JP3783730B2 - スフィンゴシンの合成 - Google Patents

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Description

発明の分野
本発明はスフィンゴシンの合成方法に関する。より詳しくは、本発明は非キラル出発材料の変換による4種の立体異性体1〜4の合成に関する。
発明の背景
スフィンゴシンは近縁の長鎖脂肪族2−アミノ−1,3−ジオールのグループを構成し、そのうちのD−エリトロ−1,3−ジヒドロキシ−2−アミノ−4,5−trans−オクタデセンが動物グリコスフィンゴ脂質の中で最も往々にして認められている。グリコスフィンゴ脂質はN−アシルスフィンゴシンのグリコシドであり、その一般名はセラミドである。脂肪酸、スフィンゴシン及び炭水化物の構造変化は多大な数の化学的に相違するグリコスフィンゴ脂質をもたらす。即ち、スフィンゴシン及びその誘導体グリコスフィンゴ脂質は関心がもたれ、その理由はその多彩な生物活性及び生物学的役割にある。これらの活性にはプロテインキナーゼC活性の阻害及び発育中の脊椎動物細胞間での情報の伝達が含まれる。スフィンゴシンは様々なガングリオシドの連鎖ターミネータをも担う。ガラクトシルセラミドはCD4レセプターを欠く細胞におけるHIV結合のためのレセプターであることが示されている。
有用なスフィンゴシン誘導体を獲得するためには、光学的に純粋なスフィンゴシンをまずその全ての異性体について合成する:
Figure 0003783730
光学的に純粋なスフィンゴシンを合成する従来の方法はキラル構成単位としてのセリンの利用を頼りとする。例えば、Newman, J. Am. Chem., 95(12):4098(1973);Boutinら、J. Org. Chem., 51:5320(1986);Garnerら、J. Org. Chem., 53:4395(1988);Poltら、J. Org. Chem., 57:5469(1992);Herold, Helv. Chim. Acta, 71:354(1988);Nimkarら、Tetrahedron Letters, 29(25):3037(1988);及び米国特許第5,110,987号は、セリン又は近縁化合物からのスフィンゴシン又はその誘導体の調製を述べている。これらの方法は、同一の出発化合物からスフィンゴシンの4種の立体異性体全てを獲得することの不能さに基づき不利である。更に、出発材料としてセリンを利用する方法はかなり時間がかかり、それ故潜在的なスケールアップができない。
光学的に純粋なスフィンゴシンを合成するための別の試みはクロロフマル酸をフマラーゼにより立体特異的に水和してキラルプール試薬としてL−トレオ−クロロリンゴ酸を得、そしてD−エリトロ−スフィンゴシンを得ることにある。これはJ. Org. Chem., 52:2838-2848(1987)に記載されている。この方法は複雑であり、そしてスフィンゴシンのうちの1の立体異性体の合成しかもたらさない。
光学的に純粋なスフィンゴシンを得るためのいくつかの試みは出発材料として炭水化物を使用している。Zimmerman and SchmidtらのLiebigs Ann. Chem., 663(1988)の中に、D−ガラクトースを利用するD−エリトロ−スフィンゴシンの合成法が記載されている。米国特許第4,937,328号はD−ガラクトースからのスフィンゴシン誘導体の合成を述べている。Obayashiら、Chemistry Letters頁1715-1718(1985)は糖前駆体を用いるスフィンゴシンの合成を述べている。出発材料として糖を利用することは、そのデザインを特異的な立体中心の形態に限定する。所望の異性体を得るために必要な必須の操作及び転化は合成プロセスを長める。
従来の研究にもかかわらず、スフィンゴシンの合成のための効率的な方法は今までに得られていなかった。更に、所望の立体異性体の製造を可能にする、スフィンゴシンを合成するための方法についての要望が当業界にある。
従って、本発明の目的は全てのスフィンゴシンの合成のための一般的な方法を提供する。
本発明の更なる目的は同一の出発材料から4種のスフィンゴシンの立体異性体の合成のための方法の提供にある。
本発明の更なる目的は、容易に入手できる出発材料を用いるスフィンゴシンの合成のための方法の提供にある。
本発明の更なる目的は、最少の工程数で生成物を生成しうるスフィンゴシンの合成のための方法の提供にある。
本発明の更なる目的は、スフィンゴシンの合成のための環境的に許容される方法の提供にある。
本発明のこれら及びその他の目的は以降の明細書及び添付の請求の範囲の参照により明らかとなるであろう。
発明の概要
以上の目的に従い、本発明により、立体特異的スフィンゴシンの合成のための方法を提供し、この方法は、次式のアレンジオールを用意する
Figure 0003783730
(式中、XはH、ハロゲン、OH、OR、フェニル、アセチレン、NH2、N3、NR2、NRH、NO2、CO2H又はCNであり、そしてRは低級アルキル又は低級アルケニルである);
このジオールを下記の式を有するそのアセトニドとして保護する
Figure 0003783730
このアセトニドを次式を有するエポキシドに変換する
Figure 0003783730
このエポキシドを、そのエポキシドを立体特異的に開環させるのに有効な量のアジド塩を反応させ、そして次式を有するアジドアルコールを得る
Figure 0003783730
このアジドアルコールをまず過剰量のオゾンと、次いで過剰量のボロハイドラドイと反応させて次式を有する第一ラクトールを得る
Figure 0003783730
この第一ラクトールを酸性イオン交換樹脂と反応させて第一ラクトールを脱保護し、そして次式の第二ラクトールを得る
Figure 0003783730
この第二ラクトールを次式を有する第三ラクトールを得るのに有効な量の過ヨウ化アルカリと反応させる
