有効量の選択的PKCβインヒビターと同時に投与される。
上記キットの別の好ましい実施形態において、上記治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、上記治療有効量の選択的PKCβインヒビターと異なる時間に投与される。
好ましい実施形態において、本発明は、神経膠腫に罹患する患者において、神経膠腫を処置するための方法を提供し、その方法は、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩を、選択的PKCβインヒビターと組み合わせて投与する工程を包含する。その方法の好ましい実施形態において、その選択的PKCβインヒビターは、選択的PKCβ−2インヒビターである。
上記方法のより好ましい実施形態において、上記選択的PKCβインヒビターは、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、LY379196、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩、あるいは二種または二種より多いそれらの組み合わせである。
上記方法の一つの実施形態において、上記選択的PKCβインヒビターは、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である。その方法のより好ましい実施形態において、その選択的PKCインヒビターは、N−デスメチル LY333531、またはその薬学的に受容可能な塩である。
上記方法の別の実施形態において、上記選択的PKCβインヒビターは、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である。その方法のより好ましい実施形態において、その選択的PKCインヒビターは、LY326020、またはその薬学的に受容可能な塩である。
上記方法の好ましい実施形態において、TMZまたは上記選択的PKCβインヒビターの薬学的に受容可能な塩は、薬学的に受容可能な酸付加塩(それらは、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、およびp−トルエンスルホン酸からなる群より選択される)から調製される。
上記方法の一つの実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、標準用量強度である。その方法の別の実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、増強用量強度である。
上記方法のなおも別の実施形態において、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約0.1mg/日〜体重1kg当たり約1.5mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約1.0mg/日である。
上記処方物の別の好ましい実施形態において、治療有効量エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約250mg/日〜約1000mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約500mg/日、約700mg/日、あるいは約900mg/日である。その処方物の好ましい実施形態において、治療成分は、6週間のサイクルで毎日投与される。
一つの好ましい実施形態において、上記神経膠腫は、退形成性星細胞腫である。別の好ましい実施形態において、その神経膠腫は、多形膠芽腫である。
(発明の詳細な説明)
本明細書中で用いられる場合、次の用語は、以下に示される定義を有する:
本明細書中で用いられる場合、句「選択的PKCインヒビター」は、PKCアイソザイム(すなわち、在来型(例えば、α、β1、β2、γ);新型(例えば、δ、ε、η、θ、μ)、非典型(例えば、ζ、λ)、あるいはPKC関連キナーゼ(例えば、PRK1、PRK2、およびPRK3)(それらは、一つまたは一つより多い他のATP依存性キナーゼ(例えば、プロテインキナーゼA、カルシウムカルモジュリン、カゼインキナーゼ、srcチロシンキナーゼ)よりも、約10倍より高い効力を有する)からのATP依存性シグナル伝達を、阻害する物質を意味する。同様に、句「選択的在来型PKCインヒビター」は、一つまたは一つより多い在来型PKCアイソザイム(例えば、α、β1、β2、γ)(それらは、一つまたは一つより非在来型PKCアイソザイムよりも、約5倍より高い効力を有する)からのATP依存性シグナル伝達を、阻害する物質のことをいう。同様に、句「選択的PKCαインヒビター」は、PKCαアイソザイム(それらは、一つまたは一つより多い他のPKCアイソザイムよりも、約5倍より高い効力を有する)からのATP依存性シグナル伝達を、阻害する物質のことをいう。同様に、句「選択的PKCβインヒビター」は、PKCβアイソザイム(それらは、一つまたは一つより多い他のPKCアイソザイムよりも、約5倍より高い効力を有する)からのATP依存性シグナル伝達を、阻害する物質のことをいう。同様に、句「選択的PKCβ−2インヒビター」は、PKCβ−2(それらは、一つまたは一つより多い他のPKCアイソザイム(PKCβ−1を含む)よりも、約5倍より高い効力を有する)からのATP依存性シグナル伝達を、阻害する物質のことをいう。上に詳述した物質の選択性を決定するための例示的なATP依存性アッセイは、Jirousek et al,J Med Chem,39:2664−2671(1996)(その全体の開示は、本明細書中に参考として援用される)に見出され得る。より詳細には、Jirousek et al,J Med Chem,39:2664−2671(1996)は、カルシウムカルモジュリン依存性プロテインキナーゼアッセイ、カゼインプロテインキナーゼIIアッセイ、cAMP依存性PK触媒性(PKCatalytic)サブユニットアッセイ、およびPKC酵素アッセイを記載する。本明細書中で用いられる場合、TMZまたはPKCインヒビターに関する句「治療有効量」は、上に参照される細胞増殖性障害(例えば、神経膠腫など)の処置または管理における治療的利益を提供する量を意味する。そのような組み合わせは、いずれかの治療のみを用いる処置よりも有効であると考えられる。さらに、本処方物、キット、および方法は、治療効果を達成するために、他の方法で必要とされる用量よりも低用量の一種または一種より多い薬学的に活性な物質が投与されることを可能にし、それにより、投与量に関連する有害な影響を低減する。
