JP2009506994A - ステロイドのニトロオキシ誘導体 - Google Patents
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Abstract
【選択図】なし
Description
湿疹が進行すると、表皮のケラチノサイトはそれぞれ膨張し、液体が海綿状態として知られているプロセスにおいてそれらの間に蓄積される。
非アレルギー性接触性皮膚炎は、例えば酸、アルカリ、油、洗剤、溶剤のような皮膚刺激物に応答して生じる。
アレルギー性接触性皮膚炎は、抗原に直接触れた皮膚の範囲に現れれる。
乾癬は、優性常染色体遺伝性の炎症性疾患であり、表皮細胞の増大した増殖により特徴づけられる。この表皮細胞の急増は、例えば膝、肘、臀部などにおいて落屑性のプラークの形成を惹き起こし、美的に不快であり、患者に不快な思いをさせる。
R-Z-X-ONO2 (I)
[式中、Rは、式(II):
R1は-OC(O)OmRi(ここで、mは0または1であり、Ri は分枝もしくは直鎖のC1-C10アルキルである)であり、好ましくはRi は分枝もしくは直鎖のC1-C6アルキルであり、好ましいRi はメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルである;
R2 は水素原子または-CH3であるか、あるいは
R1およびR2は一緒になって、式(III):
R1 および R2 は、αもしくはβ位でステロイド構造の16および17位の炭素原子に結合することができる、
R3 は水素原子またはフッ素原子である;
好ましくは、式(II)において、R1、R2およびR3 は次の意味を有する。
−ともにα位にあるR1およびR2が一緒になって、式(III)の基(ここで、RA1およびRA2は-CH3であり、R3はフッ素原子である)を形成するか、または、
−R1がα位にある-OC(O)OmRi(ここで、m は1であり、Riは エチルである)であり、R2およびR3は水素原子であるか、または、
−R1がα位にある-OC(O)OmRi(ここで、mは0であり、Riはn-ブチルである)であり、R2がβ位にある-CH3であり、R3がフッ素原子である)
のコルチコイドの残基であり、
からなる群から選択され、好ましくは、Zは-C(O)-, -C(O)O-であり;
Xは次の意味を有する2価の基である:
b)直鎖もしくは分枝のC1-C10アルキル基、好ましくはメチルで任意に置換されていてもよいC5-C7シクロアルキレン基;
nは0〜20の整数であり、好ましくはnは0〜5の整数であり、より好ましくはn は0または1であり;
n1は1〜20の整数であり、好ましくはn1は1〜5の整数であり、より好ましくはn1は1である)
n1a は1〜20の整数であり、好ましくはn1a は1〜10の整数であり
Z1は-C(O)O-もしくは-OC(O)-であり、好ましくはZ1は-C(O)O-であり;
n は上記で定義されたとおりであり;
n1 は上記で定義されたとおりであり;
好ましくは、式(VI)において、n1a は1〜10の整数であり;Z1は-C(O)O-であり、n は0または1であり、n1 は1である)
ただし、X がc)〜e)に記載された2価の基から選択されるとき、式(I)の-ONO2基は-(CH2)n 1-基に結合している;
Y1 は-CH2-CH2-(CH2)n 2a-または -CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2a は0〜10の整数であり、好ましくはn2a は0または1〜6の整数である)であり、
Z1a は-OC(O)-または-C(O)O-であり、
n2 は0または1であり、好ましくはn2 は1であり;
R2 はHまたはCH3であり、好ましくはR2 はCH3であり;
X1 は-(CH)n 1a-(ここで、n1a は上記で定義されたとおりである)または式(V)の2価の基(ここで、nおよびn1 は上記で定義されたとおりである)であり;
好ましくは、式(VII)において、Y1 は-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2a は0である)であり、Z1a は-OC(O)-であり、n2 は1であり、R2 はCH3であり、X1 は-(CH)n 1a-(ここで、n1a は1〜10の整数である)である)
ただし、式(VII)において、式(I)の-ONO2基はX1基に結合している、
Y1は-CH2-CH2-(CH2)n 2a-または-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2a は0〜10の整数であり、好ましくはn2a は0または1〜6の整数である)であり;
n3aは0または1であり;
Z1は-C(O)O-または-OC(O)-であり;
n2は0または1であり、好ましくはn2は1であり;
R2はHまたはCH3であり、好ましくはR2はCH3であり;
X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1aは上記で定義されたとおりである)または式(V)の2価の基(ここで、nおよびn1 は上記で定義されたとおりである)であり;
好ましくは、式(VIII)において、n3aは1であり、Y1は-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2a は0である)であり、Z1は-C(O)O-であり、n2は1であり、R2はCH3であり、X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1aは1〜10の整数である)であるか、あるいは式(VIII)において、n3aは0であり、Z1は-OC(O)-または-C(O)O-であり、n2は1であり、R2はCH3であり、X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1aは1〜10の整数である)である)
ただし、式(VIII)において、式(I)の-ONO2 基はX1基に結合している、
X2は-O-または-S-であり、好ましくはX2は-O-であり;
n3は1〜6、好ましくは1〜4の整数であり、
n3bは1〜10、好ましくは1〜6の整数であり、より好ましくはn3bは1または2であり、
n3cは1〜10、好ましくは1〜6の整数であり、より好ましくはn3cは2である)、
n4は0〜10の整数であり、
n5は1〜10の整数であり、
R4、R5、R6、R7は同一もしくは異なって、Hまたは直鎖もしくは分枝のC1-C4アルキルであり、好ましくはR4、R5、R6、R7はHであり、
に結合しており、
Y2は窒素、酸素、硫黄から選択される1つ以上のヘテロ原子を含む、飽和、不飽和もしくは芳香族の、5員もしくは6員の複素環であり、
好ましくはXは直鎖のC1-C10アルキレンであり;
好ましい2価の基Xは、
a) 直鎖のC1-C10 アルキレン
ただし、Xがc)〜e)に記載された2価の基から選択されるとき、式(I)の-ONO2基は-(CH2)n 1-基に結合している)