Figure 0003783730
この第三ラクトールをWittigオレフィン化に委ねてアジドスフィンゴシンを得、そしてこのアジドスフィンゴシンをアミンに還元して所望のスフィンゴシンを得る、ことを含んで成る。
本発明の別の態様において、立体特異的スフィンゴシンは、エポキシドをまずFeCl3と、次いでアジド塩と反応させて立体特異的アジドアルコールを得ることを含む方法により合成する。
本発明の別の態様において、立体特異的スフィンゴシンは、エポキシドをまずエチルアセトアセテートの存在下でLiClと、次いでアジド塩と反応させて立体特異的アジドアルコールを得ることを含む方法により合成する。
本発明の別の態様において、立体特異的スフィンゴシンは、エポキシドをアジド塩と反応させて立体特異的アジドアルコールを得ることを含む方法により合成する。
本発明の更なる態様において、クロロベンゼンからの中間体L−エリトロースを介する立体特異的スフィンゴシンの合成のための方法を提供する。
以降でより明らかとなるであろう本発明の上記及びその他の目的、利点及び特徴により、本発明の本質は以下の本発明の好適な態様の詳細な説明、図面及び添付の請求の範囲の参照により一層明らかとなりうる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明に従うL−トレオ−スフィンゴシン又はその誘導体の合成を示す。文字a〜hは使用した以下の試薬を示す:(a)(1)2,2−ジメトキシプロパン、触媒p-TsOH,CH2Cl2(2)mCPBA,CH2Cl2;(b)NaN3,NH4+Cl-,1,2−ジメトキシエタン/EtOH/H2O,70℃;(c)(1)O3,CH3OH,−78℃,(2)NaBH4,CH3OH,0℃〜RT;(d)Amberlyst酸性樹脂;(e)NaIO4,H2O;(f)n−テトラデシルトリフェニルホスホニウムブロミド1.2当量、フェニルリチウム4.4当量、トルエン/THF,−30℃,0℃で急冷;(g)H2S、ピリジン;(h)無水酢酸、ピリジン。
図2はD−エリトロ−スフィンゴシンを合成するのに用いたエポキシドとアジドアルコールとの合成を示す。
図3は本発明に係るスフィンゴシンの立体異性体を獲得するために有用であることが見い出された中間体の合成を示し、その中間体はクロロベンゼンから合成されたL−エリトロースから得られる。
図4は図3の中間体からのスフィンゴシンの立体異性体の合成を示す。
発明の好適な態様の詳細な説明
クロロベンゼンから対応のホモキラルシクロヘキサジエンcis−ジオールに至るバイオ触媒変換はこの度、慎重なる対称性ベース計画を通じて、スフィンゴシン立体異性体の立体多様性合成を可能にすることが見い出された。1970年において、Gibson及び共同研究者らは、土壌細菌のシュードモナス・プチダPseudomanas putida)の突然変異体によるトルエンからcis−トルエンジオールに至る鏡像選択的酸化を報告している。これより、数多くのその他の単純なアレンが微生物酸化技術を有してこのタイプのジオールを生成することが示された。
本発明は、立体特異的スフィンゴシンを効率的に合成するための、アレンジオールの微生物酸化において導入されたキラル性の利点を利用する。即ち、驚くべきことに、立体特異的スフィンゴシンは非キラル性芳香族起原から得られうる。このようにして得たスフィンゴシンは光学的に純粋であり、そして有用なスフィンゴシン又はその他の誘導体の製造のために利用できる。更に、本発明の方法によるスフィンゴシンの合成はこのプロセスの経済的なスケールアップを可能とし、なぜなら全ての立体異性体が同一の出発材料並びに非常に類似の合成反応体及び手順を利用して調製できるからである。
図1には本発明に従うL−トレオ−スフィンゴシンの合成について記載してある。この合成は本発明を例示するために全体にわたって利用しているが、しかしその中に示している反応体及び化合物に本発明が制約されるものと考えるべきでない。
スフィンゴシンのその他の異性体は、アジドアルコールの他の3種の異性体ができることを条件に、同一の工程による得ることができる。スフィンゴシン立体異性体をもたらすアジドアルコールは以下の通りである。
Figure 0003783730
スフィンゴシンの合成のため、シュードモナス・プチダ39D株による微生物酸化により好適に得られる置換化ベンゼンジオールをまず得る。このジオールは適当なジオールが得られることを条件に、その他のシュードモナス・プチダ株による微生物酸化により得られうる。微生物酸化を介して得られるベンゼンジオールはGenecor International, Rochester, N.Y., ICI Fine Chemicals, Manchester, U.K.又はEnzymatics, Ltd., Cambridge, U.K.より商業的に入手できる。
好適な態様において、ジオールはクロロベンゼンジオール5((2R,3S)−2,3−ジヒドロキシ−1−クロロシクロヘキサ−4,6−ジエン)である。しかしながら、ほぼ全ての原子又は官能基が、微生物工程によってのみ限定される置換により、即ち、微生物工程にとっての基質を担いうる置換化アレンにより、芳香環の末端に置くことができる。適当な置換基には、H、ハロゲン、OH、OR、フェニル、アセチレン、NH2、N3、NR2、NRH、NO2、CO2H又はCNが含まれ、そしてRは低級アルキル又は低級アルケニルである。好ましくは、Rは約1〜6個の炭素を有する。好適な態様において、そして本明細書に例示する通り、XはClである。
スフィンゴシン2及び3を得るため、ベンゼンジオール5をそのアセトニドとして、ジオールを図1の第一工程度aにおいてケトン保護試薬と反応させることにより保護する。このジオールは次の反応工程における選択性を可能とするように保護しておく。硬質なアセトニドにおいて、求電子試薬の接近のために片側のみを開き、次の立体中心の立体制御型導入をもたらす。