本明細書中で用いられる場合、次の用語は、以下に示される定義を有する:
本明細書中で用いられる場合、句「選択的PKCインヒビター」は、PKCアイソザイム(すなわち、在来型(例えば、α、β1、β2、γ);新型(例えば、δ、ε、η、θ、μ)、非典型(例えば、ζ、λ)、あるいはPKC関連キナーゼ(例えば、PRK1、PRK2、およびPRK3)(それらは、一つまたは一つより多い他のATP依存性キナーゼ(例えば、プロテインキナーゼA、カルシウムカルモジュリン、カゼインキナーゼ、srcチロシンキナーゼ)よりも、約10倍より高い効力を有する)からのATP依存性シグナル伝達を、阻害する物質を意味する。同様に、句「選択的在来型PKCインヒビター」は、一つまたは一つより多い在来型PKCアイソザイム(例えば、α、β1、β2、γ)(それらは、一つまたは一つより非在来型PKCアイソザイムよりも、約5倍より高い効力を有する)からのATP依存性シグナル伝達を、阻害する物質のことをいう。同様に、句「選択的PKCαインヒビター」は、PKCαアイソザイム(それらは、一つまたは一つより多い他のPKCアイソザイムよりも、約5倍より高い効力を有する)からのATP依存性シグナル伝達を、阻害する物質のことをいう。同様に、句「選択的PKCβインヒビター」は、PKCβアイソザイム(それらは、一つまたは一つより多い他のPKCアイソザイムよりも、約5倍より高い効力を有する)からのATP依存性シグナル伝達を、阻害する物質のことをいう。同様に、句「選択的PKCβ−2インヒビター」は、PKCβ−2(それらは、一つまたは一つより多い他のPKCアイソザイム(PKCβ−1を含む)よりも、約5倍より高い効力を有する)からのATP依存性シグナル伝達を、阻害する物質のことをいう。上に詳述した物質の選択性を決定するための例示的なATP依存性アッセイは、Jirousek et al,J Med Chem,39:2664−2671(1996)(その全体の開示は、本明細書中に参考として援用される)に見出され得る。より詳細には、Jirousek et al,J Med Chem,39:2664−2671(1996)は、カルシウムカルモジュリン依存性プロテインキナーゼアッセイ、カゼインプロテインキナーゼIIアッセイ、cAMP依存性PK触媒性(PKCatalytic)サブユニットアッセイ、およびPKC酵素アッセイを記載する。本明細書中で用いられる場合、TMZまたはPKCインヒビターに関する句「治療有効量」は、上に参照される細胞増殖性障害(例えば、神経膠腫など)の処置または管理における治療的利益を提供する量を意味する。そのような組み合わせは、いずれかの治療のみを用いる処置よりも有効であると考えられる。さらに、本処方物、キット、および方法は、治療効果を達成するために、他の方法で必要とされる用量よりも低用量の一種または一種より多い薬学的に活性な物質が投与されることを可能にし、それにより、投与量に関連する有害な影響を低減する。
本明細書中で用いられる場合、句「薬学的に受容可能な塩」は、薬学的に受容可能な酸または塩基(無機酸もしくは無機塩基、または有機酸もしくは有機塩基を含む)から調製される無毒性の塩のことをいう。そのような無機酸の例は、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、およびリン酸である。適切な有機酸は、例えば、有機酸の脂肪族クラス、芳香族クラス、カルボン酸クラス、およびスルホン酸クラスから選択され、それらの例は、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルクロン酸、マレイン酸、フロ酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、サリチル酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン(embonic)酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、パントテン酸、ベンゼンスルホン酸、ステアリン酸、スルファニン酸、アルゲン(algenic)酸、およびガラクツロン酸である。そのような無機塩基の例としては、アルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウム、および亜鉛から作製される金属塩が挙げられる。適切な有機塩基は、例えば、例えば、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(meglumaine)(N−メチルグルカミン(methylgulcaine))、リジン及びプロカインから選択され得る。
本明細書中で用いられる場合、句「細胞増殖性障害」は、新生物のことをいう。すなわち、細胞の新しい異常な成長、または正常細胞よりも速く再産生(reproduce)する異常な細胞の成長である。新生物は、良性または悪性のいずれかであり得る構造化されていない塊(腫瘍)を造る。用語「良性」は、非癌性の腫瘍(すなわち、その細胞は、周囲の組織に侵入もせず、遠方の部位に転移もしない)のことをいう。用語「悪性」は、癌性の、および/または転移性の腫瘍(例えば、近接組織に侵入するか、またはもはや正常な細胞成長の制御下にない)。好ましい実施形態において、本発明の処方物、キット、および方法は、細胞増殖性障害(神経膠腫、黒色腫、前立腺癌、肺癌、乳癌、卵巣癌、精巣癌、胃癌、肝癌、腎臓癌、脾臓癌、膀胱癌、直腸結腸癌および/または結腸癌、頭頸部癌、癌腫、肉腫、リンパ腫、白血病、あるいは菌状息肉腫が挙げられるが、それらに限定されない)を処置するために用いられる。より好ましい実施形態において、本発明の処方物、キット、および方法は、神経膠腫、黒色腫、肺癌、リンパ腫、直腸結腸癌および/または結腸癌、頭頸部癌、あるいは卵巣癌を処置するために用いられる。最も好ましい実施形態において、その細胞増殖性障害は、神経膠腫である。
本明細書中で用いられる場合、用語、TMZの「標準用量強度」は、28日の周期で一日当たり150〜200mg/m2で、5日間投与され、最大総用量が1000mg/m2/4週であるTMZの投与スケジュールである、5/28投与レジメンを意味する。この投与レジメンは、1.0の「用量強度」を提供する。