Y1は-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2aは 0である)であり、Z1aは-OC(O)-であり、n2は1であり、R2 はCH3であり、X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1aは1〜10の整数である)である、
ただし、式(VII)において、式(I)の-ONO2基はX1基に結合している)
n3aは1であり、Y1は-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2aは0である)であり、Z1は-C(O)O-であり、n2は1であり、R2はCH3であり、X1は -(CH)n 1a-(ここで、n1a は1〜10の整数である)であるか、あるいは
式(VIII)において、n3aは0であり、Z1は-OC(O)-または-C(O)O-であり、n2は1であり、R2はCH3であり、X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1a は1〜10の整数である)である、
ただし、式(VIII)において、式(I)の-ONO2基はX1基に結合している)
X2は-O-であり、
n3は1〜4の整数であり、
n3bは1または2であり、
n3c は 2である)。
R-Z-X-ONO2 (I)
Rは上記の式(II)のコルチコステロイドの残基であり、ここで、
−ともにα位にあるR1およびR2は一緒になって、式(III)の基(ここで、RA1およびRA2は-CH3であり、R3はフッ素原子である)を形成するか、または、
−R1がα位にある-OC(O)OmRi(ここで、m は1であり、Riは エチルである)であり、R2およびR3は水素原子であるか、または、
−R1がα位にある-OC(O)OmRi(ここで、mは0であり、Riはn-ブチルである)であり、R2はβ位にある-CH3であり、R3はフッ素原子であり;
Zは-C(O)-または-C(O)O-であり;
ただし、Xがc)〜e)に記載された2価の基から選択されるとき、式(I)の-ONO2基は-(CH2)n 1-基に結合している;
n2 は1であり、R2 はCH3であり、X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1a は1〜10の整数である)
ただし、式(VII)において、式(I)の-ONO2基はX1基に結合している、
式(VIII)において、n3aは0であり、Z1は-OC(O)-または-C(O)O-であり、n2は1であり、R2はCH3であり、X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1aは1〜10の整数である)である)
ただし、式(VIII)において、式(I)の-ONO2 基はX1基に結合している、
n3は1〜6、好ましくは1〜4の整数であり、
n3bは1または2であり、
n3cは2である)、
ただし、式(I)においてZが-C(O)-であり、式(II)においてともにα位にあるR1およびR2が一緒になって式(III)の基(ここで、RA1およびRA2は-CH3である)を形成し、R3がフッ素原子であるとき、Xは直鎖のC1-C10アルキレンではない。
R-Z-X-ONO2 (I)
R1は-OC(O)OmRi(ここで、mは0または1であり、Ri は分枝もしくは直鎖のC1-C10アルキルであり、好ましくはRi は分枝もしくは直鎖のC1-C6アルキルであり、好ましいRi はメチル、エチル、n−プロピル、n−ブチルである)であり;
R2 は水素原子または-CH3であるか、あるいは
R1およびR2は一緒になって、式(III):
R1 および R2 は、αもしくはβ位でステロイド構造の16および17位の炭素原子に結合することができる、
R3 は水素原子またはフッ素原子である;
−ともにα位にあるR1およびR2は一緒になって、式(III)の基(ここで、RA1およびRA2は-CH3であり、R3はフッ素原子である)を形成するか、または、
−R1はα位にある-OC(O)OmRi(ここで、mは1であり、Riは エチルである)であり、R2およびR3は水素原子であるか、または、
−R1がα位にある-OC(O)OmRi(ここで、mは0であり、Riはn-ブチルである)であり、R2がβ位にある-CH3であり、R3がフッ素原子である)
のコルチコイドの残基であり、
からなる群から選択され、好ましくは、Zは-C(O)-, -C(O)O-であり;
Xは次の意味を有する2価の基である:
nは0〜20の整数であり、好ましくはnは0〜5の整数であり、より好ましくはn は0または1であり;
n1は1〜20の整数であり、好ましくはn1は1〜5の整数であり、より好ましくはn1は1である)
n1a は1〜20の整数であり、好ましくはn1a は1〜10の整数であり;
Z1は-C(O)O-もしくは-OC(O)-であり、好ましくはZ1は-C(O)O-であり;
n は上記で定義されたとおりであり;
n1 は上記で定義されたとおりであり;
好ましくは、式(VI)において、n1a は1〜10の整数であり、Z1は-C(O)O-であり、n は0または1であり、n1 は1である)
ただし、X がc)〜e)に記載された2価の基から選択されるとき、式(I)の-ONO2基は-(CH2)n 1-基に結合している;
Y1 は-CH2-CH2-(CH2)n 2a-または -CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2a は0〜10の整数であり、好ましくはn2a は0または1〜6の整数である)であり、
Z1a は-OC(O)-または-C(O)O-であり、
n2 は0または1であり、好ましくはn2 は1であり;
R2 はHまたはCH3であり、好ましくはR2 はCH3であり;
X1 は-(CH)n 1a-(ここで、n1a は上記で定義されたとおりである)または式(V)の2価の基(ここで、nおよびn1 は上記で定義されたとおりである)であり;
好ましくは、式(VII)において、Y1 は-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2a は0である)であり、Z1a は-OC(O)-であり、n2 は1であり、R2 はCH3であり、X1 は-(CH)n 1a-(ここで、n1a は1〜10の整数である)である)
ただし、式(VII)において、式(I)の-ONO2基はX1基に結合している、
Y1は-CH2-CH2-(CH2)n 2a-または-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2a は0〜10の整数であり、好ましくはn2a は0または1〜6の整数である)であり;
n3aは0または1であり;
Z1は-C(O)O-または-OC(O)-であり;
n2は0または1であり、好ましくはn2は1であり;