当業者に公知の任意のケトン保護試薬、例えばアセトン、ジメトキシプロパン、シクロヘキサノンがとりわけ利用できうる。好適な態様において、ジオールを2,2−ジメトキシプロパンと、触媒、p−トルエンスルホン酸及び溶剤の塩化メチレンの存在下で反応させる。この反応は任意の適当な溶媒、例えばとりわけ塩化メチレン又はアセトンの中で行ってよい。この反応は引用することで本明細書に組入れる米国特許第5,200,516号に記載してある。
スフィンゴシン2及び3の合成のため、アセトニドを、好ましくは図1のaの第二工程において適当な溶媒の中でメタ−クロロ過安息香酸(mCPBA)によるアセトニドのエポキシ化によりantiエポキシド6に変換する(米国特許第5,200,516号を参照のこと)。好ましくは、この溶媒はアセトニドを得るための反応に用いたものと同じものとし、多重の反応槽の必要性をなくす。
スフィンゴシン1及び4の合成のため、ジオールをmCPBAと直接反応させてsynエポキシドを得、次いで上記の通りにしてアセトニドとしての保護をエポキシ化工程の後に行う。
antiエポキシド6又はsynエポキシドを、所望の異性体に依存して、工程bにおいてエポキシドを立体特異的に開環するのに有効な量のアジド塩と反応させて、アジドアルコール7を得るか、又はアジドアルコール異性体を得る(上記参照)。好適なアジドはアジ化ナトリウムである。他方、その他のアジド塩、例えば、限定することなく、アジ化リチウム、アジ化カリウム、アジ化セシウム又はアジ化テトラアルキルアンモニウムが利用できる。アジドアルコール7を得るための反応は好ましくは触媒としての塩化アンモニウムの存在下で実施する。1,2−ジメトキシエタン及びエタノールを溶媒として利用するのが好ましいが、しかし当業者に公知のその他の適当な溶媒を利用してよい。好適な態様において、この反応は室温より高温で、特に約55℃〜約85℃の温度で実施する。最も好適な態様において、反応は約70℃で実施する。
アジドはエポキシドを立体特異的に開環し、そして所望のアジドアルコールを生成するのに有効な量で提供する。アジドは一般に完全な反応を保障するために若干過剰の量で用いる。この工程は所望のスフィンゴシン異性体の製造を可能にする。アジドアルコールの立体特異的製造に関する論述は、引用することで本明細書に組入れるHudlickyら、J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1、頁2907-2917及びHudlickyら、J. Org. Chem., 58:985(1993)の中に見い出せうる。
得られるアジドアルコールは得るべきスフィンゴシンの立体異性体を決定するであろう。D−エリトロ−スフィンゴシン(1)を合成するのに必要なアジドアルコールは、FeCl3synエポキシと反応させ、次いでそれから得られる生成物をアジド塩と反応させることにより得られうる。
L−トレオ−スフィンゴシン(2)を合成するのに必要なアジドアルコールは、antiエポキシドをアジド塩と、塩化アンモニウムの存在下で前述の通りに反応させることにより得られうる。
L−エリトロ−スフィンゴシン(3)を合成するのに必要なアジドアルコールは、antiエポキシドをLiClと、エチルアセトアセテートの存在下で反応させ、次いでそれ由来の生成物をアジド塩と反応させることにより得られうる。
D−トレオ−スフィンゴシン(4)を合成するのに必要なアジドアルコールは、synエポキシドをアジド塩と反応させることにより得られうる。
所望のスフィンゴシンは全く、適当なアジドアルコールが供されたら、同一の反応系列により作られうるものと信じられている。従って、図1の中で説明する残りの工程はどのスフィンゴシンが合成されようと、実質的に同一であろう。
図1の工程cにおいては、2段階の反応を実施する。第一に、アジドアルコールを低温で過剰のオゾンと反応させる。溶媒、例えばメタノールを利用してよい。この反応の温度は好ましくは約−70℃〜約−85℃、最も好ましくは約−78℃であろう。
図1におけるcで表示する反応の第二段階において、過剰のボロハイドライドをオゾン分解由来の生成物と反応させて第一ラクトール8を生成する。好適なボロハイドライド試薬はナトリウムボロハイドライドである。その他のボロハイドライド、例えば限定することなく、リチウム、カリウム又はテトラアルキルアンモニウムボロハイドライドが利用できる。この反応のための温度は好ましくは約0℃にまで上昇させる。この反応は好ましくは、反応が完了したことを確認するために薄層クロマトグラフィーによりモニターする。この反応温度は必要ならばラクトール8に至る還元を完了させるためにほぼ室温にまで上昇させてよい。
この第一ラクトールを次に工程dにおいて酸性イオン交換樹脂と接触させてそれを脱保護し、そして第二ラクトン9aを生成する。適当なイオン酸性交換樹脂はAldrich又はその他の会社から市販されている。一部の適切な樹脂には、Amberlyst 15, Amberlyst IR 118, Amberlite CG-50, Dowex 50 X 8-100がとりわけ含まれる。
次に、第二ラクトール9aの工程aにおいて、9bを介して第三ラクトールwを生成するのに有効な量のアルカリ金属過ヨウ化物と反応させる。アルカリ金属過ヨウ化物は、例えばリチウム、ナトリウム又はカリウム塩であってよい。好適なアルカリ金属過ヨウ化物は過ヨウ素酸ナトリウムである。
