JPH11180972A - ジヒドロナフトピラン誘導体 - Google Patents

ジヒドロナフトピラン誘導体

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JPH11180972A
JPH11180972A JP35299197A JP35299197A JPH11180972A JP H11180972 A JPH11180972 A JP H11180972A JP 35299197 A JP35299197 A JP 35299197A JP 35299197 A JP35299197 A JP 35299197A JP H11180972 A JPH11180972 A JP H11180972A
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Application number
JP35299197A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Toki
眞一郎 土岐
Satoshi Nakanishi
聡 中西
Kuniaki Tatsuta
邦明 竜田
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KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 N-メチル- D-アスパラギン酸拮抗作用を有す
る化合物 ES-242(特開平3-178974号公報)の製造方法及
び製造用中間体を提供する。 【解決手段】 化合物ES-242及びその類縁体の製造用中
間体として有用な式(I)[R1、R2、R3、及びR4は水素原
子、低級アルキル基、低級アラルキル基、アシル基、環
状エーテル基、又は-Si(R5)(R6)(R7) で表される基
(R5、R6、及びR7は低級アルキル基、アリール基、又は
低級アラルキル基を示す)を示す]で表されるジヒドロ
ナフトピラン誘導体又はその塩;並びに、式(I) の化合
物を酸素の存在下に金属塩で処理し、得られたカップリ
ング体を塩基で処理する工程を含む化合物ES-242及びそ
の類縁体の製造方法。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医薬の有効成分として
用いられる化合物を製造するための製造用中間体として
有用なジヒドロナフトピラン誘導体に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ジヒドロナフトピラン誘導体として、天
然由来の化合物[テトラヘドロン・レターズ(Tetrahedr
on Lett.) 、471頁、1969年及び同、3501
頁、1971年]、及び合成化合物[ジャーナル・オブ
・ケミカル・ソシアティー・パーキントランスアクショ
ンズ 1( J. Chem. Soc. Perkin Trans. 1) 、859
頁、1994年及びサウス・アフリカン・ジャーナル・
オブ・ケミストリー(S. Afr. J. Chem.)、50巻、75
頁、1997年]が報告されている。これらの化合物は
3、4- ジヒドロ- 1- ナフト[2,3- ]ピラン
骨格の1位にメチル基を有することを特徴としている。
【0003】このような骨格を有する化合物として、N
- メチル- D- アスパラギン酸拮抗作用を有する化合物
ES−242(特開平3−178974号公報)が知ら
れている。この化合物は神経細胞保護作用を有しており
[トレンズ・イン・ニューロサイエンシーズ(Trends i
n Neurosceiences)、10巻、294頁、1987年;
同10巻、299頁、1987年]、卒中、低血糖、脳
虚血時などにおける神経変性やアルツハイマー病、パー
キンソン病、ハンチントン舞踏病、小脳変性病などの神
経変性疾患の予防や治療に有用であることが期待されて
いる[トレンズ・イン・ニューロサイエンシーズ、16
巻、125頁、1993年]。
【0004】上記の化合物ES−242の製造方法とし
ては、特開平3−178974号公報の実施例に詳細に
記載されているように、ヴァーティシリウム属に属する
微生物の培養物から分離・精製を行う方法が一般的であ
るが、さらに安定かつ効率的に目的物を製造するため
に、純粋に化学合成プロセスで目的物を製造する方法、
及び化学合成プロセスに製造用中間体として利用可能な
化合物の提供が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、特開
平3−178974号公報に記載された化合物ES−2
42及びその類縁体の化学合成プロセスでの製造に有用
な製造用中間体を提供することにある。また、本発明の
別の課題は、上記の製造用中間体を用いた化合物ES−
242及びその類縁体の製造方法を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
を解決すべく鋭意研究を行ったところ、下記一般式
(I)で表される化合物が化合物ES−242及びその
類縁体の効率的な製造に有用であることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0007】すなわち本発明は、下記の一般式(I):
【化4】 [式中、R1 、R2 、R3 、及びR4 はそれぞれ独立に
水素原子、低級アルキル基、置換若しくは非置換の低級
アラルキル基、アシル基、置換若しくは非置換の環状エ
ーテル基、又は−Si(R5)(R6)(R7)で表される基
(式中、R5 、R6 、及びR7 はそれぞれ独立に低級ア
ルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、又は置換
若しくは非置換の低級アラルキル基を示す)を示す]で
表されるジヒドロナフトピラン誘導体又はその塩を提供
するものである。
【0008】別の観点からは、下記の一般式(X):
【化5】 (式中、R11は水素原子、低級アルキル基、水酸基、低
級アルコキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ
低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、低
級アルコキシカルボニルアミノ基、又はハロゲン原子を
表し;R1 及びR2 はそれぞれ独立に前記と同義であ
り;点線を付した結合はそれぞれ独立に該結合が単結合
又は二重結合であることを示す)で表される化合物の製
造用中間体である上記ジヒドロナフトピラン誘導体又は
その塩が提供される。
【0009】さらに別の観点からは、下記の一般式(I
X):
【化6】 [式中、R1 、R2 、及びR4 はそれぞれ独立に水素原
子、低級アルキル基、置換若しくは非置換の低級アラル
キル基、アシル基、置換若しくは非置換の環状エーテル
基、又は−Si(R5)(R6)(R7)で表される基(式
中、R5 、R6 、及びR7 はそれぞれ独立に低級アルキ
ル基、置換若しくは非置換のアリール基、又は置換若し
くは非置換の低級アラルキル基を示す)を示す]で表さ
れる化合物又はその塩が提供される。この化合物又はそ
の塩は、上記の一般式(X)で表される化合物又はその
塩の製造用中間体として有用である。
【0010】また、本発明より、上記の一般式(X)で
表される化合物又はその塩の製造方法であって、以下の
工程:(a) 上記の一般式(I)で表されるジヒドロナフ
トピラン誘導体を酸素の存在下に金属塩で処理して上記
の一般式(IX)で表される化合物を得る工程;及び
(b) 上記工程(a) で得られた一般式(IX)で表される
化合物を塩基で処理する工程を含む方法が提供される。
また、上記の一般式(X)で表される化合物又はその塩
の製造方法であって、一般式(IX)で表される化合物
を塩基で処理する工程を含む方法も提供される。
【0011】
【発明の実施の形態】上記の一般式において、R1 、R
2 、R3 、及びR4 はそれぞれ独立に水素原子、低級ア
ルキル基、置換若しくは非置換の低級アラルキル基、ア
シル基、置換若しくは非置換の環状エーテル基、又は−
Si(R5)(R6)(R7)で表される基(式中、R5 、R
6 、及びR7 はそれぞれ独立に低級アルキル基、置換若
しくは非置換のアリール基、又は置換若しくは非置換の
低級アラルキル基を示す)を示す。
【0012】本明細書において、アルキル基、及びアル
キル部分を構成要素として含む置換基(アラルキル基、
アルカノイル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ
基、アルキルカルボニル基など)についてのアルキル部
分は、直鎖又は分枝鎖状のいずれでもよい。また、本明
細書において、アルキル基、及びアルキル部分を構成要
素として含む置換基について「低級」という場合には、
該アルキル基又はアルキル部分が、例えば炭素数1ない
し6個、好ましくは炭素数1ないし4個のアルキル基で
あることを意味している。例えば、低級アルキル基とし
て、メチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル
基、n-ブチル基、2−ブチル基、イソブチル基、ter
t−ブチル基、1−ペンチル基、2−ペンチル基、3−
ペンチル基、イソアミル基、n-ヘキシル基などを挙げる
ことができる。
【0013】アラルキル基のアーリル部分としては、例
えば6ないし12員環のアリール基、より具体的にはフェ
ニル基、ナフチル基、アントラニル基などを用いること
ができる。アラルキル基としては、例えばベンジル基、
ベンズヒドリル基、フルオレニルメチル基などを用いる
ことができる。アラルキル基のアリール環上には1個又
は2個以上の置換基が存在していてもよい。このような