R2はHまたはCH3であり、好ましくはR2はCH3であり;
好ましくは、式(VIII)において、n3aは1であり、Y1は-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2 は0である)であり、Z1は-C(O)O-であり、n2は1であり、R2はCH3であり、X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1aは1〜10の整数である)であるか、あるいは式(VIII)において、n3aは0であり、Z1は-OC(O)-または-C(O)O-であり、n2は1であり、R2はCH3であり、X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1aは1〜10の整数である)である)
ただし、式(VIII)において、式(I)の-ONO2 基はX1基に結合している、
X2は-O-または-S-であり;
n3は1〜6、好ましくは1〜4の整数であり、
n3bは1〜10、好ましくは1〜6の整数であり、より好ましくはn3bは1または2であり、
n3cは1〜10、好ましくは1〜6の整数であり、より好ましくはn3cは2である)、
n4は0〜10の整数であり、
n5は1〜10の整数であり、
R4、R5、R6、R7は同一もしくは異なって、Hまたは直鎖もしくは分枝のC1-C4アルキルであり、好ましくはR4、R5、R6、R7はHであり、
に結合しており、
Y2は窒素、酸素、硫黄から選択される1つ以上のヘテロ原子を含む、飽和、不飽和もしくは芳香族の、5員もしくは6員の複素環であり、
この病気および障害は、コルチコステロイド応答性皮膚病、アトピー性皮膚炎、接触性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、炎症、湿疹、紅斑、丘疹形成、スケーリング、びらん、毛細血管出血、クラスティング(crusting)、心因性痒み、乾癬、表皮のブロサ(bullosa)、紅斑、汗腺膿瘍、いぼ、おむつかぶれ、たむし、紅色の扁平苔癬、頭皮や毛のある他の部分に影響を及ぼす脂漏性皮膚炎が含まれるが、これらに限定されるものではない。。
薬学的に許容される塩の例は、例えばナトリウム、カリウム、カルシウム、水酸化アルミニウムのような無機塩基との塩、あるいは例えばリジン、アルギニン、トリエチルアミン、ジベンジルアミン、ピペリジンおよびその他の許容される有機アミンのような有機塩基との塩である。
有機酸の例は、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、クエン酸である。無機酸の例は、硝酸、塩酸、硫酸、リン酸である。硝酸との塩が好ましい。
好ましい医薬投与形態は、クリーム、ローションおよび軟膏剤、あるいは局所スプレー用の組成物を含む。これらの医薬投与形態は、当該技術分野で周知の手法に従って製造される。
しかしながら、一般的に多くのタイプの製剤で有利な割合は、0.001〜1重量%、より好ましくは0.01-0.5%の範囲であり、約0.025〜0.1%が特に好ましい。
合成方法
上記の一般式(I)の化合物(ここで、Zは-CO-であり、Xは上記で定義したとおりである)は、次のようにして得ることができる。
Wは-OH、Clまたは-OC(O)Ra(ここで、Ra は直鎖もしくは分枝のC1-C5アルキルであるか、またはRa はペンタフルオロフェノキシ、4−ニトロフェノキシもしくはスクシミジニルオキシからなる群から選択されるRa1 である)であり、
Qは-ONO2またはZ2(ここで、Z2 は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メシル基もしくはトシル基からなる群から選択される)である)
の化合物と、縮合剤の存在下に反応させることにより、そして
この反応は、N,N'-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ジオキサン、ポリハロゲン化脂肪族炭化水素のような不活性の有機溶媒中、-20℃〜40℃の温度で行われる。この反応は30分〜36時間で完結する。
この反応は、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、DMFのような適切な有機溶媒中、暗所で、室温〜溶媒の沸点の温度で行われる。好ましいニトロ供給源は硝酸銀である。
上記の式(IIa)(ここで、ともにα位にあるR1およびR2は一緒になって、式(III)(ここで、RA1およびRA2は-CH3であり、R3はフッ素原子である)の基を形成する)の化合物は、一般名:トリアムシノロンアセトナイドで知られている。
上記の式(IIa)(ここで、R1はα位にある-OC(O)OmRi(ここで、mは0であり、Riはn-ブチルである)であり、R2はβ位にある-CH3であり、R3はフッ素原子である)である)の化合物は、一般名:ベタメタゾン-17-バレレートで知られている。
式(Ib)(ここで、QはONO2である)の化合物は、対応する化合物(ここで、QはZ2である)から、上記の工程1b)に記載されたニトロ誘導体への変換により製造することができる。
2a)上記の式(IIa)の化合物を、式(Ic) :
Rb-C(O)O-X-Q (Ic)
(式中、XおよびQは上記で定義されたとおりであり、RbはCl、BrまたはRa1(ここで、Ra1 は上記で定義されたとおりである)である)
の化合物と反応させることにより合成することができる。
2b) QがZ2であるとき、上記のニトロ供給源との反応により、工程2a)で得られた化合物をニトロ誘導体に変換することにより得ることができる。
式(Ic)(ここで、QはZ2である)の化合物は、市場で入手することができる。
式(Ic)(ここで、QはONO2である)の化合物は、上記のニトロ誘導体への変換により、対応する化合物(ここでQはZ1である)から製造することができる。
式(Ic')(ここで、RbはRa1であり、Z2は上記で定義されたとおりである)の化合物は、市場で入手することができる。
実施例1
(11β,16α)-9-フルオロ-11-ヒドロキシ-16,17-[1-メチルエチリデンビス(オキシ)]-21-[1-オキソ-[4-(ニトロオキシメチル)ベンズオキシ]]プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオンの合成
(11β,16β)-9-フルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-21-[1-オキソ-[4-(ニトロオキシメチル)ベンズオキシ]]-17-(バレリルオキシ) プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオンの合成