本明細書中で用いられる場合、用語、TMZの「増強用量強度」は、(標準用量強度と比較して)1.4〜4.2倍、好ましくは1.4〜2.8倍、より好ましくは1.8〜2.8倍強いTMZの用量強度を提供する投与レジメンおよび/または投与スケジュールを意味する。例えば、増強用量強度を用いる例示的な投与レジメンについては、米国特許出願公開第2006/0100188号(その全体は、本明細書中に参考として援用される)、表1および表2(2頁および3頁)参照のこと。
本明細書中で用いられる場合、用語「処置」は、哺乳動物(例えば、ヒト)における細胞増殖性障害(例えば、神経膠腫)を緩和するか、または軽減することを意味することが意図される。
本明細書中で用いられる場合、用語「カプセル剤」は、本発明の処方物およびキャリアを含む組成物を保持するか、または含むための、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、または変性ゼラチン、もしくはデンプンで作製される特別な容器あるいは密閉容器のことをいう。硬質のシェルカプセル剤は、相対的に高いゲル強度の、骨ゼラチンとブタ皮膚ゼラチンとの混合物で代表的に作製される。カプセル剤自体は、少量の色素、不透明化剤(opaquing agent)、可塑剤、および保存剤を含み得る。
本明細書中で用いられる場合、用語「錠剤」は、適切な希釈剤とともに、本発明の処方物およびキャリアを含む組成物を含む、圧縮固形物または成形固形物のことをいう。錠剤は、湿粒化、乾粒化、または締固めにより得られる混合物または顆粒化物の圧縮により調製され得る。
本明細書中で用いられる場合、句「経口ゲル」は、親水性の半固体マトリクス中に分散または溶解した、本発明の処方物およびキャリアを含む組成物のことをいう。
本明細書中で用いられる場合、句「経口的に消費可能なフィルム」は、本発明の処方物および食用のフィルムキャリアを含む組成物のことをいう。
本明細書中で用いられる場合、句「構成のための粉末」は、水またはジュース(juice)に懸濁され得る、本発明の処方物およびキャリアを、適切な希釈剤とともに含む組成物を含む粉末の混合物のことをいう。
本明細書中で用いられる場合、用語「希釈剤」は、通常、組成物の大部分を構成する物質のことをいう。適切な希釈剤としては、糖類(例えば、ラクトース、スクロース、マンニトール、およびソルビトール);コムギ、トウモロコシ、コメ、およびイモに由来するデンプン;ならびにセルロース(例えば、微結晶性セルロース)が挙げられる。組成物中の希釈剤の量は、全組成物の約10重量%〜約90重量%、好ましくは約25重量%〜約75重量%、より好ましくは約30重量%〜約60重量%、さらにより好ましくは約12重量%〜約60重量%の範囲内であり得る。
本明細書中で用いられる場合、用語「崩壊剤」は、医薬物質(単数または複数)の分解(崩壊)および放出を補助するために、組成物に加えられる物質のことをいう。適切な崩壊剤としては、デンプン;「冷水に可溶な」改変デンプン(例えば、カルボキシメチルナトリウムデンプン);天然および合成ゴム(例えば、ローカストビーンガム、カラヤゴム、グアーガム、トラガカントゴム、および寒天);セルロース誘導体(例えば、メチルセルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム);微結晶性セルロースおよび架橋微結晶性セルロース(例えば、クロスカルメロースナトリウム);アルギネート(例えば、アルギン酸、およびアルギン酸ナトリウム);粘土(例えば、ベントナイト);ならびに発泡性混合物が挙げられる。組成物中の崩壊剤の量は、組成物の約2重量%〜約15重量%、より好ましくは約4重量%〜約10重量%の範囲内であり得る。
本明細書中で用いられる場合、用語「結合剤」は、粉末を結合または「接着(glue)」させて一緒にし、顆粒剤を形成させることで、それらを粘着性にする物質のことをいい、したがって、組成物中で「接着剤」として役立つ。結合剤は、希釈剤またはバルク化剤中で既に利用可能な粘着強度を加える。適切な結合剤としては、砂糖(例えば、スクロース);コムギ、トウモロコシ、コメ、およびイモに由来するデンプン;天然ゴム(例えば、アカシア、ゼラチン、およびトラガカント);海草派生物(例えば、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アンモニウムカルシウムアルギネート);セルロース性物質(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、およびヒドロキシプロピルメチルセルロース);ポリビニルピロリジノン;ならびに無機物(例えば、ケイ酸マグネシウムアルミニウム)が挙げられる。組成物中の結合剤の量は、組成物の約2重量%〜約20重量%、より好ましくは約3重量%〜約10重量%、さらにより好ましくは約3重量%〜約6重量%の範囲内であり得る。
本明細書中で用いられる場合、用語「滑沢剤」は、錠剤、顆粒剤などが、組成物が圧縮された後、摩擦または磨耗を低減することにより、型(mold)または鋳型(die)から放出することを可能にするために組成物に加えられる物質のことをいう。適切な滑沢剤としては、金属性ステアリン酸塩(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムまたはステアリン酸カリウム);ステアリン酸;高融点のろう;ならびに水溶性滑沢剤(例えば、塩化ナトリウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、およびd、l ロイシン)が挙げられる。滑沢剤は、顆粒剤の表面上に、そして顆粒剤と錠剤圧縮記の部分との間に存在しなければならないため、通常は圧縮の直前の最後の工程で加えられる。組成物中の滑沢剤の量は、組成物の約0.2重量%〜約5重量%、好ましくは約0.5重量%〜約2重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約1.5重量%の範囲内であり得る。
本明細書中で用いられる場合、用語「流動促進剤」は、ケーキングを妨げ、顆粒化物の流動特性を改善させ、その結果流動が滑らかに、そして一様になる物質のことをいう。適切な流動促進剤としては、二酸化ケイ素およびタルクが挙げられる。組成物中の流動促進剤の量は、全組成物の約0.1重量%〜約5重量%、好ましくは約0.5重量%〜約2重量%の範囲内であり得る。