置換アラルキル基としては、例えばp-メトキシベンジル
基、p-クロロベンジル基などを用いることができる。
【0014】なお、本明細書において、ある官能基につ
いて「置換」という場合には(例えば、置換アリール基
など)、その官能基が1個又は2個以上、好ましくは1
ないし3個の置換基を有することを意味している。この
ような置換基の種類は特に限定されないが、例えば、低
級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子、水酸
基、アミノ基、ニトロ基、モノ低級アルキルアミノ基、
ジ低級アルキルアミノ基、アシルアミノ基、アシルオキ
シアミノ基、カルボキシル基、アシル基、低級アルコキ
シカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヘテロ
アリールオキシカルボニル基、アルキレンジオキシ基
(メチレンジオキシ基、エチレンジオキシ基など)、ア
ラルキル基などを挙げることができる。置換基が2個以
上存在する場合には、それらは同一でも異なっていても
よい。また、これらの置換基はさらに1個又は2個以上
の置換基を有していてもよい。例えば、アルキレンジオ
キシ基の環上には1個又は2個以上の低級アルキル基が
存在していてもよい。
【0015】本明細書において、アシル基、又はアシル
部分を含む置換基(例えばアシルアミノ基)についての
アシル部分は、例えば低級アルキルカルボニル基、ハロ
ゲン化低級アルキルカルボニル基、置換若しくは費置換
のアリールカルボニル基、置換若しくは非置換のヘテロ
アリールカルボニル基などから選択することができる。
低級アルキルカルボニル基としては、例えばアセチル
基、プロピオニル基、ブチリル基、イソブチリル基、バ
レリル基、イソバレリル基、ピバロイル基、ヘキサノイ
ル基、シクロヘキサノイル基などを挙げることができ
る。ハロゲン化低級アルキルカルボニル基としては、例
えばトリフルオロアセチル基、トリクロロアセチル基、
モノクロロアセチル基などを用いることができる。本明
細書において「ハロゲン」という場合には、フッ素、塩
素、臭素、又はヨウ素のいずれでもよい。
【0016】アリールカルボニル基のアリール部分とし
ては、例えばフェニル基、ナフチル基などを用いること
ができ、アリールカルボニル基としては、例えばベンゾ
イル基、ナフトイル基などを用いることができる。ヘテ
ロアリールカルボニル基のヘテロアリール部分として
は、例えば、1個又は2個以上のヘテロ原子(例えば窒
素原子、酸素原子、硫黄原子など)を含む5ないし10員
のヘテロアリール基を用いることができ、より具体的に
は、チエニル基、フリル基、ピリジニル基などを用いる
ことができる。ヘテロアリールカルボニル基としては、
例えば、ニコチノイル基、イソニコチノイル基などを用
いることができる。環状エーテル基としては、5又は6
員環のエーテル基、より具体的にはテトラヒドロフラニ
ル基、テトラヒドロピラニル基などを用いることができ
る。−Si(R5)(R6)(R7)で表されるシリル基とし
ては、例えば、トリメチルシリル基、ジメチル−ter
t−ブチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基などを
挙げることができる。
【0017】式(I)で表される化合物は酸付加塩又は
塩基付加塩などの塩の形態で存在する場合がある。より
具体的には、酸付加塩として、例えば、塩酸塩、硫酸
塩、燐酸塩などの無機酸塩、又は酢酸塩、マレイン酸
塩、フマル酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、
シュウ酸塩、メタンスルホン酸塩などの有機酸塩を挙げ
ることができる。塩基付加塩としては、例えば、ナトリ
ウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、マグネシウ
ム塩、カルシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アルミ
ニウム塩、若しくは亜鉛塩などの金属塩、アンモニウム
塩、又はトリエチルアミン塩、メチルアミン塩などの有
機アミン塩を挙げることができる。
【0018】また、式(I)で表される化合物又はその
塩は水和物又は溶媒和物の形態で存在する場合がある。
溶媒和物を形成する溶媒の種類は特に限定されないが、
例えば、メタノール、エタノール、アセトン、テトラヒ
ドロフラン、ジオキサンなどを挙げることができる。遊
離形態の式(I)の化合物及びその塩、並びにそれらの
水和物及び溶媒和物からなる群から選ばれる任意の物質
はいずれも本発明の範囲に包含される。さらに、式
(I)で表される化合物は少なくとも2個の不斉炭素を
有しているが、これらの不斉炭素に基づいて複数の光学
異性体又はジアステレオ異性体が存在する。純粋な形態
の光学異性体又はジアステレオ異性体、あるいは上記異
性体の任意の混合物、ラセミ体などはいずれも本発明の
範囲に包含されることを理解すべきである。
【0019】式(I)で表される上記の化合物の製造方
法は特に限定されないが、例えば、以下に説明する製造
方法により効率よく製造することができる。本明細書の
実施例には、以下の製造方法の具体例が詳細に説明され
ているので、当業者は、下記の一般的な説明及び実施例
の具体的説明を参照しつつ、原料化合物、反応条件、試
薬などを適宜選択することにより、また、必要に応じて
それらの方法に修飾ないし改変を加えることにより、式
(I)に包含される化合物を容易に製造できることを容
易に理解できよう。なお、以下の一般的な方法において
説明する試薬、溶媒、反応条件などは、いずれも例示の
ために言及したものであり、いかなる意味においても限
定的に解釈してはならない。
【0020】
【化7】 (式中、R1'、R2'、R3'及びR4'は、それぞれ独立
に、低級アルキル基、置換若しくは非置換の低級アラル
キル基、アシル基、置換若しくは非置換の環状エーテル
基、又は−Si(R5)(R6)(R7)で表される基(式
中、R5 、R6 、及びR7 はそれぞれ独立に低級アルキ
ル基、置換若しくは非置換のアリール基、又は置換若し
くは非置換の低級アラルキル基を示す。)
【0021】<工程1>化合物(III)は、例えば化
合物(II)とR4'−X(Xはハロゲン原子、メタンス
ルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオキシ、トルエン
スルホニルオキシ、トリフルオロメタンスルホニルオキ
シを表し、R4'は前記と同義である)とを、不活性な溶
媒中で塩基の存在下に反応させることにより得ることが
できる。塩基としては、0.01〜10当量の炭酸カリ
ウム、炭酸ナトリウム、フッ化セシウムなどの無機塩
基、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウムなどの四級
フッ化アンモニウム塩、ピペリジン、ピロリジン、モル
ホリンなどの二級アミン、tert−ブトキシカリウム
などの金属アルコキシド、リチウムジイソプロピルアミ
ドなどの金属アミド、又は水素化ナトリウムなどの金属
水素化物などを用いることができる。溶媒としては、非
プロトン性溶媒(例えば酢酸エチル、テトラヒドロフラ
ンなど)、芳香族炭化水素(例えばトルエンなど)、ハ
ロゲン化炭化水素(例えばクロロホルムなど)、又はア
ルコール(例えばメタノール、エタノールなど)などを
単独で、あるいは混合溶媒として使用することができ
る。反応は−78℃から溶媒の沸点までの温度で0.1
時間〜10日間程度で終了する。
【0022】また、化合物(III)は、例えば化合物
(II)と1〜100当量のジアルコキシメタン、アル
キルビニルエーテル、又は置換若しくは非置換のジヒド
ロフランとを、不活性な溶媒中又は無溶媒で酸又は酸無
水物の存在下に反応させることにより得ることができ
る。酸としては、0.01〜100当量の塩酸、硫酸な
どの無機酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン
酸などの有機酸、三フッ化ホウ素などのルイス酸などを
用いることができ、酸無水物としては五酸化リンなどを
用いることができる。溶媒としては、非プロトン性溶媒
(例えば酢酸エチル、テトラヒドロフランなど)、芳香
族炭化水素(例えばトルエンなど)、ハロゲン化炭化水
素(例えばクロロホルムなど)などを単独で、あるいは
混合溶媒として使用することができる。反応は−78℃
から溶媒の沸点までの温度で0.1時間〜150時間程
度で終了する。
【0023】原料化合物(II)は、文献記載の方法に
従って、又は文献記載の方法に準じて製造することがで
きる。また、市販品を入手可能な場合もある。さらに、
当業者に容易に実施可能な反応を組み合わせることによ
って化合物(II)の立体化学の反転を行ない、化合物
(II)の各種立体異性体を合成することが可能であ
る。反応としては、例えば、実験化学講座(初版ー第4
版、丸善株式会社)に記載されている方法、同刊行物に
引用されている反応、又はそれらに準じた反応を利用す
ることができる。
【0024】<工程2>化合物(V)は、化合物(II
I)と0.2〜5当量の化合物(IV):
【化8】 (式中、R8 は低級アルキル基を示し、R1'及びR2'
前記と同義である。)とを、塩基の存在下に不活性な溶
媒中で反応させることにより得ることができる。塩基と
しては、化合物(IV)に対して1〜3当量のリチウム
ジイソプロピルアミド、リチウムヘキサメチルジシラジ
ドなどを用いることができる。溶媒としては、非プロト
ン性溶媒(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ンなど)、芳香族炭化水素(例えばトルエンなど)など
を単独で、あるいは混合溶媒として使用することができ