ジクロロメタン(40 ml)中のプレドニゾロン17-エチルカルボネート(1.5 g、 3.5 mmol)の溶液に、3-(クロロメチル) 安息香酸(0.73 g、4.2 mmol)、DMAP (0.043 g、0.35 mmol)およびEDAC (0.89 g、4.45 mmol)を加えた。反応混合物を室温で24時間攪拌した。この溶液を炭酸水素ナトリウム飽和溶液、水で処理し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣を溶離剤n-ヘキサン/酢酸エチル、1/1のフラッシュクロマトグラフィにより精製した。生成物(1.32 g)を白色粉末として得た。
アセトニトリル(20ml)中の工程A)で得られた化合物(1.3 g、2.22 mmol)および硝酸銀(0.75 g、4.44 mmol) の溶液を、60℃、暗所で10時間攪拌した。沈殿物(銀塩)を濾去し、溶媒を真空下に留去した。残渣を溶離剤n-ヘキサン/酢酸エチル6/4のフラッシュクロマトグラフィにより精製した。生成物(1 g)を白色粉末として得た。
(11β, 16β)-9-フルオロ-11-ヒドロキシ-16-メチル-21-[1-オキソ-[3-(ニトロオキシメチル)ベンズオキシ]]-17-(バレリルオキシ) プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオンの合成
ジクロロメタン(35 ml)中のベタメタゾン17-バレレート(1.5 g、3.1 mmol)の溶液に、3-(クロロメチル)安息香酸(0.76 g、4.5 mmol)、DMAP (0.038 g、0.31 mmol)およびEDAC (0.77 g、4.0 mmol)を加えた。反応混合物を室温で24時間攪拌した。この溶液を炭酸水素ナトリウム飽和溶液、水で処理し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣を溶離剤n-ヘキサン/酢酸エチル8/2のフラッシュクロマトグラフィにより精製した。生成物(1.6 g)を白色粉末として得た。
アセトニトリル(25 ml)およびテトラヒドロフラン(2 ml)中の化合物C (1.68 g、2.67 mmol)および硝酸銀(1.8 g、11.2 mmol)の溶液を60℃、暗所で、12時間攪拌した。沈殿物(銀塩)を濾去し、溶媒を真空下に留去した。残渣を溶離剤n-ヘキサン/酢酸エチル6/4のフラッシュクロマトグラフィにより精製した。生成物(1.1 g)を白色粉末として得た。
(11β,16α)-9-フルオロ-11-ヒドロキシ-16,17-[1-メチルエチリデンビス (オキシ)]-21-[1-オキソ-[3-(ニトロオキシメチル) ベンズオキシ]] プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオンの合成
ジクロロメタン(35 ml)中のトリアムシノロンアセトナイド(1.5 g、3.4 mmol)の溶液に、3-(クロロメチル) 安息香酸(0.83 g、4.9 mmol)、DMAP (0.042 g、0.34 mmol)およびEDAC (0.84 g、4.4 mmol)を加えた。反応混合物を室温で24時間攪拌した。この溶液を炭酸水素ナトリウム飽和溶液、水で処理し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。生成物(1.86 g)を白色粉末として得た。
アセトニトリル(25 ml)およびテトラヒドロフラン(10 ml)中の化合物E (1.8 g、3.07 mmol)および硝酸銀(1.1 g、 6.5 mol)の溶液を、60℃、暗所で、18時間攪拌した。沈殿物(銀塩)を濾去し、溶媒を真空下に留去した。残渣を溶離剤n-ヘキサン/酢酸エチル65/35のフラッシュクロマトグラフィにより精製した。生成物(1.3 g)を白色粉末として得た。
(11β,16α)-9-フルオロ-11,21-ジヒドロキシ-16,17-[1-メチルエチリデンビス (オキシ)] プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン-21-[3-カルボキシ-1-オキソプロポキシ)-3-(ニトロオキシメチル)ベンゼン]の合成
Tert-ブタノール(20 ml)中のトリアムシノロンアセトナイド(1.0 g、2.3 mmol)の溶液に、無水コハク酸(0.72 g、7.0 mmol)およびトリエチルアミン(0.98 ml、7.0 mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌した。この溶液を2.5%リン酸溶液およびジクロロメタンで処理し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。生成物(1.33 g)を白色粉末として得た。
ジクロロメタン(50 ml)中の工程Gで得られた化合物(1.23 g、2.3 mmol)の溶液に、3-(ニトロオキシメチル)フェノール(0.43 g、2.53 mmol)、 DMAP (0.028 g、 0.23 mmol)およびEDAC (0.56 g、2.9 mmol)を加えた。反応混合物を室温で2時間攪拌した。この溶液を水で処理し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣を溶離剤n-ヘキサン/アセトン7/3のフラッシュクロマトグラフィにより精製した。生成物(1.13 g)を白色粉末として得た。
(11β)-17-[(エトキシカルボニル)オキシ]-11,21-ジヒドロキシプレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン-21-[3-カルボキシ-1-オキソプロポキシ)-3-(ニトロオキシメチル)ベンゼン]の合成
Tert-ブタノール(22 ml)中のプレドニゾロン17-エチルカルボネート(1.1 g、 2.54 mmol)の溶液に、無水コハク酸(0.77 g、7.7 mmol)およびトリエチルアミン(1.1 ml、7.75 mmol)を加えた。反応混合物を室温で3時間攪拌した。この溶液を2.5%リン酸溶液およびジクロロメタンで処理し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。生成物(1.5 g)を得た。
ジクロロメタン(50ml)中の工程Iで得られた化合物(1.35 g、2.5 mmol)の溶液に、3-(ニトロオキシメチル) フェノール(0.473 g、2.79 mmol)、DMAP (0.031 g、 0.25 mmol)およびEDAC (0.62 g、3.2 mmol)を加えた。反応混合物を室温で4時間攪拌した。この溶液を水で処理し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に濃縮した。残渣を溶離剤n-ヘキサン/アセトン7/3のフラッシュクロマトグラフィにより精製した。生成物(0.7 g)を白色粉末として得た。
実施例9
試験化合物の局所投与後のTPA誘発性耳浮腫抑制のin vivo測定
試験化合物は次のとおりである。
