JP2009505868A - フィルム - Google Patents
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Abstract
2つの外側層とコア層の少なくとも3つの層を備える多層フィルムであって、各外側層が独立して、940kg/m3以下の密度を有する少なくとも50重量%のシングルサイト触媒生成LLDPE成分、好ましくはLDPE成分を含み、前記コア層が、ポリプロピレン成分および940kg/m3以下の密度を有するシングルサイト生成LLDPE成分を含む、多層フィルム。
Description
本発明は、積層体に形成され得る多層フィルムに関する。該フィルムは、著しく薄いが優れた機械的特性を有する。特に、本発明は、ポリプロピレンおよびメタロセン生成(produced)直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)のコア層とともに、mLLDPE、好ましくは低密度ポリエチレン(LDPE)の外側層を含む多層フィルムに関する。
積層体を形成するためのフィルムの使用は、よく知られている。積層体は、包装産業において、食品用容器から直立型洗剤パウチおよび製品ラベルに至る、あらゆる様式の物品を形成するために広く使用されている。このような積層体は、典型的には、透明であり、フィルムを基材上にコートして形成される。この様式で用いられるフィルムは、産業界で有用となるようなある種の特性を有する必要がある。該フィルムには、充分に透明となるように優れた光学特性、すなわち、低ヘイズが必要である。該フィルムは、必要な美的外観を呈するための高レベルの光沢を有する必要がある。また、これは、上面に印刷が可能なものであるのがよい。
該フィルム(これは、従来は多層状)は、基材に接着させてその上面に配置する必要があり、また、フィルムの層も互いに層間剥離することなく接着させる必要がある。重要なことには、該フィルムは、良好に使用されるために剛性である必要がある、例えば、高い引張弾性率を有する必要がある。最後に、該フィルムはまた、速やかに廉価に製造され得るものでなければならない。多くの包装製品のマージンは少ないため、包装コストを非常に最小限に維持することは重要である。
したがって、この点に関し、より薄いフィルムは、必要とされる原料が少なくなるので、廉価に製造されるため好ましいことは明らかである。しかしながら、フィルムのゲージダウン(すなわち、より薄くすること)は、典型的には、相当な剛性の減損を伴う。得られるフィルムは、単純に、積層体において有用であるのに充分剛性ではない。フィルムが剛性を欠く場合、ラミネーションプロセスに問題が生じる。かかるフィルムは、基材に良好に接着させるには柔らかすぎることがあり得るか、またはラミネーション装置内で取り扱うには繊細すぎることがあり得る。したがって、現在、ポリエチレン製のフィルムは、多くの場合、剛性を改善するためにコア層においてHDPEが組み合わされる。しかしながら、HDPEは、透明性低下をもたらし、したがって都合がよくない。したがって、剛性と透明性との間には二律背反が存在する。したがって、現在のところ、ラミネーション用のポリエチレンフィルムは、厚さ85〜100ミクロンあたりで製造されている。これは、剛性/光学特性の減損なく作製され得る最も薄いものである。
市販品として現在入手可能な積層体は、典型的には、外側層にLDPEおよびコア層にHDPEを含む3層フィルムを備えるものである。LDPEは、フィルムの光学特性を改善することがよく知られており、HDPEは、強度と剛性をもたらす。しかしながら、かかるフィルムは、得られるフィルムがラベル適用に充分な剛性を欠くため、ゲージダウンが可能でない。
択一的なアプローチにおいて、特許文献1には、ポリプロピレンとメタロセン生成LLDPEのブレンドで構成されたコア層、LLDPEまたはLDPEの第1外側層およびポリプロピレンの第2外側層を有する多層フィルムが開示されている。しかしながら、特許文献1には、そのフィルムの剛性(例えば、引張弾性率)およびヘイズ特性に関してはまったく記載されていない。特に、特許文献1には、積層体に使用するのに充分な剛性を有する非常に薄いフィルムが提供され得ることは、なんら教示されていない。
したがって、厚さは非常に薄いが、引張弾性率、光沢および透明性などの光学特性、ならびに他の機械的特性は維持されたフィルムをもたらし得る代替的なフィルム配合物を考案する必要性が、依然として存在する。
欧州特許出願公開第1238796号明細書
本発明者らは、この問題に対するいくつかの潜在的な解決法を検討した。本発明者らは、多層フィルムのコア層におけるポリプロピレンの使用を検討したが、経験により、コア層と外側層の層間剥離が大きな問題であり得ることが示唆される。LDPEは、かかる組成物において層間剥離の問題を低減し得るが、そのとき、LDPEとポリプロピレンの融解温度が非常に異なるため、分解が深刻な課題となり得る。さらに、純粋なLDPEを外側層に用いたとき、コア層がポリプロピレンからなる場合、LDPEとPPの融解温度が非常に異なるため、分解が深刻な課題となる。このような材料では加工処理温度は重複しない。
驚いたことに、少なくとも3つの層を備える特定の多層フィルムが、上記の要件を満たし得ることがわかった。該フィルムは、好ましくは同一であり、かつシングルサイト触媒生成、好ましくはメタロセン触媒型LLDPE成分(mLLDPE)、好ましくはLDPE成分を含む2つの外側層と、コア層、すなわち、2つの外側層間にサンドイッチされ、ポリプロピレンホモポリマーまたはポリプロピレンコポリマーおよびmLLDPE成分を含む層とを備える。