る。反応は、−100℃から溶媒の沸点までの温度で
0.1〜150時間程度で終了する。なお、原料化合物
(IV)は、文献記載の方法に従って、又は文献記載の
方法に準じて製造することができる。また、市販品を入
手可能な場合もある。
【0025】<工程3>化合物(VI)は、不活性な溶
媒中で化合物(V)を脱水素剤で処理することにより得
ることができる。脱水素剤としては、1〜50当量の
2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノベンゾキノンなど
を用いることができ、あるいは1〜1000当量の水素
受容体と0.001〜5当量の金属触媒との組み合わせ
を用いてもよい。水素受容体としては、1,4- シクロ
ヘキサジエンなどが使用される。金属触媒としては、パ
ラジウム触媒又は白金触媒などを用いることができ、パ
ラジウム又は白金などの金属が活性炭、硫酸バリウム、
アルミナなどに担持された触媒を用いてもよい。溶媒と
しては、非プロトン性溶媒(例えばアセトン、N,N−
ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランなど)、芳
香族炭化水素(例えばベンゼン、トルエンなど)、ハロ
ゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン、クロロホルム
など)、酢酸、硫酸、水などを単独で、あるいは混合溶
媒として使用することができる。反応は、−10℃から
200℃までの温度で0.1〜150時間程度で終了す
る。
【0026】<工程4>化合物(VII)は、化合物
(VI)とR3'−X(R3'及びXの定義は前記と同義で
ある)とを、工程1と同様にして反応させることにより
得ることができる。 <工程5>化合物(VIII)は、不活性な溶媒中で化
合物(VII)をヒドリド試薬で処理することにより得
ることができる。ヒドリド試薬としては、1〜50当量
のリチウムアルミニウムヒドリド、水素化ホウ素ナトリ
ウム、アラン、ボラン、ジイソプロピルアルミニウムヒ
ドリドなどの金属水素化物を用いることができる。溶媒
としては、非プロトン性溶媒(例えばジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフランなど)、芳香族炭化水素(例え
ばトルエンなど)、アルコール(例えばメタノール、エ
タノールなど)などを単独で、あるいは混合溶媒として
使用することができる。反応は、−100℃から溶媒の
沸点までの温度で0.01〜50時間程度で終了する。
【0027】<工程6>化合物(Ia)は、酸性溶媒中
で化合物(VIII)をヒドロシランで処理することに
より得ることができる。ヒドロシラン試薬としては、1
〜20当量のトリエチルシランなどを用いることができ
る。溶媒としては、トリフルオロ酢酸などを単独で、あ
るいは非プロトン性溶媒(例えばジエチルエーテル、テ
トラヒドロフランなど)、芳香族炭化水素(例えばトル
エンなど)、ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタ
ン、クロロホルムなど)、酢酸などとの混合溶媒として
用いることができる。反応は、−78℃から溶媒の沸点
までの温度で0.1時間〜150時間程度で完了する。
【0028】上記製造法で得られた化合物(Ia)から
式(I)においてR1 、R2 、R3及びR4 から選ばれ
る1又は2以上の基が水素原子である化合物[化合物
(Ib)]は、R1'、R2'、R3'又はR4'の特性に応じ
た反応条件を適宜選択し、反応工程を1工程ないし複数
工程組み合わせることにより容易に製造することができ
る。R1'、R2'、R3'又はR4'の特性に応じた反応条件
としては、例えば、実験化学講座(初版−第4版、丸善
株式会社)、又はプロテクティブ・グループス・イン・
オルガニック・シンセシス(初版及び第二版、ジョン・
ウイリー・アンド・サンズ株式会社)に記載又は引用さ
れている反応条件を利用することができる。
【0029】例えば、式(I)で表される化合物におい
てR3 がアラルキル基の場合[化合物(Ic)]から
は、次の反応工程に従って化合物(Id)を製造するこ
とができる。 <工程7>
【化9】 (式中、R3"はアラルキル基を表し、R1 、R2 、及び
4 は前記と同義である。) 化合物(Id)は、不活性な溶媒中で化合物(Ic)を
加水素分解条件で処理することにより得ることができ
る。加水素分解条件としては、1〜10000当量の水
素又は水素供与体と0.001〜5当量の金属触媒との
組み合わせを用いることができる。水素供与体として
は、例えば、ギ酸、1,4- シクロヘキサジエンなどを
用いることができる。金属触媒としてはパラジウム触媒
又は白金触媒などを用いることができ、パラジウム又は
白金などの金属が活性炭、硫酸バリウム、アルミナなど
に担持された触媒を用いてもよい。溶媒としては、非プ
ロトン性溶媒(例えばジエチルエーテル、テトラヒドロ
フランなど)、芳香族炭化水素(例えばトルエンな
ど)、アルコール(例えばメタノール、エタノールな
ど)などを単独で、あるいは混合溶媒として使用するこ
とができる。反応は、−100℃から溶媒の沸点までの
温度で0.1〜150時間程度で終了する。
【0030】例えば、化合物(I)の中でR4 が−CH
(OR9 )(R10)(R9 は置換若しくは非置換の低級
アルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、又は置
換若しくは非置換のアラルキル基を示し;R10は水素原
子、置換若しくは非置換の低級アルキル基、置換若しく
は非置換のアリール基、又は置換若しくは非置換のアラ
ルキル基を示し;ただし、R9 及びR10が一緒になって
炭素数4又は5個の置換若しくは非置換のアルキレン基
を形成してもよい)の場合、化合物(If)は、次の反
応工程に従い製造することができる。
【0031】<工程8>
【化10】 (式中、R1 、R2 、R3 、R9 及びR10は前記と同義
である。) 化合物(If)は、不活性な溶媒中で化合物(Ie)を
酸又は酸供与体で処理することにより得ることができ
る。酸としては、0.01〜10当量の塩酸、硫酸など
の無機酸、パラトルエンスルホン酸、メタンスルホン酸
などの有機酸、三フッ化ホウ素などのルイス酸などが使
用される。酸供与体としては、0.01〜10当量のア
セチルクロリドなどを用いることができる。溶媒として
は、非プロトン性溶媒 (例えばジエチルエーテル、テ
トラヒドロフランなど)、芳香族炭化水素(例えばトル
エンなど)、アルコール(例えばメタノール、エタノー
ルなど)、水などを単独で、あるいは混合溶媒として用
いることができる。反応は、−100℃から溶媒の沸点
までの温度で0.1〜50時間程度で終了する。
【0032】上記製造法における中間体及び目的化合物
は、有機合成化学で常用される精製法、例えば、濾過、
抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結晶、各種クロマトグラフ
ィーなどに付して単離・精製することができる。また、
中間体においては、特に単離することなく次の反応に供
することも可能である。また、式(I)で表される化合
物の塩は、化合物(I)が塩の形で得られる場合にはそ
のまま精製することにより製造することができ、あるい
は遊離形態の化合物を適当な有機溶媒に溶解又は懸濁さ
せた後、適宜の酸又は塩基を加えて通常の方法により塩
を形成させることにより製造することができる。さら
に、目的物が立体異性体の混合物として得られる場合に
は、所望によりこの混合物を分別結晶、分別沈澱、分別
溶解などの汎用の分別法に付することにより、純粋な形
態の立体異性体を分離・精製することができる。
【0033】式(I)で表される本発明の化合物の代表
例を以下の表1に示すが、本発明の化合物は下記の化合
物に限定されることはない(表中、Bnはベンジル基を
示す)。
【表1】
【0034】上記式(I)で表される本発明の化合物
は、下記の製造工程に示されるように、N- メチル- D
- アスパラギン酸拮抗作用を有する下記式(X)で表さ
れる化合物ES−242(特開平3−178974号公
報)及びその類縁化合物:
【化11】 (式中、R11は水素原子、低級アルキル基、水酸基、低
級アルコキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ
低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、低
級アルコキシカルボニルアミノ基、又はハロゲン原子を
表し;R1 及びR2 はそれぞれ独立に前記と同義であ
り;点線を付した結合はそれぞれ独立に該結合が単結合
又は二重結合であることを示す)の製造用中間体として
用いることができる。
【0035】本発明により提供される上記一般式(X)
で表される化合物の製造方法の第一の態様は、以下の工
程:(a) 一般式(I)で表される上記ジヒドロナフトピ
ラン誘導体を酸素の存在下に金属塩で処理して一般式
(IX)で表される化合物を得る工程;及び(b) 上記工
程(a) で得られた一般式(IX)で表される化合物を塩
基で処理する工程を含むことを特徴としている。また、
一般式(IX)で表される化合物を製造中間体として用
いる第二の態様の方法は、一般式(IX)で表される化
合物を塩基で処理する工程を含むことを特徴としてい
る。以下のスキームに本発明の製造方法を示す(スキー
ム中、工程9及び工程10はそれぞれ上記工程(a) 及び
(b) に対応させてあり、第一の態様の製造方法は工程9
及び工程10を含んでいる。また、第二の態様の製造方
法は工程10を含んでいる。)。
【化12】 (式中、R1 、R2 、R4 及びR11の定義はそれぞれ前
記と同義である)