− 実施例1に記載のようにして製造された、(11β,16α)-9-フルオロ-11-ヒドロキシ-16,17-[1-メチルエチリデンビス (オキシ)]-21-[1-オキソ-[4-(ニトロオキシメチル) ベンズオキシ]] プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン、
− 実施例1の化合物の対照化合物であるトリアムシノロンアセトナイド、
− 実施例2に記載のようにして製造された、(11β)-17-[(エトキシカルボニル)オキシ]-11-ヒドロキシ-21-[1-オキソ-[4-(ニトロオキシメチル)ベンズオキシ] ]プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン、
− 実施例2の化合物の対照化合物であるプレドニカルベート
この試験は、Carlsonら、 Agents Actions 17:197-204, 1985およびLucasら、J Pharmacol Exp Ther 304:1172-1180, 2003に記載された方法により行われた。
TPAの塗布15分前に、マウスの左の耳の皮膚上の直接塗布される場所に、20 (Lの試験化合物(エタノール中0.39 nM)の溶液を局所的に投与し、右の耳に媒体(エタノール100%)を投与した。媒体―媒体処置されたマウスをネガティブ対照群として含めた。等モルの投与量で化合物を試験した。
マウスの耳における、12-O-テトラデカノイルホルボールアセテート(TPA)誘発性炎症マーカー(PGE2およびTNF-α)の増加に対する試験化合物の効果
試験化合物は次のとおりである。
− 実施例1に記載のようにして製造された、(11β,16α)-9-フルオロ-11-ヒドロキシ-16,17-[1-メチル エチリデンビス(オキシ)]-21-[1-オキソ-[4-(ニトロオキシメチル)ベンズオキシ]]プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン
− 実施例1の化合物の対照化合物であるトリアムシノロンアセトナイド
TPA投与15分前に、媒体に溶解した試験化合物を局所的に投与した。結果を表2に報告する。
驚いたことに、この結果は、本発明の実施例1の化合物が、表2に示したように、従来の化合物より高度にTNF-αの放出を抑制することを示し、したがって炎症レベルの低減により効果的である。
マウスのベンザルコニウム誘発性接触皮膚炎のモデルにおける抗炎症性
試験化合物は次のとおりである。
− 実施例1に記載のようにして製造された、(11β,16α)-9-フルオロ-11-ヒドロキシ-16,17-[1-メチルエチリデンビス(オキシ)]-21-[1-オキソ-[4-(ニトロオキシメチル)ベンズオキシ]]プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン
− 実施例1の化合物の対照化合物であるトリアムシノロンアセトナイド(対照化合物)
− 実施例2に記載のようにして製造された、(11β)-17-[(エトキシカルボニル)オキシ]-11-ヒドロキシ-21-[1-オキソ-[4-(ニトロオキシメチル)ベンズオキシ] ]プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン
試験化合物をエタノール:滅菌水(1:1)に溶解して局所的に塗布し、刺激性接触皮膚炎が誘発される5分後に最終的な量100 (lで投与された。
塩化ベンザルコニウム刺激の後、1〜4時間の耳の浮腫(左耳)の値を表3に表す。
本発明の化合物(実施例1の化合物)は、主に初期の時間において、トリアムシノロンアセトナイドに比べて、より優れたプロフィールで、耳の浮腫抑制において、投与量に依存する効果を示した。
マウスの生体内顕微鏡検査のモデルにおける4-抗炎症性特性
試験化合物は次のとおりである。
− 実施例1に記載のようにして製造された、(11β,16α)-9-フルオロ-11-ヒドロキシ-16,17-[1-メチルエチリデンビス(オキシ)]-21-[1-オキソ-[4-(ニトロオキシメチル)ベンズオキシ]]プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン
− 実施例1の化合物の対照化合物であるトリアムシノロンアセトナイド
− 実施例2に記載のようにして製造された、(11β)-17-[(エトキシカルボニル)オキシ]-11-ヒドロキシ-21-[1-オキソ-[4-(ニトロオキシメチル)ベンズオキシ]]プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオン
− 実施例2の化合物の対照化合物であるプレドニカルベート
結果は、本発明の化合物が血管の直径において統計的に顕著な変化を示すこと (表4)、さらに試験化合物がともに、従来の化合物より高い度合いで、回転白血球(表5)、基本的な炎症の終点を統計的に減少させることを実証した。
Claims (30)
- 次の一般式(I):
R-Z-X-ONO2 (I)
を有する化合物。
[式中、Rは式(II):
R1は-OC(O)OmRi(ここで、mは0または1であり、Ri は分枝もしくは直鎖のC1-C10アルキルである)であり、
R2 は水素原子または-CH3であるか、
あるいはR1とR2が一緒になって、式(III):
の基であり、
R1 および R2 は、αもしくはβ位でステロイド構造の16および17位の炭素原子に結合することができる、
R3 は水素原子またはフッ素原子である)
のコルチコステロイドの残基であり、
ZはXに結合し得る基であって、-C(O)-、-C(O)O- または
からなる群から選択され、
Xは次の意味を有する2価の基である:
a) ハロゲン原子、ヒドロキシ、-ONO2もしくはT(ここで、Tは-OC(O)(C1-C10 アルキル)-ONO2もしくは -O(C1-C10 アルキル)-ONO2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい、直鎖もしくは分枝のC1-C20アルキレン基;
b)直鎖もしくは分枝C1-C10アルキル基で任意に置換されていてもよいC5-C7シクロアルキレン基;
c)
n は0〜20の整数であり、
n1は1〜20の整数である);
e)
n1a は1〜20の整数であり、
Z1 は-C(O)O- もしくは -OC(O)-であり、
n は上記で定義されたとおりであり、
n1 は上記で定義されたとおりである、
ただし、X がc)〜e)に記載された2価の基から選択されるとき、式(I)の-ONO2基は-(CH2)n 1-基に結合している;
f)
Y1 は-CH2-CH2-(CH2)n 2a-または -CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2a は0〜10の整数である)であり、
Z1a は-OC(O)-または-C(O)O-であり、
n2 は0または1であり、
R2 はHまたはCH3であり、
X1 は-(CH)n 1a-(ここで、n1a は上記で定義されたとおりである)または式(V)の2価の基(ここで、nおよびn1 は上記で定義されたとおりである)である、