コア層内のmLLDPE成分の存在により、外側層からの層間剥離が妨げられることがわかった。また、mLLDPEポリマーの使用により、コア層ポリマーの加工処理時間枠に重複が存在することが確実になる。外側層に用いられるmLLDPE/LDPE混合物はヘイズを改善し、一方、この場合も、mLLDPEは、優れた内部接着性を確実にするとともに、外表面に対する接着をもたらす。さらに、外側層におけるLDPE成分の好ましい使用により、加工処理性が向上する。
最後に、ポリプロピレンは、フィルムに剛性をもたらす。本発明のフィルムはまた、非常に薄いフィルム厚さで有用である。実際、驚いたことに、実際、本発明のフィルムの剛性は、該フィルム厚さを例えば、20〜100μmの範囲、特に、40〜80μmの範囲に縮小すると、増大することがわかった。
したがって、一態様によると、本発明は、2つの外側層とコア層の少なくとも3つの層を備える多層フィルムであって、各外側層が独立して、940kg/m3未満の密度を有する少なくとも50重量%のシングルサイト触媒生成LLDPE成分を含み、前記コア層が、ポリプロピレン成分および940kg/m3未満の密度を有するシングルサイト触媒生成LLDPE成分を含む多層フィルムを提供する。
好ましくは、本発明は、2つの外側層とコア層の少なくとも3つの層を備える多層フィルムであって、各外側層が独立して、940kg/m3未満の密度を有する少なくとも50重量%のシングルサイト触媒生成LLDPE成分およびLDPE成分を含み、前記コア層が、ポリプロピレン成分および940kg/m3未満の密度を有するシングルサイト触媒生成LLDPE成分を含む多層フィルムを提供する。
別の態様によると、本発明は、少なくとも940kg/m3未満の密度を有する50重量%のシングルサイト触媒生成LLDPE成分、好ましくはLDPE成分を共押出成形して2つの外側層を形成すること、およびポリプロピレン成分および940kg/m3未満の密度を有するシングルサイト触媒生成LLDPE成分を共押出成形してコア層を形成することを含む、本明細書において上記の多層フィルムの作製方法を提供する。
別の態様によると、本発明は、包装における本明細書において上記の多層フィルムの使用を提供する。
別の態様によると、本発明は、基材上にコートされた本明細書において上記のフィルムを備える積層体を提供する。
本発明の多層フィルムは、少なくとも3つの層、例えば、3、5、7または11の層を有する。しかしながら、好ましくは、該フィルムは、2つの外側層とコア層の3層のみを備えるものであるのがよい。コア層とは、非外側層が意図される、すなわち、コア層は、形成されるフィルムの表面上に存在するのではなく、外側層間にサンドイッチされる。
外側層は、異なる組成を有するものであってもよいが、好ましくは、外側層は同一であるのがよい。外側層の少なくとも1層は、表面層としての機能を果たし、したがって、光沢はあるがヘイズなしであるのがよい。また、これには、ロゴ、製品の使用説明書、成分一覧表などが担持されていてもよい。しかしながら、典型的には、上面に印刷がなされるフィルム層は、積層された層である。上面に印刷がなされる任意の層には、当該技術分野で知られているように、必要な染料の接着を可能にするためのコロナ処理が必要とされ得る。
他方の外側層は、基材上、例えば、紙、アルミニウムホイル、他のポリマー基材(例えば、BOPP)などの上に積層され得る。これは、任意の慣用的な接着剤を用いてなされ得る。好適な接着剤は、当該技術分野で知られている。
外側層は、940kg/m3未満の密度を有するシングルサイト触媒生成直鎖状低密度ポリエチレン、好ましくはメタロセン生成直鎖状低密度ポリエチレン(mLLDPE)成分、好ましくは、高圧ラジカル法で調製された低密度ポリエチレン成分を含むものである。
シングルサイト触媒生成LLDPE、例えば、mLLDPEは、マルチモーダル、例えばバイモーダルであり得るが、好ましくはユニモーダルである。
一般に、マルチモーダルLLDPEは、少なくとも低分子量成分(LMW)および高分子量(HMW)成分を含む。
通常、異なる(重量平均)分子量および画分の分子量分布をもたらす異なる重合条件下で生成される少なくとも2種類のポリエチレン画分を含むLLDPEポリマーは、「マルチモーダル」と称される。接頭辞「マルチ」は、ポリマー内に存在する異なるポリマー画分の数に関する。したがって、例えば、2つの画分のみからなるポリマーは、「バイモーダル」とよばれる。マルチモーダルLLDPEの分子量分布曲線の形態、すなわち、その分子量の関数としてのポリマー重量分率のグラフの外観は、2つ以上の極大を示すか、または個々の画分に対する曲線と比較すると少なくとも異なった広がりである。例えば、直列に連結された反応器を用い、各反応器で異なる条件を使用する逐次多段階プロセスでポリマーが生成される場合、異なる反応器で生成されるポリマー画分は、各々、それ自身の分子量分布および重量平均分子量を有する。かかるポリマーの分子量分布曲線を記録すると、これらの画分の個々の曲線は、得られるポリマー生成物全体の分子量分布曲線に重ね合わされ、通常、2つ以上の異なる極大を有する曲線が得られる。
ユニモーダルにより、ポリマーの分子量プロフィールが単一のピークを含むことが意図される。