【0036】<工程9>化合物(IX)は、不活性な溶
媒中で化合物(Id)を酸素存在下に金属塩で処理する
ことにより得ることができる。金属塩としては、1〜5
0当量の塩化銅(I)、塩化銅(II)、若しくは塩化
水酸化銅(CuClOH))などの銅塩、又はこれらの
銅塩のテトラメチルエチレンジアミン錯体などを用いる
ことができる。溶媒としては、非プロトン性溶媒(例え
ばアセトン、N,N−ジメチルホルムアミド、ベンゼン
など)、ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン、
クロロホルムなど)などを単独で、あるいは混合溶媒と
して用いることができる。反応は、−10℃から溶媒の
沸点までの温度で0.1〜150時間程度で終了する。
【0037】<工程10>化合物(Xa)は、不活性な
溶媒中で化合物(IX)を塩基で処理することにより製
造することができる。塩基としては、0.01〜10当
量の水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、フッ化セシウムな
どの無機塩基、フッ化テトラ−n−ブチルアンモニウム
などの四級フッ化アンモニウム塩、ピペリジン、ピロリ
ジン、モルホリンなどの二級アミン、tert−ブトキ
シカリウムなどの金属アルコキシド、リチウムジイソプ
ロピルアミドなどの金属アミド、水素化ナトリウムなど
の金属水素化物などが使用される。溶媒としては、非プ
ロトン性溶媒(例えば酢酸エチル、テトラヒドロフラン
など)、芳香族炭化水素(例えばトルエンなど)、ハロ
ゲン化炭化水素(例えばクロロホルムなど)、アルコー
ル(例えばメタノール、エタノールなど)などを単独
で、あるいは混合溶媒として用いることができる。反応
は、−78℃から溶媒の沸点までの温度で0.1時間〜
150時間程度で終了する。
【0038】上記製造法で得られた化合物(Xa)にお
いてR1 、R2 、及びR4 が共に水素以外の置換基であ
る化合物から、化合物(Xa)においてR1 、R2 、及
びR4 から選ばれる1又は2以上の基が水素原子である
化合物[化合物(Xb)]を製造するには、それぞれの
置換基の特性に応じた反応条件を適宜選択し、適宜の反
応工程を1工程ないし複数工程組み合わせて行えばよ
い。このような反応を行うための条件としては、例え
ば、実験化学講座(初版−第4版、丸善株式会社)、又
はプロテクティブ・グループス・イン・オルガニック・
シンセシス(初版及び第二版、ジョン・ウイリー・アン
ド・サンズ株式会社)に記載又は引用されている反応条
件又はそれに準じた反応条件を利用することができる。
【0039】例えば、化合物(X)において、R11がO
CH(OR9 )(R10)(R9 及びR10は前記と同義で
ある。)であり、3位及び4位の結合が単結合であり、
11が水酸基である化合物(Xd)は、工程11に従っ
て化合物(Xc)を工程8と同様に処理することにより
得ることができる。
【化13】 (式中、R1 、R2 、R9 、及びR10は前記と同義であ
る。)
【0040】上記工程で得られた化合物(X)における
11は、R11の特性に応じた反応条件、例えば加水素分
解、加水分解、脱水反応、アジド化などの置換反応など
を適宜選択し、反応工程を1工程ないし複数工程組み合
わせることによって所望の基へと変換することができ
る。R11の特性に応じた反応条件としては、例えば、実
験化学講座(初版−第4版、丸善株式会社)、又はプロ
テクティブ・グループス・イン・オルガニック・シンセ
シス(初版及び第二版、ジョン・ウイリー・アンド・サ
ンズ株式会社)に記載又は引用されている反応条件又は
それに準じた反応条件を利用することができる。
【0041】上記に示した化合物(X)の製造法におけ
る中間体及び目的化合物は、有機合成化学で常用される
精製法、例えば濾過、抽出、洗浄、乾燥、濃縮、再結
晶、各種クロマトグラフィーなどを適宜利用することに
より単離・精製することができる。また、中間体におい
ては、単離することなく次の反応に供することも可能で
ある。化合物(X)の薬理上許容される塩を製造する場
合には、化合物(X)が塩の形で得られる場合にはその
まま精製することにより製造することができ、あるいは
遊離形態の化合物を適当な有機溶媒に溶解又は懸濁させ
た後、適宜の酸又は塩基を加えて通常の方法により塩を
形成させることにより製造することができる。さらに、
目的物が立体異性体の混合物として得られる場合には、
所望によりこの混合物を分別結晶、分別沈澱、分別溶解
などの汎用の分別法に付することにより、純粋な形態の
立体異性体を分離・精製することができる。
【0042】上記製造法によって得られる化合物(X)
の具体例を表2に示すが、式(I)で表される本発明の
化合物を用いて製造可能な化合物、及び本発明の方法に
従って製造可能な化合物は下記の化合物に限定されるこ
とはない。なお、化合物(X)は2個のジヒドロナフト
ピラン骨格を結合する単結合の回転障害に基づく光学異
性体として存在する場合があるが、それらをX−1a及
びX−1bなどで示した。
【0043】
【表2】
【0044】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲は下記の実施例に限定される
ことはない。実施例中、スペクトルデータは以下の機器
を使用した。 NMR : 270MHz, JEOL EX-270/ 400MHz, JEOL GSX-400 MS :日立M-80質量分析計 IR : JASCO FT/IR-5M スペクトルメーター 旋光度 : JASCO DIP-370 融点 : Yanaco MP-53 融点測定器(温度計補正なし) 分取用シリカゲルは富士シリアル化学株式会社製 BW-82
0MH を用い、Rf値はMerck 社製HPTLC Silicagel 60 F
254 (1.05642 )を用いた。
【0045】また、実施例中に示される化合物の構造は
以下のとおりであり(表3中、Bnはベンジル基を示
す)、実施例中の工程番号は上記[化5]及び[化10]
において説明した工程の番号と対応させてある。また、
化合物1ないし化合物6、並びに化合物X−1a、化合
物X−1b、化合物X−2a、及び化合物X−2bの構
造は前記の表1及び表2に示したとおりである。
【0046】
【表3】
【0047】
【表4】
【0048】例1:化合物1の製造 (1)化合物(II−1)の合成 既知の化合物である化合物(II−2)[ジャーナル・
オブ・ケミカル・ソシアティー・パーキントランスアク
ションズ 1 (J. Chem. Soc. Perkin Trans.1) 、6
67頁、1991年] 7.00 g (54.6 mmol) 及び、トリ
フェニルフォスフィン 21.51 g (81.9 mmol)をテトラヒ
ドロフラン 210 ml に溶解した。この溶液に蟻酸 3.30
ml (87.5 mmol)を加え、次いでジエチルアゾジカルボキ
シレート17.20 ml (109.2 mmol)をテトラヒドロフラン
70 mlに溶解した溶液を30分間かけて滴下した。室温で
4時間攪拌した後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(BW-820MH 380 g, ヘキサ
ン/ 酢酸エチル=1/1)によって精製し、無色固体 19.20
gを得た。
【0049】得られた固体全量をメタノール 300 ml 及
び蒸留水 100mlに溶解した。この溶液に 5.5% 炭酸水素
ナトリウム水溶液 100 ml (65.5 mmol) を加えて 0℃で
1時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に酢酸 5.0 m
l を加え、溶媒を減圧留去した。残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(BW-820MH 330 g, ヘキサン/酢
酸エチル=1/2)で精製し、化合物(II−1)6.07 g
(87.7%)を無色固体として得た。 Rf = 0.16 (ヘキサン/ 酢酸エチル 1/1)
【0050】(2)化合物(III−1)の合成(工程
1) 化合物(II−1) 6.00 g (46.8 mmol) を塩化メチレ
ン 180 ml に溶解した。この溶液にジメトキシメタン 9
0 ml及び五酸化二リン 24 g を加えて室温で15分間激し
く攪拌した。反応終了後、反応混合物を氷冷した飽和炭
酸ナトリウム水溶液 100 ml に注ぎ込み、ジエチルエー
テル 500 ml で3回抽出し、有機層を飽和食塩水 300 m
l で洗浄した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー(BW-820MH 200g, ヘキサン/
酢酸エチル=1/2)で精製して、化合物(III−1)
7.02 g (87.0%) を無色固体として得た。
【0051】Rf = 0.38 (ヘキサン/ 酢酸エチル 1/1) 融点: 30-31℃ [α] D = +275°(CHCl3, c 1.0)1 H-NMR (400MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.47(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.37(3H, s, CH
3OCH2-), 3.99(1H, dd,J=5.0, 3.0Hz, H-4), 4.58(1H,
qd, J=6.0, 3.0Hz, H-3), 4.68(1H, d, J=7.0Hz, CH3OC
H 2-), 4.74(1H, d, J=7.0Hz, CH3OCH 2-), 6.12(1H, d,
J=10.0Hz, H-6), 6.98(1H, dd,J=10.0, 5.0Hz, H-5).