得られるラクトールを次に工程fのWittigオレフィン化にかけてアジドスフィンゴシン11を生成する。Wittig反応は一般に不活性ガス雰囲気、例えば窒素下で、低温において、脂肪族トリフェニルホスホニウムハライドを用い、塩基の存在下で実施する。スフィンゴシンの製造の目的のためには、n−テトラデシルトリフェニルホスホニウムブロミドが好ましい。Wittig反応にとって適当な塩基には有機リチウム化合物、例えばフェニルリチウム、リチウムメチレートもしくはリチウムエチレート、又はアジ化ナトリウム、ナトリウムメチレート及びナトリウムカーボネートの如くの化合物が含まれる。好適な態様において、塩基はフェニルリチウムとする。利用できる溶媒は芳香族炭化水素と、例えばベンゼン、トルエンもしくはキシレン、又はエーテル、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフランもしくはジオキサンである。好適な態様において、この溶媒はトルエン、THF又はその混合物である。好ましくは、溶媒は無水とする。
Wittig反応は好ましくは約−25℃〜約−40℃の温度で行う。好適な態様において、反応は約−35℃〜約−30℃で行う。
アジドスフィンゴシンは好ましくは工程gで所望のスフィンゴシン異性体へと還元する。この還元は当業界公知の任意の方法により、例えばとりわけH2S、H2/触媒(Pd)、LiAlH4又はNaBH4により、実施できうる。好適な態様において、アジドスフィンゴシンをピリジン又はその他の溶媒の中で硫化水素により還元する。
調製した光学的に純粋なスフィンゴシンの誘導体が所望されるなら、かかる誘導体を得るための任意の公知の反応を行ってよい。図1において、工程hはスフィンゴシンのアシル化を例示する。化合物12を得るため、この工程は溶媒、好ましくはピリジン中で無水酢酸を用いて実施する。
図2はスフィンゴシン異性体D−エリトロ−スフィンゴシンを合成するときに得られる中間体を示し、これは天然に見い出せる立体異性体である。エポキシド13は上記の通りm-CPBAにより得られ、ジオールによりsynへと誘導され、そしてその後のジメトキシプロパン又はその他のケトン保護剤との反応により保護しておく。次いでエポキシドをまずFeCl3と、次いでアジド塩と反応させてアジドアルコール14を得る。図1由来のアジドアルコールから展開したのと同一の反応条件下でのアジドアルコール14の処理は、天然の異性体をもたらすであろう。
本発明の別の態様において、図3及び4の合成系を利用する。特に、4種の異性体全てが図3及び4に示す工程の利用により得られる。これらの化合物は最終生成物のジアステオ性/鏡像性の相違のために特異的に作られる。単一又は二重転化を利用するアジドによる置換は全ての立体異性体をもたらすであろう。
上記の通り、出発材料はアレンジオール、好ましくはクロロベンゼンジオールである。このジオールは、共に引用することで本明細書に組入れるHudlickyら、J. Org, Chem., 55:4683(1990)及び米国特許第5,200,516号の示す通りにして、L−エリトロース15を得るように反応させる。一般に、エリトロースは以下の通りに合成する:(+)−cis−2,3−ジヒドロキシ−1−クロロ−シクロヘキサ−4,6−ジエンをp−トルエンスルホン酸と、2,2−ジメトキシプロパンの存在下で(2R,3S)−2,3−イソプロピリデン−1−クロロ−シクロヘキサ−4,6−ジエンを形成する;この(2R,3S)−2,3−イソプロピリデン−1−クロロシクロヘキサ−4,6−ジエンをオゾン分解にかけ、次いで前記オゾン分解の生成物を環化して2,3−O−イソプロピリデン−D−エリツルロノラクトンを生成する;この2,3−O−イソプロピリデン−D−エリツルロノラクトンをナトリウムボロハイドライドの存在下で還元してナトリウム(S,S)−2,3−ジヒドロキシ−2,3−O−イソプロピリデン−4−ヒドロキシブタノエートを生成する;前記ナトリウム(S,S)−2,3−ジヒドロキシ−2,3−O−イソプロピリデン−4−ヒドロキシブタノエートをヨードメタンの存在下で環化して、2,3−O−イソプロピリデン−L−エリトロノ−1,4−ラクトンを形成する;前記2,3−O−イソプロピリデン−L−エリトロノ−1,4−ラクトンをDIBAL溶液で処理して2,3−O−イソプロピリデン−L−エリトロースを形成する;次いで前記2,3−O−イソプロピリデン−L−エリトロースを脱保護してL−エリトロースを形成する。
エリトロース15を次に塩基の存在下で脂肪族トリフェニルホスホニウムハライドを用いるWittig反応にかけて化合物16を得る。
図4は化合物16からの各スフィンゴシン異性体の合成のための反応経路を示す。異性体1及び4を得るため、化合物16をまずH+又は酸と反応させて触媒脱保護を行い、そして化合物17を供する。この化合物をベンジルアルデヒドと、酸の存在下で反応させて化合物20にし、これを4段階反応でメタンスルホニルクロリド(MSCL)、リチウムプロミド、アジ化ナトリウム及びリチウムアルミニウムハイトライドと反応させて化合物22にし、これを次に塩化水素に委ねてスフィンゴシン1を得る。他方、化合物20は段階反応でメタンスルホニルクロロド、アジ化ナトリウム及びリウチウムアルミニウハイドライトと反応させて化合物23にしてよく、次いでこれを塩化水素に委ねてスフィンゴシン4を得る。
その他の異性体を得るため、化合物17をジメトキシプロパンと、酸及びアセトンの存在下で反応させて化合物18を得、次いでこれをMitsunobu転化に委ね(一般には反応体としてジエチルジアゾジカルボキシレート、トリフェニルホスフェン及び安息香酸;引用することで本明細書に組入れる米国特許第5,110,987号を参照のこと)、化合物19にする。化合物19をベンズアルデヒドと、酸の存在下で反応させて化合物21を得、これを上記の同じ反応に委ねて化合物24及び25を得、これを塩化水素と反応させてスフィンゴシン2及び3をそれぞれ得る。
上記の反応にとっての手順、反応体及び反応条件は当業者により容易に理解されるであろう。
以下の実施例は本発明を例示する。しかしながら、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
実施例
実施例1−L−トレオ−スフィンゴシンの製造
図1はL−トレオ−スフィンゴシンの合成を例示し、そして図1における番号を付した構造体は、その合成が、本明細書に記載してある、番号を付した化合物に相当する。