本明細書中で用いられる場合、句「着色剤」は、組成物に着色を提供する物質のことをいう。そのような物質は、適切な吸収剤(例えば、粘土または酸化アルミニウム)上へと吸収される食品色素(food grade dye)を含み得る。着色剤の量は、組成物の約0.1重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約1重量%の範囲内であり得る。
一つの実施形態において、本発明の処方物およびキットは、経口投与のためのものである。経口調製物のために、薬学的に受容可能なキャリア(それらは、希釈剤、賦形剤、またはキャリア物質を含む)もまた、処方物中に存在する。キャリアは、投与の意図される形態(すなわち、経口錠剤、カプセル剤(固体で充填されるか、半固体で充填されるか、または液体で充填されるかのいずれかである)、構成のための粉末、経口ゲル、経口で消費可能なフィルム、エリキシル、シロップ剤、懸濁液など)に関して適切に選択され、そして従来の薬学的実施と一致する。例えば、錠剤またはカプセル剤の形態における経口投与のために、薬学的に活性な物質は、任意の経口的に無毒性の薬学的に不活性なキャリア(例えば、ラクトース、デンプン、スクロース、セルロース、ステアリン酸マグネシウム、リン酸二カルシウム、硫酸カルシウム、マンニトール、エチルアルコール(液体の形態)など)と合わせられ得る。さらに、所望かつ必要である場合、適切な結合剤、滑沢剤、崩壊剤、消毒剤、および着色剤がもまたその混合物中に取り込まれ得る。適切な結合剤としては、デンプン、ゼラチン、天然の糖、トウモロコシ甘味剤、天然ゴムおよび合成ゴム(例えば、アカシア、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール)、ならびにろうが挙げられる。適切な滑沢剤としては、ホウ酸、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウムなどが挙げられる。適切な崩壊剤としては、デンプン、メチルセルロース、グアーガムなどが挙げられる。適切な消毒剤としては、塩化ベンザルコニウムなどが挙げられる。甘味剤および矯味矯臭剤および保存剤もまた、適切な場合、含まれ得る。
さらに、本発明の処方物およびキットは、徐放性形態で処方されて、治療効果を最適化するために、任意の一種または一種より多い薬学的に活性な物質の速度制御放出を提供し得る。徐放のための適切な組成物としては、層状錠剤(例えば、種々の崩壊剤の割合の層、または医薬物質を浸透させた制御放出ポリマーマトリクスを含む)が挙げられ、それはそのような浸透または被包された多孔性ポリマーマトリクスを含む錠剤の形態あるいはカプセル剤に成形される。
錠剤を調製するための従来の方法は公知である。そのような方法としては、乾燥方法(例えば、直接圧縮および締固めにより生成される顆粒化物の圧縮)、湿潤方法、あるいは他の特別な手順が挙げられる。
別の実施形態において、本発明の処方物およびキットは、非経口投与(例えば、静脈内投与、腫瘍内投与、皮下投与、または筋肉内投与)のためのものである。
したがって、非経口注射のための水溶液を調製するために、共溶媒(例えば、アルコール(例えば、エタノールまたはグリコール(例えば、ポリエチレングリコールもしくはプロピレングリコール)またはグリセリン))、および必要に応じて親水性界面活性剤(例えば、Tween(登録商標)80)を使用することが可能である。筋肉内で注射可能な油性の溶液は、例えば、活性な粒子をトリグリセリドまたはグリセロールエステルを用いて可溶化することで調製され得る。実質的に非水性のキャリア(賦形剤)は、生物適合性であり、そして室温で液体であるか十分に軟質である任意の物質であり得る。キャリアは、通常は疎水性であり、そして一般に有機物(例えば、植物または動物の油もしくは脂肪)または無機物または合成起源もしくは合成由来(derivation)である。好ましくは、キャリアは、「脂肪」化合物(例えば、脂肪酸、アルコール、エステルなど)を代表する、少なくとも一種の化学的部分(すなわち、炭化水素鎖、エステル結合、または両方)を含むが、このことは必須ではない。この文脈における「脂肪」酸としては、30個まで、または30個より多い炭素原子を含む直鎖または分枝鎖の有機酸を介した、酢酸、プロピオン酸、および酪酸が挙げられる。好ましくは、キャリアは、水に不混和性であり、そして/または脂肪溶媒として一般に公知の物質に溶解する。キャリアは、そのような「脂肪」化合物と、ヒドロキシ化合物(例えば、一価、二価、三価、または他の多価アルコール(例えば、グリセロール、プロパンジオール、ラウリルアルコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコールなど))を有する化合物との反応生成物に対応し得る。これらの化合物としては、脂溶性ビタミン(例えば、トコフェノール、およびそれらのエステル(例えば、酢酸エステル)(それらは、時々トコフェノールを安定化させるために生成される))が挙げられる。時々、経済的理由のために、キャリアは、好ましくは天然の、非改変植物油(例えば、ゴマ油、大豆油、ピーナッツ油、ヤシ油)、または非改変脂肪を含み得る。あるいは、植物油または脂肪は、本発明と適合性である、水素化または他の化学的方法により改変され得る。合成方法により調製される疎水性物質の適切な使用もまた想定される。
非経口投与のために適切な薬学的組成物は、適切な緩衝液(例えば、Tris−HCl緩衝液、アセテート緩衝液、またはホスフェート緩衝液(例えば、二塩基性リン酸ナトリウム/一塩基性リン酸ナトリウム緩衝液))、ならびに、注射用滅菌水中の薬学的に受容可能な賦形剤(例えば、スクロース)、キャリア(例えば、ヒト血清アルブミン)、等張性(toxicity)物質(例えば、NaCl)、保存剤(例えば、チメロサール、クレゾール、またはベンジルアルコール)、および界面活性剤(例えば、Tweenまたはポリソルベート)で処方され得る。
代表的な適切なシリンジとしては、ユーザーが自分で注射することを容易にする、ペン型のシリンジに取り付けた予め充填したバイアルを含むシステム(例えば、Novo Nordiskから入手可能なNOVOLET Novo Pen)、ならびに予め充填したペン型のシリンジが挙げられる。他のシリンジシステムとしては、希釈剤および凍結乾燥された粉末を別々の区画に含む、ガラスカートリッジを含むペン型シリンジが挙げられる。