【0052】(3)化合物(V−1)の合成(工程2) ジイソプロピルアミン 1.63 ml (11.6 mmol)をテトラヒ
ドロフラン 20 mlに溶解した。この溶液に、n-ブチルリ
チウム 1.60 M ヘキサン溶液 7.24 ml (11.6 mmol)を 0
℃で10分間かけて滴下した。同温度で 30 分間攪拌を続
けた後、この溶液を、メチル 2,5-ジメトキシ -6-メチ
ルベンゾート[化合物(IV−1)]1.16 g (5.52 mmo
l)のテトラヒドロフラン 40 ml溶液中に -78℃で 15 分
間かけて滴下した。同温度で 20 分間攪拌を続けた後、
反応混合物に前述の化合物(III−1)2.17 g (12.6
mmol)のテトラヒドロフラン 20 ml溶液を 20 分間で滴
下し、反応温度を4時間かけて 0℃に上昇させた。反応
混合物に1規定塩酸水溶液 22 mlを加えた後、溶媒を減
圧留去した。残渣をクロロホルム 100 ml で3回抽出
し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 50 ml及び
飽和食塩水溶液 50mlで洗浄した。溶媒を減圧留去し、
残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(BW-820MH 150
g, ベンゼン/ 酢酸エチル=5/1)で精製して、化合物
(V−1) 1.10g (56.8%) を無色油状物として得た。
【0053】Rf = 0.38 (ベンゼン/ 酢酸エチル 5/1) [α] D = +119°(CHCl3, c 1.0)1 H-NMR (270MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.36(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 2.54(1H, t, J=
14.0Hz, H-5), 2.80(1H,ddd, J=14.0, 10.0, 5.0, H-4
a), 2.95(1H, dd, J=14.0, 5.0Hz, H-5), 3.44(3H, s,
CH 3OCH2-), 3.80(1H, dd, J=10.0, 5.0Hz, H-4), 3.80
(3H, s, CH3 O-), 3.91(3H, s, CH3 O-), 4.70(1H, qd, J
=6.0, 5.0Hz, H-3), 4.78(1H, d, J=6.0Hz,CH3OCH2 -),
4.81(1H, d, J=6.0Hz, CH3OCH2 -), 6.44(1H, d, J=2.0H
z, Arom.),6.47(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 14.36(1H,
s, Arom.-OH).
【0054】(4)化合物(VI−1)の合成(工程
3) 前述の化合物(V−1) 3.25 g (9.28 mmol) をベンゼ
ン 81 mlに溶解した。この溶液に2,3-ジシアノ-5,6- ジ
クロロベンゾキノン 2.53 g (11.1mmol)を加えた後、反
応混合物を室温で 23 時間攪拌した。反応終了後、溶媒
を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(BW-820MH 250 g,ベンゼン/ 酢酸エチル=5/1)で
精製して、化合物(VI−1) 2.78 g (86.0%) を無色
固体として得た。
【0055】Rf = 0.43 (ベンゼン/ 酢酸エチル 5/1) 融点: 147-148℃ [α] D = -336°(MeOH, c 0.22)1 H-NMR (270MHz, CD3COCD3) δ(ppm): 1.51(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.31(3H, s, CH
3OCH2-), 3.90(3H, s, CH3 O-), 3.91(3H, s, CH3 O-),
4.51(1H, d, J=6.0Hz, CH3OCH 2-), 4.63(1H, d, J=2.0H
z, H-4), 4.63(1H, d, J=6.0Hz, CH3OCH2 -), 4.82(1H,
qd, J=6.0, 2.0Hz,H-3), 6.56(1H, d, J=2.0Hz, Arom),
6.88(1H, d, J=2.0Hz, Arom), 7.10(1H,s, H-5), 12.9
6(1H, s, Arom.-OH).
【0056】(5)化合物(VII−1)の合成(工程
4) 前述の化合物(VI−1) 2.70 g (7.75 mmol) をアセ
トン 135 ml に溶解した。この溶液にベンジルブロマイ
ド 4.61 ml (38.8 mmol)及び炭酸カリウム 6.43 g (46.
5 mmol) を加えた後、反応混合物を 55 ℃で7時間激し
く攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣に蒸
留水 50 mlを加えてクロロホルム 120 ml で3回抽出し
た。有機層を飽和食塩水 50 mlで洗浄した後、溶媒を減
圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(BW-820MH 150 g,ベンゼン/ 酢酸エチル=5/1)で精製
して、化合物(VII−1) 3.18 g (94.0%) を無色油
状物として得た。
【0057】Rf = 0.39 (ベンゼン/ 酢酸エチル 5/1) [α] D = +64 °(CHCl3, c 1.0)1 H-NMR (270MHz, CD3COCD3) δ(ppm): 1.46(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.43(3H, s, CH
3OCH2-), 3.81(3H, s, CH3 O-), 3.91(3H, s, CH3 O-),
4.58(1H, d, J=6.0Hz, CH3OCH 2-), 4.66(1H, qd,J=6.0,
2.0Hz, H-3), 4.67(1H, d, J=2.0Hz, H-4), 4.71(1H,
d, J=6.0Hz, CH3OCH 2-), 4.97(1H, d, J=10.0Hz, C6H5C
H2 -), 5.22(1H, d, J=10.0Hz, C6H 5CH 2-),6.63(1H, d,
J=2.0Hz, Arom), 6.98(1H, d, J=2.0Hz, Arom), 7.25-
7.40(3H, m, C 6H5 CH2-), 7.53(1H, s, H-5), 7.55-7.65
(2H, m, C 6H5 CH2-).
【0058】(6)化合物1の合成(工程5及び工程
6) 前述の化合物(VII−1) 565.7 mg (1.29 mmol) を
乾燥トルエン 57 mlに溶解した後 -78℃に冷却した。こ
の溶液にジイソブチルアルミニウムハイドライド 1.0M
トルエン溶液 3.10 ml (3.10 mmol)を 30 分間かけて滴
下し、同温度で攪拌を2時間続けた。反応混合物に酢酸
5 ml を加えて温度を室温まで上昇させた。反応混合物
に蒸留水 12 mlを加えた後、ベンゼン 50 mlで3回抽出
し、有機層を蒸留水 20 ml、飽和炭酸水素ナトリウム水
溶液 20 ml、飽和食塩水 20 mlで洗浄した。溶媒を減圧
留去し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(BW-820M
H35 g, ベンゼン/ 酢酸エチル=7/2)で精製し、化合物
(VIII−1)528.5 mgを無色固体として得た。
【0059】ついで、この化合物(VIII−1)510.
9 mg (1.16 mmol)を無水塩化メチレン 35 mlに溶解し
た。この溶液にトリエチルシラン 0.277 ml (1.74 mmo
l) を加えた後、混合物を-10 ℃に冷却した。この混合
物中にトリフルオロ酢酸 0.094 ml の塩化メチレン 5 m
l 溶液を10分間かけて滴下した後、反応混合物を0 ℃で
2時間攪拌した。反応終了後、飽和炭酸水素ナトリウム
水 10 mlを加え、クロロホルム 50 mlで3回抽出した。
有機層を飽和食塩水30mlで洗浄し、溶媒を減圧留去し
た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(BW-82
0MH 35 g, ベンゼン/酢酸エチル=7/1)で精製し、化合
物1(371.3 mg, 70.1%) を無色固体として得た。
【0060】Rf = 0.53 (ベンゼン/ 酢酸エチル 5/1) 融点: 97-98℃ (ヘキサン- 酢酸エチル) [α] D = +38 ° (CHCl3, c 1.0)1 H-NMR (400MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.45(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.45(3H, s, CH
3OCH2-), 3.87(1H, qd,J=6.0, 1.6Hz, H-3), 3.88(3H,
s, CH 3O-), 3.91(3H, s, CH 3O-), 4.50(1H, d,J=1.6Hz,
H-4), 4.71(1H, d, J=7.0Hz, CH3OCH2 -), 4.82(1H,
d, J=16.0Hz, H-1), 4.90(1H, d, J=12.0Hz, C6H 5CH
2-), 4.91(1H, d, J=7.0Hz, CH3OCH 2-), 4.95(1H, d,
J=12.0Hz, C6H 5CH 2-), 5.25(1H, d, J=16.0Hz, H-1),
6.53(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 6.76(1H, d, J=2.0Hz,
Arom.), 7.50(1H, s, H-5), 7.30-7.50(5H, m, C 6H5 CH2
-).