外側層に有用なLLDPEは、好ましくは、各外側層の少なくとも50重量%、例えば少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%を構成しているのがよい。一部のある実施形態において、LLDPEは、外側層の少なくとも75重量%を構成する。
外側層に有用なLLDPEは、940kg/m3未満、例えば、905〜940kg/m3、好ましくは915〜934kg/m3の範囲、例えば、920〜930kg/m3(ISO 1183)の密度を有するものであり得る。
外側層のLLDPEは、エチレンとともに少なくとも1種類のC3〜12α-オレフィンコモノマー、例えば、1-ブテン、1-ヘキセンまたは1-オクテンから形成される。好ましくは、LLDPEは、エチレンヘキセンコポリマー、エチレンオクテンコポリマーまたはエチレンブテンコポリマーである。組み込まれるコモノマーの量はエチレンに対して好ましくは2〜10重量%、特に4〜8重量%である。
LLDPEのMFR2(2.16kgの負荷の下、190℃、ISO 1133でのメルトフローレート)は、好ましくは0.5〜10、好ましくは0.8〜6.0、例えば0.9〜2.0g/10分の範囲であるのがよい。
LLDPEは、好ましくは、100,000〜250,000、例えば110,000〜160,000(GPC)の重量平均分子量(Mw)を有するものであるのがよい。Mw/Mn(MWD)値は、好ましくは、2〜20、例えば2.0〜4.0、好ましくは3.0〜3.5(GPC)であるのがよい。
好適なシングルサイト生成LLDPE(mLLDPE)としては、特許請求の範囲に記載の密度範囲を有する、好ましくは、例えば上記のMFR2および/またはコモノマー含量の少なくとも一方を有する任意の適当なmLLDPE、例えば、市販のmLLDPEまたは文献に開示された既知の重合方法に従って、または同様にして得られ得るmLLDPEが使用され得る。
LLDPEは、例えば、数多くの先の特許出願に記載のようなよく知られた重合化学反応を用いて製造される。重合は、溶液、スラリーまたは気相中で、標準的な条件下、多種多様な異なるメタロセン触媒および共触媒を用いて行なわれ得る。シングルサイト生成LLDPE、例えば、メタロセン生成LLDPEは、チーグラー・ナッタ生成LLDPEと容易に識別可能である。このような触媒は、ポリマーにおいて非常に異なる特性(例えば、異なる分子量分布、コモノマー組込み、組成分布指数、分岐特性など)をもたらす。
有用なメタロセンとしては、多くの場合、共触媒としてメチルアルミノキサンとともに用いられるアルキル置換ビスシクロペンタジエニルおよびインデニル錯体が挙げられる。
ユニモーダルシングルサイト生成LLDPE(例えば、mLLDPE)は、好ましくは、単段の重合、好ましくはスラリー槽またはループ型反応器内でのスラリー重合を用いて、当該技術分野でよく知られた様式で調製される。好ましくは、ユニモーダルmLLDPEは、ループ型反応器内で調製される。一般的原理について、以下に、多段階プロセスにおける低分子量成分の重合について記載するが、プロセス条件(例えば、水素およびコモノマーの原料供給)を最終ポリマーの該特性が得られるように調整することは除く。好適なシングルサイト生成LLDPEは、Borealisおよび他の供給業者から市販されている。
マルチモーダルシングルサイト生成LLDPEポリマーは、例えば、2段階以上の重合によって、または1段階の重合において2種類以上の異なる重合触媒の使用によって調製され得る。押出成形する前に高分子量成分と低分子量成分が充分に混合されていることを確実にするのは重要である。これは、多段階プロセスを用いることにより最も好都合に達成される。
好ましくは、マルチモーダルLLDPEは、2段階重合において同じシングルサイト触媒、例えばメタロセン触媒を用いて調製する。したがって、2つのスラリー反応器または2つの気相反応器が使用され得る。しかしながら、好ましくは、マルチモーダルLLDPEは、ループ型反応器内でのスラリー重合の後、気相反応器内での気相重合を用いて調製する。
ループ型反応器-気相反応器系は、BorealisによりBORSTAR反応器系として市販されている。したがって、外側層に有用な任意のマルチモーダルLLDPEは、好ましくは、最初のスラリーループ型重合の後、気相重合を含む2段階プロセスにおいて形成される。
かかるプロセスに使用される条件はよく知られている。スラリー反応器では、反応温度は、一般的に60〜110℃(例えば、85〜110℃)の範囲であり、反応器の圧力は、一般的に5〜80バール(例えば、50〜65バール)の範囲であり、滞留時間は、一般的に0.3〜5時間(例えば、0.5〜2時間)の範囲である。使用される希釈剤は、一般的に-70〜+100℃の範囲の沸点を有する脂肪族炭化水素である。かかる反応器において、重合は、所望により、超臨界条件下で行なわれ得る。また、スラリー重合をバルクで行なってもよく、この場合、反応媒体は、重合されるモノマーから形成される。
気相反応器では、使用される反応温度は、一般的に60〜115℃(例えば、70〜110℃)の範囲であり、反応器の圧力は、一般的に10〜25バールの範囲であり、滞留時間は、一般的に1〜8時間である。使用される気体は、一般に、窒素などの非反応性の気体、またはモノマー(例えば、エチレン)と一緒になったプロパンなどの低沸点炭化水素である。