クロロベンゼンジオール5は、引用することで本明細書に組入れるHudlickyら、J. Am. Chem. Soc., 110(14):4735(1988)に教示の通り、シュードモナス・プチダ39Dによるクロロベンゼンの酵素的酵素化により得られる。P.プチダ 39Dを250mlのエーレンマイヤーフラスコの中でMBS−アルギニン培地(75ml)中で28℃で増殖させる。トルエンをネオプレン栓を介してフラスコに取付けられている計量バルブにより供給し、そして培養物は往復シェーカー上で通気させておいた。6時間後、その培養物を5000rpmで10分遠心し、培地を捨て、そして細胞を400mlの新鮮なMBS−アルギニン培地に懸濁し、そしてバブラーの付いた1Lのエーレンマイヤーフラスコの中に入れた。エアー/クロロベンゼン(容量2:5:1)のストリームを28〜29℃にサーモスタットでコントロールした培地に吹き込んだ。24時間後、その培地を遠心し、細胞を捨て、そして培地のpHを水性NaOHで8.9に合わせた。その溶液をNaClで飽和にし、再び遠心し、そして酢酸エチル(無酸、5×100ml)で抽出した。有機抽出物をNa2SO4で乾かし、そして溶媒をエバポレートし、そしてシリカゲルの小プラグ(10%不活性化;ヘキサン/酢酸エチル、1:1)で濾過して白色固体m.p.82−84℃の純粋なクロロベンゼンジオールを得た。
ワンポット操作において、得られるクロロベンゼンジオール5をp−トルエンスルホン酸の存在下で2,2−ジメトキシプロパンの反応によりアセトニドとして保護した。10mlの2,2−ジメトキシプロパン(DMP)−アセトン(3:1)の中のベンゼンジオール(736.5mg, 4,646mmol)の溶液に、触媒量のp−トルエンスルホン酸を加え、そしてその反応混合物を水分から保護しながら30分室温で攪拌した。ジエンジオールをGibsonら、Biochemistry 9:1626(1970)に記載の通りにして得た。この混合物に5mlの10%の水性NaOHを加え、そしてこの反応混合物を10分攪拌した。この反応混合物を10mlの酢酸エチルで希釈し、そして有機層をブラインで洗った(3×5ml)。その有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾かし、そして溶媒をエバポレートし、832mg(95%)の無色液体を得た((2S,3S)−2,3−O−イソプロピリデン−1−クロロシクロヘキサ−4,6−ジコン);Rf=0.8(ヘキサン酢酸エチル,8:2);〔α〕25 D=+45α(C0.50,CHCl3);IR(正味)2988,2935,2898,1652,1380cm-11H NMR(CDCl3)δ6.05(d,J=5.5Hz,1H),6.85(m,2H),4.7(dd,J=3.4Hz,J=8.8Hz,1H)4.57(d,J=8.8Hz,1H),1.36(s,6H);13C NMR(CDCl3)δ133.3,124.0,123.2,121.6,106.3,74.7,72.6,26.6,24.9。
得られる中間体アセトニドをCH2Cl2(75ml)の中でのm-CPBAとの反応によりエポキシ化に委ねた。0℃のアセトニトの溶液(1.915g, 10.3mmol)にm-CPBA(1.78g, 8.2mmol)を小分けして加えた。この溶液を室温にまで温め、そして8時間攪拌した。この反応混合物を15%の水性亜硫酸ナトリウム(2×50ml)、飽和水性炭酸水素ナトリウム(2×50ml)及び水(50mlで洗い、そして乾かし、濾過し、そして、濃縮した。未反応の出発材料を真空で除去し、無色固体としての1.50g(7.3mmol, 89%)の純粋なエポキシド6、(1R,4S,5S,6R)−3−クロロ−4,5−ジ−O−イソプロピリデン−7−オキサビシクロ〔4.1.0〕ヘプト−2−エン)が残った;mp59〜66℃。
次いでこのエポキシド6をアジ化ナトリウムにより立体特異的開環に委ね、アジドアルコール7を得た。
エポキシド(133mg, 0.657mmol),アジ化ナトリウム(2.63mmol, 171mg)及びドライ塩化アンモニウム(2.63mmol, 141mg)をDME−EtOH−H2O(1.5:1:1)の混合物に溶かし、次いでこの溶液を80℃で1h加熱した。冷却後、ブライン(15ml)及び酢酸エチル(5ml)を加え、10分間連続攪拌した。層分離させ、そしてその水性層を酢酸エチル(3×5ml)で抽出した。合わせた有機抽出物を乾かし(Na2SO4)、そしてエバポレートにかけて192mgの淡黄色の固体を生成し、これをフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル7:3)により精製し、88%の収率(141mg, 0.574mmol)で純粋なアルコール7、((3S,4R,5S,6S)−3−アジド−1−クロロ−4−ヒドロキシ−5,6−O−イソプロピリデン−1−シクロヘキヘセン)を生成した。分析用サンプルをCH2Cl2−ヘキサンからの再結晶化により得た;Rf=0.09(シリカゲル;ヘキサン/酢酸エチル、8:2);Mp:94−94.5℃。〔α〕D 23:−10.2°(c=0.96,MeOH)。IR(film)3454,2113,1250,1085,1074,869cm-11H NMR:(CDCl3)δ5.87(d,J=2.1Hz,1H),4.6(d,J=6.4Hz,1H),4.16(dd,J=8.7,6.4Hz,1H),3.96(dd,J=8.7,1.4Hz,1H),3.69(td,J=8.6,3.0Hz,1H),2.88(d,J=3.0Hz,1H),1.53(s,3H),1.40(s,3H),13C NMR:(CDCl3)δ131.0(C),126.6(CH),111.5(C),77.9(CH),75.6,73.1(CH),61.3(CH),28.1(CH3),25.9(CH3)。MS:(CI)m/z(相対強度)246(M+1)(40),230(100),218(20)。C9H12N3O3Clについての計算分析後:C,44.0;H,4.92;N,17.10。実験値:C,44.11;H,4.92;N,17.07。