【0061】例2:化合物2の合成 例1で得られた化合物1(339 mg, 0.799 mmol) をエタ
ノール 24 ml及びジオキサン 1.75 mlに溶解した。この
溶液中に1,4-シクロヘキサジエン 1.50 ml及び10%パラ
ジウム- カーボン 339 mg を加えて室温で 25 分間激し
く攪拌した。反応終了後、触媒を濾去し、溶媒を減圧留
去して化合物2(261.5 mg, 98%)を無色固体として得
た。
【0062】Rf = 0.45 (ベンゼン/ 酢酸エチル 5/1) 融点: 132-133℃ [α] D = +58 °(CHCl3, c 1.0)1 H-NMR (270MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.47(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.45(3H, s, CH
3OCH2-), 3.88(3H, s,CH 3O-), 3.91(1H, qd, J=6.0,
1.6Hz, H-3), 4.01(3H, s, CH3 O-), 4.48(1H, d,J=1.6H
z, H-4), 4.69(1H, d, J=7.0Hz, CH3OCH 2-), 4.82(1H,
d, J=15.7Hz, H-1), 4.93(1H, d, J=6.9Hz, CH3OCH 2-),
5.16(1H, d, J=15.7Hz, H-1), 6.46(1H,d, J=2.0Hz, A
rom.), 6.71(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 7.20(1H, s, H-
5), 9.25(1H, s, Arom.-OH).
【0063】例3:化合物3の合成 例2で得られた化合物2(41.2 mg, 0.123 mmol)をジオ
キサン 0.5 ml 及びメタノール 2.4 ml に溶解した。こ
の溶液に塩化アセチル 0.08 mlを加えて、室温で1時間
攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(BW820-MH 2.0 g,ベ
ンゼン/ 酢酸エチル=5/1)で精製して、化合物3(31.7
mg, 89%) を無色固体として得た。
【0064】Rf = 0.33 (ベンゼン/ 酢酸エチル=3/1) 融点: 186-187℃ [α] D = -28 °(CHCl3, c 0.55)1 H-NMR (270MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.44(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.83(1H, qd, J
=6.0, 1.6Hz, H-3), 3.89(3H, s, CH3 O-), 4.02(3H, s,
CH3 O-), 4.36(1H, d, J=1.6Hz, H-4), 4.74(1H,d, J=1
6.0Hz, H-1), 5.11(1H, d, J=16.0Hz, H-1), 6.45(1H,
d, J=2.0Hz, Arom.), 6.71(1H, d, J=2.0Hz, Arom.),
7.27(1H, s, H-5), 9.27(1H, s, Arom-OH).
【0065】例4:化合物4の合成 (1)化合物(III−2)の合成(工程1) 既知の化合物(II−2)1.86 g (10.8 mmol)を塩化メ
チレン 50 mlに溶解した。この溶液にジメトキシメタン
50 ml及び酸化リン 28 g を加えて室温で 30分間激し
く攪拌した。反応終了後、反応混合物を氷冷した飽和炭
酸ナトリウム水溶液 50 mlに注ぎ込み、ジエチルエーテ
ル 100 ml で3回抽出し、有機層を飽和食塩水 100 ml
で洗浄した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(BW-820MH 100 g,ヘキサン/ 酢
酸エチル=1/1)で精製して、化合物(III−2)1.97
g (80.0%)を無色液体として得た。
【0066】Rf = 0.50 (ヘキサン/ 酢酸エチル=1/1) [α] D = -61 °(CHCl3, c 1.0)1 H-NMR (270MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.47(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.42(3H, s, CH
3OCH2-) 4.13(1H, ddd,J=8.0,3.0,2.0, H-5), 4.34(1H,
d, J=6.0Hz, CH3OCH 2-), 4.48(1H, dq, J=8.0,6.0Hz,
H-6), 4.80(1H, d, J=6.0Hz, CH3OCH2 -), 6.02(1H, dd,
J=10.0, 2.0Hz, H-3), 6.86(1H, dd, J=10.0, 3.0Hz,
H-4).
【0067】(2)化合物(V−2a,V−2b)の合
成(工程2) ジイソプロピルアミン 3.24 ml (23.1 mmol)をテトラヒ
ドロフラン 39 mlに溶解し、この溶液にn-ブチルリチウ
ム 1.60 M ヘキサン溶液 1.53 ml (23.1 mmol)を 0℃で
10 分間かけて滴下した。 30 分間攪拌を続けた後、こ
の混合物をメチル 2,5- ジメトキシ -6-メチルベンゾー
ト[化合物(IV−1)]1.94 g (9.15mmol)のテトラ
ヒドロフラン 78 ml溶液中に -78℃で 15 分間かけて滴
下した。同温度で 20 分間攪拌を続けた後、この混合物
に前述の化合物(III−2)3.97 g (23.1 mmol)のテ
トラヒドロフラン 39 ml溶液を 20 分間で滴下した。そ
の後、反応温度を4 時間かけて 0℃に上昇させた。反応
混合物に1規定塩酸水溶液30 mlを加えた後、溶媒を減
圧留去した。残渣をクロロホルム 150 ml で3回抽出
し、有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 100 ml 及
び飽和食塩水溶液 100ml で洗浄した。溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(BW-820MH
250 g,ベンゼン/ 酢酸エチル=7/1)で精製して、化合物
(V−2a)2.26 g (70.5%), 化合物(V−2b)0.46
g (14.3%)をそれぞれ無色固体として得た。
【0068】化合物(V−2a) Rf = 0.38 (ベンゼン酢酸エチル=5/1) 融点: 145-146℃ [α] D = -227°(CHCl3, c 1.0)1 H-NMR (270MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.48(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 2.55(1H, t, J=
15.0Hz, H-5), 2.71(1H,ddd, J=15.0, 9.0, 4.0, H-4
a), 3.00(1H, dd, J=15.5, 4.0Hz, H-5), 3.39(1H, t,
J=9.0Hz, H-4), 3.44(3H, s, CH 3OCH2-), 3.85(3H, s,
CH3 O-), 3.91(3H,s, CH3 O-), 4.20(1H, qd, J=6.0, 9.0
Hz, H-3), 4.78(1H, d, J=6.0Hz, CH3OCH2 -), 4.81(1
H, d, J=6.0Hz, CH3OCH 2-), 6.38(1H, d, J=2.0Hz, Aro
m.), 6.41(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 14.27(1H, s, Aro
m.-OH).
【0069】化合物(V−2b) Rf = 0.26 (ベンゼン酢酸エチル=5/1) 融点: 156-157℃ [ α] D = +117° (CHCl3, c 1.0)1 H-NMR (270MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.33(3H, d, J=7.0Hz, CH3), 2.49(1H, dd, J
=14.0, 3.0Hz, H-5), 3.03(1H, dt, J=15.0, 3.0, H-4
a), 3.12(1H, dd, J=15.0, 14.0Hz, H-5), 3.44(3H, s,
CH 3OCH2-), 3.72(1H, dd, J=3.0, 2.0Hz, H-4), 3.86
(3H, s, CH 3O-), 3.91(3H, s, CH 3O-), 4.82(1H, qd, J
=7.0, 2.0Hz, H-3), 4.78(1H, d, J=6.0Hz,CH3OCH 2-),
4.81(1H, d, J=6.0Hz, CH3OCH 2-), 6.39(1H, d, J=2.0H
z, Arom.),6.41,(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 14.25(1H,
s, Arom.-OH).
【0070】(3)化合物(VI−2)の合成(工程
3) 前述の化合物(V−2a) 250 mg (0.113 mmol)をトル
エン 10 mlに溶解した。この溶液にシクロヘキセン 5 m
l 、10% パラジウム- カーボン 250 mg を加えた後、混
合物をオートクレーブ中で150 ℃で 11 時間反応させ
た。反応終了後、触媒を濾去し、溶媒を減圧留去した。
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(BW-820MH
12.5 g, ベンゼン/ 酢酸エチル=5/1)で精製し、化合
物(VI−2) 220 mg (88.5%) を無色固体として得
た。
【0071】Rf = 0.40 (ベンゼン酢酸エチル=5/1) 融点:128 -129℃ [α] D = -99 ° (CHCl3, c 1.0)1 H-NMR (270MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.37(3H, d,J=6.0Hz, CH3), 3.44(3H, s, CH3
OCH2-), 3.93(3H, s, CH 3O-), 4.00(3H, s, CH 3O-), 4.
54(1H, d, J=3.Hz, CH3OCH 2-), 4.64(1H, d, J=6.0Hz,
CH3OCH 2-), 4.73(1H, qd, J=7.0, 2.0Hz, H-3), 4.94(1
H, d, J=6.0, 3.0Hz, H-4), 6.54(1H, d, J=2.0Hz, Aro
m.), 6.68,(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 7.06(1H, s, H-
5), 13.13(1H, s, Arom.-OH).
【0072】(4)化合物(VII−2)の合成(工程
4) 前述の化合物(VI−2) 384 mg (1.10 mmol) をアセ
トン 13.5 mlに溶解した。この溶液にベンジルブロマイ
ド 0.66 ml (5.50 mmol)及び炭酸カリウム 0.925 g (6.