ただし、式(VII)において、式(I)の-ONO2基はX1基に結合している、
g)
Y1は-CH2-CH2-(CH2)n 2a-または-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2a は0〜10の整数である)であり、
n3aは0または1であり、
Z1は-C(O)O-または-OC(O)-であり、
n2は0または1であり、
R2はHまたはCH3であり、
X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1aは上記で定義されたとおりである)または式(V)の2価の基(ここで、nおよびn1 は上記で定義されたとおりである)である、
ただし、式(VIII)において、式(I)の-ONO2 基はX1基に結合している、
h)
X2は-O-または-S-であり、
n3は1〜6の整数であり、
n3bは1〜10の整数であり、
n3cは1〜10の整数である)、
i)
n4は0〜10の整数であり、
n5は1〜10の整数であり、
R4、R5、R6、R7は同一もしくは異なって、Hまたは直鎖もしくは分枝のC1-C4アルキルであり、
式(I)の-ONO2基は、
に結合しており、
Y2は窒素、酸素、硫黄から選択される1つ以上のヘテロ原子を含む、飽和、不飽和もしくは芳香族の、5員もしくは6員の複素環であり、
ただし、式(I)においてZが-C(O)-であり、式(II)においてともにα位にあるR1およびR2が一緒になって式(III)の基(ここで、RA1およびRA2は-CH3である)を形成し、R3がフッ素原子であるとき、Xは
a) ハロゲン原子、ヒドロキシ、-ONO2またはT(ここで、Tは-OC(O)(C1-C10 アルキル)-ONO2または-O(C1-C10 アルキル)-ONO2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい直鎖もしくは分枝のC1-C20アルキレン基ではない]。 - 式(II)の基Rにおいて、基R1、R2およびR3が次の意味:
−ともにα位にあるR1およびR2が一緒になって、式(III)の基(ここで、RA1およびRA2は-CH3であり、R3はフッ素原子である)を形成するか、または、
−R1がα位にある-OC(O)OmRi(ここで、m は1であり、Riは エチルである)であり、R2およびR3は水素原子であるか、または、
−R1がα位にある-OC(O)OmRi(ここで、mは0であり、Riはn-ブチルである)であり、R2がβ位にある-CH3であり、R3がフッ素原子である、
を有する、請求項1に記載の式(I)の化合物。 - Zが-C(O)-または、-C(O)O-であり、
Xが次の意味:
a) ハロゲン原子、ヒドロキシ、-ONO2もしくはT(ここで、Tは-OC(O)(C1-C10 アルキル)-ONO2もしくは-O(C1-C10アルキル)-ONO2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい、直鎖もしくは分枝のC1-C10アルキレン、
c)
e)
n1aは1〜10の整数であり、
Z1は-C(O)O-または-OC(O)-であり、
nは上記で定義されたとおりであり、
n1は上記で定義されたとおりである、
ただし、X がc)〜e)に記載された2価の基から選択されるとき、式(I)の-ONO2基は-(CH2)n 1-基に結合している、
f)
Y1は-CH2-CH2-(CH2)n 2a-または-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2aは0または1〜6の整数である)であり、
Z1aは-OC(O)-または-C(O)O-であり、
n2は0または1であり、
R2 はHまたはCH3であり、
X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1a は上記で定義されたとおりである)または式(V)の2価の基(ここで、nおよびn1 は上記で定義されたとおりである)である、
ただし、式(VII)において、式(I)の-ONO2基はX1基に結合している)、
g)
Y1は-CH2-CH2-(CH2)n 2a-または-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2aは0または1〜6の整数である)であり、
n3aは0または1であり、
Z1は-C(O)O-または-OC(O)-であり、
n2は0または1であり、
R2はHまたはCH3であり、
X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1aは上記で定義されたとおりである)または式(V)の2価の基(ここで、nおよびn1 は上記で定義されたとおりである)である、
ただし、式(VIII)において、式(I)の-ONO2基はX1基に結合している)、
h)
X2は-O-または-S-であり、
n3は1〜6の整数であり、
n3bは1〜6の整数であり、
n3cは1〜6の整数である)、
i)
n4は0〜10の整数であり、
n5は1〜10の整数であり、
R4、R5、R6、R7はHであり、
式(I)の-ONO2基は、
に結合しており、
Y2は窒素、酸素、硫黄から選択される1つ以上のヘテロ原子を含む、飽和、不飽和もしくは芳香族の、5員もしくは6員の複素環であり、
ただし、式(I)においてZが-C(O)-であり、式(II)においてともにαにあるR1およびR2が一緒になって式(III)の基(ここで、RA1およびRA2は-CH3である)を形成し、R3がフッ素原子であるとき、Xは、
a) ハロゲン原子、ヒドロキシ、-ONO2もしくはT(ここで、Tは-OC(O)(C1-C10 アルキル)-ONO2または-O(C1-C10アルキル)-ONO2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい、直鎖もしくは分枝のC1-C10アルキレンではない、
を有する、好ましくはXが直鎖のC1-C10アルキレンである、請求項2に記載の式(I)の化合物。 - Xが次の意味:
a)直鎖のC1-C10アルキレン、
c)
e)
ただし、X がc)〜e)に記載された2価の基から選択されるとき、式(I)の-ONO2基は-(CH2)n 1-基に結合している)、
f)
ただし、式(VII)において、式(I)の-ONO2基はX1基に結合している、
g)
ただし、式(VIII)において、式(I)の-ONO2基はX1基に結合している;
h)
ただし、式(I)において、Zが-C(O)-であり、式(II)においてともにα位にあるR1およびR2が一緒になって式(III)の基(ここで、RA1およびRA2は-CH3である)を形成し、R3がフッ素原子であるとき、Xは直鎖のC1-C10アルキレンではない)
を有する、請求項3に記載の式(I)の化合物。 - (11β,16α)-9-フルオロ-11-ヒドロキシ-16,17-[1-メチルエチリデンビス (オキシ)]-21-[1-オキソ-[4-(ニトロオキシメチル)ベンズオキシ]] プレグナ-1,4-ジエン-3,20-ジオンである、請求項2または3に記載の式(I)の化合物。