アジドアルコール7(1097.0mg, 4.465mmole)をメタノール(11ml)と共に反応槽(ガラス)に入れた。この溶液をドライアイス/アセトン浴槽の中で冷やし、そして過剰量のO3/O2をこの溶液に25分間吹き込んだ。次いで窒素をこの溶液に−78℃で30分吹き込んだ。反応温度を0℃にまで上げた。
次に1.12当量のNaBH4(190mg, 5.022mmol)を5分かけて加えた。30分後、この手順を繰り返した。薄層クロマトグラフィー(TLC)により、その還元は完璧でなかったため、反応温度を室温にまで上げた。更に30分後、NaBH4(30mg, 70mg, 50mg)を3回に分けて30分毎に加えた(TLCにより定常的にモニターしながら)。その反応体を水性HCl(0.8M11.5ml)を用いてpH=4.0となるまで酸性化した。EtOAcによる抽出(4×)、有機層のブライン洗浄、MgSO4乾燥及び溶媒の除去は、1.260gの粗生成物をもたらした。カラムクロマトグラフィーはラクトール8の透明油676.8mg(2.760mmol, 62%)をもたらした(構造式については図1参照のこと)。
ラクトール8の特性は以下の通りと決定された:Rf=.38(ヘキサン,酢酸エチル1:1);IR(フィルム)υ3400,2105,1650cm-11H NMR(CDCl3)δ5.42(s,1H),4.76(dd,J=5.9,3.6Hz,1H),4.64(d,J=5.9Hz,1H)4.27(dd,J=12.2,3.4Hz,1H),4.14(d,J=2.0Hz,1H),3.85(m,2H),3.74(m,1H),2.95(bs,1H),1.47(s,3H),1.32(s,3H);13C NMR:(CDCl3)δ112.9(C),100.9(CH),85.9(CH),79.9(CH),79.5(CH),63.5(CH),62.1(CH2),25.9(CH3),24.8(CH3);MS(CI 70 eV)m/z(相対強度)246(M+1,4),230(85),218(90),202(100),188(100),170(100),160(100)。
水(2ml)をラクトール8(49.4mg, 0.2014mmol)に加え、次いでAmberlyst15(ウェット)イオン変換樹脂(261mg)を加えた。温度を65℃にまで高めた;5時間後、TLCにより反応は終了していた。その溶液を濾過し、そしてpHを飽和NaHCO3で7.0に合わせた。この溶液をH2Oで総容量が5mlとなるまで希釈した。NaIO4(51.7mg, 0.2417mmol)を加えた。8時間後、TLCにより反応は終了していた。その生成物をEtOAc/EtOH(1:1)で抽出した;有機層をMgSO4で乾かし、そして溶媒を除去した。カラムクロマトグラフィー(ヘキサン/EtOAc1:4)は、図1に示すラクトール10の構造を有する18.8mg(0.1295mmol, 69%)の透明油をもたらした。
ラクトール10は以下の特性を有することが見い出された:Rf=.36(ヘキサン/EtOAc,1:4);IR(フィルム)υ3400,2105,1660,1640cm-11H NMR(DMSO)δ6.38(m,2H),5.60(d,J=4.4Hz,1H),5.30(d,J=6.8Hz,1H),5.60(t,J=5.4,4.5Hz,1H),5.00(dd,J=4.6,1.3Hz,1H),4.02(m,3H),3.80(m,2H),3.70(m,1H),3.40(m,2H);13C NMR(DMSO)δ102.5(CH),95.7(CH′),80.4(CH),75.8(CH′),65.3(CH),64.7(CH′),68.3(CH2),66.7(CH2′);MS(CI 70eV)m/z(相対強度)128(15),118(8),103(6),88(93),73(30),60(100)。
丸底フラスコにn−テトラデシルトリフェニルホスホニウムブロミド(371.159mg, 0.688mmol),次いでトルエン(6.0ml)を加えた;次いでその温度を水浴で下げた。次にフェニルリチウム(1.8Mの溶液1.53ml)を10分かけて加えた(その当初の無色の溶液は濃赤茶色となる)。これを15分攪拌し、次いで温度を40℃に下げた。その浴槽温度を−35℃〜−30℃に40分維持し、そのうちの最初の20分はラクトール10(THF(2.0ml)に溶解した86.8mg, 0.598mmol)を加えるのに用いた。その温度を30分かけて0℃に上げ、そしてその反応をCH3OH(2.0ml)、次いでH2O(2.0ml)で停めた。EtOAcによる抽出、MgSO4H乾燥、及びカラムクロマトグラフィーは図1に示す構造式11を有するオレフィンの2:1(trans/cis)混合物5.3mg(2.72%)をもたらした。
アジドスフィンゴシン11の特性は以下の通りである;1H NMR(CDCl3)δ5.80(m,1H),5.54(m,1H),4.24(t,1H),3.91(m,1H),3.75(m,1H),3.43(m,1H),2.1(m,8H),1.25(m,50H),0.85(t,7H)。
表示は純粋なcis−アジドスフィンゴシンの1H-NMRの補助を伴う。
次いでこのアジドスフィンゴシンをピリジンの中で硫化水素と反応させ(引用することで本明細書に組入れるSchmidt, Liebigs. Ann. Chem., 663-667(1988)及び米国特許第4,937,328号参照)、L−トレオ−スフィンゴシンを得る。
Figure 0003783730
実施例2−(3R,4R,5S,6S)−3−アジド−1−クロロ−5,6−O−イソプロピリデン−4−ヒドロキシ−1−シクロヘキセン