本発明は、TMZまたはその薬学的に受容可能な塩を、選択的PKCインヒビター、好ましくはアイソザイム特異的PKCインヒビター(一つの実施形態において、選択的PKCβインヒビター)と組み合わせて、提供する。
TMZは、Schering Corporation(Kenilworth,NJ)から、商標Temodar(登録商標)の元で、入手可能なアルキル化剤である。TMZはまた、3,4−ジヒドロ−3−メチル−4−オキソイミダゾ[5,1−d]−as−テタジン−8−カルボキサミドとして公知である。米国特許第5,260,291号(その全体は、本明細書中に参考として援用される)参照のこと。TMZは、現在、アメリカ合衆国において、高悪性度の神経膠腫を有する成人の患者(それらは、新しく診断された多形膠芽腫を有する成人の患者および治療抵抗性の退形成性星細胞腫を有する成人の患者(すなわち、初回再発時に、ニトロソ尿素類およびプロカルバジンを含む薬剤レジメンに対して、疾患の進行を経験した患者)を含む)の処置のために認可される。TMZは、現在、ヨーロッパにおいて、標準治療後に再発または進行を示す悪性の神経膠腫(例えば、多形膠芽腫および退形成性星細胞腫)を有する患者の処置のために認可される。TMZは、5日間にわたり、約150mg/m2〜約200mg/m2の範囲内の28日間の処置サイクルで、経口用量として、または静脈内用量として投与され得る。一つの実施形態において、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩は、患者から得られる試料中のO6−メチルグアニン−DNAメチルトランスフェラーゼ(MGMT)遺伝子のメチル化状態に基づいて、TMZの標準用量強度または増強用量強度のいずれかである。患者からの試料中の遺伝子(例えば、プロモーター領域)コード化MGMTがメチル化される場合、TMZの標準用量強度が投与されるが;しかしながら、遺伝子コード化MGMTがメチル化されない(すなわち、検出限界未満である)場合、TMZの増強用量強度がその患者に投与される。例えば、米国特許出願公開第2006/0100188号を参照のこと。特に、TMZに対する例示的な増強用量強度は、表1および表2に提供され;MGMT遺伝子がメチル化されるかどうかを評価するための方法は、15〜20頁で提供され;そして、用語「試料」は、13頁に規定され;すべての開示は、その全体が、本明細書中に参考として援用される。
一般的に、TMZと組み合わせて投与される選択的PKCインヒビターの量は、主治医により個々別々に決定される。指針として、適切な用量を設定する場合、他の要素の中でもとりわけ、細胞増殖性障害の程度、患者の体重および年齢が考慮される。
一般的に、選択的PKCインヒビターの適切な用量は、腫瘍細胞の部位にて、0.5nM〜200μMの、より通常は20nM〜10μMの範囲内の選択的PKCインヒビターの濃度をもたらすものである。100nM〜5μMの血清濃度は、たいていの環境で十分であると考えられる。選択的PKCインヒビターのこれらの処置濃度を得るために、処置が必要な患者は、体重1kg当たり約0.1mg/日〜体重1kg当たり約14mg/日を投与される。例えば、一つの実施形態において、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約0.1mg/日〜体重1kg当たり約1.5mg/日の範囲内である。より好ましくは、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、体重1kg当たり約1.0mg/日である。別の実施形態において、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩の治療有効量は、体重1kg当たり約3.5mg/日〜体重1kg当たり約14mg/日の範囲内(例えば、70kgの平均体重に基づき、約250mg/日〜約1000mg/日の範囲内)である。より好ましくは、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、約500mg/日、約700mg/日、または約900mg/日である。
上で言及されるように、上記の量は、個々別々に変化し得る。
例示的な選択的PKCインヒビターは、当該分野(例えば、Mackay and Twelves,Targeted Therapies in Oncology,4(l):7−10(2004);Rocha et al,The Oncologist,7:17−33(2002);Way et al.,Trends Pharmacol Sci,21(5):181−187(2000);米国特許第5,621,101号、同第5,621,098号、同第5,616,577号、同第5,578,590号、同第5,552,396号、同第5,545,636号、同第5,491,242号、同第5,488,167号、同第5,481,003号、同第5,461,146号、同第5,270,310号、同第5,216,014号、同第5,204,370号、同第5,141,957号、同第5,057,614号、同第4,990,519号、および同第4,937,232号)で記載される。特に、強力なPKCインヒビターであるスタウロスポリンは、リード化合物として役立ち、そこから多くの新しいPKCインヒビターが、PKCに対する改善された選択性を伴い、そしてPKCアイソザイムに関するより大きな選択性を伴うように、開発されている。そのような誘導体としては、UCN01、
UCN01(7−ヒドロキシスタウロスポリン)および関連するアナログ、N−ベンゾイル−スタウロスポリン、およびCGP41251は、Rocha et al.,The Oncologist,7:17−33(2002)に記載される。一つの好ましい実施形態において、UCN01またはその薬学的に受容可能な塩は、非経口投与、より好ましくは静脈内投与される。