好ましくは、低分子量ポリマー画分は、連続的に作動しているループ型反応器内で調製され、ここでは、エチレンが、上記のような重合触媒および水素などの連鎖移動剤の存在下で重合される。希釈剤は、典型的には、不活性脂肪族炭化水素、好ましくはイソブタンまたはプロパンである。
次いで、高分子量成分が、気相反応器において同じ触媒を用いて形成され得る。
ユニモーダルおよびマルチモーダルmLLDPEの両方で、メタロセン触媒反応が好ましく使用される。メタロセン触媒の調製は、文献で知られた方法に従って、または同様にして行なわれ得、当業者の技量の範囲内である。したがって、触媒およびmLLDPEの調製については、例えば、EP-A-129 368、WO-A-9856831、WO-A-0034341、EP-A-260 130、WO-A-9728170、WO-A-9846616、WO-A-9849208、WO-A-9912981、WO-A-9919335、WO-A-9856831、WO-A-00/34341、EP-A-423 101およびEP-A-537 130を参照のこと。WO2005/002744には、mLLDPE成分を調製するための好ましい触媒および方法が記載されている。
マルチモーダルmLLDPEの調製については、好ましい触媒および重合方法が、WO2005/002744に開示されている。
好ましい一実施形態では、ユニモーダルmLLDPEが使用される。
好ましくは、本発明の多層フィルムの外側層もまた、LDPEを含む。LDPEは、エチレンホモポリマーであり、当業者に知られた公知の高圧ラジカル法を用いて調製される。当業者のポリマー化学者には、LDPEが業界用語であることが認識されよう。
存在させるLDPEの量は、対象の外側層の3〜50重量%、例えば10〜40重量%、好ましくは15〜30重量%の範囲であり得る。LDPEは、915〜935kg/m3、特に920〜930kg/m3の密度を有するものであり得る。LDPEのMFR2は、0.3〜4g/10分、例えば0.5〜2.5g/10分、例えば1.0〜2.0g/10分の範囲であり得る。また、好ましくは、LDPEのMFR2は0.5〜2.0g/10分の範囲であり得る。
好適なLDPEは、Borealis ASおよび他の供給業者から市販されている。
外側層はまた、少量の慣用的な添加剤、例えば、酸化防止剤、UV安定剤、酸スカベンジャー、核剤、ブロッキング防止剤などを含有していてもよい。特に好ましくは、外側層は、ポリマー加工添加剤 (PPA)を含むものである。PPAは、典型的には、熱可塑性プラスチックの加工処理を改善するために、非常に低レベルで使用される。これは、メタロセン生成ポリマーが使用される場合、かかるポリマーがチーグラー・ナッタ生成材料よりも不充分な加工処理性を有する傾向にあるため、特に重要である。
好ましいPPAは、例えば、DyneonからFX 5922として入手可能なフルオロポリマーである。これは外側層成分に直接、ほぼ20ppm(wt)〜2000ppm、好ましくは100〜500ppmのレベルまで添加され得る。あるいはまた、これは、外側層ブレンドにマスターバッチの一部として、上記のレベルが再度存在するように添加され得る。
本発明の多層フィルムのコア層は、ポリプロピレン成分およびシングルサイト触媒生成LLDPE、好ましくはmLLDPE成分を含むものでなければならない。かかるコア層の使用によって、先行技術で報告されているものよりも薄いフィルムが作製され得、積層体を形成するために使用され得る。驚いたことに、本発明の特に好ましいフィルムの剛性は、実際に、フィルム厚さを縮小すると、増大することがわかった。その結果、100μm未満、好ましくは40〜80μm、一部の適用用途では40〜60μmの厚さであっても、本明細書において上記のコア層が組み込まれたフィルムは、良好なバランスの剛性(引張弾性率で示される)とヘイズ特性を有する。
LLDPE成分は、外側層に関して上記のものであり得る。
ポリプロピレン成分の特性は決定的に重要ではなく、原則的に、ポリプロピレンは、所望のフィルムまたはラミネーションの実施形態に適するように選択され得る。例えば、所望の剛性は、好適なポリプロピレン材料を選択するための特性の1つであり得る。
該ポリプロピレンはまた、例えばMFRおよび/またはコモノマー分布に関して互いに異なる、1種類以上、例えば2種類の成分を含むものであり得る。
ポリプロピレン成分は、プロピレンのコポリマーまたはホモポリマーであり得る。コポリマーである場合、これは、ランダムまたは異相(heterophasic)(すなわち、ブロック)コポリマーであり得る。コモノマーは、エチレンまたは高コモノマー(例えば、C4〜12αオレフィンなど)であり得るが、エチレンが好ましい。組み込まれるコモノマーの量は、好ましくは1〜20重量%、特に2〜10重量%である。
しかしながら、最も好ましくは、該ポリプロピレンはホモポリマーである。
コア層におけるポリプロピレンの量は、コア層の少なくとも50重量%、例えば少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%、特に、コア層の少なくとも80重量%であるのがよい。
そのMFR2は、0.1〜5g/10分、例えば0.2〜3g/10分の範囲であり得る。0.5〜4g/10分のMFR2もまた、好ましい範囲である。
LLDPEは、コア層の50重量%まで、例えば40重量%まで、好ましくは30重量%まで、特に20重量%までを構成し得る。