無水THF(30ml)中の実施例1において調製したエポキシド(615mg, 3.04mmol)の溶液にエチルアセトアセテート(1.16ml, 9.1mmol)及び塩化リチウム(643mg, 1.51mmol)を室温で加えた。45℃で16時間攪拌後、その反応を飽和NH4Cl(10ml)及びブライン(10ml)で停めた。分離後、水性層をCH2CL2(2×20ml)で抽出した。その有機層をブライン(1×15ml)で洗い、Na2SO4で乾かし、そして溶媒をエバポレートした。その粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル3:1)で精製し、91%の収率で対応のtrans−クロロヒドリン(664mg, 2.78mmol)及び微量のcis−クロロヒドリン(2〜3%)を得た。trans−クロロヒドリン;Rf=0.38(ヘキサン/酢酸エチル、3:1)。〔αD 26〕:−7.3°(c=2.08,CHCl3)。IR(正味)3436,2990,1649,1081cm-11H NMR:(CDCl3)δ6.04(dd,J=2.0,1.0Hz,1H),4.63(d,J=6.3Hz,1H),4.38(ddd,J=8.4,2.0,1.0Hz,1H),4.18(dd,J=8.4,8.4Hz,1H),3.81(t,J=8.4Hz,1H),3.11(brs,1H),1.56(s,3H),1.43(s,3H)。13C NMR;(CDCl3)δ130.5(C),128.7(C),111.6(C),77.5(CH),75.7(CH),74.3(CH),58.2(CH),28.0(CH3),25.9(CH3)。MS:(CI)m/z(相対強度)239(M+1,100),223(20),145(20),89(18)。C9H13Cl1O3について計算したHRMS:239.024175。実験値:239.021317。
ドライDMF(30ml)中のtrans−クロロヒドリン(664mg, 2.78mmol)の溶液にアジ化ナトリウム(542mg, 8.33mmol)をアルゴンの雰囲気下で加えた。この反応混合物を室温で24時間、次いで55℃で12時間攪拌した。その反応混合物をエーテル(30ml)で希釈し、そして10%のNa2SO3(20ml)で洗った。分離後、その水性層をEt2O(2×20ml)で抽出した。合わせた有機層をブラインで洗い、乾かし(Na2S2O4)、そして溶媒をエバポレートした。得られる油をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;ヘキサン/酢酸エチル3:1)により精製し、スフィンゴシン3の前駆体のアジドアルコールを91%の収率(621mg, 2.53mmol)で、及び2.7%(18mg, 0.075mmol)の出発trans-クロロヒドリンを得た。Rf=0.5(ヘキサン/酢酸エチル、3:1)。Mp:93.5−94℃(CH2Cl2/ヘキサン)。〔α〕D 27;−99°(c=0.68,MeOH)。IR:(KBr)3884,2115,1651,1383cm-11H NMR:(CDCl3)δ5.9(dd,J=3.6,0.5Hz,1H),4.58(dd,J=5.6,1.1Hz,1H),4.39(t,J=5.6Hz,1H),4.23(m,1H),4.19(m,1H),2.49(br s,1H),1.42(s,3H),1.38(s,3H)。13C NMR:(CDCl3)δ134.7(C),122.2(CH),110.9(C),75.9(CH),75.0(CH),69.4(CH),27.6(CH3),26.0(CH3)。MS:(CI)m/z(rel.intensity)246(M+,100),160(35),145(60),96(100)。C9H12ClN12O3についての分析計算値:C,44.00;H,4.92;N,17.10。実験値:C,44.05;H,4.95;N,17.03。
好適な態様のみを本明細書において詳しく例示及び説明したが、本発明の数多くの改良及び改変が上記の教示の範囲内で、且つ本発明の範囲を逸脱することなく、なされることが理解されることであろう。

Claims (14)

  1. 立体特異的スフィンゴシンの合成のための方法であって:
    a.次式のアレンジオールを用意する
    Figure 0003783730
    (式中、XはH、ハロゲン、OH、OR、フェニル、アセチレン、NH2、N3、NR2、NRH、NO2、CO2H、又はCNであり、そしてRは低級アルキル又は低級アルケニルである);
    b.このジオールを下記の式を有するそのアセトニドとして保護する
    Figure 0003783730
    c.このアセトニドを次式を有するエポキシドに変換する
    Figure 0003783730
    d.このエポキシドを、そのエポキシドを立体特異的に開環させるのに有効な量のアジド塩と反応させ、次式を有するアジドアルコールを得る
    Figure 0003783730
    e.このアジドアルコールをまず過剰量のオゾンと、次いで過剰量のボロハイドライドと反応させて次式を有する第一ラクトールを得る
    Figure 0003783730
    f.この第一ラクトールを酸性イオン交換樹脂と反応させて第一ラクトールを脱保護し、次式の第二ラクトールを得る
    Figure 0003783730
    g.この第二ラクトールを次式を有する第三ラクトールを得るのに有効な量の過ヨウ化アルカリと反応させる
    Figure 0003783730
    h.この第三ラクトールをWiitigオレフィン化に委ねてアジドスフィンゴシンを得、そして、
    i.このアジドスフィンゴシンをアミンに還元して所望のスフィンゴシンを得る、ことを含んで成る方法。
  2. 前記ジオールがシュードモナス・プチダ39D株の微生物酸化により獲得される、請求項1記載の方法。