60 mmol)を加えた後、この混合物を50℃で7 時間激しく
攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣に蒸留
水 15 mlを加えてクロロホルム 15 mlで3回抽出した。
有機層を飽和食塩水 30 mlで洗浄した後、溶媒を減圧留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(BW
-820MH 20 g, ベンゼン/ 酢酸エチル=5/1)で精製し
て、化合物(VII−2)469 mg (97.2%)を無色油状物
として得た。
【0073】Rf = 0.27 (ベンゼン酢酸エチル=5/1) [α] D = -88 °(CHCl3, c 1.0)1 H-NMR (270MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.24(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.48(3H, s, CH
3OCH2-), 3.84(3H, s, CH3 O-), 3.93(3H, s, CH3 O-),
4.58(1H, d, J=4.0Hz, H-4), 4.72(1H, d, J=7.5Hz, CH
3OCH2 -), 4.79(1H, qd, J=6.0, 4.0Hz, H-3), 4.85(1H,
d, J=7.5Hz, CH3OCH 2-), 5.06(1H, d, J=10.0Hz, C6H5
CH2 -), 5.31(1H, d, J=10.0Hz, C6H 5CH 2-),6.56(1H, d,
J=2.0Hz, Arom.), 6.75,(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 7.
25-7.45(3H, m, C 6H5 CH2-), 7.44(1H, s, H-5), 7.6-
7.7(2H, m, C 6H5 CH2-).
【0074】(5)化合物4の合成(工程5及び工程
6) 前述の化合物(VII−2)469 mg (1.07 mmol)を乾燥
トルエン 47 mlに溶解した。この溶液を -78℃に冷却
し、ジイソブチルアルミニウムハイドライド 1.0M トル
エン溶液 1.92 ml (1.92 mmol)を 30 分間かけて滴下し
た。同温度で攪拌を2時間続けた後、反応混合物に酢酸
5 ml を加えて室温まで上昇させた。反応混合物に蒸留
水 12 mlを加えた後、ベンゼン 50 mlで3 回抽出し、有
機層を蒸留水 20 ml、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液 2
0 ml、飽和食塩水 20 mlで洗浄した。溶媒を減圧留去
し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(BW-820MH 35
g, ヘキサン/ 酢酸エチル=1/1)で精製して、化合物
(VIII−2)339.7 mgを無色固体として得た。
【0075】ついで、この化合物(VIII−2)339.
7 mg (0.775 mmol) を無水塩化メチレン 20 mlに溶解
し、この溶液にトリエチルシラン 0.185 ml (1.16 mmo
l) を加えて -10℃に冷却した。この混合物中にトリフ
ルオロ酢酸 0.063 ml (0.853 mmol)の塩化メチレン 3 m
l 溶液を 10 分間かけて滴下した後、反応混合物を0 ℃
で2時間攪拌した。反応終了後、反応混合物に飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液 10mlを加え、クロロホルム 50 m
lで3回抽出し、有機層を飽和食塩水 30 mlで洗浄し
た。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(BW-820MH 35 g、ベンゼン/ 酢酸エチル
=7/1)で精製し、化合物4(252.1 mg, 77.0%)を無色油
状物として得た。
【0076】Rf = 0.38 (ベンゼン酢酸エチル=5/1) [α] D = +5.8°(CHCl3, c 1.0)1 H-NMR (270MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.33(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.53(3H, s, CH
3OCH2-), 3.89(3H, s, CH3 O-), 3.92(3H, s, CH3 O-),
3.96(1H, quint, J=6.0Hz, H-3), 4.49(1H, d, J=6.0H
z, H-4), 4.81(1H, d, J=16.0Hz, H-1), 4.88(1H, d, J
=11.0Hz, C6H5CH2 -), 4.89(1H, d, J=6.0Hz, CH3OCH
2 -), 4.93(1H, d, J=6.0Hz, CH3OCH2 -), 4.95(1H, d, J
=11.0Hz, C6H 5CH 2-), 5.01(1H, d, J=16.0Hz, H-1), 6.
52(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 6.75,(1H, d, J=2.0Hz, A
rom.), 7.56(1H, s, H-5), 7.30-7.50(5H, m, C 6H 5CH
2-).
【0077】例5:化合物5の合成 例4で得られた化合物4(700 mg,1.65 mmol)をエタノ
ール 49 ml及びジオキサン 3.5 ml に溶解した。この溶
液中に1,4-シクロヘキサジエン 3.07 ml及び 10%パラジ
ウム- カーボン 700 mg を加えた後、混合物を室温で 2
5 分間激しく攪拌した。反応終了後、触媒を濾去し、溶
媒を減圧留去して化合物5(540.8 mg,98%)を無色固体
として得た。
【0078】Rf = 0.53 (ベンゼン酢酸エチル=5/1) 融点: 117-118℃ [α] D = +12 °(CHCl3, c 1.0)1 H-NMR (400MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.36(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.52(3H, s, CH
3OCH2-), 3.89(3H, s,CH 3O-), 4.01(1H, qui, J=6.0H
z, H-3), 4.02(3H, s, CH3 O-), 4.46(1H, d, J=6.0Hz,
H-4), 4.86(1H, d, J=7.0Hz, CH3OCH 2-), 4.86(1H, d,
J=16.0Hz, H-1),4.90(1H, d, J=7.0Hz, CH3OCH 2-), 4.
96(1H, d, J=16.0Hz, H-1), 6.48(1H, d,J=2.0Hz, Aro
m.), 6.69(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 7.27(1H, s, H-
5), 9.22(1H, s, Arom.-OH).
【0079】例6:化合物6の合成 例5で得られた化合物5(40.1 mg, 0.120 mmol)をジオ
キサン 0.5 ml 及びメタノール 2.4 ml に溶解した。こ
の溶液に塩化アセチル 0.08 mlを加えて、混合物を室温
で1時間攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残
渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(BW820-MH
2.0 g,ベンゼン/ 酢酸エチル=4/1)で精製して、表題の
化合物6(33.0 mg, 98%) を無色固体として得た。
【0080】Rf = 0.43 (ベンゼン/ 酢酸エチル=3/1) 融点: 207-208℃ [α] D = +128°(CHCl3, c 0.55)1 H-NMR (270MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.44(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.64(1H, dq, J
=8.0, 6.0Hz, H-3), 3.88(3H, s, CH3 O-), 4.02(3H, s,
CH3 O-), 4.46(1H, d, J=8.0Hz, H-4), 4.81(1H,d, J=1
6.0Hz, H-1), 5.01 (1H, d, J=16.0Hz, H-1), 6.44(1H,
d, J=2.0Hz, Arom), 6.71,(1H, d, J=2.0Hz, Arom),
7.40(1H, s, H-5), 9.23(1H, s, Arom-OH).
【0081】例7:化合物(X−1a,X−1b)の合
成 (1)化合物(IX−1)の合成(工程9) 実施例2で得られた化合物2(250 mg, 0.748 mmol) 及
び、塩化水酸化銅(II)-テトラメチルエチレンジアミ
ン錯体 17.4 mg (0.075 mmol) を塩化メチレン17.5 ml
に溶解した後、この混合物を酸素雰囲気下で 1.5時間攪
拌した。反応終了後、反応混合物に蒸留水 8 ml を加
え、クロロホルム 15 mlで3回抽出した。有機層を飽和
炭酸水素ナトリウム水溶液 15 ml及び飽和食塩水 15 ml
で洗浄した。この溶液を一晩放置した後、溶媒を減圧留
去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(BW
-820MH 7.5 g,クロロホルム/ アセトニトリル=10/3 )
で精製して、化合物(IX−1) 237.6 mg (95.2%) を
無色固体として得た。 Rf = 0.22 (クロロホルム/ アセトニトリル= 10/3) IR(KBr) : 1648cm-1(C=O). MS(Fab, positive) m/z=667(M+1)+ , (Fab,negative)m/
z=665(M-1)-
【0082】(2)化合物(X−1a,X−1b)の合
成(工程10) 前述の化合物(IX−1)167 mg (0.243 mmol) をメタ
ノール 5.7 ml に溶解した。この溶液に2 規定水酸化ナ
トリウム水溶液 5.7 ml を加えた後、混合物を室温で 1
00分間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1規定塩酸
水溶液 11.4 mlを加えて溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(BW-820MH 12 g, ベン
ゼン/ アセトニトリル=5/1)で精製して、無色固体 12
7.1 mg を得た。
【0083】ここで得られた化合物 100 mg をジオキサ
ン 1.0 ml 及びメタノール 6.0 mlに溶解した。この溶
液に塩化アセチル 0.2 ml を加え、混合物を室温で 20
分間攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー (BW-820MH 5.0
g, ベンゼン/ アセトニトリル=5/1)で精製し、化合物
(X−1a)31.9 mg (36.8%) を無色固体として、化合
物(X−1b)33.3 mg(38.4%) を淡黄色固体として得
た。
【0084】化合物(X−1a) Rf = 0.36 ( ベンゼン/ アセトニトリル= 4/1 ) 融点: 184-185℃ [α] D = -58 °(CHCl3, c 0.18)1 H-NMR (400MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.27(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 1.45(1H, d, J=
5.0Hz, -OH), 3.44(3H,s, CH3 O-), 3.66(1H, qd, J=6.