またコア層も、例えば、酸化防止剤、UV安定剤、酸スカベンジャー、核剤、ブロッキング防止剤などの慣用的な添加剤、ならびにポリマー加工剤(PPA)を含んでいてもよい。上記のように、使用されるPPAの量は、0.01〜1重量%の範囲であり得、コア層に直接、またはマスターバッチの一部として添加され得る。
本発明に有用なポリプロピレンは、よく知られた商業的プロセスおよび触媒、例えばチーグラー・ナッタ触媒を用いて製造され得る。また、好適なポリプロピレンポリマーは、Borealis ASおよび他の供給業者から市販されている。
好ましくは、本発明のフィルムにおける使用のためのポリプロピレンは、プロピレンを、場合によっては1種類以上のコモノマーとともに重合触媒の存在下で、単段または多段階の重合方法で重合することを含む方法によって調製される。多段階重合法の場合では、1つ以上の重合反応器(これらは同じであっても異なっていてもよい)が、例えば少なくともスラリー-スラリー、気相-気相またはスラリーと気相重合の任意の組合せで使用され得る。各段階は、同じまたは異なる重合法を用い、並行して、または逐次行なわれ得る。
上記規定のポリプロピレンを調製するための非常に好ましい方法は、
(a)スラリー反応器ゾーン、好ましくはループ型反応器内で、プロピレンを、場合によっては1種類以上のコモノマー、好ましくはα-オレフィンコモノマー(例えば、エチレンまたはC4〜12α-オレフィン)とともに重合触媒の存在下で重合し、第1のポリマー成分を生成する工程、ならびに
(b)気相反応器ゾーン内で、プロピレンを、場合によっては工程(a)に規定の1種類以上のコモノマーとともに工程(a)の反応生成物の存在下で重合し、第2のポリマー成分を生成する工程、ならびに
(c)得られたポリマーを回収する工程
を含む。
(a)スラリー反応器ゾーン、好ましくはループ型反応器内で、プロピレンを、場合によっては1種類以上のコモノマー、好ましくはα-オレフィンコモノマー(例えば、エチレンまたはC4〜12α-オレフィン)とともに重合触媒の存在下で重合し、第1のポリマー成分を生成する工程、ならびに
(b)気相反応器ゾーン内で、プロピレンを、場合によっては工程(a)に規定の1種類以上のコモノマーとともに工程(a)の反応生成物の存在下で重合し、第2のポリマー成分を生成する工程、ならびに
(c)得られたポリマーを回収する工程
を含む。
好ましい多段階プロセスは、「ループ気相」法、例えば、Borealisによって開発され(BORSTAR(登録商標)技術として知られる)、例えばEP 0887379またはEP 517868などの特許文献に記載されたものである。
スラリー重合を含む単段または多段階のプロセスの場合では、重合は、好ましくは以下の条件:
− 温度は、40℃〜110℃、好ましくは60℃〜100℃、70〜90℃の範囲内である、
− 圧力は、20バール〜80バール、好ましくは30バール〜60バールの範囲内である、
− 水素は、それ自体が既知の様式でモル質量を制御するために添加され得る、
で行なわれ得る。
− 温度は、40℃〜110℃、好ましくは60℃〜100℃、70〜90℃の範囲内である、
− 圧力は、20バール〜80バール、好ましくは30バール〜60バールの範囲内である、
− 水素は、それ自体が既知の様式でモル質量を制御するために添加され得る、
で行なわれ得る。
スラリー重合(典型的にはバルク重合)は、好ましくはループ型反応器内で行なわれる。多段階プロセス(例えばループ-気相プロセス)の場合、スラリー(バルク)反応器から反応混合物を気相反応器に、すなわち工程(b)に移す。工程(b)における条件は、好ましくは、以下のとおり:
− 温度は、50℃〜130℃、好ましくは60℃〜100℃の範囲内である、
− 圧力は、5バール〜50バール、好ましくは15バール〜35バールの範囲内である、
− 水素は、それ自体が既知の様式でモル質量を制御するために添加され得る、
である。
− 温度は、50℃〜130℃、好ましくは60℃〜100℃の範囲内である、
− 圧力は、5バール〜50バール、好ましくは15バール〜35バールの範囲内である、
− 水素は、それ自体が既知の様式でモル質量を制御するために添加され得る、
である。
ポリプロピレン重合のための触媒としては、よく知られたチーグラー・ナッタ(ZN)触媒が好ましい。任意の既知のZN触媒が使用され得る。好ましい触媒の一例は、US 5234879に記載されている。別の好ましい実施形態では、ポリプロピレンは、例えば、BorealisのWO 03/000754、WO 03/000757またはWO2004029112(その内容は、引用により本明細書に組み込まれる)に開示された乳化/固化技術に従って調製される触媒を用いて好都合に得られ得る。
当該技術分野においてよく知られているように、本発明に使用されるプロピレンポリマーには、核剤が添加され得る。これは、例えば、既知の核剤であり得るか、または核形成は、プロピレンポリマーの重合プロセス中に行なわれ得る。核剤の添加方法の一例は、核剤で改質された触媒系を使用することであり、これは当該技術分野で知られており、例えばWO 9924478およびWO 9924479に記載されている。
本発明のフィルムは、20〜100μm、例えば40〜80μm、好ましくは50〜75μmの厚さを有するものであり得る。最も特別には、該フィルムは、80μm未満の厚さ、例えば75μm未満の厚さ、例えば、70μm未満の厚さ、例えば約60μmの厚さである。かかる薄いフィルムを積層体の形態で使用できることは、本発明の重要な態様である。