- 医薬として使用するための、請求項1〜6のいずれかに記載の化合物。
- コルチコステロイド応答性皮膚病、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、乾癬、脂漏性皮膚炎の治療用医薬を製造するための、式(I):
R-Z-X-ONO2 (I)
[式中、Rは式(II):
R1は-OC(O)OmRi(ここで、mは0または1であり、Riは分枝もしくは直鎖のC1-C10 アルキルであり、好ましくはRiは分枝もしくは直鎖のC1-C6アルキルであり、好ましくはRi基はメチル、エチル、n-プロピル、n-ブチルであり、
R2は水素原子または-CH3であるか、あるいは
R1およびR2は一緒になって、式(III):
R1およびR2はαもしくはβ位でステロイド構造の16および17位の炭素原子に結合することができ、
R3は水素原子またはフッ素原子であり、
好ましくは、式(II)において、R1、R2およびR3は次の意味:
−ともにα位にあるR1およびR2が一緒になって、式(III)の基(ここで、RA1およびRA2は-CH3であり、R3はフッ素原子である)を形成するか、または、
−R1がα位にある-OC(O)OmRi(ここで、m は1であり、Riは エチルである)であり、R2およびR3は水素原子であるか、または、
−R1がα位にある-OC(O)OmRi(ここで、mは0であり、Riはn-ブチルである)であり、R2がβ位にある-CH3であり、R3がフッ素原子である、
を有する)
のコルチコステロイドの残基であり、
ZはXに結合することができ、-C(O)-、-C(O)O-または
Xは次の意味を有する2価の基:
e) ハロゲン原子、ヒドロキシ、-ONO2もしくはT(ここで、Tは-OC(O)(C1-C10 アルキル)-ONO2もしくは-O(C1-C10アルキル)-ONO2である)からなる群から選択される1つ以上の置換基で任意に置換されていてもよい、直鎖もしくは分枝のC1-C20 アルキレン、好ましくは直鎖もしくは分枝のC1-C10アルキレンであり、好ましくはXは直鎖のC1-C10アルキレンである、
f) 直鎖もしくは分枝のC1-C10アルキル基、好ましくはCH3で任意に置換されていてもよいC5-C7シクロアルキレン基、
c)
n1 は1〜20の整数であり、好ましくはn1 は1〜5の整数であり、より好ましくはn1 は1である)、
e)
n1aは1〜20の整数であり、好ましくはn1aは1〜10の整数であり、
Z1は-C(O)O-または-OC(O)-であり、好ましくはZ1は-C(O)O-であり、
n上記で定義されたとおりであり、
n1は上記で定義されたとおりであり、
好ましくは式(VI)において、n1aは1〜10の整数であり、Z1は-C(O)O-であり、nは0または1であり、n1は1である)、
ただし、Xがc)〜e)に記載された2価の基から選択されるとき、式(I)の-ONO2基は-(CH2)n 1-基に結合している、
f)
Y1は-CH2-CH2-(CH2)n 2a-または-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2aは0〜10の整数であり、好ましくはn2a は0または1〜6の整数である)であり、
Z1aは-OC(O)- または-C(O)Oであり、
n2は0または1であり、好ましくはn2は1であり、
R2はHまたはCH3であり、好ましくはR2はCH3であり、
X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1a は上記で定義されたとおりである)であるか、または式(V)の2価の基(ここで、nおよびn1は上記で定義されたとおりである)であり、、
好ましくは、式(VII)において、Y1は-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここでn2aは0である)であり、Z1aは-OC(O)-であり、n2は1であり、R2はCH3であり、X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1aは1〜10の整数である)である、
ただし、式(VII)において、式(I)の-ONO2基はX1基に結合している、
g)
Y1は-CH2-CH2-(CH2)n 2a-または-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2aは0〜10の整数であり、好ましくはn2aは0または1〜6の整数である)であり、
n3aは0または1であり、
Z1は-C(O)O-または-OC(O)-であり、
n2は0または1であり、好ましくはn2は1であり、
R2はHまたはCH3であり、好ましくはR2はCH3であり、
X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1a は上記で定義されたとおりである)または式(V)の2価の基(ここで、nおよびn1は上記で定義されたとおりである)であり、
好ましくは、式(VIII)において、n3aは1であり、Y1は-CH=CH-(CH2)n 2a-(ここで、n2は0である)であり、Z1は-C(O)O-であり、n2は1であり、R2はCH3であり、X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1aは1〜10の整数である)であるか、あるいは
式(VIII)において、n3aは0であり、Z1は-OC(O)- または-C(O)O-であり、n2は1であり、R2はCH3であり、X1は-(CH)n 1a-(ここで、n1a は1〜10の整数である)である)、
ただし、式(VIII)において、式(I)の-ONO2基はX1 基に結合している、
h)
X2は-O-または-S-であり、
n3は1〜6、好ましくは1〜4の整数であり、
n3bは1〜10、好ましくは1〜6の整数であり、より好ましくはn3bは1または2であり、
n3cは1〜10、好ましくは1〜6の整数であり、より好ましくはn3cは2である)、
i)
n4は0〜10の整数であり、
n5は1〜10の整数であり、
R4、R5、R6、R7は同一または異なって、Hまたは直鎖もしくは分枝のC1-C4アルキルであり、好ましくはR4、R5、R6、R7はHであり、
式(I)の-ONO2基は、
Y2は窒素、酸素、硫黄から選択される1つ以上のヘテロ原子を含む、飽和、不飽和もしくは芳香族の、5員もしくは6員の複素環であり、
の化合物の使用。 - 湿疹、紅斑、丘疹形成、スケーリング、びらん、毛細血管出血、クラスティング(crusting)、心因性痒み、炎症、表皮のブロサ(bullosa)、紅斑、いぼ、おむつかぶれ、たむし、紅色扁平苔癬を含む皮膚または粘膜の病気もしくは障害の治療用医薬を製造するための、請求項8に記載の式(I)の化合物の使用。