0, 1.6Hz, H-3), 3.81(1H, dd, J=5.0, 1.6Hz,H-4), 4.
06(3H, s, CH 3O-), 4.82(1H, d, J=16.0Hz, H-1), 5.25
(1H, d, J=16.0Hz, H-1), 5.99(1H, d, J=2.0Hz, Aro
m.), 6.46,(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 9.54(1H, s, Aro
m.-OH).
【0085】化合物(X−1b) Rf = 0.14 (ベンゼン/ アセトニトリル= 4/1 ) 融点: 280-290℃ (dec.) [α] D = -86 °(CHCl3, c 0.18)1 H-NMR (400MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.23(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 1.28(1H, br s,
-OH), 3.46(3H, s, CH3 O-), 3.66(1H, qd, J=6.0, 1.
6Hz, H-3), 3.89(1H, d, J=1.6Hz, H-4), 4.06(3H, s,
CH 3O-), 4.91(1H, d, J=16.0Hz, H-1), 5.23 (1H, d, J
=16.0Hz, H-1), 5.91(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 6.46,
(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 9.51(1H, s, Arom.-OH).
【0086】例8:化合物(X−2a,X−2b)の合
成 (1)化合物(IX−2)の合成(工程9) 例5で得られた化合物5(200 mg, 0.597 mmol) 及び塩
化水酸化銅(II)-テトラメチルエチレンジアミン錯体
13.9 mg (0.060 mmol) を塩化メチレン 14 mlに溶解
し、この溶液を酸素雰囲気下で 1.5時間攪拌した。反応
終了後、反応混合物に蒸留水 8 ml を加え、クロロホル
ム 15 mlで 3回抽出した。有機層を飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液 15 ml及び飽和食塩水 15 mlで洗浄した。こ
の溶液を1晩放置した後、溶媒を減圧留去し、残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(BW-820MH 7.5 g,
クロロホルム/ アセトニトリル=10/3 )で精製して、化
合物(IX−2)150.8 mg (75.6%)を淡黄色固体として
得た。
【0087】 Rf = 0.20 (クロロホルム/ アセトニトリル=10/3 )1 H-NMR (270MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.50(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.40(3H, s, CH
3OCH2-), 3.73(3H, s, CH3 O-), 3.81(1H, dq, J=7.0,
6.0Hz, H-3), 3.81(3H, s, CH 3O-), 4.20(1H, s,H-5),
4.26(1H, d, J=16.0Hz, H-1), 4.36(1H, d, J=7.0Hz, H
-4), 4.82(1H, d,J=16.0Hz, H-1), 4.83(1H, d, J=7.0H
z, CH3OCH 2-), 4.91(1H, d, J=7.0Hz, CH3OCH 2-), 6.0
4(1H, d, J=2.0Hz, Arom.), 6.41(1H, d, J=2.0Hz, Aro
m.). MS(Fab, positive) m/z=667(M+1)+ , (Fab,negative)m/
z=665(M-1)-
【0088】(2)化合物(X−2a,X−2b)の合
成(工程10) 前述の化合物(IX−2)127.2 mg (0.191 mmol) をメ
タノール 4.5 ml に溶解した。この溶液に1規定水酸化
ナトリウム水溶液 4.5 ml を加え、混合物を室温で 100
分間攪拌した。反応終了後、反応混合物に1規定塩酸水
溶液 10.0 mlを加えて減圧濃縮した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(BW-820MH12 g, ベンゼン/
アセトニトリル=5/1)で精製して、無色固体 116.7 mg
を得た。
【0089】ここで得られた化合物 71.6mg をジオキサ
ン 1.0 ml 及びメタノール 6.0 mlに溶解した。この溶
液に塩化アセチル 0.2 ml を加え、混合物を室温で 20
分間攪拌した。反応終了後、溶媒を減圧留去し、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(BW-820MH 5.0
g,ベンゼン、アセトニトリル=5/1)で精製して、表題の
化合物(X−2a) 42.6 mg (71.5%)を無色固体とし
て、化合物(X−2b)18.0 mg (17.0%)を淡黄色固体
として得た。
【0090】化合物(X−2a) Rf = 0.35 (ベンゼン/ アセトニトリル=10/3 ) 融点: 268-269℃ [α] D = +129 °(CHCl3, c 0.18)1 H-NMR (400MHz, CDCl3) δ(ppm): 1.25(3H, d, J=6.5Hz, CH3), 3.45(3H, s, CH
3O-), 3.97(1H, d, J=4.0Hz, H-4), 3.99(1H, qd, J=6.
5, 4.0Hz, H-3), 4.07(3H, s, CH 3O-), 4.95(1H,d, J=1
6.0Hz, H-1), 5.00 (1H, d, J=16.0Hz, H-1), 6.01(1H,
d, J=2.0Hz, Arom.), 6.47,(1H, d, J=2.0Hz, Arom.),
9.54(1H, s, Arom.-OH).
【0091】化合物(X−2b) Rf = 0.07 (ベンゼン/ アセトニトリル=10/3 ) 融点: 208-209℃ [α] D = +171°(CHCl3, c 0.18)1 H-NMR (400MHz, CDCl3) δ δ(ppm): 1.14(3H, d, J=6.0Hz, CH3), 3.46(3H, s, CH
3O-), 3.91(1H, d, J=3.0Hz, H-4), 4.08(1H, qd, J=6.
0, 3.0Hz, H-3), 4.07(3H, s, CH 3O-), 4.95(1H,d, J=1
6.0Hz, H-1), 5.03(1H, d, J=16.0Hz, H-1), 5.96(1H,
d, J=2.0Hz, Arom.), 6.48(1H, d, J=2.0Hz, Arom.),
9.52(1H, s, Arom.-OH).
【0092】
【発明の効果】本発明により提供される一般式(I)及
び一般式(IX)で表される化合物は、例えば、N- メ
チル- D- アスパラギン酸拮抗作用を有する化合物ES
−242(特開平3−178974号公報)及びその類
縁体並びにその塩の製造用中間体として有用である。ま
た、一般式(I)又は一般式(IX)で表される化合物
を用いる本発明の製造方法により、化合物ES−242
及びその類縁体を化学的プロセスにより効率的に製造す
ることが可能である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(I): 【化1】 [式中、R1 、R2 、R3 、及びR4 はそれぞれ独立に
    水素原子、低級アルキル基、置換若しくは非置換の低級
    アラルキル基、アシル基、置換若しくは非置換の環状エ
    ーテル基、又は−Si(R5)(R6)(R7)で表される基
    (式中、R5 、R6 、及びR7 はそれぞれ独立に低級ア
    ルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、又は置換
    若しくは非置換の低級アラルキル基を示す)を示す]で
    表されるジヒドロナフトピラン誘導体又はその塩。
  2. 【請求項2】 下記の一般式(X): 【化2】 (式中、R11は水素原子、低級アルキル基、水酸基、低
    級アルコキシ基、アミノ基、低級アルキルアミノ基、ジ
    低級アルキルアミノ基、低級アルカノイルアミノ基、低
    級アルコキシカルボニルアミノ基、又はハロゲン原子を
    示し;R1 及びR2 はそれぞれ独立に前記と同義であ
    り;点線を付した結合はそれぞれ独立に該結合が単結合
    又は二重結合であることを示す)で表される化合物又は
    その塩の製造用中間体である請求項1に記載のジヒドロ
    ナフトピラン誘導体又はその塩。
  3. 【請求項3】 下記の一般式(IX): 【化3】 [式中、R1 、R2 、及びR4 はそれぞれ独立に水素原
    子、低級アルキル基、置換若しくは非置換の低級アラル
    キル基、アシル基、置換若しくは非置換の環状エーテル
    基、又は−Si(R5)(R6)(R7)で表される基(式
    中、R5 、R6 、及びR7 はそれぞれ独立に低級アルキ
    ル基、置換若しくは非置換のアリール基、又は置換若し
    くは非置換の低級アラルキル基を示す)を示す]で表さ
    れる化合物又はその塩。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の一般式(X)で表され
    る化合物又はその塩の製造用中間体である請求項3に記
    載の化合物又はその塩。
  5. 【請求項5】 請求項2に記載の一般式(X)で表され
    る化合物又はその塩の製造方法であって、以下の工程: (a) 請求項1に記載の一般式(I)で表されるジヒドロ
    ナフトピラン誘導体を酸素の存在下に金属塩で処理して
    請求項3に記載の一般式(IX)で表される化合物を得
    る工程;及び(b) 上記工程(a) で得られた一般式(I
    X)で表される化合物を塩基で処理する工程を含む方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項2に記載の一般式(X)で表され
    る化合物又はその塩の製造方法であって、請求項3に記
    載の一般式(IX)で表される化合物を塩基で処理する
    工程を含む方法。
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