前述のように、予期に反して、本発明の特に好ましいフィルムでは、フィルム剛性(引張弾性率で示される)が、実際に、フィルム厚さを縮小すると、例えば上記の範囲に増大することがわかった。
外側層およびコア層は、すべて等しい厚さであってもよい。あるいはまた、コア層が各外側層よりも厚くてもよく、または外側層がコア層より厚くてもよい。簡便なフィルムは、各々が該フィルムの厚さの15〜35%を構成する2つの外側層と、残りの厚さ(例えば30〜70%)を構成するコア層とを含むものである。
フィルムの各層には、ポリマー混合物が使用されるため、異なるポリマー成分が、該フィルムの押出成形およびブロー成形前に充分に混合されていることは重要であり、そうでない場合は、該フィルムに不均質性(例えば、ゲル状物)が出現するリスクがある。
本発明のフィルムは、典型的には、環状のダイを通す押出成形、気泡(これは、固化後にニップローラー間で潰される)を形成することによる円筒状フィルムへのブロー成形によって作製される。次いで、このフィルムは、所望により、スリット状、切断または加工(例えば、ガセット状)され得る。従来のフィルム作製手法は、これに関して使用され得る。典型的には、外側層とコア層の混合物が160℃〜240℃の範囲の温度で共押出成形され、10〜50℃の温度のブロー成形ガス(一般的には空気)によって冷却され、ダイの直径の1〜8倍のフロストライン高さが得られる。ブローアップ比は、一般的に、1.5〜4、好ましくは2.5〜3の範囲であるのがよい。
本発明のフィルムは、機械内/横断方向で高い引張弾性率という特性(0.05〜1.05%)(ASTM D882)を示す。これは、特に、80μm未満の厚さを有するフィルムでは、少なくとも750MPa/700MPa、特に少なくとも780/740MPaであるのがよい。あるいはまた、コア層のポリプロピレン材料は、所望の最終適用用途に応じて、例えば500/500 MPa以上のより低い引張弾性率特性をもたらすようにも選択され得る。かかる適用用途には、例えば、異相ポリプロピレンが使用され得る。
該フィルムは、機械および横断方向の両方において高い破断時ひずみ、特に、80μm未満の厚さを有するフィルムでは、いずれの方向(MD/TD)おいても、例えば少なくとも600%を有するものであり得る。
該フィルムはまた、特に、80μm未満の厚さを有するフィルムでは、機械および横断方向の両方において高い引張強度、例えば少なくとも32/35MPa(MD/TD)を有するものであり得る。
該フィルムは、特に、80μm未満の厚さを有するフィルムでは、非常に低いヘイズ、例えば15%未満、好ましくは10%未満のものである。また、特に、80μm未満の厚さを有するフィルムでは、優れた光沢、例えば少なくとも75、好ましくは少なくとも100を有する。
本発明のフィルムは、多種多様な適用用途を有するが、特に、食品および飲料の包装、消費財および工業製品、直立型パウチ、ラベルなどのためのラミネーションフィルムとして重要である。
本発明のフィルムの基材へのラミネーションは、よく知られた条件および接着剤を用いて行なわれ得る。したがって、共押出成形された多層フィルムは、ラミネート装置内で、例えば、紙、二軸配向ポリプロピレンなどの基材上に接着され得る。
本発明のフィルムは、種々のさらなる好都合な特性を示す。本発明のフィルムは、純粋なmLLDPEが外側層に使用され、純粋なPPがコア層に使用されたフィルムよりも改善された光学特性を示す。本発明の好ましいmLLDPEは、かなり広い分子量分布を有し、これにより、より狭いMWDを有するグレードのものと比べて加工処理性および光学特性が改善される。コア層におけるシングルサイト触媒生成LLDPE、特にmLLDPEと、PPとの組合せにより、コア層がPPのみを含むブレンドに対してスリップ移動(slip migration)が改善される。
外側層内のLDPEの存在により、穿孔性が改善される。さらに、外側層におけるmLLDPEとLDPE成分の本発明の組合せにより、表面光沢および美観が改善され、したがって、印刷外観もまた改善される。
本発明のフィルムのさらなる重要な利点は、先行技術で報告されているフィルムよりも薄く作製され得るが、なお積層体に形成され得ることである。100μm未満(例えば80μm未満、特に75μm未満)の厚さであっても、本発明のフィルムは、良好なバランスの剛性(引張弾性率で示される)とヘイズ特性を有する。これは、一部は、驚いたことに、本発明の特に好ましいフィルムの剛性が、実際に、フィルム厚さを縮小すると、増大することがわかったという事実による。
以下の非限定的な実施例および図面を参照しながら、本発明をさらに説明する。
解析試験
密度は、ISO 1183に従って測定する。
密度は、ISO 1183に従って測定する。
MFR2は、ISO 1133に従って、190℃(ポリエチレンの場合)または230℃(ポリプロピレンの場合)で、2.16kgの負荷にて測定する。
MFR21は、ISO 1133に従って190℃で21.6kgの負荷にて測定する。
Mw/Mn/MWDは、GPCによって、以下の方法に従って測定する。