ルボキシスタウリン(LY333531;(S)−13−[(ジメチルアミノ)メチル]−10,11,14,15−テトラヒドロ−4,9:16,21−ジメテノ−1H,13H−ジベンゾ[e,k]ピロロ[3,4−h][l,4,13]オキサジシクロヘキサデセン−l,3(2H)−ジオン)および関連するアナログ(LY333531、N−デスメチル LY333531の活性代謝産物を含む)は、Jirousek et al, J Med Chem,39:2664−2671(1996)で記載される。N−デスメチル LY333531は、Ring et al,Drug Metabolism and Disposition,30(9):957−961(2002)でさらに記載される。一つの実施形態において、治療有効量のルボキシスタウリン(LY333531)またはその薬学的に受容可能な塩は、約1mg/日〜約500mg/日、より好ましくは約5mg/日〜約300mg/日の範囲内である。例示的な処方物は、Health et al,米国特許第5,552,396号で提供される。例示的な処方物は、Jirousek et al.,米国特許出願公開第2001/0001791号に記載される。一つの好ましい実施形態において、ルボキシスタウリン(LY333531)またはその薬学的に受容可能な塩は、経口投与される。
ルボキシスタウリン(LY333531)のアナログであるLY379196は、Slosberg et al,Mol Carcinog,27(3):166−176 (2000)]およびHeath,米国特許第5,552,396号に記載される。一つの好ましい実施形態において、LY379196またはその薬学的に受容可能な塩は、経口投与される。エンザスタウリン(LY317615)は、Mackay and Twelves,Targeted Therapies in Oncology,4(l):7−10(2004)およびGraff et al,Cancer Res,65(16):7462−7469(2005)に記載される。エンザスタウリン(LY317615)の主要な活性代謝産物であるLY326020は、2002 米国臨床腫瘍学会(ASCO)Annual Meeting,Abstract#326に記載される。一つの実施形態において、治療有効量のエンザスタウリン(LY317615)、LY326020またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、6週間のサイクルで、約250mg/日〜約1000mg/日の範囲内である。好ましくは6週間のサイクルで、約500mg/日、約700mg/日、または約900mg/日である。一つの好ましい実施形態において、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020またはそれらの薬学的に受容可能な塩は、経口投与される。
海洋の苔植物類Bugula neritinaから元来は単離された大環状ラクトンである、ブリオスタチン(Bryostatin)1は、Rocha et al,The Oncologist,7:17−33(2002)に記載される。一つの好ましい実施形態において、ブリオスタチン1またはその薬学的に受容可能な塩は、非経口投与、より好ましくは静脈内投与される。
抗エストロゲン物質である、クエン酸タモキシフェンは、例えば、商標Novadex(登録商標)の下で、AstraZeneca Pharmaceuticals(Wilmington,DE)から入手可能である。クエン酸タモキシフェンはまた、(Z)2−[4−(1,2−ジフェニル−1−ブテニル)フェノキシ]−N,N−ジメチルエタンアミン 2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボキシレート(1:1)として公知である。米国特許第5,470,883号参照のこと(その全体は、本明細書中に参考として援用される)。クエン酸タモキシフェンは現在、アメリカ合衆国において、乳癌の処置のために認可される。一つの実施形態において、治療有効量のタモキシフェンまたはその薬学的に受容可能な塩は、約10mg/日〜約1000mg/日の範囲内である。好ましくは、約20mg/日、約40mg/日、または約90mg/日である。別の実施形態において、治療有効量のタモキシフェンまたはその薬学的に受容可能な塩は、1kg当たり約2mg/日である。一つの好ましい実施形態において、タモキシフェンまたはその薬学的に受容可能な塩は、経口投与される。
アンチセンスオリゴヌクレオチド選択的PKCインヒビターとしては、ISIS 3521(LY900003;Affinitak)およびISIS 9606が挙げられる。これらのアンチセンスオリゴヌクレオチドの両方は、選択的PKCαインヒビターである。これらのアンチセンスオリゴヌクレオチドの配列は、以下の通りである:ISIS 3521(LY900003;Affinitak)GTT CTC GCT GGT GAG TTT CA(配列番号1)およびISIS 9606 GTT CTC GCT GGT GAG TTT CA(配列番号2)(例えば、McKay et al,Cancer Res,56(15):3499−3507(1996)およびLevesque et al,Mol Pharmacol,51(2):209−216(1997)を参照のこと)。一つの実施形態において、治療有効量のISIS 3521(LY900003;Affnitak)は、所定の21日間の間、一日当たり約2.0mg/kg〜一日当たり約3.0mg/kgの範囲内であり、続いて7日間の休止期間を置く。別の実施形態において、治療有効量のISIS 3521(LY900003;Affinitak)は、一週間に3回、約0.15mg/kg/日〜約6.0mg/kg/日の範囲内である。なおも別の実施形態において、投与される治療有効量のISIS 9606は、腫瘍細胞の部位で、約150nMの濃度をもたらす。一つの好ましい実施形態において、そのようなアンチセンスオリゴヌクレオチドは、非経口投与、より好ましくは静脈内投与される。最後に、例示的なPKCのペプチド転座インヒビターは、Way et al,Trends Pharmacol Sci,21(5):181−187(2000)に記載される。
以下のヒト膠芽腫異種移植モデルは、本明細書中に記載される処方物および方法の効用を確かめるために、用いられ得る。ヒト膠芽腫細胞U87MGは、雌のヌードマウス(年齢4〜6週齢)に皮下接種される。異種移植腫瘍成長に続いて、カリパスを使用して腫瘍サイズを測定する。一旦、腫瘍サイズが、約100mm3(平均)に達すると、その異種移植腫瘍を有するマウスはグループ化され、異なる用量のTMZおよびPKCインヒビター(例えば、エンザスタウリン)の組み合わせで処置される。同様に、ヒト膠芽腫細胞U373は、異種移植モデルを確立するために用いられ得る。
(U87MG膠芽腫異種移植片における、TMZおよび/またはエンザスタウリンの効用)