  3. 前記ジオールを2,2−ジメトキシプロパンと反応させることにより、前記ジオールをそのアセトニドとして保護する、請求項1記載の方法。
  4. 前記アセトニドをm−クロロ過安息香酸と反応させることにより、前記アセトニドをエポキシドに変換させる、請求項1記載の方法。
  5. 前記アジド塩の一種であるアジ化アルカリ金属がアジ化ナトリウムである、請求項1記載の方法。
  6. 前記ボロハイドライドがナトリウムボロハイドライドである、請求項1記載の方法。
  7. 前記過ヨウ化アルカリの一種であるアルカリ金属過ヨウ化物が過ヨウ化ナトリウムである、請求項1記載の方法。
  8. 前記アジドスフィンゴシンの還元を硫化水素で実施する、請求項1記載の方法。
  9. 前記スフィンゴシンの無水酢酸によるアシル化を更に含んで成る、請求項1記載の方法。
  10. XがClである、請求項1記載の方法。
  11. L−トレオ−スフィンゴシンの合成のための方法であって:
    a.ジオールを2,2−ジメトキシプロパンと反応させて中間アセトニドを得ることによりクロロベンゼンジオールを保護する;
    b.前記アセトニドを塩化メチレンの中でのm−クロロ過安息香酸との反応によりエポキシドに変換させる;
    c.前記エポキシドを、そのエポキシドを立体特異的に開環させるのに有効な量のアジ化ナトリウムの塩化アンモニウム溶液と反応させ、アジドアルコールを得る;
    d.このアジドアルコールをまず過剰量のオゾンと、次いで過剰量のボロハイドライドと反応させ第一ラクトールを得る;
    e.この第一ラクトール酸性イオン交換樹脂と反応させて第一ラクトールを脱保護し、第二ラクトールを得る;
    f.この第二ラクトールを第三ラクトールを得るのに有効な量の過ヨウ化ナトリウムと反応させる;
    g.この第三ラクトールをn−テトラデシルトリフェニルホスホニウムブロミドによるWittigオレフィン化に委ねてアジドスフィンゴシンを得る;そして
    h.このアジドスフィンゴシンをアミンに還元してL−トレオ−スフィンゴシンを得る;
    ことを含んで成る方法。
  12. D−エリトロ−スフィンゴシンの合成のための方法であって:
    a.塩化メチレンの中でのm−クロロ過安息香酸との反応によりクロロベンゼンジオールをエポキシドに変換させる;
    b.前記エポキシドを2,2−ジメトキシプロパンと反応させることによってこのエポキシドを保護して保護化エポキシドを得る;
    c.この保護化エポキシドをまずFeCl3と、次いでこのエポキシドを立体特異的に開環するのに有効な量のアジ化ナトリウムと反応させてアジドアルコールを得る;
    d.このアジドアルコールをまず過剰量のオゾンと、次いで過剰量のボロハイドライドと反応させて第一ラクトールを得る;
    e.この第一ラクトールを酸性イオン交換樹脂と反応させて第一ラクトールを脱保護し、第二ラクトールを得る;
    f.この第二ラクトールを第三ラクトールを得るのに有効な量の過ヨウ素酸ナトリウムと反応させる;
    g.この第三ラクトールをn−テトラデシルトリフェニルホスホニウムブロミドによるWittigオレフィン化に委ねてアジドスフィンゴシンを得る;そして
    h.このアジドスフィンゴシンをアミンに還元してD−エリトロ−スフィンゴシンを得る;
    ことを含んで成る方法。
  13. L−エリトロ−スフィンゴシンの合成のための方法であって:
    a.ジオールを2,2−ジメトキシプロパンと反応させて中間アセトニドを得ることによりクロロベンゼンジオールを保護する;
    b.前記アセトニドを塩化メチレンの中でのm-CPBAとの反応によりエポキシドに変換させる;
    c.前記エポキシドを、まずエチルアセトアセテートの存在下で有効な量の塩化リチウムと、次いでそのエポキシドを立体特異的に開環させるのに有効な量のアジ化ナトリウムと反応させ、アジドアルコールを得る;
    d.このアジドアルコールをまず過剰量のオゾンと、次いで過剰量のボロハイドライドと反応させ第一ラクトールを得る;
    e.この第一ラクトールを酸性イオン交換樹脂と反応させて第一ラクトールを脱保護し、第二ラクトールを得る;
    f.この第二ラクトールを第三ラクトールを得るのに有効な量の過ヨウ化ナトリウムと反応させる;
    g.この第三ラクトールをn−テトラデシルトリフェニルホスホニウムブロミドによるWittigオレフィン化に委ねてアジドスフィンゴシンを得る;そして
    h.このアジドスフィンゴシンをアミンに還元してL−エリトロ−スフィンゴシンを得る;
    ことを含んで成る方法。
  14. D−トレオ−スフィンゴシンの合成のための方法であって:
    a.塩化メチレンの中でのm−クロロ過安息香酸との反応によりクロロベンゼンジオールをエポキシドに変換させる;
    b.前記エポキシドを2,2−ジメトキシプロパンと反応させることによってこのエポキシドを保護して保護化エポキシドを得る;
    c.このエポキシドを、このエポキシドを立体特異的に開環するのに有効な量のアジ化ナトリウムと反応させてアジドアルコールを得る;
    d.このアジドアルコールをまず過剰量のオゾンと、次いで過剰量のボロハイドライドと反応させて第一ラクトールを得る;
    e.この第一ラクトールを酸性イオン交換樹脂と反応させて第一ラクトールを脱保護し、第二ラクトールを得る;
    f.この第二ラクトールを第三ラクトールを得るのに有効な量の過ヨウ素酸ナトリウムと反応させる;
    g.この第三ラクトールをn−テトラデシルトリフェニルホスホニウムブロミドによるWittigオレフィン化に委ねてアジドスフィンゴシンを得る;そして
    h.このアジドスフィンゴシンをアミンに還元してD−トレオ−スフィンゴシンを得る;
    ことを含んで成る方法。
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