重量平均分子量Mwおよび分子量分布(MWD=Mw/Mn、ここで、Mnは数平均分子量であり、Mwは重量平均分子量である)は、ISO 16014-4:2003に基づく方法によって測定する。waters 150CVを備えた機器をWaters製のカラム3×HT&E styragel(ジビニルベンゼン)およびトリクロロベンゼン(TCB)(溶媒として)とともに140℃で使用した。カラムの組を、ユニバーサル較正を用い、狭いMWD PS標準物質(Mark Howings定数K:9.54*10-5およびa:0.725(PSの場合)、およびK:3.92*10-4およびa:0.725(PEの場合))を用いて較正した。
引張弾性率は、ASTM D 882-Aに従って、0.05〜1.05%の1%割線弾性率、速度5mm/分を用いて測定する。
引張破断時のひずみおよび引張強度は、ISO 527-3に従って測定する。
ヘイズは、ASTM D 1003に従って測定する。光沢は、ASTM D 2457に従って測定する。
[実施例1]
以下のクレードのものをフィルムの製造に用いた。グレードA〜Kは、それぞれBorealis ASから市販されている。
以下のクレードのものをフィルムの製造に用いた。グレードA〜Kは、それぞれBorealis ASから市販されている。
グレードAのユニモーダルmLLDPEは、以下の方法に従って調製した。
エチレンヘキセン樹脂を、ビス(n-ブチルシクロペンタジエニル)ハフニウムジベンジル触媒を用い、スラリーループ型反応器内で以下の条件:
圧力 42バール
C2量 4重量%
C6/C2:0.5
温度 90℃
滞留時間:40〜60分間
で調製した。
圧力 42バール
C2量 4重量%
C6/C2:0.5
温度 90℃
滞留時間:40〜60分間
で調製した。
得られたポリマーは、1.3g/10分のMFR2および927kg/m3の密度を有する。該触媒系の調製については、WO2005/002744、調製例2を参照されたい。
グレードJおよびKは、グレードAのとおりだが、上記の表に特定された密度およびMFR値が得られるように、プロセス条件、例えば、コモノマー含量および水素原料供給をよく知られ様式で調整することにより調製した。
フィルムは、BUR(ブローアップ比)3:1、温度プロフィール190〜225℃およびダイギャップ1.2mmでのフィルムブロー成形によって作製した。
すべてのフィルムは3層状とし、フィルム分布は20%:60%:20%である。各フィルムにおける外側層は同一である。コア層を外側層間にサンドイッチする。作製されたフィルムを表2Aおよび表2Bに記載する。
フィルム1〜5のヘイズおよび引張弾性率特性を図1に示す。フィルム5およびフィルム3は同じ材料で作製されていることに注目されたい。フィルム5は、ずっとより薄いにもかかわらず、改善された性能を示す。さらに、高い引張弾性率と低いヘイズの組合せが、本発明のフィルムで示される。
[実施例2]
フィルムを、実施例1に記載の方法に従って作製した。
フィルムを、実施例1に記載の方法に従って作製した。
フィルムはすべて3層状とし、該フィルム分布は20%:60%:20%とした。各フィルムにおける外側層は同一とした。コア層を外側層間にサンドイッチした。
フィルム8〜19では、外側層は、実施例1のフィルム1の外側層と同一とした。比較例であるフィルム20〜23では、外側層は、6.0g/10分のMFR(230℃/2.16kg、ISO 1133)および750MPaの曲げ弾性率(射出成形試験片において測定、+23℃および50%相対湿度の条件で)を有するC2/C4ターポリマーであるポリプロピレンのみで構成した。
本発明のフィルム8〜17のコア層は、15重量%のシングルサイト触媒生成LLDPE成分(これは、実施例1で上記のユニモーダルmLLDPEであるグレードA)、2重量%のPPAおよび83重量%のポリプロピレン成分(これは、以下の表3に特定されるプロピレンのホモポリマーである)からなるものとした。本発明のフィルム18および19のコア層は、以下の表3に明示する異相ポリプロピレンをポリプロピレン成分として使用したこと以外は、フィルム8〜17と同様とした。
比較例のフィルム20〜23のコア層は、100重量%のポリプロピレン成分からなるものとし、これは、フィルム20および21では、2g/10分のMFR2(ISO 1133、230℃で2.16負荷)および1650Mpaの曲げ弾性率(以下の表3に記載の方法および試験片で測定)を有するプロピレンの市販のホモポリマーとし、フィルム22および23では、3g/10分のMFR2(ISO 1133、230℃で2.16負荷)を有する異相ポリプロピレンとした。フィルム22および23の異相ポリプロピレンの調製については、BorealisのWO 2004/055101、異相ポリマーの実施例の表1のポリマー2を参照されたい。
各フィルムのコア層に使用されるポリプロピレン成分は、Borealis (Germany)から入手可能な市販のグレード(以下の表3に特定される商標名、特性)または参照のいずれかとし、その調製例を以下に示す。