細胞増殖性障害を処置するための、TMZおよびPKCインヒビター(例えば、エンザスタウリン)の組み合わせを、膠芽腫異種移植モデルを用いて調べた。特に、膠芽腫モデルU87MGを用いて、単独の物質としてのTMZ(Temodar(登録商標))(脳腫瘍を処置するために臨床的に認可された化学治療薬剤)と比較して、単独の物質としてのPKCインヒビター、エンザスタウリンの有効性を評価した。さらに、この研究は、TMZとエンザスタウリンとの組み合わせの有効性を、いずれかの物質のみを用いる有効性と比較して、考察した。
細胞増殖性障害を処置するための、TMZおよびPKCインヒビター(例えば、エンザスタウリン)の組み合わせを、膠芽腫異種移植モデルを用いて調べた。特に、膠芽腫モデルU87MGを用いて、単独の物質としてのTMZ(Temodar(登録商標))(脳腫瘍を処置するために臨床的に認可された化学治療薬剤)と比較して、単独の物質としてのPKCインヒビター、エンザスタウリンの有効性を評価した。さらに、この研究は、TMZとエンザスタウリンとの組み合わせの有効性を、いずれかの物質のみを用いる有効性と比較して、考察した。
要約すると、ヌードマウスに、U87−MG膠芽腫細胞を接種し、生じた腫瘍を、コントロールまたは種々の濃度のTMZ、エンザスタウリン、またはTMZおよびエンザスタウリンの両方の組み合わせで処置した。より詳細には、年齢5〜7週齢の150匹の雌のヌードマウス(系統 NU/NU)を、Charles River Laboratoryから購入した。400万個の膠芽腫細胞U87−MGを、氷上で、Matrigel(カタログ番号354234、BD Biosciences)と1:1(容量:容量)で混合し、そしてこの混合物を、各マウスの側腹部に皮下接種した。腫瘍が90mm3の平均サイズに達したとき、投与を開始した。投与容量は0.2mLであった。腫瘍サイズおよび体重を、週に2〜3回測定した。以下の表1は、10種の異なる投与レジメンを表す。投与レジメンにつき、10匹のヌードマウスを用いたことに留意したい。
詳細には、単独のTMZは、U87MG膠芽腫異種移植腫瘍成長を、5、10、および20mpkの用量レベルで、それぞれ98%、102%、および103%阻害した(図1および図2を参照のこと)。一方、PKCインヒビター、エンザスタウリンは、単独の物質として用いた場合、腫瘍成長にわずかな効果しか与えなかった(図1および図2を参照のこと)。
さらに、エンザスタウリンと組み合わせたTMZは、TMZ単独よりも有効であった。特に、接種後17日目(すなわち、投与開始後10日目)に、腫瘍成長の用量依存性減少および腫瘍退行の増加が、TMZがエンザスタウリンと組み合わされた場合に観察された(図2を参照のこと)。
特に、最も高い組み合わせの用量(すなわち、20mpk TMZ+75mpk エンザスタウリン)は、(接種後7日目に投与を開始した時の、腫瘍サイズと比較して)52%の腫瘍退行をもたらした。これは、TMZまたはエンザスタウリンのいずれかを単独で用いた場合よりも統計学的に有意であった(p<0.05)。
TMZおよびエンザスタウリンの投与レジメンに十分に耐えたマウスは、5%未満の体重の損失を示した(図3を参照のこと)。実際、TMZとエンザスタウリンの組み合わせは、いずれかの物質のみを用いる処置のいずれよりも、体重に有害な影響を与えなかった。
本発明は、本明細書中に記載される特定の実施形態により、範囲を制限されない。実際、本明細書中に記載されるものに加えて、本発明の種々の改変は、前述の説明から当業者に明らかである。そのような改変は、添付の特許請求の範囲内にあることが意図される。
種々の刊行物が、本明細書中に引用され、それらの開示はその全体が参考として援用される。
Claims (40)
- 治療有効量のテモゾロミド(TMZ)またはその薬学的に受容可能な塩を、プロテインキナーゼC(PKC)インヒビターと組み合わせて含む処方物。
- 治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩を、選択的PKCβインヒビターと組み合わせて含む処方物。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、選択的PKCβ−2インヒビターである、請求項2に記載の処方物。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、LY379196、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩、あるいは二種または二種より多いそれらの組み合わせである、請求項2に記載の処方物。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である、請求項2に記載の処方物。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、N−デスメチル LY333531またはその薬学的に受容可能な塩である、請求項2に記載の処方物。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である、請求項2に記載の処方物。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、LY326020またはその薬学的に受容可能な塩である、請求項2に記載の処方物。
- 前記治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩が、標準用量強度である、請求項2に記載の処方物。
- 前記治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩が、増強用量強度である、請求項2に記載の処方物。
- ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531またはそれらの薬学的に受容可能な塩が、体重1kg当たり約0.1mg/日〜体重1kg当たり約1.5mg/日の範囲内である、請求項5に記載の処方物。
- ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531またはそれらの薬学的に受容可能な塩が、体重1kg当たり約1.0mg/日である、請求項5に記載の処方物。
- エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩が、約250mg/日〜約1000mg/日の範囲内である、請求項7に記載の処方物。
- エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩が、約500mg/日である、請求項7に記載の処方物。
- エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩が、約700mg/日である、請求項7に記載の処方物。
- エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩が、約900mg/日である、請求項7に記載の処方物。
- 治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩を有する第一の容器;
治療有効量の選択的PKCβインヒビターを有する第二の容器;および
細胞増殖性障害を処置するための使用についての指示;
を含むキット。 - 前記選択的PKCβインヒビターが、選択的PKCβ−2インヒビターである、請求項17に記載のキット。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、LY379196、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩、あるいは二種または二種より多いそれらの組み合わせである、請求項17に記載のキット。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である、請求項17に記載のキット。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、N−デスメチル LY333531またはその薬学的に受容可能な塩である、請求項17に記載のキット。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である、請求項17に記載のキット。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、LY326020またはその薬学的に受容可能な塩である、請求項17に記載のキット。
- 前記治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩が、標準用量強度である、請求項17に記載のキット。
- 前記治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩が、増強用量強度である、請求項17に記載のキット。
- ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531またはそれらの薬学的に受容可能な塩が、体重1kg当たり約0.1mg/日〜体重1kg当たり約1.5mg/日の範囲内である、請求項20に記載のキット。
- ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531またはそれらの薬学的に受容可能な塩が、体重1kg当たり約1.0mg/日である、請求項20に記載のキット。
- エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩が、約250mg/日〜約1000mg/日の範囲内である、請求項22に記載のキット。
- エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩が、約500mg/日である、請求項22に記載のキット。
- エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩が、約700mg/日である、請求項22に記載のキット。
- エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩が、約900mg/日である、請求項22に記載のキット。
- 前記治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩が、前記治療有効量の選択的PKCβインヒビターと同時に投与される、請求項17に記載のキット。
- 前記治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩が、前記治療有効量の選択的PKCβインヒビターと別々の時間に投与される、請求項17に記載のキット。
- 神経膠腫に罹患する患者において、神経膠腫を処置するための方法であって、該方法が、治療有効量のTMZまたはその薬学的に受容可能な塩を、選択的PKCβインヒビターと組み合わせて投与する工程を包含する、方法。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、選択的PKCβ−2インヒビターである、請求項34に記載の方法。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、LY379196、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩、あるいは二種または二種より多いそれらの組み合わせである、請求項34に記載の方法。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、ルボキシスタウリン(LY333531)、N−デスメチル LY333531、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である、請求項34に記載の方法。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、N−デスメチル LY333531、またはその薬学的に受容可能な塩である、請求項34に記載の方法。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、エンザスタウリン(LY317615)、LY326020、またはそれらの薬学的に受容可能な塩である、請求項34に記載の方法。
- 前記選択的PKCβインヒビターが、LY326020またはその薬学的に受容可能な塩である、請求項34に記載の方法。
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