- コルチコステロイド反応性皮膚病、炎症、湿疹、紅斑、丘疹形成、スケーリング、びらん、毛細血管出血、クラスティング(crusting)、心因性痒み、表皮のブロサ(bullosa)、紅斑、いぼ、おむつかぶれ、たむし、紅色の扁平苔癬、脂漏性皮膚炎の治療用医薬を製造するための、請求項6の式(I)の化合物の使用。
- アトピー性皮膚炎の治療用医薬を製造するための、請求項6の式(I)の化合物の使用。
- 接触性皮膚炎の治療用医薬を製造するための、請求項6の式(I)の化合物の使用。
- 乾癬の治療用医薬を製造するための、請求項6の式(I)の化合物の使用。
- 請求項1〜5および8のいずれかに記載の、少なくとも1つの式(I)の化合物、および薬学上許容される添加剤を含む、局所用医薬製剤。
- クリーム、ローション、軟膏製剤、または局所スプレー用組成物を含む群から選択される、請求項14に記載の局所用医薬製剤。
- 請求項6の式(I)の化合物および薬学上許容される添加剤を含む局所用医薬製剤。
- クリーム、ローション、軟膏製剤または局所スプレー用組成物を含む群から選択される、請求項16に記載の局所用医薬製剤。
- 1a) 式(IIa):
R1は-OC(O)OmRi(ここで、mは0または1であり、Riは分枝もしくは直鎖のC1-C10アルキルである)であり、
R2は水素原子または-CH3であるか、あるいは
R1およびR2は一緒になって式(III):
の基であり、
R1およびR2はαもしくはβ位でステロイド構造の16および17における炭素原子に結合することができ、
R3は水素原子またはフッ素原子である)、
の化合物を、式(Ib):
W-C(O)-X-Q (Ib)
(式中、
Wは-OH、Clまたは-OC(O)Ra(ここで、Raは直鎖もしくは分枝のC1-C5アルキルであるか、またはRaはペンタフルオロフェノキシ、4−ニトロフェノキシもしくはスクシミジニルオキシからなる群から選択されるRa1であり、
Xは請求項1に記載のとおりであり、
Qは-ONO2またはZ2(ここで、Z2は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メシル基またはトシル基からなる群から選択される)である)
の化合物と、縮合剤の存在下に反応させ、
1b) QがZ2であるとき、工程a)で得られた化合物をニトロ供給源との反応によりニトロ誘導体に変換すること
を含む、Zが-CO-である請求項1の式(I)の化合物の製造方法。 - 工程1a)において、Wが-OHであるとき、縮合剤がジシクロヘキシルカルボジイミド、N'-(3-ジメチルアミノプロピル)-N-エチルカルボジイミド塩酸塩と触媒、N,N-ジメチルアミノピリジンまたはN,N'-カルボニルジイミダゾールを含む群から選択される、請求項18に記載の製造方法。
- 工程1a)において、Wが-OC(O)Raであるとき、縮合剤がN,N-ジメチルアミノピリジン、またはN,N-ジメチルアミノピリジンとSc(OTf)3もしくは Bi(OTf)3から選択されるルイス酸を含む群から選択される触媒である、請求項18に記載の製造方法。
- 工程1a)において、WがClであり、QがZ2であるとき、縮合剤がN,N-ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンまたはピリジンを含む群から選択される有機塩基である、請求項18に記載の製造方法。
- 工程1a)が、N,N'-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ジオキサンまたはポリハロゲン化脂肪族炭化水素から選択される適切な有機溶媒中、-20℃〜40℃の温度で行われる、請求項18〜21のいずれかに記載の製造方法。
- 工程1b)において、ニトロ供給源が硝酸銀、硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸鉄、硝酸亜鉛または硝酸テトラアルキルアンモニウムを含む群から選択される、請求項18に記載の製造方法。
- 工程1b)が、暗所で、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、酢酸エチルまたはN,N'-ジメチルホルムアミドを含む群から選択される溶媒中、室温〜溶媒の沸点の温度で行われる、請求項18または23に記載の製造方法。
- 2a) 式(IIa):
R1は-OC(O)OmRi(ここで、mは0または1であり、Riは分枝もしくは直鎖のC1-C10アルキルである)であり、
R2は水素原子または-CH3であるか、あるいは
R1およびR2は一緒になって、式(III):
R1およびR2は、αもしくはβ位でステロイド構造の16および17における炭素原子に結合することができ、
R3は水素原子またはフッ素原子である)
の化合物を、式(Ic):
Rb-C(O)O-X-Q (Ic)
(式中、Qは-ONO2またはZ2(ここで、Z2は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、メシル基またはトシル基を含む群から選択される)であり、
RbはCl、BrまたはRa1(ここで、Ra1 はペンタフルオロフェノキシ、4―ニトロフェノキシまたはスクシミジニルオキシからなる群から選択される)である)の化合物と反応させ、
2b) QがZ2であるとき、工程2a)で得られた化合物をニトロ供給源との反応によりニトロ誘導体に変換することを含む、Zが-C(O)O-である請求項1の式(I)の化合物の製造方法。 - 工程2a) が、無機もしくは有機塩基の存在下に、N,N'-ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフランもしくはポリハロゲン化脂肪族炭化水素を含む群から選択される非プロトン性の極性/無極性溶媒中、0℃〜65℃の範囲の温度で行われる、請求項25に記載の製造方法。
- 工程2a)が、無機もしくは有機塩基の存在下に、H2O/Et2Oの2相系で20℃〜40℃の範囲の温度で行われる、請求項25に記載の製造方法。
- 工程2a)が、N,N-ジメチルアミノピリジンとSc(OTf)3もしくは Bi(OTf)3から選択されるルイス酸の存在下に、N,N'-ジメチルホルムアミドもしくはポリハロゲン化脂肪族炭化水素から選択される溶媒中で行われる、請求項25に記載の製造方法。
- 工程2b)において、ニトロ供給源が硝酸銀、硝酸リチウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム、硝酸鉄、硝酸亜鉛もしくは硝酸テトラアルキルアンモニウムを含む群から選択される、請求項25に記載の製造方法。
- 工程2b)が、暗所で、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、酢酸エチルまたはN,N'-ジメチルホルムアミドを含む群から選択される溶媒中、室温〜溶媒の沸点の範囲の温度で行われる、請求項25または29に記載の製造方法。
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