2段階重合;重合に使用した触媒は、US5234879に従って調製した既知の立体特異性エステル交換MgCl2支持チーグラー・ナッタ触媒とした。触媒を、共触媒としてのトリエチルアルミニウム(TEAL)および外添ドナー(ジシクロペンチルジメトキシシラン)と接触させ、次いで、別個の予備重合工程においてプロピレンおよび該共触媒の存在下、既知の様式で予備重合した。Al/Ti比は200mol/molであり、Al/ドナー比は5mol/molであった。重合は、連続多段階プロセスで、ループ型反応器および流動床気相反応器を含むパイロット規模において行なった。プロピレンおよび水素は一緒に、活性化触媒とともにループ型反応器内に供給し、これを、85℃の温度でバルク反応器として作動させた。得られたループ型反応生成物のMFR2は0.6g/10分であった。次いで、ポリマースラリー流をループ型反応器から気相反応器内に供給し、さらなるプロピレンおよび水素を気相反応器内に供給し、これを85℃で作動させた。ループ型と気相反応器間のスプリット(重量%)は55:45とした。プロピレンの最終ホモポリマーは、以下の表3に明示するMFR2を有した。
d) フィルム18および19の異相PPの調製については、BorealisのWO 2004/055101、異相ポリマーの実施例の表1のポリマー2を参照されたい。
フィルムが薄いほどヘイズが良好であることは既に知られている。しかしながら、上記の結果は、本発明では、剛性とヘイズ特性間のバランスが改善されたより薄いフィルムが得られ得ることを示す。例えば、組成が同一であるフィルム8と9の特性の比較は、53μmの厚さを有するフィルム9は、63μmの厚さを有するフィルム10よりも高い剛性および低いヘイズを有することを示す。この結果はまた、本発明のフィルムが、魅力的な特性の組合せ、特に、良好なバランスの剛性と低いヘイズを有することを示す。
Claims (18)
- 2つの外側層とコア層の少なくとも3つの層を備える多層フィルムであって、
各外側層が独立して、940kg/m3未満の密度を有する少なくとも50重量%のシングルサイト触媒生成LLDPE成分、好ましくはLDPE成分を含み、
前記コア層が、ポリプロピレン成分および940kg/m3未満の密度を有するシングルサイト生成LLDPE成分を含む、多層フィルム。 - 2つの外側層とコア層の少なくとも3つの層を備える多層フィルムであって、
各外側層が独立して、940kg/m3以下の密度を有する少なくとも50重量%のシングルサイト触媒生成LLDPE成分とLDPE成分とを含み、
前記コア層が、ポリプロピレン成分および940kg/m3以下の密度を有するシングルサイト生成LLDPE成分を含む、請求項1に記載の多層フィルム。 - 外側層およびコア層のLLDPE成分がmLLDPEである請求項1又は2に記載の多層フィルム。
- 3つの層のみ有する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- 2つの外側層が同一である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- フィルム内のLLDPE成分が単様式である請求項1乃至5のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- 各外側層のLLDPEが少なくとも60重量%である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- 外側層又はコア層のLLDPEの密度が920kg/m3以上930 kg/m3以下である請求項1乃至7のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- 外側層が15重量%以上30重量%以下のLDPEを含む請求項1乃至8のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- ポリプロピレンが同種重合体である請求項1乃至9のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- ポリプロピレンがコア層の少なくとも70重量%を占める請求項1乃至10のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- 両方の層で使用されているLLDPE成分と、外側層とが同一である請求項1乃至11のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- 厚みが80μm以下である請求項1乃至12のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- 厚みが70μm以下である請求項1乃至13のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- 厚みが80μm以下であり、少なくとも750MPaにおいて、ASTM D882に規定される張力係数が機械方向について0.05%以上1.05%以下である請求項1乃至14のいずれか1項に記載の多層フィルム。
- 940 kg/m3以下の密度を有し、少なくとも50重量%のシングルサイト触媒生成LLDPE成分と、LDPE成分とが2つの外側層を形成し、
ポリプロピレン成分と、940 kg/m3以下の密度を有し、シングルサイト触媒生成LLDPE成分とが中心層を形成するように押し出す工程を有する、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の多層フィルムの製造方法。 - 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の多層フィルムを含むラミネート。
- 請求項1乃至15のいずれか1項に記載の多層フィルムの包装における使用。
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